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技術 糖尿病随伴性および/または動脈性難治創傷の治療および/または予防のための、そして薬理学的に活性な物質を同定するための、アルファ1−アンチキモトリプシンポリペプチド類またはそれらをコードしている核酸の使用、または、ACTポリペプチドまたはそれをコードしている核酸を、発現している細胞の使用

出願人 バイエル・イノベーション・ゲーエムベーハー
発明者 ハレ,ヨルン-ペーターゴッペルト,アンドレアスホフ,ペーター
出願日 2008年4月18日 (11年10ヶ月経過) 出願番号 2008-109172
公開日 2008年11月27日 (11年3ヶ月経過) 公開番号 2008-283966
状態 拒絶査定
技術分野 突然変異または遺伝子工学 微生物、その培養処理 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 動物,微生物物質含有医薬 化合物または医薬の治療活性 ペプチド又は蛋白質
主要キーワード 増加範囲 中間構造体 排液システム マトリックス形成物質 ポリイオン複合体 M成分 分析予定 アルカリ石鹸
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

世界的にII型糖尿病患者の数が顕著に増加してること、また動脈性潰瘍に罹っている患者が非常に大勢いることを視野に入れて、難治性糖尿病随伴創傷および難治性動脈創傷の治癒を決定的に改善する新規活性化合物が、強く求められている。ゆえに、難治性糖尿病随伴創傷および難治性動脈創傷の治癒を決定的に改善する新規な活性化合物を提供する。

解決手段

難治性である糖尿病随伴性および/または動脈性創傷の診断治療および/または予防のための、そしてアルファ1−アンチキモトリプシン(ACT)の発現または機能、特に活性に影響を及ぼす薬理学的に活性な物質を同定するための、特定の配列からなるACTポリペプチド類および/またはそれらをコードしている核酸、または当該ポリペプチドに対して向けられた抗体またはその断片、または当該ポリペプチドまたはそれをコードしている核酸を発現している細胞の使用に関する化合物

概要

背景

概要

世界的にII型糖尿病患者の数が顕著に増加してること、また動脈性潰瘍に罹っている患者が非常に大勢いることを視野に入れて、難治性糖尿病随伴創傷および難治性動脈創傷の治癒を決定的に改善する新規活性化合物が、強く求められている。ゆえに、難治性糖尿病随伴創傷および難治性動脈創傷の治癒を決定的に改善する新規な活性化合物を提供する。難治性である糖尿病随伴性および/または動脈性創傷の診断治療および/または予防のための、そしてアルファ1−アンチキモトリプシン(ACT)の発現または機能、特に活性に影響を及ぼす薬理学的に活性な物質を同定するための、特定の配列からなるACTポリペプチド類および/またはそれらをコードしている核酸、または当該ポリペプチドに対して向けられた抗体またはその断片、または当該ポリペプチドまたはそれをコードしている核酸を発現している細胞の使用に関する化合物。なし

目的

本発明に従って使用可能な核酸を含む発現ベクターで、例えばトランスフェクションによって、適当な細胞または器官を、提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

難治性糖尿病随伴性創傷および/または難治性動脈性創傷から選択された疾患の診断治療および/または予防のために使用される、配列番号1から配列番号4のACTポリペプチド機能性変異体または当該ポリペプチドをコードしている核酸、または当該ポリペプチドに対して向けられた抗体またはその断片、または当該ポリペプチドまたは当該ポリペプチドをコードしている核酸を発現している細胞

請求項2

創傷が糖尿病性潰瘍または動脈性潰瘍である、請求項1記載の機能性変異体、または核酸、または抗体またはその断片、または細胞。

請求項3

ポリペプチドが融合タンパク質の形で使われる、請求項1または2記載の機能性変異体、または核酸、または抗体またはその断片、または細胞。

請求項4

核酸が発現ベクターの形で使われる、請求項1から3の何れか1項記載の機能性変異体、または核酸、または抗体またはその断片、または細胞。

請求項5

発現ベクターが遺伝子治療に適用可能なベクターである、請求項4記載の機能性変異体、または核酸、または抗体またはその断片、または細胞。

請求項6

細胞が自己のまたは同種の細胞である、請求項1から5の何れか1項記載の機能性変異体、または核酸、または抗体またはその断片、または細胞。

請求項7

細胞が角化細胞繊維芽細胞、または内皮細胞のような皮膚細胞である、請求項6記載の機能性変異体、または核酸、または抗体またはその断片、または細胞。

請求項8

抗体またはその断片が当該ポリペプチドの活性を増加させる触媒抗体である、請求項1または2記載の機能性変異体、または核酸、または抗体またはその断片、または細胞。

請求項9

ACTの機能、特に活性に影響を及ぼす少なくとも1つの薬理学的に活性な物質の同定のために使用される、配列番号1から配列番号4のACTポリペプチド、またはその機能性変異体、または当該ポリペプチドをコードしている核酸、または当該ポリペプチドまたは当該ポリペプチドをコードしている核酸を発現している細胞、または当該ポリペプチドに対して向けられた抗体またはその断片。

請求項10

ACTの発現に影響を及ぼす少なくとも1つの薬理学的に活性な物質の同定のための、配列番号1から配列番号4のACTポリペプチド、またはその機能性変異体、または当該ポリペプチドをコードしている核酸、または当該ポリペプチドまたは当該ポリペプチドをコードしている核酸を発現している細胞、または当該ポリペプチドに対して向けられた抗体またはその断片。

請求項11

配列番号1から配列番号4の少なくとも1つのACTポリペプチド、またはその機能性変異体が固相に結合されており、そして少なくとも1つの物質がその薬理学的活性について調べられる、請求項9記載のACTポリペプチド、またはその機能性変異体、または核酸、または抗体またはその断片。

請求項12

少なくとも1つのACTポリペプチドまたはその機能性変異体が少なくとも1つの細胞により発現され、そして少なくとも1つの物質がその薬理学的活性について調べられる、請求項9または10記載のACTポリペプチド、またはその機能性変異体、または核酸、または抗体またはその断片。

請求項13

診断のための核酸がプローブまたはプライマーの形で使われる、請求項1または2記載の機能性変異体、または核酸、または抗体またはその断片、または細胞。

請求項14

プローブがDNAまたはRNAである、請求項13記載の機能性変異体、または核酸、または抗体またはその断片、または細胞。

請求項15

プライマーがDNAまたはRNAである、請求項13記載の機能性変異体、または核酸、または抗体またはその断片、または細胞。

請求項16

ポリペプチドの機能性変異体が配列番号1から配列番号4の何れか1つに対して少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも約90%の配列同一性を有する、請求項1乃至15の何れか1項記載の機能性変異体、または核酸、または抗体またはその断片、または細胞。

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0001

発明の詳細な説明

0002

技術分野

0003

本発明は、難治性糖尿病随伴性および/または難治性の動脈性創傷診断治療および/または予防のための、そしてアルファ1−アンチキモトリプシン(ACT)の発現または機能に影響を及ぼす薬理学的に活性物質を同定するための、ACTポリペプチド類および/またはそれらをコードしている核酸の使用、または、ACTポリペプチドまたはそれをコードしている核酸を、発現している細胞の使用に関する。

0004

健常患者皮膚創傷は、通常、なんらの合併症を伴わずに治癒する。しかし当該組織の完全治癒を達成するためには、皮膚の細胞組成における多数の時間的および空間的変化が必要である。本過程は2年間も続くことがあり、そして非胎児組織では瘢痕形成を常に伴う。このことは、皮膚における創傷治癒過程の途方もない複雑性を示している。創傷治癒過程の間には、異なる時間的そして一部重複する相、すなわち凝固、炎症、増殖、および再形成を区別することが可能である(ThePhysiology of Wound Healing,1998,Oxford Institute for Continuing Education)。凝固の間に、血小板凝集し、そして成長および凝固因子類を放出する。フィブリンマトリックスが形成され、それゆえに当該創傷中へ細胞が移動できるようになる。損傷後5−7日ほどで、当該創傷中への、さまざまな細胞型、特に、炎症反応メディエーターを放出する好中性顆粒球および単球の移動により、炎症反応が引き起される。増殖相の間に、血管が修復され、傷害組織再生され、そして再生された組織が再形成される。増殖相の間の過程は、特に、新生血管形成繊維芽細胞増殖、および角化細胞の増殖と分化による上皮再形成を含む。繊維芽細胞はPDGFおよびTGFベータのようないくつかの成長因子分泌し、それらが今度は、フィブロネクチンラミニングリコサミノグリカン類およびコラーゲンのような、細胞外マトリックス(ECM)の成分の合成と沈着を調節する。当該組織の再編成の間に、ECM成分、特にコラーゲンが交換される。コラーゲンは常に分解され、そして新たに合成されているので、再上皮形成された創傷は成熟が可能で、そして2年以内に平坦瘢痕が形成される。協調的な仕方で当該組織を再構築するには、やはり非常に多くの成長因子および走化性誘引物質が必要である。それゆえ、インターロイキン1、TNFベータおよびインターフェロンガンマが、ECM成分の分泌に影響する。TGFベータ、PDGFおよびFGFも再形成に不可欠である。

0005

しかし、破壊された構造体の再構築に寄与する過程に加えて、創傷治癒にはタンパク質分解過程も重要である。タンパク質分解過程は、細胞残骸の除去およびフィブリンマトリックスのような中間構造体の分解に、関与する。それゆえ、非常に多くのプロテアーゼが、創傷の縁で活動している(Martinら,1997,Science,276:75−81)。例えば、プラスミノーゲンプラスミノーゲン活性化因子により活性化され、そしてウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子は遊走性角化細胞中で正に制御され、それらの前に位置するフィブリンマトリックスをそれらが分解することを可能にする。これは、プラスミノーゲンノックアウトマウスが上皮再形成を実質的に全く示さないという観察と、一致する。メタロプロテイナーゼ(MMP)類も重要な役割を果している。MMP9(ゼラチナーゼB),MMP1(間質コラゲナーゼ)およびMMP10(ストロメライシン2)はさまざまな時点で活性化され、そして異なる基質特異性により特徴づけられる。好中性顆粒球および単球(マクロファージ)もプロテアーゼを分泌する(Dorneら,1999,WoundRep.Reg.7:433−441;Shapiroら,J.Rheumatol.Suppl.,1991,27;95−98)。単球は細胞内セリンプロテアーゼ類のエラスターゼおよびカテプシンGを含み、そして少量のメタロプロテイナーゼ類を分泌する。一方、分化中の単核貧食細胞では、カテプシンGの発現は抑圧され、そしてコラゲナーゼの発現は遅らされている。成熟マクロファージ中では、メタロプロテイナーゼ類の発現は刺激後に強力に誘導されることが、観察されている(Shapiroら,J.Rheumatol.Suppl.,1991,27:95−98)。

0006

慢性創傷に関して、特に関心が集中しているのが、マトリックスメタロプロテイナーゼ類である。すなわち、慢性創傷の浸出物中に見られるコラーゲン溶解活性の量は、外科創傷または開放皮膚創傷の浸出物中に見られるものに比べて、有意に増加している(Yagerら,1996,J.Invest.Dermatol.107:743−748)。例えば、多様な研究は、MMP1の量が慢性創傷で顕著に増加しており、そして慢性創傷の浸出物中ではMMP1が主なコラゲナーゼであるという証拠を、提出している(Vaalamoら,1997,J.Invest.Dermatol.,109;96−101;Nwomethら,1999,J.Surg.Res.,81;189−195)。MMP8も慢性創傷でより強く発現される(Yagerら,1996,J.Invest.Dermatol.107:743−748;Nwomethら,1999,J.Surg.Res.,81;189−195)。間質コラゲナーゼ部類に属するMMP類に加えて、他のMMP類すなわちゼラチナーゼ類MMP2およびMMP9とストロメライシン類MMP3,MMP10およびMMP11が、慢性創傷中に増量して存在することが証明されている(NagaseおよびWoessner,1999,J.Biol.Chem.,274;21491−21494)。セリンプロテアーゼ活性、すなわちエラスターゼ活性が慢性創傷に存在し、この活性がフィブリンおよびフィブロネクチンを分解するとみなされてきた(Palolahtiら,1993,Exp.Dermatol.,2:29−37;Raoら,1995,J.Invest.Dermatol.,105;572−578;GrinnellおよびZhu,1996,J.Invest.Dermatol.,106:335−341;Herrickら,1997,Lab.Invest.77:281−288)。

0007

もう1つのセリンプロテアーゼ、カテプシンGは、慢性褥瘡性潰瘍顆粒形成組織で検出されている(Rogersら,1995;WoundRep.Reg.,3:273−283)。対照的に、静脈性足潰瘍ではカテプシンG量の増加は、全く観察できなかった(Weckrothら,1996,J.Invest.Dermatol.,106:1119−1124)。これらの明らかに矛盾する結果は、“慢性皮膚創傷”という用語が、異なる病因背景をもつ完全に別個の疾患を含むことを示している。一般に、糖尿病性潰瘍、静脈性潰瘍、動脈性潰瘍、および褥瘡性潰瘍は区別される。褥瘡性潰瘍は非常に深い創傷で、当該組織の壊死感染症、および浸軟を伴う。それらは、ある皮膚部位への長期加圧により生成する。対照的に、静脈性潰瘍はかなり表面的で、静脈静止に起因するのに対して、動脈性潰瘍は動脈閉塞疾患により起ることが多い。次に糖尿病性潰瘍は、糖尿病患者に生じることが多い潰瘍である。非常に多くの糖尿病関連合併症の中で、糖尿病の末期合併症は、頻繁感染、栄養障害、およびリポイド類壊死のような、皮膚に特有の変化も含む。これらの変化は、しばしば微小血管症障害の結果として、難治性潰瘍へ発達することがある。次の調査知見、すなわち、II型糖尿病に罹っている患者の25%が、しばしば慢性潰瘍(“糖尿病足”)を発症し、その約半数が念入り入院治療を要することを考えれば、これらの疾患の疫学重要性は明らかである。にもかかわらず、これらの潰瘍は、結局ほとんど治癒しない。糖尿病足は、糖尿病に伴う他のどの合併症より、入院の原因となる。I型およびII型糖尿病に伴う症例の数は増え続けており、全入院患者の約2.5%になっている。

