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技術 組織再生のためのナノフィラメントの足場

出願人 ジョージアテックリサーチコーポレイション
発明者 ベランコンダ,ラビブイ.キム,ヨン-テクマール,サティシュ
出願日 2006年3月7日 (14年8ヶ月経過) 出願番号 2008-500893
公開日 2008年9月11日 (12年2ヶ月経過) 公開番号 2008-536539
状態 拒絶査定
技術分野 補綴 医療用材料
主要キーワード 測定分布 ガイド基 走査型電子顕微鏡画像 ポリアルキレン酸化物 高電圧電力 スペーサ構造 ナノフィラメント 層内また
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題・解決手段

組織再生のための足場が提供される。好適な実施形態において、足場は、神経または他の組織再生の必要な患者内にインプラント可能であり、少なくとも一つの合成ポリマーから作られた複数の単軸指向性ナノファイバを有する構造を含む。好適には、の前記ナノファイバの少なくとも75%が、単軸方向の20°以内の角度で配向されている。足場は、有用にも、おそらく発達および再生の間にフィラメント状の構造を使用して、天然ストラテジー真似することによって細胞および組織の再生の指向性キューを提供する。

概要

背景

末梢神経における深刻な外傷または侵襲性外科手術は、2つの神経断端間でギャップをもたらし得る。末梢神経のギャップをブリッジするための臨床的黄金率」は、自家移植片、一般的に感覚腓腹神経の使用である。しかしながら、自家移植片の使用は、自家移植片に使用する神経の利用可能性が不十分であること(非特許文献1)と、サイズ/長さ/感覚形式ミスマッチのために、傷ついた神経と神経移植片との間の共適応不足(非特許文献2)と、ドナー部位における機能的損失(非特許文献3)とによって制限される。さらに、無感覚知覚過敏、または痛みのある神経腫の形成のようなドナー部位における合併症がまた、対処されなければならない(非特許文献4、非特許文献5)。従って、すぐに使用でき、ミスマッチを低減させるために事前カスタマイズされ、感覚神経運動神経との両方の再生に適している代替的なアプローチが開発されることが肝要である。

多くの研究および開発の努力は、体内の損傷した組織構造修復または取替えをするため、あるいは組織および臓器成長させるために、細胞の成長、増殖、および分化を操作することに集中している。一つのアプローチは、工学組織足場の使用である。

管状の神経導管が、末梢神経の傷害を修復するために、臨床的に使用されている(非特許文献6)。非浸透性シリコンまたは浸透性天然/合成のポリマーでできている、これらの神経導管は、傷ついた神経断端をブリッジして、フィブリンケーブルを形成することを助け、該フィブリンケーブルは、シュワン(Schwann)細胞および繊維芽細胞のような他の細胞の内方成長のための基質を提供する。浸潤シュワン細胞は、長手方向に向けられたBungnerの帯を作るように再構成し、該Bungnerの帯は、軸索再成長を助長するためのガイド基質および好中球因子源として働く(Bungner、1891年、非特許文献7)。しかしながら、これらのアプローチは、長い神経ギャップをこえて再生を可能にする能力において制限され、げっ歯類において、15mmを上回るギャップにわたる再生を促進することに不成功であった。長いギャップ、すなわち15mmを上回るギャップにわたる神経再生の失敗は、Bungnerの帯の形成に必要である最初のフィブリンケーブルの形成の不足の結果であるように思われる(非特許文献8)。
IJkema−Paassenら、Biomaterials25、2004年、1583〜1592
Nicholsら、Exp.Neurol.190、2004年、347〜355
Biniら、J.Biomed.Mater.Res A68、2004年、286〜295
Itohら、Biomaterials23、2002年、4475〜4481
Matsuyamaら、Neurol.Med.Chir.(Tokyo)40、2000年、187〜199
Tarasら、J.Hand Ther.18、2005年、191〜197
Ide、Neurosci Res.25、1996年、101〜121
Lundborgら、Exp.Neuro.76、1982年、361〜375

概要

組織再生のための足場が提供される。好適な実施形態において、足場は、神経または他の組織の再生の必要な患者内にインプラント可能であり、少なくとも一つの合成ポリマーから作られた複数の単軸指向性ナノファイバを有する構造を含む。好適には、の前記ナノファイバの少なくとも75%が、単軸方向の20°以内の角度で配向されている。足場は、有用にも、おそらく発達および再生の間にフィラメント状の構造を使用して、天然のストラテジー真似することによって細胞および組織の再生の指向性キューを提供する。

目的

従来技術の組織工学的足場は、等方性であり、方向性細胞と組織との成長および再生を促進するための指向性のキューを提供することはなく、傷ついた軸索の内方成長能力を増加させるために、外因的送達される神経栄養因子の追加を必要とする。従って、長い神経のギャップにわたり方向性細胞と組織との成長および再生を促進する足場を開発するニーズが存在する。さらに一般的には、軟骨、骨、神経系、および心臓血管組織工学のような様々な用途における使用のために、方向性細胞と組織との成長および再生を促進する工学的足場を開発するニーズが存在する。

効果

実績

技術文献被引用数
6件
牽制数
2件

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請求項1

少なくとも一つの合成または天然ポリマーで作られた複数の単軸指向性ナノファイバを備える構造を備える、組織再生のためのインプラント可能な足場

請求項2

前記ナノファイバの少なくとも75%が、単軸方向の20°以内の角度で配向されている、請求項1に記載のインプラント可能な足場。

請求項3

前記ナノファイバは、約400nmと約1000nmとの間の直径を有する、請求項1に記載のインプラント可能な足場。

請求項4

前記構造は、前記単軸指向性のナノファイバの二つ以上の積み重ねられた層を備え、該層は、該層の中の前記ナノファイバの方向が実質的に同一となるように配向されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のインプラント可能な足場。

請求項5

前記構造は、前記積み重ねられた層内の単軸指向性のナノファイバの層の間にスペーサを含む、請求項4に記載のインプラント可能な足場。

請求項6

前記スペーサは、50μmと250μmとの間の厚さを有する、請求項5に記載のインプラント可能な足場。

請求項7

前記スペーサは、ヒドロゲルポリエチレングリコールアガロースアルギン酸塩ポリビニルアルコールコラーゲン、Matrigel、キトサンゼラチン、またはそれらの組み合わせを含む、請求項5または請求項6に記載のインプラント可能な足場。

