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技術 熱プレス方法

出願人 パナソニック株式会社
発明者 林祥剛大谷和夫
出願日 2006年12月28日 (13年6ヶ月経過) 出願番号 2006-355090
公開日 2008年7月17日 (11年11ヶ月経過) 公開番号 2008-166534
状態 特許登録済
技術分野 印刷回路の非金属質の保護被覆 多層プリント配線板の製造
主要キーワード 既存部品 ヘアーライン加工 ロジックモジュール 均一面 熱プレス前 使用耐久性 サンドブラスト加工法 粗化状態
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図面 (17)

課題

離型時におけるソルダーレジスト剥離を抑制することが可能な熱プレス方法を提供すること。

解決手段

一方の面にソルダーレジスト7が形成された第1の回路基板2aと、第1の回路基板2aの他方の面に配置した絶縁性部材1とを積層する積層工程と、積層された第1の回路基板2aと絶縁性部材1とを金型3を用いて積層方向プレスする熱プレス工程とを備え、第1の回路基板2aの一方の面に接触する金型3aの表面10aの全部又は一部が粗化処理されている、熱プレス方法である。

概要

背景

近年、電子機器高性能、小型化の一層の進展により、これら電子機器の電子制御に用いられる半導体素子等の回路部品も、より高密度、高機能化が要求され、その要求に対応する高密度実装技術の開発もより活発化している。

高密度実装の一例として、無機質フィラー熱硬化性樹脂との混合物内に、既存部品である能動部品受動部品を埋め込んだ回路部品内蔵基板が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。

以下、図14から図16を参照して従来の熱プレス方法を説明する。

図14は、回路部品内蔵基板の構成部材である絶縁性部材101、及び回路基板102a、102bを積層する積層工程を説明するためのプレス金型及び各構成部材の断面図である。図15は、積層体熱プレスする熱プレス工程を説明するための金型及び積層体の断面図である。図16は、熱プレスされて一体化した積層体をプレス金型から取り出す離型工程を説明するための金型及び積層体の断面図である。

図14に示すように積層工程では、金型103の間に、回路基板102b、絶縁性部材101および回路基板102aが、その積層方向に配置されている。回路基板102a、102bは、基材106に所望の回路パターン108が形成されたものであり、回路パターンの開口不要部にはソルダーレジスト107が形成されている。これら回路基板102a、102bの絶縁性部材101と接する面側には回路部品109が予め実装されている。

絶縁性部材101は、無機フィラー樹脂コンポジット材料104で形成されており、インナービア105を有する。インナービア105は、コンポジット材料104にレーザ−光などにより積層方向に貫通形成された円柱状の穴に導電性樹脂ペースト充填されて形成されている。

図15に示すように熱プレス工程では、回路部品109が実装された回路基板102bと、インナービアが形成された絶縁性部材101と、回路部品109が実装された回路基板102aとを、下から順に積層配置し、この積層体110が両側(上下方向)からプレス金型103a、103bで熱プレスされる。

この熱プレスにより、未硬化の絶縁性部材101が硬化すると共にこの絶縁性部材101に回路基板102aおよび102bが接着され、回路基板の回路パターン108、ソルダーレジスト107、及び回路部品109が絶縁性部材101に埋込まれ、回路基板102a、102b、及び絶縁性部材101の積層体が一体化される。そして、図16に示すように離型工程において、一体化された積層体である回路部品内蔵基板112が、プレス金型103から取り出される。

このように従来の熱プレス方法において、回路基板102aと102bはインナービア105によって電気的に接続されており、目的とする回路部品内蔵基板を得ることができる。この回路部品内蔵基板の片面または両面に面実装部品(図示せず)が実装されることで回路部品内蔵の3次元実装モジュールが作成される。
特開2003−197849号公報

概要

離型時におけるソルダーレジストの剥離を抑制することが可能な熱プレス方法を提供すること。一方の面にソルダーレジスト7が形成された第1の回路基板2aと、第1の回路基板2aの他方の面に配置した絶縁性部材1とを積層する積層工程と、積層された第1の回路基板2aと絶縁性部材1とを金型3を用いて積層方向にプレスする熱プレス工程とを備え、第1の回路基板2aの一方の面に接触する金型3aの表面10aの全部又は一部が粗化処理されている、熱プレス方法である。

目的

本発明は、従来の熱プレス方法の課題を考慮し、離型時におけるソルダーレジストの剥離を抑制することが可能な熱プレス方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

