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図面 (20)

課題

集電体を軽量化し、高エネルギー密度化を図ると共に、長期の信頼性に優れたリチウム電池を提供する。

解決手段

集電体の一方の面に電気的に結合した正極と、前記集電体の反対側の面に電気的に結合した負極と、それらの間に配置された電解質層とを備え、それらが交互に積層された双極型二次電池において、前記正極の正極活物質酸化還元電位が前記集電体の溶出電位よりも低く、かつ前記負極の負極活物質の酸化還元電位が前記集電体のリチウム合金化電位よりも高く構成されていることを特徴とする双極型二次電池。

概要

背景

近年、環境保護のため二酸化炭素排出量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車EV)やハイブリッド電気自動車HEV)の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、これらの実用化の鍵を握るモータ駆動用二次電池の開発が鋭意行われている。二次電池としては、高エネルギー密度高出力密度が達成できるリチウムイオン二次電池に注目が集まっている。ただし、自動車に適用するためには、大出力を確保するために、複数の二次電池を直列に接続して用いる必要がある。

しかしながら、接続部を介して電池を接続した場合、接続部の電気抵抗によって出力が低下してしまう。また、接続部を有する電池は空間的にも不利益を有する。すなわち、接続部の占有体積によって、電池の出力密度エネルギー密度の低下がもたらされる。

この問題を解決するものとして、集電体の両側に正極活物質負極活物質とを配置した双極型二次電池が開発されている。かかる双極型二次電池は、電池内で、集電体である金属箔の片面に正極、反対側の面に負極を形成した双極型電極電解質層を挟んで積層した構成を有する。そのため、このような電池では、集電体は厚み方向にしか電流は流れないため、面方向の抵抗は低い必要はない。したがって集電体として重量があり厚い金属箔を用いる必要がない。

ところが、このような構成の双極型二次電池では、正極側での集電箔溶出、負極側での集電箔とリチウム(Li)との合金化などの問題がある。

このような問題を解決するために、特許文献1では集電体に合金であるステンレス鋼を用いており、このような構成とすることで一枚の集電箔で双極型電池の集電箔を形成することが可能である。
特開2001−236946号公報

概要

集電体を軽量化し、高エネルギー密度化をると共に、長期の信頼性に優れたリチウム電池を提供する。集電体の一方の面に電気的に結合した正極と、前記集電体の反対側の面に電気的に結合した負極と、それらの間に配置された電解質層とを備え、それらが交互に積層された双極型二次電池において、前記正極の正極活物質の酸化還元電位が前記集電体の溶出電位よりも低く、かつ前記負極の負極活物質の酸化還元電位が前記集電体のリチウム合金化電位よりも高く構成されていることを特徴とする双極型二次電池。なし

目的

そこで、本発明の目的は、集電体を軽量化し、高エネルギー密度化を図ると共に、長期の信頼性に優れた双極型二次電池を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
9件

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請求項1

集電体の一方の面に電気的に結合した正極と、前記集電体の反対側の面に電気的に結合した負極と、それらの間に配置された電解質層とを備え、それらが交互に積層された双極型二次電池において、前記正極の正極活物質酸化還元電位が前記集電体の溶出電位よりも低く、かつ前記負極の負極活物質の酸化還元電位が前記集電体のリチウム合金化電位よりも高く構成されていることを特徴とする双極型二次電池。

請求項2

前記正極活物質として、オリビン正極材料を用いることを特徴とする請求項1に記載の双極型二次電池。

請求項3

前記負極活物質として、カーボンもしくはリチウム遷移金属複合酸化物を用いたことを特徴とする請求項1または2に記載の双極型二次電池。

請求項4

前記集電体として、鉄、クロムニッケルマンガンチタンモリブデンバナジウムニオブ、銅、銀、金およびカーボンよりなる群から選ばれてなる少なくとも1種類の集電体材料で構成された集電体を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の双極型二次電池。

請求項5

前記負極活物質として、チタン酸リチウムを用いることを特徴とする請求項1に記載の双極型二次電池。

請求項6

前記正極活物質として、リチウム−遷移金属複合酸化物を用いたことを特徴とする請求項5に記載の双極型二次電池。

請求項7

前記集電体として、鉄、クロム、ニッケル、マンガン、チタン、モリブデン、バナジウム、ニオブ、銀、金、白金およびアルミニウムよりなる群から選ばれてなる少なくとも1種類の集電体材料で構成された集電体を用いることを特徴とする請求項5または6に記載の双極型二次電池。

請求項8

前記集電体の材料として、純アルミニウムを用いることを特徴とする請求項7に記載の双極型二次電池。

請求項9

前記集電体の材料として、チタンを用いることを特徴とする請求項1に記載の双極型二次電池。

請求項10

前記正極活物質として、リチウム−遷移金属複合酸化物を用いたことを特徴とする請求項9に記載の双極型二次電池。

請求項11

前記負極活物質として、カーボンもしくはリチウム−遷移金属複合酸化物を用いたことを特徴とする請求項10または11に記載の双極型二次電池。

請求項12

高導電性タブにより少なくても正極および負極末端極の電極投影面すべてを覆い、さらに外装ケースにより覆って構成される請求項1〜11のいずれか1項に記載の双極型二次電池。

請求項13

前記電解質層が、ゲルポリマー電解質層であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の双極型二次電池。

請求項14

前記電解質層が、全固体電解質層であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の双極型二次電池。

請求項15

請求項1〜14のいずれかに記載の双極型二次電池を複数個接続して構成した組電池

請求項16

請求項1〜14のいずれかに記載の双極型二次電池および/または請求項15に記載の組電池を駆動用電源として搭載した車両。

技術分野

0001

本発明は、正極材集電体および負極材がこの順序で積層された電極を有する双極型二次電池に関する。本発明の双極型二次電池は、例えば、電気自動車燃料電池車及びハイブリッド電気自動車等のモータ等の駆動用電源として用いられる。

背景技術

0002

近年、環境保護のため二酸化炭素排出量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、これらの実用化の鍵を握るモータ駆動用二次電池の開発が鋭意行われている。二次電池としては、高エネルギー密度高出力密度が達成できるリチウムイオン二次電池に注目が集まっている。ただし、自動車に適用するためには、大出力を確保するために、複数の二次電池を直列に接続して用いる必要がある。

0003

しかしながら、接続部を介して電池を接続した場合、接続部の電気抵抗によって出力が低下してしまう。また、接続部を有する電池は空間的にも不利益を有する。すなわち、接続部の占有体積によって、電池の出力密度エネルギー密度の低下がもたらされる。

0004

この問題を解決するものとして、集電体の両側に正極活物質負極活物質とを配置した双極型二次電池が開発されている。かかる双極型二次電池は、電池内で、集電体である金属箔の片面に正極、反対側の面に負極を形成した双極型電極電解質層を挟んで積層した構成を有する。そのため、このような電池では、集電体は厚み方向にしか電流は流れないため、面方向の抵抗は低い必要はない。したがって集電体として重量があり厚い金属箔を用いる必要がない。

0005

ところが、このような構成の双極型二次電池では、正極側での集電箔溶出、負極側での集電箔とリチウム(Li)との合金化などの問題がある。

0006

このような問題を解決するために、特許文献1では集電体に合金であるステンレス鋼を用いており、このような構成とすることで一枚の集電箔で双極型電池の集電箔を形成することが可能である。
特開2001−236946号公報

発明が解決しようとする課題

0007

ところが、このような構成でも初期的に電池を動作させることは可能であるが、実際は、電池は長期間使用される。そのため、このような構成で長期的な電池保存およびサイクル試験を行うと正極側の面が腐食し、ピンホールが生じて電池の耐久性が急激に低下するという問題が生じた。

0008

そこで、本発明の目的は、集電体を軽量化し、高エネルギー密度化を図ると共に、長期の信頼性に優れた双極型二次電池を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明は、集電体の一方の面に電気的に結合した正極と、前記集電体の反対側の面に電気的に結合した負極と、それらの間に配置された電解質層とを備え、それらが交互に積層された双極型二次電池であって、
正極活物質の酸化還元電位が集電体の溶出電位よりも低く、かつ負極活物質の酸化還元電位が集電体のリチウム合金化電位よりも高く構成されていることを特徴とする双極型二次電池により達成することができる。

発明の効果

0010

本発明の双極型二次電池では、上記のような構成とすることで双極型電池の集電体を一枚の箔として構成が可能になり軽量化が可能になる。また、集電体の溶出電位が正極活物質の酸化還元電位よりも高く、集電体のLi合金化電位が負極活物質の酸化還元電位よりも低いため信頼性の高い双極型二次電池を構成することが可能である。

発明を実施するための最良の形態

0011

本発明の双極型二次電池は、集電体の一方の面に電気的に結合した正極と、前記集電体の反対側の面に電気的に結合した負極と、それらの間に配置された電解質層とを備え、それらが交互に積層された双極型二次電池において、
前記正極活物質の酸化還元電位が前記集電体の溶出電位よりも低く、かつ前記負極活物質の酸化還元電位が前記集電体のリチウム合金化電位よりも高く構成されていることを特徴とするものである。このような構成とすることで一枚の集電体で正極及び負極活物質の両方の酸化還元電位に耐えうる集電体を構成できるため、集電体の厚みを十分に小さくし、かつ信頼性の高い双極型二次電池を構成することが可能になるからである。その結果、電池を軽量化することができ、高出力密度の電池を形成することが可能になる。

0012

以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明するが、本発明の技術的範囲は特許請求の範囲の記載に基づいて定められるべきであり、以下の形態のみには制限されない。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。

0013

図1は、本発明の双極型二次電池の代表的な一実施形態である双極型リチウムイオン二次電池(以下、単に「双極型二次電池」とも称する)の概要を模式的に表した断面概略図である。なお、本明細書においては、双極型のリチウムイオン二次電池を例に挙げて詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はかような形態のみに制限されない。

0014

図1に示す本実施形態の双極型二次電池10は、実際に充放電反応が進行する略矩形電池要素(双極型電池構造体)21が、電池外装材29であるラミネートシートの内部に封止された構造を有する。

0015

図1に示すように、本実施形態の双極型二次電池10の電池要素21は、集電体11の一方の面に電気的に結合した正極(正極活物質層)13が形成され、前記集電体11の反対側の面に電気的に結合した負極(負極活物質層)15が形成された複数の双極型電極16を有する。各双極型電極16は、電解質層17を介して積層されて電池要素(双極型電池構造体)21を形成する。この際、一の双極型電極16aの正極13と前記一の双極型電極16aに隣接する他の双極型電極16bの負極15とが電解質層17を介して向き合うように、各双極型電極16および電解質層17が交互に積層されている。即ち、一の双極型電極16aの正極13と前記一の双極型電極16aに隣接する他の双極型電極16bの負極15の間に電解質層17が挟まれて配置されている。

0016

隣接する正極13、電解質層17、および負極15は、一つの単電池層(=電池単位ないし単セル)19を構成する。従って、双極型二次電池10は、単電池層19が積層されてなる構成を有するともいえる。また、電解質層17からの電解液漏れによる液絡を防止するために単電池層19の周辺部にはシール部31が配置されている。該シール部31を設けることで隣接する集電体11間を絶縁し、隣接する電極間の接触による短絡を防止することもできる。なお、電池要素(双極型電池構造体)21の最外層に位置する正極側の最外層集電体11aには、片面のみに正極活物質層13が形成されている。また、電池要素21の最外層に位置する負極側の最外層集電体11bには、片面のみに負極活物質層15が形成されている。

0017

さらに、図1に示す双極型二次電池10では、正極側最外層集電体11aが延長されて正極タブ25とされ、電池外装材29であるラミネートシートから導出している。一方、負極側最外層集電体11bが延長されて負極タブ27とされ、同様に電池外装材29であるラミネートシートから導出している。

0018

さらに、本発明では、その特徴的な構成として、前記正極13の正極活物質の酸化還元電位が前記集電体11の溶出電位よりも低く、かつ前記負極15の負極活物質の酸化還元電位が前記集電体11のリチウム合金化電位よりも高く構成されていることを特徴とするものである。

0019

ここで、電極の酸化還元電位は正極13あるいは負極15の単極測定により容易に測定できる。具体的には対称極をリチウム金属とし、電解質を挟み込んで単極−リチウム電池を作製し、充放電を行えばよい。通常、これにより限りなく遅い速度での充放電曲線を得て、プラトーが生じた電圧がその電極の酸化還元電位となる。なお、当該測定に用いる電解質は、その後、実際に双極型二次電池に適用すべきものと同様のものを用いるのが望ましい。即ち、実際に使用する系で評価すればよい。ただし、これに制限されるものではない。

0020

また、前記正極電位あるいは負極電位が集電体の溶出電位、および合金化電位を越えていないか(即ち、双方の電位の高低)を求める際は集電体の定電位印加測定により容易に測定できる。具体的には対称極をリチウム金属とし、電解質を挟み込んで集電体−リチウム電池を作製し、上記正極、あるいは負極の酸化還元電位を印加し、電流を測定することで測定する。電流が流れ続ければ集電体の溶出、あるいは合金化が進行しており、流れていなければ正極電位あるいは負極電位が集電体の溶出電位、および合金化電位を越えていないと判断する。即ち、電流が流れていなければ、正極の酸化還元電位が集電体の溶出電位よりも低いと判断でき、負極の酸化還元電位が集電体の合金化電位よりも高いと判断できる。なお、当該測定に用いる電解質も、その後、実際に双極型二次電池に適用すべきものと同様のものを用いるのが望ましい。即ち、実際に使用する系で評価すればよい。ただし、これに制限されるものではない。更に本発明では、必ずしも集電体の溶出電位、および合金化電位の正確な値まで特定できなくてもよい。例えば、上記測定により、少なくとも正極活物質の酸化還元電位が、集電体の溶出電位よりも低いこと、および少なくとも負極活物質の酸化還元電位が、集電体のLi合金化電位よりも高いことが明確になればよい(詳しくは実施例の表3、5の注記を参照のこと。)。

