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技術 溶融スラグのフォーミング鎮静方法

出願人 新日鐵住金株式会社
発明者 若生昌光内藤憲一郎熊倉政宣
出願日 2007年4月5日 (13年8ヶ月経過) 出願番号 2007-099400
公開日 2008年10月23日 (12年2ヶ月経過) 公開番号 2008-255426
状態 特許登録済
技術分野 炭素鋼又は鋳鋼の製造
主要キーワード 排出開始後 当たり出力 計測目的 稼働台数 照射開始後 マイクロ波レベル計 マイクロ波照射装置 概念断面図
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年10月23日)のものです。
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図面 (5)

課題

溶解炉内または溶解炉から排出された溶融スラグフォーミングした際に、フォーミングを鎮静する手段として、フォーミング鎮静剤成分調整成型サイズ調整等の事前処理を必要とせず、かつコスト的にも高くならず、十分な効果を出すスラグ鎮静方法を提供する。

解決手段

溶解炉内あるいは溶解炉から排出した溶融スラグのフォーミング鎮静方法であって、フォーミングした溶融スラグにマイクロ波照射することを特徴とする溶融スラグのフォーミング鎮静方法である。照射するマイクロ波の出力が下記(1)式で表される。 Q/M≧1.0 (1)ただし、Q:マイクロ波の合計出力(kW)、M:スラグの質量(T)である。

概要

背景

転炉電気炉等の溶解炉では、炉内に装入した溶融金属の表面に溶融スラグを形成し、メタルスラグ間の反応によって溶融金属の精錬が行われる。溶解炉での精錬が終了すると、溶融スラグはスラグ容器に排出され、溶融金属と溶融スラグとが分離される。

例えば純酸素上吹き転炉や上底吹き転炉において溶銑の脱P精錬を行うに際し、上吹き酸素によって鉄を酸化することにより溶融スラグ中酸化度を上げ、スラグメタル反応によって溶鉄中のPを酸化除去する。このとき、溶鉄中の炭素濃度が高い場合には特に、溶鉄中の炭素と溶融スラグ中の酸化鉄とが反応し、スラグメタル界面でCOガスが発生し、COガスに起因して溶融スラグがフォーミングすることがある。

単一の転炉を用い、溶銑の脱隣処理を行った後に一度スラグを排滓し、その後脱炭処理を行う精錬方法が用いられている。脱隣処理においては、転炉内の溶銑の上に溶融スラグを形成して脱P精錬を行い、転炉を炉前側に傾動して炉口から脱Pスラグのみを排出し、再度炉を直立してその後の脱炭精錬を行う。脱P精錬後の排滓時に溶融スラグのうちのできるだけ多くを排出することが重要である。そのため、脱P精錬後の溶融スラグを意図的にフォーミングさせ、それによって炉口からのスラグ排出を容易ならしめることが行われる。

溶解炉で精錬中に溶融スラグのフォーミングが過大となると、溶解炉の炉口からフォーミングスラグあふれ出てくるために、溶解炉の操業に支障をきたす。また、溶解精錬が完了して溶融スラグをスラグ容器に排出した後でも溶融スラグがフォーミングしている場合には、スラグ容器から溶融スラグがあふれ出るので、溶融スラグの排出を一時中断してフォーミングが鎮静するまで待つ必要がある。

溶融スラグのフォーミングを鎮静させる従来の技術として、フォーミングした溶融スラグに種々の物質を添加する方法が開示されている。例えば、特許文献1では、アルミドロスから金属Alを回収した残灰を主成分としたものを添加する方法が示されている。また、ダストスラッジミルスケール粉鉱石、焼結鉱粉等に界面活性剤およびバインダーを加えたものを鎮静剤として用いる方法が示されている(例えば、特許文献2参照)。アルミン酸カルシウムを主成分とするものを添加する方法も示されている(例えば、特許文献3参照)。さらに、製紙、パルプ工場等の排滓に鉄鉱石等を配合したものを鎮静剤として使用する方法が開示されている(例えば、特許文献4参照)。また、スラグに炭化水素水蒸気を吹き付けて鎮静させる方法も示されている(例えば、特許文献5、6参照)。

上述のような、フォーミング鎮静剤を添加する方法においては、あらかじめ添加するフォーミング鎮静剤について成分調整成型サイズ調整等の事前処理が必要となり、コスト的にも高くなる。また、これらフォーミング鎮静剤を添加する方法では、鎮静の効果にしても必ずしも十分とはいえない。

