図面 (/)

技術 リハビリテーション支援装置

出願人 国立大学法人筑波大学
発明者 山海嘉之
出願日 2008年3月6日 (12年9ヶ月経過) 出願番号 2008-056674
公開日 2008年11月6日 (12年1ヶ月経過) 公開番号 2008-264509
状態 特許登録済
技術分野 マニプレータ リハビリ用具 マニプレータ・ロボット
主要キーワード 回動角度量 拡張補正 出力調整処理 繰り返し運動 有頭骨 内部骨格 手動作業 動作補正
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年11月6日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (17)

課題

本発明は、検出対象となる関節周り物理量とその随意筋生体信号とに相関性を持たせ、これらを定量的に出力するリハビリテーション支援装置を提供することを目的とする。

解決手段

リハビリテーション支援装置1は、関節から延びる第1の骨格に沿って装着される第1のフレーム11、第1の骨格と異なる方向へ関節から延びる第2の骨格に沿って装着される第2のフレーム12、第1のフレームと第2のフレームとの間の回動角度位置を検出する角度センサ131、屈筋の生体信号を検出する屈曲側生体信号センサ14、伸筋の生体信号を検出する伸展側生体信号センサ15、屈曲補正値および伸展側補正値を各々設定する較正手段31、個体ごとに異なる生体信号の個別補正値と屈曲側補正値および伸展側補正値とを記憶する記憶部34、を備える。

概要

背景

医療機関療養所などの施設においては、運動機能障害を有する被験者生体)の可動部(主に手、腕、肩、足首等の運動部)に対して運動療法による機能回復を目的としたリハビリテーションが行なわれている。この種の医療的リハビリテーションを施す場合、けがや病気など直接的あるいは間接的な要因によって低下してしまった可動部の機能を回復させるために、当該部の周囲の筋肉負荷を加えたり外力を加えて関節の曲げ伸ばしを行ったりすることが行われる。また、負荷や外力を加える方法には、ゴムバンドを用いた簡単な方法から、専用の負荷装置器具を用いる方法までさまざまな方法がある。いずれの場合においてもリハビリテーションは、医者理学療法士指導の基に実施される。

この運動療法によるリハビリテーションを実施する装置として、運動療法装置が特許文献1に開示されている。この装置は、リハビリテーションを受ける被験者の関節や筋力回復状況に応じて、外力によって強制的に動かされる他動運動のほか、等尺運動等張運動、等速運動など被験者が能動的に肢体を動かす自動運動や、抵抗運動などを行えるようにするために、基部から延びるアームと、アームの先端に設けられた把持部を備えている。

アームは、駆動軸を複数有した多軸リンクであり、可動範囲内において把持部を任意の位置に移動するとともに把持部の姿勢を変化させる。アームは、予め設定される架装起動レールに沿って運動する。把持部は、被験者のリハビリテーションの対象となる肢体に装着される。各々の駆動軸は、角度センサ速度センサを備えている。

また、被験者のリハビリテーションの対象となる肢体が能動的に発生している負荷計測するために、肢体の主要な筋肉の筋電情報、アームの位置および姿勢情報、駆動軸に取り付けられたトルクセンサ検出値などを負荷情報として取得することが特許文献1に開示されている。

この負荷情報は、自動介助運動を実施するために利用される。自動介助運動では、被験者が自らの意思で肢体を動かすと、運動療法装置がこのとき得られる負荷情報を基にアーム動作補助することによって、被験者が加えた力以上の動作を被験者の肢体に作用させている。

また、リハビリテーションによって被験者の回復の度合を定量的に解析するための装置として、携帯型筋電図・体動計測器が特許文献2に開示されている。この装置は、生体信号としての生体電位信号を検出する生体電位センサと体センサとを備える。特許文献2においては、体動センサとして加速度センサを利用している。これらのセンサは、被験者の四肢の右側と左側とで、一方を計測部に他方を健常部に、それぞれ対称な位置に取り付けられる。

携帯型筋電図・体動計測器は、各センサから得られた信号を無線送信手段から別置きのパーソナルコンピュータ転送する。センサを装着した被験者の運動状態計測データは、ディスプレイ状に数値データとなって表示される。特許文献2において、医者や理学療法士は、このデータを見ることによって、この被験者に対するリハビリテーションが効いているかどうか定量的に判定する。

被験者のひざ関節に装着されてこの被験者が階段を登る動作を補助する電動補助装置が、特許文献3に開示されている。電動補助装置は、駆動部、角度センサ、圧力センサ、生体信号としての筋電位を検出する筋電センサを備えている。角度センサは、膝関節の角度を検出し、筋電センサは、筋肉の緊張度を検出し、圧力センサは、軸足にかかる体重などの負荷を検出する。この電動補助装置は、これらのセンサの検出結果によって階段を登る動作かどうか判定するとともに、これらセンサの信号をトリガーとして駆動部を作動させている。
特開平10−258100号公報
特開2005−278706号公報
特開平7−163607号公報

概要

本発明は、検出対象となる関節周り物理量とその随意筋の生体信号とに相関性を持たせ、これらを定量的に出力するリハビリテーション支援装置を提供することを目的とする。リハビリテーション支援装置1は、関節から延びる第1の骨格に沿って装着される第1のフレーム11、第1の骨格と異なる方向へ関節から延びる第2の骨格に沿って装着される第2のフレーム12、第1のフレームと第2のフレームとの間の回動角度位置を検出する角度センサ131、屈筋の生体信号を検出する屈曲側生体信号センサ14、伸筋の生体信号を検出する伸展側生体信号センサ15、屈曲補正値および伸展側補正値を各々設定する較正手段31、個体ごとに異なる生体信号の個別補正値と屈曲側補正値および伸展側補正値とを記憶する記憶部34、を備える。

目的

そこで、本発明は、計測対象となる関節周りの物理量とその随意筋の生体信号とに相関性を持たせるとともに、これらを定量的に出力することができるリハビリテーション支援装置を提供することを課題としている。

効果

実績

技術文献被引用数
5件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

生体可動部のうち計測対象となる関節から延びる第1の骨格に沿って装着される第1のフレームと、前記関節から前記第1の骨格と異なる方向へ延びる第2の骨格に沿って装着される第2のフレームと、前記関節の回動軸に対して同軸上に回動中心が配置され前記第1のフレームと前記第2のフレームとの間の回動角度位置を検出する角度センサと、前記関節を中心に前記第1の骨格と前記第2の骨格とを屈曲させる屈筋に対応した体表面に接触し、前記屈筋の生体信号を検出する屈曲側生体信号センサと、前記関節を中心に前記第1の骨格と前記第2の骨格とを伸展させる伸筋に対応した体表面に接触し、前記伸筋の生体信号を検出する伸展側生体信号センサと、前記屈曲側生体信号センサの出力値較正する屈曲側補正値および前記伸展側生体信号センサの出力値を較正する伸展側補正値を各々設定する較正手段と、個体ごとに異なる生体信号の個別補正値と、前記屈曲側補正値および前記伸展側補正値とを記憶する記憶部とを備えることを特徴とするリハビリテーション支援装置

請求項2

請求項1に記載のリハビリテーション支援装置であって、前記屈曲側生体信号センサは、前記生体信号として、前記屈筋を収縮させるために脳から出力されて前記屈筋に対応した屈曲側神経伝達信号と、前記屈筋が収縮する場合に発生する屈曲側筋電位信号と、の少なくとも一方を計測し、前記伸展側生体信号センサは、前記生体信号として、前記伸筋を収縮させるために脳から出力されて前記伸筋に対応した伸展側神経伝達信号と、前記伸筋が収縮する場合に発生する伸展側筋電位信号と、の少なくとも一方を計測することを特徴とするリハビリテーション支援装置。

請求項3

請求項1または請求項2に記載のリハビリテーション支援装置であって、視覚聴覚触覚との少なくとも1つに対して報知する教示手段を備え、該教示手段は、前記屈曲側生体信号センサの出力値を前記屈曲側補正値に基づき補正した屈筋出力信号と、前記伸展側生体信号センサの出力値を前記伸展側補正値に基づき補正した伸筋出力信号と、前記角度センサの回動角度位置とに基づいて出力することを特徴とするリハビリテーション支援装置。

請求項4

請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のリハビリテーション支援装置であって、前記較正手段は、前記角度センサが検出した角度変化量、前記第1のフレームが前記第2のフレームに対して前記角度変化量だけ回動するまでの間に計測される時間、前記角度変化量だけ回動するまでに前記屈曲側生体信号センサおよび前記伸展側生体信号センサの出力値から求まる力積、に基づいて、前記屈曲側補正値および前記伸展側補正値を設定することを特徴とするリハビリテーション支援装置。

請求項5

請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のリハビリテーション支援装置であって、前記角度センサの回動中心と同軸に設けられ前記第1のフレームを前記第2のフレームに対して回動させる駆動ユニットと、前記角度センサの回動中心と同軸に設けられ前記第1のフレームを前記第2のフレームに対して回動させるトルクを検出するトルクセンサと、前記屈曲側生体信号センサ、前記伸展側生体信号センサ、前記角度センサ、前記トルクセンサによって得られる情報、および前記較正手段によって得られる各補正値を基に前記駆動ユニットを作動させる制御部とをさらに備えることを特徴とするリハビリテーション支援装置。

請求項6

請求項5に記載のリハビリテーション支援装置であって、前記制御部は、静止している状態の前記関節に対して予め決められたトルクを前記駆動ユニットによって負荷し、前記較正手段は、前記関節の姿勢を維持するべく前記トルクに抗って前記屈筋および前記伸筋がそれぞれ作用する場合に、前記屈曲側生体信号センサ、前記伸展側生体信号センサ、前記トルクセンサの出力値に基づいて、前記屈曲側補正値および前記伸展側補正値を設定することを特徴とするリハビリテーション支援装置。

