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技術 電動ポンプユニット及び電動オイルポンプ

出願人 株式会社ジェイテクト
発明者 行竹康博
出願日 2006年12月19日 (13年11ヶ月経過) 出願番号 2006-341429
公開日 2008年7月3日 (12年4ヶ月経過) 公開番号 2008-151065
状態 特許登録済
技術分野 回転型液体ポンプ(1) 回転型液体ポンプの応用細部
主要キーワード 連通一体 外周円弧 外接歯車 過大圧力 弁装着孔 油シール 吐出側油路 回復不能
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年7月3日)のものです。
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図面 (5)

課題

電動ポンプユニットにおいて、ポンプ部の吐出側に過大な圧力が負荷されて生じる電動モータ脱調現象を効果的に防止すること。

解決手段

トロコイド歯形21aを有するアウターロータ21と、該アウターロータ21と互いに偏心した状態で噛合して回転可能とされたインナーロータ22と、を具備するとともに、有底筒状ポンプハウジングに収容されたポンプ部2を備えた電動ポンプユニットである。両ロータ21,22によって低圧部25a及び高圧部25bが形成され、該低圧部25a及び高圧部25bにそれぞれ連通した吸入ポート13a及び吐出ポート13bを通して油が吸入・吐出するようにされている。高圧部25b側の油圧所定圧以上になると当該高圧部25bから低圧部25aに油を還流させるリリーフバルブ4を設けている。

概要

背景

近年、地球環境問題に対応し、自動車トランスミッションにおいて、アイドルストップ時に低下する油圧補助するための電動オイルポンプ幅広活用されつつある。
この電動オイルポンプには、駆動源として油(流体)を吸入吐出するポンプ部と、該ポンプ部を駆動する電動モータとがユニット化統合)されてなる電動ポンプユニットが使用される場合がある。該電動ポンプユニットでは、ポンプ部と電動モータの回転軸を兼用することにより、部品点数の削減、電動オイルポンプのコンパクト化、製造コストの低減が実現されている。

この種の電動ポンプユニットには、ポンプ部が、ポンプハウジングに収容され、トロコイド歯形を有するアウターロータと該アウターロータと噛み合わされたインナーロータとを有したトロコイドポンプで構成されたものがある(特許文献1参照)。一方、電動モータは、前記ポンプハウジングに連通一体化されたモータハウジングに収容され、インナーロータを軸支する回転軸によって前記ポンプ部を駆動するようにされている。
特開2001−182669号公報、図1等

概要

電動ポンプユニットにおいて、ポンプ部の吐出側に過大な圧力が負荷されて生じる電動モータの脱調現象を効果的に防止すること。トロコイド歯形21aを有するアウターロータ21と、該アウターロータ21と互いに偏心した状態で噛合して回転可能とされたインナーロータ22と、を具備するとともに、有底筒状のポンプハウジングに収容されたポンプ部2を備えた電動ポンプユニットである。両ロータ21,22によって低圧部25a及び高圧部25bが形成され、該低圧部25a及び高圧部25bにそれぞれ連通した吸入ポート13a及び吐出ポート13bを通して油が吸入・吐出するようにされている。高圧部25b側の油圧が所定圧以上になると当該高圧部25bから低圧部25aに油を還流させるリリーフバルブ4を設けている。

目的

本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、流体を吸入・吐出するポンプ部と電動モータとがユニット化されてなる電動ポンプユニットにおいて、ポンプ部の吐出側に過大な圧力が負荷されて生じる電動モータの脱調現象が効果的に防止できる電動ポンプユニットを提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

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請求項1

アウターロータと、該アウターロータと互いに偏心した状態で噛合するインナーロータと、を具備するとともに、ポンプハウジングに収容され、吸入及び吐出側にそれぞれ吸入及び吐出ポートが設けられ、各ポートを通して流体を吸入・吐出するようにされたポンプ部を備え、該ポンプ部は、前記インナーロータを電動モータ回転軸軸支することで駆動される電動ポンプユニットにおいて、前記吐出側の流体圧所定圧以上になると当該吐出側から前記吸入側に流体を還流させる流体還流手段を設けたことを特徴とする電動ポンプユニット。