0008

異常かつ過度に強力なタンパク質分解活性が、慢性創傷の難治の原因と想定されてきた(Yagerら,1999,WoundRep.Reg.,7:433−441)。正常に治癒している創傷では、タンパク質分解活性と抗タンパク質分解活性との間の平衡は、広範なプロテアーゼインヒビターによりもたらされる。この学説は、メタロプロテイナーゼインヒビターTIMP−1、非特異的プロテアーゼインヒビターのアルファ2−マクログロブリン、およびエラスターゼインヒビターのアルファ1−プロテアーゼインヒビターのような、慢性創傷内のプロテアーゼインヒビター類の量が減少しているという観察により、支持される(Yagerら,1997,WoundRep.Reg.,5:23−32;Grinnellら,J.Invest.Dermatol.,110;771−776;Bullenら,J.Invest.Dermatol.,104;236−240;Raoら,1995;J.Invest.Dermatol.,105:572−578;GrinnellおよびZhu,1996,J.Invest.Dermatol.,106:335−341)。この欠乏は、それらのプロテアーゼインヒビターに関して、不完全な“抗プロテアーゼ遮蔽”をもたらす可能性が考えられる。その結果、コラーゲンの代謝回転速度が、その合成より速くなる。これらの結果は、他の研究により確証されている(Nwomehら,1999,J.Invest.Dermatol.,81:189−195;Vaalamoら,1996,Br.J.Dermatol.,135;52−59;Witteら,1998,Surgery124:464−470)。したがって、外因性プロテアーゼインヒビター類を投与することにより、それぞれ、減少しているか、または欠けているプロテアーゼインヒビターの発現を高めるか、または誘導するかによって、抗プロテアーゼ遮蔽を増加することが示唆されてきた。本仮説に基づいて、メタロプロテイナーゼ類の非常に多くのインヒビターが開発されてきた(例えば、WO200073295;US6166084;WO200105397;WO200063165;WO200046189;WO200044723;DE19851184;US6071903;EP−1004578;EP−949246;WO9858925;EP−878467);しかしそれらのどれも、慢性皮膚創傷の治療用に意図され、そしてプロテアーゼ・抗プロテアーゼ平衡に介入する薬剤として、認定されたものはない。さらに、現在までの研究は、用語“慢性潰瘍”の下にまとめられているさまざまな疾患を区別しなかった。そのため、それらの研究の結果を、創傷治癒過程内の他の障害に安易には適用できない。それゆえこれまでのところ、慢性創傷治癒障害のための有効な治療法はなかった。確立された形の治療法は、創傷治癒の物理的支持(例えば、包帯圧迫法体、およびゲル剤)に、壊死組織の除去に、および皮膚組織培養皮膚細胞、および/またはマトリックスタンパク質移植に、限定されている。近年、増殖因子類が、創傷治癒を改善する能力について試験されてきたが、しかし従来の治療法を明確に改善できるとはされていない。

0009

世界的にII型糖尿病患者の数が顕著に増加してること、また動脈性潰瘍に罹っている患者が非常に大勢いることを視野に入れて、難治性糖尿病随伴創傷および難治性動脈創傷の治癒を決定的に改善する新規活性化合物が、強く求められている。ゆえに、本発明の目的は、難治性糖尿病随伴創傷および難治性動脈創傷の治癒を決定的に改善する新規な活性化合物を見つけることにあった。

0010

驚いたことには、本発明は、糖尿病マウスの創傷でマウスACTの発現が、無傷の皮膚でのものと比較して、有意に減少してることが判明したが、一方ACT発現の顕著な増加が、無傷の皮膚でのものと比較して、正常に治癒している対照動物の創傷中および老齢動物の難治性創傷中の両方で、また創傷難治に罹っているデキサメタゾン治療動物で、観察されたことを、明らかにしている。健康被験者における創傷治癒過程に比較して、ACTの発現のレベルの正の制御のための能力の顕著な低下が、ヒトにおける慢性糖尿病性潰瘍についても証明された。これは、糖尿病性哺乳動物および糖尿病性ヒトの難治性創傷の場合のみならず、難治性動脈性創傷においても、ACT発現の特異的調節解除を示している。正常に治癒している対照動物および健康なヒトにおいては、ACTの発現が、創傷後の創傷組織で劇的に増加する。別の実験は、ACT転写産物の濃度低下のほかに、ACTポリペプチドの活性も、正常に治癒している創傷ならびに静脈性潰瘍において観察される活性増加に比較して、難治性糖尿病性創傷では選択的に減少していることを、確認した。このように、抗プロテアーゼ遮蔽の強化をもたらし、次にコラーゲンの新合成の増加を可能にし、そして結果として正常に治癒している創傷における迅速な創傷治癒を支えるのは、ACTの発現および機能、特に当該活性の増加である。ACTの発現および機能、特に活性の両方の強度が、一方で糖尿病性哺乳動物および糖尿病性ヒトの難治性創傷の場合で、そして他方で難治性動脈性創傷の場合で、無傷の皮膚でのものに比べてまたは正常な創傷治癒に比べて、それぞれ、変化しないか、または強く低下したという驚くべき観察は、創傷におけるACTの量および機能、特に活性を増加させることによる創傷治癒の治療の可能性を開いた。さらに、当該結果は、ACTプロテアーゼインヒビター平衡におけるこの乱れが、糖尿病性哺乳動物および糖尿病性ヒトの難治性創傷に、ならびに難治性動脈性創傷に、特異的であることを示している。老齢動物の難治性創傷および創傷難治に罹っているデキサメタゾン治療動物で見られた創傷治癒障害の場合には、それぞれ、無傷の皮膚または正常の創傷治癒と比較した創傷で、ACT発現および機能、特に活性の異常調節が、それらの場合には、なかったことから、創傷難治性の原因として他の要因を考える必要がある。

0011

本発明の状況内で行われた実験(例えば実施例3)は、糖尿病哺乳動物の難治性創傷および難治性動脈性創傷の治療に、本発明の、ACTポリペプチドの使用の効能を証明している。動脈傷害をもつ糖尿病性ラットの創傷でネズミACT相同体(mACT)を増加させることにより、正常に治癒している創傷に対して、糖尿病動物の難治性創傷の創傷治癒の著しい改善を達成することが可能であったが、一方、正常に治癒している創傷の創傷治癒は、mACTを投与することにより影響されなかった。ACTの発現減少は、創傷難治、具体的には難治性糖尿病関連創傷および難治性動脈性創傷に、因果的に関係する。したがって当該問題は、配列番号1から配列番号4の少なくとも1つのACTポリペプチド、またはそれらの機能性変異体、またはそれらをコードする核酸、またはそれらの変異体、または配列番号1から配列番号4のACTポリペプチドまたはそれをコードする核酸を発現する細胞を、哺乳動物における糖尿病関連および/または動脈性難治性創傷の治療および/または予防に、使用することにより解決される。

0012

ACTはカテプシンGの2つの既知内因性プロテアーゼインヒビターの1つであることが知られており、ACTは、カテプシンGを特異的に阻害するが、エラスターゼには測定できるほどの作用を発揮しない(Travisら,1978,Biochemistry,17;5651−5656;Schickら,1997,J.Biol.Chem.,272:1849−1855),それに対して、他方のプロテアーゼインヒビターSCCCA2(扁平上皮癌抗原2)は、カテプシンGおよびエラスターゼの両方を阻害するという事実により、該他方のプロテアーゼインヒビターSCCCA2と相違する。ヒトでは1つのACT遺伝子が知られるが、多形性が、特にシグナルペプチド配列に、報告されている(Rubin,1989,データベース登録)。本研究で同定された対立遺伝子および、当該成熟タンパク質および4アミノ酸のシグナルペプチドを含むポリペプチド断片の配列(US5367064−A)は、それぞれ配列番号3および配列番号4に挙げられており、一方、相当するcDNAは、配列表の配列番号7および配列番号8に挙げられている。げっ歯動物の場合、ACTに相同的である非常に多くの遺伝子が証明されており、マウスセリンプロテアーゼインヒビター2−2(配列番号2;trEMBL:Q62258)は、反応中心組織分布、および炎症後誘導能に関して広い一致が存在するので、ヒトACT遺伝子に機能的相同体である(Inglisら,1991,Gene106:213−220)。げっ歯類セリンプロテアーゼインヒビター2−2ファミリーの他のメンバーは、ラットでspi2−2およびspi3、そしてAdodemussylvaticusからのspi2−2相同体がある(Inglisら、上記参照)。反応中心はプロテアーゼインヒビター特異性に不可欠で(Rubinら,Biochemistry,33:7627−7633),シグナルペプチドのない成熟タンパク質のアミノ酸356−361は、その特異性に特に重要である。P1位と呼称されるものに相当する、シグナルペプチドのない成熟タンパク質のアミノ酸358は、その点に関して特別に重要らしく、このアミノ酸における突然変異は、たとえごく弱くても、測定可能なエラスターゼ活性を生じさせるからである。しかし、それらの反応性ループが必然的に保存され、その結果エラスターゼに何らの阻害作用を示さないのは、特にそれらのポリペプチドであり、本発明に従って使用可能である。

0013

ACTはさまざまな疾患との関係で記載されているが、ACT発現の減少と、難治性糖尿病性創傷および/または難治性動脈性創傷とが、関連づけられたことはないという証拠を、以下の観察が提供している。

0014

遺伝性ACT欠損症多形態性で、しばしば慢性肝炎および残留容積の増加に随伴する(Erikssonら,1986,ActaMed.Scand.220,447−453)。さらに、アルツハイマー病発病に重要な役割が示唆されているが、それは神経原繊維プラークが多量のACTを含むからである(Kalsheker,1996,Int.J.Biochem.CellBiol.,28:961−964)。ACTヌクレオチド配列もわかっており(Chandraら,1983,Biochemistry22:5055−5061;MoriiおよびTravis,1983,J.Biol.Chem.,258:12749−12752)そしてACTと臨床症候群との関連も、当該タンパク質のレベルで提案および/または研究されてきた(例えばKozakaおよびTazawa,1976,TohokuJ.Exp Med 119:369−76;Kellyら,Biomedicine28:209−15;Tegner,1978;Acta Otolaryngol,85:282−9)。
ACTはまた、マスト細胞中のキマーゼ類を阻害することも明らかにされたが、その理由としてACTはアレルギー反応との関係で記載されている(LindmarkおよびWallengren,Allergy,1992,47:456−458)。さらに、キマーゼおよびそのインヒビターACTの役割が、乾癬性病巣で研究されている。しかしそれらの結果は、キマーゼが、乾癬病理機構付随的役割を演じているに過ぎなく(Harvimaら,1999,ActaDerm.Veneorol.,79:98−104)、そして乾癬患者非損傷皮膚でのキモトリプシンインヒビター活性のレベルは変わっていない(Glinskiら,1991,Arch.Dermatol.Res.,283:224−229)ことを、示している。EP0432117によれば、ACTは“皮膚炎症”、“火傷”、および“皮膚病状態”の治療に使用可能という。しかしEP0432117は“皮膚病状態”の意味を説明していない。“皮膚炎症”は、機械的に傷害を受けた皮膚すなわち創傷、または創傷治癒の途中で消失組織が回復する経過における変質、とは異なる、乾癬または皮膚炎のような皮膚の炎症性疾患を指す。“皮膚炎症”は、したがって、本発明の難治性動脈性創傷または難治性糖尿病随伴創傷を含まない、皮膚の病理的状態を表す。同じ理由で、用語“皮膚病状態”は本発明の創傷を含まない:すなわち用語“皮膚病状態”は、本質的に内的過程に由来する皮膚の障害の症状を表す水疱、のう疱、のような障害皮膚の状態を指す。他方、創傷は身体外部から来る機械的な力に起因する。

0015

まとめると、本酵素バイオテクノロジーで長い間知られており、そして医学見地から広範に研究されてきたが、ACTと、治癒しにくい動脈性または糖尿病随伴性創傷との関係は、これまで記載されていない。それゆえ例えば、創傷、特に治癒しにくい糖尿病随伴性または動脈性創傷におけるACTの発現に関しては、研究は全く存在しない。非常に多くのさまざまな可能性のある創傷の中で、2つの難治性創傷、すなわち糖尿病随伴性または動脈性潰瘍が、専門家によっても考えられもしなかったACTによる治療成功最良チャンスを意外にももつことを、本発明は初めて明らかにしている。

0016

当該技術分野は、1つのプロテアーゼを特異的に阻害するプロテアーゼインヒビターでの創傷の治療を見込みのないものとみなし、1つの以上のプロテアーゼを阻害するプロテアーゼインヒビターを開発することに集中している。そのため、いくつかのプロテアーゼに作用する、多数の変異体、なかでもACTの変異体が存在する:Lex032は、ACTおよびアンチトリプシン複合体として、カテプシンGとエラスターゼの両方に働き、そして膵臓炎の治療に使われる(vonDobschuetzら,1999,J.Pharmacol.Exp.Ther.,290:782−8)。エラスターゼ阻害およびカテプシンG阻害の性質をもつ二機能性変異体が、炎症性疾患、例えば慢性創傷および乾癬の治療用に明らかにされている((WO95/27055)。しかしそのようなハイブリッド変異体は、それらのタンパク質を外来であると認識する抗体と一緒にあるか、または他の未試験のプロテアーゼと一緒にある場合、予知し得ない副作用および相互作用の危険をもつ。それに対して、単一のプロテアーゼのみへの作用は、モニターするのが比較的簡単で、それだけにほとんど副作用のない特異的な治療効果を達成することが可能である。

0017

したがって要するに、当該技術分野は、治癒しにくい糖尿病随伴性および/または動脈性創傷の治療および/または予防のためのACTの使用に関心を示しておらず、それだけに、本発明に従ってACTが使用可能なことは、予想外であり、驚きであった。

