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技術 吸収式ヒートポンプ

出願人 日立アプライアンス株式会社
発明者 川村浩伸西口章藤居達郎内田修一郎坂野義孝
出願日 2006年10月25日 (13年8ヶ月経過) 出願番号 2006-289416
公開日 2008年5月8日 (12年1ヶ月経過) 公開番号 2008-106983
状態 特許登録済
技術分野 収着式冷凍機械 その他の冷凍機械
主要キーワード 液面スイッチ 位置ヘッド 絶縁階級 溶液出口 液面検出器 溶液散布 フラッシュタンク内 熱源媒体
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

吸収器11と再生器1との圧力差が無い起動時から、吸収器11と再生器1へ流入する溶液量を確保して、起動から定常運転までの立ち上り時間を短縮できる吸収式ヒートポンプを提供する。

解決手段

第二溶液循環ポンプ23を、吸収器11からの希溶液が溶液熱交換器22で再生器1からの濃溶液と熱交換した後の希溶液が流入するように配置し、吸収器11と再生器1との圧力差により第二溶液循環ポンプ23の回転数を制御する。

概要

背景

一般に、蒸発器再生器熱源媒体を供給し、吸収器より熱源温度以上の温度の被加熱源媒体取出すこの種の吸収式ヒートポンプは、定常運転時には蒸発器と吸収器の圧力が高く再生器と凝縮器の圧力が低くなることから、吸収器と再生器との圧力差で吸収器から再生器へ溶液循環させている。しかし、起動時には吸収器と再生器との圧力差がないため、吸収器から再生器へ溶液を循環させるための手段が必要となる。例えば特許文献1では、吸収器を再生器より高い位置に設置することで位置ヘッドにより吸収器から再生器へ溶液を循環させている。また、特許文献2では、特許文献1と同様に吸収器を再生器より高い位置に配置するとともに、起動時に吸収器からの溶液が溶液熱交換器バイパスして再生器に循環できるようにし、再生器から吸収器へ溶液を循環するための溶液循環ポンプから吐出された溶液の一部を、バイパス管を通って再生器に再循環させるようにしている。

特許文献1の場合、起動時は吸収器と再生器との位置ヘッドのみによる溶液循環となるので溶液循環量が少なく、再生器での溶液の濃縮に時間がかかるため、凝縮器から蒸発器へ冷媒を導き蒸発器で散布できるまで時間がかかってしまう。また、吸収器の溶液を位置ヘッドで溶液が再生器まで循環できる高さ位置にする必要があるので、背が高く、機器配置に自由度が少ない吸収式ヒートポンプとなってしまう。また、この種の吸収式ヒートポンプは、吸収器では一般に散布密度を高くした方の性能が向上する。また、定常運転時の溶液循環量は、吸収器と再生器との圧力差で、吸収器から再生器に流入した溶液量と同等の溶液量が再生器から吸収器に流入するように制御されるので、吸収器での散布密度に限界がある。つまり、特許文献1の構成では、吸収器の性能が十分に発揮できる散布密度にできない可能性がある。

特許文献2の場合、起動時は再生器から吸収器へ循環する溶液の一部を再生器へ再循環させているので、吸収器での散布量が減少する。つまり、蒸発器で冷媒の散布が開始されるまでの間は、吸収器から取出す被加熱源媒体は吸収器に散布される溶液に昇温されることになるが、吸収器の散布量が減少しているため吸収器から取出す被加熱源媒体の昇温が十分に行われない。また、蒸発器や吸収器で検出する温度が設定値になるまでは、再生器からの溶液の全量が溶液熱交換器を通って吸収器に散布されないとともに、吸収器からの溶液の全量が溶液熱交換器を通って再生器に導かれないので、溶液熱交換器での熱回収が不十分となり、吸収器から取出す被加熱源媒体の加熱源となる溶液の昇温に時間を要することになる。また、特許文献1と同様に吸収器を再生器より高い位置に配置する構成としているので、背が高くなってしまう。

また、この種の吸収式ヒートポンプと異なり、蒸発器から冷温水を取出す特許文献3の吸収冷温水機では、吸収器から高温再生器へ溶液を循環するための溶液循環ポンプを、吸収器の出口部である吸収器と低温熱交換器との間に設けている。具体的には吸収器の出口部と同等の温度の溶液が、溶液循環ポンプに流入する構成となっている。特許文献3の吸収冷温水機の場合、冷房運転では蒸発器から約7〜10℃の冷水取出し、暖房運転では蒸発器から約50〜60℃の温水を取出すように運転される。このとき、吸収器の出口部での溶液温度は、冷房運転で約40〜45℃、暖房運転で約80〜90℃となる。つまり、特許文献3の構成では、吸収器出口部にある溶液循環ポンプへ流入する溶液温度が最も高くなるのは、暖房運転のときで約80〜90℃になる。一方、本発明で対象とするこの種の吸収式ヒートポンプでは、例えば、吸収器から130℃程度の被加熱源媒体を取出す場合には、吸収器出口部での溶液温度が約125℃程度となり、特許文献3の吸収式冷温水機での暖房運転時の吸収器出口部の溶液温度に対してかなりの高温となる。

