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技術 装飾コーティングを有するガラス、又はガラス・セラミック製品

出願人 ショットアクチエンゲゼルシャフト
発明者 エセマン,ハウケヴェーバー,ゲルハルトレーマー-シェウアーマン,ガブリエレクルゲ,ミヒャエルシューマッハー,ヨルグクノヒェ,ジルケカレダー,アクセルアントン,アンドレア
出願日 2006年4月19日 (14年7ヶ月経過) 出願番号 2008-506994
公開日 2008年9月11日 (12年2ヶ月経過) 公開番号 2008-536791
状態 特許登録済
技術分野 ストーブまたはレンジの細部1 ガラスの表面処理
主要キーワード 実質的強度 層アセンブリー ゲル結合剤 混合構成 金属伝導性 粗面仕上げ 技術的適用 封止作用
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年9月11日)のものです。
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課題・解決手段

ガラス、又はガラス・セラミック上の温度耐性及び強度の改良を示し、そして基板に強度低減作用を及ぼさないか又は少なくとも基板に任意の実質的強度低減作用を及ぼさない装飾コーティングを提供するために、本発明は、装飾層を有するガラス、又はガラス・セラミック製品を製造する方法であって、少なくとも1つの装飾用顔料ゾルゲル結合剤と混合され、そしてゾル・ゲル結合剤と混合された顔料アニーリングにより製品のガラス、又はガラス・セラミック基板上で硬化されて、多孔性セラミック様構造を有する装飾層を形成する方法を提供する。

概要

背景

ガラス製の、特にガラス・セラミック製の製品は、高温環境中で広範に用いられる。これの特定の例は、レンジ上面としてのガラス・セラミックの使用である。この種類の有用性は、装飾コーティング上に特別な要求を課す。装飾コーティングは、夫で長持ちする製品を提供するために、それらが曝露される、そして数百度に達し得る温度に長期間耐えなければならない。

透明で、バルク染色され、それゆえ黒色又は暗色効果を有する従来のガラス・セラミックホブと異なり、バルク着色されない透明ガラス・セラミックを用いる調理用表面を用いるための努力が、長年にわたって多くなされてきた。この種類の透明、非バルク着色ホブは、このように、例えば高解像度ディスプレイ一体化し、そして多様な色効果及び外観を実現することも可能にするため、設計上の上昇したレベルで用いられることになる。着色非反射性不透明コーティングの実現のために、着色コーティングの使用は特に有益である。

着色層の製造は、調理域のマーキングとして及びガラス・セラミックの上面上のとして、久しく知られている。これに関連して、融剤ベースの層が用いられる。しかしながら、特に、ガラス・セラミックの底面上に不透明層を製造するためには、この種類の融剤ベースの層は適切でない。何故ならば、例えば、ガラス・セラミックホブとしての技術的適用のために十分であるガラス強度のレベルを同時に確保することを意図する場合には、十分な不透明度を達成するために使用することができないからである。これと異なり、シリコーンベースのコーティングは、巧みな配合で、必要とされる高レベルのガラス強度を実質的に妨害しないガラス・セラミック製品を得るために用いられ得る。シリコーンベースの層では、しかしながら、温度を負荷したとき、変退色が生じることがあり、これは、例えばガラス・セラミックホブのための装飾層としての使用の面において許容できない。融剤ベース着色層及びシリコーンベースの着色層の両方に対する代替物は、ゾルゲル層により代表される。着色ゾル・ゲル層は、例えばDE10313630A1から既知である。これらの層は、例えば融剤ベースの層と同程度にガラスの強度を冒さず、さらに、シリコーンベースの色より顕著に耐色性でもある。ゾル・ゲルベースの色では、層が十分に不透明である被覆基板を得ることができる。

EP0729442は、基板上の機能性ガラス質層製造方法であって、当該層は、シラン有機シラン加水分解及びポリ縮合により得られる組成物、そして適切な場合には、ガラス形成成分化合物から得られる組成物を用いて、機能担体と混合することにより製造される方法を開示する。機能担体は、温度安定性染料又は顔料金属酸化物又は非金属酸化物着色金属イオンであり、また、還元条件下で反応して金属コロイドを生じる金属コロイド又は金属化合物コロイドでもあり得る。機能担体と混合された組成物は次に、基板に塗布された後、熱により高密度化されて、ガラス質層を形成する。

さらに、EP1218202は、ゾル・ゲル法により得られ、ポリオルガノシロキサン基礎にするマトリックス形縮合体を有し、且つ1つ又は複数の着色、発光伝導性及び/又は触媒活性充填剤を有するプリントペーストの基板への画像様施与、および熱処理による高密度化による、プリント基板の製造方法を開示する。この高密度化は、生じるマトリックスガラス転移温度より低い温度で実行される。

したがって、両方法はガラス質マトリックスを有する層を生成する。この種類の層は、概して、比較的緻密であり、特に浸透に対して緻密であって、したがって、外来物質による浸透も防止し得る。これはまた、このような物質が層の外見を変えるか又は基礎を成す基板を攻撃することさえあるため、重要な面である。それにもかかわらず、ガラス質層の形成は、低顔料分画を要する。しかしながら、低顔料分画のため、所望の光学的効果、例えば毛羽仕上げステンレススチールのような外見を達成するために、厚い層が必要とされる。これらの厚い層に対する必要性もまた、特に基板及びコーティング間の熱膨張係数の典型的差のために、不利になることがある。基板が高温環境で用いられる場合、例えば被覆ガラス・セラミック製レンジ上面の形態での場合、固体ガラス質層は、生じる周期温度負荷下で剥がれ落ちるか又は破裂することがある。基板の強度が低減することもある。

概要

ガラス、又はガラス・セラミック上の温度耐性及び強度の改良を示し、そして基板に強度低減作用を及ぼさないか又は少なくとも基板に任意の実質的強度低減作用を及ぼさない装飾コーティングを提供するために、本発明は、装飾層を有するガラス、又はガラス・セラミック製品を製造する方法であって、少なくとも1つの装飾用顔料がゾル・ゲル結合剤と混合され、そしてゾル・ゲル結合剤と混合された顔料がアニーリングにより製品のガラス、又はガラス・セラミック基板上で硬化されて、多孔性セラミック様構造を有する装飾層を形成する方法を提供する。 なし

目的

したがって、本発明の目的は、ガラス、又はガラス・セラミック上で、温度耐性及び強度の改良を示し、そして基板に強度低減作用を及ぼさないか又は少なくとも基板に任意の実質的強度低減作用をもはや及ぼさない装飾コーティングを提供することである。実質的に強度低減しないとは、本発明においては、コーティングがガラスの強度を改良するか、或いはそれに全く影響を及ぼさないか又は例えばガラス・セラミックホブのような製品の法定要件が全体として依然として満たされるような程度にのみ影響を及ぼす、ということを意味する。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
4件

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請求項1

装飾層を有するガラス、又はガラス・セラミック製品を製造する方法であって、少なくとも1つの装飾用顔料ゾルゲル結合剤と混合し、そして該ゾル・ゲル結合剤と混合された前記顔料を、アニーリングにより前記製品の前記ガラス、又はガラス・セラミック基板上で硬化して、多孔性セラミック様構造を有する装飾層を形成する、方法。

請求項2

前記ゾル・ゲル結合剤が前記アニーリング中圧縮硬化を受ける、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記ゾル・ゲル結合剤及び前記装飾用顔料を予備混合し、次に前記混合物を前記基板施与する、請求項1又は2に記載の方法。

請求項4

付加的充填剤及び/又は溶媒及び/又は添加剤を、装飾用顔料及びゾル・ゲル結合剤を有する前記混合物に添加される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。

請求項5

前記ゾル・ゲル結合剤が加水分解反応及びそれに次ぐ縮合反応であって、少なくとも1つの加水分解可能有機金属化合物(特に、有機ケイ素化合物)と水とが反応してシリカ及び/又は有機シリカ誘導体を生成する縮合反応において生成されるゾルから調製される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。

