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技術 容器の滑り性向上装置及び容器の滑り性向上方法並びに容器

出願人 東洋製罐グループホールディングス株式会社
発明者 早川正芳岡田悠佑
出願日 2007年1月31日 (13年5ヶ月経過) 出願番号 2007-021361
公開日 2008年8月14日 (11年10ヶ月経過) 公開番号 2008-184209
状態 特許登録済
技術分野 包装位置への供給I(物品の供給) 剛性または準剛性容器の細部 エンドレスコンベヤのフレーム
主要キーワード 回転駆動ベルト コンベア出口 回転用ベルト フッ素樹脂ベルト 容器ガイド 傾斜角度測定 固定杆 コンベア長
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

従来の容器製造ライン充填ライン等に大幅な技術的変更を加えることなく、簡単な方法で安価に容器の滑り性を向上させることがきる容器の滑り性向上装置及び滑り向上方法、並びに容器を得る。

解決手段

ラインコンベアに沿ってフッ素化合物転移媒体としてフッ素樹脂板3を配置し、ボトルbを搬送中にフッ素樹脂板に少なくとも2回転以上接触回転させることにより、容器表面フッ素化合物微粒子転移付着し、容器同士又は容器とガイドとの滑り性が向上した容器を得ることができる。

概要

背景

PET(ポリエチレンテレフタレートボトルで代表されるポリエステル樹脂製ボトル等の合成樹脂ボトル(以下、単にボトルという)の生産ラインやボトルへの内容物充填ライン等において、ボトルは図9に示すようにアキュムレータコンベア等の幅広コンベア30上を密集状態で搬送して、その先端部の先絞り部31で搬送路を次第にテーパー状に絞って単列コンベア32に単列状態整列供給すること、あるいは図10に示すように、デパレタイザー等で開荷されたボトルをホッパー35を介して搬送コンベア36に供給することが一般に行われている。
その場合、ボトル同士の滑りの悪さから図9に示すように先絞り部31で詰まり搬送不良を起すことがあり、同様にホッパーの場合は図10に示すように詰って落下不良のトラブルが発生し易く、またはボトルとガイドとの滑りが悪く詰まりが生じる場合があり、ボトル外周面の滑りの悪さが生産性に支障をきたす要因の一つとなっている。

従来、このような問題点を解決する手段として、ボトル自体の材料を変更して、例えば多層ボトル最外層樹脂融点の異なる2種類以上の滑剤を添加して、ボトルの製造工程、内容物の充填工程、移送工程の各工程の温度領域において良好な滑り性を発揮させるようにしたもの(特許文献1参照)、又は搬送中のコンベアとボトルとの摩擦抵抗を軽減させて良好に搬送させるために、コンベアに潤滑性の高い潤滑剤として、フッ素化成分をコンベアに塗布すること(特許文献2参照)、あるいは、自動販売機からボトルの落下性を高めるために、プラスチックボトル外装されるプラスチックラベルフッ素樹脂粉末を含有するコーティング剤コーティングすること等が提案されている(特許文献3参照)。
特開平6−72422号公報
特表2003−509535号公報
特開2002−327149号公報

概要

従来の容器製造ライン充填ライン等に大幅な技術的変更を加えることなく、簡単な方法で安価に容器の滑り性を向上させることがきる容器の滑り性向上装置及び滑り製向上方法、並びに容器を得る。ラインコンベアに沿ってフッ素化合物転移媒体としてフッ素樹脂板3を配置し、ボトルbを搬送中にフッ素樹脂板に少なくとも2回転以上接触回転させることにより、容器表面フッ素化合物微粒子転移付着し、容器同士又は容器とガイドとの滑り性が向上した容器を得ることができる。

目的

しかしながら、上記従来技術は、ボトルの材質やラベルの材質、あるいは搬送コンベアの材質の変更や、特別な潤滑剤の付与・補給等と従来の生産設備を技術的に大幅に変更しなければならず、コスト高になると共に、そのランニングコストも向上する等問題点があり、未だ満足するものではない。
そこで、本発明は、従来の容器製造ラインや充填ライン等に大幅な技術的変更を加えることなく、簡単な方法で安価に容器の滑り性を向上させることがきる容器の滑り性向上装置及び滑り製向上方法、並びにボトルを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

