図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2008年11月13日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

回路規模の複雑化や回路規模の増大を抑制しつつ、全陽極データ黒時、陰極リセット法スキャンを未実施にする制御が可能となり、不要な寄生容量のプリチャージを防止でき、擬似発光を無くし、且つ消費電力の削減が可能となる。

解決手段

表示パネル駆動装置は、複数の陽極線CLと複数の走査線RLとの各交点EL素子41が接続された表示パネル40に対して、陽極ドライバ50と陰極ドライバ60が接続されている。選択された陰極線RLに接続されたEL素子41の寄生容量をプリチャージする工程において、「0」検出手段70aにより、複数の陽極線CLの全てのデータがゼロであることを検出すると、この検出結果に基づき、制御手段84aにより、選択された陰極線RLを含め、陰極線RLの走査時間の間、陰極線RLの全てを“H”に切り替える。

概要

背景

従来、EL素子等の発光素子を用いた表示パネル駆動方法あるいは駆動装置に関する技術としては、例えば、次のような文献に記載されるものがあった。

特開2005−156859号公報
特開2005−107004号公報

特許文献1には、自発光表示パネルの駆動装置及び駆動方法の技術が記載されている。この自発光表示パネルの駆動装置は、複数の陽極線(これを「データ線」ともいう。)及び複数の陰極線(これを「走査線」ともいう。)の各交差位置に発光素子を配し、走査対象となる陰極線に対応する前記発光素子に対して前記陽極線を介して電流源から選択的に駆動電流を供給するパッシブ駆動型表示パネルの駆動装置であって、前記電流源は、発光素子の寄生容量を充電する定電流を発光素子に供給するプリチャージ電流供給手段と、発光素子を発光駆動させる定電流を発光素子に供給する駆動電流供給手段とを備えている。そして、プリチャージ電流供給手段から供給される定電流により、素子間電圧値が発光閾値Vthまで昇圧した発光素子を、駆動電流供給手段から供給される定電流により発光駆動する構成になっている。これにより、回路規模の増大を抑えると共に、発光素子へのプリチャージを効率的に行い、発光素子の発光可能時間を確保することにより、正確に階調表現することが記載されている。

又、特許文献2には、発光表示パネルの駆動装置及び駆動方法の技術が記載されている。この発光表示パネルの駆動装置は、発光表示パネルと、これを駆動するソースドライバ及びゲートドライバと、これらのソースドライバ及びゲートドライバを制御するコントローラとを備えている。この構成において、1走査期間、1フレーム期間、もしくは複数フレーム期間にわたって、全ての映像データが例えば非発光(データ「0」)である場合には、コントローラよりソースドライバに対して信号ラインを介してオールゼロ通知がされる。これにより、ソースドライバにおいては、発光表示パネルに配列された各画素に対して強制的に黒データを出力する。一方、コントローラよりソースドライバに供給されるタイミング信号等が停止され、ソースドライバは駆動停止状態にされる。このソースドライバの駆動が停止されてもゲートドライバが走査を実行するので、ソースドライバからの黒データの出力により、画素は黒表示される。このように、比較的高い駆動電圧高速動作するソースドライバの駆動が一時的に停止されるので、低消費電力化が実現できることが記載されている。

図2は、特許文献1等に記載された従来のパッシブ駆動型表示パネルの駆動装置における構成例を示す概略の回路図である。

パッシブ駆動型表示パネル10は、複数の陽極線CL(=CL0,CL1,CL2,・・・,CLm)と複数の陰極線RL(=RL0,RL1,RL2,・・・,RLn)とがマトリクス状に配置され、その各交点位置自発光素子である例えばEL素子11(=11−00,11−01,・・・)がそれぞれ接続されている。EL素子11は、電気的にダイオード成分からなる発光エレメントEと、この発光エレメントEに並列に結合する寄生容量Cpとによる等価回路構成に置換できる容量性の発光素子である。

このような表示パネル10において、例えば、陽極線CLをデータ線とし、陰極線RLを走査線とした場合、これらを駆動(ドライブ)する駆動装置は、陽極ドライバ20と陰極ドライバ30を備えている。

陽極ドライバ20は、電源電圧V1が印加されて動作する駆動源である複数の定電流源21(=21−0,21−1,21−2,・・・,21−m)と、各陽極線CLを選択する複数のドライブスイッチ22(=22−0,22−1,22−2,・・・,22−m)とを有している。各ドライブスイッチ22は、図示しない発光制御回路により、陽極線CLと定電流源21又はグランド(以下「GND」という。)とを切り替え接続する。陰極ドライバ30は、各陰極線RLを順に走査する複数の走査スイッチ31(=31−0,31−1,31−2,・・・,31−n)を有し、各走査スイッチ31は、図示しない発光制御回路により、各陰極線RLと逆バイアス電圧V2又はGNDとを切り替え接続する。

このような駆動装置において、図示しない発光制御回路により、陰極線RLが一定の時間間隔で順次選択されて走査されると共に、この走査に同期して定電流源21から供給される定電流により陽極線CLが駆動され、任意の交点位置のEL素子11が発光する。

例えば、陽極線CL0及び陰極線RL0の交点位置のEL素子11−00を発光させる場合、先ず、走査スイッチ31−0がGND側に切り替えられ、陰極線RL0が走査される。一方、陽極線CL0には、ドライブスイッチ22−0によって定電流源21−0が接続される。又、他の陰極線RL1,RL2,・・・には、走査スイッチ31−1,31−2,・・・により逆バイアス電圧V2が印加されると共に、他の陽極線CL1,CL2,・・・が、ドライブスイッチ22−1,22−2,・・・によりGND側に接続される。これにより、EL素子11−00のみが順方向にバイアスされて発光し、他のEL素子11は、定電流源21−1,21−2,・・・から定電流が供給されないために発光しない。

