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技術 室温硬化型熱伝導性シリコーンゴム組成物

出願人 信越化学工業株式会社
発明者 堀越淳木村恒雄
出願日 2006年10月18日 (14年1ヶ月経過) 出願番号 2006-283764
公開日 2008年5月1日 (12年6ヶ月経過) 公開番号 2008-101081
状態 特許登録済
技術分野 熱効果発生材料 高分子組成物
主要キーワード 熱伝達材料 金属製チューブ 炭酸マグネシウム粉末 放熱絶縁シート ステンレス粉末 本発明組成 発熱性部品 硬化触媒成分
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年5月1日)のものです。
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課題

従来の欠点を改良し、熱伝導性充填剤から発生する水素ガスを抑えることができ、保存性に優れており、硬化後は低硬度硬化物を与える室温硬化型熱伝導性シリコーンゴム組成物を提供する。

解決手段

(A)分子鎖両末端水酸基および/またはオルガノオキシ基封鎖されたジオルガノポリシロキサン、(B)パラジウム粉末以外の熱伝導性充填剤、(C)加水分解性基を2個以上有するオルガノシランおよびその部分加水分解縮合物のどちらか一方または両方、ならびに(D)パラジウム粉末、を含有してなる室温硬化型熱伝導性シリコーンゴム組成物。

概要

背景

パワートランジスタサイリスタ等の発熱性部品は熱の発生により特性が低下するため、従来、これらを設置する場合には、ヒートシンクを取り付けて熱を放散したり、機器の金属製のシャーシに熱を逃がしたりする対策が採られている。このとき、電気絶縁性熱伝導性を向上させるため、発熱性部品とヒートシンクとの間に、シリコーンゴム熱伝導性充填剤を配合した放熱絶縁性シートが用いられる。

放熱絶縁性材料として、特許文献1にはシリコーンゴム等の合成ゴム100質量部に酸化ベリリウム酸化アルミニウム水和酸化アルミニウム酸化マグネシウム酸化亜鉛から選ばれる少なくとも1種以上の金属酸化物を100〜800質量部配合した絶縁性組成物が開示されている。

また、絶縁性を必要としない場所に用いられる放熱材料として、特許文献2には、付加硬化型シリコーンゴム組成物シリカ及び銅、銀、金、ケイ素等の熱伝導性粉末を60〜500質量部配合した組成物が開示されている。

一方、パーソナルコンピューターワードプロセッサCD−ROMドライブ等の電子機器高集積化が進み、装置内のLSI、CPU等の集積回路素子発熱量が増加したため、従来の冷却方法では不十分な場合がある。特に、携帯用ノート型パーソナルコンピューターの場合、機器内部の空間が狭いので、大きなヒートシンクや冷却ファンを取り付けることができない。これらの機器ではプリント基板上に集積回路素子が搭載されており、基板材質として熱伝導性の悪いガラス補強エポキシ樹脂ポリイミド樹脂が用いられるので、従来のように放熱絶縁シートを介して基板に熱を逃がすことができない。

そこで、液状タイプシリコーンゴム組成物が使用される。付加硬化型(熱硬化型)シリコーンゴム組成物では硬化時に加熱装置を必要とするが、集積回路素子の耐熱性から60℃以上の高温にすることはできず、更に加熱装置を導入するには新たな設備投資が必要となる。また、加熱硬化後に室温で使用されるため、集積回路素子に歪み(応力)を与えてしまう。

また、縮合硬化型(室温硬化型)のシリコーンゴム組成物を使用する場合においても、熱伝導率を向上させるため該組成物に熱伝導性充填剤を多量に配合すると、シリコーンゴム組成物の硬化後の硬度が高くなってしまい、これも集積回路素子に歪み(応力)を与えてしまう。

