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技術 廃石膏を利用した耐火組成物、耐火成形体、耐火被覆構造体、及び耐火被覆層の形成方法

出願人 富士川建材工業株式会社
発明者 原田進小嶋秀典齋藤貴郎
出願日 2007年5月21日 (13年1ヶ月経過) 出願番号 2007-134682
公開日 2008年11月27日 (11年7ヶ月経過) 公開番号 2008-285390
状態 特許登録済
技術分野 セメント、コンクリート、人造石、その養正 材料からの成形品の製造 セメント、コンクリート、人造石、その養生
主要キーワード 混合バランス 自動車火災 乾式パネル 吸熱材 廃物利用 焼成粉砕物 火災実験 吸熱物質
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年11月27日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

廃石膏ボードの有効な再利用に関し、廃石膏を利用して各種の構造物建築物等を火災等から保護することができる,廃石膏を利用した耐火組成物耐火成形体耐火被覆構造体、及び耐火被覆層形成方法を提供する。

解決手段

本発明の廃石膏を利用した耐火被覆層の形成方法は、少なくとも水硬性セメントを含む無機質結合材と、廃石膏ボードを0.1〜5.0mmに粉砕した粉砕廃石膏と、軽量骨材とからなる耐火組成物に水を添加して調整し、吹付けあるいはコテ塗りにより、構造部材上に耐火被覆層として形成する。

概要

背景

アスファルトコンクリートなどはリサイクル率が80%以上を越えているが、廃石膏ボードのリサイクル率は未だ10%に満たない程度である。埋め立て処理場も不足しており、廃材の処理が追いつかず、大きな問題となっている。
廃石膏ボードを埋め立てる場合には、管理型の産業廃棄物最終処分場に処分することとされているが、廃石膏ボードの紙を除いた石膏部分のみを埋め立てる場合には、安定型産業廃棄物最終処理場で処分することが可能となっている。ところが、近年、廃棄物処分場において硫化水素が発生するという想定されていない事例が各地にみられ、環境上の問題となっている。

廃石膏ボードを単に廃棄処分するのではなく、二次利用を図る方法が提案されており、例えば特許文献1には、廃石膏ボードを粉砕して得られた石膏粉泥土と混合して改良土に改善する方法が提案されている。
特許文献2には、廃石膏ボード粉末酸化鉄微粉末と石灰を混ぜて土質安定材して再資源化する提案がなされている。
特許文献3には、無機繊維と、水硬性物質と、廃石膏ボードの粉砕物焼成して得た焼成粉砕物よりなり、防火性耐火性吸音性曲げ強度、及び湿度に対する寸法安定性が高い複合板が提案されている。
特開2003−313554号公報
特開2004−203912号公報
特開2004−51396号公報

概要

廃石膏ボードの有効な再利用に関し、廃石膏を利用して各種の構造物建築物等を火災等から保護することができる,廃石膏を利用した耐火組成物耐火成形体耐火被覆構造体、及び耐火被覆層形成方法を提供する。本発明の廃石膏を利用した耐火被覆層の形成方法は、少なくとも水硬性セメントを含む無機質結合材と、廃石膏ボードを0.1〜5.0mmに粉砕した粉砕廃石膏と、軽量骨材とからなる耐火組成物に水を添加して調整し、吹付けあるいはコテ塗りにより、構造部材上に耐火被覆層として形成する。なし

目的

そこで、本発明は、建築廃材となった廃石膏ボードを再利用することで、例えば各種の構造物や建築物等を火災等から保護することができる耐火被覆層等として有効に利用でき、建築廃材の減少を促進できる廃石膏を利用した耐火組成物、耐火成形体、耐火被覆構造体、及び耐火被覆層の形成方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

少なくとも水硬性セメントを含む無機質結合材と、廃石膏ボードを0.1〜5.0mmに粉砕した粉砕分別廃石膏と、軽量骨材とからなることを特徴とする廃石膏を利用した耐火組成物