溶解炉内スラグフォーミングに関連する技術として、マイクロ波レベル計が知られている(例えば特許文献7〜13)。溶解炉内の溶融スラグに対してマイクロ波照射し、溶融スラグの表面の位置を特定することにより、フォーミング発生状況を検知しようとする技術である。いずれも、フォーミング発生を検知するのみであり、マイクロ波照射によってフォーミングを鎮静しようとするものではない。

特開昭52−110213号公報
特開昭60−230928号公報
特開昭61−96021号公報
特開昭63−250412号公報
特開平01−42509号公報
特開平01−129919号公報
特開昭53−118161号公報
特開昭54−119316号公報
特開昭61−272306号公報
特開昭63−7316号公報
特開昭63−47324号公報
特開平03−281712号公報
特開2003−344142号公報

概要

溶解炉内または溶解炉から排出された溶融スラグがフォーミングした際に、フォーミングを鎮静する手段として、フォーミング鎮静剤の成分調整や成型、サイズ調整等の事前処理を必要とせず、かつコスト的にも高くならず、十分な効果を出すスラグの鎮静方法を提供する。溶解炉内あるいは溶解炉から排出した溶融スラグのフォーミング鎮静方法であって、フォーミングした溶融スラグにマイクロ波を照射することを特徴とする溶融スラグのフォーミング鎮静方法である。照射するマイクロ波の出力が下記(1)式で表される。 Q/M≧1.0 (1)ただし、Q:マイクロ波の合計出力(kW)、M:スラグの質量(T)である。

目的

本発明は、転炉などの溶解炉内または溶解炉から排出された溶融スラグがフォーミングした際に、フォーミングを鎮静する手段として、従来開示されているような調整された種々の物質を添加する方法に頼ることなく、即ち、フォーミング鎮静剤の成分調整や成型、サイズ調整等の事前処理を必要とせず、かつコスト的にも高くならず、十分な効果を発揮するスラグの鎮静方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

溶解炉内あるいは溶解炉から排出した溶融スラグフォーミング鎮静方法であって、フォーミングした溶融スラグにマイクロ波照射することを特徴とする溶融スラグのフォーミング鎮静方法。

請求項2

照射するマイクロ波の出力が下記(1)式で表されることを特徴とする請求項1に記載の溶融スラグのフォーミング鎮静方法。Q/M≧1.0(1)ただし、Q:マイクロ波の合計出力(kW)、M:スラグの質量(T)である。

技術分野

0001

本発明は、溶解炉内あるいは溶解炉から排出した溶融スラグフォーミング鎮静方法に関するものである。

背景技術

0002

転炉電気炉等の溶解炉では、炉内に装入した溶融金属の表面に溶融スラグを形成し、メタルスラグ間の反応によって溶融金属の精錬が行われる。溶解炉での精錬が終了すると、溶融スラグはスラグ容器に排出され、溶融金属と溶融スラグとが分離される。

0003

例えば純酸素上吹き転炉や上底吹き転炉において溶銑の脱P精錬を行うに際し、上吹き酸素によって鉄を酸化することにより溶融スラグ中酸化度を上げ、スラグメタル反応によって溶鉄中のPを酸化除去する。このとき、溶鉄中の炭素濃度が高い場合には特に、溶鉄中の炭素と溶融スラグ中の酸化鉄とが反応し、スラグメタル界面でCOガスが発生し、COガスに起因して溶融スラグがフォーミングすることがある。

0004

単一の転炉を用い、溶銑の脱隣処理を行った後に一度スラグを排滓し、その後脱炭処理を行う精錬方法が用いられている。脱隣処理においては、転炉内の溶銑の上に溶融スラグを形成して脱P精錬を行い、転炉を炉前側に傾動して炉口から脱Pスラグのみを排出し、再度炉を直立してその後の脱炭精錬を行う。脱P精錬後の排滓時に溶融スラグのうちのできるだけ多くを排出することが重要である。そのため、脱P精錬後の溶融スラグを意図的にフォーミングさせ、それによって炉口からのスラグ排出を容易ならしめることが行われる。