EL素子11は、発光制御電圧(駆動電圧)が印加されると、先ず、このEL素子11の電気容量に相当する電荷電極変位電流として流れ込み蓄積される。当該素子固有の一定の電圧発光閾値電圧=Vth)を越えると、電極(発光エレメントEのアノード側)から発光層を構成する有機層に電流が流れ初め、この電流(駆動電流)にほぼ比例した強度(輝度)で発光する。

例えば、特許文献1に記載されているように、EL素子11の発光静特性としては、次のような(1)、(2)のことが言える。
(1) EL素子11は、駆動電流Iにほぼ比例した輝度Ltで発光する。
(2) EL素子11は、駆動電圧Vが発光閾値電圧Vth以上の場合において、急激に電流Iが流れて発光する。これに対して、駆動電圧Vが発光閾値電圧Vth以下の場合には、EL素子11には電流が殆ど流れず発光しない。輝度特性は、発光閾値電圧Vthより大なる発光可能領域においては、それに印加される駆動電圧Vの値が大きくなるほど、その発光輝度Ltが大きくなる特性を有している。

このようなEL素子11のパッシブ駆動型表示パネル10において、階調表示を行う方式の1つとして、時間階調制御方式がある。時間階調制御方式とは、EL素子11を定電流駆動して発光させると共に、その発光時間を一定時間毎に制御することにより、階調する方式である。ところが、この時間階調制御方式においては、上述したようなEL素子11が有する容量性に起因して、次のような不都合がある。

パッシブ駆動において、先ず、EL素子11の寄生容量Cpに電荷が変位電流として蓄積され、その後に発光が開始されるため、EL素子11の寄生容量Cpへの充電(これを「プリチャージ」という。)を実施しないと、EL素子11の素子電圧が発光閾値電圧Vthまで昇圧するのに時間を要し、EL素子11の発光が不十分となる。そのため、時間階調制御方式においては、陰極リセット法等の方法により、EL素子11に対して発光開始直前に定電圧や定電流を供給し、EL素子11の寄生容量Cpにプリチャージを実施している。

図3(a)〜(d)は、特許文献1等に記載された従来の図2の駆動装置における陰極リセット法の動作を示す図であり、同図(a)は点灯状態、同図(b)はリセット状態、同図(c)はプリチャージ状態、及び同図(d)は点灯状態を示す図である。図4は、図3の陰極リセット法の模式的なタイムチャートであり、t0は図3(b)のリセット開始時刻、t1は図3(b)のリセット終了後に短時間に行われる図3(c)のプリチャージ開始及び終了付近時刻である。

図2の表示パネル10において、例えば、陽極線CL0及び陰極線RL0に接続されたEL素子11−00が発光駆動されている図3(a)の状態から、次の走査において、陽極線CL0及び陰極線RL1に接続されたEL素子11−01が発光駆動される図3(d)の状態までの陰極動作を説明する。

図3(a)の点灯(Lighting)時において、EL素子11−00を発光駆動する場合は、陽極ドライバ20のドライブスイッチ22−0を定電流源21−0側の高レベル(以下「“H”」という。)に切り替え、陰極ドライバ30の走査スイッチ31−0をGND側の低レベル(以下「“L”」という。)に切り替えて陰極線RL0を走査すると共に、それ以外の走査スイッチ31−1〜31−nを逆バイアス電圧V2側の“H”に切り替えて陰極線RL1〜RLnを非走査状態にする。定電流源21−0→ドライブスイッチ22−0→陽極線CL0→EL素子11−00→陰極線RL0→走査スイッチ31−0→GNDの経路で駆動電流が流れ、EL素子11−00が発光すると共に、この寄生容量Cpが充電(チャージ)される。

図3(b)のリセット(Reset)時において(図4の時刻t0)、全ドライブスイッチ22−0〜22−m(=全陽極線CL0〜CLm)及び全走査スイッチ31−0〜31−n(=陰極線RL0〜RLn)をGND側の“L”に切り替えると(なお、全ドライブスイッチ22−0〜22−mは時刻t0以前にGND側に切り替えておいても良い。)、各EL素子11−00〜11−0nの寄生容量Cpに蓄積された電荷が、陰極線RL0〜RLn→走査スイッチ31−0〜31−n→GNDの経路で放電ディスチャージ)される。又、陽極線CL0等の配線容量に蓄積された電荷が、ドライブスイッチ22−0→GNDの経路で放電され、リセット動作が終了する(図4の時刻t1の前)。

図3(c)のプリチャージ(Pre-Charge)時において(図4の時刻t1の直前付近)、次の陰極線RL1を走査してEL素子11−01を発光させるために、同時タイミングにて全ドライブスイッチ22−0〜22−m(=全陽極線CL0〜CLm)を定電流源21−0〜21−m側の“H”に切り替えると共に、走査スイッチ31−1(=陰極線RL1)のみをGND側の“L”に保持したまま、他の走査スイッチ31−0,31−2〜31−n(=陰極線RL0,RL1〜RLn)を逆バイアス電圧V2側の“H”に切り替える。

すると、短時間に、定電流源21−0→ドライブスイッチ22−0→陽極線CL0→EL素子11−01の寄生容量Cp→陰極線RL1→走査スイッチ31−1→GNDの経路で駆動電流が流れると共に、他のEL素子11−00,11−02〜11−nの寄生容量Cpに蓄積された電荷が、陽極線CL0→EL素子11−01の寄生容量Cp→陰極線RL1→走査スイッチ31−1→GNDの経路で放電する。これにより、次に発光されるEL素子11−01の寄生容量Cpが急速にプリチャージされる(図4の時刻t1付近)。