請求項6

前記ゾル・ゲル結合剤又は前記ゾルが少なくとも一部に、1つ又は複数の有機ラジカル加水分解反応後も結合されたままである有機金属、特に有機ケイ素化合物からなる、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。

請求項7

前記ゾル又は前記ゾル・ゲル結合剤がトリエトキシメチルシランを含む、請求項6に記載の方法。

請求項8

顔料及び充填剤の重量分画固化及び硬化ゾル・ゲル結合剤の重量分画より高く、好ましくは前記層中のゾル・ゲル結合剤の分画が40重量%以下、好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下である、装飾層が作らる、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。

請求項9

前記ゾル・ゲル結合剤が少なくともテトラエトキシシラン及びトリエトキシメチルシランを含むゾルから調製される、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。

請求項10

前記ゾル・ゲル結合剤がゾルから調製され、該ゾルが、トリエトキシメチルシランとテトラエトキシシランとを混合し、酸を金属酸化物分散液、特にSiO2分散液と混合し、その後、2つの化合物一緒に混合することにより調製される、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の方法。

請求項11

前記ゾル・ゲル結合剤が前記反応において添加され及び/又は生成されたゾル溶媒の少なくとも部分的揮発により調製される、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法。

請求項12

前記ゾルが前記反応において添加され及び/又は生成され、そして揮発を受けるアルコールを溶媒として含む、請求項11に記載の方法。

請求項13

前記ゾル・ゲル結合剤の前記ゾルの合成において生成されるアルコールが少なくとも部分的に、アルコールより高い沸点を有する少なくとも1つの溶媒により、又は高沸点溶媒の混合物により置き換えられる、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の方法。

請求項14

前記ゾル・ゲル結合剤の前記ゾルの合成において生成されるアルコールが少なくとも部分的に、異なる沸点を有する2つの溶媒の混合物により置き換えられる、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の方法。

請求項15

前記ゾル・ゲル結合剤の前記ゾルの合成において生成されるアルコールが少なくとも部分的に、酢酸ブチルにより置き換えられる、請求項13又は14に記載の方法。

請求項16

前記ゾル・ゲル結合剤の前記ゾルの合成において生成されるアルコールが少なくとも部分的に、テルピネオールにより置き換えられる、請求項13乃至15のいずれか一項に記載の方法。

請求項17

ポリシロキサンが前記ゾル・ゲル結合剤及び前記顔料を有する混合物に添加される、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の方法。

請求項18

前記アニーリングに付随して、金属酸化物フレームワーク、特にSiO2フレームワークを形成する前記ゾル・ゲル結合剤からの水及び/又はアルコールの除去が起こる、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の方法。

請求項19

前記装飾用顔料がフレーク様顔料粒子を含む、請求項1乃至18のいずれか一項に記載の方法。

請求項20

前記装飾用顔料が雲母フレーク、特に被覆雲母フレーク及び/又は金属フレーク、好ましくはアルミニウムフレークを含む、請求項1乃至19のいずれか一項に記載の方法。

請求項21

前記フレーク様粒子が前記ガラス又はガラス・セラミック基板の表面に対して主に平行に配向される、請求項19又は20に記載の方法。

請求項22

前記装飾層用の少なくとも1つの充填剤が添加される、請求項1乃至21のいずれか一項に記載の方法。

請求項23

前記充填剤が球形粒子を含む、請求項22に記載の方法。

請求項24

ヒュームドシリカを有する充填剤が前記装飾層中に用いられる、請求項22又は23に記載の方法。

請求項25

コロイド分散SiO2粒子が充填剤としてコーティング組成物に添加される、請求項22乃至24のいずれか一項に記載の方法。

請求項26

前記装飾層用の前記コーティング組成物が単数又は複数の前記フレーク様顔料の質量の40重量%以下の充填剤分画を含む、請求項22乃至25のいずれか一項に記載の方法。

請求項27

コロイド分散SiO2粒子及び/又はヒュームドシリカ粒子の形の複数の充填剤であって、各々単数又は複数の前記フレーク様顔料の質量の20重量%以下の分画の充填剤がに、前記装飾層用のコーティング組成物に添加される、請求項22乃至26のいずれか一項に記載の方法。

請求項28

前記アニーリングが層成分焼結温度より低い温度で行なわれる、請求項1乃至27のいずれか一項に記載の方法。

請求項29

前記アニーリングが少なくとも200℃の温度で、好ましくは少なくとも時には少なくとも380℃の温度で、さらに好ましくは時には少なくとも400℃で起こる、請求項28に記載の方法。

請求項30

前記装飾層が封止を提供される、請求項1乃至29のいずれか一項に記載の方法。

請求項31

前記装飾層がシリコーンで封止される、請求項30に記載の方法。

請求項32

前記装飾層が金属酸化物ベースの層で、特にSiO2ベースの層で被覆される、請求項1乃至31のいずれか一項に記載の方法。

請求項33

前記装飾層が蒸着スパッタリング化学蒸着、特にプラズマ誘起化学蒸着、熱分解蒸着又はゾル・ゲルコーティングにより層で被覆される、請求項1乃至32のいずれか一項に記載の方法。

請求項34

前記装飾層が側面構造化によって、特に全域に亘ってではなく、前記基板に施与される、先行の請求項のいずれか一項に記載の方法。

請求項35

前記基板の前記表面の異なる領域が、組成及び/又は外観及び/又は色の異なる装飾層を提供される、請求項34に記載の方法。

請求項36

さらなる層が前記基板に適用され、少なくとも1つの装飾用顔料がゾル・ゲル結合剤と混合され、そして該ゾル・ゲル結合剤の混合されるさらなる層の顔料が、アニーリングにより前記製品の前記ガラス、又はガラス・セラミック基板上で硬化されて装飾層を形成する、請求項1乃至35のいずれか一項に記載の方法。

請求項37

前記最初に施与された層がアニールされた後、前記さらなる層が施与される、請求項1乃至36のいずれか一項に記載の方法。

請求項38

前記最初に施与された層が前記さらなる層より高温でアニールされ、好ましくは第1の層は時には少なくとも350℃の温度で焼成され、そして前記さらなる層が300℃以下の温度で焼成される、請求項1乃至37のいずれか一項に記載の方法。

請求項39

装飾層を有するガラス製品、特にホウケイ酸ガラス製品を製造する方法、特に請求項1乃至38のいずれか一項に記載の方法であって、少なくとも1つの装飾用顔料がゾル・ゲル結合剤と混合され、そして該ゾル・ゲル結合剤と混合された前記顔料が前記製品の前記ガラス基板上で硬化されて装飾層を形成し、該硬化が少なくとも時には450℃より高い温度で起こる方法。

請求項40

前記硬化が少なくとも時には580℃±40℃の範囲の温度で起こる、請求項39に記載の方法。

請求項41

装飾コーティングを有する、特に装飾層を有するガラス、又はガラス・セラミック基板を含む、請求項1乃至40のいずれか一項に記載の方法で製造されるガラス、又はガラス・セラミック製品であって、前記装飾層が顔料及び硬化ゾル・ゲル結合剤を有する多孔性の、特にナノ多孔性セラミック様構造を含む、ガラス、又はガラス・セラミック製品。

請求項42

前記硬化ゾル・ゲル結合剤がSiO2を含有する、請求項41に記載のガラス、又はガラス・セラミック製品。

請求項43

前記硬化ゾル・ゲル結合剤が金属酸化物網状構造、好ましくはSiO2網状構造に結合した有機成分を含む、請求項41又は42に記載のガラス、又はガラス・セラミック製品。

請求項44

前記装飾層中の顔料及び充填剤の前記重量分画が固化及び硬化ゾル・ゲル結合剤の重量分画より高く、特にゾル・ゲル結合剤の前記分画が前記層中で40重量%以下、好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下である、請求項41乃至43のいずれか一項に記載のガラス、又はガラス・セラミック製品。

