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技術 有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体およびこれから調製された硬化可能な組成物

出願人 ダウ・シリコンズ・コーポレイション
発明者 アン、ドンチャンモハメド、ムスタファオルニー、パトリシア
出願日 2005年12月13日 (15年0ヶ月経過) 出願番号 2007-550372
公開日 2008年7月24日 (12年5ヶ月経過) 公開番号 2008-527105
状態 特許登録済
技術分野 第4族元素を含む化合物及びその製造 重合触媒 塗料、除去剤
主要キーワード 支持ジグ 電子回路基盤 物理的転移 基礎金属 当たり取り スライド長 分岐有機 シリコーン主体
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題・解決手段

有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体が、少なくとも1硅素原子を含有する、当該錯体有機硅素官能基有機ボラン部分を持つ。該錯体は、(i)フリーラジカル重合可能なモノマーオリゴマー、もしくはポリマー;(ii)該有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体;ならびに(iii)アミン反応性基を持っているアミン反応性化合物を含有している硬化可能な組成物における成分として使用され得る。硬化可能な該組成物は、ガスを発生させられる成分、ならびに、種々の他の任意成分を含有してよい。これらの硬化可能な組成物は、ラバーテープ接着剤保護コーティング薄膜熱可塑性モノリシック成型パーツ熱硬化性モノリシック成型パーツ、シール剤気泡ガスケットシール、o−リング感圧接着剤金型取り付け接着剤、蓋用シール剤、カプセル化剤陶器製造用化合物、形状に沿ったコーティング、および電子部品として使用され得る。該組成物は、複合製造物品においても使用され得、ここで、基材が、該組成物と一緒にコーティングもしくは結合され、硬化されており、コネクターダイビングマスク、もしくは他の統合結合パーツにおけるようなものである。

概要

背景

有機ボランアミン錯体が知られている。例えば、アクリルモノマー重合に使用された有機ボランアミン錯体が、米国特許第3,275,611号明細書(1966年9月27日)において記載されている。トリアルキルボランのような有機硼素化合物自体が、酸素存在下に発火性であり、それで、有機硼素化合物とアミン化合物との間で予め形成された錯体が、アルキルボランのような有機硼素化合物に対して向上した安定性を付与しているとの有益性を持つと記されている。

ある特定の有機ボランアミン錯体構造におけるある幾つかの最近の展開が、米国特許第6,706,831号明細書(2004年3月16日)において記載されており、これら錯体のアクリレート主体接着剤における使用を包含している。アクリル接着剤の重合を室温において開始させる、アルキルボランアミン錯体の、アミン反応性錯体化剤との組み合わせも開示されている。

米国特許第6,777,512号(2004年8月17日)は、以後第’512号特許と言われるが、ある特定の重合可能シリコーン組成物を記載し、これは、有機ボランアミン錯体、フリーラジカル重合可能な不飽和を持っている1種以上の化合物シロキサン骨格および硬化可能な反応性部分を持っている化合物と組み合わせて、ならびに、該シロキサンを硬化させていくための触媒を含有している。このような組成物は、ヒドロシリル化硬化可能な組成物と関連した阻害問題なく、低エネルギー基材に対する良好な接着性を有する付加硬化可能な生成物を形成させていく利点を提供する。該有機ボランアミン錯体を形成させるのに使用された有機ボラン化合物が、トリアルキルボラン、もしくは、アルキルシクロアルキルボランとして記載されており、これは、式BR’3を持っており、式中、R’が、C1〜10アルキル基、C3〜10シクロアルキル基、もしくは、これらR’基のうちの2以上が組み合わさってシクロ脂肪族環を形成する構造である。このようなトリアルキルボラン主体の触媒の1限界はしかしながら、硬化が完結された後に、その表面に対して滲んだりもしくは曇る傾向であり、これは、特にシリコーンのような非極性マトリックスの場合、そのマトリックスとの限られた相容性のためである。

第’512号特許は、トリアルキルボラン化合物との錯体を形成させていくための、既知のアミン含有シランもしくは有機シロキサン化合物も開示する。シリコン硅素)含有基の、アミン錯体化剤上でのグラフト化は、ある特定の特性における向上に至り得、硬化前のシリコーンとの向上した相容性を包含しており、当該硅素含有基の性質に依っている。しかしながら、該アミン化合物が該トリアルキルボラン化合物から解離してその硬化反応を開始させる場合、該硼素化合物が修飾されないまま残り、こうして、先行技術の組成物の多くの前述した限界が残る。第’512号特許は、硼素に取り付けられたR’基のいずれかが硅素原子を含有する如何なる有機ボランアミン触媒をも開示しない。

一般的に、硬化可能な有機硅素組成物およびこの使用が知られており、有機ポリシロキサン含有組成物を包含している。このような適用において、付加硬化可能な材料を使用するのが望ましく、これは、揮発性副生成物が、このような材料を硬化させていく反応の間に、生成されないからである。適切な付加硬化可能な材料の1例は、シリコーン主体エラストマーであり、ヒドロシリル化による硬化の際、架橋する。このような材料は、成型されたラバー部、解離コーティング感圧接着剤、要時硬化接着剤、ならびに、電子回路基盤保護および不動態化コーティングもしくはカプセル化のような種々の適用(応用)に使用され得る。

しかしながら、これらのような硬化材料に関するヒドロシリル化の化学の使用は限られ、これは、白金を包含してヒドロシリル化触媒が、このような触媒と強く関連する、窒素、燐、硫黄、錫、および砒素を含有している少量の化合物による被毒もしくは阻害に鋭敏であるからである。これは結果的に、不適切に形成されたかもしくは未硬化生成物の形成に至り、ヒドロシリル化硬化可能な組成物を修飾するのに使用され得る添加剤の型および濃度を限定する。加えて、アルコール、酸、および水さえものような活性水素の存在が、有機水素ポリシロキサンと反応し得、望ましくない副反応を引き起こす。

これゆえ、ヒドロシリル化触媒阻害基を含有している添加剤および不純物が、その硬化プロセスの間に存在していることがあり、ヒドロシリル化硬化可能な組成物の硬化速度もしくは物性を抑える傾向にある。該阻害基が基材表面上で存在している場合において、該基材とヒドロシリル化硬化可能な該組成物との間での接着性の顕在化は、通常よりも、実質的により高い硬化温度を必要とすることがある。幾つかの場合において、接着および硬化が尚、全体的に阻害基の存在により、妨げられることがある。

縮合硬化触媒を使用している硬化可能な有機硅素組成物も、知られている。例えば、米国特許第6,543,581号明細書(2003年3月18日)が、ある特定の組成物を記載し、これは、硅素結合ヒドロキシ基を有する有機ポリシロキサン、架橋剤、電気伝導充填剤、および縮合型触媒を含有している。これらの組成物は、容易に被毒されるヒドロシリル化基触媒を含有せず、それで、縮合硬化有機硅素組成物は、低温硬化という利点を提供する。しかしながら、縮合硬化は、湿気の分散を必要とし、それで、縮合硬化可能な組成物は、閉じた形状もしくは深い断面において、硬化するのに有意により長い時間がかかり得る。これゆえ、第’581号特許は、これら組成物が、約10〜20時間で室温において、もしくは、約16時間未満で70℃において硬化され得ることを指摘する。エレクトロニクス製品の組み立ておよびパッケージングのような適用において、延びた硬化時間は、その製造プロセスにおいて、コストのかかる遅れをもたらす。更に、縮合硬化可能な組成物は、アルコールのような揮発性副生成物を生成させることができ、これが、排気由来の空隙形成に至る。

付加硬化可能な組成物がフリーラジカル硬化可能である場合、有機過酸化物のような触媒の使用が、その硬化を開始させるのに高温を必要とし、あるいは結果的に、常条件において限られた保管安定性を与える。更に、有機過酸化物により開始されたフリーラジカル硬化は容易に、大気酸素の存在下に阻害され、未硬化もしくは貧弱に硬化した生成物に至り、または、望ましくない分解副生成物が生成される。

加えて、高温が、接着性を既存の付加硬化可能な有機硅素組成物を用いて顕在化させるのに必要とされているので、基材からの、もしくは、硬化可能な組成物内からの水のような飛沫化された揮発材料の排気が、シリコーン主体のエラストマーとこれが適用されている基材との間に形成されたジョイント接合部)における望ましくない空隙もしくは気泡の生成に至る。この問題は特に、ポリエステルポリアミドポリイミド、およびエポキシ樹脂のような吸湿性極性ポリマー基材を用いると、風急である。該問題を解決させるには、これら組成物を調製するのに使用される成分がしばしば、追加のプロセスステップ課す予備乾燥、および、該製造プロセスにおける乾燥用設備を必要とする。また、これら付加硬化可能な有機硅素組成物を硬化させるに当たり必要とされる温度は、ある幾つかのポリマー基材および/またはこれに載せられた部品熱安定性の限界を超える。プライマーの適用、または、プラズマコロナ、もしくは紫外光のような高エネルギー源に対する被曝のような、他の例の部品表面外部処理方法が存在する一方、これらの処理方法さえ、追加のプロセス時間、および/または、該製造プロセスにおけるコストのかかる設備を必要とする。

概要

有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体が、少なくとも1硅素原子を含有する、当該錯体の有機硅素官能基有機ボラン部分を持つ。該錯体は、(i)フリーラジカル重合可能なモノマーオリゴマー、もしくはポリマー;(ii)該有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体;ならびに(iii)アミン反応性基を持っているアミン反応性化合物を含有している硬化可能な組成物における成分として使用され得る。硬化可能な該組成物は、ガスを発生させられる成分、ならびに、種々の他の任意成分を含有してよい。これらの硬化可能な組成物は、ラバー、テープ、接着剤、保護コーティング薄膜熱可塑性モノリシック成型パーツ熱硬化性モノリシック成型パーツ、シール剤、気泡、ガスケットシール、o−リング、感圧接着剤、金型取り付け接着剤、蓋用シール剤、カプセル化剤陶器製造用化合物、形状に沿ったコーティング、および電子部品として使用され得る。該組成物は、複合製造物品においても使用され得、ここで、基材が、該組成物と一緒にコーティングもしくは結合され、硬化されており、コネクターダイビングマスク、もしくは他の統合結合パーツにおけるようなものである。

目的

本発明を、先行技術から区別する特徴は、ある特定の有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体の発見にあり、ここで、該錯体において使用される有機ボラン化合物は、少なくとも1硅素原子を含有する。もう1つ別の特徴は、本発明が、このような有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体を利用している硬化可能な組成物に関し、作動時間(有効時間)、保管安定性、硬化速度、表面硬化、および抽出可能含量のような特性の独特な制御を提供することである。これは、該硼素化合物に対するアタッチメントとしてのシランもしくはシロキサン単位の存在による。もう1つ別の特徴は、この手法により硬化された有機硅素主体の材料が、従来の付加硬化可能な有機硅素組成物を凌駕する向上した接着と共に、独特な物性を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
2件

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請求項1

少なくとも1硅素原子を含有する有機硅素官能基有機ボラン部分を持つ錯体を含み、該硅素原子が、該錯体の有機硅素官能基有機ボラン部分において、硅素原子含有基シロキサンオリゴマー含有基、もしくはシロキサンポリマー含有基として存在している、有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体

請求項2

前記錯体が、式:を持つ化合物を含み、式中、Bが硼素を表し;R6、R7、およびR8が、水素シクロアルキル基;1〜12炭素原子をその主鎖上で持っている直鎖もしくは分岐アルキル基アルキルアリール基有機シラン基;有機シロキサン基;硼素原子に対する共有結合による橋かけとして官能基化していくことができるアルキレン基;硼素原子に対する共有結合による橋かけとして官能基化していくことができる2価有機シロキサン基;ならびに、これらのハロゲン置換類縁体からなる群から独立に選択される基であり、但し、R6、R7、もしくはR8基のうちの少なくとも1基が、1以上の硅素原子を含有し、その硅素含有基が、硼素に対して共有結合しており;R9、R10、およびR11が、硼素を錯体化していくことができるアミン化合物もしくはポリアミン化合物を与える基であり;R6、R7、もしくはR8基のうちの2つ以上と、R9、R10、もしくはR11基のうちの2つ以上とが組み合わされ得、複素環状構造を形成し、但し、これら2つの組み合わせていく基由来原子数の和が、11を超えない、請求項1に記載の有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体。

請求項3

(i)フリーラジカル重合可能なモノマーオリゴマー、もしくはポリマー;(ii)少なくとも1硅素原子を含有する有機硅素官能基有機ボラン部分を持つ有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体であって、該硅素原子が、該錯体の有機硅素官能基有機ボラン部分において、硅素原子含有基、シロキサンオリゴマー含有基、もしくはシロキサンポリマー含有基として存在している錯体;ならびに任意に(iii)アミン反応性基を持つアミン反応性化合物を含む、組成物

請求項4

(i)フリーラジカル重合可能なモノマー、オリゴマー、もしくはポリマーが、有機化合物(a);1官能基もしくは多官能基有機化合物混合物(b);有機硅素モノマー、オリゴマー、もしくはポリマー(c);1官能基もしくは多官能基有機シラン混合物(d);1官能基もしくは多官能基有機ポリシロキサン混合物(e);あるいは、(a)〜(e)の混合物であり、ここで、(a)〜(e)が不飽和であり、フリーラジカル重合できる、請求項3に記載の組成物。

請求項5

前記錯体が、式:を持つ化合物を含み、式中、Bが硼素を表し;R6、R7、およびR8が、水素;シクロアルキル基;1〜12炭素原子をその主鎖上で持っている直鎖もしくは分岐アルキル基;アルキルアリール基;有機シラン基;有機シロキサン基;硼素原子に対する共有結合による橋かけとして官能基化していくことができるアルキレン基;硼素原子に対する共有結合による橋かけとして官能基化していくことができる2価有機シロキサン基;ならびに、これらのハロゲン置換類縁体からなる群から独立に選択される基であり、但し、R6、R7、もしくはR8基のうちの少なくとも1基が、1以上の硅素原子を含有し、その硅素含有基が、硼素に対して共有結合しており;R9、R10、およびR11が、硼素を錯体化していくことができるアミン化合物もしくはポリアミン化合物を与える基であり;R6、R7、もしくはR8基のうちの2つ以上と、R9、R10、もしくはR11基のうちの2つ以上とが組み合わされ得、複素環状構造を形成し、但し、これら2つの組み合わせていく基由来の原子数の和が、11を超えない、請求項3に記載の組成物。

