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技術 免疫活性剤を経皮送達するための方法及び配合物

出願人 アルザコーポレイション
発明者 マア、ユー−ファンアメリ、マハムードセラーズ、スコット
出願日 2005年4月21日 (14年2ヶ月経過) 出願番号 2007-527244
公開日 2008年3月13日 (11年4ヶ月経過) 公開番号 2008-507590
状態 拒絶査定
技術分野 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 非回転性 被覆機構 バリオン 乾燥チャンバ中 微小スリット 乾燥媒体中 空気分散器 次表面
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題・解決手段

免疫活性剤配合方法及びその送達用装置。この方法は、バルク免疫活性剤を提供するステップと、バルク免疫活性剤を接線流入濾過に供して免疫活性剤溶液を提供するステップと、少なくとも1つの賦形剤を免疫活性剤溶液に加えるステップと、免疫活性剤溶液を噴霧乾燥して免疫活性剤生成物を形成するステップとを含み;装置には、複数の微小突起を含む微小突起メンバーであって、それ上に噴霧乾燥した免疫活性剤を含む生体適合性被覆膜が配置された微小突起メンバーが含まれる。好ましい実施形態では、免疫活性剤はインフルエンザワクチン、より好ましくはスプリットバリオンインフルエンザワクチンを含む。

概要

背景

ワクチンなどの活性剤は、最も習慣的には経口又は注射によって投与される。残念ながら、多くの活性剤は、経口投与した場合に吸収されないか、若しくは血流に入る前に負の影響を受け、したがって所望の活性を持たないので、完全に無効であるか、又は有効性が徹底的に低下する。他方で、薬剤を血流中に直接注射することは、投与中に薬剤が改変されないことを保証するが、場合によっては乏しい患者コンプライアンスをもたらす、困難、不便、有痛性且つ不快な手順である。

したがって、経皮送達は、そうでなければ皮下注射又は静脈点滴によって送達しなければならない活性剤、特にワクチンを投与するための、実行可能な代替方法である。本明細書中で使用する単語「経皮」とは、メスを用いた切断若しくは皮下注射針を用いた皮膚の穿孔など、皮膚の実質的な切断若しくは穿通なしに、皮膚を介して活性剤(例えば、薬物などの治療剤若しくはワクチンなどの免疫活性剤)を局所組織又は全身循環系に送達することの総称である。経皮薬剤送達には、受動拡散による送達並びに電気(例えばイオン泳動)及び超音波(例えば音波泳動)などの外部エネルギー源に基づいた送達が含まれる。

より一般的な受動的経皮薬剤送達系には、通常、高濃度の活性剤を含む薬物リザバー(reservoir、薬物貯め)が含まれる。リザバーは皮膚と接触するように適応しており、これにより、薬剤が患者の皮膚を通って体組織又は血流中へと拡散することが可能となる。

当分野で周知のように、経皮薬物フラックスは、皮膚の状態、薬物分子の大きさ及び物理的/化学的特性、並びに皮膚にわたる濃度勾配に依存する。多くの薬物に対する皮膚の透過率は低いので、経皮送達はその応用が制限されていた。この低い透過率は主に、脂質二重層に囲まれた、ケラチン線維(すなわちケラチノサイト)で満たされた平坦死滅細胞からなる皮膚の最外層である、角質層に起因している。脂質二重層のこの高度な秩序構造により、角質層に比較的不透過性の特徴が与えられる。

受動的経皮拡散フラックスを増加させるための1つの一般的な方法は、皮膚の最外層(又は複数の皮膚の最外層)を機械的に穿通して皮膚内に微小経路を作製することを含む。皮膚に経路を作製するための技術及び器具が数多く開発されている。例示的なものは、米国特許第3,964,482号に開示されている薬物送達器具である。

経皮薬剤送達を増強するために小さな皮膚穿孔要素を用いる他のシステム及び装置は、すべてその全体で本明細書中に参考として組み込まれている米国特許第5,879,326号、第3,814,097号、第5,250,023号、第3,964,482号、再発行特許第25,637号、並びにPCT国際公開公報WO96/37155号、WO96/37256号、WO96/17648号、WO97/03718号、WO98/11937号、WO98/00193号、WO97/48440号、WO97/48441号、WO97/48442号、WO98/00193号、WO99/64580号、WO98/28037号、WO98/29298号、及びWO98/29365号に開示されている。

開示されているシステム及び装置では、様々な形状及び大きさの穿孔要素を用いて皮膚の最外層(すなわち角質層)を穿孔する。これらの参考文献に開示されている穿孔要素は、一般に、パッド又はシートなどの薄い平坦なメンバーから垂直に伸びる。これらの器具の一部の穿孔要素は非常に小さく、その一部は微小突起の長さが約25〜400ミクロンしかなく、微小突起の厚さが約5〜50ミクロンしかない。これらの小さな穿孔/切断要素は、角質層を通る経皮薬剤送達を増強するために、それに対応した小さな微小スリット/微小切込みを角質層に入れる。

開示されたシステムは、通常、薬剤を保持するためのリザバー、及び器具自体中空の歯(tines)などによって薬剤をリザバーから角質層を通って移動させる送達系をさらに含む。このような器具の一例は国際公開公報WO93/17754号に開示されており、これは液体薬剤のリザバーを有する。しかし、小さな管状要素を通して皮膚内に液体薬剤を押し通すためには、リザバーを加圧しなければならない。

全体が本明細書中に参考として組み込まれている米国特許出願第10/045,842号に開示されているように、物理的なリザバーに含ませる代わりに、送達する活性剤を微小突起上に被覆することも可能である。これにより、別個の物理的なリザバーの必要性、及びリザバー用に薬剤配合物又は薬剤組成物を特に開発する必要性が排除される。

当分野で周知のように、薬剤配合物及び薬剤配合物を微小突起上に被覆する方法は、被覆微小突起を介した経皮送達の重要な要素である。実際、不安定なワクチン又は十分な貯蔵寿命を持たないワクチンを薬剤配合物中で用いた場合、ワクチンは所望の(又は所要の)有効性を有さない可能性があり、多くの場合は有さない。

また、当分野で周知のように、ワクチンなどの生体物質は、貯蔵又は配送用に安定化させるためにしばしば乾燥させられる。しかし、乾燥はしばしば有効性及び/又は活性の低下を引き起こす。凍結乾燥(freeze−drying)又は凍結乾燥(lyophilization)はこのような損傷を顕著に軽減することが判明しており、冷蔵貯蔵の必要性を取り除くことができる。

凍結乾燥とは、昇華及び脱着によって生成物から水を除去する工程である。加水分解性の分解を受ける製薬化合物は、凍結乾燥により安定性及び貯蔵寿命を改善する手段が提供される。

転記的な凍結乾燥システムには、温度制御されたを備えた乾燥チャンバ、生成物から除去された水を捕捉するためのコンデンサー、棚及びコンデンサーに冷媒を供給するための冷却システム、チャンバ内の圧力を低下させるための真空システム、並びに乾燥工程を促進するためのコンデンサーが含まれる。ワクチン、タンパク質ペプチド、及び抗生物質などの多数の活性剤の凍結乾燥が成功している。

有害な副作用なしに多くの微生物及びタンパク質を凍結乾燥に供することができる。したがって、凍結乾燥は、ワクチン、製薬剤、血液画分、及び診断法を乾燥させるために好まれる手段である。例えば、米国特許第3,991,179号は、インフルエンザワクチンを凍結乾燥及び再構成してもよく、ワクチンは免疫学的活性を維持することを開示している。

同様に、2004年4月1日出願の同時係属の米国特許出願第11/084,631号は、凍結乾燥を含めたインフルエンザワクチンの配合前工程を開示している。また、言及したこの工程は、高濃度のワクチン配合物中間生成物として提供する。

を昇華させたあとに残る多孔性構造により、凍結乾燥した材料は、典型的には容易且つ迅速に再構成される。再水和の際に、安定化した材料は、微小突起上の被覆膜又はリザバー中の薬剤配合物中の含有物のどちらかとして、容易に経皮送達用に配合することができる。

典型的な凍結乾燥サイクルは3つの段階、すなわち(i)凍結、(ii)一次乾燥及び(iii)二次乾燥からなる。生じる生成物が所望の物理特性及び化学特性を有し、所要の安定性が達成されることを保証するために、乾燥機内の状態を、サイクルを通して変動させる。

しかし、凍結乾燥工程にはいくつかの欠点及び不利点が関連している。例えば、一度に凍結乾燥に供することができる材料の合計量は限られており、全工程は数日間かかる場合がある。したがって、その利点にもかかわらず、凍結乾燥は非常に複雑、高価且つ時間のかかる工程である。

概要

免疫活性剤の配合方法及びその送達用装置。この方法は、バルク免疫活性剤を提供するステップと、バルク免疫活性剤を接線流入濾過に供して免疫活性剤溶液を提供するステップと、少なくとも1つの賦形剤を免疫活性剤溶液に加えるステップと、免疫活性剤溶液を噴霧乾燥して免疫活性剤生成物を形成するステップとを含み;装置には、複数の微小突起を含む微小突起メンバーであって、それ上に噴霧乾燥した免疫活性剤を含む生体適合性被覆膜が配置された微小突起メンバーが含まれる。好ましい実施形態では、免疫活性剤はインフルエンザワクチン、より好ましくはスプリットバリオンインフルエンザワクチンを含む。