0005

溶解炉で精錬中に溶融スラグのフォーミングが過大となると、溶解炉の炉口からフォーミングスラグあふれ出てくるために、溶解炉の操業に支障をきたす。また、溶解精錬が完了して溶融スラグをスラグ容器に排出した後でも溶融スラグがフォーミングしている場合には、スラグ容器から溶融スラグがあふれ出るので、溶融スラグの排出を一時中断してフォーミングが鎮静するまで待つ必要がある。

0006

溶融スラグのフォーミングを鎮静させる従来の技術として、フォーミングした溶融スラグに種々の物質を添加する方法が開示されている。例えば、特許文献1では、アルミドロスから金属Alを回収した残灰を主成分としたものを添加する方法が示されている。また、ダストスラッジミルスケール粉鉱石、焼結鉱粉等に界面活性剤およびバインダーを加えたものを鎮静剤として用いる方法が示されている(例えば、特許文献2参照)。アルミン酸カルシウムを主成分とするものを添加する方法も示されている(例えば、特許文献3参照)。さらに、製紙、パルプ工場等の排滓に鉄鉱石等を配合したものを鎮静剤として使用する方法が開示されている(例えば、特許文献4参照)。また、スラグに炭化水素水蒸気を吹き付けて鎮静させる方法も示されている(例えば、特許文献5、6参照)。

0007

上述のような、フォーミング鎮静剤を添加する方法においては、あらかじめ添加するフォーミング鎮静剤について成分調整成型サイズ調整等の事前処理が必要となり、コスト的にも高くなる。また、これらフォーミング鎮静剤を添加する方法では、鎮静の効果にしても必ずしも十分とはいえない。

0008

溶解炉内のスラグフォーミングに関連する技術として、マイクロ波レベル計が知られている(例えば特許文献7〜13)。溶解炉内の溶融スラグに対してマイクロ波照射し、溶融スラグの表面の位置を特定することにより、フォーミング発生状況を検知しようとする技術である。いずれも、フォーミング発生を検知するのみであり、マイクロ波照射によってフォーミングを鎮静しようとするものではない。

0009

特開昭52−110213号公報
特開昭60−230928号公報
特開昭61−96021号公報
特開昭63−250412号公報
特開平01−42509号公報
特開平01−129919号公報
特開昭53−118161号公報
特開昭54−119316号公報
特開昭61−272306号公報
特開昭63−7316号公報
特開昭63−47324号公報
特開平03−281712号公報
特開2003−344142号公報

発明が解決しようとする課題

0010

前述のとおり、フォーミング鎮静剤を添加する方法においては、あらかじめ添加するフォーミング鎮静剤について成分調整や成型、サイズ調整等の事前処理が必要となり、コスト的にも高くなる。また、これらフォーミング鎮静剤を添加する方法では、鎮静の効果にしても必ずしも十分とはいえない。

0011

本発明は、転炉などの溶解炉内または溶解炉から排出された溶融スラグがフォーミングした際に、フォーミングを鎮静する手段として、従来開示されているような調整された種々の物質を添加する方法に頼ることなく、即ち、フォーミング鎮静剤の成分調整や成型、サイズ調整等の事前処理を必要とせず、かつコスト的にも高くならず、十分な効果を発揮するスラグの鎮静方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

即ち、本発明の要旨とするところは以下のとおりである。
(1)溶解炉内あるいは溶解炉から排出した溶融スラグのフォーミング鎮静方法であって、フォーミングした溶融スラグにマイクロ波を照射することを特徴とする溶融スラグのフォーミング鎮静方法。
(2)照射するマイクロ波の出力が下記(1)式で表されることを特徴とする請求項1に記載の溶融スラグのフォーミング鎮静方法。
Q/M≧1.0 (1)
ただし、Q:マイクロ波の合計出力(kW)、M:スラグの質量(T)である。

発明の効果

0013

本発明は、フォーミングした溶融スラグにマイクロ波を照射するのみでフォーミングを鎮静することが可能なので、フォーミング鎮静剤としての添加物の成分調整や成型、サイズ調整等の事前処理が必要でなく、かつコスト的にも高くならず、フォーミングしたスラグを十分に鎮静させることが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0014

導電性の物質にマイクロ波を照射することにより、物質を加熱する技術が知られている。この場合には大出力のマイクロ波を照射することが必要である。また、マイクロ波レベル計のように、計測目的でマイクロ波の照射が行われることがあり、この場合には逆に微弱な出力のマイクロ波が用いられる。

