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課題・解決手段
概要
背景
熱交換器の表面に特殊な特性を付与することを目的とする表面処理は知られている。例えば、周囲空気と接触する表面は、この表面での微生物の生育を防止又は抑制するように処理される(これら微生物は、この熱交換器の作動の間に、知覚可能な悪臭を発生させる原因である)。
表面処理は、一般に、交互に、活性剤(表面に所望の特性を付与することを目的とする)及びすすぎ液(次の浴のために、熱交換器を調整することを目的とする)を収容する一連の浴に、熱交換器を浸漬することによって行われる。噴霧によって、被膜を形成することも知られている。
このように、米国特許第5,376,411号には、熱交換器を浴に浸漬して、親水性フィルムを形成し、ついで、この被膜が完全に乾燥する前に、この被膜に抗菌剤を塗付することによって、熱交換器に被膜を形成することが開示されている。
さらに、ヨーロッパ特許第1 201 788号には、アルミニウム製熱交換器の表面への、防食性及び親水性を有する2つのフィルムの形成が開示されている。
これら特許のいずれにおいても、被膜の形成が、熱交換器が組み立てられ、ロウ付けされた後に行われることに注目しなければならない。これは、このような被膜が、硬質ロウ付けの間に遭遇するような高温に耐えることができないためである。硬質ロウ付けは、400℃以上、630℃以下の温度で行われるロウ付けである。
これらの製法及び当該方法から得られた熱交換器は、多くの課題を有する。第1に、表面処理がロウ付け後に行われるため、熱交換器全体を単一部材として処理する必要があることである。これは、必ずしも必要ではない表面の処理を含み、従って、生産性のロスを含むものである。
第2に、熱交換器全体を処理するため、熱交換器の各部材において、形成される被膜の量を制御できないことである。
最後に、熱交換器の作製後であるため、浴処理又は噴霧処理の前に、ロウ付け残渣を除去する必要があり、製造ラインの生産性が低減される傾向にあることである。
概要
本発明は、熱交換器、特に、蒸発器の製造方法に関する。本発明の方法は、熱交換器(1)の部材の作製(A)、組立て(B)及びロウ付け(C)を含み、前記ロウ付け操作(C)は、所定の温度条件下で行われる。本発明によれば、組立て(B)及びロウ付け(C)以前に、少なくとも1の選択した部品(6)に被膜(102)を形成することからなる表面処理操作(A101, A114)を行い、前記被膜は、支持体;その作動の間、熱交換器(1)に、選ばれた特性を付与できる少なくとも1の活性剤;及びコーティングがロウ付け温度条件に耐えることを可能にする少なくとも1の熱保護剤を含有する。
目的
本発明の目的は、これらの欠点を解消する熱交換器の製法を提供することにある。
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 1件
- 牽制数
- 1件
この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
請求項1
熱交換器(1)の部材の作製(A)、組立て(B)、及びロウ付け(C)を含み、前記ロウ付け(C)を所定の温度条件下で行う、熱交換器、特に、蒸発器を製造する方法であって、この方法は、組立て(B)及びロウ付け(C)の前に、選択した部材(6)に被膜(102)を形成することからなる表面処理操作(A101,A114)を含むものであり、前記被膜が、支持体;作動の間、熱交換器に、選ばれた特性を付与する少なくとも1の活性剤;及び被膜(102)が硬質ロウ付けの温度条件に耐えことを可能にする少なくとも1の熱保護剤を含有するものであることを特徴とする熱交換器の製法。
請求項2
活性剤が親水性付与剤である請求項1記載の方法。
請求項3
活性剤が抗菌剤である請求項1又は2記載の方法。
請求項4
被膜(102)が、支持体、親水性付与剤、抗菌剤及び熱保護剤を含有するものである請求項3記載の方法。
請求項5
請求項6
熱交換器の部材が、少なくとも1個のヘッダ(2)、流体循環用の流路(4)、及びこの流路(4)と接触するフィン(6)を含み、表面処理(A101, A114)を、フィン(6)の材料について行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
請求項7
作製が、各フィン(6)について、表面処理工程(A101)及びフィン(6)の形成工程(A104)を含むものであることを特徴とする請求項6記載の方法。
請求項8
