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技術 反射防止性発色構造、反射防止性発色構造体及びその製造方法

出願人 日産自動車株式会社
発明者 黒田元彦福井孝之野口雄司
出願日 2006年10月16日 (14年2ヶ月経過) 出願番号 2006-280847
公開日 2008年4月24日 (12年8ヶ月経過) 公開番号 2008-096857
状態 未査定
技術分野 光学要素の表面処理 積層体(2) 要素組合せによる可変情報用表示装置1
主要キーワード デジタルメーター 着色パネル 長方形配列 四角柱形 アナログメーター ユニット形状 フッ素系樹脂薄膜 正四角柱
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

光の反射機能と共に発色機能を備え、高級感やデザイン性を付与することができる反射防止性発色構造と共に、このような構造を備えた反射防止性発色構造体、及びその製造方法、さらには、上記反射防止性発色構造を備えた自動車用部品、例えばメーターパネルウインドウガラスなどを提供する。

解決手段

底面が円形又は多角形をなし、円形の場合にはその径D、多角形の場合にはその外接円の直径が380〜780nmである凸型又は凹型微小構造2の周囲に、凸型又は凹型の錐体状微細構造3を可視光線波長よりも短いピッチPで配列して成るユニット周期的に配置する。

概要

背景

液晶ディスプレイCRTディスプレイなど各種のディスプレイ装置、例えば家庭用テレビ画面外光や室内の照明などが映り込むと、本来のテレビ映像視認性が著しく低下することがある。

また、例えば自動車運転席には、スピードメータ燃料計などといった各種の計器類をまとめて収納したディスプレイ部があり、このディスプレイ部の前面にはメーターフロントカバーが嵌め込まれているが、このメーターフロントカバーに、フロントウインドウサイドウインドウを通して車外景色が映り込むことによって、ディスプレイ部の各種表示が見づらくなることがある。そのため、ディスプレイの上方にメーターフードを配置して、メーターフロントカバーへの外光の直接入射を防止するようにしている。

一方、このような光の反射を防止するための構造としては、屈折率の異なる複数の薄膜から成る多層反射防止膜が知られているが、このような多層反射防止膜よりもさらに反射率を低下できるものとして、凹凸型微細構造を用いた反射防止構造の提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。

当該特許文献1に記載の反射防止構造は、透明性成形品の表面に、透明性素材から成る無数微細凹凸を光の波長以下のピッチで形成することにより、光の屈折率が厚み方向に変化するようにしたものであって、例えば波形あるいは鋸歯状の無数の微細凹凸が表面に形成されていることによって、凹凸の最表面では透明性素材の存在割合が限りなく0%に近いものとなって、実質的に空気の屈折率(1.0)に等しくなる一方、凹凸の最底部では逆に空気の存在割合が限りなく0%に近いものとなって素材の屈折率と等しくなり、中間部ではその断面における透明性素材の占める断面積に応じた屈折率となる結果、光の屈折率が当該反射防止構造の厚み方向に、空気の屈折率から透明性素材の屈折率の間で連続的に変化するようになることから、屈折率の異なる複数の薄膜から成る多層反射防止膜(この場合の屈折率は段階的に変化することになる)と同様の原理によって、このような反射防止膜よりも優れた反射防止性能を発揮するものとなる。
特開2002−267815号公報

概要

光の反射機能と共に発色機能を備え、高級感やデザイン性を付与することができる反射防止性発色構造と共に、このような構造を備えた反射防止性発色構造体、及びその製造方法、さらには、上記反射防止性発色構造を備えた自動車用部品、例えばメーターパネルウインドウガラスなどを提供する。底面が円形又は多角形をなし、円形の場合にはその径D、多角形の場合にはその外接円の直径が380〜780nmである凸型又は凹型微小構造2の周囲に、凸型又は凹型の錐体状微細構造3を可視光線の波長よりも短いピッチPで配列して成るユニット周期的に配置する。

目的

本発明は、光の波長以下のピッチに形成した微細凹凸構造を備えた従来の反射防止構造における上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的とするところは、光の反射機能と共に発色機能を備え、高級感やデザイン性を付与することができる反射防止性発色構造と共に、このような構造を備えた反射防止性発色構造体、その製造方法、さらには、上記反射防止性発色構造を備えた自動車用部品、例えばメーターパネルやウインドウガラスなどを提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

