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技術 ナフタレン化合物及びこれを用いた有機発光素子

出願人 キヤノン株式会社
発明者 橋本雅司岩脇洋伸井川悟史滝口隆雄岡田伸二郎
出願日 2008年2月26日 (11年4ヶ月経過) 出願番号 2008-044499
公開日 2008年10月23日 (10年8ヶ月経過) 公開番号 2008-255099
状態 特許登録済
技術分野 有機低分子化合物及びその製造 電子写真における感光体 エレクトロルミネッセンス光源 発光性組成物
主要キーワード 高温駆動 縮合環芳香族基 縮合環芳香族化合物 時間電圧 有機膜中 金属製基板 キヤリア リジット
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重要な関連分野

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図面 (6)

課題

高効率で高輝度光出力を有し、かつ耐久性のよい有機発光素子を提供する。

解決手段

陽極陰極と、該陽極と該陰極との間に挟持される有機化合物からなる層とから構成され、該有機化合物からなる層のうち少なくとも一層が下記一般式[1]で示されるナフタレン化合物を含有することを特徴とする、有機発光素子。(式中、Ar1は置換基を有してもよい4環以上の縮合環芳香族炭化水素基を表す。)

概要

背景

有機発光素子における最近の進歩は著しく、その特徴は、低印加電圧高輝度発光波長多様性高速応答性発光デバイス薄型・軽量化が可能であることが挙げられる。このことから、有機発光素子は広汎な用途への可能性を示唆している。

しかしながら、現状では更なる高輝度の光出力あるいは高変換効率が必要である。また、長時間の使用による経時変化酸素を含む雰囲気気体湿気等による劣化等の耐久性の面で未だ多くの問題がある。さらにはフルカラーディスプレイ等への応用を考えた場合の色純度のよい青、緑、赤の発光が必要となるが、これらの問題に関してもまだ十分に解決されたとは言えない。

また、電子輸送層発光層等に用いる蛍光性有機化合物として、芳香族化合物縮合環芳香族化合物が数多く研究されているが、発光輝度や耐久性が十分に満足できるものは得られているとは言い難い。

このような芳香族化合物や縮合環芳香族化合物を有機発光素子の構成材料として使用した例として特許文献1乃至5が挙げられる。特許文献1乃至4には、有機発光素子の構成材料として、2,7位に縮合環芳香族基を持つナフタレン骨格を含む化合物が開示されている。特許文献1には、3環の縮合環複素環基を持つ材料の有機発光への応用が開示されている。特許文献2には、2,7位に置換基をもつナフタレン骨格をコアとした材料の有機発光素子への応用の開示が見られる。また、特許文献3乃至5には、ナフタレン環上の、1,5位又は2,6位に4環の縮合環芳香族炭化水素基を2つ有する化合物の有機発光素子への応用が開示されている。

特開2004−281390号公報
特開2006−45503号公報
特開2004−139957号公報
特開2004−204238号公報
WO2004/078872パンフレット

概要

高効率で高輝度な光出力を有し、かつ耐久性のよい有機発光素子を提供する。陽極陰極と、該陽極と該陰極との間に挟持される有機化合物からなる層とから構成され、該有機化合物からなる層のうち少なくとも一層が下記一般式[1]で示されるナフタレン化合物を含有することを特徴とする、有機発光素子。(式中、Ar1は置換基を有してもよい4環以上の縮合環芳香族炭化水素基を表す。)なし

目的

そこで、本発明の目的は、高効率で高輝度な光出力を有し、かつ耐久性のよい有機発光素子を提供することである。また、本発明の他の目的は、製造が容易でかつ比較的安価に作製可能な発光素子を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
5件

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請求項1

下記一般式[1]で示されることを特徴とする、ナフタレン化合物。(式[1]において、Ar1は置換基を有してもよい4環以上の縮合環芳香族炭化水素基を表す。R1乃至R6は、それぞれ水素原子ハロゲン原子炭素原子数1乃至20のアルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよい複素環基を示す。)

請求項2

前記R1乃至R6が水素原子であることを特徴とする、請求項1に記載のナフタレン化合物。

請求項3

前記Ar1がフルオランテニル基又はピレニル基であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のナフタレン化合物。

請求項4

陽極陰極と、該陽極と該陰極との間に挟持される有機化合物からなる層とから構成され、該有機化合物からなる層のうち少なくとも一層が請求項1乃至3のいずれか1項に記載のナフタレン化合物を含有することを特徴とする、有機発光素子

請求項5

前記ナフタレン化合物を含有する層が発光層又は電子輸送層であることを特徴とする、請求項4に記載の有機発光素子。

請求項6

前記発光層がホストとゲストとから構成されることを特徴とする、請求項5に記載の有機発光素子。

請求項7

前記ホストが、前記ナフタレン化合物であることを特徴とする、請求項6に記載の有機発光素子。

請求項8

前記有機発光素子が、前記陽極と前記陰極との間に電圧印加することにより発光する電界発光素子であることを特徴とする、請求項4乃至7のいずれか1項に記載の有機発光素子。