請求項6

前記錯体が、固体粒子に取り付けられている、請求項5に記載の組成物。

請求項7

アミン反応性基を持つアミン反応性化合物(iii)が、アミン反応性基を持つ化合物であり、鉱酸ルイス酸カルボン酸カルボン酸誘導体カルボン酸金属塩イソシアネートアルデヒドエポキシド、酸クロリド酸塩化物)、およびスルホニルクロリド塩化スルホニル)からなる群から選択される、請求項3に記載の組成物。

請求項8

前記アミン反応性基が、有機シラン、有機ポリシロキサン、有機チタン酸、もしくは有機ジルコン酸から生えている、請求項7に記載の組成物。

請求項9

アミン反応性化合物(iii)が、固体粒子に取り付けられている、請求項7に記載の組成物。

請求項10

更に、活性水素を保有する化合物および触媒と混合された場合ガスを発生できる成分(iv)を含み;ガスを発生できる該成分が、水素化硅素官能基化合物であり;活性水素を保有する該化合物が、水、アルコール、もしくはカルボン酸であり;該触媒が、白金白金族金属、錫、チタン、もしくはジルコニウムである、請求項3に記載の組成物。

請求項11

有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体(ii)が、アミン反応性化合物(iii)から分離してパッケージされている、請求項3に記載の組成物。

請求項12

フリーラジカル重合可能なモノマー、オリゴマー、もしくはポリマー(i)、有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体(ii)、ならびにアミン反応性化合物(iii)が一緒に1部において、実質的に無酸素環境においてパッケージされている、請求項3に記載の組成物。

請求項13

請求項3に記載の組成物を用いてコーティングされた基材を含む、複合製造物品。

請求項14

前記基材上の前記組成物が硬化されている、請求項13に記載の複合製造物品。

請求項15

請求項3に記載の組成物を用いてコーティングされた2以上の基材を含み、該組成物が、これら基材間に、固定されたかもしくは変化している厚さの結合線として配置されている、複合製造物品。

請求項16

前記基材間に配置された前記組成物が硬化されている、請求項15に記載の複合製造物品。

請求項17

ラバーテープ接着剤保護コーティング薄膜電子素子光子素子音響減衰素子、熱可塑性モノティック成型部品熱硬化性モノリティック成型部品、シール剤気泡ガスケットシール、o−リングコネクタ、あるいは感圧接着剤を含み、その成分が、請求項3に記載の組成物の硬化生成物である、製造物品

請求項18

前記組成物の前記硬化生成物が、伸縮ゲル剛体樹脂の範囲である特性を持つ、請求項17に記載の製造物品。

請求項19

前記硬化生成物が、自己接着シリコーンエラストマーもしくは自己接着シリコーンゲルである、請求項18に記載の製造物品。

請求項20

前記硬化生成物が、金型取り付け接着剤、蓋のシール剤、カプセル化剤坩堝用化合物、形状順応コーティング、または、フレキシブルもしくは剛体基材に結合された電子素子である、請求項19に記載の製造物品。

請求項21

前記組成物を、基材、多重基材間、もしくは型に適用し;該組成物を、前記アミン反応性化合物に、そのガス相において晒すことを含む、請求項3に記載の組成物を硬化させる方法。

請求項22

前記アミン反応性化合物が、アミン反応性基を、紫外照射に晒した場合、生成させることができる化合物である、請求項21に記載の方法。

請求項23

前記組成物が更に、光感受性化合物を含む、請求項21に記載の方法。

技術分野

0001

相互参照
本願は、U.S.C.35§119(e)の下、2005年1月4日出願の米国仮特許出願第60/641,353号の利益を請求する。米国仮特許出願第60/641,353号が本明細書において、援用されている。

0002

本発明は、フリーラジカル重合可能な化合物硬化させるためのイニシエーター開始剤)として適切である有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体に関している。硬化は本明細書において、重合もしくは架橋のような化学反応として定義されており。結果的に、重合可能な該化合物の平均分子量の増大を与え、こうして、その組成物が増粘するか、もしくは、硬化する。

0003

本発明は、該有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体から調製された硬化可能な組成物にも関している。本発明は更に、硬化可能な該組成物および少なくとも1基材包含する複合物品に関している。本発明の更なる特徴は、低温において硬化され得る有機硅素組成物に関し、ここで、硬化可能な該組成物が、フリーラジカル重合可能な有機ポリシロキサン化合物を含有する。

0004

尚更に、本発明は、複合物品を製作していく方法に関し、ここで、硬化可能な本組成物が接着剤の形であり、以前に用いられた温度よりも低温において加工され得、該接着剤が適用されている基材と、該接着剤組成物とが一緒に結合し、より低温において、複合物品を製作する。

0005

本明細書において使用される場合、シンボルM、D、T、およびQは、有機硅素流動体樹脂、およびこれらの硬化生成物を包含して、ポリ有機シロキサン構造単位官能基を表す。これらのシンボルは、シリコーン産業において確立された理解に従って、使用されている。Mが1官能基単位R3SiO1/2を表し;Dが2官能基単位R2SiO2/2を表し;Tが3官能基単位RSiO3/2を表し;Qが4官能基単位SiO4/2を表す。一般的に、Rが有機基を表す。これらの単位の構造式が、下に示されている。

0006

背景技術

0007

有機ボランアミン錯体が知られている。例えば、アクリルモノマーの重合に使用された有機ボランアミン錯体が、米国特許第3,275,611号明細書(1966年9月27日)において記載されている。トリアルキルボランのような有機硼素化合物自体が、酸素存在下に発火性であり、それで、有機硼素化合物とアミン化合物との間で予め形成された錯体が、アルキルボランのような有機硼素化合物に対して向上した安定性を付与しているとの有益性を持つと記されている。

0008

ある特定の有機ボランアミン錯体構造におけるある幾つかの最近の展開が、米国特許第6,706,831号明細書(2004年3月16日)において記載されており、これら錯体のアクリレート主体の接着剤における使用を包含している。アクリル接着剤の重合を室温において開始させる、アルキルボランアミン錯体の、アミン反応性錯体化剤との組み合わせも開示されている。

0009

米国特許第6,777,512号(2004年8月17日)は、以後第’512号特許と言われるが、ある特定の重合可能なシリコーン組成物を記載し、これは、有機ボランアミン錯体、フリーラジカル重合可能な不飽和を持っている1種以上の化合物、シロキサン骨格および硬化可能な反応性部分を持っている化合物と組み合わせて、ならびに、該シロキサンを硬化させていくための触媒を含有している。このような組成物は、ヒドロシリル化硬化可能な組成物と関連した阻害問題なく、低エネルギー基材に対する良好な接着性を有する付加硬化可能な生成物を形成させていく利点を提供する。該有機ボランアミン錯体を形成させるのに使用された有機ボラン化合物が、トリアルキルボラン、もしくは、アルキルシクロアルキルボランとして記載されており、これは、式BR’3を持っており、式中、R’が、C1〜10アルキル基、C3〜10シクロアルキル基、もしくは、これらR’基のうちの2以上が組み合わさってシクロ脂肪族環を形成する構造である。このようなトリアルキルボラン主体の触媒の1限界はしかしながら、硬化が完結された後に、その表面に対して滲んだりもしくは曇る傾向であり、これは、特にシリコーンのような非極性マトリックスの場合、そのマトリックスとの限られた相容性のためである。

0010

第’512号特許は、トリアルキルボラン化合物との錯体を形成させていくための、既知のアミン含有シランもしくは有機シロキサン化合物も開示する。シリコン(硅素)含有基の、アミン錯体化剤上でのグラフト化は、ある特定の特性における向上に至り得、硬化前のシリコーンとの向上した相容性を包含しており、当該硅素含有基の性質に依っている。しかしながら、該アミン化合物が該トリアルキルボラン化合物から解離してその硬化反応を開始させる場合、該硼素化合物が修飾されないまま残り、こうして、先行技術の組成物の多くの前述した限界が残る。第’512号特許は、硼素に取り付けられたR’基のいずれかが硅素原子を含有する如何なる有機ボランアミン触媒をも開示しない。

0011

一般的に、硬化可能な有機硅素組成物およびこの使用が知られており、有機ポリシロキサン含有組成物を包含している。このような適用において、付加硬化可能な材料を使用するのが望ましく、これは、揮発性副生成物が、このような材料を硬化させていく反応の間に、生成されないからである。適切な付加硬化可能な材料の1例は、シリコーン主体エラストマーであり、ヒドロシリル化による硬化の際、架橋する。このような材料は、成型されたラバー部、解離コーティング感圧接着剤、要時硬化接着剤、ならびに、電子回路基盤保護および不動態化コーティングもしくはカプセル化のような種々の適用(応用)に使用され得る。

0012

しかしながら、これらのような硬化材料に関するヒドロシリル化の化学の使用は限られ、これは、白金を包含してヒドロシリル化触媒が、このような触媒と強く関連する、窒素、燐、硫黄、錫、および砒素を含有している少量の化合物による被毒もしくは阻害に鋭敏であるからである。これは結果的に、不適切に形成されたかもしくは未硬化生成物の形成に至り、ヒドロシリル化硬化可能な組成物を修飾するのに使用され得る添加剤の型および濃度を限定する。加えて、アルコール、酸、および水さえものような活性水素の存在が、有機水素ポリシロキサンと反応し得、望ましくない副反応を引き起こす。

0013

これゆえ、ヒドロシリル化触媒阻害基を含有している添加剤および不純物が、その硬化プロセスの間に存在していることがあり、ヒドロシリル化硬化可能な組成物の硬化速度もしくは物性を抑える傾向にある。該阻害基が基材表面上で存在している場合において、該基材とヒドロシリル化硬化可能な該組成物との間での接着性の顕在化は、通常よりも、実質的により高い硬化温度を必要とすることがある。幾つかの場合において、接着および硬化が尚、全体的に阻害基の存在により、妨げられることがある。

0014

縮合硬化触媒を使用している硬化可能な有機硅素組成物も、知られている。例えば、米国特許第6,543,581号明細書(2003年3月18日)が、ある特定の組成物を記載し、これは、硅素結合ヒドロキシ基を有する有機ポリシロキサン、架橋剤、電気伝導充填剤、および縮合型触媒を含有している。これらの組成物は、容易に被毒されるヒドロシリル化基触媒を含有せず、それで、縮合硬化有機硅素組成物は、低温硬化という利点を提供する。しかしながら、縮合硬化は、湿気の分散を必要とし、それで、縮合硬化可能な組成物は、閉じた形状もしくは深い断面において、硬化するのに有意により長い時間がかかり得る。これゆえ、第’581号特許は、これら組成物が、約10〜20時間で室温において、もしくは、約16時間未満で70℃において硬化され得ることを指摘する。エレクトロニクス製品の組み立ておよびパッケージングのような適用において、延びた硬化時間は、その製造プロセスにおいて、コストのかかる遅れをもたらす。更に、縮合硬化可能な組成物は、アルコールのような揮発性副生成物を生成させることができ、これが、排気由来の空隙形成に至る。

0015

付加硬化可能な組成物がフリーラジカル硬化可能である場合、有機過酸化物のような触媒の使用が、その硬化を開始させるのに高温を必要とし、あるいは結果的に、常条件において限られた保管安定性を与える。更に、有機過酸化物により開始されたフリーラジカル硬化は容易に、大気酸素の存在下に阻害され、未硬化もしくは貧弱に硬化した生成物に至り、または、望ましくない分解副生成物が生成される。

0016

加えて、高温が、接着性を既存の付加硬化可能な有機硅素組成物を用いて顕在化させるのに必要とされているので、基材からの、もしくは、硬化可能な組成物内からの水のような飛沫化された揮発材料の排気が、シリコーン主体のエラストマーとこれが適用されている基材との間に形成されたジョイント接合部)における望ましくない空隙もしくは気泡の生成に至る。この問題は特に、ポリエステルポリアミドポリイミド、およびエポキシ樹脂のような吸湿性極性ポリマー基材を用いると、風急である。該問題を解決させるには、これら組成物を調製するのに使用される成分がしばしば、追加のプロセスステップ課す予備乾燥、および、該製造プロセスにおける乾燥用設備を必要とする。また、これら付加硬化可能な有機硅素組成物を硬化させるに当たり必要とされる温度は、ある幾つかのポリマー基材および/またはこれに載せられた部品熱安定性の限界を超える。プライマーの適用、または、プラズマコロナ、もしくは紫外光のような高エネルギー源に対する被曝のような、他の例の部品表面外部処理方法が存在する一方、これらの処理方法さえ、追加のプロセス時間、および/または、該製造プロセスにおけるコストのかかる設備を必要とする。

発明が解決しようとする課題

0017

上記したような先行技術の組成物と関連した欠点により、急速に、より低温および/またはより短時間において、向上した表面特性を有しつつ硬化し、これら組成物が適用される表面の予備乾燥および外部処理の必要性を排除する組成物を求めるニーズがある。また、上記したような有機ポリシロキサン主体の材料と関連した欠点により、急速に、より低温および/またはより短時間において、向上した表面特性および汎用硬化阻害剤に対する耐性を有しつつ硬化でき、有機硅素主体のマトリックス一般により属される特性における独特な利点を保全する組成物を求めるニーズがある。

0018

本発明を、先行技術から区別する特徴は、ある特定の有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体の発見にあり、ここで、該錯体において使用される有機ボラン化合物は、少なくとも1硅素原子を含有する。もう1つ別の特徴は、本発明が、このような有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体を利用している硬化可能な組成物に関し、作動時間(有効時間)、保管安定性、硬化速度、表面硬化、および抽出可能含量のような特性の独特な制御を提供することである。これは、該硼素化合物に対するアタッチメントとしてのシランもしくはシロキサン単位の存在による。もう1つ別の特徴は、この手法により硬化された有機硅素主体の材料が、従来の付加硬化可能な有機硅素組成物を凌駕する向上した接着と共に、独特な物性を提供することである。

課題を解決するための手段

0019

従って、本発明は、フリーラジカル重合可能な、モノマーオリゴマー、もしくはポリマーを硬化させるに当たり有用である有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体に関している。本発明は、(i)フリーラジカル重合可能な、該モノマー、オリゴマー、もしくはポリマー、ならびに、(ii)該有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体を含有している硬化可能な組成物にも関している。フリーラジカル重合可能な、該モノマー、オリゴマー、もしくはポリマーは、(a)有機化合物、あるいは、(b)有機硅素モノマー、オリゴマー、もしくはポリマーたり得、不飽和を含有しており、フリーラジカル重合していくことができるものである。