請求項8

前記構造は、指向性のナノファイバとヒドロゲルの層との交互に重なった層を備える、請求項7に記載のインプラント可能な足場。

請求項9

管状の導管をさらに備え、該管状の導管の中に前記構造が設置される、請求項1に記載のインプラント可能な足場。

請求項10

前記少なくとも一つのポリマーは、生体分解性合成ポリマーである、請求項1に記載のインプラント可能な足場。

請求項11

前記生体分解性のポリマーは、ポリカプロラクトン)、乳酸グリコール酸共重合体、ポリ(乳酸)、またはそれらの組み合わせを含む、請求項10に記載のインプラント可能な足場。

請求項12

前記少なくとも一つのポリマーは、非生体分解性の合成ポリマーである、請求項1に記載のインプラント可能な足場。

請求項13

前記非生体分解性のポリマーは、ポリ(アクニトリル)を含む、請求項12に記載のインプラント可能な足場。

請求項14

少なくとも一つの生体活性物質をさらに含む、請求項1に記載のインプラント可能な足場。

請求項15

前記生体活性物質は、成長因子または分化因子を含む、請求項14に記載のインプラント可能な足場。

請求項16

前記生体活性物質は、神経栄養因子を含む、請求項14に記載のインプラント可能な足場。

請求項17

前記生体活性物質の放出を制御するために、複数の脂質微小管またはナノ粒子をさらに含む、請求項14に記載のインプラント可能な足場。

請求項18

前記生体活性物質は、前記少なくとも一つの合成ポリマーと共に、前記ナノファイバを形成する、請求項14に記載のインプラント可能な足場。

請求項19

組織再生のための足場であって、複数の単軸指向性のポリマーのナノファイバを備える少なくとも二つの層であって、該ナノファイバの少なくとも75%が、単軸方向の20°以内の角度で配向され、該層は、該層の中の該ナノファイバの方向が実質的に同一となるように、積み重ねられかつ配向されている、少なくとも二つの層と、単軸指向性のナノファイバの少なくとも二つの層の間にある、該積み重ねられた層の中の一つ以上のスペーサとを備える、足場。

請求項20

前記一つ以上のスペーサは、ヒドロゲル、ポリエチレングリコール、アガロース、アルギン酸塩、ポリビニルアルコール、コラーゲン、Matrigel、キトサン、ゼラチン、またはそれらの組み合わせを含む、請求項19に記載の足場。

請求項21

組織再生のためのインプラント可能な足場を製造するための方法であって、単軸指向性のナノファイバの二つ以上のフィルムを形成するために、ポリマーを電子スピンするステップと、指向性の三次元の足場を形成するために、二つ以上の単軸指向性のナノファイバのフィルムを共に積み重ねるステップとを包含する、方法。

請求項22

単軸指向性のナノファイバの前記フィルムの間に、少なくとも一つのヒドロゲルの層を挿入するステップをさらに包含する、請求項21に記載の方法。

請求項23

前記ナノファイバの方向が、該導管の軸の方向に実質的に整列されるように、前記指向性の三次元の足場を該管状の導管の内側に設置するステップをさらに包含する、請求項21に記載の方法。

請求項24

組織再生の方法であって、組織再生の必要な部位において、請求項1から請求項20のいずれか1項に記載のインプラント可能な足場を患者にインプラントすることを包含する、方法。

請求項25

前記部位は、再生を必要とする神経の二つの端の間である、請求項24に記載の方法。

技術分野

0001

(関連出願の相互参照
本出願は、2005年3月7日出願の米国特許仮出願第60/659,218号の利益を主張する。該仮出願は、本明細書において、その全体が参考として援用される。

0002

(米国政府後援の研究または開発に関する声明
本発明は、国立科学財団によって授与された契約第EEC−9731643号と、国立衛生研究所によって授与された契約第R01NS044409−02との下で、米国政府のサポートによって行なわれた。米国政府は、本発明において一定の権利を有する。

0003

(発明の背景
本発明は、概ね、組織工学の分野に属し、さらに詳細には、インビボまたはエキソビボでの組織成長を導くことに有用である合成足場材料および方法に関する。

背景技術

0004

末梢神経における深刻な外傷または侵襲性外科手術は、2つの神経断端間でギャップをもたらし得る。末梢神経のギャップをブリッジするための臨床的黄金率」は、自家移植片、一般的に感覚腓腹神経の使用である。しかしながら、自家移植片の使用は、自家移植片に使用する神経の利用可能性が不十分であること(非特許文献1)と、サイズ/長さ/感覚形式ミスマッチのために、傷ついた神経と神経移植片との間の共適応不足(非特許文献2)と、ドナー部位における機能的損失(非特許文献3)とによって制限される。さらに、無感覚知覚過敏、または痛みのある神経腫の形成のようなドナー部位における合併症がまた、対処されなければならない(非特許文献4、非特許文献5)。従って、すぐに使用でき、ミスマッチを低減させるために事前カスタマイズされ、感覚神経運動神経との両方の再生に適している代替的なアプローチが開発されることが肝要である。

0005

多くの研究および開発の努力は、体内の損傷した組織構造修復または取替えをするため、あるいは組織および臓器を成長させるために、細胞の成長、増殖、および分化を操作することに集中している。一つのアプローチは、工学組織足場の使用である。

