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技術 電解メッキ方法、電解メッキ装置、透明導電膜及びその製造方法

出願人 コニカミノルタ株式会社
発明者 後藤昌紀宇野光彦坂田和彦
出願日 2008年2月26日 (12年9ヶ月経過) 出願番号 2008-044121
公開日 2008年10月9日 (12年1ヶ月経過) 公開番号 2008-240149
状態 未査定
技術分野 電気メッキ方法,物品 電気分解または電気泳動による被覆
主要キーワード ベンチュリーノズル 筒状空洞 表面積比率 メッキ浴液 電気絶縁材料製 投影直線 メッキムラ 電気メッキライン
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

支持体上に少なくとも一種の金属により形成された導電層を有する透明導電膜の金属部にメッキを行う電解メッキ方法において、メッキムラのない電解メッキ方法であり、また、その電解メッキ方法を用いた電解メッキ装置、透明導電膜及びその製造方法を提供する。

解決手段

支持体上に少なくとも一種の金属により形成された導電層を有する透明導電膜の金属部にメッキを行う電解メッキ方法であって、任意の二カ所の金属部a、bにおいて、単位面積当たりのそれぞれの表面抵抗値Ra、Rbの関係がRa>Rbであるとき、陽極と前記金属部a、bとのそれぞれの距離Xa、Xbの関係がXa<Xbであることを特徴とする電解メッキ方法。

概要

背景

近年、薄型TV需要の高まりに伴い、液晶プラズマ有機エレクトロルミネッセンスフィールドエミッション等、各種方式のディスプレイ技術が開発されている。これら表示方式の異なるいずれのディスプレイにおいても、透明導電膜を用いた透明電極は必須の構成技術となっている。また、テレビ以外でもタッチパネル携帯電話電子ペーパー、各種太陽電池、各種エレクトロルミネッセンス調光素子においても、透明導電膜は欠くことのできない技術要素となっている。

従来、透明導電膜として、Au、Ag、Pt、Cu等の各種金属薄膜や、錫や亜鉛をドープした酸化インジウム(ITO、IZO)、アルミニウムガリウムをドープした酸化亜鉛(AZO、GZO)、フッ素アンチモンをドープした酸化錫(FTO、ATO)等の金属酸化物薄膜、TiN、ZrN、HfN等の導電性窒化物薄膜、LaB6等の導電性ホウ素化物薄膜が知られており、またこれらを組み合わせたBi2O3/Au/Bi2O3,TiO2/Ag/TiO2等の各種電極も知られている。無機物以外にも、CNTカーボンナノチューブ)や導電性高分子を使用した透明導電膜も提案されている(例えば、非特許文献1参照)。

しかしながら、上述した金属薄膜窒化物薄膜ホウ素物薄膜及び導電性高分子薄膜は、光透過性と導電性の特性が両立し得ないため、電磁波シールド等の特殊な技術分野や、比較的高い抵抗値でも許容されるようなタッチパネル分野においてのみ使用されていた。

一方、金属酸化物薄膜は光透過性と導電性との両立が可能で耐久性にも優れるため、透明導電膜の主流となりつつある。特にITOは光透過性と導電性とのバランスが良く、酸溶液を用いたウェットエッチングによる電極微細パターン形成が容易であることから、各種オプトエレクトロニクス用の透明電極として多用されている。

一般に、ITOを含め金属酸化物薄膜の作製には、真空蒸着法スパッタリング法イオンプレーティング法等の気相製膜法が用いられる。しかしながら、これらの製膜方法真空環境を必要とするため、装置が大掛り、かつ複雑なものとなり、製膜時に大量のエネルギー消費する。また、ITOやCNTを用いた場合、透明導電膜の原料自体も非常に高価なものとなる。

それ以外の透明導電膜としては、金属ナノワイヤ等の金属繊維や(例えば、特許文献1参照)、プラズマディスプレイ電磁波シールド膜に代表される金属グリッドパターンにより微細メッシュ構造を形成した透明導電膜が挙げられる(例えば、特許文献2、3参照)。特に銀を用いた金属メッシュでは、銀本来の高い導電率により良好な導電性と透明性を両立することができる。さらに、より高い導電性と光透過性を同時に満たすために、電解メッキ処理することにより透明導電膜の金属部に導電性金属粒子担持させる方法が知られている。

しかしながら、電解メッキ処理では、メッキ膜厚が不均一となるメッキムラの問題があった。一般に、金属帯板への電気メッキでは、電解液を満たしたメッキ浴槽中で金属帯板と電極とを相対させ、電極と金属帯板との間に通電して金属帯板表面にメッキ皮膜を形成する。しかし、金属帯板の幅方向両端部は、中央部に比較して電流が集中しやすいため、端部近傍では局所的にメッキ厚が厚くなる現象、いわゆるエッジオーバーコート現象が生じやすい。このエッジオーバーコート現象を防止する方法として、被メッキ材と電極との間に遮蔽板装入する方法が有効であることが知られている。例えば、特許文献4には、鋼帯の片面に電気メッキする、連続電気メッキラインにおける鋼帯端部の過剰メッキ防止装置が提案されている。この装置ではL字型電気絶縁性遮蔽板を鋼帯側端から鋼帯中心側に張り出すように、鋼帯側端との水平方向のオーバーラップを形成して配置しエッジオーバーコートを防止するとともに、該電気絶縁性遮蔽板を、被メッキ材である鋼帯端部に直接接触する電気絶縁性ガイドともにアームに設置している。これにより鋼帯の蛇行に対しても、鋼帯との位置関係を良好に一定に保つことができるとしている。しかしながら、特許文献9に記載された装置では、鋼帯側端部とのオーバーラップ量が多すぎるとメッキ厚が薄すぎアンダーコート(過少メッキ)となり、一方、オーバーラップ量が少なすぎると、オーバーコート過多メッキ)となりやすく、この装置では、鋼帯側端部のメッキ厚の調整が難しいという問題があった。

