図面 (/)

技術 研磨パッドへの研磨液供給装置及び研磨パッドへの研磨液供給方法

出願人 株式会社東京精密
発明者 藤田隆
出願日 2008年4月21日 (10年6ヶ月経過) 出願番号 2008-110466
公開日 2008年8月14日 (10年3ヶ月経過) 公開番号 2008-183712
状態 特許登録済
技術分野 仕上研磨、刃砥ぎ、特定研削機構による研削 洗浄、機械加工
主要キーワード 研磨残留物 押圧条 スクイージ 供給レート トランスファーロボット 糸状部材 揺動周期 エアーフロート
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年8月14日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (13)

課題

少量のスラリであっても研磨パッド上にスラリを均一に供給して高精度なウェーハ研磨を可能とするウェーハ研磨装置及びウェーハ研磨方法を提供すること。

解決手段

表面に溝が形成され、ウェーハの研磨を行う研磨パッドの前記表面に研磨液を供給する装置において、上下に延びる複数の糸状の部材を束ね刷毛状部材と、前記刷毛状部材の下端を前記研磨パッド表面近接、又は接触させる手段と、前記刷毛状部材との間に働く界面張力によって生じる毛細管現象により前記刷毛状部材を均一に流下する程度の量の研磨液を、前記刷毛状部材の上部へ供給する研磨液供給手段と、前記研磨パッドを前記刷毛状部材に対して相対的に移動させる手段と、を備え、前記研磨パッド表面に近接、又は接触した状態の前記刷毛状部材の上部に供給された前記研磨液を、該刷毛状部材に沿って流下させて前記研磨パッド表面に供給することを特徴とする。

概要

背景

半導体装置電子部品等のウェーハは、製造の過程において切削研磨等の各種工程を経ていく。近年、半導体技術の発展により、半導体集積回路デザインルール微細化、多層配線化が進み、またコスト低減を進める上においてウェーハの大口径化も進行してきている。そのため、従来のようにパターンを形成した層の上にそのまま次の層のパターンを形成する場合、前の層の凹凸により次の層では良好なパターンを形成することが難しく、欠陥などが生じやすかった。

そこで、パターンを形成した層の表面を平坦化し、その後で次の層のパターンを形成する平坦化プロセスが実施されている。この平坦化プロセスにおいては、化学的機械研磨加工(CMP:Chemical Mechanical Polishing )が多用される。CMPによるウェーハの研磨は、ウェーハ保持ヘッドによってウェーハを保持し、ウェーハを回転する研磨パッドに所定の圧力で押し付け、研磨パッドとウェーハとの間にスラリ又は薬液等の研磨液を供給することにより行われる。

このCMPによる研磨において、研磨パッド上に供給される研磨液は研磨結果を左右する大きな要因であり、ウェーハを均一に研磨する為には、研磨液を研磨パッド上に均一に供給する必要がある。

また、研磨液を過剰に供給してしまうと研磨コストが増大するため、少量で効率よく研磨パッド上へ研磨液を均一に供給する必要もある。

従来、このような課題に対応するため、研磨液の研磨パッド全面への効率的な分配用として研磨パッド上には溝が形成され、その溝の形状に様々な工夫がなされていた(参考文献:G.P.Muldowney,Optimization of CMP Pad Groove Arrays for Improved Slurry Transport,Wafer Profile Correction,and Defectivity Reduction,Proceeding of CMP−MIC(2005).pp156—167)。

しかし、研磨液は溝ではなく研磨パッド表面に搬送されることにより研磨が行われる。そのため、研磨パッド上に形成された溝ではなく、研磨パッド表面に対して効率よく研磨液を供給する方法が必要であった。

このような問題に対応する為、可動式アームにより研磨液供給位置を変更できるウェーハ研磨装置、又は研磨液を霧状に噴霧するとともに研磨面へ研磨液を広げるスクイージが設けられた研磨装置等が提案されている(例えば、特許文献1、2、又は3参照)。
特開2004−63888号公報
特開平11−70464
特開平10−296618

概要

少量のスラリであっても研磨パッド上にスラリを均一に供給して高精度なウェーハの研磨を可能とするウェーハ研磨装置及びウェーハ研磨方法を提供すること。 表面に溝が形成され、ウェーハの研磨を行う研磨パッドの前記表面に研磨液を供給する装置において、上下に延びる複数の糸状の部材を束ね刷毛状部材と、前記刷毛状部材の下端を前記研磨パッド表面に近接、又は接触させる手段と、前記刷毛状部材との間に働く界面張力によって生じる毛細管現象により前記刷毛状部材を均一に流下する程度の量の研磨液を、前記刷毛状部材の上部へ供給する研磨液供給手段と、前記研磨パッドを前記刷毛状部材に対して相対的に移動させる手段と、を備え、前記研磨パッド表面に近接、又は接触した状態の前記刷毛状部材の上部に供給された前記研磨液を、該刷毛状部材に沿って流下させて前記研磨パッド表面に供給することを特徴とする。

目的

本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、簡易な構造の供給部材により、少量の研磨液であっても研磨パッド上に研磨液を均一に供給して高精度なウェーハの研磨を可能とするウェーハ研磨装置及びウェーハ研磨方法を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