0006

管状の神経導管が、末梢神経の傷害を修復するために、臨床的に使用されている(非特許文献6)。非浸透性シリコンまたは浸透性天然/合成のポリマーでできている、これらの神経導管は、傷ついた神経断端をブリッジして、フィブリンケーブルを形成することを助け、該フィブリンケーブルは、シュワン(Schwann)細胞および繊維芽細胞のような他の細胞の内方成長のための基質を提供する。浸潤シュワン細胞は、長手方向に向けられたBungnerの帯を作るように再構成し、該Bungnerの帯は、軸索再成長を助長するためのガイド基質および好中球因子源として働く(Bungner、1891年、非特許文献7)。しかしながら、これらのアプローチは、長い神経ギャップをこえて再生を可能にする能力において制限され、げっ歯類において、15mmを上回るギャップにわたる再生を促進することに不成功であった。長いギャップ、すなわち15mmを上回るギャップにわたる神経再生の失敗は、Bungnerの帯の形成に必要である最初のフィブリンケーブルの形成の不足の結果であるように思われる(非特許文献8)。
IJkema−Paassenら、Biomaterials25、2004年、1583〜1592
Nicholsら、Exp.Neurol.190、2004年、347〜355
Biniら、J.Biomed.Mater.Res A68、2004年、286〜295
Itohら、Biomaterials23、2002年、4475〜4481
Matsuyamaら、Neurol.Med.Chir.(Tokyo)40、2000年、187〜199
Tarasら、J.Hand Ther.18、2005年、191〜197
Ide、Neurosci Res.25、1996年、101〜121
Lundborgら、Exp.Neuro.76、1982年、361〜375

発明が解決しようとする課題

0007

従来技術の組織工学的足場は、等方性であり、方向性細胞と組織との成長および再生を促進するための指向性キューを提供することはなく、傷ついた軸索の内方成長能力を増加させるために、外因的送達される神経栄養因子の追加を必要とする。従って、長い神経のギャップにわたり方向性細胞と組織との成長および再生を促進する足場を開発するニーズが存在する。さらに一般的には、軟骨、骨、神経系、および心臓血管の組織工学のような様々な用途における使用のために、方向性細胞と組織との成長および再生を促進する工学的足場を開発するニーズが存在する。

課題を解決するための手段

0008

組織再生のための改良足場が開発されている。一局面において、少なくとも一つの合成ポリマーでできている複数の単軸指向性ナノファイバを備えている構造を含む足場が提供される。好適な実施形態において、少なくとも75%のナノファイバが、単軸方向の20°以内の角度に配向されている。一実施形態において、ナノファイバは、約400nmから約1000nmまでの間の直径を有する。好適な実施形態において、組織足場は、インプラント可能な足場であり、構造は、単軸方向性のナノファイバの二つ以上の積み重ねられた層を備え、該層は、層の間のナノファイバの方向が、実質的に同じであるように配向されている。一実施形態において、構造は、積層内の単軸指向性のナノファイバの層の間に、少なくとも一つのスペーサをさらに含む。一つの場合は、スペーサは、50μmから250μmまでの間の厚さを有する。スペーサは、ヒドロゲルポリエチレングリコールアガロースアルギン酸塩ポリビニルアルコールコラーゲン、Matrigel、キトサンゼラチン、またはそれらの組み合わせを含み得る。例えば、構造は、代替的な指向性のナノファイバの層およびヒドロゲルの層を含み得る。一実施形態において、インプラント可能な足場は、構造が配置される管状の導管をさらに含む。

0009

インプラント可能な足場の合成ポリマーは、生分解性または非生分解性、あるいはこれらのタイプのポリマーの組み合わせ(例えば、混合物)であり得る。適切な生分解性のポリマーの例は、ポリカプロラクトン)、乳酸グリコール酸共重合体(poly(lactic−co−glycolic acid))、ポリ(乳酸)、またはそれらの組み合わせを含む。適切な非生分解性のポリマーの例は、ポリ(アクリロニトリル)である。

0010

一実施形態において、インプラント可能な足場は、少なくとも一つの生体活性物質を含む。一実施形態において、生体活性物質は、成長因子または分化因子である。例えば、神経再生のための足場は、神経栄養因子を含み得る。インプラント可能な足場は、生体活性物質の放出を制御するために、ナノファイバ上またはナノファイバの間に分散した複数の脂質微小管またはナノ粒子を含み得、または生体活性物質は、少なくとも一つの合成ポリマーと共に、ナノファイバ自体を形成する。

0011

特定の一実施形態において、(i)複数の単軸方向性ポリマーのナノファイバを含む少なくとも二つの層であって、少なくとも75%のナノファイバが、単軸方向の20°以内の角度で配向され、各層は、層の間のナノファイバの方向が、実質的に同じであるように積み重ねられかつ配向されている、少なくとも二つの層と、(ii)単軸指向性のナノファイバの少なくとも二つの層の間で、積み重ねられた層内の一つ以上のスペーサであって、該スペーサはヒドロゲルを含む、一つ以上のスペーサとを含む、組織再生のための足場が提供される。

0012

別の局面において、組織再生のためのインプラント可能な足場を製造するための方法が提供され、該方法は、(i)単軸指向性のナノファイバの二つ以上のフィルムを形成するために、ポリマーを電子スピンさせるステップと、(ii)指向性の三次元の足場を形成するために、二つ以上の単軸指向性のナノファイバを共に積み重ねるステップとを含む。この方法は、単軸指向性のナノファイバのフィルムの間に少なくとも一つのヒドロゲルの層を挿入すること、および/またはナノファイバの方向が、導管の軸の方向に実質的に整列されて、管状の導管の内側に、指向性の三次元の足場を設置することをさらに含む。

0013

さらに別の局面において、患者の組織再生の必要な部位に、上記の足場デバイスのうちの一つをインプラントするステップ含む、組織再生のための方法が提供される。好適な実施形態において、部位は、再生の必要な神経の二つの端に間にある。

発明を実施するための最良の形態

0014

(好適な実施形態の詳細な説明)
自家移植片の能力に適合し得る組織再生のための改良足場が開発されている。足場は、インビトロまたはインビボで細胞の遊走ガイドする。足場は、ブリッジングおよびガイダンスの基質として作用し得る。非常によく整列された繊維は、さらに良い成長を促進するということと、繊維の層の間のギャップは、足場の能力をさらに高めるということとが、有利にも明らかとなった。足場は、おそらく発達および再生の間にフィラメント構造を使用して天然のストラテジー真似することによって、細胞および組織の再生のための指向性のキューを有益にも提供する。末梢神経再生の特定の場合において、本明細書において記載されている指向性ナノファイバのインプラント可能な足場は、フィブリンケーブル/ブリッジを助けるか、またはフィブリンケーブル/ブリッジの代用をすると共に、足場内への成長促進シュワン細胞の侵襲のためのガイドを提供するということが考えられている。さらに有利なことは、指向性のナノファイバの足場の能力は、長い神経ギャップにわたり再生を助長するために、外因性の栄養/EMC因子が要求され得ないということである。つまり、指向性のナノファイバは、傷ついた部位内に内因性のサポート細胞の遊走をガイドし、他の方法では再生しないギャップこえる再生に、ポジティブな影響を与える。

