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図面 (4)

課題

処理の開始直後に緊急停止した場合でも、ルツボ交換することなく処理を再開することができる。

解決手段

外部環境とは異なる処理環境に設定される真空タンク5と、真空タンク5内に設けられ、処理対象物20を収容するカーボン製のルツボ12と、ルツボ12の周囲に配置され、ルツボ12に収容された処理対象物20を誘導加熱して溶解する誘導加熱コイル13と、緊急停止時にルツボ12に収容された処理対象物20を排出させて回収するルツボ回動機構21等の回収機構とを有している。

概要

背景

真空溶解装置は、気密状態に外部から隔離された処理室を形成する真空タンクと、真空タンク内に設けられ、処理対象物を収容するカーボン製のルツボと、ルツボ内の処理対象物を加熱して溶解させる加熱装置とを備えており、通常、ルツボが満杯の状態となるように処理対象物を投入し、処理対象物を充分に加熱溶融した後、例えば結晶成長等の各種の処理を行うようになっている。

ところで、実際に処理を開始すると、開始直後に機械故障する等の不具合により装置を緊急に停止させることが必要になる場合がある。このような場合に、処理対象物がSiのように大きな膨張係数を有していると、溶融温度体積冷却温度の体積とに大きな差が生じるため、冷却時や加熱時に満杯状態で収容された処理対象物がルツボを大幅に変形させて破損させる場合がある。従って、従来、緊急停止した場合には、処理対象物を収容した状態でルツボを処理室から取り出し、新たなルツボを処理室に設置することによって、破損した状態で処理を再開することによる処理室全体の破損や汚染を防止する対策が採られている。

概要

処理の開始直後に緊急停止した場合でも、ルツボを交換することなく処理を再開することができる。外部環境とは異なる処理環境に設定される真空タンク5と、真空タンク5内に設けられ、処理対象物20を収容するカーボン製のルツボ12と、ルツボ12の周囲に配置され、ルツボ12に収容された処理対象物20を誘導加熱して溶解する誘導加熱コイル13と、緊急停止時にルツボ12に収容された処理対象物20を排出させて回収するルツボ回動機構21等の回収機構とを有している。

目的

従って、本発明は、処理の開始直後に緊急停止した場合でも、ルツボを交換することなく処理を再開することができる真空溶解装置を提供するものである。

効果

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請求項1

外部環境とは異なる処理環境に設定される真空タンクと、前記真空タンク内に設けられ、処理対象物を収容するカーボン製のルツボと、前記ルツボの周囲に配置され、該ルツボに収容された処理対象物を誘導加熱して溶解する誘導加熱コイルと、緊急停止時に前記ルツボに収容された処理対象物を排出させて回収する回収機構とを有することを特徴とする真空溶解装置

請求項2

前記回収機構は、前記ルツボを傾斜させるルツボ回動機構と、傾斜されたルツボから排出される処理対象物を受け止める回収容器とを有することを特徴とする請求項1に記載の真空溶解装置。

請求項3

前記回収機構は、前記ルツボの底面壁に形成された出湯口と、前記出湯口に設けられたロート状出湯部材と、前記出湯部材の周囲に設けられ、出湯口付近および出湯部材内に存在する処理対象物を誘導加熱して溶解可能な出湯コイルと、前記出湯部材の下方に設けられ、ルツボから排出される処理対象物を受け止める回収容器とを有することを特徴とする請求項1に記載の真空溶解装置。

技術分野

0001

本発明は、真空タンク内処理対象物を溶解する真空溶解装置に関するものである。

背景技術

0002

真空溶解装置は、気密状態に外部から隔離された処理室を形成する真空タンクと、真空タンク内に設けられ、処理対象物を収容するカーボン製のルツボと、ルツボ内の処理対象物を加熱して溶解させる加熱装置とを備えており、通常、ルツボが満杯の状態となるように処理対象物を投入し、処理対象物を充分に加熱溶融した後、例えば結晶成長等の各種の処理を行うようになっている。