一方の面にソルダーレジストが形成された第1の回路基板と、前記第1の回路基板の他方の面に配置した所定の部材とを積層する積層工程と、前記積層された前記第1の回路基板と前記所定の部材とを型を用いて前記積層方向熱プレスする熱プレス工程とを備え、前記第1の回路基板の前記一方の面の前記ソルダーレジストに接触する前記型の表面の全部又は一部が粗化処理されている、熱プレス方法

請求項2

前記型は、無機材料によって形成されている、請求項1記載の熱プレス方法。

請求項3

前記無機材料は、セラミックスガラス、及び金属のいずれかであり、前記表面の粗化処理は、サンドブラスト加工ヘアーライン加工エッチング加工メッキ加工転写成形加工、及び粗研磨加工の少なくとも1つの加工を含む処理である、請求項2記載の熱プレス方法。

請求項4

前記型の表面は、前記ソルダーレジストに接触しない部分も粗化処理されている、請求項1記載の熱プレス方法。

請求項5

前記第1の回路基板の前記他方の面には、回路部品実装されており、前記所定の部材は、無機フィラー樹脂組成物を含む混合物から形成されたシート状の絶縁性部材を有し、前記積層工程は、前記第1の回路基板の前記他方の面が前記絶縁性部材の一方の面と対向するように前記第1の回路基板と前記絶縁性部材とを積層する積層工程である、請求項1記載の熱プレス方法。

請求項6

前記所定の部材は、一方の面にソルダーレジストが形成され且つ他方の面に回路部品が実装された第2の回路基板を更に有し、前記積層工程は、前記第1の回路基板の前記他方の面が前記絶縁性部材の一方の面と対向し、前記第2の回路基板の前記他方の面が前記絶縁性部材の他方の面と対向するように、前記第1の回路基板と前記絶縁性部材と前記第2の回路基板とを積層する積層工程である、請求項5記載の熱プレス方法。

請求項7

前記所定の部材は、一方の面に回路部品が実装された転写基材を更に有し、前記積層工程は、前記第1の回路基板の前記他方の面が前記絶縁性部材の一方の面と対向し、前記転写基材の前記一方の面が前記絶縁性部材の他方の面と対向するように、前記第1の回路基板と前記絶縁性部材と前記転写基材とを積層する積層工程である、請求項5記載の熱プレス方法。

技術分野

0001

本発明は、ソルダーレジストが形成された回路基板の表面側に型を当接して、熱プレスする熱プレス方法に関するものである。

背景技術

0002

近年、電子機器高性能、小型化の一層の進展により、これら電子機器の電子制御に用いられる半導体素子等の回路部品も、より高密度、高機能化が要求され、その要求に対応する高密度実装技術の開発もより活発化している。

0003

高密度実装の一例として、無機質フィラー熱硬化性樹脂との混合物内に、既存部品である能動部品受動部品を埋め込んだ回路部品内蔵基板が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。

0004

以下、図14から図16を参照して従来の熱プレス方法を説明する。

0005

図14は、回路部品内蔵基板の構成部材である絶縁性部材101、及び回路基板102a、102bを積層する積層工程を説明するためのプレス金型及び各構成部材の断面図である。図15は、積層体を熱プレスする熱プレス工程を説明するための金型及び積層体の断面図である。図16は、熱プレスされて一体化した積層体をプレス金型から取り出す離型工程を説明するための金型及び積層体の断面図である。

0006

図14に示すように積層工程では、金型103の間に、回路基板102b、絶縁性部材101および回路基板102aが、その積層方向に配置されている。回路基板102a、102bは、基材106に所望の回路パターン108が形成されたものであり、回路パターンの開口不要部にはソルダーレジスト107が形成されている。これら回路基板102a、102bの絶縁性部材101と接する面側には回路部品109が予め実装されている。

0007

絶縁性部材101は、無機フィラー樹脂コンポジット材料104で形成されており、インナービア105を有する。インナービア105は、コンポジット材料104にレーザ−光などにより積層方向に貫通形成された円柱状の穴に導電性樹脂ペースト充填されて形成されている。

0008

図15に示すように熱プレス工程では、回路部品109が実装された回路基板102bと、インナービアが形成された絶縁性部材101と、回路部品109が実装された回路基板102aとを、下から順に積層配置し、この積層体110が両側(上下方向)からプレス金型103a、103bで熱プレスされる。

0009

この熱プレスにより、未硬化の絶縁性部材101が硬化すると共にこの絶縁性部材101に回路基板102aおよび102bが接着され、回路基板の回路パターン108、ソルダーレジスト107、及び回路部品109が絶縁性部材101に埋込まれ、回路基板102a、102b、及び絶縁性部材101の積層体が一体化される。そして、図16に示すように離型工程において、一体化された積層体である回路部品内蔵基板112が、プレス金型103から取り出される。