円形又は多角形底面を有し、円形底面の径又は多角形底面に外接する円の径が380〜780nmである凸型又は凹型微小構造と、可視光線波長よりも短いピッチで配列された凸型又は凹型の錐体状微細構造を備えたことを特徴とする反射防止性発色構造

請求項2

上記微小構造の周りに錐体状微細構造が配列されて成るユニット周期的に配列していることを特徴とする請求項1に記載の反射防止性発色構造。

請求項3

上記ユニットの周期配列正方配列であることを特徴とする請求項2に記載の反射防止性発色構造。

請求項4

上記ユニットの周期配列が六方最密配列であることを特徴とする請求項2に記載の反射防止性発色構造。

請求項5

上記錐体状微細構造のピッチが50〜380nmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の反射防止性発色構造。

請求項6

上記錐体状微細構造のアスペクト比が1〜10であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の反射防止性発色構造。

請求項7

上記微小構造のアスペクト比が1〜10であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の反射防止性発色構造。

請求項8

請求項1〜7のいずれか1つの項に記載の反射防止性発色構造を基材の少なくとも一方の面に備えていることを特徴とする反射防止性光学構造体

請求項9

上記基材が透明であることを特徴とする請求項8に記載の反射防止性光学構造体。

請求項10

請求項1〜7のいずれか1つの項に記載の反射防止性発色構造をホットエンボスによって基材に形成することを特徴とする反射防止性発色構造体の製造方法。

請求項11

請求項1〜7のいずれか1つの項に記載の反射防止性発色構造を備えた成形型と基材の間に活性エネルギー線硬化性樹脂を介在させた状態で活性エネルギー線照射し、当該基材の表面に上記反射防止性発色構造を形成することを特徴とする反射防止性発色構造体の製造方法。

請求項12

請求項1〜7のいずれか1つの項に記載の反射防止性発色構造を備えていることを特徴とする自動車用部品

技術分野

0001

本発明は、光の反射防止機能を備えると共に、ある特定の角度以上の位置から見ると光の干渉により発色するような反射防止性発色構造と、このような反射防止性発色構造を備え、無反射着色パネルとして、例えば自動車を始めとする車両や、船舶航空機などの各種メーター類や、ディスプレイ装置などに好適に使用することができる反射防止性発色構造体、さらにはこのような反射防止性発色構造体の製造方法に関するものである。

背景技術

0002

液晶ディスプレイCRTディスプレイなど各種のディスプレイ装置、例えば家庭用テレビ画面外光や室内の照明などが映り込むと、本来のテレビ映像視認性が著しく低下することがある。

0003

また、例えば自動車の運転席には、スピードメータ燃料計などといった各種の計器類をまとめて収納したディスプレイ部があり、このディスプレイ部の前面にはメーターフロントカバーが嵌め込まれているが、このメーターフロントカバーに、フロントウインドウサイドウインドウを通して車外景色が映り込むことによって、ディスプレイ部の各種表示が見づらくなることがある。そのため、ディスプレイの上方にメーターフードを配置して、メーターフロントカバーへの外光の直接入射を防止するようにしている。

0004

一方、このような光の反射を防止するための構造としては、屈折率の異なる複数の薄膜から成る多層反射防止膜が知られているが、このような多層反射防止膜よりもさらに反射率を低下できるものとして、凹凸型微細構造を用いた反射防止構造の提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。

0005

当該特許文献1に記載の反射防止構造は、透明性成形品の表面に、透明性素材から成る無数微細凹凸を光の波長以下のピッチで形成することにより、光の屈折率が厚み方向に変化するようにしたものであって、例えば波形あるいは鋸歯状の無数の微細凹凸が表面に形成されていることによって、凹凸の最表面では透明性素材の存在割合が限りなく0%に近いものとなって、実質的に空気の屈折率(1.0)に等しくなる一方、凹凸の最底部では逆に空気の存在割合が限りなく0%に近いものとなって素材の屈折率と等しくなり、中間部ではその断面における透明性素材の占める断面積に応じた屈折率となる結果、光の屈折率が当該反射防止構造の厚み方向に、空気の屈折率から透明性素材の屈折率の間で連続的に変化するようになることから、屈折率の異なる複数の薄膜から成る多層反射防止膜(この場合の屈折率は段階的に変化することになる)と同様の原理によって、このような反射防止膜よりも優れた反射防止性能を発揮するものとなる。
特開2002−267815号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、上記特許文献1に記載の反射防止構造においては、その表面における微細凹凸のピッチがすべて可視光線の波長よりも短く、可視光を透過するため、色味がなく、デザイン性や高級感に乏しいという難点がある。一方、当該構造に色を付けるために、基材中に顔料染料を混合した場合には、正面から見たときの視認性が低下するという問題がある。