0021

以下、本発明の当該特徴的な構成について、好適な実施形態ごとに詳細に説明する。

0022

(第1の実施形態について)
本発明の好適な実施形態(第1の実施形態)としては、正極活物質として、オリビン正極材料を、負極活物質として、カーボンもしくはリチウム−遷移金属複合酸化物を、集電体として、鉄、クロムニッケルマンガンチタンモリブデンバナジウムニオブ、銅、銀、金およびカーボンよりなる群から選ばれてなる少なくとも1種類の集電体材料で構成された集電体を用いることを特徴とするものである(後述する実施例1〜3、5と比較例3を対比参照のこと)。

0023

本発明の第1の実施形態では、上記したように、正極活物質としてオリビン系正極材料を選択し、かかるオリビン系正極材料の酸化還元電位が、集電体の溶出電位よりも低くなるように集電体材料を適宜選択し、負極活物質の酸化還元電位がかかる集電体の合金化電位よりも高い負極材料を適宜選択してなるものである。

0024

すなわち、正極活物質としてオリビン系正極材料を用いることで正極の酸化還元電位が低下し、集電体材料として溶出しやすい材料でも使用でき、集電体として使用可能な材料が増える。また電池の平均動作電圧が低下することで電池の長期信頼性が向上する。詳しくは、オリビン系の材料を用いると平均動作電圧が低下し、出力、エネルギーは多少低下するが、集電体の選択肢が増えること、長期的な信頼性が向上することで結果としてオリビンを使用する方がよい(オリビン正極材料であるLiFePO4の酸化還元電位:3.4V vs Li+/Li)。

0025

上記オリビン系正極材料としては、特に制限されるものではなく、例えば、LiFePO4、LiMnPO4、LiCoPO4などが挙げられるが、これらに何ら制限されるものではない。これらは1種単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。

0026

本発明の第1の実施形態では、上述したようにオリビン系正極材料に組み合わせる負極活物質としては、通常リチウムイオン二次電池に用いられている負極活物質なら何でもよく、具体的にはカーボンもしくはリチウム−遷移金属複合酸化物を用いることができる。すなわち、オリビン系正極材料に組み合わせることのできる集電体に対し、負極活物質のカーボンもしくはリチウム−遷移金属複合酸化物の酸化還元電位はいずれも、これら集電体の合金化電位よりも高く構成することができるためである。

0027

上記負極活物質材料であるカーボンもしくはリチウム−遷移金属複合酸化物としては、特に制限されるものではなく、天然黒鉛人造黒鉛カーボンブラックアセチレンブラックグラファイト活性炭カーボンファイバコークスソフトカーボンハードカーボン難黒鉛化炭素材料)などの結晶性炭素材や非結晶性炭素材等のカーボン;リチウム−チタン複合酸化物などのリチウム−移金属複合酸化物などが挙げられるが、これらに何ら制限されるものではない。これらは1種単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。

0028

本発明の第1の実施形態では、上記したように、集電体として、鉄、クロム、ニッケル、マンガン、チタン、モリブデン、バナジウム、ニオブ、銅、銀、金およびカーボンよりなる群から選ばれてなる少なくとも1種類の集電体材料で構成された集電体を用いることができるものである。これらの集電体材料を上記した正極及び負極活物質材料と組み合わせて用いることで、上記した本発明の特徴的な要件具備することができ、信頼性の高い電池を高い電池を構成することが可能になるからである。なお、各集電体材料を2種以上用いた例としては、例えば、ステンレス鋼が一般的であるが、これらに何ら制限されるものではない。また本実施形態では、ニッケルとアルミニウムクラッド材、銅とアルミニウムのクラッド材、あるいはこれらの集電体材料の組み合わせのめっき材なども好ましく使える。即ち、本実施形態では、負極活物質が酸化還元電位の低いハードカーボンやグラファイト等のカーボンの場合、当該負極活物質の酸化還元電位がアルミニウム集電体のLi合金化電位よりも低く、集電体を一枚の箔として構成することはできない。ただし、集電体を一枚の箔として構成しない場合には、負極側にアルミニウムを用いなければよく、正極側にAl、負極側にNiないしCuの構成のクラッド材を集電体として用いることができる。この場合にも、負極活物質は何でもよく、特に制限されるものではない。また、上記集電体材料である金属表面に、アルミニウム等の他の集電体材料を被覆させた集電体であってもよい。この場合にも、めっき等により表面被覆するアルミニウム等の他の集電体材料を、負極側に用いなければよく、金属表面の正極側にアルミニウム等の他の集電体材料を被覆したものを集電体として用いることができる。また、場合によっては、2つ以上の上記集電体材料である金属箔を張り合わせた集電体を用いてもよい。

0029

上記集電体としては、特に鉄を主とした合金材料(実施例1〜3参照のこと。)、および集電体の材料として、チタンを用いた集電体(実施例5参照のこと。)に効果がある。上記鉄を主とした合金材料としては、特に制限されるものではないが、鉄を主成分とし、Cr、Ni等を合金化したステンレス鋼(SUS304、SUS316Lなど)を用いることが好ましい。これらの集電体を用いることで正極、負極活物質の両酸化還元電位に耐えうる集電体にできるからである。また、このような集電体とすることで0Vに電圧をおとすことが可能になる点でも優れている。特に、上記Cr、Niに、更にMo成分を有するステンレス鋼(SUS316L)を用いることが好ましい(実施例1〜2と実施例3を対比参照のこと)。

0030

(第2の実施形態について)
本発明の他の好適な実施形態(第2の実施形態)としては、正極活物質として、リチウム−遷移金属複合酸化物を、負極活物質として、チタン酸リチウムを、集電体として鉄、クロム、ニッケル、マンガン、チタン、モリブデン、バナジウム、ニオブ、アルミニウム、銀、金、白金およびアルミよりなる群から選ばれてなる少なくとも1種類の集電体材料で構成された集電体を用いることを特徴とするものである(後述する実施例6〜10と比較例2を対比参照のこと)。

0031

本発明の第2の実施形態では、上記したように、負極活物質としてチタン酸リチウムを選択し、かかるチタン酸リチウムの酸化還元電位が、集電体のリチウム合金化電位よりも高く構成されている集電体材料を適宜選択し、かかる集電体の溶出電位よりも低い正極材料を適宜選択してなるものである。

0032

すなわち、負極活物質としてチタン酸リチウム(Li4Ti5O12)を用いることで負極の酸化還元電位が上昇し、集電体材料として合金化しやすい材料でも使用でき、集電体として使用可能な材料が増える。また電池の平均動作電圧が低下することで電池の長期信頼性が向上するためである。詳しくは、チタン酸リチウムを用いると平均動作電圧が低下し、出力、エネルギーは多少低下するが、集電体の選択肢が増えること、長期的な信頼性が向上することで結果としてチタン酸リチウムを使用する方がよい(チタン酸リチウムの酸化還元電位:1.5V vs Li+/Li)。

0033

本発明の第2の実施形態では、上述したように負極活物質のチタン酸リチウムに組み合わせる正極活物質としては、通常リチウムイオン二次電池に用いられている正極活物質なら何でもよく、具体的にはリチウム−遷移金属複合酸化物を好適に用いることができる。すなわち、負極活物質のチタン酸リチウムに組み合わせることのできる集電体に対し、正極活物質のリチウム−遷移金属複合酸化物などの酸化還元電位はいずれも、これら集電体の溶出電位よりも低く構成することができるためである。

0034

第2の実施形態で用いることのできる正極活物質としては、上記した通り、通常リチウムイオン二次電池に用いられている正極活物質なら何でもよく、特に制限されるものではない。例えば、LiCoO2などのLi・Co系複合酸化物層状酸化物のLiNiO2などのLi・Ni系複合酸化物、スピネルマンガン系のLiMn2O4などのLi・Mn系複合酸化物、LiFeO2、オリビン系のLiFePO4などのLi・Fe系複合酸化物などが挙げられる。この他、オリビン系の、LiMnPO4、LiCoPO4などの遷移金属とリチウムのリン酸化合物硫酸化合物;V2O5、MnO2、TiS2、MoS2、MoO3などの遷移金属酸化物硫化物;PbO2、AgO、NiOOHなどが挙げられる。場合によっては、2種以上の正極活物質が併用されてもよい。容量、出力特性に優れた電池を構成できることから、正極活物質として遷移金属とリチウムとの複合酸化物(リチウム−遷移金属複合酸化物)を用いるのが望ましい。これらは1種単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。

0035

なかでも、第1の実施形態で用いたと同様の、オリビン系正極材料を用いるのが、正極側でもオリビン系の材料を用いることで集電体の選択肢が増え、長期的な信頼性をより一層向上することができるためである。すなわち、本実施形態では、負極側にチタン酸リチウムを用いることで集電体の選択肢が増え、長期的な信頼性を向上させることができるものであるが、これに加えて正極側でも同様の作用効果発現し得るオリビン系正極材料を併用することで、より一層の長期信頼性を獲得することができるためである(実施例10と他の実施例1〜9を対比参照のこと。)。

0036

本発明の第2の実施形態では、上記したように、集電体として、鉄、クロム、ニッケル、マンガン、チタン、モリブデン、バナジウム、ニオブ、銀、金、白金およびアルミニウムよりなる群から選ばれてなる少なくとも1種類の集電体材料で構成された集電体を用いるものである。これらの集電体材料を上記した正極及び負極活物質材料と組み合わせて用いることで、上記した本発明の特徴的な要件を具備することができ、信頼性の高い電池を高い電池を構成することが可能になるからである。なお、各集電体材料を2種以上用いた例としては、例えば、特に鉄を主とした合金材料であるステンレス鋼が一般的であるが、これらに何ら制限されるものではない。また本実施形態では、ニッケルとアルミニウムのクラッド材、あるいはこれらの集電体材料である金属の組み合わせのめっき材なども好ましく使える。また、上記集電体材料である金属(アルミニウムを除く)表面に、他の集電体材料であるアルミニウムを被覆させた集電体であってもよい。また、場合によっては、2つ以上の上記集電体材料である金属箔を張り合わせた集電体を用いてもよい。

0037

上記鉄を主とした合金材料としては、特に制限されるものではないが、鉄を主成分とし、Cr、Niを合金化したステンレス鋼(SUS304)、更にMo成分を有するステンレス鋼(SUS316L)などを挙げることができる。集電体にステンレス鋼を用いることで正極、負極活物質の両酸化還元電位に耐えうる集電体とすることができ、0Vに電圧をおとすことが可能になる点でも優れている。

0038

上記集電体としては、特に白金、金、アルミニウム(実施例6〜10参照のこと。)に集電体の溶出、合金化を防止し、長期信頼性を向上させる効果があり好ましい。とりわけ、集電体の材料として、純アルミニウム(アルミニウムの単金属)を用いた集電体(実施例8〜10参照のこと。)に、集電体の溶出、合金化を防止し、長期信頼性を向上させる顕著な効果があり、耐蝕性、作り易さ、経済性などの観点からもより好ましい。さらに、アルミニウムは、金属材料の中でも非常に軽いため電池の重量出力密度が向上する。また、非常に安価で加工しやすいため、製造が容易である点でも優れている。なお、一枚の単金属(例えば、純アルミニウム)とは、金属(アルミニウム)の純度が98%以上のものをいうものとする。

0039

(第3の実施形態について)
本発明の他の好適な実施形態(第3の実施形態)としては、正極活物質としてリチウム−遷移金属複合酸化物を、負極活物質としてカーボンもしくはリチウム−遷移金属複合酸化物を、集電体としてチタン材料で構成された集電体を用いることを特徴とするものである(後述する実施例4、5と比較例1を対比参照のこと)。

0040

かかる第3の実施形態は、特許文献1のように通常のリチウムイオン二次電池に用いることができる正極活物質のリチウム−遷移金属複合酸化物及び負極活物質のカーボンもしくはリチウム−遷移金属複合酸化物に、正極側での集電箔の溶出、負極側での集電箔とLiとの合金化問題を解決できるステンレス鋼集電体を用いた際の問題を解決してなる構成を提示してなるものである。すなわち、上記正極及び負極活物質に対する集電体材料として、上記正極活物質の酸化還元電位が集電体の溶出電位よりも低く、かつ上記負極活物質の酸化還元電位が集電体のリチウム合金化電位よりも高く構成されてなる集電体材料を用いて構成されていることを特徴とするものである。これにより、長期的な電池保存およびサイクル試験を行うと正極側の面が腐食し、ピンホールが生じて電池の耐久性が急激に低下する問題を解消することができるものである。

0041

本発明の第3の実施形態では、上記したように、通常のリチウムイオン二次電池に用いることができる正極活物質のリチウム−遷移金属複合酸化物及び負極活物質のカーボンもしくはリチウム−遷移金属複合酸化物を選択し、かかるリチウム−遷移金属複合酸化物の酸化還元電位が、集電体の溶出電位よりも低く、かつカーボンもしくはリチウム−遷移金属複合酸化物の酸化還元電位が、集電体のリチウム合金化電位よりも高く構成された集電体材料としてチタン材料を選択してなるものである。