0018

本発明は、難治性糖尿病随伴創傷および/または難治性動脈性創傷から選択される疾患の診断、治療および/または予防のための、配列番号1から配列番号4のACTポリペプチドの、またはそれをコードしている核酸の、または配列番号1から配列番号4のポリペプチドに対して向けられた抗体またはその断片、または配列番号1から配列番号4のポリペプチドに対して向けられた触媒性抗体、または配列番号1から配列番号4のACTポリペプチドまたはそれをコードしている核酸を発現している細胞の、使用に関する。

0019

用語“機能性変異体”は、本発明に従って使用可能なポリペプチドの変異体であって、未変性のACTポリペプチドのものと比較してかなり相違していて、しかもカテプシンGについてのプロテアーゼインヒビター特異性を、それらの変異体が全くもたないものを意味すると理解されるものとする。例えば、前記ポリペプチドの変異体は、配列番号1から配列番号4の配列の1つと、少なくとも約70%、特に少なくとも約80%、とりわけ少なくとも約90%の配列同一性をもつ。当該ポリペプチドの機能性変異体はまた、未変性のACTポリペプチドと比較したとき、何ら有意に相違したプロテアーゼインヒビター特異性を示さない、本発明に従って使われる前記ポリペプチドの部分であってもよい:例えば、第1アミノ酸、すなわちメチオニンは、当該ポリペプチドの機能に何ら有意な変化を起さずに、欠損することも可能である。約1−60、好ましくは約1−30、特に約1−15、とりわけ約1−5アミノ酸の範囲での、当該ポリペプチドのNおよび/またはC末端および/または内部の欠失も、当該プロテアーゼインヒビター特異性が未変性ポリペプチドのものと比較して本質的に変化していなければ、含まれる。当該ポリペプチドのN末端におけるシグナルペプチドまたはその一部に影響する欠失は、特に優先される。未変性のポリペプチドのものと比較して、そのプロテアーゼインヒビター特異性が有意に変化していない、そうした変異体の例は、本発明に従って使われるポリペプチドと相同で、そして特にヒトまたはマウス以外の生物に、好ましくはサルブタ、およびラットのような非ヒト哺乳動物に由来する、ポリペプチドである。ポリペプチドの他の事例は、異なる個人でまたは異なる器官で、当該遺伝子の異なる対立遺伝子によりコードされており、そして未変性のポリペプチドと比較したとき、ある生物における当該未変性ポリペプチドのものと比較して有意に相違するプロテアーゼインヒビター特異性を、全く示さないポリペプチドである。さらに、未変性状態で存在するポリペプチド鎖翻訳後または共翻訳修飾は、欠損または変更が可能である。特に、共有結合した糖残基は欠損または変更が可能である。

0020

好ましい機能性変異体は、シグナルペプチドまたはその一部が欠失したACTポリペプチド、例えば配列番号4のポリペプチドである。さらに、本発明に従って使用してもよいACTポリペプチドは、糖鎖付加、部分的糖鎖付加、または糖鎖不形成が可能である。配列番号3に比較して保存されている反応性ループをもち、そして成熟未変性ACTポリペプチドと本質的に同様なプロテアーゼインヒビター特異性を示す、ヒト変異体が優先される。他の好ましい変異体は、配列番号1のように、本質的に保存されている反応性ループを含む、セリンプロテアーゼインヒビター2−2ポリペプチド類である。

0021

用語“コード核酸”は、本発明に従って使用可能なACTポリペプチド、またはその機能性変異体、またはその前駆体段階のもの、例えばプロポリペプチドまたはプレプロポリペプチドを、コードするRNAまたはDNAに関する。当該ポリペプチドは、それが機能性変異体であれば、完全長配列または当該コード配列のどの部分によりコードされてもよい。

0022

用語“変異体”は、配列番号1から配列番号4の本発明に従って使われるポリペプチド、またはそれらの機能性変異体をコードするDNA配列標準配列)であって、そして当該標準配列に少なくとも約70%、特に少なくとも約80%、とりわけ少なくとも約90%の配列同一性を示す、前記DNA配列に相補的であるすべてのDNA配列を表す。用語“変異体”はさらに、前記標準配列に相補的でありそしてストリンジェントな条件下でその標準配列とハイブリッド形成し、そして当該標準配列によりコードされるポリペプチドと本質的に同じ活性を示すポリペプチドをコードする、すべてのDNA配列、およびまたそれらの縮重型を表す。本発明に従って使用可能な核酸の配列中には、小さな変化が存在することがあることはわかっている;例えば、機能性変異体の性質が失われることなしに、これらの変化は、当該遺伝暗号の縮重により、または当該核酸の5’末端および/または3’末端に付加される非翻訳配列により、もたらされることがある。それゆえ本発明は、既に記載された核酸のいわゆる“変異体”も含む。
用語“ストリンジェントなハイブリッド形成条件”は、ハイブリッド形成が、例えば、2.5xSS緩衝液中で60℃で起り、続いてより低い緩衝液濃度で37℃において数回の洗浄工程を行い、そしてなお安定なままである条件を、特に意味するとして、理解されるものとする。

0023

配列同一性は、ポリペプチドの場合には例えばBlastP 2.0.1により決定可能な、そして核酸の場合には例えばフィルターが相殺され、BLOSUMが62である、BLASTN2.014により決定可能な、2つの配列の同一性の程度(%同一)として理解される(Altschulら,1997,NucleicAcidsRes.,25:3389−3402)。“配列相同性”は、例えば、フィルターが相殺され、BLOSUMが62である、BlastP 2.0.1により決定される2つのポリペプチド配列類似性(%正)として理解される(Altschulら,1997,NucleicAcids Res.,25:3389−3402)。

0024

本発明の意味内で、治癒しにくい糖尿病随伴創傷は、糖尿病に罹っている哺乳動物およびヒトにおける皮膚病変であると理解されるものとする。そうした皮膚病変の例は、特に、糖尿病に起因する潰瘍、例えば下肢動脈潰瘍、リポイド類壊死、および動脈性潰瘍、および、血管の動脈硬化性破壊に起因する創傷治癒遅延であると理解されるものとする。
本発明の意味内で、治癒しにくい動脈性創傷は、例えば、動脈性潰瘍、および、血管の動脈硬化性破壊に起因する創傷治癒遅滞であると理解されるものとする。

0025

本発明の意味内で、ACTの機能は、ACTがプロテアーゼカテプシンGへ作用する活性として、理解されるものとする。ACTの機能はまた、ACTとカテプシンGとの複合体、すなわち、受容体、例えばセルピン(serpin)−酵素複合体受容体(SECR)に結合する、カテプシンG:ACT複合体、の形でのACTの活性も含む(Chenら,1993,Neurology43:1223−7;Perlmutterら,1990 PNAS:87:3753−7)。

0026

本発明の意味内で、ACTの活性は好ましくは、カテプシンGプロテアーゼの結合および阻害を含む。ACTの活性を定量するための適切な検定法は、例えば、実施例5またはHeidtmannら,1990,ClinChem 36:2077−2081のようなプロテアーゼ阻害検定法である。

0027

“反応性ループ”は、本発明に従って使用可能なACTポリペプチド中の配列モチーフであって、天然に存在し、当該ACTポリペプチドの特異性の原因であり、そして成熟ヒトACTポリペプチドのアミノ酸356から361に相当し、または配列番号4のヒトポペプチドのアミノ酸360から365に相当し、または配列番号3のヒトポリペプチドのアミノ酸381から386に相当し、そしてマウス配列の場合、配列番号1または配列番号2のアミノ酸379から384に相当する、前記配列モチーフであるとして理解されるものとする。

0028

本発明の意味内で、“保存された反応性ループ”は、唯一のアミノ酸の相違が、エラスターゼについてのプロテアーゼインヒビター特異性に何ら有意な変化をもたらさないものである、反応性ループであるとして理解されるものとする。
エラスターゼについての“プロテアーゼインヒビター特異性における有意な変化”とは、エラスターゼインヒビター活性に、未変性のACT配列と比較して、少なくとも100倍台の、特に少なくとも1000倍台の、とりわけ少なくとも10000倍台の、増加があること、または、もしそうした活性が当該未変性配列で測定できなければ、内因性エラスターゼインヒビターアルファ1−プロテアーゼインヒビターのものと比較して、少なくとも0.0001倍のエラスターゼインヒビター活性がある、変化であるとして理解されるものとする。プロテアーゼインヒビター特異性の測定のための検定法は、当業者に知られており、そしてさらに詳しく以下に記載される。

0029

本発明に従って使用可能であり、そして本発明に従って使用可能なACTポリペプチドをコードする核酸、またはそれらの機能性変異体は、好ましくはDNAまたはRNA、好ましくはDNA、特に二本鎖DNAである。さらに、当該核酸の配列は、それが少なくとも1つのイントロンおよび/またはポリA配列をもつという事実により、特徴づけが可能である。

0030

一般に、本発明に従って使用可能なポリペプチドを調製するための、および遺伝子治療に適用できそして本発明に従って使用可能なベクター組合せる、両方の、関連遺伝子を発現するために二本鎖DNAが優先され、当該ポリペプチドをコードするDNA領域が特に優先される。真核生物では、本領域は、コザック配列(Kozak,1987,NucleicAcidsRes.15:8125−48)中に位置する第1開始コドン(ATG)で始まり、そしてATGと同じ読み枠中に位置する次の終止コドン(TAG,TGAまたはTAA)に及ぶ。原核生物の場合、本領域は、シャインダルガルノ配列の後の第1AUG(またはGUG)で始まり、そしてそのATGと同じ読み枠中に位置する次の終止コドン(TAG,TGAまたはTAA)で終る。

0031

さらに、本発明を履行するために合成的に調製された核酸を使用することも可能である。それゆえ、本発明に従って使用される核酸は、例えば、表1に記載されたDNA配列を利用して、および/または遺伝暗号を参照することによりこの表に同様に記載されている当該タンパク質配列を利用して、例えばホスホトリエステル法に従って化学的に合成することが可能である(例えば、Uhlmann,E.およびPeyman,A.(1990)ChemicalReviews,90,543−584,No.4を参照)。

0032

本発明の特に好ましい実施態様では、本発明に従って使用が可能な少なくとも1つの核酸が、ベクター中の、好ましくは遺伝子治療に適用可能なベクター中の発現カセットに含まれる。本発明はまた、本発明に従って使用可能な融合タンパク質を発現するベクターの使用も含む。遺伝子治療に適用可能なベクターは好ましくは、前記の核酸に機能的に連結された、組織特異的、創傷特異的または皮膚特異的、細胞周期特異的、細胞型特異的、代謝特異的または構成的に活性な、調節配列を含む。

0033

本発明に従って使用が可能なポリペプチドを調製するために用いられる発現ベクターは、原核生物または真核生物発現ベクターでもよい。原核生物発現ベクターの例は、大腸菌(E.coli)での発現に用いられるpGEMベクターまたはpUC誘導体であり、そして真核生物発現ベクターの例は、パン酵母(Saccharomycescerevisiae)での発現に用いられるベクターp426Met25およびp426GAL1(Mumbergら(1994)Nucl.AcidsRes.,22,5767−5768)、昆虫細胞での発現に用いられ、EP−B1−0127839またはEP−B1−0549721に開示されたような、バキュロウイルスベクター類、および哺乳類細胞での発現に用いられるベクターRc/CMVおよびRc/RSV、またはSV40ベクターであり、これらのベクターはすべて一般には入手可能である。

0034

一般に、前記発現ベクターはまた、大腸菌での発現のためのtrpプロモーター(例えば、EP−B1−0154133参照)、酵母での発現のためのMet25,GAL1またはADH2プロモーター(Russelら(1983),J.Biol.Chem.258,2674−2682;Mumberg上記参照)、および昆虫細胞での発現のためのバキュロウイルスポリドリンプロモーター(1.13.EP−B1−0127839参照)のような、それぞれの宿主細胞に適したプロモーターも含む。真核生物細胞において構成的で、調節可能な、組織特異的、細胞型特異的、細胞周期特異的または代謝特異的な発現を可能にするプロモーターは、例えば、哺乳類細胞における発現に適している。本発明の調節可能なエレメントは、プロモーター、アクチベーター配列、エンハンサーサイレンサーおよび/またはリプレッサー配列である。

0035

真核生物で構成的発現を可能にする適当な調節可能なエレメントの例は、RNAポリメラーゼIIIにより認識されるプロモーター、またはウイルスプロモーター類、CMVエンハンサー、CMVプロモーター(実施例3も参照)、SV40プロモーター、または例えば、MMTV(マウス乳腺腫瘍ウイルス;Leeら(1981)Nature214,228−232)由来のLTRプロモーター類、および例えば、HBV,HCV,HSV,HPVEBVHTLVまたはHIV由来である他のウイルスプロモーターおよびアクチベーター配列である。

0036

真核生物において誘導性発現を可能にする調節可能なエレメントの例は、適切なリプレッサーと組合わせたテトラサイクリンオペレーターである(GossenM.ら(1994)Curr.Opin.Biotechnol.5,516−20)。

0037

本発明に従って使用が可能な核酸の発現は、組織特異的プロモーターの制御下で、特に好ましくはヒトK10プロモーター(Bailleulら,1990.Cell62:697−708),ヒトK14プロモーター(Vassarら,1989,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:1563−67)またはウシサイトケラチンIVプロモーター(Fuchsら,1988;The Biology of Wool and Hair(G.E.Rogersら編),287−309ページ.Chapmanand Hall,ロンドンニューヨーク)のような、皮膚特異的プロモーターの制御下で行われる。

0038

真核生物において組織特異的発現を可能にする調節可能なエレメントの他の例は、特定の細胞型でのみ発現されるタンパク質をコードするそれらの遺伝子のプロモーターまたはエンハンサーからのプロモーターまたはアクチベーター配列である。
真核生物において細胞周期特異的発現を可能にする調節可能なエレメントの例は、次の遺伝子のプロモーターである:cdc25A,サイクリンA,サイクリンE,cdc2,E2F,B−mybおよびDHFR(ZwickerJ.およびMuller R.(1997)TrendsGenet.13,3−6)。

