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技術 オイルホース

出願人 住友理工株式会社
発明者 野田将司
出願日 2007年2月15日 (13年4ヶ月経過) 出願番号 2007-035518
公開日 2008年8月28日 (11年10ヶ月経過) 公開番号 2008-195906
状態 拒絶査定
技術分野 積層体(2) 高分子組成物
主要キーワード 補強ワイヤー 中性シリカ ホース状 白色充填材 ホース材料 酢酸ビニル量 編み組み 耕運機
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

次加硫工程を省いても、優れた引張永久ひずみ性を得ることができるとともに、耐熱性耐油性および低温性に優れたオイルホースを提供する。

解決手段

少なくとも1つの構成層を備えたオイルホースであって、上記ホースの構成層のうち、少なくとも最内層が、下記の(A)〜(C)を必須成分とするゴム組成物によって形成されているオイルホース。(A)酢酸ビニル量55〜75%であるエチレン酢酸ビニル共重合体。(B)有機過酸化物架橋剤。(C)カーボンブラック

概要

背景

従来から、自動車等におけるATF等のオイル配管に用いられるオイルホースは、ゴム層補強糸層を積層し多層構造となるよう形成され、上記ゴム層の内層形成材料として、塩素化ポリエチレンゴムCPE)、エチレンアクリルゴムAEM)、そして耐熱性耐油性に優れるアクリルゴム(ACM)等が使用されている。ところで、高圧がかかるオイルホースには、通常、その取り付けの際(金属等からなるスリーブと連結する際)に、クランプ等による加締めが行われる。しかしながら、CPE製のホースは、低コストであるものの、塩素によるパイプ・クランプ等の腐食を招くため、上記加締めを要する用途に用いるには信頼性に欠ける。また、CPEは耐熱性に劣るため、高温下での使用にも問題がある。そこで、加締めや耐熱性を考慮すると、オイルホースの形成材料として、塩素発生による問題を生じず、耐油性に優れ、かつ耐熱性にも優れるACM(特許文献1参照)や、AEM(特許文献2参照)を用いることが提案されている。
特開2006−16503号公報
特開2006−36826号公報

概要

次加硫工程を省いても、優れた引張永久ひずみ性を得ることができるとともに、耐熱性、耐油性および低温性に優れたオイルホースを提供する。少なくとも1つの構成層を備えたオイルホースであって、上記ホースの構成層のうち、少なくとも最内層が、下記の(A)〜(C)を必須成分とするゴム組成物によって形成されているオイルホース。(A)酢酸ビニル量55〜75%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体。(B)有機過酸化物架橋剤。(C)カーボンブラック

目的

しかしながら、上記ACM,AEMを用いたオイルホースについては、一次加硫のみでは、引張永久ひずみ性に劣り、バランスのとれた物性が得がたいものとなる。そこで、これらのオイルホースでは、引張永久ひずみ性等を向上させるため、2次加硫工程が必要となる。2次加硫を要すると、生産性落ちるとともに、コストアップとなる。このような見地から、2次加硫不要のオイルホースの開発が望まれている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

少なくとも1つの構成層を備えたオイルホースであって、上記ホースの構成層のうち、少なくとも最内層が、下記の(A)〜(C)を必須成分とするゴム組成物によって形成されていることを特徴とするオイルホース。(A)酢酸ビニル量55〜75%であるエチレン酢酸ビニル共重合体。(B)有機過酸化物架橋剤。(C)カーボンブラック

請求項2

上記ゴム組成物が、上記(A)〜(C)成分とともに、下記の(D)を含有する請求項1記載のオイルホース。(D)pH7.5〜9.0の中性シリカ

請求項3

上記(C)成分のカーボンブラックと(D)成分の中性シリカとの配合割合が、重量比で、(C)/(D)=1/3〜3/1である請求項2記載のオイルホース。

請求項4

上記ゴム組成物が、上記(A)〜(D)成分とともに、下記の(E)を含有する請求項2または3記載のオイルホース。(E)ビニル基含有シランカップリング剤

技術分野

0001

本発明は、自動車等の車両におけるオートマチック・トランスミッションフルード(ATF),パワーステアリングオイルエンジンオイル等のオイル配管等に用いられるオイルホースに関するものである。