請求項45

前記装飾層中に酸化ケイ素を含有するゾル・ゲル結合剤を含み、該ゾル・ゲル結合剤中のケイ素の重量分画が、SiO2として算定される場合、前記層の総質量の25重量%以下、好ましくは前記層の総質量の20重量%以下である、請求項41乃至44のいずれか一項に記載のガラス、又はガラス・セラミック製品。

請求項46

前記装飾用顔料がフレーク様顔料粒子を含む、請求項41乃至45のいずれか一項に記載のガラス、又はガラス・セラミック製品。

請求項47

前記装飾用顔料が雲母及び/又は金属フレーク、好ましくはアルミニウムフレークを含む、請求項46に記載のガラス、又はガラス・セラミック製品。

請求項48

前記フレーク様粒子が前記ガラス、又はガラス・セラミック基板の表面に対して主に平行に配向される、請求項46又は47に記載のガラス、又はガラス・セラミック製品。

請求項49

前記装飾層が充填剤を含む、請求項41乃至48のいずれか一項に記載のガラス、又はガラス・セラミック製品。

請求項50

前記充填剤が小球形粒子を含む、請求項49に記載のガラス、又はガラス・セラミック製品。

請求項51

前記充填剤がヒュームドシリカ及び/又はコロイド分散SiO2分散液の粒子を含む、請求項49又は50に記載のガラス、又はガラス・セラミック製品。

請求項52

前記装飾層が単数又は複数の前記フレーク様顔料の質量の40重量%以下の充填剤分画を含む、請求項49乃至51のいずれか一項に記載のガラス、又はガラス・セラミック製品。

請求項53

前記装飾層が各場合に単数又は複数の前記フレーク様顔料の質量の20重量%以下の重量分画でヒュームドシリカ粒子及び/又はコロイド分散SiO2分散液の粒子を含む、請求項49〜52に記載のいずれか一項に記載のガラス、又はガラス・セラミック製品。

請求項54

封止装飾層を特徴とする、請求項41乃至53のいずれか一項に記載のガラス、又はガラス・セラミック製品。

請求項55

前記装飾層の封止が以下封止層:シリコーン、金属酸化物ベースの層、特にSiO2ベースの層の少なくとも1つからなる、請求項54に記載のガラス、又はガラス・セラミック製品。

請求項56

側面構造化装飾層、特に全域に亘らない装飾層を含む、請求項41乃至55のいずれか一項に記載のガラス、又はガラス・セラミック製品。

請求項57

前記基板の表面の異なる領域が組成及び/又は外観及び/又は色の異なる装飾層を提供されている、請求項56に記載のガラス、又はガラス・セラミック製品。

請求項58

発光リン光体を含む装飾層を含む、請求項41乃至57のいずれか一項に記載のガラス、又はガラス・セラミック製品。

請求項59

顔料及び硬化ゾル・ゲル結合剤を有する多層、好ましくは二層の装飾層を含む、請求項41乃至58のいずれか一項に記載のガラス、又はガラス・セラミック製品。

請求項60

前記装飾層の二層又はそれより多い薄層が顔料及び硬化ゾル・ゲル結合剤を含む、請求項41乃至59のいずれか一項に記載のガラス、又はガラス・セラミック製品。

請求項61

70マイクロメートル以下の層厚を有する装飾層を含む、請求項41乃至60のいずれか一項に記載のガラス、又はガラス・セラミック製品。

請求項62

請求項1〜40のいずれか一項に記載の方法を用いて被覆されるか、又は請求項41〜61のいずれか一項に記載のガラス・セラミック製品を含むガラス・セラミック製レンジ上面。

請求項63

前記装飾層が下面に配置される、請求項62に記載のガラス・セラミック製レンジ上面。

請求項64

前記装飾層が前記レンジ上面の少なくとも1つの加熱帯も被覆する、請求項62又は63に記載のガラス・セラミック製レンジ上面。

技術分野

0001

本発明は、概して、装飾コーティングに関し、特に、本発明はガラス、又はガラス・セラミック上のこの種類のコーティングに関する。

背景技術

0002

ガラス製の、特にガラス・セラミック製の製品は、高温環境中で広範に用いられる。これの特定の例は、レンジ上面としてのガラス・セラミックの使用である。この種類の有用性は、装飾コーティング上に特別な要求を課す。装飾コーティングは、夫で長持ちする製品を提供するために、それらが曝露される、そして数百度に達し得る温度に長期間耐えなければならない。

0003

透明で、バルク染色され、それゆえ黒色又は暗色効果を有する従来のガラス・セラミックホブと異なり、バルク着色されない透明ガラス・セラミックを用いる調理用表面を用いるための努力が、長年にわたって多くなされてきた。この種類の透明、非バルク着色ホブは、このように、例えば高解像度ディスプレイ一体化し、そして多様な色効果及び外観を実現することも可能にするため、設計上の上昇したレベルで用いられることになる。着色非反射性不透明コーティングの実現のために、着色コーティングの使用は特に有益である。

0004

着色層の製造は、調理域のマーキングとして及びガラス・セラミックの上面上のとして、久しく知られている。これに関連して、融剤ベースの層が用いられる。しかしながら、特に、ガラス・セラミックの底面上に不透明層を製造するためには、この種類の融剤ベースの層は適切でない。何故ならば、例えば、ガラス・セラミックホブとしての技術的適用のために十分であるガラス強度のレベルを同時に確保することを意図する場合には、十分な不透明度を達成するために使用することができないからである。これと異なり、シリコーンベースのコーティングは、巧みな配合で、必要とされる高レベルのガラス強度を実質的に妨害しないガラス・セラミック製品を得るために用いられ得る。シリコーンベースの層では、しかしながら、温度を負荷したとき、変退色が生じることがあり、これは、例えばガラス・セラミックホブのための装飾層としての使用の面において許容できない。融剤ベース着色層及びシリコーンベースの着色層の両方に対する代替物は、ゾルゲル層により代表される。着色ゾル・ゲル層は、例えばDE10313630A1から既知である。これらの層は、例えば融剤ベースの層と同程度にガラスの強度を冒さず、さらに、シリコーンベースの色より顕著に耐色性でもある。ゾル・ゲルベースの色では、層が十分に不透明である被覆基板を得ることができる。

0005

EP0729442は、基板上の機能性ガラス質層製造方法であって、当該層は、シラン有機シラン加水分解及びポリ縮合により得られる組成物、そして適切な場合には、ガラス形成成分化合物から得られる組成物を用いて、機能担体と混合することにより製造される方法を開示する。機能担体は、温度安定性染料又は顔料金属酸化物又は非金属酸化物着色金属イオンであり、また、還元条件下で反応して金属コロイドを生じる金属コロイド又は金属化合物コロイドでもあり得る。機能担体と混合された組成物は次に、基板に塗布された後、熱により高密度化されて、ガラス質層を形成する。

0006

さらに、EP1218202は、ゾル・ゲル法により得られ、ポリオルガノシロキサン基礎にするマトリックス形縮合体を有し、且つ1つ又は複数の着色、発光伝導性及び/又は触媒活性充填剤を有するプリントペーストの基板への画像様施与、および熱処理による高密度化による、プリント基板の製造方法を開示する。この高密度化は、生じるマトリックスガラス転移温度より低い温度で実行される。

0007

したがって、両方法はガラス質マトリックスを有する層を生成する。この種類の層は、概して、比較的緻密であり、特に浸透に対して緻密であって、したがって、外来物質による浸透も防止し得る。これはまた、このような物質が層の外見を変えるか又は基礎を成す基板を攻撃することさえあるため、重要な面である。それにもかかわらず、ガラス質層の形成は、低顔料分画を要する。しかしながら、低顔料分画のため、所望の光学的効果、例えば毛羽仕上げステンレススチールのような外見を達成するために、厚い層が必要とされる。これらの厚い層に対する必要性もまた、特に基板及びコーティング間の熱膨張係数の典型的差のために、不利になることがある。基板が高温環境で用いられる場合、例えば被覆ガラス・セラミック製レンジ上面の形態での場合、固体ガラス質層は、生じる周期温度負荷下で剥がれ落ちるか又は破裂することがある。基板の強度が低減することもある。

