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技術 低カロリーかつ低臭性のもろみ酢飲料及びその製造方法

出願人 トーシン株式会社鹿児島県
発明者 瀬戸口眞治亀澤浩幸鎌田照男上塘賀子
出願日 2007年6月1日 (13年5ヶ月経過) 出願番号 2007-146813
公開日 2008年12月11日 (11年11ヶ月経過) 公開番号 2008-295399
状態 特許登録済
技術分野 非アルコール性飲料
主要キーワード 甘藷由来 焼酎原酒 エリスリトール濃度 臭低減効果 産膜酵母 制菌効果 デンプン分解能 圧搾ろ過
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年12月11日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

もろみ酢の栄養成分を活かしつつ、低カロリーかつ低もろみ臭性のもろみ酢飲料、したがって、美味しく、嗜好性の高いもろみ酢飲料を提供する。

解決手段

蒸煮した甘藷を、米麹及び酵母の存在下、温度10〜40℃で放置して、糖化アルコール発酵を行わせ、もろみを製造する。熟成したもろみは、蒸留機蒸留し、焼酎原酒ともろみ粕とに分離する。もろみ粕を、圧搾ろ過して、ろ液固形残渣とに分離する。ろ液をもろみ酢として回収する。ろ液をフィルターでろ過した後、エリスリトールを添加する。エリスリトールの添加量は、もろみ酢飲料の8〜20重量%である。

概要

背景

甘藷焼酎蒸留した後に残るもろみ粕には、蒸留で除去されなかったアミノ酸有機酸ポリフェノール等の栄養成分が多量に含まれている。よって、もろみ粕を圧搾して得られるもろみ酢飲料は、上記栄養成分を摂取するための健康飲料食品として有望である。実際、甘藷由来のもろみ酢が製造販売されている。

しかし、無添加のもろみ酢飲料は、酸味が強い。それを飲みやすくするには、甘味の向上が挙げられる。具体的には、黒糖の添加や、麹による糖化の増強が行われる。しかし、糖質の添加は、もろみ酢の高カロリー化につながり低カロリーの健康飲料が指向されている現状にあわない。

また、もろみ酢のもろみ臭を改善するために、パッションフルーツシークワーサー等の果汁を添加する方法が取られる。果汁の添加もまた、カロリーの摂取につながる。さらに、果汁の添加は、もろみ臭の低減に対してあまり有効でない。

概要

もろみ酢の栄養成分を活かしつつ、低カロリーかつ低もろみ臭性のもろみ酢飲料、したがって、美味しく、嗜好性の高いもろみ酢飲料を提供する。蒸煮した甘藷を、米麹及び酵母の存在下、温度10〜40℃で放置して、糖化とアルコール発酵を行わせ、もろみを製造する。熟成したもろみは、蒸留機で蒸留し、焼酎原酒ともろみ粕とに分離する。もろみ粕を、圧搾ろ過して、ろ液固形残渣とに分離する。ろ液をもろみ酢として回収する。ろ液をフィルターでろ過した後、エリスリトールを添加する。エリスリトールの添加量は、もろみ酢飲料の8〜20重量%である。

目的

そこで、本発明の目的は、もろみ酢の栄養成分を活かしつつ、低カロリーかつ低もろみ臭性のもろみ酢飲料とその製造方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

甘藷焼酎蒸留粕から得られるもろみ酢、及び8〜20重量%のエリスリトールを含有する低カロリーかつ低臭性のもろみ酢飲料。

請求項2

前記甘藷紫芋であることを特徴とする、請求項1に記載の低カロリーかつ低臭性のもろみ酢飲料。

請求項3

甘藷焼酎蒸留粕から得られるもろみ酢に、8〜20重量%のエリスリトールを含有させることからなる、低カロリーかつ低臭性のもろみ酢飲料の製造方法。

請求項4

前記甘藷が紫芋であることを特徴とする、請求項3に記載の低カロリーかつ低臭性のもろみ酢飲料の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、もろみ酢飲料とその製造方法に関し、より詳細には甘藷由来低カロリーかつ低臭性のもろみ酢とその製造方法に関する。

背景技術

0002

甘藷焼酎蒸留した後に残るもろみ粕には、蒸留で除去されなかったアミノ酸有機酸ポリフェノール等の栄養成分が多量に含まれている。よって、もろみ粕を圧搾して得られるもろみ酢飲料は、上記栄養成分を摂取するための健康飲料食品として有望である。実際、甘藷由来のもろみ酢が製造販売されている。

