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課題】

解決手段

手術によって組織を選択的に除去するための、例えば侵害されている側窩および病的に狭窄している神経孔のような病気脊椎構成物拡張するための方法および器具を提供する。一つの実施例では、組織は、硬膜外針を通して硬膜外腔内に送り込まれた標準的な小型の内視鏡用具によって削摩、切除、除去、またはその他リモデリングできる。針の鋭利な先端部はひとたび硬膜外腔内に入ると、さらに安全に進めるために先端が鋭利でない機器に変換される。それまで鋭利であった針の先端をカバーするのに用いられる、特別に設計された硬膜外カテーテルは、光ファイバケーブルを含むこともできる。本発明の更なる実施例は、二重バレル硬膜外針、または硬膜外機器以外の、硬膜外腔内に用具を設置するための作業チャネルを設置するためのその他の手段を含む。本発明は、組織変更が行われる領域に隣接する易損性の神経および血管構成物を分離するバリアを含む、硬膜外腔内で安全に組織を変更できる特別な用具を含む。一つの実施例では、剥脱切断面を有する薄いベルトまたはリボンを含む組織剥脱装置が提供される。装置は、脊椎の神経孔を通して、椎間関節前方境界線の周囲に設置できる。適切に設置することができれば、医師は、摩擦を利用した剥脱、即ち侵害組織を横切るようにリボンの剥脱面を滑らせることで、側窩および神経孔を拡張できる。任意で神経刺激装置を用いて、不注意による神経剥脱のリスクを減少させることができる。これに加えて、本発明内電気による神経刺激能力を、神経刺激モニターと共に使用することで、外科医は神経の位置を決定できるようになり、作業バリアおよび硬膜外組織変更用具を安全に硬膜外に設置することがさらに改善されるようになる。装置は、任意で、リボンの剥脱面を、除去が望まれる組織の領域だけに曝す保護シースの中に設置してもよい。さらには、内視鏡を装置内に組み入れて、組織の安全な除去をモニタリングできる。最後に、リモデリング組織の表面に圧迫包帯押しつけて設置するか、または脊椎管後方の侵害軟組織および骨の周囲を包むおよび、側面を張力をかけて引っ張る組織保持ストラップ、ベルトもしくはケーブルを設置することによって、硬膜外腔内での組織リモデリングを確実に行うことができる。

概要

背景

脊椎神経および神経血管構造の病的な圧迫は、ほとんどが退行性の、加齢に関連したプロセスから生じ、高齢者集団ほど有病率および重傷度が高く、先天的解剖学的要素が関係する可能性があり、神経根疼痛、および神経的(たとえば感覚)および機械的(例えば運動機能障害を起こす。有病率は、先天的な脊椎の解剖学的構造にも影響される。疾患の進行は、神経刺激、神経および神経血管侵害、ならびに虚血を悪化させ、痛みが進行性に強まることが多く、反射、感覚および運動神経の機能障害と関係することが多い。

米国では、脊椎管狭窄症は50以上の成人の4〜6%に起こっており、60歳以上の患者における背の手術の原因として、最も多く挙げられる理由である。

脊椎管狭窄症は、神経および/または神経血管侵害を含むことが多く、これらは中心脊柱管、脊柱管の側窩、または脊椎神経孔に起こることがある。脊椎での神経圧迫の最も一般的な原因は、脊椎板疾患(虚脱隆起ヘルニア);黄色靱帯隆起、肥厚および/または肥大脊椎関節突起椎間小関節面)肥大;骨棘形成;ならびに脊椎すべり症である。

疾患の進行は、神経刺激、侵害および虚血を高め、しばしば進行性に高まる疼痛を伴い、反射、感覚および運動神経性の変化(例えば欠機能障害)と関係することが多い。

現在の脊椎管狭窄症の外科的治療としては、癒合術あり、または無しの、椎弓切除術(通常は部分切除であるが、完全切除の場合もある)、椎弓切開術、および/または脊椎関節突起切除術(通常は部分切除であるが、完全切除の場合もある)が挙げられる。標準的な手術の手順(例えば脊椎減圧術)は、約60%の症例で6ヶ月間以上、症状を改善するが、許容できない頻度で長期の合併症および病的状態が存在する:患者の約40%は、現在の手術による減圧では、持続的な改善が得られない。

複数の企業が、外科医椎骨板、黄色靱帯、脊椎関節突起、骨棘、および/または椎間板物質の除去することで、侵害された神経構造除圧できるようにするために、神経侵害が起こっていると思われる脊椎領域への外科アクセスを容易にするツールを販売している。これら外科的切除は、癒合術(関節固定術)を伴うことが多い(即ち症例の15〜20%で起こる)。脊椎関節固定術は、隣接する椎骨を癒合し、構成物が互いに関係して動くのを阻止するように実施される。癒合は、上記のように、一般的には、板または椎間小関節面の連結部を起源推定される疼痛;重篤な脊椎すべり症;脊椎不安定症と推定されるもの;および手術による除圧処置によって「不安定化」した脊椎のための治療である。「脊椎不安定症」の定義は、現在文献において論争中である。

脊椎関節固定術は、様々な外科的技術により達成できる。外科的癒合を達成するために、生体適合金属ハードウエアおよび/または自己移植骨もしくは同種移植骨を、脊柱の前部および/または後部に配置(固定)することが一般的である。これらの材料は、(椎骨の高さを復元し、椎間板物質を交換するための)椎骨本体に沿って、その間に、および/または後部構成要素、典型的には椎弓根スクリュー固定術を用いて固定される。自己移植骨は、患者の腸骨稜から採取されることが多い。死体同種移植片は、癒合処置において、椎間板交換については、長骨円板型の区分に切断したものであることが多い。

椎間板切除術および癒合法は、神経侵害の症状を短期間改善することは多いものの、いずれの方法も極めて破壊的な方法であり、脊椎の機能を損ね、正常な解剖を大きく破壊し、長期の罹病率未治療の患者に見られるレベルより高くすると、しばしば批判されている。

椎間板切除術に伴う高い罹病率は、いくつかの要因によるものと思われる。第一に、椎間板切除術は、椎間板の高さを減じるが、これが椎間小関節面にかかる圧を押し上げる。この圧迫が椎間関節炎および椎間関節肥大を引き起こし、さらにこれが神経圧迫を引き起こす。手術による椎間板の高さの減少は、神経孔の上部と下部の境界を形成している椎弓根が接近し合うような神経孔の狭窄を引き起こすこともある。椎間板の高さが失われると、靱帯弛緩することもあり、これが脊椎すべり症、脊椎不安定症、または仮説が立てられているように、靱帯がさらに「骨に似よう」と石灰化して骨増殖体もしくは「骨棘」の形成を引き起こすことがある。これに加えて椎間板切除術は、椎間板輪切開し、さらには損傷を起こすこともある。これが、手術による椎間板環の開口または拡張を通じて、しばしば髄核物質のヘルニアを再発させる。これが黄色靱帯を更に収縮させることもある。癒合術に伴う高い罹病率は、いくつかの要因に関係する。第一は、嵩高のハードウエアの埋込みが、破断、弛緩、神経傷害感染症拒絶または瘢痕組織形成による合併症をもたらすことがある。これに加えて、自己移植骨の提供側部位(典型的には患者の腸骨)が、感染症、変形、長期の疼痛といった合併症の源になることが多い。おそらくは、脊椎癒合術を原因とする長期罹病率にとって最も重要な理由は、脊椎の癒合セグメント可動性を失っていることである。不動性の脊椎セグメントは機能的な制限をもたらすだけでなく、隣接する脊椎構造への圧迫も高め、それにより脊椎内の他の椎間板、関節、骨およびその他軟組織退化が、しばしば加速される。

最近、侵襲性の低い、椎間板切除および癒合の経皮的なアプローチが試みられ、ある程度成功をおさめている。これらの低侵襲性技術には、回復がより早く、処置中の組織破壊が小さいという利点があるものの、侵襲性の低い椎間板切除または癒合技術であっても、本質的には破壊的な方法であり、後天的な脊椎狭窄を発生しやすくし、重篤な長期の予後をもたらす。

その他の脊椎内神経侵害の低侵襲性治療法としては、髄核板物質の経皮的除去、および熱性の椎間板損傷し、椎間板のサイズおよび容積を減少させる方法が挙げられる。これら経皮的方法は、組織への傷害は小さいものの、それらの有効性はまだ証明されていない。

ごく最近、病的椎間板をプロテーゼで置き換える試みがなされている。プロテーゼ椎間板の置換は回復的な方法であるが、極めて侵襲的かつ複雑な手術である。大きな機械的応力に耐えるための合成腰椎板が必要とされ、開発には数年を要するだろう。現時点の合成椎間板の設計は、望まれる寿命を達成していない。さらには、合成椎間板は、深在性脊椎関節症およびその他の変化が椎間板の交換をより複雑にすると思われる重傷の退行性脊椎にとっては、適切な治療法ではない可能性がある。ほとんどのプロテーゼ関節と同様に、合成椎間板も寿命には限界があり、椎間板交換の必要性を遅らせる、最低限の侵襲的な技術が必要となり続けるだろう。

仮にプロテーゼ椎間板が有効な解決策になった場合でも、プロテーゼ椎間板は患者にとって、見直しは極めて困難であろう。それ故にプロテーゼは、多くの例では、回避したほうがよいだろう。脊椎における神経侵害の治療では、より簡単で侵襲性の低い、機能的な脊椎の解剖学的構造を回復させ、重要な役割を果たすだろう。第一世代のプロテーゼを用いた、米国での臨床試験では、人工椎間板は多くの例で失敗しており、患者が見直すことは非常に困難であろう。それゆえに、多くの例においては、プロテーゼは避けた方がよいだろう。全世界において、数カ国で腰部椎間板プロテーゼが利用されている。

脊椎の神経および神経血管侵害に関する、上記先行技術の限界を考慮すると、これらの限界を減ずる、または克服する、組織の選択的の外科的除去のための方法および器具を提供することが望まれる。

概要

手術によって組織を選択的に除去するための、例えば侵害されている側窩および病的に狭窄している神経孔のような病気の脊椎構成物を拡張するための方法および器具を提供する。一つの実施例では、組織は、硬膜外針を通して硬膜外腔内に送り込まれた標準的な小型の内視鏡用具によって削摩、切除、除去、またはその他リモデリングできる。針の鋭利な先端部はひとたび硬膜外腔内に入ると、さらに安全に進めるために先端が鋭利でない機器に変換される。それまで鋭利であった針の先端をカバーするのに用いられる、特別に設計された硬膜外カテーテルは、光ファイバケーブルを含むこともできる。本発明の更なる実施例は、二重バレル硬膜外針、または硬膜外機器以外の、硬膜外腔内に用具を設置するための作業チャネルを設置するためのその他の手段を含む。本発明は、組織変更が行われる領域に隣接する易損性の神経および血管構成物を分離するバリアを含む、硬膜外腔内で安全に組織を変更できる特別な用具を含む。一つの実施例では、剥脱切断面を有する薄いベルトまたはリボンを含む組織剥脱装置が提供される。装置は、脊椎の神経孔を通して、椎間関節の前方境界線の周囲に設置できる。適切に設置することができれば、医師は、摩擦を利用した剥脱、即ち侵害組織を横切るようにリボンの剥脱面を滑らせることで、側窩および神経孔を拡張できる。任意で神経刺激装置を用いて、不注意による神経剥脱のリスクを減少させることができる。これに加えて、本発明内電気による神経刺激能力を、神経刺激モニターと共に使用することで、外科医は神経の位置を決定できるようになり、作業バリアおよび硬膜外組織変更用具を安全に硬膜外に設置することがさらに改善されるようになる。装置は、任意で、リボンの剥脱面を、除去が望まれる組織の領域だけに曝す保護シースの中に設置してもよい。さらには、内視鏡を装置内に組み入れて、組織の安全な除去をモニタリングできる。最後に、リモデリング組織の表面に圧迫包帯押しつけて設置するか、または脊椎管後方の侵害軟組織および骨の周囲を包むおよび、側面を張力をかけて引っ張る組織保持ストラップ、ベルトもしくはケーブルを設置することによって、硬膜外腔内での組織リモデリングを確実に行うことができる。

目的

前記を考慮し、本発明は組織、例えば軟組織および骨を、好ましくは最低限の侵襲的な様式で選択的に除去するための器具および方法を提供する。本発明は、硬膜外腔内に手術用具を安全かつ選択的に送入するための器具および方法;および軟組織および骨の安全かつ選択的な、好ましくは最小限の侵襲的様式で、硬膜外腔内に器具を送入して、外科的除去、削摩、およびリモデリングを可能にする器具および方法を提供する。方法および器具の重要で好適な実施例は、病的に狭い脊椎神経孔、侵害された側窩、および中心脊椎管を安全かつ選択的に拡張する新規のアプローチを通して、脊椎内の神経および神経血管侵害を治療するのに用いられる。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
5件

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請求項1

外科組織除去システムにおいて、標的の解剖の形状に合うように構成された可撓性の細長い本体であって、前記本体が少なくとも1つのブレード縁部を有し、前記ブレード縁部は細長い本体の表面と同一平面にあり、さらに高さより実質的に広い幅を有するプロフィルを含む可撓性の細長い本体と、少なくとも1つの窓を具えたバリアであって、前記細長い本体が前記バリアの中を動く時、前記ブレード縁部が前記窓を横切って動くように、可撓性の本体が内部に滑動的に配置されるバリアとを具えることを特徴とする外科的組織除去システム。

請求項2

前記窓が、カバーの除去によって少なくとも1つのブレード縁部が露出するように前記バリアの中に滑動的に配置された保護カバーを具えることを特徴とする請求項1に記載の組織除去システム。

請求項3

前記可撓性の細長い本体が、前記可撓性の細長い本体の高さよりも実質的に広い幅を有するロープフィルを含むことを特徴とする請求項1に記載の組織除去システム。少なくとも1つのブレード縁部が、前記可撓性の細長い本体内に、開口部が形成する複数のブレード縁部を具えることを特徴とする請求項1に記載の組織除去システム。

請求項4

前記ブレード縁部が、組織の2方向の切断を可能にする開口部の少なくとも2つの側部から形成されることを特徴とする請求項3に記載の組織除去システム。

請求項5

前記ブレード縁部が、鋸歯状の縁部、扇形状の縁部、および平滑な縁部から成る群より選択される形状を含むことを特徴とする請求項1に記載の組織除去システム。

請求項6

前記少なくとも1つのブレード縁部が、対を成すブレード縁部を複数含み、当該対を成すブレード縁部の各ブレードが、互いに交差することを特徴とする請求項1に記載の組織除去システム。

請求項7

前記少なくとも1つのブレード縁部が、前記可撓性の細長い部材の少なくとも一端に形成されることを特徴とする請求項1に記載の組織除去システム。

請求項8

前記可撓性の細長い部材の本体に追加の開口部を更に具え、前記追加の開口部が追加のブレード縁部を具えることを特徴とする請求項7に記載の組織除去システム。

請求項9

前記少なくとも1つのブレード縁部が、複数のブレード縁部を具え、前記複数のブレード縁部が、前記可撓性の細長い部材の少なくとも両端に形成されることを特徴とする請求項1に記載の組織除去システム。

請求項10

前記窓が、少なくとも1つの窓縁部を具えることを特徴とする請求項1に記載の組織除去システム。

請求項11

前記少なくとも1つの窓縁部が、複数の窓縁部を具えることを特徴とする請求項10に記載の組織除去システム。

請求項12

前記少なくとも1つの窓縁部が、鋭利化されることを特徴とする請求項10に記載の組織除去システム。

請求項13

前記少なくとも1つの窓縁部が、伝導性を有することを特徴とする請求項10に記載の組織除去システム。

請求項14

前記少なくとも1つの窓縁部が、電源電気的に接続され、組織の止血または神経の位置決めができることを特徴とする請求項13に記載の組織除去システム。

請求項15

前記可撓性の細長い本体の幅が、システムの長さに沿って変化することを特徴とする請求項1に記載の組織除去システム。

請求項16

前記バリアの一部の中に配置され、あるいは前記可撓性の細長い本体に取り付けられた少なくとも1つのレールを更に具えることを特徴とする請求項1に記載の組織除去システム。

請求項17

前記バリアが、少なくとも1つの真空源に連結されて、吸引または洗浄源を提供することを特徴とする請求項1に記載の組織除去システム。

請求項18

前記可撓性の細長い本体の少なくとも一部分が、潤滑層を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の組織除去システム。

請求項19

前記バリアの少なくとも一部分が、潤滑層を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の組織除去システム。

請求項20

前記細長い本体の少なくとも一部に連結されるモーターを更に具えることを特徴とする請求項1に記載の組織除去システム。

請求項21

前記細長い本体の一部に連結される少なくとも1つの測定部材を更に具えることを特徴とする請求項1に記載の組織除去システム。

請求項22

前記少なくとも1つの測定部材が、センサまたは音を含むことを特徴とする請求項21に記載の組織除去システム。

請求項23

前記可撓性の細長い本体が、リボン状であることを特徴とする請求項1に記載の組織除去システム。

請求項24

前記可撓性の細長い本体が、少なくとも1つの電極を更に具えることを特徴とする請求項1に記載の組織除去システム。

請求項25

前記バリアが、少なくとも1つの電極を更に具えることを特徴とする請求項1に記載の組織除去システム。

請求項26

組織除去システムにおいて、可撓性の細長い本体であって、当該本体が前記細長い本体の作業面上に複数の針束ポートと本体内部に複数のカニューレ導管とを有し、各導管が少なくとも1つの針束ポートと流体的に連結される可撓性の細長い本体と、前記針束の遠位先端が前記針束ポートから進み且つ引き抜くことができるように、前記針束ポートの少なくとも一部分に滑動的に配置された複数の針束とを具えることを特徴とする組織除去システム。

請求項27

前記針束が、電気、超音波、熱、マイクロ波レーザ低温、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される動力供給源に連結されることを特徴とする請求項26に記載の組織除去システム。

