図面 (/)

技術 分散液の製造方法及びその分散液、該分散液を用いた電子写真感光体塗布用分散液、該電子写真感光体塗布用分散液を用いて形成した電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

出願人 キヤノン株式会社
発明者 遠藤健彦田中正人藤井淳史石塚由香野中正樹
出願日 2007年3月30日 (13年7ヶ月経過) 出願番号 2007-092756
公開日 2008年10月16日 (12年1ヶ月経過) 公開番号 2008-248145
状態 特許登録済
技術分野 電子写真における感光体 高分子物質の処理方法 染料 高分子組成物 塗料、除去剤
主要キーワード PA測定 光CVD法 Index値 成膜ムラ 特定環境 メトキシメチル化率 分散液塗布 球状シリコーン樹脂
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年10月16日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

有機顔料の分散安定性と塗布安定性に優れた分散液の製造方法及びその分散液、該分散液を用いた電子写真感光体塗布用分散液、該電子写真感光体塗布用分散液を用いて形成した電子写真感光体プロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供する。

解決手段

溶剤中に、有機顔料及びゲル化したポリアミド樹脂を分散して分散液を調製することを特徴とする分散液の製造方法及びその分散液、該分散液を用いた電子写真感光体塗布用分散液、該電子写真感光体塗布用分散液を用いて形成した電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置である。

概要

背景

モノアゾ顔料ジスアゾ顔料などに代表されるアゾ顔料フタロシアニン顔料に代表される多環系顔料などの有機顔料は、一般的に酸化チタンなどの無機顔料と比較し、その比重の小ささから沈降しにくいことによる高い液安定性という利点を持つ。また、特異な分子構造に修飾させることによる様々な吸収波長、工業的に化学反応にて合成でき高純度で安定した品質を維持できるなどの利点を持ち、色素として各種印刷インキ感光特性を応用して光ディスク太陽電池電子写真材料などに用いられている。

ポリアミド樹脂機械特性耐薬品性が良く、エンジニアリングプラスチックとして電子部品自動車部品、繊維、フィルムとして幅広い分野で利用されている。その中でもアルコールへの溶解性を上げるように変性したポリアミド樹脂であるN−アルコキシアルキルナイロン共重合ナイロンなどのアルコール可溶性ポリアミド樹脂は、透明性、柔軟性、接着性などといった特徴を持つ。この特徴により、衣料表面処理電子材料接着剤水性インキ、電子写真材料などに用いられている。

アルコール可溶性ポリアミド樹脂のアルコール系液中で、先に述べたアゾ顔料や多環系顔料などの有機顔料を小さい粒径で分散した分散液の塗布面は、塗布むらがなく、光沢感が得られる。しかし、アルコール可溶性ポリアミド樹脂のアルコール系液中で、先に述べたアゾ顔料や多環系顔料などの有機顔料を小さい粒径で長期間安定した分散液として得ることは、有機顔料自体の凝集が発生することもあり、非常に困難である。

また、ここで述べた様な有機電子写真材料を用いる電子写真感光体は、従来のSe、CdS等の無機電子写真材料を用いる電子写真感光体に比べて無公害で製造が容易であり、構成材料の選択の多様性から機能設計の自由度が高いという利点を有する。このような有機電子写真材料を用いる電子写真感光体は、近年のレーザービームプリンター複写機の急速な普及により広く市場で用いられるようになっている。

電子写真感光体は、基本的には帯電及び光を用いた露光により潜像を形成する感光層と、その感光層を設けるための支持部材としての支持体からなる。一般的に、支持体上に直接感光層を形成した場合、支持体表面の汚れ、形状や性状の不均一、粗さはそのまま感光層の成膜ムラとなって現れる。その結果得られる画像に白抜け、黒点濃度ムラ等の画像欠陥が発生したり、支持体から感光層が剥離するという問題が生じる。

これまでに、支持体との密着性確保、感光層の電気的破壊の保護、感光層のキャリア注入性の改良等のために、支持体と感光層の間に下引き層を設けることが行われてきた。この下引き層は、上記のメリットを有する反面、支持体と感光層間電荷移動阻害する為、電荷蓄積され易いというデメリットも併せ持つ。このため連続プリント時において電位変動が大きくなり画像不具合が発生する。

このような下引き層を設けた電子写真感光体を用いた場合の連続プリント時における残留電位の上昇や、初期電位の低下等による電位変動を更に抑制する様々な方法が提案されている。しかし、初期感度が低下したり、帯電能が低下したり、弊害を生じる場合も多く、また高温高湿環境下又は低温低湿環境下などの特定環境下での耐久使用において完全に要求を満たしているとはいえないのが現状である(例えば、特許文献1−7参照)。

また最近、プリンター及び複写機の高画質カラー化が進む中で、電子写真感光体の品質に対する要求も厳しさが増しており、画像欠陥が無く、使用環境の変動や耐久的な使用においても電位変動等の特性の変化を起こさない電子写真感光体が望まれている。このような流れの中で、下引き層の更なる特性改善の為、有機顔料を下引き層に分散する様々な方法が提案されている。例えば、低い残留電位(特許文献8参照)、繰り返し使用時の残留電位の上昇抑制(特許文献9参照)、プリント回転目のプロセスから帯電性安定(特許文献10参照)、連続プリント時の電位変動やゴーストを抑制(特許文献11−13参照)である。

しかし、これらの提案では顔料の分散液を用いている。このため、分散した顔料粒子の沈降による分散液の局所的な固形分変動や、分散した顔料粒子の凝集による粒径増加によって、電子写真感光体の膜厚が不均一になり塗布面や画像に濃度ムラや画像欠陥が増加したりするという潜在的な問題を抱えている。このような濃度ムラや画像欠陥は先に述べたプリンター及び複写機の高画質化において電子写真感光体の致命的な欠陥となりうる。また、分散した顔料粒子の沈降や凝集によって、分散液の塗料ライフが短くなる問題もあり、これらの問題を解決する為にも分散液の分散状態の更なる安定化が求められている。
特開昭62−269966号公報
特開昭62−279347号公報
特公平7−72806号公報
特公平02−059458号公報
特許第3010601号公報
特開平5−27469号公報
特開平7−175249号公報
特許第3384231号公報
特公平7−111586号公報
特許第3417145号公報
特許第3774673号公報
特開2003−316049号公報
WO 2005/116777

概要

有機顔料の分散安定性と塗布安定性に優れた分散液の製造方法及びその分散液、該分散液を用いた電子写真感光体塗布用分散液、該電子写真感光体塗布用分散液を用いて形成した電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供する。溶剤中に、有機顔料及びゲル化したポリアミド樹脂を分散して分散液を調製することを特徴とする分散液の製造方法及びその分散液、該分散液を用いた電子写真感光体塗布用分散液、該電子写真感光体塗布用分散液を用いて形成した電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置である。

目的

本発明は上記背景技術の問題に鑑みなされたものである。すなわち、有機顔料の粒径が小さく、非常に優れた分散安定性及び塗布性を示す分散液の製造方法及びその分散液を提供することを課題とする。さらに本発明は、連続プリント時における明部電位、残留電位の電位変動や画像欠陥の少ない、該分散液を用いて形成した電子写真感光体を提供することを課題とする。またさらに本発明は、その電子写真感光体を用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

溶剤中に、有機顔料及びゲル化したポリアミド樹脂を分散して分散液を調製することを特徴とする分散液の製造方法。

請求項2

前記ゲル化したポリアミド樹脂が、少なくともN−メトキシメチル化ナイロンまたはナイロン6−66−610−12の4元ナイロン共重合体を含有することを特徴とする請求項1に記載の分散液の製造方法。

請求項3

前記ゲル化したポリアミド樹脂が、アルコール系溶剤を用いてポリアミド樹脂をゲル化状態にしたことを特徴とする請求項1または2に記載の分散液の製造方法。

請求項4

前記ゲル化したポリアミド樹脂が、ポリアミド樹脂をアルコール系溶剤に加熱溶解した後、冷却することにより得られたことを特徴とする請求項1−3のいずれかに記載の分散液の製造方法。

請求項5

前記アルコール系溶剤が、少なくとも炭素数が1以上6以下の直鎖または分岐鎖をもつアルコールであることを特徴とする請求項3または4に記載の分散液の製造方法。

請求項6

前記アルコール系溶剤が、少なくともメタノールエタノールイソプロパノール1−プロパノール、1−ブタノール2−ブタノール及びイソブタノールのいずれかを含有することを特徴とする請求項3−5のいずれかに記載の分散液の製造方法。

請求項7

前記ゲル化したポリアミド樹脂が、前記N−メトキシメチル化ナイロンと少なくともメタノール、エタノール、イソプロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール及びイソブタノールのいずれかを含有することを特徴とする請求項1−6のいずれかに記載の分散液の製造方法。

請求項8

前記ゲル化したポリアミド樹脂が、N−メトキシメチル化ナイロンと1−ブタノールを含有することを特徴とする請求項1−7のいずれかに記載の分散液の製造方法。

請求項9

前記ゲル化したポリアミド樹脂に含まれるポリアミド樹脂固形分が、質量%で5.0%以上30.0%以下の範囲であることを特徴とする請求項1−8のいずれかに記載の分散液の製造方法。

請求項10

前記溶剤が、少なくともメタノール、エタノール、イソプロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール及びイソブタノールのいずれかを含有することを特徴とする請求項1−9のいずれかに記載の分散液の製造方法。

請求項11

溶剤中に有機顔料及びポリアミド樹脂を分散して得られる分散液の製造方法において、A.アルコール系溶剤とポリアミド樹脂を用いてゲル化したポリアミド樹脂を調製し;B.次いで、前記ゲル化したポリアミド樹脂を0.5mm以上10mm以下の大きさに破砕し;C.次いで、有機顔料とゲル化したポリアミド樹脂を分散する;工程を含むことを特徴とする請求項1−10のいずれかに記載の分散液の製造方法。

請求項12

溶剤中に有機顔料及びポリアミド樹脂を分散して得られる分散液の製造方法において、A.アルコール系溶剤とポリアミド樹脂を用いてゲル化したポリアミド樹脂を調製し;C.次いで、有機顔料とゲル化したポリアミド樹脂を分散し;D.次いで、得られた分散液を、ろ過し、溶剤を加え希釈する;工程を含むことを特徴とする請求項1−10のいずれかに記載の分散液の製造方法。

請求項13

溶剤中に有機顔料及びポリアミド樹脂を分散して得られる分散液の製造方法において、A.アルコール系溶剤とポリアミド樹脂を用いてゲル化したポリアミド樹脂を調製し;B.次いで、前記ゲル化したポリアミド樹脂を0.5mm以上10mm以下の大きさに破砕し;C.次いで、有機顔料とゲル化したポリアミド樹脂を分散し;D.次いで、得られた分散液を、ろ過し、溶剤を加え希釈する;工程を含むことを特徴とする請求項1−10のいずれかに記載の分散液の製造方法。

請求項14

前記有機顔料がフタロシアニン顔料またはアゾ顔料であることを特徴とする請求項1−13のいずれかに記載の分散液の製造方法。

請求項15

前記フタロシアニン顔料が、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ=7.4°±0.3°及び2θ=28.2°±0.3°の位置に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶であることを特徴とする請求項14に記載の分散液の製造方法。