請求項2

請求項1に記載の電動ポンプユニットにおいて、前記流体還流手段が、前記吸入及び吐出ポートに臨ませ設けたリリーフバルブである電動ポンプユニット。

請求項3

請求項2に記載の電動ポンプユニットにおいて、前記ポンプ部を収容するべく前記ポンプハウジングに形成された空洞部がポンププレートによって封止され、該ポンププレートには、前記各ロータ外周円弧に沿うように前記吸入及び吐出側にそれぞれ三日月状油路が形成されるとともに、該各油路にそれぞれ連通するように前記吸入及び吐出ポートが所定の軸線に沿って同一方向に延びるように形成され、しかも、前記リリーフバルブが、その作動方向軸線を前記電動モータの回転軸と直交する平面内にて各ポートの前記軸線と略直交させた状態で、且つ、各ポートに連通することなく前記各三日月状の油路には作動的に連通するように前記ポンププレートに設けられている電動ポンプユニット。

請求項4

請求項3に記載の電動ポンプユニットにおいて、前記吸入及び吐出ポートには、それぞれ外部の配管螺合するねじ部が設けられている電動ポンプユニット。

請求項5

請求項3又は請求項4に記載の電動ポンプユニットにおいて、前記アウターロータがインナーロータに対して偏心する方向と、前記各ポートが外部に向けて延びる方向とが互いに逆方向とされている電動ポンプユニット。

請求項6

自動車等の車両のトランスミッションにおいて、アイドルストップ時に低下する油圧補助するための電動オイルポンプであって、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の電動ポンプユニットを用いたことを特徴とする電動オイルポンプ。

技術分野

0001

本発明は、油(流体)を吸入吐出するポンプ部と、該ポンプ部を駆動する電動モータとがユニット化されてなる電動ポンプユニット及び該電動ポンプユニットが好ましく使用される電動オイルポンプに関する。

背景技術

0002

近年、地球環境問題に対応し、自動車トランスミッションにおいて、アイドルストップ時に低下する油圧補助するための電動オイルポンプが幅広活用されつつある。
この電動オイルポンプには、駆動源として油(流体)を吸入・吐出するポンプ部と、該ポンプ部を駆動する電動モータとがユニット化(統合)されてなる電動ポンプユニットが使用される場合がある。該電動ポンプユニットでは、ポンプ部と電動モータの回転軸を兼用することにより、部品点数の削減、電動オイルポンプのコンパクト化、製造コストの低減が実現されている。

0003

この種の電動ポンプユニットには、ポンプ部が、ポンプハウジングに収容され、トロコイド歯形を有するアウターロータと該アウターロータと噛み合わされたインナーロータとを有したトロコイドポンプで構成されたものがある(特許文献1参照)。一方、電動モータは、前記ポンプハウジングに連通一体化されたモータハウジングに収容され、インナーロータを軸支する回転軸によって前記ポンプ部を駆動するようにされている。
特開2001−182669号公報、図1

発明が解決しようとする課題

0004

このような電動ポンプユニットは、上述のように自動車のトランスミッション用の電動オイルポンプに使用された場合等に、吐出側の圧力がポンプ部の吐出圧より高くなることがある。これにより該ポンプ部を駆動する電動モータが過負荷状態となると、その回転部に角度のずれが発生して回転が停止し、そのまま回復不能となる所謂モータ脱調現象が生じる場合があった。

0005

本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、流体を吸入・吐出するポンプ部と電動モータとがユニット化されてなる電動ポンプユニットにおいて、ポンプ部の吐出側に過大な圧力が負荷されて生じる電動モータの脱調現象が効果的に防止できる電動ポンプユニットを提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、アウターロータと、該アウターロータと互いに偏心した状態で噛合するインナーロータと、を具備するとともに、ポンプハウジングに収容され、吸入及び吐出側にそれぞれ吸入及び吐出ポートが設けられ、各ポートを通して流体を吸入・吐出するようにされたポンプ部を備え、該ポンプ部は、前記インナーロータを電動モータの回転軸が軸支することで駆動される電動ポンプユニットにおいて、前記吐出側の流体圧所定圧以上になると当該吐出側から前記吸入側に流体を還流させる流体還流手段を設けたこと、を要旨とする。