0015

有利なことに、本発明のナノファイバ足場は、自家移植片を取得することと比較して、製造、取扱い、格納、および滅菌することが比較的に容易である。さらに、足場は、合成ポリマーのみで作られ得、タンパク質または細胞の使用と関連する合併症を避け得る。さらに、足場は、異なるタイプの神経の傷に関して(例えば、直径または長さを)事前にカスタマイズされ得、感覚神経、運動神経、およびその組み合わせの修復に適している。さらに、従来技術の管状の導管とは異なり、本発明のナノファイバの足場は、近位神経断端と遠位神経断端との間の最初のフィブリンケーブルの形成にあまり依存しない。

0016

一局面において、インプラント可能な足場は、少なくとも一つの合成ポリマーから作られる複数の単軸指向性のナノファイバを備えている非等方性の三次元構造を含む。

0017

本明細書において使用されているように、用語「ナノファイバ」は、約40nmから1500nmまでの直径を有する繊維、ストランドフィブリル、または糸状の構造を呼ぶ。本明細書において使用されているように、用語「ナノフィラメント」は、「ナノファイバ」と同義である。好適な実施形態において、ナノファイバは、約200nmから約1000nmまでの直径を有し、さらに好適には、約400nmから約1000nmまでの直径を有する。一事例において、ナノファイバは、500から800nmまでの間の直径を有する。

0018

本明細書において使用されているように、用語「単軸指向性」は、50%を越えるナノファイバが、軸の40°の範囲内、すなわち軸の±20°の範囲内に配向されているナノファイバの集合を呼ぶ。重要なことには、ナノファイバは、構造内で、数ミリメートルを越える長さ、例えば2mmと100mmとの間で配向されている。好適な実施形態においては少なくとも60%、さらに好適には少なくとも75%、さらにより好適には少なくとも85%のナノファイバが、単軸方向の20°の範囲内にある。

0019

本明細書において使用されているように、用語「インプラント可能な足場」は、足場が、インビボ、すなわち、神経、軟骨、骨、心臓血管および/または他の組織を治すために、傷のある(または病気の)部位などにおいて組織再生の必要な患者にインプラントすることによる使用に適しているということを意味する。好適な実施形態において、足場は、末梢神経系または中枢神経系の組織の再生に使用される。例えば、インプラント可能な足場は、傷ついた坐骨神経または海綿状神経、あるいは脊髄または脳の部位にインプラントされ得る。用語「患者」は、概ね、人間または他の動物を呼ぶ。

0020

ナノファイバは、少なくとも一つのポリマーから形成され、該ポリマーは、好適には合成ポリマーである。好適な実施形態において、ポリマーは、当該分野で公知である生体適合性熱可塑性ポリマーである。一実施形態において、ポリマーは、人間内でのインビボ適用における使用に適しているポリエステルまたはポリアミドである。ポリマーは、生体分解性または非生体分解性であり得るか、または生体分解性または非生体分解性のポリマーの混合物を含み得る。

0021

合成ポリマーの代表例は、ポリ(乳酸)と、ポリ(グルコール酸)と、乳酸グリコール酸共重合体のようなポリ(ヒドロキシ酸)と、ポリ(ラクチド)と、ポリ(グリコリド)と、ラクチドグリコリド共重合体(poly(lactide−co−glycolide))と、ポリアンヒドリドと、ポリオルトエステルと、ポリアミドと、ポリエチレンおよびポリプロピレンのようなポリアルキレンと、ポリ(エチレングリコール)のようなポリアルキレングリコールと、ポリ(エチレン酸化物)のようなポリアルキレン酸化物と、ポリビニルアルコールと、ポリビニルエーテルと、ポリビニルエステルと、ポリビニルピロリドンと、ポリ(ビニルアルコール)と、ポリ(酪酸)と、ポリ(バレリアン酸)と、ラクチドカプロラクトン共重合体(poly(lactide−co−caprolactone))と、それらの共重合体および混合物とを含む。本明細書において使用されているように、「誘導体」は、置換化学物質基、例えばアルキルアルキレン水酸化物酸化物の付加、当業者によって通常行なわれるその他の改変を有するポリマーを含む。好適な生体分解性ポリマーの例は、乳酸およびグルコール酸のようなヒドロキシ酸と、ポリエチレングリコール(PEG)を有する共重合体と、ポリアンヒドリドと、ポリ(オルトエステルと、ポリ(酪酸)と、ポリ(バレリアン酸)、ラクチドカプロラクトン共重合体、それらの混合物および共重合体とを含む。好適な実施形態において、生体分解性ポリマーのナノファイバは、ポリ(カプロプラクトン)、乳酸グリコール酸共重合体、またはそれらの組み合わせを含む。

0022

別の実施形態において、非生体分解性ポリマーのナノファイバは、ポリ(アクリロニトリル)を含む。非生体分解性ポリマーは、足場からの構造的なサポートが必要であるか、あるいは電極または微小流体制御のような要素が、足場に組み込まれる用途のために選択され得る。

0023

別の実施形態において、ナノファイバは、少なくとも一つの天然ポリマーから形成される。適切な天然ポリマーの例は、アルブミンと、コラーゲンと、ゼラチンと、Matrigelと、フィブリンと、ポリペプチドまたは自己集合ポリペプチドベースのヒドロゲルと、例えばゼインのようなプロラミンとのようなタンパク質と、例えばアルギン酸塩、アガロース、セルロース、および例えばポリヒドロキシ酪酸のようなポリヒドロキシアルカン酸のようなポリ多糖類とを含む。