請求項16

前記アゾ顔料が下記一般式(1)で示されるビスアゾ顔料であることを特徴とする請求項14に記載の分散液の製造方法。一般式(1)Cp−N=N−Ar−N=N−Cp(式中、Cpはフェノール性カプラーを表し、Arは結合基を介して結合するまたは結合基を介さずに結合する、置換基を有するまたは有さない芳香族炭化水素環または芳香族複素環を表す。)

請求項17

前記ビスアゾ顔料が下記一般式(2)で表されることを特徴とする請求項16に記載の分散液の製造方法。

請求項18

前記ビスアゾ顔料が下記一般式(3)で表されることを特徴とする請求項16に記載の分散液の製造方法。(一般式(3)中、Arは以下の一般式(4)、式(5)または式(6)のいずれかの基を示す。)(一般式(3)中、R1及びR2はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアリール基または置換基を有してもよいカルバモイル基をあらわす。ただし、R1及びR2が同時に水素原子であることはない。XはOまたはSを示す。Yはベンゼン環縮合して、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な残基を示す。一般式(4)中、R3、R4、R5、R6及びR7は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基または置換基を有してもよいアリール基を示す。AはO、SまたはN−R8を示す。ただし、R8は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を示す。)

請求項19

前記有機顔料とポリアミド樹脂との質量比が1:1000以上2:1以下であることを特徴とする請求項1−18記載の分散液の製造方法。

請求項20

前記質量比が1:100以上1:1以下であることを特徴とする請求項19記載の分散液の製造方法。

請求項21

請求項1−20のいずれかに記載の分散液の製造方法により得られたことを特徴とする分散液。

請求項22

請求項1−20のいずれかに記載の分散液の製造方法により得られたことを特徴とする電子写真感光体塗布用分散液

請求項23

少なくとも、導電性支持体感光層を有する電子写真感光体において、該導電性支持体と該感光層の間に請求項22に記載の電子写真感光体塗布用分散液を用いて形成した層を有することを特徴とする電子写真感光体。

請求項24

前記感光層がフタロシアニン顔料を含むことを特徴とする請求項23に記載の電子写真感光体。

請求項25

前記フタロシアニン顔料がガリウムフタロシアニン顔料であることを特徴とする請求項24に記載の電子写真感光体。

請求項26

前記ガリウムフタロシアニン顔料が、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ=7.4°±0.3°及び2θ=28.2°±0.3°の位置に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶であることを特徴とする請求項25に記載の電子写真感光体。

請求項27

請求項23−26のいずれかに記載の電子写真感光体と、帯電手段、イメージ露光手段、現像手段、及び転写手段を装着したことを特徴とする電子写真装置

請求項28

請求項23−26のいずれかに記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、及びクリーニング手段からなる群より選ばれる少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ

技術分野

0001

本発明は、溶剤中に、有機顔料及びゲル化したポリアミド樹脂を分散して分散液を調製することを特徴とする分散液の製造方法及びその分散液とその分散液を用いた電子写真感光体塗布用分散液に関する。さらに本発明は、本発明の電子写真感光体用分散液を用いて形成した電子写真感光体に関する。またさらに本発明は、本発明の電子写真感光体を用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。

背景技術

0002

モノアゾ顔料ジスアゾ顔料などに代表されるアゾ顔料フタロシアニン顔料に代表される多環系顔料などの有機顔料は、一般的に酸化チタンなどの無機顔料と比較し、その比重の小ささから沈降しにくいことによる高い液安定性という利点を持つ。また、特異な分子構造に修飾させることによる様々な吸収波長、工業的に化学反応にて合成でき高純度で安定した品質を維持できるなどの利点を持ち、色素として各種印刷インキ感光特性を応用して光ディスク太陽電池電子写真材料などに用いられている。

0003

ポリアミド樹脂は機械特性耐薬品性が良く、エンジニアリングプラスチックとして電子部品自動車部品、繊維、フィルムとして幅広い分野で利用されている。その中でもアルコールへの溶解性を上げるように変性したポリアミド樹脂であるN−アルコキシアルキルナイロン共重合ナイロンなどのアルコール可溶性ポリアミド樹脂は、透明性、柔軟性、接着性などといった特徴を持つ。この特徴により、衣料表面処理電子材料接着剤水性インキ、電子写真材料などに用いられている。

0004

アルコール可溶性ポリアミド樹脂のアルコール系液中で、先に述べたアゾ顔料や多環系顔料などの有機顔料を小さい粒径で分散した分散液の塗布面は、塗布むらがなく、光沢感が得られる。しかし、アルコール可溶性ポリアミド樹脂のアルコール系液中で、先に述べたアゾ顔料や多環系顔料などの有機顔料を小さい粒径で長期間安定した分散液として得ることは、有機顔料自体の凝集が発生することもあり、非常に困難である。

0005

また、ここで述べた様な有機電子写真材料を用いる電子写真感光体は、従来のSe、CdS等の無機電子写真材料を用いる電子写真感光体に比べて無公害で製造が容易であり、構成材料の選択の多様性から機能設計の自由度が高いという利点を有する。このような有機電子写真材料を用いる電子写真感光体は、近年のレーザービームプリンター複写機の急速な普及により広く市場で用いられるようになっている。

0006

電子写真感光体は、基本的には帯電及び光を用いた露光により潜像を形成する感光層と、その感光層を設けるための支持部材としての支持体からなる。一般的に、支持体上に直接感光層を形成した場合、支持体表面の汚れ、形状や性状の不均一、粗さはそのまま感光層の成膜ムラとなって現れる。その結果得られる画像に白抜け、黒点濃度ムラ等の画像欠陥が発生したり、支持体から感光層が剥離するという問題が生じる。

0007

これまでに、支持体との密着性確保、感光層の電気的破壊の保護、感光層のキャリア注入性の改良等のために、支持体と感光層の間に下引き層を設けることが行われてきた。この下引き層は、上記のメリットを有する反面、支持体と感光層間電荷移動阻害する為、電荷蓄積され易いというデメリットも併せ持つ。このため連続プリント時において電位変動が大きくなり画像不具合が発生する。

0008

このような下引き層を設けた電子写真感光体を用いた場合の連続プリント時における残留電位の上昇や、初期電位の低下等による電位変動を更に抑制する様々な方法が提案されている。しかし、初期感度が低下したり、帯電能が低下したり、弊害を生じる場合も多く、また高温高湿環境下又は低温低湿環境下などの特定環境下での耐久使用において完全に要求を満たしているとはいえないのが現状である(例えば、特許文献1−7参照)。

0009

また最近、プリンター及び複写機の高画質カラー化が進む中で、電子写真感光体の品質に対する要求も厳しさが増しており、画像欠陥が無く、使用環境の変動や耐久的な使用においても電位変動等の特性の変化を起こさない電子写真感光体が望まれている。このような流れの中で、下引き層の更なる特性改善の為、有機顔料を下引き層に分散する様々な方法が提案されている。例えば、低い残留電位(特許文献8参照)、繰り返し使用時の残留電位の上昇抑制(特許文献9参照)、プリント回転目のプロセスから帯電性安定(特許文献10参照)、連続プリント時の電位変動やゴーストを抑制(特許文献11−13参照)である。

0010

しかし、これらの提案では顔料の分散液を用いている。このため、分散した顔料粒子の沈降による分散液の局所的な固形分変動や、分散した顔料粒子の凝集による粒径増加によって、電子写真感光体の膜厚が不均一になり塗布面や画像に濃度ムラや画像欠陥が増加したりするという潜在的な問題を抱えている。このような濃度ムラや画像欠陥は先に述べたプリンター及び複写機の高画質化において電子写真感光体の致命的な欠陥となりうる。また、分散した顔料粒子の沈降や凝集によって、分散液の塗料ライフが短くなる問題もあり、これらの問題を解決する為にも分散液の分散状態の更なる安定化が求められている。
特開昭62−269966号公報
特開昭62−279347号公報
特公平7−72806号公報
特公平02−059458号公報
特許第3010601号公報
特開平5−27469号公報
特開平7−175249号公報
特許第3384231号公報
特公平7−111586号公報
特許第3417145号公報
特許第3774673号公報
特開2003−316049号公報
WO 2005/116777

発明が解決しようとする課題

0011

本発明は上記背景技術の問題に鑑みなされたものである。すなわち、有機顔料の粒径が小さく、非常に優れた分散安定性及び塗布性を示す分散液の製造方法及びその分散液を提供することを課題とする。さらに本発明は、連続プリント時における明部電位、残留電位の電位変動や画像欠陥の少ない、該分散液を用いて形成した電子写真感光体を提供することを課題とする。またさらに本発明は、その電子写真感光体を用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、有機顔料及びポリアミド樹脂を分散して得られる分散液の製造に使用するポリアミド樹脂に着目した。すなわち、該分散液の製造において、ポリアミド樹脂としてゲル化したポリアミド樹脂を有機顔料との分散に使用する。このことにより、該分散液の動的光散乱法による測定値における有機顔料の体積平均粒径(D50)及び遠心沈降法による測定値における有機顔料の平均粒径メジアン径)を極めて小さくすることができ、さらに長期にわたって分散安定性を維持できる事を見出した。また、該分散液を用いた電子写真感光体塗布用分散液を用いて電子写真感光体を形成することで、連続プリント時における明部電位、残留電位の電位変動や画像欠陥の少ない電子写真感光体を提供できることを見出し、本発明を完成させた。またさらに、その電子写真感光体を用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供できることを見出し、本発明を完成させた。

0013

即ち、本発明は以下の通りである。

0014

溶剤中に、有機顔料及びゲル化したポリアミド樹脂を分散して分散液を調製することを特徴とする分散液の製造方法。

発明の効果

0015

本発明の分散液の製造方法は、ゲル化したポリアミド樹脂を有機顔料との分散に使用する。このことで、該分散液の動的光散乱法による測定値における体積平均粒径(D50)及び遠心沈降法による測定値における平均粒径(メジアン径)を極めて小さくすることができ、長期にわたって分散安定性を維持できるという顕著な効果を奏する。また、本発明によれば、該分散液を用いた電子写真感光体塗布用分散液を用いて電子写真感光体を形成することで、連続プリント時における明部電位、残留電位の電位変動や画像欠陥の少ない電子写真感光体提供することができる。また、その電子写真感光体を用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0016

以下に、本発明の形態を詳細に述べる。

0017

本発明の分散液の製造方法は、溶剤中に、有機顔料及びゲル化したポリアミド樹脂を分散することで製造される方法である。

0018

本発明の分散液の製造方法は、以下の工程を含むことが好ましい。

0019

A.アルコール系溶剤とポリアミド樹脂を用いてゲル化した(ゲル化状態にした)ポリアミド樹脂を調製し;
B.次いで、前記ゲル化した(ゲル化状態にした)ポリアミド樹脂を所望により0.5mm以上10mm以下の大きさに破砕し;
C.次いで、有機顔料と前記ゲル化した(ゲル化状態にした)ポリアミド樹脂を分散し;
D.次いで、得られた分散液を、所望によりろ過し、所望により溶剤を加え希釈する。