また、特許文献5には、鋼帯の片面に電気亜鉛メッキを施す際に、鋼帯端部のオーバーコートを防止するためにメッキセル内に設置する遮蔽板として、一側端に鋸歯状の刃形部を備える板状の刃形遮蔽板の例が記載されている。しかしながら、特許文献5に記載された遮蔽板では、端面の複雑な形状に起因して、鋼帯を高速通板した場合にはメッキ液乱流が生じるため、鋼帯が振動極間距離の変動をもたらし、メッキ付着量が変動するうえ、鋼帯上面にもメッキされる場合があるという問題があった。また、この装置を用いてメッキを行うと、スラッジが端面の刃形内にトラップされるため、頻度よく手入れする必要があるととともに、液面変動要因ともなるという問題があった。さらに、トラップしたスラッジが、ロールと鋼帯の間にかみ込み、メッキされた鋼帯の表面欠陥となる問題もあった。

また、特許文献6には、金属帯板の両面にメッキ層を形成する際に、金属帯板端部のオーバーコートを防止するためにメッキセル内の電極と金属帯板との間に設置するエッジマスク(遮蔽板)として、金属帯板の側縁を超えて金属帯板の中心線側に張り出すフランジを備えたエッジマスク(遮蔽板)が提案されている。このエッジマスク(遮蔽板)では、フランジがジグザグに描かれる連続的な直線により金属帯板の長手方向に沿って連続的に鋸歯状に、無孔部分と多数の小孔を有する部分とに区画されている。しかしながら、特許文献6に記載された遮蔽板では、金属帯板の通板に際するメッキ液の波立ち防止には効果があるが、小孔内にスラッジがたまりやすく、アンダーコート発生の要因となるうえ、頻度よく手入れを行う必要があるという問題があった。

また、特許文献7には、鋼帯の両面にメッキ層を形成する際に、鋼帯端部のオーバーコートを防止するために鋼帯と電極との間に設置するエッジマスクとして、鋼帯の両側縁がそれぞれ嵌入する溝を備え、該溝の内側溝側縁を正弦波形としたエッジマスクが開示されている。しかしながら、特許文献7に記載されたエッジマスクでは、エッジマスクの端面形状の変化が大きく、鋼帯の通過に際しメッキ液に乱流が生じるため、鋼帯が振動し、メッキ付着量が変動する場合があるいう問題があった。

また、特許文献8には、電気メッキラインのメッキセルにおいて被メッキ材である金属帯板の両側端部と陽極との間に配設される電気絶縁材料製遮蔽板を有し、前記遮蔽板が、該遮蔽板の前記金属帯板の長手方向と平行する側で前記金属帯板の中心寄り端縁を、該遮蔽板と同一平面内で前記金属帯板の側端に対向する位置に描かれる投影直線となす角度αが1〜10°である複数の直線で描かれる、少なくとも2つの頂を有する山型形状を呈する端縁とする遮蔽板でエッジオーバーコートを防止装置が提案されている。しかしながら、特許文献8に記載された防止装置では、中央部分のメッキ膜厚が薄くメッキムラの解消には不十分であった。

また、特許文献9には、長尺基板幅方向を上下方向に向けてメッキ液を収容するメッキ液収容部内に前記長尺基板を浸漬し、前記長尺基板の片側または両側に前記長尺基板と対向するように陽極を配置し、前記陽極と前記長尺基板との間において前記長尺基板の上側の側端部に対向するように上部遮蔽板を配置するとともに前記長尺基板の下側の側端部に対向するように下部遮蔽板を配置し、前記長尺基板を長さ方向に搬送しながらメッキする長尺基板のメッキ方法が提案されている。しかしながら、特許文献9に記載された方法では、側端部の過剰膜厚は防止できるものの、中央部を含めて均一な膜厚は得られなかった。

また、特許文献10には、複数の孔部を有し基板の中央部における電流密度と前記基板の周囲部における電流密度とが均一になるように前記孔部の大きさが調整された遮蔽板を前記基板と前記陽極との間に配置する配線基板形成用基板電解メッキ方法が提案されている。しかしながら、特許文献10に記載された方法は、スラッジで孔部にトラップされるため、頻度よく手入れする必要があるととともに、液面変動の要因ともなるという問題があった。さらに、トラップしたスラッジが、ロールと鋼帯の間にかみ込み、メッキされた基板の表面欠陥となる問題もあり、連続使用に適さなかった。
米国特許出願公開第2007/0074316A1号明細書
特開2000−149773号公報
特開2004−221564号公報
特公昭61−40320号公報
実開昭57−92764号公報
実開昭60−113374号公報
特開平10−110292号公報
特開2006−249447号公報
特開2002−155395号公報
特開2002−54000号公報
「透明導電膜の技術」第80頁(オーム出版局)