硬さを上げずにこのような熱伝導性シリコーンゴム組成物高熱伝導率化するためには、熱伝導性充填剤として銅粉銀粉を使用するが、これらの熱伝導性充填剤は非常に高価であるため、最終製品であるシリコーンゴム組成物も高価なものとなってしまう。そのため、比較的安価なアルミニウム粉を使用したシリコーンゴム組成物が数多く開発されている。しかし、アルミニウム粉はその反応性から酸性成分アルカリ性成分、水分などの存在下で水素ガスを発生する場合がある。

熱伝導性シリコーンゴム組成物から水素ガスが発生した場合、組成物中に水素ガス由来気泡が多数発生し、熱伝導性シリコーンゴム組成物の保存容器膨れや破損が起こる。

一方、パラジウムはその特性として水素ガスを吸着することが広く知られている。
特開昭47−32400号公報
特開昭56−100849号公報

概要

従来の欠点を改良し、熱伝導性充填剤から発生する水素ガスを抑えることができ、保存性に優れており、硬化後は低硬度の硬化物を与える室温硬化型熱伝導性シリコーンゴム組成物を提供する。(A)分子鎖両末端水酸基および/またはオルガノオキシ基封鎖されたジオルガノポリシロキサン、(B)パラジウム粉末以外の熱伝導性充填剤、(C)加水分解性基を2個以上有するオルガノシランおよびその部分加水分解縮合物のどちらか一方または両方、ならびに(D)パラジウム粉末、を含有してなる室温硬化型熱伝導性シリコーンゴム組成物。なし

目的

本発明は、従来の欠点を改良し、熱伝導性充填剤から発生する水素ガスを抑えることができ、保存性に優れており、硬化後は低硬度の硬化物を与える室温硬化型熱伝導性シリコーンゴム組成物を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

(A)下記一般式(1):(式中、R1は独立に水素原子、又は非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示し、R2は同一または異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示し、Zは独立に酸素原子又は二価炭化水素基を示し、aは0,1又は2を示し、nは10以上の整数である。)で示されるオルガノポリシロキサン100質量部、(B)パラジウム粉末以外の熱伝導性充填剤10〜4,000質量部、(C)下記一般式(2):R3bSiX4-b(2)(式中、R3は非置換又は置換の一価炭化水素基を示し、Xは同一または異種の加水分解性基を示し、bは0,1又は2であり、ただし、b=2のとき、R3は同一でも異なっていてもよい。)で表される有機ケイ素化合物およびその部分加水分解縮合物のどちらか一方または両方1〜50質量部、ならびに(D)パラジウム粉末0.001〜40質量部を含有してなる室温硬化型熱伝導性シリコーンゴム組成物

請求項2

(B)成分の熱伝導性充填剤がアルミニウム粉末であることを特徴とする請求項1に係る室温硬化型熱伝導性シリコーンゴム組成物。

請求項3

一液型である請求項1又は2に係る室温硬化型熱伝導性シリコーンゴム組成物。

技術分野

0001

本発明は、熱伝導性充填剤から発生する水素ガスを抑えることができ、保存性に優れた室温硬化型熱伝導性シリコーンゴム組成物に関するものである。

背景技術

0002

パワートランジスタサイリスタ等の発熱性部品は熱の発生により特性が低下するため、従来、これらを設置する場合には、ヒートシンクを取り付けて熱を放散したり、機器の金属製のシャーシに熱を逃がしたりする対策が採られている。このとき、電気絶縁性熱伝導性を向上させるため、発熱性部品とヒートシンクとの間に、シリコーンゴムに熱伝導性充填剤を配合した放熱絶縁性シートが用いられる。

0003

放熱絶縁性材料として、特許文献1にはシリコーンゴム等の合成ゴム100質量部に酸化ベリリウム酸化アルミニウム水和酸化アルミニウム酸化マグネシウム酸化亜鉛から選ばれる少なくとも1種以上の金属酸化物を100〜800質量部配合した絶縁性組成物が開示されている。

