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技術 圧力変動吸着式ガス分離方法および分離装置

出願人 大陽日酸株式会社
発明者 西脇良樹松島洋輔斎藤達央
出願日 2006年9月28日 (14年1ヶ月経過) 出願番号 2006-263896
公開日 2008年4月10日 (12年7ヶ月経過) 公開番号 2008-080260
状態 特許登録済
技術分野 吸着による気体の分離 硫黄、窒素等及びそれらの化合物;過化合物
主要キーワード 規定下限値 開閉間隔 面積式流量計 仕様圧力 昇圧操作 再生ライン 圧縮機電力 減量運転
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年4月10日)のものです。
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図面 (7)

課題

吸着工程と均圧工程との間、および再生工程と均圧工程との間に休止工程を設けるとともに、製品取出流量の減少量に応じて休止工程の時間を変化させるようにしたPSA分離方法において、製品取出量が急激に増量しても製品ガス純度が低下しないようにする。

解決手段

休止工程開始と同時に、高圧側の吸着塔より低圧側の吸着塔へガスを移動させる圧力回収工程を設ける。圧力回収工程でガスを移動させるときに、吸着塔の再生工程時に使用するラインを用いてガスを移動させることが好ましい。また、圧力回収工程中に、低圧側の吸着塔の圧力が設定圧に達した時もしくは圧力回収工程の時間が設定時間経過した時に前記圧力回収工程を終了させることが好ましい。

概要

背景

原料混合ガス吸着塔に供給し該吸着塔内充填した各種吸着剤により易吸着成分難吸着成分とを、加圧による吸着工程と、減圧による再生工程とを繰り返して分離するPSA式ガス分離法が広く行われている。
例えば、吸着剤として分子ふるい炭素を使用し、空気から窒素ガス(空気より窒素濃度が高い濃縮窒素も含む:以下同じ)を製造する窒素PSA装置が広く実用に供されている。

このような窒素PSA装置は、通常運転において製品窒素ガス純度、圧力及び使用流量を顧客の仕様値満足するように運転するように構成されている。
しかし、実際の運転状況においては、製品ガス取出流量は一定ではなく、使用状況によって減量して使用することが多い。

ところで、窒素PSA装置に使用されている空気圧縮機は、通常ほぼ一定流量の空気を吐出しているので、製品取出流量が減少した場合、吸着工程における吸着塔の圧力は、通常運転における圧力よりも早く上昇する。
空気圧縮機は、圧力が過剰に上昇することにより過負荷となり故障する可能性がある。そのため、圧力がアンロード設定圧力を超えるとアンロード運転になり、アンロード運転中にロード設定圧力より下がれば、ロード運転再開することが行われる。空気圧縮機はアンロード運転となると消費電力量が減少するため、窒素PSA装置の通常運転においても空気圧縮機のアンロード運転を占める割合を高くすることにより、消費電力の削減ができる。

また、製品取出流量が少ない場合は、製品タンクの圧力の減少も遅くなる。そこで、製品タンクの圧力が減少し規定下限値に達するまで空気圧縮機をアンロード運転にし、製品タンクの圧力が規定下限値に達したところで空気圧縮機をロード運転にすることで効率の良い省エネルギー型運転形態構築できる。

特開2003−88721号公報には、省エネルギー型の運転形態を構築する方法として、製品取出量が仕様値よりも減少した減量運転の場合に、製品ガスの純度と圧力を仕様値に保ちつつ、圧縮機電力を低減することを課題とし、吸着工程と均圧工程との間、および再生工程と均圧工程との間に休止工程を設けるとともに、製品取出流量の減少量に応じて休止工程の時間を変化させる方法が本出願人により提案されている。

ところが、この先行発明でのPSA分離方法では、減量運転から製品取出量を急激に増量させた場合に、製品ガスの純度が低下すると言う不具合が新たに生じ、その改善が望まれている。
特開2003−88721号公報

