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図面 (12)

課題

四輪駆動を維持したまま、四輪駆動車副駆動輪への駆動力伝達系自励振動の発生防止又は抑制を図ることができる四輪駆動車の制御装置の提供。

解決手段

エンジン駆動力車輪に伝達する駆動力伝達系の自励振動を制御する四輪駆動車の制御装置であって、自励振動の発生又は発生の予兆を検知する自励振動検知手段1と、自励振動検知手段1によって自励振動の発生又は発生の予兆が検知された場合に、自励振動の発生に関係する少なくとも一つの要素の量を自動的に変更して、自励振動を制御する自励振動制御手段2とを備え、自励振動制御手段2は、アクセルペダル操作と独立に、エンジントルクを制御するエンジントルク制御手段21を備える。

概要

背景

四輪駆動車凍結路面低摩擦係数の路面(低μ路)上で発進する際に、「ドン、ドン、ドン、・・・」という数ヘルツ程度の周期の連続衝撃音が発生することがある。かかる連続衝撃音は、主に副駆動輪への駆動力伝達系の構造に自励振動が発生し、駆動力伝達系の例えばリアデファレンシャルユニットマウントを介して車体にストップ当たりを繰り返すことによって発生する。かかる自励振動は、主駆動輪への駆動力伝達系よりも剛性が小さく、かつ伝達距離が長い副駆動輪への駆動力伝達系において、捻れ応力蓄積解放が繰り返される結果発生すると考えられる。

また、下記の特許文献1には、四輪駆動車の発進時にスリップが発生した際に振動を低減させるために、トルク伝達軸の途中に設けたカップリング装置結合力を低くする技術が開示されている。

特開2005−162007号公報

概要

四輪駆動を維持したまま、四輪駆動車の副駆動輪への駆動力伝達系の自励振動の発生防止又は抑制をることができる四輪駆動車の制御装置の提供。エンジン駆動力車輪に伝達する駆動力伝達系の自励振動を制御する四輪駆動車の制御装置であって、自励振動の発生又は発生の予兆を検知する自励振動検知手段1と、自励振動検知手段1によって自励振動の発生又は発生の予兆が検知された場合に、自励振動の発生に関係する少なくとも一つの要素の量を自動的に変更して、自励振動を制御する自励振動制御手段2とを備え、自励振動制御手段2は、アクセルペダル操作と独立に、エンジントルクを制御するエンジントルク制御手段21を備える。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

エンジン駆動力車輪に伝達する駆動力伝達系自励振動を制御する四輪駆動車制御装置であって、前記自励振動の発生又は発生の予兆を検知する自励振動検知手段と、前記自励振動検知手段によって前記自励振動の発生又は発生の予兆が検知された場合に、前記自励振動の発生に関係する少なくとも一つの要素の量を自動的に変更して、前記自励振動を制御する自励振動制御手段と、を備えることを特徴とする四輪駆動車の制御装置。

請求項2

前記自励振動検知手段は、四輪駆動車の主駆動輪車輪速を検出する第1車輪速検出手段と、副駆動輪の車輪速を検出する第2車輪速検出手段と、を備え、それぞれ検出された主駆動輪の車輪速及び副駆動輪の車輪速に基づいて、前記自励振動の発生又は発生の予兆を検知することを特徴とする請求項1記載の四輪駆動車の制御装置。

請求項3

前記自励振動検知手段は、副駆動輪の車輪速が主駆動輪の車輪速よりも所定値以上高い場合に、自励振動の予兆と判定する予兆判定手段を備えることを特徴とする請求項2記載の四輪駆動車の制御装置。

請求項4

前記自励振動検知手段は、主駆動輪の車輪速と副駆動輪の車輪速が交互に大きくなり、かつ、主駆動輪の車輪速と副駆動輪の車輪速との車輪速差の絶対値が繰り返し所定値以上となる場合に、自励振動の発生と判定する発生判定手段を備えることを特徴とする請求項2記載の四輪駆動車の制御装置。

請求項5

前記自励振動制御手段は、アクセルペダル操作と独立に、エンジントルクを制御するエンジントルク制御手段を備え、前記エンジントルク制御手段は、前記自励振動検知手段によって自励振動の発生又は発生の予兆が検知された場合に、エンジントルクを所定量増加又は減少させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の四輪駆動車の制御装置。

請求項6

前記エンジントルク制御手段は、エンジントルクを所定量増加又は減少させるにあたり、四輪駆動車が登り勾配道路に位置する場合に、エンジントルクを増加させ、四輪駆動車が下り勾配の道路に位置する場合に、エンジントルクを減少させることを特徴とする請求項5記載の四輪駆動車の制御装置。

請求項7

前記エンジントルク制御手段は、エンジントルクを所定量増加又は減少させるにあたり、四輪駆動車の前方に先行車両又は障害物が検出された場合に、エンジントルクを減少させることを特徴とする請求項5又は6記載の四輪駆動車の制御装置。

