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技術 記録装置、記録方法、再生装置及び再生方法

出願人 株式会社日立製作所
発明者 鶴賀貞雄
出願日 2006年12月18日 (13年4ヶ月経過) 出願番号 2006-339398
公開日 2008年7月3日 (11年9ヶ月経過) 公開番号 2008-153908
状態 特許登録済
技術分野 記録のためのテレビジョン信号処理 記録に関連するカラーTV信号処理 CATV、双方向TV等 双方向TV,動画像配信等
主要キーワード 空き間隔 高域濾波器 クロック制御情報 記録出力装置 時間的差分 共通規格 許容偏差 省略表示
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

記録したMPEG2−TSに、ジッタがあるPCR或いは不連続なPCRを含む場合にも良好な再生を可能とする。

解決手段

生成時のシステムクロックと同期の取れたクロック取得側再現するための参照情報多重化されたデータにタイムスタンプ情報が付加されたデータを記録部から読込読み出し部と、前記読込んだデータを読み出しデータとしてタイムスタンプ情報に依存したタイミングで出力する出力制御部と、前記出力制御部における動作を行うか否かを切り替え切替部と、前記切替部からのデータからタイムスタンプ情報を除去するタイムスタンプ削除部と、前記タイムスタンプ情報が除去されたデータ分離する分離部と、前記参照情報が不正であるか否かを検出する検出部と、前記分離後のデータを一時蓄積するバッファの残量に応じて前記読み出し部の読込みの開始と停止を制御するバッファ管理部とを備える。

概要

背景

日本、北米、欧州におけるデジタル放送は、MPEG2(Moving Picture Experts Group Phase 2)の規格に従って符号化された映像音声データなどをMPEG2−TS(Moving Picture Experts Group Phase 2−Transport Stream)の規格に従って多重化した構成である。MPEG2−TSの記録や再生の制御に関して、例えば特許文献1や特許文献2、特許文献3がある。

特許文献1には、「デジタル放送受信機内のバッファアンダーフローオーバーフローを起こさずに、タイムスタンプ付のMPEG2−TSを保存した蓄積装置から通常AV再生や倍速の特殊AV再生が可能なデジタル放送受信機を提供すること」が課題として記載されており、その解決手段として「映像又は音声のトランスポートストリーム多重分離後のバッファの残量に応じて前記データ読み出し手段の読み出しの開始と停止を制御するバッファ残量監視手段を備え、通常AV再生時には切替手段で出力タイミングを制御し、出力タイミング制御手段によって放送波と同じ出力タイミングにしてAV再生を行うこと、および倍速再生の特殊AV再生時には切替手段で出力タイミングを制御せず前記バッファ残量監視手段によってバッファ量を監視して前記データ読出し手段のデータ読出しの開始と停止を制御する」ことが記載されている。

また、特許文献1には、「蓄積装置に保存されたMPEG2−TSを読み出して通常AV再生を行う場合は、PCRによる同期再生が可能で、送信側と受信側の27MHz系のクロックを同期させて再生させるために、AVバッファ部206のアンダーフローやオーバーフローは生じない」ことが記載されている。

特許文献2には、「MPEG2−TSは、受信した映像データを含んだトランスポートパケットが多重化されたものであるから、MPEG2−TS内では、任意のチャネルのトランスポートパケットが間隔を空けて連続しており、その空き間隔に、1又は複数の別チャネルのトランスポートパケットが存在する。このため、MPEG2−TS内の任意トランスポートパケットのみを抽出してハードディスクに記録したりディスプレイ画面に表示したりする場合には、適切な制御が必要となり、その制御をどのように行うかが問題となる。」が課題として記載されており、その解決手段として「本発明に従う記憶出力装置は、連続した複数のデータの各々を取得する取得手段と、前記取得された複数のデータの各々に、そのデータの時間的位置に関する情報を表した特殊タイムスタンプを付加して記憶手段に記憶させる書き込み手段と、前記特殊タイムスタンプ付きのデータである複数のスタンプ付データの各々を前記記憶手段から読込み、前記読込んだ各スタンプ付データ又はそのデータから前記特殊タイムスタンプを除去したスタンプ無しデータを読出しデータとして出力する読出し手段と、前記読出し手段から出力された読出しデータを取得して出力する取得出力手段とを備え、前記読出し手段は、前記読込んだ各スタンプ付データの特殊タイムスタンプに依存しないタイミングで前記読出しデータを出力することと、前記読込んだ各スタンプ付データの特殊タイムスタンプに依存したタイミングで前記読出しデータを出力することとを選択的に実行する。」ことが記載されている。

また、特許文献2には、「復号部4は、フロー制御、例えば、読出し部12にリクエスト信号を入力して、読出し部12を制御し、任意のタイミング(すなわち、無制御で発振するクロック信号周波数に従うタイミング)で、記憶媒体13から読込まれて得られた複数の読出しデータを出力させる。例えば、復号部4は、バッファ85が空の場合(又は第2選択パケット蓄積量が僅少の場合)に、そのフロー制御を実行することで、任意のタイミングで複数の読出しパケットを取得する。なお、フロー制御では、復号部4が、バッファ85を管理する。例えば、復号部4は、フロー制御の場合は、バッファ85における第2選択パケットの蓄積量を、リアルタイム表示又は特殊タイムスタンプ制御の場合の蓄積量(例えばバッファ85の容量の2割)よりも多い蓄積量(例えばバッファ85の容量の8割)に維持する。バッファ85に蓄積されたデータは、例えば、フロー制御と、リアルタイム表示又は特殊タイムスタンプ制御とが切り替る場合に、復号部4又は制御部71等によって消去される。」ことが記載されている。

特許文献3には、「PCR受信異常に生じる不正システムクロック再生を防止する低廉な構成のシステムクロック再生装置を実現する」ことが課題として記載されており、その解決手段として「PCR受信正常時のVCXO1140の制御電圧集束値を、固定値発生装置2140により、計算,保持し、PCR異常検出装置2100でPCR受信異常を検出した際に、直ちに前記VCXO1140の制御電圧を前記固定値発生装置2140の出力へと、切り換えることにより、正規システムクロック再生を続ける」ことが記載されている。

特開2004−336332号公報
特開2005−167649号公報
特開平9−312634号公報

概要

記録したMPEG2−TSに、ジッタがあるPCR或いは不連続なPCRを含む場合にも良好な再生を可能とする。 生成時のシステムクロックと同期の取れたクロックを取得側再現するための参照情報が多重化されたデータにタイムスタンプ情報が付加されたデータを記録部から読込む読み出し部と、前記読込んだデータを読み出しデータとしてタイムスタンプ情報に依存したタイミングで出力する出力制御部と、前記出力制御部における動作を行うか否かを切り替える切替部と、前記切替部からのデータからタイムスタンプ情報を除去するタイムスタンプ削除部と、前記タイムスタンプ情報が除去されたデータ分離する分離部と、前記参照情報が不正であるか否かを検出する検出部と、前記分離後のデータを一時蓄積するバッファの残量に応じて前記読み出し部の読込みの開始と停止を制御するバッファ管理部とを備える。

目的

特許文献1には、「デジタル放送受信機内のバッファをアンダーフローやオーバーフローを起こさずに、タイムスタンプ付のMPEG2−TSを保存した蓄積装置から通常AV再生や倍速の特殊AV再生が可能なデジタル放送受信機を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

コンテンツデータとシステムクロック補正に用いられるプログラム時刻基準参照値記録媒体から読み出されるタイミングを示すタイムスタンプとを含むデジタル信号を、当該タイムスタンプに基づき記録媒体から読み出す読み出し部と、前記読み出し部から読み出されたデジタル信号に含まれるコンテンツデータを復号する復号部と、前記プログラム時刻基準参照値が所定条件外である場合、前記読み出し部に前記タイムスタンプによる前記デジタル信号の読み出しから前記タイムスタンプによらない前記デジタル信号の読み出しに切り替えさせる制御部とを備える再生装置

請求項2

システムクロックを生成するクロック再生部と、記録媒体から、映像情報音声情報とシステムクロックの補正に用いられるプログラム時刻基準参照値と記録媒体から読み出されるタイミングを示すタイムスタンプとを含むデジタル信号を読み出す読み出し部と、前記読み出し部で読み出されたデジタル信号が入力され、前記クロック再生部により生成されたシステムクロックに基づくカウンタ値と前記タイムスタンプとを比較し当該デジタル信号を出力するタイムスタンプ比較出力部と、前記タイムスタンプ比較出力部から出力されたデジタル信号を分離する分離部と、前記分離部で分離された前記デジタル信号に含まれる映像情報及び音声情報を一時格納するバッファ部と、前記バッファ部に格納される映像情報及び音声情報を復号する復号部と、前記バッファ部に格納される映像情報及び音声情報の量により前記読み出し部によるデジタル信号の読み出しを管理するバッファ管理部と、前記プログラム時刻基準参照値が所定条件外である場合、前記読み出し部により読み出されたデジタル信号を前記タイムスタンプ比較出力部が前記カウンタ値と前記タイムスタンプとを比較することなく前記分離部へ出力するよう制御し、前記バッファ管理部が前記バッファ部に格納されている映像情報及び音声情報の量により前記読み出し部のデジタル信号の読み出しを制御する制御部とを備える再生装置。