0024

一実施形態において、インプラント可能な足場の構造は、単軸指向性のナノファイバの複数の積み重ねられた層、すなわちフィルムを含む。一実施形態において、各層は、10μmの厚さである。より厚いか、またはより薄い層がまた使用され得る。しかしながら、厚さは、一般的には、積み重ねるか、さもなければ3Dの足場を組み立てるために、取り扱いおよび操作の可能である厚さとなるように選択される。例えば、フィルムの厚さは、ナノファイバが電子スピンさせられる(一時)基板からの分離を助長することなど手動の取扱いを可能にし得る。好適には、各層は、層内のナノファイバの方向が実質的に同じであるように配向される。つまり、全層の軸方向が、実質的に同じ方向であるように向けられる。

0025

任意ではあるが、積み重ねられた構造は、単軸指向性のナノファイバの一部または全ての層の間に、スペーサを含む。スペーサは、細胞が足場を浸潤して、指向性のナノファイバに付着することを可能にするように、充分な開口を提供し得る。スペーサは、水溶性または不水溶性であり得、透過性または不透過性であり得、好適には、生体適合性であり、かつ、生体腐食性/生体分解性であり得る。スペーサは、約25μmと約800μmとの間の厚さを有し得る。好適な実施形態において、積層内の各スペーサの層は、約50μmから約250μmまでの厚さを有する。好適な実施形態において、スペーサは、熱可塑性(すなわち温度応答性)のヒドロゲルのようなヒドロゲルを含む。一実施形態において、構造は、指向性のナノファイバの層とハイドロゲルまたは他のスペーサの層との互い違いの層からなっている。図1を参照されたい。例えば、ヒドロゲルは、アガロースヒドロゲルまたは当該分野で公知の他のヒドロゲルであり得る。他の実施形態において、スペーサ材料は、ポリエチレングリコール、アガロース、アルギン酸、ポリビニルアルコール、コラーゲン、Matrigel、キトサン、ゼラチン、またはそれらの組み合わせのような他のゲルまたはゲル状の材料であり得る。

0026

代替的な実施形態において、単軸に整列されたナノファイバは、複数の層とは異なる形態で、構造内に提供される。例えば、整列されたナノファイバは、3次元の構造全体にわたり均等に間隔を空けられて分散配置される。一実施形態において、構造は、らせん状の巻きを形成するために、整列されたナノファイバの一つの層、すなわちフィルム巻き重ねることの結果生じる。

0027

ナノファイバ構造は、任意ではあるが、単軸指向性のナノファイバ構造を含み、配置し、または固定するため、および/または組織成長をさらに導くか、または限定するために、第2の構造内に設置され得る。例えば、第2の構造は管状の導管であり得、該管状の導管内に、ナノファイバ/スペーサ構造は含まれ得、該管状の導管を通じて、神経組織のブリッジは、2つの神経断端間において成長し得る。図2を参照されたい。この構造はまた、好適には、生体適合性ポリマーで作られ、好適には、インビボでの使用に適している生体適合性ポリマーで作られている。ポリマーは、生体分解性または非生体分解性、あるいはそれらの組み合わせであり得る。一実施形態において、第2の構造は、ポリスルホンであり得る。第2の構造は、特定の性能上の必要性に応じて、実質的に柔軟性または剛性があり得る。

0028

ナノファイバは、当該分野で公知の実質的に全ての技術によって作られ得る。好適な実施形態において、ナノファイバは、当該分野で周知である電子スピン技術を使用して作られる。図3を参照されたい。電子スピンによる処理が修正可能である実質的に全ての生体適合性ポリマーが使用され得る。電子スピン装置は、ミリメートルの範囲で配向されるファイバを生成するために、コレクターの端に、回転ドラムまたは他の適応品を含み得る。

0029

一実施形態において、インプラント可能な足場は、一つ以上の生体活性物質をさらに含み、該生体活性物質は、組織の再生を高めるために存在し得るか、または放出され得る。本明細書において使用されるように、用語「生体活性物質」は、細胞または組織に対して影響を与える分子を呼ぶ。様々なタイプの生体活性物質の代表例は、治療薬ビタミン電解液アミノ酸ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、炭水化物、脂質、ポリ多糖類、核酸ヌクレオチドポリヌクレオチド糖タンパク質リポタンパク質糖脂質グリコサミノグリカンプロテオグリカン、成長因子、分化因子、ホルモン神経伝達物質、プロスタグラジン免疫グロブリンサイトカイン、および抗原を含む。これらの分子の様々な組み合わせが使用され得る。サイトカインの例は、マクロファージ誘導ケモカイン、マクロファージ炎症タンパク質、インターロイキン腫瘍壊死因子を含む。タンパク質の例は、繊維性タンパク質(例えばコラーゲン、エラスチン)および癒着タンパク質(例えばアクチン、フィブリン、フィブリノゲンフィブロネクチンビトロネクチンラミニンカドヘリンセレクチン、細胞間癒着分子、およびインテグリン)である。様々な事例において、生体活性物質は、フィブロネクチン、ラミニン、トロンボスポンジンテネイシンC、レプチン白血病阻害因子、RGDペプチド、抗TNF、エンドスタチンアンギオスタチン、トロンボスポンジン、骨原性タンパク質−1、骨形態形成タンパク質オステオネクチンソマトメジン類似ペプチドオステオカルシンインターフェロン、およびインターロイキンから選択され得る。

0030

好適な実施形態において、生体活性物質は、成長因子、分化因子、またはそれらの組み合わせを含む。本明細書において使用されているように、用語「成長因子」は、細胞または組織の増殖を促進する生体活性物質を呼ぶ。有用であり得る成長因子の代表例は、形質転換成長因子−α(TGF−α)、形質転換成長因子−β(TGF−β)、血小板誘導成長因子(PDGF)、繊維芽細胞成長因子(FGF)、NGF2.5sと、NGF7.0sと、βNGFと、ニューロトロフィンとを含む神経成長因子(NGF)、脳誘導神経栄養因子、軟骨誘導因子骨成長因子(BGF)、塩基性繊維芽細胞成長因子インシュリン類似成長因子(IGF)、血管内皮成長因子VEGF)、EG−VEGF、VEGF関連タンパク質、Bv8、VEGF−E、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インシュリン類似成長因子(IGF)IおよびII、肝細胞成長因子、神経謬栄養成長因子(GDNF)、幹細胞因子(SCF)、ケラチン生成細胞成長因子(KGF)、形質転換成長因子(TGF)(例えば、TGFα、β、β1β2、およびβ3)、骨形態形成タンパク質のうちの任意のもの、骨格成長因子、骨基質誘導成長因子、骨誘導成長因子、およびそれらの組み合わせを含む。本明細書において使用されているように、用語「分化因子」は、細胞の分化を促進する生体活性物質を呼ぶ。代表例は、ニューロトロフィンと、コロニー刺激因子(CSF)と、形質転換成長因子とを含む。一部の成長因子は、細胞または組織の分化も促進し得る。一部の分化因子は、細胞または組織の成長も促進し得る。例えば、TGFは、細胞の成長および/または分化を促進し得る。