請求項8

前記自励振動制御手段は、ブレーキペダル操作と独立に、副駆動輪及び/又は主駆動輪に作用する制動力を制御する制動力制御手段を備え、前記制動力制御手段は、前記エンジントルク制御手段によって、エンジントルクが増加した場合において、車体加速度が所定値以上となったとき、又は、主駆動輪又は副駆動輪の車輪速が車体速よりも所定値以上大きくなったときに作動することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載の四輪駆動車の制御装置。

請求項9

前記自励振動検知手段は、四輪駆動車の発進後所定時間内にのみ自励振動の発生又は発生の予兆を検知することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の四輪駆動車の制御装置。

請求項10

前記自励振動検知手段段は、四輪駆動車の位置する路面の摩擦抵抗が所定値以下の場合にのみ自励振動の発生又は発生の予兆を検知することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の四輪駆動車の制御装置。

技術分野

0001

本発明は、四輪駆動車制御装置係り、より詳細には、四輪駆動車の自励振動の発生を防止又は抑制する四輪駆動車の制御装置に関する。

背景技術

0002

四輪駆動車が凍結路面低摩擦係数の路面(低μ路)上で発進する際に、「ドン、ドン、ドン、・・・」という数ヘルツ程度の周期の連続衝撃音が発生することがある。かかる連続衝撃音は、主に副駆動輪への駆動力伝達系の構造に自励振動が発生し、駆動力伝達系の例えばリアデファレンシャルユニットマウントを介して車体にストップ当たりを繰り返すことによって発生する。かかる自励振動は、主駆動輪への駆動力伝達系よりも剛性が小さく、かつ伝達距離が長い副駆動輪への駆動力伝達系において、捻れ応力蓄積解放が繰り返される結果発生すると考えられる。

0003

また、下記の特許文献1には、四輪駆動車の発進時にスリップが発生した際に振動を低減させるために、トルク伝達軸の途中に設けたカップリング装置結合力を低くする技術が開示されている。

0004

特開2005−162007号公報

発明が解決しようとする課題

0005

四輪駆動車の副駆動輪への駆動力伝達系が自励振動する場合にも、トルク伝達軸の途中に設けたカップリング装置の結合力を低くして、自励振動を防ぐことが考えられる。しかしながら、カップリング装置の結合力を低くすると、四輪駆動車が実質的に二輪駆動することとなり、走破性が悪化することが考えられる。

0006

そこで、本発明は、四輪駆動を維持したまま、四輪駆動車の副駆動輪への駆動力伝達系の自励振動の発生防止又は抑制を図ることができる四輪駆動車の制御装置の提供を目的としている。

課題を解決するための手段

0007

上記の目的を達成するため、本発明の四輪駆動車の制御装置は、エンジン駆動力車輪に伝達する駆動力伝達系の自励振動を制御する四輪駆動車の制御装置であって、自励振動の発生又は発生の予兆を検知する自励振動検知手段と、自励振動検知手段によって自励振動の発生又は発生の予兆が検知された場合に、自励振動の発生に関係する少なくとも一つの要素の量を自動的に変更して、自励振動を制御する自励振動制御手段と、を備えることを特徴としている。

0008

駆動力伝達系の自励振動は、四輪駆動車が凍結路面(路)等の低摩擦係数の路面(低μ路)上で発進する際に主に発生し、通常の路面を走行中に発生することは稀である。したがって、かかる自励振動は、特定の条件下で四輪駆動車に発生する現象であると考えられる。そのような自励振動が発生する特定の条件を構成する要素、即ち、自励振動の発生に関係する要素それぞれの大きさの組合せが特定の条件範囲振動域)に含まれる場合に、自励振動が発生すると考えられる。そのような要素として、例えば、主駆動輪及び副駆動輪と路面との摩擦抵抗、駆動力伝達系の剛性、及びエンジントルク等が挙げられる。

0009

そこで、本発明の四輪駆動車の制御装置によれば、自励振動の発生又は発生の予兆が検知された場合に、自励振動の発生に関係する少なくとも一つの要素の量が自動的に変更される。その結果、これら要素それぞれの大きさの組合せが、自励振動を発生させる特定の条件が成立する範囲(振動域)から外れる。これにより、本発明は、四輪駆動を維持したまま、四輪駆動車の副駆動輪への駆動力伝達系の自励振動の発生が防止され、或いは抑制される。

0010

また、本発明において好ましくは、自励振動検知手段は、四輪駆動車の主駆動輪の車輪速を検出する第1車輪速検出手段と、副駆動輪の車輪速を検出する第2車輪速検出手段と、を備え、それぞれ検出された主駆動輪の車輪速及び副駆動輪の車輪速に基づいて、自励振動の発生又は発生の予兆を検知する。

0011

副駆動輪に駆動力を伝達する駆動力伝達系が自励振動する際には、副駆動輪及び主駆動輪も振動する。このため、主駆動輪及び副駆動輪の車輪速に着目することにより、自励振動の発生又は発生の予兆を容易に検知することができる。

0012

また、本発明において好ましくは、自励振動検知手段は、副駆動輪の車輪速が主駆動輪の車輪速よりも所定値以上高い場合に、自励振動の予兆と判定する予兆判定手段を備える。
このように、主駆動輪及び副駆動輪の車輪速に着目することにより、自励振動の予兆を容易に検知することができる。

