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技術 無電解銅めっき膜形成セラミックスおよび無電解めっき膜形成セラミックスの製造方法

出願人 アルプス電気株式会社
発明者 鈴木邦明三森健一
出願日 2006年12月26日 (13年2ヶ月経過) 出願番号 2006-349413
公開日 2008年7月10日 (11年8ヶ月経過) 公開番号 2008-156733
状態 未査定
技術分野 化学的被覆
主要キーワード エッチングレス 塩化錫溶液 過酸化水素水濃度 無電解ニッケルめっき膜 オージェ電子分光分析法 塩化錫水溶液 感受性化処理 パラジウムコロイド溶液
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年7月10日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

解決手段

表面のPb量が0〜20atom%であるセラミックスの表面に無電解銅めっきを行う。上記無電解銅めっきは、下記(1)〜(6)の工程により行うことができる。(1)セラミックスの表面を硫酸過酸化水素水により洗浄する硫酸過酸化水素水処理工程。(2)セラミックスの表面をアルカリ溶液により洗浄するアルカリ処理工程。(3)セラミックスの表面に触媒を付与する触媒化工程。(4)セラミックスの表面に無電解銅めっき膜を形成する無電解銅めっき工程。(5)セラミックスの表面を加熱する加熱処理工程。

概要

背景

PZTチタン酸ジルコン酸鉛:Pb(Zr,Ti)O3)は、圧電セラミックス一種であり、発振子などに使用されている。従来、電極回路を形成する目的でPZT表面に無電解めっき膜を形成する場合、PZTと無電解めっき膜との密着性を向上させるために、塩酸やフッ酸を用いてPZT表面のエッチングを行うことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、PZTに無電解めっきをおこなう場合、エッチングを行わなくても比較的高いめっき膜の密着強度が得られる無電解ニッケルめっきが使用されることが多い。さらに、特定の工程でPZT表面に無電解銅めっきを行うことも提案されている(例えば、非特許文献1参照)。

特開平7−62547号公報
PZTセラミックス上の無電解めっき」(回路実装学会誌、本間ら、10〔7〕462〜466(1995))

概要

セラミックス表面にエッチングを行うことなく、セラミックス無電解銅めっき膜との密着性を向上させる。表面のPb量が0〜20atom%であるセラミックスの表面に無電解銅めっきを行う。上記無電解銅めっきは、下記(1)〜(6)の工程により行うことができる。(1)セラミックスの表面を硫酸過酸化水素水により洗浄する硫酸過酸化水素水処理工程。(2)セラミックスの表面をアルカリ溶液により洗浄するアルカリ処理工程。(3)セラミックスの表面に触媒を付与する触媒化工程。(4)セラミックスの表面に無電解銅めっき膜を形成する無電解銅めっき工程。(5)セラミックスの表面を加熱する加熱処理工程。

目的

本発明は、前述した事情に鑑みてなされたもので、セラミックスの表面に無電解銅めっき膜を形成した無電解銅めっき膜形成セラミックスであって、セラミックス表面にエッチングを行うことなく、セラミックスと無電解銅めっき膜との密着性を向上させた無電解銅めっき膜形成セラミックスを提供することを目的とする。また、本発明は、セラミックスの表面に無電解めっき膜を形成する無電解めっき膜形成セラミックスの製造方法であって、セラミックス表面にエッチングを行うことなく、セラミックスと無電解めっき膜との密着性を向上させることができる無電解めっき膜形成セラミックスの製造方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

バルクの組成中にPbを含有し、表面のPb量が0〜20atom%であるセラミックスの表面に無電解銅めっき膜を形成したことを特徴とする無電解銅めっき膜形成セラミックス

請求項2

前記セラミックス表面のPb量はオージェ電子分光分析法により測定したことを特徴とする請求項1に記載の無電解銅めっき膜形成セラミックス。

請求項3

前記セラミックスは鉛、ジルコニウムおよびチタンを主成分とすることを特徴とする請求項1または2に記載の無電解銅めっき膜形成セラミックス。

請求項4

電解めっきを施したセラミックスの製造方法において、前記セラミックスの組成中に含まれる無電解めっき反応における触媒毒となる成分を溶解除去する工程を含むことを特徴とする無電解めっき膜形成セラミックスの製造方法。

