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技術 信号処理装置

出願人 三菱電機株式会社
発明者 大森康伸
出願日 2006年12月28日 (13年4ヶ月経過) 出願番号 2006-355315
公開日 2008年7月17日 (11年9ヶ月経過) 公開番号 2008-167227
状態 未査定
技術分野 時分割方式以外の多重化通信方式
主要キーワード 固定時間長 H方式 自己相関演算処理 到来パルス パルス繰返し間隔 出現周期 送信チップ 一定性
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年7月17日)のものです。
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図面 (8)

課題

MCA信号やFH信号を対象信号として、チャンネル切り替え諸元について既知でない場合、一連の信号を検出して対象信号の諸元を知るのは、今まで困難であった。

解決手段

受信機から得られる信号をデジタルサンプル信号に変換する標本化手段13と、所望信号不要信号かの区別無く、充分な受信電力が認められるデジタルサンプル信号に対して受信周波数帯域継続時間で制限して、その開始時刻と継続時間と受信周波数を抽出して出力する信号抽出手段14と、開始時刻と継続時間と受信周波数にもとづいて頻度分布推定するヒストグラム生成手段15と、頻度分布に基づいて所望信号の有無の判定やその繰返し周期周波数間隔を推定する信号判定手段16とを設け、所望信号の検出と諸元(繰返し周期や周波数チャンネル間隔)の分析をするようにした。

概要

背景

通信方式の中にはMCA(Multi Channel Access)方式やFH(FrequencyHopping)方式など、送信信号搬送波周波数(以下では、送信周波数あるいは周波数記述することがある)を時刻によって切り替える方式がある。つまり、送信周波数が切り替わる時刻情報周波数情報既知であれば、その既知の情報に従って、決められた時刻に受信機受信周波数を決められた周波数に切り替えれば、途切れなく受信できる。
例えば、FH方式では、チャンネル数Mを多くして、チャンネル選択順序単調でないようにすることで、秘匿性の高い通信を実現する。チャンネルの選択順序とその時刻は、送信局受信局では既知であるが、第3者には知らされていない。
また、MCA方式では、逐次、個々の通信に対してチャンネルを割り当てることで、周波数帯域を有効に活用する。チャンネルの割当とタイミングは、MCA通信の手順によって制御および通知されるが、第3者には知り得ない場合が多い。
このように、送信周波数が切り替わる時刻情報と周波数情報を予め知り得ない場合には、途切れのない受信を再生するために、受信帯域が広い受信機で予め様々な信号を受信し、その受信信号の中から連続性の良い信号を取捨選択しなければならない。

所望信号とそれ以外の信号とが混在する受信信号から所望信号を検出する信号処理装置の1つとして、複数のパルス列の混在した到来パルスの信号から、特定のパルス列の周期すなわちPRI(Pulse Repetition Interval=パルス繰返し間隔)を推定して所望信号を検出するものが従来から知られている。この技術は図7に示すように、周期τ1で繰り返されるパルス列の中に不要信号ノイズなど)が紛れ込んでいる入力に対して処理をすることで、周期τに対する頻度に相当する値の分布を出力し、周期τ1の信号が推定可能になる。自己相関演算処理では、相関時間(あるいは周期)τ1×N(Nは2以上の整数)にも分布のピークが現れて、虚像として働き、誤って周期τ1×Nのパルスが繰り返されて受信されていると誤推定する不都合があるが、PRI変換の場合はこのような誤推定を防げる点にある。(例えば、特許文献1参照)

また複数のレーダ放射するパルスを受信し、混在して受信した複数のパルス列をレーダ毎に分類するものも従来から知られている。この技術は、受信帯域が広い受信機で予め様々な信号を受信し、その受信信号からレーダパルスの搬送波周波数及びパルス幅などのパルス内特徴を抽出し、このパルス内特徴の類似性からパルスを分類する方法、またはレーダパルスの到来時刻規則性を利用してパルスを分類する方法、またはパルス内特徴の類似性とパルスの到来時刻の規則性を併用して分類する方法などである。
これらの方法は、実際には、固定時間長送信区間(以下では、送信チップあるいはチップと記述することがある)に分割して送信することが多いが、この固定時間長で決まる出現周期チップ長一定性を活用して連続性の良い信号を取捨選択している。(例えば、特許文献2参照)