請求項2

請求項1に記載の耐火組成物に水を添加して調整し、型枠打設して成型してなることを特徴とする廃石膏を利用した耐火成形体

請求項3

請求項1に記載の耐火組成物に水を添加して調整し、構造体上に耐火被覆層を形成してなることを特徴とする廃石膏を利用した耐火被覆構造体

請求項4

請求項1に記載の耐火組成物に水を添加して調整し、吹付けあるいはコテ塗りにより、構造部材上又はラス上に耐火被覆層を形成することを特徴とする廃石膏を利用した耐火被覆層の形成方法

技術分野

0001

本発明は、廃石膏ボードの有効な再利用に関し、廃石膏を利用して各種の構造物建築物等を火災等から保護することができる,廃石膏を利用した耐火組成物耐火成形体耐火被覆構造体、及び耐火被覆層形成方法に関する。

背景技術

0002

アスファルトコンクリートなどはリサイクル率が80%以上を越えているが、廃石膏ボードのリサイクル率は未だ10%に満たない程度である。埋め立て処理場も不足しており、廃材の処理が追いつかず、大きな問題となっている。
廃石膏ボードを埋め立てる場合には、管理型の産業廃棄物最終処分場に処分することとされているが、廃石膏ボードの紙を除いた石膏部分のみを埋め立てる場合には、安定型産業廃棄物最終処理場で処分することが可能となっている。ところが、近年、廃棄物処分場において硫化水素が発生するという想定されていない事例が各地にみられ、環境上の問題となっている。

0003

廃石膏ボードを単に廃棄処分するのではなく、二次利用を図る方法が提案されており、例えば特許文献1には、廃石膏ボードを粉砕して得られた石膏粉泥土と混合して改良土に改善する方法が提案されている。
特許文献2には、廃石膏ボード粉末酸化鉄微粉末と石灰を混ぜて土質安定材して再資源化する提案がなされている。
特許文献3には、無機繊維と、水硬性物質と、廃石膏ボードの粉砕物焼成して得た焼成粉砕物よりなり、防火性耐火性吸音性曲げ強度、及び湿度に対する寸法安定性が高い複合板が提案されている。
特開2003−313554号公報
特開2004−203912号公報
特開2004−51396号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、前記特許文献1,2の各提案はいずれも廃石膏を土壌に混合して用いるものであるため、土壌汚染の観点から問題が生ずる懸念があった。また、前記特許文献3では、水硬性物質と混合するものであるため、汚染の観点では問題が起こりにくいが、廃石膏を単なる骨材として用いるに過ぎないので、用途面から積極的な利用の促進は図られないものであった。

0005

一方、二次履工を省略したシールドトンネルでは、火災時にはセグメントが直接炎に曝されるため、高温になることが想定され、特にRCセグメントのような圧縮強度の大きな高強度コンクリートは、通常のコンクリートに比べ、一般的に水セメント比が小さくなるほどコンクリートが緻密になるので、含水量、昇温速度、壁厚が大きくなるほど爆裂し易いと考えられている。