0013

また、本発明において好ましくは、自励振動検知手段は、主駆動輪の車輪速と副駆動輪の車輪速が交互に大きくなり、かつ、主駆動輪の車輪速と副駆動輪の車輪速との車輪速差の絶対値が、繰り返し所定値以上となる場合に、自励振動の発生と判定する発生判定手段を備える。
このように、主駆動輪及び副駆動輪の車輪速に着目することにより、自励振動が発生したことを容易に検知することができる。

0014

また、本発明において好ましくは、自励振動制御手段は、アクセルペダル操作と独立に、エンジントルクを制御するエンジントルク制御手段を備え、エンジントルク制御手段は、自励振動検知手段によって自励振動の発生又は発生の予兆が検知された場合に、エンジントルクを所定量増加又は減少させる。
このように、自励振動の発生に関係する要素としてのエンジントルクを所定量増加又は減少させることにより、四輪駆動車を、自励振動が発生する特定の条件が成立する範囲(振動域)から容易に外すことができる。

0015

また、本発明において好ましくは、エンジントルク制御手段は、エンジントルクを所定量増加又は減少させるにあたり、四輪駆動車が登り勾配道路に位置する場合に、エンジントルクを増加させ、四輪駆動車が下り勾配の道路に位置する場合に、エンジントルクを減少させる。

0016

このように、走行場面に応じて、エンジントルクの制御方法使い分けられる。すなわち、登り勾配では、車両が減速しやすく、エンジントルクを必要とするため、エンジントルクを変更するに当たり、エンジントルクを増加させる。一方、下り勾配では、車両が加速しやすいため、エンジントルクを減少させる。

0017

また、本発明において好ましくは、エンジントルク制御手段は、エンジントルクを所定量増加又は減少させるにあたり、四輪駆動車の前方に先行車両又は障害物が検出された場合に、エンジントルクを減少させる。
このように、エンジントルクを減少させれば、先行車両等への追突の危険性を低減することができ、安全性の観点から好ましい。

0018

また、本発明において好ましくは、自励振動制御手段は、ブレーキペダル操作と独立に、副駆動輪及び/又は主駆動輪に作用する制動力を制御する制動力制御手段を備え、制動力制御手段は、エンジントルク制御手段によって、エンジントルクが増加した場合において、車体加速度が所定値以上となったとき、又は、主駆動輪又は副駆動輪の車輪速が車体速よりも所定値以上大きくなったときに作動する。

0019

このように、制動力制御手段で車輪に制動をかけて調整することにより、エンジントルクを増加させた場合に、車両が急加速したり、車輪が完全にスリップしたりすることを防止することができる。

0020

また、本発明において好ましくは、自励振動検知手段は、四輪駆動車の発進後所定時間内にのみ自励振動の発生又は発生の予兆を検知する。
自励振動は、四輪駆動車の発進時に主に発生し、通常走行時に発生することは少ない。このため、自励振動検知手段は、四輪駆動車の発進時にのみ作動すれば十分である。また、自励振動の検知を発進時に限定すれば、通常走行時に、自励振動検知手段が自励振動を誤検知して、自励振動制御手段が誤作動することを防ぐことができる。

0021

また、本発明において好ましくは、自励振動検知手段は、四輪駆動車の位置する路面の摩擦抵抗が所定値以下の場合にのみ自励振動の発生又は発生の予兆を検知する。
自励振動は、氷路等の低摩擦係数の路面上で主に発生し、通常の路面上で発生することは少ない。このため、自励振動検知手段は、低摩擦係数の路面上でのみ作動すれば十分である。また、自励振動の検知を低摩擦係数路面上に限定すれば、通常走行時に、自励振動検知手段が自励振動を誤検知して、自励振動制御手段が誤作動することを防ぐことができる。

発明の効果

0022

このように、本発明の四輪駆動車の制御装置によれば、四輪駆動を維持したまま、四輪駆動車の副駆動輪への駆動力伝達系の自励振動の防止又は抑制を図ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0023

以下、添付の図面を参照して、本発明の四輪駆動車の制御装置の実施形態を説明する。
まず、図1を参照して、四輪駆動車の駆動力伝達系の構造の一例について説明する。
図1に示す四輪駆動車のエンジン4の駆動力は、トランスミッション41、FDU(フロント・デファレンシャル・ユニット)を介して、主駆動輪としての前輪43に伝達される。さらに、駆動力は、PTO44、プロペラシャフト45、4WDカップリング46及びRDU(リア・デファレンシャル・ユニット)47を介して、副駆動輪としての後輪48に伝達される。

0024

なお、図1には、前輪を主駆動輪とし、後輪を副駆動輪とした例を示したが、本発明が適用される四輪駆動車はこれに限定されない。本発明は、例えば、後輪を主駆動輪とし、前輪を副駆動輪とした四輪駆動車にも適用される。また、主駆動輪は、通常、四輪駆動車の前輪及び後輪のうち、エンジンにより近い位置に配置された車輪が該当する。しかし、例えば、FRベースの四輪駆動車の場合には、エンジンが車体前部に配置されていても、後輪が主駆動輪に該当することがある。