概要

支持体上に少なくとも一種の金属により形成された導電層を有する透明導電膜の金属部にメッキを行う電解メッキ方法において、メッキムラのない電解メッキ方法であり、また、その電解メッキ方法を用いた電解メッキ装置、透明導電膜及びその製造方法を提供する。支持体上に少なくとも一種の金属により形成された導電層を有する透明導電膜の金属部にメッキを行う電解メッキ方法であって、任意の二カ所の金属部a、bにおいて、単位面積当たりのそれぞれの表面抵抗値Ra、Rbの関係がRa>Rbであるとき、陽極と前記金属部a、bとのそれぞれの距離Xa、Xbの関係がXa<Xbであることを特徴とする電解メッキ方法。

目的

本発明の目的は、支持体上に少なくとも一種の金属により形成された導電層を有する透明導電膜の金属部にメッキを行う電解メッキ方法において、メッキムラのない電解メッキ方法を提供することである。また、その電解メッキ方法を用いた電解メッキ装置、透明導電膜及びその製造方法を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

支持体上に少なくとも一種の金属により形成された導電層を有する透明導電膜の金属部にメッキを行う電解メッキ方法であって、任意の二カ所の金属部a、bにおいて、単位面積当たりのそれぞれの表面抵抗値Ra、Rbの関係がRa>Rbであるとき、陽極と前記金属部a、bとのそれぞれの距離Xa、Xbの関係がXa<Xbであることを特徴とする電解メッキ方法。

請求項2

支持体上に少なくとも一種の金属により形成された導電層を有する透明導電膜の金属部にメッキを行う電解メッキ方法であって、任意の二カ所の金属部a、bにおいて、単位面積当たりのそれぞれの表面抵抗値Ra、Rbの関係がRa>Rbであるとき、前記金属部a、bに対向する陽極のそれぞれの表面積比率Ya、Ybの関係がYa>Ybであることを特徴とする電解メッキ方法。

請求項3

支持体上に少なくとも一種の金属により形成された導電層を有する透明導電膜の金属部にメッキを行う電解メッキ装置であって、メッキ用電源メッキ浴槽及び陽極を有し、かつ、任意の二カ所の金属部a、bにおいて、単位面積当たりのそれぞれの表面抵抗値Ra、Rbの関係がRa>Rbであるとき、陽極と前記金属部a、bとのそれぞれの距離Xa、Xbの関係がXa<Xbであることを特徴とする電解メッキ装置。

請求項4

支持体上に少なくとも一種の金属により形成された導電層を有する透明導電膜の金属部にメッキを行う電解メッキ装置であって、メッキ用電源、メッキ浴槽及び陽極を有し、かつ、任意の二カ所の金属部a、bにおいて、単位面積当たりのそれぞれの表面抵抗値Ra、Rbの関係がRa>Rbであるとき、前記金属部a、bに対向する陽極のそれぞれの表面積比率Ya、Ybの関係がYa>Ybであることを特徴とする電解メッキ装置。

請求項5

支持体上に少なくとも一種の金属により形成された導電層を有する透明導電膜の金属部にメッキを行うメッキ工程を有し、該電解メッキ工程は請求項1または2に記載の電解メッキ方法により行われることを特徴とする透明導電膜の製造方法。

請求項6

請求項5に記載の透明導電膜の製造方法により得られることを特徴とする透明導電膜。

技術分野

0001

本発明は、支持体上に少なくとも一種の金属により形成された導電層を有する透明導電膜の金属部にメッキを行う電解メッキ方法に関し、詳しくは、メッキムラのない電解メッキ方法に関する。また、その電解メッキ方法を用いた電解メッキ装置、透明導電膜及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

近年、薄型TV需要の高まりに伴い、液晶プラズマ有機エレクトロルミネッセンスフィールドエミッション等、各種方式のディスプレイ技術が開発されている。これら表示方式の異なるいずれのディスプレイにおいても、透明導電膜を用いた透明電極は必須の構成技術となっている。また、テレビ以外でもタッチパネル携帯電話電子ペーパー、各種太陽電池、各種エレクトロルミネッセンス調光素子においても、透明導電膜は欠くことのできない技術要素となっている。

0003

従来、透明導電膜として、Au、Ag、Pt、Cu等の各種金属薄膜や、錫や亜鉛をドープした酸化インジウム(ITO、IZO)、アルミニウムガリウムをドープした酸化亜鉛(AZO、GZO)、フッ素アンチモンをドープした酸化錫(FTO、ATO)等の金属酸化物薄膜、TiN、ZrN、HfN等の導電性窒化物薄膜、LaB6等の導電性ホウ素化物薄膜が知られており、またこれらを組み合わせたBi2O3/Au/Bi2O3,TiO2/Ag/TiO2等の各種電極も知られている。無機物以外にも、CNTカーボンナノチューブ)や導電性高分子を使用した透明導電膜も提案されている(例えば、非特許文献1参照)。

0004

しかしながら、上述した金属薄膜窒化物薄膜ホウ素物薄膜及び導電性高分子薄膜は、光透過性と導電性の特性が両立し得ないため、電磁波シールド等の特殊な技術分野や、比較的高い抵抗値でも許容されるようなタッチパネル分野においてのみ使用されていた。

0005

一方、金属酸化物薄膜は光透過性と導電性との両立が可能で耐久性にも優れるため、透明導電膜の主流となりつつある。特にITOは光透過性と導電性とのバランスが良く、酸溶液を用いたウェットエッチングによる電極微細パターン形成が容易であることから、各種オプトエレクトロニクス用の透明電極として多用されている。

