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技術 マイクロカプセル分散液の製造方法

出願人 三菱製紙株式会社
発明者 伊藤章池上幸史郎毛利信吉
出願日 2006年10月31日 (13年0ヶ月経過) 出願番号 2006-297165
公開日 2008年5月22日 (11年5ヶ月経過) 公開番号 2008-114104
状態 未査定
技術分野 マイクロカプセルの製造 熱効果発生材料
主要キーワード 固化乾燥 残留ホルムアルデヒド 比重調節剤 高融点パラフィン 蓄熱材マイクロカプセル分散液 ポリオキシエチレン型 蓄熱材マイクロカプセル 蓄熱カプセル
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この項目の情報は公開日時点(2008年5月22日)のものです。
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課題

本発明はアミン化合物水溶性モノマーとして用い、油溶性モノマーとの界面重合法により形成した壁膜からなるマイクロカプセル分散液の製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、未反応の残留アミン化合物に起因する着色や臭気の発生のないマイクロカプセル分散液の製造方法を提供することである。

解決手段

アミン化合物を水溶性モノマーとして用いる界面重合法により形成した壁膜からなるマイクロカプセル分散液の製造において、未反応のアミン化合物を酸化剤と反応させる製造方法。

概要

背景

マイクロカプセルは、ガス液体あるいは固体内包物を、種々のポリマー材料からなる壁膜によって包んだ構造を持っており、これらの内包物を外部環境から隔離させるように働く。マイクロカプセルには多数の用途が知られており、具体的には例えば内包物として薬剤農薬肥料洗剤洗濯光沢剤香料消毒剤脱臭剤接着剤染料等を包含させた例を挙げることができる。マイクロカプセルの新しい応用の例として、蓄熱材を内包物とすることにより、物質または空間を冷やしたり暖めたり、あるいは所望の温度に長時間維持するために用いられる蓄熱材マイクロカプセルが提案されている。

従来、この種のマイクロカプセルとしては、メラミンあるいはウレアと、ホルムアルデヒドもしくはその前駆体との反応で得られたメラミン樹脂ウレア樹脂を壁膜として使用するものや(例えば、特許文献1参照)、ポリアクリレートポリメタクリレートポリスチレン樹脂等のラジカル重合によって得られた樹脂を使用するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。さらに、かかる構成のマイクロカプセルを含んだ分散液を、紙、織布、不織布、プラスチック等のシート体、或いは木材、セラミックスコンクリート等の構造体に塗布し、これらシート体や構造体に種々の機能を付与する方法も知られている(例えば、特許文献1、3参照)。

しかし、前記メラミン樹脂やウレア樹脂を壁膜とするマイクロカプセルは、素材が安価かつ化学的物理的に安定であるという長所を持つ一方、この種のマイクロカプセルを含むシート体や構造体から使用環境に向けて、残留ホルムアルデヒドが放出されるという問題がある。また、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリスチレン樹脂を壁膜とするマイクロカプセルは、製造工程において、爆発のおそれのある重合開始剤引火点の低い原料モノマーを使用しているので、爆発や火災の危険があり、安全性の点で問題がある。

一方、マイクロカプセルとして、界面重合法により形成した壁膜を使用するものも知られている(例えば、特許文献4参照)。界面重合法は水溶性モノマー油溶性モノマー界面反応を利用するものであり、水溶性モノマーとしてはポリアミンポリオールアミノアルコールポリフェノール等、油溶性モノマーとしてはポリイソシアネートポリカルボン酸ハライド等がある。水溶性モノマーの中では、油溶性モノマーとの反応性がスムースに進行するポリアミンやアミノアルコール等のアミン化合物が有利に用いられ、特にポリイソシアネートとの組み合わせが、耐熱性のある壁膜を与えることから好ましく用いられている。これらのマイクロカプセルによれば、ホルムアルデヒドの放出や製造時に危険な薬品を使用するといった問題点は解消されるものの、水溶性モノマーであるポリアミンやアミノアルコールといったアミン化合物が、反応終了後マイクロカプセル分散液中に残留し、このものに起因する異臭や着色を与えるという問題点が新たに発生していた。これらの問題は、マイクロカプセル分散液を織布、不織布等のシートに塗布、含浸させて日常生活環境衣服の一部として使おうとする場合に、とりわけ大きな欠点となる。