0007

同構成によれば、流体を吸入・吐出するポンプ部において、吐出側の流体圧が所定圧以上になると当該吐出側から吸入側に流体を還流させる流体還流手段を設けている。このため、ポンプ部の吐出側で流体が過大圧力となって電動モータが過負荷状態となる以前に、吐出側から吸入側に油が還流して吐出側の圧力が低下するので、電動モータの回転部に角度のずれが発生して回転が停止し、そのまま回復不能となる所謂モータの脱調現象(同期外れ)を効果的に防止することができる。

0008

請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電動ポンプユニットにおいて、前記流体還流手段が、前記吸入及び吐出ポートに臨ませ設けたリリーフバルブであること、を要旨とする。

0009

同構成によれば、吐出側の流体圧が所定圧以上になると吐出側から吸入側に流体を還流させる流体還流手段をリリーフバルブとすることで、該流体還流手段を、構造が簡単で、且つ機械部品として電動ポンプユニットに装着容易であり、しかも、応答性が速く、作動の確実なものとすることができる。

0010

請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の電動ポンプユニットにおいて、前記ポンプ部を収容するべく前記ポンプハウジングに形成された空洞部がポンププレートによって封止され、該ポンププレートには、前記各ロータ外周円弧に沿うように前記吸入及び吐出側にそれぞれ三日月状油路が形成されるとともに、該各油路にそれぞれ連通するように前記吸入及び吐出ポートが所定の軸線に沿って同一方向に延びるように形成され、しかも、前記リリーフバルブが、その作動方向軸線を前記電動モータの回転軸と直交する平面内にて各ポートの前記軸線と略直交させた状態で、且つ、各ポートに連通することなく前記各三日月状の油路には作動的に連通するように前記ポンププレートに設けられていること、を要旨とする。

0011

同構成によれば、ポンププレートにおいて、リリーフバルブと吸入及び吐出ポートとが互いに干渉することなく設けられ、リリーフバルブの作動を何ら阻害することなく吸入及び吐出ポートが形成される空間を充分に確保できるようになる。また、各ポートが、ポンププレートにおいて電動モータの軸方向に対して直交する方向に形成されるため、ポンププレートの厚みを薄くでき、電動ポンプユニットのサイズの小型化(全長の短縮化)にも寄与するようになる。

0012

請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の電動ポンプユニットにおいて、前記吸入及び吐出ポートには、それぞれ外部の配管螺合するねじ部が設けられていること、を要旨とする。

0013

同構成によれば、請求項3の構成によって、ポンププレートにおいて吸入ポート及び吐出ポートが形成される空間を充分に確保できるので、各ポートにおいて、外部の配管と螺合するねじ部の全長を長く、且つそのねじ山を高く強度良好に形成することができる。このため、電動ポンプユニットを小型化しつつ、各ポートと外部の配管との接続を確実強固とすることができる。

0014

請求項5に記載の発明は、請求項3又は請求項4に記載の電動ポンプユニットにおいて、前記アウターロータがインナーロータに対して偏心する方向と、前記各ポートが外部に向けて延びる方向とが互いに逆方向とされていること、を要旨とする。

0015

同構成によれば、アウターロータがインナーロータに対して偏心する方向と、各ポートが外部に向けて延びる方向とが互いに逆方向とされているので、ポンプ部内の吸入側と吐出側にそれぞれ連通するとともに各ロータの外周円弧に沿う2つの三日月状の油路を、各ロータの偏心方向と逆方向側にて互いに接近した状態でポンププレートに形成することができる。この結果、ポンププレートにおいて、両ロータの偏心方向側にて各三日月状の油路に占有されることなく広く確保される空間にリリーフバルブを設けることが可能となる。また、前記空間により、吸入ポート及び吐出ポートにおいて、外部の配管と螺合するねじ部の全長を充分に確保できるので、各ポートと外部の配管との接続を確実強固とすることができる。