請求項3

請求項1に記載の再生装置において、前記タイムスタンプ比較出力部は、前記クロック再生部において生成されたクロックに基づいて動作するカウンタと、前記読み出し部からのデジタル放送信号に付加されたタイムスタンプと前記カウンタから出力されるカウンタ値とを比較し、当該比較に基づき当該デジタル放送信号を出力するタイムスタンプ比較出力制御部と、前記読み出し部からの第1のデジタル放送信号と前記タイムスタンプ比較出力制御部から出力される第2のデジタル放送信号とが入力され、当該第1のデジタル信号と当該第2のデジタル信号とのいずれかを出力するセレクタと、前記セレクタから出力されるデジタル放送信号に付加されているタイムスタンプを削除するタイムスタンプ削除部とを備え、前記制御部は、前記プログラム時刻基準参照値が所定条件外である場合、前記セレクタの出力を前記第2のデジタル放送信号から前記第1のデジタル放送信号に切り替える再生装置。

請求項4

請求項1に記載の再生装置において、前記読み出し部は、システムクロックに基づいて動作するカウンタと、前記記録媒体からのデジタル放送信号に付加されたタイムスタンプと前記カウンタから出力されるカウンタ値とを比較し、当該比較に基づき当該デジタル放送信号を出力するタイムスタンプ比較出力制御部と、前記記録媒体からの第1のデジタル放送信号と前記タイムスタンプ比較出力制御部から出力される第2のデジタル放送信号とが入力され、当該第1のデジタル信号と当該第2のデジタル信号とのいずれかを出力するセレクタと、前記セレクタから出力されるデジタル放送信号に付加されているタイムスタンプを削除するタイムスタンプ削除部とを備え、前記制御部は、前記プログラム時刻基準参照値が所定条件外である場合、前記セレクタの出力を前記第2のデジタル放送信号から前記第1のデジタル放送信号に切り替える再生装置。

請求項5

請求項2に記載の再生装置において、前記プログラム時刻基準参照値が所定条件外から所定条件内になった場合、前記制御部は前記読み出し部が前記タイムスタンプに基づいて前記デジタル放送信号を出力するよう切り替える再生装置。

請求項6

請求項2に記載の再生装置において、前記プログラム時刻基準参照値が所定条件外から所定条件内になった場合、前記制御部は前記タイムスタンプ比較出力部が前記クロック再生部により発生させられたクロックに基づくカウンタ値と前記デジタル放送信号に付加されたタイムスタンプとを比較し、当該比較に基づいて前記デジタル放送信号を出力し、前記バッファ管理部が前記読み出し部のデジタル信号の読み出しの管理を終了させるよう切り替える再生装置。

請求項7

請求項3又は4に記載の再生装置において、前記プログラム時刻基準参照値が所定条件外から所定条件内になった場合、前記セレクタの出力を前記第1のデジタル放送信号から前記第2のデジタル放送信号に切り替える再生装置。

請求項8

請求項1から7のいずれかに記載の再生装置において、前記所定条件とは、前記タイムスタンプの値と前記プログラム時刻基準参照値とを比較した差分値又は当該差分値の平均値が予め設定された範囲内である再生装置。

請求項9

コンテンツデータを再生する再生方法において、コンテンツデータとシステムクロックを生成するプログラム時刻基準参照値と記録媒体から読み出されるタイミングを示すタイムスタンプとが含まれるデジタル信号を読み出し、所定条件外の前記プログラム時刻基準参照値を入力すると、前記タイムスタンプを用いた前記デジタル信号の読み出しから、当該タイムスタンプを用いない前記デジタル信号の読み出しに切り替える再生方法。

請求項10

請求項9に記載の再生方法において、前記タイムスタンプを用いない前記デジタル信号の読み出しとは、前記デジタル信号を一時格納するバッファ部を管理することによる当該デジタル信号の読み出しである再生方法。

請求項11

請求項9又は10に記載の再生方法において、前記所定条件とは、前記タイムスタンプの値と前記プログラム時刻基準参照値とを比較した差分値又は当該差分値の平均値が予め設定された範囲内である再生方法。

請求項12

コンテンツデータとシステムクロックを補正するプログラム時刻基準参照値とを含むデジタル信号を受信する受信部と、前記受信部で受信されたデジタル信号に含まれるプログラム時刻基準参照値を用いて補正されたシステムクロックを生成するクロック再生部と、前記クロック再生部で生成されたシステムクロックにより前記受信部で受信したデジタル信号に記録媒体から読み出されるタイミングを示すタイムスタンプを付加するタイムスタンプ付加部と、前記タイムスタンプ付加部で前記タイムスタンプを付加されたデジタル信号を記録媒体に記録する記録部と、前記プログラム時刻基準参照値が所定条件外である場合、前記クロック再生部が当該所定条件外のプログラム時刻基準参照値を用いないでシステムクロックを生成するよう当該クロック再生部を制御する制御部とを備える記録装置

請求項13

映像情報と音声情報とシステムクロックを補正する参照情報であるプログラム時刻基準参照値とを含むデジタル信号を受信する受信部と、前記受信部で受信されたデジタル信号を分離する分離部と、前記分離部で分離されたプログラム時刻基準参照値を用いて補正されたシステムクロックを生成するクロック再生部と、前記クロック再生部で生成されたシステムクロックに基づくカウンタ値を用いて前記分離部で分離されたデジタル信号に記録媒体から読み出されるタイミングを示すタイムスタンプを付加するタイムスタンプ付加部と、前記タイムスタンプ付加部で前記タイムスタンプを付加されたデジタル信号を記録媒体に記録する記録部と、前記クロック再生部を制御する制御部とを備え、前記クロック再生部は、周波数を調整できる発振器と、前記プログラム時刻基準参照値と前記発振器で生成されたクロックに基づいて動作する第1のカウンタと、前記プログラム時刻基準参照値と前記第1のカウンタから出力される第1のカウンタ値とを比較する比較部と、前記プログラム時刻基準参照値が所定条件内である場合の前記比較部による比較結果であるクロック制御値を記録するクロック制御部と、前記比較部からの比較結果と前記クロック制御部からのクロック制御値とが入力され当該比較結果又は当該クロック制御値のいずれかを出力する第1のセレクタと、前記第1のセレクタからの出力の高周波成分を除去し平滑化した信号を前記発振器へ出力する高域濾波器とを備え、前記制御部は、前記プログラム時刻基準参照値が所定条件外である場合、前記第1のセレクタの出力を前記比較部からの比較結果の出力から前記クロック制御値の出力に切り替える記録装置。

請求項14

請求項12に記載の記録装置において、前記クロック再生部は、周波数を調整できる発振器と、前記プログラム時刻基準参照値と前記発振器で生成されたクロックに基づいて動作する第1のカウンタと、前記プログラム時刻基準参照値と前記第1のカウンタから出力される第1のカウンタ値とを比較する比較部と、前記プログラム時刻基準参照値が所定条件内である場合の前記比較部による比較結果であるクロック制御値を記録するクロック制御部と、前記比較部からの比較結果と前記クロック制御部からのクロック制御値とが入力され当該比較結果又は当該クロック制御値のいずれかを出力する第1のセレクタと、前記第1のセレクタからの出力の高周波成分を除去し平滑化した信号を前記発振器へ出力する高域濾波器とを備え、前記制御部は、前記プログラム時刻基準参照値が所定条件外である場合、前記第1のセレクタの出力を前記比較部からの比較結果の出力から前記クロック制御値の出力に切り替える記録装置。

請求項15

請求項13又は14に記載の記録装置において、前記比較部による比較結果が前記プログラム時刻基準参照値と前記第1のカウンタから出力される第1のカウンタ値とを比較して算出される差分値である記録装置。

請求項16

請求項12から15のいずれかに記載の記録装置において、前記所定条件とは、前記タイムスタンプの値と前記プログラム時刻基準参照値とを比較した差分値又は当該差分値の平均値が予め設定された範囲内である記録装置。

請求項17

コンテンツデータを記録する記録方法において、コンテンツデータとシステムクロックを生成するプログラム時刻基準参照値とが含まれるデジタル信号を受信し、所定条件外の前記プログラム時刻基準参照値を入力すると、前記受信したデジタル信号に含まれるプログラム時刻基準参照値を用いたシステムクロックの生成から、当該所定条件外のプログラム時刻基準参照値を用いないシステムクロックの生成に切り替え、当該所定条件外のプログラム時刻基準参照値を用いないシステムクロックに基づいて前記デジタル信号に記録媒体から読み出されるタイミングを示すタイムスタンプを付加し、当該デジタル信号を記録する記録方法。

請求項18

請求項17に記載の記録方法において、前記所定条件外のプログラム時刻基準参照値を用いないシステムクロックの生成とは、前記プログラム時刻基準参照値が所定条件内であるときのプログラム時刻基準参照値を用いたシステムクロックの生成である記録方法。

請求項19

請求項17又は18に記載の記録方法において、前記所定条件とは、前記タイムスタンプの値と前記プログラム時刻基準参照値とを比較した差分値又は当該差分値の平均値が予め設定された範囲内である記録方法。