目的

したがって、十分な活性を維持し、損傷を最小限に抑えながらも凍結乾燥より経済的である、安定な免疫活性剤、特にインフルエンザワクチンを配合する方法を提供することが望ましい。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
3件

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請求項1

バルク免疫活性剤を提供するステップと、前記バルク免疫活性剤を接線流入濾過に供して免疫活性剤溶液を提供するステップと、少なくとも1つの賦形剤を前記免疫活性剤溶液に加えるステップと、前記免疫活性剤溶液を噴霧乾燥して免疫活性剤生成物を形成するステップとを含む、免疫活性剤の配合方法

請求項2

前記免疫活性剤溶液を噴霧乾燥するステップを約60℃〜約250℃の範囲の入口温度で実施する、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記免疫活性剤溶液を噴霧乾燥するステップを約100℃〜約200℃の範囲の入口温度で実施する、請求項2に記載の方法。

請求項4

前記免疫活性剤溶液を噴霧乾燥するステップを約0.5mL/分〜30mL/分の範囲の供給速度で実施する、請求項1に記載の方法。

請求項5

前記免疫活性剤溶液を噴霧乾燥するステップを約2mL/分〜10mL/分の範囲の供給速度で実施する、請求項4に記載の方法。

請求項6

前記免疫活性剤が少なくとも12カ月の室温安定性を保つ、請求項1に記載の方法。

請求項7

前記免疫活性剤が少なくとも約70%の力価を保持する、請求項1に記載の方法。

請求項8

前記免疫活性剤が少なくとも約80%の力価を保持する、請求項9に記載の方法。

請求項9

前記免疫活性剤がインフルエンザワクチンを含む、請求項1に記載の方法。

請求項10

前記免疫活性剤がスプリットバリオンインフルエンザワクチンを含む、請求項9に記載の方法。

請求項11

前記免疫活性剤が赤血球凝集素を含む、請求項9に記載の方法。

請求項12

前記免疫活性剤がウイルス、細菌、タンパク質系ワクチン多糖系ワクチン、及び核酸系ワクチンからなる群から選択された抗原を含む、請求項1に記載の方法。

請求項13

前記免疫活性剤がタンパク質複合多糖オリゴ糖、及びリポタンパク質からなる群から選択された抗原を含む、請求項1に記載の方法。

請求項14

前記免疫活性剤が、百日咳菌(Bordetellapertussis)(組換えPTワクチン−無細胞性)、破傷風菌(Clostridiumtetani)(精製、組換え)、ジフテリア菌(Corynebacteriumdiptheriae)(精製、組換え)、サイトメガロウイルス糖タンパク質サブユニット)、A群連鎖球菌(GroupAstreptococcus)(糖タンパク質サブユニット、破傷風トキソイドを有する複合糖質A群多糖、毒素サブユニット担体に連結したMタンパク質ペプチド、Mタンパク質、多価型特異的エピトープシステインプロテアーゼ、C5aペプチダーゼ)、B型肝炎ウイルス(組換えPre−bS1、Pre−S2、S、組換えコアタンパク質)、C型肝炎ウイルス(組換え発現させた表面タンパク質及びエピトープ)、ヒトパピローマウイルスカプシドタンパク質、TA−GN組換えタンパク質L2及びE7[HPV−6由来]、HPV−11由来のMEDI−501組換えVLPL1、4価の組換えBLPL1[HPV−6由来]、HPV−11、HPV−16、及びHPV−18、LAMP−E7[HPV−16由来])、在郷軍人病菌(Legionellapneumophila)(精製細菌表面タンパク質)、髄膜炎菌(Neisseriameningitides)(破傷風トキソイドを有する複合糖質)、緑膿菌(Pseudomonasaeruginosa)(合成ペプチド)、風疹ウイルス(合成ペプチド)、B髄膜炎菌OMPと複合した肺炎連鎖球菌(Streptococcuspneumoniae)(複合糖質[1、4、5、6B、9N、14、18C、19V、23F]、CRM197と複合した複合糖質[4、6B、9V、14、18C、19F、23F]、CRM1970と複合した複合糖質[1、4、5、6B、9V、14、18C、19F、23F]、梅毒トレポネーマ(Treponemapallidum)(表面リポタンパク質)、水痘帯状疱疹(Varicellazoster)ウイルス(サブユニット、糖タンパク質)、並びにコレラ菌(Vibriocholerae)(複合リポ多糖)からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。

請求項15

免疫活性剤が、インフルエンザワクチン、ライム病ワクチン、狂犬病ワクチン麻疹ワクチン流行性耳下腺炎ワクチン水痘ワクチン、天然痘ワクチン肝炎ワクチン、百日咳ワクチン、及びジフテリアワクチンからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。

請求項16

免疫応答賦活アジュバントを前記免疫活性剤溶液に加えるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。

請求項17

前記免疫応答賦活アジュバントが、リン酸アルミニウムゲル水酸化アルミニウム藻類グルカン:β−グルカン、コレラ毒素Bサブユニット、CRL1005:平均値x=8及びy=205を有するABAブロックポリマー、γインスリン:直鎖状枝分かれしていない)β−D(2−>1)ポリフルクトフラノキシル−α−D−グルコースゲルブ(Gerbu)アジュバント:N−アセチルグルコサミン−(β1−4)−N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−グルタミンGMDP)、ジメチルジオタデシルアンモニウムクロライドDDA)、亜鉛L−プロリン錯体(Zn−Pro−8)、イミキモド(1−(2−メチルプロピル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン、ImmTher(商標):N−アセチルグルコアミニル−N−アセチルムラミル−L−Ala−D−isoGlu−L−Ala−グリセロールパルミテートMTP−PEリポソーム:C59H108N6O19PNa−3H2O(MTP)、ムラメチド(Murametide):Nac−Mur−L−Ala−D−Gln−OCH3、プルラン:β−グルカン、QS−21、S−28463:4−アミノ−a,a−ジメチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−エタノールサルボ(salvo)ペプチド:VQGEESNDK・HCl(IL−1βのペプチド163〜171)、及びスレオニル−MDP(Termurtide(商標)):N−アセチルムラミル−L−スレオニル−D−イソグルタミンインターロイキン−18、インターロイキン−2、インターロイキン−12、インターロイキン−15、DNAオリゴヌクレオチド、CpG含有オリゴヌクレオチド、免疫調節性リンホカインをコードしている核酸配列、γインターフェロン、並びにNFκ調節シグナル伝達タンパク質からなる群から選択される、請求項16に記載の方法。

請求項18

請求項19

前記免疫活性剤溶液が、非還元糖、多糖類、還元糖、及びシクロデキストリンからなる群から選択された安定化剤をさらに含む、請求項1に記載の方法。

請求項20

複数の角質層穿孔微小突起を有する微小突起メンバーであって、その上に噴霧乾燥した免疫活性剤を含む生体適合性被覆膜が配置された微小突起メンバーを含む、免疫活性剤を経皮送達する装置。

請求項21

前記免疫活性剤がインフルエンザワクチンを含む、請求項20に記載の装置。

請求項22

前記免疫活性剤がスプリットバリオンインフルエンザワクチンを含む、請求項13に記載の装置。

請求項23

複数の角質層穿孔微小突起を有する微小突起メンバー、及び噴霧乾燥した免疫活性剤を含む薬剤配合物受け入れるように適応させたリザバーを含む、免疫活性剤を経皮送達する装置。

請求項24

前記免疫活性剤がインフルエンザワクチンを含む、請求項23に記載の装置。

請求項25

前記免疫活性剤がスプリットバリオンインフルエンザワクチンを含む、請求項23に記載の装置。

請求項26

複数の微小突起を有する微小突起メンバーを提供するステップと、バルク免疫活性剤を提供するステップと、前記バルク免疫活性剤を接線流入濾過に供して第1の免疫活性剤溶液を提供するステップと、少なくとも1つの賦形剤を前記第1の免疫活性剤溶液に加えるステップと、前記第1の免疫活性剤溶液を噴霧乾燥してワクチン生成物を形成するステップと、前記ワクチン生成物を第1の溶液再構成して第2の免疫活性剤溶液を形成するステップと、前記第2の免疫活性剤溶液を前記微小突起メンバーに適用するステップと、前記被覆微小突起メンバーを対象の皮膚に適用するステップとを含む、免疫活性剤の送達方法。

請求項27

前記第2の免疫活性剤溶液を含む生体適合性被覆膜を形成するステップをさらに含み、前記第2の免疫活性剤溶液を前記微小突起メンバーに適用するステップが前記微小突起メンバーに前記生体適合性被覆膜を被覆することを含む、請求項26に記載の方法。

請求項28

前記微小突起メンバーがリザバーをさらに含み、前記第2の免疫活性剤溶液を含む薬剤配合物を形成するステップをさらに含み、前記第2の免疫活性剤溶液を前記微小突起メンバーに適用するステップが、前記リザバーに前記薬剤配合物を装填するステップを含む、請求項26に記載の方法。

請求項29

前記免疫活性剤がインフルエンザワクチンを含む、請求項26に記載の方法。

請求項30

前記免疫活性剤がスプリットバリオンインフルエンザワクチンを含む、請求項29に記載の方法。

請求項31

前記被覆微小突起メンバーを対象の皮膚に適用するステップにより約45μgの前記免疫活性剤を送達する、請求項29に記載の方法。

請求項32

前記被覆微小突起メンバーを対象の皮膚に適用するステップにより前記免疫活性剤の少なくとも約50%をAPC豊富表皮層に送達する、請求項26に記載の方法。

技術分野

0001

本出願は、2004年5月19日出願の米国仮出願第60/572,861号の優先権を主張する。

0002

本発明は、一般に、免疫活性剤組成物並びにそのような組成物を形成及び送達する方法に関する。より詳細には、発明は、噴霧乾燥した免疫活性剤、特にインフルエンザワクチン経皮送達する方法及び配合物に関する。

