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技術 スロットアンテナ装置

出願人 パナソニック株式会社
発明者 藤島丈泰菅野浩
出願日 2008年5月8日 (12年7ヶ月経過) 出願番号 2008-122352
公開日 2008年12月18日 (12年0ヶ月経過) 公開番号 2008-306709
状態 未査定
技術分野 導波管型アンテナ アンテナの支持 アンテナの細部
主要キーワード 主スロット 帯域阻止フィルタ回路 所定インピーダンス 開放スロット 反射インピーダンス 励振位置 多辺形 特性把握
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図面 (20)

課題

スロットアンテナ装置において接地構造に起因して放射動作が不安定になることを防止する。

解決手段

広帯域スロットアンテナ装置は、接地導体103と、接地導体103において放射方向に沿って形成された片端開放スロット111と、スロット111と少なくとも一部で交差してスロット111に高周波信号給電する高周波給電線路113と、外部回路に接続される平衡給電線路303a,303bと、高周波給電線路113及び平衡給電線路303a,303bの間に接続さられ、能動素子を含み、接地導体103に接続された高周波信号処理回路301とを含む。接地導体103は、スロット111を通りかつ放射方向に平行な軸に対して対称に構成され、接地導体103の+X側の辺において接地導体103の対称の軸上に、外部回路の接地に接続される接地端子117Gを備え、接地端子117Gは接地導体103の対称の軸上に設けられる。

概要

背景

二つの理由から、従来よりもはるかに広い帯域で動作可能な無線デバイスが必要となっている。第1の理由は、広大周波数帯域の使用が認可された新規近距離無線向け通信ステム、すなわちウルトラワイドバンド(以下、UWBという。)無線通信システムを実現するためであり、第2の理由は、異なる周波数を用いて乱立する複数の通信システムを一台の端末で利用するためである。

例えば米国においてUWB向けに認可された3.1GHzから10.6GHzまでの周波数帯域は、動作帯域中心周波数f0で規格化した比帯域に換算すると、109.5%という広大な帯域を示す値に相当している。一方、基本的なアンテナとして知られるパッチアンテナや2分の1実効波長スロットアンテナの動作帯域は、比帯域換算ではそれぞれ5%未満、10%未満でしかなく、UWBのような広帯域性は実現できない。また、現在世界で無線通信用に使用されている周波数帯域を例にとると、1.8GHz帯から2.4GHz帯を同一アンテナでカバーするためには30%程度の比帯域が実現できなければならず、また、800MHz帯及び2GHz帯を同時にカバーする場合には、同様に90%程度の比帯域が実現できなければならない。さらに、800MHz帯から2.4GHz帯まで同時にカバーするためには、100%以上の比帯域が必要となる。同一端末で同時に扱うシステム数が増加し、カバーすべき周波数帯域が広がるほど、広帯域小型アンテナの実現が望まれることになる。

また、高速通信システム用に設計されるアンテナの給電線路高周波デバイス回路に利用する伝送線路として、耐ノイズ性に優れ、低電圧駆動が可能な平衡線路の適用が検討されている。従来使用されてきた不平衡線路が平面状の接地導体と1本のストリップ状信号線路導体とによって形成されるのに対し、平衡線路は平面状の接地導体と2本の平行なストリップ状の信号線路導体とによって形成される。平衡線路では、誘電体基板上の同一平面内に設けた二本の信号線路間電位差として信号を伝送するために、特有入出力端子の構造及び回路が必要となる。高速な通信システムに適した高周波デバイスを設計するために、アンテナの給電線路や、給電線路に接続して用いるアンテナスイッチ増幅器などの能動デバイス帯域通過フィルタなどの受動デバイスに平衡線路を適用することができる。

図34A、図34B及び図34Cに模式図を示す片端開放4分の1実効波長スロットアンテナは、最も基本的な平面アンテナの一つである(以下、第1の従来例という。)。図34Aは、一般的な4分の1実効波長スロットアンテナの構造を示す上面模式図であり(裏面の接地導体103を透視により示す)、図34Bは、図34Aのスロットアンテナの断面模式図であり、図34Cは、図34Aのスロットアンテナの裏面の構造を透視により示す模式図である。図34A、図34B及び図34Cに示すように、誘電体基板101の表面に給電線路113があり、裏面側にある無限の接地導体103の外縁105aから奥行き方向109aに幅Ws及び長さLsを有する切り欠きが形成され、この切り欠きは、開放端107にて先端が開放されたスロット共振器111として機能する。スロット111は、接地導体103の一部の領域において導体を厚み方向に完全に除去して得られる回路要素であり、実効波長の4分の1がスロット長Lsに相当するときの周波数fs付近共振する。幅方向109bに形成された給電線路113はスロット111と一部で交差し、スロット111を電磁気的に励振する。外部回路とは入力端子を介して接続される。なお、給電線路113の先端開放終端点119からスロット111までの距離Lmは、入力インピーダンス整合を図るために、周波数fsにおいて4分の1実効波長程度となるよう設定されることが一般的である。また、給電線路113の特性インピーダンスが50Ωに設定されるように、線路幅W1は基板の厚さH及び基板の誘電率に応じて設計されることが一般的である。

図35A、図35B及び図35Cに示すように、特許文献1においては、第1の従来例に示した4分の1実効波長スロットアンテナを複数の共振周波数で動作させるための構造が開示されている(以下、第2の従来例という。)。スロット111はスロット長Lsを有し、開放端から距離Ls2の位置の点16a及び16bを高周波的に接続するように容量性リアクタンス素子16を備える。給電点15において複数の共振周波数で励振させると、図35B及び図35Cに示すように異なるスロット長Ls、Ls2で動作し、帯域を広げることができる。しかしながら、特許文献1内で示された周波数特性では、現在望まれているほどの超広帯域特性を得るに至らない。

非特許文献1では、2分の1実効波長スロットアンテナである両端短絡スロット共振器を広帯域に動作させる方法が開示された(以下、第3の従来例という。)。図36は、非特許文献1に記載のスロットアンテナの構造を示す上面模式図であり、図36では、基板の裏面の接地導体103及びスロット111を透視により示す。接地導体103には、所定幅Wsと二分の一実効波長に相当する長さLsとを有するスロット111が形成され、スロット111は、その中心から距離dだけオフセットした位置51aにおいて給電線路113と結合している。従来のスロットアンテナの入力インピーダンス整合方法としては、給電線路113の先端開放終端点119から周波数fsに対して4分の1実効波長となる位置において給電線路113をスロット共振器111と交差させ、励振する方法が採用されてきた。しかし、図36に示すように、第3の従来例では、給電線路113の先端開放終端点119から距離Lindにわたる領域を、50Ωよりも高い特性インピーダンスを有する伝送線路であるインダクティブ領域121へ置換し、得られるインダクティブ領域121のほぼ中央でスロット111と結合している(すなわち、図36において距離t1、t2はほぼ等しい)。ここで、インダクティブ領域121の幅W2は給電線路113の幅よりも狭い所定幅に設定され、その長さLindは動作帯域の中心周波数f0における4分の1実効波長に設定され、インダクティブ領域121はスロット共振器とは別の4分の1波長共振器として機能する。この結果、通常のスロットアンテナでは単一だった等価回路構造内の共振器数が二つに増え、且つ、近接した周波数で共振する共振器同士を結合させることにより複共振動作を得ている。非特許文献1中の図2(b)に示す例では、比帯域32%(4.1GHz付近から5.7GHz付近)で−10dB以下の良好な反射インピーダンス特性が得られている。非特許文献1内図4の周波数に対する反射特性実測結果において比較されているように、第3の従来例のアンテナの比帯域は、同一基板条件で作製したという通常のスロットアンテナの比帯域9%よりもはるかに広帯域である。

また、図37は、非特許文献2に記載の携帯電話用アンテナ測定方法を示す概念図である(以下、第4の従来例という。)。ネットワークアナライザ1により試験対象携帯電話機2を測定するとき、従来では、高周波(RF)ケーブル等の高周波の不平衡給電回路を介してこれらを接続していた。しかしながら、非特許文献2によれば、アンテナ動作のために確保できる接地導体の面積有限である小型の通信端末においては、不平衡給電回路を用いて給電すると、接地導体に生じた不平衡接地導体電流測定装置内の給電回路の接地導体へ逆流し、放射特性インピーダンス特性測定精度自体が影響を受けるということが報告されている。このため、図37に示すように、非特許文献2においては、高周波の不平衡給電回路による給電を行わず、携帯電話機2内に入力端子及び出力端子としてフォトダイオード(PD)2a及び発光ダイオード(LD)2cを設け、さらにネットワークアナライザ2側にも発光ダイオード4及びフォトダイオード5を設け、光ファイバ(図37では点線で示す。)によりこれらを接続している。ネットワークアナライザ2から出力される信号S1と、アンテナ3の給電点S3から反射されてネットワークアナライザ2に入力される信号S2とを、それぞれ別の光ファイバで伝達させる。アンテナ3に対する入射波反射波サーキュレータ2bによって分離される。光ファイバを用いたことにより給電時に携帯電話機2内の接地導体を給電系孤立させることができ、小型アンテナにおける不平衡接地導体電流の悪影響を回避した測定を実現することができる。