表面に溝が形成され、ウェーハ研磨を行う研磨パッドの前記表面に研磨液を供給する装置において、上下に延びる複数の糸状の部材を束ね刷毛状部材と、前記刷毛状部材の下端を前記研磨パッド表面近接、又は接触させる手段と、前記刷毛状部材との間に働く界面張力によって生じる毛細管現象により前記刷毛状部材を均一に流下する程度の量の研磨液を、前記刷毛状部材の上部へ供給する研磨液供給手段と、前記研磨パッドを前記刷毛状部材に対して相対的に移動させる手段と、を備え、前記研磨パッド表面に近接、又は接触した状態の前記刷毛状部材の上部に供給された前記研磨液を、該刷毛状部材に沿って流下させて前記研磨パッド表面に供給することを特徴とする研磨パッドへの研磨液供給装置

請求項2

前記研磨液供給手段は、前記研磨パッドの中央部から周辺部に向けて該研磨パッドの半径方向に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッドへの研磨液供給装置。

請求項3

前記刷毛状部材は、該刷毛状部材を流下した前記研磨液が、前記研磨パッドに形成された溝の底部と接触しない位置に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の研磨パッドへの研磨液供給装置。

請求項4

前記研磨液供給手段には、研磨液を前記刷毛状部材に供給する研磨液供給管が設けられ、前記研磨液供給管は、該研磨液供給管側面に水平に形成されたスリットに接するように設けられた前記刷毛状部材へ、該研磨液供給管内に一定量以上貯留し前記スリットより流出した前記研磨液を供給することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の研磨パッドへの研磨液供給装置。

請求項5

前記研磨液供給管には、該研磨液供給管の水平度計測するための傾斜センサが設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の研磨パッドへの研磨液供給装置。

請求項6

前記刷毛状部材は、高分子樹脂素材により形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の研磨パッドへの研磨液供給装置。

請求項7

前記ウェーハ研磨装置は、前記研磨液を供給した後の前記刷毛状部材を洗浄する洗浄装置が備えられていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の研磨パッドへの研磨液供給装置。

請求項8

上下に延びる複数の糸状の部材を束ねた刷毛状部材を用いて、表面に溝が形成され、ウェーハの研磨を行う研磨パッドの前記表面に研磨液を供給する方法において、前記刷毛状部材の下端を前記研磨パッド表面に近接、又は接触させるステップと、前記研磨パッド表面に近接、又は接触した状態の前記刷毛状部材との間に働く界面張力によって生じる毛細管現象により前記刷毛状部材を均一に流下する程度の量の研磨液を、前記刷毛状部材の上部へ供給するとともに、前記研磨パッドを前記刷毛状部材に対して相対的に移動させることにより、該刷毛状部材の上部に供給された研磨液を、該刷毛状部材に沿って流下させて前記研磨パッド表面に供給するステップと、を備えることを特徴とする研磨パッドへの研磨液供給方法

技術分野

0001

本発明は、化学的機械研磨加工を行なうウェーハ研磨装置において用いられる研磨パッドへの研磨液供給装置、及び研磨パッドへの研磨液供給方法に関するものである。

背景技術

0002

半導体装置電子部品等のウェーハは、製造の過程において切削研磨等の各種工程を経ていく。近年、半導体技術の発展により、半導体集積回路デザインルール微細化、多層配線化が進み、またコスト低減を進める上においてウェーハの大口径化も進行してきている。そのため、従来のようにパターンを形成した層の上にそのまま次の層のパターンを形成する場合、前の層の凹凸により次の層では良好なパターンを形成することが難しく、欠陥などが生じやすかった。

0003

そこで、パターンを形成した層の表面を平坦化し、その後で次の層のパターンを形成する平坦化プロセスが実施されている。この平坦化プロセスにおいては、化学的機械研磨加工(CMP:Chemical Mechanical Polishing )が多用される。CMPによるウェーハの研磨は、ウェーハ保持ヘッドによってウェーハを保持し、ウェーハを回転する研磨パッドに所定の圧力で押し付け、研磨パッドとウェーハとの間にスラリ又は薬液等の研磨液を供給することにより行われる。

0004

このCMPによる研磨において、研磨パッド上に供給される研磨液は研磨結果を左右する大きな要因であり、ウェーハを均一に研磨する為には、研磨液を研磨パッド上に均一に供給する必要がある。

0005

また、研磨液を過剰に供給してしまうと研磨コストが増大するため、少量で効率よく研磨パッド上へ研磨液を均一に供給する必要もある。

0006

従来、このような課題に対応するため、研磨液の研磨パッド全面への効率的な分配用として研磨パッド上には溝が形成され、その溝の形状に様々な工夫がなされていた(参考文献:G.P.Muldowney,Optimization of CMP Pad Groove Arrays for Improved Slurry Transport,Wafer Profile Correction,and Defectivity Reduction,Proceeding of CMP−MIC(2005).pp156—167)。

0007

しかし、研磨液は溝ではなく研磨パッド表面に搬送されることにより研磨が行われる。そのため、研磨パッド上に形成された溝ではなく、研磨パッド表面に対して効率よく研磨液を供給する方法が必要であった。

0008

このような問題に対応する為、可動式アームにより研磨液供給位置を変更できるウェーハ研磨装置、又は研磨液を霧状に噴霧するとともに研磨面へ研磨液を広げるスクイージが設けられた研磨装置等が提案されている(例えば、特許文献1、2、又は3参照)。
特開2004−63888号公報
特開平11−70464
特開平10−296618