0020

硬化可能な本組成物は、アミン反応性基を持っている(iii)アミン反応性化合物を含有してもよく、鉱酸ルイス酸カルボン酸カルボン酸誘導体カルボン酸金属塩イソシアネートアルデヒドエポキシド、酸クロリド酸塩化物)、もしくはスルホニルクロリド塩化スルホニル)のようなものである。該アミン反応性化合物の官能基は、有機シラン、有機ポリシロキサン、有機チタン酸、もしくは有機ジルコン酸のような有機分子もしくは有機金属化合物から生えていることができる。該アミン反応性化合物は、モノマー、オリゴマー、もしくはポリマーたり得る。アミン反応性化合物(iii)は、アクリル酸もしくはポリアクリル酸のようなフリーラジカル重合可能な基を含有してよい。加えて、アミン反応性化合物(iii)は、粉砕シリカ沈降シリカ炭酸カルシウムカーボンブラックカーボン炭素ナノ粒子、シリコン(硅素)ナノ粒子、硫酸バリウム二酸化チタン酸化アルミニウム窒化硼素、銀、金、白金、パラジウム、これらの合金;あるいは、ニッケルアルミニウム、銅、および鋼のような基礎金属のような固体粒子に取り付けられ得る。

0021

もし、有孔もしくは微小孔発泡製品が望まれていれば、硬化可能な本組成物は、活性水素を保有している化合物および触媒と混合された場合、ガスを発生できる成分(iv)を含有してもよい。これら3成分が発泡製品を生産するのに必要とされている一方、これらのうちの1種以上が既に(予め)、ある幾つかの硬化可能な組成物において存在していてよい。このガスを発生できる成分は、有機水素ポリシロキサンのような水素化硅素官能基化合物たり得;この活性水素を保有している化合物は、水、アルコール、もしくはカルボン酸たり得;ならびに、触媒は、白金、白金族金属、錫、チタン、もしくはジルコニウムたり得る。

0022

これら硬化可能な組成物は、複合製造物品を製作するに当たり有用であり、ここで、基材が、硬化可能な本組成物と一緒にコーティングもしくは結合され、硬化されている。このような硬化可能な組成物およびこれから製作された複合物品は、エレクトロニクス自動車建設スポーツおよびレクリエーション消費者向け製品、および医療産業のような、広範な適用(応用)において、使用され得る。

0023

本発明のこれらのおよび他の特徴が、本発明の以降の詳細な説明の考慮から、明らかとされる。

発明を実施するための最良の形態

0024

この有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体は、少なくとも1硅素原子を含有しており、フララジカル重合可能なモノマー、オリゴマー、もしくはポリマーの重合もしくは架橋を開始させることができ、アミン反応性基を持っているアミン反応性化合物の導入により、および/または、加熱による。硬化可能な組成物は本明細書において、この新しい錯体を利用しており、(i)フリーラジカル重合可能なモノマー、オリゴマー、もしくはポリマー、および、(ii)該有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体を含有する。任意に、有効量の、アミン反応性基を持っている(iii)アミン反応性化合物が、本組成物において包含され得る。成分(iii)は、該有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体を解離させるようにできるべきである。成分(iii)を含有していない組成物において、これらの組成物は、該有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体を解離させるようにするに充分な温度にまで熱せられ得る。

0025

これらの硬化可能な組成物は、急速な硬化速度を、低温において提供し、特に、成分(iii)が包含されている場合である。複合物品として使用された場合、これら硬化可能な組成物は、基材の少なくとも1表面に適用されている。複合物品を製造するのに使用された場合、そのプロセスは、この硬化可能な組成物を、該基材表面に結合させて、有意により低温、つまり典型的に室温(RT)20〜25℃/68〜77°Fにおいて、より短時間の期間中において、実施され得る。

0026

フリーラジカル重合可能な、モノマー、オリゴマー、もしくはポリマー(i)
成分(i)は、有機化合物、もしくは、有機シリコン(硅素)化合物のような有機金属化合物たり得る。いずれの場合にも、単一モノマー、オリゴマー、もしくはポリマーたり得、不飽和を含有しており、フリーラジカル重合させていくのが可能である。モノマー、オリゴマー、およびポリマー混合物も、使用され得る。多くの場合、モノマー、オリゴマー、およびポリマー混合物を使用するのが好ましく、硬化速度、弾性率、および接着性のようなバルク特性および表面特性の望まれる組み合わせを付与する。成分(i)が有機化合物である場合、選ばれる化合物は、その硬化生成物の使用に依ることとなる。ある幾つかの適切な有機化合物が、米国特許第6,762,260号明細書(2004年7月13日)において記載されており、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレートメチルアクリレートメチルメタクリレートネオペンチルグリコールジアクリレートネオペンチルグリコールジメタクリレートグリシジルアクリレートグリシジルメタクリレートアリルアクリレートアリルメタクリレートステアリルアクリレートテトラヒドロフルフリルメタクリレート、カプロラクトンアクリレート、過フルオロブチルアクリレート、過フルオロブチルメタクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルアクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、テトラヒドロフルオロアクリレートフェノキシエチルアクリレートフェノキシエチルメタクリレートビスフェノールAアクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、エトキシル化ビスフェノールAアクリレート、エトキシル化ビスフェノールAメタクリレート、ヘキサフルオロビスフェノールAジアクリレート、ヘキサフルオロビスフェノールAジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレートジプロピレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレートポリエチレングリコールジメタクリレートポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレートトリメチロールプロパントリメタクリレートエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシル化トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレートペンタエリトリトールトリメタクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、ペンタエリトリトールテトラメタクリレート、メチル−3−ブテノエートアリメチルカーボネートジアリルピロカーボネート、アリルアセトアセテート、ジアリルカーボネート、ジアリルフタレートジメチルイタコネート、ジアリルカーボネート、もしくはこれらの組み合わせのような有機化合物を包含している。他の有用な有機化合物は、アクリレート尖端ポリウレタンプレポリマーを包含し、ヒドロキシアクリレートのようなイソシアネート反応性アクリレートモノマー、オリゴマー、もしくはポリマーを、イソシアネート官能基プレポリマーと反応させていくことにより調製されたものである。あるクラス(分類)の伝導性の、モノマー、ドーパント、オリゴマー、ポリマー、およびマクロモノマーも有用であり、平均少なくとも1つのフリーラジカル重合可能な基を1分子当たり持っており、電子イオンホール正孔)、および/または光子輸送できる能力を持っている。例えば、米国特許第5,929,194号明細書(1999年7月27日)に言及が持たれてよく、種々のフリーラジカル重合可能なホール輸送化合物の調製を記載し、4,4’,4’’−トリス[N−[3−(2−アクリロイルオキシエチルオキシフェニル]−N−フェニルアミノトリフェニルアミン、4,4’,4’’−トリス[N−(3−ベンゾイルオキシフェニルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミンのようなものであり、ならびに、これらから調製された電界発光装置の製作を記載する。これらアクリル官能基は、アクリロイル−およびアクリル−を接頭辞とし、互換性を持って、この文書を通して使用されており、同様に、メタクリロイル−およびメタクリル−である。

0027

有機シリコン(硅素)化合物が成分(i)として使用されている場合、再び、選択される化合物は、その硬化生成物の使用に依る。一般的に、有機シランもしくは有機ポリシロキサンを含み、平均して少なくとも1つのフリーラジカル重合可能な部分を持っている。本有機シリコン(硅素)化合物は、モノマー、オリゴマー、もしくはポリマーたり得、あるいは、モノマーおよび/またはオリゴマーおよび/またはポリマーの混合物たり得る。より高分子量種のこのようなフリーラジカル重合可能な化合物がしばしば当業界において、<<マクロモノマー>>と言われている。これら本有機シリコン(硅素)化合物は、1官能基もしくは多官能基単位を、そのフリーラジカル重合可能な基において含有し得る。これが、直鎖ポリマー、種々の構造の分岐ポリマー、種々の構造のコポリマー、もしくは架橋ポリマーネットワーク(網)への重合を可能とする。これらモノマーおよびオリゴマーは、付加もしくは縮合硬化可能なポリマーを調製するのに通常使用される如何なるモノマーもしくはオリゴマーでもあり得、あるいは、他のタイプの硬化反応において使用されるモノマーもしくはオリゴマーたり得るが、但し、少なくとも1つのフリーラジカル重合可能な基を含有する。

0028

適切な有機シリコン(硅素)モノマーは、一般的に式R’’nSi(OR’’’)4−nに対応している構造を持っている化合物を包含し、式中、nが0〜4であり;式中、少なくとも1つのR’’もしくはR’’’基が、フリーラジカル重合可能な基を含有する。これらR’’およびR’’’基は独立に、水素;ハロゲン原子;あるいは、アルキル基、ハロアルキル基アリール基ハロアリール基、アルケニル基アルキニル基アクリレート官能基、およびメタクリレート官能基を包含している有機基たり得る。これらR’’およびR’’’基は、グリシジル基アミン基エーテル基シアネートエステル基イソシアノ基、エステル基カルボン酸基カルボン酸塩基琥珀酸基、無水物基メルカプト基スルフィド基アジド基ホスホン酸基ホスフィン基マスクされたイソシアノ基、およびヒドロキシル基を包含している他の有機官能基を含有してもよい。

0029

代表例のフリーラジカル重合可能な有機シリコン(硅素)モノマーは、メタクリルオキシメチルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリルオキシメチルトリエトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシランアクリルオキシメチルトリメトキシシラン、3−アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリルオキシメチルトリメチルシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリメチルシラン、アクリルオキシメチルトリエトキシシラン、3−アクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリルオキシプロピルトリメチルシラン、3−アクリルオキシプロピルトリメチルシラン、ビニルトリメトキシシランアリルトリメトキシシラン、1−ヘキセニルトリメトキシシラン、テトラ(アリルオキシシラン)、テトラ(3−ブテニル−1−オキシ)シラン、トリ(3−ブテニル−1−オキシ)メチルシラン、ジ(3−ブテニル−1−オキシ)ジメチルシラン、および3−ブテニル−1−オキシトリメチルシランのような化合物を包含する。これらの有機シリコン(硅素)化合物に関する好ましいフリーラジカル重合可能な部分は、脂肪族不飽和基であり、ここで、その2重結合が、その官能基に相対的に、その末端の位置、中間の位置、もしくは、両方の位置において位置している。これら本有機シリコン(硅素)化合物に関する最も好ましいフリーラジカル重合可能な部分は、アクリレート基もしくはメタクリレート基である。

0030

フリーラジカル重合可能な本有機シリコン(硅素)成分が、モノマー、オリゴマー、もしくはポリマーである場合、本化合物が、直鎖、分岐、超分岐、もしくは樹脂構造を持っている有機ポリシロキサンたり得る。本化合物は、ホモポリマーもしくはコポリマーたり得る。本有機ポリシロキサンに関するフリーラジカル重合可能な部分は、2〜12炭素原子を持っているアルケニル基のような不飽和有機基たり得、ビニル基アリル基ブテニル基、もしくはヘキセニル基により、例示される。本不飽和有機基は、2〜12炭素原子を持っているアルキニル基をも含み得、エチニル基プロピニル基、もしくはブチニル基により、例示される。本不飽和有機基は、そのフリーラジカル重合可能な基を、オリゴマーもしくはポリマーポリエーテル部分上で保有し得、アリルオキシポリオキシアルキレン)基もしくはこれらのハロゲン置換類似体のようなものである。フリーラジカル重合可能な本有機基は、アクリレート官能基もしくはメタクリレート官能基を含有し得、3−アクリルオキシプロピル、2−アクリルオキシエチル、およびアクリルオキシメチル基のようなアクリルオキシアルキル基、および、3−メタクリルオキシプロピル、2−アクリルオキシエチル、およびアクリルオキシメチル基のようなメタクリルオキシアルキル基により、例示される。本不飽和有機基は、そのポリマー骨格に相対して、その末端の位置、途中の位置、あるいは、その末端および途中の位置の両方において、位置され得る。モノマー、オリゴマー、およびポリマー有機シリコン(硅素)化合物に関する好ましいフリーラジカル重合可能な部分は、アクリレート基およびメタクリレート基である。

0031

いずれの残っているシリコン(硅素)結合有機基も、1価有機基たり得、脂肪族不飽和がない。この1価有機基は、1〜20炭素原子、好ましくは1〜10炭素原子を持ち得、メチル、エチル、プロピル、ペンチル、オクチル、ウンデシル、およびオクタデシルのようなアルキル基;シクロヘキシルのようなシクロアルキル基;フェニル、トリルキシリルベンジル、および2−フェニルエチルのようなアリール基;プロピルオキシポリ(オキシエチレン)、プロピルオキシポリ(オキシプロピレン)、プロピルオキシ−ポリ(オキシプロピレン)−コ−ポリ(オキシエチレン)基、これらのハロゲン置換類似体のようなアルキルオキシポリ(オキシアルキレン)基;シアノエチルおよびシアノプロピルのようなシアノアルキル基を包含してシアノ官能基;3−(N−カルバゾリル)プロピルのようなカルバゾール基;4−(N,N−ジフェニルアミノ)フェニル−3−プロピルのようなアリールアミノ官能基;ならびに、3,3,3−トリフルオロプロピル、3−クロロプロピルジクロロフェニル、および6,6,6,5,5,4,4,3,3−ノナフルオロヘキシルのようなハロゲン化炭化水素基により、例示される。

0032

フリーラジカル重合可能な本有機シリコン(硅素)化合物は整合して、粘度0.001Pa.sを25℃において持っている流動体〜ゴムまでで変化し得る。フリーラジカル重合可能な本有機シリコン(硅素)化合物は固体でもあり得、上昇した温度において、もしくは、剪断の適用により、流動可能となる。

0033

成分(i)は、有機ポリシロキサン流動体を包含し、式:
(a)R13SiO(R12SiO)a(R1R2SiO)bSiR13
(b)R32R4SiO(R32SiO)c(R3R4SiO)dSiR32R4、もしくは
(c)このような流動体の組み合わせ
を持っている。式(a)において、aが平均値0〜20,000を持ち、bが平均値1〜20,000を持ち、cが平均値0〜20,000を持ち、dが平均値0〜20,000を持つ。各R1基は独立に、1価有機基である。R2基は独立に、不飽和1価有機基である。R3基は、R1基と同一たり得る。各R4は独立に、不飽和有機基である。