特開2004−336328号公報。
L. Zhu, et al., "A Novel Broadband Microstrip-Fed Wide Slot Antenna With Double Rejection Zeros",IEEE Antennas and Wireless Propagation Letters, Vol. 2, pp. 194-196, 2003.
深沢ほか,「光ファイバーを用いた携帯端末用アンテナインピーダンス測定」,2003年電子情報通信学会総合大会講演論文集,B−1−206,206ページ,2003年。

概要

スロットアンテナ装置において接地構造に起因して放射動作が不安定になることを防止する。広帯域スロットアンテナ装置は、接地導体103と、接地導体103において放射方向に沿って形成された片端開放のスロット111と、スロット111と少なくとも一部で交差してスロット111に高周波信号を給電する高周波給電線路113と、外部回路に接続される平衡給電線路303a,303bと、高周波給電線路113及び平衡給電線路303a,303bの間に接続さられ、能動素子を含み、接地導体103に接続された高周波信号処理回路301とを含む。接地導体103は、スロット111を通りかつ放射方向に平行な軸に対して対称に構成され、接地導体103の+X側の辺において接地導体103の対称の軸上に、外部回路の接地に接続される接地端子117Gを備え、接地端子117Gは接地導体103の対称の軸上に設けられる。

目的

本発明の目的は、以上の課題を解決し、片端開放スロットアンテナを基本構成とした小型広帯域スロットアンテナ装置であって、従来よりも広帯域動作を可能とし、且つ、接地構造(すなわち外部回路との接続)に起因して放射動作が不安定になる要因を除去し、安定動作を実現したスロットアンテナ装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
0件

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請求項1

放射方向に向いた第1の部分と、上記第1の部分以外の第2の部分とを含む外周を有する接地導体と、上記接地導体の外周の第1の部分の中央を開放端とするように、上記接地導体において上記放射方向に沿って形成された片端開放スロットと、上記接地導体に近接するストリップ導体を備えて構成され、上記スロットと少なくとも一部で交差して上記スロットに高周波信号給電する第1の給電線路と、上記接地導体に近接するストリップ導体を備えて構成され、外部回路に接続される第2の給電線路と、第1及び第2の給電線路の間に接続され、上記接地導体に接続され、能動素子を含み、送受信される高周波信号に対して所定の処理を行う信号処理手段とを備えたスロットアンテナ装置であって、上記接地導体は、上記スロットを通りかつ上記放射方向に平行な軸に対して対称に構成され、上記接地導体の外周の第2の部分において上記接地導体の対称の軸上に、上記外部回路の接地に接続される接地端子を備え、上記接地端子は、上記接地導体の対称の軸上に設けられたことにより、上記接地導体の不平衡モードインピーダンスに対して高い入出力インピーダンスを有することを特徴とするスロットアンテナ装置。

請求項2

上記第1の給電線路は開放端で終端され、上記第1の給電線路において、上記開放端から、動作帯域中心周波数における4分の1実効波長の長さにわたる領域は、50Ωよりも高い特性インピーダンスを有するインダクティブ領域として構成され、上記インダクティブ領域のほぼ中央において上記第1の給電線路と上記スロットが交差することを特徴とする請求項1記載のスロットアンテナ装置。

請求項3

上記第1の給電線路は、上記スロット付近の第1の地点において、少なくとも2本の分岐線路を含む分岐線路群に分岐され、上記分岐線路群のうちの少なくとも2本の分岐線路は、上記第1の地点とは異なる上記スロット付近の第2の地点において相互に接続され、上記第1の給電線路に少なくとも1つのループ配線を形成し、上記少なくとも1つのループ配線の各ループ長のうちの最大値は、動作帯域の上限周波数における1実効波長未満の長さに設定され、上記分岐線路群のうち、上記ループ配線を形成せずに開放端で終端されるすべての分岐線路の分岐長は、上記動作帯域の上限周波数において4分の1実効波長未満であることを特徴とする請求項1又は2記載のスロットアンテナ装置。

請求項4

上記各ループ配線は上記スロットと上記接地導体との境界線と交差し、上記スロットは、上記境界線と上記ループ配線とが交差する地点であって、上記スロットの開放端からそれぞれ異なる距離を有する2点以上の地点において励振されることを特徴とする請求項3記載のスロットアンテナ装置。

請求項5

上記接地導体は、上記接地導体の外周の第1の部分において、上記スロットの開放端から上記外周の第1の部分の両端までの距離が上記スロットの共振周波数における4分の1実効波長以上の長さにそれぞれなるように構成され、これにより、上記接地導体は上記スロットの共振周波数よりも低い周波数で動作することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載のスロットアンテナ装置。

技術分野

0001

本発明は、マイクロ波帯及びミリ波帯などのアナログ高周波信号、もしくはデジタル信号を送信、受信するスロットアンテナ装置に関し、特に、接地構造に起因して放射動作が不安定になることを防止したスロットアンテナ装置に関する。

背景技術

0002

二つの理由から、従来よりもはるかに広い帯域で動作可能な無線デバイスが必要となっている。第1の理由は、広大周波数帯域の使用が認可された新規近距離無線向け通信ステム、すなわちウルトラワイドバンド(以下、UWBという。)無線通信システムを実現するためであり、第2の理由は、異なる周波数を用いて乱立する複数の通信システムを一台の端末で利用するためである。

0003

例えば米国においてUWB向けに認可された3.1GHzから10.6GHzまでの周波数帯域は、動作帯域中心周波数f0で規格化した比帯域に換算すると、109.5%という広大な帯域を示す値に相当している。一方、基本的なアンテナとして知られるパッチアンテナや2分の1実効波長スロットアンテナの動作帯域は、比帯域換算ではそれぞれ5%未満、10%未満でしかなく、UWBのような広帯域性は実現できない。また、現在世界で無線通信用に使用されている周波数帯域を例にとると、1.8GHz帯から2.4GHz帯を同一アンテナでカバーするためには30%程度の比帯域が実現できなければならず、また、800MHz帯及び2GHz帯を同時にカバーする場合には、同様に90%程度の比帯域が実現できなければならない。さらに、800MHz帯から2.4GHz帯まで同時にカバーするためには、100%以上の比帯域が必要となる。同一端末で同時に扱うシステム数が増加し、カバーすべき周波数帯域が広がるほど、広帯域小型アンテナの実現が望まれることになる。

0004

また、高速通信システム用に設計されるアンテナの給電線路高周波デバイス回路に利用する伝送線路として、耐ノイズ性に優れ、低電圧駆動が可能な平衡線路の適用が検討されている。従来使用されてきた不平衡線路が平面状の接地導体と1本のストリップ状信号線路導体とによって形成されるのに対し、平衡線路は平面状の接地導体と2本の平行なストリップ状の信号線路導体とによって形成される。平衡線路では、誘電体基板上の同一平面内に設けた二本の信号線路間電位差として信号を伝送するために、特有入出力端子の構造及び回路が必要となる。高速な通信システムに適した高周波デバイスを設計するために、アンテナの給電線路や、給電線路に接続して用いるアンテナスイッチ増幅器などの能動デバイス帯域通過フィルタなどの受動デバイスに平衡線路を適用することができる。

0005

図34A図34B及び図34Cに模式図を示す片端開放4分の1実効波長スロットアンテナは、最も基本的な平面アンテナの一つである(以下、第1の従来例という。)。図34Aは、一般的な4分の1実効波長スロットアンテナの構造を示す上面模式図であり(裏面の接地導体103を透視により示す)、図34Bは、図34Aのスロットアンテナの断面模式図であり、図34Cは、図34Aのスロットアンテナの裏面の構造を透視により示す模式図である。図34A図34B及び図34Cに示すように、誘電体基板101の表面に給電線路113があり、裏面側にある無限の接地導体103の外縁105aから奥行き方向109aに幅Ws及び長さLsを有する切り欠きが形成され、この切り欠きは、開放端107にて先端が開放されたスロット共振器111として機能する。スロット111は、接地導体103の一部の領域において導体を厚み方向に完全に除去して得られる回路要素であり、実効波長の4分の1がスロット長Lsに相当するときの周波数fs付近共振する。幅方向109bに形成された給電線路113はスロット111と一部で交差し、スロット111を電磁気的に励振する。外部回路とは入力端子を介して接続される。なお、給電線路113の先端開放終端点119からスロット111までの距離Lmは、入力インピーダンス整合を図るために、周波数fsにおいて4分の1実効波長程度となるよう設定されることが一般的である。また、給電線路113の特性インピーダンスが50Ωに設定されるように、線路幅W1は基板の厚さH及び基板の誘電率に応じて設計されることが一般的である。

0006

図35A図35B及び図35Cに示すように、特許文献1においては、第1の従来例に示した4分の1実効波長スロットアンテナを複数の共振周波数で動作させるための構造が開示されている(以下、第2の従来例という。)。スロット111はスロット長Lsを有し、開放端から距離Ls2の位置の点16a及び16bを高周波的に接続するように容量性リアクタンス素子16を備える。給電点15において複数の共振周波数で励振させると、図35B及び図35Cに示すように異なるスロット長Ls、Ls2で動作し、帯域を広げることができる。しかしながら、特許文献1内で示された周波数特性では、現在望まれているほどの超広帯域特性を得るに至らない。