特開昭58−69372号公報(第4頁、第2図)
特開昭60−200062号公報(第5頁、図)
特開平10−170091号公報(第6頁、図1)

概要

吸収器11と再生器1との圧力差が無い起動時から、吸収器11と再生器1へ流入する溶液量を確保して、起動から定常運転までの立ち上り時間を短縮できる吸収式ヒートポンプを提供する。 第二溶液循環ポンプ23を、吸収器11からの希溶液が溶液熱交換器22で再生器1からの濃溶液と熱交換した後の希溶液が流入するように配置し、吸収器11と再生器1との圧力差により第二溶液循環ポンプ23の回転数を制御する。

目的

本発明は上記問題を解決するために成されるもので、本発明の目的は、起動時から吸収器と再生器との圧力差に依存することなく、吸収器から再生器への溶液循環量を確保して、吸収器に散布する溶液温度の昇温を素早く行うことで、起動から定常運転までの立ち上りを早くすると共に、機器配置の自由度が確保できる吸収式ヒートポンプを提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
6件

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請求項1

再生器凝縮器蒸発器吸収器溶液熱交換器冷媒散布ポンプ冷媒循環ポンプ、再生器から吸収器へ溶液循環させるための第一溶液循環ポンプ溶液配管及び冷媒配管で接続して溶液・冷媒循環回路を構成し、再生器と蒸発器には熱源媒体投入し、凝縮器には冷却水通水して、吸収器から熱源温度以上の被加熱源媒体取出す吸収式ヒートポンプにおいて、吸収器から再生器へ濃度の薄い希溶液を循環させるための第二溶液循環ポンプを設け、この第二溶液循環ポンプは、溶液熱交換器と再生器との間に配置したことを特徴とする吸収式ヒートポンプ。

請求項2

前記再生器と前記凝縮器の一方に設けた器内の圧力を検出するための第一圧力センサと、前記吸収器と前記蒸発器の一方に設けた器内の圧力を検出するための第二圧力センサとの圧力差により、前記第二溶液循環ポンプの回転数を制御する制御装置を設け、前記制御装置は圧力差が大きくなると前記第二溶液循環ポンプの回転数を下げ、圧力差が小さくなると前記第二溶液循環ポンプの回転数を上げるように制御することを特徴とする請求項1に記載の吸収式ヒートポンプ。

請求項3

前記再生器と前記凝縮器の一方に設けた器内の圧力を検出するための第一圧力センサと、前記吸収器と前記蒸発器の一方に設けた器内の圧力を検出するための第二圧力センサとの圧力差により、前記第一溶液循環ポンプの回転数を制御する制御装置を設け、前記制御装置は圧力差が大きくなると前記第一溶液循環ポンプの回転数を下げ、圧力差が小さくなると前記第一溶液循環ポンプの回転数を上げるように制御したことを特徴とする請求項1〜2に記載の吸収式ヒートポンプ。

請求項4

再生器,凝縮器,蒸発器,吸収器,溶液熱交換器,冷媒散布ポンプ,冷媒循環ポンプを備え、前記再生器から前記吸収器へ溶液を循環させるための前記第一溶液循環ポンプを溶液配管及び冷媒配管で接続して溶液・冷媒循環回路を構成し、前記再生器と前記蒸発器には熱源媒体を投入し、前傾凝縮器には冷却水を通水して、前記吸収器から熱源温度以上の被加熱源媒体を取出す吸収式ヒートポンプにおいて、前記吸収器から取出す被加熱源媒体の温度を検出する温度センサを設け、温度センサにより検出される温度が予め設定される設定値を超えた場合には、前記蒸発器へ冷媒を散布する前記冷媒散布ポンプの回転数を下げるように制御する制御装置を設けたことを特徴とする吸収式ヒートポンプ。

請求項5

再生器,凝縮器,蒸発器,吸収器,溶液熱交換器,冷媒散布ポンプ,冷媒循環ポンプを備え、前記再生器から前記吸収器へ溶液を循環させるための前記第一溶液循環ポンプを溶液配管及び冷媒配管で接続して溶液・冷媒循環回路を構成し、前記再生器と前記蒸発器には熱源媒体を投入し、前傾凝縮器には冷却水を通水して、前記吸収器から熱源温度以上の被加熱源媒体を取出す吸収式ヒートポンプにおいて、前記吸収器には、被加熱源媒体が循環するフラッシュタンク温水ポンプ配管で接続され、フラッシュタンクにはフラッシュタンク内の圧力を検出するための第三圧力センサを設け、前記再生器と前記蒸発器に熱源媒体を循環する配管の流出側に三方弁を設けるとともに三方弁の一方は流入側に配管で接続し、第三圧力センサで検出される圧力が予め設定される設定値を超えた場合には、前記再生器と前記蒸発器へ投入する熱源媒体の流量を減少するように三方弁の開度を調整し、予め設定される設定値より低くなった場合には、前記再生器と前記蒸発器へ投入する熱源媒体の流量を増加するように三方弁の開度を調整する制御装置を設けたことを特徴とする吸収式ヒートポンプ。