0025

そして、図1に示す例では、エンジン4から副駆動輪48へ駆動力を伝達する駆動力伝達系は、エンジンから主駆動輪43へ駆動力を伝達する駆動力伝達系よりも剛性が小さく、かつ伝達距離が長い。このため、副駆動輪48への駆動力伝達系には、主駆動輪への駆動力伝達系よりも捻れ応力が蓄積しやすい傾向がある。

0026

ここで、図2グラフを参照して、四輪駆動車の発進時に、駆動力伝達系に自励振動が発生する様子を説明する。
図2(a)の横軸は時間を表し、縦軸アクセル開度を示す。図2(a)中の曲線Iは、四輪駆動車発進時のアクセル開度の時間変化を示す。アクセル開度は、エンジンへの燃料供給路上のスロットル開口率で表される。図2(b)の横軸は時間を表し、縦軸はエンジン回転数を表す。図2(b)中の曲線IIは、四輪駆動車発進時のエンジン回転数の時間変化を表す。図2(c)の横軸は時間を表し、縦軸は車輪速を表す。図2(c)中の実線IIIは、主駆動輪の車輪速を表し、破線IVは、副駆動輪の車輪速を表す。車輪速は、車輪の回転数と車輪の外周長さとの積で与えられる。そして、図2(d)の横軸は時間を表し、縦軸は、車輪速差を表す。図2(d)中の曲線Vは、図2(c)に実線IIIで示す主駆動輪の車輪速から破線IVで示す副駆動輪の車輪速を減じた車輪速差の時間変化を示す。

0027

四輪駆動車の発進時には、運転者アクセルを踏むことによって、図2(a)の曲線Iに示すように、アクセル開度が上がり、エンジン回転数が上昇し、その結果、車両が発進する。発進時には、主駆動輪が副駆動輪よりも僅かに早く回転し始めることが多い。これは、副駆動輪への駆動力伝達系が、主駆動輪のものよりも、その剛性が比較的低く、エンジンからの駆動力の伝達距離が比較的長いためである。図2(c)のグラフでは、時刻t0の直後に、実線IIIで示す主駆動輪の車輪速がまず立ち上がり、一瞬遅れて、実線IVで示す副駆動輪の車輪速が立ち上がっている。この程度の主駆動輪と副駆動輪との車輪速差は、通常は問題とならない。

0028

しかし、主駆動輪と副駆動輪との車輪速差により、駆動力伝達系に捻れ応力が蓄積される。その結果、四輪駆動車が凍結路面(氷路)等の低摩擦係数の路面(低μ路)上で発進する場合等、特定の条件下で、駆動力伝達系の自励振動が発生することがある。その場合、「ドン、ドン、ドン、・・・」という数ヘルツ程度の周期の連続衝撃音が発生し、乗員に不快感や不安感を与える。

0029

自励振動が発生しているときには、図2(c)の実線III及び破線IVに示すように、主駆動輪の車輪速と副駆動輪の車輪速が交互に大きくなる。そして、図2(d)の曲線Vに示すように、主駆動輪の車輪速と副駆動輪の車輪速との車輪速差が、繰り返し大きくなる。

0030

そこで、本発明では、以下の実施形態で説明するように、車輪速の振る舞いに着目して自励振動の発生又はその予兆を検知し、更に、自励振動が発生する条件が成立しないようにすることによって、自励振動の発生を防止し又は自励振動を抑制する。

0031

(第1実施形態)
次いで、図3ブロック図を参照して、第1実施形態の四輪駆動車の制御装置の構成を説明する。
図3に示す四輪駆動車の制御装置は、エンジンの駆動力を車輪に伝達する駆動力伝達系の自励振動を制御する。そのために、図3に示すように、自励振動の発生又は発生の予兆を検知する自励振動検知手段1と、自励振動検知手段1によって自励振動の発生又は発生の予兆が検知された場合に、自励振動の発生に関係する少なくとも一つの要素の量を自動的に変更して、前記自励振動を制御する自励振動制御手段2とを備えている。

0032

自励振動は、自励振動の発生に関係する要素それぞれの大きさの組合せが、特定の条件範囲(振動域)に含まれる場合に発生すると考えられる。そのような要素としては、例えば、主駆動輪及び副駆動輪と路面との摩擦抵抗、駆動力伝達系の剛性、及びエンジントルク等が挙げられる。本実施形態では、自励振動制御手段2が、これらの要素のうち制御の容易なエンジントルクの大きさを自動的に変更することによって、自励振動が発生する条件が成立しないようにする。

0033

そのために、自励振動制御手段2は、アクセルペダル操作と独立に、エンジントルクを制御するエンジントルク制御手段21を備えている。エンジントルク制御手段21は、自励振動検知手段1によって自励振動の発生又は発生の予兆が検知された場合に、エンジントルクを所定量増加又は減少させる。