0007

非特許文献1では、2分の1実効波長スロットアンテナである両端短絡スロット共振器を広帯域に動作させる方法が開示された(以下、第3の従来例という。)。図36は、非特許文献1に記載のスロットアンテナの構造を示す上面模式図であり、図36では、基板の裏面の接地導体103及びスロット111を透視により示す。接地導体103には、所定幅Wsと二分の一実効波長に相当する長さLsとを有するスロット111が形成され、スロット111は、その中心から距離dだけオフセットした位置51aにおいて給電線路113と結合している。従来のスロットアンテナの入力インピーダンス整合方法としては、給電線路113の先端開放終端点119から周波数fsに対して4分の1実効波長となる位置において給電線路113をスロット共振器111と交差させ、励振する方法が採用されてきた。しかし、図36に示すように、第3の従来例では、給電線路113の先端開放終端点119から距離Lindにわたる領域を、50Ωよりも高い特性インピーダンスを有する伝送線路であるインダクティブ領域121へ置換し、得られるインダクティブ領域121のほぼ中央でスロット111と結合している(すなわち、図36において距離t1、t2はほぼ等しい)。ここで、インダクティブ領域121の幅W2は給電線路113の幅よりも狭い所定幅に設定され、その長さLindは動作帯域の中心周波数f0における4分の1実効波長に設定され、インダクティブ領域121はスロット共振器とは別の4分の1波長共振器として機能する。この結果、通常のスロットアンテナでは単一だった等価回路構造内の共振器数が二つに増え、且つ、近接した周波数で共振する共振器同士を結合させることにより複共振動作を得ている。非特許文献1中の図2(b)に示す例では、比帯域32%(4.1GHz付近から5.7GHz付近)で−10dB以下の良好な反射インピーダンス特性が得られている。非特許文献1内図4の周波数に対する反射特性実測結果において比較されているように、第3の従来例のアンテナの比帯域は、同一基板条件で作製したという通常のスロットアンテナの比帯域9%よりもはるかに広帯域である。

0008

また、図37は、非特許文献2に記載の携帯電話用アンテナ測定方法を示す概念図である(以下、第4の従来例という。)。ネットワークアナライザ1により試験対象携帯電話機2を測定するとき、従来では、高周波(RF)ケーブル等の高周波の不平衡給電回路を介してこれらを接続していた。しかしながら、非特許文献2によれば、アンテナ動作のために確保できる接地導体の面積有限である小型の通信端末においては、不平衡給電回路を用いて給電すると、接地導体に生じた不平衡接地導体電流測定装置内の給電回路の接地導体へ逆流し、放射特性インピーダンス特性測定精度自体が影響を受けるということが報告されている。このため、図37に示すように、非特許文献2においては、高周波の不平衡給電回路による給電を行わず、携帯電話機2内に入力端子及び出力端子としてフォトダイオード(PD)2a及び発光ダイオード(LD)2cを設け、さらにネットワークアナライザ2側にも発光ダイオード4及びフォトダイオード5を設け、光ファイバ図37では点線で示す。)によりこれらを接続している。ネットワークアナライザ2から出力される信号S1と、アンテナ3の給電点S3から反射されてネットワークアナライザ2に入力される信号S2とを、それぞれ別の光ファイバで伝達させる。アンテナ3に対する入射波反射波サーキュレータ2bによって分離される。光ファイバを用いたことにより給電時に携帯電話機2内の接地導体を給電系孤立させることができ、小型アンテナにおける不平衡接地導体電流の悪影響を回避した測定を実現することができる。

0009

特開2004−336328号公報。
L. Zhu, et al., "A Novel Broadband Microstrip-Fed Wide Slot Antenna With Double Rejection Zeros",IEEE Antennas and Wireless Propagation Letters, Vol. 2, pp. 194-196, 2003.
深沢ほか,「光ファイバーを用いた携帯端末用アンテナインピーダンス測定」,2003年電子情報通信学会総合大会講演論文集,B−1−206,206ページ,2003年。

発明が解決しようとする課題

0010

上述したように、従来のスロットアンテナにおいては広帯域化が十分ではなかった、それだけでなく、仮に小型な形状で広帯域性を実現できたとしても、放射特性や入力インピーダンス特性はアンテナと外部の不平衡給電回路との接続状況に依存した不安定なものになるので、アンテナを無線通信端末装置に搭載した際の特性を把握することが困難であった。

0011

第1に、第1の従来例のように、その構造内に単一の共振器しか有さない通常の片端開放スロットアンテナの場合、共振モードで動作する帯域が制限されるので、良好な反射インピーダンス特性が得られる周波数帯域は、10%弱程度の比帯域に限られる。

0012

第2の従来例においては、スロットへの容量性リアクタンス素子の導入により広帯域動作を実現しているものの、チップコンデンサなどの追加部品が必要になること、また新たに導入された追加部品の特性ばらつきによりアンテナの特性がばらつくことが容易に想像される。また、特許文献1内の図14図18に開示された例より判断すれば、低反射な入力インピーダンス整合特性を超広帯域に実現することは困難である。

0013

第3の従来例においては、比帯域特性は35%程度に限られている。また、2分の1実効波長共振器である両端短絡スロット共振器の使用は、4分の1実効波長共振器である片端開放スロット共振器を使用する第1の従来例や第2の従来例のアンテナと比較すると、小型化の点で不利である。

0014

そこで、第1又は第2の従来例に係る4分の1実効波長スロットアンテナの設計に、第3の従来例に係る複共振動作の原理を導入したとしても、非特許文献2で指摘されたように、アンテナ動作時には、アンテナに対して接続される不平衡給電回路の接地導体に不平衡接地導体電流が逆流してしまう。アンテナの放射特性や入力インピーダンス特性は、不平衡接地導体電流が流れる不平衡給電回路の形状に依存して、例えば特性把握のためにアンテナに接続する同軸ケーブルの長さに依存して変化してしまう。特に、放射特性は、外部回路の状況により劇的に特性が変化してしまう。

0015

本発明の目的は、以上の課題を解決し、片端開放スロットアンテナを基本構成とした小型広帯域スロットアンテナ装置であって、従来よりも広帯域動作を可能とし、且つ、接地構造(すなわち外部回路との接続)に起因して放射動作が不安定になる要因を除去し、安定動作を実現したスロットアンテナ装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0016

本発明の態様に係るスロットアンテナ装置は、
放射方向に向いた第1の部分と、上記第1の部分以外の第2の部分とを含む外周を有する接地導体と、
上記接地導体の外周の第1の部分の中央を開放端とするように、上記接地導体において上記放射方向に沿って形成された片端開放のスロットと、
上記接地導体に近接するストリップ導体を備えて構成され、上記スロットと少なくとも一部で交差して上記スロットに高周波信号を給電する第1の給電線路と、
上記接地導体に近接するストリップ導体を備えて構成され、外部回路に接続される第2の給電線路と、
第1及び第2の給電線路の間に接続され、上記接地導体に接続され、能動素子を含み、送受信される高周波信号に対して所定の処理を行う信号処理手段とを備えたスロットアンテナ装置であって、
上記接地導体は、上記スロットを通りかつ上記放射方向に平行な軸に対して対称に構成され、上記接地導体の外周の第2の部分において上記接地導体の対称の軸上に、上記外部回路の接地に接続される接地端子を備え、
上記接地端子は、上記接地導体の対称の軸上に設けられたことにより、上記接地導体の不平衡モードインピーダンスに対して高い入出力インピーダンスを有することを特徴とする。

0017

上記スロットアンテナ装置において、
上記第1の給電線路は開放端で終端され、
上記第1の給電線路において、上記開放端から、動作帯域の中心周波数における4分の1実効波長の長さにわたる領域は、50Ωよりも高い特性インピーダンスを有するインダクティブ領域として構成され、
上記インダクティブ領域のほぼ中央において上記第1の給電線路と上記スロットが交差することを特徴とする。

0018

また、上記スロットアンテナ装置において、
上記第1の給電線路は、上記スロット付近の第1の地点において、少なくとも2本の分岐線路を含む分岐線路群に分岐され、上記分岐線路群のうちの少なくとも2本の分岐線路は、上記第1の地点とは異なる上記スロット付近の第2の地点において相互に接続され、上記第1の給電線路に少なくとも1つのループ配線を形成し、
上記少なくとも1つのループ配線の各ループ長のうちの最大値は、動作帯域の上限周波数における1実効波長未満の長さに設定され、
上記分岐線路群のうち、上記ループ配線を形成せずに開放端で終端されるすべての分岐線路の分岐長は、上記動作帯域の上限周波数において4分の1実効波長未満であることを特徴とする。

0019

さらに、上記スロットアンテナ装置において、上記各ループ配線は上記スロットと上記接地導体との境界線と交差し、上記スロットは、上記境界線と上記ループ配線とが交差する地点であって、上記スロットの開放端からそれぞれ異なる距離を有する2点以上の地点において励振されることを特徴とする。