0042

第3の実施形態で用いることのできる正極活物質としては、上記した通り、通常リチウムイオン二次電池に用いられている正極活物質なら何でもよく、特に制限されるものではない。例えば、LiCoO2などのLi・Co系複合酸化物、層状酸化物のLiNiO2などのLi・Ni系複合酸化物、スピネルマンガン系のLiMn2O4などのLi・Mn系複合酸化物、LiFeO2、オリビン系のLiFePO4などのLi・Fe系複合酸化物遷などが挙げられる。この他、LiMnPO4、LiCoPO4などの遷移金属とリチウムのリン酸化合物や硫酸化合物;V2O5、MnO2、TiS2、MoS2、MoO3などの遷移金属酸化物や硫化物;PbO2、AgO、NiOOHなどが挙げられる。場合によっては、2種以上の正極活物質が併用されてもよい。なかでも正極活物質としてリチウム−遷移金属複合酸化物を用いることで、容量、出力特性に優れた電池を構成できることから望ましい。これらは、1種単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。

0043

第3の実施形態で用いることのできる負極活物質としては、上記した通り、通常リチウムイオン二次電池に用いられている負極活物質なら何でもよく、具体的には、カーボンもしくはリチウム−遷移金属複合酸化物を用いることができる。

0044

上記負極活物質材料であるカーボンもしくはリチウム−遷移金属複合酸化物としては、特に制限されるものではなく、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、グラファイト、活性炭、カーボンファイバ、コークス、ソフトカーボン、ハードカーボン(難黒鉛化炭素材料)などの結晶性炭素材や非結晶性炭素材等のカーボン;リチウム−チタン複合酸化物などのリチウム−移金属複合酸化物などが挙げられるが、これらに何ら制限されるものではない。これらは1種単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。

0045

本発明の第3の実施形態では、上記したように、集電体として、チタン材料で構成された集電体を用いるものである。かかる集電体材料を上記した正極及び負極活物質材料と組み合わせて用いることで、上記した本発明の特徴的な要件を具備することができ、信頼性の高い電池を高い電池を構成することが可能になるからである。即ち、正極側での集電体の溶出、負極側での集電体材料とリチウムとの合金化を防止し、長期信頼性を向上させる効果が顕著である。チタンは正極活物質の高い酸化還元電位と、負極活物質の低い酸化還元電位に唯一耐えうる集電体材料であり、正極活物質と負極活物質の酸化還元電位間に高い電位差を有する組み合わせの材料においても高い信頼性を維持し、集電体の厚みを十分に小さくし、かつ信頼性の高い双極型二次電池を構成することが可能になるからである。

0046

以上が、本発明の双極型二次電池の特徴的な構成要件に関する説明であり、他の構成要件に関しては特に制限されるものではない。よって、以下では、本発明の双極型二次電池の特徴的な構成要件以外の他の構成要件に関し、双極型リチウムイオン二次電池を例に取り説明するが、本発明がこれらに制限されるものではない。

0047

[集電体]
本発明で用いることのできる集電体11としては、本発明の双極型二次電池の特徴的な構成要件を具備するものであればよく、特に制限されるものではない。具体的には、上記第1〜第3の実施形態で説明した通りであるが、更に、本発明の双極型二次電池の特徴的な構成要件を具備するものであれば、集電体として、高分子材料を主成分とする導電性高分子膜であるものを使用することもできる。これらの集電体を用いることで軽量化が可能になり、また正極、負極活物質の両酸化還元電位に耐えうる集電体にできるからである。また、このような集電体とすることで0Vに電圧をおとすことが可能になる。

0048

ここでいう導電性高分子とは、高分子材料と導電性を付加する為の導電性フィラーとで構成されているフィラー分散型導電性高分子、高分子材料自体が導電性を有する導電性ポリマー両方を含む。

0049

さらに、本発明で用いることのできる集電体としては、製法上、スプレーコートなどの薄膜製造技術により、所望の形状に製膜して形成したものを利用することもできる。例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS304,316Lなど)、これらの合金などの金属粉末を主成分として、これにバインダ樹脂)、溶剤を含む集電体金属ペーストを加熱して成形してなるものである。これら金属粉末は1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよいし、さらに、製法上の特徴を生かして金属粉末の種類の異なるものを多層に積層したものであってもよい。好ましくは、正極と負極とを電子伝導性により結合する主成分としてケイ素材料(例えば、平均粒子径10nm〜100μm程度のシリコン粒子のほか、平均繊維径10nm〜100μm程度、繊維長さ0.1〜1000μm程度のシリコンナノチューブシリコンマイクチューブシリコンナノファイバ、シリコンマイクロファイバ、シリコンナノコイル、シリコンマイクロコイルなどの繊維状のものなど)を用い、さらに樹脂(バインダー)として、例えば、ポリオレフィンポリアミドポリイミドポリアミドイミドエポキシ樹脂ベークライトのいずれか、もしくはこれらの複数からなるものを適当な配合比率で配合したものを用いて形成したものであってもよい。安価で耐酸化性を有する集電体とすることができる。その結果、長期の信頼性を有する双極型二次電池を安価に作ることができるためである。

0050

上記バインダとしては、特に制限されるべきものではなく、例えば、エポキシ樹脂など、従来公知の樹脂バインダ材料を用いることができるほか、導電性高分子材料を用いても良い。

0051

集電体の厚さは、特に限定されないが、通常は1〜100μm程度である。

0052

集電体11は、通常の金属箔などを用いることができるほか、真空プロセスを用いて形成することができる。具体的にはスパッタ蒸着イオンプレーティングおよび溶射などに代表されるPVD(Physical Vapor Deposition;物理気相成長法ないし物理的蒸着法)、CVD(Chemical Vapor Deposition;化学気相成長法ないし化学的蒸着法)、のいずれかの方法により形成することもできる。スパッタ法としては、例えば、集電体、更には後述する電極の形成に適した電子サイクロトロン共鳴スパッタ法、あるいは後述する電解質層(セパレータを用いなくともよい、固体電解質を用いる場合に適している)やシール部等の形成に適した高周波(RF)スパッタ法、マグネトロンスパッタ法対向ターゲットスパッタ法、ミラートロンスパッタ法イオンビームスパッタ法などが挙げられるが、これらに制限されるものではない。蒸着法としては、CVD(化学的蒸着法)とPVD(物理的蒸着法)が挙げられる。CVDとしては、熱CVDプラズマCVD光CVDエピタキシャルCVD、アトミックレイヤーCVDなどが挙げられるが、これらに制限されるものではない。PVDとしては、スパッタ法、パルスレーザ蒸着法真空蒸着法イオンプレーティング法分子線エピタキシー法電子ビーム蒸着法、溶射法などが挙げられるが、これらに制限されるものではない。

0053

[電極(正極及び負極)]
正極(正極活物質層ともいう)13および負極(負極活物質層ともいう)15の構成については、特に限定されず、公知の正極および負極が適用可能である。電極には、電極が正極であれば正極活物質、電極が負極であれば負極活物質が含まれる。

0054

正極活物質および負極活物質の材料(材質)としては、本発明の双極型二次電池の特徴的な構成要件を具備するものであればよく、特に制限されるものではなく、電池の種類に応じて適宜選択すればよい。具体的には、上記第1〜第3の実施形態で説明した通りである。

0055

正極活物質の粒径は、双極型二次電池の電極抵抗を低減するために、双極型でない溶液(電解液)系のリチウムイオン二次電池で用いられる一般に用いられる粒径よりも小さいものを使用するとよい。具体的には、正極活物質微粒子平均粒径が0.1〜10μm、好ましくは0.1〜5μmであるとよい。

0056

正極13の厚さは、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮して適宜決定すればよく、通常1〜500μm程度である。

0057

正極13は、通常のスラリーを塗布(コーティング)する方法のほか、真空プロセスを用いて形成することができる。具体的には上記集電体の項で説明したようなスパッタ、蒸着、イオンプレーティングおよび溶射などに代表されるPVD、CVD、のいずれかの方法により形成することもできる。スパッタ法としては、例えば、電極、更には上記集電体の形成に適した電子サイクロトロン共鳴スパッタ法、電解質層や周辺絶縁層の形成に適した高周波(RF)スパッタ法、マグネトロンスパッタ法、対向ターゲットスパッタ法、ミラートロンスパッタ法、イオンビームスパッタ法などが挙げられるが、これらに制限されるものではない。蒸着法としては、CVDとPVDが挙げられる。CVDとしては、熱CVD、プラズマCVD、光CVD、エピタキシャルCVD、アトミックレイヤーCVDなどが挙げられるが、これらに制限されるものではない。PVDとしては、スパッタ法、パルスレーザ蒸着法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、分子線エピタキシー法、電子ビーム蒸着法、溶射法などが挙げられるが、これらに制限されるものではない。

0058

こうした形成法に適した正極活物質としては、例えば、コバルト酸リチウムニッケル酸リチウムマンガン酸リチウムコバルトニッケル酸リチウム、ニッケルマンガン酸リチウム、コバルトニッケルマンガン酸リチウム、オリビンなどが好適に利用可能である。こうした形成法を用いた場合には、正極の厚さは、0.001〜10μm、好ましくは0.01〜1μmの範囲まで薄膜化を図ることができる。

0059

負極活物質の粒径は、双極型二次電池の電極抵抗を低減するために、双極型でない溶液(電解液)系のリチウムイオン二次電池で用いられる一般に用いられる粒径よりも小さいものを使用するとよい。具体的には、負極活物質微粒子の平均粒径が0.1〜10μm、好ましくは0.1〜5μmであるとよい。

0060

負極15の厚さは、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮して適宜決定すればよく、通常1〜500μm程度である。

0061

負極は、通常のスラリーを塗布(コーティング)する方法のほか、スパッタ、蒸着、CVD、PVD、イオンプレーティングおよび溶射のいずれかの方法によっても形成することもできる。こうした形成法に適した負極活物質としては、チタン酸リチウムのほか、カーボン、リチウム金属、リチウムアルミ合金、リチウムスズ合金、リチウムケイ素合金などが好適に利用可能である。こうした形成法を用いた場合には、負極の厚さは、0.001〜10μm、好ましくは0.01〜1μmの範囲まで薄膜化を図ることができる。

0062

電極は、電子伝導性を高めるための導電材(以下、導電助剤とも称する)、バインダ、電解質(ポリマーマトリックスイオン伝導性高分子、電解液など)、イオン伝導性を高めるための電解質支持塩リチウム塩)などが含まれ得る。

0063

上記導電材としては、アセチレンブラック、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維などが挙げられる。導電助剤を含ませることによって、電極で発生した電子伝導性を高めて、電池性能を向上させることができる。

0064

上記バインダとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、スチレンブタジエンゴム、ポリイミドなどが挙げられる。ただし、これらに限られるわけではない。

0065

電解質としては、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、それらの共重合体などのイオン伝導性高分子(固体高分子電解質)などが挙げられる。

0066

イオン伝導性を高めるための電解質支持塩(リチウム塩)は、電池の種類に応じて選択すればよい。双極型二次電池が、双極型リチウムイオン二次電池である場合には、電解質支持塩(リチウム塩)としては、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiTaF6、LiAlCl4、Li2B10Cl10等の無機酸陰イオン塩、LiCF3SO3、Li(CF3SO2)2N、Li(C2F5SO2)2N等の有機酸陰イオン塩、またはこれらの混合物などが使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。

0067

活物質、導電材、バインダ、電解質(ポリマーマトリックス、イオン伝導性高分子、電解液など)、電解質支持塩(リチウム塩)などの電極の構成材料の配合量は、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮して決定することが好ましい。

0068

本発明では、後述する製造方法や実施例に示すように、活物質、導電材、バインダ等の電極の構成材料の粒子間に形成される空隙部分に、さらに固体電解質(ゲル電解質を含む)を含浸させてなるのが望ましい。

0069

[電解質層]
電解質層は、液体ゲル固体のいずれの相であってもよい。電池が破損した際の安全性や液絡の防止を考慮すると、電解質層は、ゲルポリマー電解質層、全固体電解質層のような固体電解質を用いることが好ましい。電解質層として固体電解質(詳しくは、後述するが、高分子ゲル電解質固体高分子型電解質、無機固体型電解質すべてを含めるものとする)を用いることにより漏液を防止することが可能となり、液絡を防ぎ信頼性の高い双極型二次電池を構成できるからである。また、固体電解質を用いる場合、初回充電で発生するガス気泡)が、電極間に止まり抜けにくい構造を有しており、本発明の構成を適用することによる恩恵を最もよく享受することができ、双極型二次電池の信頼性を高めることができるためである。即ち、本発明の作用効果を顕著に発現することができる電池構成ともいえる。双極型二次電池の信頼性を高めることができる。

0070

電解質層としてゲルポリマー電解質層(高分子ゲル電解質)を用いることで、電解質の流動性がなくなり、集電体への電解質の流出をおさえ、各層間のイオン伝導性を遮断することが可能になる。ゲル電解質のホストポリマーとしては、PEO、PPO、PVdF、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレンコポリマー(PVdF−HFP)、PAN、PMA、PMMAなどがあげられる。また、可塑剤としては通常リチウムイオン電池に用いられる電解液を用いることが可能である。

0071

電解質層として全固体電解質層(固体高分子型電解質、無機固体型電解質)を用いた場合も、電解質の流動性がなくなるため、集電体への電解質の流出がなくなり、各層間のイオン伝導性を遮断することが可能になる。全固体電解質層を用いた場合、電解質層からの電解液の浸透のおそれがないため、集電体の空孔率が高くてもよい。特に全固体電解質層を用いてなる(さらに上記電極(正極及び負極)中の電解質成分にも全固体電解質を用いてなる)全固体電池であるのが望ましい。これは、本発明においては双極型二次電池に用いる電解質は、液体であってもよいし、ゲルや固体であってもよいが、特に固体である場合は、酸化反応が起こりにくく、より耐久性が向上するためである。