特公昭62−26603号公報
特開2001−147264号公報

概要

MCA信号やFH信号を対象信号として、チャンネル切り替え諸元について既知でない場合、一連の信号を検出して対象信号の諸元を知るのは、今まで困難であった。受信機から得られる信号をデジタルサンプル信号に変換する標本化手段13と、所望信号か不要信号かの区別無く、充分な受信電力が認められるデジタルサンプル信号に対して受信周波数帯域継続時間で制限して、その開始時刻と継続時間と受信周波数を抽出して出力する信号抽出手段14と、開始時刻と継続時間と受信周波数にもとづいて頻度分布を推定するヒストグラム生成手段15と、頻度分布に基づいて所望信号の有無の判定やその繰返し周期周波数間隔を推定する信号判定手段16とを設け、所望信号の検出と諸元(繰返し周期や周波数チャンネル間隔)の分析をするようにした。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

雑音が混在する信号から等間隔の周波数で構成されるチャンネルで送信される所望信号の存在を検出する信号処理装置において、受信した信号をデジタルサンプル信号に変換する標本化手段と、この標本化手段で標本化されたデジタルサンプル信号から、受信周波数帯域及び継続時間で制限して、前記デジタルサンプル信号の開始時刻と継続時間と受信周波数を抽出する信号抽出手段と、この信号抽出手段で抽出された開始時刻と継続時間と受信周波数に基づいて頻度分布推定するヒストグラム生成手段と、このヒストグラム生成手段により推定された頻度分布に基づいて所望信号の有無を判定する信号判定手段とを備えた信号処理装置。

請求項2

所望信号は、繰り返し周期と継続時間の信号が等間隔に設定されている周波数チャンネルの中で周波数を随時切り替えている信号であることを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。

請求項3

信号判定手段は、ヒストグラム生成手段により推定された頻度分布に基づいて所望信号の繰返し周期及び周波数間隔を推定するようにした請求項1または請求項2に記載の信号処理装置。

請求項4

信号抽出手段は、標本化手段で標本化されたデジタルサンプル信号から、所望信号か不要信号かの区別なく、充分な受信電力が認められる信号に対して、前記デジタルサンプル信号の開始時刻と継続時間と受信周波数を抽出するようにした請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の信号処理装置。

請求項5

ヒストグラム生成手段は、繰り返し周期と周波数間隔の2つのパラメータに基づく区間から、その区間に累積する値に基づいて頻度分布を推定するようにした請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の信号処理装置。

技術分野

0001

この発明は、受信機信号処理装置に関するものである。特に、同系列受信信号において、受信周波数時刻によって切り替わる信号を扱うものに関するものであり、周波数切り替わり既知でなくても一連所望信号を検出することができる信号処理装置に関するものである。

背景技術

0002

通信方式の中にはMCA(Multi Channel Access)方式やFH(FrequencyHopping)方式など、送信信号搬送波周波数(以下では、送信周波数あるいは周波数と記述することがある)を時刻によって切り替える方式がある。つまり、送信周波数が切り替わる時刻情報周波数情報が既知であれば、その既知の情報に従って、決められた時刻に受信機の受信周波数を決められた周波数に切り替えれば、途切れなく受信できる。
例えば、FH方式では、チャンネル数Mを多くして、チャンネル選択順序単調でないようにすることで、秘匿性の高い通信を実現する。チャンネルの選択順序とその時刻は、送信局受信局では既知であるが、第3者には知らされていない。
また、MCA方式では、逐次、個々の通信に対してチャンネルを割り当てることで、周波数帯域を有効に活用する。チャンネルの割当とタイミングは、MCA通信の手順によって制御および通知されるが、第3者には知り得ない場合が多い。
このように、送信周波数が切り替わる時刻情報と周波数情報を予め知り得ない場合には、途切れのない受信を再生するために、受信帯域が広い受信機で予め様々な信号を受信し、その受信信号の中から連続性の良い信号を取捨選択しなければならない。

0003

所望信号とそれ以外の信号とが混在する受信信号から所望信号を検出する信号処理装置の1つとして、複数のパルス列の混在した到来パルスの信号から、特定のパルス列の周期すなわちPRI(Pulse Repetition Interval=パルス繰返し間隔)を推定して所望信号を検出するものが従来から知られている。この技術は図7に示すように、周期τ1で繰り返されるパルス列の中に不要信号ノイズなど)が紛れ込んでいる入力に対して処理をすることで、周期τに対する頻度に相当する値の分布を出力し、周期τ1の信号が推定可能になる。自己相関演算処理では、相関時間(あるいは周期)τ1×N(Nは2以上の整数)にも分布のピークが現れて、虚像として働き、誤って周期τ1×Nのパルスが繰り返されて受信されていると誤推定する不都合があるが、PRI変換の場合はこのような誤推定を防げる点にある。(例えば、特許文献1参照)

