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技術 駆動装置および撮像装置

出願人 オリンパスイメージング株式会社
発明者 川合澄夫
出願日 2007年11月8日 (12年4ヶ月経過) 出願番号 2007-291313
公開日 2008年7月24日 (11年7ヶ月経過) 公開番号 2008-172995
状態 特許登録済
技術分野 カメラレンズの調整 超音波モータ、圧電モータ、静電モータ
主要キーワード ガイド支持機構 押圧接触状態 復元状態 ガイド軸受 変位移動 インパクトアクチュエータ フィルタ受 分極構造
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年7月24日)のものです。
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図面 (10)

課題

小型で駆動力が大きくて高効率な駆動装置を提供する。

解決手段

楕円振動を生ずるX軸振動子320xを駆動源として用いる一方、移動体311x側は、移動対象物として所望の大きさに形成されたX枠301とこのX枠301よりも小さな摺動体330xとの分割構造で両者を固定して一体化し、小さい方の摺動体330xに摺動板332x軸受け331xとを設けることでX軸振動子320xからの駆動力伝達機能と移動方向ガイド機能とを集約させ、大きい方のX枠301は摺動体330xと一体となって単に追従移動するように構成することで、小さい方の摺動体330x側のみを剛性が高くなるように形成することで駆動力伝達の高効率化を図る一方、X枠301側は摺動体330x側ほど高い剛性を必要とせず軽量な材質により所望の大きさに形成でき、かつ、X枠301の移動方向を規制する専用のガイド機構を不要とした。

概要

背景

従来、ブレ補正機能を備える撮像装置として、例えばカメラがある。カメラが備えるブレ補正機能としては、カメラピッチ方向ブレ振動とカメラヨー方向のブレ振動とを角速度センサ等のブレ検出手段を用いて検出し、検出されたブレ信号に基づいて、ブレ打ち消す方向に撮像光学系の一部若しくは撮像素子撮影光軸に直交する平面内で水平方向および垂直方向にそれぞれ独立にシフトさせることで、撮像素子の撮像面上での像のブレを補正する手ブレ補正機能が知られている。

このような手ブレ補正機能を実現する手ブレ補正機構においては、手ブレを補正するために撮影レンズの一部のレンズ、或いは撮像素子そのものを撮影光軸に直交する平面内で水平方向および垂直方向に移動する駆動手段が用いられている。この駆動手段は、手ブレに追随して動作させるために高い応答性と、精密駆動(微小駆動)と、電源を切っても移動体の位置が保持される自己保持性が要求される。

このような要求に対して、特許文献1では、インパクトアクチュエータを用いた手ブレ補正機構が開示されている。また、特許文献2では、表面に楕円振動を発生する2つの振動子シャフトに対して押圧させることで、振動子に対してシャフトをリニア駆動させる振動波リニアモータが開示されている。この振動波リニアモータによる駆動機構では、円柱状のシャフトが振動子によって相対移動され、シャフトに設けられた突起によりレンズ枠が駆動され、レンズ枠はレンズ枠用に設けられたガイド機構によって移動方向がガイドされて移動するように構成されている。

特開2005−331549号公報
特開2006−67712号公報

概要

小型で駆動力が大きくて高効率な駆動装置を提供する。楕円振動を生ずるX軸振動子320xを駆動源として用いる一方、移動体311x側は、移動対象物として所望の大きさに形成されたX枠301とこのX枠301よりも小さな摺動体330xとの分割構造で両者を固定して一体化し、小さい方の摺動体330xに摺動板332x軸受け331xとを設けることでX軸振動子320xからの駆動力伝達機能と移動方向ガイド機能とを集約させ、大きい方のX枠301は摺動体330xと一体となって単に追従移動するように構成することで、小さい方の摺動体330x側のみを剛性が高くなるように形成することで駆動力伝達の高効率化をる一方、X枠301側は摺動体330x側ほど高い剛性を必要とせず軽量な材質により所望の大きさに形成でき、かつ、X枠301の移動方向を規制する専用のガイド機構を不要とした。

目的

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、小型で駆動力が大きくて高効率な駆動装置および撮像装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

所定の周波電圧印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる振動子と、前記振動子を保持する保持部を有する固定部材と、前記振動子の楕円振動により駆動されて前記固定部材に対して移動する移動体と、を備え、前記移動体は、所望の大きさに形成された第1の移動体部と、前記駆動部が押圧されて接触する摺動部と、該摺動部と相反する側に設けられて前記固定部材が有するガイド部に係合して移動方向がガイドされる被ガイド部とを有し、前記第1の移動体部より剛性が高く、かつ、前記第1の移動体部より小さく形成されて該第1の移動体部に固定された第2の移動体部とからなることを特徴とする駆動装置

請求項2

前記第2の移動体部と一体で移動する前記第1の移動体部は、前記固定部材の前記ガイド部と前記第2の移動体部の被ガイド部との係合により移動方向がガイドされることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。

請求項3

前記第1の移動体部は、樹脂材料アルミニウムまたはマグネシウムにより形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の駆動装置。

請求項4

前記第2の移動体部および前記振動子を挟んで前記ガイド部と相反する側から前記駆動部を前記摺動部に押圧するように前記振動子を付勢する付勢手段を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の駆動装置。

請求項5

前記ガイド部と前記被ガイド部とは、移動方向に沿って1列に配列された転動体を有し、前記ガイド部から移動方向とは異なる方向の離れた位置で前記第1の移動体部と前記固定部材との間に付勢力による挟持状態で配設された位置決め用の1つの転動体を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の駆動装置。

請求項6

所定の周波電圧が印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる第1の振動子と、前記第1の振動子を保持する第1の保持部を有する固定部材と、前記第1の振動子の前記駆動部が押圧され、かつ、前記固定部材が有するガイド部により第1の方向に移動方向が規制され、前記第1の振動子の楕円振動により駆動されて前記固定部材に対して第1の方向に移動する第1の移動体と、第2の保持部を有する前記第1の移動体に保持されて、所定の周波電圧が印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる第2の振動子と、前記第2の振動子の前記駆動部が押圧され、かつ、前記第1の移動体が有するガイド部により第1の方向と異なる第2の方向に移動方向が規制され、前記第2の振動子の楕円振動により駆動されて前記第1の移動体に対して第2の方向に移動する第2の移動体と、を備え、前記第1,第2の移動体のうち、少なくとも一方の移動体は、所望の大きさに形成された第1の移動体部と、前記駆動部が接触する摺動部と、該摺動部と相反する側に設けられて前記ガイド部に係合して移動方向がガイドされる被ガイド部とを有し、前記第1の移動体部より剛性が高く、かつ、前記第1の移動体部より小さく形成されて該第1の移動体部に固定された第2の移動体部とからなることを特徴とする駆動装置。