その後、図3(d)の点灯(Lighting)時において、定電流源21−0から陽極線CL0へ供給される駆動電流により、EL素子11−01の順方向電圧が瞬時に立ち上がって発光する。

概要

回路規模の複雑化や回路規模の増大を抑制しつつ、全陽極データ黒時、陰極リセット法やスキャンを未実施にする制御が可能となり、不要な寄生容量のプリチャージを防止でき、擬似発光を無くし、且つ消費電力の削減が可能となる。表示パネルの駆動装置は、複数の陽極線CLと複数の走査線RLとの各交点にEL素子41が接続された表示パネル40に対して、陽極ドライバ50と陰極ドライバ60が接続されている。選択された陰極線RLに接続されたEL素子41の寄生容量をプリチャージする工程において、「0」検出手段70aにより、複数の陽極線CLの全てのデータがゼロであることを検出すると、この検出結果に基づき、制御手段84aにより、選択された陰極線RLを含め、陰極線RLの走査時間の間、陰極線RLの全てを“H”に切り替える。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

複数のデータ線と複数の走査線との各交点表示素子が接続された表示パネルに対して、データ線駆動回路出力電圧を前記データ線に印加すると共に、走査線駆動回路において前記走査線を高電位レベルから低電位レベル切り替え、前記データ線から前記表示素子を介して前記走査線に駆動電流を流すことにより、前記表示素子を点灯させる表示パネルの駆動方法であって、選択された前記走査線に接続された前記表示素子の寄生容量をプリチャージする工程において、前記複数のデータ線の全てのデータがゼロであることを検出すると、選択された前記走査線も含め、前記走査線の走査時間の間、前記走査線の全てを前記高電位レベルに切り替えることを特徴とする表示パネルの駆動方法。

請求項2

複数のデータ線と複数の走査線との各交点に表示素子が接続された表示パネルに対して、前記表示素子の点灯時には、前記データ線に出力電圧を印加して前記表示素子に駆動電流を流し、前記表示素子の非点灯時には、前記データ線を低電位端子に切り替え接続するデータ線駆動回路と、前記走査線の選択時には、前記走査線を高電位レベルから低電位レベルに切り替え、前記走査線の非選択時には、前記走査線を前記低電位レベルから前記高電位レベルに切り替える走査線駆動回路と、選択された前記走査線に接続された前記表示素子の寄生容量をプリチャージする工程において、前記複数のデータ線の全てのデータがゼロであることを検出する検出手段と、前記プリチャージする工程において、前記検出手段の検出結果に基づき、選択された前記走査線を含め、前記走査線の走査時間の間、前記走査線の全てを前記高電位レベルに切り替える制御手段と、を有することを特徴とする表示パネルの駆動装置

請求項3

前記表示素子は、有機エレクトロルミネッセンス素子を含む発光素子であることを特徴とする請求項1記載の表示パネルの駆動方法。

請求項4

前記表示素子は、有機エレクトロルミネッセンス素子を含む発光素子であることを特徴とする請求項2記載の表示パネルの駆動装置。

技術分野

0001

本発明は、自発光素子である有機エレクトロルミネッセンス素子(以下単に「EL素子」という。)等の発光素子を用いた表示パネル駆動方法及びその駆動装置に関し、特に、陰極線(これを「走査線」ともいう。)に接続された発光素子の寄生容量に対するプルチャージ方法における陰極線の走査スキャン、これを「陰極掃引」ともいう。)に関するものである。

背景技術

0002

従来、EL素子等の発光素子を用いた表示パネルの駆動方法あるいは駆動装置に関する技術としては、例えば、次のような文献に記載されるものがあった。

0003

特開2005−156859号公報
特開2005−107004号公報

0004

特許文献1には、自発光表示パネルの駆動装置及び駆動方法の技術が記載されている。この自発光表示パネルの駆動装置は、複数の陽極線(これを「データ線」ともいう。)及び複数の陰極線(これを「走査線」ともいう。)の各交差位置に発光素子を配し、走査対象となる陰極線に対応する前記発光素子に対して前記陽極線を介して電流源から選択的に駆動電流を供給するパッシブ駆動型表示パネルの駆動装置であって、前記電流源は、発光素子の寄生容量を充電する定電流を発光素子に供給するプリチャージ電流供給手段と、発光素子を発光駆動させる定電流を発光素子に供給する駆動電流供給手段とを備えている。そして、プリチャージ電流供給手段から供給される定電流により、素子間電圧値が発光閾値Vthまで昇圧した発光素子を、駆動電流供給手段から供給される定電流により発光駆動する構成になっている。これにより、回路規模の増大を抑えると共に、発光素子へのプリチャージを効率的に行い、発光素子の発光可能時間を確保することにより、正確に階調表現することが記載されている。

0005

又、特許文献2には、発光表示パネルの駆動装置及び駆動方法の技術が記載されている。この発光表示パネルの駆動装置は、発光表示パネルと、これを駆動するソースドライバ及びゲートドライバと、これらのソースドライバ及びゲートドライバを制御するコントローラとを備えている。この構成において、1走査期間、1フレーム期間、もしくは複数フレーム期間にわたって、全ての映像データが例えば非発光(データ「0」)である場合には、コントローラよりソースドライバに対して信号ラインを介してオールゼロ通知がされる。これにより、ソースドライバにおいては、発光表示パネルに配列された各画素に対して強制的に黒データを出力する。一方、コントローラよりソースドライバに供給されるタイミング信号等が停止され、ソースドライバは駆動停止状態にされる。このソースドライバの駆動が停止されてもゲートドライバが走査を実行するので、ソースドライバからの黒データの出力により、画素は黒表示される。このように、比較的高い駆動電圧高速動作するソースドライバの駆動が一時的に停止されるので、低消費電力化が実現できることが記載されている。