請求項28

外科的組織除去システムにおいて、可撓性の細長い本体であって、当該本体が、少なくとも1つのブレード縁部を有する少なくとも1つの組織除去部材を有し、前記組織除去部材が、ドライブシャフトが前記組織除去部材を動かすために、少なくとも一つのドライブシャフトに連結される可撓性の細長い本体と、少なくとも1つの窓を有するバリアであって、前記細長い本体が前記バリア内を動くときに前記ブレード縁部が前記窓を横切って動くよう、前記可撓性の本体が内部に滑動的に配置されるバリアと、前記ドライブシャフトに連結されるモーターとを具えることを特徴とする外科的組織除去システム。

請求項29

外科的組織除去システムにおいて、標的の解剖学的組織に合うように構成された可撓性の細長い本体であって、前記本体が少なくとも1つのブレード縁部を有し、前記ブレード縁部は、前記細長い本体の表面と同一平面にあり、前記可撓性の細長い本体がさらに、高さより実質的に広い幅を有するプロフィルを具えることを特徴とする外科的組織除去システム。

請求項30

前記可撓性の細長い本体が、前記可撓性の細長い本体の高さよりも実質的に広い幅を有するロープロフィルを具えることを特徴とする請求項29に記載の組織除去システム。

請求項31

前記少なくとも1つのブレード縁部が、前記可撓性の細長い本体内に、開口部が形成する複数のブレード縁部を具えることを特徴とする請求項29に記載の組織除去システム。

請求項32

前記ブレード縁部が、組織の2方向の切断を可能にする開口部の少なくとも2つの側部から形成されることを特徴とする請求項31に記載の組織除去システム。

請求項33

前記ブレード縁部が、鋸歯状の縁部、扇形状の縁部、および平滑な縁部から成る群より選択される形状を含むことを特徴とする請求項29に記載の組織除去システム。

請求項34

前記少なくとも1つのブレード縁部が、縁部の対を成すブレードを具え、当該対を成すブレード縁部の各ブレードが、互いに交差することを特徴とする請求項29に記載の組織除去システム。

請求項35

前記少なくとも1つのブレード縁部が、前記可撓性の細長い部材の少なくとも一端に形成されることを特徴とする請求項29に記載の組織除去システム。

請求項36

前記可撓性の細長い部材の本体に追加の開口部を更に具え、前記追加の開口部が追加のブレード縁部を具えることを特徴とする請求項35に記載の組織除去システム。

請求項37

前記少なくとも1つのブレード縁部が複数のブレード縁部を具え、前記複数のブレード縁部が、前記可撓性の細長い部材の少なくとも両端に形成されることを特徴とする請求項29に記載の組織除去システム。

請求項38

前記可撓性の細長い本体の幅が、システムの長さに沿って変化することを特徴とする請求項29に記載の組織除去システム。

請求項39

前記可撓性の細長い本体の少なくとも一部が、潤滑層を含むことを特徴とする請求項29に記載の組織除去システム。

請求項40

前記細長い本体の少なくとも一部に連結される1つのモーターを更に具えることを特徴とする請求項29に記載の組織除去システム。

請求項41

前記細長い本体の一部分に連結される少なくとも1つの測定部材を更に含むことを特徴とする請求項29に記載の組織除去システム。

請求項42

前記少なくとも1つの測定部材が、センサまたは音を含むことを特徴とする請求項41に記載の組織除去システム。

請求項43

前記可撓性の細長い本体が、少なくとも1つの電極を更に具えることを特徴とする請求項27に記載の組織除去システム。

請求項44

前記可撓性の細長い本体が、リボン状であることを特徴とする請求項27に記載の組織除去システム。

請求項45

外科的組織除去システムにおいて、可撓性の細長い本体を具え、前記可撓性の細長い本体が、前記可撓性の細長い本体の高さより実質的に広い幅を有するロープロフィルを具え、前記本体が少なくとも1つのブレード縁部を有し、前記ブレード縁部が前記細長い本体の表面と同一面にあり、ここで、前記可撓性の細長い本体がさらに、神経組織が前記ブレード縁部に接近するのを判断する電極を少なくとも1つ具えることを特徴とする外科的組織除去システム。

請求項46

外科的組織除去システムにおいて、可撓性の細長い本体であって、前記可撓性の細長い本体が、当該可撓性の細長いの高さより実質的に広い幅を有するロープロフィルを具え、前記本体が少なくとも1つのブレード縁部を有し、前記ブレード縁部が、前記細長い本体の表面と同一面にある可撓性の細長い本体と、少なくとも1つの窓を有するバリアであって、前記細長い本体が前記バリア内を動くときに前記ブレード端部が前記窓を横切って動くよう、前記可撓性の本体が内部に滑動的に配置されるバリアとを具え、前記バリアがさらに、神経組織がブレード縁部に接近するのを判断する電極を少なくとも1つ具えることを特徴とする外科的組織除去システム。

請求項47

神経刺激器具と共に用いる外科的組織変更装置において、当該組織変更装置が、細長い可撓性の本体と、前記本体に配置される少なくとも1つの組織変更面と、前記本体に取り付けられる少なくとも1つの電極と、当該電極を前記神経刺激器具に電気的に接続するコネクタとを具えることを特徴とする外科的組織変更装置。

請求項48

前記組織変更面の一部に配置される少なくとも1つのバリアを更に具えることを特徴とする請求項47に記載の外科的組織変更装置。

請求項49

前記バリアがさらに、少なくとも一つの開口部を具え、前記バリアが前記組織変更面上に配置されたときに、前記組織変更面が組織と接触するよう、開口部が窓を形成することを特徴とする請求項48に記載の外科的組織変更装置。

請求項50

前記バリアが、前記組織変更面に対して滑動可能であることを特徴とする請求項48に記載の外科的組織変更装置。

請求項51

前記バリアに少なくとも1つの電極が配置されることを特徴とする請求項48に記載の外科的組織変更装置。

請求項52

前記少なくとも1つの電極が少なくとも2つの電極を具え、前記電極が、次の組み合わせのうちの少なくとも一つの組合せにより配置されること、すなわち1つが前記可撓性の本体の各側、1つが前記バリアの各側、1つが前記可撓性の本体の前記組織変更側、および1つが前記バリアの反対側に配置されることを特徴とする請求項48に記載の外科的組織変更装置。

請求項53

前記組織変更面が、前記可撓性の本体の第1側に配置され、前記電極が、前記本体の第1側に配置されることを特徴とする請求項47に記載の外科的組織変更装置。

請求項54

前記組織変更面が、複数の溝を具えることを特徴とする請求項47に記載の外科的組織変更装置。

請求項55

前記組織変更面が、複数の穿孔を具えることを特徴とする請求項47に記載の外科的組織変更装置。

請求項56

前記可撓性の本体が、平板リボン形、および管形からなる群より選択される形状を含むことを特徴とする請求項47に記載の外科的組織変更装置。

請求項57

前記組織変更面に配置される組織に送入する薬物または生物活性成分を少なくとも1つ更に含むことを特徴とする請求項47に記載の外科的組織変更装置。

請求項58

前記薬物または生物活性成分が、ステロイド凝固促進剤、骨、および癒着バリアからなる群の物質から選択されることを特徴とする請求項57に記載の外科的組織変更装置。

請求項59

組織にアクセスするための医療装置において、当該装置が、遠位端に鋭利な先端部を具えるカニューレであって、さらに、延在して遠位端の開口部から外に出る管腔を具えるカニューレと、非外傷性の保護カバーを含む遠位部を有する第2部材であって、前記カニューレ管腔の中に滑動可能に配置される第2部材とを具え、前記遠位部が前記カニューレ管腔に嵌合し、前記カニューレ管腔から出るときに、前記保護カバーにより、前記鋭利な先端部が組織と接触するのを防止できることを特徴とする医療装置。

請求項60

前記遠位部が、前記第2部材の遠位端に配置されることを特徴とする請求項59に記載の医療装置。

請求項61

前記遠位部が、前記第2部材の遠位端近くに配置されることを特徴とする請求項59に記載の医療装置。

請求項62

前記遠位部が、前記カニューレ管腔内に配置されるときに、縮小されたプロフィルを想定することを特徴とする請求項59に記載の医療装置。

請求項63

前記遠位部が、前記カニューレの鋭利な先端部を覆うことができよう形状を変更することを特徴とする請求項59に記載の医療装置。

請求項64

前記遠位部の形状の変更が、遠位部を拡大することにより実現され、前記カニューレの鋭利な先端部に嵌合するよう拡大可能であることを特徴とする請求項5に記載の医療装置。

請求項65

前記遠位部が、前記カニューレの鋭利な先端部に嵌合するよう拡大できることを特徴とする請求項59に記載の医療装置。

請求項66

前記第2部材が、第2部材の少なくとも一部に延在する光ファイバを具えることを特徴とする請求項59に記載の医療装置。

請求項67

前記第2部材に配置されるアンカーメカニズムを少なくとも1つ更に具えることを特徴とする請求項59に記載の医療装置。

請求項68

前記カニューレに配置されるアンカーメカニズムを少なくとも1つ更に具えることを特徴とする請求項59に記載の医療装置。

請求項69

前記カニューレの遠位端が、湾曲していることを特徴とする請求項59に記載の医療装置。

請求項70

前記カニューレの本体が、第1管腔と平行に延在する第2管腔を少なくとも一つ具えることを特徴とする請求項59に記載の医療装置。

請求項71

前記カニューレの本体が、前記カニューレの第1側に沿って配置されるチャネルを少なくとも1つ具え、ここで前記開口部が、前記カニューレの第1側の遠位端に向かって配置されており、前記カニューレの本体はさらに、少なくとも1つの突出部を有する計器を具え、ここで当該突出部が、前記チャネル内で滑動的に配置されており、前記計器が、前記カニューレに対して固定した位置で進むことができることを特徴とする請求項59に記載の医療装置。

請求項72

前記計器が、高周波装置、レーザ、ラスプ骨鉗子把握器、バー、ヤスリドリルシェーバ視覚化装置ガイドワイヤ、およびプローブからなる群から選択される計器を具えることを特徴とする請求項71に記載の医療装置。

請求項73

前記カニューレの本体が、前記カニューレの第1側に沿って配置される突起部を少なくとも一つ具え、ここで当該前記突起部が、前記カニューレの第1側の遠位端に向かって配置されており、前記カニューレの本体はさらに、少なくとも1つのチャネルを有する計器を具え、ここで前記突起部が、前記チャネル内で滑動的に配置されており、前記計器が、前記カニューレに対し固定した位置で進むことができることを特徴とする請求項59に記載の医療装置。

請求項74

前記計器が、高周波装置、レーザ、ラスプ、骨鉗子、把握器、バー、ヤスリ、ドリル、シェーバ、視覚化装置、ガイドワイヤ、およびプローブからなる群から選択される計器を具えることを特徴とする請求項73に記載の医療装置。

請求項75

前記計器がさらに、可撓性の平坦な遠位部を具え、前記可撓性の平坦な遠位部が、前記アクセス装置本体の管腔内を進み、当該アクセス装置本体から出ると拡大してバリアを形成できるよう構成されていることを特徴とする請求項74に記載の医療装置。

請求項76

前記カニューレの遠位端に配置される伝導性部材を少なくとも1つ具えることを特徴とする請求項59に記載の医療装置。

請求項77

組織の処理に用いるシステムにおいて、当該システムが、カニューレと、可撓性の平坦な遠位部を有する細長い部材を具えるバリア装置であって、前記可撓性の平坦な遠位部が、前記カニューレ管腔内を進み、当該カニューレから出た後に拡大して、前記カニューレ管腔の断面積より大きな断面積を有するシールドを形成できるよう構成されるバリア装置と、前記バリアに配置され、神経位置決定装置に接続するよう構成される少なくとも1つの電極とを具えることを特徴とするシステム。

請求項78

第2電極を前記バリア装置に更に具え、当該第2電極が、前記神経位置決定装置に接続するよう構成されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。

請求項79

前記カニューレに配置されるカニューレ電極を更に具え、当該カニューレ電極が、前記神経位置決定装置に接続するよう構成されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。

請求項80

神経位置決定器具と共に用いる外科的バリア装置において、当該バリア装置が、可撓性の平坦な遠位部を有する細長の部材であって、前記可撓性の平坦な遠位部が、プロフィルを小さくすべく折り畳むことができるように構成されている細長の部材と、前記平坦な遠位部に取り付けられる少なくとも1つの電極と、前記電極を前記神経位置決定器具に電気的に接続するコネクタとを具えることを特徴とするバリア装置。

請求項81

前記電極が、前記平坦な遠位部の上面または底面の少なくとも一方に配置されることを特徴とする請求項4に記載の外科的バリア。

請求項82

前記少なくとも1つの電極が、少なくとも2つの電極を具え、一の電極が、前記平坦な遠位部の上面および底面に配置されることを特徴とする請求項4に記載の外科的バリア。

請求項83

前記平坦な遠位部が、操縦可能であることを特徴とする請求項4に記載の外科的バリア。

請求項84

患者脊椎疾患を処置するための装置であって、組織を貫通して硬膜外腔内に進入するよう構成された鋭利な先端部を有するカニューレ装置と、非外傷性保護カバーであって、前記カニューレ装置の鋭利な先端部近くに配置されるときに、前記鋭利な先端部を鈍らせて、当該鋭利な先端部が組織を貫通するのを防ぐ非外傷性保護カバーと、前記カニューレ装置内を動くことができる細長の部材であって、第1の面と第2の面を有する細長の部材とを具え、前記第1面が患者の第1方向に面するように構成され、前記第2の面が反対方向に面するよう構成され、また、前記第1の面が組織を除去するよう構成され、前記第2の面が組織を保護するよう構成されることを特徴とする装置。

請求項85

前記面の少なくとも一方に接続される刺激電極を少なくとも1つさらに具えることを特徴とする請求項84に記載の装置。

請求項86

前記第2の面は可撓性バリアであることを特徴とする請求項84に記載の装置。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本出願は、2004年10月15日に出願した米国仮出願第60/619、306号、2004年10月28日に出願した米国出願第60/622、865号、2005年5月16日に出願した米国出願第60/81、719号、2004年5月16日に出願した米国出願第60/681、864号、および2004年5月27日に出願した米国出願第60/685、190号の便益を請求し、それぞれは、参照によってそのままここに組み入れられる。

0002

本発明は、側窩神経孔、および中心脊柱管内の組織の選択的切除、削摩およびリモデリングによる脊椎神経および神経血管侵害治療、特に、脊椎の側窩および神経孔の拡張を安全に実施する等の、外科手術による組織の選択的除去のための方法および器具に関する。

0003

特に、本発明は、神経および神経血管構造に隣接して安全な作業空間を作り出し、続いて組織を選択的に除去することによって、脊椎内の神経および神経血管侵害を治療することに関する。本発明は経皮的および開放的外科手術の実施例の両方を開示する。

背景技術

0004

脊椎神経および神経血管構造の病的な圧迫は、ほとんどが退行性の、加齢に関連したプロセスから生じ、高齢者集団ほど有病率および重傷度が高く、先天的解剖学的要素が関係する可能性があり、神経根疼痛、および神経的(たとえば感覚)および機械的(例えば運動機能障害を起こす。有病率は、先天的な脊椎の解剖学的構造にも影響される。疾患の進行は、神経刺激、神経および神経血管侵害、ならびに虚血を悪化させ、痛みが進行性に強まることが多く、反射、感覚および運動神経の機能障害と関係することが多い。

0005

米国では、脊椎管狭窄症は50以上の成人の4〜6%に起こっており、60歳以上の患者における背の手術の原因として、最も多く挙げられる理由である。

0006

脊椎管狭窄症は、神経および/または神経血管侵害を含むことが多く、これらは中心脊柱管、脊柱管の側窩、または脊椎神経孔に起こることがある。脊椎での神経圧迫の最も一般的な原因は、脊椎板疾患(虚脱隆起ヘルニア);黄色靱帯隆起、肥厚および/または肥大脊椎関節突起椎間小関節面)肥大;骨棘形成;ならびに脊椎すべり症である。

0007

疾患の進行は、神経刺激、侵害および虚血を高め、しばしば進行性に高まる疼痛を伴い、反射、感覚および運動神経性の変化(例えば欠機能障害)と関係することが多い。

0008

現在の脊椎管狭窄症の外科的治療としては、癒合術あり、または無しの、椎弓切除術(通常は部分切除であるが、完全切除の場合もある)、椎弓切開術、および/または脊椎関節突起切除術(通常は部分切除であるが、完全切除の場合もある)が挙げられる。標準的な手術の手順(例えば脊椎減圧術)は、約60%の症例で6ヶ月間以上、症状を改善するが、許容できない頻度で長期の合併症および病的状態が存在する:患者の約40%は、現在の手術による減圧では、持続的な改善が得られない。

0009

複数の企業が、外科医椎骨板、黄色靱帯、脊椎関節突起、骨棘、および/または椎間板物質の除去することで、侵害された神経構造除圧できるようにするために、神経侵害が起こっていると思われる脊椎領域への外科アクセスを容易にするツールを販売している。これら外科的切除は、癒合術(関節固定術)を伴うことが多い(即ち症例の15〜20%で起こる)。脊椎関節固定術は、隣接する椎骨を癒合し、構成物が互いに関係して動くのを阻止するように実施される。癒合は、上記のように、一般的には、板または椎間小関節面の連結部を起源推定される疼痛;重篤な脊椎すべり症;脊椎不安定症と推定されるもの;および手術による除圧処置によって「不安定化」した脊椎のための治療である。「脊椎不安定症」の定義は、現在文献において論争中である。

0010

脊椎関節固定術は、様々な外科的技術により達成できる。外科的癒合を達成するために、生体適合金属ハードウエアおよび/または自己移植骨もしくは同種移植骨を、脊柱の前部および/または後部に配置(固定)することが一般的である。これらの材料は、(椎骨の高さを復元し、椎間板物質を交換するための)椎骨本体に沿って、その間に、および/または後部構成要素、典型的には椎弓根スクリュー固定術を用いて固定される。自己移植骨は、患者の腸骨稜から採取されることが多い。死体同種移植片は、癒合処置において、椎間板交換については、長骨円板型の区分に切断したものであることが多い。