技術分野

0001

技術分野は、デジタル放送等された番組コンテンツを記録し再生する装置及び方法に関する。

背景技術

0002

日本、北米、欧州におけるデジタル放送は、MPEG2(Moving Picture Experts Group Phase 2)の規格に従って符号化された映像音声データなどをMPEG2−TS(Moving Picture Experts Group Phase 2−Transport Stream)の規格に従って多重化した構成である。MPEG2−TSの記録や再生の制御に関して、例えば特許文献1や特許文献2、特許文献3がある。

0003

特許文献1には、「デジタル放送受信機内のバッファアンダーフローオーバーフローを起こさずに、タイムスタンプ付のMPEG2−TSを保存した蓄積装置から通常AV再生や倍速の特殊AV再生が可能なデジタル放送受信機を提供すること」が課題として記載されており、その解決手段として「映像又は音声のトランスポートストリーム多重分離後のバッファの残量に応じて前記データ読み出し手段の読み出しの開始と停止を制御するバッファ残量監視手段を備え、通常AV再生時には切替手段で出力タイミングを制御し、出力タイミング制御手段によって放送波と同じ出力タイミングにしてAV再生を行うこと、および倍速再生の特殊AV再生時には切替手段で出力タイミングを制御せず前記バッファ残量監視手段によってバッファ量を監視して前記データ読出し手段のデータ読出しの開始と停止を制御する」ことが記載されている。

0004

また、特許文献1には、「蓄積装置に保存されたMPEG2−TSを読み出して通常AV再生を行う場合は、PCRによる同期再生が可能で、送信側と受信側の27MHz系のクロックを同期させて再生させるために、AVバッファ部206のアンダーフローやオーバーフローは生じない」ことが記載されている。

0005

特許文献2には、「MPEG2−TSは、受信した映像データを含んだトランスポートパケットが多重化されたものであるから、MPEG2−TS内では、任意のチャネルのトランスポートパケットが間隔を空けて連続しており、その空き間隔に、1又は複数の別チャネルのトランスポートパケットが存在する。このため、MPEG2−TS内の任意トランスポートパケットのみを抽出してハードディスクに記録したりディスプレイ画面に表示したりする場合には、適切な制御が必要となり、その制御をどのように行うかが問題となる。」が課題として記載されており、その解決手段として「本発明に従う記憶出力装置は、連続した複数のデータの各々を取得する取得手段と、前記取得された複数のデータの各々に、そのデータの時間的位置に関する情報を表した特殊タイムスタンプを付加して記憶手段に記憶させる書き込み手段と、前記特殊タイムスタンプ付きのデータである複数のスタンプ付データの各々を前記記憶手段から読込み、前記読込んだ各スタンプ付データ又はそのデータから前記特殊タイムスタンプを除去したスタンプ無しデータを読出しデータとして出力する読出し手段と、前記読出し手段から出力された読出しデータを取得して出力する取得出力手段とを備え、前記読出し手段は、前記読込んだ各スタンプ付データの特殊タイムスタンプに依存しないタイミングで前記読出しデータを出力することと、前記読込んだ各スタンプ付データの特殊タイムスタンプに依存したタイミングで前記読出しデータを出力することとを選択的に実行する。」ことが記載されている。

0006

また、特許文献2には、「復号部4は、フロー制御、例えば、読出し部12にリクエスト信号を入力して、読出し部12を制御し、任意のタイミング(すなわち、無制御で発振するクロック信号周波数に従うタイミング)で、記憶媒体13から読込まれて得られた複数の読出しデータを出力させる。例えば、復号部4は、バッファ85が空の場合(又は第2選択パケット蓄積量が僅少の場合)に、そのフロー制御を実行することで、任意のタイミングで複数の読出しパケットを取得する。なお、フロー制御では、復号部4が、バッファ85を管理する。例えば、復号部4は、フロー制御の場合は、バッファ85における第2選択パケットの蓄積量を、リアルタイム表示又は特殊タイムスタンプ制御の場合の蓄積量(例えばバッファ85の容量の2割)よりも多い蓄積量(例えばバッファ85の容量の8割)に維持する。バッファ85に蓄積されたデータは、例えば、フロー制御と、リアルタイム表示又は特殊タイムスタンプ制御とが切り替る場合に、復号部4又は制御部71等によって消去される。」ことが記載されている。

0007

特許文献3には、「PCR受信異常に生じる不正システムクロック再生を防止する低廉な構成のシステムクロック再生装置を実現する」ことが課題として記載されており、その解決手段として「PCR受信正常時のVCXO1140の制御電圧集束値を、固定値発生装置2140により、計算,保持し、PCR異常検出装置2100でPCR受信異常を検出した際に、直ちに前記VCXO1140の制御電圧を前記固定値発生装置2140の出力へと、切り換えることにより、正規システムクロック再生を続ける」ことが記載されている。

0008

特開2004−336332号公報
特開2005−167649号公報
特開平9−312634号公報

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、特許文献1、特許文献2及び特許文献3の技術的思想においては次のようなことは開示されていない。

0010

特許文献1では、記録再生装置による通常再生時に、デジタル放送受信視聴時と同様なPCR(Program Clock Reference)に基づいてシステムクロックを発生させることを想定している。PCRとは、番組コンテンツ等を生成した時のシステムクロックと同期の取れた(位相がずれていてもクロックのタイミングが合っていれば良い)クロックを再現するための参照情報であり、日本語プログラム時刻基準参照値と称する場合もある。別の言い方では、エンコード時のシステムクロックとデコード時のシステムクロックとを同期させる参照情報である。また、システムクロックの補正に用いる参照情報と言うこともできる。ここで例えば、PCRが大きなジッタ(Jitter、時間方向のずれ、遅延時間の揺らぎ。例えば電気信号を伝達する場合、伝送経路の特性や外部環境などの影響を受け、遅延時間が長くなる、短くなる等して、信号の伝達時間がいくらかずれる。このような時間軸方向のずれをジッタという。)を含む或いはPCRが不連続である等、PCRに異常のあるMPEG2−TSを通常再生する等の場合には、MPEG規格で決められている安定したシステムクロックを発生することができない恐れがある。PCRに大きなジッタが発生する要因としては、放送局側機器の不具合放送事故)、記録時に付加するタイムスタンプを生成する手段の不具合、タイムスタンプに基づいて再生タイミングを制御する手段の不具合、ネットワークを介したデータ伝送における遅延揺らぎ等が挙げられる。また、PCRが不連続になる要因としては、番組コンテンツの一部分を削除する編集、又はデジタル放送記録中の受信障害で一部のパケット抜けが発生した場合等が挙げられる。なお、本実施例においてタイムスタンプとは、後述のバッファへコンテンツデータを出力するタイミングを示すものであり、コンテンツデータを記録媒体に記録する際にコンテンツデータに付加されるものである。このタイムスタンプは、トランスポートパケットに予め含まれているタイムスタンプ(例えば、DTS(Decoding Time Stamp)やPTS(Presentation Time Stamp))とは異なる。

0011

また、様々なメーカから様々なデジタル放送記録装置が製造、販売されると考えられる。各メーカの共通規格としてタイムスタンプを付してコンテンツを記録することが定められている場合もあるが、その精度には幅があることもある。すると、この共通規格に則っていたとしても、タイムスタンプに基づいて記録装置からMPEG2−TSを再生した場合に、デジタル放送記録装置間で扱うPCRの精度にずれが生じるおそれがある。この状況において、コンテンツの記録に際してタイムスタンプの付加を行わない装置、又は精度が比較的低いタイムスタンプを付加してコンテンツを記録する装置で記録された記録媒体を他の装置で再生する場合、再生する装置においてはタイムスタンプが正常ではない(なかったり、精度が比較的低かったりする)ため、このタイムスタンプにより再生されたPCRも異常となり、安定したシステムクロックを発生させることができない。

0012

これらのような要因により、安定したシステムクロックを発生できないと、デコーダ(復号部)前段にあるバッファ(STDバッファ)がオーバーフロー或いはアンダーフロー等を起こすことが考えられる。すると、デコード出力の映像にブロックノイズが発生する、或いはフリーズする等、画像が乱れる恐れがある。

0013

バッファがオーバーフロー又はアンダーフローを起こさない場合でも、安定しないシステムクロックが画像のカラーの周波数の許容偏差に対して保証されている範囲内に抑えられない場合には、正常な色が再現(表示)されない恐れがある。

0014

すなわち、安定したシステムクロックを発生できないと、番組データやコンテンツデータ等に含まれる映像情報及び/又は音声情報を正しく記録又は再生することができないという問題が発生する恐れがある。

0015

また、タイムスタンプが正常ではないコンテンツを再生するときには、このような異常のあるタイムスタンプが付加されたコンテンツをPCRとは無関係な水晶発振器等から安定した固定クロックを用いて再生しても、番組データやコンテンツデータ等に含まれる映像情報及び/又は音声情報を正しく再生することができないという問題が発生する恐れがある。

0016

特許文献2では、記録したパケットをデコードするためにバッファへ読み出すときには、バッファの蓄積量に合わせて、PCRとは無関係な任意のタイミングで記録媒体に記録されたパケットを読み出す。よって、タイムスタンプの有無又は精度の良し悪しにかかわらず或る程度は正しく再生することができる。しかし、コンテンツが作成されたシステムクロックとは、ずれて再生される恐れがある。