表面処理(A101)を浸漬によって行うことを特徴とする請求項7記載の方法。
請求項9
表面処理(A101)を噴霧によって行うことを特徴とする請求項7記載の方法。
請求項10
表面処理(A101)をコーティングによって行うことを特徴とする請求項7記載の方法。
請求項11
作製(A)が乾燥工程(A102, A115)を含むことを特徴とする請求項6〜10のいずれかに記載の方法。
請求項12
ロウ付け(C)が、制御された雰囲気中、400℃以上の温度及び実質的に630℃で行われる硬質ロウ付けであることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
請求項13
ロウ付け(C)が、真空内で行われる硬質ロウ付けであることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
請求項14
請求項1〜13のいずれかに記載の方法によって製造されたものであって、部材の少なくとも1個が、請求項1〜13のいずれかに記載のように、表面処理(A101, A114)されていることを特徴とする熱交換器。
請求項15
部材が、少なくとも1個のヘッダ(2)、流体循環用の流路(4)、及び前記流路(4)と接触するフィン(6)を含み、表面処理(A101, A114)が、フィン(6)の材料について行われていることを特徴とする請求項14記載の熱交換器。
請求項16
流路が管(4)であることを特徴とする請求項15記載の熱交換器。
請求項17
流路がプレート(12)であることを特徴とする請求項15記載の熱交換器。
請求項18
部材がアルミニウム合金製であることを特徴とする請求項14〜17のいずれかに記載の方法。
請求項19
熱交換器が、空調回路用の蒸発器(10)である請求項14〜18のいずれかに記載の方法。
技術分野
0004
本発明は、この方法に従って製造された熱交換器、特に、自動車の空調回路用の蒸発器にも関する。
背景技術
0005
熱交換器の表面に特殊な特性を付与することを目的とする表面処理は知られている。例えば、周囲空気と接触する表面は、この表面での微生物の生育を防止又は抑制するように処理される(これら微生物は、この熱交換器の作動の間に、知覚可能な悪臭を発生させる原因である)。
0006
表面処理は、一般に、交互に、活性剤(表面に所望の特性を付与することを目的とする)及びすすぎ液(次の浴のために、熱交換器を調整することを目的とする)を収容する一連の浴に、熱交換器を浸漬することによって行われる。噴霧によって、被膜を形成することも知られている。
0007
このように、米国特許第5,376,411号には、熱交換器を浴に浸漬して、親水性フィルムを形成し、ついで、この被膜が完全に乾燥する前に、この被膜に抗菌剤を塗付することによって、熱交換器に被膜を形成することが開示されている。
0008
さらに、ヨーロッパ特許第1 201 788号には、アルミニウム製熱交換器の表面への、防食性及び親水性を有する2つのフィルムの形成が開示されている。
0009
これら特許のいずれにおいても、被膜の形成が、熱交換器が組み立てられ、ロウ付けされた後に行われることに注目しなければならない。これは、このような被膜が、硬質ロウ付けの間に遭遇するような高温に耐えることができないためである。硬質ロウ付けは、400℃以上、630℃以下の温度で行われるロウ付けである。
0010
これらの製法及び当該方法から得られた熱交換器は、多くの課題を有する。第1に、表面処理がロウ付け後に行われるため、熱交換器全体を単一部材として処理する必要があることである。これは、必ずしも必要ではない表面の処理を含み、従って、生産性のロスを含むものである。
0011
第2に、熱交換器全体を処理するため、熱交換器の各部材において、形成される被膜の量を制御できないことである。
発明が解決しようとする課題
0013
本発明の目的は、これらの欠点を解消する熱交換器の製法を提供することにある。
課題を解決するための手段
0014
この目的のため、本発明は、熱交換器(特に、蒸発器)の部材の作製、組立て、及びロウ付けを含み、前記ロウ付けを所定の温度条件下で行う、熱交換器、特に、蒸発器を製造する方法であって、この方法は、組立て及びロウ付けの前に、選択した部材に被膜を形成することからなる表面処理操作を含むものであり、前記被膜が、支持体;少なくとも1の活性剤(作動の間、熱交換器に、選ばれた特性を付与しておくためのもの);及び少なくとも1の熱保護剤(被膜が硬質ロウ付けの温度条件に耐え得るようにするためのもの)を含有するものであることを特徴とする熱交換器の製法を提供する。
0015