0020

ここで述べる「ゲル化したポリアミド樹脂」とは、熱応力歪測定装置TMA/SS150CU(セイコーインスツルメンツ社製)用い、以下に示す測定条件にて、ポリアミド樹脂を測定した結果により定義したものである。すなわち、ポリアミド樹脂に掛かる荷重(LOAD)を一定割合で変化させながらポリアミド樹脂の変形量(TMA)を測定する針入測定を行う。その針入り測定の結果において、ポリアミド樹脂のサンプル長さの範囲内で、該ポリアミド樹脂の変形量(TMA)に変曲点が観察されるポリアミド樹脂と定義する(図3)。また、前記変曲点は、単位時間当たりのTMA変形量(DTMA)が1.5mm/min以上を満たし、且つ単位時間当たりのTMA変形量(DTMA)が最大値を示すポリアミド樹脂の変形量(TMA)と定義する。前記変曲点におけるポリアミド樹脂に掛かる荷重(LOAD)は、単位時間当たりのTMA変形量(DTMA)が最大値を示す時点でのポリアミド樹脂に掛かる荷重(LOAD)の値とする。なお、図3はゲル化したポリアミド樹脂の針入測定におけるLOAD、TMA及びDTMAの関係を示すグラフの一例を示す図であり、横軸がLOAD、実線がTMA、破線がDTMAである。ゲル化していないポリアミド樹脂も、熱応力歪測定装置TMA/SS150CU(セイコーインスツルメンツ社製)を用い、以下の条件で測定した針入測定における試料の変形量(TMA)により分かる。すなわち、ゲル化していないポリアミド樹脂では、ポリアミド樹脂のサンプル長さの範囲内で該ポリアミド樹脂の変形量(TMA)に変曲点が観察されない(図4)。

0021

なお、測定に使用するポリアミド樹脂は下記に示すサンプル長さ、断面積を満たし、針入プローブが接する測定面は試料台に接する面と平行になるように作成し、気泡ひび割れ異物が無いものを用いる。また、測定に使用するポリアミド樹脂サンプルに流動性がある場合は試料台に乗る大きさのサンプルカップに入れて測定することができる。

0022

ポリアミド樹脂のサンプル長さは、検出モード圧縮モード、測長時の荷重を−2(mN)にて行う自動測長にて設定できるが、流動性があるポリアミド樹脂サンプルなどでサンプル長さの自動測長ができない場合は、ポリアミド樹脂のサンプル長さを直接設定する。針入測定に使用するポリアミド樹脂はポリアミド樹脂単体でもよいし、溶剤を含んだものでもよい。

0023

(TMA/SS150CU測定条件)
測定手法:針入測定
測定モード:組立F制御モード(温度制御無し)
使用するプローブ:針入プローブ
試料ホルダー、試料台材質石英
サンプル長さ:ポリアミド樹脂のサンプル長さ(長さは3〜5mmが適切)
サンプル断面積:0.8cm2程度
測定温度:25±2℃(室温)
測定雰囲気:空気中
SSプログラム設定
エンドテップ:1
ステップ1条件:スタート荷重−2(mN)、リミット荷重−482(mN)、荷重レート 30(mN/min)、保持時間 0.00(min)

0024

前記有機顔料は、モノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾ及びテトラキスアゾ等のアゾ顔料、ガリウムフタロシアニン及びチタニルフタロシアニン等のフタロシアニン顔料、ペリレン系顔料等の従来公知のものを用いることができ、特に限定されない。中でも、フタロシアニン顔料及びアゾ顔料が好ましい。また、有機顔料はこれらを1種類もしくは2種類以上を組み合わせて使用する事が出来る。

0025

前記フタロシアニン顔料としては、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ=7.4°±0.3°及び2θ=28.2°±0.3°の位置に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が好ましい。

0026

前記アゾ顔料としては、下記一般式(1)で示されるビスアゾ顔料が好ましい。
一般式(1)
Cp−N=N−Ar−N=N−Cp
(式中、Cpはフェノール性カプラーを表し、Arは結合基を介して結合するまたは結合基を介さずに結合する、置換基を有するまたは有さない芳香族炭化水素環または芳香族複素環を表す。)
また、前記一般式(1)で示されるビスアゾ顔料としては、下記一般式(2)で表されることが好ましい。

0027

0028

また、前記一般式(1)で示されるビスアゾ顔料としては、下記一般式(3)で表されることが好ましい。

0029

0030

(一般式(3)中、Arは以下の一般式(4)、式(5)または式(6)のいずれかの基を示す。)

0031

0032

0033

0034

(一般式(3)中、R1及びR2はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアリール基または置換基を有してもよいカルバモイル基をあらわす。ただし、R1及びR2が同時に水素原子であることはない。XはOまたはSを示す。Yはベンゼン環縮合して、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な残基を示す。一般式(4)中、R3、R4、R5、R6及びR7は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基または置換基を有してもよいアリール基を示す。AはO、SまたはN−R8を示す。ただし、R8は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を示す。)

0035

ゲル化したポリアミド樹脂は、ポリアミド樹脂単体、またはポリアミド樹脂を溶媒加熱溶解させた後、次の条件を組み合わせて調製する事ができる。

0036

(1)ポリアミド樹脂の種類: 所望のゲル化したポリアミド樹脂を調製させる事ができればポリアミド樹脂の種類は特に限定されない。ポリアミド樹脂の種類としては、例えばナイロン6ナイロン11ナイロン12ナイロン66、ナイロン610、N−メトキシメチル化6ナイロンを用いることができる。また、N−メトキシメチル化12ナイロンに代表されるN−アルコキシアルキル化ナイロン、ナイロン6−66−610−12の4元ナイロン共重合体に代表されるナイロン共重合体など従来公知のものを用いることができる。ポリアミド樹脂の種類はポリアミド樹脂をゲル化させる溶剤への溶解性、ポリアミド樹脂のゲル化のしやすさを考慮して決定される。1種類または2種類以上のポリアミド樹脂を組み合わせて用いることもできる。ポリアミド樹脂の種類は、少なくともN−アルコキシアルキル化ナイロンが含まれることが好ましく、少なくともN−アルコキシアルキル化率が20%以上45%以下のN−アルコキシアルキル化ナイロンが含まれることが更に好ましい。また、少なくともN−メトキシメチル化率が20%以上45%以下のN−メトキシメチル化ナイロンが含まれることが特に好ましい。なお、N−メトキシメチル化率はNMRにて以下に示す方法にて測定した。ポリアミド樹脂の1種であるN−アルコキシアルキル化ナイロンは、主鎖に複数の種類のナイロンを化学的に結合したものである共重合ナイロンと比較して、ナイロン主鎖の繰り返し単位が一定であることから結晶性に優れ、ゲル化したポリアミド樹脂を調製し易い。また、N−アルコキシアルキル化ナイロンはN−アルコキシアルキル化率が20%より低いと溶剤への溶解性が低下し、ゲル化したポリアミド樹脂の調製が難しくなることがある。N−アルコキシアルキル化率が45%より高いと溶剤への溶解性が上がり、ゲル化したポリアミド樹脂の安定性が悪化することがある。

0037

<N−メトキシメチル化率の測定方法
装置:
測定装置:FTNMR装置JNM−EX400(日本電子社製)
測定周波数:400MH
パルス条件:5.0μS
データポイント:32768
周波数範囲:10500Hz
積算回数:32回
測定温度:25℃
試料:
N−メトキシメチル化ナイロン25mg
メタノール−D4(99.8atom%D)アルドリッチ製0.75ml
テトラメチルシラン内部標準物質) メタノール−D4に対し0.05重量%
計算方法
A:N−メトキシメチル化されているアミド基カルボニル部分隣のメチレンプロトン(ca.2.4ppm)の積分値
B:N−メトキシメチル化されていないアミド基のカルボニル部分隣のメチレンプロトン(ca.2.2ppm)の積分値
N−メトキシメチル化率(%)= A/(A+B)×100

0038

(2)ポリアミド樹脂をゲル化させる温度: 所望のゲル化したポリアミド樹脂ができればポリアミド樹脂をゲル化させる温度は特に限定されない。安定してゲル化したポリアミド樹脂を得る為には、溶剤に加熱溶解させたポリアミド樹脂を冷却することが望ましく、30℃以下に冷却することがより望ましい。

0039

(3)ポリアミド樹脂をゲル化させる溶剤: 所望のゲル化したポリアミド樹脂を調製する事ができれば溶剤の有無や種類は特に限定されないが、好ましくはアルコール系溶剤であり、より好ましくはアルコールである。また、溶剤はポリアミド樹脂の溶解性とゲル化したポリアミド樹脂の調製のしやすさを加味して、1種類又は2種類以上の溶剤を組み合わせても良い。

0040

前記アルコール系溶剤しては、アルコールが好ましく、炭素数が1以上6以下の直鎖または分岐鎖をもつアルコールがより好ましい。また、少なくともメタノール、エタノールイソプロパノール1−プロパノール、1−ブタノール2−ブタノール及びイソブタノールのいずれかを含有することが特に好ましい。

0041

また、ゲル化したポリアミド樹脂は、N−メトキシメチル化ナイロンと少なくともメタノール、エタノール、イソプロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール及びイソブタノールのいずれかを含有することが好ましい。また、N−メトキシメチル化ナイロンと1−ブタノールを含有することがより好ましい。

0042

(4)ゲル化したポリアミド樹脂のポリアミド樹脂固形分: 所望のゲル化したポリアミド樹脂を調製することができればゲル化したポリアミド樹脂のポリアミド樹脂固形分は特に限定されない。ゲル化したポリアミド樹脂の安定性を考慮すれば、ポリアミド樹脂の固形分は好ましくは質量%で2%以上であり、更に好ましくは5%以上であり、最も好ましくは5.0%以上30.0%以下の範囲である。ポリアミド樹脂の固形分が低すぎるとゲル化したポリアミド樹脂が調製できないことがある。

0043

(5)ゲル化したポリアミド樹脂の形状: 所望の分散液を調製することができればゲル化したポリアミド樹脂の形状は特に限定されない。分散操作における作業性を考慮すれば、分散を行う前にゲル化したポリアミド樹脂を0.5mm以上10mm以下の大きさに破砕しておくことが好ましい。ゲル化したポリアミド樹脂が0.5mmより小さいと破砕したゲル化したポリアミド樹脂同士が付着やすくなり、作業性が悪化する事がある。ゲル化したポリアミド樹脂が10mmより大きいと、分散終了後にゲル化したポリアミド樹脂の未分散分が残ることがある。ゲル化したポリアミド樹脂の破砕には、ペイントシェーカーボールミルサンドミル超音波分散機高圧ホモジナイザースターラーミキサー撹拌機ロールミル乳化分散機メッシュ、ミンサー等を用いる。

0044

分散液は溶剤中に上述のゲル化したポリアミド樹脂と有機顔料を分散して製造する。分散液の分散性を考慮すれば、ゲル化したポリアミド樹脂と有機顔料を分散する場合は、溶剤を加えて、分散中の分散液の流動性を上げることが好ましい。分散は、溶剤、有機顔料とゲル化したポリアミド樹脂を同時に分散してもよいし、また、有機顔料だけをあらかじめ溶剤中で分散した後に、ゲル化したポリアミド樹脂を加えて分散しても良い。溶剤としては、予めポリアミド樹脂を溶剤に溶解させたポリアミド樹脂液を用いても良い。分散方法としては、既知の方法、例えばペイントシェーカー、ボールミル、サンドミル、超音波分散機、高圧ホモジナイザー、スターラー、ミキサー、撹拌機、ロールミル、乳化分散機等の分散装置を用いて分散する方法を用いることができる。前記溶剤としては、少なくともメタノール、エタノール、イソプロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール及びイソブタノールのいずれかを含有することが好ましい。