0004

また複数のレーダ放射するパルスを受信し、混在して受信した複数のパルス列をレーダ毎に分類するものも従来から知られている。この技術は、受信帯域が広い受信機で予め様々な信号を受信し、その受信信号からレーダパルスの搬送波周波数及びパルス幅などのパルス内特徴を抽出し、このパルス内特徴の類似性からパルスを分類する方法、またはレーダパルスの到来時刻規則性を利用してパルスを分類する方法、またはパルス内特徴の類似性とパルスの到来時刻の規則性を併用して分類する方法などである。
これらの方法は、実際には、固定時間長送信区間(以下では、送信チップあるいはチップと記述することがある)に分割して送信することが多いが、この固定時間長で決まる出現周期チップ長一定性を活用して連続性の良い信号を取捨選択している。(例えば、特許文献2参照)

0005

特公昭62−26603号公報
特開2001−147264号公報

発明が解決しようとする課題

0006

従来の信号処理技術では、チップあるいは信号の出現周期の一定性、すなわち時刻情報には着目しているが、受信周波数の特徴には着目していない。
まず特許文献1の信号処理では、パルスあるいは受信信号の到来時刻を入力するだけであり、パルスあるいは受信信号の継続時間や受信周波数を入力せず、推定処理において参照しないという点である。このような場合、例えば、受信信号毎の受信周波数を獲得できる受信機において、同時刻に受信開始して同時刻に受信終了する2信号が異なる周波数f1、f2で受信される場合、どちらの信号が一連の所望信号であり、頻度の累積として加算すべきかを判定しにくい不都合がある。
例えば、同時刻に受信開始する2信号Sx1、Sx2のうち、信号Sx1は継続時間がτ1であり、信号Sx2は継続時間がτ9(但し、τ1≠τ9)であっても、特許文献1の技術では、継続時間を参照しないので、どちらも頻度の累積演算に寄与してしまう。信号Sx1が受信されずに、信号Sx2が受信される状況においても、累積演算に寄与してしまう。こうした場合には、繰返し周期τ1の信号が無い場合、あるいはあっても受信に失敗している場合でも、繰返し周期τ1が存在すると判定して、誤推定する場合がある。

0007

次に、特許文献2の信号処理技術を活用して、時間的な連続性や周期性の高いチップを選択して、一連の所望信号を構築復調する場合には、所望のチップのチップ長と出現タイミングが似た信号が混信すると、所望のチップを選択できない場合が生じて、復調結果に別の信号の混入欠損が生じて、品質が低下するという問題がある。これはつまり、特許文献2の技術では、時間的な連続性や周期性、つまり、チップの時刻情報のみに着目しているが、周波数チャンネルの周期性に着目していないからである。

0008

一般に送信機では、予めチャンネル1〜M(Mは正の整数)に割り当てた送信周波数の中から選択する方法が、技術的にも操作上も簡便であり、適用されている例が多い。さらに、信号は繰返し周期及び継続時間が等間隔に設定され、各チャンネルの周波数間隔を等間隔にしている例が多い。
この発明は、このような送信機の特性を利用して、従来の問題を解決するためになされたものであり、時刻情報の周期性だけではなく、信号の周波数に着目して受信した周波数を基に、周波数間隔も同時に推定し、復調結果の品質を向上させることを目的にしたものである。

課題を解決するための手段

0009

この発明は、雑音が混在する信号から等間隔の周波数で構成されるチャンネルで送信される所望信号の存在を検出する信号処理装置において、受信した信号をデジタルサンプル信号に変換する標本化手段と、この標本化手段で標本化されたデジタルサンプル信号から、受信周波数帯域及び継続時間で制限して、前記デジタルサンプル信号の開始時刻と継続時間と受信周波数を抽出する信号抽出手段と、この信号抽出手段で抽出された開始時刻と継続時間と受信周波数に基づいて頻度分布を推定するヒストグラム生成手段と、このヒストグラム生成手段により推定された頻度分布に基づいて所望信号の有無を判定する信号判定手段とを備えたものである。