0039

真核生物において代謝特異的発現を可能にする調節可能なエレメントの例は、低酸素症により、グルコース欠乏症により、リン酸塩濃度により、または熱ショックにより、調節されるプロモーターである。

0040

皮膚で角化細胞特異的発現を可能にする調節可能なエレメントの例は、FiREエレメントである(Jaakkolaら,2000,Gen.Ther.,7:1640−1647)。当該FiREエレメントは、syndecan−1遺伝子のAP−1駆動、FGF誘導性応答エレメントである(Jaakkolaら,1998,FASEBJ.,12:959−9)。

0041

空間的および時間的発現を可能にする調節可能なエレメントの例は、部位特異的リコンビナーゼCreと修飾エストロゲン受容体との間の融合をコードする核酸である。本融合タンパク質の発現は組織特異的プロモーターにより制御される。生じた細胞質性融合タンパク質は、エストロゲン類似体タモキシフェンの投与で核中へ移動し、そして組換えを誘導可能である(Feilら,1996,ProcNatl Acad Sci93:10887−90)。

0042

本発明に従って使用可能な核酸を、トランスフェクショントランスフォーメーション、または感染によって、真核生物または原核生物細胞中へ導入可能にし、そしてそれにより、当該ポリペプチドを発現できるようにするためには、当該核酸は、プラスミドとして、またはウイルス性または非ウイルス性ベクターの一部として存在してもよい。この状況で特に適したウイルス性ベクターは:バキュロウイルス、ワクシニアウイルスアデノウイルスアデノ随伴ウイルス、およびヘルペルスウイルスである。この状況で特に適した非ウイルス性ベクターは:リポソームウイロソーム陽イオン性脂質、およびポリリシン複合DNAである。

0043

遺伝子治療に適用可能なベクターの例は、ウイルス性ベクター、例えば、アデノウイルスベクターまたはレトロウイルスベクターである(Lindemannら,1997,Mol.Med.3:466−76;Springerら,1998,Mol.Cell.2:549−58)。のDNAは、局所的に適用された場合、皮膚細胞中浸透が可能なので、真核生物発現ベクターは、分離された形で存在する場合には、遺伝子治療での使用に適している(Henggeら,1996,J.Clin.Invest.97:2911−6;Yuら,1999,J.Invest.Dermatol.112:370−5)。

0044

遺伝子治療に適用可能なベクターは、本発明に従って使用可能な核酸を、リポソームと複合体を形成させることにより得ることも可能で、これは、特に皮膚細胞の、非常に高い効率のトランスフェクションを達成することを可能にするからである(AlexanderおよびAkhurst,1995,Hum.Mol.Genet.4:2279−85)。リポフェクションでは、陽イオン脂質から成る小さな単層小胞が、リポソーム懸濁液を超音波処理に付すことにより、調製される。

0045

DNAは当該リポソームの表面上にイオン的に、具体的には、正の実効電荷が残り、そしてプラスミドDNAの100%が当該リポソームにより複合体化されるような関係で、結合される。Felgnerら(1987,上記参照)により採用されたDOTMA(1,2−ジオレオイルオキシプロピル−3−トリメチルアンモニウムブロマイド)およびDPOE(ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン脂質混合物に加えて、非常に多くの新しい脂質製剤が、これまでに合成され、そしてさまざまな細胞系のトランスフェクションでそれらの効力が試験されている(Behr,J.P.ら(1989),Proc.Natl.Acad.Sci.USA86,6982−6986;Felgner J.H.ら(1994)J.Biol.Chem.269,2550−2561;Gao,X.およびHuangL.(1991),Biochim.Biophys.Acta 1189,195−203)。

0046

新しい脂質製剤の例は、DOTAPN−[1−(2,3−ジオレオイルオキシ)プロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウムエチルサルフェートまたはDOGS(TRANSFECTAM;ジオクタデシルアミドグリシルスペルミン)である。サイトフェクチン(Cytofectin)GS288陽イオン脂質も、生体外(invitro)および生体内(in vivo)で角化細胞をトランスフェクトするのに非常によく適することが明らかになっている(US5777153;Lewisら,1996,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,93:3176−3181)。細胞中への核酸の移入を増加させる補助物質は、例えば、DNAへ結合されるタンパク質またはペプチド、または細胞の核中へ当該核酸を輸送することを可能にする合成ペプチドDNA分子であってもよい(Schwartzら(1999)GeneTherapy 6,282;Brandenら(1999)Nature Biotech.17,784)。補助物質はまた、核酸が細胞の細胞質中へ放出されることを可能にする分子も含む(Planckら(1994)J.Biol.Chem.269,12918;Kichlerら(1997)Bioconj.Chem.8,213)。リポソームは、本発明の意味内で、薬剤的受容可能な担体である。リポソームは、多層小胞(MLVs)、小単層小胞(SUVs)、および大単層小胞(LUVs)を含む。

0047

リポソーム・核酸複合体を調製するための方法は、当業者には知られている(例えば、Straubingerら,1983,Methodof Immunology中,101:512−527;Szokaら,1978,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,75:4194−4198)。用語“リポソーム”は、例えば、US5422120,WO95/13796,WO94/23697,WO91/14445およびEP524968B1に開示されているリポソーム組成物を含む。リポソームは、本発明に従って使用できる核酸のために、ならびに本発明に従って使用できるポリペプチドのために、または両者のために、薬剤担体として使用可能であるが、好ましくはそれらは本発明の核酸のために薬剤担体として使用される。治療的に活性な物質もリポソームに結合させることが可能であり、あるいはそれは、ヒドロゲルポリマーに結合可能であるが、その場合当該ヒドロゲルポリマー(または当該ヒドロゲルポリマーの成分)は、リポソームに結合されるか、またはリポソームにより包まれることも可能である。

0048

遺伝子治療用ベクターのもう1つの特に適した形は、本発明に従って使用できる核酸を金粒子に適用することによって得ることが可能で、そしていわゆる“遺伝子銃”の助けを借りて、それらを皮膚または細胞中へ撃ち込むことにより、これらを局所的に適用可能である(実施例3;Wangら,1999,J.Invest.Dermatol.,112:775−81,Tutingら,1998,J.Invest.Dermatol.,111:183−8)。

0049

用語“リポソーム”は、例えば、US5422120,WO95/13796,WO94/23697,WO91/14445およびEP524968B1に開示されているリポソーム組成物を含む。リポソームは、本発明に従って使用可能な核酸のための、そして本発明に従って使用可能なポリペプチドのための、薬剤担体として使用可能である;それらは好ましくは、本発明に従って使用可能な核酸のための薬剤担体として使用される。治療的に活性な物質はリポソームに結合させることが可能であり、あるいはそれは、ヒドロゲルポリマーに結合可能であるが、その際、当該ヒドロゲルポリマー(または当該ヒドロゲルポリマーの成分)が、リポソームに結合されるか、またはリポソームにより包まれることも可能である。遺伝子治療用ベクターのもう1つの特に好ましい形は、本発明に従って使用される核酸を金粒子に適用し、そして負荷された粒子を皮膚または細胞中へ撃ち込むことにより、当該粒子を局所的に投与するために、遺伝子銃を使うことによって、得ることも可能である(実施例3;Wangら,1999,J.Invest.Dermatol.,112:775−81,Tutingら,1998,J.Invest.Dermatol.,111:183−8)。圧力を用いて皮内注射を実施するための装置は、例えば、US5630796に開示されている。
遺伝子治療で適用可能なベクターのもう1つの形は、生体適合性マトリックス、例えばコラーゲンマトリックス中へ“裸の”発現ベクターを導入することにより、調製が可能である。このマトリックスは、例えば、当該発現ベクターで移入細胞をトランスフェクトするために、そして当該細胞中で本発明に従って使用されるポリペプチドを発現させるために、糖尿病随伴性および/または動脈性創傷へ導入が可能である(GoldsteinおよびBanadio,US5962427)。

0050

遺伝子治療における前記核酸の使用のためには、当該ポリペプチドをコードする核酸の一部が、好ましくは当該ポリペプチド用のプロモーターと開始コドンとの間に、イントロン配列(実施例3参照)、および/またはポリA配列、特に天然に存在するポリA配列、または、特に当該遺伝子の3‘末端にSV40ウイルスポリA配列、を含む1つまたはそれ以上の非コード配列を含めば、それによって当該mRNAを安定化することを可能にするで、それもまた有利である(Jackson,R.J.(1993)Cell74,9−14およびPalmiter,R.D.ら(1991)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88,478−482)。

0051

細胞は原核生物または真核生物のいずれの細胞であってもよい。原核生物細胞の例は大腸菌(E.coli)、そして真核生物細胞の例はパン酵母(Saccharomycescerevisiae)または昆虫細胞である。このように、大腸菌細胞は、例えば、ヒトACTを発現するために適当な細胞であることが明らかになっている(Rubinら,1990,J.Biol.Chem.,265:1199−1207)。本発明に従って使用可能なポリペプチドを調製するための大腸菌の使用は、好ましい実施態様になる。本発明に従って使用可能なポリペプチドは、例えば、当業者には周知である方法を用いて、既に上に記したように、適当な発現系中で前記の核酸を発現させることにより、調製される。適当な細胞の例は、E.coli株DHS,HB101またはBL21、酵母株Saccheromyces cerevisiae,昆虫細胞系、例えばSpodopterafrugiperdaからのLepidopteran、または動物細胞COS,Vero,293,HaCaTおよびHeLaで、それらはいずれも一般に入手可能である。

0052

糖尿病性潰瘍および/または動脈性潰瘍の、または糖尿病患者における難治性創傷の、または血管のアテローム性動脈硬化性破壊に罹っている患者における難治性創傷の、治療および予防が優先される。
本発明のもう1つの好ましい態様は、治癒し難い糖尿病随伴性および/または動脈性創傷の予防および/または治療のために融合タンパク質の形での、本発明に従って使用可能なACTポリペプチドの使用であって、その融合タンパク質は、本発明に従って使用可能な前記の核酸を用いて調製される。

0053

これは、本発明に従って使用可能な上記ポリペプチドまたはそれらの機能性変異体を含む融合タンパク質を調製することを含み、当該融合タンパク質自身が既に前記のACTポリペプチドの1つの機能性変異体を構成するか、あるいは当該融合部分が除去されてはじめて機能性変異体になるものである。これらの融合タンパク質は、特に約1から300、好ましくは約1から200、特に好ましくは約1から150、とりわけ約1から100、そしてなかんずく約1から50個の外来アミノ酸の含量をもつ融合タンパク質を、含む。そうしたペプチド配列の例は、例えば、大腸菌ガラクトシダーゼ由来であってもよい原核生物ペプチド配列である。

0054

融合タンパク質のためのペプチド配列の他の好ましい例は、当該融合タンパク質の検出を容易にするペプチドである;それらは、例えば、緑色蛍光タンパク質またはそれらの変異体を含む。

0055

本発明に従って使用可能な上記ポリペプチドは、合成的に調製されてもよい。それゆえ、当該ポリペプチド全体、またはその部分は、例えば、古典的な合成(メリフィールド法)により合成されてもよい。前記の核酸の1つを用いて組換え的に調製されたポリペプチドを用いることが、特に優先される。さらに、ACTポリペプチドは、生物から、または組織または細胞から単離され、次いで本発明に従って使用することも可能である。それゆえ例えば、本発明に従って使用可能なポリペプチドを、例えばヒト血清から精製することができる(Abdullahら,1983,Arch.Biochem.Biophys.,225:306−312)。さらに、ACT発現細胞から細胞系を調製すことができ、その細胞系を次いでACTを単離するのに使用することも可能である。それゆえ、活性ACTは、例えば、大腸菌細胞中で組換え体発現により調製することも可能である(Rubinら,1990,J.Biol.Chem.265:1199−1207)。

0056

前記のタンパク質を精製する目的のために、少なくとも1つの“ポリペプチドタグ標識”を添加することができる。例えば、適当なタンパク質タグ標識は、精製される予定のタンパク質を、あるマトリックスに高親和力で吸収されることを可能にする。次いでこれに、例えば、次の工程が続く:有意な程には当該複合体を溶出せずに、適当な緩衝液で徹底的に洗浄すること、そして引続き、吸収された当該複合体の特異的溶出である。当業者に知られているタンパク質タグ標識の例は、(His)6標識,Myc標識,FLG標識,血球凝集素標識、グルタチオントランスフェラーゼ(GST)標識,アフィニティーキチン結合ドメインにより隣接されたインテインから成る標識、およびマルトース結合タンパク質(MBP)標識である。これらのタンパク質は、N末端に、C末端に、および/または内部に位置させることが可能である。

0057

もう1つの好ましい態様で、本発明に従って使用できる抗体または抗体断片は、本発明に従ってACTポリペプチドの活性を増加させる触媒性抗体である。触媒性抗体の例は、例えば、Tramontanoら,1986,Science234:1566−70に見られる。

0058

本発明はまた、配列番号1から配列番号4のACTポリペプチドの、またはその機能性変異体の、またはそれをコードしている核酸の、または配列番号1から配列番号4のACTポリペプチド、またはその変異体、またはそれをコードしている核酸、またはその変異体、または本発明の触媒性抗体を、発現している細胞の、使用であって、適切な場合には、治癒し難い糖尿病随伴性創傷および/または治癒し難い動脈性創傷から選択された疾患の治療および/または予防用の薬剤を製造するために、適当な添加物および補助物質とともに、または組合せての、前記使用に関する。