0003

しかし、無添加のもろみ酢飲料は、酸味が強い。それを飲みやすくするには、甘味の向上が挙げられる。具体的には、黒糖の添加や、麹による糖化の増強が行われる。しかし、糖質の添加は、もろみ酢の高カロリー化につながり、低カロリーの健康飲料が指向されている現状にあわない。

0004

また、もろみ酢のもろみ臭を改善するために、パッションフルーツシークワーサー等の果汁を添加する方法が取られる。果汁の添加もまた、カロリーの摂取につながる。さらに、果汁の添加は、もろみ臭の低減に対してあまり有効でない。

発明が解決しようとする課題

0005

そこで、本発明の目的は、もろみ酢の栄養成分を活かしつつ、低カロリーかつ低もろみ臭性のもろみ酢飲料とその製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明者等は、上記課題を鋭意検討した結果、もろみ臭と酸味を改善する上でエリスリトールが最も有効であることを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は、甘藷焼酎蒸留粕から得られるもろみ酢、及び8〜20重量%のエリスリトールを含有する低カロリーかつ低臭性のもろみ酢飲料を提供する。前記甘藷は、紫芋であることが好ましい。

0007

本発明は、また、甘藷焼酎蒸留粕から得られるもろみ酢に、8〜20重量%のエリスリトールを含有させることからなる、低カロリーかつ低臭性のもろみ酢飲料の製造方法を提供する。前記甘藷は、紫芋であることが好ましい。

発明の効果

0008

本発明のもろみ酢飲料の製造方法によれば、もろみ酢に8〜20重量%のエリスリトールを含有させることにより、甘藷由来のもろみ臭を有効に低減し、美味しく、嗜好性の高いもろみ酢飲料に仕上げることができる。そして、エリスリトールの低カロリー性によって、カロリー摂取過多となることもない。特に、糖尿病カロリー制限をしている者も安心して飲用することができる。

発明を実施するための最良の形態

0009

以下に、本発明の実施の形態を説明する。本発明の主要原料である甘藷由来のもろみ酢は、以下のような製造方法を用いて製造することができる。

0010

蒸煮した甘藷を、米麹及び酵母の存在下、温度10〜40℃で放置して、糖化とアルコール発酵を行わせ、もろみを製造する。ここで、原料となる甘藷は、特に制限が無い。ムラサキマサリ、アヤムラサキ、ナカムラサキ、種子島紫、山川紫、パープルスイートロード農36号、九州109号等の紫芋が、ポリフェノールが豊富な点で好ましい。紫芋のポリフェノールは、鮮明な紫色を発色させ、もろみ酢の美観を向上させるとともに、動脈硬化脳梗塞を防ぐ抗酸化作用ホルモン促進作用等の健康増進機能を発揮するためである。

0011

前記米麹は、通常、アスペルギウス属に属する麹菌であってデンプン分解能の大きいものであればよく、例えば白麹菌(Aspergillus kawachii)、黄麹菌(Aspergillus oryzae)、黒麹菌(Aspergillus awamori, Aspergillus niger)等が挙げられる。中でも、白麹菌が好ましい。

0012

前記酵母は、特に制限なく使用することができる。例えば、ワイン酵母焼酎酵母ビール酵母及び清酒酵母が挙げられる。

0013

熟成したもろみは、蒸留機で蒸留し、焼酎原酒ともろみ粕とに分離する。蒸留方法は、常圧蒸留法減圧蒸留法が採用される。蒸留後に残るもろみ粕を、圧搾機にて圧搾ろ過して、ろ液固形残渣とに分離する。ろ液をもろみ酢として回収する。

0014

前記ろ液をフィルターでろ過した後、エリスリトールを添加する。エリスリトールは、糖アルコール一種であり、カロリー0かつ非う触性であるという特長を有する。また、エリスチロールの甘味度は、砂糖の70〜80%と砂糖に近い。

0015

エリスリトールは、天然には白ブドウ発酵食品に含まれている。工業的には、ブドウ糖を原料とする酵母による発酵法が確立されている。本発明のもろみ酢飲料には市販のエリスリトールを特に制限なく使用可能である。

0016

エリスリトールの添加量は、もろみ酢飲料の8〜20重量%であり、好ましくは10〜20重量%である。8〜20重量%というエリスリトール添加量は、通常であれば多量の使用であるが、甘藷由来のもろみ酢飲料に使用する場合には、意外にももろみ臭低減効果及び甘味度調整の点で適量であることが判明した。エリスリトールが8重量%より少ないと、もろみ酢飲料のもろみ臭の低減効果が小さい。逆に、20重量%より多くても、もろみ臭抑制効果に大きな差が見られず、甘味度が高くなりすぎて嗜好性が減退する。

