図面 (/)

技術 鋼材の挿入孔の形成方法、壁体の構築方法、壁体、柱梁架構の構築方法、柱梁架構、型枠の支持部材

出願人 株式会社大林組
発明者 山本敬幸須藤敏己
出願日 2007年3月13日 (13年8ヶ月経過) 出願番号 2007-063726
公開日 2008年9月25日 (12年2ヶ月経過) 公開番号 2008-223350
状態 拒絶査定
技術分野 耐力壁、カーテンウオール
主要キーワード 部分スリット 寸切りボルト せん断荷重 ダボ筋 長ボルト プレファブ 鉄筋挿入口 構造性能
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年9月25日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

下面より鋼材が突出した耐震壁を、この鋼材がコンクリート部材からなる梁部材挿入孔に挿入されるように設置する接合に関して、梁部材の上面に施工の手間がかからず、正確な位置に鋼材の挿入孔を形成させる。

解決手段

梁部材の上方に支持部材100を設け、シース管110を、支持部材100の挿入孔にあたる位置に、支持部材100に取り外し可能に取付け、梁部材の少なくとも上部を構成するコンクリート打設する。

概要

背景

従来より、鉄筋コンクリート造鉄骨コンクリート造、鉄筋鉄骨コンクリート造などの柱梁架構内に耐震壁を設置することが行われている。しかし、これらの耐震壁は高い剛性を有するものの、靱性が低いため、せん断型破壊が生じると、急激な耐力低下を生じる。このため、例えば、特許文献1には、水平方向の相対変位が生じやすいように、壁厚が薄く構成された低強度部と、この低強度部の上下に跨って貫通するダボ筋とを備え、壁体と柱との間には隙間が設けられた耐震壁が開示されている。
特開2005—120815号公報

概要

下面より鋼材が突出した耐震壁を、この鋼材がコンクリート部材からなる梁部材挿入孔に挿入されるように設置する接合に関して、梁部材の上面に施工の手間がかからず、正確な位置に鋼材の挿入孔を形成させる。梁部材の上方に支持部材100を設け、シース管110を、支持部材100の挿入孔にあたる位置に、支持部材100に取り外し可能に取付け、梁部材の少なくとも上部を構成するコンクリート打設する。

目的

本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、梁部材の上面の正確な位置に鋼材の挿入孔を形成し、さらに、施工性を向上することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

幅方向適宜間隔をあけて下面より鋼材が突出するPC部材からなる壁体を、少なくとも上部を構成するコンクリート現場打ちのコンクリートからなり、上面の前記鋼材に対応する位置に前記鋼材の挿入孔が設けられた梁部材又は床部材の上方に、前記鋼材が前記挿入孔に挿入されるように建込むことにより前記壁体と前記梁部材又は床部材とを接合する接合構造における前記挿入孔の形成方法であって、前記梁部材又は床部材の上方に支持部材を取り外し可能に設け、少なくとも一方が閉塞された筒状部材を、前記支持部材の前記挿入孔にあたる位置に、前記閉塞された側が下方に向くように前記支持部材に取り外し可能に取付ける部材取付工程と、前記梁部材又は床部材の少なくとも上部を構成するコンクリートを打設するコンクリート打設工程と、を備えることを特徴とする鋼材の挿入孔の形成方法。

請求項2

前記筒状部材の前記底面には、内周面螺条を有する螺条孔が形成されており、前記支持部材の前記挿入孔にあたる位置には、貫通孔が形成されており、外周に螺条が設けられた螺部材条を、前記貫通孔に挿通するとともに、前記筒状部材の前記螺条孔に螺合させることにより、前記筒状部材を前記支持部材に取り外し可能に取付けることを特徴とする請求項1記載の鋼材の挿入孔の形成方法。