技術分野

0001

本発明は、ナフタレン化合物及びこれを用いた発光素子に関するものである。

背景技術

0002

有機発光素子における最近の進歩は著しく、その特徴は、低印加電圧高輝度発光波長多様性高速応答性発光デバイス薄型・軽量化が可能であることが挙げられる。このことから、有機発光素子は広汎な用途への可能性を示唆している。

0003

しかしながら、現状では更なる高輝度の光出力あるいは高変換効率が必要である。また、長時間の使用による経時変化酸素を含む雰囲気気体湿気等による劣化等の耐久性の面で未だ多くの問題がある。さらにはフルカラーディスプレイ等への応用を考えた場合の色純度のよい青、緑、赤の発光が必要となるが、これらの問題に関してもまだ十分に解決されたとは言えない。

0004

また、電子輸送層発光層等に用いる蛍光性有機化合物として、芳香族化合物縮合環芳香族化合物が数多く研究されているが、発光輝度や耐久性が十分に満足できるものは得られているとは言い難い。

0005

このような芳香族化合物や縮合環芳香族化合物を有機発光素子の構成材料として使用した例として特許文献1乃至5が挙げられる。特許文献1乃至4には、有機発光素子の構成材料として、2,7位に縮合環芳香族基を持つナフタレン骨格を含む化合物が開示されている。特許文献1には、3環の縮合環複素環基を持つ材料の有機発光への応用が開示されている。特許文献2には、2,7位に置換基をもつナフタレン骨格をコアとした材料の有機発光素子への応用の開示が見られる。また、特許文献3乃至5には、ナフタレン環上の、1,5位又は2,6位に4環の縮合環芳香族炭化水素基を2つ有する化合物の有機発光素子への応用が開示されている。

0006

特開2004−281390号公報
特開2006−45503号公報
特開2004−139957号公報
特開2004−204238号公報
WO2004/078872パンフレット

発明が解決しようとする課題

0007

有機発光素子をディスプレイ等の表示装置に応用するためには、高効率で高輝度な光出力を有すると同時に高耐久性を十分に確保する必要がある。しかしながら、特許文献1乃至5の技術では、これらの問題に関して、まだ十分解決できるものとは言えない。

0008

そこで、本発明の目的は、高効率で高輝度な光出力を有し、かつ耐久性のよい有機発光素子を提供することである。また、本発明の他の目的は、製造が容易でかつ比較的安価に作製可能な発光素子を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

本発明のナフタレン化合物は、下記一般式[1]で示されることを特徴とする。

0010

(式[1]において、Ar1は置換基を有してもよい4環以上の縮合環芳香族炭化水素基を表す。R1乃至R6は、それぞれ水素原子ハロゲン原子炭素原子数1乃至20のアルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよい複素環基を表す。)

発明の効果

0011

本発明によれば、高効率で高輝度な光出力を有し、かつ耐久性のよい有機発光素子を提供することができる。また、本発明の発光素子は表示素子としても優れている。

発明を実施するための最良の形態

0012

以下、本発明について詳細に説明する。まず本発明のナフタレン化合物について説明する。本発明のナフタレン化合物は、下記一般式[1]で示されることを特徴とする。

0013

0014

式[1]において、Ar1は、置換基を有してもよい4環以上の縮合環芳香族炭化水素基を表す。

0015

Ar1は、キヤリア輸送能力と、エネルギーギャップの観点から、好ましくは、4乃至7環の縮合環芳香族炭化水素からなる。より好ましくは、4又は5環の縮合環芳香族炭化水素基からなる。特に好ましくは、4環の縮合環芳香族炭化水素基からなる。

0016

Ar1で表される4環以上の縮合環芳香族炭化水素基として、ピレニル基フルオランテニル基ベンゾフルオランテニル基テトラセニル基ペンタセニル基トリフェニレニル基ペリレニル基クリニル基ベンゾアンスリル基、ベンゾフェナンスリル基ペンタフェニル基、ピセニル基、ベンゾピレニル基、ヘキサセニル基、ジベンゾクリセニル基、テトラベンゾアンスリル基、コロニル基、コランニュレニル基等が挙げられる。但し、これらは代表例を例示しただけで、本発明は、これに限定されるものではない。

0017

これらの置換基の中で、導電性とエネルギーギャップの観点から、好ましくは、ピレニル基、フルオランテニル基、ベンゾフルオランテニル基、トリフェニレニル基である。特に好ましくは、フルオランテニル基、ピレニル基である。

0018

これら4環以上の縮合環芳香族炭化水素基が有してもよい置換基として、ハロゲン原子、炭素原子数1乃至20のアルキル基、置換アミノ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい複素環基が挙げられる。但し、これらは代表例を例示しただけで、本発明はこれに限定されるものではない。

0019

ハロゲン原子として、好ましくは、フッ素原子塩素原子臭素原子である。真空蒸着法で有機発光素子を作製する場合は、特に好ましくは、フッ素原子である。

0020

炭素原子数1乃至20のアルキル基としては、メチル基エチル基ノルマルプロピル基イソプロピル基ノルマルブチル基ターシャリーブチル基オクチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。また、炭素数が2以上の場合、アルキル基中の1つ又は隣接しない2つ以上のメチレン基が−O−で置換されて、例えば、メトキシ基エトキシ基等となっていてもよい。さらに、アルキル基中の水素原子がフッ素原子に置換されて、例えば、トリフルオロメチル基等となっていてもよい。