0072

上記ゲルポリマー電解質(高分子ゲル電解質)は、PEO、PPOなどの全固体型高分子電解質に、通常リチウムイオン電池で用いられる電解液を含ませることにより作製される。PVdF、PAN、PMMAなど、リチウムイオン伝導性をもたない高分子骨格中に、電解液を保持させたものもゲルポリマー電解質(高分子ゲル電解質)にあたる。ゲルポリマー電解質(高分子ゲル電解質)を構成するポリマーと電解液との比率は、特に限定されず、ポリマー100%を全固体高分子電解質、電解液100%を液体電解質とすると、その中間体はすべてゲルポリマー電解質(高分子ゲル電解質)の概念に含まれる。また、セラミックなどの無機固体などイオン伝導性を持つ無機固体型電解質も全固体型電解質にあたる。よって、上記高分子ゲル電解質、固体高分子型電解質、無機固体型電解質すべてを含めて固体電解質とする。

0073

電解質層中には、イオン伝導性を確保するために支持塩が含まれることが好ましい。電池がリチウム二次電池である場合には、支持塩としては、LiBF4、LiPF6、LiN(SO2CF3)2、LiN(SO2C2F5)2、またはこれらの混合物などが使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。PEO、PPOのようなポリアルキレンオキシド系高分子は、前述の通り、LiBF4、LiPF6、LiN(SO2CF3)2、LiN(SO2C2F5)2などのリチウム塩をよく溶解しうる。また、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度が発現する。

0074

電解質層としては、具体的には、従来公知の材料として、(a)高分子ゲル電解質(ゲルポリマー電解質)、(b)全固体高分子電解質(高分子固体電解質、無機固体型電解質)、(c)液体電解質(電解液)または(d)これら電解質を含浸させたセパレータ(不織布セパレータを含む)を用いることができる。好ましくは、出力特性、容量、反応性サイクル耐久性に優れ、低コストな材料である、ゲル電解質材料を好適に使用できる。

0075

(a)ゲルポリマー電解質(高分子ゲル電解質)
ゲルポリマー電解質(高分子ゲル電解質)とは、ポリマーマトリックス中に電解液を保持させたものをいう。電解質としてゲルポリマー電解質を用いることで電解質の流動性がなくなり、導電性高分子膜などの集電体層への電解質の流出をおさえ、各層間のイオン伝導性を遮断することが容易になる点で優れている。

0076

高分子ゲル電解質として用いるポリマーマトリックス(高分子)ないしゲル電解質のホストポリマーとしては、たとえば、ポリエチレンオキシドを主鎖または側鎖に持つポリマー(PEO)、ポリプロピレンオキシドを主鎖または側鎖に持つポリマー(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸エステル、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(PVdF−HFP)、ポリメチルメタクリレート)(PMMA)およびそれらの共重合体が望ましく、中でもPEO、PPOおよびそれらの共重合体、あるいは、PVdF−HFPを用いることが望ましい。また、可塑剤としては通常リチウムイオン電池に用いられる電解液を用いることが可能である。かかる電解液とは、電解質塩溶媒に溶かしたものであり、電解質としては、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiTaF6、LiAlCl4、Li2B10Cl10等の無機酸陰イオン塩、LiCF3SO3、Li(CF3SO2)2N、Li(C2F5SO2)2N等の有機酸陰イオン塩の中から選ばれる、少なくとも1種が、溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、γ−ブチロラクトン(GBL)、ジメチルカーボネートDMC)、ジエチルカーボネート(DEC)およびそれらの混合物が望ましい。

0077

本発明におけるゲル電解質中の電解液の割合としては、特に制限されるべきものではないが、イオン伝導度などの観点から、数質量%〜98質量%程度とするのが望ましい。本発明では、電解液の割合が70質量%以上の、電解液が多いゲル電解質について、特に効果がある。

0078

(b)全固体型電解質(全固体高分子電解質、高分子固体電解質、無機固体型電解質)
電解質として全固体型電解質を用いることで電解質の流動性がなくなり、集電体層への電解質の流出がなくなり各層間のイオン伝導性を遮断することが可能になる点で優れている。

0079

全固体高分子電解質としては、例えば、PEO、PPO、これらの共重合体などの公知の固体高分子電解質、セラミックなどのイオン伝導性を持つ無機固体型電解質が挙げられる。固体高分子電解質中には、イオン伝導性を確保するためにリチウム塩が含まれる。リチウム塩としては、LiBF4、LiPF6、LiN(SO2CF3)2、LiN(SO2C2F5)2、またはこれらの混合物などが使用できる。

0080

(c)液体電解質(電解液)
電解液とは、電解質塩を溶媒に溶かしたものが挙げられる。ここで、電解質としては、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiTaF6、LiAlCl4、Li2B10Cl10等の無機酸陰イオン塩、LiCF3SO3、Li(CF3SO2)2N、Li(C2F5SO2)2N等の有機酸陰イオン塩の中から選ばれる、少なくとも1種が、溶媒としては、EC、PC、GBL、DMC、DECおよびそれらの混合物が望ましい。

0081

電解質のなかでは、ゲル電解質を含浸させたセパレータが好ましい。容量、出力特性に優れた電池を構成できるからである。

0082

(d)上記電解質を含浸させたセパレータ(不織布セパレータを含む)
セパレータに含浸させることのできる電解質としては、既に説明した(a)〜(c)と同様のものを用いることができる。

0083

上記セパレータとしては、例えば、上記電解質を吸収保持するポリマーからなる多孔性シートおよび不織布を挙げることができる。

0084

多孔性シートとしては、例えば、微多孔質セパレータを用いることができる。該ポリマーとしては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン;PP/PE/PPの3層構造をした積層体、ポリイミド、アラミドが挙げられる。上記セパレータの厚みとして、使用用途により異なることから一義的に規定することはできないが、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)、燃料電池自動車(FCV)などのモータ駆動用二次電池などの用途においては、単層あるいは多層で4〜60μmであることが望ましい。上記セパレータの微細孔径は、最大で1μm以下(通常、数十nm程度の孔径である)、その空孔率は20〜80%であることが望ましい。

0085

不織布としては、綿、レーヨンアセテートナイロンポリエステル;PP、PEなどのポリオレフィン;ポリイミド、アラミドなど従来公知のものを、単独または混合して用いる。また、不織布のかさ密度は、含浸させた高分子ゲル電解質により十分な電池特性が得られるものであればよく、特に制限されるべきものではない。不織布セパレータの空孔率は50〜90%であることが好ましい。さらに、不織布セパレータの厚さは、電解質層と同じであればよく、好ましくは5〜200μmであり、特に好ましくは10〜100μmである。厚さが5μm未満では電解質の保持性が悪化し、200μmを超える場合には抵抗が増大することになる。

0086

さらに、本発明では、スパッタ、蒸着、CVD、PVD、イオンプレーティングおよび溶射のいずれかの方法により電解質層を形成することもできる。こうした形成法に適した電解質層としては、リン酸リチウムオキシナイトライドガラスリン酸リチウムチオリシコン化合物、Li3PO4−Li2S−SiS2ガラス、Li2S−P2S5ガラスなどが好適に利用可能である。

0087

[シール部]
シール部(シーラントないし周辺絶縁層とも称されている)31は、電解質層17の漏れを防止するために単電池層19の周辺部に配置されている。この他にも電池内で隣り合う集電体同士が接触したり、積層電極の端部の僅かな不ぞろいなどによる短絡が起こったりするのを防止することもできる。該シール部31としては、例えば、PE、PPなどのポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂、ゴム、ポリイミドなどが使用でき、耐蝕性、耐薬品性、製膜性、経済性などの観点からは、ポリオレフィン樹脂が好ましい。ただし、これらに何ら制限されるものではない。

0088

シール部31も、スパッタ、蒸着、CVD、PVD、イオンプレーティングおよび溶射のいずれかの方法により形成することもできる。こうした形成法に適したシール部31としては、アルミナシリカマグネシアイットリアなどが好適に利用可能である。

0089

[正極および負極タブ]
双極型二次電池10においては、電池外部に電流を取り出す目的で、最外層集電体(11a、11b)に電気的に接続されたタブ(正極タブ25および負極タブ27)が外装材であるラミネートシート29の外部に取り出されている。具体的には、正極用最外層集電体11aに電気的に接続された正極タブ25と、負極用最外層集電体11bに電気的に接続された負極タブ27とが、外装材29の外部に取り出される。

0090

タブ(正極タブ25および負極タブ27)を構成する材料は、特に制限されず、双極型二次電池用のタブとして従来用いられている公知の高導電性材料が用いられうる。タブの構成材料としては、例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金等の金属材料が好ましく、より好ましくは軽量、耐食性高導電性の観点からアルミニウム、銅などが好ましい、特に好ましくはアルミニウムである。なお、正極タブ25と負極タブ27とでは、同一の材質が用いられてもよいし、異なる材質が用いられてもよい。また、最外層集電体(11a、11b)を延長することによりタブ(25、27)としてもよいし、別途準備したタブを最外層集電体に接続してもよい。

0091

さらに、電流取り出し用の高導電性タブ25、27により、少なくても正極および負極末端極の電極投影面、詳しくは正極および負極末端極の電極投影面の集電体である最外層集電体11a、11bすべてを覆って構成されるのが望ましい(図1参照等のこと)。このような構成とすることで双極型二次電池の電流を面で受けることが可能になるためである。その結果、電池の出力が向上する点で優れている。より好ましくは、電流取り出し用の高導電性タブ25、27により少なくても正極および負極末端極の電極投影面すべてを覆い、さらに外装ケースにより覆って構成されるのが望ましい。最外装の電流取り出し部を低抵抗化することで面方向の電流取り出しにおいて低抵抗化が可能になる。さらに、かかる電流取り出し部の低抵抗化により電池の高出力化が可能になるためである。

0092

[正極および負極端子板
正極および負極端子板は、必要に応じて使用する。例えば、最外部の集電体11a、11bから正極タブ25及び負極タブ27を直接取り出す場合には、正極および負極端子板は用いなくてもよい。

0093

正極および負極端子板の材料は、従来公知のリチウムイオン電池で用いられる材料を用いることができる。例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼、これらの合金を利用することができる。耐蝕性、作り易さ、経済性などの観点からは、アルミニウムを用いることが好ましい。さらに、端子部での内部抵抗を抑える観点から、正極および負極端子板の厚さは、通常、0.1〜2mm程度が望ましい。

0094

[正極および負極リード
正極および負極リードに関しても、必要に応じて使用する。例えば、最外部の集電体11a、11bから出力電極端子(正極タブ25及び負極タブ27)を直接取り出す場合(図7参照のこと)には、正極および負極リードは用いなくてもよい。

0095

正極および負極リードの材料は、公知のリチウムイオン電池で用いられるリードを用いることができる。なお、電池外装材から取り出された部分は、周辺機器配線などに接触して漏電したりして製品(例えば、自動車部品、特に電子機器等)に影響を与えないように、耐熱絶縁性熱収縮チューブなどにより被覆するのが好ましい。

0096

[電池外装材]
電池外装材29としては、従来公知の金属缶ケースを用いることができほか、アルミニウムを含むラミネートフィルムを用いた電池要素(電池構造体)21を覆うことができる袋状のケースを用いることができる。該ラミネートフィルムには、例えば、PP、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルム等を用いることができるが、これらに何ら制限されるものではない。

0097

[双極型二次電池の外観構成
図2は、本発明に係る双極型二次電池の代表的な実施形態である積層型の扁平な双極型二次電池の外観を表した斜視図である。

0098

図2に示すように、積層型の扁平な双極型二次電池10では、長方形状の扁平な形状を有しており、その両側部からは電力を取り出すための正極タブ25、負極タブ27が引き出されている。電池要素(電池構造体)21は、双極型二次電池10の電池外装材29によって包まれ、その周囲は熱融着されており、電池要素(電池構造体)(図示せず)は正極タブ25及び負極タブ27を引き出した状態で密封されている。ここで、電池要素(電池構造体)21は、先に説明した図1に示す双極型二次電池の電池要素(電池構造体)21に相当するものであり、集電体11、正極(正極活物質層)13、電解質層17および負極(負極活物質層)15で構成れるまでの単電池層(単セル)19が複数積層されたものである。

0099

なお、本発明の双極型二次電池10は、図1、2に示すような積層型の扁平な形状のものに制限されるものではなく、巻回型の双極型二次電池では、円筒型形状のものであってもよいし、こうした円筒型形状のものを変形させて、長方形状の扁平な形状にしたようなものであってもよいなど、特に制限されるものではない。上記円筒型の形状のものでは、その外装材に、ラミネートフィルムを用いてもよいし、従来の円筒缶金属缶)を用いてもよいなど、特に制限されるものではない。こうした巻回型の双極型二次電池の場合には、ガスだまり部を形成した電池要素(電池構造体)を巻回する前に、後述する製造方法における工程(I)〜(III)を行えばよい。即ち、ガスだまり部を形成した電池要素(電池構造体)を巻回する前に、初回充電、更にはその後の充放電を行った後、ガスだまり部にガスを排出させ、その後に、ガスだまり部を形成した電池要素(電池構造体)を巻回し、外装材のラミネートフィルムや従来の円筒缶(金属缶)に収納し、密封するようにすればよい。

0100

また、図2に示すタブ25、27の取り出しに関しても、特に制限されるものではなく、正極タブ25と負極タブ27とを同じ辺から引き出すようにしてもよいし、正極タブ25と負極タブ27をそれぞれ複数に分けて、各辺から取り出しようにしてもよいなど、図7に示すものに制限されるものではない。また、巻回型の双極型二次電池では、タブに変えて、例えば、円筒缶(金属缶)を利用して端子を形成すればよい。

0101

本発明の双極型二次電池は、電気自動車やハイブリッド電気自動車や燃料電池車やハイブリッド燃料電池自動車などの大容量電源として、高体積エネルギー密度、高体積出力密度が求められる車両駆動用電源補助電源に好適に利用することができる。