請求項6

再生器,凝縮器,蒸発器,吸収器,溶液熱交換器,冷媒散布ポンプ,冷媒循環ポンプを備え、前記再生器から前記吸収器へ溶液を循環させるための前記第一溶液循環ポンプを溶液配管及び冷媒配管で接続して溶液・冷媒循環回路を構成し、前記再生器と前記蒸発器には熱源媒体を投入し、前傾凝縮器には冷却水を通水して、前記吸収器から熱源温度以上の被加熱源媒体を取出す吸収式ヒートポンプにおいて、前記吸収器には、被加熱源媒体が循環させるための温水ポンプが配管で接続されるとともに、前記吸収器から取出す被加熱源媒体の温度を検出する温度センサを設け、温度センサにより検出される温度が予め設定される設定値を超えた場合には温水ポンプの回転数を下げ、設定値より低くなった場合には温水ポンプの回転数を上げるように制御する制御装置を設けたことを特徴とする吸収式ヒートポンプ。

技術分野

0001

本発明は、熱源温度より高温媒体取出す吸収式ヒートポンプ係り、特に、溶液循環構成に関する。

背景技術

0002

一般に、蒸発器再生器熱源媒体を供給し、吸収器より熱源温度以上の温度の被加熱源媒体を取出すこの種の吸収式ヒートポンプは、定常運転時には蒸発器と吸収器の圧力が高く再生器と凝縮器の圧力が低くなることから、吸収器と再生器との圧力差で吸収器から再生器へ溶液を循環させている。しかし、起動時には吸収器と再生器との圧力差がないため、吸収器から再生器へ溶液を循環させるための手段が必要となる。例えば特許文献1では、吸収器を再生器より高い位置に設置することで位置ヘッドにより吸収器から再生器へ溶液を循環させている。また、特許文献2では、特許文献1と同様に吸収器を再生器より高い位置に配置するとともに、起動時に吸収器からの溶液が溶液熱交換器バイパスして再生器に循環できるようにし、再生器から吸収器へ溶液を循環するための溶液循環ポンプから吐出された溶液の一部を、バイパス管を通って再生器に再循環させるようにしている。

0003

特許文献1の場合、起動時は吸収器と再生器との位置ヘッドのみによる溶液循環となるので溶液循環量が少なく、再生器での溶液の濃縮に時間がかかるため、凝縮器から蒸発器へ冷媒を導き蒸発器で散布できるまで時間がかかってしまう。また、吸収器の溶液を位置ヘッドで溶液が再生器まで循環できる高さ位置にする必要があるので、背が高く、機器配置に自由度が少ない吸収式ヒートポンプとなってしまう。また、この種の吸収式ヒートポンプは、吸収器では一般に散布密度を高くした方の性能が向上する。また、定常運転時の溶液循環量は、吸収器と再生器との圧力差で、吸収器から再生器に流入した溶液量と同等の溶液量が再生器から吸収器に流入するように制御されるので、吸収器での散布密度に限界がある。つまり、特許文献1の構成では、吸収器の性能が十分に発揮できる散布密度にできない可能性がある。

0004

特許文献2の場合、起動時は再生器から吸収器へ循環する溶液の一部を再生器へ再循環させているので、吸収器での散布量が減少する。つまり、蒸発器で冷媒の散布が開始されるまでの間は、吸収器から取出す被加熱源媒体は吸収器に散布される溶液に昇温されることになるが、吸収器の散布量が減少しているため吸収器から取出す被加熱源媒体の昇温が十分に行われない。また、蒸発器や吸収器で検出する温度が設定値になるまでは、再生器からの溶液の全量が溶液熱交換器を通って吸収器に散布されないとともに、吸収器からの溶液の全量が溶液熱交換器を通って再生器に導かれないので、溶液熱交換器での熱回収が不十分となり、吸収器から取出す被加熱源媒体の加熱源となる溶液の昇温に時間を要することになる。また、特許文献1と同様に吸収器を再生器より高い位置に配置する構成としているので、背が高くなってしまう。

0005

また、この種の吸収式ヒートポンプと異なり、蒸発器から冷温水を取出す特許文献3の吸収冷温水機では、吸収器から高温再生器へ溶液を循環するための溶液循環ポンプを、吸収器の出口部である吸収器と低温熱交換器との間に設けている。具体的には吸収器の出口部と同等の温度の溶液が、溶液循環ポンプに流入する構成となっている。特許文献3の吸収冷温水機の場合、冷房運転では蒸発器から約7〜10℃の冷水取出し、暖房運転では蒸発器から約50〜60℃の温水を取出すように運転される。このとき、吸収器の出口部での溶液温度は、冷房運転で約40〜45℃、暖房運転で約80〜90℃となる。つまり、特許文献3の構成では、吸収器出口部にある溶液循環ポンプへ流入する溶液温度が最も高くなるのは、暖房運転のときで約80〜90℃になる。一方、本発明で対象とするこの種の吸収式ヒートポンプでは、例えば、吸収器から130℃程度の被加熱源媒体を取出す場合には、吸収器出口部での溶液温度が約125℃程度となり、特許文献3の吸収式冷温水機での暖房運転時の吸収器出口部の溶液温度に対してかなりの高温となる。