発明が解決しようとする課題

0009

上記特許文献に記載された技術では、いずれの場合も研磨液はウェーハと研磨パッドとの間、又は研磨パッドとスクイージの間で押し広げられて研磨パッド全面に分配供給される。このような供給方法では、研磨液は研磨パッドに形成された溝を介して供給されることになり、研磨パッドの回転数パッドウェーハ間の圧力、溝の配列等により研磨液の広がり方が変化するため、確実に研磨パッド全体へ研磨液を均一に供給することが困難であり、研磨面にスクラッチなどの問題が発生する場合がある。

0010

また、研磨パッド上の溝では、研磨パッド全面に研磨液が広がる際に、研磨パッド表面へ上がり研磨へ関与する研磨液もあるが、一部の研磨液は研磨に関与することなくそのまま研磨パッドから排出されてしまい研磨液を無駄に消費する場合がある。

0011

更に、研磨によって生成されたパッド屑、粗大な砥粒、又は研磨屑などの研磨残留物を研磨パッド上の溝から外に排出する際に、新しい研磨液内に研磨残留物を混入させてしまうため、混入した研磨残留物により研磨面にスクラッチが発生する。このような問題は、研磨液を大量に供給することにより低減されるが、研磨液使用量が非常に多くなり多大なコストが発生してしまう。

0012

加えて、CMPによるウェーハの研磨では、パッドの目詰まりによる研磨レートの低下を防ぐ為、定期的に研磨パッドのドレッシングが必要であり、ドレッシングでは研磨パッド表面を荒らすとともに、表面が削り取られるため、使用初期と長期使用された後の研磨パッドでは溝の深さに大きな変化が生じる。これにより、使用初期と長期使用後では研磨液の広がり方に差が生じ、研磨品質に影響を与えることとなる。

0013

他にも、上記特許文献に記載された技術では、ノズルより供給される研磨液の量を減らした場合、ノズル先端に研磨液が滞留して研磨液が断続的に滴下される場合があり、研磨パッド全面へ研磨液を均一に広げる妨げとなる問題も発生する。

0014

本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、簡易な構造の供給部材により、少量の研磨液であっても研磨パッド上に研磨液を均一に供給して高精度なウェーハの研磨を可能とするウェーハ研磨装置及びウェーハ研磨方法を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0015

本発明は前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、表面に溝が形成され、ウェーハの研磨を行う研磨パッドの前記表面に研磨液を供給する装置において、上下に延びる複数の糸状の部材を束ね刷毛状部材と、前記刷毛状部材の下端を前記研磨パッド表面に近接、又は接触させる手段と、前記刷毛状部材との間に働く界面張力によって生じる毛細管現象により前記刷毛状部材を均一に流下する程度の量の研磨液を、前記刷毛状部材の上部へ供給する研磨液供給手段と、前記研磨パッドを前記刷毛状部材に対して相対的に移動させる手段と、を備え、前記研磨パッド表面に近接、又は接触した状態の前記刷毛状部材の上部に供給された前記研磨液を、該刷毛状部材に沿って流下させて前記研磨パッド表面に供給することを特徴としている。

0016

請求項1の発明によれば、保持ヘッドで保持されたウェーハの研磨を行っている研磨パッドへ、研磨液供給手段に設けられた刷毛状部材の先端が近接、又は接触するように配置される。この状態で刷毛状部材の上部に均一に研磨液としてのスラリ、又は薬液が供給される。

0017

刷毛状部材上部に均一に供給された研磨液は、刷毛状部材を伝って流下していく。流下した研磨液は、研磨パッドと刷毛状部材との間に働く界面張力により少量であっても研磨パッド上へ均一に広がり、研磨パッドの回転と刷毛状部材の移動により研磨パッド表面へ均一に研磨液が供給される。

0018

ここで、界面張力について概説する。界面とは、お互いに混ざり合わない2相の接触する面を意味する。ここで相とするものは、気相、液相、固相3相を示している。2相の界面とは、気相と液相、液相と固相、固相と気相、液相同士、又は固相同士などの部分から構成される界面を指す。ここで、界面張力とは、界面の面積を最小にしようとする際に作用する力と定義することができる。ここで、表面張力という用語が一般的に存在するが、これらの界面で発生する界面張力のうちで、片側が気相である場合において界面張力に含まれる。

0019

洗浄液等に主に使用される水は表面張力が非常に大きい液体の一つであり、表面張力により大きな液滴が形成される。このような液滴を形成する挙動は、砥粒を水と混合したスラリ等を使用する研磨液の供給においても当てはまる

0020

図10に示すように、研磨液をノズルから滴下する場合において、ノズルの先端では、研磨液の表面張力により液滴が形成され、一定以上の大きさになってから落下する。このため、少量の研磨液を連続的に供給しようとした場合には、研磨液の表面張力の影響により、一定の大きさ以上にならなくては研磨液が滴下されず、連続的に供給することは困難であり、非常に大きな問題となる。

0021

従来の装置では、図11(a)に示すように、少量の研磨液をノズルより供給した場合、供給された研磨液が固体表面である研磨パッド上にただちに接触せず、研磨液の表面張力しか働かない為、液滴となって連続的に供給することは困難であった。

0022

本発明におけるウェーハ研磨装置及びウェーハ研磨方法においては、図11(b)に示すように、刷毛状部材が研磨パッドに接触、または近接しているため、研磨液が液滴となる前に研磨パッドに接触し、研磨パッドに接触した研磨液にはそれぞれの界面張力が作用して研磨パッド上に広がる。これにより、極少量の研磨液であっても大きな面積を占有することが可能であり、言いかえれば一定の面積へ均一に供給するのに必要な研磨液の量を少なくすることが可能となる。