熱交換器の部材の組立て及びロウ付けの前に表面処理を行うことによって、ロウ付け直後に、所望の表面特性を有する熱交換器が得られる。このように、選択された部材を処理することによって、熱交換器の製造が簡略化される。
0016
この製法では、表面処理に関する危険が、処理を受ける部材に限定され、熱交換器全体には及ばないため、生産ラインの効率を改善できる。
0017
本発明の製法の1具体例では、活性剤は親水性付与剤である。本発明の第2の具体例では、活性剤は抗菌剤である。
0018
これら活性剤の使用によって、本発明の製法に従って製造された熱交換器に、極めて有益な表面特性を付与できる。
0021
本発明の製法の実施に関する好適な方法では、被膜は、支持体、親水性付与剤、抗菌剤及び熱保護剤を含有する。本発明の製法の実施に関するこの方法は、熱交換器に、特に有益な表面特性を付与する。このような方法は、自動車の空調回路において使用される蒸発器に求められる要件に関して特に好適な熱交換器の製造を可能にする。これは、蒸発器が、この内部を通過する空気から湿気を除去するためである。この熱交換器は、上述のように、有害な結果をもたらす凝縮物を発生するとの機能を有するが、これら有害な結果は、抗菌剤及び親水性付与剤によって制御される。
0022
有利には、熱保護剤は、アルミニウム青銅及び/又はケイ素系結合剤を含有する。このような熱保護剤を使用することによって、本発明の表面処理において使用される被膜に、軟質ロウ付け(ロウ付け温度450℃以下)又は硬質ロウ付け及びこれらの特徴的な温度条件について特に有利である熱特性が付与される。これらの熱特性のため、被膜は、特に、これら熱条件に耐えることができ、ロウ付け後、活性剤が有する表面特性を熱交換器に付与できる。
0023
本発明の製法の実施に関する他の好適な方法によれば、熱交換器の部材は、少なくとも1個のヘッダ、流体循環用の流路、及び流路と接触するフィンを含み、当該方法は、表面処理をフィンの材料について実施することを特徴とする。
0024
表面処理をフィンにのみ限定し、処理が求められる部材のみを処理することによって、製造サイクルを低減させることができ、さらに、この限定によって、被膜の点でも実質的な節約が可能になり、形成される被膜の厚さを良好に制御することが可能になる。
0025
本発明の製法の実施に関する好適な方法では、製法は、各フィンについて、表面処理工程及びフィン形成工程を含む。この実施法では、表面処理は、フィン作製用のアルミニウムストリップの製造の間に、又はこのストリップの製造後に、ストリップの浸漬、ストリップへの噴霧又はストリップへのコーティングによって行われる。
0026
本発明による製法の実施に関する他の好適な方法では、製法は、各フィンについて、第1にフィンを形成する工程及び第2に表面処理工程を含む。この他の方法では、表面処理は、浸漬又は噴霧によって行われる。
0027
表面処理がアルミニウムストリップの製造の間に行われる場合には、本発明は、支持体の熱酸化による有機物の排出を制御するとの他の利点を有する。この酸化は、圧延製造プロセスからのストリップの温度によって及び空気中の酸素の存在によって促進される。被膜の形成は、その温度抵抗性のため、寿命を減ずるものではない。追加の手段を使用することなく、被膜を乾燥させるとの利点を有する。ついで、アルミニウムストリップを巻取り、使用場所に移動させ、ここで、フィンに形成し、熱交換器の他の部材に組付ける。
0030
本発明は、上述の方法によって製造され、部材(その少なくとも1個は、上述のように、表面処理されている)からなる熱交換器にも関する。さらに、本発明による熱交換器は、少なくとも1個のヘッダタンク、流体循環用の流路、及び流路と接触するフィンを含有でき、表面処理がフィンの材料について行われている。
0031
本発明の好適な1具体例では、流路は管である。本発明の第2の好適な具体例では、流路は、複数ペアの積重ねプレートからなる。これら2つの好適な具体例では、その表面特性が、上述のように改善された、例えば、フィン付管状交換器又はプレート/フィン交換器の如き一般的な熱交換器を提供することが可能である。
0033
本発明の他の特徴及び利点は、図面を参照して、限定することなく、説明のために例示する具体例に関する下記の記載を読むことによって明白になるであろう。
発明を実施するための最良の形態
0034
図1は、本発明の製法によって製造された熱交換器1の正面図を概略して示す。
0035