0006

特開昭58−69372号公報(第4頁、第2図)
特開昭60−200062号公報(第5頁、図)
特開平10−170091号公報(第6頁、図1

発明が解決しようとする課題

0007

上記従来技術では、起動から定常運転時での吸収器と再生器との圧力差になるまでの間において、吸収器から再生器への溶液循環量と再生器から吸収器への溶液循環量が、定常運転時よりも少ない状態で運転されるので、溶液熱交換器で回収できる熱量が少なくなり、吸収器へ散布する溶液の昇温に時間がかかってしまう。これにより、起動から定常運転までの立ち上りも時間がかかってしまう。また、吸収器と再生器を上下に配置する必要があるので、背が高く機器配置に自由度が少ない。

0008

また、この種の吸収式ヒートポンプにおける性能向上の方法として、吸収器の散布密度の増加が挙げられる。その手段としては、溶液循環量の増加、吸収器における溶液の再循環、あるいは吸収器の長手方向の管群断面を縦長構成にする方法がある。特許文献1および特許文献2の構成によれば、吸収器と再生器との圧力差、および吸収器と再生器との高低差のみで流れる吸収器から再生器への溶液循環量によって再生器から吸収器への溶液循環量が決まる。このうち、吸収器と再生器との圧力差はヒートポンプサイクル動作条件から決まるため、溶液循環量を増加させようとすると、特許文献1や特許文献2では吸収器の位置を高くする必要が生じて機器全体が大型化してしまう。溶液の再循環については新たに再循環用ポンプおよび配管を追加する必要が生じて装置が複雑化する。さらに、吸収器の管群を縦長とする方法も機器の大型化を招く。従ってこれらの構成では、現実的な機器寸法のもとで散布密度を増加させて吸収器の性能向上を図ることは難しい。

0009

また、この種の吸収式ヒートポンプでは、吸収器出口での溶液温度が約125℃程度なることから、例えば、特許文献3の吸収冷温水機に搭載されている実績のある溶液循環ポンプでは許容温度を超えるため、対応できない。もし、溶液循環ポンプを125℃程度の高温となる溶液に対応しようとするとモータ絶縁階級シール材等の仕様を見直す必要があり、コスト増加の要因になるとともに高温であることから耐久性に問題が残る。

0010

なお、この種の吸収式ヒートポンプでは、高温・高圧の被加熱源媒体を取出して工業的に用いられることが多く、被加熱源媒体の温度や圧力の過度の上昇に対する安全性の確保が必要であるが、上記従来技術でこの点に配慮したものは見当たらない。

0011

本発明は上記問題を解決するために成されるもので、本発明の目的は、起動時から吸収器と再生器との圧力差に依存することなく、吸収器から再生器への溶液循環量を確保して、吸収器に散布する溶液温度の昇温を素早く行うことで、起動から定常運転までの立ち上りを早くすると共に、機器配置の自由度が確保できる吸収式ヒートポンプを提供することである。

0012

さらには、溶液循環ポンプへ流入する溶液温度を、特許文献3の暖房運転時での吸収器出口の溶液温度並みにすることができる吸収式ヒートポンプを提供することである。

0013

さらには、吸収器から取出す被加熱源媒体が過度に温度や圧力が上昇することがないように、十分な安全性を確保できる吸収式ヒートポンプを提供することである。

課題を解決するための手段

0014

上記の目的を達成するために本発明においては、再生器,凝縮器,蒸発器,吸収器,溶液熱交換器,冷媒散布ポンプ、冷媒循環ポンプ、再生器から吸収器へ溶液を循環させるための第一溶液循環ポンプを溶液配管及び冷媒配管で接続して溶液・冷媒循環回路を構成し、再生器と蒸発器には熱源媒体を投入し、凝縮器には冷却水通水して、吸収器から熱源温度以上の被加熱源媒体を取出す吸収式ヒートポンプにおいて、第二溶液循環ポンプを、前記吸収器から濃度の薄い希溶液が溶液熱交換器で再生器から吸収器へ循環する濃度の濃い濃溶液と熱交換した後の希溶液が流入するように配置した構成としている。

0015

また、再生器と凝縮器の一方に設けた器内の圧力を検出するための第一圧力センサと、吸収器と蒸発器の一方に設けた器内を検出するための第二圧力センサとの圧力差により、第二溶液循環ポンプの回転数を制御することができる制御装置を設けた構成とし、制御装置は圧力差が大きくなると第二溶液循環ポンプの回転数を下げ、圧力差が小さくなると第二溶液循環ポンプの回転数を上げるように制御している。

0016

また、制御装置は第一圧力センサと、第二圧力センサとの圧力差が大きくなると第一溶液循環ポンプの回転数を上げ、圧力差が小さくなると前記第一溶液循環ポンプの回転数を下げるように制御している。

発明の効果

0017

本発明によれば、起動時に蒸発器で散布できる冷媒が作られる間も、第二溶液循環ポンプにより、吸収器と再生器との圧力差に依存することなく起動時から吸収器と再生器への溶液循環量を任意に設定することができるので、吸収器へ散布する溶液の昇温を十分に行うことができ、起動から定常運転までの立ち上りを早く行うことができる。