0023

よって、少量のスラリ、又は薬液であっても研磨パッド上に均一に供給され、ウェーハ研磨面にスクラッチなどの問題を発生させず、低コストで高精度なウェーハの研磨が可能となる。

0024

また、請求項1の発明によれば、複数の糸状部材が束ねられた刷毛状部材で形成されており、刷毛状部材と流体間とに働く界面張力によって生じる毛細管現象等の効果により上部に均一に供給された研磨液は均一に研磨パッドまで流下する。また、研磨パッドと接触する場合は、刷毛状部材の高さを調整することにより研磨パッドに与える圧力を調整することが可能となる。

0025

請求項2に記載の発明は、請求項1の発明において、前記研磨液供給手段は、前記研磨パッドの中央部から周辺部に向けて該研磨パッドの半径方向に配置されていることを特徴としている。

0026

請求項2の発明によれば、刷毛状部材が研磨パッドの全面と接触、又は近接することが容易となり、研磨液が供給される領域が増えるため、より確実に研磨パッド全体へ均一に研磨液を供給することが可能となる。

0027

請求項3に記載の発明は、請求項1又は2のいずれか1項において、前記刷毛状部材は、該刷毛状部材を流下した前記研磨液が、前記研磨パッドに形成された溝の底部と接触しない位置に設けられることを特徴としている。

0028

請求項3の発明によれば、刷毛状部材の先端は研磨パッド表面に対して研磨液が液滴となって滞留しないように接触、または研磨液が液滴とならない距離に近接されている。

0029

しかし、研磨パッドに形成されている、古い研磨液や研磨屑の排出等に利用される研磨に直接関与しない溝の底部に対しては、研磨液の表面張力により研磨液が液滴となる距離まで刷毛状部材の先端が離れている。このため、溝部分では研磨液が液滴となり、刷毛状部材より溝底部へ直接研磨液が供給されない。これにより、研磨液を研磨パッド表面にのみ効率的に供給することが可能となる。

0030

請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の発明において、前記研磨液供給手段には、研磨液を前記刷毛状部材に供給する研磨液供給管が設けられ、前記研磨液供給管は、該研磨液供給管側面に水平に形成されたスリットに接するように設けられた前記刷毛状部材へ、該研磨液供給管内に一定量以上貯留し前記スリットより流出した前記研磨液を供給することを特徴としている。

0031

請求項5の発明によれば、研磨液供給管へ流入した研磨液は、研磨液供給管内に貯留されていく。貯留される研磨液の高さが、研磨液供給管の側面に水平に形成されたスリットの高さを超えると、スリットより研磨液が研磨液供給管外部へ流出する。このとき、流出する研磨液は、研磨液面が一定に上昇するため、スリット全体から均一に流出する。流出した研磨液は、スリットに接するように設けられた刷毛状部材に接触し、刷毛状部材を流下して研磨パッドへ供給される。

0032

請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の発明において、前記研磨液供給管には、該研磨液供給管の水平度計測するための傾斜センサが設けられていることを特徴としている。

0033

請求項5の発明によれば、研磨液供給管の水平度が確認可能となるため、研磨液供給管が傾斜することにより、貯留される研磨液の液面の高さがスリットに対して傾き、研磨液が刷毛状部材に対して均一に供給されなくなるのを防ぐ。これにより、研磨液を常に均一に刷毛状部材へ供給することが可能となる。

0034

請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれかに記載の発明において、前記刷毛状部材は、高分子樹脂素材により形成されていることを特徴としている。

0035

請求項6の発明によれば、可撓性を有する高分子樹脂素材により刷毛状部材が形成され、研磨パッド面を破損することがない適正な荷重で刷毛状部材を研磨パッドに接触させることが可能になる。

0036

請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれかに記載の発明において、前記ウェーハ研磨装置は、前記研磨液を供給した後の前記刷毛状部材を洗浄する洗浄装置が備えられていることを特徴としている。

0037

請求項7の発明によれば、研磨液供給後の刷毛状部材が純水により洗浄され、研磨液が刷毛状部材上で固着することを防ぐ。

0038

請求項8に記載の発明は、上下に延びる複数の糸状の部材を束ねた刷毛状部材を用いて、表面に溝が形成され、ウェーハの研磨を行う研磨パッドの前記表面に研磨液を供給する方法において、前記刷毛状部材の下端を前記研磨パッド表面に近接、又は接触させるステップと、前記研磨パッド表面に近接、又は接触した状態の前記刷毛状部材との間に働く界面張力によって生じる毛細管現象により前記刷毛状部材を均一に流下する程度の量の研磨液を、前記刷毛状部材の上部へ供給するとともに、前記研磨パッドを前記刷毛状部材に対して相対的に移動させることにより、該刷毛状部材の上部に供給された研磨液を、該刷毛状部材に沿って流下させて前記研磨パッド表面に供給するステップと、を備えることを特徴としている。

0039

請求項8の発明によれば、研磨パッドに近接、又は接触された刷毛状部材上部に供給された研磨液は、刷毛状部材に沿って流下し、研磨パッドと刷毛状部材の間に働く界面張力により研磨パッド上へ均一に広がる。これにより、少量の研磨液であっても、均一に広げられる研磨液によりウェーハ研磨面にスクラッチなどの問題を発生させず、低コストで高精度なウェーハの研磨が可能となる。