0003

ところで、実際に処理を開始すると、開始直後に機械故障する等の不具合により装置を緊急に停止させることが必要になる場合がある。このような場合に、処理対象物がSiのように大きな膨張係数を有していると、溶融温度体積冷却温度の体積とに大きな差が生じるため、冷却時や加熱時に満杯状態で収容された処理対象物がルツボを大幅に変形させて破損させる場合がある。従って、従来、緊急停止した場合には、処理対象物を収容した状態でルツボを処理室から取り出し、新たなルツボを処理室に設置することによって、破損した状態で処理を再開することによる処理室全体の破損や汚染を防止する対策が採られている。

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、上記従来のように、ルツボを交換する対策では、処理室から取り出したルツボおよび処理対象物が無駄になると共に、交換作業を行うオペレータに大きな負担がかかり、さらに、交換作業に要する時間により生産性が低下するという問題がある。

0005

従って、本発明は、処理の開始直後に緊急停止した場合でも、ルツボを交換することなく処理を再開することができる真空溶解装置を提供するものである。

課題を解決するための手段及び効果

0006

上記課題を解決するために、請求項1の発明は、外部環境とは異なる処理環境に設定される真空タンクと、前記真空タンク内に設けられ、処理対象物を収容するカーボン製のルツボと、前記ルツボの周囲に配置され、該ルツボに収容された処理対象物を誘導加熱して溶解する誘導加熱コイルと、緊急停止時に前記溶解機構に収容された処理対象物を排出させて回収する回収機構とを有することを特徴としている。

0007

上記の構成によれば、真空溶解装置が緊急停止すると、回収機構がルツボから処理対象物を排出させて回収するため、ルツボ内には僅かな残存量の処理対象物が収容された状態になる。従って、カーボン製のルツボが変形に対して脆いという性質を有し、さらに処理対象物が冷えることにより凝固して体積を大幅に減少させても、処理対象物の体積減少で引き起こされるルツボの変形が僅かなものになるため、ルツボが破損することはない。この結果、ルツボを再使用することができるため、真空溶解装置が復旧すれば、ルツボを交換する必要がないため、直ちに運転を再開して生産性を高めることができる。また、ルツボおよび回収した処理対象物を再使用することができるため、生産コストを低減することもできる。

0008

請求項2の発明は、請求項1に記載の真空溶解装置であって、前記回収機構は、前記ルツボを傾斜させるルツボ回動機構と、傾斜されたルツボから排出される処理対象物を受け止める回収容器とを有することを特徴としている。

0009

上記の構成によれば、ルツボを傾斜させるという簡単な構成でルツボから処理対象物を回収することができる。

0010

請求項3の発明は、請求項1に記載の真空溶解装置であって、前記回収機構は、前記ルツボの底面壁に形成された出湯口と、前記出湯口に設けられたロート状出湯部材と、前記出湯部材の周囲に設けられ、出湯口付近および出湯部材内に存在する処理対象物を誘導加熱して溶解可能な出湯コイルと、前記出湯部材の下方に設けられ、ルツボから排出される処理対象物を受け止める回収容器とを有することを特徴としている。

0011

上記の構成によれば、ルツボの姿勢を変化させなくても、出湯口から処理対象物を排出させて回収することができるため、多量の処理対象物を収容可能な大重量のルツボに対しても容易に適用することができる。

発明を実施するための最良の形態

0012

本発明の実施の形態を図1ないし図3に基づいて以下に説明する。
本実施の形態に係る真空溶解装置は、図1に示すように、単結晶所定成分からなる結晶を溶融状態の処理対象物20から成長させる結晶成長装置等に適用される。即ち、真空溶解装置1は、処理対象物20を溶解しながら所定の液面高さで処理する溶解装置本体2と、溶解装置本体2の動作を監視および制御する制御装置3とを有している。