0010

このように従来の熱プレス方法において、回路基板102aと102bはインナービア105によって電気的に接続されており、目的とする回路部品内蔵基板を得ることができる。この回路部品内蔵基板の片面または両面に面実装部品(図示せず)が実装されることで回路部品内蔵の3次元実装モジュールが作成される。
特開2003−197849号公報

発明が解決しようとする課題

0011

上述した従来の熱プレス方法における課題を、図15を参照して説明する。

0012

上述したように、従来の回路部品内蔵基板は、回路基板102bと絶縁性部材101と回路基板102aとを積層して熱プレスにより一体化した後、プレス金型103から取り出されることにより作成される。

0013

ここで、ソルダーレジスト107の多くは感光性樹脂材料で構成されており、ガラス転移温度(以下、Tgという)は100〜180℃である。一方、上記熱プレスは、絶縁性部材101を熱硬化させる必要があるためプレス金型103を150℃から250℃の温度に加熱して行われる。

0014

このように、ソルダーレジスト107のTgより高い温度で熱プレスを行った場合、ソルダーレジスト107が軟化することで鏡面仕上げされたプレス金型103の表面と密着する。そのため、図16に示すように熱プレスが終了して一体化された回路部品内蔵基板112をプレス金型103の表面から外す際に、回路基板102との接着面積が少ない部分のソルダーレジスト107が剥離してプレス金型103に付着する場合がある。この剥離したソルダーレジスト107が剥離レジスト170として図示されている。

0015

このような剥離によりソルダーレジスト107の一部が欠落していると、回路部品内蔵基板112の表面に回路部品を半田材料にて実装して3次元実装の回路部品内蔵モジュールを作成するリフロー時に、半田溶融して流れて半田過少になることで回路部品との接合マザー基板との接合強度が弱くなる問題が発生する場合があった。

0016

又、熱プレス後の離型時に完全な剥離には至らないもののプレス金型103に引っ張られることにより、回路基板102とソルダーレジスト107との接着面の一部が分割時に剥離する場合もあり、このような場合にもリフロー時に半田が溶融して流れて半田過少になることで回路部品との接合やマザー基板との接合強度が弱くなる問題が発生する場合があった。

0017

本発明は、従来の熱プレス方法の課題を考慮し、離型時におけるソルダーレジストの剥離を抑制することが可能な熱プレス方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0018

上記の目的を達成するため、第1の本発明は、
一方の面にソルダーレジストが形成された第1の回路基板と、前記第1の回路基板の他方の面に配置した所定の部材とを積層する積層工程と、
前記積層された前記第1の回路基板と前記所定の部材とを型を用いて前記積層方向に熱プレスする熱プレス工程とを備え、
前記第1の回路基板の前記一方の面に接触する前記型の表面の全部又は一部が粗化処理されている、熱プレス方法である。

0019

又、第2の本発明は、
前記型は、無機材料によって形成されている、第1の本発明の熱プレス方法である。

0020

又、第3の本発明は、
前記無機材料は、セラミックスガラス、及び金属のいずれかであり、
前記表面の粗化処理は、サンドブラスト加工ヘアーライン加工エッチング加工メッキ加工転写成形加工、及び粗研磨加工の少なくとも1つの加工を含む処理である、第2の本発明の熱プレス方法である。

0021

又、第4の本発明は、
前記型の表面は、前記ソルダーレジストに接触しない部分も粗化処理されている、第1の本発明の熱プレス方法である。

0022

又、第5の本発明は、
前記第1の回路基板の前記他方の面には、回路部品が実装されており、
前記所定の部材は、無機フィラーと樹脂組成物を含む混合物から形成されたシート状の絶縁性部材を有し、
前記積層工程は、
前記第1の回路基板の前記他方の面が前記絶縁性部材の一方の面と対向するように前記第1の回路基板と前記絶縁性部材とを積層する積層工程である、第1の本発明の熱プレス方法である。

0023

又、第6の本発明は、
前記所定の部材は、
一方の面にソルダーレジストが形成され且つ他方の面に回路部品が実装された第2の回路基板を更に有し、
前記積層工程は、
前記第1の回路基板の前記他方の面が前記絶縁性部材の一方の面と対向し、前記第2の回路基板の前記他方の面が前記絶縁性部材の他方の面と対向するように、前記第1の回路基板と前記絶縁性部材と前記第2の回路基板とを積層する積層工程である、第5の本発明の熱プレス方法である。