0016

請求項6に記載の発明は、自動車等の車両のトランスミッションにおいて、アイドルストップ時に低下する油圧を補助するための電動オイルポンプであって、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の電動ポンプユニットを用いたこと、を要旨とする。

0017

同構成によれば、自動車のトランスミッションにおいて、アイドルストップ時に低下する油圧を補助するための電動オイルポンプとして、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の電動ポンプユニットを用いるので、ポンプ部の吐出側に流体の過大圧力がかかって電動モータが過負荷状態となり、その回転部に角度のずれが発生してそのまま回復不能となる所謂モータの脱調現象が効果的に防止でき、自動車用途の電動ポンプユニットとしての信頼性が高められるようになる。

発明の効果

0018

本発明の電動ポンプユニットによれば、電動ポンプの吐出側に過大な圧力が負荷されて生じる電動モータの脱調現象が効果的に防止できる。

発明を実施するための最良の形態

0019

以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。
本実施形態の電動ポンプユニットは、自動車のトランスミッション(変速機)において、アイドルストップ時に低下する油圧を補助するための電動オイルポンプとして用いられるものであり、図1に示すように、ハウジング本体1と、該ハウジング本体1に収容され、油(流体)を吸引・吐出するポンプ部2と、該ポンプ部2を駆動する電動モータ3とを備えている。

0020

前記ハウジング本体1は、ポンプハウジング11と、該ポンプハウジング11に連通一体化されたモータハウジング12とを備えている。また、前記ポンプハウジング11と、モータハウジング12とは、いずれも有底筒状であって、両ハウジング11,12は、ポンプハウジング11のモータ側壁部11a(ポンプハウジング11の底部)で仕切られている。

0021

前記ポンプハウジング11には、前記したポンプ部2が収容されており、該ポンプ部2は、トロコイド歯形を有するアウターロータ21と、該アウターロータ21と噛み合わされて回転可能とされたインナーロータ22とを有し、両ロータ21,22のポンプハウジング11内での回転によって油を吸引・吐出する所謂トロコイドポンプを構成している。ここで、ポンプハウジング11においては、アウターロータ21とインナーロータ22とを収容する円柱状の空洞部が電動モータ3の軸方向に厚みを有するポンププレート13によって封止され、ポンプ収容空間23が形成されている。

0022

前記モータハウジング12には、前記電動モータ3が収容されており、該電動モータ3は、インナーロータ22をその貫通孔22bにて軸支するロータコア35を有し、該ロータコア35を介してポンプ部2を駆動するように構成されている。尚、図1に示すハウジング本体1では、モータ側壁部11aの径方向略中央部にロータコア35の先端部が挿通される貫通孔が形成されている。また、該貫通孔の電動モータ3側の内面には、油シール5が取り付けられており、ポンプ収容空間23を通る油が、モータハウジング12内で電動モータ3を収容する空間に滲入しないようにされている。

0023

前記電動モータ3は、複数のティースを有するステータコア32に、樹脂絶縁物)製のインシュレータを介してコイル33が巻回されてなるステータ34と、前記ロータコア35の外周にリング状のマグネット36を固着してなるモータロータ37とを主な構成部材としている。尚、マグネット36は、ロータコア35の大径部によって支承されており、ロータコア35は、前記モータ側壁部11aの中央部に設けられた第1転がり軸受5aとモータハウジング12の底板14の中央部に設けられた第2転がり軸受5bとを介して、ハウジング本体1によって回転自在に支持されている。

0024

前記アウターロータ21及びインナーロータ22は、前記した電動モータ3によって駆動され、図2(b)に示すように、それぞれ矢印A1,A2方向に回転するようにされている。また、両ロータ21,22のトロコイド歯形をなす各歯溝21a,…、22a,…の間には、円弧状のポンプ室25が形成されており、該ポンプ室25内には、両ロータ21,22の回転に伴い、吸入側に低圧部25a、及び、吐出側に高圧部25bが形成される。そして、該ポンププレート13には、外部の配管と接続される吸入ポート13a及び吐出ポート13bがそれぞれ前記低圧部25a及び高圧部25bに連通するように形成されている。

