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技術 高保全性保護被膜

出願人 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
発明者 キム,テ・ウォンヤン,ミンヘラー,クリスチャン・マリア・アントンシャープケンス,マークゴルジカ,トーマス・バートマックコネリー,ポール・アランアーラット,アーメット・ガン
出願日 2005年11月15日 (15年1ヶ月経過) 出願番号 2007-557013
公開日 2008年6月19日 (12年6ヶ月経過) 公開番号 2008-520477
状態 特許登録済
技術分野 液晶3-1(基板及び絶縁膜) 積層体(2) 液晶3(基板、絶縁膜及び配向部材) 塗料、除去剤 エレクトロルミネッセンス光源 電場発光光源(EL)
主要キーワード 光応答素子 漸次的変化 酸素モル分率 境界ゾーン 遷移ゾーン カーボナイトライド 耐磨耗層 デバイスアセンブリ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年6月19日)のものです。
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図面 (16)

課題

酸素および水蒸気など化学的反応種に対して低透過度を有し、実質的に滑らかで欠陥がなく、非封入デバイス、またはデバイス内のその他の機能層または被膜を保護する、デバイスの製造に一般に使用される化学物質に対して化学的耐性のある被膜を提供する。

解決手段

本発明の複合品高保全性保護被膜は、少なくとも1つの平坦化層および少なくとも1つの有機無機組成バリア被膜層を有する。本発明の他の態様の高保全性保護被膜を堆積する方法は、実質的に均質樹脂ベース平坦化層組成物を準備し、堆積用表面を提供し、表面に平坦化層組成物を堆積し、平坦化層組成物を硬化させ、平坦化層上に反応種反応生成物または再結合生成物を堆積し、堆積中に反応チャンバに供給された反応物の組成を変えて、有機−無機組成バリア被膜層を形成する。

概要

背景

環境で一般に遭遇する反応性化学種の作用を受けやすい光デバイスおよび光電子デバイスは、良好なバリア特性を有する保護被膜を必要とする。非常にしばしば、基板、特に、これらのデバイスがその上に製作されることがある高分子基板は、原子的に滑らかではなく、高さ数百ナノメートルの表面スパイクを有する。また、これらのデバイスの露出面は、製造および/または輸送中に擦り傷がついたり損傷されたりする可能性もある。これらの表面欠陥は、これらのデバイスの性能をしばしば制限する可能性がある。欠陥は、陽極陰極の接触を形成することによりデバイスのショートにつながる可能性もあり、様々な機能被膜内のピンホールは、湿気酸素、およびおそらくはその他の有害な物質の透過を助長する可能性もある。
米国特許第6664137号

概要

酸素および水蒸気など化学的反応種に対して低透過度を有し、実質的に滑らかで欠陥がなく、非封入デバイス、またはデバイス内のその他の機能層または被膜を保護する、デバイスの製造に一般に使用される化学物質に対して化学的耐性のある被膜を提供する。本発明の複合品高保全性保護被膜は、少なくとも1つの平坦化層および少なくとも1つの有機無機組成バリア被膜層を有する。本発明の他の態様の高保全性保護被膜を堆積する方法は、実質的に均質樹脂ベース平坦化層組成物を準備し、堆積用表面を提供し、表面に平坦化層組成物を堆積し、平坦化層組成物を硬化させ、平坦化層上に反応種反応生成物または再結合生成物を堆積し、堆積中に反応チャンバに供給された反応物の組成を変えて、有機−無機組成バリア被膜層を形成する。

目的

該方法は、実質的に均質の樹脂ベース平坦化層組成物を準備する段階、少なくとも1つの堆積用表面を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
3件

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請求項1

少なくとも1つの高保全性保護被膜を含む複合品であって、前記高保全性保護被膜は、少なくとも1つの有機無機組成バリア被膜層および少なくとも1つの平坦化層を含む、複合品。

請求項2

前記平坦化層の厚さは、約1ナノメートルから約100ミクロンまでの範囲にある、請求項1記載の複合品。

請求項3

前記平坦化層の厚さは、約100ナノメートルから約10ミクロンまでの範囲にある、請求項2記載の複合品。

請求項4

前記平坦化層の厚さは、約500nmから約5ミクロンまでの範囲にある、請求項3記載の複合品。

請求項5

基板をさらに含む請求項1記載の複合品。

請求項6

前記高保全性保護被膜を有する前記基板は、約4ナノメートルより小さいRa値を示す、請求項5記載の複合品。

請求項7

前記高保全性保護被膜を有する前記基板は、約2ナノメートルより小さいRa値を示す、請求項5記載の複合品。

請求項8

前記高保全性保護被膜を有する前記基板は、約0.75ナノメートルより小さいRa値を示す、請求項5記載の複合品。

請求項9

前記平坦被膜を有する前記基板は、約5.5ナノメートルより小さいRp値を示す、請求項5記載の複合品。

請求項10

前記高保全性保護被膜を有する前記基板は、25℃で、21体積パーセント酸素を含むガスで測定された約0.1cm3/(m2day)より低い酸素透過度を有する、請求項5記載の複合品。

請求項11

前記高保全性保護被膜を有する前記基板は、25℃で、100パーセントの相対湿度を有するガスで測定された約1×10−2g/(m2day)より低い水蒸気透過度を有する、請求項5記載の複合品。

請求項12

前記高保全性保護被膜を有する前記基板は、約400ナノメートルから約700ナノメートルまでの間の選択された波長範囲内で85%より大きい光透過率を有する、請求項5記載の複合品。