0034

適切なR1基は、1価有機基であり、アクリルオキシメチル、3−アクリルオキシプロピル、メタクリルオキシメチル、および3−メタクリルオキシプロピル基のようなアクリル官能基;メチル、エチル、プロピル、およびブチル基のようなアルキル基;ビニル、アリル、およびブテニル基のようなアルケニル基;エチニルおよびプロピニル基のようなアルキニル基;フェニル、トリル、およびキシリル基のような芳香族基;シアノエチルおよびシアノプロピル基のようなシアノアルキル基;3,3,3−トリフルオロプロピル、3−クロロプロピル、ジクロロフェニル、および6,6,6,5,5,4,4,3,3−ノナフルオロヘキシル基のようなハロゲン化炭化水素基;アリルオキシ(ポリオキシエチレン)、アリルオキシポリ(オキシプロピレン)、およびアリルオキシ−ポリ(オキシプロピレン)−コ−ポリ(オキシエチレン)基のようなアルケニルオキシポリ(オキシアルキレン)基;プロピルオキシ(ポリオキシエチレン)、プロピルオキシポリ(オキシプロピレン)、およびプロピルオキシ−ポリ(オキシプロピレン)−コ−ポリ(オキシエチレン)基のようなアルキルオキシポリ(オキシアルキレン)基;過フルオロプロピルオキシ(ポリオキシエチレン)、過フルオロプロピルオキシポリ(オキシプロピレン)、および過フルオロプロピルオキシ−ポリ(オキシプロピレン)−コ−ポリ(オキシエチレン)基のようなハロゲン置換アルキルオキシポリ(オキシアルキレン)基;メトキシエトキシ、n−プロポキシイソプロポキシ、n−ブトキシ、およびエチルヘキシルオキシ基のようなアルコキシ基アミノメチル、2−アミノエチル、3−アミノプロピル、6−アミノヘキシル、11−アミノウンデシル、3−(N−アリルアミノ)プロピル、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル、N−(2−アミノエチル)−3−アミノイソブチル、p−アミノフェニル、2−エチルピリジン、および3−プロピルピロール基のようなアミノアルキル基グリドキシメチル、3−グリシドキシプロピル、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル、および5,6−エポキシヘキシル基のようなエポキシアルキル基;アセトキシメチルおよびベンゾイルオキシプロピル基のようなエステル官能基ヒドロキシおよび2−ヒドロキシエチル基のようなヒドロキシ官能基;イソシアネートメチル、3−イソシアネートプロピル、トリス−3−プロピルイソシアヌレート、プロピル−t−ブチルカルバメート、およびプロピルエチルカルバメート基のようなイソシアネートおよびマスクされたイソシアネート官能基;ウンデカナールおよびブチルアルデヒド基のようなアルデヒド官能基;3−プロピル琥珀酸無水物および3−プロピルマレイン酸無水物基のような無水物官能基;3−(N−カルバゾリル)プロピルのようなカルバゾール基;4−(N,N−ジフェニルアミノ)フェニル−3−プロピルのようなアリールアミノ官能基;3−カルボキシプロピルおよび2−カルボキシエチル基のようなカルボン酸官能基;ならびに、3−カルボキシプロピルおよび2−カルボキシエチルの、亜鉛ナトリウム、もしくはカリウム塩のようなカルボン酸金属塩を包含している。

0035

R2基は、ビニル、アリル、およびブテニル基のようなアルケニル基;エチニルおよびプロピニル基のようなアルキニル基;ならびに、アクリルオキシメチル、3−アクリルオキシプロピル、メタクリルオキシメチル、およびメタクリルオキシプロピル基のようなアクリル官能基により、例示される。記したように、R3基は、R1基と同一たり得る。R4基は、ビニル、アリル、およびブテニル基のようなアルケニル基;エチニルおよびプロピニル基のようなアルキニル基;アリルオキシ(ポリオキシエチレン)、アリルオキシポリ(オキシプロピレン)、およびアリルオキシポリ(オキシプロピレン)−コ−ポリ(オキシエチレン)基のようなアルケニルオキシポリ(オキシアルキレン)基;ならびに、アクリルオキシメチル、3−アクリルオキシプロピル、メタクリルオキシメチル、および3−メタクリルオキシプロピル基のようなアクリル官能基により、例示される。

0036

成分(i)としての使用に適切なある幾つかの代表的な有機ポリシロキサン流動体は、α,ω−メタクリルオキシメチル−ジメチルシリル末端化ポリジメチルシロキサン;α,ω−メタクリルオキシプロピル−ジメチルシリル末端化ポリジメチルシロキサン;α,ω−アクリルオキシメチル−ジメチルシリル末端化ポリジメチルシロキサン;α,ω−アクリルオキシプロピル−ジメチルシリル末端化ポリジメチルシロキサン;ポリ(アクリルオキシメチル−メチルシロキシ)−ポリジメチルシロキサン共重合体、ポリ(アクリルオキシプロピル−メチルシロキシ)−ポリジメチルシロキサン共重合体、ポリ(メタクリルオキシメチル−メチルシロキシ)−ポリジメチルシロキサン共重合体、およびポリ(メタクリルオキシプロピル−メチルシロキシ)−ポリジメチルシロキサン共重合体のような途中にアクリレート官能基を有するポリマーおよびメタクリレート官能基を有するポリマー;ならびに、アミン末端化ポリジメチルシロキサンへの多重アクリレート単量体(モノマー)もしくは多重メタクリレート単量体(モノマー)のマイケル付加を経由して形成された組成物のような、多重のアクリレート官能基もしくはメタクリレート官能基を持っているテレケリック(telechelic)ポリジメチルシロキサンを包含する。このような官能基化反応は、予めもしくはin situにおいて実施され得る。

0037

官能基化度、および/または、このフリーラジカル重合可能な基の性質において異なっている有機ポリシロキサン流動体混合物を使用するのが望ましいことがある。例えば、同様な重合度DP)を持っている2官能基メタクリルオキシプロピル−ジメチルシリル末端化ポリジメチルシロキサンに相対的に、本組成物の成分(i)としての2モル当量のトリメチロールプロパントリアクリレートとのN−(メチル)イソブチル−ジメチルシリル末端化ポリジメチルシロキサンのマイケル付加反応により調製された4官能基テレケリックポリジメチルシロキサンを使用して、遙かに速い架橋速度および抑えられたゾル含量が、得られる。しかしながら、後者の組成物は、より良い作動時間(有効時間)を可能とし、より低弾性率のエラストマーを生成させる。これゆえ、異なっている構造を持っている成分(i)の組み合わせが、有益であることがある。このような有機ポリシロキサン流動体を調製していく方法が知られており、対応している有機ハロシラン加水分解縮合、もしくは、環状ポリジ有機基シロキサンの平衡化を包含する。

0038

成分(i)は、R53SiO1/2単位およびSiO4/2単位を含有しているMQ樹脂;R5SiO3/2単位およびR52SiO2/2単位を含有しているTD樹脂;R53SiO1/2単位およびR5SiO3/2単位を含有しているMT樹脂;R53SiO1/2単位、R5SiO3/2単位、およびR52SiO2/2単位を含有しているMTD樹脂;あるいは、これらの組み合わせを包含して、有機シロキサン樹脂たり得る。これらの有機シロキサン樹脂における各R5基は、1価有機基を表す。1価有機基R5は、1〜20炭素原子、好ましくは1〜10炭素原子を持ち得る。

0039

ある幾つかの例の適切な1価のR5基の代表的な有機基は、アクリルオキシアルキル基のようなアクリレート官能基;メタクリルオキシアルキル基のようなメタクリレート官能基;シアノ官能基;ならびに、1価の炭化水素基を包含する。1価の炭化水素基は、メチル、エチル、プロピル、ペンチル、オクチル、ウンデシル、およびオクタデシル基のようなアルキル基;シクロヘキシル基のようなシクロアルキル基;ビニル、アリル、ブテニル、およびヘキセニル基のようなアルケニル基;エチニル、プロピニル、およびブチニル基のようなアルキニル基;フェニル、トリル、キシリル、ベンジル、および2−フェニルエチル基のようなアリール基;3,3,3−トリフルオロプロピル、3−クロロプロピル、ジクロロフェニル、および6,6,6,5,5,4,4,3,3−ノナフルオロヘキシル基のようなハロゲン化炭化水素基;ならびに、シアノエチルおよびシアノプロピル基のようなシアノアルキル基を包含しているシアノ官能基を包含する。

0040

R5基は、プロピルオキシ(ポリオキシエチレン)、プロピルオキシポリ(オキシプロピレン)、およびプロピルオキシ−ポリ(オキシプロピレン)−コ−ポリ(オキシエチレン)基のようなアルキルオキシポリ(オキシアルキレン)基;過フルオロプロピルオキシ(ポリオキシエチレン)、過フルオロプロピルオキシポリ(オキシプロピレン)、および過フルオロプロピルオキシ−ポリ(オキシプロピレン)−コ−ポリ(オキシエチレン)基のようなハロゲン置換アルキルオキシポリ(オキシアルキレン)基;アリルオキシポリ(オキシエチレン)、アリルオキシポリ(オキシプロピレン)、およびアリルオキシ−ポリ(オキシプロピレン)−コ−ポリ(オキシエチレン)基のようなアルケニルオキシポリ(オキシアルキレン)基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、およびエチルヘキシルオキシ基のようなアルコキシ基;アミノメチル、2−アミノエチル、3−アミノプロピル、6−アミノヘキシル、11−アミノウンデシル、3−(N−アリルアミノ)プロピル、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル、N−(2−アミノエチル)−3−アミノイソブチル、p−アミノフェニル、2−エチルピリジン、および3−プロピルピロール基のようなアミノアルキル基;テトラメチルピペリジニルオキシプロピル基のような立体障害アミノアルキル基;3−グリシドキシプロピル、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル、および5,6−エポキシヘキシル基のようなエポキシアルキル基;アセトキシメチルおよびベンゾイルオキシプロピル基のようなエステル官能基;ヒドロキシおよび2−ヒドロキシエチル基のようなヒドロキシ官能基;イソシアネートメチル、3−イソシアネートプロピル、トリス−3−プロピルイソシアヌレート、プロピル−t−ブチルカルバメート、およびプロピルエチルカルバメート基のようなイソシアネートおよびマスクされたイソシアネート官能基;ウンデカナールおよびブチルアルデヒド基のようなアルデヒド官能基;3−プロピル琥珀酸無水物および3−プロピルマレイン酸無水物基のような無水物官能基;3−(N−カルバゾリル)プロピルのようなカルバゾール基;4−(N,N−ジフェニルアミノ)フェニル−3−プロピルのようなアリールアミノ官能基;3−カルボキシプロピル、2−カルボキシエチル、および10−カルボキシデシル基のようなカルボン酸官能基;ならびに、3−カルボキシプロピルおよび2−カルボキシエチルのようなカルボン酸の、亜鉛、ナトリウム、およびカリウム塩のようなカルボン酸金属塩をも含み得る。

0041

本有機シロキサン樹脂は平均、1〜40モル%の不飽和有機基のようなフリーラジカル重合可能な基を含有し得る。これら不飽和有機基は、アルケニル基、アルキニル基、アクリレート官能基、メタクリレート官能基、もしくはこのような基の組み合わせであってよい。本有機シロキサン樹脂における不飽和有機基のモル%は本明細書において、(i)本樹脂における不飽和基含有シロキサン単位のモル数の、(ii)本樹脂におけるシロキサン単位の全モル数×100に対する比であると考えられる。成分(i)として有用であるある幾つかの特定例の適切な有機シロキサン樹脂は、MメタクリルオキシメチルQ樹脂、MメタクリルオキシプロピルQ樹脂、MTメタクリルオキシメチルT樹脂、MTメタクリルオキシプロピルT樹脂、MDTメタクリルオキシメチルTフェニルT樹脂、MDTメタクリルオキシプロピルTフェニルT樹脂、MビニルTフェニル樹脂、TTメタクリルオキシメチル樹脂、TTメタクリルオキシプロピル樹脂、TフェニルTメタクリルオキシメチル樹脂、TフェニルTメタクリルオキシプロピル樹脂、TTフェニルTメタクリルオキシメチル樹脂、およびTTフェニルTメタクリルオキシプロピル樹脂であり、式中、M、D、T、およびQは、上で定義されたのと同一の意味を持つ。

0042

このような有機シロキサン樹脂を調製していく方法が知られており、シリカヒドロゾルキャッピングプロセスにより生成された樹脂共重合体(コポリマー)を、アルケニル含有末端封鎖反応試薬を用いて処理していくことにより調製された樹脂を包含しており、米国特許第2,676,182号明細書(1954年4月20日)において記載されたとおりである。この方法は、シリカヒドロゾルを、酸性条件下に、トリメチルクロロシランのような加水分解可能なトリ有機シラン、ヘキサメチルジシロキサンのようなシロキサン、もしくはこれらの混合物と反応させていき、次いで、MおよびQ単位を持っている共重合体(コポリマー)の回収関与する。該コポリマーは典型的に、約2〜5重量%のヒドロキシル基を含有する。2重量%未満の硅素結合ヒドロキシル基を含有している有機シロキサン樹脂が次いで、該コポリマーを、不飽和有機基を含有している末端封鎖剤、および、脂肪族不飽和のない末端封鎖剤と、3〜30モル%の不飽和有機基を生成物において与えるに充分な量で反応させていくことにより、調製されてよい。ある幾つかの適切な末端封鎖剤は、シラザン、シロキサン、およびシランを包含し;好ましい末端封鎖剤が、米国特許第4,584,355号明細書(1986年4月22日)、米国特許第4,585,836号明細書(1986年4月29日)、および米国特許第4,591,622号明細書(1986年5月22日)において記載されている。単一末端封鎖剤、もしくは、末端封鎖剤混合物が使用されてよく、このような有機シロキサン樹脂を調製する。

0043

もう1つ別のタイプの有機シリコン(硅素)化合物が、成分(i)として使用され得、ポリマー骨格を持っている有機化合物を、有機ポリシロキサンと共重合させていくことにより形成された組成物であり、ここで、平均少なくとも1つのフリーラジカル重合可能な基が、1分子当たり取り込まれている。ある幾つかの適切な有機化合物は、ポリイソブチレンポリブタジエン、およびポリイソプレンのような炭化水素主体のポリマー;ポリエチレンポリプロピレン、およびポリエチレンポリプロピレン共重合体(コポリマー)のようなポリオレフィンポリスチレンスチレンブタジエン;およびアクリロニトリルブタジエンスチレンポリアクリレートポリエチレンオキシドもしくはポリプロピレンオキシドのようなポリエーテルポリエチレンテレフタレートもしくはポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル;ポリアミド;ポリカーボネート;ポリイミド;ポリウレア尿素);ポリメタクリレート;および、ポリテトラフルオロエチレンのような一部フッ素化されたかもしくは過フッ素化されたポリマー;フッ素化ラバー;末端不飽和炭化水素オレフィン;ならびに、ポリオレフィンを包含する。本有機化合物は、これらの化合物のいずれのコポリマーでもあり得、多重の有機官能基、多重の有機ポリシロキサン官能基、または、有機ポリシロキサンと有機化合物との組み合わせを含有しているポリマーを包含している。これらコポリマー構造は、繰り返し単位の配列において、ランダム〜グラフト化〜ブロックであるとして、本来的に、変動し得る。