0034

自励振動検知手段1は、四輪駆動車の主駆動輪43の車輪速を検出する第1車輪速検出手段11と、副駆動輪48の車輪速を検出する第2車輪速検出手段12とを備え、それぞれ検出された主駆動輪43の車輪速及び副駆動輪48の車輪速に基づいて、自励振動の発生又は発生の予兆を検知する。

0035

そのために、自励振動検知手段1は、自励振動の予兆を検知する予兆判定手段13を備える。予兆判定手段13は、副駆動輪48の車輪速が主駆動輪43の車輪速よりも所定値以上高い場合に、自励振動の予兆と判定する。予兆判定の基準となる上記所定値は、四輪駆動車の構造やエンジン性能等の種々の要素が影響し、例えば、車両の型式毎に経験的に設定するとよい。

0036

また、自励振動検知手段1は、自励振動の発生を検知するため、発生判定手段14を備える。発生判定手段14は、主駆動輪43の車輪速と副駆動輪48の車輪速が交互に大きくなり、かつ、主駆動輪43の車輪速と副駆動輪48の車輪速との車輪速差の絶対値が、繰り返し所定値以上となる場合に、自励振動の発生と判定する。発生判定の基準となる上記所定値も、四輪駆動車の構造やエンジン性能等の種々の要素が影響し、車両の型式毎に経験的に設定するとよい。
なお、予兆判定手段13の機能、発生判定手段14の機能、及び自励振動制御手段2の機能は、例えば、ECU(electronic control unit:電子制御装置)によって実現される。

0037

次に、図4フローチャート及び図5のグラフを参照して、本実施形態の四輪駆動車の制御装置の動作例について説明する。
図5(a)のグラフの横軸は時間を表し、縦軸はアクセル開度を示す。図5(a)中の曲線Iは、四輪駆動車発進時のアクセル開度の時間変化を示す。アクセル開度は、エンジンへの燃料供給路上のスロットルの開口率で表される。図5(b)の横軸は時間を表し、縦軸はエンジン回転数を表す。図5(b)中の曲線IIは、四輪駆動車発進時のエンジン回転数の時間変化を表す。図5(c)の横軸は時間を表し、縦軸は車輪速を表す。図5(c)中の実線IIIは、主駆動輪の車輪速を表し、破線IVは、副駆動輪の車輪速を表す。一点鎖線Vは、車体速を表す。車体速は、路面に対する車体の速度を表す。図5(d)の横軸は時間を表し、縦軸は、トルク信号値を表す。図5(d)中の曲線VIは、トルク信号の信号波形を表す。図5(e)の横軸は時間を表し、縦軸はエンジントルクを表す。図5(e)中の曲線VIIは、エンジントルクの時間変化を表す。

0038

図4に示すように、四輪駆動車の制御にあたり、まず、自励振動検知手段1は、四輪駆動車の発進後所定時間内か否かを判断する(ステップS1)。発進は、主駆動輪又は副駆動輪の車輪速が立ち上がった時刻t0を基準とするとよい。また、発進後の所定時間は、例えば、数秒間から10秒間程度である。この所定時間は、自励振動が発生する経過時間を経験的に求め、それらの経過時間よりも長い時間を設定するとよい。

0039

自励振動は四輪駆動車の発進時に主に発生し、通常走行時に発生することは少ないため、自励振動検知手段は四輪駆動車の発進時にのみ作動すれば十分である。また、自励振動の検知を発進時に限定すれば、通常走行時に、自励振動の誤検出による自励振動制御手段の誤作動を防ぐことができる。

0040

続いて、自励振動検知手段1は、四輪駆動車の位置する路面の摩擦抵抗が所定値以下であるか否かを判断する(ステップS2)。路面の摩擦係数μの判断にあたっては、例えば、四輪駆動車の車載装置によって測定した値を用いてもよいし、車載ナビゲーションユニットに外部から無線等により入力された道路の路面状況を利用してもよい。

0041

自励振動は、氷路等の低摩擦係数の路面上で主に発生し、通常の路面上で発生することは少ないため、自励振動検知手段は、低摩擦係数の路面上でのみ作動すれば十分である。また、自励振動の検知を低摩擦係数路面上に限定すれば、通常走行時に、自励振動の誤検知による自励振動制御手段の誤作動を防ぐことができる。
なお、ステップS1とステップS2の処理は、処理順序入れ替えてもよいし、同時に行ってもよい。

0042

次いで、自励振動検知手段1が、自励振動の発生又は発生の予兆を検知する(ステップS3)。自励振動の発生又はその予兆の検知に当たっては、予兆判定手段13によって予兆を判定してもよいし、発生判定手段14によって発生を判定してもよい。

0043

ここでは、まず、予兆判定手段13により自励振動の予兆を検知する場合について説明する。
予兆判定手段13は、副駆動輪48の車輪速V2が主駆動輪43の車輪速V1よりも所定値ΔnT以上高い場合に、自励振動の予兆と判定する。図2(c)のグラフでは、発進直後の時刻t1に、破線IVで示す副駆動輪48の第2車輪速V2が、実線IIIで示す主駆動輪43の第1車輪速V1よりも所定車輪速ΔnTだけ高くなっている。すなわち、図2(d)のグラフに曲線Vで示すように、時刻t1に、(V1−V2)が(−ΔnT)を越えて下がっている。この状態を検知した場合に、予兆判定手段13は、自励振動の予兆と判定する。
なお、この所定値ΔnTは、車両の構造及びエンジン性能等の種々の要素の影響を受けるものであるため、例えば、車両の型式毎に経験的に設定するとよい。

