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技術 筒状部材の接続構造及び該筒状部材を用いた斜面安定化工法

出願人 芦森工業株式会社
発明者 からさき和孝後藤順一河合徹夫
出願日 2007年2月27日 (13年4ヶ月経過) 出願番号 2007-046944
公開日 2008年4月10日 (12年2ヶ月経過) 公開番号 2008-082149
状態 特許登録済
技術分野 根切り,山留め,盛土,斜面の安定
主要キーワード 縮径部材 各筒状部材 袋付き ホース継ぎ手 流動性固化材 要求強度 余長分 施工範囲
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年4月10日)のものです。
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図面 (7)

課題

筒状部材を容易に接続することができる筒状部材の接続構造を提供すること。

解決手段

一方の筒状部材6Aの端部を他方の筒状部材6Bの端部に挿入するとともに、挿入側の筒状部材6Aの外面を他方の筒状部材6Bの内面接着し、挿入側の筒状部材6Aから流体加圧注入することにより、挿入側の筒状部材6Aを膨張させ他方の筒状部材6Bの内面に圧接するようにする。

概要

背景

例えば、山間部に道路宅地等を造成する場合、山肌を削ること、すなわち、切り土を行うことがあるが、このように切り土を行った斜面は、それまであった土の重さがなくなり、膨らもうとするため不安定となる。

このような切り土を行った斜面の安定化を図るため、本件出願人は、先に、複数本の筒状織布を十字又は格子状に接合した格子状袋体を斜面に配置し、該格子状袋体の中に流動性固化材充填固化する筒状織布の接続構造及びこの筒状織布を用いた斜面安定工法を提案している(特許文献1参照)。
この筒状織布の接続構造及びこの筒状織布を用いた斜面安定化工法は、格子状袋体がそれまでのプレキャストコンクリート製受圧板等に比べてはるかに軽量で取扱性がよいため、この格子状袋体をコンパクトにたたんで施工現場に持ち込むことができ、これにより、施工現場の立地条件に左右されず、例えば、山間部等で施工現場の立地条件が悪く重機が使用できない場合等でも施工することができる。

ところで、斜面安定化工法で使用する格子状袋体は、施工面積に合わせて筒状織布を組み立てて現場に搬送されるが、現場での設置作業や格子状袋体の重量を考えると、その大きさには限界がある。
また、重機等が入れないような狭隙な箇所では、組み立てた状態の格子状袋体を搬入するのが難しいこともある。
これらのことから、現場において筒状織布同士を簡単な作業で接続して大きな格子状に組むことができるような構造・方法が望まれている。

また、斜面安定化工法では、施工する地山不陸が存在すると、予め格子状に組んだ筒状織布が部分的に地山と接しないことがある。
筒状織布と地山が接触していないと、安定化工法としての性能が十分に発揮できないため、筒状織布を切断して余長分カットしたり、逆に長さが足りない場合は別の筒状織布を継ぎ足して不陸に沿わせることになるが、このときにも筒状織布同士を現場で容易に接続することができれば、非常に好ましい。
特開2004−251101号公報

概要

筒状部材を容易に接続することができる筒状部材の接続構造を提供すること。一方の筒状部材6Aの端部を他方の筒状部材6Bの端部に挿入するとともに、挿入側の筒状部材6Aの外面を他方の筒状部材6Bの内面接着し、挿入側の筒状部材6Aから流体加圧注入することにより、挿入側の筒状部材6Aを膨張させ他方の筒状部材6Bの内面に圧接するようにする。

目的

本発明は、上記従来の問題点に鑑み、筒状織布等の筒状部材を容易に接続することができる筒状部材の接続構造及び該筒状部材を用いた斜面安定化工法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

筒状織布等の複数の筒状部材を長さ方向に接続する構造であって、一方の筒状部材の端部を他方の筒状部材の端部に挿入するとともに、挿入側の筒状部材の外面を他方の筒状部材の内面接着し、挿入側の筒状部材から流体加圧注入することにより、挿入側の筒状部材を膨張させ他方の筒状部材の内面に圧接するようにしたことを特徴とする筒状部材の接続構造