熱交換器1は、知られているように、ヘッダタンク2、流路4及びフィン6(当業者により、「インサート」としても知られている)を含む部材からなる。2個のヘッダタンク2は、流路4を介して相互に連通しており、流路はヘッダタンク間に配置及び配列され、その内部で流体が循環し、熱交換器を通る空気に熱を移動させるフィン6は、ヘッダタンク2の間に、流路4の軸線に対して横断する方向で配置され、熱交換器の外の空気と直接接触している。
0036
ここに記載の熱交換器1は、本発明の製法を使用して製造されているが、流路4及びフィン6がロウ付けされる前のものである。ここに記載の流路4はフラットチューブであるが、環状又は楕円状断面又は当業者に知られている各種の他の形状の管であってもよい。
0037
ここに記載のフィン6はコルゲート状であるが、平板状又は当業者に知られている各種の形状であってもよい。これらは、形状的には、実質的に矩形であり、その作製の間に、本発明による製法の特徴である表面処理を受ける。表面処理については後述する。
0038
図2は、本発明の製法のブロックダイアグラムを示す。本発明の製法は、ブロックA、B及びCで表される3つの工程からなる。
0039
ブロックAは、熱交換器1の部材の作製工程に相当する。ブロックAは、製造ラインにおいて同時に行われる3つの工程に相当する3つのサブブロックA1、A2及びA3からなる。サブブロックA1は、フィン6の作製工程に相当し、サブブロックA2は、流路4の作製工程に相当し、サブブロックA3は、ヘッダタンク2の作製工程に相当する。
0040
ブロックBは、熱交換器1の部材の組立工程に相当する。この工程の間に、ヘッダタンク2、流路4及びフィン6を組立て、ブロックCで表される工程へ送る。
0041
ブロックCはロウ付け工程を表し、ロウ付け工程の間に、組立工程直後の組立てられた部材をロウ付けする。ロウ付けは、ここに記載の例では、制御された雰囲気、できれば630℃以下の温度において、加熱炉で行われる硬質ロウ付けである。この加熱炉の雰囲気は、制御された量の窒素を含有する。これにより、酸化の問題を制御することができ、高品質ロウ付けが達成される。ロウ付けは、軟質ロウ付け又は当業者に知られている各種の他のロウ付けでもよい。
0043
サブブロックA2によって示される工程は、工程A200、工程A201、工程A202及び工程A203からなる。
0044
工程A200において、材料を選択する。材料は、2層、すなわち、3000シリーズの中から選ばれる、例えば、合金3003製のコア及び4000シリーズの中から選ばれる、例えば、合金4045又は4343でなる層(ロウ付けを形成するフィラー材料を構成する)からなるアルミニウム合金物質である。工程A201では、原材料は一般的な操作を受けて、流路4について選ばれた形状が付与される。工程A201後、工程A202は、得られた流路の脱脂、続く、ロウ付けを促進するためのフラックスの流路への塗付からなる。このようにして得られた流路4は、工程A203において、組立サイトへ移動される。
0045
次に、図4及び10を参照して、本発明の実施に関する好適な方法によるプロセス部分を記載する。
0047
工程A100において、フィンを形成するための材料100を選択する。材料は、3000シリーズの中から選ばれるアルミニウム合金、例えば、3003である。図10において見られるように、このアルミニウム合金は、コイル101として供給される。工程A101は、巻きが解かれたコイル101の表面に、被膜102(後述する)を形成することからなる。
0049
工程A102は、巻きが解かれた材料100の表面に正に形成された被膜を乾燥させ、これによって、中間生成物102を提供することからなる。
0050
工程A102後に得られた中間生成物102を、工程A103において巻取り、製造ラインの異なる領域に移動させる。ついで、工程A104において、成形して、選ばれた形状をフィンに付与する。このようにして形成されたフィンを、ついで、工程A105で表される工程において脱脂する。この工程の後、得られたフィンを、工程A106において、組立サイトに移動させる。
0051
本発明による製法は、生産ラインにおいて、フィン6の表面処理の一体化を促進するとの利点を有する。これは、特に、形成後に得られたフィン6の幾何学的形状が、下記の表に記載のもののような被膜の均一な形成を容易に達成させないようなものである場合に有利である。
0052
0053
上記の表が示すように、ここに記載の実施例において使用する被膜は、支持体、2つの活性剤及び熱保護剤(結合剤及び断熱剤からなる)ものである。
0056
第2の活性剤は、微生物による汚染に対する抵抗性を提供する作用物質であり、銅塩を含浸したSylosiv A 100の混合物でなる。この活性剤は、ロウ付けされた交換器に、優秀な抗菌特性を付与する。