請求項5

前記触媒毒となる成分を溶解除去する工程が硫酸過酸化水素水処理工程であり、前記触媒毒となる成分が鉛であることを特徴とする請求項4に記載の無電解めっき膜形成セラミックスの製造方法。

請求項6

セラミックスの表面を硫酸過酸化水素水により洗浄する硫酸過酸化水素水処理工程と、前記硫酸過酸化水素水処理工程を終了したセラミックスの表面をアルカリ溶液により洗浄するアルカリ処理工程と、前記アルカリ処理工程を終了したセラミックスの表面に触媒を付与する触媒化工程と、前記触媒化工程を終了したセラミックスの表面に無電解銅めっき膜を形成する無電解銅めっき工程と、前記無電解銅めっき工程を終了したセラミックスを加熱する加熱処理工程とを具備することを特徴とする無電解めっき膜形成セラミックスの製造方法。

請求項7

前記硫酸過酸化水素水は、硫酸過酸化水素濃度30〜36容量%の過酸化水素水とからなり、前記硫酸過酸化水素水における硫酸濃度は65〜95容量%、過酸化水素水濃度は35〜5容量%であることを特徴とする請求項5または6に記載の無電解めっき膜形成セラミックスの製造方法。

請求項8

前記無電解銅めっき工程において、微量のニッケル化合物を含有する銅めっき液を用いてセラミックスの表面に無電解銅めっき膜を形成することを特徴とする請求項6または7に記載の無電解めっき膜形成セラミックスの製造方法。

請求項9

前記セラミックスは鉛、ジルコニウムおよびチタンを主成分とすることを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項に記載の無電解めっき膜形成セラミックスの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、セラミックスの表面に無電解銅めっき膜を形成した無電解銅めっき膜形成セラミックスに関する。また、本発明は、セラミックスの表面に無電解めっき膜を形成する無電解めっき膜形成セラミックスの製造方法に関する。

背景技術

0002

PZTチタン酸ジルコン酸鉛:Pb(Zr,Ti)O3)は、圧電セラミックス一種であり、発振子などに使用されている。従来、電極回路を形成する目的でPZT表面に無電解めっき膜を形成する場合、PZTと無電解めっき膜との密着性を向上させるために、塩酸やフッ酸を用いてPZT表面のエッチングを行うことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、PZTに無電解めっきをおこなう場合、エッチングを行わなくても比較的高いめっき膜の密着強度が得られる無電解ニッケルめっきが使用されることが多い。さらに、特定の工程でPZT表面に無電解銅めっきを行うことも提案されている(例えば、非特許文献1参照)。

0003

特開平7−62547号公報
PZTセラミックス上の無電解めっき」(回路実装学会誌、本間ら、10〔7〕462〜466(1995))

発明が解決しようとする課題

0004

従来、セラミックスの表面に無電解めっきを行う場合、セラミックスと無電解めっき膜との密着性を向上させるために、セラミックス表面をエッチングするのが一般的であるが、圧電セラミックスであるPZTの場合は、エッチングによって圧電特性劣化するため、エッチングレスで無電解めっきを行うことが好ましい。また、前記のようにセラミックスにエッチングレスで無電解ニッケルめっきが行われることがあるが、無電解ニッケルめっきでは、めっき液中に還元剤として含まれるリンがめっき膜中に共析するため、膜が硬くなるとともに、膜の比抵抗が高くなるという問題がある。

0005

そのため、圧電セラミックスであるPZTの表面に電極や回路を形成する目的で無電解めっき膜を形成する場合、無電解ニッケルめっき膜より軟らかく、比抵抗が低い無電解銅めっき膜を形成することが望まれる。しかし、PZTの表面にエッチングレスで無電解銅めっきを行うと、PZTと無電解銅めっき膜との密着性が低下するという問題があった。