請求項3

前記筒状部材は外周面凹凸を有することを特徴とする請求項1又は2記載の鋼材の挿入孔の形成方法。

請求項4

前記筒状部材はシース管であることを特徴とする請求項3記載の鋼材の挿入孔の形成方法。

請求項5

前記筒状部材を、前記梁部材又は床部材内に埋め殺しすることを特徴とする請求項1から4何れかに記載の鋼材の挿入孔の形成方法。

請求項6

前記梁部材又は床部材はハーフPC部材の上部にコンクリートを打設することにより形成されることを特徴とする請求項1から5何れかに記載の鋼材の挿入孔の形成方法。

請求項7

梁部材又は床部材の上方にPC梁部材からなる壁体を構築する方法であって、前記梁部材又は床部材の上方に支持部材を設け、少なくとも一方が閉塞された筒状部材を、前記閉塞された側が下方に向くように前記支持部材に取り外し可能に取付ける部材取付工程と、前記梁部材又は床部材の少なくとも上部を構成するコンクリートを打設するコンクリート打設工程と、前記支持部材を前記梁部材又は床部材及び前記筒状部材から取り外す支持部材取り外し工程と、幅方向に適宜間隔をあけて下面より鋼材が突出するPC部材からなる壁体を、前記筒状部材により形成された挿入孔に前記鋼材が挿入されるように建込む壁体建込工程と、を備えることを特徴とする壁体の構築方法

請求項8

請求項7記載の壁体の構築方法により構築されたことを特徴とする壁体。

請求項9

架構内にPC部材からなる壁体を備えた柱梁架構を構築する方法であって、前記柱梁架構を構成する柱部材を構築する柱部材構築工程と、前記柱梁架構を構成する下方の梁部材の上方に支持部材を設け、少なくとも一方が閉塞された筒状部材を、前記閉塞された側が下方に向くように前記支持部材に取り外し可能に取付ける部材取付工程と、前記下方の梁部材の少なくとも上部を構成するコンクリートを打設するコンクリート打設工程と、前記支持部材を前記下方の梁部材及び筒状部材から取り外す支持部材取り外し工程と、幅方向に適宜間隔をあけて下面より鋼材が突出するPC部材からなる壁体を、前記筒状部材により形成された挿入孔に前記鋼材が挿入されるように建込む壁体建込工程と、前記壁体の上方に前記壁体と接続されるように上方の梁部材を構築する上方の梁部材構築工程と、を備えることを特徴とする柱梁架構の構築方法。

請求項10

請求項9記載の柱梁架構の構築方法により構築されたことを特徴とする架構内に壁体を備えた柱梁架構。

請求項11

幅方向に適宜間隔をあけて下面より鋼材が突出するPC部材からなる壁体を、少なくとも上部を構成するコンクリートが現場打ちのコンクリートからなり、上面の前記鋼材に対応する位置に前記鋼材の挿入孔が設けられた梁部材又は床部材の上方に、前記鋼材が前記挿入孔に挿入されるように建込み、前記挿入孔と前記鋼材との間にグラウト充填することにより前記壁体と前記梁部材又は床部材とを接合する接合構造における前記梁部材又は床部材を構築する際に前記挿入孔の形成するために用いられる支持部材であって、前記梁部材又は床部材の少なくとも上方を構成するコンクリートを打設する際に、前記梁部材又は床部材の上方に取り外し可能に設置され、前記挿入孔にあたる位置に少なくとも一方が閉塞された筒状部材を取り外し可能に取付けることができることを特徴とする型枠の支持部材。

技術分野

0001

本発明は、下面より鋼材が突出した耐震壁を、この鋼材がコンクリート部材からなる梁部材又は床部材の上面に設けられた鋼材の挿入孔に挿入されるように設置し、鋼材の挿入孔と鋼材との間にグラウト充填することにより耐震壁を梁部材又は床部材と接合する技術に関する。