0044

さらに、本実施形態では、検知精度を高めるため、予兆判定手段13は、車輪速に加えて、アクセル開度も判定条件とする。すなわち、アクセル開度が所定値TH以上であることをも予兆判定条件とする。アクセル開度を判定条件とする理由は、自励振動は、ある程度のエンジントルクが駆動力伝達系にかかっているときに発生することが経験的に知られているからである。
なお、この所定値THも経験的に設定するとよい。所定値THの具体例としては、スロットルの開口率20%が挙げられる。

0045

そして、図2(a)に曲線Iで示すように、時刻t1に、アクセル開度は、閾値である所定値THを越えている。したがって、予兆判定手段13は、時刻t1に、自励振動の予兆を検知する。

0046

次に、発生判定手段14により自励振動の発生を検知する場合について説明する。
発生判定手段14は、主駆動輪43の車輪速V1と副駆動輪48の車輪速V2が交互に大きくなり、かつ、主駆動輪43の車輪速V1と副駆動輪48の車輪速V2との車輪速差Δnの絶対値が、繰り返し所定値ΔnT以上となる場合に、自励振動の発生と判定する。図2(d)では、時刻t0以降、曲線Vが、閾値である所定値(+ΔnT)と(−ΔnT)を交互に越えている。したがって、曲線Vで示す車輪速差Δnが所定値(+ΔnT)と(−ΔnT)とを交互に、例えば、2回ずつ越えた場合に、自励振動の発生を検知するようにしてもよい。この回数は、任意好適な値とすることができる。

0047

次に、予兆判定手段13又は発生判定手段14によって、自励振動の発生又は、その予兆が検知された場合(ステップS3で「Yes」の場合)、自励振動制御手段1のエンジントルク制御手段21は、エンジントルクを増減させる(ステップS4)。第1実施形態では、エンジントルクを増加させる場合について説明する。

0048

なお、車両発進時には、通常、運転者がアクセルを踏み込んでいる。このため、アクセル操作と関係なくエンジントルクを変更する場合、エンジントルクを自動的に減少させる制御よりも増加させる制御の方が、運転者に与える違和感が少ない。

0049

エンジントルクを増加させるにあたっては、まず、エンジントルク制御手段21が、エンジントルクを増加させるトルク制御信号を、スロットル3のアクチュエータ(図示せず)へ出力する。図5(d)では、時刻t1に自励振動の予兆が検知された直後に、曲線VIに示すように、トルク信号が出力される。

0050

トルク制御信号を受信したアクチュエータは、スロットル3の開口率を高くする。その結果、図5(b)の曲線IIに示すように、時刻t1直後にエンジンの回転数が上昇して、図5(e)の曲線VIIに示すように、時刻t1直後にエンジントルクが増加する。

0051

その結果、図5(c)の実線III及び破線IVに示すように、時刻t1後に、主駆動輪43の第1車輪速V1及び副駆動輪48の第2車輪速V2が共に上昇する。このとき、主駆動輪43及び副駆動輪48の車輪速は、一点鎖線Vで示す車体速よりも一段と大きくなり、主駆動輪43及び副駆動輪48が滑る。その結果、駆動力伝達系に蓄積されていた捻り応力が解放され、自励振動の成立条件が解消されると考えられる。

0052

なお、エンジントルクの増加量は、自励振動の発生状態が解消される量であれば十分である。エンジントルク制御手段21は、エンジントルクの増加量が目標増加量となるように、フォワードバック制御をしてもよいし、エンジン4の回転数をモニタしてフィードバック制御をするようにしてもよい。エンジントルクの目標増加量は、例えば、路面摩擦係数μ、車体速、アクセル開度、車両質量等に応じて設定するとよい。

0053

また、エンジントルクの変更は、一時的でよく、変更時間は、経験的に求めた値を設定してもよいし、或いは、発生判定手段14によって、自励振動の発生が検知されなくなった場合に、エンジントルクを元に戻すようにしてもよい。

0054

(第2実施形態)
次に、本発明の四輪駆動車の制御装置の第2実施形態について説明する。
第2実施形態の四輪駆動車の制御装置の構成は、図3に示した第1実施形態のものと同じである。ただし、第2実施形態では、自励振動の発生時に、エンジントルク制御手段21が、エンジントルクを減少させる。