発明の効果

0010

この発明によれば、周波数チャンネルの中で周波数を随時切り替えている所望信号に対して、一部の所望信号と似た受信開始時刻の不要信号が混入しても、その繰返し周期や継続時間が同じτ1とは異なっていたり、周波数チャンネルに一致しない周波数で受信されていたりすれば、誤って信号の存在を検出して、その諸元を誤推定してしまうことがなくなる。したがって、所望信号が受信されれば正しくその諸元を推定し、またその誤推定をさらに軽減することもできる。

発明を実施するための最良の形態

0011

実施の形態1
以下、この発明の実施の形態1の信号処理装置について図に基づき説明する。図1は信号処理装置の処理回路を示すブロック図、図2は信号処理装置に入力される信号の状況例を説明する図、図3はヒストグラム生成手段における頻度分布の推定の仕方を説明する図、図4はヒストグラム生成手段における生成手順を説明する図、図5は信号処理装置に入力される実際の信号例を説明する図、図6はヒストグラム生成手段の出力と信号判定手段の動作を説明する図である。

0012

図1の信号処理装置のブロック図において、アンテナ11には、繰り返し周期τ1と継続時間τ1の信号が等間隔に設定されている周波数チャンネル(等間隔の周波数で構成されるチャンネル)の中で周波数を随時切り替えて送信される所望信号と、その所望信号以外の雑音が混在する信号が受信される。受信機12はアンテナ11で受信した信号を処理して中間周波数信号に変換する。標本化手段13は受信機12から得られるアナログの中間周波数信号をデジタルサンプル信号に変換するものである。信号抽出手段14は、標本化手段13で標本化されたデジタルサンプル信号から、所望信号か不要信号かの区別無く、充分な受信電力が認められる信号に対して受信周波数帯域や継続時間で制限して、デジタルサンプル信号の開始時刻と継続時間と受信周波数を抽出して出力する。ヒストグラム生成手段15は、信号抽出手段14で抽出したデジタルサンプル信号の開始時刻と継続時間と受信周波数にもとづいて頻度分布を推定する。信号判定手段16は、ヒストグラム生成手段15で推定した頻度分布に基づいて所望信号の有無の判定或いは所望信号の繰返し周期及び周波数間隔を推定するものである。

0013

ここで信号処理装置は、図2に示されるように繰返し周期τ1、継続時間τ1の信号が等間隔に設定されている周波数チャンネルの中で周波数を順次切り替えて送信されるFH信号あるいはMCA信号のような信号を所望信号として正しく推定するものである。この発明はこのような信号を前提として考える。また、受信される側では、無関係な信号が混信したり、同種の仕様の送信信号が混信したりする場合がある。特に断りが無い場合には、これらの混信信号をここではノイズ(雑音)あるいは不要信号と呼び、受信して復調しようとするFH信号あるいはMCA信号のような所望信号と区別する。

0014

以下、この発明の動作について説明する。まず信号抽出手段14は、標本化手段13で標本化されたデジタルサンプル信号から、そのデジタルサンプル信号の開始時刻と継続時間と受信周波数を抽出して出力するが、所望信号の理論上の周波数および受信開始時刻は次のように表すことができる。
所望信号は、送信機から一定の時間毎に、ft1、ft2、ft3、ft4、ft5、・・・のように送信周波数を切り替えて送信されており、さらに、送信周波数には、周波数間隔fc毎に設定されたチャンネルのいずれかを選んでいることを前提としている。
第iチャンネルの周波数ftは、次の式(1)で与えられる。
ft=f0+fc×i (1)
ここで、iは1以上かつ上限値M以下の整数、f0は任意の周波数である。送信周波数ftには、上限と下限があることになる。
繰返し周期τ1の所望信号のj番目の受信開始時刻Ts(j)は、次の式(2)で与えられる。
Ts(j)=T0+τ1×j (2)
ここで、jは1以上かつ上限値N以下の整数、T0は任意の時刻である。

0015

次にヒストグラム生成手段15の動作について説明する。図3はヒストグラム生成手段15における頻度分布の推定の仕方を説明する図で、頻度分布は、横軸に繰り返し周期τを、縦軸に周波数fとして、繰り返し周期τと周波数f間隔の2つのパラメータに基づく分布として推定する。繰り返し周期τは、区間〔τ0,τ1〕〔τ1,τ2〕〔τ2,τ3〕…〔τk−1,τk〕…〔τK−1,τK〕にK分割されており、周波数fの間隔は〔f0,f1〕〔f1,f2〕〔f2,f3〕…〔fj−1,fj〕…〔fJ−1,fJ〕にJ分割されており、繰り返し周期と周波数間隔の組合せのなかで頻度を推定する。