背景技術

0002

従来より、鉄筋コンクリート造鉄骨コンクリート造、鉄筋鉄骨コンクリート造などの柱梁架構内に耐震壁を設置することが行われている。しかし、これらの耐震壁は高い剛性を有するものの、靱性が低いため、せん断型破壊が生じると、急激な耐力低下を生じる。このため、例えば、特許文献1には、水平方向の相対変位が生じやすいように、壁厚が薄く構成された低強度部と、この低強度部の上下に跨って貫通するダボ筋とを備え、壁体と柱との間には隙間が設けられた耐震壁が開示されている。
特開2005—120815号公報

発明が解決しようとする課題

0003

このような耐震壁と梁部材との接合方法として、下方より適宜な間隔をあけて突出するように耐震壁にダボ筋を埋設するとともに、梁部材の上部に挿入孔を設けておき、この挿入孔にダボ筋が挿入されるように耐震壁を設置し、挿入孔とダボ筋との間にグラウトを充填する方法が用いられている。

0004

従来、このような挿入孔は、梁部材を構成するコンクリート打設する前に、円筒状に形成した型枠材を挿入孔にあたる位置に配置しておき、打設したコンクリートが硬化した後、型枠材を取り外すことにより形成していた。

0005

しかしながら、上記の方法では、コンクリート打設の際のコンクリートの打設圧力により型枠材の位置がずれてしまい、挿入孔の位置がずれてしまうことがある。さらに、コンクリートの硬化後に型枠を取り外さなければならず、施工性が悪い。

0006

本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、梁部材の上面の正確な位置に鋼材の挿入孔を形成し、さらに、施工性を向上することである。

課題を解決するための手段

0007

本発明の鋼材の挿入孔の形成方法は、幅方向適宜間隔をあけて下面より鋼材が突出するPC部材からなる壁体を、少なくとも上部を構成するコンクリートが現場打ちのコンクリートからなり、上面の前記鋼材に対応する位置に前記鋼材の挿入孔が設けられた梁部材又は床部材の上方に、前記鋼材が前記挿入孔に挿入されるように建込むことにより前記壁体と前記梁部材又は床部材とを接合する接合構造における前記挿入孔の形成方法であって、前記梁部材又は床部材の上方に支持部材を取り外し可能に設け、少なくとも一方が閉塞された筒状部材を、前記支持部材の前記挿入孔にあたる位置に、前記閉塞された側が下方に向くように前記支持部材に取り外し可能に取付ける部材取付工程と、前記梁部材又は床部材の少なくとも上部を構成するコンクリートを打設するコンクリート打設工程と、を備えることを特徴とする。

0008

また、上記の鋼材の挿入孔の形成方法において、前記筒状部材の前記底面には、内周面螺条を有する螺条孔が形成されており、前記支持部材の前記挿入孔にあたる位置には、貫通孔が形成されており、外周に螺条が設けられた螺部材条を、前記貫通孔に挿通するとともに、前記筒状部材の前記螺条孔に螺合させることにより、前記筒状部材を前記支持部材に取り外し可能に取付けてもよい。

0009

また、前記円筒部材外周面凹凸を有するものであってもよく、さらに、前記円筒部材はシース管であってもよい。また、前記円筒部材は、前記梁部材又は床部材内に埋め殺しされてもよい。
また、前記梁部材又は床部材はハーフPC部材の上部にコンクリートを打設することにより形成されてもよい。

0010

また、本発明の壁体を構築する方法は、梁部材又は床部材の上方にPC梁部材からなる壁体を構築する方法であって、前記梁部材又は床部材の上方に支持部材を設け、少なくとも一方が閉塞された筒状部材を、前記閉塞された側が下方に向くように前記支持部材に取り外し可能に取付ける部材取付工程と、前記梁部材又は床部材の少なくとも上部を構成するコンクリートを打設するコンクリート打設工程と、前記支持部材を前記梁部材又は床部材及び前記筒状部材から取り外す支持部材取り外し工程と、幅方向に適宜間隔をあけて下面より鋼材が突出するPC部材からなる壁体を、前記筒状部材により形成された挿入孔に前記鋼材が挿入されるように建込む壁体建込工程と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の壁体は、上記の方法により構築されたことを特徴とする。