0055

図6のフローチャート及び図7のグラフを参照して、第2実施形態の四輪駆動車の制御装置の動作例を説明する。
図7(a)のグラフの横軸は時間を表し、縦軸はアクセル開度を示す。図7(a)中の曲線Iは、四輪駆動車発進時のアクセル開度の時間変化を示す。アクセル開度は、エンジンへの燃料供給路上のスロットルの開口率で表される。図7(b)の横軸は時間を表し、縦軸はエンジン回転数を表す。図7(b)中の曲線IIは、四輪駆動車発進時のエンジン回転数の時間変化を表す。図7(c)の横軸は時間を表し、縦軸は車輪速を表す。図7(c)中の実線IIIは、主駆動輪の車輪速を表し、破線IVは、副駆動輪の車輪速を表す。車輪速は、車輪の回転数と車輪の外周長さとの積で与えられる。また、一点鎖線Vは、車体速を表す。車体速は、路面に対する車体の速度を表す。図7(d)の横軸は時間を表し、縦軸は、トルク信号値を表す。図7(d)中の曲線VIは、トルク信号の信号波形を表す。図7(e)の横軸は時間を表し、縦軸はエンジントルクを表す。図7(e)中の曲線VIIは、エンジントルクの時間変化を表す。

0056

図6のフローチャートに示す各処理のうち、ステップS1〜ステップS2の処理は、図4に示した第1実施形態のものと同じであるのでその詳細な説明を省略する。

0057

予兆判定手段13又は発生判定手段14によって、自励振動の発生又は、その予兆が検知された場合(ステップS3で「Yes」の場合)、自励振動制御手段1のエンジントルク制御手段21は、エンジントルクを増減させる(ステップS4)。第2実施形態では、エンジントルクを減少させる場合について説明する。

0058

エンジントルクを減少させるにあたっては、まず、エンジントルク制御手段21が、エンジントルクを減少させるトルク制御信号を、スロットル3のアクチュエータ(図示せず)へ出力する。図7(d)では、時刻t1に自励振動の予兆が検知された直後に、曲線VIに示すように、トルク信号が出力される。

0059

トルク制御信号を受信したアクチュエータは、スロットル3の開口率を低くする。その結果、図7(b)の曲線IIに示すように、時刻t1直後にエンジンの回転数が減少して、図7(e)の曲線VIIに示すように、時刻t1直後にエンジントルクが減少する。

0060

その結果、図7(c)の実線III及び破線IVに示すように、時刻t1後に、図2(c)の実線III及び破線IVに比べて、主駆動輪43の第1車輪速V1及び副駆動輪48の第2車輪速V2の上昇が抑えられる。そして、エンジントルクが減少した結果、駆動力伝達系に蓄積される捻り応力が小さくなり、自励振動の成立条件が解消されると考えられる。

0061

なお、エンジントルクの減少量は、自励振動の発生状態が解消される量であれば十分である。エンジントルク制御手段21は、エンジントルクの減少量が目標減少量となるように、フォワードバック制御をしてもよいし、エンジン4の回転数をモニタしてフィードバック制御をするようにしてもよい。エンジントルクの目標減少量も、例えば、路面摩擦係数μ、車体速、アクセル開度、車両質量等に応じて設定するとよい。

0062

(第3実施形態)
次に、本発明の四輪駆動車の制御装置の第3実施形態について説明する。
第2実施形態の四輪駆動車の制御装置の構成も、図3に示した第1実施形態のものと同じである。ただし、第3実施形態では、自励振動の発生時に、エンジントルク制御手段21が、走行場面に応じてエンジントルクの増加又は減少を選択して制御を実行する。

0063

図8のフローチャートを参照して、第3実施形態の四輪駆動車の制御装置の動作例を説明する。
図8のフローチャートに示す各処理のうち、ステップS1〜ステップS2の処理は、図4に示した第1実施形態のものと同じであるのでその詳細な説明を省略する。

0064

予兆判定手段13又は発生判定手段14によって、自励振動の発生又は、その予兆が検知された場合(ステップS3で「Yes」の場合)、自励振動制御手段1のエンジントルク制御手段21は、四輪車両の走行場面に応じてエンジントルクの増加又は減少を選択する(ステップS4)。

0065

例えば、登り勾配の路面上では、車両が減速しやすく、エンジントルクが必要とされる。このため、エンジントルクを増加又は減少させるにあたり、四輪駆動車が登り勾配の道路に位置する場合、エンジントルク制御手段21はエンジントルクを増加させる(ステップS5)。一方、下り勾配の路面上では車両が加速しやすい。このため、四輪駆動車が下り勾配の道路に位置する場合、エンジントルク制御手段21はエンジントルクを減少させる(ステップS6)。

0066

また、四輪駆動車の前方に先行車両又は障害物が検出された場合、エンジントルク制御手段21はエンジントルクを減少させる(ステップS6)。これにより、先行車両等への追突の危険性を低減することができ、より安全な制御が行われる。

0067

(第4実施形態)
次いで、図9のブロック図を参照して、第4実施形態の四輪駆動車の制御装置の構成を説明する。
第4実施形態の四輪駆動車の制御装置では、自励振動制御手段2が、図3に示した第1実施形態のものに加えて、エンジントルクの増加による過度車輪スリップや過度な車体加速を防ぐために、ブレーキペダル操作と独立に、副駆動輪及び/又は主駆動輪に作用する制動力を制御する制動力制御手段22を備えている。