0006

本発明は、前述した事情に鑑みてなされたもので、セラミックスの表面に無電解銅めっき膜を形成した無電解銅めっき膜形成セラミックスであって、セラミックス表面にエッチングを行うことなく、セラミックスと無電解銅めっき膜との密着性を向上させた無電解銅めっき膜形成セラミックスを提供することを目的とする。また、本発明は、セラミックスの表面に無電解めっき膜を形成する無電解めっき膜形成セラミックスの製造方法であって、セラミックス表面にエッチングを行うことなく、セラミックスと無電解めっき膜との密着性を向上させることができる無電解めっき膜形成セラミックスの製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、前記目的を達成するために種々検討を行った結果、セラミックスの表面に無電解銅めっきを行う場合、セラミックス表面に存在するPb原子に起因してセラミックス表面に銅めっき析出しない部分が生じ、セラミックスと無電解銅めっき膜との密着性が低下すること、したがって表面のPb量が少ないセラミックスの表面に無電解銅めっきを行うことにより、セラミックス表面にエッチングを行うことなく、セラミックスと無電解銅めっき膜との密着性を向上させることができることを見出した。上記のようにセラミックス表面に存在するPb原子に起因してセラミックス表面に銅めっきが析出しない部分が生じ、セラミックスと無電解銅めっき膜との密着性が低下する理由は必ずしも明らかではないが、セラミックスの表面に存在するPb原子がセラミックス表面の無電解銅めっきにおける触媒毒として作用するからであると推測される。また、本発明者らは、セラミックスの表面を硫酸過酸化水素水とを所定の割合で混合した混合液である硫酸過酸化水素水洗浄することにより、セラミックス表面のPb量を減少させることができることを見出した。なお、前述した非特許文献1には、セラミックス表面に無電解銅めっきを行う場合におけるセラミックス表面のPbの関与については記載されていない。

0008

本発明は、前述した知見に基づいてなされたもので、バルクの組成中にPbを含有し、表面のPb量が0〜20atom%であるセラミックスの前記表面に無電解銅めっき膜を形成したことを特徴とする無電解銅めっき膜形成セラミックスを提供する。

0009

また、本発明は、無電解めっきを施したセラミックスの製造方法において、前記セラミックスの組成中に含まれる無電解めっき反応における触媒毒となる成分を溶解除去する工程を含むことを特徴とする無電解めっき膜形成セラミックスの製造方法を提供する。

0010

さらに、本発明は、セラミックスの表面を硫酸過酸化水素水により洗浄する硫酸過酸化水素水処理工程と、前記硫酸過酸化水素水処理工程を終了したセラミックスの表面をアルカリ溶液により洗浄するアルカリ処理工程と、前記アルカリ処理工程を終了したセラミックスの表面に触媒を付与する触媒化工程と、前記触媒化工程を終了したセラミックスの表面に無電解銅めっき膜を形成する無電解銅めっき工程と、前記無電解銅めっき工程を終了したセラミックスを加熱する加熱処理工程とを具備することを特徴とする無電解めっき膜形成セラミックスの製造方法を提供する。

発明の効果

0011

本発明によれば、セラミックス表面にエッチングを行うことなく、セラミックスと無電解めっき膜との密着性を向上させることができる。

発明を実施するための最良の形態

0012

以下、本発明につきさらに詳しく説明する。本発明に係る無電解銅めっき膜形成セラミックスは、バルクの組成中にPbを含有し、表面のPb量が0〜20atom%の範囲のセラミックスの表面に無電解銅めっき膜を形成したものである。この場合、セラミックス表面のPb量とは、セラミックス表面から0〜10nmの深さ範囲におけるPb量をいう。このような深さ範囲におけるPb量は、オージェ電子分光分析法AES)により良好に測定することができる。したがって、本発明における上記セラミックス表面のPb量は、オージェ電子分光分析法により測定したものであることが好ましい。なお、セラミックス表面のPb量のより好適な範囲は0〜10atom%である。

0013

また、本発明に用いるセラミックスとしては、鉛、ジルコニウムおよびチタンを主成分とするものが好ましく、特にPZTが好ましい。

0014

次に、本発明に係る無電解めっき膜形成セラミックスの製造方法の一実施形態を図1に示す。本例の実施形態では、下記工程によってセラミックスの無電解銅めっきを行う。ただし、本発明は下記実施形態に限定されるものではない。

0015

(1)セラミックスの表面に乾燥雰囲気下紫外線照射することにより、セラミックス表面の主に有機物分解除去する(紫外線照射工程)。紫外線としては、波長254nmのものを好適に用いることができる。なお、本工程は必要に応じて行えばよい。