0011

また、本発明の柱梁架構の構築方法は、架構内にPC部材からなる壁体を備えた柱梁架構を構築する方法であって、前記柱梁架構を構成する柱部材を構築する柱部材構築工程と、前記柱梁架構を構成する下方の梁部材の上方に支持部材を設け、少なくとも一方が閉塞された筒状部材を、前記閉塞された側が下方に向くように前記支持部材に取り外し可能に取付ける部材取付工程と、前記下方の梁部材の少なくとも上部を構成するコンクリートを打設するコンクリート打設工程と、前記支持部材を前記下方の梁部材及び筒状部材から取り外す支持部材取り外し工程と、幅方向に適宜間隔をあけて下面より鋼材が突出するPC部材からなる壁体を、前記筒状部材により形成された挿入孔に前記鋼材が挿入されるように建込む壁体建込工程と、前記壁体の上方に前記壁体と接続されるように上方の梁部材を構築する上方の梁部材構築工程と、を備えることを特徴とする。

0012

また、本発明の柱梁架構は、上記の柱梁架構の構築方法により構築されたことを特徴とする。

0013

また、本発明の型枠の支持部材は、幅方向に適宜間隔をあけて下面より鋼材が突出するPC部材からなる壁体を、少なくとも上部を構成するコンクリートが現場打ちのコンクリートからなり、上面の前記鋼材に対応する位置に前記鋼材の挿入孔が設けられた梁部材又は床部材の上方に、前記鋼材が前記挿入孔に挿入されるように建込み、前記挿入孔と前記鋼材との間にグラウトを充填することにより前記壁体と前記梁部材又は床部材とを接合する接合構造における前記梁部材又は床部材を構築する際に前記挿入孔の形成するために用いられる支持部材であって、前記梁部材又は床部材の少なくとも上方を構成するコンクリートを打設する際に、前記梁部材又は床部材の上方に取り外し可能に設置され、前記挿入孔にあたる位置に少なくとも一方が閉塞された筒状部材を取り外し可能に取付けることができることを特徴とする。

発明の効果

0014

本発明によれば、筒状部材を支持部材で固定することにより、コンクリート打設の際にも筒状部材が移動することがないため、鋼材の挿入孔を正確な位置に形成することができる。また、コンクリートの硬化後に筒状部材を取り外す必要がないため、施工性を向上することができる。

発明を実施するための最良の形態

0015

以下、本発明の鋼材の挿入孔の形成方法の一実施形態を図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1は、耐震壁1が取付けられた柱梁架構10を示し、(A)は正面図、(B)は(A)における部分Iの拡大図、(C)は、II—II´断面図である。同図に示すように、耐震壁1は、柱梁架構10を構成する上方の梁部材4及び下方の梁部材2に接続されるとともに、柱部材3との間に隙間が設けられるように設置されている。下方の梁部材2は、ハーフPC梁部材の上部にコンクリートを打設することにより構築されており、部材の上面に適宜間隔をあけてダボ筋の挿入孔21が設けられている。

0016

耐震壁1は、PC部材からなり、部材下部に水平方向に延びるスリット11が壁幅全長に亘って設けられているとともに、上面及び下面より夫々上下に突出するように上方のダボ筋13及び下方のダボ筋12が埋設されている。また、下方のダボ筋12の隣接する部分には、部分スリット14が設けられている。
下方のダボ筋12は、スリット11を上下に貫通し、下端が下方の梁部材2の上面に設けられた挿入孔21内まで到達している。挿入孔21と下方のダボ筋12との間にはグラウトが充填されており、これにより下方のダボ筋12が下方の梁部材2と一体となり、耐震壁1の下部と下方の梁部材2とが接合されている。また、上方のダボ筋13は上方の梁部材4内に埋設された機械式継手41により上方の梁部材4内の鉄筋42と継手され、これにより、耐震壁1の上部は上方の梁部材4に接合されている。