容器胴部外周面の滑り性を向上させる装置であって、容器搬送路に沿って配置されたフッ素化合物転移媒体、該フッ素化合物転移媒体に搬送中の容器胴部外周面を当接しながら搬送する当接搬送手段からなり、前記フッ素化合物転移媒体に容器胴部を当接回転させながら搬送することによって、容器胴部表面に前記転移媒体からフッ素化合物微粒子を転移付着させるようにしてなることを特徴とする容器の滑り性向上装置

請求項2

前記フッ素化合物はフッ素樹脂である請求項1に記載の容器の滑り性向上装置。

請求項3

前記フッ素化合物転移媒体が容器搬送路の一側に沿って固定配置されたフッ素樹脂板であり、前記当接搬送手段が前記フッ素樹脂板に搬送中の容器の胴部外周面を押し当てながら搬送する押し当て手段からなる請求項1又は2に記載の容器の滑り性向上装置。

請求項4

前記押し当て手段は、前記フッ素樹脂板と容器搬送路を挟んで対向して配置された容器回転駆動用ベルト、該容器回転駆動用ベルトを搬送中のボトルに対して押し当てるように付勢する容器回転駆動用ベルト付勢手段からなる請求項3に記載の容器の滑り性向上装置。

請求項5

前記容器回転駆動用ベルト付勢手段は、前記容器回転駆動用ベルトのループ内に該ベルト搬送路方向に付勢するバネを設けてなり、容器がフッ素樹脂板と容器回転用ベルトの間を通過中に容器を前記フッ素樹脂板に押し当てながら回転移動するようにしてなる請求項4に記載の容器の滑り性向上装置。

請求項6

前記フッ素樹脂板は、前記容器搬送路を通過する容器が2回転以上接触する長さを有する請求項3〜5何れかに記載の容器の滑り性向上装置。

請求項7

前記フッ素樹脂板と前記容器回転駆動用ベルトの間隔を、容器直径に対して96〜98%を設定してなる請求項3〜6何れかに記載の容器の滑り性向上装置。

請求項8

容器胴部外周面の滑り性を向上させる方法であって、請求項1〜7何れかに記載の容器の滑り性向上装置を用いて、容器胴部外周面にフッ素化合物の微粒子を付着させることにより、容器同士の滑り性又は搬送ガイドとの滑り性を向上させるようにしてなることを特徴とする容器の滑り性向上方法

請求項9

容器の胴部外周面にフッ素化合物の微粒子を付着させてなることを特徴とする容器。

請求項10

前記フッ素化合物はフッ素樹脂である請求項9に記載の容器。

請求項11

前記胴部外周面は、容器胴部が互いに接触するように複数の容器を密接配置した際に互いに接触する胴部接触面である請求項9又は10に記載の容器。

請求項12

前記容器はポリエステル樹脂製ボトルである請求項9〜11何れかに記載の容器。

技術分野

0001

本発明は、合成樹脂ボトル等の容器密集状態から単列への整列供給時、あるいはホッパー等からの容器の供給・排出時における詰まりを防止するために容器同士滑り性や容器と容器ガイドとの滑り性を向上させるための容器滑り性向上装置及び滑り性向上方法並び滑り性が向上した容器に関する。

背景技術

0002

PET(ポリエチレンテレフタレートボトルで代表されるポリエステル樹脂製ボトル等の合成樹脂ボトル(以下、単にボトルという)の生産ラインやボトルへの内容物充填ライン等において、ボトルは図9に示すようにアキュムレータコンベア等の幅広コンベア30上を密集状態で搬送して、その先端部の先絞り部31で搬送路を次第にテーパー状に絞って単列コンベア32に単列状態に整列供給すること、あるいは図10に示すように、デパレタイザー等で開荷されたボトルをホッパー35を介して搬送コンベア36に供給することが一般に行われている。
その場合、ボトル同士の滑りの悪さから図9に示すように先絞り部31で詰まり搬送不良を起すことがあり、同様にホッパーの場合は図10に示すように詰って落下不良のトラブルが発生し易く、またはボトルとガイドとの滑りが悪く詰まりが生じる場合があり、ボトル外周面の滑りの悪さが生産性に支障をきたす要因の一つとなっている。