背景技術

0002

従来から、自動車等におけるATF等のオイルの配管に用いられるオイルホースは、ゴム層補強糸層を積層し多層構造となるよう形成され、上記ゴム層の内層形成材料として、塩素化ポリエチレンゴムCPE)、エチレンアクリルゴムAEM)、そして耐熱性耐油性に優れるアクリルゴム(ACM)等が使用されている。ところで、高圧がかかるオイルホースには、通常、その取り付けの際(金属等からなるスリーブと連結する際)に、クランプ等による加締めが行われる。しかしながら、CPE製のホースは、低コストであるものの、塩素によるパイプ・クランプ等の腐食を招くため、上記加締めを要する用途に用いるには信頼性に欠ける。また、CPEは耐熱性に劣るため、高温下での使用にも問題がある。そこで、加締めや耐熱性を考慮すると、オイルホースの形成材料として、塩素発生による問題を生じず、耐油性に優れ、かつ耐熱性にも優れるACM(特許文献1参照)や、AEM(特許文献2参照)を用いることが提案されている。
特開2006−16503号公報
特開2006−36826号公報

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、上記ACM,AEMを用いたオイルホースについては、一次加硫のみでは、引張永久ひずみ性に劣り、バランスのとれた物性が得がたいものとなる。そこで、これらのオイルホースでは、引張永久ひずみ性等を向上させるため、2次加硫工程が必要となる。2次加硫を要すると、生産性落ちるとともに、コストアップとなる。このような見地から、2次加硫不要のオイルホースの開発が望まれている。

0004

本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、ACM、AEMとは別の材料を用いることによって、2次加硫工程を省いても優れた引張永久ひずみ性を得ることができるとともに、耐熱性、耐油性および低温性に優れたオイルホースの提供をその目的とする。

課題を解決するための手段

0005

上記の目的を達成するために、本発明は、少なくとも1つの構成層を備えたオイルホースであって、上記ホースの構成層のうち、少なくとも最内層が、下記の(A)〜(C)を必須成分とするゴム組成物によって形成されているオイルホースであることを要旨とする。
(A)酢酸ビニル量55〜75%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体
(B)有機過酸化物架橋剤
(C)カーボンブラック

0006

すなわち、本発明者は、引張永久ひずみ性、耐熱性、耐油性および低温性を確保しながら、2次加硫工程を不要とするオイルホースを得るため、ACM,AEMを除くゴム成分を中心に鋭意検討を重ねた。その過程で、ホース材料のゴム成分として、引張永久ひずみ性・耐熱性・耐油性・低温性に優れたエチレン−酢酸ビニル共重合体が有用であることを突き止め、さらに研究を重ねた。その結果、特定の架橋剤および充填剤に加え、エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル量を特定の範囲に設定することによって、2次加硫工程を省いても、引張永久ひずみ性・耐熱性・耐油性・低温性に良好なオイルホースが得られ、所期の目的が達成できることを見出し、本発明に到達した。

発明の効果

0007

以上のように、本発明のオイルホースは、少なくとも1つの構成層を備えたオイルホースであって、上記ホースの構成層のうち、少なくとも最内層が、酢酸ビニル量55〜75%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(A成分)、有機過酸化物架橋剤(B成分)、カーボンブラック(C成分)を必須成分とするゴム組成物によって形成されている。そのため、本発明のオイルホースは、2次加硫工程を省いても、良好な引張永久ひずみ性、耐熱性、耐油性および低温性を備えることができる。このように2次加硫工程を省けることから、付随的に生産性を向上させ、コストの低減化を実現するようになる。

0008

上記ゴム組成物が、上記A〜C成分とともに、pH7.5〜9.0の中性シリカ(D成分)を含有するものであると、それをホースに加工するときの練り押出加工性が大きく向上するようになる。

0009

上記のカーボンブラック(C成分)と中性シリカ(D成分)との配合割合が、重量比で、(C)/(D)=1/3〜3/1であると、上記加工時の練り・押出加工性がより一層向上するようになる。

0010

上記ゴム組成物が、上記A〜D成分とともに、ビニル基含有シランカップリング剤(E成分)を含有するものであると、引張永久ひずみ性および耐油性がより一層優れるようになる。