0004

また、絶縁性を必要としない場所に用いられる放熱材料として、特許文献2には、付加硬化型シリコーンゴム組成物シリカ及び銅、銀、金、ケイ素等の熱伝導性粉末を60〜500質量部配合した組成物が開示されている。

0005

一方、パーソナルコンピューターワードプロセッサCD−ROMドライブ等の電子機器高集積化が進み、装置内のLSI、CPU等の集積回路素子発熱量が増加したため、従来の冷却方法では不十分な場合がある。特に、携帯用ノート型パーソナルコンピューターの場合、機器内部の空間が狭いので、大きなヒートシンクや冷却ファンを取り付けることができない。これらの機器ではプリント基板上に集積回路素子が搭載されており、基板材質として熱伝導性の悪いガラス補強エポキシ樹脂ポリイミド樹脂が用いられるので、従来のように放熱絶縁シートを介して基板に熱を逃がすことができない。

0006

そこで、液状タイプシリコーンゴム組成物が使用される。付加硬化型(熱硬化型)シリコーンゴム組成物では硬化時に加熱装置を必要とするが、集積回路素子の耐熱性から60℃以上の高温にすることはできず、更に加熱装置を導入するには新たな設備投資が必要となる。また、加熱硬化後に室温で使用されるため、集積回路素子に歪み(応力)を与えてしまう。

0007

また、縮合硬化型(室温硬化型)のシリコーンゴム組成物を使用する場合においても、熱伝導率を向上させるため該組成物に熱伝導性充填剤を多量に配合すると、シリコーンゴム組成物の硬化後の硬度が高くなってしまい、これも集積回路素子に歪み(応力)を与えてしまう。

0008

硬さを上げずにこのような熱伝導性シリコーンゴム組成物高熱伝導率化するためには、熱伝導性充填剤として銅粉銀粉を使用するが、これらの熱伝導性充填剤は非常に高価であるため、最終製品であるシリコーンゴム組成物も高価なものとなってしまう。そのため、比較的安価なアルミニウム粉を使用したシリコーンゴム組成物が数多く開発されている。しかし、アルミニウム粉はその反応性から酸性成分アルカリ性成分、水分などの存在下で水素ガスを発生する場合がある。

0009

熱伝導性シリコーンゴム組成物から水素ガスが発生した場合、組成物中に水素ガス由来気泡が多数発生し、熱伝導性シリコーンゴム組成物の保存容器膨れや破損が起こる。

0010

一方、パラジウムはその特性として水素ガスを吸着することが広く知られている。
特開昭47−32400号公報
特開昭56−100849号公報

発明が解決しようとする課題

0011

本発明は、従来の欠点を改良し、熱伝導性充填剤から発生する水素ガスを抑えることができ、保存性に優れており、硬化後は低硬度の硬化物を与える室温硬化型熱伝導性シリコーンゴム組成物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、熱伝導性充填剤と同時にパラジウム粉末を使用した場合、保存性に優れており、硬化後は低硬度の硬化物を与える室温硬化型熱伝導性シリコーンゴム組成物が得られ、これは放熱材料として好適であることを知見し、本発明をなすに至った。

0013

従って、本発明は、
(A)下記一般式(1):

0014

(式中、R1は独立に水素原子、又は非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示し、R2は同一または異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示し、Zは独立に酸素原子又は二価炭化水素基を示し、aは0,1又は2であり、nは10以上の整数である。)
で示されるオルガノポリシロキサン100質量部、
(B)パラジウム粉末以外の熱伝導性充填剤10〜4,000質量部、
(C)下記一般式(2):
R3bSiX4-b (2)
(式中、R3は非置換又は置換の一価炭化水素基を示し、Xは同一または異種の加水分解性基を示し、bは0,1又は2であり、ただし、b=2のとき、R3は同一でも異なっていてもよい。)
で表される有機ケイ素化合物およびその部分加水分解縮合物のどちらか一方または両方 1〜50質量部、
ならびに
(D)パラジウム粉末 0.001〜40質量部
を含有してなる室温硬化型熱伝導性シリコーンゴム組成物を提供する。