0003

従来、このような問題点を解決する手段として、ボトル自体の材料を変更して、例えば多層ボトル最外層樹脂融点の異なる2種類以上の滑剤を添加して、ボトルの製造工程、内容物の充填工程、移送工程の各工程の温度領域において良好な滑り性を発揮させるようにしたもの(特許文献1参照)、又は搬送中のコンベアとボトルとの摩擦抵抗を軽減させて良好に搬送させるために、コンベアに潤滑性の高い潤滑剤として、フッ素化成分をコンベアに塗布すること(特許文献2参照)、あるいは、自動販売機からボトルの落下性を高めるために、プラスチックボトル外装されるプラスチックラベルフッ素樹脂粉末を含有するコーティング剤コーティングすること等が提案されている(特許文献3参照)。
特開平6−72422号公報
特表2003−509535号公報
特開2002−327149号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、上記従来技術は、ボトルの材質やラベルの材質、あるいは搬送コンベアの材質の変更や、特別な潤滑剤の付与・補給等と従来の生産設備を技術的に大幅に変更しなければならず、コスト高になると共に、そのランニングコストも向上する等問題点があり、未だ満足するものではない。
そこで、本発明は、従来の容器製造ライン充填ライン等に大幅な技術的変更を加えることなく、簡単な方法で安価に容器の滑り性を向上させることがきる容器の滑り性向上装置及び滑り製向上方法、並びにボトルを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

本発明者は上記課題を解決するために種々実験を重ね鋭意研究した結果、容器胴部表面に僅かなフッ素化合物微粒子を付着させるだけで、容器の滑り性が一段と向上すること、且つ非常に簡単な方法でボトル胴部周面にフッ素化合物の微粒子を付着させることができることを見出し、それによりボトル密集状態から単列への整列搬送時やホッパーからの取出し供給等において詰りが生じることなく、良好に搬送できることを知得し、本発明に到達したものである。

0006

即ち、上記課題を解決する請求項1に係る本発明の容器の滑り性向上装置は、容器胴部外周面の滑り性を向上させる装置であって、容器搬送路に沿って配置されたフッ素化合物転移媒体、該フッ素化合物転移媒体に搬送中の容器の胴部外周面を当接しながら搬送する当接搬送手段からなり、前記フッ素化合物転移媒体に容器胴部を当接回転させながら搬送することによって、容器胴部表面に前記フッ素化合物転移媒体からフッ素化合物の微粒子を転移付着させるようにしてなることを特徴とするものである。

0007

請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の容器の滑り性向上装置において、前記フッ素化合物はフッ素樹脂であることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の容器の滑り性向上装置において、前記フッ素化合物転移媒体が容器搬送路の一側に沿って固定配置されたフッ素樹脂板であり、前記当接搬送手段が前記フッ素樹脂板に搬送中の容器の胴部外周面を押し当てながら搬送する押し当て手段からなることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の容器の滑り性向上装置において、前記押し当て手段が、前記フッ素樹脂板と容器搬送路を挟んで対向して配置された容器回転駆動用ベルト、該容器回転駆動用ベルトを搬送中のボトルに対して押し当てるように付勢する容器回転駆動用ベルト付勢手段からなることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の容器の滑り性向上装置において、前記容器回転駆動用ベルト付勢手段が、前記容器回転駆動用ベルトのループ内に該ベルトを搬送路方向に付勢するバネを設けてなり、容器がフッ素樹脂板と容器回転用ベルトの間を通過中に容器を前記フッ素樹脂板に押し当てながら回転移動するようにしてなることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項3〜5の何れかに記載の容器の滑り性向上装置において、前記フッ素樹脂板が前記容器搬送路を通過する容器が2回転以上接触する長さを有することを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項3〜6の何れかに記載の容器の滑り性向上装置において、前記フッ素樹脂板と前記容器回転駆動用ベルトの間隔を、容器直径に対して96〜98%を設定してなることを特徴とするものである。