0006

一般に、ITOを含め金属酸化物薄膜の作製には、真空蒸着法スパッタリング法イオンプレーティング法等の気相製膜法が用いられる。しかしながら、これらの製膜方法真空環境を必要とするため、装置が大掛り、かつ複雑なものとなり、製膜時に大量のエネルギー消費する。また、ITOやCNTを用いた場合、透明導電膜の原料自体も非常に高価なものとなる。

0007

それ以外の透明導電膜としては、金属ナノワイヤ等の金属繊維や(例えば、特許文献1参照)、プラズマディスプレイ電磁波シールド膜に代表される金属グリッドパターンにより微細メッシュ構造を形成した透明導電膜が挙げられる(例えば、特許文献2、3参照)。特に銀を用いた金属メッシュでは、銀本来の高い導電率により良好な導電性と透明性を両立することができる。さらに、より高い導電性と光透過性を同時に満たすために、電解メッキ処理することにより透明導電膜の金属部に導電性金属粒子担持させる方法が知られている。

0008

しかしながら、電解メッキ処理では、メッキ膜厚が不均一となるメッキムラの問題があった。一般に、金属帯板への電気メッキでは、電解液を満たしたメッキ浴槽中で金属帯板と電極とを相対させ、電極と金属帯板との間に通電して金属帯板表面にメッキ皮膜を形成する。しかし、金属帯板の幅方向両端部は、中央部に比較して電流が集中しやすいため、端部近傍では局所的にメッキ厚が厚くなる現象、いわゆるエッジオーバーコート現象が生じやすい。このエッジオーバーコート現象を防止する方法として、被メッキ材と電極との間に遮蔽板装入する方法が有効であることが知られている。例えば、特許文献4には、鋼帯の片面に電気メッキする、連続電気メッキラインにおける鋼帯端部の過剰メッキ防止装置が提案されている。この装置ではL字型電気絶縁性遮蔽板を鋼帯側端から鋼帯中心側に張り出すように、鋼帯側端との水平方向のオーバーラップを形成して配置しエッジオーバーコートを防止するとともに、該電気絶縁性遮蔽板を、被メッキ材である鋼帯端部に直接接触する電気絶縁性ガイドともにアームに設置している。これにより鋼帯の蛇行に対しても、鋼帯との位置関係を良好に一定に保つことができるとしている。しかしながら、特許文献9に記載された装置では、鋼帯側端部とのオーバーラップ量が多すぎるとメッキ厚が薄すぎアンダーコート(過少メッキ)となり、一方、オーバーラップ量が少なすぎると、オーバーコート過多メッキ)となりやすく、この装置では、鋼帯側端部のメッキ厚の調整が難しいという問題があった。

0009

また、特許文献5には、鋼帯の片面に電気亜鉛メッキを施す際に、鋼帯端部のオーバーコートを防止するためにメッキセル内に設置する遮蔽板として、一側端に鋸歯状の刃形部を備える板状の刃形遮蔽板の例が記載されている。しかしながら、特許文献5に記載された遮蔽板では、端面の複雑な形状に起因して、鋼帯を高速通板した場合にはメッキ液乱流が生じるため、鋼帯が振動極間距離の変動をもたらし、メッキ付着量が変動するうえ、鋼帯上面にもメッキされる場合があるという問題があった。また、この装置を用いてメッキを行うと、スラッジが端面の刃形内にトラップされるため、頻度よく手入れする必要があるととともに、液面変動要因ともなるという問題があった。さらに、トラップしたスラッジが、ロールと鋼帯の間にかみ込み、メッキされた鋼帯の表面欠陥となる問題もあった。

0010

また、特許文献6には、金属帯板の両面にメッキ層を形成する際に、金属帯板端部のオーバーコートを防止するためにメッキセル内の電極と金属帯板との間に設置するエッジマスク(遮蔽板)として、金属帯板の側縁を超えて金属帯板の中心線側に張り出すフランジを備えたエッジマスク(遮蔽板)が提案されている。このエッジマスク(遮蔽板)では、フランジがジグザグに描かれる連続的な直線により金属帯板の長手方向に沿って連続的に鋸歯状に、無孔部分と多数の小孔を有する部分とに区画されている。しかしながら、特許文献6に記載された遮蔽板では、金属帯板の通板に際するメッキ液の波立ち防止には効果があるが、小孔内にスラッジがたまりやすく、アンダーコート発生の要因となるうえ、頻度よく手入れを行う必要があるという問題があった。

0011

また、特許文献7には、鋼帯の両面にメッキ層を形成する際に、鋼帯端部のオーバーコートを防止するために鋼帯と電極との間に設置するエッジマスクとして、鋼帯の両側縁がそれぞれ嵌入する溝を備え、該溝の内側溝側縁を正弦波形としたエッジマスクが開示されている。しかしながら、特許文献7に記載されたエッジマスクでは、エッジマスクの端面形状の変化が大きく、鋼帯の通過に際しメッキ液に乱流が生じるため、鋼帯が振動し、メッキ付着量が変動する場合があるいう問題があった。

