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技術 セメント系硬化体の空隙率の測定方法

出願人 太平洋セメント株式会社株式会社太平洋コンサルタント
発明者 細川佳史山田一夫須藤俊吉山本一雄
出願日 2008年6月20日 (12年0ヶ月経過) 出願番号 2008-161586
公開日 2008年11月13日 (11年7ヶ月経過) 公開番号 2008-275637
状態 特許登録済
技術分野 放射線を利用した材料分析 特有な方法による材料の調査、分析
主要キーワード 骨材部分 イオウ濃度 ペースト部分 スライス法 銅スラグ セメント系硬化体 コンクリート試料 石灰石骨材
関連する未来課題
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この項目の情報は公開日時点(2008年11月13日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (1)

課題

セメント硬化体について、空隙率を迅速にかつ精度良く測定する方法を提供する。

解決手段

セメント系硬化体の断面を多数のピクセル区画し、ピクセルごとにCaO濃度とSiO2濃度を測定し、CaO濃度が基準値以上のピクセルをペースト部分、SiO2濃度が基準値以上のピクセルを骨材部分残余を空隙部分とし、さらにペースト部分のピクセルについて、そのCaO濃度に基づいて空隙率を求め、骨材部分および空隙部分については一定の空隙率とし、上記断面において空隙率の平均値を求め、この空隙率の平均値に基づいてセメント系硬化体の空隙率を定めることを特徴とする測定方法

概要

背景

セメント系硬化体空隙率については、従来、ポロシメータ等を用いた測定方法が知られているが、測定時間が長く、試料の調製に手間がかかる。
一方、例えば、コンクリート中の塩素含有状態を分析するのに、従来のスライス法研削法といった化学的分析方法に代えて、最近は電子線マイクロアナライザー(EPMA)を用いた方法が試みられている。この方法は供試体の深さ方向の断面についてEPMA分析による元素マッピングを行う方法である。しかし、コンクリート等は骨材を多数含有しており、骨材とペースト部分では元素拡散状態及び空隙率が大幅に異なるので、このEPMA分析を空隙率の測定に適用したとしても、その測定値を単純に処理しただけでは、正確な空隙率を得ることは難しい。

概要

セメント硬化体について、空隙率を迅速にかつ精度良く測定する方法を提供する。セメント系硬化体の断面を多数のピクセル区画し、ピクセルごとにCaO濃度とSiO2濃度を測定し、CaO濃度が基準値以上のピクセルをペースト部分、SiO2濃度が基準値以上のピクセルを骨材部分残余を空隙部分とし、さらにペースト部分のピクセルについて、そのCaO濃度に基づいて空隙率を求め、骨材部分および空隙部分については一定の空隙率とし、上記断面において空隙率の平均値を求め、この空隙率の平均値に基づいてセメント系硬化体の空隙率を定めることを特徴とする測定方法。なし

目的

本発明は、コンクリート等のように骨材を含有するセメント系硬化体の空隙率について、実測値に精度良く一致する正確な測定値を迅速に求めることのができる測定方法を提供するものである。

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
0件

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請求項1

セメント系硬化体の断面を多数のピクセル区画し、ピクセルごとにCaO濃度とSiO2濃度を測定し、CaO濃度が基準値以上のピクセルをペースト部分、SiO2濃度が基準値以上のピクセルを骨材部分残余を空隙部分とし、さらにペースト部分のピクセルについて、そのCaO濃度に基づいて空隙率を求め、骨材部分および空隙部分については一定の空隙率とし、上記断面において空隙率の平均値を求め、この空隙率の平均値に基づいてセメント系硬化体の空隙率を定めることを特徴とするセメント系硬化体の空隙率の測定方法

請求項2

ピクセルをペースト部分と判断するCaOの基準濃度が18%であり、骨材部分と判断するSiO2の基準濃度が30%である請求項1に記載のセメント系硬化体の空隙率の測定方法。