0059

治癒し難い糖尿病随伴性および/または動脈性創傷の治療は、例えば、本発明に従って使用可能な薬剤を含有する、包帯、絆創膏圧迫包帯、またはゲル剤を用いて、通常の仕方で行うことが可能である。したがって、創傷治癒に即時的および直接的作用を及ぼすために、当該薬剤を限局的にかつ局所的に投与することができる。治療用組成物局所投与は、例えば、溶液乳化液クリーム軟膏泡剤エアゾール噴霧剤ゲルマトリックススポンジ滴剤、または洗浄剤、の形で行うことが可能である。適当な添加物または補助物質は、生理塩化ナトリウム溶液またはアルギン酸ナトリウムのような等張液脱塩水、安定剤、ジデムII(ZydemII)のような物質を含むコラーゲン、またはポビドンのようなマトリックス形成物質である。ゲル基剤をつくるには、水酸化アルミニウムカルボポールR(CarbopolR)のようなポリアクリル酸誘導体カルボキシメチルセルロースのようなセルロース誘導体などの処方物が適当である。これらのゲルは、水ベースヒドロゲル類として、または低および高分子パラフィン類またはワセリンおよび/または黄ろうまたは白ろうとのオレオゲル類として、調製が可能である。乳化剤として、アルカリ石鹸金属石鹸アミン石鹸、またはソルビタントの部分脂肪酸エステルが使用可能であり、一方、脂質は、ワセリン、天然および合成ろう脂肪酸モノ、ジ、トリグリセリドパラフィンやし油のような天然油ミグリオールR(MiglyolR)のような合成脂肪、として添加可能である。投与のこれらの形は、本発明に従って使用可能な少なくとも1つのACTポリペプチドを用いるために、好ましい。本発明の薬剤はまた、適切な場合には、リポソーム複合体または金粒子複合体の形で、創傷の部分に限局的かつ局所的に投与も可能である。投与のこの形は、遺伝子治療に適用可能で、そして本発明に従って使用可能な核酸を含む、ベクター用に好ましい。

0060

さらに、当該治療は、本発明の薬剤が、時間的に制御された仕方で放出されるのを可能にする、経皮的治療システム(TTS)を用いて行うことも可能である。当該膜を通じての、投与された薬の浸透を助けるために、エタノール尿素、またはプロピレングリコールのような添加物を、ユードラジットR(EudragitR)のような重合性助剤の外に、加えてもよい。TTSは、例えば、EP0944398A1,EP0916336A1,EP0889723A1またはEP0852493A1に開示されている。

0061

本発明の薬剤は、本発明のポリペプチドを発現し、次いでそれが創傷部位に分泌される、細胞、例えば、角化細胞として、投与されることも可能である。それらの修飾細胞を投与するための適当な担体は、例えばデキストランマトリックスのような生体適合材料から成る微小担体であろう(US5980888)。

0062

しかし、本発明の薬剤による治療は、注射または注入または経口投与のような腸管外投与を用いて、全身的に行うことも可能である。注射は、皮下に、皮内に、上皮内に、筋紡錘内に、筋内に、静脈内に、皮膚内に、腹腔内に、または内に適用可能であり、そして溶液、懸濁液として、等張液で希釈可能な濃縮物または凍結乾燥粉末として処方が可能である。注入はまた、等張液として、または脂肪乳化液として、リポソーム、マイクロエマルジョンナノスフェアマイクロスフェアマイクロカプセルのような“ハイテク”処方物として適用も可能である。腸管外に適用された薬剤のタンパク質またはポリマーへの吸着を助け、および/または当該薬のガラスまたはプラスチック表面との会合を減らすために、アルブミン有機溶剤プラスマエクスパンダー、または界面活性剤のような物質を使うことも可能である。腸管外適用薬剤の生産のために適当な助剤は、塩化ナトリウムのような等張性物質炭酸水素ナトリウムのような等水性物質、またはトゥイーンR(TweenR)、クレフォアR(CremophorR)のような界面活性剤または表面活性物質および乳化剤、または尿素およびクエン酸のような複合体誘導性物質、である。別の腸管外投与は、鼻腔口腔、または直腸からの投与があろう。鼻腔および口腔適用のためには、噴霧剤、軟膏剤吸入できるエアゾール剤または滴剤のような投与が使用可能である。適当な推進薬テトラヒドロフランまたはヘプタフルオルプロパンであろうが、手圧式も適するであろう。これらの推進薬は、ミリスチン酸イソプロピルのような界面活性物質を含んでもよい。直腸投与のためには、浣腸剤錠剤またはカプセル剤または坐剤のような調製物がある。補助物質として、WitepsolR,Massa EstariumRまたはNovataRが使用可能である。腸管外放出の修飾された形は、好ましくは生分解性ポリマー基剤から成り、皮下に移植されるデポー剤の使用であろう。

0063

さらなる全身的適用形式は、錠剤、発泡性錠剤、カプセル剤、ペレット剤糖剤粉末、顆粒、トローチチューインガムドロップ、または懸濁剤のような経口投与である。適当な助剤は、例えば、デンプンラクトースタルク打ち粉)、ステアリン酸セルロース、PVP,またはエアロシルR(AerosilR)である。適当な添加物は、例えば、香料色素抗酸化剤ビタミン、グルコースまたはアスパルテームのような甘味料である。これらの経口適用系は、例えばEudragitRを用いることによる徐放系として、または胃腸治療系または口腔浸透系として、調製することも可能である。または腸内での薬剤の空間的放出は、異なる溶解性をもつ異なるコート剤でコートされた錠剤の使用により変えることも可能であろう。

0064

配列番号1から4のACTポリペプチドまたはそれらの機能性変異体の量および/または機能、特に活性に増加をもたらす薬剤が優先される。当該ポリペプチドは合成的にまたは組換え的に調製も可能であり、あるいは組織または細胞から分離も可能であるが、特に大腸菌細胞を用い、上記の発現系を用いる調製が特に優先される。このようにして調製された組換え体タンパク質は、例えば精製または検出を容易にするために、融合タンパク質として存在することも可能である。

0065

本発明の薬剤のもう1つの好ましい態様は、本発明に従って、ACTポリペプチドの活性を増加する活性化抗体またはその断片の投与である。そのような触媒性抗体の適用は、上に記したように実施可能である。

0066

もう1つの好ましい態様では、配列番号1から4のACTポリペプチドまたはその機能性変異体をコードする少なくとも1つの核酸を含む細胞を、治癒し難い糖尿病随伴性創傷および/または治癒し難い動脈性創傷から選択された疾患の治療および/または予防用の薬剤を製造するために、使用する。

0067

本発明に従って使用可能であり、そして上記の発現ベクターまたは遺伝子治療に適用可能なベクターの形で当該核酸を含む細胞が、特に優先される。より好ましいのは、本発明に従って使用可能な融合タンパク質、または本発明に従って使用可能な抗体またはその断片を、発現する細胞の使用である。当該細胞はそれから、直接に前記創傷へ導入する、または適切な場合には、適当な担体系および/または添加物および/または補助物質と組合せて、それから当該創傷へ導入することも可能である。適当な担体系は、例えば、US5980888,WO92/06179,EP0242270またはWO90/02796に開示されている。好ましい細胞は自己由来のまたは同種異系の細胞であり、とりわけ好ましいのは、皮膚細胞、特に角化細胞、内皮細胞および繊維芽細胞である。
本発明に従って使用可能な核酸を含み、そして上で説明したように、ベクターまたは細胞中に含まれる、または本発明に従って使用可能なポリペプチドを含む、遺伝子療法治療のための、薬剤が特に優先される。

0068

本発明に従って使用可能なもう1つの好ましい形質転換細胞は、本発明の発現カセットをそれが含むという事実によって特徴づけられるトランスジェニック胚非ヒト幹細胞である。細胞および/または幹細胞を形質転換するための方法は、当業者にはよく知られており、そして、例えば、エレクトロポレーションおよびマイクロインジェクションを含む。本発明はさらに、そのゲノムが前記の発現カセットを含む、トランスジェニック非ヒト哺乳動物の使用に関する。一般に、トランスジェニック動物は、核酸および/またはポリペプチドの組織特異的発現増加を示し、そしてそのため本発明に従って使用可能なポリペプチドを調製するのに適している。もし、例えば、乳腺特異的プロモーターが選択されるならば、本発明に従って使用可能な組換え体ポリペプチドが、産生されるミルクから、次いで分離されることもあり得る(Clark,1998,J.MammaryGland Biol.Neoplasia,3:337−350)。例えば、ベータラクトグロブリン遺伝子プロモーターコントロール下で、トランスジェニックヒツジ乳腺中での血液凝固因子VIIIの発現が、記載されている(Niemannら,1999,TransgenicRes.,8:237−247)。

0069

本発明に従って使用可能な核酸を含む発現ベクターで、例えばトランスフェクションによって、適当な細胞または器官を、提供することにより、本発明に従って哺乳動物で非胚性真核生物を使うことも、さらに可能である。それゆえ、hGH遺伝子を含む発現ベクターでモルモット乳汁分泌管をトランスフェクトするために、DEAEデキストランまたはポリイオン複合体を用いれば、例えば、hGHの連続的な発現をもたらす(Hensら,Biochem.Biophys.Acta,2000,1523:161−171)。

0070

トランスジェニック動物、特にマウスを調製するための方法は、例えば、DE19625049およびUS4736866;US5625122;US5698765;US5583278およびUS5750825から当業者には知られており、そして、例えば、または精母細胞中への発現ベクター(上記参照)の直接注射により、または胚性幹細胞中への発現ベクターのトランスフェクションにより、作出可能なトランスジェニック動物を含む(PolitesおよびPinkert:DNAMicroinjection and TransgenicAnimal Production,15−68ページPinkert中,1994:Transgenic Animal Technology:A Laboratory Handbook,Academic Press,ロンドン、英国:Houdebine,1997,HarwoodAcademic Publishers,アムステルダムオランダ;Doetschman:GeneTransfer in Embryonic Stem Cell,115−146ページ Pinkert中,1994、上記参照;Wood:Retrovirus−Mediated Gene Transfer,147−176ページ Pinkert中,1994,上記参照;Monastersky:Gene TransferTechnology;Alternative Techniques and Applications,177−220ページ Pinkert中,1994、上記参照)。

0071

本発明はさらに、治癒し難い糖尿病随伴性創傷および/または治癒し難い動脈性創傷から選択される疾患の診断用診断薬を調製するための、配列番号1から配列番号4のACTポリペプチド、またはその機能性変異体の、またはそれをコードしている核酸の、または配列番号1から配列番号4のACTポリペプチド、その機能性変異体、またはそれをコードしている核酸、または配列番号1から配列番号4のポリペプチドに対して向けられた抗体または抗体断片、を発現している細胞の、使用に関する。この状況で診断薬は、本発明に従って使用可能なポリペプチドに対して向けられる少なくとも1つの抗体またはその変異体を含む。

0072

本発明の診断薬は、難治性糖尿病随伴および難治性動脈性創傷を診断するために、組織試料内の関心ある遺伝子の発現レベルおよび/または機能、特に活性レベルを定量するのに使用可能である。本方法は、難治性糖尿病随伴および難治性動脈性創傷の早期診断にとりわけ好ましい。
診断薬の好ましい態様は抗体である。本発明に従って使用可能な抗体は、当業者に知られている(例えば、EP0162812;EP585201;Deiningerら,1999,J.Neuroimmunol.,93:156−63);しかしそれらは周知の方法を用いて調製することも可能である:前記のACTポリペプチド、またはその機能性変異体、または少なくとも6アミノ酸の、好ましくは少なくとも8アミノ酸の、特に少なくとも12アミノ酸の、長さをもつそれらの部分で、適切な場合には、例えばフロイントアジュバントおよび/または水酸化アルミニウムゲルの存在下において、哺乳動物、例えばウサギを免疫することによる(例えば、DiamondB.A.ら(1981)The New EnglandJournal of Medicine,1344−1349を参照)。免疫反応の結果として当該動物中に形成されるポリクローナル抗体は、次いで、周知の方法を用いて当該血液から、容易に単離し、例えば、カラムクロマトグラフィーにより精製が可能である。モノクローナル抗体は、例えばWinterおよびMilstein(Winter,G.およびMilstein,C.(1991)Nature,349,293−299)の既知の方法を用いて、調製が可能である。本発明に従って、用語の抗体はまた、キメラ抗体ヒト化抗体多機能性抗体、両特異的またはオリゴ特異的抗体一本鎖抗体、およびF(ab)またはF(ab)2断片のような組換え的に調製され、そして適切な場合には、修飾された抗体、およびそれらの抗体結合部分、も意味することと理解される(例えば、EP−B1−0368684,US4816567,US4816397,WO88/01649,WO93/06213,WO98/24884を参照)。ポリクローナルウサギ抗ヒト抗血清は商業的に入手可能であり、そして本発明に従って診断薬として使用することが可能である(Heidtmannら,1990,ClinChem 36:2077−2081)。

0073

これらの抗体を用いて、例えば、創傷分泌物を容易に調べ、そして本発明に従って使用可能なACTポリペプチドが、普通に治癒している創傷中にそれがあるよりも、ある生物の創傷分泌物中に顕著に高い量で存在するかしないかを、迅速に決定することができる。あるいは、これらの抗体はまた、ある生物の創傷分泌物内のACTポリペプチドの機能、特に活性を定量し、そして普通に治癒している創傷由来の創傷分泌物に対する活性の増加または減少を比較するのに、使用することも可能である。このように、本発明に従って治療が可能である、潜在的な創傷治癒障害の徴候を得ることができる。本発明に従って当該抗体を検出するためには、それらは、既に記載されているように、例えば、酵素で標識される。これは、酵素発色反応によって、特定の抗体・ペプチド複合体を容易に、そして実に迅速に、検出することを可能にする(実施例3)。

0074

診断薬のさらに好ましい態様は、プローブ、好ましくはDNAプローブおよび/またはプライマーである。プローブの調製には、約100−1000ヌクレオチドの長さをもつ、好ましくは200−500ヌクレオチドの長さをもつ、特に好ましくは300−400ヌクレオチドの長さをもつ、DNA断片またはRNA断片が適している。これらのプローブの配列は、配列番号5−8の配列に由来することも可能である。これらのプローブは、例えば、組織切片またはノーザンブロットのようなハイブリッド形成の目的のために、用いることが可能である。

0075

あるいは、プライマー配列は、PCR反応に用いることも可能な配列番号5−8をもつ配列に従って、決定可能である。これらプライマーは、本発明の核酸またはそのcDNA断片を、増幅し、そして単離するのに用いることが可能である(実施例1、2、3、4)。プライマーの適当な長さとして、10−100ヌクレオチド、好ましくは15−50ヌクレオチド、特段に好ましくは20−30ヌクレオチドが好ましい。