0102

組電池
本発明の組電池は、本発明の双極型二次電池を複数個接続して構成した物である。詳しくは少なくとも2つ以上用いて、直列化あるいは並列化あるいはその両方で構成されるものである。直列、並列化することで容量および電圧を自由に調節することが可能になる。なお、本発明の組電池では、本発明の双極型二次電池のほか、他の二次電池(例えば、双極型でない通常のリチウムイオン二次電池など)を用いて、これらを直列に、並列に、または直列と並列とに、複数個組み合わせて、組電池を構成することもできる。

0103

本発明の組電池における双極型二次電池の数および接続の仕方は、電池に求める出力および容量に応じて決定されるとよい。本発明の組電池を構成した場合、双極型二次電池単独(素電池)と比較して、電池としての安定性が増す。また、本発明の組電池を構成することにより、本発明の組電池のなかの1つの単電池層(単セル)の劣化による組電池全体への影響を低減することもできる。

0104

また、図3は、本発明に係る組電池の代表的な実施形態の外観図であって、図3Aは組電池の平面図であり、図3Bは組電池の正面図であり、図3Cは組電池の側面図である。

0105

図3に示すように、本発明に係る組電池300は、本発明の双極型二次電池が複数、直列に又は並列に接続して装脱着可能な小型の組電池250を形成し、この装脱着可能な小型の組電池250をさらに複数、直列に又は並列に接続して、高体積エネルギー密度、高体積出力密度が求められる車両駆動用電源や補助電源に適した大容量、大出力を持つ組電池300を形成することもできる。図3Aは、組電池300の平面図、図3Aは正面図、図3Cは側面図を示しているが、作成した装脱着可能な小型の組電池250は、バスバーのような電気的な接続手段を用いて相互に接続し、この組電池250は接続治具310を用いて複数段積層される。何個の双極型二次電池を接続して組電池250を作成するか、また、何段の組電池250を積層して組電池300を作成するかは、搭載される車両(電気自動車)の電池容量や出力に応じて決めればよい。

0106

[車両]
本発明の双極型二次電池またはこれらを複数個組み合わせてなる組電池は、好ましくは、車両の駆動用電源として用いられうる。本発明の双極型二次電池または組電池を、例えば、自動車ならばハイブリット車、燃料電池車、電気自動車(いずれも四輪車乗用車トラックバスなどの商用車軽自動車など)のほか、二輪車バイク)や三輪車を含む)に用いることにより高寿命で信頼性の高い自動車となるからである。ただし、用途が自動車に限定されるわけではなく、例えば、他の車両であれば、電車などの移動体の各種電源であっても適用は可能であるし、無停電電源装置などの載置用電源として利用することも可能である。

0107

以上の双極型二次電池またはこれらを複数個組み合わせてなる組電池を車両、例えば、自動車ならばハイブリット車、燃料電池車、電気自動車(いずれも四輪車(乗用車、トラック、バスなどの商用車、軽自動車など)のほか、二輪車(バイク)や三輪車を含む)に用いることにより高寿命で信頼性の高い自動車となるからである。他の車両、例えば、電車であっても適用は可能である。

0108

図4は、本発明の組電池を搭載した車両の概念図である。

0109

図4に示したように、組電池300を電気自動車400のような車両に搭載するには、電気自動車400の車体中央部の座席下に搭載する。座席下に搭載すれば、車内空間およびトランクルームを広く取ることができるからである。なお、組電池300を搭載する場所は、座席下に限らず、後部トランクルームの下部でもよいし、車両前方エンジンルームでも良い。以上のような組電池300を用いた電気自動車400は高い耐久性を有し、長期間使用しても十分な出力を提供しうる。さらに、燃費走行性能に優れた電気自動車、ハイブリッド自動車を提供できる。本発明の組電池を搭載した車両としては、図4に示すような電気自動車のほか、ハイブリッド自動車、燃料電池自動車などに幅広く適用できるものである。

0110

[双極型二次電池の製造方法]
次に、本発明の双極型二次電池の製造方法としては、特に制限されるものではなく、従来公知の方法を適用して作製することができる。

0111

(I)双極型二次電池の作製工程
双極型二次電池の作製工程としては、特に制限されるものではなく、従来公知の製造方法を利用して作製することができる。

0112

この際、シール部31を形成する際に、所定のガスだまり部35ができるように各単電池層19の1辺に、好ましくは1辺のみに、シール部31と電極−電解質対向部33との間に初回充電で発生するガス量に見合うだけ(好ましくは、所定のマージンを持たせておくのがよい)ガスだまり部35ができるように、電極−電解質対向部33から所定の間隔を空けてシール部31を形成すればよい。

0113

ここで、初回充電で発生するガス量は、予め予備実験などを行って、単電池層から発生するガス量を測定して置けばよい。

0114

また、本発明では、従来と同様に、水分や空気等がシール部内の単電池層19やガスだまり部35に残留を防止する観点から、不活性ガス雰囲気下で行うことが望ましいが、より好ましくは、減圧真空)下で行うのが望ましい。これは、後述するガス排出工程(III)を実施するまでに、ガスだまり部35内部を減圧(真空)状態にしておくことで、ガス排出工程を実施した際に、簡単に発生ガスをガスだまり35に排出して、ためることができるためである。また、ガス排出工程を実施して所望の双極型二次電電池を完成した状態で、ガスだまり部35の内圧上昇がなく、シール部31を耐圧構造とする必要がなく、シール部31に用いる材料が制限されず、またその使用量も少なくてよいなどの点で優れている。

0115

以上が、本工程における本発明に特有の製造要件といえるものである。上記以外の製造要件に関しては、特に制限されるものではないため、以下に簡単に説明するが、本発明の製造方法がこれらに何ら制限されるものでないことはいうまでもない。

0116

(i)正極用組成物の塗布
まず、適当な集電体を準備する。正極用組成物は、通常はスラリー(正極用スラリー)として得られ、集電体の一方の面に塗布される。塗布方法には、バーコーティング、スプレーコーティングのほか、スクリーン印刷インクジェット方式印刷する塗布方法なども含まれる。さらに、上記したように真空プロセスを用いて形成することができる。具体的には蒸着、イオンプレーティングおよび溶射などに代表されるPVD(Physical Vapor Deposition;物理気相成長法ないし物理的蒸着法)、CVD(Chemical Vapor Deposition;化学気相成長法ないし化学的蒸着法)、のいずれかの方法により形成することもできる。これら真空プロセスを用いて形成する方法に関しては、既に説明した通りであるので、ここでの説明は省略する。以下の、電極、電解質層、シール部などに関しても、これら真空プロセスを用いて形成する方法が適用できるが、既に説明した通りであるの、以下の電極、電解質層、シール部での説明も省略する。

0117

正極用スラリーは、正極活物質を含む溶液である。他成分として、導電助剤、バインダ、重合開始剤、高分子ゲル電解質の原料高分子原料、電解液など)、リチウム塩などが任意で含まれる。高分子電解質層に高分子ゲル電解質を用いることから、正極活物質微粒子同士を結びつける従来公知のバインダ、電子伝導性を高めるための導電助剤、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などのスラリー粘度調整溶媒などが含まれていればよく、高分子ゲル電解質の原料やリチウム塩などは含まれていなくても良い。

0118

高分子ゲル電解質の高分子原料は、PEO、PPO、これらの共重合体などが挙げられ、分子内に架橋性官能基炭素炭素二重結合など)を有することが好ましい。この架橋性の官能基を用いて高分子原料を架橋することによって、機械的強度が向上する。

0119

正極活物質、導電助剤、バインダ、リチウム塩、電解液に関しては、前述した化合物を用いることができる。

0120

重合開始剤は、重合させる化合物に応じて選択する必要がある。例えば、光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール熱重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルが挙げられる。

0121

NMPなどの溶媒は、正極用スラリーの種類に応じて選択する。

0122

正極活物質、リチウム塩、導電助剤等の添加量は、双極型二次電池の目的等に応じて調節すればよく、通常用いられる量を添加すればよい。重合開始剤の添加量は、高分子原料に含まれる架橋性官能基の数に応じて決定される。通常は高分子原料に対して0.01〜1質量%程度である。

0123

(ii)正極の形成
正極用スラリーが塗布された集電体を乾燥して、含まれる溶媒を除去し、正極を形成する。それと同時に、正極用スラリーによっては、架橋反応を進行させて、高分子固体電解質の機械的強度を高めてもよい。乾燥は真空乾燥機などを用いることができる。乾燥の条件は塗布された正極用スラリーに応じて決定され、一義的に規定できないが、通常は40〜150℃で5分〜20時間である。

0124

作製した正極は、表面の平滑性および厚さの均一性を向上させるためにプレス操作を行うのがよい。プレス操作は冷間でプレスロールする方法または熱間でプレスロールする方法のいずれの方法でも良い。熱間でプレスロールする方法の場合は、電解質支持塩や重合性ポリマーが分解する温度以下で行うのが望ましい。プレス圧力線圧で200〜1000kg/cmで行うことが望ましい。

0125

(iii)負極用組成物の塗布
正極が形成された面と反対側の集電体の表面に、負極活物質を含む負極用組成物(負極用スラリー)を塗布する。

0126

負極用スラリーは、負極活物質を含む溶液である。他成分として、導電助剤、バインダ、重合開始剤、高分子ゲル電解質の原料(高分子原料、電解液など)およびリチウム塩などが任意で含まれる。使用される原料や添加量については、「(i)正極用組成物の塗布」の項での説明と同様であるため、ここでは説明を省略する。

0127

(iv)負極の形成
負極用スラリーが塗布された集電体を乾燥して、含まれる溶媒を除去し、負極を形成する。それと同時に、負極用スラリーによっては、架橋反応を進行させて、高分子ゲル電解質の機械的強度を高めてもよい。この作業により、バイポーラ電極が完成する。乾燥は真空乾燥機などを用いることができる。乾燥の条件は塗布された負極用スラリーに応じて決定され、一義的に規定できないが、通常は40〜150℃で5分〜20時間である。

0128

また、上記「(ii)正極の形成」の項で説明したプレス操作は、例えば、集電体の片面に正極活物質層を形成した後に、電池に用いる複数の正極活物質層につき、全体をまとめて行っても良い。負極活物質層についても同様である。更には集電体の片面に正極活物質層を形成し、他面に負極活物質層を形成した後に、正極活物質層および負極活物質層をまとめてプレス操作を行っても良い。プレス操作に要する工数を大幅に低減することができるためである。一方、正極活物質層および負極活物質層を構成する各層ごとに所定の膜厚を確保する観点からは、正極活物質層および負極活物質層を構成する各層ごとに行うのが望ましい。このようにプレス操作の対象や時期については、必要に応じて適宜選択すればよい。また、プレス条件については、正極活物質層または負極活物質層の各層ごとの場合でも、電池に用いる複数の正極活物質層および/または負極活物質層につき、全体をまとめて行う場合であっても、上記「(ii)正極の形成」の項で説明した範囲内において調製することができる。

0129

(v)双極型電極および電解質層の作製(電解質の作製)
上述の通りに作製した双極型電極の両面の正極及び負極全面、並びにセパレータの所定の位置(中央部;電極面積またはそれより広い面積部分)に、ゲル原料溶液プレゲル溶液)や固体電解質の前駆体溶液を含浸させ、重合させ、双極型電極および電解質層を作製する。これにより、電極のイオン伝導性を高めることができると共に所望の電解質層を形成することができるものである。また、電極の空孔部分にゲル電解質や固体電解質を含浸させることで、ますます初回充電で発生したガス(気泡)が電極や電解質層の空孔部分を通じて抜けにくい構造となるが、本発明のように、意図的にガスだまり部を設け、ここに発生ガスを排出させてためる構造の双極型二次電池では、上記電極のイオン伝導性を高める効果を有効に発現した上で、発生ガス(気泡)によるイオン伝導阻害することなく電池性能の低下を防止できる点で優れている。

0130

双極型電極に含浸させるゲル原料溶液(プレゲル溶液)は、高分子ゲル電解質の原料高分子(ホストポリマー)、リチウム塩、重合開始剤等を溶媒に溶解させて調製した溶液を意味する。ホストポリマー、リチウム塩などは、双極型二次電池の正極において記載した説明と同様であるため、ここではその説明を省略する。

0131

双極型電極に含浸させる固体電解質の前駆体溶液は、高分子固体電解質の原料高分子(ホストポリマー)、リチウム塩、重合開始剤等を混合して調製した溶液を意味する。ホストポリマー、リチウム塩などは、双極型二次電池の正極において記載した説明と同様であるため、ここではその説明を省略する。

0132

重合開始剤は、重合方法熱重合法紫外線重合法、放射線重合法、電子線重合法など)や重合させる化合物に応じて適宜選択する必要がある。例えば、紫外線重合開始剤としてベンジルジメチルケタール、熱重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルなどが挙げられるが、これらに制限されるべきものではない。また、溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、n−ピロリドンなどのスラリー粘度調整用溶媒などが挙げられる。重合開始剤の添加量は、ホストポリマーに含まれる架橋性官能基の数に応じて決定される。通常は上記ホストポリマーに対して0.01〜1質量%程度である。

0133

ゲル原料溶液や固体電解質の前駆体溶液の含浸は、双極型電極両面の正極及び負極の全面、並びにセパレータ上の中央部に塗布し、真空乾燥により乾燥(ゲル原料溶では、溶媒を除去)させることで、正極及び負極の空隙部にゲル電解質ないし全固体電解質を含有してなる双極型電極、並びにセパレータの多孔質部分にゲル電解質ないし全固体電解質を含有してなる電解質層を得ることができる。ゲル原料溶液ないし固体電解質の前駆体溶液は、まだゲル状や固体状になっていないため、電極およびセパレータに浸透していく。また、前記含浸には、アプリケーターコーターなどを用いれば微量の供給も可能である。