請求項3

骨材部分の空隙率を0体積%、空隙部分の空隙率を100体積%として空隙率の平均値を求める請求項1又は2に記載のセメント系硬化体の空隙率の測定方法。

請求項4

各ピクセルについて、ペースト部分と骨材部分を区別する判定元素として、CaO濃度に代えてまたはCaO濃度と共に、イオウ濃度炭素濃度銅濃度ニッケル濃度のいずれかを用いる請求項1〜3のいずれか1項に記載のセメント系硬化体の空隙率の測定方法。

技術分野

0001

本発明は骨材を含有するセメント系硬化体、例えばコンクリート等について、その空隙率分光学的に測定する方法に関する。

背景技術

0002

セメント系硬化体の空隙率については、従来、ポロシメータ等を用いた測定方法が知られているが、測定時間が長く、試料の調製に手間がかかる。
一方、例えば、コンクリート中の塩素含有状態を分析するのに、従来のスライス法研削法といった化学的分析方法に代えて、最近は電子線マイクロアナライザー(EPMA)を用いた方法が試みられている。この方法は供試体の深さ方向の断面についてEPMA分析による元素マッピングを行う方法である。しかし、コンクリート等は骨材を多数含有しており、骨材とペースト部分では元素拡散状態及び空隙率が大幅に異なるので、このEPMA分析を空隙率の測定に適用したとしても、その測定値を単純に処理しただけでは、正確な空隙率を得ることは難しい。

発明が解決しようとする課題

0003

本発明は、コンクリート等のように骨材を含有するセメント系硬化体の空隙率について、実測値に精度良く一致する正確な測定値を迅速に求めることのができる測定方法を提供するものである。

課題を解決するための手段

0004

本発明によれば以下の構成からなるセメント系硬化体の空隙率の測定方法が提供される。
(1)セメント系硬化体の断面を多数のピクセル区画し、ピクセルごとにCaO濃度とSiO2濃度を測定し、CaO濃度が基準値以上のピクセルをペースト部分、SiO2濃度が基準値以上のピクセルを骨材部分残余を空隙部分とし、さらにペースト部分のピクセルについて、そのCaO濃度に基づいて空隙率を求め、骨材部分および空隙部分については一定の空隙率とし、上記断面において空隙率の平均値を求め、この空隙率の平均値に基づいてセメント系硬化体の空隙率を定めることを特徴とするセメント系硬化体の空隙率の測定方法。
(2)ピクセルをペースト部分と判断するCaOの基準濃度が18%であり、骨材部分と判断するSiO2の基準濃度が30%である上記(1)の測定方法。
(3)骨材部分の空隙率を0体積%、空隙部分の空隙率を100体積%として空隙率の平均値を求める上記(1)または(2)の測定方法。
(4)各ピクセルについて、ペースト部分と骨材部分を区別する判定元素として、CaO濃度に代えてまたはCaO濃度と共に、イオウ濃度炭素濃度銅濃度ニッケル濃度の何れかを用いる上記(1)〜(3)の何れかに記載の測定方法。

発明の効果

0005

本発明の測定方法によれば、EPMA分析に加え、セメントペースト部分と骨材部分および空隙部分を区別して空隙率を求めるので、実測値に精度良く一致する正確な測定値を迅速に求めることができる

発明を実施するための最良の形態

0006

以下、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明する。なお、特に示さない限り%は重量%である。

0007

〔空隙率の測定〕
本発明の空隙率の測定方法は、セメント系硬化体の断面を多数のピクセルに区画し、ピクセルごとにCaO濃度とSiO2濃度を測定し、CaO濃度が基準値以上のピクセルをペースト部分、SiO2濃度が基準値以上のピクセルを骨材部分、残余を空隙部分とし、さらにペースト部分のピクセルについて、そのCaO濃度に基づいて空隙率を求め、骨材部分および空隙部分については一定の空隙率とし、上記断面において空隙率の平均値を求め、この空隙率の平均値に基づいてセメント系硬化体の空隙率を定めることを特徴とする測定方法である。