0016

繰り返し周期τ1、周波数間隔fcの所望信号が受信されて、これを処理した場合に、繰り返し周期τ1、周波数間隔fcが該当する区間〔τk−1,τk〕〔fj−1,fj〕の累積値が最大になるようにする。区間〔τk−1,τk〕〔fj−1,fj〕の値を累積させるためには、受信信号から第m、n番目の2信号を組み合わせて(但し、全通りの組合せで試みる)、該当する区間の累積値を増加させる。累積値の初期値はすべて0である。
前提条件として、信号は受信開始時刻Ts(j)の順で並んでおり、m<nであれば、Ts(m)≦Ts(n)が成立するものとする。

0017

ここで、ヒストグラム生成手段15における処理手順を、図4に示す手順に基づいて説明する。
手順1(時間情報確認手順):
受信信号の第m、n番目の2信号について(但し、m<n)、それぞれの継続時間Tl(m)、Tl(n)から、推定対象であるか、さらに、隣接する所望信号であるかどうかの確認をする。なお、継続時間Tl(m)、Tl(n)は受信開始から終了までを実測することで求めることができる。
継続時間Tlが、次の式(3)(4)のいずれかを満たせば、推定対象外として手順5に進む。
Tl(m)<τ0、Tl(m)>τK (3)
Tl(n)<τ0、Tl(n)>τK (4)
要するに式(3)(4)は、ヒストグラム生成手段15で頻度分布を推定する際に定めた繰り返し周期がτ0より小さく、τKより大きい場合は、推定対象外の信号であるとして除外するものである。

0018

次に、継続時間Tlが、Tl(m)≒Tl(n)で近似していなければ、推定対象外として手順5に進む。実際の演算での近似の確認は、例えば、時刻誤差τeを設定して、次の式(5)を満たせば近似していないものとする。
|Tl(m)−Tl(n)|>τe (5)
さらに、2信号が間隔τ1で隣接する信号であることを確認する。受信開始時刻Ts(m)、Ts(n)から仮定される繰返し周期τx=(Ts(n)—Ts(m))と継続時間が等しい(あるいは近似する)ならば、次の2式(6)(7)が成り立つ。
|τx−Tl(m)|<τe (6)
あるいは、 |τx−Tl(n)|<τe (7)
この2式(6)(7)が成り立たない場合には、手順5に進む。
この2式(6)(7)は、前の確認によって、Tl(m)≒Tl(n)が確認されているので、近似的に冗長であるので、片方を省略することも可能である。
上記手順1に基づいて、受信信号が推定対象の信号であることが確認されれば手順2に進む。

0019

手順2(周波数帯域確認手順):
受信信号の第m、n番目の2信号について(但し、m<n)、それぞれの周波数f(m)、f(n)から、推定対象であるかの確認をする。
一般に、FH信号もMCA信号も送信周波数の帯域最大周波数最小周波数の差)は有限である。そこで、予め帯域の最大値fwを設定しておく。そして、次の式(8)を満たせば想定外の信号であるとみなし、手順5に進む。
|f(m)−f(n)|>fw (8)
上記手順2に基づいて、受信信号が推定対象の信号であることが確認されれば手順3に進む。

0020

手順3(周波数間隔確認手順):
予め、周波数間隔fcの最小値fc0が与えられているものとする。このfc0は所望信号の特性によるが、一般には周波数帯域幅より大きくなる。
受信信号の第m、n番目の2信号が、所望信号であれば、式(1)より次の式(9)が成り立つはずである。
|f(m)−f(n)|=fc×Mz (9)
但し、Mzは自然数である。
Mzの下限値は1である。Mzの上限値Mz1はチャンネル分割数であるから、帯域fwから推定され、(fw/fc0)であり、これを上回らない最大の整数をMz1とする。
すなわち、周波数間隔fcの候補fcxは、次の式(10)で与えられる。
fcx=|f(m)−f(n)|/mz (10)
但し、1≦mz≦Mz1、かつmzは自然数
つまり、周波数間隔fcは、|f(m)−f(n)|/1、|f(m)−f(n)|/2、|f(m)−f(n)|/3、・・・・・のいずれかになり、その候補の数はMz1個である。
上記手順3に基づいて、周波数間隔fcを確認し手順4に進む。