0017

特許文献3では、PCR受信異常時に生じる不正システムクロック再生を防止することが記載されている。しかし、記録媒体にコンテンツ等を記録する場合に生じる課題については考慮が無い。また、他の装置で記録媒体に記録されたコンテンツを再生する場合に、そのコンテンツに付加されたPCRやタイムスタンプが異常であることに生じる課題について考慮がない。そのためコンテンツを正常に再生することができない恐れがある。

0018

このような課題はMPEG2に限定されるものではなく、例えばH.264等の他の規格にも存在する。

課題を解決するための手段

0019

上記課題を解決するために、本発明の一実施の態様は、PCRが所定の条件内であるかを判断して、所定の条件内である場合にはタイムスタンプに基づいて再生し、所定の条件外の場合にはその他の方法に切り替えて再生する。また、例えば、PCRが所定の条件内であるかを判断して、所定の条件内である場合にはPCRに基づいたシステムクロックを用いて記録し、所定の条件外の場合にはその他の方法に切り替えて記録する。

0020

具体的には、コンテンツデータとシステムクロックの補正に用いられるプログラム時刻基準参照値と記録媒体から読み出されるタイミングを示すタイムスタンプとを含むデジタル信号を、当該タイムスタンプに基づき記録媒体から読み出す読み出し部と、読み出し部から読み出されたデジタル信号に含まれるコンテンツデータを復号する復号部と、プログラム時刻基準参照値が所定条件外である場合、読み出し部にタイムスタンプによるデジタル信号の読み出しからタイムスタンプによらないデジタル信号の読み出しに切り替えさせる制御部とを備える再生装置とを備える構成にする。また、コンテンツデータとシステムクロックを補正するプログラム時刻基準参照値とを含むデジタル信号を受信する受信部と、受信部で受信されたデジタル信号に含まれるプログラム時刻基準参照値を用いて補正されたシステムクロックを生成するクロック再生部と、クロック再生部で生成されたシステムクロックにより受信部で受信したデジタル信号に記録媒体から読み出されるタイミングを示すタイムスタンプを付加するタイムスタンプ付加部と、タイムスタンプ付加部でタイムスタンプを付加されたデジタル信号を記録媒体に記録する記録部と、プログラム時刻基準参照値が所定条件外である場合、クロック再生部が当該所定条件外のプログラム時刻基準参照値を用いないでシステムクロックを生成するよう当該クロック再生部を制御する制御部とを備える構成にする。

発明の効果

0021

上記の手段によれば例えば、乱れが少ない画像を再生できる。特に他の記録装置で記録されたMPEG2−TSも良好に再生することができる。

0022

上記以外の課題、手段、効果も後述する実施形態の説明の欄で述べる。

発明を実施するための最良の形態

0023

本発明を実施する形態の例(実施例)として、MPEG2形式で記録されたコンテンツの記録と再生を例示する。ただし、本発明はMPEG2に関する技術に限定されるものではない。例えばH.264等の他の規格にも適用できる。また、本実施例において、コンテンツとは放送局から送られる番組や他の記録装置に記録されている番組や映画等であるとするが、これに限定されるものではなく映像情報や音声情報等も含む。また、本実施例においてデジタル放送とは、地上波、衛星、ケーブル等を用いたデジタル放送に加え、IP(Internet Protocol)通信網等の他の通信網を用いたデジタル放送も含まれる。

0024

(1)概要
本実施例における記録再生装置でのコンテンツの再生の概要を説明する。

0025

MPEG2−TS形式で記録媒体に記録されたコンテンツを再生する場合、本実施例における記録再生装置では通常、水晶発振器等の固定クロック発生器で生成されるクロック、PCRを基に発生するシステムクロック、及びタイムスタンプを用いて再生される。

0026

図5フローチャートを用いてさらに説明する。コンテンツの再生中、ステップ図5には「S」と省略表示している。以下明細書中も「S」と省略して記載する)502でそのコンテンツのPCRが正常であるか否かの判断が行われる。PCRが正常であればS504へ移り図5の処理を終了する。すなわち、コンテンツはタイムスタンプを用いて再生される。

0027

一方、S504でPCRが正常ではない(異常である)と判断した場合、S503へ移る。S503での処理の詳細は後述するが、S503では、前記のタイムスタンプを用いた再生からバッファ管理による再生に切り替える。

0028

なぜなら、PCRに異常がある場合には、タイムスタンプに異常がある場合もあるので、記録装置からバッファに適当なタイミングでコンテンツのデータが送られず、バッファがオーバーフロー又はアンダーフローを起こすおそれがあるからである。タイムスタンプの比較によらないバッファ管理による再生では、バッファのオーバーフロー又はアンダーフロー等による映像の乱れやフリーズ等を防ぐことができる。即ち、PCRが正常である場合にはタイムスタンプに基づく再生を行ない、PCRが異常である場合にはバッファ管理による再生に切り替える。PCRが正常な場合はタイムスタンプを用いた方法で再生し、PCRが異常である場合にも代替方法(例えばバッファ管理)によって再生することで、乱れが少ない画像及び/又は音声を再生できる。

0029

次に、本実施例における記録再生装置でのコンテンツの記録の概要を説明する。MPEG2−TS形式のコンテンツを記録する場合、本実施例における記録再生装置では通常、PCRを基に発生するシステムクロック、及びタイムスタンプを用いて再生される。

0030

図5のフローチャートを用いてさらに説明する。コンテンツの再生中、S502でそのコンテンツのPCRが正常であるか否かの判断が行われる。PCRが正常であればS504へ移り図5の処理を終了する。すなわち、コンテンツはPCRを基に発生するシステムクロックを用いて再生される。

0031

一方、S504でPCRが正常ではない(異常である)と判断した場合、S503へ移る。S503での処理の詳細は後述するが、S503では、前記PCRに基づくシステムクロックの発生から後述のクロック制御情報に基づくシステムクロックの発生に切り替える。そして当該クロック制御情報に基づくシステムクロックを用いてコンテンツの記録を行う。

0032

なぜなら、PCRに異常がある場合には、正常なシステムクロックを発生させることができないおそれがあり、正常なコンテンツの記録ができないおそれがあるからである。即ち、PCRが正常である場合にはPCRに基づくシステムクロックを用いた記録を行ない、PCRが異常である場合にはクロック制御情報に基づくシステムクロックを用いた記録に切り替える。PCRが正常な場合はPCRに基づくシステムクロックを用いた記録を行ない、PCRが異常である場合にも代替方法(例えばクロック制御情報を用いたシステムクロックの発生)によって記録を行うことで、より正常にコンテンツを記録することができる。

0033

(2)詳細
本実施例の詳細を説明する。

0034

図1は、本実施例の記録再生装置としてデジタル放送を受信するデジタル放送受信装置の構成例を示す。本構成例は、ハードウェアとして記載しているが、一部をソフトウェアで実現しても良い。また、VOD(Video On Demand)等といった特定ユーザ映像コンテンツ音声コンテンツ等を送信することに適用してもよい。これらを総称して配信ともいう。

0035

図1において、10は記録再生部、114は制御部(例えばCPU(Central Processing Unit))、115はユーザインタフェース部(例えば入力装置としてキーボードマウス又はリモコン等)である。

0036

制御部114は、バス部で本デジタル放送受信装置の各部(記録再生部10を含む)と接続されており、デジタル放送受信装置全体の動作を制御する。また、ユーザインタフェース部115のリモコンなどを介してユーザから種々の命令信号を受け、その命令信号に基づいてバス部を介して接続された各部を制御することで、種々の処理を実行する。

0037

記録再生部10は以下の構成を含む。101はチューナ復号部、102はセレクタ、103は分離・抽出部(例えばデマルチプレクサ)、104は入力バッファ、105は復号部(例えばMPEGデコーダ)、106はネットワークインタフェース部、107はバッファ管理部、108はクロック再生部、109はタイムスタンプ比較/出力部、110はタイムスタンプ付加部、111は読み出し部、112は書き込み部、113は記録媒体(例えばハードディスク又はメモリ又は光ディスク又は光磁気ディスク)、116は出力部(CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)若しくはPDP(Plasma Display Panel)等を利用した表示部、スピーカ等による音声出力部、又は他の表示装置等に映像データ及び/又は音声データを出力する出力端子等)、117は水晶発振器等の固定クロック発生部である。

0038

なお、情報、PCR等の流れを表す線が交差している場所については、接触していないものとする。但し、黒丸が付されている部分については接触があり、そこから分岐していることを示す(以下、図2から図8も同様)。

0039

チューナ復号部101は、衛星、地上、ケーブルなどの放送伝送網を介して放送局からのデジタル放送信号を受信する。ユーザインタフェース部115のリモコンなどのユーザ操作部及び制御部114を介して指定された物理的な或いは仮想的なチャンネルの周波数に選局及び検波処理を施す。更にデジタル復調及び誤り訂正処理を施した後のMPEG2—TSをセレクタ102へ出力する。