0045

分散液に含まれる有機顔料とポリアミド樹脂の質量比は分散液の液安定性と分散液を用いて形成された電子写真感光体の連続プリント時における明部電位、残留電位の電位変動の抑制効果を考慮して決定される。好ましくは分散液に含まれる有機顔料とポリアミド樹脂の質量比が1:1000以上2:1以下であり、更に好ましくは分散液に含まれる有機顔料とポリアミド樹脂の質量比が1:100以上1:1以下である。分散液に含まれる有機顔料とポリアミド樹脂の質量比が2:1よりも高い場合、顔料の分散性が悪化して分散液の液安定性が劣ることがある。また、分散液に含まれる有機顔料とポリアミド樹脂の質量比が1:1000よりも低いと電子写真感光体での連続プリント時における残留電位の上昇や初期電位の低下等による電位変動の抑制効果が劣ることもある。

0046

分散液の固形分は分散液の安定性、塗工性を考慮して決定され、好ましくは質量%で1%以上15%以下であり、更に好ましくは3%以上10%以下である。分散液の固形分が15%より高いと分散液の流動性が失われたり、分散性が悪くなり分散液の液安定性が低下したりすることがある。また、分散液の固形分が1%より低いと分散液を用いた電子写真感光体の塗布ムラ、膜ダレなどによる画像濃度ムラや画像欠陥が発生することもある。

0047

分散液の体積平均粒径(D50)は動的光散乱法を測定原理とする「MICROTRAC PARTICLE−SIZE ANALYZER9340 UPA」(Leeds&Northrup社製)を用いて測定され、次の条件で測定したものである。なお、分散液はLoadingIndex値が0.08以上0.12以下になるようにエタノールで希釈し測定した。

0048

マイクロトラックPA測定条件)
演算用及び制御用プログラムバージョン: 4.53E
Mode : FullRange
Transparent Particles : Yes
Spherical Particles : No
Particle Refractive Index : 1.51
Particle Density : 1.20g/cc
Fluid : Ethanol
Fluid Refractive Index : 1.33
Fluid High Temp : 30.0℃ Viscosity 1.003mPa・s
Fluid Low Temp : 20.0℃ Viscosity 1.200mPa・s
Run Time : 180sec

0049

分散液の平均粒径(メジアン径)は遠心沈降式粒度分布測定装置CAPA−700(堀場製作所製)を用いて、以下の条件で測定した。

0050

(CAPA−700測定条件)
溶媒エタノール
DISP.VISC. 1.20mPa・s
DISP.DENS. 0.79g/cc
AMP.DENS. 1.20g/cc
D(MAX) 1.00μm
D(MIN) 0.10μm
D(DIV) 0.05μm
SPEED 7000rpm

0051

また、本発明の製造方法により得られた分散液を用いて形成された電子写真感光体は、導電性支持体上に少なくとも下引き層と感光層が積層して形成される。前記感光層は、電荷輸送材料電荷発生材料を同一の層に含有する単層型感光層図1(a))であっても、電荷発生材料を含有する電荷発生層と電荷輸送材料を含有する電荷輸送層とに分離した積層型機能分離型)感光層(図1(b))であってもよい。電子写真特性の観点からは積層型感光層が好ましい。なお、図1(a)および(b)中、101は支持体、102は下引き層、103は感光層、104は電荷発生層、105は電荷輸送層を示す。以下では、積層型(機能分離型)感光層を含有する電子写真感光体について詳細に述べる。

0052

導電性支持体は導電性を有するものであればよく、アルミニウムステンレス及びニッケル等の金属、又は導電層を設けた金属、プラスチック及び紙等が挙げられ、形状としては円筒状及びフィルム状等が挙げられる。特に円筒状のアルミニウムが機械強度、電子写真特性及びコストの点で優れている。これらの導電性支持体は素管のまま用いても良いが、切削及びホーニング等の物理処理陽極酸化処理又は酸等を用いた化学処理を施した物を用いてよい。その中でも切削又はホーニング等の物理処理を行うことにより、表面粗さをRz値で0.1μm以上3.0μm以下に処理することで、干渉縞防止機能を持たせることができる。

0053

導電性支持体と下引き層との間に干渉縞防止層図1中不図示)を設けることもできる。干渉縞防止層は、支持体自身に干渉縞防止機能を持たせた場合は必要ないが、導電性支持体を素管のまま用い、これに塗工により干渉縞防止層を形成することにより、簡便な方法により導電性支持体に干渉縞防止機能を付与できる。このため、生産性、コストの面から非常に有用である。干渉縞防止層を形成する好ましい方法としては、酸化スズ酸化インジウム、酸化チタン、硫酸バリウム等の無機粒子フェノール樹脂等の硬化性樹脂と共に適当な溶剤に分散して塗布液を作製し、導電性支持体に塗工、乾燥する方法が挙げられる。干渉縞防止層の膜厚は1μm以上20μm以下であることが好ましい。

0054

支持体上もしくは干渉縞防止層の上には、支持体との密着性確保、感光層の電気的破壊の保護、感光層のキャリア注入性の改良等のために下引き層が必要である。

0055

下引き層は、有機顔料とポリアミド樹脂からなる前記分散液を導電性支持体もしくは干渉縞防止層上に塗工することにより形成される。その膜厚は好ましくは0.01μm以上30μm以下であり、さらに好ましくは0.1μm以上20μm以下である。有機顔料を下引き層に含有させることにより、連続プリント時における明部電位、残留電位の電位変動を抑制することができる。

0056

電荷発生材料としては、モノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾ及びテトラキスアゾ等のアゾ顔料、ガリウムフタロシアニン及びチタニルフタロシアニン等のフタロシアニン顔料、ペリレン系顔料等を用いることができる。好ましくは環境変動による特性安定性の観点から、ガリウムフタロシアニン顔料である。更に好ましくは、高感度光メモリー特性の観点から、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ=7.4°±0.3°及び2θ=28.2°±0.3°の位置に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶である。

0057

電荷発生層の塗工液は、前述の電荷発生材料を適当な溶剤を溶媒として上述の既知の分散方法にて調製される。適当な溶剤としては、例えばテトラヒドロフランシクロヘキサノンメチルエチルケトン酢酸エチル、メタノール、メチルセルソルブアセトンジオキサンおよびN,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。この時に結着剤として高分子物質一緒に加えても良いし、顔料と溶媒だけであらかじめ分散した後、結着剤を加えても良い。

0059

また、電荷発生層は上記の様な物質を含有する分散液を下引き層上に塗布することによって形成され、その膜厚は5μm以下が好ましく、特には0.05μm以上1μm以下が好ましい。

0060

電荷輸送層は主として電荷輸送材料と結着剤とを溶剤中に溶解させた塗料を塗工乾燥して形成する。

0061

用いられる電荷輸送材料としては各種のトリアリールアミン系化合物ヒドラゾン系化合物スチルベン系化合物ピラゾリン化合物オキサゾール系化合物チアゾール系化合物トリアリルメタン系化合物などが挙げられる。電荷輸送材料と溶媒だけであらかじめ分散溶解した後、結着剤を加えても良い。また、結着剤としては上述したものを用いることができる。

0062

電荷輸送層の膜厚は好ましくは5μm以上40μm以下であり、更に好ましくは10μm以上30μm以下である。

0063

電荷輸送層が単一層の場合も上述したような物質を用いて同様に形成することができ、その膜厚は5μm以上40μm以下が好ましく、特には10μm以上30μm以下が好ましい。

0064

また、本発明においては電荷輸送層上には耐久性転写性及びクリーニング性の向上を目的として、保護層を設けてもよい。

0065

保護層は、樹脂有機溶剤によって溶解して得られる保護層用塗布液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。樹脂としてはポリビニルブチラール、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミドなどが挙げられる。また、ポリアリレート、ポリウレタンスチレンブタジエンコポリマー、スチレン−アクリル酸コポリマーおよびスチレン−アクリロニトリルコポリマーなどが挙げられる。

0066

また、保護層に電荷輸送能を併せ持たせるために、電荷輸送能を有するモノマー材料高分子型の電荷輸送材料を種々の架橋反応を用いて硬化させることによって保護層を形成してもよい。硬化させる反応としては、ラジカル重合イオン重合熱重合光重合放射線重合電子重合)、プラズマCVD法光CVD法などが挙げられる。

0067

さらに、保護層中に導電性粒子紫外線吸収剤、及び耐摩耗性改良剤などを含ませてもよい。導電性粒子としては、例えば、酸化錫粒子などの金属酸化物が好ましい。耐摩耗性改良剤としてはフッ素系樹脂微粉末アルミナシリカなどが好ましい。

0068

保護層の膜厚は0.5μm以上20μm以下であることが好ましく、特には1μm以上10μm以下であることが好ましい。

0069

これら各種層塗布方法としては、ディッピング法スプレーコーティング法スピンナーコーティング法ビードコーティング法、ブレードコーティング法およびビームコーティング法などを用いることができる。

0070

図2に本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成を示す。

0071

図2において、1はドラム状の本発明の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。電子写真感光体1は、回転過程において、一次帯電手段3によりその周面に正又は負の所定電位の均一帯電を受ける。次いで、スリット露光レーザービーム走査露光等のイメージ露光手段(不図示)から出力される目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強度変調された露光光4を受ける。こうして電子写真感光体1の周面に対し、目的の画像情報に対応した静電潜像が順次形成されていく。

0072

形成された静電潜像は、次いで現像手段5内の荷電粒子トナー)で正規現像又は反転現像により可転写粒子像トナー像)として顕画化される。次いで不図示の給紙部から電子写真感光体1と転写手段6との間に電子写真感光体1の回転と同期して取り出されて給送された転写材7に、電子写真感光体1の表面に形成担持されているトナー像が転写手段6により順次転写されていく。この時、転写手段にはバイアス電源(不図示)からトナーの保有電荷とは逆極性バイアス電圧印加される。

0073

トナー画像の転写を受けた転写材7は、電子写真感光体面から分離されて像定着手段8へ搬送されてトナー像の定着処理を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外プリントアウトされる。

0074

トナー像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段9によって転写残りトナー等の付着物の除去を受けて清浄面化される。近年、クリーナレスシステムも研究され、転写残りトナーを直接、現像器等で回収することもできる。更に、前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、一次帯電手段3が帯電ローラー等を用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。

0075

本発明においては、上述の電子写真感光体1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9等の構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成してもよい。また、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。例えば、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9の少なくとも1つを電子写真感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール等の案内手段12を用いて装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ11とすることができる。

0076

また電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光透過光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化する。露光光4は、この信号に従って行われるレーザービームの走査LEDアレイの駆動又は液晶シャッターアレイの駆動等により照射される光である。