0024

又、第7の本発明は、
前記所定の部材は、
一方の面に回路部品が実装された転写基材を更に有し、
前記積層工程は、
前記第1の回路基板の前記他方の面が前記絶縁性部材の一方の面と対向し、前記転写基材の前記一方の面が前記絶縁性部材の他方の面と対向するように、前記第1の回路基板と前記絶縁性部材と前記転写基材とを積層する積層工程である、第5の本発明の熱プレス方法である。

発明の効果

0025

本発明によれば、離型時におけるソルダーレジストの剥離を抑制することが可能な熱プレス方法を提供することが出来る。

発明を実施するための最良の形態

0026

以下、本発明にかかる実施の形態の熱プレス方法について図面を参照しながら説明する。

0027

(実施の形態1)
図1から図4を主に参照して、本発明の実施の形態1に係る熱プレス方法について説明する。

0028

始めに、本発明の積層工程の一例について述べるとともに、積層される回路基板及び絶縁性部材等の構成及び製造方法について説明する。

0029

図1は、本実施の形態1の回路部品内蔵基板の各構成部材を積層する積層工程を説明するためのプレス金型及び各構成部材の断面図である。図1に示すように、プレス金型3は上金型3aと下金型3bから構成されており、上金型3aと下金型3bの間には、回路基板2b、絶縁性部材1、および回路基板2aが、その積層方向に順に配置されている。

0030

続いて、絶縁性部材1の構成及び製造方法について説明する。

0031

絶縁性部材1は、無機フィラーと樹脂のコンポジット材料4で形成されており、インナービア5を有している。インナービア5は、コンポジット材料4にレーザ−光などにより積層方向に貫通形成された円柱状の穴に導電性の樹脂ペーストが充填されて形成されるものである。

0032

コンポジット材料4は、無機フィラー70〜95重量%と樹脂組成物5〜30重量%とを含む混合物から構成されている。無機フィラーは、例えばAl2O3、MgO、BN、AlN,SiO2等で構成される。樹脂組成物は、例えばエポキシ樹脂フェノール樹脂もしくはシアネート樹脂等の熱硬化性樹脂を主成分とする。

0033

コンポジット材料4の厚みは内蔵される回路部品9の実装高さに応じて設定され、内蔵する回路部品9の容積に合わせてキャビティ(図略)を形成しても良い。さらに、上下の回路基板2a、2b間の電気的導通を得るために導電性樹脂ペーストが充填されたビアホール5が形成されている。

0034

ビアホール5は、コンポジット材料4の両面に、PET、PEN、PPSなどの保護フィルムを貼り付け、レーザー加工パンチング加工などにより所望の穴径となるビアホールを形成後、印刷などの手段により導電性樹脂ペーストを充填することにより形成される。その後、保護フィルムを剥離除去することで、回路部品9を内蔵し、上下の回路基板2a、2b間の導通を行うことを目的とした絶縁性部材1が得られる。

0035

次に、回路基板2a、2bの構成及び製造方法について説明する。

0036

回路基板2a、2bは一般的な回路基板であり、例えばガラス織布にエポキシ樹脂含浸させたプリプレグ6に銅箔を貼り付け、フォトリソグラフィー法によりエッチングすることにより所望の電極パターン8が形成されているものである。さらに、回路基板2a、2bには電極パターン8の傷付防止および回路部品を実装する際の半田流れ防止を目的としたソルダーレジスト7が、フォトグラフィー法や印刷法によりパターン形成されている。尚、本実施の形態1に用いるソルダーレジストは、一例として厚みが20〜40ミクロンメートルであり、Tgが110〜150℃の感光性の熱硬化性エポキシ樹脂材料で構成されている。

0037

回路基板2a、2bの絶縁性部材1と接する面側には、内蔵される回路部品9が実装されている。尚、図中では、内蔵される回路部品9が回路基板2a、2bの両方に実装されているがどちらか片方のみに実装されていてもよい。上記コンポジット材料4が100℃〜250℃程度の温度で硬化する熱硬化性樹脂であるため、回路部品9としてチップ部品(LCR)や半導体素子など既存の部品を内蔵することができる。

0038

尚、本発明の第1の回路基板の一例は、本実施の形態1の回路基板2a相当し、本発明の第2の回路基板の一例は、本実施の形態1の回路基板2bに相当する。本発明の所定の部材の一例は、本実施の形態1の絶縁性部材1及び回路基板2bに相当する。