0040

セレクタ102は、制御部114からの制御に従い3入力1出力の選択処理を行ない、その出力を分離・抽出部103へ出力する。

0041

分離・抽出部103は、ユーザインタフェース部115のリモコンなどのユーザ操作部及び制御部114を介して指定されたチャンネル(番組)のトランスポートパケットを、入力されたMPEG2—TSから分離・抽出し、分離・抽出されたトランスポートパケットをタイムスタンプ付加部110へ出力する。また、分離・抽出部103は、ユーザインタフェース部115のリモコンなどのユーザ操作部及び制御部114を介して指定されたチャンネル(番組)のトランスポートパケットから、映像と音声のPES(Packetized Elementary Stream)又はES(Elementary Stream)を分離・抽出し、入力バッファ104へ出力する。ESとは符号化された画像・音声のそれぞれのことであり、PESとは画像ESまたは音声ESを適当な大きさに分割してパケット化したものである。また、分離・抽出部103は、ユーザインタフェース部115のリモコンなどのユーザ操作部及び制御部114を介して指定されたチャンネル(番組)のトランスポートパケットから、PCR(Program Clock Reference)を抽出し、クロック再生部108へ出力する。

0042

入力バッファ104は、分離・抽出部103からの映像及び/又は音声のPES又はESを一時格納する。復号部105は、入力バッファ104に格納されたPES又はESに対応するDTS及び/又はPTSと後で述べるクロック再生部108からのSTC(System Time Clock)カウント値を比較し復号・表示タイミングを取ることにより入力バッファ104に格納された映像及び/又は音声のPES又はESを取出し復号し、復号された映像及び/又は音声は、出力部116へ出力される。

0043

出力部116は、復号された映像及び/又は音声を、出力装置である表示部及び/又は音声出力部にて再生する。または、出力端子等を介して他の表示装置等にコンテンツデータ等を出力する。

0044

クロック再生部108は、PCRを利用し、例えば放送局側の符号・多重化部のシステムクロックと周波数の一致した受信機のシステムクロックを再現する。再現したシステムクロックはクロック再生部108内部のSTCカウンタ、タイムスタンプ付加部110等に出力する。また、再現したシステムクロックにより動作するSTCカウンタのSTCカウント値を復号部105へ出力する。図2でも後述する。

0045

タイムスタンプ付加部110は、例えばクロック再生部108にて再現されたシステムクロックをもとに動作するカウンタによりタイムスタンプを生成し、分離・抽出部103で分離・抽出されたトランスポートパケットにそれぞれタイムスタンプを付加して(又は埋め込み)、書き込み部112へ出力する。図3でも後述する。

0046

書き込み部112は、タイムスタンプ付加部110でタイムスタンプが付加されたトランスポートパケットを記録媒体113に記録する処理を行う。この結果、或るチャネル(別の言い方をすれば或る番組コンテンツ、ダウンロードしたコンテンツ)の映像及び/又は音声データが含まれた複数のタイムスタンプが付加されたトランスポートパケットを有する1つのストリームが、一つのデータファイル又はそれが分割された2以上の断片データファイルとして記録媒体113に記憶される。

0047

なお、タイムスタンプとは、そのスタンプが付されるトランスポートパケットの時間的位置に関する時間情報とも言える。例えば、タイムスタンプ付加部110に分離・抽出部103からのトランスポートパケットが入力された時点の時刻、又は、基準とされる或るトランスポートパケット(一例として、直前又は最先頭のトランスポートパケット)との時間的差分であるとも言える。このタイムスタンプは、前述の通り、トランスポートパケットに予め含まれているタイムスタンプ(例えば、DTSやPTS)とは異なる。

0048

バッファ管理部107は、入力バッファ104における復号部105で未処理のトランスポートパケットの量を監視し、その量に応じて読み出し部111の読み出し開始と停止を制御する。復号部105で未処理のトランスポートパケットの量をバッファ量ともいう。この制御は、例えば入力バッファ104の蓄積量に二つの閾値を設け、入力バッファ104におけるバッファ量が第1の閾値以上になったら読み出し部111の読み出しを停止し、第2の閾値以下になったら読み出しを開始するよう行えば良い。また、当該第1及び第2の閾値は例えばバッファの容量の最大値付近とゼロ付近であってもよいが、それぞれ入力バッファ104がオーバーフロー、アンダーフロー等を起こさないような値を設定すればよい。なお、タイムスタンプ及びPCRが正常である場合、入力バッファ104における復号部105で未処理のトランスポートパケットの量を監視し、読み出し部111を制御しなくてもよい。

0049

読み出し部111は、バッファ管理部107或いは制御部114を介して制御され、ストリームに含まれている複数のタイムスタンプが付加されたトランスポートパケットを記録媒体113から次々に読み出し、タイムスタンプ比較/出力部109へ出力する。

0050

タイムスタンプ比較/出力部109は、水晶発振器等の固定クロック再生部117を基に動作するカウンタのカウンタ値と、読み出し部111で読み出されたタイムスタンプが付加されたトランスポートパケットのタイムスタンプとを比較し、一致した場合、トランスポートパケットからタイムスタンプを削除(除去)し、セレクタ102、及びIEEE1394/ネットワークインタフェース部106へ出力する。或いは、後述の条件によっては、読み出し部111で読み出されたタイムスタンプが付加されたトランスポートパケットに対して前記のようなカウンタ値と付加されたタイムスタンプとの比較は行わず、そのままタイムスタンプを削除(除去)し、セレクタ102、及びネットワークインタフェース部106へ出力する。このタイムスタンプ比較/出力部については図4でも後述する。

0051

ネットワークインタフェース部106は、回線(IEEE1394ケーブルやLANケーブル無線等)を介して出力先入力元である他の装置(レコーダやディスプレイ等)が接続される。そして、タイムスタンプ比較/出力部109でタイムスタンプが削除された映像及び/又は音声等のトランスポートパケットを受け、それらのトランスポートパケットを、回線を介してそれぞれの伝送規格に沿った形式に変換して出力先である他の装置へ出力する。また、回線を介して入力元である他の装置から映像及び/又は音声等のデータをそれぞれの伝送規格に沿った形式で入力されてトランスポートパケットに変換し、セレクタ102へ出力する。ネットワークインタフェース部106は、複数あってもよい。

0052

なお、本実施例においてはクロック再生部108、タイムスタンプ比較/出力部109、タイムスタンプ付加部110それぞれにカウンタを設ける構成にした。しかし、必ずしもそれぞれにカウンタを設けなければならないわけではない。例えばクロック再生部108、固定クロック発生部117等のクロックを発生させる部分にカウンタを設け、そこで生成されたカウンタ値をタイムスタンプ比較/出力部109やタイムスタンプ付加部110等のカウンタ値を用いる部分に供給する構成にすれば、タイムスタンプ比較/出力部109、タイムスタンプ付加部110にカウンタを設ける必要はない。また別途カウンタを設け、当該カウンタからカウント値を必要とする部分へカウント値を供給する構成にしてもよい。

0053

次に、図2を用いて上記クロック再生部108の構成と動作の詳細を説明する。

0054

図2において、1081はクロック制御部、1082は比較部、1083はセレクタ、1084はLPF(Low Pass Filter、高域濾波器)、1085はVCXO(Voltage Controlled Crystal Oscillators、電圧制御水晶発振器)、1086はSTCカウンタである。

0055

図1の分離・抽出部103において分離・抽出されたPCRは、比較部1082とSTCカウンタ1086とへ入力される。

0056

比較部1082は、PCRが入力されると、このPCR値と後述するSTCカウンタ1086のSTCカウント値とを比較してその差分値を算出し、その結果をセレクタ1083及びクロック制御部1081へ出力する。クロック制御部1081は、比較部1082における差分値をそのまま或いはその差分値の平均値を算出して内部メモリに記録・保持を行う。なお、比較部1082で算出される差分値をPCR差分情報又は第1クロック制御情報ともいい、クロック制御部1081に記録・保持される比較部1082における差分値又はその差分値の平均値はクロック制御情報又は第2クロック制御情報ともいう。クロック制御部1081は制御部114からの指示に従いそのクロック制御情報をセレクタ1083へ出力する。

0057

セレクタ1083は、制御部114からの制御に従い2入力1出力の選択処理を行う。2入力として比較部1082又はクロック制御部1081からの入力を、1出力としてLPF1084へ出力する。セレクタを切り替える制御部114の処理については図5及び図6で後述する。LPF1084は、セレクタ1083からの入力の高域周波数成分を除去し平滑化した信号を、VCXO1085へ出力する。VCXO1085は、LPF1084において高域周波数成分を除去し平滑化された信号に基づいて発振周波数が制御されたクロックを生成し、STCカウンタ1086、及びクロック再生部108以外でクロックが必要なブロックへ出力する。

0058

STCカウンタ1086は、分離・抽出部103からのPCRの値を初期値として、VCXO1085で生成されたクロックに基づいて動作するカウンタであり、そのカウント値を、比較部1082、及び復号部105へ出力する。

0059

図2の構成とすることにより、クロック再生部108は、セレクタ1083において比較部1082からの入力が選択された場合には、PLL(Phase Lock Loop)構成となり、分離・抽出部103からのPCRを利用し、クロックを再現することができる。比較部1082からの前記PCR差分値を用いてクロックを生成することはPCRモード又は第1クロック制御モードともいう。一方、セレクタ1083においてクロック制御部1081からの入力が選択された場合には、クロック制御部1081に記録・保持されているクロック制御情報に基づいたクロックを生成することができる。クロック制御部1081からのクロック制御情報を用いてクロックを生成することはクロック制御モード又は第2クロック制御モードともいう。