0006

そこで、本発明は、建築廃材となった廃石膏ボードを再利用することで、例えば各種の構造物や建築物等を火災等から保護することができる耐火被覆層等として有効に利用でき、建築廃材の減少を促進できる廃石膏を利用した耐火組成物、耐火成形体、耐火被覆構造体、及び耐火被覆層の形成方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、廃石膏ボードには20%以上の結晶水が含まれていることに着目し、これを耐火被覆材を構成する材料として使用することにより、耐火性に大きく寄与するのではないかと考えた。
廃棄物処理事業社で粉砕分別された粉砕廃石膏二水石膏であり、火災時に高温に曝されると、以下に示すように、二水石膏(CaSO4・2H2O)中の結晶水が熱分解し、水蒸気(H2O)となって徐々に放出され、温度の上昇を遅らせる働きをする。
CaSO4・2H2O → CaSO4・1/2H2O(3/2H2O)
二水石こう加熱半水石膏脱水蒸発
加熱温度100℃の場合、加熱時間1時間までは二水石膏のままで水は離脱されず、2時間から6時間で半水石膏に変わり、水が離脱される。
加熱温度150℃の場合は1時間加熱までに半水石膏に変わる。
このような特徴を生かし、耐火被覆材の材料として利用することで、火災時に初期の段階で効果的に建造物温度上昇を防ぎ保護することができる。
また、廃石膏は、単に吸熱材として利用できるだけではなく、0.1mm〜5mmの粒径を利用して、耐火被覆材の軽量化を図る骨材としても利用することができ、さらにその大きさの混合バランスコテ作業性、吹き付け作業性脱落性等の改善を行うことができる。廃石膏の一部は結合材としての機能も果たす。

0008

そこで、本発明は、上記に鑑み提案されたもので、少なくとも水硬性セメントを含む無機質結合材と、廃石膏ボードを0.1〜5.0mmに粉砕した粉砕廃石膏と、軽量骨材とからなることを特徴とする廃石膏を利用した耐火組成物に関するものである。

0009

また、本発明は、前記の耐火組成物に水を添加して調整し、型枠打設して成型してなることを特徴とする廃石膏を利用した耐火成形体をも提案する。

0010

さらに、本発明は、前記の耐火組成物に水を添加して調整し、構造体上に耐火被覆層を形成してなることを特徴とする廃石膏を利用した耐火被覆構造体をも提案する。

0011

また、本発明は、前記の耐火組成物に水を添加して調整し、吹付けあるいはコテ塗りにより、構造部材上又はラス上に耐火被覆層を形成することを特徴とする廃石膏を利用した耐火被覆層の形成方法をも提案する。尚、この耐火被覆層の形成方法は、耐火被覆構造体の施工方法言い換えることもできる。

発明の効果

0012

本発明の耐火組成物は、0.1〜5.0mmに粉砕した粉砕廃石膏を吸熱材兼骨材として含有するものであって、後述する耐火成形体として、或いは耐火被覆層として有効に利用することができ、廃物利用の観点からだけではなく、用途面からも積極的な利用の促進が図られるものである。また、廃石膏ボードを用いるので、資源環境面で貢献すると共に低コストである。

0013

また、本発明の耐火成形体は、前記耐火組成物を例えばボード状成形して耐火性に優れた内装又は外装用壁材として利用することができる。

0014

さらに、本発明の耐火被覆構造体は、前記耐火組成物を構造材、例えば鉄製の構造部材やRCなどのセメント系の構造部材、或いは内装用又は外装用の壁材などの上に耐火被覆層を形成してなるものであり、各種の構造物や建築物等に耐火被覆層を形成して容易に耐火性を付与或いは向上することができる。

0015

また、本発明の耐火被覆層の形成方法は、前記耐火組成物を構造材、例えば鉄製の構造部材やRCなどのセメント系の構造部材、或いは内装用又は外装用の壁材などの上に、吹き付け又はコテ塗りにより耐火被覆層を形成するものであり、或いは軸組工法枠組工法などの木造住宅のラス上又は乾式パネル上にコテ塗りにより耐火被覆層を形成するものであり、何等特殊な手法並びに材料を用いるものではないので、極めて実用的価値が高いものである。また、木造住宅では、防・耐火性能を向上させることができる。

発明を実施するための最良の形態

0016

本発明の耐火組成物は、少なくとも水硬性セメントを含む無機質結合材と、廃石膏ボードを0.1〜5.0mmに粉砕した粉砕廃石膏と、軽量骨材とからなるが、より好適には、無機質結合材と、粉砕廃石膏と、無機質軽量骨材と、有機質軽量骨材とからなり、さらに望ましくは無機質結合材100重量部と、粉砕廃石膏15〜500重量部と、無機質軽量骨材10〜200重量部と、有機質軽量骨材2〜 20重量部を含むものである。これらの各材料成分について以下に説明する。