請求項7

当該撮像装置全体の動作を制御するマイクロコンピュータを備え、撮影光軸に直交する平面内で直交する第1の方向および第2の方向に撮像素子ブレ補償するように変位移動させる撮像装置において、前記マイクロコンピュータの指示に基づき所定の周波電圧が印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる第1の振動子と、前記第1の振動子を保持する第1の保持部を有して、撮像装置本体に固着された固定部材と、前記第1の振動子の前記駆動部が押圧され、かつ、前記固定部材が有するガイド部により第1の方向に移動方向が規制され、前記第1の振動子の楕円振動により駆動されて前記固定部材に対して第1の方向に移動する第1の移動体と、第2の保持部を有する前記第1の移動体に保持されて、前記マイクロコンピュータの指示に基づき所定の周波電圧が印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる第2の振動子と、前記第2の振動子の前記駆動部が押圧され、かつ、前記第1の移動体が有するガイド部により第2の方向に移動方向が規制され、前記第2の振動子の楕円振動により駆動されて前記第1の移動体に対して第2の方向に移動する、前記撮像素子を撮影光軸上に保持した第2の移動体と、を備え、前記第1,第2の移動体のうち、少なくとも一方の移動体は、所望の大きさに形成された第1の移動体部と、前記駆動部が接触する摺動部と、該摺動部と相反する側に設けられて前記ガイド部に係合して移動方向がガイドされる被ガイド部とを有し、前記第1の移動体部より剛性が高く、かつ、前記第1の移動体部より小さく形成されて該第1の移動体部に固定された第2の移動体部とからなることを特徴とする撮像装置。

請求項8

当該撮像装置全体の動作を制御するマイクロコンピュータを備え、撮影光軸に直交する平面内で直交する第1の方向および第2の方向に撮像素子をブレを補償するように変位移動させる撮像装置において、前記マイクロコンピュータの指示に基づき所定の周波電圧が印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる第1の振動子と、撮影光軸周りの開口を囲む枠形状に形成されるとともに前記第1の振動子を保持する第1の保持部を有して、撮像装置本体に固着された固定部材と、撮影光軸周りの開口を囲む枠形状で所望の大きさに形成された第1の移動体部と、前記第1の振動子の前記駆動部が押圧されて接触する摺動部と、該摺動部と相反する側に設けられて前記固定部材が有するガイド部に係合して第1の方向に移動方向がガイドされる被ガイド部とを有し、前記第1の移動体部より剛性が高く、かつ、前記第1の移動体部より小さく形成されて該第1の移動体部に固定され、前記第1の振動子の楕円振動により駆動されて前記固定部材に対して第1の方向に移動する第2の移動体部と、第2の保持部を有する前記第1の移動体部に保持されて、前記マイクロコンピュータの指示に基づき所定の周波電圧が印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる第2の振動子と、撮影光軸上に前記撮像素子を保持して前記第1の移動体部の前記開口に配設される所望の大きさに形成された第3の移動体部と、前記第2の振動子の前記駆動部が押圧されて接触する摺動部と、該摺動部と相反する側に設けられて前記第1の移動体部が有するガイド部に係合して第2の方向に移動方向がガイドされる被ガイド部とを有し、前記第3の移動体部より剛性が高く、かつ、前記第3の移動体部より小さく形成されて該第3の移動体部に固定され、前記第2の振動子の楕円振動により駆動されて前記第1の移動体部に対して第2の方向に移動する第4の移動体部と、を備えることを特徴とする撮像装置。

技術分野

0001

本発明は、振動子楕円振動を利用して移動体を駆動して所定の方向に移動させる駆動装置および該駆動装置によりブレ補正するデジタルカメラ等の撮像装置に関するものである。

背景技術

0002

従来、ブレ補正機能を備える撮像装置として、例えばカメラがある。カメラが備えるブレ補正機能としては、カメラピッチ方向ブレ振動とカメラヨー方向のブレ振動とを角速度センサ等のブレ検出手段を用いて検出し、検出されたブレ信号に基づいて、ブレ打ち消す方向に撮像光学系の一部若しくは撮像素子撮影光軸に直交する平面内で水平方向および垂直方向にそれぞれ独立にシフトさせることで、撮像素子の撮像面上での像のブレを補正する手ブレ補正機能が知られている。

0003

このような手ブレ補正機能を実現する手ブレ補正機構においては、手ブレを補正するために撮影レンズの一部のレンズ、或いは撮像素子そのものを撮影光軸に直交する平面内で水平方向および垂直方向に移動する駆動手段が用いられている。この駆動手段は、手ブレに追随して動作させるために高い応答性と、精密駆動(微小駆動)と、電源を切っても移動体の位置が保持される自己保持性が要求される。

0004

このような要求に対して、特許文献1では、インパクトアクチュエータを用いた手ブレ補正機構が開示されている。また、特許文献2では、表面に楕円振動を発生する2つの振動子をシャフトに対して押圧させることで、振動子に対してシャフトをリニア駆動させる振動波リニアモータが開示されている。この振動波リニアモータによる駆動機構では、円柱状のシャフトが振動子によって相対移動され、シャフトに設けられた突起によりレンズ枠が駆動され、レンズ枠はレンズ枠用に設けられたガイド機構によって移動方向がガイドされて移動するように構成されている。

0005

特開2005−331549号公報
特開2006−67712号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、特許文献1に示されるインパクトアクチュエータを駆動機構として用いた手ブレ補正機構では、高い応答性と、精密駆動と、自己保持性は得られるが、慣性力を利用して駆動するため、小型で高い出力を得ることができないという問題がある。例えば、カメラ等においてCCD等の撮像素子の前面に防塵フィルタ等が一体化されて、比較的大きくて重い撮像ユニット駆動対象とする場合には不適となる。駆動力を上げるためには慣性質量を大きくする必要があり、駆動機構そのものが大きくなってしまう。また、摩擦力打ち勝つ慣性力により駆動する原理から、摩擦滑りによるエネルギー損失が必ず生ずるものであり、効率をあまり高くすることができないという根本的な不具合もある。