発明の効果

0015

本発明によれば、従来の欠点を改良し、熱伝導性充填剤から発生する水素ガスを抑えることができ、保存性に優れており、硬化後は低硬度の硬化物を与える室温硬化型熱伝導性シリコーンゴム組成物を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0016

以下、本発明につき更に詳しく説明する。

0017

[(A)成分]
本発明の室温硬化型熱伝導性シリコーンゴム組成物を構成するベース成分主剤)である(A)成分は、下記一般式(1):

0018

(式中、R1は独立に水素原子、又は非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示し、R2は同一または異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示し、Zは独立に酸素原子又は二価炭化水素基を示し、aは0,1又は2を示し、nは10以上の整数である。)
で示されるオルガノポリシロキサンである。(A)成分のオルガノポリシロキサンは、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。

0019

上記式(1)中のR1は独立に水素原子、又は非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示す。R1が非置換または置換の一価炭化水素基である場合、その例としては炭素原子数1〜6、特に1〜4の非置換または置換の一価炭化水素基が挙げられ、その具体例としては、メチル基エチル基プロピル基などのアルキル基クロロメチル基トリクロロプロピル基、トリフロロプロピル基などのハロゲン化炭化水素基;2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、2−シアノブチル基などのシアノ化炭化水素基ビニル基アリル基イソプロペニル基などのアルケニル基フェニル基などが挙げられる。aが0または1の場合は非置換または置換の一価炭化水素基が好ましく、特にメチル基およびエチル基が好ましい。aが2の場合は水素原子が好ましい。

0020

上記式(1)中のR2は、炭素原子数1〜15、特に1〜10の非置換または置換の一価炭化水素基であることが好ましく、その例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基ブチル基、2−エチルブチル基、オクチル基などのアルキル基;シクロヘキシル基シクロペンチル基などのシクロアルキル基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;フェニル基、トリル基キシリル基ナフチル基ビフェニリル基フェナントリル基などのアリール基ベンジル基フェニルエチル基などのアラルキル基;更にはクロロメチル基、トリクロロプロピル基、トリフロロプロピル基、ブロモフェニル基、クロロシクロヘキシル基などのハロゲン化炭化水素基;2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、2−シアノブチル基などのシアノ化炭化水素基が挙げられ、メチル基、ビニル基、フェニル基、トリフロロプロピル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。

0021

上記式(1)中のZは独立に酸素原子又は二価炭化水素基を示す。Zが二価炭化水素基を示す場合、その例としては、メチレン基エチレン基プロピレン基などの炭素原子数1〜12、特に1〜10のアルキレン基が挙げられる。中でも酸素原子およびエチレン基が好ましい。

0022

上記式(1)中のnは、10以上の整数であり、更に、このオルガノポリシロキサンの23℃における粘度が好ましくは25mPa・s以上、より好ましくは100〜1,000,000mPa・s、更により好ましくは500〜200,000mPa・sの範囲となる数である。

0023

[(B)成分]
(B)成分は、パラジウム粉末以外の熱伝導性充填剤であり、本発明組成物に熱伝導性を付与するために配合される。(B)成分の熱伝導性充填剤は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。(B)成分の熱伝導性充填剤としては、例えば、酸化アルミニウム粉末酸化亜鉛粉末石英粉炭化ケイ素粉末窒化ケイ素粉末酸化マグネシウム粉末窒化アルミニウム粉末窒化ホウ素粉末グラファイト粉末等からなる群より選択される少なくとも1種の無機粉末アルミニウム粉末銅粉末銀粉末ニッケル粉末鉄粉末ステンレス粉末等からなる群より選択される少なくとも1種の金属粉末が挙げられる。好ましくは銀粉末、銅粉末、アルミニウム粉末、酸化アルミニウム粉末、酸化チタン粉末、酸化亜鉛粉末、水酸化アルミニウム粉末、窒化ホウ素粉末、窒化アルミニウム粉末である。