0021

これらのアルキル基のうち、導電性やガラス転移温度の観点から、好ましくは、メチル基、ターシャリーブチル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基である。より好ましくは、メチル基、ターシャリーブチル基、トリフルオロメチル基である。さらに好ましくは、メチル基、ターシャリーブチル基である。

0022

置換アミノ基は、導電性やガラス転移温度の観点から、好ましくは、ジメチルアミノ基ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基である。特に好ましくは、ジフェニルアミノ基である。

0023

置換基を有してもよいアリール基として、フェニル基、ビフェニル基ターフェニル基フルオレニル基ナフチル基、フルオランテニル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、テトラセニル基、ペンタセニル基、トリフェニレニル基、ペリレニル基等が挙げられる。

0024

昇華性の観点から、好ましくは、フェニル基、フルオレニル基、ナフチル基である。より好ましくは、フェニル基である。

0025

置換基を有してもよい複素環基として、チエニル基ピロリル基ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基ピリダジニル基キノリニル基イソキノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基ナフチリジニル基キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フタラジニル基、フェナントロリル基、フェナジニル基、ジベンゾフラニル基ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基インドリル基シクロアジル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基等が挙げられる。

0026

昇華性の観点から、好ましくは、ビリジル基である。

0027

上記のアリール基及び複素環基が有してもよい置換基としては特に限定は無いが、好ましくは、ハロゲン原子、炭素原子数1乃至20のアルキル基、置換アミノ基である。アルキル基は、炭素数が2以上のとき、アルキル基中の1つ又は隣接しない2つ以上のメチレン基が−O−で置換されていてもよい。またアルキル基は、水素原子がフッ素原子に置換されていてもよい。ハロゲン原子、アルキル基及び置換アミノ基の具体例は、上述したAr1に導入される置換基であるハロゲン原子、アルキル基及び置換アミノ基の具体例と同様である。

0028

これらの置換基のうち、ガラス転移温度と昇華性の観点から、好ましくは、フッ素原子、トリフルオロメチル基、メチル基、エチル基、ターシャリーブチル基、メトキシ基、ジメチルアミノ基、ジターシャリーブチルアミノ基である。より好ましくは、フッ素、トリフルオロメチル基、メチル基、ターシャリーブチル基である。特に好ましくは、メチル基、ターシャリーブチル基である。

0029

式[1]中の2箇所のAr1に導入される置換基は同一である。これは、異なる置換基をそれぞれのAr1に導入する場合と比べて、化合物の製造工程を簡便にすることができるという利点がある。このことから、本発明のナフタレン化合物は安価に製造することができる。

0030

式[1]において、R1乃至R6は、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1乃至20のアルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよい複素環基を表す。

0031

R1乃至R6で表されるハロゲン原子として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が挙げられる。真空蒸着法で有機発光素子を作製する場合は、好ましくは、フッ素原子である。

0032

R1乃至R6で表される炭素原子数1乃至20のアルキル基として、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、ターシャリーブチル基、オクチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。炭素数が2以上のとき、アルキル基中の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−で置き換えられて、例えば、メトキシ基、エトキシ基となっていてもよい。また、アルキル基中の水素原子がフッ素原子に置換されて、例えば、トリフルオロメチル基となっていてもよい。

0033

これらアルキル基のうち、導電性や、ガラス転移温度の観点から、好ましくは、メチル基、ターシャリーブチル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基である。より好ましくは、メチル基、ターシャリーブチル基、トリフルオロメチル基である。さらに好ましくは、メチル基、ターシャリーブチル基である。

0034

R1乃至R6で表されるアリール基として、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、フルオランテニル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、テトラセニル基、ペンタセニル基、トリフェニレニル基、ペリレニル基等が挙げられる。昇華性の観点から、好ましくはフェニル基、フルオレニル基、ナフチル基であり、より好ましくは、フェニル基である。

0035

R1乃至R6で表される複素環基として、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、ピリダジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フタラジニル基、フェナントロリル基、フェナジニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、シクロアジル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基等が挙げられる。昇華性の観点から、好ましくは、ビリジル基である。

0036

尚、化合物の分子量が大きすぎる場合、昇華温度が上昇して真空蒸着時熱分解する確率が大きくなる。このため大きい置換基を導入することが好ましくはない場合がある。

0037

上記のアリール基及び複素環基が有してもよい置換基としては、ハロゲン原子、置換アミノ基、炭素数1乃至20のアルキル基である。これら置換基のうち、ガラス転移温度と昇華性の観点から、好ましくは、フッ素、トリフルオロメチル基、メチル基、エチル基、ターシャリーブチル基、メトキシ基、ジメチルアミノ基、ジターシャリーブチルアミノ基である。より好ましくは、フッ素、トリフルオロメチル基、メチル基、ターシャリーブチル基である。さらに好ましくは、メチル基、ターシャリーブチル基である。

0038

本発明のナフタレン化合物は、導電性の観点から、ナフタレン環を含む平面とAr1を含む平面とからなる二面角が最も小さくなることが特に好ましい。従って、R1乃至R6は、好ましくは、原子半径の小さい水素原子及びフッ素原子である。特に好ましくは、原子半径の最も小さい水素原子である。