0006

図2は、特許文献1等に記載された従来のパッシブ駆動型表示パネルの駆動装置における構成例を示す概略の回路図である。

0007

パッシブ駆動型表示パネル10は、複数の陽極線CL(=CL0,CL1,CL2,・・・,CLm)と複数の陰極線RL(=RL0,RL1,RL2,・・・,RLn)とがマトリクス状に配置され、その各交点位置に自発光素子である例えばEL素子11(=11−00,11−01,・・・)がそれぞれ接続されている。EL素子11は、電気的にダイオード成分からなる発光エレメントEと、この発光エレメントEに並列に結合する寄生容量Cpとによる等価回路構成に置換できる容量性の発光素子である。

0008

このような表示パネル10において、例えば、陽極線CLをデータ線とし、陰極線RLを走査線とした場合、これらを駆動(ドライブ)する駆動装置は、陽極ドライバ20と陰極ドライバ30を備えている。

0009

陽極ドライバ20は、電源電圧V1が印加されて動作する駆動源である複数の定電流源21(=21−0,21−1,21−2,・・・,21−m)と、各陽極線CLを選択する複数のドライブスイッチ22(=22−0,22−1,22−2,・・・,22−m)とを有している。各ドライブスイッチ22は、図示しない発光制御回路により、陽極線CLと定電流源21又はグランド(以下「GND」という。)とを切り替え接続する。陰極ドライバ30は、各陰極線RLを順に走査する複数の走査スイッチ31(=31−0,31−1,31−2,・・・,31−n)を有し、各走査スイッチ31は、図示しない発光制御回路により、各陰極線RLと逆バイアス電圧V2又はGNDとを切り替え接続する。

0010

このような駆動装置において、図示しない発光制御回路により、陰極線RLが一定の時間間隔で順次選択されて走査されると共に、この走査に同期して定電流源21から供給される定電流により陽極線CLが駆動され、任意の交点位置のEL素子11が発光する。

0011

例えば、陽極線CL0及び陰極線RL0の交点位置のEL素子11−00を発光させる場合、先ず、走査スイッチ31−0がGND側に切り替えられ、陰極線RL0が走査される。一方、陽極線CL0には、ドライブスイッチ22−0によって定電流源21−0が接続される。又、他の陰極線RL1,RL2,・・・には、走査スイッチ31−1,31−2,・・・により逆バイアス電圧V2が印加されると共に、他の陽極線CL1,CL2,・・・が、ドライブスイッチ22−1,22−2,・・・によりGND側に接続される。これにより、EL素子11−00のみが順方向にバイアスされて発光し、他のEL素子11は、定電流源21−1,21−2,・・・から定電流が供給されないために発光しない。

0012

EL素子11は、発光制御電圧(駆動電圧)が印加されると、先ず、このEL素子11の電気容量に相当する電荷電極変位電流として流れ込み蓄積される。当該素子固有の一定の電圧発光閾値電圧=Vth)を越えると、電極(発光エレメントEのアノード側)から発光層を構成する有機層に電流が流れ初め、この電流(駆動電流)にほぼ比例した強度(輝度)で発光する。

0013

例えば、特許文献1に記載されているように、EL素子11の発光静特性としては、次のような(1)、(2)のことが言える。
(1) EL素子11は、駆動電流Iにほぼ比例した輝度Ltで発光する。
(2) EL素子11は、駆動電圧Vが発光閾値電圧Vth以上の場合において、急激に電流Iが流れて発光する。これに対して、駆動電圧Vが発光閾値電圧Vth以下の場合には、EL素子11には電流が殆ど流れず発光しない。輝度特性は、発光閾値電圧Vthより大なる発光可能領域においては、それに印加される駆動電圧Vの値が大きくなるほど、その発光輝度Ltが大きくなる特性を有している。

0014

このようなEL素子11のパッシブ駆動型表示パネル10において、階調表示を行う方式の1つとして、時間階調制御方式がある。時間階調制御方式とは、EL素子11を定電流駆動して発光させると共に、その発光時間を一定時間毎に制御することにより、階調する方式である。ところが、この時間階調制御方式においては、上述したようなEL素子11が有する容量性に起因して、次のような不都合がある。

0015

パッシブ駆動において、先ず、EL素子11の寄生容量Cpに電荷が変位電流として蓄積され、その後に発光が開始されるため、EL素子11の寄生容量Cpへの充電(これを「プリチャージ」という。)を実施しないと、EL素子11の素子電圧が発光閾値電圧Vthまで昇圧するのに時間を要し、EL素子11の発光が不十分となる。そのため、時間階調制御方式においては、陰極リセット法等の方法により、EL素子11に対して発光開始直前に定電圧や定電流を供給し、EL素子11の寄生容量Cpにプリチャージを実施している。

0016

図3(a)〜(d)は、特許文献1等に記載された従来の図2の駆動装置における陰極リセット法の動作を示す図であり、同図(a)は点灯状態、同図(b)はリセット状態、同図(c)はプリチャージ状態、及び同図(d)は点灯状態を示す図である。図4は、図3の陰極リセット法の模式的なタイムチャートであり、t0は図3(b)のリセット開始時刻、t1は図3(b)のリセット終了後に短時間に行われる図3(c)のプリチャージ開始及び終了付近時刻である。