0018

さらに、吸収器と再生器との圧力差に依存することなく吸収器から再生器へ溶液を循環できるので、吸収器と再生器を上下に配置することなく構成することができ、機器配置の自由度を増すことができる。

0019

さらに、第二溶液循環ポンプを溶液熱交換器で熱交換した後の溶液を循環するように配置したので、吸収式冷温水機と同じ仕様の溶液循環ポンプを使用することができ、仕様変更による耐久性の低下やコスト増加を無くすることができる。

0020

さらに、第一溶液循環ポンプと第二溶液循環ポンプを吸収器と再生器との圧力差により、それぞれの回転数を適正に制御するようにしたので、特に圧力差が変動する起動時と停止時の消費電力を削減できる吸収式ヒートポンプを提供することができる。

0021

さらに、吸収器から取出す被加熱源媒体の温度が設定値を超えた場合には、蒸発器の冷媒散布ポンプの回転数を下げるようにしたので、蒸発器で発生する冷媒蒸気量を減少させて、吸収器における冷媒蒸気の吸収による吸熱量を減少させ、被加熱源媒体の温度を下げるように運転することができるので、異常な温度・圧力の上昇を防止することができ十分な安全性を確保できる吸収式ヒートポンプを提供できる。

発明を実施するための最良の形態

0022

先ず、本発明を実施するための最良の実施例1について説明する。

0023

図1に本発明の実施の形態を示す。図1中の破線は後述する各要素と制御装置48を接続する信号線を示す。本実施例の装置においては、冷媒には水,溶液(吸収剤)には臭化リチウム水溶液が用いられている。

0024

先ず本発明の吸収式ヒートポンプの構成と定常運転時の冷媒と溶液側の動作について説明する。再生器1では、吸収器11から配管25により第二溶液循環ポンプ23を介して濃度の薄い希溶液が散布装置3に導かれ、熱交換部2に散布される。散布された希溶液は、熱交換部2で熱源媒体により加熱濃縮されて、冷媒蒸気と濃度が濃い濃溶液となり、濃溶液は再生器1の下部に一旦溜められる。濃溶液から分離した冷媒蒸気は、濃溶液のミストアップを防止するためのバッフル10を介して凝縮器6に導かれる。凝縮器6に導かれた冷媒蒸気は、熱交換部7を流れる冷却水と熱交換して凝縮液化し、凝縮器6の下部に一旦溜められる。凝縮器6下部に溜められた冷媒は、冷媒循環ポンプ8により冷媒フロート弁9で流量調整され、配管26を通り蒸発器14に導かれる。このとき冷媒フロート弁9は液面が上昇すると開度が大きくなり、液面が低下すると開度が小さくなるように制御される。蒸発器14に導かれた冷媒は、冷媒散布ポンプ17で配管20を通り散布装置15に導かれ、散布装置15から熱交換部16に冷媒が散布される。散布された冷媒は、熱交換部16内を流れる熱源媒体と熱交換して蒸発し冷媒蒸気となり、ミストアップを防止するためのエリミネータ21を通り吸収器11に導かれる。蒸発器14で蒸発できなかった冷媒は再度冷媒散布ポンプ17で配管20を通り散布装置15に導かれる。

0025

一方、再生器1下部に溜められた濃溶液は、第一溶液循環ポンプ4により溶液フロート弁5で流量調整され、溶液熱交換器22を通り吸収器11の散布装置12に導かれる。このとき溶液フロート弁5は液面が上昇すると開度が大きくなり、液面が低下すると開度が小さくなるように制御される。散布装置12に導かれた濃溶液は、熱交換部13に散布される。散布された濃溶液は、エリミネータ21から流入する冷媒蒸気を吸収し、このとき発生する吸収熱で熱交換部13内を流れる被加熱源媒体を加熱する。冷媒蒸気を吸収して薄くなった希溶液は、配管25で溶液熱交換器22を通り、そこで再生器1で濃縮された濃溶液と熱交換して第二溶液循環ポンプ23により再生器1の散布装置3に導かれる。以上のように冷媒及び溶液が動作する。

0026

また、再生器1には液面スイッチ(図示せず)が設置されている。この液面スイッチは制御装置48に接続してある。制御装置48は、第一溶液循環ポンプ4のキャビテーションを防止するため、液面スイッチが液面を感知しない場合は、第一溶液循環ポンプ4を運転しないように制御する。また、再生器1と同様に凝縮器6,吸収器11,蒸発器14にも液面スイッチ(図示せず)が設置され、それらは制御装置48に接続してある。そして、制御装置48はそれぞれが液面を感知しないと凝縮器6では冷媒循環ポンプ8を、吸収器11では第二溶液循環ポンプ23を、蒸発器14では冷媒散布ポンプ17を運転しないように制御する。

0027

また本実施例では、吸収器11には、器内の圧力を検出するための第二圧力センサ
(P2)44が、再生器1には器内の圧力を検出するための第一圧力センサ(P1)45が設置してある。それぞれの圧力センサの出力は制御装置48に接続してある。制御装置48は、第一圧力センサ(P1)45と第二圧力センサ(P2)44との圧力差を演算し、演算結果に基づいて第一溶液循環ポンプ4と第二溶液循環ポンプ23の回転数を制御する。なお、第一圧力センサ45は再生器1に設けることに限定されずに同一容器内に設けてある凝縮器6に設けても良い。同じく第二圧力センサ44は吸収器11に設けることに限定されず、同一容器内に収納されている蒸発器14に設けても良い。