発明が解決しようとする課題

0008

したがって、本発明の目的は、ガラス、又はガラス・セラミック上で、温度耐性及び強度の改良を示し、そして基板に強度低減作用を及ぼさないか又は少なくとも基板に任意の実質的強度低減作用をもはや及ぼさない装飾コーティングを提供することである。実質的に強度低減しないとは、本発明においては、コーティングがガラスの強度を改良するか、或いはそれに全く影響を及ぼさないか又は例えばガラス・セラミックホブのような製品の法定要件が全体として依然として満たされるような程度にのみ影響を及ぼす、ということを意味する。

課題を解決するための手段

0009

この目的は、独立請求項の特徴により、最も驚くべき簡単な方法で今や達成される。本発明の有益な実施の形態及び発展は、従属請求項明記されている。

0010

したがって本発明は、装飾層を有するガラス、又はガラス・セラミック製品を製造する方法であって、少なくとも1つの装飾用顔料が好ましくはほんの少量のゾル・ゲル結合剤と混合され、そしてゾル・ゲル結合剤と混合された単数又は複数の顔料が、製品のガラス、又はガラス・セラミック基板への施与後に、アニーリングにより硬化されて、多孔性の、好ましくはナノ多孔性のセラミック様構造を有する装飾層を形成する方法を提供する。それゆえ、取られるルートは、例えばEP1218202又はEP0729442において提案されたものと異なる。

0011

本発明の組成物の場合、ゾル・ゲル結合剤及び単数又は複数の顔料はガラス質層を形成しない。代わりに、それと対照区別して、当該層は多孔性であるか、又は孔含有性及びセラミック様である。このようにして、層はより弾性になり、その結果、基板及び装飾層間の温度膨張係数の差が補償され得る、ということが意外にも明らかになった。このようにして、装飾層の剥がれ落ち及び/又は装飾層又は基板中の強度低減微小亀裂の発生が回避される。

0012

本発明の目的のセラミック様構造は、無機物金属伝導性の意味においては完全に非金属であり、特には、主に多結晶性である層構造である。しかしながら、これは、依然として非晶質構造を有する層中の又は小層分画、例えば硬化ゾル・ゲル結合剤中の小領域の可能性を除外することではない。また、本発明の目的のために、ゾル・ゲル結合剤は、層の他の成分のための、特に顔料のための結合剤として役立つゾル・ゲルである。

0013

代替的に又は付加的に、本発明の装飾層は、硬化ゾル・ゲル結合剤を有する修飾層としても記載され得るが、この場合、層容積の主要な分画は充填剤及び/又は顔料粒子により形成される。

0014

高分画の顔料粒子とは、この種類の層が今日までに既知の不透明顔料層より有意に薄くなり得ることを意味する。層厚は、好ましくは70マイクロメートル以下であるが、しかし一般的にはそれよりもずっと低い。低層厚の結果、被覆製品の強度に及ぼす作用は、ほんのわずかに過ぎない。さらに、加熱時の熱応力は低減される。

0015

ガラス・セラミック上では特に、例えば長時間のレンジ上面の使用において生じる一定の高温負荷にも耐え、同時に実質的に強度を低減しない、耐久性の、しっかり接着している層を施与することは、一般的に困難である。このための理由の1つは、ガラス・セラミックの低温膨張である。しかしながら、高顔料分画を有する本発明の層はこの要件を満たす、ということが判明した。

0016

特に本発明の方法で製造可能である装飾性のガラス又はガラス・セラミック製品は、したがって、装飾層を有するガラス又はガラス・セラミック基板を含み、該装飾層は、顔料及び硬化ゾル・ゲル結合剤を有する多孔性の、特にナノ多孔性のセラミック様構造を含む。

0017

アニーリングの経過中に起こる硬化プロセスは一般的に、有利には、ゾル・ゲル結合剤の高密度化を伴い、そして全体的に、これと連係して、より密で且つより強い構造の層を生じる。

0018

特に好ましくは、ゾル・ゲル結合剤及び単数又は複数の装飾顔料並びに任意のさらなる構成成分は、予備混合され、次にその結果生じた混合物が基板に施与され、このように適用されたコーティングは次に、その後のアニーリングにより硬化されて、多孔性セラミック様構造を有する完成した装飾層を形成する。これは、装飾層用の個々の成分の十分な混合を達成するために、特に有益である。

0019

混合構成成分の所望の粘稠度を達成するために、混合物にもさらなる構成成分、例えば充填剤、溶媒又は添加剤を添加することもできる。本発明の目的のために、「溶媒」という用語は、ゾルの粒子のための分散媒も含む。

0020

ゾル・ゲル結合剤は好ましくは、加水分解反応とそれに次ぐ縮合反応において生成されるゾルから製造される。この場合、縮合反応においては、アルコール溶液中の少なくとも1つの加水分解可能有機金属化合物、特に有機ケイ素化合物と例えば水とが反応してシリカ及び/又は有機シリカ誘導体、或いはそれ以外の有機置換シリカが生成される。有機金属化合物とは、ここでは、簡略化形で、有機金属化合物又は金属オルガニルを意味する。

0021

好ましい態様において、ゾル・ゲル結合剤又はゾルは少なくとも部分的に、1つ又は複数の有機ラジカルが加水分解後にも結合したままである有機金属化合物、特に有機ケイ素化合物からなる。このようにして、硬化ゾル・ゲル結合剤は、金属酸化物網状構造、好ましくはSiO2網状構造に結合した有機成分を含む。この場合の有機ラジカル又は構成物質は、例えば装飾層の撥水特性を有益に改良することができる。

0022

意外にも、このような装飾層は、反復的に高温に曝されるガラス、又はガラス・セラミック製品に使用されるのに十分に温度耐性である。ここで意図する用途の1つは、被覆ガラス・セラミック製レンジ上面である。結合した有機ラジカルが完成した装飾層中に存続するために、ゾル又はゾル・ゲル結合剤は、例えばトリアルコキシアルキルシラン、特にトリエトキシメチルシラン(TEMS)を含み得る。ゾル・ゲル結合剤は好ましくは、テトラエトキシシラン(TEOS)ベースの及び/又はTEMSベースのゾルから調製される。特に好ましくは、両構成物質を有するゾルが用いられる。ゾルを調製するために、次にトリエトキシメチルシラン及びテトラエトキシシランを混合し、その混合物は水と、そして好ましくは少量の酸と、そしてさらにまた適切な場合には溶媒と混合されることができ、ゾル・ゲル結合剤を得るために、2つの混合物を反応させる。

0023

例えば上記のようにゾルを調製し、顔料に、そして適切な場合には、セラミック様層を実質的に確定する充填剤に添加すると、反応中に添加され及び/又は生成され得るゾル溶媒揮発に伴って、ゾル・ゲル結合剤が生成される。これは、縮合反応加速を誘発し、そして金属酸化物網状構造を有するゲルが形成される。ゾルは、特に、加水分解中に生成されるか及び/又はその溶媒又は分散媒として添加されるアルコールを含み、これは次に揮発を受ける。溶媒の揮発は、好ましくはガラス、又はガラス・セラミック基板への層の施与後に実施される。その後のアニーリング中残留水及び/又はアルコールは次にゾル・ゲル結合剤から除去され、固体金属酸化物フレームワーク、特にSiO2又は有機変性SiO2フレームワークの形成を伴う。