0011

椎間板切除術および癒合法は、神経侵害の症状を短期間改善することは多いものの、いずれの方法も極めて破壊的な方法であり、脊椎の機能を損ね、正常な解剖を大きく破壊し、長期の罹病率未治療の患者に見られるレベルより高くすると、しばしば批判されている。

0012

椎間板切除術に伴う高い罹病率は、いくつかの要因によるものと思われる。第一に、椎間板切除術は、椎間板の高さを減じるが、これが椎間小関節面にかかる圧を押し上げる。この圧迫が椎間関節炎および椎間関節肥大を引き起こし、さらにこれが神経圧迫を引き起こす。手術による椎間板の高さの減少は、神経孔の上部と下部の境界を形成している椎弓根が接近し合うような神経孔の狭窄を引き起こすこともある。椎間板の高さが失われると、靱帯弛緩することもあり、これが脊椎すべり症、脊椎不安定症、または仮説が立てられているように、靱帯がさらに「骨に似よう」と石灰化して骨増殖体もしくは「骨棘」の形成を引き起こすことがある。これに加えて椎間板切除術は、椎間板輪切開し、さらには損傷を起こすこともある。これが、手術による椎間板環の開口または拡張を通じて、しばしば髄核物質のヘルニアを再発させる。これが黄色靱帯を更に収縮させることもある。癒合術に伴う高い罹病率は、いくつかの要因に関係する。第一は、嵩高のハードウエアの埋込みが、破断、弛緩、神経傷害感染症拒絶または瘢痕組織形成による合併症をもたらすことがある。これに加えて、自己移植骨の提供側部位(典型的には患者の腸骨)が、感染症、変形、長期の疼痛といった合併症の源になることが多い。おそらくは、脊椎癒合術を原因とする長期罹病率にとって最も重要な理由は、脊椎の癒合セグメント可動性を失っていることである。不動性の脊椎セグメントは機能的な制限をもたらすだけでなく、隣接する脊椎構造への圧迫も高め、それにより脊椎内の他の椎間板、関節、骨およびその他軟組織退化が、しばしば加速される。

0013

最近、侵襲性の低い、椎間板切除および癒合の経皮的なアプローチが試みられ、ある程度成功をおさめている。これらの低侵襲性技術には、回復がより早く、処置中の組織破壊が小さいという利点があるものの、侵襲性の低い椎間板切除または癒合技術であっても、本質的には破壊的な方法であり、後天的な脊椎狭窄を発生しやすくし、重篤な長期の予後をもたらす。

0014

その他の脊椎内神経侵害の低侵襲性治療法としては、髄核板物質の経皮的除去、および熱性の椎間板損傷し、椎間板のサイズおよび容積を減少させる方法が挙げられる。これら経皮的方法は、組織への傷害は小さいものの、それらの有効性はまだ証明されていない。

0015

ごく最近、病的椎間板をプロテーゼで置き換える試みがなされている。プロテーゼ椎間板の置換は回復的な方法であるが、極めて侵襲的かつ複雑な手術である。大きな機械的応力に耐えるための合成腰椎板が必要とされ、開発には数年を要するだろう。現時点の合成椎間板の設計は、望まれる寿命を達成していない。さらには、合成椎間板は、深在性脊椎関節症およびその他の変化が椎間板の交換をより複雑にすると思われる重傷の退行性脊椎にとっては、適切な治療法ではない可能性がある。ほとんどのプロテーゼ関節と同様に、合成椎間板も寿命には限界があり、椎間板交換の必要性を遅らせる、最低限の侵襲的な技術が必要となり続けるだろう。

0016

仮にプロテーゼ椎間板が有効な解決策になった場合でも、プロテーゼ椎間板は患者にとって、見直しは極めて困難であろう。それ故にプロテーゼは、多くの例では、回避したほうがよいだろう。脊椎における神経侵害の治療では、より簡単で侵襲性の低い、機能的な脊椎の解剖学的構造を回復させ、重要な役割を果たすだろう。第一世代のプロテーゼを用いた、米国での臨床試験では、人工椎間板は多くの例で失敗しており、患者が見直すことは非常に困難であろう。それゆえに、多くの例においては、プロテーゼは避けた方がよいだろう。全世界において、数カ国で腰部椎間板プロテーゼが利用されている。

0017

脊椎の神経および神経血管侵害に関する、上記先行技術の限界を考慮すると、これらの限界を減ずる、または克服する、組織の選択的の外科的除去のための方法および器具を提供することが望まれる。

発明が解決しようとする課題

0018

前記を考慮し、本発明は組織、例えば軟組織および骨を、好ましくは最低限の侵襲的な様式で選択的に除去するための器具および方法を提供する。本発明は、硬膜外腔内に手術用具を安全かつ選択的に送入するための器具および方法;および軟組織および骨の安全かつ選択的な、好ましくは最小限の侵襲的様式で、硬膜外腔内に器具を送入して、外科的除去、削摩、およびリモデリングを可能にする器具および方法を提供する。方法および器具の重要で好適な実施例は、病的に狭い脊椎神経孔、侵害された側窩、および中心脊椎管を安全かつ選択的に拡張する新規のアプローチを通して、脊椎内の神経および神経血管侵害を治療するのに用いられる。

0019

本発明は、手術的なアクセスを得るために、非侵害組織を切除する必要性の多く、または全てを排除する。好適な実施例では、方法および器具は、病的に狭い脊椎神経孔、および侵害された側窩を安全に拡張する新規のアプローチを通して脊椎内の神経および神経血管侵害の治療に用いられる。組織の除去は、部分的または完全な解放術式、または低侵襲性もしくは最小侵襲性の経皮的様式で行うことができる。いくつかの実施例では、発明は、保護された作業空間を提供し、安全な組織のリモデリングもしくは除去を助長するための、神経刺激、限局化、および/または保護を提供する。

0020

器具および方法は、標的外の組織の除去を回避し、かつ隣接する神経および血管構成物への外傷を最小限および/または完全に防止するように設計される。方法および器具は、脊椎内の神経および神経血管侵害の治療、例えば病的に侵害された側窩および狭まった脊椎神経孔を安全に拡張するのに用いることができる。神経周囲組織は、部分的または完全な開放手術様式、あるいは侵襲性が低いか、侵襲性を最小限にとどめる経皮的様式によって、安全かつ選択的に除去できる。本明細書に記載する器具および方法は、側窩および神経孔を拡張して適切な骨および軟組織の切除を提供するのに利用できる。本明細書に記載する器具および方法は、切除対象となる組織へのアクセスを得るための、機能的な骨、靭帯、または筋肉の不必要破壊を減じることができる。

0021

本発明は、例えば、非外傷性の、薄い組織の除去装置を神経孔から硬膜外腔の側方に通すことによるような、脊椎の神経血管を除圧するための解放および経皮的方法の両方を包含する。好ましくは、本発明の実施例は、アクセス、神経保護、および/または除圧を提供する。

0022

脊椎内の神経および神経血管構成物を病的に侵害している組織を選択的かつ安全に改変することによる、脊椎側窩、神経孔、および/または中心管を拡張するための方法および器具を開示する。本明細書に記載されている方法および器具を用いて、脊椎の中心管、側窩、および神経孔から除去されるか、またはリモデリングされる侵害組織としては、黄色靱帯;骨棘または靱帯石灰部;椎間板の局所的突出;拡張した椎管関節複合体;骨;瘢痕組織または癒着;および骨増殖体を挙げることができる。

0023

開放式の実施例では、アクセスは、カニューレ式プローブを含むアクセス部材によって達成され、これは現在用いられている、先球、Woodson Elevator、または「Hockey Stick」プローブのような神経孔器械に類似した形態であってもよい。プローブは、外科的切開を通して硬膜外腔内に配置できる。次に、湾曲した非外傷性針をプローブのカニューレの中を進め、側方に動かして神経孔の中にカニューレ挿入する。次に、真っ直ぐで可撓性のある好適なガイドワイヤもしくは針を湾曲した針の中を進めて、患者の背の皮膚から、後方に動かす。代替的に、孔のいずれか一側を外科的に切開し、ガイドワイヤをこの第二切開部から引いてもよい。

0024

別の好ましい開放式の外科的アプローチは、上記と同様にカニューレ式のプローブを利用し、その先端を神経孔に隣接またはその中の、側窩の中に配置する。次に、湾曲した非外傷性のガイドワイヤを進めてカニューレ式プローブの末端管腔の外に出し、神経孔の横を通り、椎骨関節嚢の側方、次に後方を回り、ワイヤの先端部を外科的開口部に戻す。この時点で、外科医はガイドワイヤの両端部を手にしており、ガイドワイヤを用いて組織除去装置を引く、または進めることができる。ガイドワイヤは、複数ある、使用可能な手段のいずれかにより組織除去装置に取り付けることができる。ガイドワイヤを用いて組織除去装置を引くための、一つの単純な方法は、基部に小穴をもうけることであり、組織除去装置はその中を通すことができる。開放式のアクセスは、画像誘導法、硬膜内視鏡、上記のカニューレ式プローブに加えられた内視鏡チャネル、またはその他任意の視覚化技術の助けを借りてもよい。

0025

経皮的実施例では、アクセスは、硬膜外針もしくはプローブを含むアクセス部材によって、または作業チャネルを有する硬膜外内視鏡によって達成できる。アクセス部材は、硬膜腔内に配置することができ、次にこの針、プローブまたは作業チャネルの中に、湾曲した非外傷性の針を前進させ、横に動かして神経孔にカニューレ挿入できる。開放式実施例と同様に、湾曲した針の中を、真っ直ぐで可撓性のある好適なガイドワイヤまたは針を進め、患者の背の皮膚を通して後方に動かす。経皮的アクセスは、画像による手引き、硬膜内視鏡、またはその他任意の視覚化技術の助けを借りてもよい。

0026

好適な実施例では、方法および器具は、硬膜外腔または神経孔内、組織を変更するために配置された用具と隣接する易損性神経または血管構造との間に逆行防止装置またはバリアを設置して、手術中の神経または血管の損傷防止を助ける。さらに好適な実施例では、方法および器具は、作業の安全性を向上させる手段として、神経刺激技術を利用し神経の局在を可能にする。

0027

本発明の一つの実施例では、脊椎組織を切除またはリモデリングするために硬膜針を、本明細書に記載する方法および器具の使用により可能となる作業用具に変えられる。

0028

硬膜外針を硬膜外腔内に設置した後、針を通して特殊な硬膜カテーテルを硬膜外腔内に入れる。このカテーテル器具は、その先端に針先端カバーを含み、このカバーは、硬膜外腔内で開放状態にしてから、カテーテルの基部を引くことによって引き戻され、針先端を覆う。カテーテルをベースとしたカバーは先端を鈍らせ、それによって硬膜外のような脊椎の易損性の構造を、鋭利な硬膜外針先端部から保護する。硬膜外針の先端がカバーされることで、針は硬膜外腔の中を、硬膜外とほぼ平行に、反対側または同側の側窩および神経孔に向けて、より安全に前進させることができる。針は、盲目的;画像誘導法を用いて;または内視鏡誘導法を利用して進めることができる。

0029

硬膜外針用のキャップまたはカバーを具えた硬膜外カテーテルは、硬質または可撓性の光ファイバケーブルを含んでも含まなくともよい。カテーテルに光ファイバ部材および透明な先端を付けて、硬膜外針を、硬膜外内視鏡または「ニードルスコープ」に変換することもできる。

0030

硬膜外針の一つの好適な実施例は、2つの隣接する管腔(「二重バレル」)を含み、作業用チャネルが硬膜外針に隣接する。作業チャネルは固定された永久的なものでも、またはレールおよび軌道接続のような取り外し可能なものでもよい。一つの実施例では、取り外し可能な作業チャネルは、硬膜外針の先端を硬膜外腔内に残したまま挿入または除去できる。好適な実施例では、作業チャネルの末端にある斜めの開口部は、硬膜外針管腔内を通して光ファイバ部材を配置した時に、作業チャネル用具が見やすくなるように、針に隣接するか、または同側に、硬膜外針先端の斜めの開口部と同じ方向を向いて配置される。

0031

硬膜外針または硬膜外針の作業チャネルは、逆行防止装置またはバリアを挿入するための運搬手段、硬膜外腔内での軟組織の切除およびリモデリングを容易にする別の器具ともなる。バリアは、針もしくは作業管を通し、または内視鏡もしくは切開口を通して、硬膜外腔または神経孔内に、またはそれらに隣接して送入できる薄くて平らな装置である。このような逆行防止装置は、可撓性の、湾曲した、薄く平らな材料片から成る。このバリアは、削摩、切除、刺激、処置またはリモデリングの対象組織と、易損性神経および血管構造または硬膜外との間に配置されるために、組織の処置および切除中の損傷から神経および神経血管構造を保護する役割を果たす。組織を切除および削摩するための用具は易損性神経および血管構成物とは反対側で用いられ、構成物は不注意による損傷から安全に保護される。

0032

アクセスするだけでなく、神経の保護および/または神経の位置決定確立、除圧または選択的組織の除去もしくはリモデリングも行うことができる。組織除去装置は、組織除去面を伴ったまま、例えば、神経保護部材の中、それに沿って、その上を、またはそれを利用して、例えば神経保護部材のレールまたはチャネルによって、またはガイドワイヤに沿って所定位置内に前進させるか;あるいはガイドワイヤまたは神経保護部材等を用いて所定位置内に引き入れられる。組織除去面が適切に配置されると、組織除去面は、除去するために選択された侵害組織に接触する。

0033

剥脱装置としては、例えば、剥脱、削除、および/または切断面を持った薄いベルトまたはリボンが挙げられ、神経孔を通して配置され、切除対象となる組織に対ししっかりと保持される。ベルトを保護シースまたはカバーの中に、少なくとも部分的に配置して、装置の剥脱面に対し曝される領域が、組織の剥脱および除去が望まれる領域にある程度限定されるようにすることもできる。剥脱部材は、平坦なものから曲がったものまで;狭いものから広いもの;または中実のものから中空のものまで、一または複数の、様々な潜在的に互換的な形状を取ることができる。剥脱面は様々な機能付与的な設計、または表面パターン、あるいは剥脱材料の粗さを持つこともできる。器具は、医師が作業できるように、剥脱部材の両自由端だけでなく、随意選択保護スリーブまたはカバーの端部も患者の外に置かれる。

0034

選択的な保護スリーブまたはシース具備するときは、スリーブの両端は患者の外側に引っ張り保持し、隣接する組織に有意な摩擦および/または損傷を与えることなくスリーブを通して剥脱ベルトまたはリボンを引き戻し、進められるようにする。まず、剥脱リボンの両端を同時に引っ張り、装置を後方および/または側方に引き、それによって脊椎組織をリボンの剥脱面および/または切断面に接触させる。リボンの一端を他端よりも強く引くと、リボンはより強く引かれた方向に動くと同時に、引く力が小さい反対側の力は維持されて、剥脱面と切除対象組織との間の運動に伴って摩擦を生じる。

0035

開放式手術の実施例では、リボンもしくはベルト、および/またはカバーもしくはスリーブは、外科的切開を通して配置できる。経皮的実施例では、装置は、ワイヤにかぶせられた針を通して挿入できる。経皮的な方法と同様に、画像誘導法および/または硬膜内視鏡を利用して配置を補助することができる。

0036

ひとたび外科的器具が設置されると、医師は剥脱によって、即ち切除対象組織を横切るように剥脱面を滑らせることによって、側窩および神経孔を拡張できる。剥脱の標的となる侵害組織としては、側黄色靱帯、前部および中央椎骨関節、および骨増殖体が挙げられるが、これらに限定されない。医師は、除去対象組織に対する剥脱面の力および速度を制御すると同時に、任意のカバーで剥脱部材にさらされる組織を画定する。

0037

剥脱部材カバーの一つの実施例は、組織の剥脱を意図しない領域の剥脱面およびベルトもしくはリボンの裏側を包む神経刺激装置を、剥脱面および/または保護カバーもしくはスリーブ内に組み入れ、設置が正確であることを確認し、医師が確実に神経組織を意図しない剥脱に供しないようにすることで、安全性を高めることもできる。

0038

一つの実施例では、方法および器具は、外科的方法の後に圧迫包帯を置くことを含む。神経孔および側窩を拡張した後、外科的包帯としてベルト、またはリボンを剥脱した組織表面にしっかりと引いて当てて残すことは有用である。圧迫包帯は、神経孔をより広く開いた状態で止血強化し、治癒を促進し、続く組織のリモデリングを促進することが期待される。さらには、外科的包帯は、神経または神経血管構造から組織の破壊物片を捕捉するバリアを提供すると同時に、手術部位に薬物を、おそらくはデポー剤として送入するための任意の技術も提供する。最後に、圧迫包帯は手術直後の間、神経根に向けて平滑面も提示するだろう。

0039

本発明はまた、組織切除または剥脱後に、圧迫包帯として用いることができる方法および器具についても記載する。圧迫包帯の一つの実施例は、図49に描かれているように、神経孔を通して、椎骨関節および黄色靱帯の周囲がしっかりと包まれた位置に置かれる。治療組織表面にしっかり押しつけることによって、このような装置は所望組織のリモデリングを促進する;浮腫が、治癒初期に神経または血管組織を侵害して破壊片を含むのを予防し;手術後の止血を促進し;生組織表面と隣接する神経および血管構成物との間の瘢痕形成を阻止し;隣接する切除組織表面との接触に起因する、神経および血管構成物への炎症または刺激を避け;手術後の持続的薬物(例えばステロイド凝血促進物接着バリア)送入のためのメカニズムとして機能する。

0040

この神経孔圧迫包帯は、例えば任意の保護シースを含み、剥脱した面に対して経皮的にしっかりと固定させて保持してよい。代替的または任意で、組織剥脱後に別の経皮的に取り外せる圧迫包帯を、生分解性成分と共に、またはなしに設置できる。更に別の実施例では、完全な生分解性圧迫包帯は、圧迫包帯が作業後に完全に埋め込まれて残るようにして、剥脱した面に対してしっかりと置くことができる。