背景技術

0003

ワクチンなどの活性剤は、最も習慣的には経口又は注射によって投与される。残念ながら、多くの活性剤は、経口投与した場合に吸収されないか、若しくは血流に入る前に負の影響を受け、したがって所望の活性を持たないので、完全に無効であるか、又は有効性が徹底的に低下する。他方で、薬剤を血流中に直接注射することは、投与中に薬剤が改変されないことを保証するが、場合によっては乏しい患者コンプライアンスをもたらす、困難、不便、有痛性且つ不快な手順である。

0004

したがって、経皮送達は、そうでなければ皮下注射又は静脈点滴によって送達しなければならない活性剤、特にワクチンを投与するための、実行可能な代替方法である。本明細書中で使用する単語「経皮」とは、メスを用いた切断若しくは皮下注射針を用いた皮膚の穿孔など、皮膚の実質的な切断若しくは穿通なしに、皮膚を介して活性剤(例えば、薬物などの治療剤若しくはワクチンなどの免疫活性剤)を局所組織又は全身循環系に送達することの総称である。経皮薬剤送達には、受動拡散による送達並びに電気(例えばイオン泳動)及び超音波(例えば音波泳動)などの外部エネルギー源に基づいた送達が含まれる。

0005

より一般的な受動的経皮薬剤送達系には、通常、高濃度の活性剤を含む薬物リザバー(reservoir、薬物貯め)が含まれる。リザバーは皮膚と接触するように適応しており、これにより、薬剤が患者の皮膚を通って体組織又は血流中へと拡散することが可能となる。

0006

当分野で周知のように、経皮薬物フラックスは、皮膚の状態、薬物分子の大きさ及び物理的/化学的特性、並びに皮膚にわたる濃度勾配に依存する。多くの薬物に対する皮膚の透過率は低いので、経皮送達はその応用が制限されていた。この低い透過率は主に、脂質二重層に囲まれた、ケラチン線維(すなわちケラチノサイト)で満たされた平坦死滅細胞からなる皮膚の最外層である、角質層に起因している。脂質二重層のこの高度な秩序構造により、角質層に比較的不透過性の特徴が与えられる。

0007

受動的経皮拡散フラックスを増加させるための1つの一般的な方法は、皮膚の最外層(又は複数の皮膚の最外層)を機械的に穿通して皮膚内に微小経路を作製することを含む。皮膚に経路を作製するための技術及び器具が数多く開発されている。例示的なものは、米国特許第3,964,482号に開示されている薬物送達器具である。

0008

経皮薬剤送達を増強するために小さな皮膚穿孔要素を用いる他のシステム及び装置は、すべてその全体で本明細書中に参考として組み込まれている米国特許第5,879,326号、第3,814,097号、第5,250,023号、第3,964,482号、再発行特許第25,637号、並びにPCT国際公開公報WO96/37155号、WO96/37256号、WO96/17648号、WO97/03718号、WO98/11937号、WO98/00193号、WO97/48440号、WO97/48441号、WO97/48442号、WO98/00193号、WO99/64580号、WO98/28037号、WO98/29298号、及びWO98/29365号に開示されている。

0009

開示されているシステム及び装置では、様々な形状及び大きさの穿孔要素を用いて皮膚の最外層(すなわち角質層)を穿孔する。これらの参考文献に開示されている穿孔要素は、一般に、パッド又はシートなどの薄い平坦なメンバーから垂直に伸びる。これらの器具の一部の穿孔要素は非常に小さく、その一部は微小突起の長さが約25〜400ミクロンしかなく、微小突起の厚さが約5〜50ミクロンしかない。これらの小さな穿孔/切断要素は、角質層を通る経皮薬剤送達を増強するために、それに対応した小さな微小スリット/微小切込みを角質層に入れる。

0010

開示されたシステムは、通常、薬剤を保持するためのリザバー、及び器具自体中空の歯(tines)などによって薬剤をリザバーから角質層を通って移動させる送達系をさらに含む。このような器具の一例は国際公開公報WO93/17754号に開示されており、これは液体薬剤のリザバーを有する。しかし、小さな管状要素を通して皮膚内に液体薬剤を押し通すためには、リザバーを加圧しなければならない。

0011

全体が本明細書中に参考として組み込まれている米国特許出願第10/045,842号に開示されているように、物理的なリザバーに含ませる代わりに、送達する活性剤を微小突起上に被覆することも可能である。これにより、別個の物理的なリザバーの必要性、及びリザバー用に薬剤配合物又は薬剤組成物を特に開発する必要性が排除される。

0012

当分野で周知のように、薬剤配合物及び薬剤配合物を微小突起上に被覆する方法は、被覆微小突起を介した経皮送達の重要な要素である。実際、不安定なワクチン又は十分な貯蔵寿命を持たないワクチンを薬剤配合物中で用いた場合、ワクチンは所望の(又は所要の)有効性を有さない可能性があり、多くの場合は有さない。

0013

また、当分野で周知のように、ワクチンなどの生体物質は、貯蔵又は配送用に安定化させるためにしばしば乾燥させられる。しかし、乾燥はしばしば有効性及び/又は活性の低下を引き起こす。凍結乾燥(freeze−drying)又は凍結乾燥(lyophilization)はこのような損傷を顕著に軽減することが判明しており、冷蔵貯蔵の必要性を取り除くことができる。

0014

凍結乾燥とは、昇華及び脱着によって生成物から水を除去する工程である。加水分解性の分解を受ける製薬化合物は、凍結乾燥により安定性及び貯蔵寿命を改善する手段が提供される。

0015

転記的な凍結乾燥システムには、温度制御されたを備えた乾燥チャンバ、生成物から除去された水を捕捉するためのコンデンサー、棚及びコンデンサーに冷媒を供給するための冷却システム、チャンバ内の圧力を低下させるための真空システム、並びに乾燥工程を促進するためのコンデンサーが含まれる。ワクチン、タンパク質ペプチド、及び抗生物質などの多数の活性剤の凍結乾燥が成功している。

0016

有害な副作用なしに多くの微生物及びタンパク質を凍結乾燥に供することができる。したがって、凍結乾燥は、ワクチン、製薬剤、血液画分、及び診断法を乾燥させるために好まれる手段である。例えば、米国特許第3,991,179号は、インフルエンザワクチンを凍結乾燥及び再構成してもよく、ワクチンは免疫学的活性を維持することを開示している。

0017

同様に、2004年4月1日出願の同時係属の米国特許出願第11/084,631号は、凍結乾燥を含めたインフルエンザワクチンの配合前工程を開示している。また、言及したこの工程は、高濃度のワクチン配合物中間生成物として提供する。

0018

を昇華させたあとに残る多孔性構造により、凍結乾燥した材料は、典型的には容易且つ迅速に再構成される。再水和の際に、安定化した材料は、微小突起上の被覆膜又はリザバー中の薬剤配合物中の含有物のどちらかとして、容易に経皮送達用に配合することができる。

0019

典型的な凍結乾燥サイクルは3つの段階、すなわち(i)凍結、(ii)一次乾燥及び(iii)二次乾燥からなる。生じる生成物が所望の物理特性及び化学特性を有し、所要の安定性が達成されることを保証するために、乾燥機内の状態を、サイクルを通して変動させる。

0020

しかし、凍結乾燥工程にはいくつかの欠点及び不利点が関連している。例えば、一度に凍結乾燥に供することができる材料の合計量は限られており、全工程は数日間かかる場合がある。したがって、その利点にもかかわらず、凍結乾燥は非常に複雑、高価且つ時間のかかる工程である。

発明が解決しようとする課題

0021

したがって、十分な活性を維持し、損傷を最小限に抑えながらも凍結乾燥より経済的である、安定な免疫活性剤、特にインフルエンザワクチンを配合する方法を提供することが望ましい。

0022

したがって、本発明の目的は、免疫学的又は生物学的に有効であるように十分な活性を保持している安定化した免疫活性剤配合物を提供することである。

0023

本発明の別の目的は、製造の時間及びコストを最小限にする、免疫活性剤の安定化方法を提供することである。

0024

本発明の別の目的は、免疫学的(又は生物学的)に有効な量で容易に経皮投与することができる安定化したインフルエンザワクチンを提供することである。

0025

本発明のさらに別の目的は、安定化した免疫活性剤に特定の粒子特徴を与えることである。

課題を解決するための手段

0026

上記目的並びに以下に言及する目的及び以下で明らかとなる目的によれば、本発明の一実施形態では、免疫活性剤の配合方法は、(i)バルク免疫活性剤を提供するステップと、(ii)バルク免疫活性剤を接線流入(tangential−flow filtration)濾過に供して免疫活性剤溶液を提供するステップと、(iii)少なくとも1つの賦形剤を免疫活性剤溶液に加えるステップと、(iv)免疫活性剤溶液を噴霧乾燥して免疫活性剤生成物を形成するステップとを含む。