0025

詳しくは、前記ポンププレート13には、図3に示すように、ポンプ室25の低圧部25a及び高圧部25bにそれぞれ連通するように、且つ、各ロータ21,22の外周円弧(上部円弧)に沿うように三日月状の吸入側油路13ri及び吐出側油路13roが当該ポンププレート13を厚さ方向に貫通して形成されている。そして、前記吸入ポート13a及び吐出ポート13bは、各油路13ri,13roにそれぞれ連通口13co,13ciにて連通するように所定の軸線axi,axo(図2(a)における上下方向)に沿って上方(外部)に向けて直線状に延びるように形成されている。換言すれば、前記吸入ポート13a及び吐出ポート13bは、各油路13ri,13roにそれぞれ連通口13co,13ciにて連通するように所定の軸線axi,axoに沿って同一方向に延びるように形成されている。

0026

また、前記ポンププレート13には、円柱形状の空洞部からなる還流油路13eが、前記吐出側油路13roの下部に連通し、軸線axr(図2(a)における左右方向)に沿って右方向に延びるように形成されるとともに、さらに該還流油路13eには、それより大径の弁装着孔13dが、当該油路13eに前記軸線axrに沿うように連通し、且つ吸入側油路13riの下部に連通して形成されている。

0027

尚、図2(a)に示すポンププレート13においては、各ポート13a,13bには、それぞれ外部の配管と螺合するねじ部13m,13mが設けられている。また、図2(b)に示すポンププレート13では、アウターロータ21がインナーロータ22に対して偏心する方向(図2(b)における下方向)と、前記各ポート13a,13bが外部に向けて延びる方向(図2(b)における上方向)とが互いに上下に逆方向とされている。

0028

本実施形態では、図2(a)及び図3に示すように、前記ポンププレート13に前記高圧部25b(吐出ポート13b)側の油圧(流体圧)が所定圧(本実施形態では0.5MPa)以上になると当該高圧部25bから前記低圧部25a(吸入ポート13a)に油を還流させる油(流体)還流手段としてのリリーフバルブ4を前記吸入ポート13a及び吐出ポート13bに臨ませ設けている点に特徴を有する。

0029

詳しくは、該リリーフバルブ4は、有底円筒状の調節ねじ41及びスプール42と、該調節ねじ41及びスプール42間に介装されたスプリング4s(該スプリング4sは、調節ねじ41及びスプール42の空洞部に嵌め込まれ、両端部で各部材41,42に固定されている。)とを備えており、前記した弁装着孔13dに作動可能な状態で装着(嵌入)されている。即ち、該リリーフバルブ4は、その作動方向軸線axr(図2(a)参照)を前記電動モータ3のモータロータ37(回転軸)と直交する平面内にて各ポート13a,13bの前記軸線axi,axoと略直交させた状態で、且つ、各ポート13a,13bに連通することなく前記各三日月状の油路13ri,13roには作動的に連通するようにされている。尚、図2(a)及び図3に示すリリーフバルブ4のスプール42には、その先端部の開口43aから流入した油が左右側面部の2つの開口43b,43cから外部に排出されるようにT字形の油路43が貫通形成されている。また、前記調節ねじ41の後端部には、ドライバの先端等と嵌合する溝を有する操作部41aが凹設されている。

0030

また、本実施形態では、図2(b)に示すように、アウターロータ21(の回転中心O´)がインナーロータ22(の回転中心O)に対して偏心する方向(図2(b)中のO−O´方向)と、吸入ポート13a及び吐出ポート13bが外部に向けて延びる方向とが互いに逆方向とされている。このため、前記三日月状の油路13ri,13roは、各ロータ21,22の偏心方向と逆方向側にて互いに接近した状態でポンププレート13に形成することができるとともに、吸入ポート13a及び吐出ポート13bにおいて、外部の配管と螺合するねじ部13mの全長を充分に確保できるので、各ポート13a,13bと外部の配管との接続を確実強固とすることができる。

0031

図1戻り、本実施形態においては、さらに、電動モータ3を制御するための回路基板6が、モータハウジング12の底板14側からねじ14a,14aを介して当該モータハウジング12に取り付けられている。そして、回路基板6は、該基板6上のコイルやコンデンサ等の電子部品とともにコントローラ収容部7に収容され、それら各部材によって電動ポンプユニットのコントローラ8が構成されている。