0077

本発明の分散液の製造方法を用いて得られた分散液は印刷向けインキ、水性ペイント液体トナーコーティング剤、接着剤、表面処理剤等に適応する。また、本発明の分散液も用いた電子写真感光体塗布用分散液を用いて得られた電子写真感光体は、電子写真複写機に利用する。その他に、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、FAX液晶プリンター及びレーザー製版等の電子写真応用分野にも幅広く適用し得るものである。

0078

以下に、具体的な実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。ただし、本発明の実施の形態は、これらにのみ限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は、それぞれ「質量部」を意味する。

0079

まず、本発明の分散液の製造に使用するゲル化したポリアミド樹脂及びゲル化していないポリアミド樹脂の調製法について述べる。

0080

〈調製例1〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製重合度420、メトキシメチル化率36.8%) 2.5部
1−ブタノール(キシダ化学製、特級) 97.5部
上記構成で、N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂を70℃で加熱溶解し、ポリフロンフィルター(PF020、孔径2μm、アドバンテック東洋株式会社製)で濾過した溶液密閉容器中で5℃、5日間の環境で静置保管した。次いで前述した熱応力歪測定装置TMA/SS150CUを用いる針入測定におけるTMAにおいて変曲点が観察されたゲル化したポリアミド樹脂1−1Aを調製した。また、前記変曲点におけるLOAD及びDTMA最大値を確認した。

0081

また、前記ゲル化したポリアミド樹脂1−1Aの状態を目視により定性的に評価した。評価結果は、ゲル化したポリアミド樹脂の色がやや白色を帯び流動性を失ったものを「薄白色ゲル」、ゲル化したポリアミド樹脂の液色が白濁し流動性を失ったものを「白色ゲル」とした。結果を表1に示す。

0082

〈調製例2〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、重合度420、メトキシメチル化率36.8%) 5部
1−ブタノール(キシダ化学製、特級) 95部
上記構成で、調製例1において5℃、5日間の環境で静置保管から23℃、3日間の環境で静置保管に代えた以外は、調製例1と同様の方法を用いてゲル化したポリアミド樹脂1−2Aを調製し、調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0083

〈調製例3〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、メトキシメチル化率:36.8%) 7.5部
1−ブタノール(キシダ化学製、特級) 92.5部
上記構成で、調製例1において5℃、5日間の環境で静置保管から23℃、1日間の環境で静置保管に代えた以外は、調製例1と同様の方法を用いてゲル化したポリアミド樹脂1−3Aを調製し、調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0084

〈調製例4〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、重合度420、メトキシメチル化率36.8%) 10.0部
1−ブタノール(キシダ化学製、特級) 90.0部
上記構成で、調製例1において5℃、5日間の環境で静置保管から23℃、1日間の環境で静置保管に代えた以外は、調製例1と同様の方法を用いてゲル化したポリアミド樹脂1−4Aを調製し、調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0085

〈調製例5〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、重合度420、メトキシメチル化率36.8%) 12.5部
1−ブタノール(キシダ化学製、特級) 87.5部
上記構成で、調製例1において5℃、5日間の環境で静置保管から23℃、1日間の環境で静置保管に代えた以外は、調製例1と同様の方法を用いてゲル化したポリアミド樹脂1−5Aを調製し、調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0086

〈調製例6〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、重合度420、メトキシメチル化率36.8%) 15.0部
1−ブタノール(キシダ化学製、特級) 85.0部
上記構成で、調製例1において5℃、5日間の環境で静置保管から23℃、1日間の環境で静置保管に代えた以外は、調製例1と同様の方法を用いてゲル化したポリアミド樹脂1−6Aを調製し、調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0087

〈調製例7〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンF30K、ナガセケムテックス社製、重合度190、メトキシメチル化率39.8%) 10.0部
1−ブタノール(キシダ化学製、特級) 90.0部
上記構成で、調製例1において5℃、5日間の環境で静置保管から23℃、5日間の環境で静置保管に代えた以外は、調製例1と同様の方法を用いてゲル化したポリアミド樹脂1−7Aを調製し、調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0088

〈調製例8〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンF30K、ナガセケムテックス社製、重合度190、メトキシメチル化率39.8%) 20.0部
1−ブタノール(キシダ化学製、特級) 80.0部
上記構成で、調製例1において5℃、5日間の環境で静置保管から23℃、1日間の環境で静置保管に代えた以外は、調製例1と同様の方法を用いてゲル化したポリアミド樹脂1−8Aを調製し、調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0089

〈調製例9〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンMF−30、ナガセケムテックス社製、重合度320、メトキシメチル化率39.4%) 10.0部
1−ブタノール(キシダ化学製、特級) 90.0部
上記構成で、調製例1において5℃、5日間の環境で静置保管から23℃、5日間の環境で静置保管に代えた以外は、調製例1と同様の方法を用いてゲル化したポリアミド樹脂1−9Aを調製し、調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0090

〈調製例10〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンMF−30、ナガセケムテックス社製、重合度320、メトキシメチル化率39.4%) 20.0部
1−ブタノール(キシダ化学製、特級) 80.0部
上記構成で、調製例1において5℃、5日間の環境で静置保管から23℃、1日間の環境で静置保管に代えた以外は、調製例1と同様の方法を用いてゲル化したポリアミド樹脂1−10Aを調製し、調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0091

〈調製例11〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、重合度420、メトキシメチル化率36.8%) 30.0部
メタノール(キシダ化学製、特級) 70.0部
上記構成で、調製例1において70℃で加熱溶解から50℃で加熱溶解及び5℃、5日間の環境で静置保管から23℃、5日間の環境で静置保管に代えた以外は、調製例1と同様の方法を用いてゲル化したポリアミド樹脂1−11Aを調製した。また、調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0092

〈調製例12〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、重合度420、メトキシメチル化率36.8%) 10.0部
エタノール(キシダ化学製、特級) 90.0部
上記構成で、調製例1において70℃で加熱溶解から60℃で加熱溶解及び5℃、5日間の環境で静置保管から23℃、1日間の環境で静置保管に代えた以外は、調製例1と同様の方法を用いてゲル化したポリアミド樹脂1−12Aを調製した。また、調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0093

〈調製例13〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、重合度420、メトキシメチル化率36.8%) 20.0部
エタノール(キシダ化学製、特級) 80.0部
上記構成で、調製例1において70℃で加熱溶解から60℃で加熱溶解及び5℃、5日間の環境で静置保管から23℃、1日間の環境で静置保管に代えた以外は、調製例1と同様の方法を用いてゲル化したポリアミド樹脂1−13Aを調製した。また、調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0094

〈調製例14〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、重合度420、メトキシメチル化率36.8%) 10.0部
1−プロパノール(キシダ化学製、特級) 90.0部
上記構成で、調製例1において5℃、5日間の環境で静置保管から23℃、1日間の環境で静置保管に代えた以外は、調製例1と同様の方法を用いてゲル化したポリアミド樹脂1−14Aを調製し、調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0095

〈調製例15〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、重合度420、メトキシメチル化率36.8%) 20.0部
1−プロパノール(キシダ化学製、特級) 80.0部
上記構成で、調製例1において5℃、5日間の環境で静置保管から23℃、1日間の環境で静置保管に代えた以外は、調製例1と同様の方法を用いてゲル化したポリアミド樹脂1−15Aを調製し、調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0096

〈調製例16〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、重合度420、メトキシメチル化率36.8%) 5.0部
イソプロパノール(キシダ化学製、特級) 95.0部
上記構成で、調製例1において70℃で加熱溶解から65℃で加熱溶解及び5℃、5日間の環境で静置保管から23℃、1日間の環境で静置保管に代えた以外は、調製例1と同様の方法を用いてゲル化したポリアミド樹脂1−16Aを調製した。また、調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0097

〈調製例17〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、重合度420、メトキシメチル化率36.8%) 15.0部
イソプロパノール(キシダ化学製、特級) 85.0部
上記構成で、調製例1において70℃で加熱溶解から65℃で加熱溶解及び5℃、5日間の環境で静置保管から23℃、1日間の環境で静置保管に代えた以外は、調製例1と同様の方法を用いてゲル化したポリアミド樹脂1−17Aを調製した。また、調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0098

〈調製例18〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、重合度420、メトキシメチル化率36.8%) 10.0部
2−ブタノール(キシダ化学製、特級) 90.0部
上記構成で、調製例1において5℃、5日間の環境で静置保管から23℃、1日間の環境で静置保管に代えた以外は、調製例1と同様の方法を用いてゲル化したポリアミド樹脂1−18Aを調製し、調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0099

〈調製例19〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、重合度420、メトキシメチル化率36.8%) 10.0部
イソブタノール(キシダ化学製、特級) 90.0部
上記構成で、調製例1において5℃、5日間の環境で静置保管から23℃、1日間の環境で静置保管に代えた以外は、調製例1と同様の方法を用いてゲル化したポリアミド樹脂1−19Aを調製し、調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0100

〈調製例20〉
ナイロン6−66−610−12四元ナイロン共重合体樹脂(商品名:CM8000、東レ社製) 15.0部
1−プロパノール(キシダ化学製、特級) 85.0部
上記構成で、ナイロン6−66−610−12四元ナイロン共重合体樹脂を65℃で加熱溶解し、ポリフロンフィルター(PF020、孔径2μm、アドバンテック東洋株式会社製)で濾過した溶液を密閉容器中で23℃、1日間の環境で静置保管した。次いで前述した熱応力歪測定装置TMA/SS150CUを用いる針入測定におけるTMAにおいて変曲点が観察されたゲル化したポリアミド樹脂1−20Aを調製した。調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0101

〈調製例21〉
ナイロン6−66−610−12四元ナイロン共重合体樹脂(商品名:CM8000、東レ社製) 10.0部
1−ブタノール(キシダ化学製、特級) 90.0部
上記構成で、調製例20と同様の方法を用いてゲル化したポリアミド樹脂1−21Aを調製した。調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0102

〈調製例22〉
ナイロン6−66−610−12四元ナイロン共重合体樹脂(商品名:CM8000、東レ社製) 20.0部
1−ブタノール(キシダ化学製、特級) 80.0部
上記構成で、調製例20と同様の方法を用いてゲル化したポリアミド樹脂1−22Aを調製した。調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0103

〈調製例23〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、重合度420、メトキシメチル化率36.8%) 15.0部
ナイロン6−66−610−12四元ナイロン共重合体樹脂(商品名:CM8000、東レ社製) 5.0部
メタノール(キシダ化学製、特級) 20.0部
1−ブタノール(キシダ化学製、特級) 60.0部
上記構成で、メタノールとブタノールの混合溶媒にナイロン6−66−610−12四元ナイロン共重合体樹脂とN−メトキシメチル化6ナイロン樹脂を50℃で加熱溶解した。次いでポリフロンフィルター(PF020、孔径2μm、アドバンテック東洋株式会社製)で濾過した溶液を密閉容器中で23℃、1日間の環境で静置保管した。次いで前述した熱応力歪測定装置TMA/SS150CUを用いる針入測定におけるTMAにおいて変曲点が観察されたゲル化したポリアミド樹脂1−23Aを調製した。調製例1と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0104

〈調製例24〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、重合度420、メトキシメチル化率36.8%) 7.5部
メタノール(キシダ化学製、特級) 92.5部
上記構成で、N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂を50℃で加熱溶解し、メンブランフィルターFP−022、孔径0.22μm、住友電気工業社製)で濾過した溶液を密閉容器中で23℃、30日間の環境で静置保管した。次いで前述した熱応力歪測定装置TMA/SS150CUを用いる針入測定におけるTMAにおいて変曲点が観察されないゲル化していないポリアミド樹脂2−1Aを調製した。