請求項13

前記基板は、ポリカーボネートである、請求項5記載の複合品。

請求項14

前記平坦化層は、樹脂ベース組成物である、請求項1記載の複合品。

請求項15

前記平坦化層は、エポキシ樹脂ベースの組成物を含む、請求項14記載の複合品。

請求項16

前記平坦化層は、アクリル樹脂ベースの組成物を含む、請求項1記載の複合品。

請求項17

前記平坦化層は、可撓性付与剤をさらに含む、請求項1記載の複合品。

請求項18

前記平坦化層は、UV触媒をさらに含む、請求項1記載の複合品。

請求項19

前記平坦化層は、界面活性剤をさらに含む、請求項1記載の複合品。

請求項20

前記平坦化層は、UV放射線硬化型組成物を含む、請求項1記載の複合品。

請求項21

前記平坦化層は、熱硬化型組成物を含む、請求項1記載の複合品。

請求項22

前記高保全性保護被膜は、前記基板の少なくとも1つの表面の上を覆って配置される、請求項1記載の複合品。

請求項23

前記高保全性保護被膜は、前記基板を封入する、請求項1記載の複合品。

請求項24

少なくとも1つの高保全性保護被膜は、複合品の少なくとも1つの要素の少なくとも1つの表面の上を覆って配置される、請求項1記載の複合品。

請求項25

少なくとも1つの高保全性保護被膜は、複合品を封入する、請求項1記載の複合品。

請求項26

少なくとも1つの高保全性保護被膜は、複合品の少なくとも1つの要素を封入する、請求項1記載の複合品。

請求項27

少なくとも1つの要素は、光電子素子である、請求項1記載の複合品。

請求項28

前記光電子素子は、有機素子である、請求項1記載の複合品。

請求項29

前記光電子素子は、エレクトロルミネッセントである、請求項1記載の複合品。

請求項30

前記光電子素子は、光応答性である、請求項1記載の複合品。

請求項31

高保全性保護被膜を堆積する方法であって、実質的に均質の樹脂ベース平坦化層組成物を準備するステップ、少なくとも1つの堆積用表面を提供するステップ、前記表面上に前記平坦化層組成物を堆積するステップ、前記平坦化層組成物を硬化させるステップ、前記平坦化層上に反応種反応生成物または再結合生成物を堆積するステップ、および堆積中に反応チャンバの中に供給された前記反応物の組成を変えて、有機−無機組成バリア被膜層を形成するステップを含む方法。

請求項32

前記準備は、少なくとも1つの樹脂を含む組成物を混合することである、請求項31記載の方法。

請求項33

前記樹脂は、エポキシベースの樹脂である、請求項32記載の方法。

請求項34

前記樹脂は、アクリルベースの樹脂である、請求項32記載の方法。

請求項35

前記組成物は、可撓性付与剤、接着促進剤、界面活性剤または触媒のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項31記載の方法。

請求項36

前記堆積は、スピンコーティングディップコーティングリソグラフィプロセスラングミュア法およびフラッシュ蒸着リバースロールコーティング巻線コーティング、メイヤーロッドコーティング、ダイレクトグラビアコーティングオフセットグラビアコーティング、スロットダイコーティング、ブレードコーティング、ホットメルトコーティングカーテンコーティングナイフオーバーロールコーティング押出コーティングエアナイフコーティングスプレーコーティングロータリースクリーンコーティング、多層スライドコーティング、共押出コーティングメニスカスコーティング、マイクログラビアコーティング、ならびにそれらの組合せからなる群から選択される、請求項31記載の方法。

請求項37

前記硬化は、熱硬化である、請求項31記載の方法。

請求項38

前記放射線硬化は、紫外線硬化である、請求項31記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、一般に保護被膜に関する。より具体的には、本発明は、光電子デバイスに使用される保護被膜に関する。

背景技術

0002

環境で一般に遭遇する反応性化学種の作用を受けやすい光デバイスおよび光電子デバイスは、良好なバリア特性を有する保護被膜を必要とする。非常にしばしば、基板、特に、これらのデバイスがその上に製作されることがある高分子基板は、原子的に滑らかではなく、高さ数百ナノメートルの表面スパイクを有する。また、これらのデバイスの露出面は、製造および/または輸送中に擦り傷がついたり損傷されたりする可能性もある。これらの表面欠陥は、これらのデバイスの性能をしばしば制限する可能性がある。欠陥は、陽極陰極の接触を形成することによりデバイスのショートにつながる可能性もあり、様々な機能被膜内のピンホールは、湿気酸素、およびおそらくはその他の有害な物質の透過を助長する可能性もある。
米国特許第6664137号

発明が解決しようとする課題

0003

したがって、酸素および水蒸気など化学的反応種に対して低透過度を有し、実質的に滑らかで欠陥がなく、また、非封入デバイスを保護するために、またはデバイス内のその他の機能層または被膜を保護するために、デバイスの製造に一般に使用される化学物質に対して化学的耐性のある被膜を有することが望ましいであろう。

課題を解決するための手段

0004

本発明の一態様は、少なくとも1つの高保全性保護被膜を含む複合品であり、高保全性保護被膜は少なくとも1つの平坦化層および少なくとも1つの有機無機組成バリア被膜層を含む。

0005

本発明の他の態様は、高保全性保護被膜を堆積する方法である。該方法は、実質的に均質樹脂ベース平坦化層組成物を準備する段階、少なくとも1つの堆積用表面を提供する段階、表面に平坦化層組成物を堆積する段階、平坦化層組成物を硬化させる段階、平坦化層上に反応種反応生成物または再結合生成物を堆積する段階、および堆積中に反応チャンバに供給された反応物の組成を変えて、有機−無機組成バリア被膜層を形成する段階を含む。

0006

本発明の他の態様は、少なくとも1つの表面が少なくとも1つの保護被膜で被覆されるデバイスを含むデバイスアセンブリである。

0007

本発明のこれらおよびその他の特徴、態様および利点は、以下の詳細な説明が添付の図面を参照しながら読まれた場合、より良く理解されるであろう。添付の図面では、全図面にわたって同様の符号は同様の部分を表す。

発明を実施するための最良の形態

0008

本発明のバリア被膜は、以下では、「有機−無機組成バリア被膜」、「有機−無機組成のバリア被膜」、または単に「有機−無機バリア被膜」と、交換可能に称される。

0009

光電子デバイス、特に有機光電子デバイス内の発光物質および吸光物質ならびに電極物質は、全て、酸素、水蒸気、硫化水素SOx、NOx、溶媒など、環境に存在する反応種による攻撃の作用を受けやすい。光透過に少ししか影響を与えないように設計されたバリア被膜は、デバイス全体の効率を劣化させることなくデバイスの寿命延ばすのに有用であり、したがって、デバイスを商業的に実用可能にする。望ましいバリア特性は、有機−無機組成を使用することにより、本発明の被膜で実現され、望ましい光透過率は、被膜内の無機ゾーンと有機ゾーンの屈折率を一致させることにより実現される。