0007

一方、振動子の楕円振動を利用した、所謂振動波モータでは、効率が高く、大きな駆動力を得やすく、比較的大きくて重い撮像ユニット等の駆動に好適といえる。しかしながら、大きな駆動力を発生させるためには、振動子を移動体に対して大きな力で押圧する必要があり、移動体の剛性が低いと押圧力で撓んでしまい(振動波モータの振動振幅は元々数μm程度の小さなものであるため、数μm程度の撓みでも問題となる)、駆動機構の効率が低下したり、極端な場合には駆動力が吸収されることで動作しないといった問題が発生する。このような問題を防止するために、特許文献2に示されるように、振動子に直接接触する移動体である円柱状のシャフトは剛性が高くなるように形成して、実際に移動させる対象となるレンズ枠とは突起を介して駆動力を伝達して移動させる構成を採っている。このような構成では、レンズ枠側との駆動力伝達機構、レンズ枠側用のガイド機構等を別途必要とし、機構が複雑になるとともに大型で重いものとなってしまう問題がある。この点、レンズ枠等の移動対象物自体の剛性が高くなるように構成して振動子の楕円振動で直接駆動させるようにしてもよいが、形状、材質等によって決まる固有共振周波数を有するものであり振動子からの楕円振動による駆動力伝達に際して固有の振動を生ずる等の不具合を避けるために、必要以上に大型化・重量化させる必要があり、小型化の要請に反するものとなる。

0008

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、小型で駆動力が大きくて高効率な駆動装置および撮像装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る駆動装置は、所定の周波電圧印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる振動子と、前記振動子を保持する保持部を有する固定部材と、前記振動子の楕円振動により駆動されて前記固定部材に対して移動する移動体と、を備え、前記移動体は、前記駆動部が押圧されて接触する摺動部と、該摺動部と相反する側に設けられて前記固定部材が有するガイド部に係合して移動方向がガイドされる被ガイド部とを有し、前記第1の移動体部より剛性が高く、かつ、前記第1の移動体部より小さく形成されて該第1の移動体部に固定された第2の移動体部とからなることを特徴とする。

0010

また、本発明に係る駆動装置は、上記発明において、前記第2の移動体部と一体で移動する前記第1の移動体部は、前記固定部材の前記ガイド部と前記第2の移動体部の被ガイド部との係合により移動方向がガイドされることを特徴とする。

0011

また、本発明に係る駆動装置は、上記発明において、前記第1の移動体部は、樹脂材料アルミニウムまたはマグネシウムにより形成されていることを特徴とする。

0012

また、本発明に係る駆動装置は、上記発明において、前記第2の移動体部および前記振動子を挟んで前記ガイド部と相反する側から前記駆動部を前記摺動部に押圧するように前記振動子を付勢する付勢手段を備えることを特徴とする。

0013

また、本発明に係る駆動装置は、上記発明において、前記ガイド部と前記被ガイド部とは、移動方向に沿って1列に配列された転動体を有し、前記ガイド部から移動方向とは異なる方向の離れた位置で前記第1の移動体部と前記固定部材との間に付勢力による挟持状態で配設された位置決め用の1つの転動体を備えることを特徴とする。

0014

また、本発明に係る駆動装置は、所定の周波電圧が印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる第1の振動子と、前記第1の振動子を保持する第1の保持部を有する固定部材と、前記第1の振動子の前記駆動部が押圧され、かつ、前記固定部材が有するガイド部により第1の方向に移動方向が規制され、前記第1の振動子の楕円振動により駆動されて前記固定部材に対して第1の方向に移動する第1の移動体と、第2の保持部を有する前記第1の移動体に保持されて、所定の周波電圧が印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる第2の振動子と、前記第2の振動子の前記駆動部が押圧され、かつ、前記第1の移動体が有するガイド部により第1の方向と異なる第2の方向に移動方向が規制され、前記第2の振動子の楕円振動により駆動されて前記第1の移動体に対して第2の方向に移動する第2の移動体と、を備え、前記第1,第2の移動体のうち、少なくとも一方の移動体は、所望の大きさに形成された第1の移動体部と、前記駆動部が接触する摺動部と、該摺動部と相反する側に設けられて前記ガイド部に係合して移動方向がガイドされる被ガイド部とを有し、前記第1の移動体部より剛性が高く、かつ、前記第1の移動体部より小さく形成されて該第1の移動体部に固定された第2の移動体部とからなることを特徴とする。

0015

また、本発明に係る撮像装置は、当該撮像装置全体の動作を制御するマイクロコンピュータを備え、撮影光軸に直交する平面内で直交する第1の方向および第2の方向に撮像素子をブレを補償するように変位移動させる撮像装置において、前記マイクロコンピュータの指示に基づき所定の周波電圧が印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる第1の振動子と、前記第1の振動子を保持する第1の保持部を有して、撮像装置本体に固着された固定部材と、前記第1の振動子の前記駆動部が押圧され、かつ、前記固定部材が有するガイド部により第1の方向に移動方向が規制され、前記第1の振動子の楕円振動により駆動されて前記固定部材に対して第1の方向に移動する第1の移動体と、第2の保持部を有する前記第1の移動体に保持されて、前記マイクロコンピュータの指示に基づき所定の周波電圧が印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる第2の振動子と、前記第2の振動子の前記駆動部が押圧され、かつ、前記第1の移動体が有するガイド部により第2の方向に移動方向が規制され、前記第2の振動子の楕円振動により駆動されて前記第1の移動体に対して第2の方向に移動する、前記撮像素子を撮影光軸上に保持した第2の移動体と、を備え、前記第1,第2の移動体のうち、少なくとも一方の移動体は、所望の大きさに形成された第1の移動体部と、前記駆動部が接触する摺動部と、該摺動部と相反する側に設けられて前記ガイド部に係合して移動方向がガイドされる被ガイド部とを有し、前記第1の移動体部より剛性が高く、かつ、前記第1の移動体部より小さく形成されて該第1の移動体部に固定された第2の移動体部とからなることを特徴とする。