0021

手順4(頻度累積手順):
上記の式(10)で与えられる、fcxの候補の数Mz1個それぞれについて、周波数間隔と繰返し周期(fcx、τx)の組合せがMz1通り存在する。これを基に、図3に示す周波数間隔と繰返し周期の2パラメータによる頻度分布の当てはまる区間のものがあれば、その区間の累積値に1を加算する。

0022

手順5(繰返し手順):
こうして、受信信号から第m、n番目の2信号の組み合わせを、全通りの組合せで行っていき、未調査の信号m、nの組合せが残っていれば、手順1に戻り繰り返す。組合せが残っていなければ終了する。

0023

ヒストグラム生成手段15の成果によって、所望信号を受信時間Trの間に、仮に信号抽出手段14が欠損無く抽出して、出力していれば、(周波数間隔、繰返し周期)=(fc、τ1)に相当する区間の累積値は時間的に隣接する所望信号の組の数(Tr/τ1−1)になっているはずである。実際には、図5に示されるように受信信号には所望信号以外にノイズが混入している。そして、ノイズによって累積値が1以上の値をとる区間も存在しうるが、実際には、手順1〜3、特に多くの条件で確認をする手順1を通る信号の組はまれである。したがって、周波数間隔、繰返し周期(fc、τ1)に相当する区間の値は最大値になりうる。周波数間隔fcが最大値をとれば、明らかに周波数間隔fc/2、fc/3、fc/4・・・も候補になりうるので、その区間も同じ組の数の最大値(Tr/τ1−1)をとることになる。

0024

図3に示すヒストグラムの頻度分布で累積した結果、繰返し周期τ1に相当する一部を表示したものが図6である。図6の候補の中で、周波数間隔が最大になる区間が、(周波数間隔、繰返し周期)=(fc、τ1)に該当する区間になる。
周波数間隔fcに該当する区間が最大値をとるが、fc以下の周波数間隔でも同じ累積値をとるのが分かる。

0025

信号判定手段16は、ヒストグラム生成手段15が出力するヒストグラムから、所望信号の諸元、すなわち、(周波数間隔、繰返し周期)=(fc、τ1)を判定する機能を有する。
この信号判定手段16の動作としては、まず、図3のような周波数間隔と繰返し周期に対するヒストグラムを参照して、最大値を取る区間を探す。次に、その繰返し周期と同じ繰返し周期の分布を図6のように候補として抽出する。次に、その分布の中で最大値と同じ累積値を取る、あるいは、所定の誤差Ne個以内の累積値をとる区間も候補に加える。
最終的に、候補の中から、周波数間隔が最大の区間が所望の区間であり、その区間の周波数間隔と繰返し周期が所望信号の諸元になるので、信号判定手段16は推定された周波数間隔と繰返し周期の対を出力する。所望信号の諸元まで必要ない場合は、所望信号の有無のみを判定して出力すればよい。

0026

このようにして、この発明は、信号抽出手段14で受信信号の開始時刻と継続時間と受信周波数を抽出し、ヒストログラム生成手段15で手順1〜3により推定対象外の信号を削除し、残った対象内の信号から手順4により繰返し周期と周波数間隔の2パラメータに基づく累積値を求め、信号判定手段16で累積値の最大の個所が所望信号の諸元(繰返し周期と周波数間隔)であると判定する。

0027

この発明によれば、所望信号の諸元を知らずとも、FH信号あるいはMCA信号のような、繰返し周期と各信号の継続時間が同じ値であり、等間隔の周波数間隔をもったチャンネルのなかで周波数を切り替えて信号を送信し続ける信号を検出し、その繰返し周期と周波数間隔を推定できる。

図面の簡単な説明

0028

この発明の実施の形態1による信号処理装置の処理回路を示すブロック図である。
この発明の実施の形態1の信号処理装置に入力される信号の状況例を説明する図である。
この発明の実施の形態1に使用されるヒストグラム生成手段における頻度分布の推定の仕方を説明する図である。
この発明の実施の形態1に使用されるヒストグラム生成手段における生成手順を説明する図である。
この発明の実施の形態1による信号処理装置に入力される実際の信号例を説明する図である。
この発明の実施の形態1に使用されるヒストグラム生成手段の出力と信号判定手段の動作を説明する図である。
従来の動作を説明するための入力信号と出力を説明する図である。

符号の説明

0029

11:アンテナ
12:受信機
13:標本化手段
14:信号抽出手段
15:ヒストグラム生成手段
16:信号判定手段

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