アミン化合物を水溶性モノマーとして用いる界面重合法におけるこのような問題への対処法として、未反応のアミン化合物を、アミノ基と反応して共有結合を形成する適当なブロック化剤と反応させる方法や、酸性化合物と塩を形成させる方法が知られている。例えば、イソシアネートエマルションと反応させる方法(特許文献5参照)、エポキシ化合物アルデヒド化合物酸無水物等の化合物や酸性化合物を用いる方法(特許文献6参照)、モノイソシアネート酸塩化物クロロホルメートと反応させる方法(特許文献7参照)等を挙げることができる。これらの方法においては、ブロック化剤が必ずしも異臭や着色に有効でない場合があり、またブロック化剤自体が、新たな異臭や着色、過剰の酸発生といった問題を引き起こすことがあった。
特開2001−200247号公報
特開2001−279582号公報
特開2001−248987号公報
特開2004−269574号公報
特許第2706219号公報
特開平11−343332号公報
特表2004−533928号公報

概要

本発明はアミン化合物を水溶性モノマーとして用い、油溶性モノマーとの界面重合法により形成した壁膜からなるマイクロカプセル分散液の製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、未反応の残留アミン化合物に起因する着色や臭気の発生のないマイクロカプセル分散液の製造方法を提供することである。アミン化合物を水溶性モノマーとして用いる界面重合法により形成した壁膜からなるマイクロカプセル分散液の製造において、未反応のアミン化合物を酸化剤と反応させる製造方法。なし

目的

本発明の課題は、マイクロカプセル分散液中の未反応アミン化合物に起因する、不快な着色や臭気の発生のないマイクロカプセル分散液を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

アミン化合物水溶性モノマーとして用い、油溶性モノマーとの界面重合法により形成した壁膜からなるマイクロカプセル分散液の製造方法において、未反応のアミン化合物を酸化剤と反応させる工程を含むことを特徴とするマイクロカプセル分散液の製造方法。

請求項2

酸化剤が過酸化水素無機過酸化物、または有機過酸化物である、請求項1記載のマイクロカプセル分散液の製造方法。

請求項3

油溶性モノマーがポリイソシアネートである、請求項1または2記載のマイクロカプセル分散液の製造方法。

請求項4

マイクロカプセル内包物蓄熱材である、請求項1〜3のいずれか1項記載のマイクロカプセル分散液の製造方法。

技術分野

0001

本発明は界面重合法により形成するマイクロカプセル分散液の製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、未反応の残留アミン化合物に起因する着色や臭気の発生のないマイクロカプセル分散液の製造方法に関するものである。

背景技術

0002

マイクロカプセルは、ガス液体あるいは固体内包物を、種々のポリマー材料からなる壁膜によって包んだ構造を持っており、これらの内包物を外部環境から隔離させるように働く。マイクロカプセルには多数の用途が知られており、具体的には例えば内包物として薬剤農薬肥料洗剤洗濯光沢剤香料消毒剤脱臭剤接着剤染料等を包含させた例を挙げることができる。マイクロカプセルの新しい応用の例として、蓄熱材を内包物とすることにより、物質または空間を冷やしたり暖めたり、あるいは所望の温度に長時間維持するために用いられる蓄熱材マイクロカプセルが提案されている。

0003

従来、この種のマイクロカプセルとしては、メラミンあるいはウレアと、ホルムアルデヒドもしくはその前駆体との反応で得られたメラミン樹脂ウレア樹脂を壁膜として使用するものや(例えば、特許文献1参照)、ポリアクリレートポリメタクリレートポリスチレン樹脂等のラジカル重合によって得られた樹脂を使用するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。さらに、かかる構成のマイクロカプセルを含んだ分散液を、紙、織布、不織布、プラスチック等のシート体、或いは木材、セラミックスコンクリート等の構造体に塗布し、これらシート体や構造体に種々の機能を付与する方法も知られている(例えば、特許文献1、3参照)。

0004

しかし、前記メラミン樹脂やウレア樹脂を壁膜とするマイクロカプセルは、素材が安価かつ化学的物理的に安定であるという長所を持つ一方、この種のマイクロカプセルを含むシート体や構造体から使用環境に向けて、残留ホルムアルデヒドが放出されるという問題がある。また、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリスチレン樹脂を壁膜とするマイクロカプセルは、製造工程において、爆発のおそれのある重合開始剤引火点の低い原料モノマーを使用しているので、爆発や火災の危険があり、安全性の点で問題がある。