0041

選択的組織除去の間に、神経損傷リスク下げるために、本発明の実施例は、組織除去中に神経保護を供してもよい。一つの実施例では、神経保護部材、例えばシース、シールド、または逆行防止装置が、神経保護部材が神経孔内の侵害組織を、その下にある靭帯、隣接する神経根、脊髄神経節、およびまたは神経血管系から分離するように配置される(例えば、ガイドワイヤを用いて所定位置上に進める、または引き込む)。次に、組織除去装置を侵害組織と神経保護部材の間の位置に進めて、組織の除去を進める。神経保護部材は、非外傷性のプロフィルを好適に有し、組織損傷を減らす。例えば、部材は、丸みのついた縁部を具備できる。さらには、組織除去部材またはシールド上の低摩擦材料コーティング、または親水性コーティングは、硬膜外腔および神経孔を通して、傷付けることなくこれらの装置を挿入することに役立つだろう。

0042

神経保護部材は、患者組織に対し露出する組織除去装置を、開口部局所領域だけに制限する窓または局所開口部を含むことができる。開口部は、それが除去したい組織の領域の真下にくるように、例えば神経孔および侵害組織の真下に来るように配置できる。例えば、破壊片を除去するために、窓を通して洗浄および/または吸引を行うこともできる。窓を通して吸入を行い、侵害組織を嵌入し、かつ/または標的組織密封を提供することもできる。任意で、シース窓は、組織除去装置と協働する切断部材を含んでもよい。さらに、組織除去装置は、その切断部材を窓に提供してもよい。窓は、医師によって、任意で、望むように開き、閉じ、または大きさを変更できる。例えば、窓は、送入中は閉じ、組織除去中は開き、そしてシース回復中は閉じることができる。神経保護部材が、裏面シールドを具える場合は、組織除去装置は、シールド縁部内、またはシールドと連結しているレールを通り送入できる。

0043

神経保護は、組織除去中に提供でき、例えば選択的組織除去中の神経学的損傷のリスクを下げることができる。神経保護部材は、針先端を神経孔に隣接させて、またはその中に置いた後に配置できる。神経保護部材は、シース、シールド、逆行防止装置、またはこれらの組合せでよい。

0044

追加の安全予防装置として、本発明の実施例は、任意で神経位置決定部材を含み、神経保護部材および/または組織除去装置を、確実に、適切な場所に配置できるようにする。神経位置決定部材は、神経保護部材および/または組織除去装置とは別の部材でも、それらと一体化してもよい。一つの実施例では、神経保護部材は、一体化された神経位置決定部材を持つシースを含む。別の実施例では、神経保護部材は、一体化された神経位置決定部材を持つシールドを含む。さらに別の実施例では、神経保護部材は、組織除去中に静止状態を保つための、運動中の組織除去部材に隣接して置かれる組織除去器具の一部分を含んでよい。伝導性の神経位置決定部材を用いて、神経構造およびそれらに隣接する血管構造が、非作業域にまたは神経保護部材の裏側に在ることを確認することができる。

0045

神経保護部材の裏面にある神経位置決定部材は(即ち適切に配置された時には、神経根と接触するか、それに隣接する神経位置推定部材の側)を、刺激波形を用いて活性化して神経根を刺激し、それによって裏面が神経根に近接して配置されていることを確認する積極的な制御を提供できる。適切な低強度の電気刺激を裏面表面に加えると、患者の四肢の感覚および/または運動神経が刺激される。同様に、神経保護部材の作業側または組織除去部材上(即ち神経保護部材、または除去対象に選ばれた侵害組織に面する組織除去部材の側)にある神経位置決定部材を、負の反応または神経刺激なしであることを予想しながら刺激波形を用いて作動させ、作業側が神経根に接触していないこと、および組織除去を安全に進めることができることを確認する。神経位置決定部材は、神経保護部材および/または組織除去部材の任意の側または表面に具備できる。

0046

これらの方法および装置を用いた安全な組織の除去、削摩およびリモデリングは、正確な神経位置決定を補助する補完的方法および器具によってさらに可能になる。神経位置決定は、キャップをされた硬膜外針先端内;変更対象組織と接触する硬膜外用具内;または作業バリアの一側または両側に配置された伝導性材料を通して神経を刺激することによって実施される。神経刺激は、電気刺激に対する感覚および/または運動性の反応について、患者をモニタリングすることと関連して行われるだろう。

0047

前記逆行防止装置もまた、作業側および/非作業側に、伝導性部材を包含する神経位置決定能力を含むことができる。伝導性部材を用いて、神経およびそれらに隣接する血管構成物がバリアの非作業側に在ることを証明できる。バリアを側窩または神経孔を通して設置すると、非作業域表面への適切な、低強度の電気刺激は患者の四肢の感覚および運動神経を刺激するが、一方作業表面では、適切な電気伝導性により神経刺激は起きない。

0048

神経刺激は、体感覚性誘発電位SSEP)、運動誘発電位(MEP)をモニタリングすること、および/または四肢の筋収縮視覚兆候探すことによって、モニタリングできる。(体感覚性誘発電位(SSEP)は、感覚神経、または混合感覚運動神経を、繰り返し、準最大電気的刺激することで非侵襲性試験できる。脳は神経刺激に反応して脳活動電位電気波)を発するが、これは、表面電極を用いて頭蓋および脊椎全体について測定および記録することができる。典型的には、必要とされる電流が小さく、アーチファクトが低いことから、術中SSEPモニタリングには針電極が用いられる。記録された反応は、神経構造の活性化を表す一連の波である。)SSEP、SEP、MEP、またはEMGフィードバックは、視覚的にモニタリングおよび/または記録することができ、あるいは聴覚的にモニタリングでき、聴覚信号の大きさまたは周波数に関係する定量的なフィードバック(例えば、ガイガーカウンタタイプの定量的聴覚フィードバック)に変換できる可能性もある。信号または刺激の強度をモニタリングし、これを用いて設置時の神経の位置を決定することもできる。

0049

例えば、外科医は神経刺激装置を用いて、バリアの作業側の易損性神経が刺激されていないことを、作業用具を用いた組織処理を開始するまえに確認することができる。例えば、側窩または神経孔内にバリアを配置すると、外科医は最初にバリアの作業側に沿って、次にバリアの裏面に沿って電流を送ることができる。作業側の低レベルの刺激は、神経を刺激しないと予想されるが、一方バリア裏面への同じ刺激は背根、神経根、または神経節を刺激すると予想される。

0050

神経位置決定は、外科的機器(例えば焼灼装置把握器カミソリ、バー、プローブ等)を追加することによって、さらに可能にできる。電流を選択的に送りながら、患者を神経刺激についてモニタリングし、電流を選択的に送りながら(例えば電気的に刺激しながら)同時に患者を同様の電気刺激についてモニタリングして、例えば神経の位置をさらに決定するといった神経位置のさらなる決定を可能にする外科的機器を用いることができる。刺激を定量化することで、神経の位置を決定することが可能になる。例えば、使用者は、装置が神経構成物に接近するより強い刺激を感知し、または神経構成物に接近し、または遠ざかる刺激体を区別できるように較正されたセンサ入力を用いることができる。安全性を高めるために、外科装置は、組織除去前または除去(例えば切除)中に自動的に刺激を加えるように設計でき、かつ神経刺激が感知された時には組織除去(例えば切除)を自動的に停止するように設計できる。

0051

組織除去装置(例えば組織剥脱装置)は、経皮的、または開放手術のいずれかによって、脊椎の神経孔を通り、かつ少なくとも一部が椎間関節の前方境界の周囲、黄色靱帯の後方に位置するように配置できる。代替的または任意で、除去装置(例えば剥脱装置)を、椎間関節前方の神経孔を通して黄色靱帯そのものの中に、もしくは貫通させ、またはその後方に配置することができる。脊椎神経孔に配置した後、装置を用いて椎間関節の前方、側窩および神経孔内の神経血管構成物を侵害している組織を除去または選択的に除去し、選択的な組織の除去によって側窩および神経孔を拡張することができる。除去対象となる侵害組織としては、黄色靱帯、前方および中央椎間、椎間骨棘、および/または骨増殖体が挙げられるが、これらに限定されない。別の実施例では、組織除去装置は、中央狭窄を除去するために配置できる。

0052

組織除去装置の組織除去面は、侵害組織の全て、または一部を選択的に除去するための各種組織除去部材を含むことができる。一つの実施例では、組織除去面は、一つまたは複数の、例えば緊張した状態で、侵害組織を横切って牽引または引っ張られ、切断、削除等によって組織を除去する、非動力式の組織除去機械部材を含む。

0053

組織除去中、組織除去装置は侵害組織を横切って、単一方向に牽引しても、または交互に牽引してもよい。機械部材は、ブレード帯鋸、または糸鋸のような切断部材を含むことができる。ブレードは、所望の様々な形(例えば鋸歯型)、サイズ、および構成を含んでよい。代替的に、機械部材は、ダイヤモンドまたは酸化物コーティングのような研磨剤を含んでよい。さらには、協働するブレードを具備させ、ギロチン型またはハサミ型切断動作を得ることができる。ブレードは、組織除去装置に取り付けることができ、または押抜き破砕、または型押しし、その後、任意で装置を用いて押抜きした縁部を研削して作ることができる。代替的に、ブレードは化学的エッチング工程によっても形作ることができる。ブレードは切断を容易にする3次元プロフィルを含み、例えば弓形または波形、または「チーズおろし」プロフィルを含むことができる。さらには、ブレードは、組織を除去する方向に対し、一または複数の角度で設置できる。ブレードの切断面は、単一方向に向けることも、複数の方向に向けることもできる。これに加えて、ブレードは鋸歯型にできる。別の代替物としては、機械部材は、切断ワイヤまたは糸鋸、例えば一または複数のギグリーを含むことができる。複数または切断ワイヤもしくはギグリー鋸を一つに連結または組立てるか、あるいは平坦にして実質的に平らな切断面を形作ることができる。さらには、糸鋸またはギグリー鋸には、リボンの裏張りが取り付けられ、前記リボンは組織切除装置の貫通深度を制限する(「深さ止めリボン」)。

0054

別の実施例では、組織除去面は、一または複数の動力式の組織除去機械部材を含む。動力式組織除去機械部材は、例えば、帯鋸、ベルトシェーバ回転式バー、またはブレード、レシプロ式バーまたはブレード等を含むことができる。

0055

組織除去面は、組織の削摩、気化、破壊、またはモジュラスを変更する、例えば組織除去を支援する、エネルギー送入システムを有することができる。組織除去システムは、一または複数種類のエネルギーを送入して組織の除去を促進できる。エネルギーは、電気、超音波、熱、マイクロ波レーザ冷気、またはこれらの組合せでよい。別の実施例では、組織除去面は、一または複数の、組織除去/削摩のための電気外科手術部材を含む。付加的または代替的に、電気外科手術部材は、止血を達成し、かつ/または神経位置決定を促進するのにも利用できる。単極または双極性RF部材は、例えば、熱波または実質的な非熱波を用いて、利用および実現できる。

0056

その他の公知組織除去部材を、たとえばレーザ、高圧流体熱部材放射性部材等を含む組織除去装置とともに利用してもよい。各種組織除去部材は、所要であれば、様々な組み合わせで用いることができると理解すべきである。

0057

設置、診断、治療、および/または除去中の摩擦を減らすために、アクセス部材、神経保護部材、および/または組織除去装置は、潤滑性コーティング、例えば親水性コーティング、ポリテトラフルオロエチレン)コーティング等を有するか、または含むことができる。コーティングは、設置、診断、治療、および/または除去中の摩擦を減らすことができる。さらには、組織除去装置、アクセス部材、および/または神経保護部材は、生体適合性および/または非脆弱性でよい。破砕片除去部材が提供されてもよい。

0058

方法は、硬膜外腔内に挿入された硬膜針を通して行うことができる。硬膜外針は、経皮的、または開口切開により、または標準的な後部正中傍(層間)または正中線突間)法を利用して、当技術分野の通常の技術レベルを有する者に公知である抵抗消失技術を用いて、挿入することができる。

0059

次に、カテーテルを針に通して硬膜外腔内に入れることができる。カテーテルの遠位先端部には、例えば、針先端を覆うように設計できる保護フード、カバー、または針キャップを備えることができる。カテーテル遠位先端を硬膜外腔内に配置すると、使用者は保護フードカバーを開くことができる。保護カバーを開いた後、保護フードカバーが硬膜針先端領域内にある鋭利縁部または尖頭をしっかり封じ込めるまで、カテーテルを針の中に滑らせ収納できる。保護フードカバーが針先端をしっかり保護している時、カテーテルを針に固定できる。針先端に保護フードカバーが付いた針は、針先鈍い機器として配列することができる。

0060

次に針は、針の遠位端が神経孔に隣接する側窩内に入るまで進めることができる。使用者は、針からのフィードバックの触覚、画像誘導法(例えばX線透視検査)、またはこれらの組合せを利用して、針遠位端を側窩に配置することができる。

0061

組織除去装置は、除去対象の侵害組織と神経保護部材の間に配置できる。湾曲した可撓性のスタイレットカテーテル内に挿入できる。次に、カテーテルを、針の中を前進させることができる。カテーテルの先端を、例えば椎骨関節の下位境界線に沿って、神経および神経血管構成物に向けて、神経孔を通し横に動かすことができる。

0062

非外傷性の湾曲した針を硬膜外カテーテルの中を進めて、神経孔、さらには切除対象の組織と保護された神経組織の間を通して動かすことができる。

0063

硬膜外針の中を湾曲した薄いシールドを前進させて、神経孔を通して動かすことができ、さらには切除対象の組織と保護された神経組織の間に配置することもできる。

0064

カテーテル、湾曲した針、またはシールドは、例えば除去対象の組織と神経および神経血管構成物との間のバリアとして利用できる。カテーテル、湾曲した針、またはシールドは、例えば除去対象の組織と神経および神経血管構成物との間へのバリアの送入を補助できる。カテーテル、湾曲した針、またはシールドは、神経孔内で拡張して、例えば除去対象の組織と神経および神経血管構造物との間のバリアとして利用することができる。神経保護部材は、非外傷性のプロフィルを有し、例えば組織への損傷を減らすことができる。神経保護部材は、丸みのついた縁部を有することができる。

0065

使用者は、例えば、遠位の透明な先端で覆うことができる光ファイバ部材を用いて、硬膜外腔を見ることができる。光ファイバ部材は、硬膜カテーテル内を送入できる。光ファイバ部材は、硬膜針の中または隣接する作業チャネルを用いて送入できる。

0066

開放式手術の実施例では、アクセスは、カニューレ式のボールチッププローブのようなカニューレ式プローブ、Woodsonエレベータ、またはホッケースティックハイブリッド(Hockey Stick hybrid)を含むアクセス部材を用いて実現できる。プローブは、外科的切開を通し、硬膜外腔内に配置できる。非外傷性針のような湾曲部材を、次にプローブのカニューレの中を前進させて、横方向に動かし、神経孔にカニューレ挿入することができる。直接目で見ること、および触覚のフィードバックに加え、開放式のアクセスは、画像誘導法、硬膜外内視鏡、またはその他の視覚化技術を用いて補助することができる。

0067

神経保護部材がシースを含むときは、組織除去装置は、シースの中またはシースに沿って、またはシースと共に送入できる。シースは、窓または局所開口部を有することができ、これらは患者組織への組織除去装置の露出を開口部の局所領域にだけ限定している。開口部は、除去を所望する組織の領域の真下、例えば神経孔および中心管、側窩の中、および/または神経孔内の侵害組織の真下に配置できる。

0068

窓を通して、例えば破砕片を除去するために、洗浄および/または吸引を行うことができる。窓を通して吸入し、侵害組織を嵌合し、および/または標的組織に対し密封を供し、および/または組織破砕片を取り除き、および/または流体を取り除くことができる。シースの窓は、組織除去装置と協働する切断または削摩部材を有することができる。組織除去装置は、窓に組織除去部材を提供することができる。所要であれば、窓は任意で、医師によって開放、閉鎖、または大きさの変更ができる。例えば、窓は、送入中は閉鎖し、組織除去中は開放し、次にシース格納中は閉鎖することができる。

0069

神経位置決定部材を用い、神経保護部材および/または組織除去装置の位置決定を向上させることができる。神経位置決定部材は分離部材を有することができるか、または神経保護部材および/または組織除去装置と一体化できる。一つの実施例では、神経保護部材は、神経位置決定部材が一体化されたシースまたはその他部材を有することができる。伝導性神経位置決定部材を用いて、神経構成物が非作業域またはバリアの裏側にあることを確認できる。神経保護部材裏側(即ち、適切に配置された時に神経根と接触する神経保護部材の側)の神経位置決定部材は、裏側の電流(例えば波形として送られる)によって作動させることができる。裏側電流は、神経根または他の神経構成物を刺激することができ、例えば神経根に隣接して裏側が位置取りされている使用者に信号を送ることができる。裏側表面の低強度電流は、患者の四肢の感覚または運動神経を刺激できる。神経保護部材の作業側(即ち除去対象の侵害組織に対向する神経保護部材の側)にある神経位置決定部材は、正面側の電流(例えば波形、例えば裏側の電流の波形とは異なる特徴を持った波形として送られる)によって作動できる。電流は負の反応を刺激できるか、または全く神経を刺激せず、例えば作業側が神経根と接触していないか、組織が安全に除去できている使用者に信号を送ることができる。神経位置決定部材は、神経保護部材の任意の側、または全ての側に提供することができる。

0070

任意で神経保護および/または神経位置決定を含めてアクセスを確立させ、組織除去装置を、組織除去面が除去対象となる侵害組織に接触するように配置して、使用者は組織を選択的に除去できる。組織の除去は、神経および/または神経血管を除圧するだろう。侵害組織の弾性モジュラスを変更して、例えば、組織の除去を促進できる。例えば、軟組織のモジュラスを上げて、軟組織に組織除去部材の手がかりを得ることができる。このようなモジュラスの変更は、例えば圧迫、変性電気手術提示、熱リモデリング(高温または低温)、化学的変化エポキシもしくはグルー、またはヒドロゲル、あるいはこれらの組合せによって実現できる。モジュラス変更中または変更後の組織のリモデリングは侵害を軽減し、組織除去の必要性を回避または減ずることができる。