請求項2

筒状織布等の複数の筒状部材を長さ方向に接続する構造であって、各筒状部材の接続部に直径が他の部分よりも大きい大径部を形成し、一方の筒状部材の大径部を他方の筒状部材の大径部に挿入するとともに、挿入側の筒状部材から流体を加圧注入することにより、挿入側筒状部材の大径部を膨張させ他方の筒状部材の大径部内面に圧接するようにしたことを特徴とする筒状部材の接続構造。

請求項3

被挿入側筒状部材の反対側の端部に、先端を閉塞した先行筒状部材を挿入するとともに、先行筒状部材の外面を被挿入側筒状部材の内面に接着し、先行筒状部材に流体を加圧注入して膨張させ、被挿入側筒状部材の内面に圧接するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の筒状部材の接続構造。

請求項4

流体として流動性固化材を加圧注入し、硬化させたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の筒状部材の接続構造。

請求項5

挿入側の筒状部材の挿入端部を閉塞したことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の筒状部材の接続構造。

請求項6

挿入側の筒状部材の挿入端部を開放状態とし、接続した筒状シート体の内部を連通させたことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の筒状部材の接続構造。

請求項7

筒状部材が周方向継ぎ目のない筒状織布からなり、該筒状織布を十字又は格子状に接合して格子状袋体を形成し、該格子状袋体の中に流動性固化材を充填したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の筒状部材の接続構造。

請求項8

請求項1、2、3、4、5、6又は7に記載の筒状部材を斜面に配置するとともに、該筒状部材の内部に流動性固化材を充填して固化することを特徴とする筒状部材を用いた斜面安定工法

技術分野

0001

本発明は、筒状部材接続構造及び該筒状部材を用いた斜面安定工法に関し、特に、筒状部材をその長さ方向に接続する斜面安定化工法等、広い面積において筒状織布等の筒状部材を多数設置するときに好適な筒状部材の接続構造及び該筒状部材を用いた斜面安定化工法に関するものである。

背景技術

0002

例えば、山間部に道路宅地等を造成する場合、山肌を削ること、すなわち、切り土を行うことがあるが、このように切り土を行った斜面は、それまであった土の重さがなくなり、膨らもうとするため不安定となる。

0003

このような切り土を行った斜面の安定化を図るため、本件出願人は、先に、複数本の筒状織布を十字又は格子状に接合した格子状袋体を斜面に配置し、該格子状袋体の中に流動性固化材充填固化する筒状織布の接続構造及びこの筒状織布を用いた斜面安定化工法を提案している(特許文献1参照)。
この筒状織布の接続構造及びこの筒状織布を用いた斜面安定化工法は、格子状袋体がそれまでのプレキャストコンクリート製受圧板等に比べてはるかに軽量で取扱性がよいため、この格子状袋体をコンパクトにたたんで施工現場に持ち込むことができ、これにより、施工現場の立地条件に左右されず、例えば、山間部等で施工現場の立地条件が悪く重機が使用できない場合等でも施工することができる。

0004

ところで、斜面安定化工法で使用する格子状袋体は、施工面積に合わせて筒状織布を組み立てて現場に搬送されるが、現場での設置作業や格子状袋体の重量を考えると、その大きさには限界がある。
また、重機等が入れないような狭隙な箇所では、組み立てた状態の格子状袋体を搬入するのが難しいこともある。
これらのことから、現場において筒状織布同士を簡単な作業で接続して大きな格子状に組むことができるような構造・方法が望まれている。