0017

無機質結合材として、水及び/又は湿気により硬化する結合材では、石こう天然セメント普通ポルトランドセメントアルミナセメント石灰混合セメント混合ポルトランドセメント高硫酸塩スラグセメント等から選択される水硬性セメントを必須成分とする。
そして、前記水硬性セメントに加えて、石灰、ドロマイトマグネシアセメント等から選択される気硬性セメントを適宜添加して利用してもよい。

0018

廃石膏ボートを0.1〜5.0mmに粉砕した粉砕廃石膏は、本発明では吸熱材兼骨材として用いるものであり、前述のように廃棄物処理事業社にて粉砕分別されるものであって、その有効成分は二水石膏及び半水石膏である。また、この粉砕廃石膏の平均粒径が0.1mmより小さいものはパウダー状となって取り扱い性が悪くなる。また、その平均粒径が5.0mmより大きいものは作業性が悪くなり、具体的にはコテ塗り性や面仕上がり状態が悪くなる。この粉砕廃石膏の原材料である廃石膏ボードは廃材であるため、粉砕廃石膏は低コストであり、例えば吸熱成分として知られている水酸化アルミニウムと比較すると、およそ価格は10分の1程度である。

0019

前記粉砕廃石膏は、本発明においては吸熱材兼骨材として用いるが、他の吸熱物質を併用するようにしてもよい。
この吸熱物質は、高熱環境下で、熱分解して水を発生する物質として定義され、例えば100℃から600℃へとなるように加熱した際に減量する物質としては、(1)水酸化アルミニウム、ギブイトミネラル、ボーマイト、ジアスポールなどの酸化アルミニウム水和物、(2)斜方沸石ヒューランダイトモルデナイトなどのゼオライト物質、(3)アロファンハロイサイト、非発泡又は発泡ひる石などのシリカアルミナ物質、(4)ブルサイト、アタパルジャイトなどのマグネシア物質、(5)サテンホワイトエトリンジャイト、ドロマイト、硼酸などの他の物質が挙げられる。

0020

また、前記の粉砕廃石膏(及び吸熱物質)は、15〜500重量の範囲で配合されることが望ましく、15重量部より少ない場合には、吸熱による鋼材温度上昇の鈍化の程度が小さく耐火性に劣る。500重量部を越える時は、相対的に結合材の配合量が少なくなり、実用上必要となる強度が得られない。

0021

無機質軽量骨材は、天然鉱物の発泡又は膨張した物質である膨張バーミキュライトパーライト膨張頁岩軽石シラスバルーン等の他、シリカゲルを発泡させた物、各種のスラグ造粒して発泡させた物、ガラス屑を造粒して発泡させた物、粘土粉体を造粒して発泡させた物等のような人工軽量骨材を含む。これらの膨張又は発泡した物質のうち、結晶的にみてさほど「ガラス化」が進んでいないもので且つかさ比重の小さいものが好ましく、例えば膨張バーミキュライト、パーライト、軽石、シラスバルーンが望ましい。
この無機質軽量骨材は、前記のように10〜200重量部の範囲で配合されることが望ましく、10重量部未満の時は、作業性及び耐火性能が劣り、200重量部を越える時は、耐火材の強度が得られない。