0071

エネルギー送入システムと組み合わせるか、または単独で、組織除去手段である、一つまたは複数の非動力式の組織除去機械部材(例えばブレードまたは鋸のような剥脱または切断部材)を、侵害組織を横断するように引いて、切断、削除、薄切、はさみ切り断裁、破砕、剪断、剥脱、またはこれらの組合せによって組織を除去できる。ブレードは、侵害組織を、一方向に横断して引くこと、および/または前後に引くことができる。組織除去機械部材は、ダイヤモンドまたは酸化コーティング剤のような研磨剤を有してよい。

0072

ブレードは、様々な形状、サイズおよび構成を有することができる。ブレードは、例えばギロチン型またはハサミ型の切断動作で協働できる。ブレードは、組織除去装置に取り付けるか、または一体化できる。ブレードは、組織除去装置によって研削、押抜き、または型押しによって形成することができる。ブレードは、組織除去装置の押抜き、または型押しされた縁部を研削することによって形成することができる。ブレードは、化学的エッチング工程によって形作ることができる。ブレードは切断を容易にする3次元プロフィルを有し、例えば弓形または波形、または「チーズおろし」プロフィルを持つことができる。ブレードは、組織を除去する方向に対し、一または複数の角度で設置できる。ブレードは、組織を横断して切断するブレード(即ち帯鋸のような)を用いて作ることができる。ブレードは切断面を持つことができる。切断面は、一方向または複数の方向に向けることができる。ブレードは鋸歯とすることが可能である。

0073

鋸は、糸鋸または鋸でよい。糸鋸はギグリー鋸でよい。複数の糸鋸またはギグリー鋸を一つに連結または組み立てることができ、または平板にして実質的に平坦な切断面を形作ることができる。糸鋸は、平らなリボンの上に装着できる。リボンは、例えば鋸の貫通を制限する深止め装置でよい。

0074

組織除去面は、一または複数の動力式の組織除去機械部材を有することができる。動力式組織除去機械部材は、例えば帯鋸、ベルトシェーバ、回転バーまたはブレード、レシプロ式バーまたはブレード、あるいはこれらの組合せでよい。

0075

当該器具および方法により、病的な脊椎組織の選択的除去を容易にして、脊椎狭窄を煩う患者の症状緩和を可能にする。

0076

脊椎の解剖を変更するための方法を開示する。この方法は、手術器具を硬膜外腔に送ること、および脊椎の側窩、神経孔または中心管内の神経または血管構成物を侵害している組織を、器具を使って手術的に変更することを含む。組織の外科的な変更は、組織を削摩すること、組織を切除すること、組織を除去すること、組織を剥脱すること、組織を収縮させること、組織にステント移植すること、組織を保持すること、または組織を熱縮小させることを包含する。外科的な組織の変更は、これに加えて、脊椎の側窩、神経孔、または中心管を拡張することも含む。

0077

手術器具を硬膜外腔に送入することは、硬膜外針を硬膜腔に送入することを含み、脊椎の側窩、神経孔または中心管を拡張することは、硬膜外針を通して送入された用具を用いて、焦点をあてた組織の変更を含むことができる。また、手術器具の硬膜外腔への送入は、硬膜外針を硬膜外腔に送入することを含み、脊椎の側窩、神経孔または中心管の拡張は、硬膜外針に隣接して配置された作業チャネルを通して送られた用具によって、焦点をあてた組織を変更することを含むことができる。

0078

手術器具の送入は、硬膜針を硬膜腔内で内視鏡に変換することを含むことができる。また、硬膜腔への手術器具の送入は、硬膜腔への作業用内視鏡の送入を含み、脊椎の側窩、神経孔または中心管の拡張には、作業用内視鏡を通して送られた用具によって、焦点をあてた組織を変更することを含むことができる。また、手術器具の送入は、硬膜腔内に針の先端を設置した後に、先端を鈍らせた器具に硬膜針を変換することを含むことができる。また、硬膜針の変換は、硬膜針を通して硬膜カテーテルを硬膜腔内に通し、カテーテルを介して送られた硬膜針カバー付きの針先端を覆うことを含むことができる。

0079

手術器具の送入はまた、硬膜外カテーテル内に配置された視覚化部材を用いて、硬膜外針を内視鏡に変換することを含むことができる。手術器具の送入は、硬膜外腔に流体を注入して視覚化を向上させることを含むことができる。手術器具の送入は、手術器具に並べて、取り出し可能な作業チャネルを挿入することを含むことができる。手術器具の送入は、二重管腔硬膜外針の遠位先端を硬膜外腔内に挿入し、二重管腔の少なくとも一つを硬膜外腔に器械を送るための作業チャネルとして用いることを含むことができる。手術器具の送入は、組織焼灼用具、組織レーザ装置高周波送入装置、骨鉗子、組織研磨器、プローブ、骨ドリル組織シェーバ、バー、組織送器、およびこれらの組み合わせからなる群より選ばれた機器を、手術器具に挿入することを含むことができる。

0080

硬膜外針の送入は、硬膜外針を、針先端が治療を行おうとする場所付近の位置まで挿入することを含むことができる。硬膜外針の送入は、硬膜外針を治療を行おうとする脊椎の高さより低い間空に挿入することを含むことができる。

0081

手術器具の送入は、開放された手術経路を通る器具の送入を含むことができる。硬膜外針の送入は、後方の、層間を通る経皮経路による針の送入を含むことができる。硬膜外針の送入は、後方の、層を貫通する経皮的経路による針の送入を含むことができる。硬膜外針の送入は、後方、正中の、棘突間の経皮的経路による針の送入を含むことができる。硬膜外針の送入は、神経腔を、その側方から通る経皮的経路による針の送入を含むことができる。拡張は、機械的バリアまたは逆行防止装置を切除対象組織と隣接する神経もしくは血管構成物との間に置くことを含むことができる。バリアは操作することができる。

0082

脊椎の解剖を変更する方法は、手術器具が正しく設置されていることの確認を含むことができる。適切な設置の確認は、神経刺激装置を用いた適切な設置の確認を含むことができる。神経刺激装置を用いた適切な設置の確認はさらに、手術器具の組織リモデリング側に設置された刺激線を用いた適切な設置の確認を含む。脊椎の解剖を変更する方法は、刺激線をバリアの組織リモデリング側、またはバリアの裏側に設置した刺激線を持つ神経刺激装置を用いて、手術器具またはバリアの適切な設置を確認することを含むことができる。

0083

脊椎の解剖を変更する方法は、体性感覚誘発電位(SSEP)を利用する、神経刺激装置を用いた神経刺激のモニタリングを含むことができる。脊椎の解剖を変更する方法は、運動誘発電位(MEP)を利用する、神経刺激装置を用いた神経刺激のモニタリングを含むことができる。脊椎の解剖を変更する方法は、運動神経が誘発する患者の動きを利用する、神経刺激装置を用いた神経刺激のモニタリングを含むことができる。脊椎の解剖を変更する方法は、神経刺激装置に対する患者の言語感覚反応を利用した、神経刺激のモニタリングを含むことができる。

0084

脊椎の解剖を変更する方法は、画像化を利用した拡張のモニタリングを含むことができる。脊椎の解剖を変更する方法は、X線画像MRI画像CT画像超音波画像放射線画像、外科的三角法赤外線またはRFによる外科的三角法の下に行われる、組織の外科的変更を含むことができる。

0085

脊椎の解剖を変更する方法は、手術後に神経経路または神経孔を拡張するために、手術でリモデリングした組織または骨表面に組織の圧迫を加える部材を設置することを含むことができる。脊椎の解剖を変更する方法は、神経経路または神経孔を生体内で拡張するために、組織または骨表面をリモデリングするための、組織を圧迫し、かつ保持する部材を設置することを含むことができる。部材の設置は、経皮的技術を用いて、硬膜外腔を経て、神経孔を通り、治療する脊椎狭窄の高さ、および椎間関節複合体の周囲、または椎間関節複合体に隣接する椎弓板に部材を設置することを含むことができる。脊椎の解剖を変更する方法は、部材を所定の張力まで締め付けることを含むことができる。部材の設置は、直近の椎骨の頭側椎弓板に開けられた穴を通して輪をつくるコードまたはヒモである後方アンカーを有する部材を設置することを含むことができる。脊椎の解剖を変更する方法は、張力計または、リモデリング対象の組織に対し張力を保持するその他の計測装置部材を使って、所定のレベルに部材に張力を加えることを含むことができる。

0086

脊椎の解剖を変える方法は、炎症を軽減することを目的とするか、または部材からの軟組織のリモデリングもしくは骨の成長を促進することを目的とする生物学的な活性物質を放出することを含むことができる。

0087

本明細書では、病巣組織を変更するための器具を開示する。器具は、硬膜外腔内部の設置のために形成された部材、前記部材を通して硬膜外腔内に送られ、神経、神経血管または構成物を侵害している脊椎の解剖をリモデリングするために形成された手術用具を有する。部材は、硬膜外針を含むことができ、このとき手術用具は、硬膜外針を介して設置するために形成された組織リモデリング装置をさらに含む。

0088

硬膜外針は、後方脊椎間正中法(posterior interspinal midline approach)、後方近正中椎弓板間法(posterior paramedian interlaminar approach)、椎弓板の穴を通る後方経椎弓板近正中法(posterior translaminar paramedian approach)、椎間関節の前方境界周囲での神経孔法(neural foramia approach)、およびこれらの組合せからなる群より選んだ方法によって、硬膜外腔内に配置するよう形成することができる。硬膜外針は、近接する二つの管腔を含むことができ、第二管腔は硬膜外腔内に手術用具を送り込むための作業チャネルとして機能するように形成される。

0089

器具は、いったん開いてから引き戻して針の先端を覆うことができる硬膜外針先端カバーを使って、針先を鈍らせた機器に硬膜外針を変換するように形成された硬膜外カテーテルを有することができる。硬膜外カテーテルは、視覚化のための光ファイバケーブルを有することができる。器具は、針と並んで設置のために形成されたアクセス用具のための挿入可能かつ可動式の作業チャネルを有することができる。

0090

組織リモデリング装置は、組織焼灼用具、組織レーザ装置、高周波送入装置、骨鉗子、組織把握器、プローブ、骨ドリル、組織シェーバ、バー、組織送器、およびこれらの組み合わせから成る群より選ぶことができる。

0091

手術用具は、神経刺激を発生することができる。器具は、神経刺激をモニタリングして、手術用具の作業面が組織リモデリング中に易損性の神経組織に接近したことを知るための装置を有することができる。

0092

神経、神経血管または靱帯構成物を侵害する脊椎の解剖をリモデリングしている間に、隣接する構成物を保護する器具を開示する。器具は、切除対象組織と隣接構成物との間に配置できるよう形成された機械的バリアを有する。機械的バリアは、開放切開部から挿入できるように形作ることができる。機械的バリアは、内視鏡作業チャネルを通して挿入するように形成することができる。

0093

器具は、視覚化部材と共に使用するように形成することができる。視覚化部材は、硬膜外内視鏡、透視装置、超音波、X線MRI、およびこれらの組合せから成る群より選択できる。器具は神経刺激装置を有することができ、バリアを容易に適切に設置できる。伝導性部材は神経刺激装置をバリアの組織変更側またはバリアの裏面に設けて、神経位置決定を容易にすることができる。組織リモデリング装置の作業面は、神経刺激能力を備えることができ、それにより組織除去前に神経組織の位置決定の陽性および陰性コントロールをすることが可能となる。

0094

器具は、電気的神経刺激をモニタリングするためのモニタリング技術を含むことができる。モニタリング技術は、SSEP(体性感覚誘発電位);MEP(運動誘発電位);EMG:電気刺激に対する患者の感覚経験についての言語による質問神経筋肉の刺激と運動をモニタリングする視覚技術、機械的技術、触覚技術、およびこれらの組合せから成る群より選択できる。

0095

器具は、神経経路または拡張後の神経孔の中の、手術によりリモデリングされた組織または骨表面に対し組織を圧迫できるように形成された部材を含むことができる。前記部材は、硬膜外腔を介して、脊椎狭窄治療が行われるレベルの神経孔を通し、椎間関節複合体または椎間関節複合体に隣接する板を回りに、経皮的に設置できるように形成されている。部材は、炎症を軽減し、軟組織のリモデリングまたは骨の成長を促進する目的の、生物学的な活性物質を放出するように形成されている。

0096

器具は、脊椎狭窄を緩和することを目的として、所定の張力まで締め付けられるように形成することができる。部材は、椎骨の頭側の椎弓板に開けられた穴を通して、輪をつくるコードまたはヒモを有する後方アンカーを含むことができる。部材の張力は、張力計または、リモデリング対象の組織に対し張力を保持するその他計測装置部材を使って、所定のレベルになるよう設定されている。

0097

器具は、侵害された神経および血管構造に加わる圧力を解除し、組織のリモデリングを促進するために、引っ張られた時に、脊椎組織を引き入れて圧力をかけ続けるように形成された神経孔圧迫部材を有することができる。器具は、神経孔圧迫部材を引っ張るための装置であって、部材の一方の端部を所望する張力レベルで一つにロッキングする前に、部材を前記張力レベルまで引っ張ることによって部材の両端を椎弓板の後方で一つにして固定するように形成された装置を有することができる。

0098

器具は、神経孔圧迫部材によって、椎弓板の側面に、椎間関節複合体を囲むようにかけられたループを締め付けるように形成され、かつロッキングまたはクランピング部材を通して圧迫部材を指定された張力まで締め付け、黄色靱帯を脊椎管、側窩および神経孔の後方に引っ張るように形成された、牽引引っ張り装置を有することができる。

0099

器具は、神経孔圧迫部材によって椎弓板を囲むように形成されたループを、椎間関節複合体の近く、椎弓板の側部の範囲で締めつけ、かつ圧迫部材をロッキングまたはクランピング部材を通して指定された張力まで締め付け、黄色靱帯を脊椎管内、側窩および神経孔内の後方に引っ張るように形成された引っ張り装置を有することができる。

0100

神経孔圧迫部材の自由端の少なくとも一つは、皮下に置かれ、その後の部材の除去を容易にするように作ることができる。圧迫部材は生体分解性でよい。

0101

圧迫部材は、薬物、生物活性化合物、ステロイド、デポーステロイド、抗炎症剤、およびこれらの組合せから成る群から選ばれる治療薬を含んでよい。薬剤は、即時放出するように作ることができる。薬剤は、持続的に局所送入するように作ることができる。

0102

患者の骨または軟組織を変更する方法を開示する。この方法は、組織剥脱装置を変更しようとする組織を貫通して設置すること、組織剥脱装置に張力を加えて固定し、装置の剥脱面を変更しようとする組織にしっかり押し当てること、および剥脱部材の剥脱表面を変更しようとする組織に対し滑動させ、それによって剥脱面直近の骨または軟組織を変更することを含む。変更例には、剥脱、除去またはリモデリングを含めてもよい。

0103

組織剥脱装置を変更する組織を貫通して設置することは、患者の脊椎内にある神経、神経血管、または靱帯構成物を侵害している脊椎組織を貫通して装置を設置することを含むことができる。組織剥脱装置を設置することは、患者の脊椎内にある神経、神経血管、または靱帯の経路を貫通して組織剥脱装置を設置すること、組織剥脱装置に張力を加えて保持し、経路内の組織に剥脱面を押しつけることを含み、かつ滑動させることは、組織を摩擦により削り経路を拡張することを含む。経路を貫通して組織剥脱装置を設置することは、組織剥脱装置を患者脊椎の神経孔を通して、椎間関節の前方境界の周囲に設置することを含むことができる。患者脊椎の神経孔を通して、椎間関節の前方境界の周囲への組織剥脱装置の設置は、装置を、開放手術による経路、経皮的な経路、後方からの経皮的な経路、脊椎管からの経皮的な経路、脊椎管を経る経皮的な経路、脊椎内からの経皮的な経路、神経孔を通り側方向に向かう経路、およびこれらの組合せから成る群より選択される経路からの装置の設置を含むことができる。組織剥脱装置の設置は、保護シースまたはカバー内に装置を置くことを含むことができる。

0104

前記方法は、患者の脊椎内の神経、神経血管または靱帯構成物を侵害している脊椎組織を変更することを含むことができる。

0105

経路の拡張は、患者の脊椎内にある疾患状態の経路を拡張することを含むことができる。

0106

経路内の組織に圧力を加えて組織剥脱装置を保持することは、椎間関節嚢の前面、椎間関節嚢の中央面、椎間関節の上部関節突起、黄色靱帯、黄色靱帯に結合している組織、突出した脊椎板物質、瘢痕組織、およびこれらの組合せから成る群より選択される組織に対し組織剥脱装置の剥脱表面を設置することを含むことができる。

0107

組織に対して組織剥脱装置を滑動させることは、組織剥脱装置の剥脱面を、側窩、神経孔、または中心脊椎管を、摩擦により削り拡張することを含むことができる。剥脱面を滑動させることは、摩擦により削ることで側窩、神経孔または中心脊椎管を拡張することを含むことができる。剥脱面を滑動させることは、神経または血管構成物を侵害している、黄色靱帯、骨棘、椎間関節嚢、上部関節突起、突出した脊椎板物質、瘢痕組織、およびこれらの組合せからなる群より選択される組織を優先的に剥脱することを含むことができる。

0108

前記方法は、組織剥脱装置の適切な設置を確認することを含むことができる。装置の適切な設置の確認は、神経刺激装置を用いて適切な設置を確認することを含むことができる。刺激装置を用いた適切な設置の確認は、組織剥脱装置の非剥脱側、組織剥脱装置に被せられた保護スリーブまたはカバーの裏側、組織剥脱装置の剥脱側、組織剥脱装置の作業面、およびこれらの組合せから成る群より選択された位置に刺激リード線を設置した神経刺激装置を用いた適切な設置の確認を含むことができる。適切な設置の確認は、透視装置、MRI、CT、赤外線、超音波画像、手術による三角法、およびこれらの組合せから成る群より選択される様式を用いた設置の確認を含むことができる。