0013

上記の溶解装置本体2は、処理室4を形成する真空タンク5と、処理室4に設けられ、処理対象物20を収容しながら加熱溶融する溶解機構6と、処理対象物20を結晶成長させながら引き上げ引上げ装置7と、溶解機構6で溶解された処理対象物の液面高さを検出する液面高さ検出装置8と、溶解機構6で溶解された処理対象物20の液面を任意の高さ位置に位置決め可能な昇降機構15とを備えている。

0014

上記の真空タンク5には、アルゴンガス窒素ガス等の不活性ガスを供給可能な図2不活性ガス供給装置10が接続されており、不活性ガスが処理室4に任意の濃度となるように供給可能にされている。また、真空タンク3には、図2真空ポンプ11も接続されており、処理室4の空気が任意の圧力(真空度)となるように外部に排気可能にされている。これにより、真空タンク5内の処理室4は、外部環境とは異なる所望の真空度や不活性ガス濃度の処理環境を出現可能にされている。また、真空タンク3には、処理室4の温度を検出する温度センサ61や処理室4の圧力を検出する圧力センサ62等の各種のセンサが設けられている。

0015

上記の真空タンク5内に設けられた溶解機構6は、処理対象物20を収容するルツボ12と、ルツボ12の周囲に配置され、処理対象物20を誘導加熱する誘導加熱コイル13と、誘導加熱コイル13に交流電力を供給する電源装置14と、誘導加熱コイル13およびルツボ12を底面から側面にかけて収容して保護する保護部材31と、ルツボ12の上端部から外周方向突設され、処理対象物20の排出路を形成する排出路部材32とを有している。

0016

溶解機構6の下方には、ルツボ12を昇降させる昇降機構15と、ルツボ12を傾斜させるように回動させるルツボ回動機構21とが設けられている。昇降機構15は、昇降シリンダ17を有している。昇降シリンダ17は、シリンダロッド17aの軸心が鉛直方向となるように立設されており、シリンダロッド17aは、真空タンク5の底面壁を気密状態および移動自在に貫設されている。そして、昇降機構15は、制御装置3からの昇降指令に基づいてシリンダロッド17aを進退移動させることによって、ルツボ12を任意の高さ位置に位置決め可能に昇降させるようになっている。

0017

一方、ルツボ回動機構21は、シリンダロッド17aの先端面に中心部が接合された支持板22と、排出路部材32の配設側における支持板22および保護部材31間に連結された回動部材23と、支持板22の中心部を挟んで他方側の上面外周部に設けられ、回動部材23とでルツボ12を水平方向に支持する支持部材24とを有している。また、支持板22の中心部と支持部材24との間には、挿通穴22aが形成されている。挿通穴22aには、棒状の押し上げ部材25が挿通可能にされている。押し上げ部材25は、下端部が真空タンク5の底面壁に設けられ、軸心が鉛直方向となるように立設されている。

0018

そして、このように構成されたルツボ回動機構21は、ルツボ12が図示二点鎖線処理高さ位置に上昇されているときに、溶融状態の処理対象物20をルツボ12に収容させるように、ルツボ12を回動部材23と支持部材24とで水平方向に支持する一方、ルツボ12が処理高さ位置から下降されたときに、支持板22の挿通穴22aを挿通した押し上げ部材25でルツボ12の一方端を押し上げながらルツボ12を回動および傾斜させることによって、ルツボ12内の処理対象物20を排出するようになっている。

0019

また、真空タンク5の底面壁には、回収容器26が設けられている。回収容器26は、昇降機構15の側方に設けられており、図示実線にのようにルツボ12が傾斜されて処理対象物20が排出されたときに、この処理対象物20を受け止めるように配置されている。

0020

一方、真空タンク5の上面壁には、引上げ装置7が溶解機構6の上方に位置するように設けられている。引上げ装置7は、軸心が鉛直方向となるように立設され、真空タンク5の上面壁を気密状態および移動自在に貫設された引上げ棒18と、真空タンク5の上面壁に設けられ、引上げ棒18を所定の回転速度で回転させながら所定の上昇速度で引き上げる引上げ棒駆動装置19とを備えている。そして、引上げ装置7は、引上げ棒18の下端面種結晶を取り付け、この種結晶を溶融状態の処理対象物20に接触させた後、所定の回転速度で引上げ棒18を回転させながら上昇させることによって、処理対象物20の結晶を種結晶に析出させながら上方向に成長させるようになっている。