発明の効果

0040

以上説明したように、本発明のウェーハ研磨装置及びウェーハ研磨方法によれば、簡易な構造の刷毛状部材により、界面張力を利用して、少量の研磨液であっても研磨パッド上に研磨液が均一に供給される。これにより、ウェーハ研磨面にスクラッチなどの問題を発生させず、低コストで高精度なウェーハの研磨が可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0041

以下、添付図面に従って本発明に係るウェーハ研磨装置及びウェーハ研磨方法の好ましい実施の形態について詳説する。

0042

まず初めに、本発明に係わるウェーハ研磨装置の構成について説明する。図1は、ウェーハ研磨装置 10の全体構成図である。

0043

図1に示すように、本実施の形態の化学的機械研磨装置10は、ウェーハ収納部20、搬送手段14、研磨部である研磨手段16、16、16、洗浄・乾燥手段18、膜厚測定手段26、28、及び図示しない装置制御部で構成されている。 ウェーハ収納部20は、製品用ウェーハ収納部20A、ダミーウエーハ収納部20B、第1モニターウエーハ収納部20C、第2モニターウエーハ収納部20Dとからなり、各収納部にはカセット24に格納されたウェーハWが収納される。製品用ウェーハ収納部20Aは2個並んで設けられている。また第1モニターウエーハ収納部20Cはカセット24の下段を使用し、同じカセット24の上段は第2モニターウエーハ収納部20Dになっている。

0044

搬送手段14は、インデックスロボット22とトランスファーロボット30及び搬送ユニット36A、36Bとから構成されている。インデックス用ロボット22は、旋回自在かつ屈曲自在なアームを2本備えており、図1の矢印Y方向に沿って移動自在に設けられている。このインデックス用ロボット22は、各ウェーハ収納部に載置されたカセット24から研磨対象のウェーハWを取り出してウェーハ待機位置26、28に搬送するとともに、洗浄が終了したウェーハWを洗浄・乾燥手段18から受け取ってカセット24に格納する。

0045

トランスファーロボット30は、屈曲自在かつ旋回自在なロード用アーム30Aとアンロード用アーム30Bとを備えており、図1の矢印X方向に沿って移動自在に設けられている。ここで、ロード用アーム30Aは、研磨前のウェーハWの搬送に使用され、その先端部に備えられた図示しないパッドで研磨前のウェーハWをウェーハ待機位置26、28から受け取り、搬送ユニット36A、36Bに搬送する。

0046

一方、アンロード用アーム30Bは、研磨後のウェーハWの搬送に用いられ、その先端に備えられた図示しないパッドで研磨後のウェーハWを搬送ユニット36A、36Bから受け取り、洗浄・乾燥手段18へと搬送する。

0047

搬送ユニット36A、36Bは、どちらも図1の矢印Y方向に沿って移動自在に設けられ、夫々受取り位置SA 、SB と受渡し位置TA 、TB の間を移動する。受取り位置SA 、SB でトランスファーロボット30のロード用アーム30Aから研磨対象のウェーハWを受取り、受渡し位置TA 、TB に移動して研磨ヘッド38A、38Bに受け渡す。また研磨後のウェーハWを受渡し位置TA 、TB で受取り、受取り位置SA 、S
B に移動してトランスファーロボット30のアンロード用アーム30Bに受け渡す。

0048

この搬送ユニット36A、36Bは夫々が別々の2個の受け台を持っており、この2個の受け台は研磨前のウェーハW用と研磨後のウェーハW用とに使い分けられる。洗浄・乾燥手段18の隣にはアンロードカセット32が設けられ、研磨後のウェーハを一時格納する場合に使用される。たとえば洗浄・乾燥手段18の運転中止中に研磨後のウェーハWがトランスファーロボット30に搬送されて一時格納される。

0049

研磨手段16、16、16は、ウェーハの研磨を行い、図1に示すように、研磨定盤34A、34B、34C、ウェーハ保持ヘッド38A、38B、研磨液供給手段1A、1B、1C、及びキャリア洗浄ユニット40A、40Bを備えている。研磨定盤34A、34B、34Cは、円盤状に形成されており、3台が並列して配置されている。各研磨定盤34A、34B、34Cの上面には、それぞれ研磨パッドが貼付されており、この研磨パッド上に研磨液供給手段1A、1B、1Cからスラリ、又は薬液等の研磨液が供給される。

0050

ここで、この3つの研磨定盤34A、34B、34Cのうち左右の研磨定盤34A、34Bは第1の研磨対象膜(例えばCu膜)の研磨に用いられ、中央の研磨定盤34Cは第2の研磨対象膜(例えばТa膜)の研磨に用いられる。両者の研磨においては、供給する研磨液の種類、研磨ヘッドの回転数や研磨定盤の回転数、また、研磨ヘッドの押付力や研磨パッドの材質等が変更されている。

0051

なお、この研磨定盤34A、34B、34Cの近傍には、それぞれドレッシング装置35A、35B、35Cが設けられている。ドレッシング装置35A、35B、35Cは、旋回自在なアームを備えており、このアームの先端に設けられたドレッサによって研磨定盤34A、34B、34C上の研磨パッドをドレッシングする。

0052

ウェーハ保持ヘッドは38A、38Bと2台設置されており、それぞれ図1の矢印X方向に沿って移動自在に設けられている。

0053

図2は、研磨部である研磨手段16の構成を示した斜視図である。図2に示すように、研磨手段16は、研磨定盤34Aの上面に研磨パッド4が設けられている。

0054

研磨定盤34Aの下部には、モータ51の図示しない出力軸に連結された軸52が連結され、モータ51を駆動することにより、研磨定盤34Aは矢印A方向に回転される。

0055

ウェーハ保持ヘッド38Aは、下部にガイドリング54、リテーナーリング53等を備え、内部には、ウェーハを吸着固定する図示しないキャリアが設けられている。ウェーハ保持ヘッド38Aは、図示しない移動機構により矢印B方向に移動し、吸着固定されたウェーハを研磨パッド4へ押圧する。