0007

本発明は、光の波長以下のピッチに形成した微細凹凸構造を備えた従来の反射防止構造における上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的とするところは、光の反射機能と共に発色機能を備え、高級感やデザイン性を付与することができる反射防止性発色構造と共に、このような構造を備えた反射防止性発色構造体、その製造方法、さらには、上記反射防止性発色構造を備えた自動車用部品、例えばメーターパネルウインドウガラスなどを提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、上記目的を達成すべく、鋭意検討を重ねた結果、反射防止機能を有する微細凹凸構造の中に、可視光線の波長程度の大きさの微小構造周期的に混在させることによって、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに到った。

0009

すなわち、本発明は上記知見に基づくものであって、本発明の反射防止性発色構造は、円形又は多角形の底面を有し、円形底面の径又は多角形底面に外接する円の径が380〜780nmである凸型又は凹型の微小構造と、可視光線の波長よりも短いピッチで配列された凸型又は凹型の錐体状をなす微細構造を備えたことを特徴としている。

0010

また、本発明の反射防止性発色構造体は、本発明の上記反射防止性発色構造を基材の少なくとも一方の面に備えていることを特徴とし、当該反射防止性発色構造体の製造方法においては、上記した反射防止性発色構造を備えた成形型スタンパ)を準備し、ホットエンボスによってこのような複合微細構造を基材表面に形成したり、上記成形型と基材の間に活性エネルギー線硬化性樹脂を介在させた状態で活性エネルギー線照射して、当該基材の表面に上記複合微細構造を形成したりするようにしている。

0011

そして、本発明の自動車用部品は、本発明の上記反射防止性発色構造を備えていることを特徴とする。

発明の効果

0012

本発明によれば、可視光線の波長程度の大きさの微小構造と、可視光線の波長よりも短いピッチで配列された錐体状微細構造を備えたものとしたため、正面から見た場合には、無色で反射防止機能を示し、ある特定の角度以上の位置から見た場合には発色する機能を示すものとなる。

発明を実施するための最良の形態

0013

以下、本発明の反射防止性発色構造やこれを適用した構造体について、その製造方法と共に、さらに詳細に説明する。

0014

本発明の反射防止性発色構造は、上記したように、可視光線の波長よりも短いピッチで配列されて、反射防止機能を発揮する錐体状微細構造と、底面が円形又は多角形をなし、円形の場合にはその径、多角形の場合にはその外接円の直径が可視光線の波長程度である380〜780nmの大きさの微小構造とを備えたものであるから、このような反射防止性発色構造を連続的に配置することによって、正面から見た場合には、錐体状微細構造によって反射防止機能を示す一方、ある特定の角度以上の位置から見た場合のみ、微小構造の存在によって特定波長の光を反射することによって発色する。

0015

また、本発明の反射防止性発色構造体は、その少なくとも一方の表面に、上記反射防止性発色構造を備えたものであるから、自動車を始めとする各種の部品、例えばメーターパネルに適用した場合、運転席から見た場合には、反射防止機能によって映り込みが少ないため、視認性に優れ、ある特定の角度以上の位置から見た場合にのみ、色づいて見えることから、運転席からの視認性を損なうことなく、高級感を演出することができるようになる。

0016

本発明の反射防止性発色構造は、上記のように、可視光線の波長よりも短いピッチで配列されて、反射防止機能を発揮する錐体状微細構造と、その底面が可視光線の波長程度の大きさの微小構造とを備えたものであり、錐体状微細構造と微小構造とがそれぞれの条件を満足する限り、ランダムに配列されていてもよいが、反射防止や発色機能の均一性を向上させるためには、錐体状微細構造や微小構造の間隔が均一であることが好ましく、微小構造の周りに錐体状微細構造が配列されて一単位を構成するユニットが周期的に配列していることが望ましい。