0134

その後、ゲル原料溶液ないし固体電解質の前駆体溶液を含浸させた電極およびセパレータに含まれるホストポリマーを、熱、紫外線放射線、電子線等により重合(架橋)する。重合には、簡便かつ確実に重合を行うことができることから、熱重合を行うことが望ましい。乾燥ないし熱重合は、真空乾燥機など従来公知の装置を用いることができる。乾燥ないし熱重合の条件はゲル原料溶液や固体電解質の前駆体溶液に応じて適宜決定すればよい。得られるセパレータの電解質塗布部分のサイズ(面積)は、単電池層(単セル)の集電体の電極形成部のサイズ(面積)よりも若干小さくしても良いし、同じにしても良いし、若干大きくしても良いなど、特に制限されるものではない。

0135

本発明において、電解質層は、好ましくはゲル原料溶液や固体電解質の前駆体溶液(ポリマー電解質原料溶液)をセパレータに含浸させて重合(架橋)されてなる。セパレータを用いることにより、電解液の充填量を高めることができるとともに、熱伝導性を確保することができるため、好適に用いられる。しかし、本発明の電解質層は、かような構成に限定されず、セパレータを含まない従来公知の電解質層を用いてもよい。

0136

以上のように作製した双極型電極を高真空下で十分加熱乾燥してから、双極型電極と電解質層をそれぞれを適当なサイズに複数個切りだす。電解質層は、双極型電極の集電体サイズよりも若干大きくすることが望ましい。

0137

(vi)シール部前駆体の形成
上記(v)で得られた双極型電極の正極周辺部の電極未塗布部分にディスペンサ等を用いて、電極13の外周部(4辺全て)にシール部前駆体(例えば、1液性未硬化エポキシ樹脂)を塗布する。

0138

次に上記(v)で得られた電解質層を正極側に集電体を覆うように設置する。

0139

その後、電解質層のうち、外周部近傍のゲル電解質未塗布部分のセパレータの上から電極未塗布部分(=ゲル電解質未塗布部分;前記シール部前駆体を塗布した部分と同じ部分)にディスペンサ等を用いて、電解質層外周部のセパレータにシール部前駆体(例えば、1液性未硬化エポキシ樹脂)を塗布し、含浸させる。セパレータ内部(含浸)とその上部(負極周辺部の電極未塗布部分に相当する位置)にシール部前駆体が位置するように、必要に応じて数回に分けて塗布してもよい。シール部前駆体の塗布位置については、それぞれガスだまりの体積B(ガスだまり部)、そのほか3辺の体積Aとなるように塗布すればよい。

0140

さらに、本発明では、必要に応じて、負極側のガスだまり部に図4のように、活性炭などのガス吸着材料を含有するガス吸着層を配置してもよい。該ガス吸着層の形成に用いたガス吸着スラリーは、ガス吸着材料と、電極に用いたと同様なバインダーと、NMP等の適当な粘度調整溶媒を添加し、混合してガス吸着スラリーを調製し、集電体に負極を作成した後に、当該集電体の負極側の外周部に塗布、乾燥してガス吸着層を形成してもよい。該ガス吸着層は、負極とシール部との間の外周部(ガスだまり部内部)にいわば額縁状に形成すればよい。さらに、負極側のハードカーボン電極部をガスだまり部に図5のように延長した負極を作成し、ガスだまり部に負極材料で形成されたガス吸着層を形成してもよい。

0141

なお、上記(i)〜(vi)の工程を行う際には、電池内部に水分等が混入するのを防止する観点から、アルゴン窒素などの不活性雰囲気下で行うことが好ましい。

0142

(vii)電池要素(電池構造体)の作製
上記で得られた双極型電極と電解質層を、真空(減圧)密封しつつ、正極(活物質層)と負極(活物質層)が電解質層を挟んで対向するように、それぞれ交互に順次積層し、熱プレス機により面圧0.1〜2.0kg/cm2、好ましくは0.5〜1.0kg/cm2、より好ましくは25〜150℃、好ましくは45〜100℃、より好ましくは60〜80℃で0.1〜2時間、好ましくは0.5〜1時間熱プレスすることにより、未硬化のシール部前駆体を硬化する。この工程は使用する接着剤により決められる値であり、たとえばエポキシ樹脂の硬化温度、あるいはオレフィン系のホットメルト融点により決定される。本工程(vii)によりシール部を所定の厚みまでプレス、さらに硬化を行うことで単電池層(単セル)が所望のセル数積層された電池要素(電池構造体)を作成することができる。積層数は、双極型二次電池に求められる電池特性を考慮して決定される。電解質層が一面または両面に形成された双極型電極を、直接貼り合わせてもよい。最外層の電解質層上には、それぞれ電流取り出し用の電極を配置する。正極側の最外層には、集電体上に正極のみを形成した電流取り出し用の電極を配置する。負極側の最外層には、集電体上に負極のみを形成した電流取り出し用の電極を配置する。双極型電極と電解質層とを積層させて双極型二次電池を得る段階は、従来と同様に、不活性雰囲気下(例えば、アルゴン雰囲気下や窒素雰囲気下)で行ってもよいが、本発明では、当該作製工程では、双極型電極と電解質層を順次積層後、真空(減圧)にしてガスだまり部を含むシール部の内側全体の雰囲気ガス不活性ガスないし空気)を排気しながら、熱プレス機により熱プレスすることにより、未硬化のシール部前駆体を硬化すると共に真空密封するのが望ましい。これにより、シール部で真空密封されたガスだまり部の内部が真空(減圧)状態になった電池要素(電池構造体)を形成することができるためである。ここでの真空(減圧)条件としては、大気圧を101.3kPaに対して2kPa以下、好ましくは1kPa以下、より好ましくは0.5kPa以下とするのが望ましい。また、こうした真空環境は、双極型電極及び電解質層の積層作業から熱プレス機までの全体工程が真空になるようにするのが望ましい。こうした真空環境は、例えば、高性能真空ポンプを用いた真空チャンバー内部に積層機構追加した真空積層装置を用いて行うことができる。

0143

(viii)電極タブの取り付け
得られた電池要素(電池構造体)の両電池最外部の単電池層の集電体に正極タブ及び負極タブを配設(電気的に接続)する。電池最外部の単電池層の集電体に取り付けるタブは、カーボン系導電性接着剤等で接着してもよい。

0144

必要に応じて、正極タブ及び負極タブに、さらに正極リード及び負極リードをそれぞれ接合(電気的に接続)してもよい。正極リードおよび負極リードの接合方法としては特に制限されるべきものではないが、接合温度の低い超音波溶接等が好適に利用し得るものであるが、これに限定されるべきものではなく、従来公知の接合方法を適宜利用することができ、タブと同じように、カーボン系導電性接着剤等で接着してもよい。

0145

(ix)双極型二次電池の作製
次いで、この電極タブが取り付けられた電池要素(電池構造体)を、外部からの衝撃、環境劣化を防止するために、アルミラミネート等の電池外装材ないし電池ケースを用い真空密封し、外周を熱融着によってシールし、双極型二次電池(初回充電・ガス抜き前のもの)を製造する。電池外装材(金属−高分子ラミネート材)の材質は、内面ポリプロピレンフィルム等の絶縁体で被覆された金属(アルミニウム、ステンレス、ニッケル、銅など)が好適である。

0146

以上が、本発明の双極型二次電池の製造方法の全工程にあたるものである。

0147

本発明の双極型二次電池の製造方法では、さらに後述する実施例で用いたような組立方法を用いるのが望ましい。以下、これらの組立方法についてき、図面を用いて説明する。

0148

図5は、実施の形態1に係る双極型電池(電解液系双極型電池)の製造方法を説明するための工程図である。

0149

実施の形態1に係る双極型電池の製造方法は、電極形成工程、シール部前駆体配置工程、電極セット工程、電解質層形成工程、真空導入工程、電極積層工程、プレス工程、および、真空解除工程を有する。

0150

次に、図6図17を参照し、各工程を順次説明する。

0151

図6は、図5に示される電極形成工程に係る正極を説明するための正面図、図7は、図5に示される電極形成工程に係る負極を説明するための背面図、図8は、図6の線VIII−VIIIに関する断面図である。

0152

電極形成工程においては、まず、正極スラリーが、調整される。正極スラリーは、例えば、所定の比に調整された正極活物質、導電助剤およびバインダを有し、粘度調整溶媒を添加することで、所定の粘度にされるが、これらに何ら制限されるものではない。

0153

正極活物質、導電助剤、バインダ及び粘度調整溶媒に関しては、上述したものから適宜選択して用いることができる。

0154

正極スラリーは、例えば、所定の厚さ及び材料の集電体111の一方の面に塗布される。正極スラリーの塗膜は、例えば、真空オーブンを利用して、乾燥させられ、所定の厚さの正極活物質層からなる正極113を形成する。この際、粘度調整溶媒は、揮発することで除去される。

0155

次に、負極スラリーが、調整される。負極スラリーは、所定の比に調整された負極活物質、バインダ、更に必要に応じて導電助剤を有し、粘度調整溶媒を添加することで、所定の粘度にされる。負極活物質導電助剤、バインダ及び粘度調整溶媒に関しては、上述したものから適宜選択して用いることができる。

0156

負極スラリーは、集電体111の他方の面に、塗布される。負極スラリーの塗膜は、例えば、真空オーブンを利用して、乾燥させられ、所定の厚さの負極活物質層からなる負極112を形成する。この際、粘度調整溶媒は、揮発することで除去される。

0157

この結果、集電体111の一方の面および他方の面に、正極113および負極112がそれぞれ形成された双極型電極(電解質層が未形成の双極型電池)110が得られる。

0158

双極型電池110は、所定のサイズに切り取られる。正極113および負極112の外周部は、集電体を露出させるために、適当な幅、具体的には5〜20mm、好ましくは10〜15mmの幅で剥がし取られる。

0159

正極113および負極112の厚さは、特に限定されず、電池の使用目的(例えば、出力重視、エネルギー重視)や、イオン伝導性を考慮して設定される。

0160

図9は、図5に示されるシール部前駆体配置工程の第1シール部前駆体を説明するための正面図、図10は、図9の線X−Xに関する断面図、図11は、図5に示されるシール部前駆体配置工程の第2シール部前駆体を説明するための正面図、図12は、図9の線XII−XIIに関する断面図である。

0161

シール部前駆体配置工程においては、まず、集電体111が露出している正極側外周部に、第1シール部前駆体(1液性未硬化エポキシ樹脂)114が配置される。この際、外周部端面から適当な幅、具体的には10〜15mmの幅で、未配置部位が設けられる。第1シール部前駆体114の配置は、例えば、ディスペンサを用いる塗布が適用される。

0162

次に、セパレータ120が、集電体111の正極側面の全てを覆うように配置される。セパレータ120としては、特に制限されるものではなく、上記したようなものが利用でき、その厚みおよびサイズも同様である。セパレータ120のサイズは、集電体111の正極側面の全てを覆うことが望ましいことから、集電体111の正極側面のサイズよりも縦及び横それぞれ5〜10mm大きなサイズとするのが望ましい。

0163

その後、セパレータ120上に、第2シール部前駆体(例えば、1液性未硬化エポキシ樹脂)116が配置される。この際、第2シール部前駆体116は、第1シール部前駆体114の配置部位と相対するように(重なるように)位置決めされる。第2シール部前駆体116の配置は、例えば、ディスペンサを用いる塗布が適用される。

0164

第1シール部前駆体114および第2シール部前駆体116の構成材料は、1液性未硬化エポキシ樹脂に限定されず、使用環境下において良好なシール効果を発揮するものを、用途に応じて適宜選択することができる。例えば、その他の熱硬化型樹脂(ポリプロピレンやポリエチレン等)や、熱可塑型樹脂を適用することが可能である。

0165

セパレータ120の構成材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のその他のポリオレフィンや、ポリアミドや、ポリイミドなどの樹脂材料が適用することが可能である。

0166

図13は、図5に示される電極セット工程に係る保持機構クリップ機構を説明するための概略図、図14は、電極セット工程を説明するための断面図である。

0167

電極セット工程においては、所定枚数(図では6枚の例を示す)の双極型電極110(110A〜110F)が、負極面を上にした状態で、電極ストッカ(積層手段)150にセットされる。なお、最下位に保持される双極型電池110Fは、第1シール部前駆体114、第2シール部前駆体116およびセパレータ120は、配置されていない。

0168

電極ストッカ(積層手段)150は、保持機構、支持構造体154、受け台156、位置センサ158および制御部(不図示)を有する。

0169

保持機構は、双極型電池110の外周部の対向する2箇所を把持自在であるクリップ機構153を6個有しており、6枚の双極型電池110をセットすることが可能である。クリップ機構153によって把持される双極型電池110の部位は、外周部端面から約10mm幅の範囲の領域に位置し、第1シール部前駆体114および第2シール部前駆体116が配置されていない未配置部位である。

0170

クリップ機構153は、弾性力に基づいており、下方および上方アーム191,193、ガイドブロック195、可動ブロック197および駆動ロッド198を有する。

0171

下方アーム191は、双極型電池110が載置される先端部、および、先端部から下方段差部192を介して延長する基部を有する。上方アーム193は、双極型電池110を押圧する先端部、先端部から第1上方傾斜部を介して延長する中間部、および、中間部から第2上方傾斜部194を介して延長する基部を有する。下方および上方アーム191、192は、例えば、バネからなる弾性部材(不図示)によって、互いに近接するように弾性的に付勢されている。