0024

(B)成分の熱伝導性充填剤の配合量は、(A)成分100質量部に対して、10〜4,000質量部、好ましくは20〜3,000質量部である。(B)成分が少なすぎると、組成物の熱伝導性が不十分となりやすく、一方、多すぎると、(B)成分を他の成分と混合するのが難しくなりやすい上、得られる組成物の粘度が高くなりやすく、作業性が悪くなる場合がある。

0025

(B)成分の熱伝導性充填剤の平均粒径は100μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.1〜70μmである。該平均粒径が100μmを超えると、(B)成分の分散性が悪くなりやすく、得られる組成物が液状シリコーンゴム組成物である場合、放置しておくと(B)成分が沈降する場合がある。なお、本発明において、平均粒径は、例えば、レーザー回折法等により体積基準の累積平均径として求めることができる。

0026

(B)成分の熱伝導性充填剤の形状は鱗片状であることが好ましい。形状が鱗片状である熱伝導性充填剤を用いた場合の方が、形状が球状である熱伝導性充填剤を用いた場合よりも、得られる硬化物の硬度の上昇を抑えやすい。このような熱伝導性充填剤としては、例えば、山石金属(株)製のスタンプ・アルミニウム粉シリーズ、東洋アルミニウム(株)製のアルミニウムフレーク粉シリーズ等が挙げられる。

0027

[(C)成分]
(C)成分は、下記一般式(2):
R3bSiX4-b (2)
(式中、R3は非置換又は置換の、炭素原子数が好ましくは1〜10、特に好ましくは1〜8の一価炭化水素基を示し、Xは同一または異種の加水分解性基を示し、bは0,1又は2であり、ただし、b=2のとき、R3は同一でも異なっていてもよい。)
で表される、加水分解性基を1分子中に2個以上有する有機ケイ素化合物およびその部分加水分解縮合物のどちらか一方または両方である。(C)成分は、本発明組成物において、硬化剤として使用される。(C)成分は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。

0028

上記式(2)中のR3の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ビニル基、フェニル基が挙げられる。

0029

上記式(2)中の加水分解性基Xの具体例としては、メトキシ基エトキシ基ブトキシ基などのアルコキシ基ジメチルケトオキシム基、メチルエチルケトオキシム基などのケトオキシム基;アセトキシ基などのアシルオキシ基イソプロペニルオキシ基、イソブテニルオキシ基などのアルケニルオキシ基;N−ブチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基などのアミノ基;N−メチルアセトアミド基などのアミド基などが挙げられる。

0030

(C)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対し、1〜50質量部、好ましくは3〜20質量部である。該配合量が1質量部未満では、得られる組成物の硬化時に十分な架橋が生成しにくいため、目的とするゴム弾性を有する硬化物が得られない場合がある。該配合量が50質量部を超えると、得られる組成物は硬化時の収縮率が大きくなりやすいほか、得られる硬化物は機械特性に劣るものになりやすい。

0031

[(D)成分]
(D)成分のパラジウム粉末は、本発明組成物において(B)成分の熱伝導性充填剤から発生する水素ガスを抑え、該組成物の保存性を向上させるために配合される。(D)成分は、1種単独で使用しても、平均粒径や形状が異なる2種以上を併用してもよい。

0032

(D)成分のパラジウム粉末の平均粒径は10μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.01〜10μm、更により好ましくは0.1〜5μmである。該平均粒径が10μmを超えると、(D)成分の分散性が悪くなりやすく、得られる組成物が液状シリコーンゴム組成物である場合、放置しておくと(D)成分が沈降する場合がある。