0020

またさらに、上記スロットアンテナ装置において、上記接地導体は、上記接地導体の外周の第1の部分において、上記スロットの開放端から上記外周の第1の部分の両端までの距離が上記スロットの共振周波数における4分の1実効波長以上の長さにそれぞれなるように構成され、これにより、上記接地導体は上記スロットの共振周波数よりも低い周波数で動作することを特徴とする。

発明の効果

0021

本発明の広帯域スロットアンテナ装置によれば、従来のスロットアンテナにおいては実現困難だった広帯域動作を得ることができるだけでなく、アンテナに接続される外部の不平衡給電回路との接続によって生じる放射特性の不安定さを除去し、安定して動作させることが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0022

以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面において、同一の符号は同様の構成要素を示す。

0023

第1の実施形態.
図1は、本発明の第1の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置の構造を示す上面模式図であり、図2は、図1のII−II線における断面模式図である。図1及び他の上面模式図では、基板101の裏面の構造を透視により(すなわち点線で)示す。説明のために、各図面に示すようなXYZ座標を参照する。

0024

本発明の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置は、放射方向(すなわち−X方向)に向いた第1の部分と、それ以外の第2の部分とを含む外周を有する接地導体103と、接地導体103の外周の第1の部分の中央を開放端107とするように、接地導体103において放射方向に沿って形成された片端開放のスロット111と、接地導体103に近接するストリップ導体を備えて構成され、スロット111と少なくとも一部で交差してスロット111に高周波信号を給電する高周波給電線路113と、接地導体103に近接するストリップ導体を備えて構成され、外部回路に接続される平衡給電線路303a,303bと、高周波給電線路113及び平衡給電線路303a,303bの間に接続され、接地導体103に接続され、能動素子を含み、送受信される高周波信号に対して所定の処理を行う高周波信号処理回路301とを備えて構成される。さらに、本発明の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置において、接地導体103は、スロット111を通りかつ放射方向に平行な軸に対して対称に構成され、接地導体103の外周の第2の部分において接地導体103の対称の軸上に、外部回路の接地に接続される接地端子117Gを備え、接地端子117Gは、接地導体103の対称の軸上に設けられたことにより、接地導体103の不平衡モードのインピーダンスに対して高い入出力インピーダンスを有することを特徴とし、これにより、接地構造(すなわち、外部接地導体構造へ接続される接地端子位置)に起因して放射動作が不安定になることを防止することができる。

0025

図1を参照すると、誘電体基板101の裏面には、有限の面積と所定形状とを有する接地導体103が形成されている。接地導体103は、一端が開放されたスロット111を形成する1つの辺と、それ以外の他の複数の辺とを備えて、実質的に多辺形形状に構成される。本実施形態の場合、接地導体103は長方形であり、−X側の辺105a1、105a2と、+X側の辺105bと、+Y側の辺105cと、−Y側の辺105dとを含む。接地導体103の−X側の辺の中点付近(すなわち、−X側の辺の第1の部分105a1と第2の部分105a2との間)において上記辺に直交する方向(すなわち+X方向)に接地導体103を切り欠いて、幅Ws及び長さLsを有する矩形形状のスロット111が形成される。従って、スロット111の−X側の端部は開放端107として構成され、+X側の端部は短絡端125として構成される。スロット111は、4分の1実効波長を有する片端開放の給電スロット共振器として機能する(スロットアンテナモード)。スロット幅Wsがスロット長Lsに比べて無視できるものと仮定した場合は、スロット111の共振周波数fsは、実効波長の4分の1がスロット長Lsに相当するときの周波数である。また、上記仮定が成立しない場合は、スロット幅を考慮したスロット長(Ls×2+Ws)÷2が、4分の1実効波長に相当するように構成される。本発明の各実施形態において、スロット111の共振周波数fsは、動作周波数帯域(例えば3.1GHzから10.6GHz)の中心周波数f0程度に設定されることが好ましい。誘電体基板101の表面には、スロット111と実質的に直交する方向(すなわちY軸方向)に延在し、少なくとも一部でスロット111と上下に交差する高周波給電線路113が形成されている。高周波給電線路113の一部の領域は、詳細後述するようにインダクティブ領域121として構成されている。高周波給電線路113は、接地導体103と、誘電体基板101の表面のストリップ導体と、それらの間の誘電体基板101とからなるマイクロストリップ線路として構成され、以下、本明細書では、説明の簡単化のために表面のストリップ導体のみを高周波給電線路113と呼ぶ。スロット111からの放射の主ビーム方向は、スロット111の短絡端125から開放端107を臨む方向(すなわち−X方向)に向かうので、本明細書では−X方向を「前方」とみなし、+X方向を「後方」とみなし、また、Y軸方向を広帯域スロットアンテナ装置の「幅方向」と呼ぶ。なお、本明細書では、接地導体103を構成している導体層が厚み方向に完全に除去されている構造をスロットと定義している。すなわち、接地導体103の表面が一部の領域で削られて、厚みを減じただけの構造ではない。高周波給電線路113は、誘電体基板101の表面に設けられた高周波信号処理回路301に接続され、高周波信号処理回路301は、詳細後述されるように広帯域スロットアンテナ装置の外部回路(図示せず。)に接続される。

0026

本明細書内では、図2に示すように、誘電体基板101の表面(すなわち最上面)に高周波給電線路113が配置され、誘電体基板101の裏面(すなわち最下面)に接地導体103が配置された構造について主に説明しているが、図2の構造に代えて、図3に示す異なる構造を採用してもよい。図3は、図2断面構成に対する変形例の構成を示す断面模式図である。図3に示す広帯域スロットアンテナ装置は、図2の構成に加えて、接地導体103の下面に設けられた誘電体層101aを備える。このように、本実施形態の広帯域スロットアンテナ装置では多層基板を採用してもよく、このとき、高周波給電線路113、接地導体103のいずれか、もしくはその両方が、基板の内層面に配置されていてもよい。また、高周波給電線路113に対して接地導体103として機能する導体配線面は構造内に一つに限定される必要はなく、高周波給電線路113が形成された層を挟んで対向する2つの接地導体が設けられた構造でもよい。すなわち、本発明の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置は、マイクロストリップ線路構造だけでなくストリップ線路構造の回路構成を少なくとも一部において採用した回路構成においても同様の効果を得ることができる。また、コプレーナ線路グランドコプレーナ線路構造についてもそれぞれ同様である。

0027

ダイポールアンテナとして機能する接地導体103.
次に、接地導体103の幅方向におけるサイズについて課される条件について説明する。接地導体103は、前述のように有限領域導体構造であり、特に、−X側の辺において、開放端107から+Y方向に長さWg1だけ延在する部分105aと、開放端107から−Y方向に長さWg2だけ延在する部分105bとを含むように構成される。ここで、−Y側の辺105a、105bの長さWg1、Wg2は、スロット111の共振周波数fsにおいて4分の1実効波長に相当する長さLsw以上の値をとる。この条件は、スロットアンテナモードのアンテナ放射特性を安定させるために必要な条件である。

0028

本発明の実施形態に係る接地導体103は、回路面積を有限な値に限定することにより、接地導体構造全体を利用した接地導体ダイポールアンテナモードとしても動作する。この接地導体ダイポールアンテナモードの場合も、スロット111によるスロットアンテナモードの場合も、スロット111の短絡端125に高周波電流が集中して流れる点が共通している。よって、両アンテナは、共通する回路基板を用いながら、共通する偏波特性の放射特性を同時に提供できる。また、スロットアンテナモードの放射だけでなく、この接地導体ダイポールアンテナモードの放射の主ビーム方向も、−X方向に向かう。よって、接地導体ダイポールアンテナモードの共振周波数fdを、スロット111の共振周波数fsと相違させ、且つ、周波数fsよりもやや低くなるよう設定できれば、本発明の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置の動作帯域は、スロットアンテナモードのみを用いた場合よりも、低域側に飛躍的に拡大した特性を実現することができる。接地導体103がほぼ中央部にスロット111を有するので、接地導体ダイポールアンテナモードの共振器の実効長延長される。このため、本発明の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置において、−X側の辺の部分105a、105の長さWg1、Wg2が、4分の1実効波長に相当する長さLsw以上の値に構成されているときは、接地導体ダイポールアンテナモードの共振周波数fdは必ずスロット111の共振周波数fsよりも低くなり、広帯域動作が保証される。このとき、周波数fdが、広帯域スロットアンテナ装置の動作帯域の下限周波数fL(例えば、前述のように3.1GHz)になる。周波数fdが周波数fsより著しく低い値をとるよう、−X側の辺の部分105a、105の長さWg1、Wg2を極端に大きな値に構成することは、小型化の点から現実的ではない。すなわち、−X側の辺の部分105a、105の長さWg1、Wg2をともに長さLsw以上の必要最低限な値に構成すれば、小型アンテナの形態で、接地導体ダイポールアンテナモードの共振周波数fdをスロットアンテナモードの動作帯域に近接させることが可能となるものである。