0008

上記課題を達成する請求項8に係る本発明の容器の滑り性向上方法は、請求項1〜7に何れか記載の容器の滑り性向上装置を用いて、容器胴部外周面にフッ素化合物の微粒子を付着させることにより、容器同士の滑り性又は搬送ガイドとの滑り性を向上させるようにしてなることを特徴とするものである。

0009

さらに、上記課題を達成する請求項9に係る本発明の容器は、容器の胴部外周面にフッ素化合物の微粒子を付着させてなることを特徴とするものである。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の容器において、前記フッ素化合物はフッ素樹脂であることを特徴とするものである。
請求項11に記載の発明は、請求項9又は10に記載の容器において、前記胴部外周面は容器胴部が互いに接触するように複数の容器を密接配置した際に互いに接触する胴部接触面であることを特徴とするものである。
請求項12に記載の発明は、請求項9〜11の何れかに記載の容器がポリエステル樹脂製ボトルであることを特徴とするものである。

発明の効果

0010

本発明の請求項1に記載の容器の滑り性向上装置及び請求項8に記載の滑り製向上方法によれば、非常に簡便に容器の胴部外周面にフッ素化合物の微粒子を転移付着させて滑り性を向上させることができる。また、液体潤滑剤による容器のコーティングではないので、潤滑剤を補給する必要がなく、フッ素化合物転移媒体が破損若しくは磨耗するまで使用可能であり、メンテナンスが不要であり、設備コスト及びランニングコストの低下をもたらすことができる。
請求項2の発明によれば、フッ素化合物とすることで、フッ素樹脂やフッ素樹脂ベルト等により簡単に付着させることができる。請求項3の発明によれば、加えてフッ素化合物転移媒体が固定のフッ素樹脂板で構成されているので、容器を単に該フッ素樹脂板に当接回転させながら搬送するのみで、容器胴部接触面に該フッ素樹脂板から非常に簡単にフッ素化合物微粒子を転移付着させることができる。そして、請求項4の発明によれば、容器を簡単に且つ確実に前記フッ素樹脂板に当接回転させることができる。さらに、請求項5の発明によれば、容器回転駆動用ベルトを容器の通過に追従して所定の押圧力で容器方向に付勢することができ、確実に容器をフッ素樹脂板に当接させることができる。
請求項6〜7の発明によれば、上記効果に加えて容器を潰さずにあるいは傷付けることなく、より効果的に容器胴部面にフッ素化合物を転移付着させることができる。

0011

また、請求項9〜12に記載の本発明の容器は、従来のように容器の材質を変更したり、容器の外層面に潤滑剤をコーティングして潤滑層形成したものと相違して、容器外周面に微量なフッ素化合物を転移付着させただけで、容器同士の滑り性、及び容器とガイドとの滑り性が著しく向上し、搬送中の詰り、あるいは容器の供給・排出時の詰りが少ない容器を得ることができる。そして、従来の容器製造ラインに大幅な技術的変更を加えることなく、請求項1〜7に記載の装置を用いて簡単に得ることができるので、通常の容器と殆ど変わらない安価なコストで得ることができる。また、外周面に僅かなフッ素化合物の微粒子が付着するだけであるので、例えば通常のPETボトルと何ら変わらない容器として利用できる。フッ素化合物の微粒子の付着は、容器胴部全周に均一に付着させる必要はなく、容器胴部に凹凸面があれば、他の容器や搬送ガイドとの接触面となる突面部のみに付着させればよく、非常に簡便に付着させることができる。本発明は、特にPETボトル等のポリエステル樹脂製ボトルに適用して効果的である。

発明を実施するための最良の形態

0012

以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明が対象とする容器は、合成樹脂製ボトルに限らず、金属製容器ガラス製容器及び紙製容器にも適用可能であるが、以下の実施形態では、PETボトル等のポリエステル樹脂製ボトル(以下、単にボトルという)に適用した場合について説明する。
ボトル製造ラインにおいて、例えばボトル成形機から排出されたボトルを次のラベリング工程やパレタイジング工程等に搬送する搬送路の途中に本発明の容器滑り性向上装置を配置する。本実施形態の容器滑り性向上装置は、容器搬送路に沿って配置されたフッ素化合物転移媒体、該フッ素化合物転移媒体に搬送中の容器の胴部外周面を当接しながら搬送する当接搬送手段からなり、前記フッ素化合物転移媒体に容器胴部を当接回転させながら搬送することによって、容器胴部表面に前記フッ素化合物転移媒体からフッ素化合物であるフッ素樹脂の微粒子を転移付着させるようにしてなるものである。以下、その具体的構成を図1及び図2に示す実施形態に基づき詳細に説明する。