0027

好ましくは、免疫活性剤溶液を約60℃〜約250℃の範囲、より好ましくは約100℃〜約200℃の範囲の入口温度で噴霧乾燥する。

0028

また、好ましくは、免疫活性剤溶液を約0.5mL/分〜30mL/分の範囲、より好ましくは約2mL/分〜10mL/分の範囲の供給速度で噴霧乾燥する。

0029

本発明の別の態様では、免疫活性剤は、噴霧乾燥ののち少なくとも12カ月の室温安定性を保つ。

0030

本発明のさらに別の態様によれば、免疫活性剤は、少なくとも約70%、より好ましくは少なくとも約80%の力価を保持する。

0031

本発明の好ましい実施形態では、免疫活性剤はインフルエンザワクチンを含む。より好ましくは、免疫活性剤はスプリットバリオン(split−varion)インフルエンザワクチンを含む。さらにより好ましくは、免疫活性剤は赤血球凝集素を含む。

0032

本発明の代替実施形態では、免疫活性剤は、ウイルス及び細菌、タンパク質系ワクチン、多糖系ワクチン、並びに核酸系ワクチンからなる群から選択された抗原又はワクチンを含む。

0033

適切な免疫活性剤には、それだけには限定されないが、タンパク質、複合多糖オリゴ糖、及びリポタンパク質の形態の抗原が含まれる。これらサブユニットワクチンには、百日咳菌(Bordetella pertussis)(組換えPTワクチン−無細胞性)、破傷風菌(Clostridium tetani)(精製、組換え)、ジフテリア菌(Corynebacterium diptheriae)(精製、組換え)、サイトメガロウイルス糖タンパク質サブユニット)、A群連鎖球菌(Group A streptococcus)(糖タンパク質サブユニット、破傷風トキソイドを有する複合糖質A群多糖、毒素サブユニット担体に連結したMタンパク質/ペプチド、Mタンパク質、多価型特異的エピトープシステインプロテアーゼ、C5aペプチダーゼ)、B型肝炎ウイルス(組換えPre−bS1、Pre−S2、S、組換えコアタンパク質)、C型肝炎ウイルス(組換え発現させた表面タンパク質及びエピトープ)、ヒトパピローマウイルスカプシドタンパク質、TA−GN組換えタンパク質L2及びE7[HPV−6由来]、HPV−11由来のMEDI−501組換えVLPL1、4価の組換えBLP L1[HPV−6由来]、HPV−11、HPV−16、及びHPV−18、LAMP−E7[HPV−16由来])、在郷軍人病菌(Legionella pneumophila)(精製細菌表面タンパク質)、髄膜炎菌(Neisseria meningitides)(破傷風トキソイドを有する複合糖質)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)(合成ペプチド)、風疹ウイルス(合成ペプチド)、B髄膜炎菌OMPと複合した肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)(複合糖質[1、4、5、6B、9N、14、18C、19V、23F]、CRM197と複合した複合糖質[4、6B、9V、14、18C、19F、23F]、CRM1970と複合した複合糖質[1、4、5、6B、9V、14、18C、19F、23F]、梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)(表面リポタンパク質)、水痘帯状疱疹(Varicella zoster)ウイルス(サブユニット、糖タンパク質)、並びにコレラ菌(Vibrio cholerae)(複合リポ多糖)が含まれる。

0034

全ウイルス又は全細菌には、それだけには限定されないが、サイトメガロウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス、風疹ウイルス、及び水痘帯状疱疹(varicella zoster)などの弱毒化ウイルス又は死滅ウイルス、百日咳菌(bordetella pertussis)、破傷風菌(clostridium tetani)、ジフテリア菌(corynebacterium diptheriae)、A群連鎖球菌(group A streptococcus)、在郷軍人病菌(legionella pneumophila)、ナイセリア髄膜炎(neisseria meningitis)、緑膿菌(pseudomonas aeruginosa)、肺炎連鎖球菌(streptococcus pneumoniae)、梅毒トレポネーマ(treponema pallidum)、及びコレラ菌(vibrio cholerae)などの弱毒化細菌又は死滅細菌、並びにそれらの混合物が含まれる。

0035

抗原を含むいくつかの市販のワクチンも本発明において有用性があり、それだけには限定されないが、インフルエンザワクチン、ライム病ワクチン、狂犬病ワクチン麻疹ワクチン流行性耳下腺炎ワクチン水痘ワクチン、天然痘ワクチン肝炎ワクチン、百日咳ワクチン、及びジフテリアワクチンが含まれる。

0036

やはり本発明の方法に従って送達することができる核酸を含むワクチンには、それだけには限定されないが、例えばスーパーコイルプラスミドDNAなどの一本鎖及び二本鎖の核酸;直鎖状プラスミドDNA;コスミド細菌人工染色体(BAC);酵母人工染色体(YAC);哺乳動物人工染色体;並びに例えばmRNAなどのRNA分子が含まれる。

0037

ワクチン抗原一緒にワクチンを構成することができる適切な免疫応答賦活アジュバントには、それだけには限定されないが、リン酸アルミニウムゲル水酸化アルミニウム藻類グルカン:β−グルカン;コレラ毒素Bサブユニット;CRL1005:平均値x=8及びy=205を有するABAブロックポリマー;γインスリン:直鎖状(枝分かれしていない)β−D(2−>1)ポリフルクトフラノキシル−α−D−グルコースゲルブ(Gerbu)アジュバント:N−アセチルグルコサミン−(β1−4)−N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−グルタミンGMDP)、ジメチルジオタデシルアンモニウムクロライドDDA)、亜鉛L−プロリン錯体(Zn−Pro−8);イミキモド(1−(2−メチプロピル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン;ImmTher(商標):N−アセチルグルコアミニル−N−アセチルムラミル−L−Ala−D−isoGlu−L−Ala−グリセロールパルミテートMTP−PEリポソーム:C59H108N6O19PNa−3H2O(MTP);ムラメチド(Murametide):Nac−Mur−L−Ala−D−Gln−OCH3;プルラン:β−グルカン;QS−21;S−28463:4−アミノ−a,a−ジメチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−エタノールサルボ(salvo)ペプチド:VQGEESNDK・HCl(IL−βのペプチド163〜171);及びスレオニル−MDP(Termurtide(商標)):N−アセチルムラミル−L−スレオニル−D−イソグルタミン、並びにインターロイキン18、IL−2、IL−12、IL−15が含まれる。また、アジュバントには、例えばCpG含有オリゴヌクレオチドなどのDNAオリゴヌクレオチドも含まれる。さらに、免疫調節性リンホカインをコードしている核酸配列、例えばIL−18、IL−2、IL−12、IL−15、IL−4、IL10、γインターフェロン、及びNFκ調節シグナル伝達タンパク質を用いることができる。

0038

適切な賦形剤には、それだけには限定されないが、単糖二糖シクロデキストリン、及び多糖類を含めた製薬グレード炭水化物デンプンセルロース;塩(例えば、リン酸ナトリウム又はリン酸カルシウム硫酸カルシウム硫酸マグネシウム);クエン酸酒石酸グリシン;低分子量、中分子量又は高分子量ポリエチレングリコール(PEG);プルロニック界面活性剤;並びにそれらの組合せが含まれる。好ましい賦形剤は二糖及び多糖類を含む。

0039

本発明の別の態様によれば、免疫活性剤溶液は、非還元糖、多糖類、還元糖及びシクロデキストリンからなる群から選択された安定化剤をさらに含む。

0040

本発明の方法及び組成物で用いる適切な非還元糖には、例えば、スクローストレハローススタキオース、又はラフィノースが含まれる。

0041

本発明の方法及び組成物で用いる適切な多糖類には、例えば、デキストラン可溶性デンプンデキストリン、及びインスリンが含まれる。

0043

本発明の方法及び組成物で用いる適切なシクロデキストリンには、例えば、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、グルコシル−α−シクロデキストリン、マルトシル−α−シクロデキストリン、グルコシル−β−シクロデキストリン、マルトシル−β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−γ−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル−β−シクロデキストリン、メチル−β−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−α−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−β−シクロデキストリン、及びスルホブチルエーテル−γ−シクロデキストリンが含まれる。最も好ましい可溶化剤錯化剤は、β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン及びスルホブチルエーテル7β−シクロデキストリンである。

0044

本発明のさらなる実施形態によれば、免疫活性剤を経皮送達する装置には、角質層を通ってその下にある表皮層、又は表皮層及び真皮層まで穿孔するように適応させた複数の微小突起を含む微小突起メンバーであって、その上に噴霧乾燥した免疫活性剤を含む生体適合性被覆膜が配置された微小突起メンバーを含む。好ましい実施形態では、免疫活性剤はインフルエンザワクチン、より好ましくはスプリットバリオンインフルエンザワクチンが含まれる。

0045

本発明の別の実施形態によれば、免疫活性剤を経皮送達する装置は、複数の微小突起を含む微小突起メンバー及び噴霧乾燥した免疫活性剤を含む薬剤配合物を受け入れるように適応させたリザバーとを含む。好ましい実施形態では、免疫活性剤はインフルエンザワクチン、より好ましくはスプリットバリオンインフルエンザワクチンを含む。