0005

また、斜面安定化工法では、施工する地山不陸が存在すると、予め格子状に組んだ筒状織布が部分的に地山と接しないことがある。
筒状織布と地山が接触していないと、安定化工法としての性能が十分に発揮できないため、筒状織布を切断して余長分カットしたり、逆に長さが足りない場合は別の筒状織布を継ぎ足して不陸に沿わせることになるが、このときにも筒状織布同士を現場で容易に接続することができれば、非常に好ましい。
特開2004−251101号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、上記従来の問題点に鑑み、筒状織布等の筒状部材を容易に接続することができる筒状部材の接続構造及び該筒状部材を用いた斜面安定化工法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成するため、本第1発明の筒状部材の接続構造は、筒状織布等の複数の筒状部材を長さ方向に接続する構造であって、一方の筒状部材の端部を他方の筒状部材の端部に挿入するとともに、挿入側の筒状部材の外面を他方の筒状部材の内面接着し、挿入側の筒状部材から流体加圧注入することにより、挿入側の筒状部材を膨張させ他方の筒状部材の内面に圧接するようにしたことを特徴とする。

0008

また、本第2発明の筒状部材の接続構造は、筒状織布等の複数の筒状部材を長さ方向に接続する構造であって、各筒状部材の接続部に直径が他の部分よりも大きい大径部を形成し、一方の筒状部材の大径部を他方の筒状部材の大径部に挿入するとともに、挿入側の筒状部材から流体を加圧注入することにより、挿入側筒状部材の大径部を膨張させ他方の筒状部材の大径部内面に圧接するようにしたことを特徴とする。

0009

この場合において、被挿入側筒状部材の反対側の端部に、先端を閉塞した先行筒状部材を挿入するとともに、先行筒状部材の外面を被挿入側筒状部材の内面に接着し、先行筒状部材に流体を加圧注入して膨張させ、被挿入側筒状部材の内面に圧接することができる。

0010

また、流体として流動性固化材を加圧注入し、硬化させることができる。

0011

また、挿入側の筒状部材の挿入端部を閉塞することができる。

0012

また、挿入側の筒状部材の挿入端部を開放状態とし、接続した筒状シート体の内部を連通させることができる。

0013

また、筒状部材が周方向継ぎ目のない筒状織布からなり、該筒状織布を十字又は格子状に接合して格子状袋体を形成し、該格子状袋体の中に流動性固化材を充填することができる。

0014

そして、本発明の筒状部材を用いた斜面安定化工法は、上記本発明の筒状部材を斜面に配置するとともに、該筒状部材の内部に流動性固化材を充填して固化することを特徴とする。

発明の効果

0015

本第1、第2発明の筒状部材の接続構造によれば、例えば、筒状織布からなる格子状袋体を広い面積に設置する場合等、多数の筒状部材を現場において容易に長さ方向に接続することができるので作業性がよく、大きく組んだ状態で現場に運ぶ必要がなく、さらに、接続部の強度も他の部分と比べて劣らない。
特に、大径部による接続は、大径部同士の嵌合により、他の部分と劣らない曲げ強度を得ることができ、また、ストレート部による接続は、筒状部材端部の挿入長さを十分確保することにより、他の部分と劣らない曲げ強度を得ることができる。

0016

この場合、被挿入側筒状部材の反対側の端部に、先端を閉塞した先行筒状部材を挿入するとともに、先行筒状部材の外面を被挿入側筒状部材の内面に接着し、先行筒状部材に流体を加圧注入して膨張させ、被挿入側筒状部材の内面に圧接することにより、途中で作業を中断するような場合でも、先行筒状部材に流体を加圧注入した段階で作業を中断し、再開する場合は、被挿入側筒状部材に挿入している挿入側筒状部材から流体を加圧注入することにより、先行筒状部材、被挿入側筒状部材及び挿入側筒状部材を接続することができる。

0017

また、流体として流動性固化材を加圧注入し、硬化させることにより、筒状部材の接続を固定することができる。

0018

また、挿入側の筒状部材の挿入端部を閉塞することにより、挿入した筒状部材の膨張状態を保持し、筒状部材の接続を固定することができる。

0019

また、挿入側の筒状部材の挿入端部を開放状態とし、接続した筒状シート体の内部を連通させることにより、加圧注入した流体を挿入側から他方の筒状部材に導入することができる。