0076

本発明はさらに、ACTポリペプチドの機能、特に活性に影響を及ぼす少なくとも1つの薬理学的に活性な物質を同定するための、配列番号1から配列番号4のACTポリペプチドの、またはそれをコードしている核酸の、または配列番号1から配列番号4のACTポリペプチド、またはそれをコードしている核酸、または配列番号1から配列番号4のポリペプチドに対して向けられた抗体または抗体断片、を発現している細胞の、使用に関する。

0077

好ましい態様では、ACTポリペプチドおよびそれらをコードしているmRNAsの機能、特に活性に影響を及ぼす少なくとも1つの薬理学的に活性な物質を同定するために、配列番号1から配列番号4の少なくとも1つのACTポリペプチド、または当該ポリペプチドまたは当該ポリペプチドをコードしている核酸、または当該ポリペプチドに対して向けられた抗体またはその断片を発現している細胞が、固相に結合され、そして少なくとも1つの物質がその薬理学的活性について調べられる。
もう1つの好ましい態様では、ACTポリペプチドおよびそれらをコードしているmRNAsの機能、特に活性に影響を及ぼす薬理学的に活性な物質を同定するために、少なくとも1つのACTポリペプチドが少なくとも1つの細胞により発現され、そして少なくとも1つの物質がその薬理学的活性について調べられる。

0078

例えばこれは、皮膚の細胞、特に角化細胞、単核球、好中性顆粒球、繊維芽細胞、および内皮細胞中のACTの機能、特に活性への有望な薬理学的に活性な物質の影響をテストするための系により行うことが可能である。

0079

好ましい態様では、本発明に従って使用可能な少なくとも1つのACTポリペプチドが少なくとも1つの細胞により発現され、そして少なくとも1つの物質が、その薬理学的活性について調べられる。このために、細胞培養は、例えば、調べられる予定の物質を含む液体と、接触させられてもよい。細胞外活性を測定するために、当該細胞は、例えば遠心分離により、上清から分離される。次いでその細胞上清を単離し、そしてそのACT活性について調べることも可能である。細胞内ACT活性を測定するためには、当該上清を除去し、そして当該細胞を溶解することが可能である。それから当該細胞溶解物を、そのACT活性について調べることも可能である。シグナルペプチドをもつACTの場合、細胞内局在および細胞外局在の両方のACTポリペプチドを、その活性について試験することが可能である。シグナルペプチドをもたないACTポリペプチドの場合、細胞内ACTの活性を測定するのが適切である。周知のプロテアーゼインヒビター検定法が、ACT活性の測定に適しており(ChaseおよびShaw,1967,Biochem.Biophys.Re.Commun.,29:508−514)、その場合、例えば、カテプシンGに対して標準化することも可能である(実施例5、Heidtmannら,1990,ClinChem 36:2077−2081,Kainulainenら,1998,273:11563−11569)。

0080

本発明に従って使用可能なもう1つの適当なテストシステムは、2ハイブリッド系(two hybrid system)との相互作用を確認することに基づいている(FieldsおよびSternglanz,1994,Trendsin Genetics,10,286−292;ColasおよびBrent,1998 TIBTECH,16,355−363)。本テストシステムでは、本発明の少なくとも1つのポリペプチドおよびGal4またはLexAのような転写因子DNA結合ドメインから成る融合タンパク質を発現する発現ベクターで、細胞は形質転換される。当該形質転換細胞はまた、そのプロモーターが、相当するDNA結合ドメインに対する結合部位を含む、レポーター遺伝子も含む。既知または未知ポリペプチドおよび、例えばGal4または単純ヘルペスウイルスVP16からの活性化ドメインから成る、第2融合タンパク質を発現する、さらなる発現ベクターを形質転換することにより、もしその第2融合タンパク質が本発明に従って調べられているポリペプチドと相互作用するならば、当該レポーター遺伝子の発現は、大いに増加することもあり得る。発現のこの増加は、例えば、第2融合タンパク質を構築する目的のための再生組織からcDNAライブラリーを調製することによって、新しい相互作用パートナーを同定するために、使用することもできる。本テストシステムは、本発明のポリペプチドと当該相互作用パートナーとの間の相互作用を阻害する物質をスクリーニングするためにも使用可能である。そうした物質は、本発明のポリペプチドおよび当該相互作用パートナーの融合タンパク質を発現している細胞中の当該レポーター遺伝子の発現を、減少させる(VidalおよびEndoh,1999,Trendsin Biotechnology,17:374−81)。このようにして、糖尿病随伴性および/または動脈性難治性創傷の治療および/または予防のために採用することが可能な新しい活性化合物を、迅速に同定することができる。

0081

もう1つの好ましい態様で、少なくとも1つのACTポリペプチド、または当該ポリペプチドをコードしている核酸、またはACTポリペプチドまたは本発明のポリペプチドをコードしている核酸または配列番号1から配列番号4のポリペプチドに対して向けられた抗体または抗体断片を発現している細胞が、固相に結合され、そして少なくとも1つの物質がその薬理学的活性について調べられる。固相への結合は、例えば、アレイの形で行うことも可能である。固相化学および感光性保護基を用いてその種のアレイを調製するための方法は、例えば、US5744305に開示されている。固相へ結合されるACTタンパク質に対する試験物質薬理学的作用を調べるための適当なテストシステムはよく知られており、そしてプロテアーゼインヒビター検定法を含み(ChaseおよびShaw,1967,Biochem.Biophys.Re.Commun.,29:508−514)、その場合、標準化を、例えば、カテプシンGに対して行うことも可能である(実施例5、Heidtmannら,1990,ClinChem 36:2077−2081,Kainulainenら,1998,273:11563−11569を参照)。ACTの活性を増加させ、そしてGAPDHのような対照タンパク質の活性にできるだけ影響を及ぼさない物質を同定するのに適しているテストシステムが、特別に好ましい。さらに、固相へ結合される本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドを発現する細胞に対する試験物質の薬理学的作用を調べるためのテストシステムは、よく知られている。例えば細胞内または細胞外ACT活性は、上記のように測定が可能である(実施例5も参照)。

0082

さらに、例えば、マウスで行われる創傷治癒検定において、創傷に対して、単独のまたはACTポリペプチドおよび/またはそれらをコードしている核酸と一緒の、物質の適用が当該創傷治癒を変えるかどうかを、調べることもできる。これは、例えば、上皮再形成の速度を測定することにより、決定が可能である。

0083

本発明はさらに、ACTポリペプチドおよびそれらをコードしているmRNAsの発現に影響を及ぼす薬理学的に活性な物質を同定するための、配列番号1から配列番号4のACTポリペプチドの、またはそれをコードしている核酸の、または配列番号1から配列番号4のACTポリペプチド、またはそれをコードしている核酸、または配列番号1から配列番号4のポリペプチドに対して向けられた抗体または抗体断片、を発現している細胞の、使用に関する。遺伝子の発現に影響を及ぼす薬理学的物質を同定するためのテストシステムは、当業者には周知である(例えば、Sivarajaら,2001,US6183956を参照)。

0084

もう1つの好ましい態様では、ACTポリペプチドおよびそれらをコードしているmRNAsの発現に影響を及ぼす薬理学的に活性な物質を同定するために、本発明の少なくとも1つのACTポリペプチドが、少なくとも1つの細胞により発現され、そして少なくとも1つの物質がその薬理学的活性について調べられる。
それゆえ、本発明に従って使用可能なACTを発現する細胞、例えば好中球は、生体外で(invitro)の遺伝子発現分析するためのテストシステムとして培養可能で、その際、皮膚細胞、特に角化細胞、繊維芽細胞、または内皮細胞が優先される。この状況では、可能性があるテストシステムは、一般に入手可能なヒト角化細胞細胞系HaCaTである。

0085

遺伝子発現は、例えば、mRNAのまたはタンパク質のレベルで分析される。この状況では、当該細胞培養に1つまたは1つ以上の物質を添加した後、ACTmRNAまたはタンパク質の量が測定され、そして対照培養中の対応する量と比較される。これは、例えば、当該細胞の溶解液中に存在するACTmRNAを検出するために使用可能な、アンチセンスプローブのハイブリッド形成により、行われる。当該ハイブリッド形成は、例えば、mRNA−プローブ複合体に特異的抗体を結合させることにより、定量が可能である(StuartおよびFrank,1998,US4732847を参照)。本状況では、例えば、高速処理法として当該分析を行い、そしてACT発現のモジュレーターとしての使用のための適合性について非常に多数の物質を分析することができる(Sivarajaら,2001,US6183956)。

0086

分析予定の物質は、非常に不均質なことが多い数千の物質を含むことがある物質ライブラリー(例えば、DE19816414およびDE19619373を参照)から取ることも可能である。あるいは、全RNAまたはmRNAをまず細胞から単離し、そしてそれから、ACTmRNAの絶対量または相対割合を、例えば、定量RTPCR(実施例1、2、4、EP0200362;Wittwerら,1997,BioTechniques22:130−8;Morrrisonら,1998,BioTechniques 24:954−62を参照)により、またはRNA分解酵素保護検定法(例えば、Sambrookら,1989,Molecularcloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor,ColdSpring Harbor LaboratoryPress,ニューヨーク、第7章;EP0063879を参照)により、測定可能である。もう1つの可能性は、本発明に従って使用可能なACTポリペプチドを特異的に認識する抗体を用いて、細胞溶解液中のタンパク質の量を分析することである。この場合、定量は、例えば、よく知られているエライザまたはウェスタンブロットを用いて行うことも可能である。ACTの発現に対する当該物質の特異性を測定するために、ACT発現に対する物質の影響を、他の遺伝子、例えばGAPDHのような代謝遺伝子の発現への影響と比較することも可能である。これは、ACTの分析とは別の分析で、あるいは平行しての、いずれで行うことも可能である。ACTの発現を増加し、GAPDHのような1つまたは1つ以上の対照遺伝子の発現へできる限り影響を及ぼさない、物質を同定するために適当なテストシステムが、特に好ましい。
本発明のもう1つの態様は、当該スクリーニング法を用いて同定される、薬理学的に活性な物質に関する。

0087

本発明はさらに、難治性糖尿病随伴性創傷または難治性動脈性創傷の治療のための薬理学的に活性な物質を含む製剤に関する。

0088

好ましい態様では、本発明に従って使用可能な少なくとも1つのACTポリペプチドが固相に結合され、そして少なくとも1つの物質がその薬理学的活性について調べられる。
もう1つの好ましい態様では、本発明に従って使用可能な少なくとも1つのACTポリペプチドが少なくとも1つの細胞により発現され、そして少なくとも1つの物質がその薬理学的活性について調べられる。

0089

本発明の特に好ましい態様では、少なくとも2つの物質が、薬理学的物質を同定することの目的のために、それらの薬理学的活性について調べられるが、その際、当該物質は少なくとも1つの、物質のライブラリーから選択される。
本発明はまた、第1工程で、薬理学的に活性な物質が、そうした物質を同定するための前記方法の1つを用いて同定され、そしてさらなる工程で、同定された薬理学的に活性な物質(類)が、適当な補助物質および/または添加物と接触または組合せられる、薬剤を製造するための方法に関する。

0090

ここで本発明は、それらに限定されずに、次の図面および実施例の助けを借りて、さらに説明される。
表および配列
表1: 本発明に従って使用可能であるACTポリペプチドおよびそれらをコードしているcDNA,およびまたSwissProt,Genebankおよび示された特許明細書に見られるようなアクセス番号を、表にした要約。
表2: さまざまなマウス創傷治癒モデルにおけるmACTの相対発現を表にした要約。実験は、若齢の、老齢の、難治性の、および正常治癒のBalb/cマウスを用いて行った。糖尿病性および対応する対照動物で実施した実験は、それぞれC57/B1/KsおよびC57/B1/Ks−db/db/Olaマウスで実施した。難治性創傷を発生させるために、Balb/c株のマウスを薬剤デキサメタゾン(DEX)で処理した。
表3:遺伝子治療によりmACTで処理された正常および糖尿病ラットにおける創傷の引張り強さの変化を、対照ベクターで処理された創傷の引張り強さに比べた、平均値。E/C値は、ACTで処理されたラットで測定された絶対引張り強さ(E)および対照ベクターで処理されたラットで測定された絶対引張り強さ(C)の商である。
表4:ACTの欠損の状況下にある創傷治癒障害の例として、無傷の皮膚に比較して、創傷後の時間(時間(h)および日(d))との関係で、正常および糖尿病マウスの創傷治癒におけるACT発現の、“Taq−Man”分析により決定された示差的調節の速度論
表5: ACTの欠損により起因する糖尿病患者において選択的に生じている創傷治癒障害についての例として“Taq−Man”分析により測定されたヒト(正常創傷治癒および糖尿病性潰瘍)の2つの異なる創傷治癒状態におけるACT発現の示差的発現に関する比較データ。“患者1−5のプール”は、無傷の皮膚または創傷後の示された時点のいずれかから採取された6名の健康人の生検からつくられた、それぞれRNAプールまたはcDNAプールを表す。“患者6−8のプール”は、無傷の皮膚、糖尿病随伴性潰瘍の創傷縁または創傷基部のいずれかから採取された6名の糖尿病患者の生検からつくられた、それぞれRNAまたはcDNAプールを表す。
表6: 糖尿病随伴性難治性創傷に選択的に生じている低下活性の例としての、正常に治癒している創傷および示されたような異なる難治性創傷に由来するヒト創傷浸出液内の活性ACTタンパク質相対量の比較。
配列番号1から配列番号4は、本発明に従って使用が可能であるポリペプチドの配列を示す。
配列番号5から配列番号8は、本発明に従って使用が可能である核酸の配列を示す。
配列番号9から配列番号18は、実施例のために使われたオリゴヌクレオチドの配列を示す。
実施例
実施例1: 正常に治癒している、よく治癒している、および異なる病因背景をもつ3つの異なるタイプの難治性の、創傷におけるマウスACT発現のTaqMan分析
TaqMan分析を使って、Applied Biosystemsにより供給されたGeneAmp5700中で、マウスACT(mACT)cDNAsの発現の強さを測定したが、その際、まずさまざまなマウス創傷治癒モデルで測定し、それによって創傷治癒の過程の病因背景をACT発現に関連づけることが可能になった。このために、正常に治癒している1日目の創傷および無傷の皮膚を、等張塩類溶液で処理された10週齢BALB/cマウスから、で切ることにより採取した。特に良好な創傷治癒を示したマウスからの組織を採取するために、4週齢の若いBALB/cマウスから得た無処理1日目創傷および無傷皮膚を使用した。グルココルチコイドデキサメタゾンで処理した動物(DEX動物)、老齢動物、および糖尿病動物を創傷難治癒の動物モデルとして使用した(Davidson,1998,Arch.Dem.Res.,290:S1−S11)。DEX動物を得るために、BALB/cマウスを、創傷形成前に、デキサメタゾン(体重1kg当り等張塩類溶液中0.5mgのデキサメタゾンを1日2回5日間、腹腔内注射)で処理した。上記のように、等張塩類溶液で処理されたマウスからの無傷の皮膚を、対照として使用した。老齢マウスからの組織は無処理1日目の創傷から、無傷皮膚試料は12月齢BALB/cマウスから、分離した。創傷組織および無傷皮膚は糖尿病マウス(db/dbマウスから無処理1日目の創傷を分離することにより、および無傷皮膚は10週齢C57B1/ks−db/db/Olaマウス)から鋏で切ることにより、採取した。C57B1/Ks野生型マウスを対照動物として用いた。無傷皮膚および無処理1日目創傷は、同様に後者動物から採取した。