0105

また、前記ゲル化していないポリアミド樹脂2−1Aの液色及び状態を目視により定性的に評価した。評価結果は、ゲル化していないポリアミド樹脂の液色が無色透明で流動性があるものを「透明液体」とした。結果を表1に示す。

0106

〈調製例25〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、重合度420、メトキシメチル化率36.8%) 2.5部
エタノール(キシダ化学製、特級) 97.5部
上記構成で、調製例24と同様の方法を用いてゲル化していないポリアミド樹脂2−2Aを調製した。調製例24と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0107

〈調製例26〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、重合度420、メトキシメチル化率36.8%) 2.5部
1−プロパノール(キシダ化学製、特級) 97.5部
上記構成で、調製例24と同様の方法を用いてゲル化していないポリアミド樹脂2−3Aを調製した。調製例24と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0108

〈調製例27〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、重合度420、メトキシメチル化率36.8%) 2.5部
イソプロパノール(キシダ化学製、特級) 97.5部
上記構成で、調製例24と同様の方法を用いてゲル化していないポリアミド樹脂2−4Aを調製した。調製例24と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0109

〈調製例28〉
ナイロン6−66−610−12四元ナイロン共重合体樹脂(商品名:CM8000、東レ社製) 2.5部
1−ブタノール(キシダ化学製、特級) 97.5部
上記構成で、調製例24と同様の方法を用いてゲル化していないポリアミド樹脂2−5Aを調製した。調製例24と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0110

〈調製例29〉
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス社製、重合度420、メトキシメチル化率36.8%) 4.5部
ナイロン6−66−610−12四元ナイロン共重合体樹脂(商品名:CM8000、東レ社製) 1.5部
メタノール94.0部
上記構成で、調製例24と同様の方法を用いてゲル化していないポリアミド樹脂2−6Aを調製した。調製例24と同様に測定、評価を行った。結果を表1に示す。

0111

0112

表1から明らかなように、調製例1−23では熱応力歪測定装置TMA/SS150CUを用いる針入測定におけるTMAにおいて変曲点が観察されたことから、調製例1−23はゲル化したポリアミド樹脂である。また、調製例24−29では熱応力歪測定装置TMA/SS150CUを用いる針入測定におけるTMAにおいて変曲点が観察されないことから、調製例24−29はゲル化していないポリアミド樹脂である。また、定性的外観においてもゲル化したポリアミド樹脂は薄白色乃至白色の色味で流動性が失われており、ゲル化していないポリアミド樹脂は透明の色味で流動性がある。

0113

次に、前述で調製したゲル化したポリアミド樹脂及びゲル化していないポリアミド樹脂を用いた電子写真感光体塗布用分散液の調製について述べる。

0114

〈実施例1〉
前記ゲル化したポリアミド樹脂1−1A 4.6部
メタノール(キシダ化学製、特級) 1.0部
φ1.0ガラスビーズ11部
下記式(1)ビスアゾ顔料0.023部

0115

0116

上記構成で、前記ゲル化したポリアミド樹脂1−1Aを篩(篩目開き1.0mm)にてつぶしながら、濾すことで1mmの大きさに破砕した後、ペイントシェーカーを用い4時間分散し、ビスアゾ顔料とポリアミド樹脂の質量比が1:5である分散液1−1Bを得た。

0117

マイクロトラックUPA粒度分布測定器を用い、前記分散液1−1Bの体積平均粒径(D50)を測定した。また、遠心沈降式粒度分布測定装置CAPA−700(堀場製作所製)を用いて、前記分散液1−1Bの平均粒径(メジアン径)を測定した。

0118

前記分散液1−1Bを調製後、有栓メスシリンダー(容量10ml)に液面高さが50mmになる量を入れ、1ヵ月静置後、3ヵ月静置後の前記分散液1−1Bの液安定性を目視評価した。評価結果はビスアゾ顔料の分離が認められないものを「沈降なし」、液面高さから1mm程度の位置でビスアゾ顔料の分離が認められるものを「僅かに沈降」、液面高さから10mmより低い位置でビスアゾ顔料の分離が認められるものを「完全に沈降」とした。結果を表2に示す。

0119

〈実施例2−23〉
表2の実施例に対応する前記ゲル化したポリアミド樹脂のゲル化したポリアミド樹脂量(部)
表2の実施例に対応する溶剤(キシダ化学製、特級)の溶剤量(部)
φ1.0ガラスビーズ11部
表2の実施例に対応する前記式(1)ビスアゾ顔料の前記式(1)ビスアゾ顔料量(部)
上記構成で、表2の実施例に対応する前記ゲル化したポリアミド樹脂を篩(篩目開き1.0mm)にてつぶしながら、濾すことで1mmの大きさに破砕した後、ペイントシェーカーを用い4時間分散した。次いで、表2の実施例に対応するメタノール(キシダ化学製、特級)のメタノール量(部)を加え、ビスアゾ顔料とポリアミド樹脂の質量比が1:5である表2の実施例に対応する分散液を得た。

0120

マイクロトラックUPA粒度分布測定器を用い、表2の実施例に対応する前記分散液の体積平均粒径(D50)を測定した。また、遠心沈降式粒度分布測定装置CAPA−700(堀場製作所製)を用いて、表2の実施例に対応する前記分散液の平均粒径(メジアン径)を測定した。

0121

表2の実施例に対応する前記分散液を調製後、有栓メスシリンダー(容量10ml)に液面高さが50mmになる量を入れ、1ヵ月静置後、3ヵ月静置後の表2の実施例に対応する前記分散液の液安定性を目視評価した。評価結果はビスアゾ顔料の分離が認められないものを「沈降なし」、液面高さから1mm程度の位置でビスアゾ顔料の分離が認められるものを「僅かに沈降」、液面高さから10mmより低い位置でビスアゾ顔料の分離が認められるものを「完全に沈降」とした。結果を表2に示す。

0122

〈比較例1〉
前記ゲル化していないポリアミド樹脂2−1A 3.1部
1−ブタノール(キシダ化学製、特級) 1.5部
φ1.0ガラスビーズ11部
下記式(1)ビスアゾ顔料0.047部
上記構成で、ペイントシェーカーを用い4時間分散し、次いで、メタノール(キシダ化学製、特級)3.0部を加え、ビスアゾ顔料とポリアミド樹脂の質量比が1:5である分散液2−1Bを得た。

0123

前記分散液2−1Bを調製後、有栓メスシリンダー(容量10ml)に液面高さが50mmになる量を入れ、1ヵ月静置後、3ヵ月静置後の前記分散液2−1Bの液安定性を目視評価した。評価結果はビスアゾ顔料の分離が認められないものを「沈降なし」、液面高さから1mm程度の位置でビスアゾ顔料の分離が認められるものを「僅かに沈降」、液面高さから10mmより低い位置でビスアゾ顔料の分離が認められるものを「完全に沈降」とした。結果を表2に示す。

0124

〈比較例2−5〉
表2の比較例に対応する前記ゲル化していないポリアミド樹脂種とゲル化していないポリアミド樹脂量(部)
表2の比較例に対応する溶剤種(キシダ化学製、特級)の溶剤量(部)
φ1.0ガラスビーズ11部
表2の比較例に対応する前記式(1)ビスアゾ顔料の前記式(1)ビスアゾ顔料量(部)
上記構成で、ペイントシェーカーを用い4時間分散し、ビスアゾ顔料とポリアミド樹脂の質量比が1:5である表2の比較例に対応する分散液を得た。

0125

表2の比較例に対応する前記分散液を調製後、有栓メスシリンダー(容量10ml)に液面高さが50mmになる量を入れ、1ヵ月静置後、3ヵ月静置後の表2の比較例に対応する前記分散液の液安定性を目視評価した。評価結果はビスアゾ顔料の分離が認められないものを「沈降なし」、液面高さから1mm程度の位置でビスアゾ顔料の分離が認められるものを「僅かに沈降」、液面高さから10mmより低い位置でビスアゾ顔料の分離が認められるものを「完全に沈降」とした。結果を表2に示す。

0126

〈比較例6〉
前記ゲル化していないポリアミド樹脂2−6A 3.8部
1−ブタノール(キシダ化学製、特級) 0.8部
φ1.0ガラスビーズ11部
下記式(1)ビスアゾ顔料0.046部
上記構成で、ペイントシェーカーを用い4時間分散し、次いで、メタノール(キシダ化学製、特級)3.0部を加え、ビスアゾ顔料とポリアミド樹脂の質量比が1:5である分散液2−6Bを得た。

0127

前記分散液2−6Bを調製後、有栓メスシリンダー(容量10ml)に液面高さが50mmになる量を入れ、1ヵ月静置後、3ヵ月静置後の前記分散液2−6Bの液安定性を目視評価した。評価結果はビスアゾ顔料の分離が認められないものを「沈降なし」、液面高さから1mm程度の位置でビスアゾ顔料の分離が認められるものを「僅かに沈降」、液面高さから10mmより低い位置でビスアゾ顔料の分離が認められるものを「完全に沈降」とした。結果を表2に示す。

0128

0129

表2から次のことが明らかである。実施例1−23は、溶剤中に、前記式(1)ビスアゾ顔料及びゲル化したポリアミド樹脂を分散している。このため実施例1−23は、比較例1−6と比べ、分散液のマイクロトラックUPAの体積平均粒径(D50)及びCAPA−700の平均粒径(メジアン径)が極めて小さい。且つ、1ヶ月静置後、3ヶ月静置後の液状態においてもほとんど沈降が認められない。このことから、溶剤中に、有機顔料及びゲル化したポリアミド樹脂を分散している実施例1−23は、液安定性が非常に高いことが判る。

0130

前述で調製したゲル化したポリアミド樹脂又はゲル化していないポリアミド樹脂を用い、ビスアゾ顔料とポリアミド樹脂の質量比を2:1から1:1000の範囲で振った分散液の調製について述べる。

0131

〈実施例24−29〉
前記ゲル化したポリアミド樹脂液1−4A 4.6部
メタノール(キシダ化学製、特級) 2.3部
エタノール(キシダ化学製、特級) 2.3部
φ1.0ガラスビーズ11部
表3の実施例に対応する前記式(1)ビスアゾ顔料量
上記構成で、ペイントシェーカーを用い4時間分散した。次いで、表3の実施例に対応するエタノール(キシダ化学製、特級)のエタノール量(部)を加えた後、ポリフロンフィルター(PF020、孔径2μm、アドバンテック東洋株式会社製)で濾過し、表3の実施例に対応する分散液を得た。

0132

マイクロトラックUPA粒度分布測定器を用い、前記表3の実施例に対応する分散液の体積平均粒径(D50)を測定した。また、遠心沈降式粒度分布測定装置CAPA−700(堀場製作所製)を用いて、前記表3の実施例に対応する分散液の平均粒径(メジアン径)を測定した。