0024

例えばトリエトキシメチルシラン及び/又はテトラエトキシシランがゾル・ゲル結合剤に用いられる場合には、SiO2又はメチル置換SiO2が、完成した装飾層の硬化ゾル・ゲル結合剤中の金属酸化物フレームワークとして形成される。これは、シランの加工処理の容易さのためだけでなく、さらにこのようにして層が良好なバリア作用を達成するため、一般的に好ましい。

0025

装飾層の有益な特性、即ち多孔性及びセラミック様構造を達成するために、装飾層は、特に好ましくは、顔料及び任意の充填剤の重量分画固化及び硬化ゾル・ゲル結合剤の重量分画より高いように作られる。したがって、それらの主な構成物質として、この種類の層は、顔料及び、適切な場合、充填剤を含み、これらは、従来技術から既知のやり方ではガラス質マトリックス中にもはや包埋されないが、しかし代わりに、少量の硬化ゾル・ゲルにより一緒に保持される。この場合のゾル・ゲル結合剤の分画は、層中に好ましくは40重量%以下、好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下である。ゾル・ゲル結合剤の分画対層中の他の分画、特に充填剤及び顔料の比率が容積パーセンテージとして表わされる場合、容積分画は用いられる構成物質の密度によるため、その結果生じる値は異なり得る。

0026

固化した又は完成した層中のゾル・ゲル結合剤の容量分画は、好ましくは40%以下である。

0027

酸化ケイ素を含有するゾル・ゲル結合剤が用いられる場合、十分に弾性であるセラミック様構造を有するこの種類の多孔性層を生じるために、SiO2として算定されるゾル・ゲル結合剤の重量分画は有益には、層の全質量の25%以下、好ましくは層の全質量の20%以下である。

0028

用いられる顔料は、さらに好ましくは効果顔料である。ここで意図する効果は、特に、金属効果、例えば毛羽仕上げ金属の外見である。本発明のこの実施形態は、高く評価され且つ調理場で広範に使用されているステンレススチールを用いた外見の見地から、特に毛羽仕上げ又はそうでなければ粗面仕上げステンレススチールにおいて、特に良好に適合する。この目的のために、装飾用顔料はフレーク様顔料粒子を含み得る。金属効果を得るために特に適切なフレーク様顔料は、例えば雲母フレーク、特に被覆雲母フレーク、及び/又は金属フレーク、例えばアルミニウムフレークである。

0029

さらなる一実施形態では、発光顔料又は発光リン光体と呼ばれるものが、例えばYVO4:Eu3+、Y2O4:Eu3+、LaPO4:Ce3+、Tb3+及びBaMg2Al16O27:Eu2+が用いられることも可能である。>1秒の残光持続時間を有する残光顔料、例えばZnS:Cu又はSrAl2O4:Eu2+の使用も可能である。これらの物質は、新規デザイン効果及び装飾の変形形態を生じさせるのを可能にする。これらの物質が光及び熱の組合せにより励起されるとすると、このようにして被覆されるガラス、又はガラス・セラミックプレートの温領域又は熱領域に対する特定のマーキングを与えることが可能であり、これが例えばレンジの上面の場合のように、使用者に対する製品安全性を増大し得る。

0030

この場合の層中の顔料の光学活性に関する特定の利点は、高指数金属酸化物で被覆された雲母フレークを用いることにより得られる。同様に他の温度耐性物質を有する、例えばガラス粒子を有する効果顔料は、達成されるべきである光学効果に応じて用いられ得る。

0031

このような顔料の非規則配列は、例えば金属塗料中で起こる種類の弱い金属効果のみを生じる。しかしながら、穏やかに粗面仕上げ又は毛羽仕上げした金属のような金属外見は、フレーク様粒子がガラス、又はガラス・セラミック基板の表面に対して主に平行に配向される場合に達成され得る、ということが判明している。これが達成される場合、意外にも、この種類の装飾コーティングが有意により耐性であり、特に磨耗及び引っ掻きに対してより耐性である、ということも判明している。このような配向は少なくとも1つの充填剤の添加により達成され得る、ということも意外にも明らかになった。特に良好な配向は、特に、球形粒子を有する充填剤を用いて可能である。このような充填剤は、例えば小球形粒子を形成するヒュームドシリカを含み得る。それはさらに、コーティング組成物に充填剤としてコロイド分散SiO2粒子を添加することが、装飾層の特性に有利であることが判明した。特に、コーティング組成物中の単数又は複数の顔料(特にフレーク様顔料)の質量の40重量%を超えないことが、充填剤分画に有利であることが分かった。各場合に、単数又は複数の顔料、特にフレーク様顔料の質量の20重量%以下の分画を有するコロイド分散SiO2粒子及び/又はヒュームドシリカ粒子の形態の充填剤を添加することが好ましい。コロイド分散SiO2粒子、又はコロイド分散液からのSiO2粒子は、ヒュームドシリカ粒子とサイズが異なり得るが、両方の種類の充填剤粒子の存在は、層及び/又は基板の特性(例えばそれらの強度)に特に有利であることが分かった。

0032

ゾル・ゲルプロセスの結果、装飾層のセラミック様多孔性層構造は、用いられる層構成物質、特に顔料及び充填剤の焼結温度より十分低くても生じ得る。したがって、例えば有機構成物質の除去又は基板への変化をもたらし得るこの温度へ層を加熱することは、不必要である。しかしながら水及び/又はアルコールの排除並びに金属酸化物フレームワーク、特にSiO2フレームワークの形成を促進するためには、少なくとも200℃の温度でのアニーリングが好ましい。DE0313630も、記載するゾル・ゲル色の焼成のために250℃〜280℃の温度を記載する。しかしながら意外にも、特に、実質的により高い温度が、ガラス・セラミック上の本発明のコーティングの特性のために特に有益であることが判明した。この場合、焼成又はアニーリングは、好ましくは時には少なくとも380℃の温度で、さらに好ましくは時には少なくとも400℃の温度で起こる。これらの高温での焼成は、多数の利点を同時に生じる。したがって、コーティングの引っ掻き耐性は高温での焼成により有意に改良される。操作において後に起こる温度の結果としての変退色が低減されるという意味での利点も存在する。このような変退色は、操作において生じる温度が被覆基板の領域上で均一に分布されない場合、特に、広範なコーティングの場合又は全領域上のコーティングの場合でさえ、破壊的に目に見える。これの特に関連のある一例は、本質的に調理帯のみが熱くなる被覆ガラス・セラミック製レンジ上面である。この場合、短時間の操作直後、又は1回だけの操作の後でさえ、可視的変退色が調理帯の領域に起こりかねない。

0033

概して、特に高い温度でのゾル・ゲル層の焼成は、特にガラス上で、非常に特にホウケイ酸ガラス上で、しかしソーダ石灰ガラス上でも有益である、ということが意外にも見出された。ホウケイ酸ガラス又はソーダ石灰ガラス上のゾル・ゲルベースの顔料層は一般に、300℃〜450℃で熱せられた場合、基板への層の最小度の接着を示す、ということが判明した。DE10313630は、300℃未満の温度でホウケイ酸ガラス上で熱せられるゾル・ゲル層を記載する。この温度は最小度の層接着のための温度より低いため、良好な接着層が作られる。それにもかかわらず、このような最小度が存在するだけでなく、ゾル・ゲルベースの層はこの最小度より上での焼成後に基板への実質的に良好な接着さえ有する、ということが意外にも判明した。これはさらに、高顔料分画を有する層、例えば特に40重量%以下のゾル・ゲル結合剤を有する層に関するペースト又は混合物においてだけでなく、ガラス、特にホウケイ酸ガラス又はソーダ石灰ガラス上のゾル・ゲルベースの顔料層に関しても言えることである。したがって、本発明のさらなる一態様によれば、装飾層を有するガラス製品を、特にホウケイ酸製品を製造するための一方法であって、少なくとも1つの装飾用顔料がゾル・ゲル結合剤と混合され、ゾル・ゲル結合剤と混合された顔料が製品のガラス基板上で硬化されて装飾層を形成し、上記硬化が少なくとも時には450℃より高い温度で起こる方法も提供される。特に良好な層特性は、ここでは、実際、580℃±40℃の領域の高温でさえ達成される。