0046

本発明の一実施形態によれば、免疫活性剤の送達方法は、(i)複数の微小突起を有する微小突起メンバーを提供するステップと、(ii)バルク免疫活性剤を提供するステップと、(iii)バルク免疫活性剤を接線流入濾過に供して第1の免疫活性剤溶液を提供するステップと、(iv)少なくとも1つの賦形剤(例えばスクロース)を第1の免疫活性剤溶液に加えるステップと、(v)第1の免疫活性剤溶液を噴霧乾燥してワクチン生成物を形成するステップと、(vi)ワクチン生成物を第1の溶液(例えば水)で再構成して第2の免疫活性剤溶液を形成するステップと、(vii)第2の免疫活性剤溶液を含む生体適合性被覆膜を形成するステップと、(viii)微小突起メンバーを生体適合性被覆膜で被覆するステップと、(viii)被覆微小突起メンバーを対象の皮膚に適用するステップとを含む。

0047

本発明のさらに別の実施形態によれば、免疫活性剤の送達方法は、(i)複数の微小突起を有する微小突起メンバーと薬剤配合物を受け入れるように適応させたリザバーとを含む経皮送達器具を提供するステップと、(ii)バルク免疫活性剤を提供するステップと、(iii)バルク免疫活性剤を接線流入濾過に供して第1の免疫活性剤溶液を提供するステップと、(iv)少なくとも1つの賦形剤(例えばスクロース)を第1の免疫活性剤溶液に加えるステップと、(v)第1の免疫活性剤溶液を噴霧乾燥してワクチン生成物を形成するステップと、(vi)ワクチン生成物を第1の溶液(例えば水)で再構成して第2の免疫活性剤溶液を形成するステップと、(vii)第2の免疫活性剤溶液を含む薬剤配合物を形成するステップと、(viii)リザバーに薬剤配合物を装填するステップと、(ix)被覆微小突起メンバーを対象の皮膚に適用するステップとを含む。

0048

本発明の好ましい実施形態では、免疫活性剤は赤血球凝集素を含み、微小突起メンバーを対象の皮膚に施用するステップでは、約45μgの赤血球凝集素を送達する。より好ましくは、免疫活性剤の少なくとも約50%を、APC豊富な表皮層に送達する。

0049

さらなる特徴及び利点は、添付の図面に例示した、以下の本発明の好ましい実施形態のより詳細な説明によって明らかとなり、参照した同様の文字は、一般にすべての図にわたって同じ部分又は要素を指す。

発明を実施するための最良の形態

0050

本発明を詳細に説明する前に、具体的に例示した材料、配合物、方法又は構造は当然変化し得るので、本発明はそれらに限定されるべきでないことを理解されたい。したがって、本明細書中に記載したものに類似した又はそれと均等であるいくつかの材料及び方法を、本発明の実施に用いることができるが、好ましい材料及び方法を本明細書中に記載する。

0051

また、本明細書中で使用した用語は、本発明の特定の実施形態を説明することのみを目的とし、限定することを意図しないことも理解されたい。

0052

別段に定義しない限りは、本明細書中で使用するすべての専門用語及び科学用語は、本発明が関連する分野の技術者に一般的に理解されるものと同じ意味を持つ。

0053

さらに、本明細書中で引用するすべての出版物、特許及び特許出願は、上記のものでも下記のものでも、その全体を本明細書中に参考として組み込む。

0054

最後に、本明細書中及び添付の特許請求の範囲中で使用する、単数形「a」、「an」及び「the」には、内容から明らかにそうでないと指示されない限りは、複数の指示対象が含まれる。したがって、例えば、「免疫活性剤」への言及には2つ以上のそのような免疫活性剤が含まれ、「微小突起」への言及には2つ以上のそのような微小突起が含まれる。

0055

定義
本明細書中で使用する用語「経皮」とは、局所治療又は全身治療のための、皮膚内へ且つ/又は皮膚を通った薬剤の送達を意味する。

0056

本明細書中で使用する用語「経皮フラックス」とは、経皮送達の速度を意味する。

0057

本明細書中で使用する用語「同時送達すること」とは、薬剤を送達する前、薬剤の経皮フラックスの前及びその間、薬剤の経皮フラックスの間、薬剤の経皮フラックスの間及びその後、及び/又は薬剤の経皮フラックスの後に、補足の薬剤(又は複数の補足の薬剤)を経皮投与することを意味する。さらに、2つ以上の免疫活性剤を本発明の生体適合性被覆膜中に配合してもよく、これにより異なる免疫活性剤の同時送達がもたらされる。

0058

本明細書中で使用する用語「生物活性剤」とは、活性剤若しくは薬物を含み、治療上有効な量で投与した場合に薬理学的に有効である物質又は混合物の組成物をいう。このような活性剤の例には、それだけには限定されないが、小分子量の化合物ポリペプチド、タンパク質、オリゴヌクレオチド、核酸及び多糖類が含まれる。

0059

本明細書中で使用する用語「免疫活性剤」とは、任意且つすべての源由来の抗原及び/若しくは「ワクチン」を含み、免疫学的に有効な量で投与した場合に有益な免疫反応始動させることができる物質又は混合物の組成物をいう。免疫活性剤の具体例はインフルエンザワクチンである。

0060

免疫活性剤のさらなる例には、それだけには限定されないが、ウイルス及び細菌、タンパク質系ワクチン、多糖系ワクチン、並びに核酸系ワクチンが含まれる。

0061

適切な免疫活性剤には、それだけには限定されないが、タンパク質、複合多糖、オリゴ糖、及びリポタンパク質の形態の抗原が含まれる。これらサブユニットワクチンには、百日咳菌(Bordetella pertussis)(組換えPTワクチン−無細胞性)、破傷風菌(Clostridium tetani)(精製、組換え)、ジフテリア菌(Corynebacterium diptheriae)(精製、組換え)、サイトメガロウイルス(糖タンパク質サブユニット)、A群連鎖球菌(Group A streptococcus)(糖タンパク質サブユニット、破傷風トキソイドを有する複合糖質A群多糖、毒素サブユニット担体に連結したMタンパク質/ペプチド、Mタンパク質、多価型特異的エピトープ、システインプロテアーゼ、C5aペプチダーゼ)、B型肝炎ウイルス(組換えPre S1、Pre−S2、S、組換えコアタンパク質)、C型肝炎ウイルス(組換え発現させた表面タンパク質及びエピトープ)、ヒトパピローマウイルス(カプシドタンパク質、TA−GN組換えタンパク質L2及びE7[HPV−6由来]、HPV−11由来のMEDI−501組換えVLPL1、4価の組換えBLP L1[HPV−6由来]、HPV−11、HPV−16、及びHPV−18、LAMP−E7[HPV−16由来])、在郷軍人病菌(Legionella pneumophila)(精製細菌表面タンパク質)、髄膜炎菌(Neisseria meningitides)(破傷風トキソイドを有する複合糖質)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)(合成ペプチド)、風疹ウイルス(合成ペプチド)、B髄膜炎菌OMPと複合した肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)(複合糖質[1、4、5、6B、9N、14、18C、19V、23F]、CRM197と複合した複合糖質[4、6B、9V、14、18C、19F、23F]、CRM1970と複合した複合糖質[1、4、5、6B、9V、14、18C、19F、23F]、梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)(表面リポタンパク質)、水痘帯状疱疹(Varicella zoster)ウイルス(サブユニット、糖タンパク質)、並びにコレラ菌(Vibrio cholerae)(複合リポ多糖)が含まれる。

0062

全ウイルス又は全細菌には、それだけには限定されないが、サイトメガロウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス、風疹ウイルス、及び水痘帯状疱疹(varicella zoster)などの弱毒化ウイルス又は死滅ウイルス、百日咳菌(bordetella pertussis)、破傷風菌(clostridium tetani)、ジフテリア菌(corynebacterium diptheriae)、A群連鎖球菌(group A streptococcus)、在郷軍人病菌(legionella pneumophila)、ナイセリア髄膜炎(neisseria meningitis)、緑膿菌(pseudomonas aeruginosa)、肺炎連鎖球菌(streptococcus pneumoniae)、梅毒トレポネーマ(treponema pallidum)、及びコレラ菌(vibrio cholerae)などの弱毒化細菌又は死滅細菌、並びにそれらの混合物が含まれる。

0063

抗原を含むいくつかの市販のワクチンも本発明において有用性があり、それだけには限定されないが、インフルエンザワクチン、ライム病ワクチン、狂犬病ワクチン、麻疹ワクチン、流行性耳下腺炎ワクチン、水痘ワクチン、天然痘ワクチン、肝炎ワクチン、百日咳ワクチン、及びジフテリアワクチンが含まれる。

0064

やはり本発明の方法に従って送達することができる核酸を含むワクチンには、それだけには限定されないが、例えばスーパーコイルプラスミドDNAなどの一本鎖及び二本鎖の核酸;直鎖状プラスミドDNA;コスミド;細菌人工染色体(BAC);酵母人工染色体(YAC);哺乳動物人工染色体;及び例えばmRNAなどのRNA分子が含まれる。核酸の大きさは、数千キロ塩基までにすることができる。また、核酸は、タンパク質剤カップリングさせるか、又は例えばホスホロチオエート部分などの1つ若しくは複数の化学修飾を含むこともできる。