0017

地震動などにより上方の梁部材4と下方の梁部材2との間にせん断変形が生じると、耐震壁1にせん断荷重が作用する。このせん断荷重に対して耐震壁1のスリット11にあたる部分では、下方のダボ筋12のみで抵抗する。せん断荷重が所定の大きさを超えると、下方のダボ筋12はせん断変形を生じるが、上記のように各下方のダボ筋12に隣接して、部分スリット14が設けられているため、周囲のコンクリートが破壊されることはない。したがって、耐震壁1を破壊することなく、水平耐力を維持しながら耐震壁1を変形させることができる。なお、耐震壁1は、下方のダボ筋12がエネルギーを吸収しながら、変形するので、制震壁としても機能する。

0018

以下、このような架構内に耐震壁1が取り付けられた柱梁架構10を構築する方法を説明する。
図2は、架構内に耐震壁が取り付けられた柱梁架構を構築する方法を説明するための図である。
まず、予め、プレファブ工場などにおいて、耐震壁1を製作しておく。
次に、図2(A)に示すように、ハーフPC部材22を建込み、ハーフPC部材22の上部及び仕口部にコンクリートを打設して、下方の梁部材2を構築する。この際、下方のダボ筋12の位置に合わせて挿入孔21を設けておく。なお、下方の梁部材2に挿入孔21を形成する方法についは後述する。

0019

次に、図2(B)に示すように、耐震壁1の両側にPC柱部材を建て込み、柱部材3を構築する。なお、柱部材3は、現場において、配筋及びコンクリートの打設を行って構築してもよい、また、この工程は、後述する耐震壁1を建て込む工程の後に行ってもよい。
次に、図2(C)に示すように、下方の梁部材2の挿入孔21にグラウト15を充填しておき、耐震壁1の下面より突出する下方のダボ筋12が挿入孔21に挿入されるように、耐震壁1を下方の梁部材2の上方に建て込む。

0020

次に、図2(D)に示すように、下面に鉄筋挿入口露出するように機械式継手41の埋設された上方の梁部材4を、耐震壁1の上方に突出する上方のダボ筋13が機械式継手41内に挿入されるように建て込む。そして、機械式継手41内にグラウトを充填することにより耐震壁1と上方の梁部材4とを接続する。
なお、耐震壁1と下方の梁部材2及び上方の梁部材4との隙間にも、グラウトを充填してもよい。
以上の工程により、架構内に耐震壁1が設けられた柱梁架構10を構築することができる。
なお、上階の同じ位置にも耐震壁1を設ける場合には、この上方の梁部材4を下方の梁部材として、上記の図2(A)〜(D)と同様の工程で施工すればよい。

0021

従来技術の欄で記載したように、下方の梁部材2の上面に設けられたダボ筋の挿入孔21は、従来、下方の梁部材2を構成するコンクリートを打設する前に、挿入孔21にあたる位置に円筒状の型枠を設置しておき、打設したコンクリートが硬化した後、型枠を取り外すことにより形成していた。

0022

しかしながら、コンクリートを打設する際にこの型枠が移動してしまい、挿入孔21の位置がずれてしまうため、耐震壁1を設置することができないことがある。また、型枠を一つ一つ取り外さなければならず、施工に手間がかかるという問題があった。

0023

そこで、本実施形態では、図3及び図4に示すように、ハーフPC部材22の上部及び仕口部にコンクリートを打設して下方の梁部材2を構築する際に、ダボ筋の挿入孔21にあたる位置に、支持部材100によりシース管110を支持した状態でコンクリートを打設し、シース管110をコンクリート表面に露出するように埋設することにより、ダボ筋の挿入孔21を形成することとした。