0010

本発明の一態様は、有機−無機組成のバリア被膜を含む複合品であり、該バリア被膜は、被膜の表面に対して実質的に直角を成す方向の光透過軸に沿って実質的に均一な光学特性を有する。「実質的に直角を成す」は、表面の任意の点で引かれた接線に対する垂直面のどちらの面にも15度以内であることを意味する。好ましい実施形態では、実質的に均一な光学特性は、被膜に実質的に均一な屈折率を提供する。「実質的に均一な屈折率」は、被膜内の任意のゾーンの屈折率が、選択された波長に関して、被膜内の任意の他のゾーンの10%以内にあることを意味する。バリア被膜は、実質的に均一な光透過率を示すことにより色中立性を保持する。「実質的に均一な光透過率」は、選択された波長範囲内のいかなる選択された波長においても、透過率がその波長範囲に関して平均光透過率の10%以内にある、言い換えれば、バリア被膜は、選択された波長範囲内の波長を実質的に差別的に減衰させないことを意味する。バリア被膜は、様々な組成のゾーンで構成される。酸素および水蒸気バリア特性は、無機−有機組成により高められる。様々な組成のゾーンの異なる屈折率から生じる干渉による光損失は、実質的に均一な屈折率の物質を堆積することにより抑えられる。所望の透過率は被膜内のゾーンの屈折率を一致させることにより実現される。

0011

光電子デバイスでは、重要な性能パラメータの1つは、光効率である。したがって、そのようなデバイスでその他の性能パラメータを高めるために使用されるいかなる被膜も、光吸収またはその他の要因によって光効率を損なわないことが望ましい。したがって、バリア被膜は実質的に透明であることが重要である。用語「実質的に透明」は、選択された波長範囲内の光の少なくとも50%の、好ましくは少なくとも80%の、さらに好ましくは少なくとも90%の総透過率を可能にすることを意味する。選択された波長範囲は、可視領域、赤外領域、紫外領域、またはそれらの組合せ内にあってよい。たとえば、本発明のバリア被膜を有する5ミルポリカーボネート基板では、光透過軸に沿った光透過率は、約400ナノメートルから約700ナノメートルまでの可視光波長領域内の全ての波長に対して85%より大きい。図1は、屈折率が一致していない有機−無機組成のバリア被膜を有する(a)屈折率が一致している有機−無機組成のバリア被膜を有する(b)基板を通る可視光の透過率を比較している。図1は、本発明のバリア被膜では、大きい幅の干渉縞を有しない可視波長に対して85%より大きい透過率を示す。したがって、本発明のバリア被膜は、可視波長範囲内で実質的に透明であることが望ましい。

0012

本発明のバリア被膜は、環境内に存在する酸素またはその他の反応性物質の低透過度を有する少なくとも1つの実質的に透明な無機ゾーンおよび少なくとも1つの実質的に透明な有機ゾーンからなる。低透過度によって、酸素の透過度は、25℃で、21体積パーセントの酸素を含むガスで測定された約0.1cm2/(m2day)より小さく、水蒸気透過度は、25℃で、100パーセントの相対湿度を有するガスで測定された約1g/(m2day)より低いことが意味される。

0013

全般には諸図面を、詳細には図2を参照すると、例示図は、本発明の実施形態または態様を説明するためのものであり、本発明を限定することを意図するものではない。図2は、実質的有機ゾーン12、実質的無機ゾーン14、および有機−無機境界ゾーン16を概略的に示す。用語「実質的有機」は、組成が90%を超えて有機であることを意味する。用語「実質的無機」は、組成が90%を超えて無機であることを意味する。バリア被膜には任意の数のゾーンが存在することができるが、少なくとも2つのゾーン、つまり実質的有機ゾーン12および実質的無機ゾーン14が、湿気、酸素およびその他の反応種の低減に適している。実質的有機ゾーン12それぞれの典型的な厚さは、100ナノメートルから1ミクロンである。実質的無機ゾーン14それぞれの典型的な厚さは、10ナノメートルから100ナノメートルである。遷移ゾーン16それぞれの典型的な厚さは、5ナノメートルから30ナノメートルである。一実施形態では、実質的有機ゾーン12は均一な組成のものである。他の実施形態では、実質的有機ゾーン12は、ゾーンの厚さ全体にわたって様々に異なる組成のものである。他の実施形態では、バリア被膜内の全ての実質的有機ゾーン12は、同じ組成のものである。他の実施形態では、有機ゾーン12のうち少なくとも2つは、異なる組成のものである。一実施形態では、実質的無機ゾーン14は、均一な組成のものである。他の実施形態では、実質的有機ゾーン14は、ゾーンの厚さ全体にわたって様々に異なる組成のものである。他の実施形態では、バリア被膜内の全ての実質的有機ゾーン14は、同じ組成のものである。他の実施形態では、有機ゾーン14のうち少なくとも2つは、異なる組成のものである。他の実施形態は、実質的に有機でも実質的に無機でもない遷移ゾーン16を含んでもよい。ゾーンは層ではないことが明瞭に理解されるべきである。ゾーンは、明確な境界を有しない。

0014

したがって、本発明の被膜は、被膜の組成が急に変わる明確な境界を有しない。また、バリア被膜の組成は、必ずしもその1つの表面から別の表面に単調には変わらないことにも留意されたい。単調に変わる組成は、本発明のバリア被膜の1つの場合だけである。