請求項7

請求項5に記載のリハビリテーション支援装置であって、前記屈曲側生体信号センサの出力値を前記屈曲側補正値に基づき補正した屈筋出力信号および前記伸展側生体信号センサの出力値を前記伸展側補正値に基づき補正した伸筋出力信号を前記制御部に出力する補正手段を備え、前記制御部は、前記屈筋出力信号と前記伸筋出力信号と前記角度センサの回動角度位置とに基づいて前記駆動ユニットを作動させることを特徴とするリハビリテーション支援装置。

請求項8

請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のリハビリテーション支援装置であって、前記第1のフレームを前記第2のフレームに対して任意の角度に固定する固定具と、前記第1のフレームに取り付けられてこの第1のフレームに付与される曲げ応力を計測する第1の歪ゲージと、前記第2のフレームに取り付けられてこの第2のフレームに付与される曲げ応力を計測する第2の歪ゲージとをさらに備えることを特徴とするリハビリテーション支援装置。

請求項9

請求項8に記載のリハビリテーション支援装置であって、前記較正手段は、前記固定具によって任意の角度に固定された前記第1のフレームと前記第2のフレームとを回動させるべく前記屈筋および前記伸筋がそれぞれ作用する場合に、前記屈曲側生体信号センサ、前記伸展側生体信号センサ、前記第1の歪ゲージ、前記第2の歪ゲージによって得られる情報を基に、前記屈曲側補正値および前記伸展側補正値を設定することを特徴とするリハビリテーション支援装置。

請求項10

請求項3に記載のリハビリテーション支援装置であって、前記教示手段は、少なくとも前記屈筋出力信号と前記伸筋出力信号と前記回動角度位置を表示する表示手段を備えることを特徴とするリハビリテーション支援装置。

請求項11

請求項3に記載のリハビリテーション支援装置であって、前記教示手段は、視覚および触覚に対して報知する模擬ユニットであって、前記第1のフレームおよび前記第2のフレームに対して独立して設けられ、端部が連結部によって回動可能に連結された第1の模擬フレームおよび第2の模擬フレームと、前記連結部に組み込まれて前記第1の模擬フレームと前記第2の模擬フレームとの回動角度位置を検出する模擬体角度センサと、前記模擬体角度センサの回動中心と同軸に設けられて前記第1の模擬フレームに対して前記第2の模擬フレームを回動させる模擬体駆動ユニットと、前記屈曲側生体信号センサの出力値を前記屈曲側補正値に基づき補正した屈筋出力信号、前記伸展側生体信号センサの出力値を前記伸展側補正値に基づき補正した伸筋出力信号、前記角度センサの回動角度位置を、前記模擬体駆動ユニットの出力信号に変換することによって前記第1の模擬フレームおよび前記第2の模擬フレームを回動させる模擬体制御部とを備えることを特徴とするリハビリテーション支援装置。

請求項12

請求項11に記載のリハビリテーション支援装置であって、前記角度センサの回動中心と同軸に設けられ前記第1のフレームを前記第2のフレームに対して回動させる駆動ユニットと、前記角度センサの回動中心と同軸に設けられ前記第1のフレームを前記第2のフレームに対して回動させるトルクを検出するトルクセンサと、前記第1のフレームに取り付けられてこの第1のフレームに付与される曲げ応力を計測する第1の歪ゲージと、前記第2のフレームに取り付けられてこの第2のフレームに付与される曲げ応力を計測する第2の歪ゲージと、前記屈筋出力信号、前記伸筋出力信号、前記角度センサの回動角度位置、前記トルクセンサの検出値、前記第1の歪ゲージおよび前記第2の歪ゲージの検出値に基づいて、前記駆動ユニットを作動させる制御部とを備えることを特徴とするリハビリテーション支援装置。

請求項13

請求項12に記載のリハビリテーション支援装置であって、前記制御部は、前記模擬体角度センサの回動角度位置に基づいて、前記駆動ユニットを作動させ、前記模擬体制御部は、前記屈筋出力信号、前記伸筋出力信号、前記角度センサの回動角度位置、前記トルクセンサの検出値、前記第1の歪ゲージの検出値、前記第2の歪ゲージの検出値に基づいて、前記模擬体駆動ユニットを作動させることを特徴とするリハビリテーション支援装置。

技術分野

0001

本発明は、運動機能障害を有する生体の諸動作に伴いその生体の体表面に生じる生体信号を検出して生体の運動機能回復のためのリハビリテーション支援するリハビリテーション支援装置に関する。

背景技術

0002

医療機関療養所などの施設においては、運動機能障害を有する被験者(生体)の可動部(主に手、腕、肩、足首等の運動部)に対して運動療法による機能回復を目的としたリハビリテーションが行なわれている。この種の医療的リハビリテーションを施す場合、けがや病気など直接的あるいは間接的な要因によって低下してしまった可動部の機能を回復させるために、当該部の周囲の筋肉負荷を加えたり外力を加えて関節の曲げ伸ばしを行ったりすることが行われる。また、負荷や外力を加える方法には、ゴムバンドを用いた簡単な方法から、専用の負荷装置器具を用いる方法までさまざまな方法がある。いずれの場合においてもリハビリテーションは、医者理学療法士指導の基に実施される。

0003

この運動療法によるリハビリテーションを実施する装置として、運動療法装置が特許文献1に開示されている。この装置は、リハビリテーションを受ける被験者の関節や筋力回復状況に応じて、外力によって強制的に動かされる他動運動のほか、等尺運動等張運動、等速運動など被験者が能動的に肢体を動かす自動運動や、抵抗運動などを行えるようにするために、基部から延びるアームと、アームの先端に設けられた把持部を備えている。

0004

アームは、駆動軸を複数有した多軸リンクであり、可動範囲内において把持部を任意の位置に移動するとともに把持部の姿勢を変化させる。アームは、予め設定される架装起動レールに沿って運動する。把持部は、被験者のリハビリテーションの対象となる肢体に装着される。各々の駆動軸は、角度センサ速度センサを備えている。

0005

また、被験者のリハビリテーションの対象となる肢体が能動的に発生している負荷計測するために、肢体の主要な筋肉の筋電情報、アームの位置および姿勢情報、駆動軸に取り付けられたトルクセンサ検出値などを負荷情報として取得することが特許文献1に開示されている。

0006

この負荷情報は、自動介助運動を実施するために利用される。自動介助運動では、被験者が自らの意思で肢体を動かすと、運動療法装置がこのとき得られる負荷情報を基にアーム動作補助することによって、被験者が加えた力以上の動作を被験者の肢体に作用させている。

0007

また、リハビリテーションによって被験者の回復の度合を定量的に解析するための装置として、携帯型筋電図・体動計測器が特許文献2に開示されている。この装置は、生体信号としての生体電位信号を検出する生体電位センサと体センサとを備える。特許文献2においては、体動センサとして加速度センサを利用している。これらのセンサは、被験者の四肢の右側と左側とで、一方を計測部に他方を健常部に、それぞれ対称な位置に取り付けられる。

0008

携帯型筋電図・体動計測器は、各センサから得られた信号を無線送信手段から別置きのパーソナルコンピュータ転送する。センサを装着した被験者の運動状態計測データは、ディスプレイ状に数値データとなって表示される。特許文献2において、医者や理学療法士は、このデータを見ることによって、この被験者に対するリハビリテーションが効いているかどうか定量的に判定する。

0009

被験者のひざ関節に装着されてこの被験者が階段を登る動作を補助する電動補助装置が、特許文献3に開示されている。電動補助装置は、駆動部、角度センサ、圧力センサ、生体信号としての筋電位を検出する筋電センサを備えている。角度センサは、膝関節の角度を検出し、筋電センサは、筋肉の緊張度を検出し、圧力センサは、軸足にかかる体重などの負荷を検出する。この電動補助装置は、これらのセンサの検出結果によって階段を登る動作かどうか判定するとともに、これらセンサの信号をトリガーとして駆動部を作動させている。
特開平10−258100号公報
特開2005−278706号公報
特開平7−163607号公報

発明が解決しようとする課題

0010

医療的リハビリテーションにおいては、例えば、健常であった場合に比べて筋力が低下したり可動範囲が狭まったりしたものを元のように回復させるのであれば、筋を伸ばすようにストレッチを行ったり、筋肉を強化するために繰り返し運動を行ったりするなど、これまでのやり方で十分にその役目を果たしてきた。

0011

しかしながら、脳や脊椎障害によって感覚を失ったり麻痺してしまったりなど運動機能障害が生じている場合は、回復するまでに多大な時間と根気が必要とされるだけでなく回復する可能性が未知数である。そのため、回復することを諦めてしまったり、体のほかの部分でこれまでの動作を行えるように訓練したりするケースが多々あった。

0012

このような場合、運動機能障害が生じてからの時間経過が長くなればなるほど、筋力や可動範囲が減少したりするだけでなく、健常であったときの動作や感覚を被験者が忘れてしまうことがある。特に、日ごろ何気なく行っている動作では、無意識に筋肉を動かしているので、どのようにすれば体が動かせるのかわからないものである。

0013

また、リハビリテーションの運動プログラムは、そのリハビリテーションを受ける被験者にとって適当であるかどうか、医者あるいは理学療法士などの指導者と被験者との間で繰り返し対話が行われることによって、その都度内容が吟味され、決定される。したがって、運動プログラムは、対象部位の障害の程度やその回復の度合のみならず、被験者ごと個人差に応じて内容が異なる。

0014

このとき、リハビリテーションの指導者は、被験者の腕や足に負荷を直接与え、その反応を見たり感覚を聞いたりする場合がある。しかし、日ごろ無意識に筋肉を動かしているため、また感じ方にも個人差があるため、定量的に感覚を伝えることが難しい。したがって、指導者と対象者との間の意思疎通上手く行かないと、適切なリハビリテーションの指導を提供できず、回復を妨げる場合もある。

0015

そこで、本発明は、計測対象となる関節周り物理量とその随意筋の生体信号とに相関性を持たせるとともに、これらを定量的に出力することができるリハビリテーション支援装置を提供することを課題としている。