発明を実施するための最良の形態

0011

つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。

0012

本発明のオイルホースは、例えば、図1に示すように、オイル等の流体に接する最内層1の外周面外層2が形成されて構成され、また、図2に示すように、最内層1の外周面に、補強糸層3を形成し、さらに、この補強糸層3の外周面に上記外層2が形成されて構成されている。

0013

そして、本発明のオイルホースは、上記最内層1が、酢酸ビニル量55〜75%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(A成分)、有機過酸化物架橋剤(B成分)、カーボンブラック(C成分)を必須成分とするゴム組成物によって形成されている。

0014

上記エチレン−酢酸ビニル共重合体(A成分)は、その共重合体中の酢酸ビニル量が55〜75%の範囲のゴム状のポリマー(以下「EVM」と略す)であることを要する。すなわち、酢酸ビニル量が55%未満であると、耐油性に劣るようになるとともに、ポリマーが低粘度となることから、本発明に係るゴム組成物の加工性も劣るようになる。逆に、75%を超えると、低温性に劣るようになるからである。また、EVMの酢酸ビニル量が上記範囲にあると、耐熱性等に優れる前記エチレン−アクリルゴム(AEM)と同等の耐熱性を有し、しかも、難燃性はAEMより優れるようになる。なお、本発明に係るゴム組成物をホースに加工する際の練り・押出加工性の点からは、酢酸ビニル量が60〜70%の範囲であることが特に好ましい。

0015

また、本発明に係るEVMにおいては、上記練り・押出加工性の点から、ムーニー粘度(ML1+4 :100°C)が20〜60であるものが好ましく、特に好ましくは、25〜30の範囲である。ここで、ムーニー粘度とは、JIS K6300−1に準拠し、試験温度100℃で測定した値である。ムーニー粘度が上記下限値未満であると、ゴム組成物が低粘度のため、練り・押し出し等の加工性に劣る傾向がみられ、上記上限値を超えると、ゴム組成物が高粘度となるため、加工性に劣る傾向がみられるからである。

0016

そして、酢酸ビニル量が40%以下のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)においては、粘度が低く非ゴム状の樹脂であるため、練り・押出等の加工が困難となる。

0017

なお、上記EVMの市販品としては、例えば、バイエル社製のレバプレン(登録商標)600HV,700HV等が、好適なものとして使用することができる。

0018

本発明に係るゴム組成物には、上記A成分とともに、有機過酸化物架橋剤(B成分)を用いる。上記有機過酸化物架橋剤(B成分)としては、EVM(A成分)を架橋できるものであれば、特に限定されるものはないが、例えば、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタンn−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート等のパーオキシケタール類があげられる。また、ジ−t−ブチルパーオキサイドジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピルベンゼン、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ (t−ブチルペルオキシヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド類も用いることができる。さらに、アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、m−トリオイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類も用いることができる。また、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウリレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、クミルパーオキシオクテート等のパーオキシエステル類も用いることができる。さらに、t−ブチルハイドロパーオキサイドクメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3,−テトラメチルブチルパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類等も用いることができる。以上の架橋剤用の各化合物は単独であるいは2種以上併せて用いられる。

0019

上記有機過酸化物架橋剤(B成分)の配合割合は、上記のEVM(A成分)100重量部(以下、「部」と略す)に対し、0.1〜20部の範囲に設定されていることが好ましく、より好ましくは1〜10部の範囲である。すなわち、上記有機過酸化物架橋剤(B成分)が上記下限値未満であると、架橋が不充分となって、引張永久ひずみ性に劣る傾向がみられるからであり、逆に、上記上限値を超えると、硬くなりすぎて柔軟性が損なわれる傾向がみられるからである。

0020

本発明に係るゴム組成物には、上記A成分およびB成分とともに、カーボンブラック(C成分)を用いる。上記カーボンブラックとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ケッチェンブラックアセチレンブラックファーネスブラックチャンネルブラックサーマルブラックカラーブラック等があげられる。これらは単独であるいは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、ファーネスブラックが好適に用いられる。その具体例としては、SAFISAF、ISAF−HS、IISAF−HS、HAF、HAF−HS、MAF、MAF−HS、FEF、FEF−HS、SRF、SRF−HS等の種々のグレードのものがあげられる。これらは単独であるいは2種以上併せて用いられる。