0015

図3は、様々なゾーン数および様々な有機ゾーン厚を有するバリア層透過スペクトルを示す。2つの30nmのシリコンオキシ窒化物の実質的無機ゾーンの間に100nmのシリコンオキシカーバイドの実質的有機ゾーンを有し(a)、2つの30nmのシリコンオキシ窒化物の実質的無機ゾーンの間に300nmのシリコンオキシカーバイドの実質的有機ゾーンを有し(b)、2つの30nmのシリコンオキシ窒化物の実質的無機ゾーンの間に600nmのシリコンオキシカーバイドの実質的有機ゾーンを有し(c)、3つの30nmのシリコンオキシ窒化物の実質的無機ゾーンと交互に並ぶ2つの300nmのシリコンオキシカーバイドの実質的有機ゾーンを有する(d)バリア被膜の図3に示す透過スペクトルは、バリア被膜の透過効率が被膜内のゾーン数を増やすことまたは有機ゾーン厚を厚くすることによって少しだけしか影響を受けないことを明瞭に示している。それによって、本発明は、厚い有機ゾーンを有する場合でも、複数の有機ゾーンおよび無機ゾーンを有する場合でも、良好な透過効率を保持し、このことは被膜のバリア特性を改善するのに役立つことになる。この例における全てのバリア被膜は、実質的有機ゾーンと実質的無機ゾーンとの間に10nmの遷移ゾーンを有する。

0016

全厚さにわたる領域の適切な被膜組成物は、有機物質および無機物質、ならびにそれらの組合せである。これらの物質は、通常、反応プラズマ種の反応生成物または再結合生成物であり、基板表面上に堆積される。有機被膜物質は、通常、反応物のタイプに応じて、炭素水素、酸素、および適宜、硫黄窒素ケイ素などその他の微量元素を含む。被膜内で有機組成物になる適切な反応物は、15までの炭素原子を有する、直鎖アルカンまたは枝分れアルカンアルケンアルキンアルコールアルデヒドエーテルアルキレン酸化物芳香族化合物などである。無機被膜物質には、通常、IIA族、IIIA族、IVA族、VA族、VIA族、VIIA族、IB族、およびIIB族の元素酸化物、窒化物炭化物ホウ化物、またはそれらの組合せ、IIIB族、IVB族、およびVB族の金属、ならびに希土類金属などがある。

0017

本発明の複合品の一実施形態では、図4に示すように、少なくとも1つのバリア被膜10が、複合品30の素子または基板20の少なくとも1つの表面上に堆積される。本発明の複合品の他の実施形態では、図5に示すように、少なくとも1つのバリア被膜10が複合品の複数の素子20の少なくとも1つの表面上に堆積される。本発明の複合品30の第3の実施形態では、図6に示すように、少なくとも1つのバリア被膜10が、複合品30の少なくとも1つの基板または素子20を封入する。

0018

複合品の他の実施形態では、少なくとも1つの要素が光電子素子である。複合品のさらに好ましい実施形態では、光電子素子は有機素子である。複合品の一実施形態では、光電子素子は、エレクトロルミネッセント素子である。複合品の他の実施形態では、光電子素子は、光応答素子である。

0019

他の実施形態では、複合品は、高分子基板、および有機エレクトロルミネッセント素子であるアクティブ素子を含む。

0020

複合品は、接着層、耐磨耗層化学的耐性を有する層、フォトルミネッセント層放射線吸収層放射線反射層導電層電極層電子輸送層正孔輸送層、および電荷阻止層などの追加の要素を含んでもよいが、それらに限定されない。

0021

本発明の他の態様は、有機−無機組成のバリア被膜を堆積する方法である。該方法は、堆積のために少なくとも1つの表面を提供する段階、基板上に反応種の反応生成物または再結合生成物を堆積する段階、少なくとも1つの実質的有機ゾーンおよび少なくとも1つの無機ゾーンを有する有機−無機被膜を形成するために、堆積中に反応チャンバの中に供給された反応物の組成を変える段階、および、前駆体ガスの組成を変えることにより少なくとも1つの無機ゾーンの屈折率変更を行い、無機ゾーンの屈折率は、バリア被膜を通る光透過軸に沿って実質的に均一な屈折率を提供するように調整される段階を含む。

0022

バルク物質、または堆積用の表面を有する基板は、通常、単一の部片、または様々な物質の複数の近隣の部片を含む構造体である。基板の限定しない例には、剛体透明ガラス、および可撓性または剛体高分子基板がある。

0023

有機−無機組成バリア被覆を有することから利益を受ける基板材料の限定しない例は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリレートポリカーボネートシリコーンエポキシ樹脂、シリコーン−機能化エポキシ樹脂、(E.I.du Pont de Nemours & Co.製の)Mylar(商標)などのポリエステル、(du Pont製の)Kapton(商標) HまたはKapton(商標) E、(Kanegafugi Chemical Industry Company製の)Apical(商標) AV、(UBE Industries,Ltd.製の)Upilex(商標)などのポリイミドポリエーテルスルホン(Sumitomo製の「PES」)、(General Electric Company製の)Ultem(商標)などのポリエーテルイミド、およびポリエチレンナフタレン(PEN)などの有機高分子物質である。

0024

被膜は、プラズマエンハンスト化学蒸着法無線周波数プラズマエンハンスト化学蒸着法、マイクロ波プラズマエンハンス化学蒸着法膨張熱プラズマ化学蒸着法、スパッタリング反応スパッタリング電子サイクロトロン共鳴プラズマエンハンスト化学蒸着法、誘導結合プラズマエンハンスト化学蒸着法、およびそれらの組合せなど、多くの堆積技法の1つを使用して形成されることができる。全ての堆積技法に関する情報は、一般に知られていて、容易に利用可能である。

0025

たとえば、炭化ケイ素は、シラン(SiH4)から生成されたプラズマと、メタンまたはキシレンなどの有機物質との再結合により、表面上に堆積されることができる。シリコンオキシカーバイドは、シラン、メタン、および酸素またはシランおよびプロピレンオキシドから生成されたプラズマから堆積されることができる。シリコンオキシカーバイドはまた、ビニルトリメチルシランVTMS)、テトラエトキシシラン(TEOS)、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)、ヘキサメチルジシラサン(HMDSN)、またはオクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)などの有機シリコーン前駆体から生成されたプラズマからも堆積されることができる。アルミニウムオキシカーボナイトライドは、酒石酸アルミニウムとアンモニアの混合物から生成されるプラズマから堆積されることができる。所望の被膜組成物を得るために、反応物のその他の組合せが選択されてもよい。特定の反応物の選択は、当業者の技術の範囲内にある。混合被膜組成物は、被膜を形成するために反応生成物の堆積中に反応チャンバの中に供給される反応物の組成を変えることにより得られる。