0032

本実施形態の電動ポンプユニットは、以上のように構成され、次のような作用を奏する。即ち、図1に示す電動モータ3のモータロータ37の回転に伴って、図2(b)に示すように、アウターロータ21とインナーロータ22がそれぞれの回転中心O´,Oを中心として回転する。これにより、両ロータ21,22の噛み合い部は、低圧部25aではその容積が増えて負圧となり、吸入ポート13a、連通口13ci、及び油路13riを通して外部から油を吸入する。この吸入された油は、両ロータ21,22の歯溝21a,…、22a,…間のポンプ室25内に封入され、吐出側に向けて両ロータ21,22の回転によって運ばれる。そして、両ロータ21,22の噛み合い部は、高圧部25bではその容積が両ロータ21,22の回転とともに減少して加圧となり、油路13ro、連通口13co、及び吐出ポート13bを通って外部へ排出される。

0033

ここで、ポンプ室25の高圧部25b(吐出ポート13b)側の油圧が0.5MPa未満(P0<0.5MPa)では、図4(a)に示すように、リリーフバルブ4のスプール42は、スプリング4sの付勢力によって弁装着孔13dの端部に押し込まれた位置にある。この状態では、スプール42のT字状の油路43は、吸入側油路13riには連通しておらず、該油路13riと前記吐出側油路13roとは、当該スプール42の側面壁部によって連通が遮断された状態にある。そして、この状態では、電動モータ3は正常な動作を続けている。

0034

一方、ポンプ室25の高圧部25b側の油圧が0.5MPa以上になる(P≧0.5MPa)と、図4(b)に示すように、リリーフバルブ4のスプール42は、油圧Pによってスプリング4sの付勢力に抗して前記軸線axrに沿って調節ねじ41側に押し戻され、迅速且つ確実に移動(変位)するとともに、スプール42のT字状の油路43は、その左右側面部の開口43b,43cを介して吸入側油路13riに連通するようになる。そして、該油路13riに吐出側油路13roの油が一部流入して高圧部25b側の油圧Pが低下するようになる。尚、このような吐出ポート13b(吐出側油路13ro)側で油により過大圧力P(P≧0.5MPa)がかかった状態が、そのまま放置されると、電動モータ3が過負荷状態となり、そのモータロータ37とステータ34(回転部)に角度のずれが発生して回転が停止し、そのまま回復不能となる所謂モータの脱調現象が生じることになる。

0035

以上、本実施形態の電動ポンプユニットによれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、所謂トロコイドポンプ構造を有し、油を吸入・吐出するポンプ部2において、吐出側の油圧が所定圧(0.5MPa)以上になると当該吐出側から吸入側に油を還流させるリリーフバルブ4を設けている。このため、ポンプ部2の吐出側で油圧が過大圧力となって電動モータ3が過負荷状態となる以前に、吐出側から吸入側に油が還流して吐出側の圧力が低下するので、電動モータ3のモータロータ37とステータ34(回転部)に角度のずれが発生して回転が停止し、そのまま回復不能となる所謂モータの脱調現象(同期外れ)を効果的に防止することができ、自動車用途の電動ポンプユニットとしての信頼性が高められるようになる。

0036

(2)本実施形態では、吐出側の油圧が所定圧(0.5MPa)以上になると吐出側から吸入側に油(流体)を還流させる流体還流手段をリリーフバルブとすることで、該流体還流手段を、構造が簡単で、且つ機械部品として電動ポンプユニットに装着容易であり、しかも、応答性が速く、作動の確実なものとすることができる。

0037

(3)本実施形態では、有底円筒状のポンプハウジング11内の円柱状の空洞部を塞ぐポンププレート13において、リリーフバルブ4と吸入ポート13a及び吐出ポート13bとが互いに干渉することなく設けられ、リリーフバルブ4の作動を何ら阻害することなく吸入ポート13a及び吐出ポート13bが形成される空間を充分に確保できるようになる。また、各ポート13a,13bが、ポンププレート13において電動モータ3の軸方向に対して直交する方向に形成されるため、ポンププレート13の厚みを薄くでき、電動ポンプユニットのサイズの小型化(全長の短縮化)にも寄与するようになる。