0021

さらに、真空タンク5の上面壁には、液面高さ検出装置8を構成する発光器8aと受光器8bとが上記の引上げ装置7を中心として左右対称に配置されている。発光器8aは、グリーンレーザ光8cを出射可能にされており、このレーザ光8cをルツボ12に収容された処理対象物20方向に出射するように設定されている。一方、受光器8bは、処理対象物20の液面で反射したグリーンレーザ光8cを受光可能にされており、グリーンレーザ光8cの受光位置に応じた検出信号を制御装置3に出力する。

0022

上記のように構成された溶解装置本体2は、図2に示すように、制御装置3により動作が制御されるようになっている。制御装置51は、各種のプログラムを実行する演算部52と、処理内容等の管理を行う情報処理装置60に対してデータ通信可能に接続された通信部53と、引上げルーチン等の各種のプログラムやデータを格納するメモリ54と、溶解装置本体2の各駆動機器やセンサに接続された入力出部55と、温度センサ61や圧力センサ62等に接続されたADコンバータ56と、これら各部52〜56を双方向にデータ通信可能に接続した信号バス57とを備えている。

0023

上記の構成において、真空溶解装置1の動作を説明する。

0024

先ず、図1に示すように、真空タンク5の図示しない開閉扉開放状態にされ、例えばSi等の塊からなる処理対象物20がルツボ12に投入されると共に、引上げ棒18の下端面に種結晶が取り付けられる。所定量の投入が完了すると、真空タンク5の開閉扉が閉めらることによって、気密状態の処理室4に処理対象物20が放置された状態にされる。この後、図2の真空ポンプ11が作動され、処理室4の空気が排気される。そして、処理室4が所定の真空度に到達したときに、図2の不活性ガス供給装置10からアルゴンガス等の不活性ガスが処理室4に供給される。そして、処理室4が所望の圧力や不活性ガス濃度の処理環境に設定される。

0025

次に、電源装置14が駆動され、電源装置14から誘導加熱コイル13に対して交流電力が供給される。誘導加熱コイル13に交流電力が供給されると、誘導加熱コイル13が交番磁場を生成して処理対象物20に印加する。この結果、処理対象物20に誘導電流が発生し、この誘導電流で処理対象物20が誘導加熱されることにより溶解を開始する。

0026

この後、誘導加熱により処理対象物20の全量が溶解したと判断される所定時間が経過すると、液面高さ検出装置8が作動される。これにより、液面高さ検出装置8の発光器8aからスリット状のグリーンレーザ光8cが処理対象物20の液面に向けて出射され、液面で反射したグリーンレーザ光8cが受光器8bで受光される。そして、受光器8bは、グリーンレーザ光8cの受光位置が基準位置に対して外れた距離に比例した大きさの検出信号を制御装置3に出力する。尚、グリーンレーザ光8cは、視認性の良好な可視光線であるため、処理対象物20の液面で大部分が反射して受光器8bで受光される。この結果、受光器8bでの受光量が少なくなることによって、検出信号が不正確になるという事態を確実に回避することができる。

0027

制御装置3が液面高さ検出装置8から検出信号を受け取ると、制御装置3は、検出信号が設定値となるように、昇降指令を昇降機構15に出力する。これにより、昇降機構15が昇降指令に基づいてシリンダロッド17aを進退移動させてルツボ12を昇降させることによって、処理対象物20の液面が所定の高さ位置に位置決めされる。

0028

この後、引上げ装置7が作動され、引上げ棒18が下降される。そして、引上げ棒18の下端面に設けられた種結晶が溶融状態の処理対象物20に浸漬された後、回転されながら引き上げられる。これにより、処理対象物20の結晶が種結晶を中心として析出し、引上げ棒18の引き上げ動作が継続されることにより上方向に成長することになる。