0013

本実施形態の容器滑り性向上装置1は、ボトル成形装置成形されたボトルbを次工程に搬送する容器搬送路の一側に沿ってフッ素化合物転移媒体としてフッ素樹脂板3を固定配置し、該フッ素樹脂板3に当接しながらボトルを搬送する当接搬送手段を有している。該当接搬送手段は、ボトルを載置して1列縦隊に搬送するベルトコンベア4、フッ素樹脂板3とボトル搬送路を挟んで対向配置されたボトル回転用駆動ベルト5、該ボトル回転駆動用ベルトを搬送中のボトルの胴部に所定の押し付け圧で押し付けるように配置された押し圧付与装置6とから構成されている。

0014

フッ素樹脂板3は、ポリテトラフルオロエチレンPTFE)やテトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)・テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)・テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)・ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)・クロロトリフルオロエチレン・エチレン共重合体(ECTFE)・ポリビニリデンフルオライドPVDF)・ポリビニルフルオライド(PVF)等で形成された表面が平坦四角形状の板が好適に採用できる。該フッ素樹脂板3の大きさは、密集状態でボトルを搬送する場合、少なくともボトル同士が互いに接触する最大胴径面(以下、胴部接触面という。)全体、即ちボトル側面全体ではなくボトル同士が接触する面のみ当接できる高さを有し、且つ長さ方向には後述するようにボトルが回転しながら2回転以上当接する、即ち少なくともボトル胴部周長の2倍以上の長さを有するのが望ましい。
なお、フッ素樹脂板の高さは、ボトル高さと同じにすると、最大胴径面の位置が異なる容器にもフッ素樹脂板を交換することなく適用することができる。

0015

ボトル回転駆動用ベルト5は、ボトルとの当接面がコンベア4と同方向に同速度で回転するようにモータで駆動される駆動プーリ10と従動プーリ11間に無端状に張設されて、一定速度で回転駆動される。ボトル回転駆動用ベルト5とフッ素樹脂板3との間隔は、ボトル肉厚・フッ素樹脂板への押付け圧等により左右されるが、通常のPETボトルの場合、ボトルの胴径よりも1.5〜3mm程度小さくすることによって、ベルトが胴部を潰さない程度に圧接してボトルを所定圧でフッ素樹脂板3に押し付けながら自転させることが可能である。

0016

押し圧付与装置6は、ボトル回転駆動用ベルト5をボトルの胴部に所定の押し圧で押し付ける作用を奏するものであればよく、その構成は特に限定されるものではない。本実施形態では、無端状のボトル回転駆動用ベルト5のループ内に固定杆7をコンベア長手方向に配置し、該固定杆から先端部に押し付けパッド8を有する複数本板バネ9から構成され、該板バネが押し付けパッド8を介して内側からボトル回転駆動用ベルトを板バネの弾性力により搬送路方向に付勢するようにすることによって、所定の搬送区間にわたってボトルの移動に追従して、搬送路を通過するボトル胴部を所定の押し圧でフッ素樹脂板に回転しながら接触させることができ、それにより後述するようにボトル胴部接触面全周にフッ素化合物微粒子を転移付着させることができる。押し付け圧は、ベルトが胴部を潰さず、且つ回転しながらボトル胴部がフッ素樹脂板に確実に当接してコンベアベルトと同速度で移動できる程度であればよく、ボトル肉厚0.3〜0.5mmの場合、5〜15Nの範囲が望ましい。容器変形率からすれば、押し付け圧による容器変形率が96〜98%の範囲内であるのが望ましい。