0017

すなわち、図1は、このような反射防止性発色構造ユニットの例を示すものであって、図に示す反射防止性発色構造1は、円錐形をなす微小構造2の周囲に、円錐形をなす錐体状微細構造3が可視光線の波長よりも短いピッチ、具体的には、後述するように50〜380nmのピッチで縦横1列に配列された構造をなしており、このようなユニットが例えば透明基材の表面上に周期的に配置されていることによって、良好な反射防止性能と発色性能が発揮される。

0018

上記微小構造2の大きさとしては、底面径Dが可視光線の波長程度に形成されていればよく、具体的には380〜780nm、さらには380〜500nmであることが好ましい。
底面径Dが380nmよりもり小さい場合、反射防止構造となって発色しなくなるので好ましくない。一方、780nmを超えると可視光線の波長より大きくなるため、可視光域の波長を選択的に反射する性質が損なわれるため好ましくない。

0019

上記微小構造2のアスペクト比(H/D)としては、1〜10であることが好ましく、アスペクト比が1未満では、光の回折による発色効果が得られ難く、10を超えるものは成形や成形後の離型が困難となることがある。

0020

また、微小構造2の底面形状としては、上記の数値条件を満足している限り、上記のような円形であっても、後述する図2(b)に示すような正方形に代表される多角形であってもよいが、特定波長の反射率を向上させ、さらに平均反射率を低下させるには円形とすることが好ましい。
なお、当該微小構造2の底面形状が多角形の場合、当該多角形に外接する円の直径を380〜780nmの範囲内とし、アスペクト比の算出にも、当該外接円径を用いる。

0021

また、微小構造2の全体形状としては、図1に示したような円錐形や、角錐形(底面が多角形の場合)の他、後述する図3(a)に示すような柱状など特に限定されないが、特定波長の反射率を向上させるには柱状が好ましく、平均反射率を下げるためには、錐体状とすることが望ましい。

0022

一方、錐体状微細構造3のピッチPとしては、可視光線の波長の長さ以下に形成されていればよく、具体的には50〜380nmであり、好ましくは50〜250nmがよい。
隣り合う錐体状微細構造3の間のピッチPが380nmより大きい場合、可視光線の一部が構造を認識し、拡散や回折が起こって光の反射率が大きくなってしまうので好ましくない。一方、50nm未満の場合には、成形方法制約があり、作成が困難となる可能性がある。なお、当該微細構造3の径dは、平坦面を少なくして反射率を低下させる観点から、上記ピッチPと一致させることが望ましい。

0023

当該錐体状微細構造3のアスペクト比(h/d)としては、上記微小構造1と同様に、1〜10であることが好ましい。アスペクト比が1未満では、光の回折による発色効果が得られ難く、10を超えるものは成形や成形後の離型が困難となることがある。

0024

また、微細構造3の底面形状についても、微小構造1と同様に上記の数値条件を満足している限り、上記のような円形であっても、多角形であってもよいが、異方性がなく平均反射率を低下させるには円形とすることが好ましい。
なお、当該微細構造3の底面形状が多角形の場合、当該多角形に外接する円の直径をアスペクト比の算出に用いる。

0025

また、この微細構造3が反射防止機能を発揮するためには、微細構造の最表面から底部に到る屈折率が連続的に変化することが必要であって、当該微細構造3が円錐形や角錐形に代表される錐体状をなしていることを要する。
本発明において『錐体状』とは、正確な円錐母線が直線)や角錐(側面が平面)のみならず、曲面から成る側面を有する角錐状のものや、母線が曲線状をなす円錐状のもの、さらには、成形性や耐破損性を考慮して、先端部を平坦にしたり、丸みをつけたりした角錐や円錐状のものをも含めた形状を意味する。

0026

図2及び図3は、本発明の反射防止性発色構造における他のユニット形状例を示すものであって、図2(a)に示すように、円錐形をなす微小構造2の上下左右に、円錐形をなす錐体状微細構造3をそれぞれ2列配列したものや、四角錘形をなす微小構造2の上下左右に、同様の円錐形微細構造3を同様に配列したものとすることができる。
また、図3(a)に示すように、円角柱形をなす微小構造2の上下左右に、円錐形微細構造3をそれぞれ1列半配列したり、図3(b)に示すように、円錐形をなす微小構造2の上下左右に、円錐形微細構造3を半列配列したりしたものを用いることができる。