0034

長期温度曝露後でさえ耐色性であるコーティングを得るためのさらなる手段は、処方のために無機増粘剤、例えば有機変性フィロケイ酸塩又はシリカを用いることである。このような増粘剤、好ましくはシリカの添加は、層中に生じる可視的亀裂を伴わずに、例えばスクリーンプリンティング又はナイフコーティングにより均一に施与され得るように、生成されるペーストのレオロジーを設定させる。一般的に用いられる有機増粘剤、例えばDE10313630から既知のセルロースに代わり、この状況で適切であることが判明した無機増粘剤としては、特にヒュームドシリカ及び/又はコロイドSiO2粒子が挙げられる。ヒュームドシリカ及び/又はコロイドSiO2粒子の添加は、それとともに多数の利益をもたらす。第1に、この種類の充填剤粒子は、フレーク様顔料粒子と相互作用して、これらの粒子の添加時に、被覆表面と平行な増大した配向に入る。第2に、充填剤粒子を用いて生成されるペーストのレオロジーを調整することが同時に可能である。さらに、ヒュームドシリカは高温安定性であり、有機増粘剤が用いられる場合に起こり得るより強力な変退色を防止する。

0035

無機増粘剤、例えば特にヒュームドシリカのさらなる別の利点は、その改良された酸安定性である。加水分解及び縮合のための触媒として添加される酸のため、したがってセルロース又はセルロース誘導体濃化ペーストはゾル・ゲル中で極短い持続性を有するだけであり、その調製後、非常にすばやく加工処理されなければならない。これに対して、ヒュームドシリカで本発明の濃化ペーストは、貯蔵時に安定である。

0036

金属コーティングと比較して、装飾的着色ゾル・ゲル層の利点は、それらが伝導性を示さず、それゆえ、例えば下面コーティングを有するホブの場合と同様に、このようなコーティングをタッチセンサーと組合せることが望まれる場合にも用いられ得る、という点である。

0037

水浸透がない疎水性コーティングを得るためには、基板に適用される混合物にポリシロキサンを添加することがさらに有益である。意外にも、この種類の層は、アニーリング後でさえ、疎水性を保持する。

0038

本発明の装飾層は、非常に耐性で、例えば酸耐性を有し、そして基板の防護のための或る種のバリア作用を提供することさえある、ということが明らかになっているが、しかしそれにもかかわらず、装飾層に付加的封止を施与する場合、さらに改良され得る。撥水性改良を達成するために、装飾層は、例えばシリコーンを用いて封止され得る。反対面上にこの種類の封止を用いると、本発明の層の高顔料含量の結果として表面が不透明になるため、如何なる可能な変退色も破壊的作用を示さない。それらは、本発明に従って設計されたレンジの上面の使用中に装飾層と接触し得る油性物質、例えば食料品に関しても封止作用を提供する。

0039

装飾層上に金属酸化物ベースの層、特にSiO2ベースの層を析出することにより、さらに、バリア作用の別の改良をもたらし得る。この目的に適した技法としては、スパッタリング化学気相析出、例えば特にプラズマ誘起化学気相析出、或いは例えば炎又はコロナからの熱分解蒸着が挙げられる。後者は、そのプロセスが真空中で起こる必要がない、という利点を有する。しかしながら、例えば蒸着による析出も可能である。付加的バリア層も、ゾル・ゲルコーティングにより、装飾層と同様にさらに生成されるのが有利である。この場合、ゾル・ゲル処方は、変性されるか、或いはその最も簡単な処方では、第1の層のものと同一処方であって、顔料及び/又は充填剤を添加することも、しないこともあり得る。このようにして、装飾層の生成に関するものと同一装置を用いて、ゾル・ゲル処方は生成することができる。

0040

この種類の付加的バリア層は、ガラス、又はガラス・セラミック製品が燃焼加熱される場合、特に有益である。これは、例えばガス加熱ガラス−セラミック製レンジ上面を有する場合である。ここで生じる問題は、酸化イオウ燃焼生成物の1つである、ということである。同様に燃焼の生成物である水と一緒に、これらの酸化物は反応して、酸を形成する。この酸は次に、ガラス・セラミックを侵し得る。しかしながら封止と一緒に装飾層を用いて、本発明に従って、視覚的に訴える外見だけでなく、さらに増強した耐久性を有する製品を作り出すことも可能である。

0041

一般的に、特にガラス・セラミック上では、ガラス・セラミック上でのより良好な接着及び層安定性を達成するために、二層構築が特に好ましいが、これは、別の状況では、コーティングにとってはより問題がある。この場合、特に、本発明の第1のコーティングの頂上にさらなるゾル・ゲルベースの層を施与することができる。この最も簡単なシナリオでは、同一処方又は類似の処方が第2の層に用いられる。したがって、本発明のこの発展では、さらなる層が基板に施与され、少なくとも1つの装飾用顔料が上記の層の場合、ゾル・ゲル結合剤と混合され、そしてゾル・ゲル結合剤と混合された顔料は、アニーリングにより製品のガラス、又はガラス・セラミック基板上で硬化されて、多孔性セラミック様構造を有する層を形成する。

0042

この種類の二層構築は、全体的に特に有益なコーティング特性を得るための一方法であることが判明した。特に、層アセンブリーの接着は、2つの層が異なる温度で熱せられる場合、特に、第1の層が、その後に適用される第2の層のアニーリング中より高い温度で熱せられる場合、意外にもさらに全体的に改良され得る、ということが明らかになった。この状況では、少なくとも時には少なくとも350℃である温度で第1の層が熱せられ、そして300℃以下の温度で第2の層が熱せられることが特に有益であることが分かった。好ましくはさらなる層も、顔料を含む。特に、第1の層のために用いられるのと同一の処方又は混合物を適用することも可能である。この方法での、好ましくは間にアニーリングを用いる、混合物の多適用は、成し遂げるのが特に簡単である。したがって本発明の着色ゾル・ゲルベースのコーティングの多適用を用いて、多層の、好ましくは二層の装飾層を有するガラス、又はガラス・セラミック製品が得られる。不透明コーティングを作り出すためには、この種類の二重層の十分な全体的厚みは、一般的に同様に最大で70マイクロメートルである。

0043

平滑且つ強靭な表面を得るために、そして磨耗から装飾層を防護するために、ガラス・セラミック製レンジ上面の場合の装飾層は、好ましくは下面に配置される。装飾層は、それが十分に熱伝導性及び温度耐性であるため、レンジの上面の加熱帯を被覆さえし得る、ということが意外にも明らかになった。レンジの上面は、例えば加熱帯の領域中に効果顔料、例えば雲母フレーク又は類似の金属効果顔料を含有する装飾層を有して操作され得ることさえあり、これが非透明層を作り出す。

0044

本発明の1つの発展によれば、装飾層の全領域施与とは別に、装飾層は、側面構造化(lateral structuring)によって基板に施与され得る。これは、例えば適切なプリント技術、例えばスクリーンプリントによって行なうことができるれ得る。この目的のために、特に、全領域を被覆しない装飾層を施与することが可能である。この場合、例えば異なる領域、例えばセンサ又はディスプレイ用のウインドウは、例えば装飾層なしに保持され得る。別の可能性は、互いに組成及び/又は色及び/又は外見が異なる複数のコーティングを組合せることである。この目的のために、外見及び/又は色が異なる装飾層を基板の表面の異なる領域に有益に提供することが可能である。