0091

RNAは、1/100容量の2−メルカプトエタノール分注器を用いて加えたRNAclean緩衝液(AGS,ハイデルベルク)中で、前記生検をホモジナイズすることにより単離した。それから当該RNAは、1−ブロモ−3−クロロプロパンの存在下で水飽和酸フェノールで2回それをフェノール処理することにより、抽出した。次に、イソプロパノール沈澱およびエタノール沈澱を行い、そしてそのRNAを75%エタノールで洗浄した。その後で、当該RNAをDNアーゼIで消化した。このために、20μgのRNA(DEPC処理水で50μlに定容)を、5.7μlの転写緩衝液(Roche),1μlのRNアーゼインヒビター(Roche;40U/μl)および1μlのDNアーゼI(Roche;10U/μl)とともに、37℃で20分間インキュベートした。それから、さらに1μlのDNアーゼIを加え、そしてその混合液を37℃でさらに20分間インキュベートした。当該RNAは、次いでフェノール処理し、エタノールで沈澱し、そして洗浄した。上記の全工程は、これらの溶液/液体が反応性アミノ基を全く含まないかぎりは、DEPC(ジエチルピロ炭酸処理溶液および/または液体を用いて行った。次いで、cDNAを抽出されたRNAから調製した。これは、1x TaqManRT緩衝液(PerkinElmer),5.5mM MgCl2(Perkin Elmer)存在下、いずれの場合も500μMのdNTPs(Perkin Elmer),2.5μMのランダムヘキサマー(Perkin Elmer),1.25UのMultiScribe Reverse Transcriptase/μl(50U/μl Perkin Elmer),0.4UのRNアーゼ インヒビター/μl(20U/μl,Perkin Elmer),20μlのRNA(50ng/μl)およびDEPC処理水(100μlに定容するため)で行った。当該RNAを添加後、そして十分な混合後、当該溶液を2 x 0.2mlチューブアリコートし(いずれの場合も50μl)、そして逆転写温度サイクラー中で行った(25℃で10分間;48℃で30分間および95℃で5分間)。当該cDNAは続いて,SYBRgreenPCRmastermix(Perkin Elmer)を用いて定量PCRにより定量したが、その際、(いずれの場合も、mACTプライマー(mACTプライマー3:5’TCCAGTTGTGTCCCATTGTCA 3’(配列番号13);mACTプライマー4:5’CTGTCCTTGCTTCCCAGATG 3’(配列番号14));およびGAPDHプライマー(GAPDHプライマー1:5’ATCACGGGAAGCCCATC A 3’(配列番号11);GADPHプライマー2:5’GACATACTCAGCACGGCCT 3’(配列番号12))でmACT cDNAを3回定量した。57μlの総容量で、各トリプレットに対する原液は、37.5μlの2 x SYBR master mix,0.75μlのAmpErase UNG(1U/μl)および18.75μlのDEPC処理水を含んでいた。3回の定量には、各1.5μlのフォワードおよびバックワードプライマーを、57μlの原液に、予め最適化した濃度比で添加した。いずれの場合も、60μlの原液/プライマー混合液を、15μlのcDNA溶液(2ng/μl)と混合し、そしてその全体を3本の反応チューブにアリコートした。これと並行して、GAPDHを定量するためのプライマーを含む原液を標準液として調製し、さらに15μlの同じcDNA溶液と混合し、そして3本の反応チューブにアリコートした。さらに、各種cDNA溶液を、GAPDHPCRについての標準曲線を測定するための希釈系列(4ng/μl;2ng/μl;1ng/μl;0.5ng/μlおよび0.25ng/μl)として、調製した。いずれの場合も、15μlのこれらのcDNA溶液を、GAPDHを測定するための60μlの原液/プライマー混合液と混合し、そして3本の反応チューブにアリコートした。標準曲線を同様にmACTPCRのために構築した;GAPDH標準曲線に使用したのと同じ希釈をこのために使用した。cDNAのないPCR混合液を対照として供した。15μlのDEPC水をいずれの場合も、mACT用およびGAPDH用の60μlの原液/プライマー混合液に添加し、そして混合後、これらの溶液はいずれの場合も、3本の反応チューブにアリコートした。当該混合液はGeneAmp5700中で増幅した(50℃で2分間;95℃で10分間、次いで96℃で15秒間および60℃で2分間を3サイクル;その後で、95℃で15秒間および60℃で1分間を37サイクル)。評価は、GAPDH標準に比べたmACTの相対存在量を定量することにより、行った。このために、標準曲線を、まず最初に、前記希釈系列のCT値を、PCR混合液中のcDNA量の値(転写されたRNAのngで)の対数に対してプロットすることにより、決定し、そしてその直線の勾配を測定した。すると、PCRの効率(E)は次のように与えられる:E=10-1/S−1。GAPDHに比べたmACT cDNA(Y)の相対存在量(X)は、すると:X=(1+EGAPDH)CT(GAPDH)/(1+EY)CT(Y)となる。続いて、それぞれの対照動物としての10週齢BALB/c動物の無傷皮膚およびC57B1/Ks動物の無傷皮膚からのcDNAの量を、1に等しいとセットすることにより、数値を標準化した。

0092

異なる創傷治癒モデルにおける発現の相対変化は、表2にまとめてある。無傷皮膚のものと比較して、5から13倍量へmACT発現の顕著な増加が、創傷が正常に治癒した、およびよく治癒した動物モデルの場合、および乱れた創傷治癒についての、すなわち老齢動物およびグルココルチコイドで処理された動物における、2種の動物モデルの場合の両方で、1日目創傷に観察された。意外なことに、糖尿病動物の創傷では有意な区別を示す調節は全く観察されなかった。このことは、乱れた創傷治癒が、mACTの発現減少に起因し、そして糖尿病随伴性創傷に特異的であることを、示している。本実験の結果はさらに、治癒い難い糖尿病随伴性および/または動脈性創傷の特に治療および/または予防に、mACTが意外にも特に有効であることを、示している。加えて、当該実験は、ACTポリヌクレオチド類が、治癒が難しい糖尿病随伴性および/または動脈性創傷の診断に使用が可能なことを、示している。

0093

実施例2: “Taq−Man”分析により測定された健康および糖尿病マウスにおける創傷治癒中のACTの発現の速度論
創傷の満足すべき閉鎖は、全治癒過程の間の当該創傷の部位におけるタンパク質分解および抗タンパク質分解活性の微妙に調整された平衡に決定的に依存するので、創傷治癒過程の際のACT発現の速度論を、健康および糖尿病動物で比較した。この目的のために、無傷皮膚の創傷のパンチ生検を、正常治癒対照マウス(C57B1/6)および糖尿病マウス(C57B1/Ks−db/db/Ola)から、さまざまな時点で(創傷形成後、1時間、7時間、15時間、24時間、3日、5日、7日、14日)採取した。実施例1に記載のように、当該生検をホモジナイズし、そしてRNAを単離した。続いて、DNアーゼ消化およびcDNAへの逆転写を行った。創傷治癒関連cDNAsの定量も、実施例1に記載のように行った。マウスACTの特異的増幅のために、配列番号13(5’TCCAGTTGTGTCCCATTGTCA 3’)および配列番号14(5’CTGTCCTCTGCTTCCCAGATG 3’)のプライマーを、ACT(配列番号5)の配列に基づいて選択した。GAPDHを基準遺伝子として本実験では使用した。それゆえ、配列番号11(5’ATCAACGGGAAGCCCATCA 3’)および配列番号12(5’GACATACTCAGCACCGGCCT 3’)のプライマーを、GAPDH遺伝子(GeneBank:M17851)の配列に基づきPCR増幅のために採用した。各反応における定量のために、10ngの逆転写総RNAから得たcDNAを、25μlの全容量中で増幅した。PCRは、製造元説明書(PE Applied Biosystems,SYBR Green PCR andRT−PCR Reagents Protocol,1998)に従って、行った。CT値を分析し、そしてGAPDHmRNAと比較したACT mRNAの頻度を、これらの値に基づいて計算した(実施例1を参照)。実験の結果は表4に表されており、そして観察の全間隔の間中、ACTは、無傷の皮膚に比較して糖尿病動物で強く減少した仕方で発現された。正常に治癒している創傷で観察された発現速度論との比較は、創傷生成後の最初の3日以内に、プロテアーゼインヒビターACTの強く増加した発現と、それゆえに対応するプロテアーゼの減少した活性とが、正常な創傷治癒過程に不可欠らしいことを、明らかにしている。。これは、健康マウスにおける創傷治癒の際のACTの極度に強く増加した発現から明らかであり、それは糖尿病動物の場合、5.1の倍率で減少している。

0094

これらのデータは、その示差発現が、創傷治癒の長い時間間隔にわたる創傷治癒過程の正常な経過には必須であることを、証明している。この観察はまた、治療のための適当な時点を確定するための重要な基準を表しており、それは最も好ましくは創傷生成後の初日を含むはずである。さらに、正常な創傷治癒を示すマウスと遅滞した創傷治癒を示す糖尿病マウスとにおけるACT発現のレベルの比較は、ACTの発現減少が、創傷治癒の重度の障害をもたらすことを、明白に示している。
実施例3:生体内に(in vivo)マウスACT相同体を投与することによる糖尿病ラットの創傷治癒の改善
ここでの目的は、ラット創傷におけるmACTの量の増加が、実際に、糖尿病動物において改善された創傷治癒をもたらすかどうかを、調べることであった。このために、糖尿病性雄SpragueDawleyラットに、配列番号1のマウスACT遺伝子を投与した後で、創傷治癒を調べた。創傷治癒を定量化するために、当該創傷の引張り強さを調べたが、この場合、より高い引張り強さは創傷治癒の改善を反映した。
当該糖尿病性ラット動物モデルは、治癒が難しい糖尿病随伴性創傷を調べるための確立されたモデル系である(Davidson,Arch.Dermatol.Res.290:S1−S11)。糖尿病は微小血管障害を伴うので、本動物モデルも、創傷治癒における動脈的に決められた障害を調べるに適している。

0095

ベクターpMH(S.Hoffman−La Roche)に基づいて調製された適当な発現ベクターpMHintは、まず第一に、CMVプロモーターとマルチプルクローニングサイト(multiplecloning site)との間のHindIII切断部位へラットインスリン遺伝子のイントロンIIを挿入することにより、構築した。次にmACTcDNAを、当該マルチプルクローニングサイトを用いてpMHint中へクローン化した。このために、配列番号4のmACT cDNAのコード領域を、PCR(mACTプライマー1:5’GAGGTACCATGGCTTTCATTGCAG3’(配列番号9)およびmACTプライマー2:5’GAATCACGTGACCACCTCCTTTGGGGTTGG CTATC3’(配列番号10))により増幅し、次いでKpnIおよびPmlIで切断し、そしてKpnIおよびPmlIで切断された発現ベクターpMHintへ結合し、それによって発現プラスミドpMHintACTを生じさせた。ルシフェラーゼ遺伝子(pMHIntLuc)を含むpMHintを対照ベクターとして使用した。

0096

糖尿病を誘導するために、250−300gの体重をもつ4匹のラットに、ストレプトゾトシン(streptozotocin)(Sigma)(50mg/kg体重)の新たに調製した水溶液を腹腔注射した。当該動物の血糖を誘導後7−9日にチェックしたところ、200mg/dL以上の血糖レベルがあり、糖尿病状態を確認した。

0097

4匹の糖尿病ラットおよび4匹の非糖尿病対照動物を、続いて、2%O2(2 l/分)および1.25%イソフルラン(isofluran)から成る混合物麻酔した。背中を脱毛し、そしてその後の創傷形成のために各動物の背中に4部位をマークした。いずれの場合も、金粒子(BioRad)上に固定化された0.5μgのプラスミドDNAを、Helios遺伝子銃(BioRad)を用いて500psiで各部位中に発射したが、その際いずれの場合も、2部位がACT発現ベクターpMHIntACTで爆撃され、および2部位が対照ベクターpMHIntLucで爆撃され、そしてその際いずれの場合も、pMHIntLucによる1爆撃は前部に行われ、そして1爆撃は後部に行われた。次に、長さ1cmの切開創傷を当該爆撃部位を通してつくり、そして当該創傷を創傷クリップで閉鎖した。10日後に創傷生検を採取し、また当該創傷の引張り強さを、製造元の説明書に従ってInstron張力計を用いて測定し、そして当該創傷の断面積に対して標準化した。続いて、商(E/C値)を、pMHIntACTで爆撃された創傷の引張り強さの絶対値および対照ベクターpMHIntLucで爆撃された同じ動物の創傷の引張り強さの絶対値から、計算した。E/C値の平均値を決定し、そしてそれによって、mACTに依存する引張り強さの変化を明らかにした。それらの平均値は表2に示す。
pMHIntACTで治療された創傷の引張り強さは糖尿病動物だけでは明白に増加するが、一方このプラスミドの投与は対照動物では何ら有意な作用を及ぼさないことが、判明した。このことは、難治性糖尿病随伴性および/または動脈性難治性創傷におけるACTの発現の調節低下が、ACTの投与により特異的に補われることが可能で、そして創傷治癒の著しい改善をもたらすことを、強調している。一方、本治療は、mACTを投与することにより創傷治癒に何ら有意な改善を達成できなかった、対照動物における創傷治癒を改善するには適当ではなかった。