0033

(D)成分の配合量は、(B)成分の熱伝導性充填剤100質量部に対して、0.01〜1質量部、好ましくは0.01〜0.5質量部である。即ち、(A)成分100質量部に対し0.001〜40質量部、好ましくは0.001〜20質量部である。該配合量が少なすぎると(D)成分による水素ガスの抑制が不十分となりやすい。一方、該配合量が多すぎても、該添加量の増加に応じた水素ガス抑制効果の向上は生じにくく、経済的にも不利となりやすい。

0034

硬化触媒成分
本発明のシリコーンゴム組成物は縮合硬化型であり、このような縮合硬化型シリコーンゴム組成物には、必要に応じて、硬化触媒が使用される。硬化触媒としては、例えば、ジブチル錫ジアセテートジブチル錫ジラウレートジブチル錫ジオクトエート等のアルキルエステル化合物テトライソプロポキシチタンテトラn−ブトキシチタンテトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、ジプロポキシビスアセチルアセトナト)チタン、チタニウムイソプロポキシオクチレングリコール等のチタン酸エステル又はチタンキレート化合物ナフテン酸亜鉛ステアリン酸亜鉛亜鉛−2−エチルオクトエート、鉄−2−エチルヘキソエートコバルト−2−エチルヘキソエート、マンガン−2−エチルヘキソエート、ナフテン酸コバルトアルコキシアルミニウム化合物等の有機金属化合物;3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノアルキル基置換アルコキシシランヘキシルアミンリン酸ドデシルアミン等のアミン化合物及びその塩;ベンジルトリエチルアンモニウムアセテート等の第4級アンモニウム塩酢酸カリウム酢酸ナトリウム蓚酸リチウム等のアルカリ金属の低級脂肪酸塩;ジメチルヒドロキシルアミンジエチルヒドロキシルアミン等のジアルキルヒドロキシルアミンテトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルメチルジメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン等のグアニジル基を含有するシラン又はシロキサン等が挙げられる。硬化触媒は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。なお、硬化触媒の配合量は、上記(A)成分100質量部に対して好ましくは0〜10質量部、特に好ましくは0.01〜5質量部である。

0035

充填剤成分
本発明の室温硬化型熱伝導性シリコーンゴム組成物には、必要に応じて各種の充填剤を配合してもよい。このような充填剤としては、例えば、フュームドシリカ沈降シリカ珪藻土酸化鉄酸化チタンなどの金属酸化物;炭酸カルシウム粉末炭酸マグネシウム粉末炭酸亜鉛粉末などの金属炭酸塩ガラスウールカーボンブラック微粉マイカ溶融シリカ粉末ポリスチレンポリ塩化ビニルポリプロピレンなどの合成樹脂の粉末などが挙げられる。これらの充填剤の配合量は、本発明の目的を損なわない限り、任意である。また、これらの充填剤は使用にあたり予め乾燥処理をして水分を除去しておくことが好ましい。

0036

添加剤成分接着助剤成分
また、本発明の室温硬化型熱伝導性シリコーンゴム組成物には、必要に応じて、添加剤として、顔料染料老化防止剤酸化防止剤帯電防止剤酸化アンチモン塩化パラフィンなどの難燃剤ポリエーテル等のチクソ性向上剤;防かび剤;抗菌剤などを添加してもよい。更に、該組成物には、必要に応じて、接着助剤として、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシランなどのアミノシラン類;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシランなどのエポキシシラン類などを添加してもよい。

0037

[室温硬化型熱伝導性シリコーンゴム組成物]
本発明の室温硬化型熱伝導性シリコーンゴム組成物は、上記(A)〜(D)成分、更には、必要に応じて、硬化触媒、充填剤、添加剤及び接着助剤を乾燥雰囲気中において均一に混合することにより得られる。このようにして得られた本発明組成物は保存性に優れている。よって、本発明組成物は一液型の組成物として好適に用いることができる。また、本発明の組成物は、通常の硬化性シリコーンゴム組成物と同様に、少なくとも二液に分けて調製および保存することができ、使用時にこれらの液を混合することにより硬化させることもできる。このように、本発明の組成物の形態は特に制限されず、例えば、一液型でも二液型でもよいが、使用時の作業性の点から一液型であることが好ましい。