0045

さらなる別の好ましい発展によれば、ゾル・ゲル結合剤のゾルの合成で生成されるアルコールは、アルコールより高い沸点を有する少なくとも1つの溶媒により、又は高沸点溶媒の混合物により少なくとも部分的に置き換えられる。この場合、少なくとも一部は高沸点溶媒を用いるのが好ましく、高沸点溶媒は、少なくとも180℃、好ましくは少なくとも200℃の沸点を有する溶媒であると理解される。この状況では、各々がアルコールの沸点より高い沸点の異なる沸点を有する2つの溶媒の混合物でアルコールの少なくとも一部を置き換えることが、特に適切であることが判明した。この状況で特に好ましい溶媒のうちの1つは高沸点溶媒である。例えば酢酸ブチルテルピネオールの混合物は、この場合に適切であることが判明した。このような溶媒置換の場合の混合物は、特にスクリーンプリントにより、良好な加工処理特性を提供する。この場合の低沸点構成成分は、トラック抑圧されるような程度に基板上でちょうど施与された層が急速に固化されて均一層厚が得られる、ということを保証する。他方、高沸点溶媒は、それに反して、施与中に、コーティング装置詰まるようになる程度にペースト又は調製物が固化しない、ということを保証する。特にテルピネオール溶媒によるアルコールの置換は、接着の堅固さ耐磨耗性、浸透密度、及び引っ掻き耐性に関して、生成されるペーストの加工処理特性にだけでなく、それから生成される装飾層の特性にも有益な作用を及ぼす、ということが意外にも判明した。

0046

本発明に従ってゾル中の溶媒置換のために用いられ得る種類のエタノールより高い沸点を有する適切な溶媒を、以下の表に列挙する。

0047

0048

さらに、この種類の本発明のコーティングは、実質的に強度低減性でないことが分かった。このように被覆された製品の強度は、非被覆製品と比較して、より高いことさえある。いずれにせよ、本発明の一実施形態によれば、被覆製品の破壊応力は、非被覆製品と比較した場合、5%以下だけ低減される。例えばスプリングハンマー試験は、標準IEC60068−2−75又はEN 60335−1に従って実行され、そして実際に、被覆製品は非被覆製品より強くない場合、破断に対するスプリングハンマーの平均力の得られた低減は5%以下である。

0049

以下に、実施例及び図面を参照しながら本発明を説明するが、同一の参照符合を有する同一及び類似の成分並びに異なる実施例例の特徴は互いに組合せ可能である。

発明を実施するための最良の形態

0050

図1は、装飾層を有する本発明のガラス、又はガラス・セラミック製品1の断面図を概略的に示す。この例において、ガラス、又はガラス・セラミック製品1は、側面5及び7を有するガラス、又はガラス・セラミック基板3を含む。製品1は、特に、ガラス・セラミック製レンジ上面であり得る。基板3の側面5上に、本発明の装飾層9が適用されている。製品1がガラス・セラミック製レンジ上面である場合には、使用の結果として層に対する磨耗を防止するために、装飾層9は、特に好ましくは、レンジ上面の下面に施与される。

0051

装飾層9を生成するために、装飾用顔料がゾル・ゲル結合剤と混合され、そしてゾル・ゲル結合剤と混合された顔料は、アニーリングにより製品1のガラス、又はガラス・セラミック基板3上で硬化されて、装飾層9を形成する。本発明によれば、顔料がマトリックス中に含まれるガラス質層は、この場合形成されない;代わりに、多孔性セラミック様構造を有する層が形成される。したがって、層9は主に多結晶性である。

0052

金属効果を得るために、この例における装飾用顔料は、フレーク様顔料粒子13を含む。この目的のために、雲母フレーク、特に被覆雲母フレークを含む効果顔料を用いることが可能である。さらなる可能性は、金属フレーク顔料、例えばアルミニウムフレーク顔料及び/又は特にガラス粒子を有する顔料である。しかしながら、それらの高温耐性のために、雲母顔料及び温度耐性物質、例えばガラスを有するその他の効果顔料が選択される。

0053

顔料粒子13と同様に、充填剤粒子17も層9中に存在する。充填剤粒子17及び装飾用顔料粒子13は、ゾル・ゲル結合剤11により接合されて固体層を形成し、顔料粒子13及び充填剤粒子17の重量分画は固化及び硬化ゾル・ゲル結合剤11の重量分画より高い。図1に示されるような装飾層9の場合、ゾル・ゲル結合剤11の分画は好ましくは層の全質量の40重量%以下、好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下である。高固体分画の、又は低分画のゾル・ゲル結合剤11の結果、孔15が残存する。その全体的多孔性を有する層は、ガラス質装飾層より有意に柔軟性であり、それにより基板3及び層9間の温度膨張係数の差の補償を可能にする。図1に示されるものと対照的に、、充填剤粒子及び顔料粒子間に孔が形成されることも可能であり、その場合、これらの孔は部分的に硬化ゾル・ゲル結合剤で充填される。

0054

特に好ましくは、ゾル・ゲル結合剤は、テトラエトキシシラン及びトリエトキシメチルシランを基礎にしたゾルから調製される。トリエトキシメチルシランは、加水分解及び縮合後に、そして特に完成した装飾層9中で、有機ラジカルが結合したままである有機ケイ素化合物である。これは、その多孔性にも関わらず、撥水性である装飾層を生じるために好ましい。さらに、有機構成物質は、層の柔軟性を増強する。

0055

この場合のコーティング操作は、好ましくは以下のように実施される:

0056

混合物はTEOS及びTEMSを用いて調製される。アルコールは、付加的溶媒として役立つことができる。さらに、水性金属酸化物分散液、特にコロイド分散SiO2粒子の形態のSiO2分散液が塩酸と混合される。さらに、均質化の目的のために、2つの混合物を撹拌することができる。両混合物は次に、一緒に混合される。この組成物は次に、好ましくは撹拌しながら、ゾルを生成するために、一定時間、適切には例えば1時間、有益に熟成し得る。この組成物の調製と平行して、顔料及びその他の任意の充填剤を計量し、次にこれらの固体分画を組成物に添加して分散する。充填剤としてヒュームドシリカを添加するのが好ましい。完成した層9では、ヒュームドシリカ及び/又はコロイドSiO2分散液は球形充填剤粒子を形成する。コロイド分散SiO2粒子の形態の充填剤及び付加的添加充填剤、例えばヒュームドシリカの分画は、各々の場合、単数又は複数のフレーク様顔料の質量の20重量%未満に達する。この場合の充填剤粒子17全体の重量分画は、好ましくは顔料粒子13の重量分画の40重量%以下である。さらに、ヒュームドシリカ及び/又はコロイドSiO2分散液のSiO2粒子は、施与ペーストの所望の粘度を設定するのに役立ち、それゆえ、同時に高温耐性レオロジー添加剤として、又は高温耐性増粘剤として役立つ。

0057

組成物が基板に適用される方法によって、異なる溶媒、レオロジー添加剤、及びその他のアジュバントが混合物に添加され得る。これに関連して、疎水性層を得るために、特にポリシロキサンも意図される。

0058

層の有効な堅固な接着のために増粘剤の量を低減するために、そして同時に、特にスクリーンプリントによるコーティングの場合はスクリーン上で、色が良好な耐用年数を有するように十分なレベルの高沸点溶媒を確保するために、そしてそれゆえ、問題が起こらない製造方法を確保するために、ゾルの合成中に生成されるアルコール、すなわち、タノールは、可能な限り、異なる沸点を有する溶媒の混合物によって置き換えられる。しかしながら、これらの溶媒の各々は、置き換えられるエタノールより高い沸点を有する。この目的は、好ましくは酢酸ブチル及びテルピネオールの混合物の使用により果たされる。ここで、酢酸n−ブチルは約126℃の沸点を有する;テルピネオールの沸点は約219℃である。

0059

この場合の意外な副作用は、この組合せ溶媒置換が色又はペーストのプリントを容易にするだけでなく、その結果生じる層を全体としてより密に、且つより低水透過性にして、さらに食料品、例えば油による焼きつきに対してより耐性にすることである。アルコールの揮散の結果、そして加水分解TEOS及びTEMSの一部における縮合反応の結果、ゾルが金属酸化物ゲルの形のゾル・ゲル結合剤に転換される。この操作は、特に基板への組成物の適用後に促進され、したがって層はゲルの形成に伴って固化する。この場合、特にTEOS及びTEMSを用いて、SiO2網状構造が、特に少なくとも部分的にメチル置換されたSiO2網状構造が形成される。