0005

一方、マイクロカプセルとして、界面重合法により形成した壁膜を使用するものも知られている(例えば、特許文献4参照)。界面重合法は水溶性モノマー油溶性モノマー界面反応を利用するものであり、水溶性モノマーとしてはポリアミンポリオールアミノアルコールポリフェノール等、油溶性モノマーとしてはポリイソシアネートポリカルボン酸ハライド等がある。水溶性モノマーの中では、油溶性モノマーとの反応性がスムースに進行するポリアミンやアミノアルコール等のアミン化合物が有利に用いられ、特にポリイソシアネートとの組み合わせが、耐熱性のある壁膜を与えることから好ましく用いられている。これらのマイクロカプセルによれば、ホルムアルデヒドの放出や製造時に危険な薬品を使用するといった問題点は解消されるものの、水溶性モノマーであるポリアミンやアミノアルコールといったアミン化合物が、反応終了後のマイクロカプセル分散液中に残留し、このものに起因する異臭や着色を与えるという問題点が新たに発生していた。これらの問題は、マイクロカプセル分散液を織布、不織布等のシートに塗布、含浸させて日常生活環境衣服の一部として使おうとする場合に、とりわけ大きな欠点となる。

0006

アミン化合物を水溶性モノマーとして用いる界面重合法におけるこのような問題への対処法として、未反応のアミン化合物を、アミノ基と反応して共有結合を形成する適当なブロック化剤と反応させる方法や、酸性化合物と塩を形成させる方法が知られている。例えば、イソシアネートエマルションと反応させる方法(特許文献5参照)、エポキシ化合物アルデヒド化合物酸無水物等の化合物や酸性化合物を用いる方法(特許文献6参照)、モノイソシアネート酸塩化物クロロホルメートと反応させる方法(特許文献7参照)等を挙げることができる。これらの方法においては、ブロック化剤が必ずしも異臭や着色に有効でない場合があり、またブロック化剤自体が、新たな異臭や着色、過剰の酸発生といった問題を引き起こすことがあった。
特開2001−200247号公報
特開2001−279582号公報
特開2001−248987号公報
特開2004−269574号公報
特許第2706219号公報
特開平11−343332号公報
特表2004−533928号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の課題は、マイクロカプセル分散液中の未反応アミン化合物に起因する、不快な着色や臭気の発生のないマイクロカプセル分散液を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明の課題は、アミン化合物を水溶性モノマーとして用いる界面重合法により形成した壁膜からなるマイクロカプセル分散液の製造において、未反応のアミン化合物を酸化剤と反応させる工程を含む製造方法により達成される。

発明の効果

0009

本発明によれば、製造時に用いたアミン化合物が残留することに起因する異臭や着色といった不快な問題のないマイクロカプセル分散液が得られる。

発明を実施するための最良の形態

0010

本発明におけるマイクロカプセル分散液は、内包物と油溶性モノマーを水に分散させ、次いで水溶性モノマーを添加して反応させる界面重合法により容易に製造される。内包物としては種々のものが知られている。その具体例としては、医薬、農薬、肥料、調味料、洗剤、香料、接着剤、染料、蓄熱材等を挙げることができる。蓄熱材に関してより詳しく述べるならば、物理的、化学的に安定であり、融解熱量が約100J/g以上のものが好ましく、とりわけ、n−ペンタデカンn−オクタデカン高融点パラフィンワックス等の脂肪族炭化水素パラキシレンナフタレン等の芳香族炭化水素ステアリン酸等の脂肪酸類ミリスチルアルコール等の高級アルコール類等が好ましく用いられる。

0011

油溶性モノマーとしては具体的には、トリメチレンイソシアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネートブチレン−1,2−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートフェニレンジイソシアネート 、ナフタレンジイソシアネート、4,4′,4″−トリフェニルメタントリイソシアネートトルエン−2,4,6−トリイソシアネート等のポリイソシアネート、テレフタル酸クロリドイソフタル酸クロリドフタル酸クロリドコハク酸クロリドグルタル酸クロリド、アジピン酸クロリドセバシン酸クロリド、トリメリット酸クロリド、トリメシン酸クロリド等のポリカルボン酸ハライド等を挙げることができる。

0012

水溶性モノマーとして用いるアミン化合物としてはヒドラジンエチレンジアミンジエチレントリアミントリエチレンテトラミンテトラエチレンペンタミントリレンジアミンジフェニルメタンジアミン等のポリアミン、モノエタノールアミンジエタノールアミントリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−メチル−N−(3−アミノプロピル)−エタノールアミン等のアミノアルコールを挙げることができる。これらのアミン化合物と油溶性モノマーの組み合わせにおいては、カプセルの壁膜が緻密な構造を取り隔離能に優れるという点からポリイソシアネートとの組み合わせが好ましく、さらに耐熱性に優れるという点から、特にポリアミンとポリイソシアネートの組み合わせが好ましい。