0027

また、微小構造2及び錐体状微細構造3は、上記したような凸型(突起状)のみならず、それぞれ凹型(穴状、窪み状)とすることもでき、具体的には図4(a)〜(c)に示すように、凹型微小構造2と凸型錐体状微細構造3の組み合わせ、凹型微小構造2と凹型錐体状微細構造3の組み合わせ、及び凸型微小構造2と凹型錐体状微細構造3の組み合わせがあり得る。
なお、凹型をなす微小構造2や錐体状微細構造3の場合、アスペクト比は、開口部が円形の場合にはその径、開口部が多角形の場合には、その外接円の径で深さを除すことによって求められる。

0028

さらに、ユニット形状例としては、上記したような正方形のみならず、図5(a)〜(f)に示すように、縦1列横2列といった長方形配列や、円形、多角形など種々の形状に配列することができる。

0029

ここで、本発明の反射防止性発色構造におけるユニット1つの大きさとしては、1個のユニットの底面に外接する円の直径が600〜3500nmの範囲内であることが好ましい。
すなわち、外接円の径が3500mnmを超えると、反射防止機能が十分に得られなくなる一方、600nmに満たない場合は、十分な発色が得られない傾向があるため好ましくない。

0030

本発明の反射防止性発色構造において、ユニットの配列構造としては、上記の数値を満たしていれば、規則的な構造であっても不規則ランダム構造でもよく、また、上記の数値を満たす2種類以上の異なる配列のユニットを組み合わせた周期構造でもよいが、反射防止性発色性能の均一性を向上させるためには、各ユニットの間隔が均一であることが好ましく、図6(a)及び(b)に示すような正方配列あるいは六方細密配列を採用することが望ましく、具体的には、例えば図7(a)〜(f)に示すような周期配列とすることができる。
なお、各ユニットの底面形状としては、上記のように円形や多角形とすることができるが、隙間なく周期的な配列を行うためには、多角形を採用することが好ましい。

0031

本発明の反射防止性発色構造体の製造に際して、上記した反射防止性発色構造を成形する方法としては、特に限定されるものではないが、熱プレス法(ホットエンボス法)、射出成形法などを挙げることができ、特に光の波長以下の微細構造を容易に成形できる方法としてナノインプリントが好適に用いられる。

0032

このナノインプリントの方法としては、熱及び活性エネルギー線のいずれを用いる方法であってもよい。
熱を用いる方法は、熱可塑性樹脂を加熱して、金型を押し当てることによって、当該樹脂に上記のような微小構造や微細構造を転写する方法であり、活性エネルギー線を用いる方法は、型に活性エネルギー線により重合硬化するポリマー又はオリゴマーモノマーなどを入れ、紫外線X線などの活性エネルギー線を照射して、固化させる方法である。

0033

上記の成形に用いられるスタンパは、上記のような微細構造を形成できる方法であれば、特にその製造方法に限定はなく、生産性コストなどを考慮して適宜なものを使用することができる。
なお、本発明において、ナノインプリントとは、数nmから数10μm程度の範囲の転写を言う。

0034

本発明に使用するプレス装置としては、加熱・加圧機構を有するものや、光透過性スタンパの上方より活性エネルギー線を照射できる機構を有するものがパターン転写を効率良く行う上で好ましい。

0035

上記スタンパは、転写されるべき微細なパターンを有するものであり、スタンパにパターンを形成する方法には、特に制限ななく、例えばフォトリソグラフィ電子線描画法等を、所望する加工精度に応じて選択することができる。
また、スタンパの材料としては、シリコンウエハ、各種金属材料、ガラスセラミックプラスチック炭素材料等、強度と要求される精度の加工性を有するものであれば良い。 具体的には、Si、SiC、SiN、多結晶Si、ガラス、Ni、Cr、Cu、及びこれらを1種以上含むものを例示することができる。

0037

活性エネルギー線を用いる場合は、活性エネルギー線により重合を開始できる樹脂が用いられる。この樹脂としては、例えば紫外線硬化型アクリルウレタン系樹脂、紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系樹脂、紫外線硬化型エポキシアクリレート樹脂、紫外線硬化型ポリオールアクリレート樹脂、紫外線硬化型エポキシ樹脂などを例示することができ、必要に応じて、活性エネルギー線を照射することによりラジカルを発生する重合開始剤を用いることもでき、より強固に固めるためイソシアネートのような硬化剤を加えることもできる。
また、ここで用いられる活性エネルギー線としては、一般に紫外線やX線、その他電子線、電磁波などが挙げられるが、特に限定されるものではない。