概要

吸着工程と均圧工程との間、および再生工程と均圧工程との間に休止工程を設けるとともに、製品取出流量の減少量に応じて休止工程の時間を変化させるようにしたPSA分離方法において、製品取出量が急激に増量しても製品ガス純度が低下しないようにする。休止工程開始と同時に、高圧側の吸着塔より低圧側の吸着塔へガスを移動させる圧力回収工程を設ける。圧力回収工程でガスを移動させるときに、吸着塔の再生工程時に使用するラインを用いてガスを移動させることが好ましい。また、圧力回収工程中に、低圧側の吸着塔の圧力が設定圧に達した時もしくは圧力回収工程の時間が設定時間経過した時に前記圧力回収工程を終了させることが好ましい。

目的

よって、本発明における課題は、吸着工程と均圧工程との間、および再生工程と均圧工程との間に休止工程を設けるとともに、製品取出流量の減少量に応じて休止工程の時間を変化させるようにしたPSA分離方法において、製品取出量が急激に増量しても製品ガス純度が低下しないようにすることにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

2以上の吸着塔原料混合ガスを供給し、吸着塔を加圧する吸着工程、吸着塔を減圧する再生工程を順次行うことにより、該吸着塔内充填した吸着剤により易吸着成分難吸着成分とを分離し、製品ガスを製造する圧力変動吸着式ガス分離方法において、前記吸着工程および前記再生工程の終了後に休止工程を設けるとともに、前記休止工程開始と同時に、高圧側の吸着塔より低圧側の吸着塔へガスを移動させる圧力回収工程を設けることを特徴とする圧力変動吸着式ガス分離方法。

請求項2

前記圧力回収工程でガスを移動させるときに、吸着塔の再生工程時に使用するラインを用いてガスを移動させることを特徴とする請求項1記載の圧力変動吸着式ガス分離方法。

請求項3

前記圧力回収工程中に、低圧側の吸着塔の圧力が設定圧に達した時もしくは圧力回収工程の時間が設定時間経過した時に前記圧力回収工程を終了させることを特徴とする請求項1記載の圧力変動吸着式ガス分離方法。

請求項4

請求項1ないし3のいずれかに記載のガス分離方法を実施するための複数の弁の開閉を経時的に制御する制御信号を発する制御部を備えたことを特徴とする圧力変動吸着式ガス分離装置

技術分野

0001

本発明は、圧力変動吸着式ガス分離方法およびこれに用いられる分離装置に関する。さらに詳しくは、圧力変動吸着(Pressure Swing Adsorption:以下、PSAと略する)法によって原料混合ガスを分離する圧力変動吸着式ガス分離装置(以下、PSA装置と略する)、特に、空気を分離して製品ガスとして窒素を製造する窒素PSA装置およびその運転方法に関する。

背景技術

0002

原料混合ガスを吸着塔に供給し該吸着塔内充填した各種吸着剤により易吸着成分難吸着成分とを、加圧による吸着工程と、減圧による再生工程とを繰り返して分離するPSA式ガス分離法が広く行われている。
例えば、吸着剤として分子ふるい炭素を使用し、空気から窒素ガス(空気より窒素濃度が高い濃縮窒素も含む:以下同じ)を製造する窒素PSA装置が広く実用に供されている。

0003

このような窒素PSA装置は、通常運転において製品窒素ガス純度、圧力及び使用流量を顧客の仕様値満足するように運転するように構成されている。
しかし、実際の運転状況においては、製品ガスの取出流量は一定ではなく、使用状況によって減量して使用することが多い。

0004

ところで、窒素PSA装置に使用されている空気圧縮機は、通常ほぼ一定流量の空気を吐出しているので、製品取出流量が減少した場合、吸着工程における吸着塔の圧力は、通常運転における圧力よりも早く上昇する。
空気圧縮機は、圧力が過剰に上昇することにより過負荷となり故障する可能性がある。そのため、圧力がアンロード設定圧力を超えるとアンロード運転になり、アンロード運転中にロード設定圧力より下がれば、ロード運転再開することが行われる。空気圧縮機はアンロード運転となると消費電力量が減少するため、窒素PSA装置の通常運転においても空気圧縮機のアンロード運転を占める割合を高くすることにより、消費電力の削減ができる。