0065

ワクチン抗原と一緒にワクチンを構成することができるに適切な免疫応答賦活アジュバントには、それだけには限定されないが、リン酸アルミニウムゲル;水酸化アルミニウム;藻類グルカン:β−グルカン;コレラ毒素Bサブユニット;CRL1005:平均値x=8及びy=205を有するABAブロックポリマー;γインスリン:直鎖状(枝分かれしていない)β−D(2−>1)ポリフルクトフラノキシル−α−D−グルコース;ゲルブアジュバント:N−アセチルグルコサミン−(β1−4)N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−グルタミン(GMDP)、ジメチルジオクタデシルアンモニウムクロライド(DDA)、亜鉛L−プロリン塩錯体(Zn−Pro−8);イミキモド(1−(2−メチプロピル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン;ImmTher(商標):N−アセチルグルコアミニル−N−アセチルムラミル−L−Ala−D−isoGlu−L−Ala−グリセロールジパルミテート;MTP−PEリポソーム:C59H108N6O19PNa−3H2O(MTP);ムラメチド:Nac−Mur−L−Ala−D−Gln−OCH3;プルラン:β−グルカン;QS−21;S−28463:4−アミノ−a,a−ジメチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−エタノール;サルボペプチド:VQGEESNDK・HCl(IL−1βのペプチド163〜171);及びスレオニル−MDP(Termurtide(商標)):N−アセチルムラミル−L−スレオニル−D−イソグルタミン、並びにインターロイキン18、IL−2、IL−12、IL−15が含まれる。また、アジュバントには、例えばCpG含有オリゴヌクレオチドなどのDNAオリゴヌクレオチドも含まれる。さらに、免疫調節性リンホカインをコードしている核酸配列、例えばIL−18、IL−2、IL−12、IL−15、IL−4、IL10、γインターフェロン、及びNFκB調節シグナル伝達タンパク質を用いることができる。

0066

本明細書中で使用する用語「賦形剤」とは、それだけには限定されないが、単糖、二糖、シクロデキストリン、及び多糖類(例えば、デキストロース、スクロース、ラクトース、ラフィノース、マンニトールソルビトールイノシトール、デキストリン、マルトデキストリン)を含めた製薬グレードの炭水化物;デンプン;セルロース;塩(例えば、リン酸ナトリウム又はリン酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム);クエン酸;酒石酸;グリシン;低分子量、中分子量又は高分子量のポリエチレングリコール(PEG);プルロニック;界面活性剤;並びにそれらの組合せをいう。

0067

本明細書中で使用する用語「生物学的に有効な量」又は「生物学的に有効な速度」とは、所望の免疫学的なしばしば有益な結果を刺激又は開始するために必要な、免疫活性剤の量又は速度をいう。本発明の被覆膜中に用いた免疫活性剤の量は、所望の免疫学的結果を達成するために必要な免疫活性剤の量を送達するのに必要な量である。実際には、これは、送達する具体的な免疫活性剤、送達部位、並びに免疫活性剤を皮膚組織内に送達する溶解及び放出の速度論に応じて変動する。

0068

業者には理解されるように、送達する免疫活性剤の用量は、微小突起アレイ(若しくはパッチ)の大きさ、密度などを変えることによっても変更又は操作することができる。

0069

本明細書中で使用する用語「被覆配合物」とは、微小突起及び/若しくはそのアレイを被覆するために用いる、自由に流動する組成物又は混合物を意味し、そしてそれが含まれることを意図する。

0070

本明細書中で使用する用語「生体適合性被覆膜」及び「固体被覆膜」とは、実質的に固体状態の「被覆配合物」を意味し、そしてそれが含まれることを意図する。

0071

本明細書中で使用する用語「微小突起」とは、生きた動物、詳細には哺乳動物、より詳細にはヒトの皮膚の角質層を通ってその下にある表皮層、若しくは表皮層及び真皮層まで穿孔又は切断するように適応させた穿孔要素をいう。

0072

本明細書中で使用する用語「微小突起メンバー」とは、一般に、角質層を穿孔するためのアレイ状に配置された複数の微小突起を含む、微小突起アレイを意味する。微小突起メンバーは、薄いシートから複数の微小突起をエッチング又は打印し、シートの平面から微小突起を折り出す(fold out)又は曲げ出して(bend out)立体配置を形成することによって、形成することができる。微小突起メンバーは、その全体が参考として本明細書中に組み込まれている米国特許第6,050,988号に開示されているように、各条片の縁に沿って微小突起を有する1つ又は複数の条片を形成することによってなど、他の知られている方法で形成することもできる。

0073

本発明で用いることができる微小突起メンバーには、それだけには限定されないが、その全体が本明細書中に参考として組み込まれている米国特許第6,083,196号、6,050,988号、及び第6,091,975号、並びに米国特許公開第2002/0016562号に開示されているメンバーが含まれる。

0074

上述したように、本発明は、免疫活性剤を経皮送達するための装置、方法及び配合物を含む。本発明の一実施形態では、この装置には、角質層を通ってその下にある表皮層、又は表皮層及び真皮層まで穿孔するように適応させた複数の微小突起(若しくはそのアレイ)を有する微小突起メンバー(或いはシステム)であって、それ上に少なくとも1つの噴霧乾燥した免疫活性剤を含む生体適合性被覆膜が配置された微小突起メンバーが含まれる。

0075

本発明の好ましい実施形態では、免疫活性剤は、インフルエンザワクチン、より好ましくは噴霧乾燥したスプリットバリオンインフルエンザワクチンを含む。本発明によれば、皮膚の角質層を穿孔したのち、生体適合性被覆膜は体液細胞内液及び間質液などの細胞外液)によって溶解され、全身治療のためにインフルエンザワクチンが皮膚内に放出される(すなわちボーラス送達)。

0076

本発明によれば、被覆膜の溶解及び放出の速度論は、免疫活性剤の性質、被覆工程、被覆膜の厚さ及び被覆膜の組成(例えば被覆配合物添加剤の存在)を含めた多数の因子に依存する。放出の速度論のプロフィール次第では、長時間、被覆微小突起を皮膚と穿孔関係に維持する必要があり得る。これは、接着剤を用いて微小突起メンバーを皮膚に固定することによって、又はその全体が本明細書中に参考として組み込まれている国際公開公報WO97/48440号などに記載の固定された微小突起を用いて、実行することができる。

0077

当分野で周知のように、インフルエンザウイルス粒子は多数のタンパク質構成要素からなり、赤血球凝集素(HA)がヒトにおける保護抗HA抗体の誘導を司る一次表面抗原である。インフルエンザ粒子図解図1に示す。

0078

免疫学的には、インフルエンザAウイルスは2つの表面抗原、すなわちHA及びノイラミニダーゼ(NA)に基づいて亜型分類される。HAは、インフルエンザウイルスの、赤血球凝集する能力、及びシアル酸へのその付着を介してウイルスが細胞に結合する能力を司っているタンパク質である。HAは現在、このウイルスに関連する主要な毒性因子として認識されている。これらの抗原、特に赤血球凝集素に対する免疫により、感染症の可能性が低下し、感染症が引き起こされた場合に疾患の重篤度が軽減される。

0079

循環株の抗原性特徴により、各年のワクチンに含めるウイルス株を選択する基礎が提供される。毎年、インフルエンザワクチンは次のに世界中で循環する可能性の高いインフルエンザウイルスを表す3つのウイルス株(通常は2つのA型及び1つのB型)を含む。インフルエンザAとBとは、その核タンパク質及び基質タンパク質差異によって識別することができる。A型が最も一般的な株であり、ヒトにおける主な世界的流行の原因である。三価ワクチン中の各株のHA含有量は、典型的には、単一のヒト用量で15μg、すなわち45μgの全HAに設定される。

0080

スプリットバリオン又はスプリット抗原ワクチンが、本発明の実施における使用に好ましい。ウイルスの不完全部分を用いるので、感染症の危険性は本質的に排除される。

0081

スプリットバリオンワクチンを産生する一手段は、ニワトリ胚中でインフルエンザウイルスを増殖させ、その後、ウイルスを含む液体収穫してホルムアルデヒド失活させる手段である。連続流遠心分離を用いた直線のスクロース密度勾配の溶液でインフルエンザウイルスを濃縮及び精製する。その後、ポリエチレングリコールp−イソオクチルフェニルエーテル(Triton(登録商標)X−100、Rohm and Haas,Co.)を用いてウイルスを化学的破壊して、スプリットバリオンを産生した。その後、化学的手段によってスプリットバリオンをさらに精製し、リン酸ナトリウム緩衝等張塩化ナトリウム溶液に懸濁させた。

0082

下に詳述する独特な配合工程により、インフルエンザワクチンの完全なヒト用量、すなわち45μgの赤血球凝集素を、被覆微小突起アレイを介して、皮膚の最も免疫適合性のある構成要素であるAPCが豊富な表皮層に経皮送達することができ、インフルエンザワクチンの少なくとも50%が言及した表皮層に送達される。最も重要なことに、抗原は皮膚中免疫原性を保ち、強力な抗体及び血清保護免疫応答を誘発する。さらに、乾燥被覆ワクチン配合物は、少なくとも12カ月の室温安定性を維持することができる。

0083

ここで、図2を参照すると、本発明の配合工程の一実施形態の流れ図が示されている。図2に例示したように、配合工程には、接線流入濾過(TFF)ステップ、噴霧乾燥ステップ及び再構成ステップが含まれる。

0084

ワクチンを受け取ったあと、最初のステップはワクチンを接線流入濾過に供することである。当分野で周知のように、接線流入濾過は、典型的に低分子量の物質を除去するために用いる。

0085

TFFの後、好ましくはワクチンをスクロース又はトレハロースなどの溶解保護賦形剤とともに配合し、噴霧乾燥する。

0086

当分野で周知のように、噴霧乾燥とは、材料の液体溶液を熱い乾燥媒体中噴霧することによる、物質の乾燥粒子粉末への変形である。噴霧乾燥により、溶液又は分散液から直接粉末の球状生成物を形成することができる。