0029

処理対象物20の結晶が成長すると、溶融状態の処理対象物20が減少するため、ルツボ12内における処理対象物20の液面高さが低下する。この際、処理対象物20の液面高さは、上述の液面高さ検出装置8により監視されており、制御装置3は、液面高さの低下に対応した昇降指令を昇降機構15に出力することによって、ルツボ12を上昇させ、ルツボ12内の処理対象物20の液面を所定の高さ位置に維持する。これにより、処理対象物20の液面に対して引上げ棒18の引き上げ速度が常に一定の速度に維持されるため、この引上げ棒18で形成される処理対象物20の結晶を安定して成長させることができる。

0030

また、処理対象物20の結晶を成長させている途中で故障等が発生した場合には、昇降機構15におけるシリンダロッド17aの進出量によりルツボ12の昇降位置が求められ、この昇降位置に基づいて処理対象物20の収容量が求められる。収容量が所定値未満である場合には、処理対象物20の凝固や再溶融時の体積変化によってはルツボ12が破損しない程度の残存量であると判断される。これにより、ルツボ12が現在の高さ位置、即ち、図示二点鎖線の溶融高さ位置に維持され、処理対象物20を収容した状態で放置される。

0031

一方、処理対象物20の収容量が所定値以上である場合には、処理対象物20の冷却および再溶融による熱膨張でルツボ12が破損し易い程度の残存量であると判断される。従って、この場合には、ルツボ12からの処理対象物20の排出動作が実行される。

0032

即ち、昇降機構15において、昇降シリンダ17内にシリンダロッド17aが引き込まれることによって、ルツボ12の下降が開始される。ルツボ12が下降されると、真空タンク5の底面壁から立設された押し上げ部材25が支持板22の挿通穴22aに進入し、押し上げ部材25の先端部がルツボ12の底面に当接する。そして、さらにルツボ12の下降が継続されると、押し上げ部材25がルツボ12の一方側を所定の高さ位置で支持した状態となる。一方、ルツボ12の他方側においては、回動部材23を介して支持板22および昇降シリンダ17に連結されているため、下降が継続される。この結果、ルツボ12の一方側が押し上げ部材25で押し上げられた状態になり、ルツボ12が回動部材23を回動中心として傾斜することによって、ルツボ12内の処理対象物20が回収容器26に投入および回収される。

0033

尚、ルツボ12が傾斜されたときにルツボ12の最下端に位置する部分には、排出路部材32が設けられており、この排出路部材32が処理対象物20の流路として機能する。従って、回収容器26への回収時に高温の処理対象物20が誘導加熱コイル13上を流動することになっても、誘導加熱コイル13が破損することはない。

0034

この後、ルツボ12内の処理対象物20が誘導加熱の停止により冷却し、体積を減少させることになるが、上述のように大部分の処理対象物20がルツボ12から排除されているため、ルツボ12が処理対象物20の冷却時に破損することはない。また、回収容器26に回収された処理対象物20は、真空タンク5から取り出され、以後の処理時に再利用される。そして、真空溶解装置1の緊急停止が解除されると、ルツボ12に新たな処理対象物20を投入し、溶解を再開する。尚、この溶解の再開時においても、凝固した未回収の処理対象物20がルツボ12を変形させるように作用することになるが、残存量が少ないため、ルツボ12を破損させることはない。

0035

以上のように、本実施形態の真空溶解装置1は、外部環境とは異なる処理環境に設定される真空タンク5と、真空タンク5内に設けられ、処理対象物20を収容するカーボン製のルツボ12と、ルツボ12の周囲に配置され、ルツボ12に収容された処理対象物20を誘導加熱して溶解する誘導加熱コイル13と、緊急停止時にルツボ12に収容された処理対象物20を排出させて回収するルツボ回動機構21等の回収機構とを有した構成にされている。