0044

成分(i)が、平均して少なくとも1つのフリーラジカル重合可能な基を保有していることに加えて、物理的転移温度を持ってよく、物理的転移温度を有する有機官能基を保有してよく、あるいは、硬化時に、物理的転移温度を持つマトリックスを形成してよく、つまりガラス転移もしくは融解転移であり、こうして、本組成物が、それの粘度における軟化もしくは非直線的減少により、ある特定温度に到達すると、使用条件下に顕著となる変化を起こす。このような有機ポリシロキサンマトリックスは、電子素子用熱界面材料において有用であると見出されたもののような相変化組成物に有用である。該有機ポリシロキサンマトリックスは、有機官能基シリコーンワックスであってよい。該ワックスは、非架橋有機官能基シリコーンワックス架橋有機官能基シリコーンワックス、もしくはワックスの組み合わせたり得る。これらのようなシリコーンワックスが市販されており、米国特許第6,620,515号明細書(2003年9月16日)において記載されている。該有機官能基シリコーンワックスが少なくとも1つのアクリレートもしくはメタクリレート基のようなフリーラジカル重合可能な基を保有する場合、相変化を付与するに有用であり、成分(i)として使用された場合である。成分(i)は、上記有機化合物、有機シリコン(硅素)化合物、および/または有機ポリシロキサン化合物のいずれの混合物をも、含み得る。

0045

有機ボランアミン錯体(ii)
有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体(ii)は、少なくとも1硅素原子を含有している有機ボラン化合物と、当該錯体を使用条件下に、好ましくは常条件下に安定させる適切なアミン化合物との間で形成された錯体である。有機硅素は本明細書において、如何なる硅素原子含有基シロキサンオリゴマー含有基、もしくはシロキサンポリマー含有基を意味しているとして定義されている。該錯体は、式:

0046

0047

を持つ。式中、Bが、ボロン(硼素)を表し;R6、R7、およびR8が、水素;シクロアルキル基;1〜12炭素原子をその主鎖上で持っている直鎖もしくは分岐アルキル基アルキルアリール基アルキルシランもしくはアリールシラン基のような有機シラン基;有機シロキサン基;もう1つ別のボロン(硼素)原子に対する共有結合橋かけ)として官能基化していくことができるアルキレン基;もう1つ別のボロン(硼素)原子に対する共有結合(橋かけ)として官能基化していくことができる2価有機シロキサン基;あるいは、これらのハロゲン置換類縁体からなる群から独立に選択され得る基である。R6、R7、もしくはR8基のうちの少なくとも1基が、1以上のシリコン(硅素)原子を含有し、そのシリコン含有基が、ボロン(硼素)に対して直接、つまり共有結合している。R9、R10、およびR11が、ボロン(硼素)を錯体化していくことができるアミン化合物もしくはポリアミン化合物を与える基であり、水素、1〜10炭素原子を含有しているアルキル基、1〜10炭素原子を含有しているハロゲン置換アルキル基、または、有機硅素官能基のようなものである。R6、R7、もしくはR8基のうちの2つ以上と、R9、R10、もしくはR11基のうちの2つ以上とが組み合わされ得、ヘテロ複素環状構造を形成し、但し、これら2つの組み合わせていく基由来原子数の和が、11を超えない。好ましくは、この硅素含有基は、その硼素原子が、最も近い硅素原子から、少なくとも1共有結合により、より好ましくは少なくとも2共有結合により、分けられているようなものである。

0048

特に、該錯体の有機硅素官能基硼素部分は、シランもしくはシロキサン官能基を含有する。硅素硼素両原子を含有している如何なる基をも、含み得る。これら硼素および硅素原子は、炭素、窒素、硫黄、もしくは酸素を含有している如何なる基によっても、繋がれ得る。より具体的には、該錯体の有機硅素官能基硼素部分は、当該錯体のR6R7R8B部分であり、式中、Bが硼素を表し;R6、R7、およびR8が上で定義したような基である。

0049

ある幾つかの例の、R6、R7、およびR8基として適切な基は、Riv3SiCH2CH2CH2−、(RivO)3SiCH2CH2CH2−、Riv3SiCH2CH2−、(RivO)3SiCH2CH2−、(RivO)3SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−、(RivO)3SiCH2CH2CH2OC(O)CH2CH2−、(RivO)3SiCH2CH2CH2OC(O)CH(CH3)−、(RivO)3SiCH2CH2CH2OC(O)CH(CH3)CH2−、(RivO)3SiCH2CH2CH2OC(O)CH(CH3)2−、およびCH2=CH−(CH2)x−(Si(Riv)2−O)ySi(Riv)2−(CH2)x−CH2−CH2−を包含する。これらの基において、xが0〜20であり、yが1〜1,000である。2つ以上の、R6、R7、もしくはR8基が組み合わさって、硼素原子と共に複素環構造を形成する場合、ある幾つかの代表例の適切な基が使用され得、−CH2CH2CH2Si(Riv)2CH2CH2CH2−;−CH2CH2Si(Riv)2CH2CH2−;および−CH2CH2Si(Riv)2OSi(Riv)2CH2CH2−を包含する。

0050

Riv基として適切なある幾つかの例の1価基は、水素;ハロゲン;メチル、エチル、プロピル、およびブチル基のようなアルキル基;ビニル、アリル、およびブテニル基のようなアルケニル基;アクリルオキシメチル、3−アクリルオキシプロピル、メタクリルオキシメチル、および3−メタクリロイルオキシプロピル基のようなアクリル官能基;エチニルおよびプロピニル基のようなアルキニル基;フェニル、トリル、およびキシリル基のような芳香族基;シアノメチル、シアノエチル、およびシアノプロピル基のようなシアノアルキル基;3,3,3−トリフルオロプロピル、3−クロロプロピル、ジクロロフェニル、および6,6,6,5,5,4,4,3,3−ノナフルオロヘキシル基のようなハロゲン化炭化水素基;アリルオキシ(ポリオキシエチレン)、アリルオキシポリ(オキシプロピレン)、およびアリルオキシ−ポリ(オキシプロピレン)−コ−ポリ(オキシエチレン)基のようなアルケニルオキシポリ(オキシアルキレン)基;プロピルオキシ(ポリオキシエチレン)、プロピルオキシポリ(オキシプロピレン)、およびプロピルオキシ−ポリ(オキシプロピレン)−コ−ポリ(オキシエチレン)基のようなアルキルオキシポリ(オキシアルキレン)基;過フルオロプロピルオキシ(ポリオキシエチレン)、過フルオロプロピルオキシポリ(オキシプロピレン)、および過フルオロプロピルオキシ−ポリ(オキシプロピレン)−コ−ポリ(オキシエチレン)基のようなハロゲン置換アルキルオキシポリ(オキシアルキレン)基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、およびエチルヘキシルオキシ基のようなアルコキシ基;グリシドキシメチル、3−グリシドキシプロピル、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル、および5,6−エポキシヘキシル基のようなエポキシアルキル基;アセトキシメチルおよびベンゾイルオキシプロピル基のようなエステル官能基;ならびに、ヒドロキシおよび2−ヒドロキシエチル基のようなヒドロキシル官能基を包含する。

0051

本錯体を形成させるのに使用され得る適切な有機硅素官能基硼素化合物のある幾つかの代表例は、以降の化合物を包含し、種々の組み合わせのR6、R7、およびR8基を持っている。これらの式中、yが、上で定義されたと同一の値を持つ。

0052

有機硅素官能基硼素化合物1

0053

有機硅素官能基硼素化合物2

0054

有機硅素官能基硼素化合物3

0055

有機硅素官能基硼素化合物3A

0056

有機硅素官能基硼素化合物4

0057

有機硅素官能基硼素化合物5

0058

有機硅素官能基硼素化合物6

0059

有機硅素官能基硼素化合物7

0060

有機硅素官能基硼素化合物8

0061

2つ以上のR6、R7、もしくはR7基が組み合わさって、硼素原子を有する複素環構造を形成する場合、本錯体を形成させるのに使用され得る適切な有機硅素官能基硼素化合物のある幾つかの代表例は、以降の3化合物を包含し、式中、yが、上で定義されたと同一の値を持つ。

0062

有機硅素官能基硼素化合物9

0063

有機硅素官能基硼素化合物10

0064

有機硅素官能基硼素化合物11

0065

これら複素環構造は、以降の反応スキームにおいて例示されたような手法により合成され得、以降のスキームにより例示されるようであり、式中、9−BBNが、9−ボラビシクロ[3,3,1]ノナンを表す。例示されたように、この2環性の環が、硼素化合物に関連している化学文献において共通して示されたように描かれており、The Journal of Organic Chemistry,1980,45巻,3571〜3578頁に言及が持たれてもよく、この文献中において、Convenient and Regiospecific Route to Functionalized Organosilanes through Hydroboration of Alkenylsilanes,John A.SoderquistおよびHerbert C.Brown共著と題された。

0066

0067

もう1種別の例の属の有機硅素官能基硼素化合物が、アミン反応性化合物と錯体化させるのに使用され得、当該錯体を形成させ、下に示されている。この属において、該有機硅素官能基硼素化合物が直接、有機ポリシロキサンに、少なくとも2共有結合の橋渡しを通じて結合されている。その有機ポリシロキサン骨格において、その硼素原子が硅素に、末端もしくは途中の位置において取り付けられていてよい。

0068

0069

例示したように、R12は、水素、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール基、ハロゲン置換アルキル基もしくはハロゲン置換シクロアルキル基、または、基−B(R15)2である。R12が基−B(R15)2である場合、この時はeおよびhが少なくとも1〜12以下の値を持つべきである。R13は、水素、ハロゲン、分岐もしくは直鎖アルキル基、または、ハロゲン置換直鎖もしくはハロゲン置換分岐アルキル基である。R14は、Rivに関して以前に定義されたのと同一タイプの基を表す。R15基は、R6、R7、およびR8基に関して以前に定義されたのと同一タイプの基を表す。値e、f、およびhは各々、0〜20であり;値gは、1〜20,000であり;値iは、1〜12である。

0070

上記SoderquistおよびBrownによる記事、および、この中において引用された文献が、該硼素アミ触媒錯体の該有機硅素官能基ボラン部を、ハイドロボレーション反応を通じての調製するに当たっての数多くの例および詳細な合成ルート合成経路)を与える。例えば、簡単で一般的な1ルートは、ボラン−テトラヒドロフラン錯体の、末端不飽和有機硅素化合物との反応に関与する。当業界において、このような反応が一般的に、その2重結合の炭素の次のα位もしくは末端のβ位に対するその硼素の付加由来生成物混合物を生成させ得ることが、知られている。本明細書において例示した特定例の構造は、βハイドロボレーション生成物だけを、簡単のために示すことに、注意されたい。しかしながら、α生成物、もしくは、β生成物とα生成物との混合物が、該硼素アミン触媒錯体の有機硅素官能基ボラン部として使用されてもよいことが、理解されるべきである。好ましくは、該有機硅素官能基ボラン化合物は、少なくとも20モル%、より好ましくは少なくとも50モル%のこれら有機硅素官能基が直接、硼素に取り付けられ、前記β末端付加体由来であるようなものである。

0071

該錯体のアミン部分は、少なくとも1アミン基を持っている種々のアミンにより与えられてよく、ポリアミン環状アミン、および、異なるアミン基のブレンドを包含している。該アミンは、1級もしくは2級アミンであってよい。ある幾つかの適切な化合物が、米国特許第5,106,928号明細書(1992年4月21日);米国特許第5,539,070号明細書(1992年7月23日);米国特許第5,686,544号明細書(1997年11月11日);米国特許第6,806,330号明細書(2004年10月19日);および第’512号特許において記載されている。該錯体のアミン部分を形成させるに有用なアミン化合物の例は、エチルアミンn−ブチルアミン、1,3−プロパンジアミン、1,6−ヘキサンジアミンメトキシプロピルアミンピリジン、およびイソホロンジアミンを包含する。他の特定例のアミン化合物が、このような特許において記載されている。

0072

硅素含有アミン化合物は、該錯体を形成させるにも使用され得、アミノメチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノメチルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−(トリメトキシシリルエチル)ピリジン、アミノプロピルシラントリオール、3−(m−アミノフェノキシ)プロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルジイソプロピルメトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリス(メトキシエトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)アミノメチルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)アミノメチルトリメトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)アミノメチルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−11−アミノウンデシルトリメトキシシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノイソブチルメチルジメトキシシラン、および、(3−トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミンのようなものである。

0073

アミン官能基有機ポリシロキサンは、該錯体を形成させるに当たっても有用であり、式(a)および(b)において上記した化合物、および、以前に前記有機ポリシロキサン樹脂用に記載した化合物を包含している。該アミン官能基有機ポリシロキサンは、少なくとも1アミン官能基を含有せねばならず、その代表は、アミノメチル、2−アミノエチル、3−アミノプロピル、6−アミノヘキシル、11−アミノウンデシル、3−(N−アリルアミノ)プロピル、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル、N−(2−アミノエチル)−3−アミノイソブチル、p−アミノフェニル、2−エチルピリジン、および3−プロピルピロールである。特定例は、末端および/または途中のアミン官能基を有するポリジメチルシロキサンオリゴマーおよびポリマー、末端および/または途中のアミン官能基を有する、ポリジメチルシロキサンとポリ(3,3,3−トリフルオロプロピル−メチルシロキサン)との、ランダム、グラフト、およびブロックコポリマーおよびコオリゴマー、末端および/または途中のアミン官能基を有する、ポリジメチルシロキサンとポリ(6,6,6,5,5,4,4,3,3−ノナフルオロヘキシル−メチルシロキサン)との、ランダム、グラフト、およびブロックコポリマーおよびコオリゴマー、ならびに、末端および/または途中のアミン官能基を有する、ポリジメチルシロキサンとポリフェニルメチルシロキサンとの、ランダム、グラフト、およびブロックコポリマーおよびコオリゴマーを包含する。他の例の有用化合物は、以前に有機ポリシロキサン樹脂として記載したアミン官能基化合物のような樹脂状アミン官能基シロキサンを包含する。