0020

また、筒状部材が周方向に継ぎ目のない筒状織布からなり、該筒状織布を十字又は格子状に接合して格子状袋体を形成し、該格子状袋体の中に流動性固化材を充填することにより、現場において筒状織布同士を簡単な作業で接続して大きな格子状に組み、この大きな格子状袋体で斜面を押さえて安定化させることができる。

0021

そして、本発明の筒状部材を用いた斜面安定化工法によれば、上記本発明の筒状部材を斜面に配置するとともに、該筒状部材の内部に流動性固化材を充填して固化することから、現場において筒状部材同士を簡単な作業で接続して大きな格子状に組み、この大きな格子状袋体で斜面を押さえて安定化させることができる。

発明を実施するための最良の形態

0022

以下、本発明の筒状部材の接続構造及び該筒状部材を用いた斜面安定化工法の実施の形態を、図面に基づいて説明する。

0023

図2に、本発明の実施例として、大径部を有する筒状織布を接続して形成した格子状袋体を用いた斜面安定化工法を示す。
この斜面安定化工法は、斜面に複数の削孔1を形成し、該削孔1の中に複数の大径部21と小径部22とが形成された異径筒状織布2を挿入した後、当該異径筒状織布2の中に流動性固化材3を充填固化させて袋付きロックボルト4を斜面に形成する。
そして、複数本の筒状織布6を十字又は格子状に接合した格子状袋体5を斜面に配置し、該格子状袋体5の中に流動性固化材3を充填するとともに、格子状袋体5と前記袋付きロックボルト4とを、バンドワイヤー等の紐状物8により点接触するような状態で連結するようにしている。

0024

異径筒状織布2は、図4(c)に示すように、長手方向に大径部21と小径部22が交互に形成された袋状の織布からなり、図2に示すように、例えば、内部に異径鋼棒9を入れた状態で削孔1に挿入し、開口部23からモルタル等の流動性固化材3を充填し固化させることにより、地山が砂質土系等でも、大きな引き抜き耐力を備えた節杭状のロックボルト4を地中に形成することができる。

0025

この格子状袋体は、図3に示すように、複数本の筒状織布を十字又は格子状に接合したものからなり、図4に示すように、縦の筒状織布6aに横の筒状織布6bの折幅に略一致する長さで切れ目61を2箇所入れ、該切れ目61に横の筒状織布6bを挿入して、縦の筒状織布6aの前記切れ目61の縁近傍と該切れ目61に当接する横の筒状織布6bの表面を縫製63等により接合し、交点部を形成している。
そして、横の筒状織布6bには縦の筒状織布6aと重なり合う位置において、横の筒状織布6bの内部から縦の筒状織布6aの内部に通じる孔62を形成するとともに、縦の筒状織布6a又は横の筒状織布6bのいずれかに流動性材料注入口を設けるようにしている。

0026

筒状織布には、図1(a)に示すような均一な径が長手方向に連続していて、その端部付近において直径が他の部分よりも大きい大径部63を備えているものや、図1(b)に示すような均一な径のものを使用することができる。なお、図1における筒状織布のハッチングは、筒状織布を識別するために付したもので、糸の方向を示すものではない。
後者では、例えば、ストレート部の直径がφ100で、大径部63の直径がφ150のものとすることができる。
なお、筒状織布は大径部63を備えているものの場合、その端部付近において大径部63を備えていれば、長手方向の途中においては断面形状の制限はなく、一様な径が連続していても、また大径部63を複数備えていてもよい。
また、格子状袋体の形状は、図3(b)に示すような井形状に限定されるものではなく、図3(a)に示すような矩形状や、図3(c)に示すような十字形状とすることもできる。この場合、矩形の格子状袋体5の角部は、縫製等によって閉じるようにする。