0087

噴霧乾燥の主な利点は、迅速な乾燥及び噴霧乾燥工程中の材料の温度上昇が最小限であることである。さらに、この方法は、液剤乳剤及び懸濁液などの液体から粉末形態顆粒形態又は凝集塊形態のいずれかの乾燥固体を連続的に生成するのに適している。また、噴霧乾燥により、粒子径及び粒子径分布残留含水量粒子密度粒子形態学、並びに他の特徴に関して正確な品質基準を有する最終生成物が提供される。

0088

典型的な噴霧乾燥機装置には、供給ポンプ噴霧器空気加熱器空気供給器及び乾燥チャンバが含まれる。この装置には、排気清浄し、粉末を回収するシステムがさらに含まれる。

0089

一般に、噴霧乾燥工程は、液体の供給ストックを液滴の噴霧へと微粒化すること、及び乾燥チャンバ中で液滴を熱気と接触させることを含む。噴霧は、ロータリーホイール)又はノズル噴霧器のどちらかによって生成する。液滴から水分を蒸発させること及び乾燥粒子の形成は、制御された温度及び空気流条件下で行う。ほとんどの運用において、粉末は乾燥チャンバから連続的に排出される。

0090

本発明によれば、溶解した材料(例えば免疫活性剤溶液)の細かい霧を大きな円錐形のチャンバに導入し、ここで霧を、乾燥させる材料又は薬剤に応じて約100℃以上に加熱した空気と接触させる。本発明の免疫活性剤には、噴霧乾燥は、好ましくは約60℃〜250℃の範囲の入口温度、より好ましくは約100℃〜200℃の範囲で実施する。適切な供給速度は、約0.5mL/分〜30mL/分の範囲、より好ましくは約2mL/分〜10mL/分の範囲である。

0091

典型的には、乾燥用空気及び粒子は、同じ方向で乾燥チャンバ内を移動する。乾燥機から排出された際の生成物の温度は一般に排気の温度よりも低く、したがって、熱感受性の生成物を乾燥させるために理想的な方法が提供される。

0092

ロータリー噴霧器を操作する場合は、空気分散器が高度な空気回転を生じ、これにより乾燥チャンバにわたって均一な温度がもたらされる。或いは、ノズル噴霧器で非回転性の空気流を用いることができる。

0093

本発明によれば、乾燥させる薬剤及び所望の結果向けに工程をあつらえるために、様々な空気流の形態を用いることができる。例えば、乾燥用空気及び粒子が逆方向で乾燥チャンバ内を移動する逆流条件では、一般に、乾燥中にある程度の熱処理がもたらされる。乾燥機から排出される粉末の温度も排気温度より高い。

0094

別の種類の空気流は、粒子が空気流に沿って及び対抗して乾燥チャンバ内を移動する、混合流である。この方法は、粗い粉末の要件によりノズル噴霧器を使用することが必要とされ、入ってくる空気流に上向きに噴霧する熱安定性の生成物に適しており、又は統合された流体ベッドに向かって下向きに液滴を噴霧し、空気の入口及び出口が乾燥チャンバの上部に位置する熱感受性の生成物に適している。

0095

本発明によれば、言及した配合工程は、高度に安定した、濃縮された固体状態の赤血球凝集素(HA)配合物を中間生成物としてもたらす。この中間生成物も非常に強力且つ免疫性である。

0096

どの具体的な理論にも限定されずに、化学的破壊因子、脂質、脂質−タンパク質複合体及び他のタンパク質を含めた赤血球凝集素でない構成要素の存在は、噴霧乾燥したワクチンの安定性を増強する。

0097

当業者には理解されるように、本発明の言及した配合工程は、様々なワクチン源材料及び様々なその形態を配合するように改変並びに適応させることができる。例えば、より高い濃度で受け取られた原材料を用いるために工程を適応させることができる。この場合、ダイアフィルトレーションステップは不要であり、高濃度の原材料を直接噴霧乾燥及び再構成して被覆配合物を生成する。

0098

また、それだけには限定されないが、細胞由来のインフルエンザワクチンなどの高純度の原材料で用いるために配合工程を改変することもできる。この場合、材料は、TFF及び再構成ステップが不必要となるほどの十分な純度であり得る。

0099

本発明によれば、多数の免疫活性剤又はワクチンを本発明の配合工程に供して、高度に安定したワクチン配合物を提供することができる。本発明の好ましい実施形態では、免疫活性剤はインフルエンザワクチン、より好ましくはスプリットバリオンインフルエンザワクチンを含む。

0100

免疫活性剤は、ウイルス及び細菌、タンパク質系ワクチン、多糖系ワクチン、並びに核酸系ワクチンをさらに含むことができる。適切な抗原には、それだけには限定されないが、タンパク質、複合多糖、オリゴ糖、及びリポタンパク質の形態の抗原が含まれる。これらサブユニットワクチンには、百日咳菌(Bordetella pertussis)(組換えPTワクチン−無細胞性)、破傷風菌(Clostridium tetani)(精製、組換え)、ジフテリア菌(Corynebacterium diptheriae)(精製、組換え)、サイトメガロウイルス(糖タンパク質サブユニット)、A群連鎖球菌(Group A streptococcus)(糖タンパク質サブユニット、破傷風トキソイドを有する複合糖質A群多糖、毒素サブユニット担体に連結したMタンパク質/ペプチド、Mタンパク質、多価型特異的エピトープ、システインプロテアーゼ、C5aペプチダーゼ)、B型肝炎ウイルス(組換えPre S1、Pre−S2、S、組換えコアタンパク質)、C型肝炎ウイルス(組換え発現させた表面タンパク質及びエピトープ)、ヒトパピローマウイルス(カプシドタンパク質、TA−GN組換えタンパク質L2及びE7[HPV−6由来]、HPV−11由来のMEDI−501組換えVLPL1、4価の組換えBLP L1[HPV−6由来]、HPV−11、HPV−16、及びHPV−18、LAMP−E7[HPV−16由来])、在郷軍人病菌(Legionella pneumophila)(精製細菌表面タンパク質)、髄膜炎菌(Neisseria meningitides)(破傷風トキソイドを有する複合糖質)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)(合成ペプチド)、風疹ウイルス(合成ペプチド)、B髄膜炎菌OMPと複合した肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)(複合糖質[1、4、5、6B、9N、14、18C、19V、23F]、CRM197と複合した複合糖質[4、6B、9V、14、18C、19F、23F]、CRM1970と複合した複合糖質[1、4、5、6B、9V、14、18C、19F、23F]、梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)(表面リポタンパク質)、水痘帯状疱疹(Varicella zoster)ウイルス(サブユニット、糖タンパク質)、並びにコレラ菌(Vibrio cholerae)(複合リポ多糖)が含まれる。

0101

全ウイルス又は全細菌には、それだけには限定されないが、サイトメガロウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス、風疹ウイルス、及び水痘帯状疱疹(varicella zoster)などの弱毒化ウイルス又は死滅ウイルス、百日咳菌(bordetella pertussis)、破傷風菌(clostridium tetani)、ジフテリア菌(corynebacterium diptheriae)、A群連鎖球菌(group A streptococcus)、在郷軍人病菌(legionella pneumophila)、ナイセリア髄膜炎(neisseria meningitis)、緑膿菌(pseudomonas aeruginosa)、肺炎連鎖球菌(streptococcus pneumoniae)、梅毒トレポネーマ(treponema pallidum)、及びコレラ菌(vibrio cholerae)などの弱毒化細菌又は死滅細菌、並びにそれらの混合物が含まれる。

0102

抗原を含むさらなる市販のワクチンには、それだけには限定されないが、インフルエンザワクチン、ライム病ワクチン、狂犬病ワクチン、麻疹ワクチン、流行性耳下腺炎ワクチン、風疹ワクチン、百日咳ワクチン、破傷風ワクチン腸チフスワクチンライノウイルスワクチン、ヘモフィルスインフルエンザB、ポリオワクチン肺炎球菌ワクチン髄膜炎菌性のワクチン、RSUワクチン、ヘルペスワクチン、HIVワクチン、水痘ワクチン、天然痘ワクチン、肝炎ワクチン(A、B及びD型を含む)並びにジフテリアワクチンが含まれる。

0103

核酸を含むワクチンには、それだけには限定されないが、例えばスーパーコイルプラスミドDNAなどの一本鎖及び二本鎖の核酸;直鎖状プラスミドDNA;コスミド;細菌人工染色体(BAC);酵母人工染色体(YAC);哺乳動物人工染色体;並びに例えばmRNAなどのRNA分子が含まれる。核酸の大きさは、数千キロ塩基までにすることができる。さらに、本発明の特定の実施形態では、核酸は、タンパク質剤とカップリングさせるか、又は例えばホスホロチオエート部分などの1つ若しくは複数の化学修飾を含むことができる。