0074

該錯体を形成していくにおいても、他の窒素含有化合物は有用であり、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾールウレイドプロピルトリエトキシシラン、上記式(a)および(b)に類似の式のシロキサン、および、以前に有機ポリシロキサン樹脂として記載されたものの化合物であって、少なくとも1つの基が、イミダゾールアミジン、もしくはウレイド官能基であるものを包含している。該アミン化合物がポリマーである場合、その分子量は限られてはいないが、高濃度の硼素を維持するに充分たるべきことを除き、該組成物の硬化もしくは重合を可能とするためである。例えば、2部組成物において、該有機ボランイニシエーター(開始剤)を含有している部が、該組成物の他の成分を用いて稀釈されてよく、あるいは、該イニシエーター錯体を単独で含んでよい。

0075

もし望まれれば、硬化可能な該組成物は、物理的もしくは化学的に、該有機ボランアミン錯体を、固体粒子に取り付けて、安定化されてよい。これは、作動時間(有効時間)を制御する道(方法)を与え、ならびに、液相有機ボランアミン錯体を、該組成物の残りから保管の間に分離していくのに対して安定化させる。例えば、化学的な取り付けが、粉砕シリカ、沈降シリカ、炭酸カルシウム、もしくは硫酸バリウムのような固体粒子を、アミノプロピルトリメトキシシランのようなアミン基含有縮合反応化合物を用いて前処理して、実施され得る。該前処理に次いで、有機ボラン化合物との錯体化、もしくは、これら固体粒子の直接処理が伴われ、縮合反応性である予め形成された有機ボランアミン錯体を使用する。これら固体粒子が表面官能基を含有する場合、表面処理剤のような添加剤、もしくは、固有にアミン反応性である不純物が、適切な予めの(前もっての)注意を喚起し、取り付けられつつある該有機ボランアミン錯体の未熟な脱錯体化を避ける。アミン反応性物質を含有している固体粒子は、該有機ボランアミン錯体の取り付け前に、精製もしくは中和され得る。あるいは、該有機ボランアミン錯体の取り付けは、無酸素環境において実施され得る。

0076

アミン反応性基を持っているアミン反応性化合物(iii)
硬化可能な本組成物は、有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体(ii)と混合され、酸素化された環境に晒された場合、重合もしくは架橋を開始させることができるアミン反応性化合物(iii)を含有してよい。該アミン反応性化合物は、液体気体、もしくは固体であってよい。該アミン反応性化合物は、小分子、モノマー、オリゴマー、ポリマー、もしくはこれらの混合物であってよく、また、含水もしくは無水溶媒のような担体により、または、充填剤粒子により、稀釈もしくは担持されてよい。該アミン反応性化合物は、フリーラジカル重合可能な基、もしくは、加水分解可能な基のような他の官能基を含有してよい。該アミン反応性化合物上のアミン反応性基は、有機、有機硅素、もしくは有機ポリシロキサン化合物上で生やされていてよい。成分(iii)の存在は、重合もしくは架橋の開始を可能とし、室温以下を包含している有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体(ii)の解離温度以下の温度において、起きる。酸素存在下での硬化可能な本組成物の保管安定性を達成させるには、成分(ii)および(iv)が物理的もしくは化学的に単離されているのが好ましい。これゆえ、成分(i)、(ii)、および(iii)を含有している硬化可能な組成物は、成分(iii)を、成分(ii)から分離させて、多成分製剤中においてパッケージして、空気に安定にされ得る。あるいは、成分(ii)もしくは(iii)または両成分(ii)と(iii)とがカプセル化され得、または、別々の相において供給され得る。これは、固体の形(1種もしくは複数種)の成分(ii)および(iii)の1種もしくは両方を導入していくことにより達成されることがあり、成分(ii)および(iii)の親密な混合を妨げる。硬化可能な本組成物の硬化は、その固体相成分もしくはカプセル化剤軟化温度を上回って熱していくか、あるいは、可溶化剤を導入していくことにより活性化され得、成分(ii)および(iii)の混合を可能とする。成分(ii)および(iii)は、有意な重合もしくは架橋の発生なく、単一容器中においても組み合わされ得、これら2成分(ii)および(iii)をある1容器中においてパッケージしていくことにより、ここでの混合条件嫌気的である。

0077

急速に、酸素存在下に、重合もしくは架橋を開始し得るアミン反応性基を持っているある幾つかのアミン反応性化合物の例は、鉱酸、ルイス酸、カルボン酸、無水物およびスクシネートのようなカルボン酸誘導体、カルボン酸金属塩、イソシアネート、アルデヒド、エポキシド、酸クロリド(酸塩化物)、およびスルホニルクロリド(塩化スルホニル)を包含する。適切なアミン反応性化合物は、アクリル酸、メタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸メタクリル酸無水物、ポリメタクリル酸無水物、ウンデシレン酸オレイン酸ラウリル酸、ラウリル酸無水物、シトラコン酸無水物アスコルビン酸ビタミンC)、メチレンビス−(4−シクロヘキシルイソシアネート)モノマーもしくはオリゴマー、ヘキサメチレンジイソシアネートモノマーもしくはオリゴマー、トルエン−2,4−ジイソシアネートモノマーもしくはオリゴマー、メチレンジフェニルイソシアネートモノマーもしくはオリゴマー、イソホロンジイソシアネートモノマーもしくはオリゴマー、(メタクリロイル)イソシアネート、2−(メタクリロイルオキシ)エチルアセトアセテートウンデシレンアルデヒド、およびドデシル琥珀酸無水物を包含する。

0078

有機シロキサンマトリックスを含有している硬化可能な組成物における本アミン反応性化合物の相容性を向上させるには、本アミン反応性化合物が、有機シランもしくは有機ポリシロキサンであり、アミン反応性基を持っている場合、有利であることがある。ある幾つかの例は、3−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン;プロピル琥珀酸無水物官能基化された、直鎖、分岐、樹脂状、および超分岐有機ポリシロキサンシクロヘキセニル無水物官能基を有する、直鎖、樹脂状、および超分岐有機ポリシロキサン;カルボキシデシル末端化オリゴマーもしくはポリマーポリジメチルシロキサンのようなカルボン酸官能基化された、直鎖、分岐、樹脂状、および超分岐有機ポリシロキサン;ならびに、ウンデシレンアルデヒド末端化オリゴマーもしくはポリマーポリジメチルシロキサンのようなアルデヒド官能基化された、直鎖、分岐、樹脂状、および超分岐有機ポリシロキサンを包含する。第’512号特許が、使用され得る他のシリコン(硅素)含有化合物を記載し、湿気に晒された場合酸を放出する化合物を包含している。加えて、第’512号特許は、使用され得る他のタイプのアミン反応性<<脱錯体化剤>>を開示する。

0079

他の化合物が使用され得、紫外照射に晒された場合アミン反応性基を発生させることができる、光酸発生剤のような化合物を包含する。このような化合物の例は、[SbF6]−カウンターイオン対イオン)を含有しているヨードニウム塩を包含する。このような実施形態において、任意に、イソプロピルチオキサントンのような光感受性化合物を包含するのが有用であることがある。

0080

硬化可能な本組成物は、本アミン反応性化合物を、固体粒子に取り付けて、安定化され得る。この手続は、作業時間を制御することを可能とし、本アミン反応性化合物を含有している液体相を、硬化可能な本組成物の残りからの分離に対して、保管の間、安定化させる。これら固体粒子への、本アミン反応性化合物の取り付けは、既知の表面処理手法により達成され得、in situ系中において、もしくは、a priori前もって、実施され得る。ある幾つかの表面処理方法は、粉砕シリカもしくは沈降シリカ、炭酸カルシウム、カーボンブラック、カーボンナノ粒子、シリコン(硅素)ナノ粒子、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛窒化ボロン(硼素)、銀、金、白金、パラジウム、およびこれらの合金;あるいは、ニッケル、アルミニウム、銅、および鋼のような基礎金属を、縮合反応化合物を用いて前処理することを包含する。該前処理に次いで、アミン反応性基を持っている化合物とのこれら前処理された固体粒子の反応、または、加水分解可能な部分を持つアミン反応性化合物を使用してのこれら前処理された固体粒子の直接処理が行われる。ある幾つかの例の縮合反応化合物は、イソシアナートメチルトリエトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、イソシアナートメチルトリメトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン、トリエトキシシリルウンデカナール、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、(トリエトキシシリル)メチル琥珀酸無水物、3−(トリエトキシシリル)プロピル琥珀酸無水物、および2−(4−クロロスルホニルフェニル)エチルトリメトキシシランを包含する。これら固体粒子に対する本アミン反応性化合物の結合も、酸官能基化合物を適切な表面官能基を持っている固体粒子と、酸塩基錯体水素結合錯体、もしくは酸塩の形成に対して実施可能な条件下に混合していくことにより達成され得る。ある幾つかの充填剤が市販されており、潤滑剤といわれる表面処理剤を用いて既に前処理されているか、または、カルボン酸のようなアミン反応性基を含有する不純物と共に得られる。こうして、成分(iii)が一緒に、処理充填剤の形で供給され得る。その例において得られた利点は、該充填剤上での該有機ボランアミン錯体と該アミン反応性基との間での反応が、該潤滑剤を該充填剤粒子表面から除去するのを補助し得ることである。安定性のために、アミン反応性基を含有している充填剤と、アミン化合物に関して不活性である充填剤との組み合わせを使用するのも、有利であることがある。

0081

ある幾つかの代表的な、好ましい例の有用なアミン反応性基(iii)は、カルボン酸、無水物、イソシアネート、アルデヒド、およびエポキシドを包含する。封鎖されたイソシアネートが、通常の重合の代わりに、熱を使用して重合を急速に開始させるのが望ましい場合、有用であることがある。

0082

ガスを発生できる成分(iv)
硬化可能な組成物は、孔質気泡の形で、ガスを発生できる成分(iv)を硬化可能な当該組成物中において包含させることにより、調製され得る。このような組成物は典型的に、水素化硅素(シリコンヒドリド)官能基化合物を主成分(iv)として、水、アルコール、もしくはカルボン酸のような、活性水素を保有している化合物、ならびに、白金もしくは錫のような、共触媒を含有する。該共触媒は、該水素化硅素と活性水素を保有している該化合物との間の反応を容易化させる。水素ガスが、その硬化ステップの間に発生され、気泡が、発生される。この発泡した組成物は、柔軟な気泡〜硬い気泡で変化し得、使用された特定の水素化硅素、活性水素化合物、および、フリーラジカル重合可能なモノマー、オリゴマー、もしくはポリマーに依っている。該気泡の孔サイズ分布は、既知の発泡方法により、制御され得、弾性率、密度、および透過性に関してテーラーメードする。

0083

任意成分(v)
本明細書における硬化可能な組成物において包含され得るある幾つかの成分は、強化充填剤増量充填剤、電気伝導充填剤、および熱伝導充填剤接着プロモーター;架橋剤;前記マトリックスの2次硬化を与えるに有用な、ポリマー、架橋剤、および触媒の組み合わせ;本組成物中に混合された場合、増量、軟化、強化鍛錬、粘度修飾、もしくは揮発性減少可能なポリマー;スペーサー染料色素;UV安定化剤アジリジン安定化剤;空隙減少剤ハイドロキノンヒドロキノン)および立体障害アミンのような硬化修飾剤;有機過酸化物およびオゾナイドオゾニド)のようなフリーラジカルイニシエーター;当該錯体の有機ボラン部分において硅素を含有していない有機ボラン−アミン錯体;有機アクリレートおよびメタクリレートのようなコモノマー;ポリマー;稀釈剤レオロジー修飾剤;酸受容体抗酸化剤酸素スカベンジャー;酸素スポンジ緩衝剤);酸素放出剤酸素発生剤熱安定化剤;難燃剤シリル化剤発泡剤発泡触媒;泡安定化剤;界面活性剤湿潤剤溶媒;稀釈剤;可塑化剤融剤;および乾燥剤を包含する。

0084

特に、ある幾つかの例の電気伝導充填剤が任意成分として使用され得、金属粒子伝導非金属粒子金属外側表面を持っている金属粒子、もしくは、金属外側表面を持っている伝導非金属粒子を包含する。該外側表面金属は、銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、アルミニウム、銅、もしくは鋼たり得る。ある幾つかの例の熱伝導充填剤が任意成分として使用され得、金属粒子、金属酸化物粒子熱伝導非金属粉末、もしくは、これらの組み合わせを包含する。該熱伝導充填剤は、アルミニウム、銅、金、ニッケル、銀、アルミナ酸化マグネシウム酸化ベリリウム酸化クロム酸化チタン、酸化亜鉛、チタン酸バリウムダイヤモンドグラファイト、カーボン(炭素)ナノ粒子、シリコン(硅素)ナノ粒子、窒化硼素、窒化アルミニウム、硼素カーバイドチタンカーバイド、シリコン(硅素)カーバイド、タングステンカーバイド、もしくはこれらの組み合わせたり得る。

0085

加工および製造
本発明による硬化可能な組成物は:
A.1〜100重量部の(i)フリーラジカル重合可能なモノマー、オリゴマー、もしくはポリマー;
B.0.1〜50重量部の(ii)有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体
本組成物を硬化させるに充分であり、Bの量は、当該錯体分子量および分子当たり硼素原子数に依っている;
C.0〜50重量部の(iii)アミン反応性基を持っているアミン反応性化合物
硼素を脱錯体化させるに充分であり、Cの量は、当該化合物分子量に依っている;
D.0〜50重量部の(iv)活性水素を保有している化合物および触媒と混合された場合にガスを発生させることができる成分;ならびに
E.0〜1000重量部の1種以上の(v)任意成分
を組み合わせて混合していくことにより、調製され得る。これらA〜Eの重量部は、硬化可能な本組成物の合計重量に基づいている。

0086

本発明の硬化可能な組成物の作動時間、および、保管安定性の延長は、更なるアミン化合物を導入していくことにより制御され得、当該組成物における硼素原子に対するそのアミン基のモル比を上昇させる。加えられるべき有効量は、成分(ii)において使用されたアミン:硼素比に依る。全体でのアミン:硼素比が充分低いままであり、重合が起きるのを可能とするのが好ましい。適切なアミン:硼素比は10:1未満、好ましくは4:1未満であるとされる。アミン反応性化合物(iii)が既に、硬化可能な本組成物において存在している場合、例えば、残渣カルボン酸が充填剤粒子上で存在している場合、より高レベルのアミン化合物が加えられてよく、そのアミン反応性基を、保管安定性のために中和もしくは一部中和する。該アミン化合物は、1官能基もしくは多官能基アミン基を含有してよく、1級アミン、2級アミン、および/または3級アミンを含み得る。該アミン化合物は、フリーラジカル重合可能な基、もしくは、加水分解可能な基のような他の官能基を含有し得る。該アミン反応性化合物は、モノマー、オリゴマー、もしくはポリマーたり得る。アミン基は、有機、有機硅素、もしくは有機ポリシロキサン化合物上で生えていてもよい。