0060

クロック制御部1081は、デジタル放送を正常に受信できているときにクロック制御情報を生成し記録しているため、クロック制御情報に基づいて生成したクロックは、放送局側の符号・多重化部のシステムクロックの周波数に近い精度となる。

0061

クロック制御部1081は比較部1082からのPCR値とSTCカウンタ1086のSTCカウント値との差分値を監視する。そして、PCRにジッタがある、或いは不連続なPCRを含む等と判定した場合には、その値を制御部114にこのことを通知する。この場合は、前記差分値そのまま、或いはその差分値の平均値を算出して記録・保持する動作は行わない。

0062

PCRにジッタがある、或いは不連続なPCRを含む等との通知を受けた制御部114は、通知を受ける前(PCRが正常であるとき)にクロック制御部1081に記録・保持していた差分値そのまま、或いはその差分値の平均値をセレクタ1083へ出力するよう制御する。またセレクタ1083にクロック制御部1081からの入力をLPF1084に出力するよう選択制御を行う。

0063

このように動作させることにより、PCRジッタがある場合、或いは不連続なPCRが存在する場合等においてもより安定した精度の良いシステムクロックを発生させることができる。

0064

なお、PCRジッタを検出する方法としては例えば、比較部1082からの差分値そのもの、或いはその差分値の平均値を監視し、その値が予め設定される閾値内であればPCRジッタがない、或いは不連続なPCRを含まないと判定し、閾値外であればPCRジッタがある、或いは不連続なPCRを含むと判定することが可能である。

0065

また他の方法として、PCRの値とこのPCRが多重化されているトランスポートパケットに付加されているタイムスタンプ値との差分値を数トランスポートパケット分比較し、ほぼ一定値となるか否かによりPCRのジッタを検出する方法を採用できる。この方法は、例えば後述するタイムスタンプ比較/出力部109でタイムスタンプを比較する場合に付加されていたタイムスタンプ値とトランスポートパケットに含まれているPCR値を用いることで可能である。また、後述するタイムスタンプ付加部110でタイムスタンプを付加するときに、付加するタイムスタンプ値とトランスポートパケットに含まれているPCR値を用いることで可能である。

0066

また、不連続なPCRを検出する方法としては、MPEG2−TSで規格化されているディスコティニュティインジケータ、或いはDIT(Discontinuity Information Table)を、例えば分離・抽出部103で検出して判定する方法を採用できる。

0067

次に、図3を用いて上記タイムスタンプ付加部110の構成と動作の詳細を説明する。

0068

図3において、1101はカウンタ、1102はタイムスタンプ挿入部である。

0069

カウンタ1101は、例えば図1のクロック再生部108にて再現されたシステムクロック、或いは水晶発振器クロックに基づいて動作するカウンタであり、そのカウント値をタイムスタンプ挿入部1102へ出力する。

0070

タイムスタンプ挿入部1102は、分離・抽出部103において分離・抽出されたトランスポートパケットが入力されるタイミングで、カウンタ1101からのカウント値に基づいてタイムスタンプを生成し、トランスポートパケットにタイムスタンプを付加して(又は埋め込み)、書き込み部112へ出力する。なお、分離・抽出部103において分離・抽出されたトランスポートパケットに既にタイムスタンプか付加されている場合には、例えばタイムスタンプ挿入部1102がこのことを判断し、上記タイムスタンプ付加処理を実行せずそのままのタイムスタンプが付加されているトランスポートパケットを出力する。

0071

なお、カウンタ1102は、図1の分離・抽出部103において抽出されたPCRを取得し、そのPCR値を初期値として動作するようにしてもよい。

0072

次に、図4を用いて上記タイムスタンプ比較/出力部109の構成と動作の詳細を説明する。

0073

図4において、1091はタイムスタンプ削除部、1092はセレクタ、1093はカウンタ、1094はタイムスタンプ比較/出力制御部である。

0074

タイムスタンプ比較/出力制御部1094は、読み出し部111で読み出されたタイムスタンプが付加されたトランスポートパケットのタイムスタンプ値を取得し、カウンタ1093へ出力する。

0075

カウンタ1093は、図4のタイムスタンプ比較/出力制御部1094において取得されたタイムスタンプ値を初期値とし、例えば固定クロック発生部117で生成されたクロック、或いは水晶発振器クロックに基づいて動作するカウンタである。本実施例の図1及び図4においては固定クロック発生部117で生成されたクロックに基づいて動作する場合が図示されている。カウンタ1093はそのカウント値をタイムスタンプ比較/出力制御部1094へ出力する。

0076

タイムスタンプ比較/出力制御部1094は、カウンタ1093のカウンタ値と、読み出し部111で読み出されたタイムスタンプが付加されたトランスポートパケットのタイムスタンプを比較し、一致した場合にそのタイムスタンプが付加されたトランスポートパケットをセレクタ1092へ出力する。

0077

セレクタ1092は、制御部114からの制御に従い2入力1出力の選択処理を行う。具体的には、タイムスタンプ比較/出力制御部1094からの時間制御されたタイムスタンプが付加されたトランスポートパケット、又は読み出し部111からのタイムスタンプが付加されたトランスポートパケットのどちらか一方をタイムスタンプ削除部1091へ出力する。セレクタ1092がどちらのトランスポートパケットを選択するかについては制御部114が行う(図5で後述する)。なお、図4においてセレクタ1092の代わりにタイムスタンプ比較/出力制御部1094の前にスイッチ部を設け、読み出し部111からのトランスポートパケットをタイムスタンプ比較/出力制御部に入力するか、タイムスタンプ削除部1091に入力するかの切り替えを行う構成にしても同様の効果が得られる。

0078

読み出し部111からのトランスポートパケットをそのままタイムスタンプ削除部1091へ入力する場合(セレクタ1092を経由する)、バッファ管理部107は入力バッファ104にある未処理のトランスポートパケットの量の監視結果に応じて読み出し部111がトランスポートパケットを読み出す量を調整する。

0079

タイムスタンプ削除部1091は、セレクタ1092からのタイムスタンプが付加されたトランスポートパケットからタイムスタンプを削除(除去)し、タイムスタンプが削除されたトランスポートパケットをセレクタ102、及び/又はネットワークインタフェース部106へ出力する。

0080

次に、図7を用いて本デジタル放送受信装置内におけるデータ構成を示す。

0081

図7(a)は、デジタル放送受信装置において、チューナ復号部101からセレクタ102を介して分離・抽出部103へ入力されるMPEG2—TSを示す。デジタル放送で用いられるMPEG2—TSには、所定バイト(例えば188バイト)の多数のトランスポートパケットが多重化されている。各トランスポートパケットには、トランスポートヘッダ(以下、TSヘッダ)、ペイロード、及びアダプテーションフィールドから構成される。すなわち、MPEG2—TSには、デジタル映像ソース等の映像信号に対応する一連のトランスポートパケットが含まれている。

0082

MPEG2—TSは、映像、音声をはじめとする複数のデータを多重化して伝送することが可能である。TSヘッダ内には、そのトランスポートパケットのペイロード、或いはアダプテーションフィールドを識別するためのPID(Packet Identification)が格納されるフィールドが設けられている。デジタル信号の再生は、まず、このフィールドに格納されたPIDのうち、同一のPIDを持つペイロードを結合することによって所望のデータの抽出、およびこの抽出されたデータの再生を実現する。例えば、同一のPIDを持つペイロードを結合することにより、PESパケットが得られる。

0083

MPEG2—TSには、前記アダプテーションフィールドに放送局等の放送ソース側が意図したタイミングで映像と音声が再生されるように、且つ受信機側の入力バッファ(STDバッファ、バッファ104)のオーバーフロー、或いはアンダーフローが発生しないように、PCRと称されるプログラム時刻基準参照値が付加されている。また、PESにはPTSと称される映像表示音声再生のための時刻管理情報や、DTSと称される映像デコード復号化)のための時刻管理情報が付加されている。

0084

PCRは、放送局側の基準時刻に対して受信側や再生側での時刻(タイミング)の校正(調整、補正)に用いる情報であり、MPEG2—TSに埋め込まれて送出される。PTS、DTSは、それぞれ表示・再生のタイミング、デコードのタイミングを示す情報であり、PESヘッダに埋め込まれて送出される。このようなMPEG2—TSでは、例えば、番組コンテンツ(チャネル)Aのトランスポートパケットと、番組コンテンツ(チャネル)Bのトランスポートパケットとが交互に並んでいる。

0085

図7(b)は、図7(a)のMPEG2—TSが入力された分離・抽出部103において、番組コンテンツ(チャネル)Aのトランスポートパケットが選択されてタイムスタンプ付加部110へ出力される場合のデータ構成を示す。複数のトランスポートパケットを含んだMPEG2—TSを受信する場合、或る番組コンテンツ(チャネル)Aのトランスポートパケットを受信した時点から、抽出されずに除去された番組コンテンツ(チャネル)Bのトランスポートパケット分のパケット間隔(換言すれば空き時間長)を隔てて、次の番組コンテンツ(チャネル)Aのトランスポートパケットを受信する。