0021

上記カーボンブラック(C成分)の配合割合は、EVM(A成分)100部に対して、10〜100部の範囲に設定されていることが好ましく、より好ましくは20〜60部の範囲である。すなわち、上記カーボンブラック(C成分)が上記下限値未満であると、引張永久ひずみ性に劣る傾向がみられ、逆に、上記上限値を超えると、硬くなりすぎて柔軟性が損なわれる傾向が見られるからである。

0022

本発明に係るゴム組成物は、上記A〜C成分とともに、pH7.5〜9.0の中性シリカ(D成分)を含有することが好ましい。シリカのpHがこのような上記範囲内に調製されたものであれば、ゴム組成物の粘度が増加するため、練り・押し出し等の加工性が向上するとともに、有機過酸化物架橋剤の架橋に悪影響を及ぼさない傾向がみられ、逆に、pHが上記範囲外である場合には、架橋が不充分となり、引張永久ひずみ性に劣る傾向がみられる。

0023

上記中性シリカ(D成分)としては、pH7.5〜9.0の範囲内であれば特に制限されるものではないが、例えば、乾式法ホワイトカーボン湿式法ホワイトカーボンコロイダルシリカ、及び特開昭62−62838号公報に開示される沈降シリカ等があげられる。これらの中でも、含水ケイ酸を主成分とする湿式法ホワイトカーボンが特に好ましい。これらは単独であるいは2種以上併せて用いられる。

0024

また、上記中性シリカ(D成分)の比表面積は、特に制限されるものではないが、窒素吸着比表面積BET法)で、通常30〜350m2 / g、好ましくは50〜250m2 / g、さらに好ましくは70〜150m2 / gの範囲である。上記範囲内に設定することにより、機械的特性、引張永久ひずみ性等の改善が充分に達成される。ここで窒素吸着比表面積とは、ASTMD3037−81に準じBET法で測定される値である。

0025

上記中性シリカ(D成分)の配合割合は、EVM(A成分)100部に対して、10〜100部の範囲に設定されていることが好ましく、より好ましくは20〜60部の範囲である。すなわち、上記中性シリカ(D成分)が上記下限値未満であると、加工性のための適切な粘度の確保が困難となる傾向がみられ、逆に、上記上限値を超えると、硬くなりすぎて柔軟性が損なわれる傾向がみられるからである。

0026

上記カーボンブラック(C成分)と上記中性シリカ(D成分)との配合割合は、重量比で(C)/(D)=1/3〜3/1の範囲に設定されていることが好ましく、より好ましくは1/2〜2/1部の範囲である。すなわち、C成分の配合割合が上記範囲未満である〔D成分の配合割合が上記範囲を越える〕と、補強性の効果が乏しく、引張永久ひずみ性に劣る傾向がみられ、逆に、C成分の配合割合が上記範囲を越える〔D成分の配合割合が上記範囲未満である〕と、加工性のための適切な粘度の確保が困難となる傾向がみられるからである。

0027

本発明に係るゴム組成物は、上記A〜D成分とともに、ビニル基含有シランカップリング剤(E成分)を含有することが好ましい。中性シリカ(D成分)とともにビニル基含有シランカップリング剤(E成分)を配合すると、過酸化物架橋が一層良好になるからである。ビニル基含有シランカップリング剤(E成分)としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シランビニルトリメトキシシランビニルトリエトキシシランビニルトリクロロシラン、ビニルトリアセトキシシラン等があげられる。これらは単独であるいは2種以上併せて用いられる。

0028

上記ビニル基含有シランカップリング剤(E成分)の配合割合は、EVM(A成分)100部に対して、0.2〜5部の範囲に設定されていることが好ましく、より好ましくは0.5〜3部の範囲である。すなわち、ビニル基含有シランカップリング剤(E成分)の配合割合が上記下限値未満であると、引張永久ひずみ性、耐油性に劣る傾向がみられ、上記上限値を超える場合であると、硬くなりすぎて柔軟性に劣る傾向がみられるからである。

0029

なお、本発明に係るゴム組成物には、上記各成分とともに、補強材白色充填材滑剤ステアリン酸等)、可塑剤共架橋剤加硫促進剤加工助剤老化防止剤難燃剤等を必要に応じて配合しても差し支えない。