0087

本発明による複合物品は、好ましくは、硬化可能な組成物を含み、単一基材、もしくは、多数基材間に、配置もしくは適用される。該基材(単数もしくは複数)は、有機、熱可塑性熱硬化性、金属、セラミック、もしくは他の適切な無機材料たり得る。これら基材は、印刷された回路基板において使用された基材のような多層基材たり得、ここでは、向上した接着が、硬化可能な該組成物と、該複合物品の基材(単数もしくは複数)との間で望まれている。

0088

該複合物品は、硬化可能な該組成物を、当該複合物品における基材の少なくとも1表面に結合させて調製され得る。これは、該組成物を、接着を得るに充分硬化させて実施され得、こうして、硬化可能な該組成物および該基材が一緒にしっかり結合され、当該複合物品を形成させる。

0089

最大利益を求めると、その硬化温度は、−40℃〜80℃、好ましくは0℃〜60℃、より好ましくは15〜35℃の範囲たるべきである。該組成物を該基材上で硬化させていく時間は、5秒〜24時間、好ましくは30秒〜2時間の範囲たり得る。これは、該組成物が充分硬化され、全部該基材に接着されるのを確実化させる。硬化可能な該組成物は基材に適用され得、計量混合、押し出し、および/または、ロボットもしくはマニュアル操作の使用による。

0090

全部結合した複合物品が調製され得、硬化可能な該組成物を、ポリマー基材の少なくとも1表面に、水の沸点(つまり、100℃)未満の温度において配置し、次いで、硬化可能な該組成物を硬化させ、該ポリマー基材(単数もしくは複数)に結合させていくことによる。これは、これ(ら)基材を予め乾燥させる必要のないようにさせる。複合物品は同様に、室温においても硬化して結合され得、こうして、硬化用オーブンの必要のないようにさせる。

0091

上記したように、硬化可能な該組成物は容易に、多成分、多部接着剤としてパッケージされ、供給され得る。成分(i)、(ii)、および(iii)の組み合わせが、多成分、多部パッケージの一部として使用されてよいが、但し、成分(ii)および(iii)が互いから分離されているままである。例えば、(i)フリーラジカル重合可能なモノマー、オリゴマー、もしくはポリマーの一部分、および、(ii)有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体が一緒に、1部においてパッケージされ得、一方、(i)フリーラジカル重合可能なモノマー、オリゴマー、もしくはポリマーの残っている部分、および、(iii)アミン反応性化合物が一緒に、第2部においてパッケージされている。もし望まれれば、成分(iii)が、アミン反応性化合物(iii)を用いて処理された充填剤の形で供給され得、(ii)有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体から分離させてパッケージされ得る。成分(i)〜(iii)はまた一緒に、1部製剤として、酸素が存在していない限り、保管され得る。

0092

アミン反応性化合物(iii)が充填剤上で生えており、全成分が単一パッケージ中に組み合わされている場合の実施形態において、成分(i)、(ii)、および(iii)を、実質的に無酸素の環境中において混合、パッケージ、そして保管することが必要であり、未熟な粘稠化を避ける。
2部製剤において、安定性のために、アミン反応性基を含有している充填剤と、アミン化合物に関して不活性である充填剤との組み合わせを使用するのが有利であることがある。例えば、2部製剤において、アミン化合物に関して不活性である該充填剤が、(ii)有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体と組み合わされ得、一方、アミン反応性基を保有している充填剤が、成分(iii)として働き得、成分(ii)とは別個の容器中においてパッケージされ得る。その場合、成分(i)は、該製剤のいずれかの部、もしくは、両方の部と共に包含され得る。あるいは、(iii)アミン反応性化合物は、そのガス相において、成分(i)および(ii)を含有している組成物で満たされた予備混合金型に供給されるのを可能としている条件下に導入され得る。これは、延長された作動時間を可能とし、次いで、空気に晒すと、急速に硬化していく。

0093

硬化可能な該組成物が気泡として使用されるものである場合。活性水素を保有している前記化合物、つまり、前記ブロー剤、前記触媒、および、ガスを発生させることのできる前記成分を、互いから単離させるのが望ましい。これらの3成分の多部パッケージにおける正当な配置が、向上した保管安定性を与える。

0094

多部パッケージの混合および分配は、幾つかのやり方で実施され得る。例えば、これら成分は、望まれた体積比において、空気中、バッグ中、もしくは、加圧ガン)を通して混合され得る。第’512号特許は、2部パッケージを混合分配できる幾つかの装置を記載する。2部パッケージの粘度および密度をテーラーメードするのも、有益であり、効率的な混合分配を達成させる。種々の密度の充填剤、および、溶媒、モノマー、およびポリマーのような粘度修飾剤が使用され得、これらの特性の制御を付与する。加えて、基材に配置していく前に、酸素を、混合装置中の環境から除外するのが有益であり、未熟な硬化、および、該混合分配装置詰まりを最小化させる。多部パッケージ中におけるこれら成分間の混合比に関する限定がない一方、体積比0.05:1〜20:1、より好ましくは0.1:1〜10:1を維持するのが、2部パッケージに関しては一般的に好ましい。

0095

本発明の硬化可能な組成物は、ラバー;テープ;接着剤;保護用コーティング薄膜電子素子;光子素子音響減衰素子;玩具もしくは自動車体パネルのような熱可塑性および熱硬化性モノティック成型部品シール剤;気泡;ガスケットシール;o−リングコネクタ;および感圧接着剤を調製するに当たって有用である。材料の選別によって、硬化した組成物が、伸縮ゲル剛体樹脂の特性の範囲であることがある。これらの硬化可能な組成物が特に、自己接着シリコーンエラストマーおよびゲルを調製するに当たり有用である。シリコーンエラストマーおよびゲルは、数多くの適用(応用)を持ち、金型取り付け接着剤、蓋のシール剤、カプセル化剤、ガスケット;o−リング;坩堝用化合物;および形状順応コーティングとしてのそれらの使用を包含している。本発明のシリコーンエラストマーは、金型から解離できる一方同時に、選択的にポリマー表面に接着できる。従って、本シリコーンエラストマーは、ポリマー樹脂を用いて、コネクターおよびスキューバダイビング潜水マスクのような集積統合結合部を形成させていき、電気配線もしくは電子回路実装させていくに当たり、同時成型もしくはオーバー成型され得る。シリコーン接着剤は、電子素子を、フレキシブル基板もしくは剛体基板に結合させるに当たり、有用である。

0096

電気伝導充填剤が任意成分として使用される場合、電気伝導性を硬化可能な該組成物に付与するに充分な量で包含されるべきである。この種の硬化可能な組成物は、電子素子を組み立てていくに当たり、ハンダ代替品として、電気界面材料として、および伝導性インクとして、使用され得る。硬化可能な該組成物は、固い部もしくはフレキシブルなエラストマーとして供給され得、分配され、ロール中において予備硬化され得、あるいは、フィルムとしてシートの形であり、感圧接着剤としての適用(応用)用である。ある幾つかの最終的な適用においても、所定の場所において、分配、硬化され得る。発泡した電気伝導性の硬化可能な組成物は、電気および電子実装におけるような適用において、ガスケットおよびシールとして使用され得、シールされた領域を横断しての電磁およびラジオ周波数ノイズ雑音)の伝播を防ぐ。

0097

熱伝導充填剤が任意成分として使用される場合、熱伝導性を、硬化可能な該組成物に付与するに充分量で包含されるべきである。熱伝導性の硬化可能な組成物は同様に、熱伝導ラバー熱伝導テープ、熱伝導性の硬化可能な接着剤、熱伝導気泡、および熱伝導感圧接着剤を調製するに当たり、有用である。硬化可能な該組成物は特に、熱伝導シリコーン接着剤を調製するに当たり、有用である。熱伝導シリコーン接着剤は、数多くの適用を持ち、金型取り付け接着剤、ハンダ代替品、および熱伝導コーティングおよび/またはガスケットとしての使用を包含している。熱伝導性シリコーン接着剤は特に、電子素子を、フレキシブル基板および/または剛体基板に結合させるに当たり、有用である。

0098

熱伝導性の硬化可能な組成物は、電子素子を組み立てていくに当たり、ハンダ代替品として、熱界面材料として、および熱伝導インクおよび/またはグリースとしても、使用され得る。硬化可能な該組成物は、固い部もしくはフレキシブルなエラストマーの形であり得、フィルムとしてロールもしくはシートとして予備硬化および分配され得、感圧接着剤としての適用のためである。湿らせても分配され、最終適用において、所定の場所において、硬化され得る。一部硬化した熱伝導組成物は、熱伝導グリースとして使用され得る。発泡した熱伝導組成物は、ガスケットおよびシールとして、電気および電子実装において、使用され得る。硬化可能な該組成物が熱伝導接着剤として使用される場合、硬化可能な当該組成物は特に、ヒート(熱)シンク熱拡散器、もしくは熱消失装置間での良好な結合強度を与えられることにおいて、特に、該ヒートシンクもしくは熱消失装置がポリマーマトリックスを持つ場合、熱界面材料として有用である。

0099

以降の実施例が解説され、本発明をより詳細に例示する。数もしくは重量平均分子量がこれらの実施例において与えられている場合、それらの値は、ゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)により求められており、テトラヒドロフランをその溶媒として使用しており、単分散ポリスチレン標準を用いて較正された。GPCにより分析されたサンプルに関する多分散指数は、1.4〜2.2の範囲であった。

0100

実施例A−錯体合成のための一般的手順
有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体が、アリルシランもしくはビニルシラン含有モノマーの、BH3−テトラヒドロフラン(THF)との、無酸素環境中でのハイドロボレーションにより合成された。3丸底フラスコが、磁気攪拌子温度計濃縮器ジムロート)、およびラバーセプタム備え付けられ、BH3−THF溶液を、シリンジ針経由でチャージされた。この混合物が0℃において保たれた。適切なシランが次いで加えられ、この混合物が3時間、室温において攪拌された。この結果得られてくるハイドロボレーション生成物が、0.5〜1.5モル当量の適切なアミン化合物を用いて処理され、空気に安定な有機硅素官能基ボラン−アミン触媒錯体を形成した。該生成物の構造が、1H NMRおよび11B NMRにより確認された。

0101

実施例A1−トリ(トリメチルシリルプロピル)−ボラン−アミノシラン触媒錯体合成
磁気攪拌子、温度計、濃縮器(ジムロート)、およびラバーセプタムを備え付けられた3頚丸底フラスコ中において、30ミリリットルの1.0モーラーのBH3−THF溶液(0.03モル)を、シレンジ針経由でチャージし、この混合物が、0℃において冷やされた。3モル当量のアリルトリメチルシラン(10.26g、0.09モル)が、該混合物に、シリンジ針経由で滴下され、この混合物が3時間、室温において、乾燥窒素パージ下に(乾燥窒素で吹いて)、攪拌された。この結果得られてくるハイドロボレーション生成物が、乾燥窒素パージ雰囲気下に、1.2モル当量の3−アミノプロピルトリメトキシシランを用いて処理された。THFが減圧下に除去され、空気に安定な有機硅素官能基ボラン−アミン触媒錯体を得た。この反応式が、下に示されており、式中、kが3に等しい。

0102

0103

以降の更なる実施例が、本発明を、尚より詳細に例示する。

0104

実施例A2−トリス(トリメチルシリルプロピル)ボランアミノシロキサン触媒錯体合成
実施例A1において調製されたハイドロボレーション生成物が、乾燥窒素パージ雰囲気下に、0.3モル当量の3−アミノプロピルジメチルシロキシ末端化ポリジメチルシロキサン(PDMS)オリゴマーを用いて処理された。該オリゴマーは、数平均分子量920g/モルを持ち、総アミン:硼素比0.6を与えた。THFが減圧下に除去され、空気に安定な有機硅素官能基ボラン−アミン触媒錯体を得た。

0105

実施例A3−トリス(トリメチルシリルプロピル)ボランアミノシラン触媒錯体合成
実施例A1において調製されたハイドロボレーション生成物が、乾燥窒素パージ雰囲気下に、1.2モル当量の3−アミノプロピルトリエトキシシランを用いて処理された。THFが減圧下に除去され、空気に安定な有機硅素官能基ボラン−アミン触媒錯体を得た。

0106

実施例B−ラップ剪断見本調製、および、単一ラップ剪断テストによる接着測定
洗浄された基材が、2枚の3インチ長の基材パネル支えるようデザイン(設計)された機械化アルミニウム支持ジグに入れられ、オーバーラップ(重なり)面積平方インチもしくは0.5平方インチ、および、ボンドライン厚結合線厚)0.030インチを有していた。テストされるべき接着組成物が、ミクロスパーテルを用いて、第1の基材に適用された。第2の洗浄された基材が、該接着剤を覆って置かれ、圧縮され、軽く上の押さえているバーを搾り降ろして、適切な厚さを形成させた。テストされるべきサンプルが、室温において硬化するようにされた。14〜16時間待った後、これらテスト見本が、これらジグから除去され、全ての過剰量の接着剤が、そのラップ領域の端から完全に、剃刀ブレードを用いてカットされ捨てられた。これらサンプルが、MTSSystems Corporation,Eden Prairie,Minnesotaから入手可能なMTS Sintech5/G引っ張りテスター中にロードされた。該引っ張りテスターは、5000ポンドの力の伝達機を備え付けられ、クロスヘッドスピード2インチ/分(0.085cm/秒)においてテストされた。各基材/組成物の組み合わせの少なくとも3つのレプリカ(複製)からの最大ストレス負荷)の中央値が、失敗の様子と共に報告され、粘着の失敗(CF)を呈している合計結合面積の%を推定して、ランク付けされた。もし、破砕が、このシリコーン製品を通して起こり、当該基材表面の1つに非常に近く、薄膜残渣だけを残していったら、この硬化が追加して、<<薄膜>>の失敗として記された。

0107

実施例C−電気伝導体積抵抗測定
下の実施例において報告された電気伝導性は、体積抵抗値として、米国特許第6,361,716号明細書(2002年3月26日)において記載された標準プロトコルを使用して、求められた。こうして、該体積抵抗は、Keithley Instruments Incorporated,Cleveland,OhioのModel580Microオーム(Ω)Meterを使用して、求められた。該Meterは、スプリング(ばね)をロードされ、金メッキされた球状片を持っている4点プローブを備え付けられた。テスト見本がまず、2片のスコッチテープを0.25cm顕微鏡スライドガラス上で離して置いて調製され、該スライド長に沿って延びているチャネルを形成させた。硬化可能な該テスト組成物の一部分が、該スライドの1端において、該チャネルを覆って塗布された。分析されるべき硬化可能な組成物が次いで、スパーテルを硬化可能な当該組成物を通して、角度およそ45°においてその表面を横断して引いて、該チャネル全体を覆って拡げられた。該テスト見本は、室温において終夜、約16時間、硬化するようにされた。これら2片の内部プローブ間電圧降下が次いで、選択された電流において測定され、抵抗値をオーム(Ω、単位)で与えた。