0029

高周波給電線路113に導入されるインダクティブ領域121.
図1に示したように、高周波給電線路113上において、その先端開放終端点119より所定長さLindに相当する領域は、高周波給電線路113の特性インピーダンス(すなわち50オーム)よりも高い特性インピーダンスを有する配線により形成されたインダクティブ領域121として構成される。長さLindは、スロット111の共振周波数fs(すなわち、前述のように広帯域スロットアンテナ装置の動作帯域の中心周波数f0に等しい)において4分の1実効波長程度に相当する値を有する。すなわち、インダクティブ領域121は4分の1実効波長共振器を形成し、スロット111が形成する4分の1実効波長共振器と結合し、複共振化をもたらし、結果的にスロット111のスロットアンテナモードとしてのアンテナ動作帯域を効果的に増大させる。インダクティブ領域121の長手方向(すなわちY軸方向)のほぼ中央において、インダクティブ領域121とスロット111が交差する。

0030

なお、第1の従来例において接地導体を有限な面積に限定しても、スロットアンテナモードの動作帯域自体が限定されているならば、接地導体ダイポールアンテナモードの帯域との連続性の確保は著しく困難であり、本発明の実施形態に係る効果と同様の効果が得られない。上述したように、スロットアンテナモードの動作帯域が低域側に拡大することによって、接地導体ダイポールアンテナモードの動作帯域と連続する広大な動作帯域でアンテナ動作が実現する。

0031

高周波信号処理回路301と外部回路との接続.
高周波信号処理回路301は、誘電体基板101の表面において、高周波給電線路113と、誘電体基板101の表面に設けられる他の少なくとも1つの給電線路(図1の場合は、二本の平行なストリップ状の信号線路導体によりそれぞれ構成される平衡給電線路303a及び303b)とを互いに接続するように設けられる。後者の給電線路は、誘電体基板101の外縁の所定の位置に設けられた高周波給電点305を介して、高周波信号を処理する外部回路(図示せず。)に接続される。本実施形態において、高周波給電点305は、誘電体基板101の−Y側の辺105dのほぼ中央に設けられる。この構成により、高周波信号処理回路301は、外部回路から平衡給電線路303a及び303bを介して入力される送信信号に対して所定の信号変換を実行して高周波給電線路113に出力するとともに、高周波給電線路113を介して入力される受信信号に対して所定の信号変換を実行して平衡給電線路303a及び303bに出力する。また、高周波信号処理回路301は、誘電体基板101を貫通するスルーホール導体による接地電極309を介して、接地導体103に接続される。接地導体103は、前述のように長方形形状であるのでスロット111を通りかつ放射方向(X軸方向)に平行な軸に対して対称に構成され、+X側の辺105bのほぼ中央(すなわち上記対称の軸上)において接地端子117Gを有する。接地端子117Gは、同軸ケーブル135の外部導体135bを介して外部回路の接地に接続される。また、高周波信号処理回路301はさらに、必要に応じて、誘電体基板101の表面に設けられた制御線304に接続され、制御線304は、誘電体基板101の外縁の所定の位置に設けられた制御端子117まで延伸され、制御端子117を介して外部回路に接続される。本実施形態では、制御端子117を接地端子117Gに近接させて設け、接地導体103と外部回路の接地とを接続するものと同じ同軸ケーブル135の内部導体135aを介して、制御線304を外部回路に接続する。本実施形態において、平衡給電線路303a,303b及び制御線304は、高周波給電線路113と同様にマイクロストリップ線路として構成される。

0032

高周波信号処理回路301は、少なくとも、増幅器又は送受信切り換えスイッチなどの能動素子を含む。高周波信号処理回路301内の能動素子は、同軸ケーブル135及び制御線304を介して、外部回路から制御されることが可能である。高周波信号処理回路301に含まれる能動素子の正常動作のためには、基準電位の入力が必要であり、従って、高周波信号処理回路301は、接地電極309、接地導体103及び接地端子117Gを介して外部回路の接地に接続されている。このため、接地端子117GはDC給電点とみなすこともできる。本実施形態において、高周波給電線路113は不平衡給電線路であり、外部回路に接続される側の給電線路は平衡給電線路303a,303bであるので、高周波信号処理回路301はさらに、平衡不平衡変換回路を含む。また、高周波信号処理回路301は、平衡・不平衡変換回路のほかに帯域通過フィルタ回路や帯域阻止フィルタ回路を含んでもよく、さらに、能動素子と、以上に述べた回路の一部又はすべてとを含む集積モジュールとして構成されてもよい。

0033

平衡給電線路303a,303bの高周波給電点305が設けられる位置は、必ずしも誘電体基板101の−Y側の辺105dの中央でなくてもよく、また、制御端子117が設けられる位置は、必ずしも誘電体基板101の+X側の辺105bの中央でなくてもよい。一方、接地端子117Gが設けられる位置は、以下に説明するように、+X側の辺105bのほぼ中央でなければならない。

0034

図4は、図1の広帯域スロットアンテナ装置における高周波信号処理回路301のブロック図である。高周波信号処理回路301は、図4内の点線で囲まれた回路構成を有している。なお、図4内で高周波給電線路113に接続された「アンテナ302」とは、高周波信号を空間に放射したり受信したりする回路の最先端概略表示する記号である。すなわち、図1における高周波給電線路113のインダクティブ領域121に相当する。図4に示す高周波信号処理回路301は、1つのアンテナ302と、2系統の平衡給電線路303a,303bとに接続された構成を有し、制御線304を介して外部回路から制御される高周波スイッチIC306により、平衡給電線路303a,303bのいずれか一方を高周波給電線路113に接続する。高周波信号処理回路301内において、平衡給電線路303aと高周波スイッチIC306との間には、平衡・不平衡変換回路308aが設けられる一方、平衡給電線路303bと高周波スイッチIC306との間には、平衡・不平衡変換回路308bと帯域通過フィルタ307とが直列に設けられる。高周波信号処理回路301の接地301Gは、前述のように接地電極309を介して接地導体103に接続される。一方、図5は、図4の高周波信号処理回路301に対する変形例の高周波信号処理回路301aを示すブロック図である。図5に示す高周波信号処理回路301aは、1つのアンテナ302と、1系統の平衡給電線路303とに接続された構成を有し、図5の構成では、高周波信号処理回路301a内において、高周波給電線路113と平衡給電線路303との間には、帯域通過フィルタ307と平衡・不平衡変換回路308とが直列に設けられる。図4に示す回路は、例えば、平衡給電線路303aを介して送信信号を伝送するとともに平衡給電線路303bを介して受信信号を伝送し、高周波スイッチIC306によりアンテナ302を送受信用共用する場合に利用可能であり、図5に示す回路は、アンテナ302を受信専用に使用する場合に利用可能である。図4及び図5のいずれの場合も、高周波信号の給電は、平衡給電線路303a,303b又は303と、外部回路の平衡線路(図示せず。)との接続を通して行われ、高周波給電点305においては接地導体103が外部回路と接続されないよう設定することができるので、後述する不平衡電流の外部回路への流出の回避が可能であり、理想的な高周波信号の給電が実現できる。

0035

なお、本発明の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置に設けられる高周波信号処理回路は、図4及び図5の例に限定されるものではない。図4の構成は、時分割複信方式(送信と受信の信号を短い時間に分けて交互に伝送する方式)向けであるが、高周波スイッチIC306を使用する代わりに、周波数複信方式(送信と受信の信号の周波数帯域を分けて伝送する方式)で利用される周波数フィルタであるデュプレクサや、アンテナを複数の通信方式で共用するために使用されるダイプレクサを使用してもよい。また、高周波信号処理回路内にインピーダンス整合回路実装することが可能である。

0036

高周波給電線路113がスロット111を励振することによって生じるスロットアンテナモードにおいて、スロット111の短絡端125には共通して高周波電流が生じる。図6は、図1の広帯域スロットアンテナ装置の接地導体103に流れる高周波電流を示す模式図である。図6の矢印で示すように、生じた高周波電流はスロット111と接地導体103の境界線に沿って流れ、開放端107に達すると接地導体103の外縁に沿って流れる。ここで、接地導体103の外縁に別の導体を接続すると、この接続された導体のインピーダンスが極めて低いので、接続された導体への高周波電流の流入を防ぐことは極めて困難になる。しかし、上述したように対称性の高い位置に接地端子117Gを配置することは、この不平衡モードで接地導体103を流れる高周波電流(これは不平衡モードのインピーダンスを有する。)に対して極めて高い入出力インピーダンスを実現する。なお、平衡給電線路303a,303bが外部回路に接続される高周波給電点305では、接地導体103を外部回路と接続しないように設計することが可能なので、高周波給電点305における非平衡接地導体電流の外部回路への流出を回避できる。