0038

上記反射防止性発色構造を備えた構造体は、一般に露光される場所に用いられるので、劣化を防止するために紫外線吸収剤酸化防止剤ラジカル補足剤などを添加しても良い。また、樹脂の劣化による黄変を補うためのブルーイング剤蛍光発色顔料を用いることもできる。さらに、微細構造を埋めてしまわないような薄膜コーティングを表面に施して、光や傷による劣化を防ぐ方法もある。
さらにまた、無機酸化物の薄膜を微細構造を埋めてしまわないような厚みでコーティング、又は蒸着させることによって耐傷付き性を向上させたり、同様な厚みのフッ素系樹脂薄膜を表面に設けることによって汚れを防止したりすることも可能である。

0039

本発明の反射防止性発色構造を上記基材に付与する場合、少なくとも基材の一方の面に付与することが好ましく、より好ましくは光の入射面及び透過光出射面の両面に付与することが好ましい。
このような微細構造を付与するには、例えば、基材に直接付与する方法、または基材と同じ屈折率で成形が容易な塗布物を塗布して薄膜を作り、そこに微細構造を転写する方法などがある。

0040

また、このような微細構造は、成形品に付与し、表示装置に組み込む際に、最前面に付与することが最も効果的であり、この構造を少なくとも一面に付与すれば、その裏面には、公知の反射防止方法を用いることもできる。
公知の反射防止方法としては、例えば、光の波長以下の微細構造のみを付与した反射防止構造、または反射防止層膜厚を制御し薄膜表面と基材接着面との反射光を干渉させ反射光を打ち消す方法などがあげられる。

0041

本発明の反射防止性発色構造を付与した成形品を使用する表示装置としては、自動車及びバイクのメーターパネル、携帯電話電子手帳などのモバイル機器看板時計など、表示装置の最前面で反射防止を必要とし、さらに高級感を求めるような表示装置に使用される。表示装置の形式としては特に限定されず、例えば、アナログメーターのように機械的な表示と照明を組み合わせた方式、デジタルメーターモニターのように液晶LED、ELなどのバックライト発光面を用いた方式、モバイル機器のように反射方式の液晶を用いることもある。

0042

以下に、実施例に基づいて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。

0043

(実施例1)
まず、市販の電子線描画装置を用いて、開口径400nm、深さ500nmの円錐状凹部の周りに、開口径200nm、深さ500nmの円錐状凹部を1列に並べたものを1つのユニットとして、このユニットを正方配列したスタンパを作製し、このスタンパを用いて、厚さ2mmのポリメチルメタクリレートPMMA)の表面に、底面径D=400nm、高さH=500nmの円錐形微小構造2(アスペクト比:1.25)とその周囲に底面径d=200nm、高さh=500nmの円錐形微細構造3(アスペクト比:2.5)がピッチP=200nmに1列配列されたユニット(図1参照)が正方配列されて成る反射防止性発色構造1を転写した。
一方、上記ポリメチルメタクリレート基板の裏面側には、同様の手法によって、開口径200nm、深さ500nmの円錐状凹部が六方最密配列したパターンを転写した。

0044

〔反射防止性能評価方法
得られた反射防止性発色構造体について、変角分光光度計(大塚電子製、可視近赤外自動変角測定装置)により、基準サンプルとして鏡面アルミニウムを用い、380〜780nmの各波長について、入射角0°のときの表面側からの反射率を測定し、得られた値から平均反射率を算出した。
その結果、反射防止性発色構造体の平均反射率は、0.14%であった。

0045

〔発色性能評価方法〕
上記反射防止性能評価と同様な手法を用いて、380〜780nmの各波長について、入射角30°、45°及び60°のときの表面側からの反射率を測定し、ピーク波長と、そのピーク値をそれぞれ測定した。
その結果、入射角30°の反射ピーク値は、波長410nmのときに2.1%で青色、入射角45°の反射ピーク値は、波長740nmのときに17.1%で赤色、入射角60°の反射ピーク値は、波長530nmのときに25.4%で緑色であった。