0030

つぎに、本発明のオイルホースの製造について説明する。図1に示したオイルホースは、例えば、つぎのようにして製造することができる。すなわち、まず、前記A〜C成分の各成分材料を準備し、必要に応じてその他の成分材料(D成分材料等)も準備し、これらをロールニーダーバンバリーミキサー等の混練機を用いて混練することにより、上記最内層1用材料を調製する。また、外層2用材料(最内層1用材料と同様でもよい)も調製する。つぎに、上記最内層1用材料を円筒状に押出成形した後、その表面に必要に応じ接着剤を塗布し、上記外層2用材料を押出成形する。このようにして得られたホース状積層体(未加硫)を、加硫することにより、最内層1/外層2の順に一体形成されてなる二層構造のホース(本発明のオイルホース)を得ることができる(図1参照)。なお、上記各層は、共押出成形により形成してもよい。このように各層を同時に押出成形することにより、各層の界面が接着剤レスで強固に接着し、積層一体化がなされるようになる。

0031

また、前記図2に示したオイルホースは、例えば、つぎのようにして製造することができる。すなわち、上記と同様の手法で各層用の材料を調製し、上記最内層1用材料を円筒状に押出成形した後、この外周面に、必要に応じて接着剤を塗布し、補強糸スパイラル状に巻き付けて補強糸層3を形成する。ついで、この補強糸層3の外周面に、必要に応じ接着剤を塗布し、外層2用材料を押出成形する。このようにして得られたホース状積層体(未加硫)を、加硫することにより、最内層1/補強糸層3/外層2の順に一体形成されてなる三層構造のホース(本発明のオイルホース)を得ることができる(図2参照)。

0032

図2に示すように、上記最内層1と、その外周の外層2との間に、補強糸層3が介在されていると、耐久性がより一層高くなることから、高圧ホース用途としても優れた性能を発揮することができる。

0033

補強糸層3を形成する補強糸としては、例えば、ビニロンポリビニルアルコール)糸、ポリアミドナイロン)糸、アラミド糸ポリエステル糸レーヨン糸等があげられる。

0034

上記補強糸の編み組み方法は、特に限定はなく、例えば、スパイラル編み、ニッティング編み、ブレード編み等があげられる。

0035

このようにして得られるオイルホースにおいて、ホース内径は2〜50mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは5〜40mmの範囲内である。また、最内層1の厚みは0.5〜20mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは1〜10mmの範囲内であり、外層2の厚みは0.5〜20mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは1〜10mmの範囲内である。

0036

なお、図1図2では、上記のようにそれぞれ二層構造,三層構造を表すが、これらに限定されるものではなく、単層構造および四層以上の多層構造であっても差し支えない。多層構造の場合、本発明に係るゴム組成物からなる層を用いる以外の層は、任意であり、他のゴム層や、樹脂層、補強糸層、補強ワイヤー層等により形成してもよい。また、多層構造の場合には、本発明に係るゴム組成物を、二層以上に用いることも可能である。

0037

上記のようなオイルホースは、例えば、自動車等の車両(トラクター耕運機等も含まれる)において、ATF,PSF,エンジンオイル等のオイルの配管用として好適に用いられる。具体的には、トルコンホース,エンジンオイルクーラーホース,パワーステアリングオイルホース等があげられる。

0038

つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。

0039

まず、実施例および比較例に先立ち、下記に示す材料を準備した。

0040

〔EVM(i)(A成分)〕
酢酸ビニル量60%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(レバプレン(登録商標)600HV、ランクセス社製)

0041

〔EVM(ii)(A成分)〕
酢酸ビニル量70%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(レバプレン700HV、ランクセス社製)

0042

〔EVM(iii )(比較例用)〕
酢酸ビニル量50%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(レバプレン500HV、ランクセス社製)

0043

〔EVM(iv)(比較例用)〕
酢酸ビニル量80%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(レバプレン800HV、ランクセス社製)

0044

〔有機過酸化物架橋剤(B成分)〕
ジクミルパーオキサイド(パークミルD−40、日本油脂社製)