0022

有機質軽量骨材としては、合成樹脂又はゴム発泡物等が利用され、その例としては、ポリスチレンポリエチレン、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合物ポリプロピレンポリウレタンポリ塩化ビニルポリ塩化ビニリデン天然ゴム合成ゴム等の発泡物などがある。尚、軽量であれば必ずしも発泡である必要はなく、繊維状や不織布状の物質も採用できる。この有機質軽量骨材は、粒径範囲として0.3〜2.5mmにあるものを用いる時、より効果的となる。これは、この範囲にある有機質軽量骨材を用いた時に、作業性や平滑性が良くなる為である。この有機質軽量骨材が0.3mmより小さい粒径のものである時、所定のフロー値を得るための水量が多くなり作業性が低下する。逆に2.5mmより大きなものを用いた時には表面の平滑性が低下する。
この有機質軽量骨材は、前記のように2〜20重量部の範囲で配合されることが望ましい。耐火被覆材を加熱したとき、その加熱によって受ける熱量は、有機質軽量骨材の溶融等の変化のために使用され、その変化に使用された熱量分だけ、耐火被覆材の温度上昇が抑えられるそして、この有機質軽量骨材の量が2重量部未満の時は、上述した作用を十分に発揮できないので、耐火性能に劣り、20重量部を越える時は、それほど強度のない素材の割合が増加するのであるから、モルタルの強度が得られない。

0023

そして、このような成分等よりなる耐火組成物に水を添加して調整し、型枠に打設したものが耐火成形体(ボード)であり、構造体上に耐火被覆層を形成したものが耐火被覆構造体である。
使用する環境や要求される耐火特性によって、それぞれ異なるが、本発明の耐火組成物、耐火成形体、或いは構造体の耐火被覆層として用いる際には、前記の成分に限定されるものではなく、必要に応じて適宜に以下の成分を添加することができる。
例えば増量材として、耐火粘土耐火性酸化物珪砂、石灰等の粉体を採用できる。
また、亀裂防止粘性調整材として、ガラス繊維岩綿繊維、パルプ繊維等の繊維状物界面活性剤などを採用できる。
さらに、タレ防止材分離防止材や粘度調整材として、セルロース水可溶性樹脂や液状の合成樹脂エマルションあるいは水に混ぜた時エマルションとなる再乳化型粉末樹脂等を採用でき、それらは、耐火性能を阻害せず、機械的強度付着性に問題のない範囲において適量配合できる。

0024

以下、本発明を実施例により説明する。
表1〜2において、無機質結合材をA成分、吸熱物質(水酸化アルミニウム)をB成分、中央環境開発株式会社(廃棄物再生事業者登録番号;第G00189号)にて0.5mmアンダーおよび3mmアンダーに粉砕分別された粉砕廃石膏をC成分、無機質軽量骨材をD成分、有機質軽量骨材をE成分とすると、前記実施例1〜3および比較例1〜2の成分の特徴は下記の通りである。比較例は従来の耐火被覆材配合である。
・実施例1;B成分なし、C成分やや少なめ(0.5mmアンダー)
・実施例2;B成分少なめ、C成分中位(0.5mmアンダー)
・実施例3;B成分なし、C成分多め(0.5mmアンダー68%、3mmアンダー32%)
・比較例1;B成分中位、C成分なし
・比較例2;B成分多め、C成分なし

0025

0026

〔耐火性能確認試験1〕
耐火性能の検証にJIS加熱曲線に用いて2時間の類似した燃焼試験を行い、試験体の変形、剥離脱落の有無を確認した。試験体はH型の鋼材に耐火被覆材を30mmの厚さで施工し、昇温時の鋼材温度または加熱終了時の鋼材温度を記録した。図1はその温度分布を示したものである。

0027

実験結果》
図1に示す様に、燃焼開始から60分後の比較例1の鋼材温度は150.4℃、実施例1の鋼材温度は124.2℃であり、鋼材温度が200℃付近に達するまで実施例1は比較例1と比較して上昇温度は緩やかである。これは前記に表記した粉砕廃石膏の初期の燃焼で水を離脱する特徴の効果をあらわしている。

0028

〔耐火性能確認試験2〕
耐火性能の検証にドイツの「RABT曲線」を用いた1時間の類似の燃焼試験において、炉内温度駐車場における自動車火災実験より、梁とスラブの鋼材温度が最大で700℃前後であることから700℃で設定し、試験体の変形、剥離、及び脱落の有無を確認した。図2〜3は耐火被覆材を30mmの厚さで施工したコンクリート試験体表面温度を表した図である。