0056

研磨液供給手段1Aは、図3に示すように、研磨液供給管3の側面に水平に形成されたスリット5へ接するように研磨液供給部材2が設けられ、研磨パッドの半径方向に中心部から周辺部に向かって設置されている。

0057

研磨液供給手段1Aは、図示しない移動機構により矢印C方向、又は矢印D方向に移動可能であり、研磨液供給管3の水平度を計測する傾斜センサ6が、研磨液供給管3の一端に設置されている。傾斜センサとしては、オムロン株式会社製リニア傾斜センサDSR−L02−15等が好適に利用可能である。

0058

研磨液供給管3は、管状の部材で形成され、研磨パッド4と平行になるように側面にスリットが形成されており、一端が封止され、開放された一端より、図示しない研磨液タンクから研磨に使用される研磨液が図示しないポンプにより供給される。

0059

研磨液供給管3へ供給された研磨液は、図3に示すように、研磨液供給管3の内部に貯留され、一定量を超えた時点でスリット5より流出し、研磨液供給部材2を流下して研磨パッド4へ供給される。

0060

研磨液供給部材2は、表面に溝が形成された板状部材、又は糸状の部材を束ねて板状にした刷毛状部材により形成される。研磨液供給部材2は、研磨時に研磨パッド4に対して先端に研磨液の表面張力による研磨液の液滴が形成されない距離まで近接される。又は、研磨パッド4に対して接触される。

0061

これにより、研磨液供給部材2の上部に位置する研磨液供給管3より均一に供給された研磨液が、板状部材、又は刷毛状部材と流体間とに働く界面張力によって生じる毛細管
象等の効果により研磨液供給部材2を均一に流下する。流下した研磨液は、研磨パッド4と研磨液供給部材2との間に働く界面張力により少量であっても研磨パッド4上へ均一に広がり、研磨パッド4の回転と研磨液供給部材2の移動により研磨パッド4表面へ均一に供給される。

0062

また、研磨液供給部材2の先端と研磨パッド4上に形成された溝の底部とは、研磨液が表面張力により液滴となった際の液滴の大きさよりも広い間隔となるため、溝の底部に対しては直接研磨液が供給されず、研磨パッド4表面にのみ効率的に研磨液が供給される。

0063

研磨液供給部材2に使用される板状部材、又は刷毛状部材は、ポリアミドポリエチレンポリアセタールポリエステル等の高分子樹脂素材によって形成され、可撓性を有する。これにより、研磨パッド4に接触された研磨液供給部材2は、研磨パッド4へ接触される力に応じて撓み、研磨パッド4表面を押圧する。

0064

研磨液供給手段1Aの近傍には、図4に示すように研磨終了後に研磨液供給部材2上の研磨液を洗浄する洗浄装置70が設けられている。洗浄装置70は、矢印G方向に移動しながら研磨液供給部材2へノズル71より純水を高圧噴射する。これにより、研磨後に研磨液供給部材2上に残留した研磨液は、洗浄されて研磨液供給部材2上から除去されるため、研磨液供給部材2で乾燥して固着することがない。

0065

研磨手段16は以上のように構成され、ウェーハ保持ヘッド38Aで保持したウェーハWを研磨定盤34A上の研磨パッド4に押し付けて、研磨定盤34Aとウェーハ保持ヘッド38Aとをそれぞれ回転させながら、研磨パッド4上に研磨液供給手段1Aによって研磨液Sを供給することにより、ウェーハWが化学的機械研磨される。他方側のウェーハ保持ヘッド38B、研磨定盤34B、34C、及び研磨液供給手段1B、1Cも同様に構成される。

0066

なお、研磨液供給手段1Aは、図5に示す研磨液供給手段1Dのように、研磨液供給管3、研磨液供給部材2を並列に複数配置してもよい。複数配置された研磨液供給部材2は、それぞれ個別に矢印C、矢印D方向、又は矢印E、矢印F方向に移動しながら研磨液の供給を行うため、研磨液が供給される領域が増え、より確実に研磨パッド全体へ均一に研磨液を供給することが可能となる。

0067

また、研磨液供給部材2は、溝が形成された板状部材、又は糸状の部材による刷毛状部材だけに限らず、微細な管状部材を束ねた物、又は薄い板状部材を折り畳んだ蛇腹状の部材であっても好適に利用可能である。

0068

図1に示すように、研磨定盤34A、34B、34Cの間にはキャリア洗浄ユニット40A、40Bが2台設置されており、それぞれ搬送ユニット36A、36Bの所定の受渡位置TA 、TB に配置されている。このキャリア洗浄ユニット40A、40Bは、研磨終了後の研磨ヘッド38A、38Bのキャリアを洗浄する。

0069

洗浄・乾燥手段18は、研磨が終了したウェーハWを洗浄する。この洗浄・乾燥手段18は、洗浄装置68Aと乾燥装置68Bとを備えている。洗浄装置68Aは3個の洗浄槽を有し、アルカリ洗浄酸洗浄、及びリンスに用いられる。研磨手段16、16、16で研磨されたウェーハWは、トランスファーロボット30によって洗浄・乾燥手段18へと搬送され、この洗浄・乾燥手段18の洗浄装置68Aで酸洗浄、アルカリ洗浄及びリンスされた後、乾燥装置68Bで乾燥される。乾燥されたウェーハWは、搬送手段14のインデックス用ロボット22によって乾燥装置68Bから取り出され、ウェーハ収納部20にセットされたカセット24の所定の位置に格納される。