0013

本発明のマイクロカプセル分散液の製造方法においては、内包物と油溶性モノマーを水に分散させる。その際には乳化剤もしくは分散剤が用いられる。乳化剤もしくは分散剤としては公知のアニオン界面活性剤ノニオン界面活性剤カチオン界面活性剤両性界面活性剤および保護コロイド剤を挙げることができる。該乳化剤の水中における濃度は0.1〜20質量%が好ましい。

0014

アニオン界面活性剤としては、脂肪酸塩型、硫酸塩型スルホン酸型、リン酸エステル型等を挙げることができる。ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレン型多価アルコール型等を挙げることができる。カチオン界面活性剤としては、四級アンモニウム塩型、アルキルピリジニウム型等を挙げることができる。両性界面活性剤としては、アミノ酸型、ベタイン型等を挙げることができる。保護コロイド剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロースポリビニルピロリドンポリビニルアルコールポリアクリル酸塩ポリスチレンスルホン酸塩ナフタレンスルホン酸塩縮合物ビニル系高分子ゼラチン天然ガム類等を挙げることができる。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。

0015

内包物と油溶性モノマーを水に分散させる際に、得られるマイクロカプセルを着色するための染料や顔料を添加してもよく、マイクロカプセルの壁膜改質のため、難燃剤分解防止剤酸化防止剤紫外線吸収剤光安定剤等を添加してもよい。特に内包物が蓄熱材である蓄熱カプセルの場合には、過冷却防止や熱的性質改善のため、無機粉末粘土鉱物質粉末金属粉末、高融点有機化合物等を添加してもよい。

0016

反応温度カプセル化温度)は、通常0〜95℃、好ましくは、30〜80℃である。また、反応時間は、通常、30分〜30時間であり、実用的には6時間以内が好ましい。

0017

かくして得られたマイクロカプセル分散液には、必要に応じ防腐剤、各種劣化防止剤増粘剤着色剤分散補助剤比重調節剤湿潤剤滑剤、接着剤等を添加することができる。

0018

本発明は、アミン化合物を水溶性モノマーとして用いる界面重合法により形成した壁膜からなる、マイクロカプセル分散液の製造方法において、未反応のアミン化合物を酸化剤と反応させて除去することを特徴とする。

0019

アミン化合物と反応させる酸化剤は、異臭や着色等を十分に抑制する性質を持つことは当然であるが、マイクロカプセル自体に対して劣化を引き起こすようなものであってはならない。酸化剤の具体例としては、セリウムマンガン、鉄等の金属の高酸化体次亜塩素酸ナトリウム臭素酸カリウム等のハロゲン元素オキソ酸過炭酸ナトリウム過硫酸ナトリウム等の無機過酸化物メタクロロ過安息香酸過酢酸t−ブチルヒドロペルオキシド等の有機過酸化物過酸化水素等を挙げることができ、これらの組み合わせも用いることができる。中でも無機過酸化物、有機過酸化物、過酸化水素が好ましい。

0020

酸化剤を用いる処理が完了した後は、余剰の酸化剤がタンク容器に悪影響を及ぼすことを避けるために、アスコルビン酸等の還元剤を用いて中和処理を施すことが好ましい。

0021

酸化剤の添加量は、未反応のアミン化合物量をガスクロマトグラフ等により定量し、その2〜50倍モル当量、好ましくは5〜10倍モル当量使用する。この量を下回ると除去の効果が十分発現せず、上回って大量に使用するとマイクロカプセル本来の機能の低減を招く。処理温度は10〜80℃、好ましくは20〜60℃の範囲である。この範囲を下回ると除去の効果が十分発現せず、上回るとマイクロカプセルへのダメージが生ずる。処理時間は30分〜10時間、好ましくは1〜5時間である。この範囲を下回ると除去の効果が十分発現せず、上回るとマイクロカプセルへのダメージが生ずる。処理を行う際のpHは、迅速な処理速度を得るために9以上のアルカリ側に設定することが好ましい。

0022

本発明により得られるマイクロカプセル分散液は織布、不織布等のシートに塗布、含浸させる以外に、スプレードライヤー等により固化乾燥して粉体として取り扱うこと、さらにその粉体を公知のバインダーとともに塗料ペレットの形態に加工して取り扱うことができる。

0023

以下に本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものでない。なお、実施例中の部数百分率質量基準である。