0037

図1に示した広帯域スロットアンテナ装置構造内の接地導体103は、対称性の高い有限の接地導体対103−1、103−2をスロット111の短絡端125において組み合わせた導体構造とみなすことができる。図7は、平衡モードの場合の接地導体103における高周波電流の流れ方を示す模式図であり、図8は、不平衡モードの場合の接地導体103における高周波電流の流れ方を示す模式図である。図7及び図8では、接地導体103における高周波電流の流れ方を、各モードの給電構造との関係としてそれぞれ模式的に示した。平衡モードにおいては、対となる接地導体103−1、103−2に、給電点15より矢印の向きに流れる高周波電流131a、131bが逆相で給電されることに等しく、結果的に接地導体対の接続点、すなわちスロット111の短絡端125に最も強い同相の高周波電流が流れていることと等しくなる。一方、不平衡モードにおいては、対となる接地導体103−1、103−2に、給電点15(所定インピーダンスRを介して接地されたものとみなす。)より矢印の向きに流れる高周波電流131a、131bが同相で給電されることに等しく、結果的に接地導体対の接続点、すなわちアンテナ給電点15において、高周波電流を相殺させることができる。これは、接地導体対103−1、103−2の構成の対称性が高くなるほど、接地端子117Gが接地導体103の対称点に設けられるほど、接地端子117Gからは接地導体103の不平衡モードの入出力インピーダンスが高くなることを意味する。よって、本発明の実施形態に係る接地端子117Gの配置条件によれば、接地導体103に外部回路を接続しても、外部回路への不平衡接地導体電流の逆流を回避することができる。

0038

なお、第3の従来例に係る2分の1実効波長のスロットアンテナにおいては、スロット共振器の両端の短絡点に生じた高周波電流がスロットの外縁に沿って流れるだけで、接地導体103の外縁に沿って流れる電流は生じない。よって、接地導体103の外縁に沿って流れる不平衡接地導体電流が起こす課題は、小型化、広帯域化に有利な片端開放スロット共振器を採用し不平衡給電を行う場合に特有のものである。

0039

なお、本発明の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置において、スロット111の形状は矩形である必要はなく、任意の形状に置換可能である。特に、主スロットに多数の細かく短いスロットを並列接続することにより、回路的には主スロットに直列のインダクタンスを付加することができ、主スロットのスロット長を短縮できるので実用上好ましい。また、主スロットのスロット幅を狭くして、ミアンダ形状などに折り曲げ小型化を図った条件でも、本発明の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置の広帯域化の効果を変わりなく得ることができる。

0040

なお、本発明の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置において、高周波給電点305と高周波信号処理回路301との間の給電線路は平衡給電線路に限定されず、不平衡給電線路であってもよい。この場合であっても、接地端子117Gを接地導体103の+X側の辺105bのほぼ中央に設けることにより、本発明の実施形態に係る有利な効果を得ることができる。

0041

第2の実施形態.
次に、本発明の第2の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置について説明する。図9は、本発明の第2の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置の構造を示す上面模式図である。第2の実施形態では、図1の高周波給電線路113における少なくとも一部の領域(好ましくはインダクティブ領域121)をループ配線123へと置換したことを特徴とし、これにより、第1の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置よりも更なる広帯域化特性を実現する。

0042

高周波給電線路113は、スロット111付近の第1の地点において、少なくとも2本の分岐線路を含む分岐線路群に分岐され、これらの分岐線路群のうちの少なくとも2本の分岐線路は、第1の地点とは異なるスロット111付近の第2の地点において相互に接続され、高周波給電線路113に少なくとも1つのループ配線を形成する。

0043

図9に示すように、本実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置において、高周波給電線路113のインダクティブ領域121は、スロット111と交差する位置付近においてループ配線123へと置換されている。従って、ループ配線123は、スロット111の長手方向(すなわちX軸方向)に沿うスロット111及び接地導体103間の+Y側の境界線237と、−Y側の境界線239との少なくとも一方と交差する。ループ配線123のループ長Lloは、広帯域スロットアンテナ装置の動作帯域の上限周波数fH(例えば、前述のように10.6GHz)における実効波長の1倍未満に構成される。すなわち、ループ配線123の共振周波数floは、周波数fHより高く設定される。また、高周波給電線路113は、ループ配線123を含むように構成されるだけでなく、高周波給電線路113の一部が分岐され開放スタブを形成するように構成されてもよく、この場合、そのスタブ長は、動作帯域の上限周波数fHのときにおける4分の1実効波長に相当する長さ未満に構成される。すなわち、開放スタブの共振周波数fstは、周波数fHより高く設定される。このように、第2の実施形態においては、インダクティブ領域121において高周波給電線路113から配線を分岐することにより、広帯域スロットアンテナ装置の帯域特性を劇的に改善するが、この特性改善は分岐された配線単独の共振現象を積極的に利用したものではなく、スロット111とループ配線123との組み合わせにより初めて発現する現象を利用したものである。

0044

本発明の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置におけるループ配線123は、スロット111の励振位置複数個に増大させることと、入力インピーダンス整合回路電気長を調整することという、二つの機能を同時に果たし、アンテナ動作の超広帯域化を実現している。以下、ループ配線123が果たしている機能について詳しく説明する。

0045

ここで図10を参照して、裏面に無限面積の接地導体を仮定した一般的な高周波回路においてループ配線構造が用いられた場合の高周波特性についてまず説明する。図10には、経路長Lp1を有する第1の経路205と、経路長Lp2を有する第2の経路207とからなるループ配線123が、入力端子201及び出力端子203間に接続された回路模式図を示す。経路長Lp1及びLp2の和が伝送信号にとって実効波長の1倍に相当するという条件でループ配線123は共振状態となり、この条件下でループ配線123はリング共振器として用いられることがある。しかし、経路長Lp1及びLp2の和が伝送信号の実効波長より短い場合は、急峻な周波数応答を示さないので、通常の高周波回路ではループ配線123を積極的に使用する必要がない。無限面積の均一な接地導体を有する一般的な高周波回路で、非共振な帯域では、ループ配線123の導入に伴う局所的な高周波電流分布の変動は、マクロな高周波特性としては平均化されてしまうからである。

0046

一方、図9に示したように、本発明の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置でのループ配線123の導入は、上述した一般的な高周波回路では得られなかった特有の効果を提供する。ループ配線123は、スロット111と接地導体103との境界線237、239と交差し、スロット111は、境界線237、239とループ配線123とが交差する地点であって、スロット111の開放端107からそれぞれ異なる距離を有する2点以上の地点において励振される。詳しくは、接地導体103上の高周波電流は、ループ配線123の第1の経路205に沿って131cの方向へと導かれ、ループ配線123の第2の経路207に沿って131dの側へも導かれる。結果として、接地導体103上における高周波電流の流れに131cと131dという異なる経路を生じさせることができ、スロット111を複数の位置で励振することができる。接地導体103において高周波電流分布をスロット111近傍で局所的に変化させることは、スロットアンテナモードの共振特性変調し、同モードでのアンテナ動作帯域を劇的に拡大する。

0047

図13及び図14伝送線路断面構造を模式的に示し説明すると、図13のような一般的な伝送線路において高周波電流が集中して分布するのは、ストリップ導体(すなわち給電線路)401側では配線の端部403、405であり、接地導体103側ではストリップ導体401の中央部に対向する領域407である。よって、スロット111の近傍において高周波給電線路113のストリップ導体の幅を太くするだけでは、接地導体103側における高周波電流の分布には大きな変化は起こらない。図14に示すように、ストリップ導体を二本の経路205、207に分岐することによって初めて、各経路205、207とそれぞれ対向する異なる接地導体領域413、415に、高周波電流を分離して分布させることができる。

0048

また、本発明の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置で新たに導入されたループ配線123は、スロット111の励振位置を複数個にする機能を果たすだけでなく、高周波給電線路113の電気長を調整する機能をも有している。ループ配線123を導入したことによる高周波給電線路113の電気長の変動は、高周波給電線路113の共振状態をさらに複共振状態に転じさせ、本発明の実施形態に係る動作帯域の拡大効果をさらに高めている。すなわち、スロット111付近へループ配線123を導入したことにより、ループ配線123を構成する二本の経路205,207のうち電気長が短い経路を通る場合と電気長が長い経路を通る場合との電気長の違いが、スロット111とインダクティブ領域121が結合して得られる共振現象を、2以上の数の複数の周波数で起こすことになり、既に得られていた広帯域なインピーダンス整合条件をさらに広帯域化するものである。

0049

以上説明したように、スロット111自体が有する共振現象を複共振化する第1の機能と、スロット111に結合する高周波給電線路113の共振現象を複共振化する第2の機能の組み合わせにより、本発明の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置は従来のスロットアンテナ装置よりも広い帯域で動作することが可能となる。

0050

本実施形態において、接地導体103上における高周波給電点305、制御端子117及び接地端子117Gの配置については、第1の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置と同様である。

0051

但し、ループ配線123に関しては、広帯域なインピーダンス整合特性を維持するために、ループ配線123が単独で共振しない条件で用いる制約が生じる。図10に示したループ配線123を例にとると、経路長Lp1とLp2の和であるループ長Lpが動作帯域の上限周波数fHにおける実効波長の1倍未満に構成される。構造内に複数のループ配線が存在する場合、内部に別の小ループを含まないようなループ配線のうちで最も大きいループ配線が、上記条件を満足する必要がある。