0070

以上のような構成の装置によりウェーハの研磨を行う。

0071

なお、研磨液供給部材2が研磨パッド4に対して先端に研磨液の液滴が形成されない距離まで近接する際の具体的な距離は以下のような方法で計算可能である。例として、外径5mmの円管より落下する水滴を想定する。温度が20度では、水の表面張力は72.8mN/mである。外径が5mmであるとすると、外周長は約15.7mmとなる。72.8mN/mの表面張力が15.7mmの長さに作用するため、1つの水滴を重力に対して支え応力は1.14mNとなる。ここで、重力加速度は9.8m/s2であるので、支えられる水滴の重さは、0.117gとなる。これは、117mm2の体積に相当することから、半径を算出すると約3mmとなる。よって、外径5mmの円管から滴下する水滴の外径は直径6mmということになる。これにより、外径5mmの円管の下面から液滴の下面までは、水滴の半径が3mmから4mm程度となる。水の場合において、本発明における近接の距離とは、研磨パッド4より3mmから4mm程度の位置以内にあることを意味する。他の研磨液の場合も同様に、表面張力を求めることにより、液滴を支持する半径から、近接させる距離を計算により求めることが可能である。

0072

次に、本発明に係わるウェーハの研磨方法について説明する。図6図7は研磨が行われている際の研磨液供給部材2の先端部を示した断面図である。

0073

研磨が開始されると、図1に示すウェーハ保持ヘッド38Aに吸着固定されたウェーハは、ウェーハ保持ヘッド38Aが矢印B方向へ移動し、矢印A方向へ回転する研磨パッド4に押圧される。

0074

研磨液供給手段1Aは、矢印D方向へ移動して研磨液供給部材2の先端部を研磨パッド4へ近接、又は接触させるとともに、傾斜センサ6により研磨パッド4と平行に保たれた研磨液供給管3へスラリ又は薬液等の研磨液を送り、スリット5より研磨液供給部材2上部へ均一に研磨液を供給する。研磨液供給部材2上部へ均一に供給された研磨液は、研磨液供給部材2を流下していく。

0075

このとき、図6に示すように研磨液供給部材2が研磨パッド4に対し、研磨液が研磨液の表面張力により液滴とならない距離dだけ離れて近接していた場合、研磨液供給部材2を流下してきた研磨液Sは、液滴となることなく、研磨パッド4と研磨液供給部材2との間に働く界面張力により均一に研磨パッド4上に広がる。

0076

また、図7に示すように、研磨液供給部材2が研磨パッド4に接触している場合も、研磨パッド4まで流下してきた研磨液Sは、研磨パッド4と研磨液供給部材2との間に働く界面張力により均一に研磨パッド4上に広がる。

0077

この状態で研磨液供給手段1Aが図1に示す矢印C方向へ移動することにより、研磨パッド4の回転にともなって、研磨液Sは研磨パッド4全面へ均一に供給される。よって、少量の研磨液Sであっても、研磨パッド4上に研磨液が均一に供給されるので、ウェーハ研磨面にスクラッチなどの問題を発生させず、低コストで高精度なウェーハの研磨が可能となる。他方側のウェーハ保持ヘッド38B、研磨定盤34B、34C、及び研磨液供給手段1B、1Cも同様に作用する。

0078

なお、研磨液供給部材2は可撓性を有するため、接触させる力を調整することにより、研磨パッド4表面をブラッシングし、研磨パッド4表面に滞留するパッド屑、粗大な砥粒、又は研磨屑などの研磨残留物の除去を行う。

0079

これにより、図8に示すように、研磨液供給管3Aの研磨液供給口3Bより研磨液供給部材2上面にのみ研磨液Sを流下させて研磨パッド4上へ研磨液Sを供給するとともに、研磨液供給部材2の下面側で研磨残留物COの除去を行い、研磨液供給部材2により清掃された研磨パッド4の表面へ新しいスラリが均一に供給される。

0080

また、図9に示すように研磨液供給部材2の先端部へ研磨パッド4のドレッシングを行うパッドドレッサー80を設けることにより、研磨パッド4がドレッシングされるとともに、研磨液供給管3Aの研磨液供給口3Bより研磨液供給部材2上面にのみ新たな研磨液が供給され、研磨液供給部材2によりドレッシングされた研磨パッド4の新たな面へ新しい研磨液が均一に供給される。

0081

これらにより、研磨液Sの供給と研磨パッド4の清掃、及びドレッシングが同時に行われ、供給される研磨液に研磨残留物が混入することが無く、常にドレッシングされた研磨パッド4の新たな面で研磨が行われるため、スループットが向上されるとともに、ウェーハ研磨面にスクラッチなどを発生させない高精度な研磨が可能になる。

0082

なお、パットドレッサー80が研磨液供給部材2に設けられる場合は、ドレッシング装置35A、35B、35Cは不用となる。

0083

次に、本発明に係わるウェーハ研磨方法によるウェーハの研磨結果と、従来のウェーハ研磨方法によるウェーハの研磨結果の比較を示す。研磨装置には株式会社東京精密製量産CMP装置商品名:ChaMP322)を使用する。