0098

実施例4: 健康被験者の無傷皮膚および創傷のヒト生検ならびに糖尿病性潰瘍の生検中のACTmRNAの示差発現
動物実験のデータがどの程度ヒトに転嫁できるかを調べることが、本実験の目的であった。この目的のために、ヒトACTの発現を、さまざまな創傷治癒障害で分析した:皮膚試料は、6名の患者から4mmおよび6mmパンチにより、正常無傷皮膚から、創傷形成後1時間目の創傷から、1日目創傷から、ならびに5日目および15日目創傷から採取し、そして各ポイント時点での生検はプールした。さらに、パンチ生検を、糖尿病性潰瘍の6名の患者から、無傷皮膚からならびに創傷基部および創傷縁から、同時に採取し、続いて各群の当該生検(無傷皮膚、創傷基部、創傷縁)をプールした。実施例1に記載のように、RNAを全生検から単離し、DNアーゼ−Iで消化した。次いでcDNAを、抽出されたRNAを用いて合成した(実施例1)。このようにして得たcDNAを、SYBRGreenPCRMasterMixes(Perkin Elmmer)を用いる定量PCRにより3つの異なる反応で定量した(実施例1を参照)。この目的のために、配列番号15(5’AGGCCTTTGCCACTGACTTTC3’)および配列番号16(5’GCGAGTCAAGGTCCTTGATCA3’)のプライマーを、ヒトACTをコードする配列番号7に基づいて選択した。基準としてGAPDHの代わりに、シクロフィリンA(GeneBank:XM039526)を採用し、それは、配列番号17(5’GGAATGGCAAGACCAGCAAG3’)および配列番号18(5’GGATACTGCGAGCAAATGGG3’)のプライマーを用いて増幅した。分析は、シクロフィリンA基準に比較したACTの相対存在量を測定することにより行った。それゆえ、実施例1に示すように、最初に、前記希釈系列のCT値を、PCR反応のcDNA量の値(転写されたRNAのngでの)の対数に対してプロットすることにより、そしてその直線の勾配を測定することにより、標準曲線を決定した。すると、PCRの効率(E)は次のように与えられる:E=10-1/S−1。シクロフィリンとの関係で分析されたACTcDNA分子種(Y)の相対存在量(X)は、すると:X=(1+Ecyclophilin)CT(cyclophilin)/(1+EY)CT(Y)となる。続いて、健康被験者の無傷皮膚からのcDNAの量を1に等しいとセットすることにより、数値を標準化した。さまざまな創傷治癒状態におけるACT発現の相対的変化を表5に表した。その結果、分析した健康被験者の全創傷治癒状態で、無傷皮膚に比べて、前記動物実験と同様な3ないし7倍のACT発現の増加が観察された。それに対して、糖尿病性難治性潰瘍に罹っている患者では、創傷治癒の際の正常値に相当する創傷縁でのACTの量の増加はなかった。これらの患者では、創傷辺縁でのACTの量は1.9の倍率だけ増加したが、一方、創傷基部ではACTの発現は本質的に全く存在しなかった。したがって、プロテアーゼ/プロテアーゼインヒビター平衡は、プロテアーゼに向って、それゆえ創傷治癒の悪化へシフトしている。

0099

本実験は、創傷治癒過程の際にACTの示差的発現が、ヒトでの創傷治癒の正常な過程でも不可欠なことを、証明している。さらに本実験は、動物実験の結果がヒトへ転嫁可能なことを、明白に示している:ヒトでも、本発明のACTの発現のレベルの調節低下が、当該患者の病因背景に依存している。それゆえ、糖尿病患者における創傷難治は、本疾患で、特に当該創傷の慢性領域で特異的に生じるACTの存在量の減少に起因する。
実施例5:正常治癒創傷、難治性静脈性潰瘍、および糖尿病患者の創傷のヒト創傷浸出液中のACT活性の定量
本実験は、難治性糖尿病性創傷ではACTポリペプチドが不活性であることを、ACTについての活性検定により示すことを、目的とした。この目的のために、ACTポリペプチドの活性を、異なる難治性創傷をもつ患者からの創傷浸出液中に測定し、そして手術後の急性正常治癒創傷から由来する創傷浸出液中に見られる活性に比較した。

0100

ACTポリペプチドの活性の測定は、Heidtmannら,1990,ClinicalChemistry 36:2077−2081の活性検定法により実施した。本検定法の原理は、カテプシンGでの96ウエルマイクロタイタープレートコーティングを含む。カテプシンGは、創傷浸出液からの活性ACT分子に結合できる。活性ACTポリペプチドをカテプシンGと複合体形成させた後、ACTポリペプチドを、ACTポリペプチドに対する一次ウサギ抗ヒト抗体により検出し、続いて、アルカリホスファターゼに結合した二次ヤギ抗ウサギ抗体により検出する。結合された活性ACTポリペプチドの量は、次いで、アルカリホスファターゼに対する色素産生物質の適用により、Versamaxプレートリーダー(MolecularDevices)中で吸光度490nmの増加をモニターすることにより、検出する。

0101

本実験を開始するために、静脈性潰瘍に罹っている1名の患者からの創傷浸出液および2名の糖尿病患者の創傷からの創傷浸出液を、難治性創傷の例として、それぞれ24時間および48時間の間、採集した。対照として、1名の急性正常治癒患者からの創傷浸出液も、それぞれ24時間および48時間採集した。それらの創傷は典型的には、乳房縮小を目的とする手術の過程で生ずる。難治性創傷からの創傷浸出液は、真空療法により採集した:真空抽出器を、創傷上に圧力を均等に分布させるスポンジとともに、相当する創傷に適用した。吸引された液汁ビンにより採集した。一方、急性手術対照創傷後の創傷に由来する創傷浸出液は、当該創傷の皮下組織内に設置され、そして感染を阻止するために手術後創傷に通常適用される排液システム(Redonの吸引排液法)により採集した。続いて、採集された創傷浸出液は、混入している細胞を除去するため、HeraeusMultifuge 3 S−R中で10分間、4℃、1500rpmで10mlFalconチューブ中で遠心分離した。精製を完全にするため、当該上清につき10000rpm,4℃で15分間、遠心分離を一回繰返した。異なる患者からの精製した創傷浸出液は、次いで、活性検定を実施するため、PBS−Tweenで1:5000、1:10000、および1:20000に希釈した。そこでは、96ウエル・マイクロタイタープレートを、200μlのウシ血清アルブミン溶液(50mM NaHCO3,pH9.6中10g/lBSA)でまずコートし、プレートシーラー(Qiagen)でカバーし、そして37℃で30分間インキュベートした。その後、BSA溶液を吸引し、そしてマイクロタイタープレートを250μlのPBSで2分間4回洗浄した。次いで、当該洗浄溶液を、原液(50mM酢酸ナトリウム,pH5.5および0.5M NaCl中3.3g/lカテプシンG(Calbiochem))の1000倍希釈により調製した100μlの結合(カップリング)溶液と交換した。再びインキュベーション時間は37℃で30分間であり、そしてウエルは250μlのPBS−Tweenで2分間、4回洗浄した。カテプシンGのカップリングを全体的に制御するため、100μlのカテプシンG基質溶液(0.1M 4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルフォネート緩衝液,pH7.5,1MNaCl,12%DMSO中 200μg/lサクシニルアラニル−アラニル−プロプリルバリル−p−ニトロアニリド)を、当該マイクロタイタープレートに加えた。37℃で100分間のインキュベーション時間後、414nmでの吸光度の増加をVersamexプレートリーダーで測定した。30分間のインキュベーション時間後の当該マイクロタイタープレートに結合したカテプシンGの定量値を制御するため、カップリング溶液中のカテプシンGの活性をマイクロタイタープレート中でのインキュベーションの有無で比較した。そこで、100μlの基質溶液(DMSO中 5g/lサクシニル−アラニル−アラニル−プロプリル−バリル−p−ニトロアニリド)を、前記マイクロタイタープレートに接触させる前および後に900μlのカップリング溶液に添加した。吸光度の増加を、25℃で1分間、414nmで両溶液について測定した。結果は当該検定法の直線性の範囲内にあった。

0102

カテプシンG結合前・マイクロタイタープレートを、急性正常治癒創傷からの創傷浸出液、静脈性潰瘍からの創傷浸出液、2名の糖尿病患者の創傷からの創傷浸出液、の100μlの希釈液と、および対照として何らの創傷浸出液を添加せずに、インキュベートした。全患者からの試料および全濃度は、2つずつマイクロタイタープレートに適用した。インキュベーション時間は再び30分間であり、シールされたマイクロタイタープレートを用いて37℃で行い、続いてPBS−Tweenによる洗浄を繰返した。前記インキュベーション時間後、マイクロタイタープレートを100μlのウサギ抗ヒトACT抗体(Dako;PBS−Tween,2.5%ドライミルク中1:1000)と37℃で30分間インキュベートし、そしてPBS−Tweenで4回洗浄した。前記一次抗体のインキュベーションに続いてアルカリホスファターゼに結合させた100μlの二次ヤギ抗ウサギ抗体(Promega,PBS−Tween,2.5%ドライミルク中1:5000)と37℃で30分間インキュベートし、続いて上記のように洗浄操作を行った。当該抗体の負の対照として、創傷浸出液のみ、一次抗体のみ、二次抗体のみ、創傷浸出液と一次抗体のみ、創傷浸出液と二次抗体のみ、またはPBS−Tweenのみ、のいずれかをそれぞれ含む、マイクロタイタープレート上のウエルを調製した。アルカリホスファターゼは、100μl/ウエルのOPD(Dako;420μl/l 30%H2O2を含む6.6mg/l)と室温でのインキュベーションにより検出した。当該反応は、ウエル当り100μlの0.5M H2SO4を添加することにより停止させ、そして上記のELSIAリーダーにより490nmで吸光度を測定した。並行して、検量系列を、商業的に入手可能なACT(Calbiochem;20mMTris,pH7.4および150mM NaCl中1mg/ml)を段階的に希釈することにより決定した。標準曲線は、490nmで測定された吸光度に対して、当該希釈系列(1:5000、1:8000、1:10000、1:12000、1;20000、1:30000、1:40000、1:50000、1:80000、1:100000、および1:120000)をプロットすることにより決定した。引続き、異なる創傷浸出液中の活性ACTポリペプチドの量を、前記標準曲線により測定した。数値は次いで、急性正常治癒創傷から24時間の間に採集された創傷浸出液中に測定された活性ACTポリペプチドの量の平均値を1に等しいと設定することにより、標準化した。異なる患者からの異なる採集時間後の創傷浸出液中に測定された活性ACTポリペプチドの平均値の相対的変化を、表6に示す。

0103

それらの結果は、急性正常治癒創傷に比べて、糖尿病患者の難治性創傷では活性ACTポリペプチドの量が3.3および2.3倍減少していることを、明らに示す。さらにそれらの結果は、難治性静脈性潰瘍の創傷浸出液中の活性ACTの量が急性正常治癒創傷の増加範囲内にあるので、活性ACTの減少が難治性糖尿病随伴性創傷に本質的に選択的であることを、証明している。それゆえ、他のアンチセリンプロテアーゼ類の中で、そしてアンチプロテアーゼシールド説の内での、ACTのその例外的位置が本実験により明らかに確立されたが、それは、糖尿病随伴性創傷内のACTの不足がこの特定タイプの難治性創傷の難治の理由であるのに対して、例えば静脈性潰瘍のような他の難治性創傷の難治には別の要因が関与しているからである。意外なことに、これらの実験は、ACTが糖尿病随伴性および/または動脈性難治性創傷の予防および/または治療に非常に有効であるという結果を、明白に証明している。ACTの作用は、これらの創傷治癒障害に特異的であって、そして他の創傷治癒障害の治療には本質的に適していないが、それは、後者の疾患ではACT発現および機能、特に活性の調節低下がないからである(実施例1、2、4、5)。

0104

予防および/または治療のためには、ACTの量および/または活性を、当該創傷の領域で増加させなければならない。好んで治療される適応症は、糖尿病性潰瘍および動脈性潰瘍、特に糖尿病性潰瘍である。ACTを含む薬剤の投与は、好ましくは局所的に、好ましくは遺伝子治療により行われる。当該投与は、さらに一層好ましくは本発明により組換えACTポリペプチドの局所適用により行われるが、それは、ACTポリペプチドの作用の部位が細胞外であり、そしてそれゆえ、当該タンパク質が細胞中へ浸透する必要がないからである。薬剤のさらに好ましい態様は、ACTポリペプチドの機能、特に活性を増加させる物質、例えばACTポリペプチドに対して向けられ、そして当該ポリペプチドを活性化する触媒抗体またはその断片を含む。
特に、配列番号1、2、3または4に示した配列変異型および/またはそれらの成熟変異型で、部分シグナルペプチド成分(moiety)をもつ、またはもたないものを、予防および/または治療に使用が可能である。
本発明の組成物および方法にさまざまな修飾ができることは、当業者には明らかであろう。それゆえ本発明は、特許請求の範囲およびそれらの均等の範囲内にあれば、そうした修飾および変化を網羅することが、意図される。
優先権基礎出願DE10121255.0は2001年4月30日に出願され、そして米国仮出願US 60/323348は2001年9月18日に出願された。本明細書に引用されたすべての刊行物は、参照により全ての内容が援用される。

0105

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