0015

本発明者らは、溶融スラグにマイクロ波を照射するに当たり、加熱目的のマイクロ波照射よりは小出力であり、一方で計測目的のマイクロ波照射に比較すると大出力のマイクロ波照射を試みた。フォーミングした溶融スラグにマイクロ波を照射したところ、マイクロ波照射開始とともにスラグのフォーミングが急速に鎮静することが明らかになった。

0016

第1の実験において、抵抗溶解炉のルツボ内を1550℃に加熱して高炭素の溶銑を溶解し、この溶銑の表面に表1に示す組成のスラグを200g添加して溶解した。溶銑は炭素濃度が4.0質量%であり、溶銑中の炭素とスラグ中の酸化鉄が反応してスラグは溶解すると共に急速にフォーミングする。この状態で、溶融スラグに対して出力2kWのマイクロ波を照射した。マイクロ波の周波数は2.45GHzと28GHzの2種類である。

0017

図1は、横軸が時間、縦軸がフォーミングしたスラグのフォーミング高さである。マイクロ波を照射しない場合、及び2種類の周波数でそれぞれマイクロ波を照射した場合のそれぞれについて、時間の経過と共にフォーミング高さの推移プロットしている。図1から明らかなように、マイクロ波を照射しない場合と比較し、マイクロ波を照射するとスラグのフォーミングが急速に鎮静されていることが分かる。この結果から、マイクロ波の照射はフォーミングしたスラグの鎮静に効果があることが判明した。

0018

0019

第2の実験において、高周波誘導溶解炉のルツボ内を1550℃に加熱して溶銑を溶解し、この実験では表1に示す組成のスラグを0.5トン又は1.0トン添加して溶解した。スラグがフォーミングしたところで、周波数が2.45GHzのマイクロ波をスラグに照射した。マイクロ波の出力を0.5〜2.0kWの範囲で変化させた。スラグ質量をM(トン)、マイクロ波の出力をQ(kW)とし、Q/Mがフォーミング鎮静効果に及ぼす影響を評価した。結果を図2に示す。図2の縦軸・横軸は図1と同様である。図2から明らかなように、Q/Mが1.0(kW/トン)以上であれば良好なフォーミング鎮静効果が得られることが明らかである。

0020

以上は実験室規模の溶解炉内の溶融スラグにマイクロ波を照射して確認した結果である。次に350トン規模溶鉄を精錬する溶解炉において、20〜40トンの溶融スラグに対して同じようにマイクロ波の照射を行ったところ、実験室規模と同様、Q/Mが1.0(kW/トン)以上であれば良好なフォーミング鎮静効果が得られることが明らかになった。

0021

溶解炉で生成した溶融スラグのフォーミングを鎮静するに際しては、溶鉄と溶融スラグが混在する溶解炉内において溶融スラグにマイクロ波を照射してもよく、あるいは溶解炉からスラグ容器に排出した後のスラグ容器中の溶融スラグにマイクロ波を照射しても良い。いずれの手段においても、溶融スラグのフォーミングを鎮静することが可能である。

0022

溶解炉内の溶融スラグにマイクロ波を照射する一例として、純酸素上吹き(上底吹き)転炉で精錬を実施した際の溶鉄とその上に存在する溶融スラグに適用する場合について述べる。

0023

図3に示すように、転炉1の炉口を上に向けた状態において、炉口の上方に排ガス集塵フード4と上吹きランス5が接続されている。転炉1内には溶鉄3と溶融スラグ2が収容されている。この排ガス集塵フード4の側方の数カ所において集塵フード内にマイクロ波の導波管12を設置する。導波管12のマイクロ波射出方向を転炉内に向ける。マイクロ波発生装置11を排ガス集塵フード4の外側に配置し、集塵フード内に開口する導波管12と接続する。マイクロ波発生装置11と導波管12とでマイクロ波照射装置6を構成する。転炉内でフォーミングした溶融スラグ2を鎮静化する必要が生じた際には、マイクロ波発生装置11で発生したマイクロ波を導波管12から転炉炉口を通して炉内の溶融スラグに照射する。これにより、フォーミングした溶融スラグを速やかに鎮静することができる。