0038

(4)本実施形態では、ポンププレート13において吸入ポート13a及び吐出ポート13bが形成される空間を充分に確保できるので、各ポート13a,13bにおいて、外部の配管と螺合するねじ部13mの全長を長く、且つそのねじ山を高く強度良好に形成することができる。このため、電動ポンプユニットを小型化しつつ、各ポート13a,13bと外部の配管との接続を確実強固なものとすることができる。

0039

(5)本実施形態では、アウターロータ21(の回転中心O´)がインナーロータ22(の回転中心O)に対して偏心する方向(図2(b)中のO−O´方向)と、吸入ポート13a及び吐出ポート13bが外部に向けて延びる方向とが互いに逆方向とされている。このため、ポンプ室25の低圧部25aと高圧部25bにそれぞれ連通するとともに各ロータ21,22の外周円弧に沿う三日月状の油路13ri,13roを、各ロータ21,22の偏心方向と逆方向側にて互いに接近した状態でポンププレート13に形成することができる。この結果、ポンププレート13において、両ロータ21,22の偏心方向側にて各三日月状の油路13ri,13roに占有されることなく広く確保される空間にリリーフバルブ4を設けることが可能となる。

0040

尚、上記実施形態は以下のように変形してもよい。
・上記実施形態では、ポンプ部2において、高圧部25b(吐出)側の油圧が所定圧以上になると当該高圧部25b側から低圧部25a(吸入)側に油を還流させる流体還流手段としてリリーフバルブを用いた。しかし、これに限られず、当該流体還流手段としては、高圧部25b側の油圧を検知して低圧部25a側に油を還流させる別のアクチュエータを用いることもできる。

0041

・上記実施形態では、電動ポンプユニットを、自動車のトランスミッションにおいて、アイドルストップ時に低下する油圧を補助するための電動オイルポンプとして用いたが、本発明の電動ポンプユニットは、その他の自動車用途、例えば、自動車のステアリング操作を補助するステアリングポンプとして用いることも可能であり、こうした自動車用途以外の用途に広く用いることも可能である。

0042

・上記実施形態では、外部の配管と接続される吸入ポート13a及び吐出ポート13bは、ポンプハウジング11の空洞部を塞ぐポンププレート13に形成した。しかし、これに限られず、該各ポート13a,13bは、ポンプハウジング11内に直接形成することもできるし、これらポンプハウジング11やポンププレート13以外の別の部材で構成することもできる。

0043

・上記実施形態では、ポンプ部がトロコイド歯形を有するアウターロータと、該アウターロータと互いに偏心した状態で噛合するインナーロータとから構成されるトロコイド歯形を用いた内接ギアポンプである例について説明した。しかし、これに限定されず、当該ポンプ部が、外接歯車としてのアウターロータと内接歯車としてのインナーロータとから構成されるその他の内接形ギアポンプであってもよい。

図面の簡単な説明

0044

本発明の実施形態にかかる電動ポンプユニットの構造を示す軸方向断面図。
(a)は、図1に示す電動ポンプユニットのX−X矢視断面図、(b)は、同電動ポンプユニットのY−Y矢視端面図
図1に示す電動ポンプユニットの要部を示す斜視断面図(図1のX−Xの断面を含む)。
(a)は、同電動ポンプユニットにおいて、定常状態のリリーフバルブの動作状態を示す作用図、(b)は、同電動ポンプユニットにおいて、吐出側に過大圧力が負荷されたときのリリーフバルブの動作状態を示す作用図。

符号の説明

0045

2…ポンプ部(トロコイドポンプ)、3…電動モータ、4…リリーフバルブ(流体還流手段)、11…ポンプハウジング、12…モータハウジング、13…ポンププレート、13a…吸入ポート、13b…吐出ポート、21…アウターロータ、21a,22a…歯溝(トロコイド歯形)、22…インナーロータ、25…ポンプ室、25a…低圧部、25b…高圧部、37…モータロータ。

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