0017

以上のように構成された容器の滑り性向上装置を例えば容器成形装置の下流側の排出コンベアに沿って配置することによって、成形された容器の胴部にフッ素化合物微粒子を容器胴部に付着させることができ、胴部接触面にフッ素化合物の微粒子が付着したボトルを簡単に得ることができる。このようにして得られたボトルの胴部表面のフッ素化合物微粒子は、必ずしも胴部全体に均一に付着しているわけではなく、胴部表面に凹凸がある場合は搬送中にフッ素化合物転移媒体と接触する突出面に集中的に付着される。したがって、ボトル同士あるいはボトルがガイドと接触する接触面が集中的にフッ素化合物微粒子が付着されることになり、滑り性を向上させるのに非常に効率良くフッ素化合物微粒子が付着された容器を得ることができる。その結果、フッ素化合物の微粒子が付着したボトルは、胴部の滑り性が向上し、その後の工程での例えばアキュムレータコンベアの出口側での詰まりや、ホッパーを介しての供給に際してホッパー出口での詰まり等が解消され、良好にボトルを搬送・供給することができる。また、容器の滑り性向上装置をPETボトルへのシュリンクフィルムストレッチフィルムによるラベリング工程の下流側に配置することによって、ラベリングフィルム面にフッ素化合物の微粒子を付着させることができ、ラベリングしたPETボトルの滑り性を向上させることができる。

0018

本発明は、以上の実施形態に限るものでなく、その技術的思想の範囲内で種々の設計変更が可能である。たとえば、フッ素化合物転移媒体として、フッ素樹脂板に限らず、無端ベルトにフッ素樹脂をコーティングしたものであってもよい。その場合、無端ベルトは常時は回転せずに定期的に無端ベルトを半回転させて容器との接触面を変更するようにするとよい。また、他の方法として、フッ素樹脂をコーティングした無端ベルトを回転駆動させて、反対側には単に滑らかなガイドを配置し、フッ素化合物転移媒体と容器回転駆動用ベルトと兼用させることも可能である。また、上記実施形態では、容器回転駆動用ベルト付勢手段として固定杆から突出して設けられた先端部にパッドを有する複数の板バネで構成されているが、必ずしも板バネに限らず、コイルバネ空気バネ等であってもよい。また、パッドは長手方向に延びる表面が滑らかな一本の板状体棒状体であってもよいし、回転するローラーであってもよい。また、フッ素樹脂板側からボトルへ付勢できるよう板バネのような弾性体付勢手段を備えてもよい。また、当接搬送手段は、状況に応じてベルトコンベアを略し、ボトル回転駆動用ベルト5によってボトルbをフッ素樹脂板3へ挟持しつつ、フッ素樹脂板3側面上で転がらせながら搬送させてもよい。

0019

図1及び図2に示す実施形態の容器滑り性向上装置によって、外周面にフッ素化合物の微粒子を付着させたボトルの胴部接触面の滑り性向上を確認するため次のような試験を行った。
対象容器
図2に示すような胴部が略円筒状の胴部径80mm、高さ200mm、ボトル平均肉厚0.35mmのPETボトル
[容器滑り性向上装置の設定条件
フッ素樹脂板:長さ800mm、高さ140mm、厚さ8mmのテフロン(登録商標)板
ボトル回転駆動ベルトのボトル回転部の長さ:600mm
ボトル回転駆動ベルトでのボトル押付け圧:11.77N
フッ素樹脂板とボトル回転駆動ベルトの間隔:78mm
フッ素樹脂板とボトル回転駆動ベルト内でのボトルの回転:2.4回転
ボトル搬送速度コンベア速度):110mm/sec
ボトル回転駆動ベルト速度:220mm/sec

0020

以上のような条件でセットした容器滑り性向上装置をボトル成形装置の下流側に配置して、成形後のPETボトル10本について実験を行ない、後述するような方法でボトルの滑り性を測定した。滑り性の測定は、実験(製造)2日後、一ヶ月後の経時で行った。なお、1ヶ月後の経時についての測定は、5本のみについて行った。その結果を表1に示す。また、比較例として、本実施形態の滑り性向上装置による加工を施していない状態の同様なボトル10本について、成形2日後に同様にボトルの滑り性を測定した。その結果を表2に示す。