0016

(2)紫外線照射工程を終了したセラミックスの表面を硫酸過酸化水素水により洗浄することにより、セラミックス表面の主にPbを除去する(硫酸過酸化水素水処理工程)。ただし、硫酸過酸化水素水による洗浄によって、セラミックス表面の有機物も除去される。硫酸過酸化水素水処理工程においては、例えば硫酸過酸化水素水にセラミックスを所定時間浸漬すればよい。また、硫酸過酸化水素水としては、硫酸と過酸化水素濃度30〜36容量%の過酸化水素水とからなり、硫酸濃度は65〜95容量%、過酸化水素水濃度は35〜5容量%であるものを好適に用いることができる。

0017

(3)硫酸過酸化水素水処理工程を終了したセラミックスの表面をアルカリ溶液で洗浄する(アルカリ処理工程)。アルカリ処理工程を行うことにより、セラミックスと無電解銅めっき膜との密着性がさらに向上する。アルカリ処理工程においては、例えばアルカリ溶液にセラミックスを所定時間浸漬すればよい。アルカリ溶液としては、例えば水酸化ナトリウム水溶液を用いることができる。

0018

(4)アルカリ処理工程を終了したセラミックスの表面に触媒を付与する(触媒化工程)。触媒化工程における触媒化の方法は適宜選択することができる。例えば、セラミックス表面に塩化錫溶液を接触させる感受性化処理を行った後、セラミックス表面に塩化パラジウム溶液を接触させる活性化処理を行うことにより、セラミックス表面の触媒化を行うことができる。また、シランカップリング剤を用いる方法や、錫・パラジウムコロイド溶液を用いる方法によっても、セラミックス表面の触媒化を行うことができる。

0019

(5)触媒化工程を終了したセラミックスの表面に無電解銅めっき膜を形成する(無電解銅めっき工程)。この場合、本工程で用いる銅めっき液としては、微量のニッケル化合物を含有する銅めっき液を用いることが好ましく、これにより低応力の無電解銅めっき膜を得ることができる。上記銅めっき液として、より具体的には、100モルのCuに対し0.1〜15モルのNiを含有するものを好適に用いることができる。また、上記銅めっき液には、錯化剤、還元剤、pH調整剤等の他の成分を適宜配合することができる。

0020

(6)無電解銅めっき工程を終了したセラミックスを加熱する(加熱処理工程)。本工程を行うことにより、セラミックスと無電解銅めっき膜との密着性をさらに向上させることができる。加熱処理工程は、例えば、セラミックスを不活性ガス中または真空中で加熱することにより行うことができる。この場合、加熱温度は250〜450℃、加熱時間は30分〜2時間とすることが適当である。

0021

ここで、硫酸過酸化水素水処理工程を行わずに無電解銅めっきを行ったPZTの表面を図2(a)に模式的に示し、硫酸過酸化水素水処理工程を行ってから無電解銅めっきを行ったPZTの表面を図2(b)に模式的に示す。図2(a)に示すように、硫酸過酸化水素水処理工程を行わず、PZT表面にPbが存在する場合は、触媒毒であるPbの周辺で銅めっきが析出しない部分10が生じ、PZTと銅めっき膜との密着性が悪くなると考えられる。これに対し、硫酸過酸化水素水処理工程を行い、PZT表面にPbが存在しない場合は、図2(b)に示すように、PZT表面に銅めっきが析出しない部分が生じず、PZTと銅めっき膜との密着性が向上すると考えられる。

0022

また、硫酸過酸化水素水処理工程を行う前および行った後のPZTの表面をオージェ電子分光分析法により測定した結果の一例を図3に示す。図3(a)が硫酸過酸化水素水処理工程を行う前の結果、図3(b)が硫酸過酸化水素水処理工程を行った後の結果である。本例において、硫酸過酸化水素水としては、硫酸が95容量%、過酸化水素濃度35容量%の過酸化水素水が5容量%のものを用いた。図3より、PZTの表面を硫酸過酸化水素水で洗浄することにより、PZT表面のPb量を減少させることができることがわかる。具体的には、本例では、硫酸過酸化水素水処理によりPZT表面のPb量が45atom%程度から20atom%程度に減少した。また、図3より、PZTの表面を硫酸過酸化水素水で洗浄することにより、PZT表面のC量も減少させることができることがわかる。具体的には、本例では、硫酸過酸化水素水処理によりPZT表面のC量が60atom%程度から20atom%程度に減少した。このように炭素(有機物)量が減少することによっても、PZTと銅めっき膜との密着性が向上すると考えられる。