0017

図2の表示パネル10において、例えば、陽極線CL0及び陰極線RL0に接続されたEL素子11−00が発光駆動されている図3(a)の状態から、次の走査において、陽極線CL0及び陰極線RL1に接続されたEL素子11−01が発光駆動される図3(d)の状態までの陰極動作を説明する。

0018

図3(a)の点灯(Lighting)時において、EL素子11−00を発光駆動する場合は、陽極ドライバ20のドライブスイッチ22−0を定電流源21−0側の高レベル(以下「“H”」という。)に切り替え、陰極ドライバ30の走査スイッチ31−0をGND側の低レベル(以下「“L”」という。)に切り替えて陰極線RL0を走査すると共に、それ以外の走査スイッチ31−1〜31−nを逆バイアス電圧V2側の“H”に切り替えて陰極線RL1〜RLnを非走査状態にする。定電流源21−0→ドライブスイッチ22−0→陽極線CL0→EL素子11−00→陰極線RL0→走査スイッチ31−0→GNDの経路で駆動電流が流れ、EL素子11−00が発光すると共に、この寄生容量Cpが充電(チャージ)される。

0019

図3(b)のリセット(Reset)時において(図4の時刻t0)、全ドライブスイッチ22−0〜22−m(=全陽極線CL0〜CLm)及び全走査スイッチ31−0〜31−n(=陰極線RL0〜RLn)をGND側の“L”に切り替えると(なお、全ドライブスイッチ22−0〜22−mは時刻t0以前にGND側に切り替えておいても良い。)、各EL素子11−00〜11−0nの寄生容量Cpに蓄積された電荷が、陰極線RL0〜RLn→走査スイッチ31−0〜31−n→GNDの経路で放電ディスチャージ)される。又、陽極線CL0等の配線容量に蓄積された電荷が、ドライブスイッチ22−0→GNDの経路で放電され、リセット動作が終了する(図4の時刻t1の前)。

0020

図3(c)のプリチャージ(Pre-Charge)時において(図4の時刻t1の直前付近)、次の陰極線RL1を走査してEL素子11−01を発光させるために、同時タイミングにて全ドライブスイッチ22−0〜22−m(=全陽極線CL0〜CLm)を定電流源21−0〜21−m側の“H”に切り替えると共に、走査スイッチ31−1(=陰極線RL1)のみをGND側の“L”に保持したまま、他の走査スイッチ31−0,31−2〜31−n(=陰極線RL0,RL1〜RLn)を逆バイアス電圧V2側の“H”に切り替える。

0021

すると、短時間に、定電流源21−0→ドライブスイッチ22−0→陽極線CL0→EL素子11−01の寄生容量Cp→陰極線RL1→走査スイッチ31−1→GNDの経路で駆動電流が流れると共に、他のEL素子11−00,11−02〜11−nの寄生容量Cpに蓄積された電荷が、陽極線CL0→EL素子11−01の寄生容量Cp→陰極線RL1→走査スイッチ31−1→GNDの経路で放電する。これにより、次に発光されるEL素子11−01の寄生容量Cpが急速にプリチャージされる(図4の時刻t1付近)。

0022

その後、図3(d)の点灯(Lighting)時において、定電流源21−0から陽極線CL0へ供給される駆動電流により、EL素子11−01の順方向電圧が瞬時に立ち上がって発光する。

発明が解決しようとする課題

0023

しかしながら、従来のパッシブ駆動型表示パネルの駆動装置における陰極リセット方法では、次の(a)〜(c)のような課題があった。

0024

(a)スキャン対象となっている陰極線RL(以下これを「スキャンライン」という。)外の陰極ドライバ出力の“H”への同時変化により、スキャンラインに定電流駆動電圧以外の寄生容量の過剰な電荷が流れ込み、急速に駆動する寄生容量をプリチャージする。ところが、黒表示において、本来“H”になるべきではない陽極線CLの電位が上昇することにより、駆動すべきでない陽極ドライバ20に瞬間的に電流が流れ、黒表示が薄く光る擬似発光が発生するという課題があった。

0025

(b)陽極ドライバ20の電圧に対し、陰極ドライバ30の電圧を閾値電圧Vthを超えないよう低い電圧で駆動する方法もあるが、別電圧を生成する必要があり、回路構成としてより複雑なものとなり、駆動装置の回路規模が大きくなるという課題があった。

0026

(c) 前記(a)、(b)のいずれの方法であっても、EL素子11の寄生容量のプリチャージ電圧を、必要な電圧や電流への設定制御が不可能か、あるいは、可能であっても駆動装置の複雑化や回路規模の増大化を招くものであった。

課題を解決するための手段

0027

本発明の表示パネルの駆動方法は、複数のデータ線と複数の走査線との各交点表示素子が接続された表示パネルに対して、データ線駆動回路出力電圧を前記データ線に印加すると共に、走査線駆動回路において前記走査線を“H”から“L”に切り替え、前記データ線から前記表示素子を介して前記走査線に駆動電流を流すことにより、前記表示素子を点灯させる表示パネルの駆動方法であって、選択された前記走査線に接続された前記表示素子の寄生容量をプリチャージする工程において、前記複数のデータ線の全てのデータがゼロであることを検出すると、選択された前記走査線も含め、前記走査線の走査時間の間、前記走査線の全てを前記“H”に切り替えることを特徴とする。