0016

また、本発明に係る撮像装置は、当該撮像装置全体の動作を制御するマイクロコンピュータを備え、撮影光軸に直交する平面内で直交する第1の方向および第2の方向に撮像素子をブレを補償するように変位移動させる撮像装置において、前記マイクロコンピュータの指示に基づき所定の周波電圧が印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる第1の振動子と、撮影光軸周りの開口を囲む枠形状に形成されるとともに前記第1の振動子を保持する第1の保持部を有して、撮像装置本体に固着された固定部材と、撮影光軸周りの開口を囲む枠形状で所望の大きさに形成された第1の移動体部と、前記第1の振動子の前記駆動部が押圧されて接触する摺動部と、該摺動部と相反する側に設けられて前記固定部材が有するガイド部に係合して第1の方向に移動方向がガイドされる被ガイド部とを有し、前記第1の移動体部より剛性が高く、かつ、前記第1の移動体部より小さく形成されて該第1の移動体部に固定され、前記第1の振動子の楕円振動により駆動されて前記固定部材に対して第1の方向に移動する第2の移動体部と、第2の保持部を有する前記第1の移動体部に保持されて、前記マイクロコンピュータの指示に基づき所定の周波電圧が印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる第2の振動子と、撮影光軸上に前記撮像素子を保持して前記第1の移動体部の前記開口に配設される所望の大きさに形成された第3の移動体部と、前記第2の振動子の前記駆動部が押圧されて接触する摺動部と、該摺動部と相反する側に設けられて前記第1の移動体部が有するガイド部に係合して第2の方向に移動方向がガイドされる被ガイド部とを有し、前記第3の移動体部より剛性が高く、かつ、前記第3の移動体部より小さく形成されて該第3の移動体部に固定され、前記第2の振動子の楕円振動により駆動されて前記第1の移動体部に対して第2の方向に移動する第4の移動体部と、を備えることを特徴とする。

発明の効果

0017

本発明に係る駆動装置および撮像装置によれば、効率が高く大きな駆動力を得やすい楕円振動を生ずる振動子を駆動源として用いる一方、移動体側は、移動対象物として所望の大きさに形成された第1の移動体部とこの第1の移動体部よりも小さな第2の移動体部との分割構造で両者を固定して一体化し、小さい方の第2の移動体部に大きな力の加わる摺動部と被ガイド部とを設けることで振動子からの駆動力伝達機能と移動方向ガイド機能とを集約させ、大きい方の第1の移動体部は第2の移動体部と一体となって単に追従移動するように構成し、小さい方の第2の移動体部側のみを剛性が高くなるように形成することで駆動力伝達の高効率化を図ることができる一方、第1の移動体部側は第2の移動体部側ほど高い剛性を必要とせず軽量な材質を用いて所望の大きさに形成すればよく、かつ、第1の移動体部の移動方向を規制する専用のガイド機構を要せず、全体として駆動力が大きくて高効率で小型・軽量化を図ることができるという効果を奏する。

発明を実施するための最良の形態

0018

以下、本発明に係る駆動装置および撮像装置を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態の撮像装置は、光電変換によって画像信号を得る撮像素子を含む撮像ユニットの手ブレ補正を行うための駆動装置を搭載したものであり、ここでは、一例としてレンズ交換可能な一眼レフレックス電子カメラ(デジタルカメラ)への適用例として説明する。なお、本発明は、実施の形態に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、種々の変形が可能である。

0019

まず、図1を参照して本実施の形態のカメラのシステム構成例について説明する。図1は、本実施の形態のカメラの主に電気的なシステム構成を概略的に示すブロック図である。本実施の形態のカメラは、カメラ本体としてのボディユニット100と、アクセサリ装置の一つである交換レンズとしてのレンズユニット10とによりシステム構成されている。

0020

レンズユニット10は、ボディユニット100の前面に設けられた図示しないレンズマウントを介して着脱自在である。レンズユニット10の制御は、自身が有するレンズ制御用マイクロコンピュータ(以下、“Lucom”と称する)5が行う。ボディユニット100の制御は、ボディ制御用マイクロコンピュータ(以下、“Bucom”と称する)50が行う。これらLucom5とBucom50とは、ボディユニット100にレンズユニット10を装着した状態において通信コネクタ6を介して通信可能に電気的に接続される。そして、カメラシステムとして、Lucom5がBucom50に従属的に協働しながら稼動するように構成されている。

0021

レンズユニット10は、撮影レンズ1と絞り3を備える。撮影レンズ1は、レンズ駆動機構2内に設けられた図示しないDCモータによって駆動される。絞り3は、絞り機構4内に設けられた図示しないステッピングモータによって駆動される。Lucom5は、Bucom50の指令に基づいてこれら各モータを制御する。

0022

ボディユニット100内には、以下のような構成部材が図示の如く配設されている。例えば、光学系としての一眼レフ方式の構成部材(ペンタプリズム12、クイックリターンミラー11、接眼レンズ13、サブミラー11a)と、撮影光軸上のフォーカルプレーン式のシャッタ15と、サブミラー11aからの反射光束を受けてデフォーカス量を検出するためのAFセンサユニット16が設けられている。AFセンサユニット16は、位相差検出方式によるもので、単レンズ16aと反射ミラー16bとCCD等によるAFセンサ16cとを備える。

0023

また、AFセンサユニット16を駆動制御するAFセンサ駆動回路17と、クイックリターンミラー11を駆動制御するミラー駆動機構18と、シャッタ15の先幕後幕を駆動するばねをチャージするシャッタチャージ機構19と、これら先幕と後幕の動きを制御するシャッタ制御回路20と、ペンタプリズム12からの光束を検出する測光センサ21aに基づき測光処理を行う測光回路21が設けられている。

0024

撮影光軸上には、上述の光学系を通過した被写体像を光電変換するための撮像ユニット30が設けられている。撮像ユニット30は、撮像素子であるCCD31やその前面に配設された光学ローパスフィルタLPF)32、防塵フィルタ33をユニットとして一体化してなるものである。防塵フィルタ33の周縁部には、圧電素子34が取り付けられている。圧電素子34は、2つの電極を有しており、防塵フィルタ制御回路48によって圧電素子34を所定の周波数で振動させることで防塵フィルタ33を振動させることで、フィルタ表面に付着した塵を除去し得るように構成されている。撮像ユニット30に対しては、後述する手ブレ補正用の防振ユニットが付加されている。