0133

前記表3の実施例に対応する分散液を調製後、有栓メスシリンダー(容量10ml)に液面高さが50mmになる量を入れ、1ヵ月静置後、3ヵ月静置後の前記表3の実施例に対応する分散液の液安定性を目視評価した。評価結果は、ビスアゾ顔料の分離が認められないものを「沈降なし」、液面高さから1mm程度の位置でビスアゾ顔料の分離が認められるものを「僅かに沈降」とした。結果を表3に示す。

0134

〈実施例30〉
前記ゲル化したポリアミド樹脂液1−4A 4.6部
メタノール(キシダ化学製、特級) 2.3部
エタノール(キシダ化学製、特級) 2.3部
φ1.0ガラスビーズ11部
前記式(1)ビスアゾ顔料0.0005部
上記構成で、ペイントシェーカーを用い4時間分散した。次いで、エタノール(キシダ化学製、特級) 2.3部を加え、分散液3−7Bを得た。

0135

マイクロトラックUPA粒度分布測定器を用い、前記分散液3−7Bの体積平均粒径(D50)を測定した。また、遠心沈降式粒度分布測定装置CAPA−700(堀場製作所製)を用いて、前記分散液3−7Bの平均粒径(メジアン径)を測定した。

0136

前記分散液3−7Bを調製後、有栓メスシリンダー(容量10ml)に液面高さが50mmになる量を入れ、1ヵ月静置後、3ヵ月静置後の前記分散液3−7Bの液安定性を目視評価した。評価結果は、ビスアゾ顔料の分離が認められないものを「沈降なし」とした。結果を表3に示す。

0137

〈比較例7〉
前記ゲル化していないポリアミド樹脂液2−2A 4.6部
メタノール(キシダ化学製、特級) 2.3部
エタノール(キシダ化学製、特級) 2.3部
φ1.0ガラスビーズ11部
前記式(1)ビスアゾ顔料0.0005部
上記構成で、ペイントシェーカーを用い4時間分散し、次いで、エタノール(キシダ化学製、特級) 2.3部を加え、分散液4−1Bを得た。

0138

マイクロトラックUPA粒度分布測定器を用い、前記分散液4−1Bの体積平均粒径(D50)を測定した。また、遠心沈降式粒度分布測定装置CAPA−700(堀場製作所製)を用いて、前記分散液4−1Bの平均粒径(メジアン径)を測定した。

0139

前記分散液4−1Bを調製後、有栓メスシリンダー(容量10ml)に液面高さが50mmになる量を入れ、1ヵ月静置後、3ヵ月静置後の前記分散液4−1Bの分散液の液安定性を目視評価した。評価結果は、液面高さから10mmより低い位置でビスアゾ顔料の分離が認められるものを「完全に沈降」とした。結果を表3に示す。

0140

0141

表3は、分散液中のビスアゾ顔料とポリアミド樹脂の質量比を2:1以下1:1000以上の範囲でで変えて分散した結果である。実施例24−30は、溶剤中に、前記式(1)ビスアゾ顔料及びゲル化したポリアミド樹脂を分散している。このため実施例24−30は、ビスアゾ顔料とポリアミド樹脂の質量比を2:1から1:1000の範囲において、分散液のマイクロトラックUPAの体積平均粒径(D50)及びCAPA−700の平均粒径(メジアン径)が比較例7と比べ極めて小さい。且つ、1ヵ月静置後、3ヵ月静置後の液状態においてもほとんど沈降が認められない。このことから、溶剤中に、有機顔料及びゲル化したポリアミド樹脂を分散している実施例24−30は、液安定性が非常に高いことが判る。特に、実施例25−30では、3ヵ月静置後においてもビスアゾ顔料の沈降が認められない。

0142

前述で調製したポリアミド樹脂を用い、有機顔料の種類を変更した分散液の調製について述べる。

0143

〈実施例31〉
前記ゲル化したポリアミド樹脂1−4A 50.0部
メタノール(キシダ化学製、特級) 25.0部
エタノール(キシダ化学製、特級) 25.0部
φ1.0ガラスビーズ240部
下記式(2)ビスアゾ顔料1.0部

0144

0145

上記構成で、ペイントシェーカーを用い4時間分散し、次いで、表4の実施例に対応するエタノール(キシダ化学製、特級)のエタノール量(部)を加え、ビスアゾ顔料とポリアミド樹脂の質量比が1:5である分散液6−1Bを得た。

0146

マイクロトラックUPA粒度分布測定器を用い、前記分散液6−1Bの体積平均粒径(D50)を測定した。また、遠心沈降式粒度分布測定装置CAPA−700(堀場製作所製)を用いて、前記分散液6−1Bの平均粒径(メジアン径)を測定した。

0147

前記分散液6−1Bを調製後、有栓メスシリンダー(容量10ml)に液面高さが50mmになる量を入れ、1ヵ月静置後、3ヵ月静置後の前記分散液6−1Bの液安定性を目視評価した。評価結果は、顔料の分離が全く認められないものを「沈降なし」、液面高さから1mm程度の位置でビスアゾ顔料の分離が認められるものを「僅かに沈降」とした。また、液面高さから3mm程度の位置でビスアゾ顔料の分離が認められるものを「少し沈降」とした。結果を表4に示す。

0148

〈実施例32〉
実施例31においてビスアゾ顔料を前記式(2)から下記式(3)のビスアゾ顔料に代えた以外は、実施例31と同様の方法を用いて分散液6−2Bを調製し、実施例31と同様に測定、評価を行った。結果を表4に示す。

0149

0150

〈実施例33〉
実施例31においてビスアゾ顔料を前記式(2)から下記式(4)のビスアゾ顔料に代えた以外は、実施例31と同様の方法を用いて分散液6−3Bを調製し、実施例31と同様に測定、評価を行った。結果を表4に示す。

0151

0152

〈実施例34〉
実施例31においてビスアゾ顔料を前記式(2)から下記式(5)のビスアゾ顔料に代えた以外は、実施例31と同様の方法を用いて分散液6−4Bを調製し、実施例31と同様に測定、評価を行った。結果を表4に示す。

0153

0154

〈実施例35〉
実施例31において前記式(2)のビスアゾ顔料を以下のガリウムフタロシアニン顔料に代えた以外は、実施例31と同様の方法を用いて分散液6−5Bを調製し、実施例31と同様に測定、評価を行った。下記式(6)のCuKα特性X線回折におけるフラッグ角2θ=7.4°±0.3°及び2θ=28.2°±0.3°の位置に強いピークを有するガリウムフタロシアニン結晶(特許第3639691号公報に記載のもの)。結果を表4に示す。

0155

0156

〈実施例36〉
実施例31において前記式(2)のビスアゾ顔料を下記式(7)のビスアゾ顔料に代えた以外は、実施例31と同様の方法を用いて分散液6−6Bを調製し、実施例31と同様に測定、評価を行った。結果を表4に示す。

0157

0158

〈実施例37〉
ポリアミド樹脂液1−6A 50.0部
メタノール(キシダ化学製、特級) 25.0部
エタノール(キシダ化学製、特級) 25.0部
φ1.0ガラスビーズ240部
前記式(7)ビスアゾ顔料0.075部
上記構成で、ペイントシェーカーを用い4時間分散し、次いで、表4の実施例に対応するエタノール(キシダ化学製、特級)のエタノール量(部)を加え、ビスアゾ顔料とポリアミド樹脂の質量比が1:100である分散液6−7Bを得た。実施例31と同様に測定、評価を行った。結果を表4に示す。

0159

〈実施例38〉
実施例37において前記式(7)ビスアゾ顔料0.075部を前記式(7)ビスアゾ顔料0.0075部に代えた以外は、実施例37と同様の方法を用いてビスアゾ顔料とポリアミド樹脂の質量比が1:1000である分散液6−8Bを調製した。次いで実施例31と同様に測定、評価を行った。結果を表4に示す。

0160

〈実施例39〉
φ1.0ガラスビーズ240部
メタノール(キシダ化学製、特級) 25.0部
エタノール(キシダ化学製、特級) 25.0部
式(7)ビスアゾ顔料1.0部
上記構成で、ペイントシェーカーを用い20時間分散した後ポリアミド樹脂液1−4A 50.0部を追加して更に2時間分散した。次いで、表4の実施例に対応するエタノール(キシダ化学製、特級)のエタノール量(部)を加え、ビスアゾ顔料とポリアミド樹脂の質量比が1:5である分散液6−9Bを調製し、実施例31と同様に測定、評価を行った。結果を表4に示す。

0161

〈実施例40〉
前記ゲル化したポリアミド樹脂1−4A 250.0部
メタノール(キシダ化学製、特級) 125.0部
エタノール(キシダ化学製、特級) 125.0部
前記式(7)ビスアゾ顔料5.0部
上記構成で、市販の撹拌機(スリーワンモーターBL600、新東科学株式会社製)及びプロペラ型撹拌翼を用い、溶剤中の顔料とポリアミド樹脂の撹拌を30分行った。次いで、横型分散機DISPERMAT SL−C25(VMA社製)でφ1.0ガラスビーズ(充填率85%)を用い、1000rpmで4時間循環分散を行った。次いで、表4の実施例に対応するエタノール(キシダ化学製、特級)のエタノール量(部)を加え、ビスアゾ顔料とポリアミド樹脂の質量比が1:5である分散液6−10Bを得た。実施例31と同様に測定、評価を行った。結果を表4に示す。

0162

〈比較例8〉
前記ゲル化していないポリアミド樹脂2−2A 50.0部
メタノール(キシダ化学製、特級) 25.0部
エタノール(キシダ化学製、特級) 25.0部
φ1.0ガラスビーズ240部
前記式(2)ビスアゾ顔料0.75部
上記構成で、ペイントシェーカーを用い4時間分散し、次いで、表4の比較例に対応するエタノール(キシダ化学製、特級)のエタノール量(部)を加え、ビスアゾ顔料とポリアミド樹脂の質量比が1:5である分散液7−1Bを得た。

0163

マイクロトラックUPA粒度分布測定器を用い、前記分散液7−1Bの体積平均粒径(D50)を測定した。また、遠心沈降式粒度分布測定装置CAPA−700(堀場製作所製)を用いて、前記分散液7−1Bの平均粒径(メジアン径)を測定した。

0164

前記分散液7−1Bを調製後、有栓メスシリンダー(容量10ml)に液面高さが50mmになる量を入れ、1ヵ月静置後、3ヵ月静置後の前記分散液7−1Bの液安定性を目視評価した。評価結果は、液面高さから10mmより低い位置でビスアゾ顔料の分離が認められるものを「完全に沈降」とした。結果を表4に示す。

0165

〈比較例9〉
比較例8においてビスアゾ顔料を前記式(2)から前記式(5)のビスアゾ顔料に代えた以外は、比較例8と同様の方法を用いて分散液7−2Bを調製し、比較例8と同様に測定、評価を行った。結果を表4に示す。

0166

〈比較例10〉
比較例8において前記式(2)のビスアゾ顔料を前記式(2)から前記式(6)のガリウムフタロシアニン顔料に代えた以外は、比較例8と同様の方法を用いて分散液7−3Bを調製し、比較例8と同様に測定、評価を行った。結果を表4に示す。

0167

〈比較例11〉
比較例8において前記式(2)のビスアゾ顔料を前記式(7)のビスアゾ顔料に代えた以外は、比較例8と同様の方法を用いて分散液7−4Bを調製し、比較例8と同様に測定、評価を行った。結果を表4に示す。