0028

本発明の表示パネルの駆動装置は、複数のデータ線と複数の走査線との各交点に表示素子が接続された表示パネルに対して、前記表示素子の点灯時には、前記データ線に出力電圧を印加して前記表示素子に駆動電流を流し、前記表示素子の非点灯時には、前記データ線を“L”端子に切り替え接続するデータ線駆動回路と、前記走査線の選択時には、前記走査線を“H”から“L”に切り替え、前記走査線の非選択時には、前記走査線を前記“L”から前記“H”に切り替える走査線駆動回路と、選択された前記走査線に接続された前記表示素子の寄生容量をプリチャージする工程において、前記複数のデータ線の全てのデータがゼロであることを検出する検出手段と、前記プリチャージする工程において、前記検出手段の検出結果に基づき、選択された前記走査線を含め、前記走査線の走査時間の間、前記走査線の全てを前記“H”に切り替える制御手段とを有することを特徴とする。

発明の効果

0029

本発明の表示パネルの駆動方法及びその駆動装置によれば、陰極リセット法において、複数のデータ線における全データの論理「0」を検出する検出手段と、その検出結果により、走査線駆動回路を当該スキャンラインも含め、当該スキャンライン時間の間、全ラインを“H”にする制御手段とを設けたので、駆動装置における回路規模の複雑化や回路規模の増大を抑制しつつ、全データ線のデータ黒時、陰極リセット法やスキャンを未実施にする制御が可能となり、不要な寄生容量のプリチャージを防止でき、擬似発光を無くし、且つ消費電力の削減が可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0030

表示パネルの駆動装置は、複数の陽極線と複数の陰極線との各交点にEL素子が接続された表示パネルに対して、陽極ドライバと陰極ドライバとが接続されている。陽極ドライバは、EL素子の点灯時には、陽極線に出力電圧を印加してEL素子に駆動電流を流し、EL素子の非点灯時には、陽極線を“L”に切り替え接続する。陰極ドライバは、陰極線の選択時には、陰極線を“H”から“L”に切り替え、陰極線の非選択時には、陰極線を“L”から“H”に切り替える。そして、選択された陰極線に接続されたEL素子の寄生容量をプリチャージする工程において、「0」検出手段により、複数の陽極線の全てのデータがゼロであることを検出する。この検出結果に基づき、制御手段は、選択された陰極線を含め、陰極線RLの走査時間の間、陰極線の全てを“H”に切り替える。

0031

(実施例1の構成)
図1は、本発明の実施例1におけるパッシブ駆動型表示パネルの駆動装置を示す概略の構成図である。

0032

パッシブ駆動型表示パネル40は、従来と同様に、複数の陽極線CL(=CL0,CL1,CL2,・・・,CLm−1,CLm)と複数の陰極線RL(=RL0,RL1,RL2,・・・,RLn−1,RLn)とがマトリクス状に配置され、その各交点位置に自発光素子である例えばEL素子41(=41−00,41−01,・・・)がそれぞれ接続されている。各EL素子41には、これと並列に寄生容量Cpが結合している。

0033

このような表示パネル40において、例えば、陽極線CLをデータ線とし、陰極線RLを走査線とした場合、これらを駆動する駆動装置は、データ線駆動回路である陽極ドライバ50と、走査線駆動回路である陰極ドライバ60とを備えている。

0034

陽極ドライバ50は、電源電圧Vcccが印加されて動作する駆動源である定電流回路51と、各陽極線CLを選択する複数のドライブスイッチ53(=53−0,53−1,53−2,・・・,53−m−1,53−m)とを有している。定電流回路51は、複数の定電流源52(=52−0,52−1,52−2,・・・,52−m−1,52−m)により構成されている。各ドライブスイッチ53は、タイミング制御回路70、陽極データ転送回路81、及び陽極ドライバ制御回路83により、各陽極線CLと各定電流源52又は接地電圧VsshのGNDとを切り替え接続するスイッチ素子である。

0035

陰極ドライバ60は、各陰極線RLを順に走査する複数の走査スイッチ61(=61−0,61−1,61−2,・・・,61−n−1,61−n)を有し、各走査スイッチ61は、タイミング制御回路70、陰極データ転送回路82、及び陰極ドライバ制御回路84により、各陰極線RLと逆バイアス電圧Vccr又は接地電圧VsshのGNDとを切り替え接続するスイッチ素子である。

0036

なお、図1では、図面を見やすくするために便宜的に、陽極ドライバ50、定電流回路51、及び陰極ドライバ60のブロック図が左側に描かれ、これらの各ブック図の回路図が右側に描かれている。

0037

タイミング制御回路70は、制御回路(例えば、中央処理装置(以下「CPU」という。)に対するCPUインタフェース69を介してそのCPUとの間で制御信号等の授受を行い、内部の図示しない制御手段と、陽極全データが黒となる論理「0」を検出する検出手段(例えば、「0」検出手段)70a等とから、複数の陰極制御信号S70の出力、プリチャージタイミングや時間階調タイミング等の各種タイミング信号の出力、及び画像処理等を行う回路である。このタイミング制御回路70には、タイミングの制御を行うための定電流回路51、陽極データ転送回路81、陰極データ転送回路82、陽極ドライバ制御回路83、及び陰極ドライバ制御回路84が接続されている。前記複数の陰極制御信号S70には、例えば、陽極データ転送回路81に対する制御信号S70a、陰極データ転送回路82に対する制御信号S70b、陽極ドライバ制御回路83に対する制御信号S70c、陰極ドライバ制御回路84に対する制御信号S70d、及び定電流回路51に対する制御信号S70eがある。