0109

前記方法は、神経刺激装置を用いた体感覚誘発電位(SSEP)による神経刺激のモニタリングを含むことができる。この方法は、神経刺激装置を用いた運動誘発電位(MEP)による神経刺激のモニタリングを含むことができる。この方法は、神経刺激装置に対する患者の言語的感覚反応による神経刺激のモニタリングを含むことができる。

0110

前記方法は、圧迫部材を用いて、変化した組織または骨に対し組織剥脱装置の取替えることを含むことができる。

0111

患者の軟組織または骨への侵害を除去するための器具を開示する。この器具は、侵害を受けている組織経路を貫通して設置するように構成された組織剥脱装置を具えることができる。組織剥離装置は、侵害組織に隣接して設置するように作られた剥脱面を有することができる。侵害された組織経路は、神経経路、神経血管経路、靱帯経路、およびこれらの組合せから成る群から選択された経路を有することができる。組織剥脱装置は、患者内の神経または神経血管組織を侵害する脊椎構成物の除去するよう構成され、組織剥脱装置は、患者の脊椎の神経孔を通り、椎間関節の前方境界の周囲に設置するように構成することができる。

0112

前記器具は、組織剥脱装置付近に配置される保護カバーを具えることができ、保護カバーは、組織の除去が望まれる領域へ露出する装置の剥脱面を限定するように構成される。器具は、組織剥脱装置と通信する装置の適切な設置を促す神経刺激装置を有してよい。

0113

前記器具は、装置の剥脱面上に伝導性部材を配置し、伝導性部材を通じて低電流を送ることによって神経の位置決定が可能となる。

0114

前記器具は硬膜外針を具えることができ、組織剥脱装置は硬膜外針を通り設置するように構成される。

0115

前記器具は、神経孔を直接見るための視覚化部材を具えることができる。この器具は、神経孔圧迫部材を具えてもよい。

0116

圧迫部材は、治癒中の止血および望ましい組織のリモデリングを促進するように構成することができる。前記部材は、組織剥脱装置で剥脱された組織に適切な張力を加えて固定し、所定位置に残るように構成することができる。圧迫部材は、装置で剥脱された組織面を保護するように構成することができる。圧迫部材は、治癒中の癒合を阻止するように構成することができる。圧迫部材は、組織剥脱装置で剥脱された組織に隣接する易損性構成物を、組織剥脱が誘発する炎症反応から守るように構成することができる。

0117

組織剥脱装置は、元々在るかまたは人工的に作製した解剖学的な孔または組織経路等を通して、剥脱対象となる組織の正面、それから横断して後方に設置できるように作ることができる。剥脱表面は、組織剥脱装置の一側の全体または一部に配置できる。剥脱表面は、ある長さを持つリボン、ストラップケーブル、ベルト、コード、ストリング縫合糸、ワイヤ、およびこれらの組合せからなる群から選択される部材の上に配置できる。装置の端部は、手で把握できるように構成することができる。器具は、手で装置の端部が把握できるようにするためのハンドルを備えることができる。装置は、電気機械式動力駆動装置に取り付けるように構成することができる。

0118

装置は、剥脱表面を除去対象となる組織に接触させるために、張力によって設置されるように構成することができる。剥脱表面は、除去対象となる組織に対し引っ張られるように構成することができる。剥脱装置は、相互交換できるように構成された、異なる剥脱面を持つ複数の剥脱部材を有することができる。複数の剥脱部材は、異なる等級の剥脱物質を有することができる。複数の剥脱部材は、剥脱面に異なる溝、溝のパターン、または物質パターンを有し、望まれた局所にある組織を優先的に剥脱できるようにすることができる。溝のパターンは、剥脱部材を一方向に引いた時に、剥脱部材を剥脱対象となる面の上を一方向に優先的に動かし、かつ第二方向に剥脱部材を引いた時に逆方向に向かって優先的に動かす、対角の平行な溝を有してよい。複数の剥脱部材は、組織除去の範囲と位置を案内する様々な形状を有してよい。

0119

器具は、組織除去部位から出た組織片を運搬するように構成することができる。

0120

組織剥脱装置は、その長さに沿って、プロフィルを変えることができる。組織剥脱装置は、組織片の保存または除去するための装置後方への移動を容易にする開口部を有してよい。

0121

器具は、神経刺激装置を用いた電気的神経刺激をモニタリングするためのモニターを具えることができる。モニターは、SSEP、MEP、EMG、患者感覚の言語コミュニケーション、視覚的なモニタリング、機械的モニタリング、触覚的手段、神経筋肉刺激および運動のモニタリング、ならびにこれらの組合せから成る群から選択されるフィードバックをモニタリングするように構成することができる。

0122

圧迫部材は、生体分解性でよい。圧迫部材は、剥脱された組織または隣接する神経および神経血管構成物に送入されるように作られた治療薬を含むことができる。治療薬は、薬物、生体活性化合物、ステロイド、デポーステロイド、抗炎症剤、癒着バリア凝固促進化合物、またはこれらの組合せでよい。

0123

保護カバーを患者の外側から懸架システムに取り付けることができ、前記懸架システムは、前記カバーの各端部をしっかりかつ個別に把握し、前記カバーの開口部が剥脱対象の組織の真上で剥脱部材を露出するように剥脱対象となる組織面に対し張力を加えてカバーを固定する部材を具える。保護カバーは、組織剥脱装置の非剥脱面を保護するように構成することができる。保護カバーは、組織剥脱装置を挿入し滑動させるための導管を、その側面に持つことができる。保護カバーは、組織剥脱装置の剥脱面と、剥脱面によって剥脱される組織に隣接する組織との間に設置するように構成された第二保護カバーを挿入し、滑動するための導管を、その側面に持つことができる。

0124

組織を選択的に外科的除去するための器具を開示する。器具は、アクセス部材、神経保護部材、および組織除去装置を具えることができる。器具は、神経位置を決定する部材を持つことができる。神経位置決定部材は、神経保護部材に統合できる。器具は、組織片除去部材を有することができる。器具は、止血部材を有することができる。

0125

アクセス部材は、カニューレ式プローブ、ボールチッププローブ、エレベータ、硬膜外針、硬膜外プローブ、硬膜外内視鏡、湾曲チューブ湾曲カニューレ、ガイドワイヤ、直線ガイドワイヤ、湾曲ガイドワイヤ、およびこれらの組合せとすることができる。

0126

神経保護部材は、アクセス部材を介して送入するように構成された部材とすることができる。神経保護部材は、侵害組織と神経根の間に、神経孔から設置するように構成することができる。神経保護部材は、窓を有するシースを具備できる。組織除去装置は、装置の組織除去面に配置された組織除去部材が窓の中で局所的に露出するように、シースの中に設置されるように構成することができる。窓は、神経孔から設置できるように構成することができる。

0127

組織除去装置は、神経孔から神経保護部材と侵害組織の間に設置できるように構成することができる。組織除去装置は、侵害組織を除去するように構成された組織除去部材を有する組織除去面とすることができる。組織除去部材は、動力式の組織除去部材、非動力式組織除去部材、機械式組織除去部材、切断型組織除去部材、剥脱型組織除去部材、電動手術式組織除去部材、ブレード、押抜き造形物スタンプ造形物、エッチング造形物、研削造形物、鋭利造形物、電極単極電極双極電極、またはこれらの組合せとすることができる。

0128

組織を手術により選択的に除去するための方法を開示する。この方法は、侵害組織を有する脊椎神経孔にアクセスすること、侵害組織とその下にある神経根との間に神経保護部材を経皮的に設置すること、侵害組織と神経保護部材との間に神経除去装置を経皮的に設置すること;ならびに組織除去装置を用いて侵害組織を選択的に除去することを含むことができる。

0129

脊椎神経孔へのアクセスは、開放手術法によって神経孔にアクセスすることを含むことができる。脊椎神経孔へのアクセスは、経皮的方法によって神経孔へアクセスすることを含むことができる。脊椎神経孔へアクセスすることは、ガイドワイヤを経皮的に設置することを含むことができる。

0130

神経保護部材を経皮的に設置することは、ガイドワイヤを使って神経保護部材を設置することを含むことができる。組織除去装置を経皮的に設置することは、神経保護部材を介して組織除去装置を設置することを含むことができる。

0131

侵害組織を選択的に除去することは、機械的に組織を切断することを含むことができる。侵害組織を選択的に除去することは、組織を機械的に剥脱することを含むことができる。侵害組織を選択的に除去することは、電気手術的に組織を除去することを含むことができる。

0132

前記方法は、侵害組織を選択除去する前に、神経保護部材および組織除去装置の適切な設置を確認することを含むことができる。適切な設置を確認することは、刺激波を使って神経根の位置を決定することを含むことができる。

0133

前記方法は、選択的な組織除去の間に生じた組織片を除去することを含むことができる。当該方法は、選択的な組織除去部位からの出血を止めることを含むことができる。当該方法は、神経孔から神経保護部材および組織除去装置を除去することを含むことができる。

0134

手術による組織の選択的な除去のための方法を開示する。この方法は、侵害組織にアクセスすること、侵害組織とその下にある神経根との間に神経保護部材を経皮的に設置すること、侵害組織と神経保護部材との間に組織除去装置を設置すること;ならびに組織除去装置を用いて侵害組織を選択的に除去することを含むことができる。

0135

第二組織に隣接する第一組織を選択的に除去するための器具を開示する。器具は、組織除去装置および組織保護装置を有することができ、組織保護装置は第一側部および第二側部を有することができ、前記第一側部は第一電気刺激を送るように構成され、前記第二側部は第二電気刺激を送るように構成される。器具は、非外傷性のアクセス装置を有することができる。

0136

組織保護装置は、第二組織の除去を防ぐように構成することができる。組織除去装置は、RF装置を有することができる。組織除去装置は、電気伝導性の織物を有することができる。組織除去装置は、削摩針を有することができる。組織除去装置は、伝導性ワイヤループを有することができる。組織除去装置は、機械式の組織除去装置を有することができる。組織除去装置は、組織保護装置に滑動式に取り付けることができる。組織除去装置は、組織保護装置に、レールを用いて取り付けることができる。機械式組織除去装置は、往復して組織を除去するように構成することができる。

0137

第二組織に隣接する第一組織を選択的に除去するための器具を開示する。この器具は、第一組織除去部材および第二組織除去部材を含む組織除去装置を有することができ、第一組織除去部材は、第一方向の組織を除去するように構成され、第二組織除去部材は第二方向の組織を除去するように構成されており、かつ第一方向は第二方向と実質的に反対にある。第一組織除去部材は、第一前縁および第一スコップを有し、前記第一前縁は前記第一スコップに隣接するか一体化することができ、かつ前記第一前縁はエネルギーを送るように構成することができる。エネルギーはRFを有してよい。前記第一前縁は斜角構造を有することができる。

0138

第二組織に隣接する第一組織を選択的に除去するための器具を開示する。この器具は、第一組織除去部材を含む組織除去装置を具えることができ、前記第一組織除去部材は、第一前縁および第一スコップを具え、前記第一前縁は前記第一スコップに隣接するか一体化することができ、かつ前記第一前縁はエネルギーを送るように構成することができる。第一前縁は、鈍縁部を具えることができる。

0139

エネルギーは、RFを有することができる。エネルギーは、機械式振動を有することができる。エネルギーは音響エネルギーを有することができる。エネルギーは超音波エネルギーを有することがでる。第一組織および第二組織は、脊椎組織とすることができる。

0140

前記器具は、第一側部および第二側部を含む組織保護装置を有することができ、前記第一側部は、第一電気刺激を送るように構成し、かつ第二側部は、第二電気刺激を送るように構成することができる。

0141

組織除去装置は、組織保護装置に滑動式に取り付けることができる。

0142

第一脊椎組織を損傷し、かつ前記第一脊椎組織に隣接する第二脊椎組織を保護するための器具を開示する。この器具は、第一先端および本体を含む組織除去装置を有することができ、前記先端部は第一脊椎組織にエネルギーを伝達するように構成することができ、かつ前記本体はエネルギーを伝達しないように構成することができる。エネルギーはRFを有することができる。

0143

第一脊椎組織を損傷し、かつ前記第一脊椎組織に隣接する第二脊椎組織を保護するための方法を開示する。この方法は、第一脊椎組織を通して本体と先端とを有することができる針を挿入すること、前記本体が第二脊椎組織内にある状態で前記先端を第二脊椎組織内に設置すること、および先端からエネルギーを放射することを含むことができる。

0144

方法は、先端から吸入することを含むことができる。本体は、エネルギーが放射しないようにできる。第二組織は組織表面を具えることができる。エネルギーは、電気エネルギーを有することができる。エネルギーは、RFエネルギーを有することができる。エネルギーは、音響エネルギーを有することができる。エネルギーは、超音波エネルギーを有することができる。

0145

標的脊椎組織を損傷するための方法を開示する。この方法は、標的脊椎組織に隣接して組織保護バリアを配置させることを含むことができ、組織保護バリアは、第一側部および第二側部を有することができる。この方法は、第一側部に対する電気信号をモニタリングすること、裏側から電気信号を送ること、および組織除去装置を脊椎組織に対し往復運動することを含むことができる。

0146

組織保護バリアは、窓を具えることができ、前記方法は、この窓を標的脊椎組織に隣接して配置することを含むことができる。窓は、第一側部に設けることができる。組織保護バリアは、潤滑コーティングを有することができる。

0147

組織除去装置は、組織保護バリア内に設けることができる。組織除去装置は、組織保護バリアに滑動式に取り付けることができる。組織除去装置は潤滑コーティングを具える。組織除去装置は、エネルギーを放射できる。エネルギーは、RFを有することができる。組織除去装置は、スコップを有することができる。組織除去装置は、スプリングを有することができる。前記方法は、スプリングを通して標的組織にエネルギーを配置させることを含むことができる。

0148

最後に、本発明はまた、組織リモデリングを促進し、組織の切除または剥脱から分離する方法および器具を説明する。これらの装置は、張力を用いて、棘上の後方部材内の所定の位置に侵害組織をしっかりと巻き、収納し、または固定する。

0149

本発明の器具および方法により、病的な脊椎組織を選択的に排除し、これにより、侵襲を最小限に止め、脊椎狭窄の患者の苦しみを軽減する取り組みを容易にすることが期待される。

発明を実施するための最良の形態

0150

本発明の上記ならびにその他の目的および利点は、以下の詳細な説明を参考として、特徴を好ましい形で参照している添付の図面と共に検討することで明らかになるだろう。

0151

本発明は、脊椎神経または血管構造物を侵害している組織を、特に患部の、もしくは隣接する神経、血管および神経血管構成物を傷害および/または損傷しないように特に注意しながら、手術により選択的に変更(例えば除去およびリモデリング)するための方法および器具に関する。より具体的には、本発明は、神経血管侵害例において、病的に狭窄している脊椎神経孔、侵害されている側窩108および/または犠牲になっている脊椎中心管を選択的かつ安全に拡張する新規の方法を通して、脊椎の側窩108および神経孔110を拡張する、ならび脊椎の中心管を拡張するための方法および器具に関する。方法は、脊椎の神経および神経血管構成物を病的に侵害する組織の変更を含む。脊椎の中心管、側窩108、および神経孔110から除去される、またはリモデリングされる侵害組織は、黄色靱帯10;骨棘もしくは石灰化した靱帯;局所的な椎間板突出;肥大した脊椎関節複合体12、脊椎関節嚢、上部後方突起;骨増殖体、および瘢痕組織もしくは癒着が挙げられるが、これらに限定されない。

0152

このパラグラフでは、脊椎狭窄を治療するよう設計された発明の実施例を手短に述べ、より詳細は続くパラグラフに記載する。方法は硬膜外針器具2の挿入で始まり、器具は硬膜外腔内に設置された後に、鋭利な先端部を持つ用具から鈍い先端を持つ用具に変換される。鈍用具は、画像による案内;付属の硬膜外内視鏡を用いた目視により;または機器そのものに内視鏡機能を与えられている場合に、直接目視のいずれかの下で、硬膜外腔42内で操作される。同じ鈍端硬膜外機器には、固定式または可動式の作業チャネルを取り付けることができる。本発明の追加の器具、即ち操作中に隣接する易損性構成物を保護するのに役立つ作業逆行防止装置またはバリア134を、続けて硬膜外腔42内に挿入し、神経孔110を通し、針または内視鏡、あるいは隣接する作業チャネル内を通過させることができる。任意で、硬膜外機器内の神経刺激機能を通して利用できる位置決定のための電気的神経刺激およびモニタリング、;針または作業チャネルを通して用いる作業用具;および/あるいは作業逆行防止装置を発明に組み入れることによって、さらに確実に切除、後引、およびリモデリングを安全に行うことができる。最終的に、装置および方法のさらなる実施例は、脊椎の後部部材内にある易損性の神経および神経血管構造物から離して解剖学的構成物を保持、後引または維持するための装置を設置することによって、外科医が組織切除後の作業または独立した作業として、狭窄した脊椎解剖をリモデリングできるようにする。

0153

図1は、脊椎の後部部材の軸面の断面図である。脊椎の硬膜外腔42は、多くの面で、常に後部からのアクセスの方が容易であり、脂肪に満たされた領域は硬膜外針2を、硬膜46の後方に、安全に設置するのに最も一般的な場所である。硬膜46は、脊髄、神経根、および髄液を含む脊椎の中心神経部材を覆い、かつ含んでいる。

0154

図2は、脊椎の矢状断面図である。脊椎は、それぞれが棘突起80、横方向の突起、椎間関節複合体12、および神経孔110を有する椎骨を複数含んでいる。椎骨は、神経孔110の上下境界線を形作り、かつ椎弓板によって棘突起に接続している。椎間靱帯78は、隣接する棘状突起80の間から伸びており、一方黄色靱帯10は隣接する椎弓板122に接続し、硬膜46および脊髄(図示せず)とは硬膜外腔42によって隔てられている。硬膜46は脊椎管を下に向かって走行しながら脊髄を包み、同時に神経根62は側窩108および神経孔110を通り外に出る。椎体および脊椎板が脊髄の前方に配置されている。