0028

また、吸収器11には、吸収器11下部に溜められる溶液の液面を検出するための液面検出器27を設置してある。液面検出器27の信号線は制御装置48に接続されている。制御装置48は、液面検出器27が予め設定した液面高さより低下したことを検出すると、第一圧力センサ45と第二圧力センサ44との圧力差から決まる第二溶液循環ポンプ
23の回転数に対して、液面高さが設定値に回復されるまでは、第二溶液循環ポンプ23の回転数を徐々に下げて運転するように制御する。そして、液面高さが設定値を超えると、再び第一圧力センサ45と第二圧力センサ44との圧力差から決まる第二溶液循環ポンプ23の回転数で運転するように制御する。吸収器11の溶液出口部では、液面が低くなると溶液出口部で渦ができ冷媒蒸気を巻込み易くなるため、巻込んだ冷媒蒸気量分が吸収器11から取出す被加熱源媒体の加熱に寄与せず熱損失となってしまう。従って、吸収器11の液面検出器27は、吸収器11の溶液出口部において、蒸発器14からの冷媒蒸気の巻込みを防止するために、常に予め設定した液面高さ以上になるように制御するために設置するものである。

0029

次に、冷却水の動作について説明する。冷却塔(図示せず)と凝縮器6の熱交換部7との間を冷却水が循環するように配管43が接続されている。そして、熱交換部7へは冷却塔で温度調整された冷却水が供給される。

0030

次に、熱源媒体側と被加熱源媒体側の動作について説明する。熱源媒体は、吸収式ヒートポンプの駆動源として、工場等で発生する温水や蒸気等が配管37により供給される。配管37は、途中分岐しており、熱源媒体の一部は再生器1の熱交換部2に供給され、残りは蒸発器14の熱交換部16に供給される。供給された熱源媒体は、再生器1の熱交換部2では希溶液と熱交換し、蒸発器14の熱交換部16では冷媒と熱交換する。再生器1の熱交換部2を出た熱源媒体は流量調整弁40を通り、蒸発器14の熱交換部16を出て流量調整弁41を通った熱源媒体と合流し配管38で流出される。また、蒸発器14の熱交換部16から出た配管38には、三方弁39が設けてあり、この三方弁39により配管37から投入される熱源媒体がバイパスできるようになっている。三方弁39の信号線は制御装置48に接続している。

0031

一方、被加熱源媒体側は、気液分離手段であるフラッシュタンク30で蒸気と温水に分離される。ここで分離された蒸気は、減圧弁33で圧力調整され配管32で利用者側へ導かれる。一方、温水は、配管28で温水ポンプ31により吸収器11の熱交換部13に流入する。熱交換部13に流入した温水は、熱交換部13に散布される濃溶液が冷媒蒸気を吸収するときに発生する吸収熱で加熱され、配管29で再びフラッシュタンク30に流入する。フラッシュタンク30には、フラッシュタンク30内の圧力を検出するための第三圧力センサ(P3)47と、フラッシュタンク30の下部に溜まる温水の液面を検出するための液面検出器36が設置されている。第3の圧力センサP3と液面検出器36の信号線とは、制御装置48に接続されている。また、フラッシュタンク30と温水ポンプ31を接続する配管には、配管32で利用者側へ導かれた蒸気量分の温水を供給するための配管34が流量調整弁35を介して設置し、制御装置48に接続している。また、吸収器
11の熱交換部13とフラッシュタンク30とを接続する配管29には、熱交換部13で加熱された温水の温度を検出するための温度センサ(T)46が設置されている。この温度センサ46の信号線は、制御装置48に接続してある。

0032

ここで、第三圧力センサ47で検出されたフラッシュタンク30内の圧力が、予め設定された設定値を超えた場合には、制御装置48で三方弁39のバイパス側の開度を大きくする。これにより、配管37で供給される熱源媒体の一部を配管38にバイパスさせ、再生器1の熱交換部2と蒸発器14の熱交換部16に供給される熱源媒体の流量を減少させる。熱源媒体の流量を減少させることで、吸収器11の熱交換部13で被加熱源媒体への加熱量を減少させフラッシュタンク30内の圧力を下げるように制御する。逆に、第三圧力センサ47で検出されたフラッシュタンク30内の圧力が、予め設定された設定値より低下した場合には、制御装置48で三方弁39のバイパス側の開度を小さくする。これにより、配管37から配管38にバイパスする熱源媒体の量を減らす。熱源媒体の量を減らすことで、再生器1の熱交換部2と蒸発器14の熱交換部16に供給される熱源媒体の流量を増加させる。これにより、吸収器11の熱交換部13で被加熱源媒体への加熱量を増加させフラッシュタンク30内の圧力を上げるように制御する。