0039

これまでに、本発明のナフタレン化合物において、式[1]中のAr1が有してもよい置換基及び式[1]中の置換基R1乃至R6について述べてきた。本発明のナフタレン化合物は、これら置換基によって作られる具体的構造のうち、炭素原子と水素原子のみから構成される構造が特に好ましい。炭素原子と水素原子のみから構成された分子は、孤立電子対を持つヘテロ原子が含まれた化合物に比べ、有機発光素子の通電劣化の原因の一つと考えられるイオン性不純物等の取り込みがより低減されると考えられるからである。イオン性の不純物の混入を低減することにより、有機発光素子の寿命が向上する。

0040

本発明のナフタレン化合物は、例えば、以下のようなルートで合成することができる。

0041

0042

本発明のナフタレン化合物は、十分に精製を行い不純物を除去するのが望ましい。通電による発光劣化の原因として、不純物の混入が挙げられる。高分子化合物素子の構成材料として使用する場合は、高分子中の不純物の除去が難しいため、素子に不純物が混入しやすく、素子の短寿命化を引き起こす。一方、本発明のナフタレン化合物は、単一化合物であるため、再結晶法カラムクロマトグラフィー法昇華精製法等の精製法を適宜用いることにより不純物の除去が容易である。このことから、本発明のナフタレン化合物を有機発光素子の構成材料として使用すると、有機発光素子の耐久性が向上する。

0043

本発明のナフタレン化合物は、ナフタレン骨格の2位及び7位に同一の4環以上の縮合環芳香族炭化水素基を持つことを特徴としている。また、本発明のナフタレン化合物は、さらに以下に挙げる3つの特徴を併せ持つことを特徴としている。

0044

第一の特徴として、リジットなコアであるナフタレンに、4環以上の縮合環芳香族炭化水素基を2つ持つことで、大きな分子量を有することが挙げられる。その効果として、本発明のナフタレン化合物は高いガラス転移温度を有する。

0045

有機発光素子の通電による発光劣化は今のところ原因は明らかではないが、少なくとも発光中心材料そのもの又はその周辺分子による発光材料の熱等の環境変化に関連したものと想定される。ここで、有機薄膜ガラス状態熱安定性が高い場合、即ち、有機薄膜を構成する有機化合物のガラス転移点が高い場合は、上記の環境変化が起こりにくくなり有機発光素子の長寿命化に繋がると考えられる。本発明のナフタレン化合物は、ナフタレン環に4環以上の縮合環芳香族炭化水素基を2つ導入している。こうすることで、分子量が増加し、分子自体のガラス転移温度が上昇する。

0046

第二の特徴として、2つの縮合環芳香族炭化水素基が、ナフタレン環のペリ位の存在しない位置に置換していることが挙げられる。この場合、ナフタレン環にペリ位が存在する位置に置換基を導入した場合に比べ、分子の平面性を高くなると考えられる。その効果として、高いキャリア輸送能が期待できる。

0047

有機発光素子の駆動電圧を低く抑えるためには、素子を構成する材料のキャリア移動度が高い方が望ましい。本発明のナフタレン化合物は、比較的広いπ電子面を持ちかつリジットな骨格であるナフタレン環に4環以上の縮合環芳香族炭化水素基を2つ導入することで、広いπ電子面を持つ分子が形成できる。大きなπ電子面を持つ化合物は、有機膜中近接分子とのπ電子の重なりが大きくなることが期待でき、キヤリア輸送に有利に働くと考えられる。従って、本発明のナフタレン化合物を有機発光素子に使用すると、キャリア輸送の観点でも有利であると考えられる。

0048

また、ナフタレン環の2位及び7位に導入された縮合環芳香族炭化水素基は、1位、4位、5位、8位に導入された場合とは異なりナフタレン環上にペリ位が存在しない。ペリ位の存在しない2位及び7位に縮合環芳香族炭化水素基を導入すると、1位、4位、5位、8位に縮合環芳香族炭化水素基を導入した場合と比べて、ナフタレン環を含む平面と縮合環芳香族炭化水素基を含む平面とからなる2面角が小さくなる。これにより、分子の平面性が高くなる。この結果、分子全体に広いπ電子面を持つことが期待され、キャリア輸送に有利に働くと考えられる。ここで、分子の平面性をさらに向上させるという観点から、一般式[1]中のR1,R2,R5,R6は、好ましくは、Ar1との立体障害の小さい置換基である水素原子、フッ素原子である。特に好ましくは、最も原子半径の小さい水素原子である。

0049

第三の特徴として、2つの4環以上の縮合環芳香族炭化水素基を、ナフタレン環を介してπ共役系が繋がらない位置に導入することが挙げられる。その効果として、2つの縮合環芳香族炭化水素基がナフタレン環を介してπ共役系が繋がる位置に導入した場合と比べて、エネルギーギャップを広くすることができる。