0031

生体活性物質は、様々な異なる方法で足場内に組み込まれ得る。好適な実施形態において、生体活性物質は、指向性ナノファイバ構造内または指向性ナノファイバ構造の周囲の細胞または組織に影響を与えるための放出を制御するように置かれ、および/または工夫されている。例えば、生体活性物質は、放出を制御する基質材料の中に分散され得る。一実施形態において、生体活性物質は、生体活性物質の放出反応速度を調節するように選択された脂質微小管またはナノ粒子の中に提供される。そのような粒子は、ナノファイバの間で分散され得るか、または足場構造内の一つ以上の層内または上において提供され得る。別の実施形態において、生体活性物質は、実際にナノファイバ自体に統合されるか、ナノファイバ自体の一部分を形成する。例えば、これは、指向性のナノファイバを形成するために溶液を電子スピンする前に、ポリマーに生体活性物質を添加することによって行われ得る。生体活性物質の放出は、少なくとも部分的には、ナノ粒子またはナノファイバ内の生体腐食性または生体分解性の基質材料のタイプおよび量の選択によって制御され得る。

0032

特定の一実施形態において、組織再生のための足場は、複数の単軸指向性ポリマーのナノファイバを備えている少なくとも二つの層を含み、ナノファイバの少なくとも75%は、単軸方向の20°の範囲内に配向され、層は、層の間のナノファイバの方向が実質的に同じであるように積み重ねられて、配向される。該足場は、積み重ねられた層内の一つ以上のスペーサを含み、該スペーサは、単軸指向性のナノファイバの少なくとも二つの層の間にあり、該スペーサは、ヒドロゲルを備えている。

0033

別の局面において、組織再生のためのインプラント可能な足場を製造するための方法が提供され、該方法は、単軸指向性のナノファイバの二つ以上のフィルムを形成するために、ポリマー(溶液)を電子スピンするステップと、指向性の3次元足場を形成するために、二つ以上の単軸指向性のナノファイバを共に積み重ねるステップとを含む。一実施形態において、方法は、少なくとも一つのヒドロゲルまたは他のスペーサ材料を、単軸指向性のナノファイバのフィルムの間に挿入することをさらに含む。さらに別の実施形態において、方法は、ナノファイバの方向が、導管の軸の方向に実質的に整列されて、指向性の3次元足場を管状の導管の内側に設置することをさらに含む。

0034

本明細書において記述されている組織再生の足場は、方向性に敏感な方法で、細胞の遊走または組織の発達および再生をガイドするために、コラーゲンおよび他の原繊維構造によって使用されるストラテジーを真似る。一実施形態において、上記のように、インプラント可能な足場を患者内にインプラントするステップを含む組織再生の方法が提供される。特定の一実施形態において、インプラントの部位は、末梢神経内の二つの神経断端の間にある。足場の単軸指向性のナノファイバは、足場の方向性神経謬細胞および神経の浸潤を促進およびサポートすることによって、神経の再生を促進する。従って、足場は、末梢神経系および中枢神経系の組織を含む内生的または移植された細胞および組織の遊走をガイドするように適用され得る。

0035

本明細書において記述されている指向性ナノファイバの構造および方法は、内生的または移植された細胞および組織のガイドされた侵襲/遊走が所望される様々な組織再生の用途に適用され得る。各組織は、能力の最適化のために、所与の量の足場に対して、異なる密度のナノファイバを要求し得る。これらのパラメータは、通常、様々な組織に対してルーチン的に決定され得る。ナノファイバが、他の等方性の足場に/他の等方性の足場の中にはめ込まれる場合には、細胞の遊走/プロセスの伸長をガイドするための指向性のナノファイバの構造の能力は、組織工学構成のシーディングにも有用であり得る。指向性のナノファイバの構造および方法は、軟骨、骨、神経、および心臓血管の組織の生成に適用され得るということが考えられる。さらに、指向性ナノファイバの足場は、傷の治療人工皮膚の成長、静脈動脈靭帯、軟骨、心臓弁、臓器の培養、火傷処置、および骨の接合を含む他のインビボおよびエキソビボでの使用法を有し得る。

0036

本明細書において使用されているように、用語「備える(comprise)」、「備えている(comprising)」、「含む(include)」、および「含んでいる(including)」は、特に断りがない場合には、オープンな非制限的な用語であることを意図されている。

0037

本発明は、以下の非制限的な実施例を参照してさらに理解され得る。

0038

(実施例1:電子スピンによって指向性ナノファイバのフィルムを作る方法)
単軸指向性ナノファイバのフィルムが、高速回転金属ドラム上で、ポリ(アクリロニトリルメタクリル酸メチル共重合体ランダム共重合体、4モル%のメタクリル酸メチル)(PAN−MA)を電子スピンすることによって製造された。18%(w/v)PAN−MA溶液が、60℃で有機溶剤、N,N−ジメチルホルムアミドDMF)の中に準備された。ポリマー溶液は、10mLの注射器の中に入れられて、一定の流量(1mL/時)で、高電圧電源に接続されている21ゲージの金属の針に送られた。約13kVから約18kVまでの高電圧電力を加えたときに、ポリマー溶液の微細噴射が、針から放出されて、高速回転の金属ドラムの周囲に巻かれている厚いアルミニウムフォイル上に堆積された。次に、整列された電子スピンされたナノファイバのフィルムを担持しているフォイルは、取り外されて、室温で格納された。ナノファイバのフィルムは、約10μmの厚さであり、約400nmから約600nmまでの範囲内の直径を有するナノファイバから構成されていた。図5A図5Bを参照されたい。ナノファイバの整列および形態は、走査型電子顕微鏡(S−800SEM、Hitachi)を使用して調査され、Image−Proソフトウェア(MediaCybernetics)を用いて定量化された。図6は、ナノファイバの整列の分布を示すグラフである。全てのナノファイバのうちの75%を越えるナノファイバが、単軸方向の20°の範囲内にある。