課題を解決するための手段

0016

本発明に係るリハビリテーション支援装置は、第1のフレームと、第2のフレームと、角度センサと、屈曲側生体信号センサと、伸展側生体信号センサと、較正手段と、記憶部とを備える。第1のフレームは、生体の可動部のうち計測対象となる関節から延びる第1の骨格に沿って装着される。第2のフレームは、関節から第1の骨格と異なる方向へ延びる第2の骨格に沿って装着される。角度センサは、関節の回動軸に対して同軸上に回動中心が配置され第1のフレームと第2のフレームとの間の回動角度位置を検出する。屈曲側生体信号センサは、関節を中心に第1の骨格と第2の骨格とを屈曲させる屈筋に対応した体表面に接触し、屈筋の生体信号を検出する。伸展側生体信号センサは、関節を中心に第1の骨格と第2の骨格とを伸展させる伸筋に対応した体表面に接触し、伸筋の生体信号を検出する。較正手段は、屈曲側生体信号センサの出力値を較正する屈曲側補正値および伸展側生体信号センサの出力値を較正する伸展側補正値を各々設定する。記憶部は、個体ごとに異なる生体信号の個別補正値と、屈曲側補正値および伸展側補正値とを記憶する。

0017

この場合、屈曲側生体信号センサは、生体信号として、屈筋を収縮させるために脳から出力されて屈筋に対応した体表面に流れる屈曲側神経伝達信号と、屈筋が収縮する場合に発生する屈曲側筋電位信号と、の少なくとも一方を計測する。伸展側生体信号センサは、生体信号として、伸筋を収縮させるために脳から出力されて伸筋に対応した体表面に流れる伸展側神経伝達信号と、伸筋が収縮する場合に発生する伸展側筋電位信号と、の少なくとも一方を計測する。

0018

また、他の形態のリハビリテーション支援装置は、さらに、視覚聴覚触覚との少なくとも1つに対して報知する教示手段を備える。この教示手段は、屈曲側生体信号センサの出力値を屈曲側補正値に基づき補正した屈筋出力信号と、伸展側生体信号センサの出力値を伸展側補正値に基づき補正した伸筋出力信号と、角度センサの回動角度位置とに基づいて出力する。

0019

較正手段は、角度センサが検出した角度変化量、第1のフレームが第2のフレームに対して角度変化量だけ回動するまでの間に計測される時間、角度変化量だけ回動するまでに屈曲側生体信号センサおよび伸展側生体信号センサの出力値から求まる力積、に基づいて、屈曲側補正値および伸展側補正値を設定する。

0020

また、他の形態のリハビリテーション支援装置は、さらに駆動ユニットとトルクセンサと制御部とを備える。駆動ユニットは、角度センサの回動中心と同軸に設けられて第1のフレームを第2のフレームに対して回動させる。トルクセンサは、角度センサの回動中心と同軸に設けられ第1のフレームを第2のフレームに対して回動させるトルクを検出する。制御部は、屈曲側生体信号センサ、伸展側生体信号センサ、角度センサ、トルクセンサによって得られる情報、および較正手段によって得られる各補正値を基に駆動ユニットを作動させる。ここで、「情報」とは、屈曲側生体信号センサおよび伸展側生体信号センサの場合、検出した生体信号であり、角度センサおよびトルクセンサの場合、検出した信号あるいはこれによって得られる数値を含む。

0021

屈曲側補正値および伸展側補正値を設定する場合、制御部は、静止している状態の関節に対して予め決められたトルクを駆動ユニットによって負荷する。そして較正手段は、関節の姿勢を維持するべくトルクに抗って屈筋および伸筋がそれぞれ作用する場合の屈曲側生体信号センサ、伸展側生体信号センサ、トルクセンサの出力値に基づいて、屈曲側補正値および伸展側補正値を設定する。

0022

さらに、このリハビリテーション支援装置は、屈曲側生体信号センサの出力値を前記屈曲側補正値に基づき補正した屈筋出力信号および伸展側生体信号センサの出力値を伸展側補正値に基づいて補正した伸筋出力信号を制御部に出力する補正手段を備える。そして制御部は、屈筋出力信号および伸筋出力信号と角度センサの回動角度位置とに基づいて、駆動ユニットを作動させる。

0023

または、他の形態のリハビリテーション支援装置は、さらに固定具と第1の歪ゲージと第2の歪ゲージとを備える。固定具は、第1のフレームを第2のフレームに対して任意の角度に固定する。第1の歪ゲージは、第1のフレームに取り付けられてこの第1のフレームに付与される曲げ応力を計測する第2の歪ゲージは、第2のフレームに取り付けられてこの第2のフレームに付与される曲げ応力を計測する。

0024

このリハビリテーション支援装置において、較正手段は、固定具によって任意の角度に固定された第1のフレームと第2のフレームとを回動させるべく屈筋および伸筋がそれぞれ作用する場合の屈曲側生体信号センサ、伸展側生体信号センサ、第1の歪ゲージ、第2の歪ゲージによって得られる情報を基に、屈曲側補正値および伸展側補正値を設定する。

0025

教示手段の一例は、少なくとも屈筋出力信号と伸筋出力信号と回動角度位置を表示する表示ユニットを備える。または、教示手段の他の一例は、視覚および触覚に対して報知する模擬ユニットである。この模擬ユニットは、第1の模擬フレームと第2の模擬フレームと模擬体角度センサと模擬体駆動ユニットと模擬体制御部とを備える。第1の模擬体フレームおよび第2の模擬体フレームは、第1のフレームおよび前記第2のフレームに対して独立して設けられ、端部が連結部によって回動可能に連結されている。模擬体角度センサは、連結部に組み込まれて第1の模擬フレームと第2の模擬フレームとの回動角度位置を検出する。模擬体駆動ユニットは、模擬体角度センサの回動中心と同軸に設けられて第1の模擬フレームを第2の模擬フレームに対して回動させる。模擬体制御部は、屈筋出力信号、伸筋出力信号、回動角度位置を模擬体駆動ユニットの出力信号に変換して、第1の模擬フレームおよび第2の模擬フレームを回動させる。ここで、屈筋出力信号は、屈曲側生体信号センサの出力値を屈曲側補正値に基づいて補正した信号である。伸筋出力信号は、伸展側生体信号センサの出力値を伸展側補正値に基づいて補正した信号である。回動角度位置は、角度センサで検出される値である。

0026

さらにこのリハビリテーション支援装置は、駆動ユニットとトルクセンサと第1の歪ゲージと第2の歪ゲージと制御部とを備える。駆動ユニットは、角度センサの回動中心と同軸に設けられ第1のフレームを第2のフレームに対して回動させる。トルクセンサは、角度センサの回動中心と同軸に設けられ第1のフレームを第2のフレームに対して回動させるトルクを検出する。第1の歪ゲージは、第1のフレームに取り付けられてこの第1のフレームに付与される曲げ応力を計測する。第2の歪ゲージは、第2のフレームに取り付けられてこの第2のフレームに付与される曲げ応力を計測する。制御部は、屈筋出力信号と伸筋出力信号と角度センサの回動角度位置、トルクセンサの検出値、第1の歪ゲージおよび第2の歪ケージの検出値に基づいて駆動ユニットを作動させる。このとき、屈筋出力信号は、屈曲側生体信号センサの出力値を屈曲側補正値に基づいて補正した信号である。伸筋出力信号は、伸展側生体信号センサの出力値を伸展側補正値に基づいて補正した信号である。

0027

そして、このリハビリテーション支援装置において、制御部は、模擬体角度センサの回動角度位置に基づいて駆動ユニットを作動させ、模擬体制御部は、屈筋出力信号、伸筋出力信号、角度センサの回動角度位置、トルクセンサの検出値、第1の歪ゲージの検出値、第2の歪ゲージの検出値に基づいて模擬体駆動ユニットを作動させる。

発明の効果

0028

本発明に係るリハビリテーション支援装置によれば、計測対象となる関節から延びる第1の骨格と第2の骨格との相対的な回動角度位置、および、この関節を曲げる屈筋およびこの関節を伸ばす伸筋のそれぞれ生体信号を同時にかつ絶対量として検出することができる。したがって、この関節を動かすための筋肉の生体信号と、この関節の動きとに相関性を持たせることができる。

0029

また、本発明のリハビリテーション支援装置は、関節の動きとその関節周りの拮抗筋である屈筋および伸筋の生体信号を同時に検出するとともに、較正手段および記憶部を備えている。したがって、本発明によれば、生体として被験者が装着するたびに生体信号の検出誤差が生じていても、回動角度位置に対する屈曲側生体信号の屈曲側補正値および伸展側生体信号の伸展側補正値を容易に設定できるとともに、検出対象となる関節の動きとその随意筋の各生体信号とを定量的に出力することができる。

発明を実施するための最良の形態

0030

以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。

0031

本発明に係る第1の実施形態のリハビリテーション支援装置1について、図1乃至図10を参照して説明する。リハビリテーション支援装置1は、人体の可動部である関節の動きおよび機能を定量的に計測する装置である。具体的には、リハビリテーション支援装置1を用いて、病気やけがなどによって運動機能障害を負った場合にその関節の動きおよび機能を回復させるためのリハビリテーションに先駆けて、またその過程において、この関節およびその随意筋の機能を定量的に計測することが可能になる。

0032

本実施形態では、生体としての被験者Pの膝関節A1にリハビリテーションを施す際にリハビリテーション支援装置1を適用する場合を例に説明する。図1に示すリハビリテーション支援装置1は、生体計測装置10と、模擬ユニット20と、制御装置30と、表示装置(表示手段)40とを備える。図2乃至図4に示すように、生体計測装置10は、第1のフレーム11と、第2のフレーム12と、関節ユニット13と、屈曲側生体信号センサ14と、伸展側生体信号センサ15とを備えている。