0168

〈比較例12〉
比較例8において前記式(2)のビスアゾ顔料0.75部を前記式(7)のビスアゾ顔料 0.038部に代えた以外は、比較例8と同様の方法を用いて分散液7−5Bを調製し、比較例8と同様に測定、評価を行った。結果を表4に示す。

0169

〈比較例13〉
比較例8において前記式(2)のビスアゾ顔料0.75部を前記式(7)のビスアゾ顔料 0.0038部に代えた以外は、比較例8と同様の方法を用いて分散液7−6Bを調製し、比較例8と同様に測定、評価を行った。結果を表4に示す。

0170

〈比較例14〉
φ1.0ガラスビーズ240部
メタノール(キシダ化学製、特級) 25.0部
エタノール(キシダ化学製、特級) 25.0部
式(7)ビスアゾ顔料0.75部
上記構成で、ペイントシェーカーを用い20時間分散した後、前記ゲル化していないポリアミド樹脂液2−2A 50.0部を追加して更に2時間分散した。次いで、表4の比較例に対応するエタノール(キシダ化学製、特級)のエタノール量(部)を加え、ビスアゾ顔料とポリアミド樹脂の質量比が1:5である分散液7−7Bを調製し、比較例8と同様に測定、評価を行った。結果を表4に示す。

0171

〈比較例15〉
前記ゲル化していないポリアミド樹脂2−1A 250.0部
メタノール(キシダ化学製、特級) 125.0部
エタノール(キシダ化学製、特級) 125.0部
前記式(7)ビスアゾ顔料3.8部
上記構成で、市販の撹拌機(スリーワンモーターBL600、新東科学株式会社製)及びプロペラ型撹拌翼を用い、溶剤中の顔料とポリアミド樹脂の撹拌を30分行った。次いで、横型分散機DISPERMAT SL−C25(VMA社製)でφ1.0ガラスビーズ(充填率85%)を用い、1000rpmで4時間循環分散を行った。次いで、表4の比較例に対応するエタノール(キシダ化学製、特級)のエタノール量(部)を加え、ビスアゾ顔料とポリアミド樹脂の質量比が1:5である分散液7−8Bを得た。比較例8と同様に測定、評価を行った。結果を表4に示す。

0172

0173

表4から次のことが明らかである。実施例31−40は、有機顔料の種類及び顔料とポリアミド樹脂の質量比を変え、溶剤中に、有機顔料及びゲル化したポリアミド樹脂を分散している。このため実施例31−40は、有機顔料の種類及び顔料とポリアミド樹脂の質量比を変えても、分散液のマイクロトラックUPAの体積平均粒径(D50)及びCAPA−700の平均粒径(メジアン径)が比較例8−15と比べ極めて小さい。且つ、1ヵ月静置後、3ヵ月静置後の液状態においてもほとんど沈降が認められない。このことから、溶剤中に、有機顔料及びゲル化したポリアミド樹脂を分散している実施例31−40は液安定性が非常に高いことが判る。

0174

次いで、上記で得られた分散液を用い、分散液の塗布膜の評価を行った。

0175

〈実施例41−47、比較例16−21〉
表5の実施例及び比較例に対応する分散液をPETフィルム上に2μmの膜厚になるように、マイヤーバーにて塗布し、100℃20分の乾燥を行い、表5の実施例及び比較例に対応する分散液塗布膜を得た。次いで、表5の実施例及び比較例に対応する前記分散液塗布膜のシート表面の定性的外観を評価した。評価結果は、目視にて膜に曇り白化)が認められるものを「膜曇りあり」、膜に曇り(白化)が認められないものを「膜曇りなし」とした。また、表5の実施例及び比較例に対応する前記分散液塗布膜の光沢度PG−1M、日本電色工業株式会社製、測定角度60°、白色度92%のキヤノン製カラーレーザーコピアペーパー上にて測定)及び十点平均粗さRzjis(サーフコーダーSE−3500、株式会社小坂研究所製)を測定した。結果を表5に示す。

0176

0177

表5から次のことが明らかである。有機顔料の種類及び顔料とポリアミド樹脂の質量比を変え、溶剤中に、有機顔料及びゲル化したポリアミド樹脂を分散した分散液を用いた分散液塗布膜1−7は、分散液塗布膜8−13と比較して定性的外観において膜曇りがなく、非常に高い光沢度と小さい十点平均粗さを示す。このことから、溶剤中に、有機顔料及びゲル化したポリアミド樹脂を分散している分散液を用いた分散液塗布膜は光沢感が高く、定性的外観において膜曇りのない平滑な塗布膜を得ることができることが判る。

0178

さらに次いで、上記で得られた分散液を用い、電子写真感光体を作成した。

0179

〈実施例48〉
酸化スズで被覆した酸化チタン粉体(商品名クロノスECT−62、チタン工業社製) 50部
レゾール型フェノール樹脂25部
メチルセロソルブ20部
球状シリコーン樹脂粉末(商品名トスパール120、東シリコーン社製) 3.8部
メタノール5部
シリコーンオイルポリジメチルシロキサンポリオキシアルキレン共重合体、平均分子量3000) 0.002部
上記構成で、直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で2時間分散して、干渉縞防止層用塗布液を調製した。導電性支持体としてのアルミニウムシリンダー(直径30mm、引き抜き管)上に、この塗布液を浸漬塗布し、140℃で30分間乾燥させ、膜厚が15μmの干渉縞防止層を形成した。

0180

得られた干渉縞防止層上に、1日前に調製した前記分散液6−1Bを、浸漬塗布し、100℃で10分間乾燥して、膜厚が0.5μmの下引き層を形成した。

0181

次に、以下のヒドロキシガリウムフタロシアニン10部、下記式(8)で示される化合物0.1部と以下のポリビニルブチラール樹脂5部をシクロヘキサノン250部に添加し、直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で3時間分散した。CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、16.3°、18.6°、25.1°及び28.3°の位置に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン。ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業社製)。これにシクロヘキサノン100部と酢酸エチル450部を更に加えて希釈して電荷発生層用塗布液を得た。得られた塗布液を下引き層上に浸漬塗布し、100℃で10分間乾燥することにより、膜厚が0.16μmの電荷発生層を形成した。

0182

次に、下記式(9)で示される電荷輸送材料10部、ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ−200、三菱エンジニアリングプラスチックス社製)10部をモノクロロベンゼン70部に溶解した。得られた溶液を電荷発生層上に浸漬塗布し、110℃で1時間乾燥することにより、膜厚25μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体1を作製した。

0183

0184

0185

目視により、電子写真感光体1の塗布欠陥の有無を目視評価した。評価結果はドラムの塗布面にポチが全く認められないものを「ポチなし」、ドラムの塗布面の一部にポチが認められるものを「一部ポチあり」とした。また、ドラムの塗布面の全面にポチが認められるものを「全面ポチあり」とした。結果を表6に示す。

0186

次に、作製した電子写真感光体1−8及び15について、明部電位測定を行った。

0187

評価機としてジェンテック社製のドラム試験機:CYNTHIA59を用いた。電子写真感光体表面の帯電にはスコロトロンコロナ帯電器を用いた。1次電流を70μAに設定し、グリッド電圧は電子写真感光体表面の印加電圧が−700Vとなるように設定した。像露光光源としてキセノンランプを用いた。780nm干渉フィルターを用いて露光光波長を選択し、明部電位が−200Vとなるように光量を調節した。前露光光源としてハロゲンランプを用いた。676nm干渉フィルターを用いて前露光光波長を選択し、像露光光量の5倍の光量に調節した。サイクルスピードは1sec/cycleとした。これに上記電子写真感光体1を装着して評価を行った。電子写真感光体に対する電位測定プローブの位置は電子写真感光体軸方向においてほぼ中央、電子写真感光体表面からのギャップを3mmとした。

0188

電子写真感光体1を、23℃/5%RHの常温低湿(N/L)環境下で3日間放置した後、同環境(N/L)下で500枚の連続耐久印字全面黒画像モード)を行い、耐久印字後の明部電位の測定を行った。ΔVD、ΔVL、ΔVRはそれぞれ印加電圧、明部電位、残留電位の初期電位(−V)からの耐久後電位(−V)の変動量を示す(例えば、初期VD電位が−700V、耐久後VD電位が−695Vの場合、変動量ΔVDは−5Vと表記する)。結果を表6に示す。

0189

〈実施例49−55、比較例22−28〉
表5の実施例及び比較例に対応する前記分散液またはポリアミド樹脂液を用いて、実施例48と同様の方法にて電子写真感光体2−15を作成し、実施例48と同様に評価を行った。

0190

0191

表6から次のことが明らかである。実施例48−55は、溶剤中に、有機顔料及びゲル化したポリアミド樹脂を分散して得られる分散液を用いた電子写真感光体である。実施例48−55は、有機顔料及びゲル化していないポリアミド樹脂を分散して得られる分散液を用いた電子写真感光体の比較例22−27と比べ、電子写真感光体の目視評価において塗工欠陥が認められないことが判る。

0192

また、表6から明らかなように、有機顔料を分散しないポリアミド樹脂を用いた電子写真感光体の比較例28では、電子写真感光体の目視確認結果において塗工欠陥は認められない。しかし、ゲル化したポリアミド樹脂と有機顔料を分散して得られる分散液を用いた電子写真感光体の実施例48−55は、有機顔料を分散しないポリアミド樹脂を用いた電子写真感光体の比較例28と比べ、N/L環境下でのΔVL,ΔVRの各電位変動量が非常に小さいことが判る。

図面の簡単な説明

0193

感光層の構成を示す図である。
本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
ゲル化したポリアミド樹脂の針入測定におけるLOAD、TMA及びDTMAの関係を示すグラフの一例を示す図である。横軸はLOAD、実線はTMA、破線はDTMAである。
ゲル化していないポリアミド樹脂の針入測定におけるLOAD、TMA及びDTMAの関係を示すグラフの一例を示す図である。横軸はLOAD、実線はTMA、破線はDTMAである。

符号の説明

0194

101支持体
102下引き層
103感光層
104電荷発生層
105電荷輸送層
1電子写真感光体
2 軸
3帯電手段
4露光光
5現像手段
6転写手段
7転写材
8定着手段
9クリーニング手段
10前露光光
11プロセスカートリッジ
12 案内手段

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 富士電機株式会社の「 電子写真用感光体の製造方法」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】長期使用時にも摩耗が少なく、フィルミングの発生もなく、安定した画像を実現できる電子写真用感光体、その製造方法および電子写真装置を提供する。【解決手段】導電性基体1と、導電性基体上に順次形成され... 詳細

  • 三井化学株式会社の「 ゴム組成物およびその架橋体」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】EPDMなどのエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体が有するほかの特性を維持しながら、優れた耐油性をも有するゴム組成物およびゴム架橋体を提供する。【解決手段】エチレン・炭素原子数3〜... 詳細

  • 旭化成株式会社の「 難燃性メタクリル系樹脂組成物及び成形体」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】本発明は、難燃性、透明性、流動性、及び耐熱性に優れた難燃性メタクリル系樹脂組成物を提供することを目的とする。【解決手段】本発明の難燃性メタクリル系樹脂組成物は、メタクリル系樹脂(A)、リン系難... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