0012

また、特許文献8には、電気メッキラインのメッキセルにおいて被メッキ材である金属帯板の両側端部と陽極との間に配設される電気絶縁材料製遮蔽板を有し、前記遮蔽板が、該遮蔽板の前記金属帯板の長手方向と平行する側で前記金属帯板の中心寄り端縁を、該遮蔽板と同一平面内で前記金属帯板の側端に対向する位置に描かれる投影直線となす角度αが1〜10°である複数の直線で描かれる、少なくとも2つの頂を有する山型形状を呈する端縁とする遮蔽板でエッジオーバーコートを防止装置が提案されている。しかしながら、特許文献8に記載された防止装置では、中央部分のメッキ膜厚が薄くメッキムラの解消には不十分であった。

0013

また、特許文献9には、長尺基板幅方向を上下方向に向けてメッキ液を収容するメッキ液収容部内に前記長尺基板を浸漬し、前記長尺基板の片側または両側に前記長尺基板と対向するように陽極を配置し、前記陽極と前記長尺基板との間において前記長尺基板の上側の側端部に対向するように上部遮蔽板を配置するとともに前記長尺基板の下側の側端部に対向するように下部遮蔽板を配置し、前記長尺基板を長さ方向に搬送しながらメッキする長尺基板のメッキ方法が提案されている。しかしながら、特許文献9に記載された方法では、側端部の過剰膜厚は防止できるものの、中央部を含めて均一な膜厚は得られなかった。

0014

また、特許文献10には、複数の孔部を有し基板の中央部における電流密度と前記基板の周囲部における電流密度とが均一になるように前記孔部の大きさが調整された遮蔽板を前記基板と前記陽極との間に配置する配線基板形成用基板の電解メッキ方法が提案されている。しかしながら、特許文献10に記載された方法は、スラッジで孔部にトラップされるため、頻度よく手入れする必要があるととともに、液面変動の要因ともなるという問題があった。さらに、トラップしたスラッジが、ロールと鋼帯の間にかみ込み、メッキされた基板の表面欠陥となる問題もあり、連続使用に適さなかった。
米国特許出願公開第2007/0074316A1号明細書
特開2000−149773号公報
特開2004−221564号公報
特公昭61−40320号公報
実開昭57−92764号公報
実開昭60−113374号公報
特開平10−110292号公報
特開2006−249447号公報
特開2002−155395号公報
特開2002−54000号公報
「透明導電膜の技術」第80頁(オーム出版局)

発明が解決しようとする課題

0015

本発明の目的は、支持体上に少なくとも一種の金属により形成された導電層を有する透明導電膜の金属部にメッキを行う電解メッキ方法において、メッキムラのない電解メッキ方法を提供することである。また、その電解メッキ方法を用いた電解メッキ装置、透明導電膜及びその製造方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0016

本発明の上記課題は、以下の構成により達成される。

0017

1.支持体上に少なくとも一種の金属により形成された導電層を有する透明導電膜の金属部にメッキを行う電解メッキ方法であって、任意の二カ所の金属部a、bにおいて、単位面積当たりのそれぞれの表面抵抗値Ra、Rbの関係がRa>Rbであるとき、陽極と前記金属部a、bとのそれぞれの距離Xa、Xbの関係がXa<Xbであることを特徴とする電解メッキ方法。

0018

2.支持体上に少なくとも一種の金属により形成された導電層を有する透明導電膜の金属部にメッキを行う電解メッキ方法であって、任意の二カ所の金属部a、bにおいて、単位面積当たりのそれぞれの表面抵抗値Ra、Rbの関係がRa>Rbであるとき、前記金属部a、bに対向する陽極のそれぞれの表面積比率Ya、Ybの関係がYa>Ybであることを特徴とする電解メッキ方法。

0019

3.支持体上に少なくとも一種の金属により形成された導電層を有する透明導電膜の金属部にメッキを行う電解メッキ装置であって、メッキ用電源、メッキ浴槽及び陽極を有し、かつ、任意の二カ所の金属部a、bにおいて、単位面積当たりのそれぞれの表面抵抗値Ra、Rbの関係がRa>Rbであるとき、陽極と前記金属部a、bとのそれぞれの距離Xa、Xbの関係がXa<Xbであることを特徴とする電解メッキ装置。

0020

4.支持体上に少なくとも一種の金属により形成された導電層を有する透明導電膜の金属部にメッキを行う電解メッキ装置であって、メッキ用電源、メッキ浴槽及び陽極を有し、かつ、任意の二カ所の金属部a、bにおいて、単位面積当たりのそれぞれの表面抵抗値Ra、Rbの関係がRa>Rbであるとき、前記金属部a、bに対向する陽極のそれぞれの表面積比率Ya、Ybの関係がYa>Ybであることを特徴とする電解メッキ装置。

0021

5.支持体上に少なくとも一種の金属により形成された導電層を有する透明導電膜の金属部にメッキを行うメッキ工程を有し、該電解メッキ工程は前記1または2に記載の電解メッキ方法により行われることを特徴とする透明導電膜の製造方法。

0022

6.前記5に記載の透明導電膜の製造方法により得られることを特徴とする透明導電膜。

発明の効果

0023

本発明によれば、支持体上に少なくとも一種の金属により形成された導電層を有する透明導電膜の金属部にメッキを行う電解メッキ方法において、メッキムラのない電解メッキ方法を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0024