0027

格子状袋体は、例えば、対象となる斜面の施工範囲を測量し、施工面積を算出して、これに相当する面積の格子状袋体5を製造するのであるが、施工面積がかなり大きい場合、一体もので格子状袋体5を製造すると、重量が大きすぎて現場で移動させることができない可能性がある。
特に、現場付近の道が狭くて重機が入りにくいような現場では、特に問題になることがある。
そこで、現場での移動に都合がよい程度の大きさに分割した形で格子状の袋を複数製造しておき(筒状織布6の端部はストレート状でも大径部付きでもよい)、これらを現場に設置して筒状織布6同士を接続し、大きな格子状袋体5とする。

0028

その施工方法の概略を図1に示す。
(1)図1(a)に示すように、格子状袋体5を構成している筒状織布のうち、端の方に位置している挿入側の筒状織布6Aの端部を閉塞しておき、続いて設置する格子状の袋のうち、端の方に位置している被挿入側の筒状織布6Bの端部は開放状態にしておく。
この端部の組み立てパターンは、予め工場で決定しておいてもよいし、現場で一方の端部を閉塞してもよい。
なお、流動性固化材注入時にずれが発生しないよう、各々の端部に面ファスナー(図示省略)を取り付けておいてもよい。

0029

(2)筒状織布6Aの端部に設けてある大径部63aを、筒状織布6Bの端部にある大径部63bの中に挿入して各々の大径部63の位置を合わせ、大径部63aと大径部63bとが重なった状態にする。
(3)筒状織布6Aの中に流動性固化材を加圧注入し(例えば、0.5MPa)、大径部63aを膨張させる。このとき、大径部63bも大径部63aに押し広げられて膨張するとともに、筒状織布6Aが筒状織布6Bの内面に圧接される。

0030

(4)続いて、筒状織布6Bの中に流動性固化材を注入充填する。
この充填のタイミングは、筒状織布6Aの中に注入した流動性固化材が硬化した後でもよいし、硬化していなくても注入圧力で筒状織布6Aの大径部63aが十分に膨張し、筒状織布6Aが筒状織布6Bの内面に圧接されることによって大径部63aの外面と大径部63bの内面とが十分に密着していればよい。
この筒状織布6Bへの流動性固化材の充填を行っても、大径部63a、63bの重ね合わせ部からの漏れは発生しない。
なお、筒状織布6A及び筒状織布6Bに注入した流動性固化材が硬化した後、接続部の曲げ強度を測定したところ、接続部ではない他の部分と同等の耐力を有していることを確認することができた。

0031

(5)格子状袋体5の地山への定着は、ロックボルト4を打ち込んで、格子状袋体5とロックボルト4を接続するような既存の方法を使用することができる。
ここでは、袋付きロックボルト4を使用した例を示している。

0032

(6)筒状織布のストレート部同士で接続を行う場合は、図1(b)に示すように、例えば、挿入側の筒状織布6Aの端部64aの外面に接着剤を塗布し、被挿入側の筒状織布6Bの端部64bに挿入して接着する。
接着方法としては、例えば、ホットメルト接着剤熱プレスを使用することができる。
また、筒状織布6Aの差し込み長さは、要求強度にもよるが、例えば、300mm程度とする。
なお、筒状織布のストレート部同士で接続を行う場合のその他の手順は、図1(a)の場合と同様である。

0033

図5に示すように、格子状袋体5を設置する斜面に不陸部10がある場合は、その不陸部付近において筒状織布6を切断する。
そして、この切断箇所延長用筒状織布7を接続することにより、格子状袋体5を不陸部10に沿わせ、該格子状袋体5の中に流動性固化材3を充填する。
延長用筒状織布7は、切断箇所の筒状織布の端部形状に合わせて、ストレート状又は両端部に大径部63を備えたものが用いられる。
なお、不陸部10と格子状袋体5の間に小さな隙間が残るようであれば、土を詰めるようにしてもよい。
このようにして、不陸部においても格子状袋体5が斜面にほぼ沿うようにすることができる。