0050

ナフタレン環上にペリ位の存在しない2位,6位に縮合環芳香族炭化水素基を導入した場合は、縮合環芳香族炭化水素基同士のπ共役系が、ナフタレン環を介して繋がることができる。一方、2位,7位に縮合環芳香族炭化水素基を導入した場合は、ナフタレン環を介してπ共役系が繋がらない。このため、π共役系が繋がらない置換位置(2位、7位)に、大きなπ共役系を導入した本発明のナフタレン化合物は、π共役系が繋がる置換位置(2位、6位)に大きなπ共役系を導入した場合よりも、エネルギーギャップが広くなる。(ここで言うエネルギーギャップとは、分子軌道のHOMO軌道とLUMO軌道のエネルギーギャップのことを指す。以下、注意なくエネルギーギャップと記した場合は、この場合と同じ意味を示す。)

0051

以下に本発明のナフタレン化合物の具体例を示す。但し、これらは代表例を例示しただけで、本発明のナフタレン化合物はこれに限定されるものではない。

0052

0053

0054

0055

0056

0057

0058

次に、本発明の有機発光素子について詳細に説明する。

0059

本発明の有機発光素子は、陽極陰極と、陽極と陰極との間に挟持される有機化合物からなる層とから構成される。この有機化合物からなる層のうち少なくとも一層は本発明のナフタレン化合物を含有する。本発明の有機発光素子は、好ましくは、陽極と陰極との間に電圧印加することにより発光する電界発光素子である。

0060

以下、図面を参照しながら、本発明の有機発光素子を詳細に説明する。

0061

図1は、本発明の有機発光素子における第一の実施形態を示す断面図である。図1の有機発光素子10は、基板1上に、陽極2、発光層3及び陰極4が順次設けられている。この有機発光素子10は、発光層3が、ホール輸送能、エレクトロン輸送能及び発光性の性能を全て有する有機化合物で構成されている場合に有用である。また、発光層3がホール輸送能、エレクトロン輸送能及び発光性の性能のいずれかの特性を有する有機化合物を混合して構成される場合にも有用である。

0062

図2は、本発明の有機発光素子における第二の実施形態を示す断面図である。図2の有機発光素子20は、基板1上に、陽極2、ホール輸送層5、電子輸送層6及び陰極4が順次設けられている。この有機発光素子20は、ホール輸送性及び電子輸送性のいずれかを備える発光性の有機化合物と電子輸送性のみ又はホール輸送性のみを備える有機化合物とを組み合わせて用いる場合に有用である。また、有機発光素子20は、ホール輸送層5又は電子輸送層6が発光層を兼ねている。

0063

図3は、本発明の有機発光素子における第三の実施形態を示す断面図である。図3の有機発光素子30は、図2の有機発光素子20において、ホール輸送層5と電子輸送層6との間に発光層3を挿入したものである。この有機発光素子30は、キャリア輸送と発光の機能を分離したものであり、ホール輸送性、電子輸送性、発光性の各特性を有した有機化合物を適宜組み合わせて用いることができる。このため、極めて材料選択の自由度が増すとともに、発光波長を異にする種々の有機化合物が使用できるので、発光色相多様化が可能になる。さらに、中央の発光層3にキャリアあるいは励起子を有効に閉じこめて有機発光素子30の発光効率の向上を図ることも可能になる。

0064

図4は、本発明の有機発光素子における第四の実施形態を示す断面図である。図4の有機発光素子40は、図3の有機発光素子30において、陽極2とホール輸送層5との間にホール注入層7を設けたものである。この有機発光素子40は、ホール注入層7を設けたことにより、陽極2とホール輸送層5との間の密着性又はホール注入性が改善されるので低電圧化に効果的である。

0065

図5は、本発明の有機発光素子における第五の実施形態を示す断面図である。図5の有機発光素子50は、図3の有機発光素子30において、ホール又は励起子(エキシトン)を陰極4側に抜けることを阻害する層(ホール/エキシトンブロッキング層8)を、発光層3と電子輸送層6との間に挿入したものである。イオン化ポテンシャルの非常に高い有機化合物をホール/エキシトンブロッキング層8として用いることにより、有機発光素子50の発光効率が向上する。

0066

図6は、本発明の有機発光素子における第六の実施形態を示す断面図である。図6の有機発光素子60は、図4の有機発光素子40において、ホール/エキシトンブロッキング層8を発光層3と電子輸送層6との間に挿入したものである。イオン化ポテンシャルの非常に高い有機化合物をホール/エキシトンブロッキング層8として用いることにより、有機発光素子60の発光効率が向上する。

0067

ただし、図1乃至図6はあくまでごく基本的な素子構成であり、本発明のナフタレン化合物を含有する有機発光素子の構成はこれらに限定されるものではない。例えば、電極有機層の界面に絶縁性層接着層又は干渉層を設けてもよい。また、ホール輸送層5がイオン化ポテンシャルの異なる2層から構成されてもよい。

0068

本発明のナフタレン化合物は、分子量が大きく高いガラス転移温度を有する。この特徴は、本発明のナフタレン化合物を有機薄膜にしたときに、その有機薄膜の熱安定性が高いことを示している。このため、本発明のナフタレン化合物は有機発光素子材料として有用であると考えられる。

0069

本発明のナフタレン化合物は、図1乃至図6のいずれの実施形態でも使用することができる。このとき、本発明のナフタレン化合物は、単独で使用してもよいし、複数の化合物を組み合わせて使用してもよい。