0104

ワクチン抗原と一緒にワクチンを構成することができるに適切な免疫応答賦活アジュバントには、それだけには限定されないが、リン酸アルミニウムゲル;水酸化アルミニウム;藻類グルカン:β−グルカン;コレラ毒素Bサブユニット;CRL1005:平均値x=8及びy=205を有するABAブロックポリマー;γインスリン:直鎖状(枝分かれしていない)β−D(2−>1)ポリフルクトフラノキシル−α−D−グルコース;ゲルブアジュバント:N−アセチルグルコサミン−(β1−4)−N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−グルタミン(GMDP)、ジメチルジオクタデシルアンモニウムクロライド(DDA)、亜鉛L−プロリン塩錯体(Zn−Pro−8);イミキモド(1−(2−メチプロピル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン;ImmTher(商標):N−アセチルグルコアミニル−N−アセチルムラミル−L−Ala−D−isoGlu−L−Ala−グリセロールジパルミテート;MTP−PEリポソーム:C59H108N6O19PNa−3H2O(MTP);ムラメチド:Nac−Mur−L−Ala−D−Gln−OCH3;プルラン:β−グルカン;QS−21;S−28463:4−アミノ−a,a−ジメチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−エタノール;サルボペプチド:VQGEESNDK・HCl(IL−1βのペプチド163〜171);及びスレオニル−MDP(Termurtide(商標)):N−アセチルムラミル−L−スレオニル−D−イソグルタミン、並びにインターロイキン18、IL−2、IL−12、IL−15が含まれる。また、アジュバントには、例えばCpG含有オリゴヌクレオチドなどのDNAオリゴヌクレオチドも含まれる。さらに、免疫調節性リンホカインをコードしている核酸配列、例えばIL−18、IL−2、IL−12、IL−15、IL−4、IL10、γインターフェロン、及びNFκB調節シグナル伝達タンパク質を用いることができる。

0105

本発明の好ましい実施形態では、ワクチン配合物には少なくとも1つの賦形剤が含まれる。適切な賦形剤には、それだけには限定されないが、単糖、二糖、シクロデキストリン、及び多糖類(例えば、デキストロース、スクロース、ラクトース、ラフィノース、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、デキストリン、マルトデキストリン)を含めた製薬グレードの炭水化物;デンプン;セルロース;塩(例えば、リン酸ナトリウム又はリン酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム);クエン酸;酒石酸;グリシン;低分子量、中分子量又は高分子量のポリエチレングリコール(PEG);プルロニック;界面活性剤;並びにそれらの組合せが含まれる。好ましくは、賦形剤は二糖及び多糖類を含む。

0106

本発明によれば、好ましい賦形剤は、再構成中におけるワクチンの力価の維持及び抗原の回収を支援する。用いる賦形剤の量は免疫活性剤に依存する。例えば、一実施形態では、薬剤対賦形剤の比は、インフルエンザワクチンで好ましくは約2:1〜1:20の範囲、より好ましくは約1:4である。

0107

本発明によれば、本発明の噴霧乾燥した免疫活性剤は被覆膜及びヒドロゲル配合物中で容易に用いることができ、それを経皮送達する方法及び装置は、その全体が明白に本明細書中に組み込まれている2004年4月1日出願の同時係属の米国特許出願第11/084,631号及び2004年4月13日出願の米国特許出願第11/084,635号に詳述されている。

0108

言及した同時係属出願に記載のとおり、微小突起又はそのアレイを被覆するために用いることができる一方法は、浸漬被覆を含む。浸漬被覆は、一般に、微小突起を部分的に又は完全に被覆溶液中に浸漬することを含む。部分浸漬技法を用いることによって、被覆を微小突起の先端のみに限定することが可能となる。

0109

さらなる被覆方法は、同様に被覆を微小突起の先端に限定するローラー被覆機構を用いた、ローラー被覆を含む。ローラー被覆方法は、その全体が本明細書中に参考として組み込まれている米国出願第10/099,604号(公開第2002/0132054号)に開示されている。

0110

当業者には理解されるように、本発明の噴霧乾燥した免疫活性剤を含むワクチン配合物は、様々なイオン泳動システム及び電気輸送システムと併せて用いることもできる。その全体が本明細書中に組み込まれている米国特許第5,147,296号、第5,080,646号、第5,169,382号及び第5,169,383号にはこれらの電気輸送システムが図示されている。

0111

以下の研究及び実施例は、本発明の配合物、方法及び工程を例示する。実施例は例示目的のみであり、いかなる様式でも本発明の範囲を限定することを意図しない。

0112

(実施例1)
当分野で知られているように、接線流入濾過(TFF)によりダイアフィルトレーション及び濃縮を同時に行うことが可能である。したがって、Pellicon XL、再生セルロース膜(Millipore、50cm2、30kD分子量カットオフ)を備えたTFFシステム(Millipore、Labscale)をワクチン原材料のダイアフィルトレーション及び濃縮に用いた。ワクチン溶液体積は最初の体積の1/20〜1/50まで減少し、HA濃度が5〜10mgのHA/mLまで増加した。緩衝液交換及び濃縮のために緩衝溶液も加えた。

0113

最初の研究では、上述のようにインフルエンザワクチン、すなわち一価のA/Panama株(Aventis PasteurのFluzone(登録商標))のダイアフィルトレーション及び濃縮を、約10mgのHA/mLまで行った。追加の賦形剤なしに5mLのこの濃縮A/Panama溶液を直接噴霧乾燥した(配合物A)。別の配合物では、50mgのスクロースを5mLのA/Panama濃縮物に加えた(配合物B)。Yamato Laboratory噴霧乾燥機を用いて配合物を噴霧乾燥した。

0114

120℃の入口温度、120℃の出口温度及び2mL/分の液体供給速度で配合物Aを噴霧乾燥した。これにより、31%の収率を表す47.1mgの粉末が生じ、これを試料1とした。試料1の形態学図3に示す。

0115

140℃の入口温度、105℃の出口温度及び2mL/分の液体供給速度で配合物Bを噴霧乾燥した。これにより、26%の収率を表す55.48mgの粉末が生じ、これを試料2とした。試料2の形態学を図4に示す。

0116

どちらの粉末配合物も水で約1.2mgのHA/mLの濃度まで再構成した。スクロースを含む配合物は少量の沈殿を示し、一方でスクロースを含まない配合物では顕著に多い沈殿があった。ビシンコニン酸(BCA)分析及び酵素結合免疫吸着アッセイELISA)を用いて、配合物のタンパク質及び力価についてアッセイを行った。

0117

試料2は、BCAによるHA濃度1.34±0.11及びELISAによるHA濃度0.83±0.04を示した。試料1は、BCAによるHA濃度0.55±0.03及びELISAによるHA濃度0.72±0.03を示した。理論HA濃度1.2mgのHA/mLと比較したこれらのアッセイにおけるHAの相対回収率図5に示す。図5に例示したように、スクロースを含む配合物ではタンパク質の損失がなかった。

0118

ここで、図6を参照すると、配合物及び様々な試薬の分子量のドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)分析の結果が示されている。具体的には、レーン1にはA/Panama L/NFA108621ワクチンを180μgのHA/mLで35μL載せ、これは6.3μgのHAに対応する。レーン2には噴霧乾燥前のTFF濃縮スクロースなし配合物(配合物A)を約1mgのHA/mLで10μL載せ、これは10μgのHAに対応する。レーン3には噴霧乾燥前のTFF濃縮スクロースあり配合物(配合物B)を約1mgのHA/mLで10μL載せ、これは10μgのHAに対応する。レーン4には20μLの噴霧乾燥したスクロースなし配合物(配合物A)を8mgの粉末/mLで載せた。レーン5には20μLの噴霧乾燥したスクロースあり配合物(配合物B)を10mgの粉末/mLで載せた。レーン6及び8には緩衝液のブランクを載せ、レーン7には標準分子量マーカーを載せた。これらの結果は、スクロースを含む噴霧乾燥した配合物について分子量種に変化がなかったことを示す。

0119

(実施例2)
さらなる研究では、赤血球凝集素の一価のB/Victoria株を用いて2つの配合物を調製した。配合物Cは抗原及びスクロースを1:4の重量比で含んでいた。配合物Dは抗原、トレハロース及びマンニトールを1:2:2の重量比で含んでいた。どちらの配合物も噴霧乾燥し(SD)、凍結乾燥し(FD)、その後、BCAタンパク質分析及びSRID(一元放射性免疫拡散)力価分析に供した。

0120

SD配合物及びFD配合物のBCAアッセイにより、どちらの安定化方法でも赤血球凝集素抗原の完全な回収がもたらされたことが実証された。図7に示すように、SRID分析にから、噴霧乾燥により配合物Cでは約70%、配合物Dでは約80%の力価保持が提供されたことが実証された。したがって、結果により、噴霧乾燥は凍結乾燥に関して免疫活性剤を安定化する一方で優れた経済性及び効率を提供する実行可能な手段であることが実証された。

0121

本発明の精神及び範囲から逸脱せずに、当業者は、様々な用途及び条件に適応させるために本発明に様々な変化及び変更を行うことができる。したがって、このような変化及び変更は添付の特許請求の範囲の均等物の完全な範囲内に適正且つ公正にあり、そのように意図される。

図面の簡単な説明

0122

インフルエンザウイルス粒子の図解である。
本発明による免疫活性剤の配合工程の一実施形態の流れ図である。
本発明による安定化したインフルエンザワクチンの形態学を例示するSEM画像である。
本発明による安定化したインフルエンザワクチンの形態学を例示するSEM画像である。
本発明による様々な安定化したインフルエンザワクチンの力価を例示する棒グラフである。
本発明による様々な安定化したインフルエンザワクチンの分子量を比較した例示画像である。
本発明による安定化したインフルエンザワクチンの活性を凍結乾燥したワクチンの活性と比較したグラフである。

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