0068

図10のフローチャート及び図11のグラフを参照して、本実施形態の四輪駆動車の制御装置の動作例について説明する。
図11(a)のグラフの横軸は時間を表し、縦軸はアクセル開度を示す。図11(a)中の曲線Iは、四輪駆動車発進時のアクセル開度の時間変化を示す。アクセル開度は、エンジンへの燃料供給路上のスロットルの開口率で表される。図11(b)の横軸は時間を表し、縦軸はエンジン回転数を表す。図11(b)中の曲線IIは、四輪駆動車発進時のエンジン回転数の時間変化を表す。図11(c)の横軸は時間を表し、縦軸は車輪速を表す。図11(c)中の実線IIIは、主駆動輪の車輪速を表し、破線IVは、副駆動輪の車輪速を表す。一点鎖線Vは、車体速を表す。図11(d)の横軸は時間を表し、縦軸は、トルク信号値を表す。図11(d)中の曲線VIIは、トルク信号の信号波形を表す。図11(e)の横軸は時間を表し、縦軸はエンジントルクを表す。図11(e)中の曲線VIは、エンジントルクの時間変化を表す。

0069

さらに、図11(f)の横軸は時間を表し、縦軸は制動信号値を表す。図11(f)中の線VIIIは、制動信号の信号波形を表す。図11(g)の横軸は時間を表し、縦軸は制動力を表す。図11(g)中の曲線IXは、制動力の時間変化を表す。

0070

図10のフローチャートに示す各処理のうち、ステップS1〜ステップS4の処理は、図4に示した第1実施形態のものと同じであるのでその詳細な説明を省略する。

0071

図11の時刻t1に、自励振動検知手段1によって自励振動の予兆が検知され、自励振動制御手段2のエンジントルク制御手段21によってエンジントルクが増加した後、車体加速度センサ8によって車体加速度がモニタされ、また、車体速センサ9によって車体速がモニタされる。

0072

そして、エンジントルク制御手段21によりエンジントルクが過度に増加して、車体加速度が所定値以上となったとき、又は、主駆動輪又は副駆動輪の車輪速が車体速よりも所定値以上大きくなったとき(図10のステップS5で「Yes」の場合)に、加速度制御手段22が作動する(ステップS6)。

0073

図11(c)では、時刻t2に、破線IVで示す副駆動輪の車輪速と、一点鎖線Vで示す車体速との速度差が所定値以上大きくなったとする。ここで、速度差の所定値は、経験的に好適な値を設定するとよい。この状態は、副駆動輪が過度にスリップしている状態であり、車両の安定走行上好ましくない。

0074

そこで、制動力制御手段22が作動して、ブレーキをかける。制動力の制御に当たっては、時刻t2の直後に、制動力制御手段22が、図11(f)に線VIIIで示す制動信号をブレーキ7へ出力する。制動信号を受けたブレーキ7は、図11(g)に線IXで示すように、一時的に制動力を増加させる。

0075

制動力の強度や継続時間は、過度の車輪スリップや過度の車体加速を防ぐ程度であればよく、車体加速度センサ8や、車体速センサ9、第1車輪速センサ11及び第2車輪速センサ12の検知データに基づいて、フィードバック制御を行うとよい。図11(c)に示す例では、主駆動輪の第1車輪速(実線III)及び副駆動輪の第2車輪速(破線IV)が、時刻t2後、一旦上昇して極大となった後、少し低下している。これにより、過度の車輪スリップが防止される。

0076

上述した実施形態においては、本発明を所定の条件で構成した例について説明したが、本発明は種々の変更及び変形を行うことができる。例えば、上述した実施形態では、自励振動の成立条件を外すために、エンジントルクを制御する例について説明したが、本発明では、エンジントルク以外の要素の大きさを制御してもよい。

図面の簡単な説明

0077

四輪駆動車の駆動力伝達系の構造例を示す模式図である。
(a)〜(d)は、四輪駆動車の駆動力伝達系の自励振動の様子を示すグラフである。
第1実施形態の四輪駆動車の制御装置の構成を示すブロック図である。
第1実施形態の四輪駆動車の制御装置の動作を説明するフローチャートである。
(a)〜(e)は、第1実施形態の四輪駆動車の制御装置による自励振動制御の様子を示すグラフである。
第2実施形態の四輪駆動車の制御装置の動作を説明するフローチャートである。
(a)〜(e)は、第2実施形態の四輪駆動車の制御装置による自励振動制御の様子を示すグラフである。
第3実施形態の四輪駆動車の制御装置の動作を説明するフローチャートである。
第4実施形態の四輪駆動車の制御装置の構成を示すブロック図である。
第4実施形態の四輪駆動車の制御装置の動作を説明するフローチャートである。
(a)〜(g)は、第4実施形態の四輪駆動車の制御装置による自励振動制御の様子を示すグラフである。

符号の説明

0078

1自励振動検知手段
2 自励振動制御手段
3スロットル
4エンジン
8車体加速度センサ
9車体速センサ
11 第1車輪速センサ
12 第2車輪速センサ
13予兆判定手段
14 発生判定手段
21エンジントルク制御手段
22制動力制御手段

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