0024

次に、溶融炉から溶融スラグのみをスラグ容器内に排出し、このスラグ容器内のフォーミングした溶融スラグを鎮静化する方法について述べる。

0025

図4に示す例では、転炉1の下方に配置されたスラグ容器9に、転炉1から排出した溶融スラグ2を収容する。このスラグ容器9中の溶融スラグ2のフォーミングを鎮静するためには、フォーミングしているスラグが入っているスラグ容器9からは独立した構造物に導波管を設置し、フォーミングしている溶融スラグの上方からマイクロ波を照射すると良い。図4に示す例では、転炉の操業床7にマイクロ波発生装置11を配置し、操業床7を貫通してマイクロ波導波管12を設置し、導波管12からスラグ容器に向けてマイクロ波を照射することができる。マイクロ波発生装置11と導波管12とでマイクロ波照射装置6を構成する。マイクロ波の拡散ロスを防ぎ、かつ電磁波漏洩による弊害を防止する目的で、マイクロ波を照射するスラグ容器9の周り金属板8やすだれ状の金属板や鎖で取り囲むことも効果的である。

0026

本発明の溶融スラグのフォーミング鎮静に用いるマイクロ波として、周波数2.45〜30GHzの範囲のマイクロ波を用いると好ましい。一般にマイクロ波の周波数は0.3〜30GHzであるが、周波数が高い方がフォーミング鎮静の効果が出やすい。

0027

精錬溶鉄量が350トンの純酸素上底吹き転炉において、本発明を適用した。生成する溶融スラグは20〜40トンであり、転炉内での精錬が終了すると、溶融スラグは転炉の下方に配置された容量60トンのスラグ容器に排出される。

0028

マイクロ波の照射方法として、転炉内への照射とスラグ容器への照射の両方を行った。

0029

転炉内への照射については、図3に示すマイクロ波照射装置を準備した。転炉炉口の上方に配置された排ガス集塵フード4に円周状に等間隔で5箇所にマイクロ波照射装置6を設置した。マイクロ波発生装置11は集塵フード4の外側に配置し、マイクロ波発生装置11で発生したマイクロ波を導波管12で集塵フードの内側に導き、導波管12の開口を下方の転炉炉口に向けた。マイクロ波発生装置11は、1台当たり出力が10kW、周波数は2.45GHzである。マイクロ波発生装置11の稼働台数を3台から5台の間で選択することにより、合計出力を調整した。

0030

スラグ容器9への照射については、図4に示すマイクロ波照射装置6を準備した。転炉で用いたと同じマイクロ波発生装置11を4台、転炉の操業床7に設置し、各マイクロ波発生装置11に導波管12を接続し、導波管12は操業床7を貫通し、導波管12の開口から下方のスラグ容器9にマイクロ波を照射する。マイクロ波発生装置11の稼働台数を2台から4台の間で選択することにより、合計出力を調整した。

0031

マイクロ波照射タイミングは、転炉内についてはフォーミング発生が認識されてから30秒後に照射を開始した。スラグ容器については、フォーミングした状態でスラグを転炉からスラグ容器に排出し、排出開始後30秒に照射を開始した。

0032

フォーミング鎮静効果の判断は、照射開始から鎮静までの時間を測定し、照射開始後5分以内に鎮静した場合に効果有りと判断した。

0033

実機実験を行ったときの溶融スラグの組成は、表2に示す5種類であった。マイクロ波照射条件、マイクロ波照射効果を表3に示す。

0034

0035

0036

表3から明らかなように、Q/M≧1.0を満たすマイクロ波照射を行った本発明例はいずれも、マイクロ波照射から5分以内にフォーミングの鎮静が完了しており、良好なフォーミング鎮静効果を発揮することができた。

0037

一方、比較例F、G、I、K、Lはマイクロ波照射を行わず、比較例H、JはQ/M≧1.0の条件を満たさず、いずれもフォーミングが鎮静せず、あるいは鎮静効果が不十分であった。

図面の簡単な説明

0038

マイクロ波照射によるスラグのフォーミング鎮静効果を示す図である。
マイクロ波照射によるスラグのフォーミング鎮静効果を示す図である。
転炉内のスラグにマイクロ波を照射する設備配置を示す概念断面図である。
スラグ容器内のスラグにマイクロ波を照射する設備配置を示す概念断面図である。

符号の説明

0039

1転炉
2溶融スラグ
3溶鉄
4排ガス集塵フード
5 上吹きランス
6マイクロ波照射装置
7操業床
8金属板
9スラグ容器
11マイクロ波発生装置
12 導波管

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