0046

(実施例2)
上記実施例1と同様の手法により、正方形をなす開口部の対角線の長さ(外接円径)が500nm、深さ500nmの四角柱形凹部の周りに、開口径250nm、深さ500nmの円錐状凹部を1列、さらにこれを半分にしたものを1列に並べたものを1つのユニットとして、このユニットを正方配列したスタンパを作製し、このスタンパを用いて、同様のポリメチルメタクリレート(PMMA)の表面に、対角線長さ500nm、高さ500nmの正四角柱形微小構造2(アスペクト比:1)とその周囲に底面径d=250nm、高さh=500nmの円錐形微細構造3(アスペクト比:2)がピッチP=250nmに配列されたユニット(図3(a)参照)が正方配列されて成る反射防止性発色構造1を転写した。
そして、当該ポリメチルメタクリレート基板の裏面側には、上記実施例1と同様に、開口径200nm、深さ500nmの円錐状凹部が六方最密配列したパターンを転写した。

0047

得られた反射防止性発色構造体について、上記同様の方法によって、反射防止性能及び発色性能を評価した。
その結果、入射角0°のときの平均反射率が0.13%であった。また、入射角30°の反射ピーク値は、波長630nmのときに5.8%で赤色、入射角45°の反射ピーク値は、波長480nmのときに9.1%で緑色、入射角60°の反射ピーク値は、波長720nmのときに22.0%で赤色であった。

0048

(実施例3)
上記実施例1と同様の手法により、開口径780nm、深さ500nmの円錐状凹部の周りに、開口径195nm、深さ500nmの円錐状凹部を2列に並べたものを1つのユニットとして、このユニットを正方配列したスタンパを作製し、このスタンパを用いて、同様のポリメチルメタクリレート(PMMA)の表面に、底面径D=780nm、高さH=500nmの円錐形微小構造2(アスペクト比:1.56)とその周囲に底面径d=195nm、高さh=500nmの円錐形微細構造3(アスペクト比:2.56)がピッチP=195nmに2列配列されたユニット(図2(a)参照)が正方配列されて成る反射防止性発色構造1を転写した。
一方、当該ポリメチルメタクリレート基板の裏面側には、上記実施例1と同様に、開口径200nm、深さ500nmの円錐状凹部が六方最密配列したパターンを転写した。

0049

そして、得られた反射防止性発色構造体について、上記同様の方法によって、反射防止性能及び発色性能を評価した。
その結果、入射角0°のときの平均反射率が0.11%であった。また、入射角30°の反射ピーク値は、波長760nmのときに3.8%で赤色、入射角45°の反射ピーク値は、波長690nmのときに8.8%で赤色、入射角60°の反射ピーク値は、波長410nmのときに7.4%で青色であった。

0050

(実施例4)
上記実施例1と同様の手法により、正方形をなす開口部の対角線の長さ(外接円径)が400nm、深さ500nmの四角錐形凹部の周りに、開口径50nm、深さ500nmの円錐状凹部を2列に並べたものを1つのユニットとして、このユニットを正方配列したスタンパを作製し、このスタンパを用いて、同様のポリメチルメタクリレート(PMMA)の表面に、対角線長さ400nm、高さ500nmの正四角錐形微小構造2(アスペクト比:1.25)とその周囲に底面径d=50nm、高さh=500nmの円錐形微細構造3(アスペクト比:10)がピッチP=50nmに配列されたユニット(図2(b)参照)が正方配列されて成る反射防止性発色構造1を転写した。
そして、当該ポリメチルメタクリレート基板の裏面側には、上記実施例1と同様に、開口径200nm、深さ500nmの円錐状凹部が六方最密配列したパターンを転写した。

0051

得られた反射防止性発色構造体について、上記同様の方法によって、反射防止性能及び発色性能を評価した。
その結果、入射角0°のときの平均反射率が0.20%であった。また、入射角30°の反射ピーク値は、波長590nmのときに8.5%で黄色、入射角45°の反射ピーク値は、波長470nmのときに15.5%で青色、入射角60°の反射ピーク値は、波長580nmのときに6.6%で黄色であった。

0052

(実施例5)
上記実施例1と同様の手法により、開口径400nm、深さ500nmの円錐状凹部の周りに、開口径200nm、深さ500nmの円錐状凹部を半分にしたものを1列に並べて1つのユニットとし、このユニットを正方配列したスタンパを作製し、このスタンパを用いて、同様のポリメチルメタクリレート(PMMA)の表面に、底面径D=400nm、高さH=500nmの円錐形微小構造2(アスペクト比:1.25)とその周囲に底面径d=200nm、高さh=500nmの円錐形微細構造3(アスペクト比:2.5)がピッチP=200nmに半分配列されたユニット(図3(b)参照)が正方配列されて成る反射防止性発色構造1を転写した。
一方、当該ポリメチルメタクリレート基板の裏面側には、上記実施例1と同様に、開口径200nm、深さ500nmの円錐状凹部が六方最密配列したパターンを転写した。