0084

研磨条件は以下の通り。

ウェーハ圧力
3psi

リテーナ圧
1psi

研磨パッド回転数
80rpm

キャリア回転数
80rpm

スラリ供給レート
100ml/min

研磨パッド
IC1400−Pad D30.3(ニッタハース社製)

研磨時間
60sec

エアーフロート流量
49L/min

スラリ(研磨液)
ヒュームドシリカスラリー
SS25(1:1水希釈)(キャボット社製)

ウェーハ
酸化膜付き12inchウェーハ
(PETEOS on Si)

ドレッシング方法
In−situドレッシング

ドレッシング力
4kgf
(4インチドレッサー:三菱マテリアル社製)

ドレス揺動周期
1times/10sec

ドレッサ回転数
88rpm

従来構成の研磨液供給手段としては、PFAチューブを研磨パッド上部に配置する。PFAチューブは直径6mmとし、研磨パッドの中心より50mmの場所に研磨液としてのスラリを滴下する。

0085

本発明による研磨液供給手段では、研磨パッドの中心より90mmの部分から330mmの部分まで研磨液供給部材を研磨パッドに接触させる。研磨液供給部材は、直径0.1mmから0.2mmのナイロン繊維からなり、約1000本から2000本を研磨液供給管の長手方向(研磨パッドの半径方向)に並べて形成している。

0086

研磨パッドは、研磨定盤へ貼り付けた後、純水を供給して30分間ドレッシングをした後に、従来構成により上記条件でスラリの供給レートを300ml/minとし、スラリ滴下位置を研磨パッド中心から90mmの位置として25枚のウェーハを研磨する。研磨後、ウェーハの研磨レートが所定の研磨レートである2800A/min以上となっているかを確認し、研磨パッドの状態を調整する。

0087

この状態で従来構成、本発明の方法によりウェーハの研磨を行う。それぞれの研磨は、研磨液供給手段交換後に連続的に行ったため、研磨パッドの状態やウェーハの押圧条件などは同等であり、研磨液供給手段のみ異なる。

0088

研磨結果は図12に示す。結果として、従来構成の場合、研磨パッド中心から50mm離れた一点でのみスラリの供給を行っていたため、100ml/minの少量のスラリでは、スラリが完全にウェーハ全面へ回り込まない。これはスラリがパッド表面に形成された溝を介して供給されるのであるが、パッドの溝に十分にスラリが溢れるほど存在しないため、溝に押し広げられたスラリが研磨パッド表面まで持ち上げられないことが原因と言える。そのため、全体的にスラリ不足が生じてしまい、結果的に研磨レートは1794A/minと低くなる。また、研磨形状もウェーハ中心部のレートが遅いセンタースロー状態となり、研磨の面内均一性も7.6%と悪い。

0089

対して、本発明におけるウェーハ研磨方法では、研磨レートが2897A/minと非常に高く、研磨の面内均一性も2.9%と良好となる。これは、スラリが研磨液供給部材
を流下して、研磨パッド上に形成された溝ではなく研磨パッドの表面部分にだけ選択的に供給され、供給されたスラリのほとんどが研磨に関与したためである。

0090

以上から、本発明では極少量の研磨液であっても、研磨パッド表面全面へ均一に供給する能力を有し、研磨レートを高く保つことが可能である。また、研磨の面内均一性を達成するのにも有効である。このことから、研磨液の消費を最小限に抑え、量産稼動時に対する低コスト化を実現する。

0091

以上説明したように、本発明に係るウェーハ研磨装置及びウェーハ研磨方法によれば、簡易な構造の研磨液供給部材により、界面張力を利用して、少量の研磨液であっても研磨パッド上に研磨液が均一に供給される。これにより、ウェーハ研磨面にスクラッチなどの問題を発生させず、低コストで高精度なウェーハの研磨が可能となる。

0092

また、研磨パッド上に研磨液が均一に供給されることから、研磨レートを高く保つことが可能であり、研磨の面内均一性を達成するのにも有効でため研磨液の消費を最小限に抑え、量産稼動時に対する低コスト化を実現する。

0093

更に、研磨液の供給と同時に研磨パッド面の清掃、及びドレッシングも可能である為、高スループット且つ高精度なウェーハ研磨が可能になる。

図面の簡単な説明

0094

本発明に係わるウェーハ研磨装置の全体構成図。
研磨手段の構成を示した斜視図。
研磨液供給部材と研磨液供給管の側面断面図。
研磨液供給部材を洗浄する洗浄装置の側面図。
複数の研磨液供給部材を備えた研磨手段の構成を示した斜視図。
研磨パッドに近接された研磨液供給部材の研磨時の断面図。
研磨パッドに接触された研磨液供給部材の研磨時の断面図。
研磨パッドの清掃を行う研磨液供給部材の側面図。
研磨パッドのドレッシングを行う研磨液供給部材の側面図。
ノズル先端より滴下される水滴の例を示した側面図。
固体表面に広がる研磨液の状態を示した側面図。
従来構成と本発明に係わるウェーハ研磨方法とによる研磨結果の図表

符号の説明

0095

1A、1B、1C…研磨液供給手段,2…研磨液供給部材,3、3A…研磨液供給管,4…研磨パッド,5…スリット,6…傾斜センサ,10…ウェーハ研磨装置,38A、38B…ウェーハ保持ヘッド70…洗浄装置,71…ノズル,80…パッドドレッサー,S…研磨液

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

新着 最近 公開された関連が強い 技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する挑戦したい社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