0033

図3および図4に示すように第1のフレーム11は、計測対象となる膝関節A1から延びる第1の骨格としての大腿骨に沿って大腿部B1に装着される。第1のフレーム11は、膝関節A1に近い基部111寄りおよび膝関節A1から離れた先端部112にバンド113,114が取り付けられている。バンド113,114は、伸縮性の少ない柔軟な部材で作られ、被験者Pの大腿部B1の太さに合わせて調整できるように面ファスナ113a,114aを有している。第1のフレーム11の基部111には、第1の歪ゲージ115が取り付けられており、膝を屈曲または伸展させる際に第1のフレーム11に作用する応力を計測する。

0034

第2のフレーム12は、大腿骨(第1の骨格)と反対方向に膝関節A1から延びる第2の骨格としての脛骨に沿って下腿部B2に装着される。第2のフレーム12は、膝関節A1に近い基部121寄りおよび膝関節A1から離れた先端部122にバンド123,124が取り付けられている。バンド123,124は、第1のフレーム11のバンド113,114と同様に、伸縮性の少ない柔軟な部材で作られ、被験者Pの下腿部B2の太さに合わせて調節できるように面ファスナ123a,124aを有している。第2のフレーム12の基部121には、第2の歪ゲージ125が取り付けられており、膝を屈曲または伸展させる際に第2のフレーム12に作用する応力を計測する。第1の歪ゲージ115および第2の歪ゲージ125の信号線115a,125aは、第1のフレーム11に沿って配線される。

0035

関節ユニット13は、図3に示すように、第1のフレーム11と第2のフレーム12との間を回動可能に連結している。関節ユニット13の回動中心130は、膝関節A1の回動軸αと同軸上に配置される。関節ユニット13は、図2に示すように角度センサ131と駆動ユニット132とトルクセンサ133とを内蔵している。角度センサ131は、第1のフレーム11と第2のフレーム12との間の相対的な回動角度位置および回動量θを検出する。角度センサ131としては、例えば、ロータリーエンコーダ可変抵抗器可変コンデンサなどを適用できる。

0036

駆動ユニット132は、回転駆動力を発生するモータ132bと、モータ132bから出力された回転を減速する変速機132cとを備え、膝関節A1を伸展および屈曲させる方向に第1のフレーム11と第2のフレーム12との相対角度を変化させるようにモータ駆動力を伝達して第1のフレーム11または第2のフレーム12を回動させる。モータ132bは、任意の回動角度に停止させることができるとともに回動方向反転でき、かつ回動速度をモータ132bの出力によって調整できる機能を有しており、例えばサーボモータが適用される。トルクセンサ133は、モータ132bの出力に応じて関節ユニット13の回動中心130に作用するトルクを計測する。角度センサ131の信号線131a、駆動ユニット132の動力ケーブル132a、トルクセンサ133の信号線133aは、図4に示すように、第1のフレーム11の長手方向の側面に沿って配線されている。

0037

図3および図4に示すように、屈曲側生体信号センサ14および伸展側生体信号センサ15は、第1のフレーム11の基部111寄りのバンド113の内側に装着されており、その信号線14a,15aは、第1のフレーム11に沿って配線されている。屈曲側生体信号センサ14は、膝関節A1を中心に大腿骨と脛骨とを屈曲させる屈筋として主に働く半膜様筋半腱様筋大腿二頭筋の少なくともいずれかに対応した体表面に接触し、生体信号としての屈曲側神経伝達信号と屈曲側筋電位信号とを計測する。伸展側生体信号センサ15は、膝関節A1を中心に大腿骨と脛骨とを伸展させる伸筋として主に働く大腿四頭筋に対応した体表面に接触し、生体信号としての伸展側神経伝達信号と伸展側筋電位信号とを計測する。

0038

屈曲側神経伝達信号は、膝関節A1を屈曲させる際に脳から発せられる微弱電気信号からなる生体信号である。屈曲側筋電位信号は、屈筋として作用する半膜様筋、半腱様筋、大腿二頭筋などが活動している間に出力される生体電位信号からなる生体信号である。伸展側神経伝達信号は、膝関節A1を伸展させる際に脳から発せられる微弱な電気信号からなる生体信号である。伸展側筋電位信号は、伸筋として作用する大腿四頭筋が活動している間に出力される生体電位信号からなる生体信号である。

0039

屈曲側筋電位信号および伸展側筋電位信号の大きさは、筋活動の強さと相関している。また、屈曲側神経伝達信号および伸展側神経伝達信号の大きさは、屈曲側筋電位信号および伸展側筋電位信号の大きさに相関している。屈曲側神経伝達信号および伸展側神経伝達信号は、屈曲側筋電位信号および伸展側筋電位信号に先駆けて検出される。

0040

つまり、屈曲側神経伝達信号と屈曲側筋電位信号、および、伸展側神経伝達信号と伸展側筋電位信号は、それぞれ一連に出力され、各々屈曲側生体信号センサ14および伸展側生体信号センサ15によって検出される。そこで、説明の便宜上、以降、屈曲側神経伝達信号および屈曲側筋電位信号を総称して「屈曲側生体信号」、伸展側神経伝達信号および伸展側筋電位信号を総称して「伸展側生体信号」とする。

0041

模擬ユニット20は、図1に示すように視覚および触覚に対して報知する教示手段の一例である。この模擬ユニット20は、図1および図2に示すように第1のフレーム11および第2のフレーム12から独立して設けられる第1の模擬フレーム21および第2の模擬フレーム22と、これらを互いに回動可能に連結する連結部23とを備える。連結部23は、模擬体角度センサ231および模擬体駆動ユニット232、模擬体トルクセンサ233を内蔵している。模擬体角度センサ231は、第1の模擬フレーム21と第2の模擬フレーム22との相対的な回動角度位置およびその回動量φを検出する。模擬体角度センサ231としては、例えば、ロータリーエンコーダ、可変抵抗器、可変コンデンサなどが適用される。

0042

模擬体駆動ユニット232は、上記駆動ユニット132と同様に、モータ232bと変速機232cとを内蔵し、出力軸が模擬体角度センサ231の回動中心と同軸に設けられて第1の模擬フレーム21に対して第2の模擬フレーム22を回動させる。モータ232bは、駆動ユニット132のものと同じように任意の回動角度で停止し、伸展および屈曲のいずれの方向にも回動できるとともに、その回動速度を出力に応じて自由に変化させることができるものとして、例えばサーボモータを適用する。

0043

また、模擬ユニット20は、第1の模擬フレーム21および第2の模擬フレーム22にそれぞれ歪ゲージ215,225を備える。そのため、模擬ユニット20は、連結部23の模擬体トルクセンサ233と、第1の模擬フレーム21および第2の模擬フレーム22の歪ゲージ215,225によって模擬ユニット20に作用する荷重を計測することができる。

0044

制御装置30は、コンピュータからなり、図2に示すように、較正手段31と制御部32と模擬体制御部33と記憶部34と補正手段35とを有する。また、制御装置30は、後述する図5図8図9図10に示す制御処理を実行するように予め各制御プログラムが設定されている。

0045

較正手段31は、同時に計測される屈曲側生体信号センサ14、伸展側生体信号センサ15、角度センサ131、トルクセンサ133、第1の歪ゲージ115、第2の歪ゲージ125の計測値を制御部32からの指示に従ってそれぞれ読み込む。較正手段31は、被験者Pごとおよび対象関節ごとに異なる基準電位を較正する個別補正値、屈曲側生体信号センサ14の出力値を較正する屈曲側補正値、伸展側生体信号センサ15の出力値を較正する伸展側補正値を各々設定する。この較正手段31による個別補正値、屈曲側補正値、伸展側補正値の設定は、制御手段による所謂キャリブレーション処理のことである。

0046

制御部32は、CPU(Central processing Unit)であり、屈曲側生体信号センサ14と伸展側生体信号センサ15と角度センサ131とトルクセンサ133と模擬体角度センサ231とによって得られる情報、および較正手段35から得られる屈曲側補正値と伸展側補正値とに基づいて、駆動ユニット132のモータ132bを制御する。生体計測装置10のセンサのうち、屈曲側生体信号センサ14および伸展側生体信号センサ15から出力される信号(情報)は、較正手段31および補正手段35に入力される。そのほかのセンサ、本実施形態では、屈曲側生体信号センサ14、伸展側生体信号センサ15、第1の歪ゲージ115、第2の歪ゲージ125、角度センサ131、トルクセンサ133から出力される信号は、較正手段31に入力されるとともに、物理量の情報として制御部32にも入力される。

0047

ここで、各センサによって得られる情報とは、屈曲側生体信号センサ14および伸展側生体信号センサ15の場合、検出した生体電位信号からなる生体信号であり、角度センサ131と模擬体角度センサ231の場合、回動角度位置を示す検出信号あるいはこれによって得られる数値データであって、トルクセンサ133の場合、駆動ユニット132に作用するトルクを示す検出信号あるいはこれによって得られる数値データである。

0048

また、制御部32は、駆動ユニット132のモータ132bを作動させるトリガー信号として、屈筋出力信号に含まれる屈曲側生体信号の屈曲側神経伝達信号成分、および伸筋出力信号に含まれる伸展側生体信号の伸展側神経伝達信号成分を利用する。これにより、駆動ユニット132を有する生体計測装置10は、これを装着している被験者Pに、動作に対する遅れをほとんど感じさせない。

0049

模擬体制御部33は、屈筋出力信号、伸筋出力信号、角度センサ131の回動角度位置および模擬体角度センサ231の回動角度位置に基づいて、模擬体駆動ユニット232を制御し、第1の模擬フレーム21および第2の模擬フレーム22を回動させる。また、模擬体制御部33は、模擬体駆動ユニット232のモータ232bを作動させるトリガー信号として、制御部32と同様に、屈筋出力信号に含まれる屈曲側生体信号の屈曲側神経伝達信号成分、および伸筋出力信号に含まれる伸展側生体信号の伸展側神経伝達信号成分を用いる。