0036

上記の構成によれば、真空溶解装置が緊急停止すると、回収機構がルツボ12から処理対象物20を排出させて回収するため、ルツボ12内には僅かな残存量の処理対象物20が収容された状態になる。従って、カーボン製のルツボ12が変形に対して脆いという性質を有し、さらに処理対象物20が冷えることにより凝固して体積を大幅に減少させても、処理対象物20の体積減少で引き起こされるルツボ12の変形が僅かなものになるため、ルツボ12が破損することはない。この結果、ルツボ12を再使用することができるため、真空溶解装置が復旧すれば、ルツボ12を交換する必要がないため、直ちに運転を再開して生産性を高めることができる。また、ルツボ12および回収した処理対象物20を再使用することができるため、生産コストを低減することもできる。

0037

また、本実施形態における回収機構は、ルツボ12を傾斜させるルツボ回動機構21と、傾斜されたルツボ12から排出される処理対象物20を受け止める回収容器26とを有した構成にされることによって、簡単な構成で処理対象物20をルツボ12から排出させて回収ことが可能になっている。

0038

以上、本発明を好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明はその趣旨を超えない範囲において変更が可能である。例えば本実施形態におけるルツボ回動機構21は、押し上げ部材25でルツボ12の一方側を押し上げながら他方側の回動部材23でルツボ12を回動させることによって、ルツボ12を傾斜させているが、これに限定されるものではなく、回動部材23に駆動機構を備えさせることによって、回動部材23のみでルツボ12を回動させるようになっていても良い。この場合には、回動部材23の回動開始タイミングを調整することによって、ルツボ12を任意の高さ位置で回動させることができる。

0039

また、本実施形態における回収機構は、ルツボ12を傾斜させることによって、処理対象物20をルツボ12から回収容器26に回収するようになっているが、これに限定されるものでもない。即ち、回収機構は、図3に示すように、ルツボ12の底面壁に出湯口12aを形成し、この出湯口12aに冷却水路を備えたロート状の出湯部材35を設け、さらに出湯部材35の周囲に誘導加熱用の出湯コイル36を設けると共に、この出湯コイル36に高周波電力を任意のタイミングで供給可能な出湯用電源装置37を設けた構成であっても良い。

0040

この場合には、出湯コイル36に高周波電力を供給しなければ、水冷された出湯部材35で出湯口12a付近や出湯部材35内に存在する処理対象物20を凝固させることにより出湯口12aを閉栓状態にすることができる。一方、出湯コイル36に高周波電力を供給すれば、出湯部材35内および出湯口12a付近の処理対象物20を誘導加熱して溶解させることにより出湯口12aを開栓状態にすることができる。これにより、出湯口12aの下方にガイド部材38を必要に応じて設け、このガイド部材38を介して間接的または直接的に回収容器26に処理対象物20を流動可能にしておけば、真空溶解装置1の緊急停止時に出湯口12aを即座に開栓状態にしてルツボ12内の処理対象物20を回収容器26に回収することができる。また、ルツボ12の姿勢を変化させなくても、出湯口12aから処理対象物20を排出させて回収することができるため、多量の処理対象物20を収容可能な大重量のルツボ12に対しても容易に適用することができる。

図面の簡単な説明

0041

真空溶解装置の概略構成図である。
真空溶解装置のブロック図である。
真空溶解装置の概略構成図である。

符号の説明

0042

1真空溶解装置
2溶解装置本体
3制御装置
4処理室
5真空タンク
6溶解機構
7引上げ装置
8液面高さ検出装置
11真空ポンプ
12ルツボ
12a出湯口
13誘導加熱コイル
14電源装置
15昇降機構
17昇降シリンダ
18引上げ棒
19 引上げ棒駆動装置
20処理対象物
21 ルツボ回動機構
22 支持板
23回動部材
24支持部材
25押し上げ部材
26回収容器
31保護部材
32排出路部材
35出湯部材
36 出湯コイル
37出湯用電源装置
38 ガイド部材

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