0025

また、本実施の形態のカメラシステムは、CCD31に接続したCCDインターフェース回路23と、液晶モニタ24、記憶領域として機能するSDRAM25、Flash ROM26などを利用して画像処理する画像処理コントローラ28とを備え、電子撮像機能とともに電子記録表示機能を提供できるように構成されている。ここで、記録メディア27は、各種のメモリカード外付けのHDD等の外部記録媒体であり、通信コネクタを介してカメラ本体と通信可能かつ交換可能に装着される。そして、この記録メディア27に撮影により得られた画像データが記録される。その他の記憶領域としては、カメラ制御に必要な所定の制御パラメータを記憶する、例えばEEPROMからなる不揮発性メモリ29がBucom50からアクセス可能に設けられている。

0026

Bucom50には、当該カメラの動作状態表示出力によってユーザへ告知するための動作表示用LCD51および動作表示用LED51aと、カメラ操作SW52とが設けられている。カメラ操作SW52は、例えばレリーズSW、モード変更SWおよびパワーSWなど、当該カメラを操作するために必要な操作釦を含むスイッチ群である。さらに、電源としての電池54と、電池54の電圧を当該カメラシステムを構成する各回路ユニットが必要とする電圧に変換して供給する電源回路53が設けられ、外部電源からジャックを介して電流が供給されたときの電圧変化を検知する電圧検出回路も設けられている。

0027

上述のように構成されたカメラシステムの各部は、概略的には以下のように稼動する。まず、画像処理コントローラ28は、Bucom50の指令に従ってCCDインターフェース回路23を制御してCCD31から画像データを取り込む。この画像データは画像処理コントローラ28でビデオ信号に変換され、液晶モニタ24で出力表示される。ユーザは、この液晶モニタ24の表示画像から、撮影した画像イメージを確認できる。

0028

SDRAM25は、画像データの一時的保管メモリであり、画像データが変換される際のワークエリアなどに使用される。また、画像データは、JPEGデータに変換された後、記録メディア27に保管される。

0029

ミラー駆動機構18は、クイックリターンミラー11をアップ位置ダウン位置へ駆動するための機構であり、このクイックリターンミラー11がダウン位置にある時、撮影レンズ1からの光束はAFセンサユニット16側とペンタプリズム12側へと分割されて導かれる。AFセンサユニット16内のAFセンサからの出力は、AFセンサ駆動回路17を介してBucom50へ送信されて周知の測距処理が行われる。一方、ペンタプリズム12を通過した光束の一部は測光回路21内の測光センサ21aへ導かれ、ここで検知された光量に基づき周知の測光処理が行われる。

0030

次に、図2を参照してCCD31を含む撮像ユニット30について説明する。図2は、撮像ユニット30の構成例を示す縦断側面図である。撮像ユニット30は、撮影光学系を透過し自己光電変換面上に照射された光に対応した画像信号を得る撮像素子としてのCCD31と、CCD31の光電変換面側に配設され、撮影光学系を透過して照射される被写体光束から高周波成分を取り除く光学ローパスフィルタ(LPF)32と、この光学LPF32の前面側において所定間隔をあけて対向配置された防塵フィルタ33と、この防塵フィルタ33の周縁部に配設されて防塵フィルタ33に対して所定の振動を与えるための圧電素子34とを備える。

0031

ここで、CCD31のCCDチップ31aは固定板35上に配設されたフレキシブル基板31b上に直接実装され、フレキシブル基板31bの両端から出た接続部31c,31dが主回路基板36に設けられたコネクタ36a,36bを介して主回路基板36側と接続されている。また、CCD31が有する保護ガラス31eは、スペーサ31fを介してフレキシブル基板31b上に固着されている。

0032

また、CCD31と光学LPF32との間には、弾性部材等からなるフィルタ受け部材37が配設されている。このフィルタ受け部材37は、CCD31の前面側周縁部で光電変換面の有効範囲を避ける位置に配設され、かつ、光学LPF32の背面側周縁部の近傍に当接することで、CCD31と光学LPF32との間を略気密性が保持されるように構成されている。そして、CCD31と光学LPF32とを気密的に覆うホルダ38が配設されている。ホルダ38は、撮影光軸周りの略中央部分に矩形状の開口38aを有し、この開口38aの防塵フィルタ33側の内周縁部には断面が略L字形状の段部38bが形成され、開口38aに対してその後方側から光学LPF32およびCCD31が配設されている。ここで、光学LPF32の前面側周縁部を段部38bに対して略気密的に接触させるように配置することで、光学LPF32は段部38bによって撮影光軸方向における位置規制がなされ、ホルダ38の内部から前面側に対する抜け止めがなされる。

0033

一方、ホルダ38の前面側の周縁部には、防塵フィルタ33を光学LPF32の前面に所定間隔あけて保持するために段部38b周りで段部38bよりも前面側に突出させた防塵フィルタ受け部38cが全周に亘って形成されている。全体として円形ないしは多角形の板状に形成された防塵フィルタ33は、板ばね等の弾性体によって形成されてねじ39で防塵フィルタ受け部38cに固定された押圧部材40による押圧状態で防塵フィルタ受け部38cに支持される。ここで、防塵フィルタ33の背面側の外周縁部に配設された圧電素子34部分には、防塵フィルタ受け部38cとの間に環状のシール41が介在され、気密状態が確保されている。撮像ユニット30は、このようにしてCCD31を搭載する所望の大きさに形成されたホルダ38を備える気密構造に構成されている。

0034

次に、本実施の形態のカメラの手ブレ補正機能について説明する。本実施の形態では、撮影光軸の方向をZ軸方向とした場合、撮影光軸に直交するXY平面内で直交する第1の方向であるX軸方向および第2の方向であるY軸方向に撮像素子であるCCD31をブレを補償するように変位移動させるものであり、手ブレ補正用の駆動装置を含む防振ユニットは、所定の周波電圧が印加されることにより駆動部に楕円振動を生ずる振動子を駆動源として用い、撮像ユニット30中のCCD31を搭載したホルダ38を移動対象物として構成される。