0052

一方、ループ配線よりも一般的な高周波回路として、図11に示す開放スタブがある。図15は、本発明の第2の実施形態の第1の変形例に係る広帯域スロットアンテナ装置の構造を示す上面模式図である。図15に示すように、本発明の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置の高周波給電線路113から分岐される配線のうちいくつかは開放スタブ213の構造をとるものもあってよい。しかし、本発明の目的のためには、広帯域特性の観点から、開放スタブの使用よりもループ配線の使用が有利である。開放スタブ213は4分の1実効波長共振器なので、スタブ長Lpは、最長の場合でも、周波数fHのときにおける4分の1実効波長に相当する長さ未満に構成される。図12に、ループ配線123の極端な例を示し、開放スタブ213と比較したループ配線123の優位点を説明する。ループ配線123において一方の経路長Lp2を極端に小さくすると、ループ配線123は見かけ上開スタブ213に限りなく近づく。しかし、経路長Lp2が0に近づいた場合のループ配線123の共振周波数は、実効波長が他方の経路長Lp1に相当するときの周波数であり、開放スタブ213の共振周波数は、実効波長の4分の1が開放スタブ213の経路長Lp3に相当するときの周波数である。仮にループ配線123の経路長Lp1の半分が開放スタブ213の経路長Lp3と等しいという条件で二つの構造を比較すると、ループ配線123の最低次の共振周波数はスタブ配線213の最低次の共振周波数の2倍に相当する。以上の説明より、広い動作帯域内で不要な共振現象を回避するための給電線路構造としては、開放スタブ213よりもループ配線123の方が周波数帯域に換算すると2倍有効である。また、図11の開放スタブ213の開放終端点119では回路的に開放となるので高周波電流が流れず、従って、仮にスロット111付近に開放終端点119が配置されても、スロット111との電磁的結合が生じにくい。一方、図12に示すように、ループ配線123の一点213cは回路的には決して開放とはならず高周波電流が必ず流れ、スロット111付近へ配置すればスロット111への電磁的結合が得やすい。この点からも、本発明の目的には、ループ配線の採用が開放スタブの採用よりも有利である。

0053

本発明の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置を広帯域化するために、線路幅が太い線路、もしくは開放スタブを採用するのではなく、ループ配線を導入することが最も効果的であるということが、以上の説明で説明された。

0054

図16は、本発明の第2の実施形態の第2の変形例に係る広帯域スロットアンテナ装置の構造を示す上面模式図である。図12の変形例は、高周波給電線路113の分岐線路部の分岐本数が3の場合を示す。経路209を経路205、207の中間に挿入すれば、元の経路205及び207からなるループ配線に代えて、経路205及び209からなるループ配線と、経路207及び209からなるループ配線とが形成される。これらのループ配線の各ループ長のうちの最大値は、広帯域スロットアンテナ装置の動作帯域の上限周波数における1実効波長未満の長さに構成される。本変形例の構成によれば、図9の場合よりもループ配線の経路長が短縮されてループ配線の共振周波数を向上できるので、動作帯域の拡大の点から有効である。

0055

高周波給電線路113を分岐する分岐線路の本数は三本以上の値に構成しても構わないが、二本に分岐した場合の特性と比べて動作帯域の飛躍的な拡大は望めない。複数に分岐された分岐線路群の中で高周波電流の分布強度が高いのは、両端の経路205、207のみであり、両者の間に配線される経路209に流れる高周波電流の強度が強くならないからである。しかし、経路209を経路205、207の中間に挿入することにより、経路205、207からなるループ配線の共振周波数を向上できるので、動作帯域の拡大の点からは有効である。

0056

図17は、本発明の第2の実施形態の第3の変形例に係る広帯域スロットアンテナ装置の構造を示す上面模式図であり、図18は、本発明の第2の実施形態の第4の変形例に係る広帯域スロットアンテナ装置の構造を示す上面模式図である。図17及び図18を参照して、ループ配線123とスロット111との位置関係について説明する。

0057

ループ配線123とスロット111の配置関係としては、ループ配線123がスロット111付近にある条件ならば本発明の実施形態に係る効果を得ることが可能である。好ましくは、図9に示したように、ループ配線123の経路205,207は、スロット111の長手方向に沿う+Y側の境界線237と−Y側の境界線239との少なくともいずれか一方と交差する。しかしながら、図17及び図18の変形例に示すように、ループ配線123がスロット111と接地導体103の境界線237、239のいずれとも交差しない構成であっても、本発明の実施形態に係る効果を得ることは可能である。スロット111を励振する高周波電流には、第1の経路205と第2の経路207の経路差だけ位相差が生じ、入力インピーダンス整合条件をより広帯域に転じせしめる効果が発生するからである。厳密には、ループ配線123の最も外側(すなわち+Y側)の点141と境界線237(もしくは239)との間の間隔が、高周波給電線路113の配線幅一倍未満である状態であればよい。上記間隔が高周波給電線路113の配線幅よりも短く構成されれば、ストリップ導体の両端に流れる高周波電流の位相差に対応して接地導体103側を流れる局所的な高周波電流の間に生じている位相差は消失しないからである。

0058

ループ配線123は、インダクティブ領域121内に形成される。ループ配線123の配線幅は、インダクティブ領域121における高周波給電線路113の配線幅と同等、もしくは細く構成されることが好ましい。ループ配線は複数形成されてよい。複数設けられたループ配線同士は直列に接続されてもよいし、並列に接続されてもよい。二つのループ配線が直接接続されてもよいし、任意の形状の伝送線路を介して間接的に接続されてもよい。

0059

また、本発明の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置において、接地端子117Gにおける接地導体103と外部回路との接続は、誘電体基板101の裏面のみで行うものとは限定されない。すなわち、誘電体基板101の表面において+X側の辺のほぼ中央に接地端子を設け、誘電体基板101の表面から裏面に貫通するスルーホール導体により接地端子を接地導体103に接続することにより、誘電体基板101の表面の接地端子から外部回路に接続してもよい。上記構成においても、本発明の有利な効果は消失しない。むしろ、誘電体基板101の表面において高周波信号導体、接地導体の接続が可能となるので、本発明の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置の外部実装基板への表面実装を行うこともできる。

0060

本発明の各実施形態に係る効果を明らかにするため、本発明の実施例のスロットアンテナ装置、及び比較例のスロットアンテナ装置の入力インピーダンス特性、放射特性を、市販の電磁界解析シミュレータにより解析した。図19は、本発明の第1の実施例に係る広帯域スロットアンテナ装置の構造を示す上面模式図であり、図20は、本発明の第2の実施例に係る広帯域スロットアンテナ装置の構造を示す上面模式図である。図21は、本発明の第1及び第2の比較例(後述するように、図19内の距離Lmが異なる。)に係る広帯域スロットアンテナ装置の構造を示す上面模式図である。表1は、本発明の第1及び第2の実施例に共通する回路基板の設定パラメータを示す。また、表2は、第1及び第2の比較例に共通する回路基板の設定パラメータを示す。

0061

0062

第2の実施例において、ループ配線の幅W3は0.25mmであり、ループ配線123の経路間の距離doffは1.4mmである。また、第1の比較例において、高周波給電線路113の先端開放終端点119からのスロット111のオフセット距離Lmは4.5mmであり、第2の比較例においては距離Lmは9mmである。実施例及び比較例のそれぞれにおいて、接地導体103の接続端子117Gと外部回路の接地とを接続する同軸ケーブル135の外部導体135bとして、所定長さLcの銅線(以下、銅線135という。)が接続端子117Gに接続されていることを想定し、銅線135の長さLcを0mm、50mm及び150mmに変化させて解析を行った。銅線135の長さLcを50mm及び150mmに設定しているときには、銅線135の先端にて理想的なDC給電(接地)が行われることを仮定し、これにより、不平衡給電回路として接続される長さLcの銅線135が特性に与える影響を含めた、スロットアンテナ装置の動作安定性、広帯域性を解析した。また、銅線135の長さLcをゼロに設定しているときには、接地端子117Gにて理想的なDC給電(接地)が行われることを仮定した解析を行った。

0063

すべてのスロットアンテナ装置において、同サイズの回路基板での作製を前提に条件を設定した。導体パターンは、厚さ40ミクロン銅配線を仮定しており、ウェットエッチングにて形成できる精度範囲となるよう考慮した。

0064

図中、高周波給電点305として示した箇所では、平衡給電線路303にディファレンシャルモードの入力インピーダンス100オームでの差動給電を行う設定を仮定した。図19及び図20に示す実施例においては、接地導体103の接地端子117Gを+X側の辺のほぼ中央に設けているので、銅線135の配向方向はX軸方向である一方、図21に示す比較例においては、接地端子117Gを誘電体基板101の−Y側の辺に配置しているので、銅線135の配向方向はY軸方向である。なお、高周波信号処理回路301は、受動回路である平衡・不平衡変換回路を含み、周波数ごとに理想的な回路特性を仮定した。高周波信号処理回路301の大きさと電極パターンは、近距離の超広帯域無線通信向けに市販されている平衡・不平衡変換回路の製品仕様に従い、スルーホール導体による接地電極309を含めて設計した。