0024

以下、図3及び図4を参照してダボ筋の挿入孔21の形成方法について詳細に説明する。
図3及び図4はシース管110を支持する支持部材100が設置された様子を示す図であり、図3は斜視図、図4(A)は下方の梁部材2の幅方向の断面図、(B)は下方の梁部材2の長さ方向の断面図である。同図に示すように、支持部材100は、長ボルト103と、長ボルト103が貫通する貫通孔を有し、長ボルト103に取付けられたナット104により長ボルト103に固定された第1のアングル材105と、第1のアングル材105の下方に当接し、梁部材2の長さ方向に延びるように取付けられた第2のアングル材106と、第2のアングル材106に溶接接合あるいはボルト接合された第3のアングル材107と、で構成される。また、下方の梁部材2の両側のスラブ5のスラブ筋51には、上端長ナット102が取付けられた寸切りボルト101が溶接接続されており、長ボルト103は、この長ナット102に螺合することにより支持されている。なお、寸切りボルト101が溶接接続されるのは、スラブ筋51に限らず適宜な部材に接続すればよい。

0025

第3のアングル材107には、挿入孔21の位置に合わせてボルトを挿通することができるボルト挿通孔107Aが設けられている。第3のアングル材107の高さは、第1のアングル材105を固定するナット104の取付け位置を調整することにより適宜調整することができる。

0026

シース管110は、表面に凹凸を有するとともに底面が閉塞された円筒状の部材である。シース管110の底面の略中央には内周面に螺条を有する孔110Aが設けられており、シース管110は、長尺のボルト108を第3のアングル材107のボルト挿通孔107Aに貫通させ、底面の孔110Aに螺合させることにより第3のアングル材107に固定されている。かかる構成により、シース管110を挿入孔21の位置に合わせて固定することができる。

0027

支持部材100によりシース管110を固定した後、図中破線で示す高さまで、梁部材2の上部及びスラブ5を構成するコンクリートを打設する。この際、支持部材100によりシース管110が固定されているため、コンクリートの打設圧力によりシース管110の位置がずれてしまうのを防止できる。

0028

打設したコンクリートが硬化した後、シース管110を固定する長尺のボルト108を取り外し、また、長ナット102と螺合する長ボルト103を取り外し、支持部材100を取り外す。シース管110はコンクリート内に埋設したまま残置する。

0029

以上の工程により、下方の梁部材の挿入孔21に対応する位置にシース管110が上面に開口するように埋設される構成となり、このシース管110により形成された孔を挿入孔21として用いることができる。なお、支持部材100は、シース管110を取り外した後、他の梁部材の挿入孔を形成する際に用いることができる。

0030

ここで、上記のようにシース管110内に下方のダボ筋12を挿入し、シース管110と下方のダボ筋12の間にグラウト15を充填しても、地震動などにより耐震壁1にせん断力が作用すると、耐震壁1のスリット11より上方が水平移動することにより、下方のダボ筋12をグラウト15から引抜く方向に力が作用する。これに対して、シース管110は表面に凹凸を備えるため、下方の梁部材2を構成するコンクリートとシース管110内に充填されたグラウト15の間で荷重を伝達することができるので、下方のダボ筋12に作用する引抜き力に対して抵抗することができる。このため、グラウト15が下方の梁部材2を構成するコンクリートより離間することがなく、グラウト15の離間に伴う梁部材の断面欠損に起因する構造性能の低下を防止することができる。

0031

以上説明したように、本実施形態の挿入孔の形成方法によれば、支持部材100によりシース管110を挿入孔21にあたる位置に固定した状態で、コンクリートを打設するため、正確な位置に挿入孔21を形成することができる。また、下方の梁部材2を構成するコンクリートよりシース管110を取り除く必要がないため、手間を削減することができる。

0032

なお、本実施形態では、シース管110を下方の梁部材を構成するコンクリートに残置するものとしたが、これに限らず、コンクリートの硬化後に取り除いても良い。
また、本実施形態では、シース管110を埋設する構成としたが、これに限らず、周囲に凹凸を備えた部材を埋設する構成とすることもできる。また、下方の梁部材2を構成するコンクリートと、挿入孔21に充填されたグラウトとの間で十分な付着力を確保できる場合には、周囲の凹凸は設けなくてもよい。