0033

また、温度センサ46で検出される吸収器11の熱交換部13で加熱された温水温度が、予め設定した第一の設定値を超えた温度となった場合に、制御装置48は温水ポンプ
31の回転数を上げて温水の循環量を増加させるように制御する。これにより、温度センサ46で検出される温度を下げることができる。温度センサ46で検出される温度が第一の設定値より低下した場合に、制御装置48は温水ポンプ31の回転数を下げて温水の循環量を減少させるように制御する。これにより、温度センサ46で検出される温度を上げることができる。

0034

次に、本発明に係る温度センサ46と制御装置48の関係について説明する。温度センサ46で検出される温度が予め設定される第二の設定値を超えた場合に、制御装置48は蒸発器14での冷媒発生量を抑えて吸収器11での吸熱量を減少させる。すなわち、制御装置48は温度センサ46で検出される温度が第二の設定値より低くなるまで冷媒散布ポンプ17の回転数を下げるように制御する。なお、温度センサ46で検出された温度に基づいて設定される温度は、温水ポンプ31の回転数を制御する第一の設定値より、冷媒散布ポンプ17の回転数を制御する第二の設定値の方を高く設定する。第一の設定値は、定常運転に配管32から取出したい蒸気温度が得られるように設定し、第二の設定値は異常な温度上昇を防止するために第一の設定値より高く設定する。このように、第三圧力センサ47の検出値で三方弁39を、温度センサ46の検出値で温水ポンプ31と冷媒散布ポンプ17の回転数を制御することで、利用者側の蒸気量や、熱源媒体の流入する温度や、冷却水の流入する温度が変化した場合でも、吸収式ヒートポンプを安定して運転することができる。

0035

また、液面検出器36で検出されるフラッシュタンク30内の液面高さは、配管32から利用者側へ導かれる蒸気量に関係なく略一定に保つように制御している。すなわち、制御装置48は、流量調整弁35の開度を制御することで、配管34に補給する温水量を調整する。

0036

定常運転時には、以上のように図1の本発明に係る吸収式ヒートポンプは動作し運転される。上記吸収式ヒートポンプの動作において、吸収器11から取出す被加熱媒体の温度は、吸収式ヒートポンプに供給できる熱源温度と冷却水の温度条件や、熱源媒体と冷却水の流量条件によって決まる。例えば、熱源媒体が90℃の温水で、冷却水が32℃であれば、温水と冷却水の流量条件にもよるが約130℃の蒸気を配管32から取出すことができる。

0037

次に、図1図2により本発明に係る起動から定常運転までの動作及び効果について説明する。本発明の吸収式ヒートポンプでは、第二溶液循環ポンプ23を吸収器11から再生器1へ接続する配管25の溶液熱交換器22と再生器1との間に設置している。第二溶液循環ポンプ23は、制御装置48により、第一圧力センサ45で検出される再生器1内の圧力と、第二圧力センサ44で検出される吸収器11内の圧力との圧力差から、第二溶液循環ポンプ23の回転数が決められる。例えば、図2実線で示すように制御される。

0038

図2に示すように、圧力差ΔPが無いときに第二溶液循環ポンプ23の回転数Sが最も高くなり、圧力差ΔPが大きくなるとともに第二溶液循環ポンプ23の回転数Sが下がるように制御される。また、第一溶液循環ポンプ4は、制御装置48により、第一圧力センサ45で検出される再生器1内の圧力と、第二圧力センサ44で検出される吸収器11内の圧力との圧力差から、第一溶液循環ポンプ4の回転数が決められる。例えば、図2の破線で示すように圧力差ΔPが無いときの第一溶液循環ポンプ4の回転数Sが最も低くなり、圧力差ΔPが大きくなると共に第一溶液循環ポンプ4の回転数Sが上がるように制御される。ここで、第一溶液循環ポンプ4の回転数Sは、吸収器11から再生器1への循環させた溶液量とほぼ同等の溶液量が、第一溶液循環ポンプで再生器1から吸収器11に循環されるように回転数Sが設定される。

0039

これにより、起動時には吸収器11と再生器1との圧力差ΔPが無くても、起動と同時に任意の溶液循環量を確保できる。つまり、起動と同時に再生器1と吸収器11で十分な量の溶液散布が可能となる。このため、起動から再生器1では熱源媒体と十分な量の希溶液との熱交換を行い、冷媒蒸気と濃溶液に分離することができる。また、凝縮器6で凝縮液化した冷媒を蒸発器14へ素早く導くことができるので、蒸発器14では起動からで冷媒が散布できるまでの時間を短縮することができる。すなわち、起動から定常運転までの立ち上りの短縮に寄与することができる。

0040

また、起動から蒸発器14に冷媒が散布されるまでの間も、再生器1では希溶液の温度が熱源媒体と熱交換して濃縮し上昇する。温度上昇した濃溶液は、吸収器11に散布されるので熱交換部13内を流れる被加熱源媒体を加熱することができる。さらには、吸収器11と再生器1との圧力差ΔPが起動から定常運転での圧力差ΔPになるまで、常に、吸収器11から溶液熱交換器22を経由して再生器1へ循環する希溶液量と、ほぼ同等の濃溶液量が溶液熱交換器22を経由して再生器1から吸収器11に循環させることができるので、効率良く熱回収が行うことができる。つまり、吸収器11で冷媒蒸気を吸収して高温になった希溶液を、溶液熱交換器22を介して吸収器11に散布する濃溶液の加熱に利用することができる。これにより、吸収器11に散布する濃溶液の昇温を素早く行うことができ、起動から定常運転までの立ち上りの短縮に寄与することができる。