0065

図22は、第1及び第2の実施例において、Lc=150mmのときの周波数に対する反射損失の特性を示すグラフであり、図23は、第1及び第2の比較例において、Lc=150mmのときの周波数に対する反射損失の特性を示すグラフである。図22を参照すると、第1の実施例は、3.2GHzから11GHz以上にわたって−7.5dB以下の低反射特性を維持した。さらに、第2の実施例は、3.1GHzから11GHz以上までの全帯域で反射損失が−10dB以下という広帯域な低反射特性を示した。一方、図23を参照すると、第1の比較例においては、3.04GHzから3.73GHzまでの20%の比帯域範囲において反射損失が−10dBを下回り、2.9GHzから4.3GHzでは反射損失が−7.5dBを下回ったが、6.3GHzでは反射損失は−4.9dBに達し広帯域特性が得られなかった。第2の比較例においては、2.5GHzから8GHzまでにおいて反射損失は−3dBから−4dB程度であり、低反射特性を得ることができなかった。図22に示した本発明の実施例を図23に示した比較例と比較すれば明らかなように、第1及び第2の実施例とも動作帯域の広帯域化が実現された。なお、銅線135の長さLcの変更が入力インピーダンスに与える影響は、実施例においても比較例においても殆どなかった。

0066

図24乃至図29に、第2の実施例に係る放射特性図を示す。図24及び図25は、動作周波数が3GHzの場合におけるLc=0mm,50mm,150mmのときの放射特性図である。図26及び図27は、動作周波数が6GHzの場合におけるLc=0mm,50mm,150mmのときの放射特性図である。図28及び図29は、動作周波数が9GHzの場合におけるLc=0mm,50mm,150mmのときの放射特性図である。図24乃至図29中で細線で示したデータは、比較のために示した、銅線135の長さLcがゼロの場合の放射特性である。図24乃至図29によれば、第2の実施例においては銅線135の長さLcに殆ど依存しない安定した放射特性が実現し、本発明の目的が達成されたことが確認された。第1の実施例においても同様に、銅線135の長さLcに依存しない安定した放射特性が得られた。また、第1及び第2の実施例においては、動作全帯域において、XZ面での放射特性を含むすべての放射特性について、同様の効果を得ることができた。

0067

次に、図30乃至図33に、第1の比較例に係る放射特性図を示す。図30及び図31は、動作周波数が3GHzの場合におけるLc=0mm,50mm,150mmのときの放射特性図である。図32及び図33は、動作周波数が6GHzの場合におけるLc=0mm,50mm,150mmのときの放射特性図である。図30乃至図33中に細線で示したデータは、比較のために示した、銅線135の長さLcがゼロの場合の放射特性である。図30乃至図33より明らかなように、比較例においては、すべての周波数において、放射特性が外部回路の銅線135の長さLcに強く依存する傾向が確認された。本発明の目的である不平衡接地導体電流の悪影響の回避がなされれば3つの放射特性は一致するはずであるが、銅線135の長さLcに依存して全く異なる特性が得られてしまっている。

0068

以上説明したように、本発明の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置によれば、接地構造に起因して放射動作が不安定になることを防止することができる。

0069

本発明に係る広帯域スロットアンテナ装置は、回路占有面積製造コストを増大させることなく、インピーダンス整合帯域を拡大させることができるので、従来複数のアンテナを搭載しなければ実現できなかった高機能端末簡易な構成で実現することが可能となる。また、従来よりもはるかに広い周波数帯域を利用するUWBシステムの実現にも貢献することができる。また、チップ部品を使用せず動作帯域が拡大できるので、製造時のばらつきに対する耐性の強いアンテナとしても有用である。また、スロットアンテナモードの周波数帯域よりも低域において、スロットアンテナモードの場合と同一偏波特性である接地導体ダイポールアンテナモードで動作するので、小型な広帯域スロットアンテナ装置として利用できる。また、デジタル信号を無線で送受信するような、超広帯域な周波数特性を必要とするようなシステムにおいても小型アンテナとして使用されうる。いずれの場合においても、端末に実装される場合、本スロットアンテナ装置に不平衡給電回路を接続しても安定した放射動作を維持することができる優れた特性を提供しうる。

図面の簡単な説明

0070

本発明の第1の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置の構造を示す上面模式図である。
図1のII−II線における断面模式図である。
図2の断面構成に対する変形例の構成を示す断面模式図である。
図1の広帯域スロットアンテナ装置における高周波信号処理回路301のブロック図である。
図4の高周波信号処理回路301に対する変形例の高周波信号処理回路301aを示すブロック図である。
図1の広帯域スロットアンテナ装置の接地導体103に流れる高周波電流を示す模式図である。
平衡モードの場合の接地導体103における高周波電流の流れ方を示す模式図である。
不平衡モードの場合の接地導体103における高周波電流の流れ方を示す模式図である。
本発明の第2の実施形態に係る広帯域スロットアンテナ装置の構造を示す上面模式図である。
無限接地導体構造を裏面に有する一般的な高周波回路構造において、信号配線をループ配線により分岐した分岐部を有する二回路の模式図である。
無限接地導体構造を裏面に有する一般的な高周波回路構造において、信号配線を先端開放スタブ配線により分岐した分岐部を有する二回路の模式図である。
無限接地導体構造を裏面に有する一般的な高周波回路構造において、信号配線をループ配線により分岐した分岐部を有する二回路で、特に第2の経路が極端に短く構成された場合の模式図である。
一般的な伝送線路が設けられた場合の接地導体における高周波電流の集中位置を説明するための断面構造図である。
分岐された伝送線路が設けられた場合の接地導体における高周波電流の集中位置を説明するための断面構造図である。
本発明の第2の実施形態の第1の変形例に係る広帯域スロットアンテナ装置の構造を示す上面模式図である。
本発明の第2の実施形態の第2の変形例に係る広帯域スロットアンテナ装置の構造を示す上面模式図である。
本発明の第2の実施形態の第3の変形例に係る広帯域スロットアンテナ装置の構造を示す上面模式図である。
本発明の第2の実施形態の第4の変形例に係る広帯域スロットアンテナ装置の構造を示す上面模式図である。
本発明の第1の実施例に係る広帯域スロットアンテナ装置の構造を示す上面模式図である。
本発明の第2の実施例に係る広帯域スロットアンテナ装置の構造を示す上面模式図である。
本発明の第1及び第2の比較例に係る広帯域スロットアンテナ装置の構造を示す上面模式図である。
第1及び第2の実施例において、Lc=150mmのときの周波数に対する反射損失の特性を示すグラフである。
第1及び第2の比較例において、Lc=150mmのときの周波数に対する反射損失の特性を示すグラフである。
第2の実施例において、動作周波数が3GHzの場合のLc=0mm,50mmのときの放射特性図である。
第2の実施例において、動作周波数が3GHzの場合のLc=0mm,150mmのときの放射特性図である。
第2の実施例において、動作周波数が6GHzの場合のLc=0mm,50mmのときの放射特性図である。
第2の実施例において、動作周波数が6GHzの場合のLc=0mm,150mmのときの放射特性図である。
第2の実施例において、動作周波数が9GHzの場合のLc=0mm,50mmのときの放射特性図である。
第2の実施例において、動作周波数が9GHzの場合のLc=0mm,150mmのときの放射特性図である。
第1の比較例において、動作周波数が3GHzの場合のLc=0mm,50mmのときの放射特性図である。
第1の比較例において、動作周波数が3GHzの場合のLc=0mm,150mmのときの放射特性図である。
第1の比較例において、動作周波数が6GHzの場合のLc=0mm,50mmのときの放射特性図である。
第1の比較例において、動作周波数が6GHzの場合のLc=0mm,150mmのときの放射特性図である。
一般的な4分の1実効波長スロットアンテナ(第1の従来例)の構造を示す上面模式図である。
図34Aのスロットアンテナの断面模式図である。
図34Aのスロットアンテナの裏面の構造を透視により示す模式図である。
特許文献1に記載の4分の1実効波長スロットアンテナ(第2の従来例)の構造を示す模式図である。
低周波帯で動作時の図34Aのスロットアンテナを示す模式図である。
高周波帯で動作時の図34Aのスロットアンテナを示す模式図である。
非特許文献1に記載のスロットアンテナ(第3の従来例)の構造を示す上面模式図である。
非特許文献2に記載の携帯電話用アンテナの測定方法(第4の従来例)を示す概念図である。

符号の説明

0071

15…給電点、
101…誘電体基板、
101a…誘電体層、
103,103−1,103−2…接地導体、
105a1,105a2…−X側の辺、
105b…+X側の辺、
105c…+Y側の辺、
105d…−Y側の辺、
107…開放端、
111…スロット、
113…高周波給電線路、
117…制御端子、
117G…接地端子
119…開放終端点、
121…インダクティブ領域、
123…ループ配線、
125…短絡端、
131,131a,131b,131c,131d…接地導体に生じる高周波電流の流れ、
135…同軸ケーブル、
135a…内部導体、
135b…外部導体、
141…ループ配線の最も外側の点、
201,203…入出力端子、
205,207,209…経路、
213…開放スタブ、
237,239…接地導体とスロットとの境界線、
301,301a…高周波信号処理回路、
301G…接地、
302…アンテナ、
303,303a,303b…平衡給電線路、
304…制御線、
305…高周波給電点、
306…高周波スイッチIC、
307…帯域通過フィルタ、
308,308a,308b…平衡・不平衡変換回路、
309…接地電極、
401…ストリップ導体、
403,405…ストリップ導体の端部、
407…ストリップ導体の中央部に対向する接地導体上の領域、
413,415…ストリップ導体分岐に基づき接地導体に高周波電流が誘起される領域。

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