0039

(実施例2:三次元の指向性ナノファイバの足場)
指向性の3−Dナノファイバの足場が、実施例1に記述された方法で作られた単軸指向性のナノファイバのフィルムを積み重ねることによって作成された。全部で15のナノファイバのフィルムが、17mm x 1mmのピースに切断されて、アルミニウムのフォイルから取り外され、長手方向に分割されたポリスルホンの神経導管(Koch Membrance Systems、50,000MW切断部−長さ19mm、内径1.5mm)の二つの半分内で、ナノファイバの方向が再生の軸と整列されるように積み重ねられた。長手方向の半分の切断部は、紫外線硬化接着剤を使用して閉じられ、密閉された。図4を参照されたい。ナノファイバの足場は、70%のエタノール溶液に30分間浸して、滅菌還元水を用いて3回洗浄することによって滅菌された。ナノファイバの足場は、インプラントまで、滅菌されたPBS内に格納された。図2は、単一のナノファイバのフィルム、積み重ねられたフィルム、および3次元のナノファイバ足場の代表的な写真を示す。

0040

(実施例3:指向性の3−Dナノファイバの足場を使用した、インビボの神経組織成長)
実施例2に記述された方法で製造されたナノファイバの足場が、成体オスネズミの横に切断された脛骨神経内にインプラントされた。自家移植片インプラントおよび塩水で満たされた神経導管のインプラントがまた、コンパレータ対照用の動物においてテストされた。

0041

(軸索およびシュワン細胞を)二重免疫染色することが、インプラントされたナノファイバの足場が、横に切断された脛骨神経の17mmの神経ギャップにわたる再生を助長したことと、ホスト誘導のシュワン細胞が、神経の近位断端と遠位断端との両方から、ナノファイバの足場を浸潤したことを明らかにした。横に切断された軸索は、ナノファイバの足場の近位端に入り、ナノファイバのフィルムに沿って、ナノファイバの足場の長さ全体を通して再生して、神経の遠位断端に移動した。この再生の成功は、ナノファイバの足場で治療された全ての動物において観察された(n=12)。再生された軸索は、ナノファイバの足場の全体を通して、常に、整列されたシュワン細胞と共に局所化され、再生されなかった軸索は、シュワン細胞と共に局所化されないことが観察された。しかしながら、軸索が存在することのない整列されたシュワン細胞の形態が観察された。再生された軸索と浸潤シュワン細胞とは、整列されたナノファイバのフィルムに沿って再成長し、DRG神経突起の伸長のインビトロでの観察に類似して、整列されたナノファイバのフィルムが、傷の後に再生された軸索および浸潤シュワン細胞の方向をガイドするということを示唆している。

0042

自家移植片がインプラントされた動物において、横に切断された軸索は、自家移植片神経の一部となり、神経の遠位断端に移動した。ナノファイバの足場を通して観察された再生とは異なり、自家移植片を処置された動物内の再生された軸索は、整列されたシュワン細胞と共に、しっかりと詰め込まれており、自家移植片は、ナノファイバの足場と比較して、繊維芽細胞のような非ニューロン細胞の浸潤をより少なくすることを可能にするということを示唆している。

0043

ナノファイバの足場および自家移植片を使用する場合とは異なり、導管内の細胞または細胞外の基質(ECM)構造が、塩水で満たされた神経導管を処置された動物の90%を越える動物において観察されなかった。近位神経断端と遠位神経断端との間のケーブル構造が、約10%の動物において観察されたが、ケーブル構造は、細く(すなわち、直径が50μmを下回る)、1型コラーゲンに対してポジティブに染色されるが、NF−6またはS−100に対しては染色されない。神経導管が空である場合の90%において、軸索は、神経の近位断端においてシュワン細胞と共に観察されたが、神経の遠位断端においては観察されなかった。この観察は、塩水が満たされた神経導管は、長い神経ギャップ(17mmのギャップ)のために、近位神経断端と遠位神経断端との間に最初のフィブリンケーブルを形成することに失敗し得るということを示唆する。

0044

ラミニン、RECA−1、およびGAP−43に対する免疫染色は、浸潤シュワン細胞が、ナノファイバのフィルムに沿ってBungnerの帯の中に再組織し、血管は、ナノファイバの足場の全長を通して再形成されるということを明らかにした。多くの小さい血管および大きい血管が再形成され、興味いとこには、血管の一部は、整列されたシュワン細胞の方向に平行となった。血管の形成に加え、(神経の近位断端と遠位断端との両方から浸潤された)整列されたシュワン細胞からなるBungnerの帯および内生的に堆積されたラミニンが、一貫して観察された。さらに、GAP−43およびS−100の二重免疫染色は、ナノファイバの足場の全体を通して観察された軸索が、再生したまたは芽生えた軸索であるということを確認した。

0045

インプラントの断面は、ナノファイバの足場の全体を通した神経再生のパターンが、自家移植片と通常の対照との両方のパターンと異なったということを明らかにした。ナノファイバの足場において、再生する軸索は、常に、浸潤シュワン細胞と共に局所化し、該シュワン細胞は、足場全体を通して、ミエリンを用いて、再生しいている軸索を覆った。軸索は、シュワン細胞が存在しないと観察されなかった。しかしながら、自家移植片および通常の対照の場合とは異なり、マクロファージと繊維芽細胞とを含む非ニューロン細胞が、軸索/シュワン細胞劣化エリアにおいて観察され、シュワン細胞は、インプラントされたナノファイバの足場に浸潤する唯一の細胞ではないということを示唆している。最も重要なことには、再生している軸索および浸潤シュワン細胞のパターンは、ナノファイバによってガイドされた。免疫染色された軸索を明るくフィールドイメージされたナノファイバのフィルムに重ねることが、再生している軸索およびシュワン細胞が、ナノファイバの上または下で成長したことを示している。