0024

n−オクタデカン45部とイソホロンジイソシアネート10部を室温で混合した液を、乳化機激しく攪拌したポリスチレンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液100部に添加し、粒子径が2.6μmになるまで乳化を行った。この乳化液に、ジエチレントリアミンの20%水溶液を8部添加し、70℃で3時間攪拌してカプセル化を行った。得られた蓄熱材マイクロカプセル分散液の5部について、遠心分離により上澄み液を取り出し、トリエチレンテトラミンを内部標準にしてガスクロマトグラフ法により残留するジエチレントリアミン量を求めたところ、蓄熱材マイクロカプセル分散液の質量に対して、0.3%が残留していることが分かった。またこの蓄熱材マイクロカプセル分散液を嗅ぐと異臭が感じられた。ここで得られた蓄熱材マイクロカプセル分散液の100部に対して、20℃にて30%過酸化水素1.1部を加え、1時間攪拌した。得られた蓄熱材マイクロカプセル分散液からは、ガスクロマトグラフ法ではもはやジエチレントリアミンは検出されず、臭気についても処理前の分散液から感じられた異臭が消失して無臭となっていた。この分散液を風乾し、残留固形物DSC示差走査熱分析)測定を行ったところ、処理前の融解潜熱170J/gに対して169J/gという値が観測され、マイクロカプセルへのダメージがなくその機能が維持されていることがわかった。

0025

30%過酸化水素1.1部の替わりに、1.5部の過硫酸ナトリウムを用いる以外は実施例1と同様に処理した。得られた蓄熱材マイクロカプセル分散液からは、ジエチレントリアミンは検出されず、臭気についても異臭が消失して無臭となっていた。分散液を風乾した後の残留固形物からは、DSC測定により167J/gという値が観測され、マイクロカプセルへのダメージがなくその機能が維持されていることがわかった。

0026

30%過酸化水素1.1部の替わりに、1.2部の70%t−ブチルヒドロペルオキシドを用い、処理時間を2時間に変更する以外は実施例1と同様に処理した。得られた蓄熱材マイクロカプセル分散液からは、ジエチレントリアミンは検出されず、臭気についても異臭が消失して無臭となっていた。分散液を風乾した後の残留固形物からは、DSC測定により169J/gという値が観測され、マイクロカプセルへのダメージがなくその機能が維持されていることがわかった。

0027

30%過酸化水素1.1部の替わりに、3.1部の12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いる以外は実施例1と同様に処理した。得られた蓄熱材マイクロカプセル分散液からは、ジエチレントリアミンは検出されず、臭気についても異臭が消失していた。分散液を風乾した後の残留固形物からは、DSC測定により165J/gという値が観測され、マイクロカプセルへのダメージがなくその機能が維持されていることがわかった。

0028

n−オクタデカン45部の替わりにシス−ジャスモン20部を用いる以外は実施例1と同様に操作した。30%過酸化水素を加える前のマイクロカプセル分散液からは異臭があったが、過酸化水素処理後には異臭は消え、かすかなジャスモン臭のみが残った。得られたマイクロカプセル分散液を紙に含浸させ、乾燥後に指で強くこすることによりジャスモン臭が発生することが確認できた。

0029

イソホロンジイソシアネート10部の替わりにイソフタル酸クロリド20部、ジエチレントリアミン20%水溶液8部の替わりにヘキサメチレンジアミン15部、蓄熱材マイクロカプセル分散液の100部に対して加える30%過酸化水素を5部とする以外は、実施例1と同様に操作した。得られた蓄熱材マイクロカプセル分散液からは、ヘキサメチレンジアミンは検出されず、臭気についても異臭が消失して無臭となっていた。分散液を風乾した後の残留固形物からは、DSC測定により125J/gという、処理前の融解潜熱と同等値が観測され、マイクロカプセルへのダメージがなくその機能が維持されていることがわかった。

0030

(比較例1)
30%過酸化水素1.1部の替わりに、フェニルイソシアネート1.2部を用いる以外は実施例1と同様に処理した。得られた蓄熱材マイクロカプセル分散液からは、ジエチレントリアミン0.1%が検出され、臭気についてはむしろ、実施例1における過酸化水素処理前のマイクロカプセル分散液以上の強い異臭が感じられた。さらにこの分散液を風乾すると、実施例1〜5では見られなかった黄着色が認められた。

0031

(比較例2)
30%過酸化水素1.1部の替わりに、ブチルグリシジルエーテル1.3部を用いる以外は実施例1と同様に処理した。得られた蓄熱材マイクロカプセル分散液からジエチレントリアミンは検出されなかったものの、依然として異臭が感じられた。

0032

本発明によれば、不快な着色や臭気の発生のないマイクロカプセル分散液が得られる。これらを紙、織布、不織布、プラスチック等のシート体に塗布或いは含浸させることにより、所望の機能を有するシート体を得ることができる。

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