0070

本発明のナフタレン化合物は、有機化合物からなる層、例えば、図1乃至図6で示されている発光層3、ホール輸送層5、電子輸送層6、ホール注入層7及びホール/エキシトンブロッキング層8のいずれかの層を構成する材料として使用することができる。このとき1種類のナフタレン化合物で層を構成してもよいし、2種類以上のナフタレン化合物を組み合わせて層を構成してもよい。

0071

キャリア輸送能を最大限に発揮したり、適度なエネルギーギャップを確保したりする場合は、本発明のナフタレン化合物は、キャリア輸送層であるホール輸送層5及び電子輸送層6、並びに発光層3を構成する材料として使用することが好ましい。

0072

また、本発明のナフタレン化合物は、広いエネルギーギャップを有することから、ホールブロック性が高い。このため電子輸送層6(及び電子注入層のいずれか)を構成する材料として有用である。この場合の電子輸送層6(及び電子注入層のいずれかの層)の構成としては有機材料のみからなる層と、有機材料にアルカリ金属やそのイオン、又はアルカリ金属塩等をドーピングした層との多層からなっていてもよい。

0073

本発明のナフタレン化合物は、大きなπ電子系を持ち、かつエネルギーギャップが広いことを特徴としている。このため、本発明のナフタレン化合物は、好ましくはキャリア輸送層を構成する材料として使用する。より好ましくは、電子輸送層6(及び電子注入層のいずれか)を構成する材料及び発光層3のホストのいずれかとして使用する。特に好ましくは、電子注入層を構成する材料及び発光層3のホストのいずれかとして使用する。

0074

本発明のナフタレン化合物を、発光層3のホストとして使用する場合、少なくとも発光材料であるゲストよりエネルギーギャップが広い場合が好ましい。従って、本発明のナフタレン化合物のように、共役系がつながらない置換位置(2位と7位)に4環以上の縮合環芳香族炭化水素基を導入することにより、広いエネルギーギャップが必要とされるホスト材料として使用することができる。中でも広いエネルギーギャップが必要とされる、青色発光材料のホストとして使用するのが特に好ましい。

0075

また、本発明のナフタレン化合物を発光層3のホストとして使用する場合、ゲストである発光材料は、特に限定されないが、蛍光発光材料であることが好ましい。また、本発明のナフタレン化合物を発光層3のホストのとして用いる場合、その含有量は、発光層3を構成する材料全体に対して、好ましくは50重量%以上99.9重量%以下、より好ましくは80重量%以上99.9重量%以下である。

0076

本発明のナフタレン化合物を発光層3のゲスト(発光材料)として使用する場合、その含有量は、発光層3を構成する材料全体に対して、好ましくは0.1重量%以上50%重量以下、より好ましくは0.1重量%以上20重量%以下である。

0077

本発明のナフタレン化合物は、有機発光素子中のどの層にも使用することができるが、これまで知られているホール輸送性材料マトリックス材料発光性材料あるいは電子輸送性材料等を必要に応じて一緒に使用することもできる。

0078

以下にこれらの化合物例を挙げる。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。

0079

0080

0081

0082

0083

0084

本発明の有機発光素子に使用される陽極材料としては、仕事関数がなるべく大きなものがよい。例えば、金、白金ニッケルパラジウムコバルトセレンバナジウム等の金属単体あるいはこれらを組み合わせてなる合金酸化錫酸化亜鉛、酸化錫インジウム(ITO)、酸化亜鉛インジウム等の金属酸化物が使用できる。また、ポリアニリンポリピロールポリチオフェンポリフェニレンスルフィド等の導電性ポリマーも使用できる。これらの電極物質は単独で使用してもよく、複数併用して使用することもできる。

0085

一方、本発明の有機発光素子に使用される陰極材料としては、仕事関数の小さなものがよい。例えば、リチウムナトリウムカリウムセシウムカルシウムマグネシウムアルミニウム、インジウム、銀、鉛、錫、クロム等の金属単体あるいはこれらを組み合わせてなる合金を使用することができる。酸化錫インジウム(ITO)等の金属酸化物の利用も可能である。また、陰極は一層構成でもよく、多層構成をとることもできる。

0086

本発明の有機発光素子に使用される基板としては、特に限定するものではないが、金属製基板セラミックス製基板等の不透明性基板、ガラス石英プラスチックシート等の透明性基板が使用される。また、基板にカラーフィルター膜、蛍光色変換フィルター膜、誘電体反射膜等を用いて発色光コントロールすることも可能である。

0087

尚、作製した有機発光素子に対して、酸素や水分等との接触を防止する目的で保護層あるいは封止層を設けることもできる。保護層としては、ダイヤモンド薄膜、金属酸化物、金属窒化物等の無機材料膜、フッソ樹脂ポリパラキシレンポリエチレンシリコーン樹脂ポリスチレン樹脂等の高分子膜、さらには光硬化性樹脂等が挙げられる。また、ガラス、気体不透過性フィルム、金属等をカバーし、適当な封止樹脂により素子自体をパッケージングすることもできる。