0026

たとえば、表面上の被膜が窒化ケイ素を含むことを所望する場合は、第1反応ガスはアンモニアでよく、第2反応ガスはシランでよい。反応ガスの相対供給速度は、被膜が増大されるにしたがって堆積物質の組成を変えるために堆積中に変えられる。添加前駆体ガスとして酸素が使用され、供給ガス内の酸素のモル分率がゼロから増大された場合、表面上に堆積される物質は、窒化ケイ素からシリコンオキシ窒化物に変わる。反応ガス内の酸素モル分率が増大するにしたがって、酸素は堆積物質内で窒素に取って代わり始める。組成変化および構成変化は、酸素モル分率の増大にともなって生じ、その結果、屈折率の変更にもなる。したがって、この例では、屈折率変更は、前駆体内の組成反応物のモル分率を変えることにより実現される。図7は、アンモニアおよび酸素を含む前駆体組成物に関する酸素モル分率の変化にともなう屈折率の変化を示す。たとえば、550nmで約1.5の屈折率を有するシリコンオキシカーバイドの実質的有機ゾーンが被膜内で使用された場合、シリコンオキシ窒化物の実質的無機ゾーンも約0.25の酸素モル分率で、無機ゾーンの屈折率がシリコンオキシカーバイドの実質的有機ゾーンの屈折率に一致するように堆積され、その結果、実質的に均一な屈折率を有する有機−無機組成のバリア被膜になる。

0027

図7は、分光偏光解析法により得られる様々な酸素モル分率で堆積された無機層の測定された光学特性、屈折率(a)および消光係数(b)を示す。この例では、前駆体供給ガスの酸素モル分率に応じて、堆積する無機物質の屈折率は、1.8から1.4まで変わる。したがって、有機物質の屈折率に近い堆積する無機物質の屈折率になるプロセス条件を選択することによって、干渉幅はかなり縮小されることができる。図7はまた、消光係数(b)は、本発明で使用される無機層の厚さでは、無機層を通る光の吸収にかなり大きな影響を与えるほどには変化しないことも示す。

0028

図8は、屈折率nおよび消光係数kなどの測定された光学特性を使用して計算された前駆体供給ガス内の様々な酸素モル分率、0.0(a)、0.25(b)、0.5(c)、0.75(d)および1.0(e)に関するバリア被膜を通る可視光透過スペクトルを示す。この例では、最小の干渉縞を有する可視光の透過は、このプロセス条件の下で堆積された無機物質の屈折率が、堆積された有機物質の屈折率に一致することを示す約0.25酸素モル分率で実現される。

0029

本発明の他の実施形態では、被膜を有する基板または素子と被膜との間の領域は、基板または素子のバルクの組成から被膜の部分の組成への漸次的変化があるように拡散性である。そのような遷移は、組成の急激な変化を防止し、被膜剥離のいかなる機会をも軽減する。被膜組成の漸次的変化は、前駆体組成の漸次的変化によって実現される。

0030

本発明の他の態様は、少なくとも1つの表面が少なくとも1つのバリア被膜で被覆されたデバイスを含むデバイスアセンブリであって、バリア被膜の組成物は、被膜の厚さ全体にわたって様々に異なり、透過軸に沿って実質的に均一な屈折率を有する。そのようなデバイスアセンブリは、液晶ディスプレイ発光デバイス光応答デバイス、集積回路、および医療診断システムの構成要素を含むが、それらに限定されない。

0031

デバイスアセンブリは、可撓性の実質的に透明な基板上に配置されたデバイスを含んでもよく、上記基板は第1基板表面および第2基板表面を有し、上記基板表面の少なくとも1つは本発明のバリア被膜で被覆される。

0032

本発明のバリア被膜は、環境的反応種に対して強靭であること、望ましい光学特性を有すること、および容易に大量生産されることを含めて、多くの利点を有する。本発明の堆積方法の基本的な利点は、堆積パラメータを調整することによりバリア被膜の光学特性および拡散特性並行制御を可能にすることである。本発明のバリア被膜は、有機発光デバイスおよび有機起電力デバイスを含む多くの光学デバイスおよび光電子デバイスのバリア被膜として有用であるはずである。

0033

光電子デバイス内の、特に有機光電子デバイス内の発光物質および吸光物質ならびに電極物質は全て、酸素、水蒸気などの環境に存在する反応種による攻撃の作用を受けやすい。さらに、基板またはその他の機能層上のスパイクおよび点欠陥などの表面欠陥は、これらのデバイスの性能に影響を与える可能性がある。これらの欠点を克服し、デバイスを保護するための望ましい保護特性は、本発明の被膜において実現される。

0034

本明細書では、用語「高保全性保護被膜」は、少なくとも1つの平坦化層が少なくとも1つの有機−無機組成バリア被膜層に結合されている被膜を指す。

0035

本発明の一態様は、高保全性保護被膜を含む複合品である。高保全性保護被膜は、少なくとも1つの平坦化層および少なくとも1つの有機−無機組成バリア被膜層を有する。有機−無機組成バリア被膜は、参照により本明細書に組み込まれている米国特許出願第10/879,468号に関連して説明される。本発明のいくつかの実施形態では、平坦化層の厚さは、約1ナノメートルから約100ミクロンまでの範囲にある。しばしば、平坦化層の厚さは、約100ナノメートルから約10ミクロンまでの範囲にある。非常にしばしば、平坦化層の厚さは、約500ナノメートルから約5ミクロンまでの範囲にある。

0036

本発明の高保全性保護被膜は、実質的に滑らかで実質的に欠陥がない。用語「平均表面粗度」Raは、全評価長さにわたって測定された粗度プロファイルの絶対値の積分と定義される。用語「ピーク表面粗度」Rpは、全評価長さにわたる粗度プロファイルの最高のピークの高さである。用語「実質的に滑らかな」は、平均表面粗度Raが約4ナノメートルより低く、好ましくは約2ナノメートルより低く、さらに好ましくは約0.75ナノメートルより低く、ピーク表面粗度Rpが、約10ナノメートルより低く、好ましくは7ナノメートルより低く、さらに好ましくは約5.5ナノメートルより低いことを意味する。実質的に欠陥がないとは、点欠陥の数が約100/mm2より少なく、好ましくは10/mm2より少なく、さらに好ましくは1/mm2より少ないことを意味する。図9は、ベア基板表面の光学粗面測定図を示し、図10は、本発明の一態様による平坦化層を有する基板表面の光学粗面測定図を示す。