0060

その後、基板3は、予備固化層9と一緒にアニーリングされ、SiO2網状構造を形成する反応がアニーリングの経過中に完成される。アニーリングは、反応を加速するために、好ましくは少なくとも200℃の温度で、特に好ましくは少なくとも400℃で実行される。アニーリングは、層9の高密度化も伴う。固化が完了した層9では、ゾル・ゲル結合剤11の重量分画は、SiO2として算定して、層の全質量の25%以下、好ましくは層の全質量の20%以下である。

0061

図1に示される実施態様例の場合、さらに、フレーク様顔料粒子13は、基板3の表面5に対して主に平行に配向される。これは、フレークの表面が基板の表面に対して厳密に平行に存在することを意味しない。その代わりに、それは、顔料粒子の表面法線角度分布が、確率論的でなく、基板表面の表面法線の方向に明確な最大値を示す、という事実を表わすことをよう意味する。この効果は、球形充填剤粒子17を特徴とする上記の充填剤の使用により、特に容易に達成され得る、ということが意外にも明らかになった。

0062

フレーク様顔料に対して付加的に又は代替的に、発光顔料、或いは発光リン光体と呼ばれるもの、例えばYVO4:Eu3+、Y2O4:Eu3+、LaPO4:Ce3+、Tb3+及びBaMg2Al16O27:Eu2+を添加することも可能である。

0063

図2及び3は、比較のために、充填剤を有さない層(図2)及び充填剤を有する層(図3)の電子顕微鏡写真を示す。充填剤を有さない層の場合、層9中に効果顔料の雲母フレークの事実上非規則的な配列が存在する。これに対して、図3では、例示的一実施形態が示されており、この場合、球形SiO2粒子の形態の充填剤が層9のための組成物中に添加されている。ここで明らかに識別できるのは、図1の概略的な断面図ですでに示したように、基板表面と事実上平行な効果顔料の雲母フレークの配向である。極微細な球形充填剤粒子が、ここでは、基板と平行な雲母フレークの良好な整列を保証する。この種類の層は、さらに異なる金属効果を示すだけでなく、改良された引っ掻き耐性及び磨耗耐性も示す。

0064

図1に図示した例示的実施形態の場合、さらに、封止層20が装飾層9に施与されている。封止層は、コーティングの撥水特性を改良するために、例えばシリコーンを含む。しかしながら、代替的に又はさらに、層20は、SiO2ベースのバリアコーティングであってもよい。層20は、スパッタリング、蒸着、プラズマ誘起化学蒸着、或いはその他の熱分解蒸着(例えば炎又はコロナからの)により施与適用されることができる。付加的ゾル・ゲルコーティングは、さらに可能な例である。

0065

この種類の封止層20では、例えば同様に或る種のバリア作用を生じる装飾層9と一緒に、例えばガス加熱の場合に生じる硫酸によりガラス・セラミックが攻撃を受けるのを有効に防止することが可能である。リチウムアルミノシリケートガラス・セラミックは、特に、硫酸により腐蝕される。したがって、本発明は、特に耐久性を有する装飾コーティングを提供するだけでなく、同様にガラス・セラミックの耐久性も増強することができる。

0066

図4は、本発明の被覆ガラス・セラミック製レンジ上面の下面5の平面図を示す。レンジ上面は、複数の加熱帯25を有し、その下に、加熱素子オーブン中に配置される。加熱帯は、例えば天板面のさらなる装飾により印を付けることができる。この例示的実施形態では、装飾層9は、加熱帯25を取り囲む領域だけでなく、レンジの上面それ自体の加熱帯25も被覆し得る。

0067

図4に示した例に関して、装飾層9は側面構造化も有するのが有利であるが、基板3の表面の領域は装飾層を有さない。図4に示した実施例の場合、この目的は、装飾層で被覆されない区域27により果たされる。この区域27は、センサーアレイ用に及び/又はそうでなければディスプレイ用のために向けられ、これは、装飾層9が存在しない結果として、レンジ上面1の下に目に見えるように残存する。

0068

さらに、基板3の表面の異なる領域に、組成及び/又は外見及び/又は色が異なる装飾層を提供されていることも可能である。例えば調理帯25内の装飾層は、周囲領域と組成、色又は外見が異なり得る。これは、例えば審美的機能、又は調理帯25を識別する機能を有する。

0069

調理帯25の領域のコーティングの光学的又は物理的特性を、異なる層組成により周囲領域のものから逸脱させることも可能である。例えば、調理帯25の領域に、特に温度安定性である層9を提供することが望ましいであろう。

0070

本発明の装飾層9は、十分に温度耐性であるだけでなく、調理のためにレンジ上面上で加熱素子により発生される熱の適切な伝導も可能にする。特に、熱領域25においてさえ、装飾コーティングは長時間操作後でもその視覚的外見が変わらない、ということが分かった。区域全体のコーティングの結果として達成される審美的印象に加え、加熱帯の領域におけるコーティング9は、例えばガス加熱の場合に生成される腐蝕性ガス、例えば酸化イオウに関してそのバリア作用のためにも非常に有益である。

0071

図5は、図1に示した例示的実施形態の変形形態を示す。図5に示したコーティングの場合、装飾層が複数の薄層を含むだけでなく、この場合の装飾層は2つの薄層9及び10を含み、これらの各々に関して、用いられる処方は図1で層9のために用いられたものと同様であった。両方の薄層9及び10は、したがって、ゾル・ゲル結合剤、充填剤及び顔料を有するペーストを施与し、その後、硬化することにより作られた。これに関連して、特に、最初に施与された層9が、層19が施与される前にすでに硬化されることが有利であることが立証された。特に、層9は少なくとも350℃より高い温度で、例えば500℃で焼成され、そして第2の層は、300℃以下の低温で、例えば200℃で焼成される。この二重層は、混合物の1回だけの施与の場合に、特にスクリーンプリントに適切であり、且つ対応するレオロジー特性を有するペーストの場合に生じ得る孔を回避する。

0072

図6は、この種類の二層装飾層の電子顕微鏡写真を示す。装飾層の2つの層9及び10は、フレーク様顔料粒子の異なる配向のために、容易に区別可能である。下方のすなわち最初に施与された層9の顔料粒子は、その後に施与された層10と比較して、高度の配向を示す。基板3の表面と平行な第1の層9のフレーク様顔料粒子の優勢な配向は、図3に示した層のものと類似の艶出し効果を生じる。

0073

下方の層である層9の厚みは、図示した例示的実施形態においては約6〜10マイクロメートルである。さらなる層である層10の厚みは、10〜15マイクロメートルの範囲である。この例示的実施形態では、層9は400℃で熱せられ、層10はほんの200℃で熱せられるにすぎない。低焼成温度の結果、有機構成物質、特に添加ポリシロキサンは保持され、このようにして、全体的に、水及び油に対する改良された耐性を同時に保有する疎水性コーティングが生成される。

0074

本発明は上記の例示的実施形態に制限されるものではなく、多様な方法で変更され得る、ということは当業者には明らかである。特に、個々の例示的実施形態の特徴は互いに組合せることもできる。

図面の簡単な説明

0075

本発明の装飾層を有するガラス、又はガラス・セラミック基板の概略断面図である。
充填剤を添加しない場合の装飾層の電子顕微鏡写真を示す。
充填剤を添加した場合の装飾層の電子顕微鏡写真を示す。
本発明の被覆ガラス・セラミック製レンジ上面の平面図を示す。
二層装飾コーティングを有する、図1に示された実施例の変形形態を示す図である。
二層装飾コーティングの電子顕微鏡写真を示す。

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