0039

次に、プレス金型3の構成及び製造方法について説明する。

0040

本発明の型の一例であるプレス金型3の上金型3a及び下金型3bの材料としては、セラミックス、ガラス、金属などの無機材料が用いられる。繰り返し使用耐久性コスト面からは、金属材料を用いた方がより好ましい。又、上金型3aの回路基板2aを加圧する表面10a及び下金型3bの回路基板2bを加圧する表面10bには、回路基板2の表面に形成されたソルダーレジスト7との離型を容易にするための粗化処理が施されている。

0041

次に、プレス金型3の表面10a、10bの粗化処理について説明する。

0042

プレス金型3の材質にもよるが粗化処理方法としては、サンドブラスト加工、ヘアーライン加工、エッチング加工、メッキ加工、転写成形加工、及び粗研磨加工などの加工方法が用いられる。尚、ソルダーレジスト7の厚みTg等の物性に応じて最適な離型性能を得るためには、表面10a、10bの粗さが制御でき均一面を得ることが容易であるサンドブラスト加工を用いた方がより好ましい。

0043

次に、サンドブラスト加工法を用いた粗化処理について説明する。

0044

例えば金型材料であるSUS材表面を、粒径40マイクロメートルアルミナビーズ材で金型全面を均一にブラスト処理を行うことで、Ra(中心線平均粗さ)が2μm、Rz(十点平均粗さ)が10μm程度の表面粗さを得ることができる。この表面の粗さの範囲としては、ソルダーレジスト7の膜厚熱プレス温度での物性に応じて、Raが0.2μm以上10μm以下、又はRzが1μm以上100μm以下の範囲において有効である。このサンドブラスト加工法では、ビーズの材質や粒径を変えることで表面の粗化程度を容易に制御することができる。

0045

絶縁性部材1の両面側に内蔵用の回路部品9を実装した回路基板2a、2bを配置した積層体11が、上金型3aの粗化処理された表面10aと、下金型3bの粗化処理された表面10bの間に配置される。

0046

以下に、本発明の熱プレス工程の一例について説明する。

0047

図2(a)は、積層体11をプレス金型3により熱プレスを行っている熱プレス工程を説明するための金型3、回路基板2a、2b及び絶縁性部材1の断面図である。熱プレスは、温度200℃、時間30分、圧力2MPaの条件の下で行われる。

0048

熱プレスの初期段階で、熱によりコンポジット材料4が一旦軟化し、内蔵用の回路部品9、電極パターン8、及び内側のソルダーレジスト7がコンポジット材料4に埋め込まれる。その後、コンポジット材料4および導電性樹脂ペーストが熱硬化する。また適正な圧力を加えることにより、コンポジット材料4は、その熱硬化過程で回路基板2との十分な密着強度を得る。同時にビアホール5内の導電性樹脂ペーストに圧縮が加えられ、上下の回路基板2a、2b間と安定な電気接続を得ることができる。

0049

図2(b)は図2(a)の部分拡大断面図である。図2(b)に示すように、上金型3aの表面10aはサンドブラストにより粗化処理されている。この粗化処理により、熱プレスにて温度200℃の加熱を行い、熱プレス温度よりTgの低いソルダーレジスト7が軟化しても、金型の表面10aとソルダーレジスト7の間に微小な隙間18が存在する。この微少な隙間18の存在により、プレス金型3とソルダーレジスト7との固着が防止されている。

0050

上述のような粗化処理は、表面を荒らすことによって表面積を拡大し接着面積を増加させることや、アンカー効果により相手側の接着剤樹脂材料との密着性を向上させることを目的としてよく用いられている。

0051

しかしながら、本実施の形態1では、ソルダーレジスト7のTg以上の温度である200℃付近で熱プレスを行ったとしても、ソルダーレジスト7は軟化するだけであるため、熱プレスをしている状態であっても表面10aに形成された凹凸内に完全には入り込まず、隙間18が保たれている。

0052

図3は、プレス金型3から積層体11を取り出す離型工程を説明するための金型3、回路基板2a、2b及び絶縁性部材1の断面図である。上述のように、隙間18の存在により、ソルダーレジスト7のプレス金型3aの表面10aに対する密着が防止されているため、本実施の形態1の熱プレス方法ではソルダーレジスト7がプレス金型3の表面に付着しない。