0088

本発明のナフタレン化合物を含有する有機化合物からなる層は、真空蒸着法、キャスト法塗布法スピンコート法インクジェット法等により製膜することができる。

0089

以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。

0090

<実施例1>
例示化合物A−G−1の合成>

0091

0092

100ml反応容器に以下に示す試薬及び溶媒仕込み、この溶液を90℃に加熱し同温で10時間攪拌した。

0093

XX−2:1g(4.06mmol)
XX−1:780mg(1.84mmol)
トルエン:20mL
2N−炭酸セシウム水溶液:20mL
エタノール:10mL
テトラキストリフェニルフォスフィンパラジウム[0]:234mg(0.203mmol)

0094

次に、この溶液を室温まで冷却し、析出した結晶をろ取することで粗結晶を得た。この粗結晶を、オルトジクロロベンゼンから再結晶することにより、例示化合物A−G−1を650mg(収率67%)得た。

0095

電子イオンマススペクトルEI−MS)測定によりこの化合物のM+である528を確認した。

0096

1H−NMR(CDCl3,500MHz)σ(ppm):8.17(m,2H),8.10(d,2H),8.04(d,2H),8.03(d,2H),7.99(d,2H),7.95(m,4H),7.83(dd,2H),7.76(d,2H),7.65(dd,2H),7.41(m,4H)

0097

また、例示化合物A−G−1のガラス転移温度を、パーキンエルマ−社製,PYRIS−1DSCにて測定した結果、130℃であった。

0098

<実施例2>
<例示化合物B−F−1の合成>

0099

0100

100ml反応容器に以下の試薬及び溶媒を仕込み、この溶液を90℃に加熱し同温で10時間攪拌した。

0101

XX−1:2g(4.72mmol)
XX−3:4g(10.4mmol)
トルエン:30mL
2N−炭酸セシウム水溶液:30mL
エタノール:15mL
テトラキストリフェニルフォスフィンパラジウム[0]:620mg(0.54mmol)

0102

次に、この溶液を室温まで冷却した後、飽和食塩水50mlを加えてからトルエンで有機層を抽出(50mL×3回)した。次に、この有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。次に、乾燥剤をろ過し、ろ液濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー移動相:トルエン)で分離精製することで、無色の粗結晶を得た。この粗結晶を、トルエン:ヘキサンから再結晶することにより、例示化合物B−F−1を2g(収率=66%)得た。

0103

EI−MS測定によりこの化合物のM+である640を確認した。

0104

1H−NMR(CDCl3,500MHz)σ(ppm):8.25(m,6H),8.21(m,4H),8.16(d,2H),8.10(m,6H),8.04(d,2H),7.87(dd,2H),1.59(s,18H)
また、この化合物のガラス転移温度は、167℃であった。

0105

実施例2において、XX−3の代わりに下記に示すXX−4を使用する以外は、実施例2と同様の方法で例示化合物A−E−1を合成することができる。

0106

0107

実施例2において、XX−3の代わりに下記に示すXX−5を使用する以外は、実施例2と同様の方法で例示化合物A−F−1を合成することができる。

0108

0109

実施例2において、XX−3の代わりに下記に示すXX−6を使用する以外は、実施例2と同様の方法で例示化合物A−F−2を合成することができる。

0110

0111

実施例2において、XX−3の代わりに下記に示すXX−7を使用する以外は、実施例2と同様の方法で例示化合物A−K−1を合成することができる。

0112

0113

実施例2において、XX−3の代わりに下記に示すXX−8を使用する以外は、実施例2と同様の方法で例示化合物A−Q−1を合成することができる。

0114

0115

実施例2において、XX−3の代わりに下記に示すXX−9を使用する以外は、実施例2と同様の方法で例示化合物B−C−1を合成することができる。

0116

0117

実施例2において、XX−3の代わりに下記に示すXX−10を使用する以外は、実施例2と同様の方法で例示化合物B−F−2を合成することができる。

0118

0119

実施例2において、XX−3の代わりに下記に示すXX−11を使用する以外は、実施例2と同様の方法で例示化合物B−F−3を合成することができる。

0120

0121

実施例2において、XX−3の代わりに下記に示すXX−12を使用する以外は、実施例2と同様の方法で例示化合物B−G−5を合成することができる。

0122

0123

実施例2において、XX−3の代わりに下記に示すXX−13を使用する以外は、実施例2と同様の方法で例示化合物B−N−1を合成することができる。

0124

0125

実施例2において、XX−1の代わりに下記に示すXX−14を、XX−3の代わりにXX−5をそれぞれ使用する以外は、実施例2と同様の方法で例示化合物C−F−1を合成することができる。

0126

0127

実施例2において、XX−1の代わりにXX−14を使用する以外は、実施例2と同様の方法で例示化合物D−F−1を合成することができる。

0128

実施例2において、XX−1の代わりに下記に示すXX−15を、XX−3の代わりに下記に示すXX−16をそれぞれ使用する以外は、実施例2と同様の方法で例示化合物D−F−2を合成することができる。

0129

0130

<実施例3>
<例示化合物A−F−1の合成>

0131

0132

100ml反応容器に以下の試薬及び溶媒を仕込み、この溶液を90℃に加熱し同温で10時間攪拌した。

0133

XX−1:2g(4.72mmol)
XX−17:3.4g(10.4mmol)
トルエン:30mL
2N−炭酸セシウム水溶液:30mL
エタノール:15mL
テトラキストリフェニルフォスフィンパラジウム[0]:620mg(0.54mmol)

0134

次に、この溶液を室温まで冷却した後、生成した沈殿物をろ取した。次に、この沈殿物を水、エタノール、トルエンの順番で洗浄することで無色の粗結晶を得た。次に、この粗結晶を、クロロベンゼンから再結晶することにより、例示化合物A−F−1を1.5g(収率=60%)得た。

0135

EI−MS測定によりこの化合物のM+である528を確認した。

0136

1H−NMR(CDCl3,500MHz)σ(ppm):8.29(d,2H),8.28(d,2H),8.22−8.11(m,14H),8.07−8.01(m,4H),7.87(dd,2H).