本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、支持体上に少なくとも一種の金属により形成された導電層を有する透明導電膜の金属部にメッキを行う電解メッキ方法であって、任意の二カ所の金属部a、bにおいて、単位面積当たりのそれぞれの表面抵抗値Ra、Rbの関係がRa>Rbであるとき、陽極と前記金属部a、bとのそれぞれの距離Xa、Xbの関係をXa<Xbとすることによって、または、支持体上に少なくとも一種の金属により形成された導電層を有する透明導電膜の金属部にメッキを行う電解メッキ方法であって、任意の二カ所の金属部a、bにおいて、単位面積当たりのそれぞれの表面抵抗値Ra、Rbの関係がRa>Rbであるとき、前記金属部a、bに対向する陽極のそれぞれの表面積比率Ya、Ybの関係をYa>Ybとすることによって、メッキムラのない電解メッキ方法が得られることを見出し、本発明に至った次第である。

0025

こうした効果が発現される理由は、次のように考えている。すなわち、メッシュ状の金属部と光透過部を形成したロール状の被メッキ基板(金属部、フィルム)は、連続処理のため、ロール状の両端は図1(a)、(b)のように給電用金属層ベタ部)20を有しており中央部の金属層(メッシュ部)19より金属量が多く、金属層(ベタ部)は電解メッキ装置の陰極と電解液を介してまたは直接接触している。そのため、メッシュ部とベタ部の表面抵抗の違いにより、メッキ電圧に差が生じ、メッキムラが発生すると思われる。本発明では、表面抵抗値の高い被メッキ基板分(メッシュ部)では、陽極形状を変形して対向する陽極との距離を狭くする、または、前記金属部a、bに対向する陽極の相対表面積を大きくすることによって、メッキ電圧差を補償することのより、メッキムラを防止するができたと考えている。

0026

表面抵抗値は、JIS−R−1637に従い、三菱化学製ロレスターGP、MCP−T600を用い四端子法により求めることができる。

0027

以下、本発明を実施するための最良の形態について説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。

0028

以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、実質的に同一の機能を有する部材には全図面通して同じ符号を付与し、重複する説明は省略する場合がある。

0029

図2は、本発明の電解メッキ装置を示す概略構成図である。図3は、電解メッキ装置におけるメッキ浴槽内に配設された搬送支持ロールを示す概略断面図である。図4は、電解メッキ装置における気液混合器を示す部分断面図である。

0030

〔電解メッキ方法及び電解メッキ装置〕
メッキ処理には、一般に無電解メッキ化学還元メッキや置換メッキ)、電解メッキが知られているが、本発明においては電解メッキを用いる。

0031

次に、電解メッキ装置について説明する。電解メッキ装置は、支持体上に金属で形成された導電層を有する透明導電膜18に対し、電解メッキ処理を施し、当該金属部に導電性微粒子を担持させメッキ(導電性金属部)を形成する装置である。具体的に、電解メッキ装置は、図2に示すようにメッキ浴液が満たされた第1の槽36(メッキ浴槽)と、電解質溶液38Aが満たされた第2の槽38とを備えている。そして、透明導電膜18を搬送するために、第1の槽内には搬送支持ロール42A、42B、そして、これら槽外には搬送支持ロール44A〜44Eが配設されている。これら各ロールは搬送方向に軸が直交して配置され、透明導電膜18を各ロールに支持させつつメッキ浴液36A内で水平搬送する。

0032

本発明では、第1の槽36(メッキ浴槽)内の陽極(陽極電極板)48Bの形状は、任意の二カ所の金属部a、bにおいて、単位面積当たりのそれぞれの表面抵抗値Ra、Rbの関係がRa>Rbであるとき、陽極と前記金属部a、bとのそれぞれの距離Xa、Xbの関係がXa<Xbとすることが特徴である。そのためには、具体的には、従来の図5(a)の平板状の陽極電極板に換えて、図5(b)〜(d)の平板状の陽極電極板を用いることができる。また、この陽極電極板の形状は可変式とし、メッキムラの状況を見て形状を修正することが好ましい。

0033

また、48Bの形状は、任意の二カ所の金属部a、bにおいて、単位面積当たりのそれぞれの表面抵抗値Ra、Rbの関係がRa>Rbであるとき、前記金属部a、bに対向する陽極のそれぞれの表面積比率Ya、Ybの関係がYa>Ybとすることが特徴である。具体的には、従来の図5(a)の平板状の陽極電極板に換えて、図6(e)、(f)の形状の陽極電極板を用いることができる。

0034

ここで、電解メッキ処理として、公知の電解メッキ技術を適用することができ、例えば、プリント配線板等で用いられている電解メッキ技術を適用することができ、電解メッキは電解銅メッキであることが好ましい。メッキ浴液36Aとしては、電解銅メッキ浴液を適用することが好ましい。電解銅メッキ浴としては、硫酸銅浴ピロリン酸銅浴、ホウフッ化銅浴等が挙げられる。電解銅メッキ液に含まれる化学種としては、硫酸銅塩化銅、メッキ液の安定性、導電性を高め、均一電着性の増加を図る硫酸アノードの溶解促進及び添加剤補助効果作用の塩素、浴の安定化やメッキ緻密性を向上させるための添加剤としてポリエチレンオキサイドビピリジン等が挙げられる。

0035

第1の槽36内に配設された搬送支持ロール42A、42Bは、図3に示すように、断面円形筒状空洞管42Cから構成されている。搬送支持ロール42A、42B(筒状空洞管42C)は、微細気泡気液混合流体噴出させる開口群からなる噴出部42Dが設けられている。この微細気泡気液混合流体(微細気泡含有のメッキ浴液)はメッキ浴液36Aと空気との混合流体であり、この微細気泡気液混合流体を搬送支持ロール42A、42Bへ供給するために、第1の槽36と搬送支持ロール42A、42Bとは気液混合供給機構50で連結され、メッキ浴液36Aを循環させている。