0035

まず、本実施の形態の駆動装置で駆動源として用いる振動子の動作原理について説明する。図3は、振動子の動作原理を示す模式図である。振動子200は、所定の大きさで矩形状に形成された圧電体201と、この圧電体201の片面側に片寄らせて分極により中心対称に形成された一対の駆動電極202,203と、駆動電極202,203に対応する圧電体201の表面位置に設けられた駆動部としての駆動子204,205とを備える。駆動電極202に+の電圧を印加すると、図3(a)に示すように、分極構造の駆動電極202部分が伸びるように変形する一方、その背面側の圧電体201部分は伸びるように変形しないので全体として円弧状に変形する。逆に、駆動電極202に−の電圧を印加すると、図3(c)に示すように、分極構造の駆動電極202部分が縮むように変形する一方、その背面側の圧電体201部分は縮まないので全体として、図3(a)とは逆向きの円弧状に変形する。駆動電極203側でも同様である。

0036

そこで、駆動子204,205の表面に楕円振動を発生させるには、圧電体201の分極された一方の駆動電極202に所定周波数正弦波による周波電圧を印加するととともに、他方の駆動電極203に駆動電極202に印加する周波電圧の周波数と同じ周波数で位相のずれた正弦波による周波電圧を印加する。印加する周波電圧の周波数は、圧電体201の中央が屈曲振動の節となり、駆動子204,205部分が屈曲振動の腹となり、かつ、圧電体201の縦振動の節が屈曲振動の節と一致するような所定の数値に設定する。すると、印加する周波電圧の+,−の変化に伴い、振動子200は、図3(b)に示す復元状態を含めて、図3(a)〜(c)に示す屈曲振動を繰り返し、駆動子204,205の表面には楕円振動が発生する。よって、振動子200の駆動子204,205側に駆動対象となる移動体を押圧接触させて配設することで、移動体は駆動子204,205の表面に生ずる楕円振動の向きに従い移動することとなる。

0037

この際、駆動電極202,203に印加する周波電圧の位相差を変えることで、駆動子204,205の表面に発生する楕円振動の形状を変えることが可能であり、これにより振動子200に駆動されて移動する移動体の移動速度を変えることができる。例えば、周波電圧の位相差が0°であれば速度は0であるが、位相差を増やすと速度は次第に上がり、位相差90°で最大速度となり、また、90°を超えて位相差を大きくすると逆に速度は次第に下がり、位相差180°では再び速度0となる。位相差を負の値にすると、駆動子204,205に発生する楕円振動の回転方向逆転し、移動体を逆方向に駆動することが可能となる。この場合も、位相差−90°のときに最大速度となる。

0038

つづいて、このような振動子を駆動源として用いる本実施の形態の防振ユニットについて図4図7を参照して説明する。図4は、本実施の形態の防振ユニットの構成例を示す分解斜視図であり、図5は、図4に示す各部の形状を簡略化して示す防振ユニットの概略側面図であり、図6は、図5中のX軸駆動機構部を抽出し拡大して示す概略側面図であり、図7は、そのガイド軸受構造を示す断面図である。

0039

まず、本実施の形態の防振ユニット300は、光学LPF32、防塵フィルタ33等ともにCCD31を搭載したホルダ38をX軸方向およびY軸方向に移動させる最終的な移動対象物とするものであり、撮影光軸周りの開口301aを囲む枠部301bを有する枠形状でホルダ38をY軸方向に移動可能に搭載するよう所望の大きさに形成されたX枠(第1の移動体部)301と、撮影光軸周りの開口302aを囲む枠部302bを有する枠形状でX枠301をX軸方向に移動可能に搭載するよう所望の大きさに形成されて図示しないカメラ本体に固着されたフレーム(固定部材)302と、を備える。

0040

そして、X枠301をフレーム302に対してX軸方向に変位移動させるX軸駆動機構部310xと、ホルダ38をX枠301に対してY軸方向に変位移動させるY軸駆動機構310yとを備え、ホルダ38をX枠301とともにフレーム302に対してX軸方向に変位移動させるとともにX枠301に対してY軸方向に変位移動させることにより、ホルダ38に搭載されたCCD31はXY平面内でX軸方向およびY軸方向にブレを補償するように変位移動される。

0041

ここで、X軸駆動機構部310xの構成について説明する。X軸駆動機構部310xは、X軸振動子(第1の振動子)320xと、X枠301に一体に固定されてX枠301とともに駆動対象となる移動体(第1の移動体)311xを構成する摺動体(第2の移動体部)330xと、X軸振動子320xを摺動体330x側に付勢する押圧機構(付勢手段)340xとを備える。

0042

X軸振動子320xは、図3で説明した振動子200の動作原理に従い、所定の周波電圧が印加されることにより楕円振動が発生する駆動子(駆動部)321x,322xを矩形状の圧電体323xの片面に備える。X軸振動子320xは、圧電体323xの駆動子321x,322xと相反する側の中央位置に振動子ホルダ324xを有し、振動子ホルダ324xに形成された突起325xがフレーム302の溝342x(保持部)に嵌合することで、X軸振動子320xはX軸方向の移動が規制されるように位置決めされて保持されている。このような構成により駆動子321x,322xに生じる楕円振動による駆動力がX軸方向に作用する。

0043

また、摺動体330xは、軸受け(被ガイド部)331x上に摺動板(摺動部)332xを固着してなる。軸受け331xは、X軸振動子320xの駆動子321x,322xが押圧されて摺動板332xに接触する位置でX枠301の一部に対して例えばビス333xにより一体となるように固定されている。なお、X枠301に対する摺動体330xの固定は、ビス止めに限らず、接着等であってもよく、固定方式は、特に問わない。ここで、摺動体330xは、図4からも明らかなように、所望の大きさに形成されたX枠301に比して小さな大きさ(X軸振動子320x相当の大きさ)で形成されたものである。また、X枠301が樹脂材料やアルミニウム合金、または振動吸収性の高いマグネシウム合金等を用いて形成されているのに対して、摺動板332xは耐磨耗性を有するセラミックス等を用いてX枠301よりも剛性が高くなるように形成され、軸受け331xは、フェライト系のステンレス等の焼入れ可能な材質に焼入れをして剛性を高めたものである。