0053

プレス金型3の間に配置した回路基板2a、2bと絶縁性部材1の積層体11は、熱プレスによって完全に一体化され、回路部品内蔵基板12を得ることが出来る。

0054

次に、図4に示すようにプレス金型3から取り出した回路部品内蔵基板12の上面側に、チップ部品14や半導体パッケージ15などの表面実装部品を実装し、下面側には半田ボール16を実装することで、3次元の回路部品内蔵モジュール13が作成される。

0055

以上のように、本実施の形態1では、プレス金型3の表面10a、10bのサンドブラストによる粗化処理効果によって、ソルダーレジスト7との離型性能が良好であるため、ソルダーレジスト7がプレス金型に引っ張られることによって生じる回路基板2との接着部分への負荷を軽減することが可能となり、ソルダーレジスト7が剥離することを抑制することができる。

0056

又、プレス後高温状態で離型した場合の方が、プレス後温度低下を待って離型した場合と比べてソルダーレジスト7がプレス金型3に張り付く現象が発生しやすい。しかしながら、本実施の形態の熱プレス方法では、離型性能を向上することが出来るため、プレス後温度低下を待たずに回路部品内蔵基板12を取り出し、次のプレス動作を行うことが出来る。そのため、熱プレスを行った後、次の回路部品内蔵基板の熱プレスを行うまでの間の冷却工程を省くことが出来、製造にかかる時間を短縮することが出来る。

0057

(比較例1)
粗化処理を行っていないSUS304製のプレス金型を用いて、上記回路基板2a、2b及び絶縁性部材1の熱プレスを行った。このプレス金型の表面粗さは、Raが0.47μmであり、Rzが1.69μmであった。

0058

このようなプレス金型で熱プレスを行った後、離型すると、ソルダーレジストが剥離し、プレス金型3の表面に付着した。この剥離箇所としては、ピッチ0.8mmのBGA部に形成されたレジスト部で、電極パッドΦ0.5mmの開口部の間隙に形成されている幅0.3mmのレジスト部(4つの丸電極に囲まれた菱形形状)等であった。

0059

(実施例1)
一方、上記プレス金型3の上金型3a及び下金型3bの表面をサンドブラスト加工によって粗化処理を行い、上記と同様に熱プレスを行った。この粗化処理後の上金型3a及び下金型3bの表面の粗さは、Raが約1.56μmであり、Rzが約7.56μmであった。図5(a)は、プレス金型3の粗化処理前の表面粗さのグラフを示す図である。又、図5(b)は、プレス金型3の粗化処理後の表面粗さのグラフを示す図である。

0060

このように表面を粗化処理したプレス金型を用いて、比較例1と同じ回路基板2a、2b及び絶縁性部材1の積層体11に熱プレスを行った後、プレス金型3から積層体11を取り出した結果、上金型3aを離型した際にソルダーレジストの剥離は発生しなかった。

0061

又、ソルダーレジスト7の熱プレス前の表面粗さを2つの測定点で測定すると、第1の測定点では、Rzが1.64μmであった。又、第2の測定点では、Rzが1.61μmであった。

0062

一方、熱プレス後のソルダーレジスト7の表面粗さを測定すると、第1の測定点では、Rzが3.89μmであった。又、第2の測定点では、Rzが3.16μmであった。図6(a)は、第1の測定点における熱プレス前のソルダーレジスト7の表面粗さのグラフを示す図であり、図6(b)は第1の測定点における熱プレス後のソルダーレジスト7の表面粗さのグラフを示す図である。又、図7(a)は、第2の測定点における熱プレス前のソルダーレジスト7の表面粗さのグラフを示す図であり、図7(b)は第2の測定点における熱プレス後のソルダーレジスト7の表面粗さのグラフを示す図である。

0063

離型後、熱プレスによって形成されたソルダーレジスト7の表面の粗さと、プレス金型3の上金型3aの表面粗さを比較すると、上金型3aの表面粗さの方が粗いことがわかる。離型後のソルダーレジストの復元力を考慮する必要があるが、この結果は図2(b)で説明したような隙間18が生じている可能性を示唆している。

0064

尚、実施の形態1では、回路基板2a、2bの表面をプレス金型3で直接熱プレスを行う方法について説明を行ったが、プレス金型3aの替わりに0.5〜5mm程度の板材の表面を粗化処理し、プレス板として上金型3aと回路基板2aの間に配置し、間接的に熱プレスを行っても良い。又、上金型3aと同様に下金型3bと回路基板2bの間にもプレス板を配置してもよい。

0065

又、粗化処理方法についてもサンドブラスト加工について説明を行ったが、表面に筋状の傷をつけるヘアーライン加工、エッチングによる表面粗化処理や、メッキによる形成など、レジスト材料の膜厚やTgの物性に適応した粗化状態を得ることができれば加工法は限定されない。