0017

本発明のもろみ酢飲料には、エリスリトール以外に、キシリトールソルビトールラクチトール等の糖アルコールを添加することが可能である。エリスリトール及びキシリトールは、産膜酵母の増殖やそれに伴う腐敗臭を抑える制菌効果が他の糖アルコールよりも高い。したがって、他の糖アルコールとしてはキシリトールが好ましい。特に好ましくはエリスリトール単独である。

0018

エリスリトールの添加されたもろみ酢に、適宜、クエン酸等を添加して酸度を調整する。本発明のもろみ酢飲料には、酸化防止剤香料色素等の助剤を添加してもよい。成分調整後、高温殺菌及び瓶詰めされた本発明のもろみ酢飲料からなる健康飲料は冷暗所に保存される。

0019

<実施例1>
蒸煮した紫芋(品種:アヤムラサキ)と白麹(製品名UKS、徳島精工株式会社製)とを5:1の割合で混合し、さらにワイン酵母(OC2号)を添加して、約30℃で約2週間発酵させ、芋焼酎もろみを製造した。もろみを常圧蒸留して、焼酎原酒ともろみ粕を得た。もろみ粕を圧搾機にて圧搾ろ過(10MPa)して、ろ液と固形残渣とに分けた。ろ液に表1に示す量のエリスリトール(日研化学(株)製)及び適量のクエン酸を加えた後、80℃×10分間加熱殺菌し、瓶詰めした。

0020

その後、パネラー8名による官能検査を行った。評価基準を以下に示す。
5 : もろみ臭が強い
4 : もろみ臭がやや強い
3 : もろみ臭を感じ
2 : もろみ臭が弱い
1 : もろみ臭がない
評価結果を表1に表す。

0021

表1より、エリスリトールの添加されたもろみ酢飲料は、エリスリトール濃度10%以上にて、顕著なもろみ臭抑制効果を示したことがわかる。

0022

<比較例1>
実施例1において、エリストールの代わりに、キシリトール(日研化学(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にして、もろみ酢飲料を調製した。得られたもろみ酢飲料の官能結果を表2に示す。

0023

0024

<比較例2>
実施例1において、エリストールの代わりに、ラクチトール(日研化学(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にして、もろみ酢飲料を調製した。得られたもろみ酢飲料の官能結果を表3に示す。

0025

0026

<比較例3>
実施例1において、エリストールの代わりに、ソルビトール(日研化学(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にして、もろみ酢飲料を調製した。得られたもろみ酢飲料の官能結果を表4に示す。

0027

0028

実施例1及び比較例1〜3の官能検査結果図1にまとめた。図1縦軸はパネラー平均値である。横軸は、砂糖の甘味度を1としたときの各糖アルコールのファクター(エリスリトール:0.75、キシリトール:0.97、ラクチトール:0.34、及びソルビトール0.60)を濃度に乗じることにより規格化された甘味度を意味する。

0029

図1から、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、ソルビトールのすべてにおいて、もろみ臭抑制の効果が認められる。中でも、エリスリトール及びキシリトールは、高濃度(高甘味度)域でのもろみ臭抑制効果が大である。さらに、エリストールは、甘味度の増強効果がより高い点と、全くエネルギーにならない点で、キシリトールよりも優れる。

0030

<実施例2>
実施例1において、エリストールの濃度を細かく変化させる以外は実施例1と同様の操作を行った。官能検査の結果を表5に表す。

0031

0032

エリスリトールの添加量9重量%以上において、もろみ臭抑制効果が明確に確認された。15重量%以上にすると、もろみ臭抑制効果に大きな差があまり見られず、もろみ臭抑制効果と甘味度のバランスをとるためには最高20重量%でよいことが明らかになった。

0033

エリスリトールは、他の糖アルコールと比較してお腹がゆるくなる、ガスがたまる等の緩下作用が低いといわれているが、高濃度であればやはり試飲者の体調に変化が現れる。甘藷もろみ酢の場合は、濃度が20%と高くても上記変化は見られなかった。以上の結果から、甘藷由来のもろみ酢飲料のカロリーを抑えつつ、もろみ臭を抑制する添加成分として、エリスリトールが最適であるといえる。

図面の簡単な説明

0034

実施例1及び比較例1〜3のもろみ酢飲料の糖アルコール添加によるもろみ臭改善効果を示すグラフである。

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