0029

《実験結果》
図2に示す様に、実施例2は吸熱物質(水酸化アルミニウム)と粉砕廃石膏を併用したもので、初期の燃焼では粉砕廃石膏の効果で温度上昇は緩やかあり、以後の温度上昇も水酸化アルミニウムで押さえられると判断される。

0030

《実験結果》
図3に示す様に、実施例3は比較例2の吸熱物質(水酸化アルミニウム)多めに対し、粉砕廃石膏を重量比で置き換えたもので、粉砕廃石膏の効果でさらに温度上昇は緩やかあり、以後の温度上昇も押さえられていると判断される。

0031

〔耐火性能確認試験3〕
耐火性能の検証にドイツの「RABT曲線」を用いた類似の燃焼試験において、炉内温度はトンネルにおける自動車火災で、100MW相当の火災を想定した1200℃1時間の設定で行い、試験体の変形、剥離、脱落の有無を確認した。図4は耐火被覆材を30mmの厚さで施工したコンクリート試験体の表面温度を表した図である。

0032

《実験結果》
トンネルを構成するRCセグメントが火災時に強度低下または爆裂を生じさせないコンクリートの表面温度は350℃以下で設定され、図4に示す様に、コンクリートの表面温度は最高で176.8℃であり、建造物を保護する効果があると判断される。

0033

〔諸性能試験及び結果〕
表3に、実施例の諸性能結果を示し、その判定の評価基準は次のようにした。
(1)モルタルポンプ材料圧送性
ツマイスター製ポンプ使用
○…詰まり過負荷なく施工できる
×…詰まり又は過負荷があり施工に問題がある
(2)吹付け性ダレ
○…ダレが発生しない
×…多くのダレが発生し施工に問題がある
(3)吹付け性跳ね返り
○…材料の跳ね返り少ない
×…材料の跳ね返り多く施工に問題がある
(4)仕上げ性ネット伏せ込み性
グラスファイバーネット(5×5mmメッシュ富士川建材工業製)使用
○…容易に伏せ込みが出来る
△…やや伏せ込み難く施工に時間がかかる
×…伏せ込み難く施工に問題がある
(5)仕上げ性コテ塗り性
○…平滑に押さえられる
×…平滑に押さえられない
(6)圧縮強度の評価(JIS A 1108)
○…圧縮強度が0.98N/mm2以上
×…圧縮強度が0.98N/mm2未満
(7)曲げ強度の評価(JIS A 6916)
○…圧縮強度が0.49N/mm2以上
×…圧縮強度が0.49N/mm2未満
(8)付着強度の評価(JIS A 1171)
○…圧縮強度が0.05N/mm2以上
×…圧縮強度が0.05N/mm2未満
(9)変形の評価
○…燃焼後の試験体に変形がない
×…燃焼後の試験体に変形がある
(10)剥離の評価
○…燃焼後の試験体に剥離がない
×…燃焼後の試験体に剥離がある
(11)脱落の評価
○…燃焼後の試験体に脱落がない
×…燃焼後の試験体に脱落がある

0034

《結果》



この表3から明らかなように本発明の実施例1〜3はいずれも諸性能および耐火試験後の性能全ての点で優れており好適であった。

0035

〔施工性試験
実施例1の耐火被覆材を富士川建材工業の工場鉄骨柱(300×300×5600mm)にコテ塗にて施工した。作業性は良好であり、6ヶ月後の経過を観察したが、クラックの発生はなく良好であった。

図面の簡単な説明

0036

実施例における耐火性能確認試験1の結果を示すグラフである。
実施例における耐火性能確認試験2の結果を示すグラフである。
実施例における耐火性能確認試験2の結果を示すグラフである。
実施例における耐火性能確認試験3の結果を示すグラフである。

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