0046

病気に冒された筋肉への逆行性色素注入は、脊髄および再生された末端部(すなわち神経筋接合部)内の運動ニューロン細胞体が、ナノファイバの足場と自家移植片とをインプラントされた動物において解剖学的に再接続されるが、塩水で満たされた神経導管をインプラントされた動物において解剖学的に再接続されないということを明らかにした。運動ニューロンのポジティブな染色は、Fluororubyが、運動ニューロンの末端部によって獲得されて、神経再支配された神経と、インプラントされたナノファイバの足場と、自家移植片とを通して拡散されて、脊髄内の運動ニューロンの周囲に集積されたということを示唆する。

0047

記録が、脛骨神経と、後根と、腹根との刺激にそれぞれ応答して、再生された神経の混合神経と、感覚神経と、運動神経との構成要素から取られた。混合神経および感覚神経において、非常に高いレベルの刺激が、通常の対照動物と比較して、自家移植片とナノファイバの足場との移植における再生している軸索を回復するために必要とされた。しかしながら、これらの再生成している軸索は、機能的(すなわち、活動電位を伝達する)であり、ナノファイバの足場のインプラントは、自家移植片と匹敵するほどに機能したということに注目することが重要である。興味深いことには、運動ニューロン誘導の複合的活動電位CAP)を形成するために必要とされる刺激の閾値レベルは、ナノファイバの足場のインプラントと通常の対照動物との間で同じ(統計的な違いがない)であることが分かった。さらに、自家移植片とナノファイバの足場とを移植された動物から記録されたCAPは、通常の対照動物から記録されたCAPよりも広い。これらの結果は、より小さい直径の軸索のより大きい構成を示唆し、軸索の内径の測定分布および髄鞘形成の伸長と一致することが分かった。ナノファイバの足場または自家移植片とブリッジングした後の混合ニューロンと、感覚ニューロンと、運動ニューロンとの伝達の回復は、刺激部位における電気パルスの適用から記録部位における結果のCAPの感知までの時間の遅れを測定することによって決定された。全ての事例における伝達の遅れは、正常の手術されていない神経の上よりも自家移植片およびナノファイバの足場の上では非常に高く、再生している神経は、無傷の神経よりも遅く活動電位を伝達するということを示唆している。自家移植片およびナノファイバの足場のインプラントを比較すると、混合神経および感覚神経の上の伝達の遅れは、自家移植片の上では非常に短かった。しかしながら、運動神経においては、伝達の遅れに顕著な違いはなかった。

0048

グリッドウォーキング研究は、塩水を満たされた神経導管を処置された動物よりも、自家移植片とナノファイバの足場とを処置された動物においてフットスリップが顕著に少ないということを示した。これらの結果は、ナノファイバの足場のインプラントと自家移植片との両方が、塩水を満たされた神経導管のインプラントよりも良い機能回復をもたらすということを示している。

0049

要約すると、結果は、単軸指向性のナノファイバの足場が、外因性の栄養または基質タンパク質を追加することなく、長さ17mmの神経のギャップにおいて、混合神経自家移植片に対して等しい能力を有するということを示す。17mmの脛骨神経のギャップにわたりインプラントしたときには、整列されたナノファイバは、ナノファイバの長さに沿って、シュワン細胞の遊走およびラミニン−1の堆積を可能にし、ナノファイバの足場全体にわたり、Bungnerの帯の形成を可能にする。神経ギャップにわたる脛骨神経の再生は、神経栄養因子(例えば神経成長因子)、細胞外基質分子(例えば事前にコーティングされたラミニン)、またはシュワン細胞のような外因性のタンパク質または細胞を追加することなく助長された。つまり、合成のみによる足場が、長い神経ギャップにわたり機能的再生を可能にする能力において、混合神経の自家移植片に匹敵した。

0050

(実施例4:インビトロでの方向性神経突起の伸長)
単軸指向性の電子スピンされたナノファイバの単一の層と共に埋め込まれた複数の層のヒドロゲル構造からなる組織足場が構成された。ナノファイバは、20nm〜500nmの直径を有し、ポリ(カプロラクトン)と乳酸グリコール酸共重合体との混合物から作られた。ヒドロゲルは、熱可塑性のアガロースヒドロゲルであった。

0051

主にラット由来の後根ガングリオン外植片が、切断されて、組織足場の一端にシードされて、4日間培養された。4日間の培養の後、足場が、固定されて、免疫組織化学的分析のために凍結切開された。神経単線維マーカが、軸索を識別するために使用され、S−100が、シュワン細胞を識別するために使用された。

0052

結果は、DRGプロセスの単軸指向性の神経突起の生長が、足場構造の全体を通して観察されたということを示した。さらに、指向性の神経突起の生長は、シュワン細胞の整列を伴った。このインビトロでのテストは、(i)単軸指向性のナノファイバが、軸索の神経突起の生長を導き得るということと、(ii)ヒドロゲルとナノファイバの交互に重なる複数の層が、三次元の生長環境をニューロンに提供し得るということとを示した。

0053

本明細書において引用されている公報と、該公報が引用されている資料とが、参考として明確に援用される。本明細書において記述されている方法およびデバイスの改変およびバリエーションは、上記の詳細な記述によって当業者には明らかである。そのような改変およびバリエーションは、添付の特許請求の範囲の範囲内であることが意図されている。

図面の簡単な説明

0054

図1は、ヒドロゲルの層と交互に重なっている単軸指向性のナノファイバの層を有する組織足場の一実施形態の概略斜視図である。
図2は、管状の導管内に配置されている単軸指向性のナノファイバの層を有するインプラント可能な組織足場の一実施形態の異なる斜視図を示す写真である。
図3は、単軸方向に整列するナノファイバのフィルムを作るための電子スピンプロセスの一実施形態を示す概略図である。
図4は、単軸方向に整列させられたナノファイバフィルムのスタックを含むインプラント可能な足場を組み立てるためのプロセスの一実施形態を示す概略図である。
図5A図5Bは、単軸方向に整列させられたナノファイバの一実施形態の走査型電子顕微鏡画像である。図5Bは、拡大されたナノファイバを示す(スケールバー=1μm)。
図6は、一実施例におけるナノファイバの整列の分布を示すグラフである。全てのナノファイバの75%を越えるナノファイバが、単軸方向の20°以内の角度にある。

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