0038

陽極データ転送回路81は、タイミング制御回路70から供給される制御信号S70a、及び陽極データ等を入力し、この陽極データ等をラッチ回路に取り込んでシフトレジスタ等によって転送する回路であり、この出力側に陽極ドライバ制御回路83が接続されている。陰極データ転送回路82は、タイミング制御回路70から供給される制御信号S70b、及び陰極線走査データ等を入力し、この陰極線走査データ等をラッチ回路に取り込んでシフトレジスタ等によって転送する回路であり、この出力側に陰極ドライバ制御回路84が接続されている。

0039

陽極ドライバ制御回路83は、タイミング制御回路70から供給される制御信号S70cを入力すると共に、陽極データ転送回路81から供給される陽極データ等を入力し、陽極ドライバ50のディスチャージ、プリチャージ、階調タイミング等を制御する回路である。陰極ドライバ制御回路84は、タイミング制御回路70から供給される制御信号S70dを入力すると共に、陰極データ転送回路82から供給される陰極線走査データ等を入力し、陰極ドライバ60のディスチャージ、プリチャージ、掃引タイミング、非掃引タイミング等を制御する回路である。この陰極ドライバ制御回路84内には、タイミング制御回路70内の「0」検出手段70aの検出結果に基づき、陰極ドライバ60を当該スキャンラインも含めて当該スキャンライン時間の間、全ライン“H”にする制御手段84aも設けられている。

0040

タイミング制御回路70、陽極データ転送回路81、陰極データ転送回路82、陽極ドライバ制御回路83、及び陰極ドライバ制御回路84には、駆動用の電源電圧Vdd、及び接地電圧Vssが印加されている。

0041

(実施例1の表示パネルの駆動方法)
図5は、図1の駆動装置の陰極リセット法における陽極電圧制御の陰極動作を示す模式的なタイムチャートであり、t0はリセット開始時刻、t1はリセット終了後に短時間に行われるプリチャージ開始及び終了付近の時刻である。

0042

図1の表示パネル40において、例えば、陽極線CL0及び陰極線RL0に接続されたEL素子41−00が発光駆動されている状態から、次の走査において、陽極線CL0及び陰極線RL1に接続されたEL素子41−01が発光駆動される状態までの陰極動作を説明する。

0043

表示パネル40を駆動する場合は、図示しないCPUから送られてくるデータや制御信号をCPUインタフェース69を介してタイミング制御回路70に入力する。タイミング制御回路70では、陰極制御信号S70(=S70a〜S70e)の出力、プリチャージタイミングや時間階調タイミング等の各種タイミング信号の出力、及び画像処理等を行い、駆動装置全体のタイミング制御を行う。

0044

タイミング制御回路70から出力された陽極データ及び陰極データ等のうち、陽極データ等は、陽極データ転送回路81を介して陽極ドライバ制御回路83へ転送され、この陽極ドライバ制御回路83により、陽極ドライバ50中のドライブスイッチ53−0〜53−mの切り替え制御が行われる。タイミング制御回路70から出力された陰極データ等は、陰極データ転送回路82を介して陰極ドライバ制御回路84へ転送され、この陰極ドライバ制御回路84により、陰極ドライバ60中の走査スイッチ61−0〜61−nの切り替え制御が行われる。又、タイミング制御回路70によってタイミング制御される定電流回路51により、定電流源52−0〜52−mから一定の駆動電流が出力される。

0045

例えば、図1の点灯(Lighting)時において、EL素子41−00を発光駆動する場合は、陽極ドライバ50のドライブスイッチ53−0(=陽極線CL0)が定電流源52−0側の“H”に切り替えられ、陰極ドライバ60の走査スイッチ61−0(=陰極線RL0)がGND側の“L”に切り替えられて陰極線RL0が走査されると共に、それ以外の走査スイッチ661−1〜61−n(=陰極線RL1〜RLn)が逆バイアス電圧Vccr側の“H”に切り替えられて陰極線RL1〜RLnが非走査状態になる。これにより、定電流源52−0→ドライブスイッチ53−0→陽極線CL0→EL素子41−00→陰極線RL0→走査スイッチ61−0→GNDの経路で駆動電流が流れ、EL素子41−00が発光すると共に、この寄生容量Cpが充電(チャージ)される。

0046

図1のリセット(Reset)時において(図5の時刻t0)、タイミング制御回路70から出力される陰極制御信号S70の制御により、全ドライブスイッチ53−0〜53−m(=全陽極線CL0〜CLm)がGND側の“L”に切り替えられると共に、全走査スイッチ61−0〜61−n中の走査スイッチ61−1(=陰極線RL1)を含めたL個(2≦L<n+1)の走査スイッチ61(=陰極線RL)のみがGND側の“L”に切り替えら、これらに接続されたEL素子41の寄生容量Cpに蓄積された電荷が、そのL個の走査スイッチ61を介してGND側に放電される。又、陽極線CL0等の配線容量に蓄積された電荷が、ドライブスイッチ53−0→GNDの経路で放電され、リセット動作が終了する(図5の時刻t1の前)。なお、全ドライブスイッチ53−0〜53−mは時刻t0以前にGND側に切り替えておいても良い。

0047

図1のプリチャージ(Pre-Charge)時において(図5の時刻t1の直前付近)、次の陰極線RL2を走査してEL素子41−01を発光させるために、ドライブスイッチ53−0が定電流源52−0側の“H”に切り替えられると共に、タイミング制御回路70から出力される陰極制御信号S70の制御により、全走査スイッチ61−0〜61−n中の走査スイッチ61−1(=陰極線RL1)を含めたL個(2≦L<n+1)の走査スイッチ61(=陰極線RL)のみがGND側の“L”に保持されたまま、他の(n+1−L)個の走査スイッチ61が逆バイアス電圧Vccr側の“H”に切り替えられる。すると、短時間に、定電流源53−0→ドライブスイッチ53−0→陽極線CL0→EL素子41−01の寄生容量CLp→陰極線RL1→走査スイッチ61−1→GNDの経路で駆動電流が流れると共に、他の(L−1)個のEL素子41−00,・・・の寄生容量Cpに蓄積された電荷が、陽極線CL0→EL素子41−01の寄生容量Cp→陰極線RL1→走査スイッチ61−1→GNDの経路で放電する。これにより、次に発光されるEL素子41−01の寄生容量Cpが急速に充電される(図5の時刻t1付近)。