0045

〔カーボンブラック(C成分)〕
シーストSO、東海カーボン社製

0046

〔中性シリカ(D成分)〕
pH=7.5〜9.0の中性シリカ(ニプシール(登録商標)ER、東ソー・シリカ社製

0047

〔ビニル基含有シランカップリング剤(E成分)〕
A−172、GE東シリコーン社製

0048

〔ステアリン酸〕
ナックS30、花王社製

0049

〔可塑剤〕
デカサイザーRS735、ADEKA社製

0050

〔老化防止剤〕
ナウガード445、ユニイヤル社製

0051

〔加工助剤〕
クリストールN72、エッソ社製

0052

〔共架橋剤〕
タイク、日本化成社製

0053

最内層用材料
上記に示す各材料を、下記の表1〜2に示す割合で配合し、これらを5Lニーダーを用いて混練することにより、最内層1用材料a〜jを調製した。

0054

0055

0056

また、下記に示すようにして、外層2用材料を調製した。

0057

外層用材料の調製〕
まず、酢酸ビニル量60%のEVM(レバプレン600HV、ランクセス社製)を準備し、このEVM100部と、PO(パークミルD−40、日本油脂社製)4部と、カーボンブラック(シーストS、東海カーボン社製)75部と、ステアリン酸(ルナックS30、花王社製)1部と、可塑剤(アデカサイザーRS−735、ADEKA社製)15部と、老化防止剤(ナウガード445、ユニロイヤル社製)2部と、加工助剤(クリストールN72、エッソ社製)2部、架橋助剤(TAIC、日本化成社製)2.5部とを混合して、外層2用材料を調製した。

0058

〔実施例1〜7、比較例1〜3〕
上記のようにして予め調製された各層の材料を用いて、後記の表3〜4に示す組み合わせの積層構造となるよう、マンドレル上に共押出成形し、160℃×1時間蒸気加硫して、オイルホースを作製した(図1参照)。

0059

なお、上記オイルホースは、その最内層1の厚みが3mm、外層2の厚みが2mm、ホース内径が12mmとなるよう作製した。

0060

このようにして得られた各オイルホース(あるいはホース形成材料)を用い、下記の方法に従って各種特性を測定・評価した。これらの結果を、後記の表3〜4に併せて示した。

0061

常態物性
各オイルホースの最内層から切り出した試験片を用いて、JIS K6251に準じて、引っ張り強さ〔TB:破断点強度(MPa)〕、伸び〔EB:破断点伸び(%)〕を測定した。

0062

〔引張永久ひずみ性〕
各オイルホースの最内層から、JIS K6251に規定する1号ダンベル形状に切り出した試験片を、50%伸張(元の標線間距離は40mm)した状態で、150℃で72時間、乾熱老化させる。その後、伸張を解除し、30分間室温冷却後の標線間距離を測定し、下記の数式(1)に基づき変化率(引張永久ひずみ)を算出した。

0063

0064

〔低温性〕
各オイルホースの最内層から切り出した試験片を用いて、JIS K6261に規定する低温衝撃脆化試験によって、低温脆化温度(℃)を測定した。

0065

〔耐油性〕
各オイルホースの最内層から切り出した試験片を、ATF(本田純正)に150℃×72時間浸漬し、その体積変化率(%)を測定した。

0066

0067

0068

上記結果から、全実施例品は、引張永久ひずみ性、低温性および耐油性に関し、優れた結果が得られた。

0069

これに対して、比較例1品は、A成分の酢酸ビニル量が55%未満であるため、耐油性に劣ることが分かる。比較例2品は、A成分の酢酸ビニル量が75%を超えるため、低温性に劣ることが分かる。比較例3品は、カーボンブラック(C成分)が添加されていないため、引張永久ひずみ性に劣ることが分かる。

0070

ところで、全実施例に関し、その層間に補強糸層3を介在させたところ(図2参照)、上述の全実施例に準じる諸性能が確認されたとともに、ホースの耐久性がより一層高くなることが確認され、例えば、高圧ホース用途として優れた性能を発揮しうるものであると認められた。なお、オイルホースとする際に、上記のように補強糸層3を形成する場合は、先に最内層1用材料を円筒状に押出成形した後、その外周面に、補強糸をスパイラル状に編み組みした後、その外周面に、外層2用材料を押出成形し、これら各層を加硫することにより、ホースを作製した。

図面の簡単な説明

0071

本発明のオイルホースの一例を示す構成図である。
本発明のオイルホースの他の例を示す構成図である。

符号の説明

0072

1 最内層
2外層
3 補強糸層

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