0172

ガイドブロック195は、下方アーム191の基部に固定されており、また、貫通孔196を有する。可動ブロック197は、ガイドブロック195と下方アーム191の下方段差部192との間に配置され、例えば、バネからなる弾性部材(不図示)によって、ガイドブロック195に向かって弾性的に付勢されている。

0173

駆動ロッド198は、往復動自在に配置されており、かつ、駆動ロッド198の径は、ガイドブロック195の貫通孔196を通過できるように設定されている。したがって、駆動ロッド198における貫通孔196から突出する先端部は、可動ブロック197を押圧し、下方アーム191の下方段差部192に向かって移動させる。

0174

可動ブロック197は、上方アーム193の第2上方傾斜部194と当接しているため、可動ブロック197の移動は、上方アーム193の上昇を引き起こす。

0175

つまり、駆動ロッド198を突出させると、下方および上方アーム191、192の先端部は離間するため、双極型電池110を配置、あるいは把持されている双極型電池110の取り外し(リリース)が可能である。一方、駆動ロッド198を後退させると、下方および上方アーム191、192の先端部が近接するため、双極型電池110を把持することが可能である。なお、クリップ機構153は、双極型電池110を把持自在であれば、上記構成に特に限定されない。

0176

支持構造体154は、双極型電池110のセットの際の干渉を避けるため、フレーム形状であり、かつ、保持機構が取付けられている。保持機構は、双極型電池110が位置合せされかつ互いに接触しないように、双極型電池110の面方向(XY軸方向)に対して垂直な方向(Z軸方向)に、取り付けられる。

0177

また、支持構造体154には、受け台156に向かって垂直な方向に移動するためのZ軸移動手段(不図示)が配置されている。Z軸移動手段は、支持構造体154を受け台156に対して相対移動させるため、設置スペースを有効利用することが可能である。特に、電極ストッカ150は、真空処理装置160(後述)の内部に配置されるため、真空処理装置160を小型化することにより、設備コストの低減を図ることが可能である。

0178

Z軸移動手段を支持構造体154に配置する場合、受け台156およびその周辺の構成を簡略化することが可能であるが、Z軸移動手段を受け台156に配置し、受け台156を支持構造体154に対して相対移させることも可能である。この場合、支持構造体154が固定式となり、受け台156は、支持構造体154の内部を移動するため、支持構造体154のブレを抑制することが可能である。

0179

受け台156は、積層された双極型電池110を支持するために使用される。受け台156には、双極型電池110の面方向に移動するためのXY軸移動手段(不図示)が、配置されている。なお、XY軸移動手段の一方の軸方向を、受け台156の次工程への移動方向と一致させることによって、XY軸移動手段を、受け台156の次工程への移動機構として、兼用することも可能である。

0180

位置センサ158は、支持構造体154の上面における双極型電池110の4辺に対応する位置に配置され、2次元位置検出手段を構成する。したがって、位置センサ158は、双極型電池110の相対移動の際つまり受け台156に向かった双極型電池110の移動の際における位置ズレを検出することが可能である。2次元位置検出手段は、例えば、CCD(固体撮像素子イメージセンサを利用することも可能である。この場合、支持構造体154の上面における4隅の1つに配置することで、2次元位置検出手段を構成することができる。

0181

制御部は、クリップ機構153に把持されている双極型電池110を、積層するために使用され、例えば、クリップ機構153による双極型電池110の把持およびリリースの制御や、位置センサ158の検出結果に基づくXY軸移動手段の制御を実行する。したがって、位置センサ158およびXY軸移動手段は、双極型電池110の相対移動の際における位置ズレを修正するための修正手段を構成する。

0182

電解質層形成工程においては、最上位に保持される双極型電池110Aを除いた、5枚の双極型電池110B〜110Fの負極112に、1mlの電解液を、例えば、マイクロピペットを用いて、負極面にたらすことで、滲み込まされる。

0183

電解液は、PC(プロピレンカーボネート)およびEC(エチレンカーボネート)からなる有機溶媒、支持塩としてのリチウム塩(LiPF6)および少量の界面活性剤を含んでいる。なお、リチウム塩濃度は、1Mである。

0184

上記電解液に用いる有機溶媒は、PCおよびECに特に限定されず、例えば、その他の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート等の鎖状カーボネート類テトラヒドロフラン等のエーテル類を適用することが可能である。リチウム塩は、LiPF6に特に限定されず、例えば、その他の無機酸陰イオン塩、LiCF3SO3等の有機酸陰イオン塩を、適用することが可能である。

0185

図15は、図5に示される真空導入工程〜真空解除工程に係る真空処理装置を説明するための概略図、図16は、図5に示される電極積層工程を説明するための概略図、図17は、図5に示されるプレス工程を説明するための断面図である。

0186

真空処理装置160は、真空手段162、プレス手段172および制御部178を有する。

0187

真空手段162は、真空チャンバ163、真空ポンプ164および配管系165を有する。真空チャンバ163は、着脱自在(開放自在)の蓋部と、電極ストッカ150およびプレス手段172が配置される固定式の基部を有する。真空ポンプ164は、例えば、遠心式であり、真空チャンバ163の内部を真空状態にするために使用される。配管系165は、真空ポンプ164と真空チャンバ163と連結するために使用され、リークバルブ(不図示)が配置されている。

0188

プレス手段172は、下部プレスプレート174、下部プレスプレート174に対して近接離間自在に配置される上部プレスプレート176、下部加熱手段175および上部加熱手段177を有する。

0189

下部プレスプレート174は、電極ストッカ150の受け台156が配置される。上部プレスプレート176は、下部プレスプレート174と連携し、双極型電池110の積層体を押圧するために使用される。

0190

下部加熱手段175および上部加熱手段177は、例えば、抵抗発熱体を有しており、下部プレスプレート174および上部プレスプレート176の内部に配置され、下部プレスプレート174および上部プレスプレート176の温度を上昇させるために使用される。

0191

制御部178は、上部プレスプレート176の移動や押圧力、下部加熱手段175および上部加熱手段177の温度を制御することで、双極型電池110の積層体に対する適当な熱プレスを、真空下で実施するために使用される。

0192

なお、下部加熱手段175および上部加熱手段177の一方を省略したり、下部加熱手段175および上部加熱手段177を、下部プレスプレート174および上部プレスプレート176の外部に配置したりすることも可能である。

0193

次に、真空処理装置160が適用される真空導入工程〜真空解除工程を順次説明する。

0194

真空導入工程においては、真空チャンバ163の蓋部が外され、双極型電池110を保持している電極ストッカ150が、真空チャンバ163の基部に配置される。そして、真空チャンバ163の蓋部が装着されて、真空チャンバ163が密閉されると、真空ポンプ164が稼働され、真空チャンバ163の内部が、真空状態にされる。

0195

電極積層工程においては、真空下で、Z軸移動手段によって電極ストッカ150の支持構造体154が、受け台156に向かって移動する。つまり、保持機構(クリップ機構153)および受け台156は、双極型電池110の面方向に対して垂直な方向に関し、Z軸移動手段によって相対移動する。相対移動は、双極型電池110のブレを抑制するため、双極型電池110が精度良く積層される。

0196

そして、支持構造体154のクリップ機構153に把持されている双極型電池110が、受け台156に接触するタイミングで、クリップ機構153の駆動ロッド198が制御され、双極型電池110の把持を解消する。

0197

一方、位置センサ158が、双極型電池110の相対移動の際における位置ズレを検出すると、XY軸移動手段が制御され、受け台156の面方向の位置が調整される。これにより、積層精度がさらに向上する。また、受け台156は、保持機構と無関係のため、受け台156の移動は、双極型電池110の位置に影響を及ぼさず、位置ズレの調整が容易である。

0198

そして、受け台156に対する支持構造体154の移動を継続することで、双極型電池110F〜110Aが、順次積層される。

0199

以上のように、双極型電池110のブレが抑制され、双極型電池を精度良く積層することができる。したがって、双極型電池110を構成する双極型電極および電解質層のずれの発生が抑制され、内部短絡の発生が避けられるため、不良品の発生を削減することが可能となる。

0200

また、真空下での積層のため、電極および電解質層の積層界面に対する気泡の混入が抑制される。そのため、使用時のイオンの移動は、害されず、電池抵抗は増大しないため、高出力密度を達成することができる。つまり、気泡の混入が抑制された双極型電池が得られるため、使用時におけるイオンの移動は、害されず、電池抵抗は増大しないため、高出力密度を達成することができる。

0201

なお、XY軸移動手段は、受け台156に配置することに限定されず、保持機構に配置することで、受け台156およびその近傍の構造を簡素化することも可能である。また、Z軸移動手段を、クリップ機構153に配置することも可能である。

0202

プレス工程においては、電極ストッカ150の受け台156が下部プレスプレート174に配置される。この際、受け台156には、電極積層工程によって形成された双極型電池110の積層体100が保持されている。上部プレスプレート176が下部プレスプレート174に向かって降下し、積層体100を押圧し、1kg/cm2の面圧を付与する。

0203

一方、下部加熱手段175および上部加熱手段177が稼働され、下部プレスプレート174および上部プレスプレート176を介して、双極型電池110の積層体を加熱する。双極型電池110の積層体は、第1シール部前駆体114および第2シール部前駆体116を構成する1液性未硬化エポキシ樹脂の硬化温度である80℃に昇温する。

0204

電極積層工程における真空状態を維持した状態で、このプレス条件(面圧1kg/cm2かつ80℃)で、1時間保持することで、第1シール部前駆体114および第2シール部前駆体116が硬化し、所定の厚みの第1シール115および第2シール117が形成され、積層体100が得られる。

0205

以上のように、プレスが真空下で積層されるため、積層界面にパージガスが混入することを抑制することができる。また、プレス時における下部プレスプレート174と上部プレスプレート176の間の距離を制御し、積層体100の厚みを、所定の値に設定することで、体積減および電解質抵抗の低減を図ることができる。

0206

また、加熱プレスであるため、第1シール部前駆体114および第2シール部前駆体116の硬化が同時に実施されるため、製造工程の短縮を図ることができる。

0207

真空解除工程においては、真空ポンプ164の稼働が停止され、リークバルブを開にすることで、真空チャンバ163の真空状態が解除される。上部プレスプレート176が上昇し、真空チャンバ163の蓋部が外される。下部プレスプレート174に配置されている電極ストッカ150の受け台156が、積層体100を保持した状態で、取り出される。また、受け台156以外の電極ストッカ150の部品も取り出される。

0208

双極型電池の積層体100は、その後、最上位および最下位に端子プレート101,102が配置され、外装ケース104に収容される(図1および図2参照)。

0209

図18は、実施の形態1に係る双極型電池の内部短絡試験結果を説明するための図表である。

0210

実施の形態1と比較例を対象とし、初回充電完了後の1時間目において測定される電圧で評価した。評価基準は、電圧の顕著な低下の有無である。符号OKおよびNGは、電圧の顕著な低下が無いものおよび有るものを、それぞれ表している。数字は、サンプル数を10とした場合における、OKあるいはNGと評価された個数である。なお、比較例は、実施の形態1に係る製造装置を利用せずに製造された双極型電池である。初回充電条件は、21V−0.5Cで4時間である。

0211

図18に示されるように、実施の形態1は、NGと評価されたものが存在せず、比較例は、4個がNGである。また、NGと評価された比較例を、解体調査を行った結果、電極のずれによるショートが確認された。つまり、実施の形態1は、比較例と比較し、不良品の発生が抑制されており、歩留まりが向上している。

0212

図19は、実施の形態1に係る変形例を説明するための概略図である。

0213

電池の出力密度を向上させるため、プレス工程を、第1および第2プレス工程に2分割し、初充電で発生する気泡を取り除くための初充電工程を、挿入することも可能である。初充電条件は、例えば、正極の塗布重量から概算された容量ベースで、21V−0.5Cで4時間である。

0214

この場合、真空処理装置160に、充放電装置180を配置する。充放電装置180は、プレス手段172の下部プレスプレート174と上部プレスプレート176を介し、積層体100と電気的に接続可能に構成される。

0215

第1プレス工程のプレス条件は、面圧1kg/cm2かつ常温の状態での60秒間保持である。第2プレス工程のプレス条件は、面圧1kg/cm2かつ80℃の状態での1時間保持である。なお、第1プレス工程のプレス条件は、特に限定されず、第2プレス工程のプレス条件を考慮し、第1シール部前駆体および第2シール部前駆体が硬化しないように設定される。

0216

以上のように、実施の形態1は、良好な歩留まりを達成し得る電解液系双極型電池の製造方法および製造装置を、提供することができる。

0217

なお、電解質層(セパレータ)を別体として、双極型電極(電解質層が未配置の双極型電池)と交互に積層することも可能である。この場合、保持機構は、電解質層および双極型電極を交互に把持し、かつ、双極型電極および電解質層が、位置合せされかつ互いに接触しないように、双極型電極および電解質層の面方向に対して垂直な方向に、支持構造体154に取り付けられることとなる。

0218

また、電極セット工程は、設置工程などを考慮すると、大気下で実施することが好ましいが、必要に応じて、真空下で実施することも可能である。

0219

プレス工程の前に、双極型電池110、積層体100、あるいは下部および上部プレスプレート174,176を予熱するための予熱工程を有することも可能である。この場合、プレス工程の時間を短縮することが可能になる。

0220

双極型電池110の予熱は、例えば、双極型電池110を保持している電極ストッカ150の全体を、オーブンに配置し、昇温させることで実施される。

0221

積層体100の予熱は、例えば、積層体100が配置される受け台156に加熱手段を内蔵させ、当該加熱手段によって受け台156を昇温させることで実施される。また、受け台156を、下部プレスプレート174に配置し、下部加熱手段175によって昇温させた後で、電極ストッカ150に組み込むことによっても、積層体100の予熱を、実施することも可能である。