0008

セメント系硬化体について任意の方向の断面を図1に示す。この図示する断面の一部について、EPMAによるCaO濃度の測定結果を表1に示す。表1は試料断面上をx軸方向とy軸方向に区画したよって平面において、x=140〜149、y=50〜59によって定められた升目状のピクセルごとに測定したCaO濃度を示したものである。また、SiO2濃度の測定結果を表2に示す。表2は表1と同様のピクセル(x=140〜149、y=50〜59
によって定められたピクセル)について測定したSiO2濃度を示したものである。

0009

通常のコンクリートは一般に、セメントペースト部分については、CaO濃度が概ね50%以上であって、SiO2濃度が20〜25%程度であり、骨材部分については、SiO2濃度が概ね80%以上であって、CaO濃度が10%以下である。従って本発明の測定方法は各ピクセルについて判断基準の一例として、CaO濃度が18%以上のピクセルをペースト部分とし、SiO2濃度が30%以上のピクセルを骨材部分とし、残余を空隙部分とする。表1においてペースト部分と判断されたピクセルを太枠で示す。また、表2において骨材部分と判断されたピクセルを太枠で示す。また表2の空欄は表1においてペースト部分とされた部分である。

0010

ペースト部分の空隙率P(体積%)を次式[1]に従って求める。
P=−1.66×(CaO濃度)+100 ・・・[1]
表1のペースト部分について、上記式[1]に従って求めた空隙率を表3に示す。さらに骨材部分の空隙率を0体積%、空隙部分の空隙率を100体積%とする。表1および表2に基づいて骨材部分および空隙部分と判断された部分の空隙率をペースト部分の空隙率と共に表3に示す。

0011

表3に示す空隙率について平均値を求め、この平均値に基づいてセメント系硬化体の空隙率を求める。具体的には、ピクセルの行または列ごとに空隙率の平均値を求め、この空隙率の平均値に基づいてセメント系硬化体の空隙率を定める。例えば、表3のX列ごとに空隙率の平均値を求め、さらに各X列の値を加算し、その平均値を求めて、これを全体の空隙率とする。

0012

コンクリートなどの骨材を含有するセメント系硬化体においては、セメントペースト部分と骨材部分では空隙率が大幅に異なるので、これらの部分を区別して処理しなければ正確な空隙率を求めるのが難しい。本発明の測定方法は以上のようにセメントペースト部分と骨材部分および空隙部分を区別し、ペースト部分については特定の経験式に基づいて個別に空隙率を求め、骨材部分と空隙部分については一定の空隙率を当てはめることによって全体の空隙率を算出するので、骨材部分および空隙部分の含有量に応じた正確な空隙率を求めることができる。

0013

コンクリート試料No.1〜No.7について、ポロシメータによる空隙率の実測値と本発明の測定方法に基づく算出値とを比較して表4に示した。この表に示すように、空隙率の高い試料および低い試料の何れについても、本発明の測定方法による値は実測値と良く一致する結果が得られる。

0014

以上の測定方法において、各ピクセルについて、ペースト部分と骨材部分を区別する判定元素として、CaO濃度に代えてまたはCaO濃度と共に、イオウ濃度、炭素濃度、銅濃度、ニッケル濃度の何れかを用いることができる。例えば、コンクリート等が石灰石骨材を含む場合には、骨材部分のCaO濃度が高くなるが一般に炭素濃度は各部分において異なり、ペースト部分の炭素濃度は10%以下、骨材部分は10%より多く、空隙部分はほぼ0%である。従って、炭素濃度を基準にしてこれらの部分を区別することができる。また、銅スラグ骨材を含む場合には、骨材部分の銅濃度が多量であるのに対してペースト部分と空隙部分の銅濃度はほぼ0%であり、この銅濃度を基準にして各部分を区別することができる。また、フェロニッケル骨材を含む場合には、骨材部分のニッケル濃度が多量であるのに対してペースト部分と空隙部分のニッケル濃度はほぼ0%であり、このニッケル濃度を基準にして各部分を区別することができる。なお、本発明において、ピクセルの大きさは一辺の大きさ0.001〜1.0mmが好ましく、0.005〜0.4mmがより好ましく、0.01〜0.2mmが特に好ましい。

0015

0016

0017

0018

図面の簡単な説明

0019

コンクリート供試体の断面の顕微鏡写真である。

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