0037

本発明の高保全性保護被膜は、少なくとも1つの平坦化層および少なくとも1つの有機−無機組成バリア被膜を含み、これらの結合体は、環境に存在する酸素、水蒸気およびその他の反応物質の低透過度を有する。低透過度によって、酸素透過度は、25℃で、21体積−パーセント酸素を含むガスで測定された約0.1cm3/(m2day)より低く、水蒸気透過度は、25℃で、100パーセント相対湿度を有するガスで測定された約1×10−2g/(m2day)より低いことが意味される。図11は、有機−無機組成バリア被膜を有する(a)、および本発明の一態様による高保全性保護被膜を有する(b)同一の基板を通る水蒸気透過度(WVTR)を示すグラフである。図18に示すWVTR測定値は、最低1×10−6g/(m2day)の検出限度を有するシステムを使用して得られた。図18は、少なくとも1つの平坦化層および少なくとも1つの有機−無機組成バリア被膜の結合体によって形成される本発明の一態様による高保全性保護被膜を有する基板は、有機−無機組成バリア層被膜だけしか有しない同様の基板より低いWVTRを有することを示す。

0038

本発明の複合品の一実施形態では、高保全性保護被膜を有する基板は、約400ナノメートルから約700ナノメートルまでの間の選択された波長範囲内で85%より大きい光透過率を有する。

0039

本発明の一態様では、平坦化層組成物は少なくとも1つの樹脂を含む。本発明の他の態様では、樹脂はエポキシベースの樹脂である。たとえば、樹脂は、脂環式樹脂でもよい。本発明の他の態様では、樹脂はアクリルベースの樹脂である。表面の耐久性を向上させる、たとえば、製造中または輸送中に生じる可能性のある擦り傷および損傷に対する耐性を向上させるエポキシもある。ある種のジエポキシシロキサン部分は、所望の特性を最適化するために長さおよび枝分れが容易に調整されることができる。

0040

平坦化層組成物は、少なくとも1つの可撓性付与剤接着促進剤界面活性剤または触媒、およびそれらの組合せをさらに含んでもよい。可撓性付与剤は、平坦化層を、より脆くなく、より柔軟にするのを助けて亀裂または剥離を低減し、一般に、被膜が下にある素子または基板に加える応力を低減する。接着促進剤は、基板と被膜の接着を強化するのを助ける。たとえば、有機シランカップリング剤などの接着促進剤は、基板または素子の表面に、さらに基板または素子の上を覆ってつけられる次の膜にも結合する。界面活性剤は、被膜の表面エネルギーを低下させるのを助け、被膜が基板または素子を濡らすことができるようにし、平坦さを向上させ、より滑らかな、より均一な被膜を提供する。

0041

本発明の他の態様では、平坦化層組成物が硬化されてもよい。硬化は、放射線硬化または熱硬化、およびそれらの組合せでもよい。本発明の一態様では、上記放射線硬化は、紫外線硬化である。無水物硬化またはアミン硬化を含むその他の硬化方式が利用されることもできる。

0042

平坦化層の特性を調整するために、平坦化層に添加物組み入れられることができる。たとえば、UV触媒が層組成物に添加されてもよい。他の例では、下にあるUV感光性層を保護するために、UV吸収物が添加されることができる。平坦化層を擦り傷に対してより抵抗性があるようにするために、シロキサン添加物が含まれることができる。被膜および下にある基板の黄ばみを防止するために、Ciba GeigyのIrganox(商標)防止アミン錯体などの酸化防止化学製品が添加されることもできる。

0043

高保全性保護被膜を有することから利益を受ける基板物質の限定しない例は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリレート、ポリカーボネート、シリコーン、エポキシ樹脂、シリコーン機能化エポキシ樹脂、(E.I.du Pont de Nemours & Co.製の)Mylar(商標)などのポリエステル、(du Pont製の)Kapton(商標) HまたはKapton(商標) Eなどのポリイミド、(Kanegafugi Chemical Industry Company製の)Apical(商標) AV、(UBE Industries,Ltd.製の)Upilex(商標)、ポリエーテルスルホン(Sumitomo製の「PES」)、(General Electric Company製の)Ultem(商標)などのポリエーテルイミド、およびポリエチレンナフタレン(PEN)などの有機高分子物質である。

0044

脂環式エポキシ樹脂の限定しない例は、DowERL4221、ERL4299、ERLX4360、UVR600、およびSilar Labsの脂環式ジエポキシジシロキサンである。

0045

UV硬化剤の限定しない例は、Dow UVI−6976、UVI−6992、Ciba Irgacure(商標) 250、およびGE UV9380Cである。

0047

熱触媒の限定しない例は、King Industries CXC−162、CXC−1614、XC−B220、および3M FC520である。

0048

界面活性剤の限定しない例は、OSISilwet(商標) 7001、7604、GESF1188A、SF1288、SF1488、BYK−Chemie BYK307、およびDow Triton(商標) Xである。

0049

可撓性付与剤の限定しない例は、Dow DER732および736、シクロヘキサンジメタノール、Celanese TCDアルコールDM、ならびにKing Industries Kflex(商標) 148および188である。

0050

使用可能な他の添加物の限定しない例は、Ciba Irganox(商標)などの酸化防止剤、Ciba Tinuvin(商標)などのUV吸収材、およびBYK−Chemie BYK−361などのレベリング剤である。

0051

全般には諸図面を、詳細には図12を参照すると、例示図は本発明の実施形態または態様を説明するためのものであり、本発明を限定することを意図するものではない。図12は、本発明の一態様による高保全性保護被膜を概略的に示す。