0086

例えば、この番組コンテンツ(チャネル)Aのトランスポートパケットに付されるタイムスタンプは、番組コンテンツ(チャネル)Aのトランスポートパケット間のパケット間隔が得られる情報であればどのようなものでも良い。例えば、タイムスタンプ付加部110が番組コンテンツ(チャネル)Aのトランスポートパケットを受信した時刻であっても良いし、番組コンテンツ(チャネル)Aのトランスポートパケット(又はそれよりも前に受けた所定番組コンテンツ(チャネル)Aのトランスポートパケット)を受信してから次の番組コンテンツ(チャネル)Aのトランスポートパケットをタイムスタンプ付加部110が受信するまでの時間差であっても良い。

0087

図7(c)は、図7(b)に示したストリーム中の個々のトランスポートパケットにタイムスタンプが付されて記憶媒体113に格納された場合の、記憶媒体113中でのデータ構造を示す。記憶媒体113に複数のタイムスタンプが付加されたトランスポートパケットが格納されると、或るタイムスタンプが付加されたトランスポートパケットと次のタイムスタンプが付加されたトランスポートパケットとの物理的間隔が無くなる。その間隔は、読出し部111を介してタイムスタンプ比較/出力部109が、タイムスタンプが付加されたトランスポートパケットを読込んだ場合に、そのタイムスタンプが付加されたトランスポートパケットに付いているタイムスタンプが示す情報から識別することが可能である。

0088

なお、この実施形態では、図7に示すように、図7(b)のトランスポートパケットに所定データ長のタイムスタンプが付加されている。その結果、タイムスタンプが付加されたトランスポートパケットはトランスポートパケットそれ自体よりデータサイズは大きくなる。しかし、タイムスタンプは、必ずしもトランスポートパケットに付加しなければならないわけではなく、トランスポートパケットに関連付けられればどのように付しても良い。例えば、トランスポートパケット内の所定又は任意の空きフィールドに特殊タイムスタンプが埋め込まれても良い。

0089

次に、図5を用いて制御部114の動作(処理)の詳細を説明する。ここでは特にバッファ管理部107、クロック再生部108、タイムスタンプ比較/出力部109を制御する動作を説明する。

0090

図5において、S501では制御部114の制御が開始される。開始のトリガとしては、所定のタイミングであっても良いし、常時でもよい。

0091

S502ではPCRが正常か否かの判断を行う。この判断は前述のとおりクロック再生部108においてPCRを監視し、PCRジッタを検出したこと等に基づいて行われるものとする。ただし、これに限定されるわけではなく、その他の場所におけるPCRの異常の検出に基づいて行われてもかまわない。また、その他の方法によるPCRの異常の検出に基づいて行われてもかまわない。

0092

S502でPCRが正常であると判断された場合(図5のS502において「Yes」である場合)、S504に移り制御を終了する。S502でPCRが正常ではないと判断された場合(図5のS502において「No」である場合)、S503に移る。

0093

S503では、第1の制御としてクロック再生部108のセレクタ1083がクロック制御部1081からのクロック制御情報をLPF1084へ出力するよう切り替える制御を行う。この制御により、クロック再生部108はPCRが正常であった時に記録されたクロック制御情報に基づいてシステムクロックを再生することができる。

0094

またS503では、第2の制御としてタイムスタンプ比較/出力部109のセレクタ1092が読み出し部111からのトランスポートパケットをそのままタイムスタンプ削除部に出力するよう切り替える制御を行う。この第2の制御に伴い、第3の制御としてバッファ管理部107が入力バッファ104のトランスポートパケットの量を監視し、その量に応じて読み出し部111の読み出し開始と停止とを制御することを開始する制御を行う。PCRの異常はタイムスタンプの異常による場合もあるため、ここではタイムスタンプを用いないトランスポートパケットの出力に切り替える。これにより、タイムスタンプ及び/又はPCRの異常に伴うバッファのオーバーフロー、アンダーフロー等を防ぎ、コンテンツの再生を行うことができる。なお、当該第1の制御、第2の制御、第3の制御はこの順番で行われることに限定されず、ほぼ同時に行われてもよいし、その他の順番で行われてもよい。

0095

このように、制御部114がPCRの異常に伴いクロック再生部108について前述の切り替え制御を行うことで、PCRに異常がある場合でもより精度の良いシステムクロックを再生することができる。これにより、例えばコンテンツデータを記録媒体113に記録する際に当該より精度の良いシステムクロックを用いたタイムスタンプの生成が可能となり、コンテンツデータにより良いタイムスタンプを付加して記録媒体113への記録を行うことができる。また、制御部114がPCRの異常に伴い前述の通りバッファ管理を行ないコンテンツの再生を行うよう切り替えることで、タイムスタンプに異常があるコンテンツもバッファのオーバーフロー、アンダーフロー等を起こすことなく再生することができる。

0096

次に、図6を用いて制御部114の動作(処理)の別の例の詳細を説明する。図5との相違は、部分的にPCR及び/又はタイムスタンプに異常があるコンテンツを考慮している点である。例えば、コンテンツを記録媒体113に記録しているとき、或いは他の装置で記録媒体にコンテンツを記録しているとき、一時的に放送波の受信状況が悪くなった場合、当該受信状況が悪くなったときに記録された部分に関してはコンテンツの中の一部分にPCRに異常があり、その他の部分はPCRが正常であることが考えられる。これに対しては、制御部114が定期的にPCRに異常があるか否かの判断を行うようにすればよい。

0097

図6においてS601では制御部114の制御が開始される。開始のトリガとしては、所定のタイミングであっても良いし、常時でもよい。

0098

S602では現在バッファ管理部107によるバッファ管理が行われているか否かの判断を行う。すなわち、タイムスタンプに基づく再生が行われているのか、PCRの異常に伴いバッファ管理により再生が行われているのかの判断を行う。この判断は、例えばバッファ管理部107が動作しているか否かによって判断できるが、他の判断方法であってもよい。バッファ管理が行われていないと判断された場合(Noの場合、タイムスタンプに基づく通常再生が行われている場合)、S502へ移る。バッファ管理が行われていると判断された場合(Yesの場合、PCRの異常に伴いバッファ管理により再生が行われている場合)、S603へ移る。

0099

S502、S503,S504は図5と同様である。

0100

S603ではPCRが正常であるか否かの判断を行ない、異常である場合はそのままバッファ管理による再生を続行するためS504へ移り処理を終了する。S603でPCRが正常であると判断された場合、S604へ移動する。S604では第1の制御としてクロック再生部108のセレクタ1083が比較部1082からの差分値をLPF1084へ出力するよう切り替える制御を行う。この制御により、クロック再生部108は正常なPCRに基づいて放送局側の意図したシステムクロックを再生することができる。

0101

またS604では、第2の制御としてタイムスタンプ比較/出力部109のセレクタ1092がタイムスタンプ比較/出力制御部1094からのトランスポートパケットをタイムスタンプ削除部に出力するよう切り替える制御を行う。この第2の制御に伴い、第3の制御としてバッファ管理部107が入力バッファ104のトランスポートパケットの量を監視し、その量に応じて読み出し部111の読み出し開始と停止とを制御することを終了する制御を行う。これにより、タイムスタンプに基づきコンテンツの再生を行うことができる。

0102

なお、当該第1の制御、第2の制御、第3の制御はこの順番で行われることに限定されず、ほぼ同時に行われてもよいし、その他の順番で行われてもよい。ただし、第3の制御の一部を利用してバッファ量を監視して、この監視に基づいて第2の制御を開始させるよう第2の制御と第3の制御とを連携させるとよい。すなわち、第2の制御は、入力バッファ104における復号部105で未処理のトランスポートパケットの量が少ないタイミングで行うことが好ましい。タイムスタンプに基づく再生(再生とは狭義にはバッファへの読出し)は、入力バッファが空の状態で開始されることを前提にしているからである。そのため例えば、入力バッファ104のバッファ量が多いときにタイムスタンプによるコンテンツの再生を開始してしまうと、入力バッファ104のバッファ量が多いことと無関係にバッファ量が空のときと同様に入力バッファ104へのトランスポートパケットの読み出しを行ってしまうため、例えばバッファのオーバーフローが起きることが考えられる。よって、前述のように入力バッファ104のバッファ量を監視して、少ないときにタイムスタンプによるコンテンツの再生に切り替えることで、タイムスタンプによる再生に切り替えた後のオーバーフローの発生等を低減することが可能となる。切り替えるためのバッファ量が少ないタイミングとしては、バッファ管理部107が読み出し部111に対して読み出しを開始する制御を行うタイミングであってもよいし、当該タイミングとは異なる別のタイミング(スレッショルド)を設けてもよい。これらのタイミングやスレッショルドは、バッファ量の最小値で良いがこれに限られず、入力バッファ104がオーバーフロー等を起こさないようなバッファの容量とタイムスタンプの間隔とタイムスタンプ当たりに読み出されるデータ量等に応じて所定の時間又は割合又は量等によって設定されていてもよい。