0036

ここで、筒状空洞管42Cは、例えばセラミック樹脂等で構成することができる。また、噴出部42Dを構成する開口群の各口径は、圧力損失と微細気泡気液混合流体噴出量から10〜500μmが好ましく、より好ましくは50〜200μmである。

0037

気液混合・供給機構50には、循環ポンプ54、フィルター56及び気液混合器58で構成されている。気液混合器58(ベンチュリー管)は、図4に示すように、流通管58A内部にベンチュリーノズル58Bが配設され、ベンチュリーノズル58B配設部よりも下流側にエアー供給管58Cが接続され、さらに、その下流側には釘状突起58Dが配設されている。なお、60はバルブを示す。

0038

気液混合器58では、流通管58Aに流入してきたメッキ浴液36Aはベンチュリーノズル58Bを通過することで流速が速まると共にその前後で流通管58A内の圧力が変化、即ちベンチュリーノズル58Bを通過前よりも通過後の流通管58A内の圧力が低下する。ベンチュリーノズル58B通過後の流通管58A内の圧力が低下するため、エアー供給管58Cをバルブ60により開放するのみで空気はメッキ浴液36Aに吸引され、メッキ浴液にエアー(空気)が混合され、さらに、釘状突起58Dが設けられた流通管58A内を気液混合流体が通過することで、微細気泡気液混合流体となる。

0039

そして、微細気泡気液混合流体が搬送支持ロール42A、42Bへ供給され、その噴出部42Dから噴出される。このように第1の槽36内で、搬送支持ロール42A、42Bから透明導電膜18の金属部形成面(被メッキ面)へ微細気泡気液混合流体を噴射することで、当該面の電気二重層境膜物質移動を促進させ、良好な電解メッキ処理を図ると共に、第1の槽36内のメッキ浴液36Aを攪拌混合し、液の均一化が図れる。

0040

ここで、微細気泡気液混合流体における空気(エアー)とメッキ浴液36Aとの混合比率(空気:メッキ浴液)は、1:0.2〜1:2が好ましく、より好ましくは1:0.5〜1:1.5である。

0041

第2の槽38内には、回転ロール62が設けられている。そして、第2の槽38上には、回転ロール62と対向して透明導電膜18を挟持するように陰電極給電ロール48A(第1電極)が設けられており、陰電極側給電ロール48Aは透明導電膜18の導電層側と接している。陰電極側給電ロール48Aは、第2メッキ用電源48の陰極端子結線されている。また、陰電極側給電ロール48Aは透明導電膜18へ直接通電するものであるため、当該給電ロール48Aの異物発生を防止する目的で、第2の槽38内の電解質溶液38Aを給電ロール48Aに注ぎかける電解質溶液循環機構64が配設されている。なお、電解質溶液循環機構64は、循環ポンプ54を有している。

0042

このような構成の電解メッキ装置16では、メッキ浴液36Aが満たされた第1の槽36へ搬送され、入液する。続いて、第1の槽36から搬出された透明導電膜18は、エアーナイフ66及び吸水ロール68により付着したメッキ浴液36Aを除去した後、電解質溶液38Aが満たされた第2の槽38へ搬送され、入液する。

0043

そして、長尺幅広の透明導電膜18が連なって、第1の槽36内のメッキ浴液36Aへ搬送・入液した状態で、透明導電膜18の金属部へ、電解メッキ電流を流し、電解メッキを施す。

0044

一方、同様に、長尺幅広の透明導電膜18が連なって、第2の槽38内の電解質溶液38A及び第1の槽36内のメッキ浴液36Aへ搬送・入液した状態で、透明導電膜18の金属部へ、第2の槽38内で陰電極側給電ロール48Aにより直接通電しつつ、第1の槽36内で陽極電極板48Bによりメッキ浴液36Aを介して通電し、電解メッキ電流を流し、電解メッキを施す。

0045

その後、電解メッキ処理が施された長尺幅広の透明導電膜18は、同一の処理を繰り返した後、図示しないが、付着した液をエアーナイフ及び吸水ロールにより除去され、洗浄槽搬入され洗浄防錆処理等が施され乾燥して巻取られ、透明導電膜18の細線状金属部にメッキ(導電性金属部)が形成される。

0046

なお、電解メッキ装置16には、槽が2セット配置されているが、所望のメッキ膜厚(導電性金属部の厚み)に応じて、1セットでもよいし、3セット以上増設してもよい。この数に応じて、所望のメッキ膜厚(導電性金属部の厚み)を容易に得ることができる。

0047

次に、本発明の透明導電膜について説明する。

0048

〔支持体〕
本発明の透明導電膜を構成する支持体としては、高い光透過性を有していれば特に制限はなく、その材料、形状、構造、厚み等については公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、基材としての硬度に優れ、またその表面への導電層の形成のし易さ等の点でガラス基板樹脂基板樹脂フィルム等が好適に挙げられるが、軽量性と柔軟性の観点から樹脂フィルムを用いることが好ましい。

0050

〔導電層〕
本発明の透明導電膜は、支持体上に少なくとも一種の金属により形成された導電層を有することを特徴とする。導電層は、金属ナノワイヤ等の金属繊維を用いて形成してもよいし、プラズマディスプレイの電磁波シールド膜に代表される金属グリッドパターンによる微細メッシュ構造であってもよい。