0053

そして、得られた反射防止性発色構造体について、上記同様の方法によって、反射防止性能及び発色性能を評価した。
その結果、入射角0°のときの平均反射率が0.15%であった。また、入射角30°の反射ピーク値は、波長580nmのときに15.1%で黄色、入射角45°の反射ピーク値は、波長580nmのときに13.4%で黄色、入射角60°の反射ピーク値は、波長20nmのときに21.2%で緑色であった。

0054

(比較例1)
上記実施例1と同様の手法により、開口径300nm、深さ500nmの円錐状凹部がピッチ300nmに正方配列したスタンパを作製し、このスタンパを用いて、同様のポリメチルメタクリレートの表面に、底面径300nm、高さ500nmの円錐が300nmのピッチに正方配列された微細構造を転写した。
一方、当該ポリメチルメタクリレート基板の裏面側には、上記実施例1と同様に、開口径200nm、深さ500nmの円錐状凹部が六方最密配列したパターンを転写した。

0055

そして、得られた構造体について、上記同様の方法によって、反射防止性能及び発色性能を評価した。
その結果、入射角0°のときの平均反射率は0.10%であった。また、入射角30°の反射ピーク値は、波長690nmのときに0.29%、入射角45°の反射ピーク値は、波長770nmのときに0.34%、入射角60°の反射ピーク値は、波長580nmのときに0.19%であり、発色は確認できなかった。

0056

(比較例2)
上記実施例1と同様の手法により、正方形をなす開口部の対角線の長さ(外接円径)が1000nm、深さ500nmの四角柱形凹部の周りに、開口径250nm、深さ500nmの円錐状凹部を半分にしたものを1列に並べて1つのユニットとし、このユニットを正方配列したスタンパを作製し、このスタンパを用いて、同様のポリメチルメタクリレート(PMMA)の表面に、対角線長さ1000nm、高さ500nmの正四角柱形微小構造2(アスペクト比:0.5)とその周囲に底面径d=250nm、高さh=500nmの円錐形微細構造3(アスペクト比:2)がピッチP=250nmに配列されたユニットが正方配列されて成る反射防止性発色構造を転写した。
そして、当該ポリメチルメタクリレート基板の裏面側には、上記実施例1と同様に、開口径200nm、深さ500nmの円錐状凹部が六方最密配列したパターンを転写した。

0057

得られた反射防止性発色構造体について、上記同様の方法によって、反射防止性能及び発色性能を評価した。
その結果、入射角0°のときの平均反射率が1.50%であった。また、入射角30°の反射ピーク値は、波長640nmのときに5.9%で赤色、入射角45°の反射ピーク値は、波長450nmのときに25.1%で青色、入射角60°の反射ピーク値は、波長720nmのときに31.5%で赤色であった。

0058

なお、上記実施例及び比較例により得られた反射防止性発色構造体の平均反射率及び各入射角における反射ピーク波長とそのピーク値を各構造体諸元と共に表1にまとめて示す。

0059

0060

表1の結果から明らかなように、可視光の波長程度の構造体と可視光の波長以下の構造体を組み合わせることによって、正面から見ると反射防止となり、見る角度によっては発色して見えることが確認された。

図面の簡単な説明

0061

本発明の反射防止性発色構造の形態例を示す正面図及び平面図である。
(a)及び(b)は本発明の反射防止性発色構造の他の形態例を示す正面図及び平面図である。
(a)及び(b)は本発明の反射防止性発色構造のさらに他の形態例を示す正面図及び平面図である。
(a)及び(b)は本発明の反射防止性発色構造のさらに別の形態例として凸型及び凹形構造の組み合わせ例を示す正面図及び平面図である。
(a)〜(f)は本発明の反射防止性発色構造ユニットの形状例を示すそれぞれ平面図である。
本発明の反射防止性発色構造ユニットの周期配列の例として正方配列(a)及び六方細密配列(b)を示す説明図である。
(a)〜(f)は本発明の反射防止性発色構造ユニットの周期配列の具体例を示すそれぞれ平面図である。

符号の説明

0062

1反射防止性発色構造
2微小構造
3錐体状微細構造

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