0052

本発明の複合品の一実施形態では、図13に示すように、少なくとも1つの高保全性保護被膜10は、複合品130の素子または基板120の少なくとも1つの表面上に配置される。本発明の複合品の他の実施形態では、図14に示すように、少なくとも1つの高保全性保護被膜110は、複合品の複数の素子または基板120の少なくとも1つの表面上に配置される。本発明の複合品130の第3の実施形態では、図15に示すように、少なくとも1つのバリア被膜110は、複合品130の少なくとも1つの基板または素子120を封入する。

0053

本発明の高保全性保護被膜は、様々なタイプの基板につけられることができる。本発明の一態様では、複合品は、基板を含む。基板は透明でも不透明でもよい。基板は剛体でも可撓性でもよい。基板の限定しない例には、剛体透明ガラス、および可撓性または剛体高分子基板がある。高保全性保護被膜は、ブランク基板または非封入光電子デバイスのいずれにも適用されることができる。

0054

本発明の高保全性保護被膜は、光学的に透明でも不透明でもよい。本発明の高保全性保護被膜は、可撓性でも剛体でもよい。本発明の高保全性保護被膜はまた、下にある基板および被膜に機械的保護も提供する。本発明の一態様では、高保全性保護被膜は、表面粗度をかなり低減し、平均表面粗度は、約0.75ナノメートルより小さく、ピーク表面粗度は、約5.5ナノメートルより小さく、表面欠陥密度を低減し、点欠陥の数は、高ガラス遷移温度(Tg)ポリカーボネートの約100/mm2より少ない。追加の機能被膜が、本発明の高保全性保護被膜の上に堆積されることができ、高保全性保護被膜は、デバイスまたは素子を次の堆積環境で損傷されることから保護する。たとえば、高保全性保護被膜は、ITO被膜など導電性被膜用のエッチストップ層として使用されることもできる。本発明の高保全性保護被膜の一実施形態では、平坦化層は、2つの有機−無機組成バリア被膜間の中間層として使用されることができる。本発明の高保全性保護被膜は、上側の無機層と下側のプラスチック基板との間の応力を解放するために使用されることができる。高保全性保護被膜を有する基板のもう一つの面は、被膜の付加によってもたらされる応力を平衡させるために同じまたは異なる被膜で被覆されことができる。

0055

本発明の複合品の一実施形態では、少なくとも1つの要素は、光電子素子である。複合品の他の実施形態では、光電子素子は、有機素子である。複合品の他の実施形態では、光電子素子は、エレクトロルミネッセント素子である。複合品の他の実施形態では、光電子素子は、光応答素子である。

0056

本発明の複合品の一実施形態では、高分子基板、および有機エレクトロルミネッセント素子であるアクティブ素子を含む。バルク物質、または堆積用表面を有する基板は、通常、単一の部片、または様々な物質の複数の近隣の部片を含む構造体である。

0057

複合品は、接着層、耐磨耗層、化学的耐性を有する層、フォトルミネッセント層、放射吸収層、放射反射層、導電層、電極層、電子輸送層、正孔輸送層、および電荷阻止層などの追加要素を含んでもよいが、それらに限定されない。

0058

本発明の一態様では、高保全性保護被膜を堆積する方法である。該方法は、実質的に均質の樹脂ベース平坦化層組成物を準備する段階、少なくとも1つの堆積用表面を提供する段階、表面上に平坦化層組成物を堆積する段階、および、平坦化層組成物を硬化させる段階を含む。本発明の一態様では、平坦化層の堆積は、バッチモードプロセスでもロールトゥロールモードプロセスでもよく、リバースロールコーティング巻線またはメイヤーロッドコーティング、ダイレクトおよびオフセットグラビアコーティングスロットダイコーティング、ブレードコーティング、ホットメルトコーティングカーテンコーティングナイフオーバーロールコーティング押出コーティングエアナイフコーティングスプレーコーティングロータリースクリーンコーティング、多層スライドコーティング、共押出コーティングメニスカスコーティング、コンマおよびマイクログラビアコーティング、スピンコーティングディップコーティングリソグラフィプロセスラングミュア法、およびフラッシュ蒸着法からなる群から選択されることができる。本発明の一態様では、平坦化層組成物は、少なくとも1つの樹脂を含む。本発明の他の態様では、樹脂は、エポキシベースの樹脂である。本発明の他の態様では、樹脂は、アクリルベースの樹脂である。本発明の方法は、平坦化層組成物に、少なくとも1つの可撓性付与剤、接着剤、界面活性剤または触媒、あるいはそれらの組合せを添加する段階をさらに含んでもよい。本発明の他の態様では、平坦化層組成物は、硬化されてもよい。硬化は放射線硬化でも、熱硬化でもよい。本発明の一態様では、上記放射線硬化は、紫外線硬化である。本方法は、平坦化層上に反応種の反応生成物または再結合生成物を堆積する段階、および有機−無機組成バリア被膜層を形成するために、堆積中に反応チャンバに供給される反応物の組成を変える段階をさらに含む。

0059

有機−無機組成バリア被膜層は、プラズマエンハンスト化学蒸着法(「PECVD」)、高周波プラズマエンハンスト化学蒸着法(「RFPECVD」)、膨張熱プラズマ化学蒸着法(ETPCVD)、反応スパッタリングを含むスパッタリング、電子サイクロトロン共鳴プラズマエンハンスト化学蒸着法(「ECRPECVD」)、誘導結合プラズマエンハンスト化学蒸着法(「ICPECVD」)、またはそれらの組合せなど、多くの堆積技法のうちの1つにより形成されることができる。厚さ全体にわたる有機−無機組成バリア被膜層の適切な被膜組成物は、有機物質、セラミックまたは無機物質、およびそれらの組合せである。これらの物質は、通常、反応プラズマ種の反応生成物または再結合生成物であり、基板表面上に堆積される。有機被膜物質は、通常、反応物のタイプに応じて、炭素、水素、酸素、および適宜硫黄、窒素、ケイ素など光学的にその他の微量元素を含む。被膜内の有機組成物になる適切な反応物は、15までの炭素原子を有する、直鎖アルカンまたは枝分れアルカン、アルケン、アルキン、アルコール、アルデヒド、エーテル、アルキレン酸化物、芳香族化合物などである。無機およびセラミック被膜物質は、通常、IIA族、IIIA族、IVA族、VA族、VIA族、VIIA族、IB族およびIIB族の元素の酸化物、窒化物、炭化物、ホウ化物、またはそれらの組合せ、IIIB族、IVB族およびVB族の金属、ならびに希土類金属を含む。