0057
熱保護剤は、ケイ素系結合剤(ここでは、Baysilicone P500樹脂である)及び断熱剤(ここでは、アルミニウム青銅)の混合物である。
0058
ケイ素系結合剤は、ロウ付けの前では、フィン表面への被膜の接着性を改善する。その後、被膜は、ロウ付けの温度条件に耐えることができる。ロウ付け後では、結合剤は熱交換器に親水性を付与し、表面への被膜の接着を良好なものとする。断熱剤はアルミニウム青銅であり、その機能は、ロウ付けの間、被膜を保護することにある。
0059
代表的には、フィン6は、熱交換器1の全外表面の約90%を占め、その表面が、作動の間、応力を最も高度に受ける部材である。フィン6の表面のみが処理され、流路4の外表面は処理されないとの事実は、ここに記載の具体例において明らかなように、熱交換器1に最適な表面特性を付与すると共に、製造プロセスを簡素化する。
0060
図5は、本発明による製法の実施に関する第2の好適な方法を部分的に説明する、特に、図2のサブブロックA1を説明するブロックダイアグラムである。図4に記載した実施に関する第1の方法との類似性を考慮して、同じ参照符号を使用し、異なる部分については、各参照符号に10を足した参照符号にて表示している。
0061
この実施方法は、工程A100、工程A111、工程A112、工程A113、工程A114、工程A115及び工程A106からなる。
0062
工程A111は、材料を成形して、選択した形状をフィンに付与することからなる。形成後、工程A112において脱脂を行い、得られた中間生成物を、工程A113において移動させる。
0063
次に、工程A114において、中間生成物に被膜を形成する。この形成は、ここでは、浸漬によって行われるが、噴霧によって行うこともできる。最後に、工程A115において乾燥し、このようにして、被膜が形成され、ついで、工程A106において移動させた後に、フィン6が得られる。
0064
本発明の製法の実施に関する方法では、フィン6に付与される形状が幾何学的に簡単である場合には、より効果的な生産ラインを得ることが可能である。
0065
図6は、本発明の製法に従って製造されたプレート/フィン蒸発器10の部分側面図である。蒸発器10は、それぞれ、フェース18及びフェース20を限定する第1のエレメント14及び第2のエレメント16を組立てることによって、それぞれ、形成された複数個のプレート12からなる。フェース18及び20は、一般的に、平面であり、相互に平行である。
0066
蒸発器10は、さらに、それぞれ、2個の近接するプレートの間で、1個のプレートの第1のフェース18及び近接する他のプレートの第2のフェース20と接触するように配置された複数個のコルゲートフィン22を含む。
0067
上方部分24において、各第1のエレメント14は、第1のフェース18から外方に突出する2個のダクト26を含む。各ダクト26は、第2のエレメント16のダクト36と互いに近接して並べられている。このように、各プレート12は、冷媒が循環するチャンバーを形成する。
0069
本発明の製法において、プレートとして、異なる方法で得られたものを使用すること、又はプレートの代わりに、ヘッダタンクに結合された管を使用することによって、各種の蒸発器を製造することができるであろう。
0071
本発明は上述の具体例(単に、例として示したものである)に限定されるものではなく、むしろ、当業者が想起するすべての変形、例えば、フィン調製用のアルミニウムストリップを製造する間に、このストリップを圧延した後であって、巻取り前に、表面処理を行うことを包含するものである。
図面の簡単な説明
0072
本発明の製法に従って製造された、ロウ付け前におけるフィン付管熱交換器の概略正面図である。
本発明の製法の各種工程を示すブロックダイアグラムである。
図2に示す方法の1工程を示すブロックダイアグラムである。
本発明の製法の実施に関する好適な方法による図2に示す方法の1工程を示すブロックダイアグラムである。
本発明の製法の実施に関する好適な方法による図2に示す方法の1工程を示すブロックダイアグラムである。
図2の方法に従って製造されたプレート蒸発器の部分側面図である。
浸漬によりフィンの表面を処理する操作の概略図である。
噴霧によりフィンの表面を処理する操作の概略図である。
コーティングによりフィンの表面を処理する操作の概略図である。
図4のブロックダイアグラムの一部の概略図である。
符号の説明
0073
(1)熱交換器
(2)ヘッダ
(4)流路
(6)フィン
(100) 材料
(101)コイル
(102) 被膜