0050

記憶部34は、制御装置30に内蔵されるメモリーであって、被験者Pごとに異なる生体信号の個別補正値、較正手段31によって設定される屈曲側補正値および伸展側補正値を記憶する。補正手段35は、屈曲側生体信号センサ14の出力を屈曲側補正値に基づいて補正し、伸展側生体信号センサ15の出力を伸展側補正値に基づいて補正する。そして、屈曲側補正値に基づいて補正された屈筋出力信号、伸展側補正値に基づいて補正された伸筋出力信号、および回動角度位置を、制御部32と模擬体制御部33とのそれぞれに出力する。

0051

表示装置40は、視覚に対して報知する教示手段の一例であって、制御部32を介して、計測された各生体信号等の計測データの数値やグラフ画面41に表示するモニタである。画面41に表示されるデータとして、例えば、屈曲側生体信号センサ14および伸展側生体信号センサ15の出力値、角度センサ131の回動角度位置、トルクセンサ133の検出値、第1の歪ゲージ115および第2の歪ゲージ125の検出応力値、較正手段31が設定した屈曲側補正値および伸展側補正値、計測対象部位ごとに異なる個別補正値などがある。また、画面41の表示方法としては、仮想空間を設定して模擬ユニット20に相当する図を表示してもよい。

0052

以上のように構成されたリハビリテーション支援装置1は、図5乃至図10に示す手順および方法によって設定され、リハビリテーションに適用される。まず、被験者Pごとおよび計測対象となる関節ごとに異なる個別補正値を図5に示す制御処理に従って初期設定を行なう。ここでは、図3および図4に示すように生体計測装置10を被験者Pの右足に装着した場合を一例として説明する。

0053

まず、生体計測装置10が被験者Pの右足(膝関節A1)に装着されると、電源スイッチをオンに操作されることで生体計測装置10が起動される。このときの生体計測装置10の装着作業としては、屈筋となる半膜様筋、半腱様筋、大腿二頭筋のうち生体信号を計測しやすい体表面に屈曲側生体信号センサ14を貼り付け、伸筋となる大腿四頭筋の生体信号を計測しやすい体表面に伸展側生体信号センサ15を貼り付ける。そして、生体計測装置10は、関節ユニット13の回動中心130が被験者Pの膝関節A1の回動軸αと同軸になるように配置され、バンド113,114,123,124で被験者Pの右足に固定される。第1のフレーム11に取り付けられているバンド113,114が被験者Pのの両端に巻きつけられることによって、屈曲側生体信号センサ14および伸展側生体信号センサ15が被験者Pの屈筋および伸筋にそれぞれ押し当てられる。

0054

図5において、制御装置30は、生体計測装置10の電源スイッチがオンに操作されたか否かをチェックする(S1)。S1において、生体計測装置10の電源スイッチがオンであるときは、S2に進む。

0055

次に、被験者Pが椅子に腰をかけて屈筋にも伸筋にも力が入らない脱力状態において、屈曲側生体信号センサ14および伸展側生体信号センサ15でそれぞれ基準電位(生体信号)を計測し、計測された屈曲側および伸展側の基準電位を記憶部34に記憶させる(S2)。引き続き脱力状態で、医師や理学療法士などリハビリテーションの指導者Tの介助によって、被験者Pの膝関節A1を受動的に動かす。この膝関節A1の可動範囲を関節ユニット13の角度センサ131により計測する(S3)。角度センサ131によって計測された屈曲側および伸展側の回動角度位置から可動範囲を計測し、記憶部34に記憶させる(S4)。

0056

可動範囲は、筋力に因らない膝関節A1の柔軟性によって回動し得る範囲であって、筋力によって能動的に動かすことのできる動作範囲とは異なる。可動範囲は、その後実施されるリハビリテーションにおいてや筋を痛めないために、計測される。

0057

この膝関節A1の可動範囲を計測する際は、被験者Pの自らの意思によって図6に示すように下腿部B2を振り上げる伸展動作を行う。筋力が衰えたり、筋が萎縮して可動範囲が狭くなったり、あるいは運動機能障害のためほとんど動かなかったりしている場合は、可動範囲以内で筋力を計測する。

0058

次に被験者Pの意思によって少しでも伸筋が働けば膝関節A1が伸展するので、膝関節A1を動作させると共に、膝関節A1の回動角度を角度センサ131によって計測する(S5)。続いて、S5aにおいて、角度センサ131によって計測された回動角度がゼロ以上であれば、S6に進み、回動角度変化量とともに屈曲側生体信号センサ14および伸展側生体信号センサ15によって検出される生体信号(電位信号)を計測する。

0059

次に、被験者Pは自らの意思によって膝関節A1の屈曲運動を行う。例えば、被験者Pが椅子に着座した姿勢で膝関節A1を屈曲させることが困難である場合は、ベッドにうつ伏せに寝て下腿部B2を立て起こす動作、あるいは、直立して下腿部B2を持ち上げる動作を行ってもよい。そして、伸展動作の場合と同様に膝関節A1の可動範囲以内で筋力を出して、このときの回動角度位置の変化量を角度センサ131によって計測する(S7)。この角度センサ131によって計測された回動角度を記憶部34に記憶させる(S8)。

0060

次のS8aにおいて、角度センサ131によって計測された回動角度がゼロ以上であれば、S9に進み、屈曲側生体信号センサ14および伸展側生体信号センサ15によって検出される生体信号(電位信号)を計測し、屈曲動作によって得られた回動角度位置と伸筋および屈筋の生体信号とを、記憶部34に記憶させる。

0061

較正手段31により、各々の生体信号の計測値とその値が計測されたときの回動角度位置とを関連付ける(S10)。また、各々の計測値を表示装置40に出力して画面41に数値やグラフなどを表示させる(S11)。これにより、指導者Tは、表示装置40の画面41に表示された計測値を確認することによって、屈曲側生体信号センサ14および伸展側生体信号センサ15がそれぞれ屈筋および伸筋に対応して貼り付けられているか、またその貼り付け位置によって生体信号として十分な値が検出できているか即座に確認することが可能になる。

0062

このとき、下腿部B2に作用する重力の影響の補正値や第2のフレーム12に係る重量の影響の補正値をさらに加えることにより、より正確な相関関係を導き出すことができる。上記関連付けの結果、較正手段31により、回動角度位置と屈曲側生体信号と伸展側生体信号との相関関係を決定する。そして、角度センサ131によって検出される回動角度変化量、第1のフレーム11と第2のフレーム12とがこの回動角度変化量だけ回動するまでに計測される時間、この回動角度変化量だけ回動する間に屈曲側生体信号センサ14および伸展側生体信号センサ15で計測された電位の変化の力積に基づいて、屈曲側動作補正値および伸展側動作補正値を設定する(S12)。続いて、S12に設定された屈曲側動作補正値および伸展側動作補正値を記憶部34に記憶させる(S13)。屈曲側動作補正値は、屈曲側補正値の一部であり、伸展側動作補正値は、伸展側補正値の一部である。これで、初期設定処理が終了する。

0063

上記初期設定処理が終了すると、被験者Pの伸展側および屈曲側の筋力とそのときの生体信号との関係を計測し、最大筋力を出しているときの生体信号の出力調整処理、および、段階的に与えられる負荷に対する筋力を発揮するための生体信号の計測を行なう。なお、上記初期設定処理および出力調整処理は、生体計測装置10が被験者Pに装着される度に行われる。

0064

図7に示すように、出力調整処理は、第1のフレーム11と第2のフレーム12との相対角度が関節の可動範囲の中間程度となる角度に固定された状態で、図8に示すフローチャートに従って行われる。膝関節A1は、図7においてほぼ直角に曲げられているが、筋が萎縮して可動範囲が狭まっている場合や、筋力を発揮できる範囲が限られている場合などであっても、先の初期設定によって回動角度位置との関係がわかっているので、図7に示す姿勢以外で出力調整処理を行ってもよい。

0065

図8に示すように、制御装置30は、リハビリテーション支援装置1に接続されている生体計測装置10の駆動ユニット132が駆動可能であることをチェックする(S21)。このS21において、駆動ユニット132が駆動可能である場合は、駆動ユニット132のモータ132bの駆動力を付与することにより第1のフレーム11と第2のフレーム12との相対角度が変わらないように固定する(S22)。

0066

また、S21において、駆動ユニット132が駆動しない場合、別途用意される固定具16を装着して、第1のフレーム11と第2のフレーム12との相対角度が変わらないように関節ユニット13を拘束するように表示装置40に表示する(S23)。

0067

尚、固定具16によって第1のフレーム11と第2のフレーム12とを固定する場合、関節ユニット13を中心に屈曲および伸展させる荷重と第1の歪ゲージ115および第2の歪ゲージ125の出力値との関係について予め較正しておく。

0068

被験者Pがこの状態で伸展する方向に最大筋力を加えるように表示装置40に表示して被験者Pに指示する(S24)。このとき、屈曲側生体信号センサ14および伸展側生体信号センサ15によって各々の生体信号を計測するとともに、関節周りの物理量として、トルク、回動角度位置、第1のフレーム11および第2のフレーム12に作用する応力をそれぞれ計測する(S25)。トルクは、駆動ユニット132の回動軸に取り付けられたトルクセンサ133によって計測される。回動角度位置は、角度センサ131によって計測される。第1のフレーム11に作用する応力は、第1の歪ゲージ115によって計測され、第2のフレーム12に作用する応力は、第2の歪ゲージ125によって計測される。

0069

次に同じ状態で被験者Pに、屈曲する方向に最大筋力を加えるように表示装置40に表示して指示する(S26)。このときも屈曲側生体信号センサ14および伸展側生体信号センサ15によって各々の生体信号が計測されるとともに、関節周りの物理量として、トルク、回動角度位置、第1のフレーム11および第2のフレーム12に作用する応力をそれぞれ計測する(S27)。伸展動作および屈曲動作によって計測されたトルクおよび応力は、計測対象となった膝関節A1が発揮している筋力のデータに変換される。

0070

なお、駆動ユニット132が駆動しない場合は、固定具16によって第1のフレーム11と第2のフレーム12とが一体的に固定される。したがって、予め第1のフレーム11と第2のフレーム12と固定して、外力と第1の歪ゲージ115および第2の歪ゲージ125の応力値との関係を予め計測しておけば、第1の歪ゲージ115および第2の歪ゲージ125の応力を計測することによって、伸展あるいは屈曲させようとする力の大きさを求めることができる。