0044

また、フレーム302は、フレーム302に形成された開口形状取付部に配置されて摺動体330xの軸受け331xに対向するようにビス303xで固定された軸受け(ガイド部)304xを備える。この軸受け304xには、図7に示すように、X軸方向に沿わせたV溝305xが、磨耗防止用のV溝板306xを固着して形成されている。軸受け331xには、図7に示すように、軸受け304xのV溝305x(V溝板306x)に対向するV溝334xが形成されている。ここで、リテーナ335xで位置決めされた2個のボール336x(転動体)をV溝305x,334x間に挟み込ませることにより、軸受け304x,331xは、X軸方向に沿って1列に配列された2個のボール336xを有する構造とされている。2個のボール336xは、図6等に示すように、駆動子321x,322x直下となる位置付近に位置決めされており、リテーナ335xによりX軸方向の移動が規制されている。なお、転動体としてはボールに限らず、ローラでもよい。

0045

押圧機構340xは、スペーサ343xを介して一端がビス344xによりフレーム302に固定されてX軸振動子320xを保持する押圧板341xと、この押圧板341xの他端側をフレーム302に固定するビス345x周りにスペーサ346xを介して配設されX軸振動子320xの駆動子321x,322xが摺動板332xに押圧接触するように押圧板341xを付勢する押圧ばね347xとを備える。押圧機構340xによる押圧力は、15N(ニュートン)程度の非常に大きな力に設定されている。

0046

なお、軸受け331xはボール336xの中心を通り、V溝334xに平行な軸周りに回転可能であるが、軸受け331xがX枠301に一体化され、軸受け331xからX軸方向とは異なる方向の離れた位置(枠部302b上で最も離れた、ほぼ対角位置)でフレーム302とX枠301との間に1つのボール307x(転動体)が配設されている。このボール307xは、ボール307x近傍でフレーム302とX枠301との間に係止させたばね308xによる付勢力で挟持状態に維持され、フレーム302に対するX枠301の撮影光軸(Z軸)方向の間隔を維持するように位置決めする。ここで、ばね308xの付勢力は、ボール307xの挟持状態を維持できればよく、押圧ばね347xの付勢力に比して数段弱く設定されている。これにより、X枠301と摺動体330xとからなる移動体311xは、フレーム302に対して2個のボール336xと1個のボール307xとによる3点支持で移動し得る構成とされている。また、ボール307xをボール336xに対して、撮影光軸及び開口301aを挟んで反対側に配することで、ボール307xとボール336xとの距離を離間することができるので、安定した3点支持構造とすることができる。このように本実施の形態によれば、3つのボール(転動体)で、移動体311xの移動方向のガイドを行うとともに傾きをも規定することができ、安定した駆動が可能となる。

0047

一方、Y軸駆動機構部310yも、基本構造はX軸駆動機構部310xと同様であり、同一または対応する部分には同一符号に添え字yを付して示し、説明も省略する。なお、Y軸駆動機構部310yは、フレーム302に代えてX枠301を固定部材とし、X枠301に代えてホルダ38を移動対象となる第1の移動体部(または第3の移動体部)とするものであり、ホルダ38には一体に固定されてホルダ38とともに駆動対象となる移動体(第2の移動体)311yを構成する摺動体(第2の移動体部または第4の移動体部)330yを備える。

0048

また、本実施の形態の防振ユニット300は、ボディユニット100のX軸周りのブレ(ピッチ方向のブレ)を検出するX軸ジャイロ350xとボディユニット100のY軸周りのブレ(ヨー方向のブレ)を検出するY軸ジャイロ350yとがフレーム302に配設されている。また、フレーム302に配設させたホール素子351とホール素子351に対向するようにホルダ38の一部に配設させたマグネット352とからなる位置検出センサ353を備える。そして、これらX軸ジャイロ350x、Y軸ジャイロ350yおよび位置検出センサ353からの信号に基づきX軸振動子320x、Y軸振動子320yに対する振動子駆動回路354を制御する防振制御回路355を備える。防振制御回路355は、Bucom50からの指示に従い制御動作を実行する。

0049

次に、X軸駆動機構310xの動作について説明する。X軸振動子320xに所定の周波電圧を印加して駆動子321x,322xに楕円振動を発生させると、X軸振動子320xの駆動子321x,322xが押圧機構340による強い付勢力で摺動板332xに押圧接触しているので、摺動体330xは駆動子321x,322xの楕円振動の回転方向に駆動される。

0050

この際、X軸振動子320xに加える押圧力は強いため、仮に、摺動体330xを構成する摺動板332xや軸受け331xの剛性が弱いと、図8中に仮想線で示すように、付与する押圧力により摺動板332xや軸受け331xが撓んでしまい、駆動子321x,322xと摺動板332xとが片当りして動作が不安定になったり、動作しなくなってしまう。

0051

この点、本実施の形態では、摺動体330xを構成する摺動板332xおよび軸受け331xの剛性が高いため、駆動子321x,322xと摺動板332xとの押圧接触状態が安定し、楕円振動に伴う駆動力が摺動板332xに確実に伝達され、高効率で楕円振動の回転方向に駆動することができる。この際、摺動板332xを有する摺動体330x側はフレーム302に対して面接触ではなく、軸受け331x,304x部分でのボール336xによる転動方式で接触しているので、押圧力が強くても摺動体330xはフレーム302に対して摩擦の少ない状態で確実に移動することとなる。そして、軸受け331x,304xは、X軸方向に沿った1列のボールベアリング軸受構造からなるので、摺動体330xはX軸振動子320xによる駆動を受けた場合にX軸方向にのみ移動する。このように摺動体330xが移動すると、摺動体330xが固定されたX枠301も、摺動体330xと一体となってX軸方向に移動する。すなわち、X枠330xの移動方向も、X軸方向に沿った1列のボールベアリング軸受構造からなる軸受け331x,304x同士の係合によりガイドされる。

0052

このような動作において、軸受け331xはボール336xの中心を通り、V溝334xに平行な軸周りに回転可能であるが、軸受け331xがX枠301に一体化され、軸受け331xからX軸方向とは異なる方向の離れた位置でフレーム302とX枠301との間に1つのボール307xが配設され、X枠301と摺動体330xとからなる移動体311xが、フレーム302に対して2個のボール336xと1個のボール307xとによる離れた位置での3点支持とされているので、V溝334xに平行な軸周りの回転による煽りを生ずることなく安定してフレーム302上をX軸方向に移動する。よって、X軸振動子320xに対する強い押圧部分ガイド支持機構が、軸受け331x,304xによるX軸方向に沿った1列のボールベアリング軸受構造で済み、小型化・構造単純化が可能となる。