0048

その後、図1の点灯(Lighting)時において、定電流源52−0から陽極線CL0へ供給される駆動電流により、EL素子41−01の順方向電圧が瞬時に立ち上がって発光する。

0049

以上のように、CPUインタフェース69を介して、陰極リセット法設定時、図4に示すように、陰極ドライバRL を“H”や“L”にする制御やデータ信号を、タイミングコントローラ70と陰極データ転送回路82又は陰極ドライバ制御回路84に設けることにより、陰極ドライバ60と陽極ドライバ50の出力全てを同時に“L”とすることより、寄生容量のプリチャージを実施する。このように制御することにより、陽極ドライバ50の出力開始時の陽極出力電圧を、図4に示すように、陽極駆動電圧であるVf付近に設定する。

0050

図6は、図1の陽極データ「0」時における陰極リセット法制御動作を示すタイミングチャートである。

0051

陰極リセット法において時刻t0のリセット開始時、時刻t1前のリセット終了時、及び時刻t1付近のプリチャージ時に、陽極データの全データが黒色となる「0」の場合、タイミング制御回路70内の「0」検出手段70aをアサー卜し(有効にし)、陰極ドライバ制御回路84内の制御手段84aにより、陰極ドライバ60の出力である当該スキャンラインも含めた全ラインを、当該スキャンライン時間の間、全ラインを“H”に設定する。

0052

(実施例1の効果)
本実施例1によれば、陽極データの全データが黒色となる「0」の場合、タイミング制御回路70内の「0」検出手段70aをアサートし、陰極ドライバ制御回路84内の制御手段84aにより、陰極ドライバ60の出力において、当該スキャンラインも含めた全ラインを、当該スキャンライン時間の間、全ラインを“H”に設定する構成にしている。これにより、駆動装置における回路規模の複雑化や回路規模の増大を抑制しつつ、全陽極データ黒時、陰極リセット法やスキャンを未実施にする制御が可能となり、不要な寄生容量のプリチャージを防止でき、擬似発光を無くし、且つ消費電力の削減が可能となる。

0053

(変形例)
本発明は、上記実施例に限定されず、種々の利用形態や変形が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(A)、(B)のようなものがある。

0054

(A) 実施例1の「0」検出手段70aは、タイミング制御回路70内に代えて、陽極データ転送回路81又は陽極ドライバ制御回路83内に設けてアサートしても良い。あるいは、制御手段84aは、陰極ドライバ制御回路84内に代えて、タイミング制御回路70又は陰極データ転送回路82内に設けて、陰極ドライバ60の出力において、当該スキャンラインも含めた全ラインを、当該スキャンライン時間の間、全ラインを“H”に設定する構成にしても良い。これにより、実施例1とほぼ同様の作用効果が得られる。

0055

(B) 実施例1では、EL素子41を用いた表示パネルの駆動装置に適用した例を説明したが、本発明は、液晶パネル(LCD)等の平行平板から構成される他のフラットパネルの駆動装置にも適用可能である。

図面の簡単な説明

0056

本発明の実施例1におけるパッシブ駆動型表示パネルの駆動装置を示す概略の構成図である。
従来のパッシブ駆動型表示パネルの駆動装置における構成例を示す概略の回路図である。
従来の図2の駆動装置における陰極リセット法の動作を示す図である。
図3の陰極リセット法の模式的なタイムチャートである。
図1の駆動装置の陰極リセット法における陽極電圧制御の陰極動作を示す模式的なタイムチャートである。
図1の陽極データ「0」時における陰極リセット法制御動作を示すタイミングチャートである。

符号の説明

0057

40表示パネル
41EL素子
50陽極ドライバ
51定電流回路
52,52−0,52−1,52−2定電流源
53,53−0,53−1,53−2,54,54−0,54−1,54−2
ドライブスイッチ
60陰極ドライバ
61−0,61−1,61−2走査スイッチ
70タイミング制御回路
70a 「0」検出手段
81陽極データ転送回路
82陰極データ転送回路
83 陽極ドライバ制御回路
84 陰極ドライバ制御回路
84a 制御手段

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • コニカミノルタ株式会社の「 有機エレクトロルミネッセンス素子及び有機エレクトロルミネッセンス用材料」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題・解決手段】本発明の課題は、駆動電圧及び耐久性が改善された有機エレクトロルミネッセンス素子及び当該有機エレクトロルミネッセンス素子に用いる有機エレクトロルミネッセンス用材料を提供することである。... 詳細

  • ソニー株式会社の「 表示装置」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題・解決手段】サブフレーム期間の順序の設定を簡便化する。表示素子アレイ部は、1画面の表示期間であるフレーム期間毎に表示データに応じて階調表示が行われる複数の表示素子が配置される。表示制御部は、フレ... 詳細

  • 住友化学株式会社の「 偏光板および偏光板の製造方法」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】本発明は、偏光板が位相差フィルムを備える場合であっても、偏光板の視認側表面に生じる凹凸を視認しづらくして、偏光板の外観を良好なものとすることを目的とする。【解決手段】接着剤層を介して偏光子と位... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