0066

又、本実施の形態1では、上金型3aの表面10a及び下金型3bの表面10bの全面を粗化処理していたが、ソルダーレジスト7が形成されている部分の表面のみを粗化処理してもよい。更にソルダーレジスト7が形成されている部分を含む表面の一部を粗化処理してもよい。

0067

(実施の形態2)
以下に、本発明にかかる実施の形態2の熱プレス方法について説明する。

0068

図8は、本実施の形態2の回路部品内蔵基板の各構成部材を積層する積層工程を説明するためのプレス金型及び各構成部材の断面図である。本実施の形態2の熱プレス方法は実施の形態1と基本的な工程は同じであるが、複数の回路部品内蔵基板を一度に熱プレスする点が異なっている。特に説明のない部分については実施の形態1と同様の構成である。

0069

本実施の形態2では、実施の形態1で説明した積層体11を上金型3aと下金型3bの間に2つ配置し、この2つの積層体の間にSUSプレート17を配置して、熱プレスが行われる。このSUSプレート17の一例としては、サンドブラスト加工法などにより両面17aが粗化処理された1mm厚のものを用いればよい。

0070

又、図8では、粗化処理を行ったSUSプレート17を介して積層体となる組み合わせを2組積層しているが、同様な組み合わせを更に積層して一括熱プレスを行うことで大幅に生産性を向上させることができる。

0071

尚、本発明の型の一例は、本実施の形態の上金型3a、下金型3b及びSUSプレート17に相当する。

0072

又、積層体11の間に配置されるプレートとしてはSUSに限らなくてもよく、金属、セラミック、及びガラス等の無機材料で形成されたものであってもよい。

0073

(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3に係る熱プレス方法を図9から図14を参照しながら説明する。

0074

図9は、本実施の形態3の回路部品内蔵基板の各構成部材の熱プレス前の積層状態を説明するためのプレス金型及び各構成部材の断面図である。図9に示す絶縁性部材1、内蔵する回路部品9を実装した回路基板2の構成と製造方法は、実施の形態1と同様である。

0075

一方、本実施の形態3で用いるプレス金型24は、実施の形態1と異なり、上金型24aの表面25aは粗化処理が施されているが、下金型24bの表面25bは粗化処理が施されていない。尚、この上金型24aの表面の粗化処理方法は、実施の形態1と同様である。

0076

又、実施の形態3の熱プレス方法では、実施の形態1と異なり、回路基板2bの代わりに転写電極パターン上に回路部品が実装された転写形成材20が積層されている。

0077

以下、転写形成材20の構成及び製造方法について説明する。

0078

転写形成材20のベース基材22は銅箔または樹脂フィルムなどで構成されている。ベース基材22の表面には、複合材料を積層することにより形成された離型可能な銅箔を用いて、フォトリソグラフィーなどの技術によって所望の電極パターン23が加工形成されている。

0079

更に、ベース基材22には、必要に応じてソルダーレジスト7が形成され、内蔵する回路部品9が実装されている。尚、転写形成材20に回路部品を実装しない構成では、ソルダーレジスト形成が無くても良い。

0080

又、実施の形態1で説明した下金型3bの代わりに下方に配置される下金型24bは、転写形成材20のベース基材22の面20a側(下側)を加圧するため、特に粗化処理されている必要はないが、プレス金型3と同様に粗化処理を行っても良い。

0081

絶縁性部材1の上面1a側に内蔵する回路部品9を実装した回路基板2を積層し、絶縁性部材1の下面1b側に転写形成材20を積層した積層体21が、上金型24aと下金型24bの間に配置される。

0082

尚、本発明の転写基材の一例は、本実施の形態3の転写形成材20に相当し、本発明の所定の部材の一例は、本実施の形態3の絶縁性部材1及び転写形成材20に相当する。

0083

次に、本発明の熱プレス方法の一例について説明する。

0084

図10は、積層体21をプレス金型24により熱プレスを行っている熱プレス工程を説明するための金型24、回路基板2a及び転写形成材20の断面図である。熱プレスは、温度200℃、圧力2MPaで30分間行われる。

0085

熱プレスの初期段階で、熱によりコンポジット材料4が一旦軟化し、内蔵用の回路部品9、電極パターン8、23、及びソルダーレジスト7がコンポジット材料4に埋め込まれる。その後、コンポジット材料4および導電性樹脂ペーストが熱硬化する。また適正な圧力を加えることにより、コンポジット材料4は、その熱硬化過程で回路基板2および転写形成材20との十分な密着強度を得る。同時に、ビアホール5内の導電性樹脂ペーストに圧縮が加えられ、回路基板2と転写形成材20の間に安定な電気接続を得ることができる。