0033

また、本実施形態では、ハーフPC部材22の上方にコンクリートを打設することにより梁部材を構築する場合を例として説明したが、これに限らず、現場においてコンクリートを打設することにより梁部材を構築する場合であっても、図5に示すように、スラブを構成するコンクリートを打設する際に用いられる、型枠120上に支持部材100を設置することで、上記の場合と同様にシース管110を固定することができる。

0034

また、本実施形態では、耐震壁1が部材下部に水平方向に延びるスリット11を備えた構成の場合を例として説明したが、これに限らず、部材の適宜な高さスリット11を設けたとすることもでき、また、異なる高さにスリット11を設ける構成としてもよい。また、スリット11に変えて、水平方向に延びるように壁厚の薄い低強度の部位を設ける構成としてもよい。

0035

さらに、本実施形態では、水平方向に延びるスリット11を備えた耐震壁1が柱梁架構10に設置される場合について説明したが、これに限らず、下面より鋼材が突出したPC部材からなり、下方の梁部材の上面に開口する挿入孔に鋼材を挿入し、挿入孔と鋼材との間にグラウトを充填することにより、下方の梁部材と接合される壁体であれば適用することができる。

0036

また、本実施形態では、耐震壁1が柱梁架構10の下方の梁部材2上に構築する場合を説明したが、これに限らず、フラットスラブ上に耐震壁1を構築する場合にも用いることができる。

図面の簡単な説明

0037

耐震壁が取付けられた柱梁架構を示し、(A)は正面図、(B)は(A)における部分Iの拡大図、(C)は、II−II´断面図である。
架構内に耐震壁が取り付けられた柱梁架構を構築する方法を説明するための図である。
シース管を支持する支持部材が設置された様子を示す斜視図である。
シース管を支持する支持部材が設置された様子を示す図であり、(A)は下方の梁部材の幅方向の断面図、(B)は下方の梁部材の長さ方向の断面図である。
現場においてコンクリートを打設することにより梁部材を構築する場合の支持部材の構成を示す図である。

符号の説明

0038

1耐震壁
2 下方の梁部材
3柱部材
4 上方の梁部材
5スラブ
10柱梁架構
11スリット
12 下方のダボ筋
13 上方のダボ筋
14部分スリット
15グラウト
21 (ダボ筋の)挿入孔
22ハーフPC部材
41機械式継手
42鉄筋
51スラブ筋
100支持部材
101寸切りボルト
102長ナット
103長ボルト
104ナット
105 第1のアングル材
106 第2のアングル材
107 第3のアングル材
107Aボルト挿通孔
108長尺のボルト
110シース管
110A 孔
120 型枠

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • アイシーエル‐アイピー・アメリカ・インコーポレイテッドの「 反応性難燃剤を含む硬質ポリウレタン発泡体」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題・解決手段】本発明は、ポリオール、イソシアネート発泡体形成組成物、および、ジアルキルリン含有化合物を含む難燃性硬質ポリウレタン発泡体を提供する。ジアルキルリン含有化合物は、具体的には、難燃剤とし... 詳細

  • 大阪瓦斯株式会社の「 壁内空調システム」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】夏季及び冬季において壁内の結露を防止し、且つ、省エネルギーに寄与することができる壁内空調システムを提供する。【解決手段】外壁22と内壁24との間に断熱壁23が配置され、外壁22と断熱壁23との... 詳細

  • 株式会社大林組の「 木質構造」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】地震時のエネルギー吸収に加えて、小地震時、中地震時及び風荷重時の揺れを効果的に抑制する。【解決手段】互いに対向する一対の木質横材と、互いに対向する一対の木質縦材とを有する木質架構と、一対の木質... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