0222

下部および上部プレスプレート174,176の予熱は、例えば、受け台156の配置前から、下部加熱手段175および上部加熱手段177を稼働させることで実施される。

0223

次に、実施の形態2を説明する。以下において、実施の形態1と同様の機能を有する部材については類似する符号を使用し、重複を避けるため、その説明を省略する。

0224

図20は、実施の形態2に係る双極型電池の製造方法を説明するための工程図である。

0225

実施の形態2に係る双極型電池は、ゲルポリマー電解質系であり、その製造方法は、電極形成工程、電解質層形成工程、シール部前駆体形成工程、電極セット工程、真空導入工程、電極積層工程、プレス工程および真空解除工程を有する。

0226

次に、各工程を順次説明する。図21は、図20に示されるシール部前駆体配置工程を説明するための断面図、図22は、図20に示される電極セット工程を説明するための断面図ある。

0227

電極形成工程においては、実施の形態1と同様に、集電体211の一方の面および他方の面に、正極213および負極212がそれぞれ形成された双極型電極(電解質層が未形成の双極型電池210)が得られる。

0228

電解質層形成工程においては、電解質が、正極213および負極212の電極部に塗布される。

0229

電解質は、電解液[90重量%]およびホストポリマー[10重量%]の有し、粘度調整溶媒を添加することで、塗布に適した粘度にされている。

0230

電解液は、PC(プロピレンカーボネート)およびEC(エチレンカーボネート)からなる有機溶媒、支持塩としてのリチウム塩(LiPF6)を含んでいる。リチウム塩濃度は、1Mである。

0231

ホストポリマーは、HFP(ヘキサフルオロプロピレン)コポリマーを10%含むPVDF−HFP(ポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体)である。粘度調製溶媒は、DMC(ジメチルカーボネート)である。

0232

電極部に塗布された電解質は、乾燥され、DMCを揮発させることで、正極213および負極212上に、ゲルポリマー電解質層218,219が形成される。

0233

ホストポリマーは、PVDF−HFPに限定されず、その他のリチウムイオン伝導性を持たない高分子や、イオン伝導性を有する高分子(固体高分子電解質)を適用することも可能である。その他のリチウムイオン伝導性を持たない高分子は、例えば、PAN(ポリアクリロニトリル)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)である。イオン伝導性を有する高分子は、例えば、PEO(ポリエチレンオキシド)やPPO(ポリプロピレンオキシド)である。粘度調製溶媒は、DMCに限定されない。

0234

シール部前駆体形成工程にいては、実施の形態1と同様に、第1シール部前駆体214、セパレータ220および第2シール部前駆体216が配置される。

0235

電極セット工程においては、保持機構(クリップ機構253)、支持構造体154、受け台156、位置センサ158および制御部(不図示)を有する電極ストッカ250を使用することで、実施の形態1と同様に、6枚の双極型電池210(210A〜210F)が、負極面を上にした状態で、電極ストッカ250にセットされる。なお、最下位に保持される双極型電池210Fは、正極側のゲルポリマー電解質層218、第1シール部前駆体214、第2シール部前駆体216およびセパレータ220を有していない。

0236

真空導入工程においては、真空手段、プレス手段および制御部を有する真空処理装置を使用することで、実施の形態1と同様に、双極型電池210を保持している電極ストッカが、真空チャンバの基部に配置されると、真空チャンバの内部が、真空状態に保持される。

0237

電極積層工程においては、真空下で、保持機構(クリップ機構253)および受け台256は、双極型電池210の面方向に対して垂直な方向に関し、Z軸移動手段によって相対移動する。相対移動は、双極型電池210のブレを抑制するため、双極型電池210が精度良く積層される。

0238

そして、支持構造体254のクリップ機構253に把持されている双極型電池210が、受け台256に接触するタイミングで、クリップ機構253の駆動ロッドが制御され、双極型電池210の把持を解消する。

0239

一方、位置センサ258が、双極型電池210の相対移動の際における位置ズレを検出すると、XY軸移動手段が制御され、受け台256の面方向の位置が調整される。これにより、積層精度がさらに向上する。また、受け台256は、保持機構と無関係のため、受け台256の移動は、双極型電池210の位置に影響を及ぼさず、位置ズレの調整が容易である。

0240

そして、受け台256に対する支持構造体254の移動を継続することで、双極型電池210F〜210Aが、順次積層される。

0241

以上のように、双極型電池210のブレが抑制され、双極型電池を精度良く積層することができる。したがって、双極型電池210を構成する双極型電極および電解質層のずれの発生が抑制され、内部短絡の発生が避けられるため、不良品の発生を削減することが可能となる。

0242

また、真空下での積層のため、電極および電解質層の積層界面に対する気泡の混入が抑制される。その結果、気泡の混入が抑制された双極型電池が得られるため、使用時におけるイオンの移動は、害されず、電池抵抗は増大しないため、高出力密度を達成することができる。

0243

プレス工程においては、積層体200が、真空状態を維持した状態で、加熱プレスされる。プレス条件は、面圧1kg/cm2かつ80℃の状態での1時間保持である。これにより、第1シール部前駆体および第2シール部前駆体が硬化し、所定の厚みの第1シールおよび第2シールが形成される。また、ゲルポリマー電解質層218,219は、可塑化し、所定の厚みを有することなる。

0244

また、加熱下でプレスされるため、第1シール部前駆体214および第2シール部前駆体216の硬化、ゲルポリマー電解質層218,219の完成が同時に実施されるため、製造工程の短縮を図ることができる。

0245

真空解除工程においては、真空チャンバの真空状態が解除され、積層体200が取り出される。

0246

以上のように、実施の形態2は、良好な歩留まりを達成し得るゲルポリマー電解質系双極型電池の製造方法および製造装置を、提供することができる。

0247

なお、実施の形態2に係る双極型電池の内部短絡試験結果は、図18に示される実施の形態1と同様であり、比較例と比較し、不良品の発生が抑制されており、歩留まりが向上している。

0248

また、ゲルポリマー電解質層218,219は、ポリマー骨格に電解液を保持した熱可塑型であるため、漏液が防止され、液絡を防ぎ信頼性の高い双極型電池を構成することが可能である。ゲルポリマー電解質は、熱可塑型に限定されず、熱可塑型を適用することも可能である。この場合も、漏液が防止され、液絡を防ぐことが可能である。

0249

次に、実施の形態3を説明する。

0250

図23は、実施の形態3に係る双極型電池の製造方法を説明するための工程図である。

0251

実施の形態3に係る双極型電池は、全固体電解質系であり、その製造方法は、電極形成工程、電解質層形成工程、電極セット工程、真空導入工程、電極積層工程、プレス工程および真空解除工程を有する。

0252

次に、各工程を順次説明する。図24は、図23に示される固体電解質層の形成を説明するための断面図、図25は、図23に示される電極セット工程の形成を説明するための断面図、図26は、実施の形態3に係る真空処理装置を説明するための概略図である。

0253

電極形成工程においては、まず、正極スラリーが調整される。正極スラリーは、正極活物質[22重量%]、導電助剤[6重量%]、ポリマー[18重量%]、支持塩としてのリチウム塩[9重量%]、スラリー粘度調整溶媒[45重量%]、および、微量の重合開始剤を含んでいる。

0254

正極活物質は、LiMn2O4である。導電助剤は、アセチレンブラックである。ポリマーは、ポリエチレンオキシド(PEO)である。リチウム塩は、Li(C2F5SO2)2Nである。スラリー粘度調整溶媒は、NMPである。重合開始剤は、AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)である。

0255

正極スラリーは、ステンレススチール箔からなる集電体311の一方の面に塗布される。正極スラリーの塗膜は、例えば、オーブンを利用して、110℃かつ4時間保持され、熱重合により硬化することで、正極活物質層からなる正極313が形成される。

0256

次に、負極スラリーが調整される。負極スラリーは、負極活物質[14重量%]、導電助剤[4重量%]、ポリマー[20重量%]、支持塩としてのリチウム塩[11重量%]、スラリー粘度調整溶媒[51重量%]、および、微量の重合開始剤を含んでいる。

0257

負極活物質は、Li4Ti5O12である。導電助剤は、アセチレンブラックである。ポリマーは、PEOである。リチウム塩は、Li(C2F5SO2)2Nである。スラリー粘度調整溶媒は、NMPである。重合開始剤は、AIBNである。

0258

負極スラリーは、集電体311の他方の面に、塗布される。負極スラリーの塗膜は、例えば、オーブンを利用して、110℃かつ4時間保持され、熱重合により硬化することで、負極活物質層からなる負極312が形成される。

0259

この結果、集電体311の一方の面および他方の面に、正極313および負極312がそれぞれ形成された双極型電極(電解質層が未形成の双極型電池310)が得られる。

0260

双極型電池310は、330×250(mm)のサイズに切り取られる。正極313および負極312の外周部は、集電体311を露出させるために、10mmの幅で剥がし取られる。

0261

電解質層形成工程においては、まず、固体電解質スラリーが調整される。固体電解質スラリーは、ポリマー[64.5重量%]および支持塩としてのリチウム塩[35.5重量%]を含んでおり、粘度調製溶媒によって所定の粘度とされている。

0262

ポリマーは、PEOである。リチウム塩は、Li(C2F5SO2)2Nである。粘度調製溶媒は、アセトニトリルである。ポリマーは、PEOに限定されず、その他の固体高分子電解質(例えば、PPO)や、セラミックなどのイオン伝導性を持つ無機固体型電解質を適用することも可能である。

0263

固体電解質スラリーは、正極313の電極部分のみに塗布される。固体電解質スラリーの塗布層は、乾燥させることで粘度調製溶媒が揮発し、40μmの全固体電解質層339が形成される。全固体電解質層339においては、漏液は皆無となり、信頼性の高い双極型電池を構成できる。

0264

一方、集電体311が露出している双極型電池310の正極側外周部には、絶縁材料315が配置される。絶縁材料315は、例えば、ポリイミド製カプトンテープである。

0265

電極セット工程においては、保持機構(クリップ機構353)、支持構造体354、受け台356、位置センサ358および制御部(不図示)を有する電極ストッカ350を使用することで、実施の形態1と同様に、6枚の双極型電池310(310A〜310F)が、負極面を上にした状態で、電極ストッカ350にセットされる。なお、最下位に保持される双極型電池310Fは、正極313、全固体電解質層339および絶縁材料315を有していない。最上位に保持される双極型電池310Aは、負極312を有していない。

0266

真空導入工程においては、真空手段362、プレス手段372および制御部378を有する真空処理装置360を使用することで、実施の形態1と同様に、双極型電池310を保持している電極ストッカ350が、真空チャンバ363の基部に配置されると、真空チャンバ363の内部が、真空状態に保持される。

0267

電極積層工程においては、真空下で、保持機構(クリップ機構353)および受け台356は、双極型電池310の面方向に対して垂直な方向に関し、Z軸移動手段によって相対移動する。相対移動は、双極型電池310のブレを抑制するため、双極型電池310が精度良く積層される。

0268

そして、支持構造体354のクリップ機構353に把持されている双極型電池310が、受け台356に接触するタイミングで、クリップ機構353の駆動ロッドが制御され、双極型電池310の把持を解消する。

0269

一方、位置センサ358が、双極型電池310の相対移動の際における位置ズレを検出すると、XY軸移動手段が制御され、受け台356の面方向の位置が調整される。これにより、積層精度がさらに向上する。また、受け台356は、保持機構と無関係のため、受け台356の移動は、双極型電池310の位置に影響を及ぼさず、位置ズレの調整が容易である。

0270

そして、受け台356に対する支持構造体354の移動を継続することで、双極型電池210F〜210Aが、順次積層される。

0271

以上のように、双極型電池310のブレが抑制され、双極型電池を精度良く積層することができる。したがって、双極型電池310を構成する双極型電極および電解質層のずれの発生が抑制され、内部短絡の発生が避けられるため、不良品の発生を削減することが可能となる。

0272

また、真空下での積層のため、電極および電解質層の積層界面に対する気泡の混入が抑制される。その結果、気泡の混入が抑制された双極型電池が得られるため、使用時におけるイオンの移動は、害されず、電池抵抗は増大しないため、高出力密度を達成することができる。

0273

プレス工程においては、積層体300が、真空状態を維持した状態で、プレスされる。プレス条件は、面圧1kg/cm2かつ常温の状態での3分間保持である。これにより、負極312と全固体電解質層339が密着する。実施の形態3に係るプレス工程は、加熱プレスが適用されないため、真空処理装置360のプレス手段372の下部プレスプレート374および上部プレスプレート376には、加熱手段が配置されていない。なお、符号364および365は、真空ポンプおおび配管系を示している。

0274

真空解除工程においては、真空チャンバ363の真空状態が解除され、積層体300が取り出される。

0275

以上のように、実施の形態3は、良好な歩留まりを達成し得る全固体電解質系双極型電池の製造方法および製造装置を、提供することができる。

0276

なお、実施の形態3に係る双極型電池の内部短絡試験結果は、図18に示される実施の形態1と同様であり、比較例と比較し、不良品の発生が抑制されており、歩留まりが向上している。ただし、初回充電条件は、12.5V−0.5Cで4時間である。また、NGと評価された比較例を、解体調査を行った結果、電極のずれによるシール不良が確認された。

0277

なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変することができる。

0278

例えば、実施の形態1に係る変形例(初充電工程および充放電装置)を、実施の形態2および実施の形態3に適用することで、電池の出力密度を向上させることも可能である。なお、実施の形態3に係る初充電条件は、例えば、正極の塗布重量から概算された容量ベースで、2.5V−0.5Cで4時間である。

0279

以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。

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