0137

また、この化合物のガラス転移温度は、130℃であった。

0138

<実施例4>
図3に示す有機層が3層の有機発光素子を製造した。

0139

ガラス基板(基板1)上に、陽極2として、酸化錫インジウム(ITO)を膜厚100nmでパターニングすることにより、ITO電極付透明基板を作製した。このITO電極付透明基板上に、有機化合物からなる層と陰極を抵抗加熱による真空蒸着にて連続製膜した。具体的には、まずホール輸送層5として、下記に示すα−NPDを膜厚40nmで蒸着した。次に発光層3として、ホストであるHOST−1とゲストである例示化合物A−G−1を、例示化合物A−G−1の含有量が発光層全体の10重量%となるように共蒸着した。このとき発光層の膜厚を30nmとした。次に、電子輸送層6として、下記に示すBphen(同仁化学研究所製)を膜厚30nmで蒸着した。次に第一の金属電極層としてKFを膜厚1nmで蒸着した。最後に第二の金属電極層として、Alを膜厚130nmで蒸着した。KF膜及びAl膜は共に陰極4として機能する。

0140

0141

このとき、真空チャンバー内気圧を10-5Paとし、対向する電極面積が3mm2になるようにした。以上のようにして、有機発光素子を得た。

0142

有機発光素子の特性は、電流電圧特性ヒュレッドパッカード社製・微小電流計4140Bで測定し、発光輝度は、トプコン社製BM7で測定した。

0143

本実施例の素子に窒素雰囲気下、100時間電圧を印加したところ、良好な発光の継続が確認された。A−G−1を発光材料は、青色発光材料として有用であることが確認された。

0144

<実施例5>
ガラス基板(基板1)上に、陽極2として、酸化錫インジウム(ITO)を膜厚100nmでパターニングすることにより、ITO電極付透明基板を作製した。このITO電極付透明基板上に、有機化合物からなる層と陰極を抵抗加熱による真空蒸着にて連続製膜した。具体的には、まずホール輸送層5として、下記に示すHTL−1を膜厚25nmで蒸着した。次に発光層3として、ホストである例示化合物B−F−1とゲストである下記に示すGUEST−2を、GUEST−2の含有量が発光層全体の5重量%となるように共蒸着した。このとき発光層の膜厚を30nmとした。次に、電子輸送層6として、下記に示すBphen(同仁化学研究所製)を膜厚30nmで蒸着した。次に第一の金属電極層としてKFを膜厚1nmで蒸着した。最後に第二の金属電極層として、Alを膜厚130nmで蒸着した。KF膜及びAl膜は共に陰極4として機能する。

0145

0146

このとき、真空チャンバー内の気圧を10-5Paとし、対向する電極面積が3mm2になるようにした。以上のようにして、有機発光素子を得た。

0147

得られた素子について、実施例4と同様に評価した。その結果、発光効率は5.3cd/A(400cd/m2)であった。また、この素子に30mA/cm2の連続通電を行ったところ輝度半減までの時間は、600時間であった。

0148

この結果により、本発明のナフタレン化合物がホスト材料として有用であることが確認された。

0149

<実施例6>
実施例4において、発光層3のゲストとして例示化合物A−G−1の代わりにGUEST−1を、電子輸送層6としてBPhenの代わりに例示化合物B−F−1を用いる以外は、実施例2と同様の方法により素子を作製した。

0150

0151

得られた素子について窒素雰囲気下、100時間電圧を印加したところ、良好な発光の継続が確認された。B−F−1のガラス転移温度は167℃であり、BPhenのガラス転移温度(60℃)に比べ高いため、薄膜の熱安定性が高い。このため、有機薄膜の結晶化が原因と考えられる有機発光素子の劣化に対し、優位な材料であるといえる。また、高温駆動に対しても有用な材料である。

図面の簡単な説明

0152

本発明の有機発光素子における第一の実施形態を示す断面図である。
本発明の有機発光素子における第二の実施形態を示す断面図である。
本発明の有機発光素子における第三の実施形態を示す断面図である。
本発明の有機発光素子における第四の実施形態を示す断面図である。
本発明の有機発光素子における第五の実施形態を示す断面図である。
本発明の有機発光素子における第六の実施形態を示す断面図である。

符号の説明

0153

1基板
2陽極
3発光層
4陰極
5ホール輸送層
6電子輸送層
7ホール注入層
8ホール/エキシトンブロッキング層
10,20,30,40,50,60 有機発光素子

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