0023

以下に、実施例により本発明を具体的に示す。ただし、本発明は下記実施例に限定されるものではない。本実施例では、下記工程によってPZT基材の表面に無電解銅めっきを行った。
(1)PZT基材の表面に乾燥雰囲気下で紫外線ランプにより波長254nmの紫外線を5分照射した(紫外線照射工程)。
(2)紫外線照射工程を終了したPZT基材を硫酸過酸化水素水に後記表1に示す所定時間浸漬した(硫酸過酸化水素水処理工程)。硫酸過酸化水素水としては、硫酸が95容量%、過酸化水素濃度35容量%の過酸化水素水が5容量%で、液温が25℃のものを用いた。硫酸過酸化水素水処理工程終了後は、PZT基材の表面を超純水により洗浄した。
(3)硫酸過酸化水素水処理工程を終了したPZT基材を水酸化ナトリウム水溶液に3分浸漬した(アルカリ処理工程)。水酸化ナトリウム水溶液としては、水酸化ナトリウム濃度が6.5重量%、液温が50℃のものを用いた。アルカリ処理工程終了後は、PZT基材の表面を超純水により洗浄した。
(4)アルカリ処理工程を終了したPZT基材の表面に触媒を付与した(触媒化工程)。本工程では、PZT基材を、塩化第1錫の濃度が1.3%の塩化錫水溶液に3分間浸漬させてから、超純水で洗浄した後、パラジウムイオンの濃度が0.015%の塩化パラジウム水溶液に2分間浸漬させてから、超純水で洗浄した。この両工程を2回繰り返して、PZT基材の表面に触媒を付与した。
(5)触媒化工程を終了したPZT基材の表面に無電解銅めっき膜を形成した(無電解銅めっき工程)。使用した銅めっき液は、銅が約2.5g/L(0.039mol/L)、ニッケルが0.23g/L(0.0039mol/L)添加され、錯化剤として酒石酸ナトリウムカリウム水和物(ロッシェル塩)、還元剤として約0.2%のホルムアルヒド、pH調整剤として約1.5g/LのNaOH、その他の成分として約0.1%のキレート剤を含むものであった。また、この銅めっき液のpHは約12.6であった。無電解銅めっきにおける銅めっき液の温度は33℃とし、銅めっき膜は膜厚約2μmに形成した。
(6)無電解銅めっき工程を終了したPZT基材の表面を加熱した(加熱処理工程)。本工程では、窒素ガス雰囲気中において、400℃で1時間の加熱処理を行った。

0024

上述した工程により得られた無電解銅めっき膜形成PZTにおけるPZTと銅めっき膜との密着性をセバスチャン強度試験により調べた。この場合、評価基準は下記のとおりとした。結果を表1に示す。
○:PZT基材が破壊した。
×:銅めっき膜がはがれた。

0025

0026

表1より、硫酸過酸化水素水処理工程を行い、表面のPb量が20atom%以下のPZTは、無電解銅めっき膜との密着性が高いことがわかる。なお、セバスチャン強度試験によるPZT基材破壊時の引っ張り強度は平均92Kgf/cm2であった。これに対し、硫酸過酸化水素水処理工程を行わず(洗浄時間0秒)、表面にPbが多く存在するPZTは、無電解銅めっき膜との密着性が劣るものであった。したがって、本実験により、本発明によれば、セバスチャン強度試験でPZT基材が破壊する、PZT基材に対する密着性に優れた銅めっき膜が得られることが確認された。

図面の簡単な説明

0027

本発明に係る無電解めっき膜形成セラミクスの製造方法の一実施形態を示すフロー図である。
(a)は硫酸過酸化水素水処理工程を行わずに無電解銅めっきを行ったPZTの表面を示す模式図、(b)は硫酸過酸化水素水処理工程を行ってから無電解銅めっきを行ったPZTの表面を示す模式図である。
硫酸過酸化水素水処理工程を行う前および行った後のPZTの表面をオージェ電子分光分析法により測定した結果の一例を示すグラフであり、(a)は硫酸過酸化水素水処理工程を行う前の結果、(b)は硫酸過酸化水素水処理工程を行った後の結果である。

符号の説明

0028

10銅めっきが析出しない部分

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