0155

図1および2は、脊椎狭窄における神経および神経血管組織の侵害に関係する最も重要な二つの解剖学的構成物−黄色靱帯10および椎間関節複合体12を示している。

0156

側窩108および神経孔110へ後方からアプローチする場合は、針2は、組織の剥脱および除去が望まれる脊椎境界面またはそれより一つ低い高さに挿入される。硬膜外針2は、治療の対象となる脊椎管、側窩108および/または神経孔の狭窄あるいは侵害が在る領域の、正中、同側、または対向側の硬膜外腔42に挿入できる。次に図3を見ると、そこには硬膜外針2の挿入に関する従来の方法が示されており、方法は標準的な抵抗消失技術を含んでいる。針をベースとする装置の設置は、神経孔110の中央または側方のいずれかから行ってもよい。図3には、後方硬膜外腔42に対する正中線棘状突起間法が描かれている。この技術を用い、大口径(例えば12〜18ゲージ)の硬膜外針2を棘状突起間靱帯内に挿入し、後方硬膜外腔42に向け、注射に抵抗感を感じるまでシリンジ60内に流体(例えば無菌食塩水)または空気を圧縮する。針先端が硬膜外腔42内に、おそらくは黄色靱帯10を通り入ると、シリンジのプランジャーを押し続けていた「抵抗が消失する」のを手が感知し、圧縮された流体または空気は抵抗なしに硬膜外腔42に容易に入るが、これは針先端の位置(設置)が正しいことを表している。硬膜外腔42は若干陰圧である。図4には、硬膜外針2を硬膜外に設置することを目的として神経孔110の中央位置にアプローチするのに好適である、近正中または正中棘状突起間技術を含む別の後方から硬膜外針2を硬膜外腔42に入れる方法が描かれている。針を椎弓板122の孔を通して設置する、別の後方経椎弓板的なアプローチは示していない。硬膜外腔42へは、図74に示すような、より側方の神経孔を介して針を設置する方法に入ることもできる。椎弓板間へのアクセスが不可能な場合(例えば椎弓板6が非常に接近していた、背部湾曲を伴うような異常なケース)、硬膜外腔42へは、硬膜外に安全に進入できるように設計されたドリルを用いて、椎弓板バー孔から入ることもできる。各アプローチにより、硬膜外針の先端を硬膜外腔42の後方に設置することが可能となる。論じられたように、経皮的な側窩108および神経孔110へのアクセスは、硬膜外腔から達成できる。

0157

無菌プレップアンドドレープ(prep AND drape)後に、任意の経皮的硬膜外アプローチにより、硬膜外針2の鋭利端を皮膚に挿入して通し、抵抗消失技術を実施する。

0158

硬膜外針2の鋭利端は、それが棘状突起間靱帯78に嵌合しはじめるまで皮膚に挿入して通す。続いて、流体または空気を満たした(抵抗が消失した)シリンジ60を押し、黄色靱帯10を貫通して、実際には若干の陰圧を持つ硬膜外腔42に進入するまで、針先端を前に進めると、注射に抵抗感を感じるだろう。シリンジ60の加圧された中身に対する「抵抗の消失」は明瞭であり、それは硬膜外腔42に進入した時に起こり、針先が正しく設置されたことを表す。

0159

棘状突起間へアクセスできない場合(例えば椎弓板が非常に接近していた、背部湾曲を伴うような異常なケース)、硬膜外腔42へは、硬膜外に安全に進入できるように設計されたドリルを用いて、椎弓板バー孔から入ることができる。各アプローチにより、硬膜外針2の先端を、側窩108および神経孔110へアクセスする準備が整っている硬膜外腔42の後方に設置することが可能となる。

0160

図5に示すように、現在の神経孔狭窄治療の標準的な外科的治療は、手術によって切断して狭窄した側窩108および神経孔110にアクセスして開放減圧を行うことを含む。アクセスを得るために、棘状突起80または椎間関節複合体12の全て、または一部を除去してもよい。その後、側窩108および神経孔110から骨および/または靱帯を、骨鉗子494を用いて除去することができる。ウッドソン(Woodson)エレベータまたはボールチッププローブを用いて、減圧が適切であるか決定することができる。

0161

従来の手術方法不正確であり、全ての孔110にアクセスできないために適切な減圧を提供できないことがある。さらには、神経を保護していないために、神経根62を傷めるリスクがある。これに加え、この方法に起因する不安定さのために脊椎の癒合が必要となることが多い。

0162

硬膜外針2の先端を後方硬膜外腔42内に設置した後、特別に設計された硬膜外カテーテル24を針2の中に通す。ひとたび硬膜外腔42に通されると、硬膜外カテーテル24(被覆力のある針先端を持つ)の遠位端に配置された、硬膜外カテーテル特有の硬膜外針先端カバー36が開いて引き戻され、鋭利な硬膜外針2の先端を覆って、その位置にロックし、それによって針を非鋭利な機器に変換する。こうして変換された針は、硬膜外腔の中でより安全に操作および進めることができる。鈍針は、硬膜、神経または血管を損傷しないように注意しながら、硬膜46と平行な方向に、穏やかな形で更に進められる。図7、9、10、11、12、13、および14を参照すると、硬膜外針2の鋭利端を、挿入後に保護し、被覆し、鈍らせるための、および任意選択的に硬膜外針2を硬膜外内視鏡38に変換するための方法および器具が記載されている。カテーテル器具24は、図7b、9b、10a、11b、12b、13aおよび14cのように、針2の中に挿入されて、硬膜外腔42の中に入れる。カテーテル先端は、例えば図6に描かれている空気または液体を注入するためのポート34を有するカテーテルの様な複数のメカニズムの一つによって開放状態に変換でき、このメカニズムはカテーテルの(針)先端(カバー)用アクチュエータを駆動(例えば開く)する。空気または流体を硬膜外カテーテル24のポート34内に強制的に送り込むことによって、カテーテルの先端36の一部が、図7b、9c、10b、12c、13bまたは14eのように針保護カバーまたはキャップ36を膨張、さもなければ開放するために拡張してもよい。別の実施例では、硬膜外カテーテルのキャップシステムを作動させる別の手段は、キャップを引いて新たな形にするワイヤまたはストリングでよい。例えば、図13には硬膜外カテーテルを基礎とする針先端カバー36を作動するための、滑動式の型メカニズムが描かれている。図10Bは、開放状態の硬膜外「針キャップ」または「ファイバキャップ」を示す。ある実施例では、次にカテーテルは、図10Cに示すように、硬膜外針カバー36が遠位側の針の先端上に嵌合するまで針2を通して基部方向に引き戻される必要があり、こうして針2の鋭利部分がもはや露出しなくなり、硬膜46、神経、および血管構造物を針2の鋭利部分から保護する。カテーテル上に付けられた印は外科医にカテーテルが正しい位置にあることを知らせ、鈍硬膜外機器を安全に進めることができる。

0163

ひとたび硬膜外針2の先端が鈍化またはキャップされ、もはや鋭利でなくなれば、針は硬膜外腔の中に、好ましくは硬膜46と平行方向に、より安全に進めることができる。一つの実施例では、硬膜外針の先端は、カテーテルを基礎とする装置によってカバーされてから、画像誘導法(例えば蛍光透視法、CT、X線、MRI、超音波等)組織の切除、削摩またはリモデリングを行う領域に進められる。

0164

方法および装置の別の実施例では、図9、10、12、および14に示すように、硬膜外カテーテル24は針先端カバーだけでなく光ファイバケーブル38を含み、硬膜外針2の硬膜外内視鏡38への変換を可能にしている。カテーテルの光ファイバコンポーネント38によって、外科医は硬膜外腔42を直接見ることができるようになる。方法の更なる実施例では、光ファイバによる視覚化と画像による案内の両方を同時に用いることができる。

0165

硬膜外腔の中で器具を安全に操作できるようにするこの器具および方法では、硬膜外針2はまず、上記と同様の様式で、後方硬膜外腔42に設置される。硬膜外腔42内の針先端を使って、硬膜外カテーテル24器具を用い、鋭利な硬膜外針先端にカバー36を送り、器具を硬膜外腔42の中に非外傷的にさらに進めるために、図7、10、12、および13に示すように針を鈍い機器に変換する。カテーテル24を、図8a及び10aに示すように、硬膜外針2を通過させて硬膜外腔42内に進めた後、カテーテルの遠位部を、図7bに示すように硬膜外針の先端を覆う形に変換する。カテーテルの一つの実施例では、カテーテル先端の新たな形への変換は、カテーテルチップ内(図7b、c)のアクチュエータに流体または空気を注入することで開始される。先端カバー36の別の実施例はワイヤまたはストリングによって、これを引いて先端を新たな形状、例えば標準的な傘型のメカニズムにする(図13a、b、及びc)。

0166

硬膜外カテーテル24内のカバー36が開いたら、針の先端が覆われて鈍くなるまで、カテーテル24はゆっくりと引き戻される。キャップされた針は次に、硬膜外腔42の中を黄色靱帯10と硬膜46の間を、両者とほぼ平行に、神経孔110の一方に向かって注意しながら進められ、不注意による硬膜穿孔のリスクは遙かに小さい。さらに容易に、キャップをした針を硬膜外腔42の中を安全に前進させるために、画像による案内を用いることができる。これに加えて、またはこれに替えて、硬膜外針2を硬膜外内視鏡に変換することもできる。内視鏡への変換は、硬膜外針2を内視鏡に直接変換する(「針内視鏡」)か、または硬膜外針2を利用して、針2と交換される内視鏡カニューレもしくはポータル56を設置できるようにするかのいずれかで実施できる。針2は、硬膜外針先端をカバー、鈍化、または「安全化」するのに用いられるカテーテル24を利用して直接内視鏡に変換できる。硬膜外カテーテルは、任意で硬質または可撓性の光ファイバ部材38を含んでよく、それを通して外科医は硬膜外腔42を見ることができ、それにより硬膜外針2を硬膜外内視鏡に変換する。光ファイバカテーテル38の先端は、このような場合は透明であろう。

0167

器具および方法の更なる実施例では、硬膜外ポータル56は、使用する硬膜外内視鏡を相互交換可能にして、硬膜外腔内を見るか、または硬膜外腔内での作業に使用できるようにする。硬膜外針2は、次の3つの一般的な方法の一つを用いて内視鏡ポータル56を設置できる:(a)一つの実施例では、ポータルは硬膜外針2の中をカテーテルとして送られる拡張可能なカテーテルである;(b)別の好適な実施例では、硬膜外針2は、今日用いられているIVカテーテルを用いた標準的な静脈内カニューレ挿入の方法および器具と同様の、前もってその上に正しく被せられた薄い壁で囲まれた硬膜外カニューレまたはポータル56と共に、硬膜外腔内に挿入することができる。この技術は硬膜外針の方法および器具と共に理想的に用いられ、針を十分遠くまで、硬膜外針2の遠位先端に隣接するカニューレ56のネックもしくはポータル56を硬膜外腔内に進めることができる。ポータル56を硬膜外腔内に安全に進めることができるように、上記のように、図13に示すような光ファイバ部材を含まないカテーテルを用いて、針にカバーをするか鈍らせることもできる。鋭利な先端部をカバーすることで、針は数ミリメートル、実質的に前進させ、ポータルの遠位先端が硬膜外腔42に進入するまで進めることができる;(c)方法および器具の第三の実施例では、一般的な「セルディンガー(Seldinger)技術」(血管へアクセスするための、標準的なカニューレ被覆針(cannula over needle)挿入法)と同様にして、ポータル56を硬膜外針2の中に設置された、先端が軟質である可撓性ガイドワイヤの上にはめ込むことができる。

0168

図15を参照すると、図10の器具の追加の実施例が記載され、追加の手術用具と共に器具を安全に利用する方法が描かれている。安全な用具のアクセスは、例えば、硬膜外内視鏡56に作業チャネルを組み入れるか、または硬膜外カニューレまたは「ニードルスコープ」56上のレール52およびスロット58インターフェイスに沿って用具を滑動させることによって、容易になる。図15Aは、硬膜外内視鏡56のスロット58に嵌合するレール52を備え、内視鏡/針56に沿った作業チャネル50を必要とせずに、硬膜外腔42の中に直接挿入して「安全域」44内に設置できる用具54(把握器として描かれている)を示している。

0169

図15Bでは、作業チャネル50は、硬膜外針2、「ニードルスコープ」、または内視鏡56に沿って配置されており、例えば内視鏡と一体式に形成されているか、またはレールおよびスロットとの嵌合もしくは類似の可動式の固定メカニズムによって内視鏡と共に位置取りされている。図15Bは、用具の端部が「安全領域」44に隣接した状態の、カニューレ、針、または内視鏡に接続した、所定位置にある硬膜外作業チャネル50を示している。

0170

硬膜外腔42内での作業をさらに容易にするために、硬膜外ポータルまたはカニューレは、好ましくはその遠位先端近くに、前記器具が誤って硬膜外腔の外に滑り出すのを防ぐための、図8に描くようなアンカーシステム40を有することができる。アンカー40は、黄色靱帯10の前で、カニューレまたはポータル56の遠位先端側と嵌合できる。ポータル56はまた、硬膜外腔の外、例えば患者の皮膚70、または図8に描かれているように、棘状突起間78または棘突起靱帯の中に固定してもよい。

0171

図16を参照すると、組織変更部材を設置するための追加の方法および器具が描かれている。硬膜外針に隣接して作業チャネル50を含む、二重管腔硬膜外針84が描かれている。第2管腔50は、作業チャネルとして機能するか、または用具を硬膜外腔内、またはその近くに送る役割を果たす。作業チャネルの遠位の斜角状開口が硬膜外針先端近くに在り、かつ硬膜針では、硬膜外斜角側で開口していることに注意する。

0172

次に図17〜20および45〜48を参照すると、組織の選択的な手術による除去またはリモデリングのための組織剥脱器具を設置するために追加の方法および器具が記載されている。図17では、二重管腔硬膜外針器具84は、硬膜外腔42の中に進もうとする位置にある。図18および19は、カバーされた硬膜外針2、二重管腔硬膜外針84の鈍端、または硬膜外内視鏡38の鈍端を、どうやって神経孔110に向けて、隣接する黄色靱帯10と硬膜46の両方に平行な方向で、同側または対側の側窩108の中に進めるかを示している。図18の器具および方法で描かれた例では、光ファイバ部材38が硬膜外針2の内部に配置されており、光ファイバを使って硬膜外腔42を視覚化するための手段、および針を鈍くする手段の両方を提供し、それによって針先端が硬膜46または神経もしくは血管構成物を損傷しないようにしている。図19では、内視鏡は黄色靱帯10(視覚的には「黄色をした靱帯」)に沿って、側窩108に進められていた。「安全域」44は、医師が組織を安全に切除、削摩、または変更でき、光ファイバ部材を通して組織の変更域を直接見ることができる領域を指す。二重管腔針84の第二管腔50または内視鏡は、作業チャネルとして用いることができ、または剥脱部材14および/もしくはその保護スリーブ(図43〜48)、あるいは本明細書の参照されている一次特許に記載の作業バリア134(図20)を施与することができる。神経孔110に鋭利でない湾曲針22またはカテーテル(図43)をカニューレ挿入してから、湾曲針22の中に可撓性の、鋭利な、直針またはワイヤ2を、その先端が患者の背の皮膚を貫通して進むまで通した後(図43)、剥脱器具14および/またはそのスリーブもしくはカバー36を、図45〜48に示すように神経孔110を通して引く。湾曲針22またはチューブは、例えば、バネ鋼ニチノール(Nitinol)、またはその他の直針内に挿入することができるが、直線状の硬膜外針2または作業チャネル50を出ると定められた湾曲状態復帰できる形状記憶材料から作ることができる。湾曲針16は、任意で操縦可能であってもよい。湾曲針先端は、神経または血管の損傷リスクを下げるために、鋭利でないことが好ましく、丸められるか、または組織を切断しにくいその他形式に設計される。

0173

さらに追加の発明の実施例では(「硬膜外針に被せるポータル」の実施例)、硬膜外ポータル56は、今日用いられている標準的な静脈カテーテルの設置に関する設計と同様に、硬膜外針2を覆うカテーテルとして硬膜外腔の中に挿入できる(図13)。このようなアプローチでは、鈍針(鋭利端をカバーされた)を数ミリメートル進めればポータルの遠位端も硬膜外腔42の中に運ばれる。続いて外科医は、一方の手でポータルを所定位置に固定しながら針をポータルから引抜き、硬膜外腔42の中に、作業チャネルまたは内視鏡ガイドとして硬膜外ポータルを残すことができる。

0174

一つの実施例では、硬膜外針2、針を基本とした内視鏡、可撓性もしくは硬質の内視鏡、またはポータル56(硬膜外針の上に被せるための)は、好ましくはその遠位先端近くに、膨張することができるか、または開くことができる(遠位部)アンカーメカニズム40を有して、装置が硬膜外腔42から誤って除去されるのを防ぐのを助けることができる。アンカーを、黄色靱帯10の前、またはその中に利用すると、ポータルが黄色靱帯10から誤って引き抜かれるのを防ぎ、かつ硬膜外へのアクセスの信頼性および安全性を高めて侵襲的な内視鏡手術を最小限に留めることが期待される。図8は、遠位部硬膜外アンカー40を示している。図8はまた、ポータル、針、または内視鏡が、経皮的装置が望む以上に硬膜外腔の中に進出するのを防止するのを助けるために、装置の基端部(皮膚側)から進めることができる基部アンカーまたはロック28を(例えば、皮膚上のアンカーに)含むことができることも示している(図8b)。