0053

Y軸駆動機構310yも、X軸駆動機構310xの場合と同様に動作する。

0054

次に、手ブレ補正動作について説明する。カメラ操作SW52中の図示しない手ブレ補正SWがオンされており、図示しないメインSWがオンされると、Bucom50から防振制御回路355に対して、振動子駆動回路354が初期動作を実行する信号が伝達され、振動子駆動回路354からX軸振動子320xおよびY軸振動子320yに所定の周波電圧が印加され、CCD31の中心が撮影光軸上にくるようにX枠301およびホルダ38がX軸方向およびY軸方向に駆動される。

0055

そして、X軸ジャイロ350x、Y軸ジャイロ350yによって検出されるボディユニット100のブレ信号を防振制御回路355に取り込む。ここで、X軸ジャイロ350x、Y軸ジャイロ350yでは、その一方の軸周りのブレを検出する角速度センサから出力された信号が、処理回路信号増幅後、A/D変換されて防振制御回路355に入力される。

0056

防振制御回路355では、X軸ジャイロ350x、Y軸ジャイロ350yの出力信号に基づきブレ補正量演算し、演算されたブレ補正量に応じた信号を振動子駆動回路354に出力する。CCD31を搭載したホルダ38およびX枠301は、振動子駆動回路354によって生成される電気信号によって動作するY軸振動子320y、X軸振動子320xによって駆動される。CCD31(ホルダ38)の駆動位置は、位置検出センサ353によって検出され、防振制御回路355に送られフィードバック制御が行われる。

0057

すなわち、防振制御回路355では、入力されたX軸ジャイロ350x、Y軸ジャイロ350yからの信号(以下、「ブレ信号」または「ブレ角速度信号」ともいう)に基づいて基準値を演算する。基準値の演算は、カメラの主電源投入してから静止画撮影のための露光を行うまでの間、行う。この演算としては、比較的長時間のブレ信号の移動平均値を算出する方法、またはカットオフ周波数が比較的低いローパスフィルタによりDC成分を求める方法等があり、何れかの方法を用いればよい。この演算により求めた基準値をブレ信号より差分することにより、ブレ信号の低周波成分が除去された信号が得られる。そして、この信号と位置検出センサ353の出力信号とに基づいて振動子駆動回路354が制御されて、CCD31(ホルダ38)の位置をブレを補償するように移動させる。

0058

ここで、静止画撮影時の補正動作について図9を参照して説明する。図9は、静止画撮影時の補正動作を示す概略フローチャートである。なお、本動作は、レリーズSWにより撮影準備開始が指示される前(IR ON前)においては行われず、レリーズSWにより撮影準備開始が指示されると(1R ONになると)、開始する。

0059

本動作が開始されると、上述の基準値を用いて補正量を演算し、算出された補正量に従ってブレ補正駆動を開始する(ステップS11)。続いて、レリーズSWによる撮影準備開始指示解除されたか(1R OFFになったか)否かを判定し(ステップS12)、解除された場合には(ステップS12;Yes)、ステップS11で開始されたブレ補正駆動を停止するとともにCCD31をセンタリングし(ステップS17)、撮影準備開始の指示待ち状態(1R待ち状態)となる。

0060

一方、レリーズSWによる撮影準備開始指示が解除されない場合には(ステップS12;No)、続いて、レリーズSWにより撮影開始が指示されたか(2R ONになったか)否かを判定し(ステップS13)、指示されない場合には(ステップS13;No)、ステップS12に戻り、指示待ち状態で待機する。レリーズSWにより撮影開始が指示された場合には(ステップS13;Yes)、ステップS11で開始されたブレ補正駆動を停止するとともにCCD31をセンタリングする(ステップS14)。続いて、保持された基準値を用いて補正量を演算し、その補正量に従ってブレ補正駆動を開始する(ステップS15)。そして、露光を行い(ステップS16)、露光が終了すると、ブレ補正駆動を停止するとともにCCD31をセンタリングし(ステップS17)、撮影準備開始の指示待ち状態(1R待ち状態)となる。

0061

本実施の形態によれば、効率が高く大きな駆動力を得やすい楕円振動を生ずる振動子320x,320yを駆動源として用いる一方、移動体311x,311y側は、本来の移動対象物として所望の大きさに形成されたX枠301やホルダ38のような第1の移動体部とこの第1の移動体部よりも小さな摺動体330xや摺動体330yのような第2の移動体部との分割構造で両者を固定して一体化し、小さい方の第2の移動体部に摺動板332x,332yと軸受け331x,331yとを設けることで振動子320x,320yからの駆動力伝達機能と移動方向ガイド機能とを集約させ、大きい方の第1の移動体部は第2の移動体部と一体となって単に追従移動するように構成し、小さい方の第2の移動体部側のみを剛性が高くなるように形成することで駆動力伝達の高効率化を図ることができる一方、第1の移動体部側は第2の移動体部側ほどの高い剛性を必要とせず軽量な材質により所望の大きさに形成すればよく、かつ、第1の移動体部の移動方向を規制する専用のガイド機構を要せず、全体として駆動力が大きくて高効率で小型・軽量化を図ることができる。

図面の簡単な説明

0062

本発明の実施の形態のカメラの主に電気的なシステム構成を概略的に示すブロック図である。
撮像ユニットの構成例を示す縦断側面図である。
振動子の動作原理を示す模式図である。
防振ユニットの構成例を示す分解斜視図である。
図4に示す各部の形状を簡略化して示す防振ユニットの概略側面図である。
図5中のX軸駆動機構部を抽出し拡大して示す概略側面図である。
ガイド軸受構造を示す断面図である。
振動子に対する押圧力により撓みが生ずる様子を示す説明図である。
静止画撮影時の補正動作を示す概略フローチャートである。

符号の説明

0063

31 CCD
38ホルダ
50 Bucom
301 X枠
302フレーム
304x,304y軸受け
307x,307yボール
320x X軸振動子
320y Y軸振動子
321x,322x駆動子
321y,322y 駆動子
330x,330y摺動体
331x,331y 軸受け
332x,332y摺動板
336x,336y ボール
340x,340y押圧機構
342x,342y 保持部

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