0041

さらに、第二溶液循環ポンプ23を設置したことにより、吸収器11と再生器1との圧力差ΔPが無い起動時から溶液を循環できるので、吸収器11を再生器1より高い位置にする必要が無くなる。従って、本発明の吸収式ヒートポンプを設計する際には、機器配置の自由度が増すので吸収式ヒートポンプの小形化に寄与できるようになる。

0042

さらに、第一溶液循環ポンプ4と第二溶液循環ポンプ23を吸収器11と再生器1との圧力差ΔPから、制御装置48でそれぞれの回転数Sを図2に示すように適正に制御するようにしたので、特に圧力差が変動する起動時と停止時の消費電力を削減に寄与することができる。

0043

また、第二溶液循環ポンプ23は、溶液熱交換器22と再生器1との間に設置する構成としたので、吸収器11で冷媒蒸気を吸収して高温となった希溶液が、溶液熱交換器22で再生器1から吸収器11へ循環する低温の濃溶液と熱交換した後の希溶液を、第二溶液循環ポンプ23に流入させることができる。ここで、例えば、熱源媒体を90℃の排温水とし、冷却水を32℃とし、温水と冷却水の流量条件を調整して約130℃の蒸気を配管32から取出す場合には、吸収器11出口での溶液温度が約125℃となり、再生器1では溶液が90℃の排温水で加熱されるので、排温水流量にもよるが再生器1出口での濃溶液の温度が約83℃程度となる。このとき、溶液熱交換器22では入口温度が125℃の希溶液と83℃の濃溶液が熱交換することになる。ここで、溶液熱交換器22の吸収器
11から再生器1へ循環する側の温度効率を0.85 とすると、溶液熱交換器22の出口温度は89.3℃ となり、この温度で第二溶液循環ポンプ23に流入させることができる。つまり、一般的な蒸発器から冷温水を取出す吸収式冷温水機(図示せず)の、溶液循環ポンプへの流入温度が最も高くなる暖房運転時の約70〜90℃に対して、本発明に係る構成では、第二溶液循環ポンプ23への溶液の流入温度を一般的な吸収式冷温水機で使用される温度条件範囲とすることができる。これにより、本発明の吸収式ヒートポンプでは、第二溶液循環ポンプ23に一般的な吸収式冷温水機の溶液循環ポンプを使用することができる。もし、本発明の吸収式ヒートポンプで第二溶液循環ポンプ23を、一般的な吸収式冷温水機と同様に吸収器11と溶液熱交換器22との間に設置した場合には、第二溶液循環ポンプ23への溶液の流入温度が125℃となり、一般的な吸収式冷温水機で使用し、実績があり耐久性が確認されている溶液循環ポンプを使用することができないため、モータの絶縁階級やシール材の仕様変更が必要となりコストの増加になってしまう。

0044

なお、本発明の図1に示す吸収式ヒートポンプでは、第一溶液循環ポンプ4の吐出側に溶液フロート弁5を設けた構成としたが、溶液フロート弁5が無くてもサイクルは成り立つ。しかし、図1に示すように第一溶液循環ポンプ4の吐出側に溶液フロート弁5を設置すると、再生器1内の液面高さを直に検出し、液面高さが一定になるように液面高さに合わせて溶液フロート弁5開度が調整されるので、溶液フロート弁5を設置した方が再生器1内の液面高さをより確実に一定にできるので、これに合わせて吸収器11内の液面高さも一定にすることができる。

0045

また、図2では第一溶液循環ポンプ4と第二溶液循環ポンプ23が、吸収器11と再生器1との圧力差ΔPに対して、回転数Sがそれぞれ段階的に変化するようにしている。但し、圧力差ΔPが変化しても吸収器11と再生器1へ散布する溶液量が十分確保できれば、これに限定されるものではない。例えば、第一溶液循環ポンプ4と第二溶液循環ポンプ23の回転数Sは、圧力差ΔPに対して連続的に変化するように制御しても良く、段階的な変化と連続的な変化とを組み合わせて制御しても良い。

図面の簡単な説明

0046

本発明の実施の形態に係る吸収式ヒートポンプのサイクルフロを示す図である。
図1の第一溶液循環ポンプ4と第二溶液循環ポンプ23の制御方法示す図である。

符号の説明

0047

1再生器
2,7,13,16熱交換部
3,12,15散布装置
4 第一溶液循環ポンプ
5溶液フロート弁
6凝縮器
8冷媒循環ポンプ
9冷媒フロート弁
10バッフル
11吸収器
14蒸発器
17 冷媒散布ポンプ
18,20,24,25,26,28,29,32,34,37,38,43配管
19 冷媒ブロー弁
21エリミネータ
22溶液熱交換器
23 第二溶液循環ポンプ
27,36液面検出器
30フラッシュタンク
31温水ポンプ
33減圧弁
35,40,41流量調整弁
39三方弁
48 制御装置

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