0071

このように計測された生体信号と関節周りの物理量、およびこの物理量から求まる筋力の計測データを較正手段31によって当該物理量と関連付ける(S28)。また、生体信号と物理量と筋力のデータとは、それぞれ記憶部34に記憶されるとともに、制御部32を介して表示装置40に出力されて表示装置40の画面41に数値やグラフによって表示される(S29)。生体信号と関節周りの物理量と筋力とが数値やグラフによって定量的に可視化されることにより、被験者Pの意思と実際に作用している筋力との関係がわかりやすくなる。そして、指導者Tが被験者Pの対象部位の状態を詳しく知ることができる。したがって、被験者Pと指導者Tとの意思疎通が深まる。

0072

上記S28において、較正手段31により、屈曲側生体信号と屈曲側筋力とを関連付ける屈曲側出力補正値、および伸展側生体信号と伸展側筋力とを関連付ける伸展側出力補正値がそれぞれ設定される。設定された各々の補正値は、記憶部34に記憶される。また、屈曲側出力補正値は、屈曲側補正値の一部であって、屈曲側動作補正値と併せて用いられる。伸展側出力補正値は、伸展側補正値の一部であって、伸展側動作補正値と併せて用いられる。

0073

さらに、S30では、視覚および触覚に対して報知する教示手段として模擬ユニット20の模擬体制御部33により、屈曲側生体信号センサ14の出力値に屈曲側補正値を含めた屈筋出力信号、伸展側生体信号センサ15の出力信号に伸展側補正値を含めた伸筋出力信号、角度センサ131の回動角度位置を、模擬体駆動ユニット232の出力信号に変換する。

0074

模擬ユニット20は、被験者Pが計測対象部である膝関節A1を可動範囲以内で動かすことに対して、同期しかつその回動量φおよび回動速度を一致させて動くように、設定される。この状態で、被験者Pの実際の膝関節A1の屈曲動作および伸展動作を模擬ユニット20で再現する(S31)。このように、被験者Pの筋力によって模擬ユニット20を実際に動かすことによって、対象となる関節を動かす随意筋の生体信号とそれに伴う動作との関係が感覚的にわかりやすく、被験者Pと指導者Tとの間でリハビリテーションの実施計画やその内容について、また、回復の度合いなどを確認しやすい。

0075

被験者Pが自らの筋力で動かすことができる動作範囲に対して、膝関節A1の可動範囲に余裕のある場合は、生体信号の誤差によって膝関節A1の可動範囲を超えない程度に伸展側拡張補正値および屈曲側拡張補正値を加え、模擬ユニット20の回動量φを拡張する。このときの伸展側拡張補正値および屈曲側拡張補正値を、記憶部34に記憶させる(S32)。

0076

被験者Pの生体信号と動作との相関関係について模擬ユニット20で確認が取れたら、伸筋出力信号および屈筋出力信号を駆動ユニット132の出力信号に変換する(S33)。このとき、上記屈曲側拡張補正値、伸展側拡張補正値を含めてもよい。最後に、駆動ユニット132の固定状態解除し、関節ユニット13の固定を解除する(S34)。また、固定具16によって固定されていた場合は、手動作業によりこの固定具16を取り外す。

0077

次に、制御装置30は、計測対象となる関節を中心とした伸展方向および屈曲方向の複数段階の負荷に対する各々の筋力の計測を図9に示すフローチャートに従って行う。制御装置30は、生体計測装置10の電源スイッチがオンに操作されたか否かをチェックする(S41)。S41において、生体計測装置10の電源スイッチがオンであるときは、S42に進む。負荷を与える手段として駆動ユニット132を備えていることが好ましいが、錘やバネ力によって付与してもよい。また、先に初期設定および出力調整をした直後であればそのままこの測定に移行される。

0078

被験者Pの生体信号に対する補正値を記憶部34から読み込む(S42)。続いて、記憶部34から読み込んだ屈曲側動作補正値および屈曲側出力補正値を基に屈曲方向の負荷を設定する(S43)。次に、駆動ユニット132のモータ132bを駆動して膝関節A1に負荷を与える(S44)。

0079

そして、被験者Pが駆動ユニット132から与えられた負荷に対して膝関節A1が動かないように力を入れて保持するように表示装置40に表示して指示する(S45)。このときの伸展側生体信号および屈曲側生体信号とともに、物理量としてトルクセンサ133で検出されたトルク、角度センサ131で検出された回動角度位置、第1の歪ゲージ115および第2の歪ゲージ125に生じた応力の各データ読み込んでそれぞれ記憶部34に記憶する(S46)。

0080

次に屈曲側出力補正値に基づいた複数段階の負荷が付与されて必要なデータが取得されたか否かをチェックする(S47)。必要なデータが全て得られない場合は、負荷が弱すぎる可能性が高いので、S47aに進み、駆動ユニット132から与えられる負荷を徐々に増大させるように負荷の設定を変えてS43〜S47の処理を再度実行する。また、上記S47において、屈曲側について必要なデータが揃ったら、屈曲側の筋力と生体信号との関係の屈曲側筋力補正値を較正手段31によって設定する(S48)。

0081

S48で上記屈曲側筋力補正値が設定されると、次に、伸展側動作補正値および伸展側出力補正値を基に伸展方向の負荷を設定する(S49)。続いて、駆動ユニット132のモータ132bを駆動して膝関節A1に負荷を与える(S50)。被験者Pに対し、与えられた負荷に対して膝関節A1が動かないように力を入れて保持するように表示装置40に表示して指示する(S51)。このときの伸展側生体信号および屈曲側生体信号とともに、物理量としてトルクセンサ133で検出されたトルク、角度センサ131で検出された回動角度位置、第1の歪ゲージ115および第2の歪ゲージ125に生じた応力の各データ読み込み各計測データを記憶部34に記憶する(S52)。

0082

続いて、上記伸展側出力補正値に基づいた複数段階の負荷が付与されて必要なデータが取得されたか否かをチェックする(S53)。必要なデータが全て得られない場合は、負荷が弱すぎる可能性が高いので、S53aに進み、駆動ユニット132から与えられる負荷を徐々に増大させるように負荷の設定を変えてS49〜S53の処理を再度実行する。また、上記S53において、伸展側について必要なデータが全て揃ったら、伸展側の筋力と生体信号との関係の伸展側筋力補正値を較正手段31によって設定する(S54)。

0083

各々設定された屈曲側筋力補正値および伸展側筋力補正値は、記憶部34に記憶させる(S55)。また、付与された屈曲側の複数段階の負荷および伸展側の複数段階の負荷と、計測された屈曲側生体信号および伸展側生体信号との数値やグラフを作成して表示装置40に表示させる(S56)。これらの計測によって設定された屈曲側筋力補正値は、屈曲側補正値の一部であり、伸展側筋力補正値は、伸展側補正値の一部である。

0084

以上のように、このリハビリテーション支援装置1は、生体計測装置10をリハビリテーションの対象となる関節(例えば、膝関節A1)に対して装着し、その生体信号と筋力との相関関係および伸展または屈曲による回動角度位置との相関関係が簡単な動作によって、計測することができる。また、リハビリテーション支援装置1は、被験者Pのリハビリテーションの対象となっている関節の可動範囲や随意筋の筋力などの物理量と生体信号とに相関性を持たせて計測することができ、かつ、これらを定量的に出力する。したがって、教示手段として、視覚に対して報知する表示装置40や、視覚および触覚に対して報知する模擬ユニット20を備えることで、これまで定量的に評価することが困難であった被験者Pの筋力や感覚について、リハビリテーションを指導する医師や理学療法士など指導者Tに対して的確に伝えることができるようになる。

0085

そこで、模擬ユニット20を活用したリハビリテーションについて、図10に示すフローチャートを参照して説明する。まず、制御装置30は、生体計測装置10の電源スイッチがオンに操作されたか否かをチェックする(S61)。S61において、生体計測装置10の電源スイッチがオンであるときは、S62に進む。

0086

被験者Pの筋力計測は、前述した出力調整処理によって、屈曲側出力補正値および伸展側出力補正値が設定されるので、過去の計測データと比較補正することによって、近似補正することも可能である。初期設定処理および出力調整処理が行われる過程で、記憶部34から前回の補正値として基準生体信号、屈曲側補正値、伸展側補正値、屈曲側拡張補正値、伸展側拡張補正値を読み込み比較および再設定処理を行なう(S62)。また、予め記憶部34に記憶されている各補正値を用いて模擬ユニット20を操作し、動作確認を行うだけでもリハビリテーションを開始することは可能である。

0087

図1及び図2に示されるように、模擬ユニット20は、連結部23に角度センサ231、模擬体トルクセンサ233を備え、第1の模擬フレーム21および第2の模擬フレーム22にそれぞれ歪ゲージ215,225を備える。これらによって検出されるトルクおよび応力は、制御装置30の制御部32および模擬体制御部33にフィードバックされ、生体計測装置10の駆動ユニット132および模擬ユニット20の模擬体駆動ユニット232の動作に反映される。

0088

模擬ユニット20を被験者Pが装着している生体計測装置10とリンクさせるに際して模擬ユニット20を主体とするか、生体計測装置10を主体とするかを選択指示する(S63)。S63において、生体計測装置10を主体とする方が選択された場合は、S64に進み、被験者Pが膝関節A1の屈筋および伸筋に力を加えて膝関節A1を動作させるように表示装置40に表示する。

0089

続いて、生体計測装置10に設けられたトルクセンサ133で検出されたトルク、角度センサ131で検出された回動角度位置、第1の歪ゲージ115および第2の歪ゲージ125に生じた応力の各データ読み込み、屈曲側および伸展側の生体信号計測と物理量計測とを行って各計測データを記憶部34に記憶する(S65)。