0060

本発明の他の態様は、少なくとも1つの表面が少なくとも1つの高保全性保護被膜で被覆されているデバイスを含むデバイスアセンブリである。そのようなデバイスアセンブリは、液晶ディスプレイ、発光デバイス、光応答デバイス、集積回路および医療診断システムの構成要素を含むが、それらに限定されない。

0061

デバイスアセンブリは、可撓性の実質的に透明な基板上に配置されたデバイスを含んでもよく、上記基板は、第1基板表面および第2基板表面を有し、上記基板表面の少なくとも1つは、本発明の高保全性保護被膜で被覆される。

0062

100重量部の液体脂環式ジエポキシド(Dow ChemicalERL4221d)、1重量部のOctacat(商標) UV感受性触媒(General Electric UV9392C)、および0.15重量部の界面活性剤(3M Fluorad(商標) FC430)を含む組成物が、一緒ブレンドされ、1ミクロンフィルタを通して濾過され、脱気され、スピンコーティングによりプラスチック基板につけられた。コーティング直後に、この層は、触媒を活性化する水銀アークランプブロードバンドUV源に30秒間さらされ、次いで、この部分は、エポキシ樹脂の硬化を完了させるために、125℃で1時間、炉で焼かれた。有機−無機組成バリア被膜層は、平坦化層の上を覆って堆積される。

0063

ERL4299、Octacat(商標) UV感受性触媒(General Electric UV9392C)および界面活性剤(3M Fluorad(商標) FC430)を含む組成物が一緒にブレンドされ、1ミクロンフィルタを通して濾過され、脱気され、スピンコーティングによりプラスチック基板につけられた。コーティング直後に、この層は、触媒を活性化する水銀アークランプブロードバンドUV源に30秒間さらされ、次いで、この部分は、エポキシ樹脂の硬化を完了させるために炉で焼かれた。有機−無機組成バリア被膜層は、平坦化層の上を覆って堆積される。

0064

Silar Labs Product 2283(脂環式エポキシジシロキサン)、Octacat(商標) UV感受性触媒(General Electric UV9392C)および界面活性剤(3M Fluorad(商標) FC430)などのエポキシを含むシロキサンを含む組成物が、一緒にブレンドされ、1ミクロンフィルタを通して濾過され、脱気され、スピンコーティングによりプラスチック基板につけられた。コーティング直後に、この層は、触媒を活性化する水銀アークランプブロードバンドUV源に30秒間さらされ、次いで、この部分は、エポキシ樹脂の硬化を完了させるために、炉で焼かれた。有機−無機組成バリア被膜層は、平坦化層の上を覆って堆積される。

0065

液体脂環式ジエポキシド(Dow ChemicalERL4221d)、Octacat(商標) UV感受性触媒(General Electric UV9392C)および界面活性剤(3M Fluorad(商標) FC430)を含む組成物が、一緒にブレンドされ、1ミクロンフィルタを通して濾過され、脱気され、スピンコーティングによりプラスチック基板につけられた。コーティング直後に、この層は、触媒を活性化する水銀アークランプブロードバンドUV源に30秒間さらされ、次いで、この部分は、エポキシ樹脂の硬化を完了させるために、125℃で1時間、炉で焼かれた。有機−無機組成バリア被膜層が、平坦化層の上を覆って堆積される。次いで、液体脂環式ジエポキシド(Dow Chemical ERL4221d)、Octacat(商標) UV感受性触媒(General Electric UV9392C)および界面活性剤(3M Fluorad(商標) FC430)を含む組成物が、有機−無機組成バリア被膜層の上を覆ってスピンコーティングされる。次いで、スズドープ酸化インジウム(ITO)を含む透明な導電性被膜が第2平坦化層の上を覆って堆積される。

0066

本発明の前述の諸実施形態は、強固なバリア特性を有することを含めて、多くの利点を有する。本発明の被膜は、有機発光デバイスおよび有機光起電力デバイスを含む多くの光デバイスおよび光電子デバイスにおいて高保全性保護被膜として有用であるはずである。

0067

本発明のいくつかの特徴だけが本明細書中で例示され説明されてきたが、当業者は多くの改変および変更を思いつくであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の精神の範囲に入る全てのそのような改変および変更を含むことを意図するものであることを理解されたい。

図面の簡単な説明

0068

屈折率が一致している、および一致していない有機−無機組成バリア被膜を有する同一の基板を通る光透過率を示すグラフである。
本発明の有機−無機組成バリア被膜の一実施形態を概略的に示す図である。
様々なゾーン数および様々なゾーン厚を有する本発明の有機−無機組成バリア被膜の光透過スペクトルを示す図である。
有機−無機組成バリア被膜を有する複合品の第1実施形態を概略的に示す図である。
有機−無機組成バリア被膜を有する複合品の第2実施形態を概略的に示す図である。
有機−無機組成バリア被膜を有する複合品の第3実施形態を概略的に示す図である。
堆積中の前駆体供給ガス内の酸素モル分率の変化にともなう屈折率および消光係数の変化を示す図である。
堆積中の供給ガス内の酸素モル分率の関数としての計算された可視光透過スペクトルを示す図である。
光学粗面測定を使用して得られたベア基板の一部分の斜視図である。
光学粗面測定を使用して得られた平坦化層を有する基板の一部分の斜視図である。
(a)有機−無機組成のバリア被膜を有する、および(b)本発明の一態様による高保全性保護被膜を有する同一の基板を通る水蒸気透過度(WVTR)を示すグラフである。
本発明の高保全性保護被膜の一実施形態を概略的に示す図である。
高保全性保護被膜を有する本発明の複合品の第1実施形態を概略的に示す図である。
高保全性保護被膜を有する本発明の複合品の第2実施形態を概略的に示す図である。
高保全性保護被膜を有する本発明の複合品の第3実施形態を概略的に示す図である。

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