0175

図15は、鈍硬膜外器具を、追加の手術用具と共に安全に利用する、追加の方法を示している。安全な用具のアクセスは、例えば、図16のような固定式の作業チャネル50、あるいは図15bに示すように、用具または硬膜外内視鏡、カニューレ、もしくは「ニードルスコープ」56の上に、レール52もしくはスロット58インターフェイスを作ることのいずれかによって容易になる。図15aは、硬膜外内視鏡56のスロット58と嵌合するレール52が取り付けられており、硬膜外腔42の中に直接挿入した後、内視鏡/針に沿った作業チャネルを必要とせずに、「安全域」44(例えば、硬膜外組織の反対側に在る、組織の切除または変更のための領域)に設置されるまで進めることができる用具54(把握器として描かれている)を示している。外科医が変更を望む侵害脊椎組織と直接接すると思われる硬膜外用具の部分は、神経刺激装置のリード線の設置130のために理想的な位置を提供する。図15aに描かれた例では、絶縁された用具シャフトは把握用具54の先端で、神経刺激に用いられる伝導面130と一つになっている。(注記:神経位置決定のための、感覚運動モニタリングを用いた神経刺激と本発明とを共に利用する例については、本明細書のなかで後述する)

0176

一つの実施例では、硬膜外針はその遠位端に向かって湾曲しており、例えばホッケーのスティック形をしている。湾曲した形状の場合、管腔は斜角から、遠位側、針の遠位シャフト曲部の凹側から出て行く。このような形状の場合、「安全域」44は、針斜角の反対側(曲部の凸側)を硬膜46と直接接触させ、かつ曲部凹側にあるルーメンを黄色靱帯10に向けて挿入することで創られる。この形状は、用具または作業チャネル51を、硬膜46の反対側にある針側に確実に設置できる「安全域」44を提供する。

0177

図15bでは、除去可能な作業チャネル51が硬膜外針2/内視鏡56に沿って配置され、例えば内視鏡と一体的に形成されるか、またはレール52およびスロット58式に内視鏡56と嵌合して配置する。図15bには、所定位置に作業チャネル51を持つ硬膜外「ニードルスコープ」56または内視鏡カニューレが、その用具を表す端部が「安全域」近くにある形で描かれている。図16では、硬膜外針に隣接して固定された作業チャネル50を含む二重バレル硬膜外針164が描かれている。針164は、第1管腔2および第2管腔50を含む。第1管腔2は、第2管腔50より遠位に伸び、鋭利な遠位先端で終わっている。針の二つの実施例が図16に描かれている。

0178

次に図17〜20を参照すると、組織を手術によって選択的に除去するための追加の方法および器具が描かれている。図17では、二重管腔硬膜外針器具は、硬膜外腔42の中に進めようとする位置(例えば、硬膜外針先端の挿入が最も確実に、安全に実施できる、硬膜外腔の最後部にある領域である安全トライアングル)にある。図18では、カテーテルを基本とする光ファイバ部材132を硬膜外針内に設置して、光ファイバを使って硬膜外腔42を視覚化する手段、および針を鈍らせて、硬膜46または神経もしくは血管構成物の損傷から針の先端を保護する手段の両方を提供している。図19では、内視鏡は黄色靱帯10(視覚的には「黄色をした靱帯」)に沿って、側窩108に進められている。「安全域」44は、医師が組織を安全に切除、削摩、または変更でき、直接眼で見ることができる領域を指す。二重バレル針84の第2バレルもしくは管腔50、または内視鏡は、作業チャネルとして用いるか、あるいは組織変更バリアまたは作業バリアもしくは逆行停止装置134を施与することができる。

0179

硬膜外針を通した、または隣接する作業チャネル50を通した用具の挿入に加えて、同一のチャネルを利用してバリア134、または「作業逆行停止装置」134(図20、21b、22b、23、24、25)を脊椎内に挿入することができる。本発明のさらなる実施例では、可撓性の、平らで薄い機械式バリア(「作業逆行停止装置」)134を切除対象の組織と隣接する、未変性または無傷のまま残したい易損性の神経もしくは血管構成物との間に設置する。バリアは、硬膜46、神経根62、背根神経節、および/または血管を、用具とこれら易損性構成物とが、組織操作、切除、剥脱またはリモデリング中に直接接触するのを遮断および/または防止することによって保護する。保護バリアは、針を基本とする用具または内視鏡を用いて送られた用具と脊椎中心管;側窩108の中の硬膜46との間に;あるいは用具と神経孔内の神経および神経血管構成物との間に設置してもよい。バリア134は、嵌関節12前方の神経孔を通し、黄色靱帯10の前方(硬膜外腔)または黄色靱帯10の中もしくは後方(硬膜外腔の後方)のいずれかに設置できる。このバリアと共に用いることができる用具としては、焼灼器(単極または双極)、レーザ(エルビウム等)、ラスプ、骨鉗子、把握器、バー、ヤスリ、ドリル、シェーバ、またはプローブが挙げられるが、これらに限定されない。

0180

バリアまたは逆行防止装置134は、針2、内視鏡38、または二重バレル針84を用いて、経皮的に設置できる。硬膜外内視鏡に加えて、バリアまたは逆行防止装置134を適切に設置するために画像案内を直線、湾曲、または操縦可能なガイドワイヤを組み合わせることもできる。開放手術の実施例では、バリアまたは逆行防止装置134は、手術切開によって設置できる。

0181

バリア134は、複数の可能な材料の一つから合成することができ、例えばそれは、バネ鋼、ニチノール、ポリマー、またはその他の、薄く平らなバリアに形作ることができる形状記憶の材料から、直針の中を通せるようにより圧縮された形態にし(図24d)、その後針2を出たところで所望の形状に復帰する(図24c)ように一部を形成することができる。バリア134は任意で操縦可能にしてもよい。

0182

図25に描くように、逆行防止装置134が解剖学的に正しく設置されたかは、バリア装置134を通した電気的な神経刺激をモニタリングすることによって検証できる。電気的神経刺激機能は、二重伝導部材を用いて器具に付加できるが、第1の部材は、組織リモデリングおよび切除が行われる逆行防止装置の作業側(または作業側で用いる用具に)に設置される。図24に描かれた例では、バリアの作業側にある作業神経刺激装置は、レール128と一体化でき、組織を変更するためにレールの上を用具またはスリーブを滑動させる前に神経刺激を試験することができる。伝導性部材(例えば、神経刺激のための)はまた、逆行防止装置130の非作業側に設置することもできる。神経の位置を正確に決定するために、装置の刺激リード線は、逆行防止材料の中では絶縁物質によって隔てられている。

0183

患者はこの作業の間、脳脊髄麻酔および全身無痛覚を用いることなく、覚醒した状態および反応性を保つことができる。このようにして、医師は、組織変更装置を設置している間、および/または組織を除去もしくはリモデリングしている間に神経根に圧が加わることに伴う激しい痛みを、神経損傷前に素早く、確実に認識することができるよう、言葉による質問を利用して患者の反応を引き出すことができる。または、深い鎮静状態にある患者、または全身麻酔がかけられた患者については、神経刺激はSSEPまたはSEPによって;視覚的に(四肢の運動);MEPにより;および/またはEMG(運動刺激)によってモニタリングできる。装置の一つの実施例では、較正されたセンサを、コンピューター分析装置と組み合わせて用い、異なる場所の神経刺激を正確に定量化し、より正確に神経構成物の位置を決めることができる。

0184

図25に描かれているように、組織変更用具を設置する前に、絶縁された作業バリアの作業側に配置された絶縁電極か適切な弱電流を流した時に、組織を変更しようとしている正にその場所については、神経根または背根神経節刺激があってはならない。組織変更用具とバリアに対する正確な神経の位置決定は、外科機器随伴する、焦点を当てた神経刺激機能を追加することによって更に確実となる。例えば、探索、組織切除、組織焼灼熱処理、組織レーザ処理、組織操作、組織後引、および組織剥脱に用いる用具は、神経位置決定のための伝導性部材を含むことができる。神経刺激能力を用いて、神経部材が危険なほど接近していないことを確認することができるか、またはそれらを用いてより正確な神経位置決定を補助できる。例えば、その先端に神経刺激能力を持つ適したプローブを用いて、感覚または運動刺激をモニタリングすることによって、神経構成物を突きとめることができる。しかしながら、作業バリアの非作業面の電気刺激は、それが神経構成物と直接または間接的に接触している場合には、上記のようにしてモニタリングできる運動および/または感覚活動電位を発生させ、それにより陽性コントロールを提供し、適切なバリアの設置が保証される。安全性を高めるために、手術装置は、切除前または切除中に自動的に刺激を加えるように設計でき、かつ神経刺激が感知されたときは自動的に切除を阻止するようにさえも設計できる。

0185

好適な実施例では、侵害脊椎組織は、組織剥脱器具および方法を用いて除去される。器具および方法の実施例は、開放手術中;内視鏡手術中;または経皮的(針を送入する)手術中に利用できる。神経孔剥脱組織除去装置を設置のための、針を基本とする後方椎弓板間または棘間アプローチ、後側方神経孔アプローチ、または侵襲性が最小な外科的アプローチの使用は、不要な組織の切除を回避し、組織損傷を最小限に留める。これに加え、装置の更なる実施例は、神経刺激およびモニタリング能力を含み、これらを脊椎組織変更装置に追加すれば外科医は作業をより安全に実施できる。

0186

前に論じられたように、本発明の実施例は、脊椎狭窄治療のための、アクセス、神経保護、および/または除圧を好適に提供する。図26および27を参照すると、本発明の、開放手術の実施例を利用した神経孔へのアクセスを得るための方法および器具が記載されている。図26Aは、二つのアクセス部材184の実施例を示している。第1実施例(26A‐1)では、アクセス部材184は、第1および第2管腔188および190を有するエレベータープローブとして描かれているカニューレ式プローブ186を含む。硬膜外内視鏡のような視覚化部材192を、管腔188の中を進め、または管腔と連結してプローブ186の遠位先端での視覚化を提供する。

0187

第2実施例(図26A‐2)では、アクセス部材184のプローブ186は、単一管腔188'を含む。視覚化部材192、および後述するカニューレ194もしくは湾曲ガイドワイヤ4を、単一管腔の中を同時にまたは逐次的に通すことができる。これに代わって、視覚化部材は省かれるか、またはプローブに直接取り付けることもできる。明らかなように、アクセス部材184は、任意の所望数の管腔を含むことができる。

0188

図26Bでは、部材192からの光学視覚化の下に、切開手術または切断によってアクセス部材184の二重管腔ルーメン変形が神経孔110の近くに設置されている。視覚化により、完全開放式のアプローチに対し、侵襲性が小さいかまたは鍵穴手術を用いた切断によるアクセスが容易になる。これに代わって、またはこれに追加して直接目視を利用することもできる。

0189

図26Cに見られるように、プローブ186を適切に配置して、非外傷性の湾曲チューブ、イントロデューサ、またはカニューレ194をプローブの管腔188'の中を進め、側方に動かして神経孔110にカニューレ挿入することができる。カニューレ194は、任意で、カニューレを用いた神経孔カニューレ挿入の間、神経根隣接部をモニタリングするために、その遠位先端に、またはその近くに刺激波形を送るように作ることができる。次に、カニューレ194の中に、好ましい直線、可撓性の、必要であれば鋭利な先端部を含むガイドワイヤ4または針を通し、後方に動かして図26Dに示すように患者の背の皮膚を貫通させてもよい。または、第2の切開手術または切断を神経孔の出口、またはその近くで行って、そこを通してガイドワイヤを把握し引っ張ることもできる。図26Eに示すように、プローブ186は、神経孔を貫通し横切って配置されたアクセスガイドワイヤを用いて除去できる。この場合、ガイドワイヤ4はその位置に残り、例えば後述するような神経保護および組織除去器具にアクセスを提供する。

0190

図27を参照すると、開放アクセスを得るための別の方法が記載されている。図27Aに見られるように、湾曲ガイドワイヤ22は、ガイドワイヤ22が神経孔110を通過し、椎間関節12の回りを一周して、再度手術野に出てくるようにプローブ186のルーメン188'の中を進めることができる。ガイドワイヤ22は、ワイヤが神経孔110を通る間に神経根付近をモニタリングするために、任意で、その遠位先端またはその近くに刺激波形を送るように作ることもできる。針は、例えば遠位先端以外の領域を絶縁してもよい。次に、図27Bに示すように、椎間関節12を一周しているワイヤを用いてプローブ186を取り除き、アクセスガイドワイヤ22をその場に残し、侵害組織の選択的除去のためのアクセスを提供することができる。

0191

アクセスはまた、経皮的な様式でも達成できる。例えば、アクセスは、硬膜外腔に配置された、硬膜外針またはプローブを含むアクセス部材によって、あるいは作業チャネルを有する硬膜外内視鏡によって達成できる。一つの実施例では、湾曲した非外傷性針またはカニューレを経皮的アクセス部材の中を前進させて、側方に動かし神経孔にカニューレ挿入することができる。次に、湾曲針の中に好ましい直線、可撓性のガイドワイヤまたは針を通し、後方に動かして患者の背の皮膚を貫通させてもよい。別の実施例では、湾曲ガイドワイヤを経皮的アクセス部材の中を前進させ、神経孔を通過させることができる。経費的アクセスは、画像案内、硬膜外内視鏡、またはその他視覚化技術を用いた支援を受けることもできる。

0192

図28は、手術によって組織を選択的に除去するためのアクセスを得るための経皮的な方法および器具を示している。アクセス部材は、硬膜外腔42の中に配置される。アクセス部材は、例えば硬膜外針2、硬膜外トロカール、硬膜外内視鏡等を含んでよい。針先端は、黄色靱帯10の後方に位置するが、それでも後部硬膜外腔42の中の硬膜46に対してはさらに後方に位置する。

0193

図29は、神経孔にカニューレ挿入する好ましい方法を示しているが、この場合、真っ直ぐな硬膜外針2の中に非外傷性の湾曲チューブまたはカニューレ16(例えば、形状記憶材料でできた鈍針湾曲)を通し(あるいは、この段階では、硬質の硬膜外カテーテル、または操縦可能なガイドワイヤを針に挿入する)、神経孔NFにカニューレ挿入する。湾曲針16は、真っ直ぐな硬膜外針2を通過できる程度に可撓性があるが、組織内を通過すると元の湾曲形状に復帰できる形状記憶材料で作られている。第2針16(または操縦可能な、硬質カテーテルまたはガイドワイヤ)を硬膜外腔42の中を通して進め、恐らくは黄色靱帯10の一部を通過して同側または反対側の神経孔110に向かい、次にそこを通過する。外科医は、触感、画像誘導法、直接目視、および/または光ファイバによる視覚化を任意に組み合わせ、湾曲部材16を神経孔を通過させて、椎間(関節突起)関節複合体12の前方、かつ神経根62または神経節の後方に動かす。前述したように、カニューレは、神経孔カニューレ挿入中の安全対策として、神経根を刺激し、反応をモニタリングするように作ることができる。

0194

湾曲部材を神経孔を通し所定位置に置いたならば、次に外科医は、図30の様に、神経孔110を通し設置されている大型の湾曲針の管腔の中に、より小さいゲージの、直線の、鋭利な可撓性ガイドワイヤ4(あるいは針)を、それが神経孔を出て側方の組織内に入るまで進める(図30)。この真っ直ぐなワイヤ4、または直針は、湾曲部材から、その先端を後方または後側方に向けて出る。それは、図30に示すように、その方向にさらに進められ、患者の背の皮膚70に向かって、次にこれを通過する。その後、図31に示すように、アクセス部材2およびカニューレ16を取り除くことができ、アクセスガイドワイヤ4をその場所に残し、側窩および神経孔への経皮的なアクセスを提供できる。

0195

アクセス部材2を通してカニューレ16を配置する別の方法として、カニューレ16を、アクセス部材の上に被せて送ることができる。さらに別の方法としては、アクセス部材を硬膜外腔内に設置した後、アクセス部材の管腔の中に硬質ロッドを通してからアクセス部材を取り除くこともできる。次にカニューレ16をこの硬質ロッド上に配置し、それから硬質ロッドをカニューレの管腔から取り除き、ガイドワイヤ4と交換することもできる。

0196

図36に見られるように、操縦可能な針またはワイヤ18は、神経孔110の側方から中心側に向かって神経孔110を通し設置される。この側方から中心に向かう神経孔アプローチは、湾曲した鈍ワイヤを直針に通すか(前述の技術のようにして)、または湾曲針技術、操縦可能ガイドワイヤ技術、ニードルスルーニードル(needle‐through‐needle:針に針を通す)技術、もしくは一般的なそれらの実施例技術を用いて始めることができる。抵抗消失技術は、前述した硬膜外腔42への後方アプローチであるために、硬膜外腔42への経皮的アプローチとしては役に立たないが、この方法は、その他の多くの観点において、図28〜35に描かれている方法に類似している。

0197

研究および試験を実施して、経皮的に設置された器具が神経根62または神経節と椎間関節複合体12の間に適切に設置されているか確かめることができる。例えば、剥脱部材および脊椎の解剖の画像化(蛍光透視法、またはその他の画像化様式);器具を使った神経刺激のモニタリング;または直接的な(内視鏡または肉眼)視覚化が利用できる。

0198

適切な設置が確認された後、最初に神経孔へのカニューレ挿入に用いられた湾曲部材16が、硬膜外針2のハブの外に引き抜かれて、図31に描かれているように、経神経孔ワイヤ4をその場所に残したまま取り除かれる。次の硬膜外針2も必要であれば、また神経孔を通して、ワイヤをその場所に残したまま取り除かれる。図に示すように、部材4の両端は患者の外に留まり、皮膚の外(経皮的方法)または外科的創傷(開放的方法)から組織の外に出ている。

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  • オリンパス株式会社の「 処置システムおよび拡張デバイス」が 公開されました。( 2021/04/30)

    【課題・解決手段】処置システム(1)は、内視鏡チャネルおよびデバイス用チャネルを備えるオーバーチューブ(2)と、内視鏡(3)と、拡張デバイス(4)とを備え、各拡張デバイスが、デバイス用チャネル内に長手... 詳細

  • 株式会社ブリヂストンの「 競技用義足のソール」が 公開されました。( 2021/04/30)

    【課題・解決手段】競技用義足の接地域に装着される、競技用義足のソールであって、底面には、耐摩耗性能を有する耐摩耗領域、及び、排水性能を有する排水領域、が設けられており、ソール前後方向の中央位置でソール... 詳細

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