0034

ところで、上記のような筒状織布の施工において、例えば、一日分の作業の終了により、筒状織布の接続作業を途中で中断する場合がある。
このように、筒状織布の接続作業を途中で中断することが想定される場合等には、図6に示すように、先に施工する先行筒状織布6Cの端部に、被挿入側筒状織布6Bを接続し、この被挿入側筒状織布6Bに挿入側筒状織布6Aを内挿して接続しておくようにする。
具体的には、例えば、予め工場等で、図6(a)に示すように、被挿入側筒状織布6Bの反対側の端部に、先端を閉塞した先行筒状織布6Cを挿入するとともに、先行筒状織布6Cの外面を被挿入側筒状織布6Bの内面に接着しておくようにする。
先行筒状織布6Cの閉塞は縫製等により行い、先行筒状織布6Cと被挿入側筒状織布6Bの接着は、例えば、ホットメルト接着剤と熱プレスを使用することができる。
次に、図6(b)に示すように、先行筒状織布6Cに流動性固化材3を加圧注入して膨張させ、被挿入側筒状織布6Bの内面に圧接した段階で作業を中断する。なお、モルタル等の流動性固化材3は、この状態で硬化する。

0035

作業を再開する場合は、図6(c)に示すように、被挿入側筒状織布6Bに挿入側筒状織布6Aを挿入し、この挿入側筒状織布6Aから流動性固化材3を加圧注入する。
そして、図6(d)に示すように、流動性固化材3を先行筒状織布6Cまで充填し硬化させることにより、先行筒状織布6C、被挿入側筒状織布6B及び挿入側筒状織布6Aを接続することができる。
この場合、被挿入側筒状織布6Bと挿入側筒状織布6Aは、図6においては、大径部による接続を示し、大径部同士の嵌合により他の部分と劣らない曲げ強度を得ているが、筒状織布のストレート部同士で接続を行う場合でも、筒状織布端部の挿入長さを十分確保することにより、他の部分と劣らない曲げ強度を得ることができる。
なお、挿入側筒状織布6Aの挿入端部は、直径が2〜3cm程度に細く形成されており、これにより、流動性固化材3が大径部63aに先に充填されるようにし、加圧注入の反動による挿入側筒状織布6Aの被挿入側筒状織布6Bからの抜けを防止している。

0036

一方、他の実施例として、ホース継ぎ手としての使用を説明する。
筒状部材の中に加圧充填する流体が硬化しない場合の例として、筒状部材をホースとして使用するケースが考えられる。
この場合、ポンプ等を使用して水をホースに加圧注入している間は、図1に示すように、端部64a(大径部63a)はその注入圧力によって膨張することで端部64b(大径部63b)の内面に押し付けられ、さらに大径部63同士が嵌合することによって抜け出すことはない。
付加的な抜け防止構造として、バネ鋼等からなる略円状の直径保持部材を、比較的容易に切れ縮径部材(例えば、水溶性の糸等)で縮径させた状態で端部64a(大径部63a)の中に入れておき、水を加圧注入したときに縮径部材を破断させることで、端部64a(大径部63a)を内側から補助的に膨張させるようにすることも可能である。

0037

かくして、本実施例の筒状部材の接続構造は、例えば、筒状織布6からなる格子状袋体5を広い面積に設置する場合等、多数の筒状織布6を現場において容易に長さ方向に接続することができるので作業性がよく、大きく組んだ状態で現場に運ぶ必要がなく、さらに、接続部の強度も他の部分と比べて劣らない。
特に、図1(a)に示すような大径部63による接続は、大径部63同士の嵌合により、他の部分と劣らない曲げ強度を得ることができ、また、図1(b)に示すようなストレート部による接続は、筒状織布6端部の挿入長さを十分確保することにより、他の部分と劣らない曲げ強度を得ることができる。