0038

本発明の室温硬化型熱伝導性シリコーンゴム組成物は、密封下では安定であるが、空気中に曝したときにはその湿気によって室温で速やかに硬化する。よって、用途に応じて本発明の組成物を所定の基材に塗布し、室温で硬化させることにより硬化物を得ることができる。また、必要に応じてトルエン石油エーテルなどの炭化水素系溶剤ケトンエステルなどを希釈剤として添加して使用してもよい。

0039

[用途]
本発明組成物の硬化物は、例えば、発熱性電子部品熱伝達材料として好適に用いることができる。これにより、該電子部品を効果的に冷却することができる。例えば、本発明の組成物を該電子部品に塗布し、室温で硬化させることにより該電子部品上で硬化物を形成させる。この硬化物の表面のうち、該電子部品と接している表面以外の表面をヒートシンク等の放熱部材に接触させることにより、該硬化物を介して該電子部品から該放熱部材へ熱を効果的に逃がすことができる。また、本発明組成物の硬化物は、予めフィルム状またはシート状に成形して使用してもよい。

0040

以下、本発明を実施例、比較例で具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、粘度は23℃における値である。

0041

[実施例1〜3、比較例1,2]
(A)成分として粘度5,000mPa・sの分子鎖両末端水酸基封鎖されたジメチルポリシロキサン、(B)成分としてアルミニウム粉YP−580(商品名、山石金属(株)製、200メッシュ通し品、形状:鱗片状)、(C)成分としてフェニルトリ(イソプロペニルオキシ)シラン、(D)成分としてパラジウム粉末(フルヤ金属社製、平均粒径:2.5μm、形状:不定形)、硬化触媒成分として1,1,3,3−テトラメチル−2−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]グアニジン0.8質量部、接着助剤成分として3−アミノプロピルトリエトキシシラン1質量部を無水の状態で混合し、低粘度熱伝導性シリコーンゴム組成物を調製した。(A)〜(D)成分の配合量は表1に示す。

0042

[硬さ]
これらの組成物を23±2℃/50±5%RHで7日間硬化させることにより、厚さ6mmのシートを作製した。このシートについて、JIS K 6249に従ってデュロメータタイプAで硬さを測定した。結果を表1に示す。

0043

[熱伝導率]
また、上記組成物を23±2℃/50±5%RHで14日間硬化させることにより、高さ12mmのブロック体を作製した。このブロック体について、熱伝導率計(商品名:Kemtherm QTM−D3迅速熱伝導率計、京都電子工業(株)製)を使用して熱伝導率を測定した。結果を表1に示す。

0044

[保存安定性
100cc金属製(具体的にはアルミ製)チューブ各組成物を入れ、70℃で7日間保存し、金属製チューブの膨れが見られるかどうかを観察した。金属製チューブの膨れが見られた場合、保存安定性は不良(×)であると評価した。金属製チューブに変化がない場合、保存安定性は良好(○)であると評価した。結果を表1に示す。

0045

0046

[実施例4〜6、比較例3,4]
(A)成分として粘度900mPa・sの分子鎖両末端がトリメトキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン、(B)成分としてアルミニウム粉YP−580(前出)、(C)成分としてメチルトリメトキシシラン、(D)成分としてパラジウム粉末(フルヤ金属社製、平均粒径:2.5μm、形状:不定形)、硬化触媒成分としてチタンキレート触媒オルガチックスTC−750(商品名、(株)マツモト交商製)2質量部、接着助剤成分として3−アミノプロピルトリエトキシシラン0.2質量部を無水の状態で混合し、低粘度熱伝導性シリコーンゴム組成物を調製した。(A)〜(D)成分の配合量は表2に示す。

0047

この組成物について、上記と同様にして、硬さおよび熱伝導率を測定し、保存安定性を評価した。結果を表2に示す。

0048

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