0051

一般に、金属ナノワイヤとは金属元素を主要な構成要素とし、原子スケールからnmサイズの直径を有する線状構造体のことを言う。金属ナノワイヤは公知の技術で作製することができるが、金属ナノワイヤを透明導電材料として用いる場合、光散乱の影響を軽減し、透明性を高めるため、平均直径は200nmより小さいことが好ましく、一方で導電性を高めるためには、平均直径は大きい方が好ましい。本発明においては、金属ナノワイヤの平均直径として10〜200nmが好ましく、30〜180nmであることがより好ましい。また平均長として、大凡3〜500μmが好ましく、5〜300μmであることがより好ましい。

0052

本発明において、金属ナノワイヤの平均直径と平均長、及び平均アスペクト比(平均長/平均直径)は、十分な数の金属ナノワイヤについて電子顕微鏡写真撮影し、個々の金属ナノワイヤの直径や長さの計測値より、算術平均で求めることができる。金属ナノワイヤの長さは、厳密には直線状に伸びた状態で測定すべきであるが、現実には湾曲している場合もあるため、電子顕微鏡写真から画像解析装置を用いてナノワイヤ投影直径及び投影面積を算出し、円柱体仮定して算出(長さ=投影面積/投影直径)してもよい。金属ナノワイヤの計測個数は、少なくとも100個以上であることが好ましく、300個以上であることがより好ましい。

0053

金属によりグリッドパターンを形成する方法としては、例えば、プラズマディスプレイの電磁波シールド膜形成で用いられるフォトリソ法銀塩法、インクジェット法スクリーン印刷法等あらゆる方法を使用することができる。グリッドパターンのグリッド幅及び間隔は、透明性の観点から開口率として80%以上であることが好ましく、より好ましくは90%以上であり、更に好ましくは95%以上である。

0054

本発明における少なくとも一種の金属により形成された導電層は、少なくとも一種の金属が銀であることが好ましい。金属は銀単独でもよく、銀と銀以外の金属の合金でもよい。

0055

〔透明導電層〕
本発明の透明導電膜は、さらなる導電性向上のために、本発明の電解メッキ処理を行った後、金属により形成された導電層の上に透明導電層を設けてもよい。透明導電層に用いる導電材料としては、例えば、ポリピロールポリアニリンポリチオフェン等の導電性高分子でもよいし、インジウム錫酸化物(ITO)や錫酸化物、アンチモンドープ酸化錫、亜鉛ドープ酸化錫、酸化亜鉛等の金属酸化物透明導電性材料として用いてもよい。

0056

本発明に係る透明導電層は、成膜性や膜強度を確保するために、導電性高分子の他に透明な樹脂成分や添加剤を含んでいてもよい。透明な樹脂成分としては、混合分散可能であれば特に制限されず、熱硬化性樹脂であってもよいし、熱可塑性樹脂であってもよい。

0058

透明導電層には、必要に応じてハードコート層やノングレアコート層バリアコート層アンカーコート層キャリア輸送層キャリア蓄積層等の各種機能性層を付与することもできる。ハードコート層やノングレアコート層を付与する場合には、支持体を挟み透明導電層とは反対側に配置させることが好ましく、バリアコート層を付与する場合には、支持体と透明導電層の間に配置させることが好ましく、アンカーコート層やキャリア輸送層、キャリア蓄積層を付与する場合には、支持体に対して透明導電層と同じ側に配置させることが好ましい。

0059

透明導電層の厚みには特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。導電面平滑性を上げるため、透明導電層の厚みを金属層の厚さより厚くしてもよいし、メッシュ状に形成された金属層の光透過部分を樹脂等で埋めて平坦化した後に透明導電層を設置してもよいが、厚みが薄くなるほど透明性が向上するため、一般的に10μm以下であることが好ましい。

0060

本発明に係る透明導電層における全光線透過率は、70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることが特に好ましい。全光透過率は、分光光度計等を用いた公知の方法に従って測定することができる。

0061

〔透明導電膜〕
本発明の透明導電膜における電気抵抗値としては、表面抵抗率として103Ω/□以下であることが好ましく、102Ω/□以下であることがより好ましく、10Ω/□以下であることが特に好ましい。103Ω/□を越えると液晶ディスプレイ、透明タッチパネル等の透明電極や電磁波シールド材として用いたときに、電極として十分に機能しない場合や、十分な電磁波シールド特性が得られない場合がある。

図面の簡単な説明

0062

本発明の透明導電膜を導電層面から見た形状及び断面形状を示す概略図である。
電解メッキ装置を示す概略構成図である。
電解メッキ装置における第1の槽(メッキ浴槽)内に配設された搬送支持ロールを示す概略断面図である。
電解メッキ装置における気液混合器を示す部分断面図である。
従来の陽極電極板及び本発明の陽極電極板の形状を示す概略図である。
本発明の陽極電極板の形状を示す概略図である。

符号の説明

0063

1導電層
16電解メッキ装置
17支持体
18 透明導電膜
19金属層(メッシュ部)
20 金属層(ベタ部)
36 第1の槽
38 第2の槽
48 第2メッキ用電源
48A陰電極側給電ロール
48B陽極電極板
50気液混合・供給機構
54循環ポンプ
56フィルター
58気液混合器
60バルブ
62回転ロール
64電解質溶液循環機構
66エアーナイフ
68 吸水ロール

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