0103

また、第2の制御及び第3の制御は行わず、第1の制御のみ行ってバッファ管理での再生を継続するようにしてもよい。前述の通りタイムスタンプによるコンテンツの再生に切り替えた後はオーバーフロー等のバッファの異常が起きることが考えられるためこれを防止するためである。コンテンツがユーザ操作等により停止されれば、入力バッファ104が空になるので(または空にして)、第2の制御及び第3の制御を行って、停止解除後からタイムスタンプによる再生を実行するようにしてもよい。

0104

また、一度PCRに異常があると判断されたコンテンツについては、そのコンテンツのPCRに異常がある旨、そのコンテンツのPCRに異常がある場所等を記録媒体113又はメモリ等に記録しておき、次回再生するときはタイムスタンプを使用せずバッファ管理を行ない当該コンテンツを再生する構成にしてもよい。

0105

以上の構成の記録出力装置が搭載されたデジタル放送受信装置によれば、PCR及びタイムスタンプが正常であるコンテンツについては、PCRを用いて生成されたより精度の高いクロックに基づく再生及び/又は記録が可能となる。また、PCRジッタがある、不連続なPCRを含む又はタイムスタンプに異常があるMPEG2—TSを再生する場合でも、デコーダ前段にあるバッファがオーバーフロー、或いはアンダーフローを起こすことを防ぐことができる。それに伴い、デコード出力の映像にブロックノイズが発生する、或いはフリーズする等の画像の乱れが少ない良好なコンテンツの再生が可能となる。また、MPEG2—TSにPCRジッタがある或いは不連続なPCRを含む場合でも、正常なPCRにより生成されたシステムクロックに近い精度のシステムクロックに基づいたコンテンツの再生及び/又は記録が可能となる。

0106

また、図1の記録媒体113はデジタル放送受信装置に内蔵されることで説明したが、例えば、iVDR(Information Versatile Disk for Removable usage)、Blu−ray Disc、HDDVD規格準拠した記録媒体等により、取り外し可能とすることもできる。これらの取り外し可能な記録媒体は不特定多数の装置で使用されることが考えられる。そのため、装置によってはPCR及び/又はタイムスタンプが正確に記録されることなくコンテンツの記録が行われる可能性がある。本発明の技術的思想を用いれば、このようなPCR及び/又はタイムスタンプが正常でないコンテンツについても良好な再生が可能となる。なお、前記取り外し可能な記録媒体を用いる場合、記録媒体113の代わりに当該取り外し可能な記録媒体を接続する部分を設ければよい。また、記録媒体及び/又は取り外し可能な記録媒体を接続する部分を複数設ける構成にしてもよい。

0107

なお、本実施例において、PCRに異常があったとき、PCRを用いた再生からバッファ管理による再生に切り替える構成としたが、異常のあるPCRを用いない他の再生方法に切り替えるようにしてもよい。

0108

また、前記実施例においてPCRが正常であるか異常であるかについては、PCRが正常であることの所定条件を予め設定し、当該所定条件に入れば正常、当該所定条件に入らなければ異常であるとしてもよい。即ち、所定条件内であれば正常、所定条件外であれば異常であるとしてもよい。当該所定条件は装置で予め設定されていてもよいし、ユーザが適宜設定できるようにしてもよい。また、PCRが異常であることの所定条件を予め設定し、当該所定条件内であれば異常、所定条件外であれば正常であるとしてもよい。

0109

次に、本発明における第2の実施例について図8を用いて説明する。

0110

実施例1との相違点は、実施例1における固定クロック発生部117の代わりに、後述する第2クロック再生部206を用いている点である。

0111

ユーザが放送コンテンツの記録と他の放送コンテンツの視聴を同時に行ないたい場合(いわゆる裏番組録画)、チューナや分離・抽出部等を複数設ける必要がある。本実施例では図8に示すような構成にすることでいわゆる裏番組録画を可能にしている。図8において20は再生部、201は第2チューナ復号部、202は第2分離・抽出部、203は第2入力バッファ部、204は第2復号部、205は第2出力部、206は第2クロック再生部である。記録再生部10及び101〜116の各構成については実施例1と同様である。このような構成にすることで、記録再生部10においてコンテンツの記録を行っている場合でも、他のコンテンツを再生部20を用いて視聴することができる。なお、制御部114は、バス部で本デジタル放送受信装置の各部(記録再生部10及び再生部20を含む)と接続されており、デジタル放送受信装置全体の動作を制御する。また、ユーザインタフェース部115のリモコンなどを介してユーザから種々の命令信号を受け、その命令信号に基づいてバス部を介して接続された各部を制御することで、種々の処理を実行する。

0112

本実施例について図8を用いて詳しく説明する。第2チューナ復号部201は、衛星、地上、ケーブルなどの放送伝送網を介して放送局からのデジタル放送信号を受信する。ユーザインタフェース部115のリモコンなどのユーザ操作部及び制御部114を介して指定された物理的な或いは仮想的なチャンネルの周波数に選局及び検波処理を施す。更にデジタル復調及び誤り訂正処理を施した後のMPEG2—TSを第2分離・抽出部202へ出力する。

0113

第2分離・抽出部202は、ユーザインタフェース部115のリモコンなどのユーザ操作部及び制御部114を介して指定されたチャンネル(番組)のトランスポートパケットを、入力されたMPEG2—TSから分離・抽出し、分離・抽出されたトランスポートパケットから、映像と音声のPES又はESを分離・抽出し、第2入力バッファ203へ出力する。また、第2分離・抽出部202は、ユーザインタフェース部115のリモコンなどのユーザ操作部及び制御部114を介して指定されたチャンネル(番組)のトランスポートパケットから、PCRを抽出し、第2クロック再生部206へ出力する。

0114

第2入力バッファ203は、第2分離・抽出部202からの映像及び/又は音声のPES又はESを一時格納する。第2復号部204は、第2入力バッファ203に格納されたPES又はESに対応するDTS及び/又はPTSと第2クロック再生部206からのSTCカウント値を比較し復号・表示タイミングを取ることにより入力バッファ104に格納された映像及び/又は音声のPES又はESを取出し復号し、復号された映像及び/又は音声は、第2出力部205へ出力される。第2出力部205は、復号された映像及び/又は音声を、出力装置である表示部及び/又は音声出力部にて再生する。または、出力端子等を介して他の表示装置等にコンテンツデータ等を出力する。なお、第2クロック再生部206の詳しい構成については、図1のクロック再生部108と同様の構成としてもよい。クロック再生部108と同様な構成をとることで、受信したコンテンツのPCRに異常があった場合でも、前術した図2の説明と同様により安定した精度の良いシステムクロックを発生させることができる。

0115

記録再生部10の動作について、実施例1と異なる点は、図8に示すように、前記第2クロック再生部206からのシステムタイムクロックによりタイムスタンプ比較/出力部109が動作する点である。第2クロック再生部206においてはチューナ復号部201で受信したコンテンツから抽出されたPCRを用いてクロックを発生させているため、タイムスタンプの異常によるPCRの異常が発生しない。そのため、より精度の良いクロックを発生させることができる。また受信したコンテンツのPCRに異常があった場合でも、前述の通りより安定した精度の良いシステムクロックを発生させることができる。その他の動作については実施例1と同様である。

0116

このような構成にすることで、図1における固定クロック発生部117を設けることなくタイムスタンプ比較/出力部109にシステムクロックを供給することができる。これにより、固定クロック発生部117を設けることについてのコストを省くことができる。

0117

本実施例において再生部20は受信したコンテンツの記録はしない構成としたが、再生部20を記録再生部10と同様の構成にしてもよい。このようにすることで、同じ時間に放送されているコンテンツを複数記録することが可能となる。また、本実施例ではチューナ等を2つ設ける例を説明したが、3つ以上のチューナ等を設けてもよい。また、出力部116と出力部205は併合して一つの出力部としてもよい。

図面の簡単な説明

0118

記録再生装置が搭載されたデジタル放送受信装置の第1の構成例を示すブロック図である。
クロック再生部108の構成例を示すブロック図である。
タイムスタンプ付加部110の構成例を示すブロック図である。
タイムスタンプ比較/出力部109の構成例を示すブロック図である。
制御部114の動作例(1)を示すフローチャートである。
制御部114の動作例(2)を示すフローチャートである。
デジタル放送受信装置内におけるTSパケットのデータ構成例を示す図である。
記録再生装置が搭載されたデジタル放送受信装置の第2の構成例を示すブロック図である。

符号の説明

0119

101チューナ復号部
102セレクタ
103 分離・抽出部
104入力バッファ部
105 復号部
106IEEE1394/ネットワークインタフェース部
107バッファ管理部
108クロック再生部
109タイムスタンプ比較/出力部
110タイムスタンプ付加部
111読み出し部
112 書き込み部
113記録媒体
114 制御部
115ユーザインタフェース部
116 出力部
117固定クロック発生部
1081クロック制御部
1082比較部
1083 セレクタ
1084LPF
1085VCXO
1086STCカウンタ
1101カウンタ
1102 タイムスタンプ挿入部
1091 タイムスタンプ削除部
1092 セレクタ
1093 カウンタ
1094 タイムスタンプ比較/出力制御部
201 第2チューナ復号部
202 第2分離・抽出部
203 第2入力バッファ部
204 第2復号部
205 第2出力部
206 第2クロック再生部

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