0038

この場合、図6に示すように、被挿入側筒状織布6Bの反対側の端部に、先端を閉塞した先行筒状織布6Cを挿入するとともに、先行筒状織布6Cの外面を被挿入側筒状織布6Bの内面に接着し、先行筒状織布6Cに流動性固化材3を加圧注入して膨張させ、被挿入側筒状織布6Bの内面に圧接する。
これにより、途中で作業を中断するような場合でも、先行筒状織布6Cに流動性固化材3を加圧注入した段階で作業を中断し、再開する場合は、被挿入側筒状織布6Bに挿入している挿入側筒状織布6Aから流動性固化材3を加圧注入することにより、先行筒状織布6C、被挿入側筒状織布6B及び挿入側筒状織布6Aを接続することができる。

0039

また、流体として流動性固化材を加圧注入し、硬化させることにより、筒状織布6の接続を固定することができる。
一方、図1(a)に示すように、挿入側の筒状織布6Aの挿入端部を閉塞することにより、挿入した筒状織布6Aの膨張状態を保持し、筒状織布6A、6Bの接続を固定することができる。
また、図1(b)に示すように、挿入側の筒状織布6Aの挿入端部を開放状態とし、接続した筒状シート体の内部を連通させることにより、加圧注入した流体を挿入側から他方の筒状織布6Bに導入することができる。

0040

そして、筒状織布6が周方向に継ぎ目のないシームレスの筒状織布6からなり、該筒状織布6を十字又は格子状に接合して格子状袋体5を形成し、該格子状袋体5の中に流動性固化材を充填することにより、現場において筒状織布6同士を簡単な作業で接続して大きな格子状に組み、この大きな格子状袋体5で斜面を押さえて安定化させることができる。

0041

さらに、本実施例の筒状部材を用いた斜面安定化工法によれば、上記実施例の筒状織布6を斜面に配置するとともに、該筒状織布6の内部に流動性固化材を充填して固化することから、現場において筒状織布6同士を簡単な作業で接続して大きな格子状に組み、この大きな格子状袋体5で斜面を押さえて安定化させることができる。

0042

以上、本発明の筒状部材の接続構造及び該筒状部材を用いた斜面安定化工法について、複数の実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、各実施例に記載した構成を適宜組み合わせる等、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができる。

0043

本発明の筒状部材の接続構造及び該筒状部材を用いた斜面安定化工法は、例えば、筒状織布からなる格子状袋体を広い面積に設置する場合等、多数の筒状部材を現場において容易に長さ方向に接続することができるので作業性がよく、大きく組んだ状態で現場に運ぶ必要がなく、さらに、接続部の強度も他の部分と比べて劣らないことから、例えば、重機等が入れないような狭隙な箇所での斜面の安定化に好適に用いることができる。

図面の簡単な説明

0044

本発明の筒状部材の接続構造の一実施例を示し、(a)は大径部による筒状部材の接続を示す工程図、(b)はストレート形状の筒状部材の接続を示す工程図である。
本発明の筒状部材を用いた斜面安定化工法の一実施例を示す工程図である。
同実施例で使用する格子状袋体を示し、(a)は矩形状の格子状袋体の平面図、(b)は井形状の格子状袋体の平面図、(c)は十字形状の格子状袋体の平面図である。
(a)は格子状袋体の製造工程図、(b)は格子状袋体の断面図、(c)は異径筒状織布の断面図である。
本発明の不陸部における筒状部材の接続構造及び該筒状部材を用いた斜面安定化工法を示し、(a)はその断面図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は同B−B線断面図である。
本発明の筒状部材の接続構造の他の実施例を示し、(a)はその第1工程図、(b)は同第2工程図、(c)は同第3工程図、(d)は同第4工程図である。

符号の説明

0045

1 削孔
2異径筒状織布(筒状部材)
21 大径部
22小径部
23 開口部
3流動性固化材
4ロックボルト
5格子状袋体
51注入口
6 筒状織布(筒状部材)
6A 挿入側筒状織布
6B 被挿入側筒状織布
6C先行筒状織布
61切れ目
62 孔
63 大径部
64 端部
7延長用筒状織布(筒状部材)
8紐状物
9 異径鋼棒
10不陸部

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