0090

補正手段35により記憶部34から呼び出された補正値とS65で計測された各計測データ値とを基に、伸筋出力信号および屈筋出力信号を制御部32と模擬体制御部33とに出力する(S66)。

0091

制御部32からの駆動信号により駆動ユニット132のモータ132bを制御し、模擬体制御部33が模擬体駆動ユニット232のモータ232bを制御することによって、駆動ユニット132および模擬体駆動ユニット232を連動させる(S67)。

0092

また、上記S63において、模擬ユニット20を主体とする方が選択された場合は、医師や理学療法士などリハビリテーションの指導者Tが模擬ユニット20に伸展および屈曲の負荷を加えるように表示装置40に表示させる(S68)。

0093

模擬体角度センサ231により検出された回動角度位置、連結部23に設けられた模擬体トルクセンサ233により検出されたトルク、第1の模擬フレーム21および第2の模擬フレーム22に設けられた歪ゲージ215,225の応力値を読み込んで、模擬ユニット20の物理量を計測する(S69)。

0094

続いて、S69で計測されたトルクおよび応力値を外力として、また回動角度量を移動量として、それぞれ制御部32に出力する(S70)。次に制御装置30は、屈筋出力信号および伸筋出力信号とともに模擬ユニット20から伝えられた外力を足し合わせた結果を基に生体計測装置10の駆動ユニット132に駆動信号を出力してモータ132bを駆動し、生体計測装置10を模擬ユニット20に連動させる(S71)。

0095

この結果、被験者Pは、生体計測装置10が模擬ユニット20に連動することで膝関節A1に指導者Tによって屈曲または伸展の力が加えられたかのように感じる。また、指導者Tも、被験者Pが膝関節A1を動かす動作に連動する模擬ユニット20を触ることによって、被験者Pが加えている力を感じることができる。つまり、このリハビリテーション支援装置1は、生体計測装置10と模擬ユニット20とが連動するシステム構成になっており、いわゆるバイラテラルサーボシステムを形成する。

0096

次のS72で終了操作が行なわれないときは、上記S63に戻り、S63〜S71の処理を繰り返す。また、S72で終了操作が行なわれたときは、生体計測装置10と模擬ユニット20との間のリンクを解除する(S73)。

0097

リハビリテーション支援装置1は、生体信号と筋力および関節の回動角度に相関関係を持たせるとともに定量的に出力するので、このバイラテラルサーボシステムを構築することができている。バイラテラルサーボシステムとは、位置と力との両方の情報が伝達されるシステムで、リンクされたものどうしが双方の位置や角度情報と力の情報を共有することによって、相手側の装置をこちら側から操作することができるとともに、相手側に付与されている力を感じることができるシステムである。双方向通信によって時差が生じないのであれば、生体計測装置10と模擬ユニット20とが離れていてもよい。そこで、このリハビリテーション支援装置1は、インターネットなどのネットワークを利用し、生体計測装置10と模擬ユニット20とをリンクさせ、遠隔地の被験者Pの様子を模擬ユニット20によって確認することもできる。

0098

リハビリテーション支援装置1を使えば、さらに次のようなことが行える。例えば、脚の筋力が衰えている場合、まず、駆動ユニット132を装備する生体計測装置10により被験者Pの脚の筋力と生体信号との相関関係を求める。そして、被験者Pの脚の筋力を補うように駆動ユニット132のモータ出力増幅させるアシスト値を屈筋出力信号および伸筋側出力信号にそれぞれ加える。この結果、被験者Pの不足する筋力が駆動ユニット132の駆動力によって補われるので、他人の介助なしに歩行することが可能になる。被験者Pの筋力が回復するにつれて、このアシスト値を徐々に小さくするように制御プログラムを作成することにより、被験者Pが普段の生活をしながらリハビリテーションを行なうことが可能になる。

0099

また、骨折などによりギプスで拘束していたために、被験者Pの筋力が衰えるとともに関節の可動範囲が狭くなってしまっている場合は、駆動ユニット132を装備する生体計測装置10を用い、アシスト値を加えるとともに、生体計測装置10の回動量θを設定する屈曲側拡張補正値および伸展側拡張補正値を加え、その関節の可動範囲を少し超えるようにする。このようにすることによって、被験者Pは、自分の意思で様子を見ながら関節の可動範囲を広げることができる。

0100

また、このリハビリテーション支援装置1は、生体計測装置10にアシスト値を加える代わりに、屈筋出力信号と伸筋出力信号を打ち消す負荷を駆動ユニット132から与えることもできる。これにより、被験者Pの衰えた筋力の強化を積極的に行うことができる。

0101

このように、リハビリテーション支援装置1は、計測対象となっている関節周りの物理量とその関節の随意筋の生体信号とに相関関係をもたせることによって、生体信号と筋力とを定量的な値として出力することができる。したがって、これらの値を利用して表示装置40や模擬ユニット20といった教示手段によって、視覚、感覚、聴覚に対して報知することで、被験者Pとその指導者Tとの間の意思疎通が測りやすくなり、これまで伝え辛かった筋肉や関節の感覚を容易に伝えることができるようになる。また、被験者Pが感じていることをうまく言葉で言い表すことができない場合や、運動機能障害とともに言語障害を負っている場合でも、指導者Tは、模擬ユニット20を生体計測装置10にリンクさせることで被験者Pの検査対象部位の状態を的確に知ることができる。

0102

このリハビリテーション支援装置1は、リハビリテーションの対象となる被験者Pの関節に装着され、その関節の随意筋の生体信号を読み取る。そして、関節周りの物理量と生体信号との相関関係を基に、生体計測装置10に組み込まれている駆動ユニット132で介助動作を行うことができる。したがって、被験者Pが頚椎脊柱の損傷など脳からの神経伝達系に障害が生じていることに起因する運動機能障害に対しても、リハビリテーションの対象となる関節を動かそうとするために体の他の部位に現れる神経伝達信号を随意筋のトリガーとして利用し、この随意筋を活性化させることも可能である。

0103

次に膝関節A1以外の関節にこのリハビリテーション支援装置1を適用する場合について、第2から第4の実施形態として以下に説明する。各実施形態のリハビリテーション支援装置1は、図2に示したシステムブロック図と同じ構成を備える。したがって、第1の実施形態において詳述した各構成と同じ機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、制御装置30および模擬ユニット20は、第1の実施形態と同じであるので、該当する説明および図面を参酌するものとして、以下の記載から割愛する。

0104

本発明に係る第2の実施形態のリハビリテーション支援装置1に適用される生体計測装置10Aは、図11から図13を参照して説明する。この生体計測装置10Aは、股関節A2の伸展動作および屈曲動作を対象として作られている。したがって、外旋内旋外転内転についての計測を許容していない。生体計測装置10は、図11および図12に示すように第1のフレーム11と第2のフレーム12と関節ユニット313と屈曲側生体信号センサ14と伸展側生体信号センサ15とを備える。

0105

第1のフレーム311は、下端311aが関節ユニット313の固定側に連結され、上端311bが股関節A2から延びる骨盤(第1の骨格)の腸骨稜に向かって延び後方へ回り込んでいる。股関節A2から離れた側の第1のフレーム311の上端311bに取り付けられたバンド314は、被験者Pの腰に巻きつけられている。腰に巻きつけたバンド314がずり上がらないように、股の間に補助帯を通してもよい。また、第2のフレーム312は、大腿骨(第2の骨格)に沿って配置され、上端321がバンド323及び関節ユニット313の回動側に連結され、下端322がバンド324に連結されている。尚、バンド314,323,324は、前述した第1の実施の形態のバンド114,123,124と同じ構成になっている。

0106

図11および図12に示すように、第1のフレーム311と第2のフレーム312とを連結する関節ユニット313は、股関節A2の伸展および屈曲の動作の回動軸αと同軸に配置されている。関節ユニット313は、第1の実施形態の関節ユニット13と同様に、角度センサ131と駆動ユニット132とトルクセンサ133とを内蔵している。

0107

屈曲側生体信号センサ14は、図12に示すように股関節A2の屈曲動作のときに随意筋として主に働く腸腰筋大腿筋膜張筋などに対応する体表面に貼り付けられる。伸展側生体信号センサ15は、図11に示すように股関節A2の伸展動作のときに随意筋として主に働く大殿筋に対応する体表面に貼り付けられる。屈曲側生体信号センサ14および伸展側生体信号センサ15が貼り付けられた箇所は、いずれも動作に伴って表皮が大きく伸縮するので、信号線14a、15aにゆとりを持たせてある。

0108

この生体計測装置10Aは、図1に示した被験者Pが装着している生体計測装置10のように、膝関節A1用の生体計測装置10と大腿部B1に沿って配置されるフレームが一続きに作られていてもよい。この場合、大腿骨の長さは、被験者Pごとに異なるので、当然長さ調整機構を有している。

0109

股関節A2周りの物理量および随意筋となる腸腰筋、大腿筋膜張筋、大殿筋などの生体信号を計測する場合、図13に示すように直立姿勢で大腿部B1を上げ下ろしする動作で行われる。直立していることが困難な場合は、図1図6および図7のように着座姿勢でもよいし、ベッドに横たわった状態のいずれでも実施することができる。ただし、姿勢によって下肢にかかる重力の条件が異なるので、これを加味する必要がある。このような場合は、物理量と生体信号との相関関係を姿勢毎に記憶部34に記憶しておけばよい。

0110

本発明に係る第3の実施形態のリハビリテーション支援装置1に適用される生体計測装置10Bについて、図14および図15を参照して説明する。この生体計測装置10Bは、肘関節A3の伸展動作および屈曲動作を対象として作られており、図14および図15に示すように、第1のフレーム411と第2のフレーム412と関節ユニット413と屈曲側生体信号センサ14と伸展側生体信号センサ15とを備える。

0111

第1のフレーム411は、上腕骨(第1の骨格)に沿って配置され、肘関節A3に近い側および遠い側の2箇所に設けられたバンド413,414で上腕部B3に固定されている。第2のフレーム12は、となる尺骨または橈骨(第2の骨格)に沿って配置され、肘関節A3に近い側および遠い側の2箇所に設けられたバンド423,424で前腕部B4に固定されている。