0086

図11は熱プレス終了後にプレス金型24から積層体21を取り出す離型工程を説明するための図である。熱プレスによって回路基板2と転写形成材20と絶縁性部材1の積層体21は、完全に一体化され、積層体25を得ることが出来る。

0087

この際、実施の形態1と同様に、上金型24aの表面25aのサンドブラストによる粗化処理効果により、ソルダーレジスト7との離型性が良好であるため、ソルダーレジスト7がプレス金型に引っ張られることによって生じる回路基板2との接着部分への負荷を軽減することが可能となり、ソルダーレジスト7が剥離することを抑制することが出来る。

0088

本実施の形態においても、実施の形態1で説明したように、プレス金型24の替わりに0.5〜5mm程度の板材の表面を粗化処理して。プレス金型との間に配置するプレス板として用いて間接的に熱プレスを行っても良い。

0089

図12は、一体化された積層体25の転写形成材20側のベース基材22を剥離する工程を説明するための積層体25の断面図である。積層体25のベース基材22を剥離することで電極パターン23が露出して回路部品内蔵基板26を得ることができる。以上のように、本実施の形態3における熱プレス方法では、片面に転写形成材20を用いることにより、より厚みの薄い回路部品内蔵基板26を提供することができる。

0090

図13は回路部品内蔵モジュール27を示す図である。回路部品内蔵基板26の上面側に、チップ部品14や半導体パッケージ15などの表面実装部品を実装し、下面側には半田ボール16を実装することで、3次元の回路部品内蔵モジュール27を作成することが出来る。

0091

又、回路部品内蔵基板26は、高周波動作耐ノイズ性放熱性、小型化に優れているため、RFモジュールロジックモジュール等に有用である。

0092

本発明の熱プレス方法によれば、離型時におけるソルダーレジストの剥離を抑制することが可能な効果を有し、回路部品内蔵基板の製造方法等として有用である。

図面の簡単な説明

0093

本発明にかかる実施の形態1の熱プレス方法における熱プレス前の絶縁性基材及び回路基板の積層状態を説明するための図
本発明にかかる実施の形態1の熱プレス方法における熱プレス状態を説明するための断面図
本発明にかかる実施の形態1における熱プレス方法の離型工程を説明するための断面図
本発明にかかる実施の形態1における回路部品内蔵モジュールの断面図
(a)本発明にかかる実施例1におけるプレス金型3の粗化処理前の表面粗さのグラフを示す図、(b)本発明にかかる実施例1におけるプレス金型3の粗化処理後の表面粗さのグラフを示す図
(a)本発明にかかる実施例1の第1の測定点における熱プレス前のソルダーレジスト7の表面粗さのグラフを示す図、(b)本発明にかかる実施例1の第1の測定点における熱プレス後のソルダーレジスト7の表面粗さのグラフを示す図
(a)本発明にかかる実施例1の第2の測定点における熱プレス前のソルダーレジスト7の表面粗さのグラフを示す図、(b)本発明にかかる実施例1の第2の測定点における熱プレス後のソルダーレジスト7の表面粗さのグラフを示す図
本発明にかかる実施の形態2の熱プレス方法における熱プレス前の絶縁性機材及び回路基板の積層状態を説明するための断面図
本発明にかかる実施の形態3の熱プレス方法における熱プレス前の絶縁性機材及び回路基板及び転写基材の積層状態を説明するための断面図
本発明にかかる実施の形態3の熱プレス方法における熱プレス状態を説明するための断面図
本発明にかかる実施の形態3における熱プレス方法の離型工程を説明するための断面図
本発明にかかる実施の形態3における一体化した積層体からベース基材を取り外す工程を説明するための断面図
本発明にかかる実施の形態3における回路部品内蔵モジュールの断面図
従来の熱プレス方法における熱プレス前の絶縁性基材及び回路基板の積層状態を説明するための断面図
従来の熱プレス方法における熱プレス状態を説明するための断面図
従来の熱プレス方法における離型工程を説明するための断面図

符号の説明

0094

1絶縁性部材
2回路基板
3プレス金型
4コンポジット材料
5ビアホール
7ソルダーレジスト
9 内蔵用回路部品
10金型粗化処理面
12回路部品内蔵基板
13 回路部品内蔵モジュール

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