0108

硬化した組成物の初期体積抵抗が、式V=R(W×T/L)を使用して、算出され、式中、Vが、Ωcm(単位)での当該体積抵抗であり、Rが、硬化した当該組成物のΩ(単位)での抵抗であり、2.54cm離された2片の内部プローブ間で測定され、Wが、硬化した層のcm(単位)での幅であり、Tが、硬化した該層のcm(単位)での厚さであり、Lが、これら内部プローブ間で硬化した該層のcm(単位)での長さである。硬化した該層の厚さは、Testing Machines Incorporated,Ronkonkoma,New Yorkにより製作されたAmes Model LG3500−0−04厚さゲージを使用して、求められた。Ωcm単位での体積抵抗は、各々同一に調製されたテスト見本において実施された5回の測定の平均値を表す。これらの測定値は、相対誤差10%未満を持つ。

0109

実施例D−透過電子顕微鏡TEM
硬化したサンプルが、−120℃において冷やされ、TEM解析用電子透過薄断面を調製した。これらサンプルが、JEOL−USA Incorporated,Peabody,Massachusettsから入手可能なJEM2100F TEM中にロードされた。その形態が、明るい視野TEMモード下に、200KeVにおいて調べられた。その画像のコントラストを強めるために、サイズ2の高コントラスト対物開口部が使用された。デジタル画像が、Gatan Incorporated,Pleasanton,Californiaから入手可能なCCDカメラを使用して撮影され、そのTEMの列の下に添付され、Gatanのデジタルマイクログラフソフトウェアを用いて解析された。

0110

実施例1
ポリマー溶液が、80重量部のメチルメタクリレートに、重量平均分子量350,000g/モルを持っている13.5重量部のポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、および、重量平均分子量996,000g/モルを持っている6.5重量部のPMMAを溶解させていくことにより、調製された。硬化可能な2部組成物が次いで、A1部として、93重量部の該ポリマー溶液を、実施例A3の7重量部の有機硅素官能基硼素−アミン触媒錯体と、Hauschildミキサー中において10秒間混合していくことにより、調製された。別個の容器中において、硬化可能な該2部組成物のB1部が、90.9重量部の該ポリマー溶液を、9.1重量部のアクリル酸と、Hauschildミキサー中において10秒間混合していくことにより、調製された。等重量のA1部およびB1部が一緒に、手動での混練により、密封されたポリエチレンバッグ中において約20秒間混合された。この結果得られてくる混合物が、ポリエチレンテレフタレート(PET)でできた3インチ×1インチ×0.125インチの3基材上に分配された。これら基材が、30重量%のガラス充填剤を用いて強化され、実施例B1において記載された方法に従ってテストされた。その接着剤による接合部は全て、600ポンド/平方インチ(psi)過剰のストレス(負荷)を支え、失敗、つまり、該PET基材破壊により終結される前、平均670±20psiであった。この実施例は、本発明の有機硅素官能基硼素アミン触媒が、アクリル接着剤のようなフリーラジカル重合可能な有機化合物を硬化させるに当たり、引き続いての実施例の有機硅素主体の材料に加え、使用され得ること;ならびに、アクリルタイプの接着剤を硬化させるに当たり、有用であることを示す。

0111

比較例1
数平均分子量950g/モルを持っている93.3部のメタクリルオキシプロピルジメチルシロキシ末端化PDMSに、4.2部の触媒が加えられた。該触媒はトリ−n−ブチルボランであり、1.4モル当量のイソホロンジアミンと錯体化されていた。この混合物が徹底的に、Hauschildミキサー中において10秒間、2.5部のイソホロンジイソシアネートを加えていく前に、均一化された。この混合物が次いで、その頭部の空間を簡潔に窒素を用いてパージした後10秒間、再混合された。その蓋を開けて、混合された組成物を空気に晒すと、モノリティック(一枚岩)の円盤状の硬化した材料が、20秒以内に形成した。この硬化した材料は、不透明であった。このサンプルの透過型電子顕微鏡写真が、実施例Dにおいて記載された方法により、解析された。

0112

実施例2
数平均分子量950g/モルを持っている93.3部のメタクリルオキシプロピルジメチルシロキシ末端化PDMSに、実施例A2において調製された4.2部の触媒が加えられた。この混合物が徹底的に、Hauschildミキサー中において10秒間、2.5部のイソホロンジイソシアネートを加えていく前に、均一化された。この混合物が次いで、その頭部の空間を簡潔に窒素を用いてパージした後10秒間、再混合された。その蓋を開けて、混合された組成物を空気に晒すと、モノリティック(一枚岩)の円盤状の硬化した材料が、15秒以内に形成した。この硬化した材料は、透明であった。このサンプルの断面からの透過型電子顕微鏡写真が、実施例Dにおいて記載された方法により、解析された。

0113

比較例1における硬化した材料の不透明さは、典型的な有機ボランアミン錯体触媒が、相容れない材料を与えることを指し示す対照的に、実施例2において硬化した材料の透明さは、その結果得られてくる材料が、本発明の有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体が使用された場合、バルク中相分離を呈さなかったことを指し示す。これらの結果が、顕微鏡によって証明された。実施例2の硬化した材料は、微小相分離したメタクリレート架橋点からの如何なる離散球状微小部分も、明るい領域も、示さなかった。比較例1の硬化した材料はしかしながら、微小相分離したメタクリレート架橋点からの離散球状微小部分を、明るい領域として示した。これらの球状微小部分のサイズは、10〜80nm直径の範囲であった。加えて、比較例1は、より大きな、不規則な形状の不均一なメタクリレートに富んだ、100〜400nmサイズの範囲である粒子を呈した。これゆえ、本発明の触媒は、より一様な相の振る舞いを、本発明のシロキサン主体の硬化可能な組成物に与える。

0114

比較例2
ヒドロシリル化硬化可能な接着組成物が、以降の成分を一緒に混合していくことにより、調製された。
(i)CH2=CH(CH3)2SiO1/2単位、(CH3)3SiO1/2単位、およびSiO4/2単位を含有している28重量部の有機ポリシロキサン樹脂
CH2=CH(CH3)2SiO1/2単位および(CH3)3SiO1/2単位を組み合わせた、SiO4/2単位に対するモル比は、0.7であった。該樹脂は、重量平均分子量22,000、多分散性5を持ち、1.8重量%(5.5モル%)のビニル基を含有した。
(ii)粘度55Pa.sを25℃において持っている72重量部のジメチルビニルシロキシ末端化PDMS
(iii)平均粒子サイズ5μmを持っている32.3重量部の粉砕石英
(iv)1,1−ジエテニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンの1重量%の白金(IV)錯体、粘度0.45Pa.sを25℃において持っている92重量%のジメチルビニルシロキシ末端化PDMS、および、7重量%のテトラメチルジビニルジシロキサンを含有している0.14重量部の触媒
(v)50重量%の3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランと50重量%のヒドロキシ末端メチルビニルシロキサンポリマーとの、混合物粘度15センチストークを25℃において有する1.50重量部の混合物
(vi)0.30重量部のカーボンブラック
(vii)平均3ジメチルシロキサン単位と5メチル水素シロキサン単位とを1分子当たり持っており、0.8重量%の硅素結合水素原子を含有している3.96重量部のトリメチルシロキシ末端化ポリ(ジメチルシロキサン/メチル水素シロキサン)ポリマー
(viii)0.21重量部の3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール

0115

該接着組成物が脱気され、如何なる飛沫化された空気をも、20分間、減圧2mm水銀において除去した。該接着組成物が、3インチ×1インチ×0.125インチのガラス充填ポリブチレンテレフタレート基材上にキャストされ、1時間、ホットプレート上で硬化され、このサンプル長に亘り、約90〜170℃の範囲である直線温度勾配を持っていた。この硬化した組成物が液体から流動できないエラストマー固体に変化した位置が、該サンプル表面をスパーテルを用いて探っていくことにより求められ、次いで、如何なる未硬化材料をも拭き取った。該サンプル上での位置が、与えられた加熱時間に関して、最小硬化温度に較正され、その堅実状態温度プロファイル直線回帰解析を使用し、該ホットプレート表面中において埋め込まれた該熱勾配に沿って均等に離れた距離にある熱電対から得られたものであった。

0116

実施例3
第1のA部が、(i)数平均分子量44,000g/モルを持っている42.8重量部のヒドロキシジメチルシリル末端化PDMS;(ii)数平均分子量13,000g/モルを持っている42.8重量部のメタクリルオキシプロピルジメチルシリル末端化PDMS;(iii)数平均分子量920g/モルを持っている5.0重量部のアミノプロピルジメチルシリル末端化PDMS;(iv)1重量部のジラウリル酸ジブチル錫;ならびに(v)実施例A2において調製された8.5重量部の有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体を組み合わせていくことにより、調製された。Hauschildミキサーでの12秒の混合サイクルに次いで、各々の成分(i)〜(v)を加えた。第2容器中において、第2のB部が、(vi)数平均分子量13,000g/モルを持っている91.4重量部のメタクリルオキシプロピルジメチルシリル末端化PDMS;(vii)3.2重量部のイソホロンジイソシアネート;ならびに(viii)5.0重量部のメタクリルオキシプロピルトリメトキシシランを組み合わせていくことにより、調製された。Hauschildミキサーでの12秒の混合サイクルに次いで、各々の成分(vi)〜(viii)を加えた。

0117

2重量部の各々のA部およびB部が次いで、ポリエチレンバッグ中において組み合わされ、該バッグ外側を練っていくことにより混合された。およそ0.03〜0.04インチ厚のフィルムが、Mylarフィルム基材上に、ドクターブレードを用いてキャストされ、室温(25±2℃)において硬化するようにされた。硬化が、該フィルムの硬化材料を、スパーテルを用いて、当該材料が固化するまでプローブしていくことにより、テストされた。ゲル化に至るまでの常温での時間が、当該材料が室温において流動可能でなくなるのに必要とされた時間として定義された。最低硬化温度/時間が、その表面もしくは基材界面における湿り気の証拠なく、当該材料が全部硬化された常温常圧条件下での時間として定義された。

0118

比較例3
実施例3において調製された99.77重量部の白金硬化接着組成物に、0.023重量部のN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランが加えられた。この混合物がHauschildミキサー中において24秒間、均一化された。この硬化可能な組成物が脱気され、飛沫化された空気を20分間、減圧下2mm水銀において除去した。この組成物が硬化され、比較例2において調製された組成物と同様に評価された。

0119

実施例4
実施例3において調製された組成物のB部に、0.44重量部のN−(2−エチルアミノ)−3−アミノプロピルトリメトキシシランが加えられた。この組成物が次いで、実施例3において調製された組成物の当量のA部と混合された。該組成物が、実施例3においてと同様にテストされた。幾つかの例のテスト結果が、表1において示されている。

0120

0121

表1は、比較例2が、該白金硬化シリコーンエラストマー熱硬化を必要とすること、ならびに、比較例3が、アミン化合物による硬化阻害に対して感受性であることを示す。対照的に、表1は、実施例3および4において、該エラストマーシリコーン組成物が、本発明の有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体と共に室温において硬化し、ならびに、同一レベルのアミン化合物の存在により、強く阻害されなかったことを示す。

0122

比較例4
2部シロキサン樹脂組成物が、1容器中において、(i)M0.3D(Ph)0.5T(メタクリルオキシプロピル)0.2に対応している構造を持っている47.6重量部の樹脂;ならびに(ii)0.6モル当量の3−アミノプロピルジメチルシロキシ末端化ポリジメチルシロキサンオリゴマーと錯体化されたトリ−n−ブチルボランを含有している3.9重量部の触媒を含有したA’部を混合していくことにより、調製された。該オリゴマーは、数平均分子量920g/モル、および、数平均分子量745g/モルを持っていた。別個の容器中において、B’部が、(iii)A’部において使用された47.6重量部の同一樹脂;ならびに(iv)0.82重量部のイソホロンジイソシアネートを混合していくことにより、調製された。A’部およびB’部の各々における成分が10秒間、Hauschildミキサー中において、混合された。等重量のA’部およびB’部が次いで一緒に、ポリプロピレン混合用コップ中において、10秒間、Hauschildミキサー中において混合された。この組成物は50秒以内にゲル化し、剛体固体を与え、っている外観を持っていた。

0123

実施例5
数平均分子量(Mn)約13,000を持っている11.7重量部のメタクリルオキシプロピルジメチルシリル末端化ポリジメチルシロキサンに、American Chemet Corporation, Chicago, Illinoisからの82.9重量部の脂肪酸潤滑化銀フレーク充填剤(RA−127)が加えられた。これら2材料が、Hauschildミキサー中において、24秒間、混合された。実施例A1において調製された5.4重量部の有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体が、この混合物に、加えられた。その混合用コップの頭部の空間が、窒素ガスを用いてパージされ、次いで、24秒の混合サイクル2回の間、混合された。このサンプルを周囲の空気に晒すと、この材料が架橋し、5分以内に流動できなくなった。実施例Cにおいて記載された方法を使用して、この硬化した材料が、当該サンプルをキャスティングして24時間後にテストされた場合、体積抵抗7.7E−03±0.6E−03Ω−cmを持つと見出された。こうして、本発明の有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体が、電気伝導シロキサンのような伝導材料の調製における触媒として有用であることが分かる。

0124

実施例6
2部のシロキサン樹脂組成物が、実施例A2の3.4重量部の有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体がA’部において使用された触媒の代わりに置き換えられたことを除き、比較例4においてと同じように調製された。該組成物は、20秒以内にゲル化し、剛体固体を形成し、透明であった。この実施例は、本発明の有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体が、有機ポリシロキサン樹脂を硬化させていく触媒として有用であることを示す。更に、比較例4における硬化組成物と比較した場合、実施例6の硬化生成物の向上した透明度が、本発明の有機硅素官能基硼素アミン触媒錯体が、有機ポリシロキサン樹脂マトリックスにおける相分離を抑えられることを示す。

0125

他のバリエーションが、本発明の必須の特徴から逸脱していくことなく、本明細書において記載された化合物、組成物、および方法においてなされてよい。特に本明細書において例示された本発明の実施形態は、例であるだけであり、その範囲における限定として意図されておらず、添付された請求項において定義されたとおりである。

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