0112

また、生体計測装置10Bの第1のフレーム411と第2のフレーム412とを連結する関節ユニット413は、第1の実施形態の生体計測装置10と同様に、角度センサ131と駆動ユニット132とトルクセンサ133とを内蔵している。関節ユニット13の回動中心130は、肘関節A3の伸展および屈曲の動作の回動軸αと同軸に配置されている。つまり、この生体計測装置10は、肘関節A3の回内回外動作には対応していない。

0113

屈曲側生体信号センサ14は、図14に示すように肘関節A3の屈曲動作のときに随意筋として主に働く上腕二頭筋および上腕筋に対応する体表面に貼り付けられる。伸展側生体信号センサ15は、図15に示すように肘関節A3の伸展動作のときに随意筋として主に働く上腕三頭筋に対応する体表面に貼り付けられる。図14および図15において屈曲側生体信号センサ14および伸展側生体信号センサ15は、バンド413,414から離れた位置に貼り付けられている。これら屈曲側生体信号センサ14および伸展側生体信号センサ15は、生体信号をもっとも検出しやすい位置に張り付けられていればよいので、肘関節A3に近い側のバンド413の内周面に配置してもよい。

0114

この生体計測装置10Bを用いて肘関節A3周りの物理量および随意筋となる上腕二頭筋、上腕筋、上腕三頭筋の生体信号を計測する場合、図14および図15に示すように、上体を起こした姿勢でを屈曲および伸展させる。上体を起こした姿勢でいることが困難である場合は、ベッドに横たわった状態でも同じことを行える。この場合、前腕部B4にかかる重力に関する条件が異なるので、第2の実施形態と同様に、肘関節A3周りの物理量と生体信号との相関関係を姿勢毎に記憶部34に記憶しておけばよい。

0115

本発明に係る第4の実施形態のリハビリテーション支援装置1に適用される生体計測装置10Cは、図16を参照して説明する。この生体計測装置10Cは、手関節A4の屈曲(屈)動作および伸展(背屈)動作を対象として作られている。生体計測装置10は、第1のフレーム511と第2のフレーム512と関節ユニット513と屈曲側生体信号センサ14と伸展側生体信号センサ15とを備える。

0116

第1のフレーム511は、図16に示すように、尺骨(第1の骨格)に沿って配置され、手関節A4に近い側および肘関節A3に近い側の2箇所に取り付けられたバンド513,514によって、前腕部B4に固定されている。第2のフレーム512は、中手骨(第2の骨格)に沿って尺骨側に配置され、手関節A4から遠い側の第2のフレーム512に取り付けられて第2から第5の中手骨の頭側に巻きかけられるバンド524によって、掌B5に固定されている。

0117

関節ユニット13は、図16に示すように橈骨側から尺骨側に手関節A4を抜けるように想定される回動軸αと同軸に配置されている。関節ユニット513は、他の実施形態と同様に、角度センサ131と駆動ユニット132とトルクセンサ133とを内蔵している。駆動ユニット132は、モータ132bを第1のフレーム511に沿わせて配置しているため外観が異なるが、機能的なものは他の実施形態のものと全く同じである。

0118

屈曲側生体信号センサ14は、手関節A4の屈曲動作のときに主に働く浅指屈筋深指屈筋尺側手根屈筋長母指屈筋橈側手根屈筋などが通る体表面に貼り付けられる。伸展側生体信号センサ15は、手関節A4の伸展動作のときに主に働く指伸筋長橈側手根伸筋短橈側手根伸筋などが通る体表面に貼り付けられる。

0119

また、この生体計測装置10Cは、図16の構造を見てわかるように、手関節A4の橈側偏位および尺側偏位における物理量および生体信号の計測にも対応させることができる。橈側偏位および尺側偏位における物理量および生体信号を計測する場合は、関節ユニット513を手の甲側に配置するように生体計測装置10Cを装着する。関節ユニット513の回動中心530は、掌側から甲側に貫ける方向へ有頭骨を通る位置に想定された手関節の軸βと同軸に配置される。

0120

生体信号を計測するときの前腕部B4の姿勢は、どの向きにしてもよい。ただし、リハビリテーションの過程で前回の計測結果と比較する場合には、同じ姿勢にするか、手関節周りの物理量および生体信号の相関関係を姿勢毎にとっておく。

0121

以上のように、生体の可動部である関節およびそこから延びる骨格に対して沿うように装着されるフレームを有した生体計測装置10は、第1から第4の実施形態の部位に限らず、他の関節にあわせて作られてもよい。例えば、足首、肩、手指にも適用できる。手指に適用する場合は、駆動ユニット132を小型化するべく、液圧アクチュエータ超音波モータワイヤソレノイドを組み合わせたプランジャ式アクチュエータなどを用いればよい。

0122

第1の実施形態では、教示手段として表示装置40と模擬ユニット20とを例示した。教示手段は、生体計測装置10によって計測された関節の物理量および随意筋の生体信号を定量的に出力できるものであればよいので、聴覚に対して音の高低や大小によって
報知するものであってもよい。

0123

また、各実施形態において、対象となる一関節について計測を行う生体計測装置10、10A〜10Cを示したが、図1に示すように、股関節A2および膝関節A1を同時に計測する生体計測装置10であってもよいし、あるいは、上記各生体計測装置10、10A〜10Cを適宜組み合わせても良い。さらに、片脚だけでなく両脚を同時に計測する生体計測装置10や、上肢と下肢とを同時に計測できる生体計測装置10でもよい。

0124

第1のフレーム11,311,411,511および第2のフレーム12,312,412,512は、いずれの実施形態においても、被験者Pの体側に沿って配置されている。関節ユニット13の回動中心130が、計測対象となる関節の回動軸αに対して同軸に配置されればよい。そのため、第1のフレーム11および第2のフレーム12は、被験者Pの体重が関節ユニット13に掛りやすいように、関節ユニット13から体の前面または背面に回り込み、第1の骨格および第2の骨格に沿って配置されていてもよい。

0125

屈曲側補正値および伸展側補正値は、屈筋および伸筋に力を入れたときの生体信号とそのときに発揮される筋力との相関関係を決める係数であって、一定の値に限らず多項式であってもよい。

0126

国際出願は、2007年3月22日に出願した日本国特許出願2007−075632号に基づく優先権を主張するものであり、日本国特許出願2007−075632号の全内容を本国際出願に援用する。

0127

本願発明に係るリハビリテーション支援装置は、生体として人体の関節に適用した場合を例に説明したが、生体として内部骨格を有する動物の関節にも適用することができる。

図面の簡単な説明

0128

本発明に係る第1の実施形態のリハビリテーション支援装置を利用する状況を示す斜視図。
図1に示したリハビリテーション支援装置のシステムブロック図。
図2に示したリハビリテーション支援装置の生体計測装置の斜視図。
図3に示した生体計測装置を反対側から見た斜視図。
図2に示したリハビリテーション支援装置による初期設定操作のフローチャート。
図3に示した生体計測装置を用いて動的な生体信号を計測する状態を示す側面図。
図3に示した生体計測装置を用いて静的な生体信号を計測する状態を示す側面図。
図2に示したリハビリテーション支援装置を用いて生体信号に対する筋力の出力調整を行うフローチャート。
図2に示したリハビリテーション支援装置を用いて筋力に対する生体信号の相関関係を計測するフローチャート。
図2に示した模擬ユニットを活用したリハビリテーションのフローチャート。
本発明に係る第2の実施形態のリハビリテーション支援装置に用いられる股関節用の生体計測装置を示す斜視図。
図11に示した生体計測装置を反対側から見た斜視図。
図11に示した生体計測装置で動的な生体信号を計測する状態を示す側面図。
本発明に係る第3の実施形態のリハビリテーション支援装置に用いられる肘関節用の生体計測装置を示す斜視図。
図14に示した生体計測装置を反対側から見た斜視図。
本発明に係る第4の実施形態のリハビリテーション支援装置に用いられる手関節用の生体計測装置を示す斜視図。

符号の説明

0129

1リハビリテーション支援装置、
10,10A〜10C生体計測装置
11,311,411,511 第1のフレーム
12,312,412,512 第2のフレーム
14屈曲側生体信号センサ
15伸展側生体信号センサ
16固定具
20模擬ユニット(教示手段)
21 第1の模擬フレーム
22 第2の模擬フレーム
23 連結部
31較正手段
32 制御部
33模擬体制御部
34 記憶部
35補正手段
40表示装置(教示手段)
115 第1の歪ゲージ
125 第2の歪ゲージ
131角度センサ
132駆動ユニット
133トルクセンサ
231 模擬体角度センサ
232 模擬体駆動ユニット
233 模擬体トルクセンサ
α (関節の)回動軸
A1膝関節(関節)
A2股関節(関節)
A3…肘関節(関節)
A4手関節(関節)
B1大腿部
B2下腿部
B3上腕部
B4 前湾部
B5掌
P被験者(生体)

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 株式会社PlusTipsの「 運動支援システム」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】運動開始のトリガーとなる刺激を適切に伝え、少ない刺激の数量で動作部位ごとに動かすべき方向を認識可能な運動支援システムを提供すること。【解決手段】使用者に装着され、順に動作する複数の刺激手段を有... 詳細

  • 株式会社IHIの「 遠隔操作装置」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】距離計測装置を用いることなく移動ロボットの座標系と作業現場の座標系とを関連付ける。【解決手段】移動ロボットの作業現場の実映像を撮像する撮像部と、実映像と作業現場の三次元モデルとに基づいて作業現... 詳細

  • 京セラドキュメントソリューションズ株式会社の「 エンドエフェクター装置、ロボットハンド装置、及びロボット装置」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】疑似的な伸縮性を有するケーブルを備えたエンドエフェクター装置を提供する。【解決手段】エンドエフェクター装置30は、ハウジング40と、ケーブル50と、巻取機構60とを備える。ケーブル50は、電源... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