0021

[滑り性の測定方法
滑り性の測定を行う滑り性測定装置19は、図3、4に示すように、3本のPETボトルを俵積みできるように、一段目のボトルの移動を阻止するボトル横ストッパー20及びボトル底ストッパー21が配置された傾斜角度変位自在のボトル置き台22を、ベース台23に対して傾斜角度測定可能に設置して構成した。該滑り性測定装置19に、傾斜角度0゜の状態でボトルbを図示のように3本状に重ねてセットし、次第にボトル置き台22の傾斜角度θを増大させて、2段目のボトルが滑り動いた時の傾斜角度θを測定した。

0022

0023

0024

以上の試験結果から明らかなように、実施例の場合は、表1から明らかなように、ボトルが滑り始める時の傾斜角度が2日経時後のボトルでは平均して48゜であるのに対し、ボトル成形状態のままでフッ素樹脂微粒子を付着させていない比較例の場合は、平均して69゜であり、実施例の場合が明らかに滑り性が向上していることが分かる。特に、実施例の場合1ヶ月経時後の滑り角度は平均27.2゜で滑り始めており、経時後の滑り性が著しく向上している。その原因は不明であるが、滑りテストをしたボトル表面を拭き取って再び滑りテストをするとその場合は、滑り角度は平均60゜であった。そのことから、本実施例の滑り性向上方法の実施によるボトル外面性状の変化が明らかに影響しているものと思われる。

0025

そこで、本実施例によるボトル表面性状の変化を調べるために、ボトル胴部のIR分析走査電子顕微鏡での元素分析を行った。
その結果、ボトル表面から拭き取った付着物のIR分析ではフッ素化合物は検出されなかった。しかしながら、走査電子顕微鏡のEPMAにより元素分析をした結果、図5X線スペクトラムに示すように、実施例のボトルでは微量のフッ素化合物が検出された。この結果から、ボトル表面へのフッ素化合物の転移は極微量であることが分かる。また、走査顕微鏡でのボトル表面観察では、図7顕微鏡写真に示すように、表面に白い横・縦の網目スジ状痕が観察され、それがフッ素樹脂板から転移したフッ素化合物である。一方、比較例の場合、X線スペクトラムによる元素分析では図6に示すようにフッ素化合物は全く検出されず、また、顕微鏡写真でも実施例のようなフッ素化合物の編み状痕は観察されなかった。

0026

以上の結果より、実施例の場合は、ボトル表面に僅かながらフッ素化合物又はフッ素元素が付着していることにより、これがボトルの滑り性に大きく影響していることが分かる。したがって、本発明の容器の滑り性向上装置によりフッ素樹脂板から表面にフッ素化合物が転移付着されたボトルは、滑り性が従来のボトルと比較して特段に滑り性が向上していることが確認された。

0027

本発明は、非常に簡単な装置で簡単な方法により、容器の滑り性を向上させることができ、ボトルの製造ライン又は充填ラインにおいてボトルの詰まりを有効に防止でき、産業上の利用可能性が高い。また、本発明はポリエステル樹脂製ボトル等の合成樹脂製ボトルに好適に利用できるばかりでなく、その他の金属缶や金属ボトル、あるいはガラス容器や紙製容器にも利用可能である。

図面の簡単な説明

0028

本発明の実施形態に係る容器の滑り性向上装置の平面模式図である。
図1のA−A断面図である。
滑り性測定装置での滑り性測定方法を示す側面図である。
図3の正面図である。
実施例のX線スペクトラムである。
比較例のX線スペクトラムである。
実施例のPETボトル表面の顕微鏡写真である。
比較例のPETボトル表面の顕微鏡写真である。
従来のボトルのアキュムレータコンベア出口での詰まり状態を表す平面模式図である。
従来のボトルのホッパー出口で詰まり状態を表す模式図である。

符号の説明

0029

1容器滑り性向上装置3フッ素樹脂板
5ボトル回転用駆動ベルト6 押し圧付与装置
7固定杆8パッド
9板バネ10駆動プーリ
11従動プーリ19滑り性測定装置
20 ボトル横ストッパー21ボトル底ストッパー
22 ボトル置き台

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