0005

また、製品取出流量が少ない場合は、製品タンクの圧力の減少も遅くなる。そこで、製品タンクの圧力が減少し規定下限値に達するまで空気圧縮機をアンロード運転にし、製品タンクの圧力が規定下限値に達したところで空気圧縮機をロード運転にすることで効率の良い省エネルギー型運転形態構築できる。

0006

特開2003−88721号公報には、省エネルギー型の運転形態を構築する方法として、製品取出量が仕様値よりも減少した減量運転の場合に、製品ガスの純度と圧力を仕様値に保ちつつ、圧縮機電力を低減することを課題とし、吸着工程と均圧工程との間、および再生工程と均圧工程との間に休止工程を設けるとともに、製品取出流量の減少量に応じて休止工程の時間を変化させる方法が本出願人により提案されている。

0007

ところが、この先行発明でのPSA分離方法では、減量運転から製品取出量を急激に増量させた場合に、製品ガスの純度が低下すると言う不具合が新たに生じ、その改善が望まれている。
特開2003−88721号公報

発明が解決しようとする課題

0008

よって、本発明における課題は、吸着工程と均圧工程との間、および再生工程と均圧工程との間に休止工程を設けるとともに、製品取出流量の減少量に応じて休止工程の時間を変化させるようにしたPSA分離方法において、製品取出量が急激に増量しても製品ガス純度が低下しないようにすることにある。

課題を解決するための手段

0009

かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、2以上の吸着塔に原料混合ガスを供給し、吸着塔を加圧する吸着工程、吸着塔を減圧する再生工程を順次行うことにより、該吸着塔内に充填した吸着剤により易吸着成分と難吸着成分とを分離し、製品ガスを製造する圧力変動吸着式ガス分離方法において、
前記吸着工程および前記再生工程の終了後に休止工程を設けるとともに、
前記休止工程開始と同時に、高圧側の吸着塔より低圧側の吸着塔へガスを移動させる圧力回収工程を設けることを特徴とする圧力変動吸着式ガス分離方法である。

0010

請求項2にかかる発明は、前記圧力回収工程でガスを移動させるときに、吸着塔の再生工程時に使用するラインを用いてガスを移動させることを特徴とする請求項1記載の圧力変動吸着式ガス分離方法である。

0011

請求項3にかかる発明は、前記圧力回収工程中に、低圧側の吸着塔の圧力が設定圧に達した時もしくは圧力回収工程の時間が設定時間経過した時に前記圧力回収工程を終了させることを特徴とする請求項1記載の圧力変動吸着式ガス分離方法である。

0012

請求項4にかかる発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のガス分離方法を実施するための複数の弁の開閉を経時的に制御する制御信号を発する制御部を備えたことを特徴とする圧力変動吸着式ガス分離装置である。

発明の効果

0013

本発明によれば、吸着工程と均圧工程との間、及び再生工程と均圧工程との間に休止工程を設けるとともに、製品取出流量の減少量に応じて休止工程の時間を変化させるようにしたPSA分離方法において、製品取出量が急激に増量しても製品ガス純度が低下することがない。
また、圧力回収工程において、ガスを流す流路に、再生工程に使用する再生ラインを用いることにより、多量のガスが一挙に低圧側の吸着塔に流れることなく、これによる製品ガス純度の低下を避けることが出来る。

0014

本発明者の検討によれば、以下の結果が得られた。なお、この検討は空気から製品ガスとして窒素を取り出す形態についてのものである。
先行発明での休止工程の時間を変化させる方法において、休止工程中は吸着塔からのガスの供給がなく、製品ガスを取り出しているのみであるため、休止工程の時間を延長すると、製品タンクの圧力は、休止工程を設けないときに比べて減少してしまう。

0015

また、休止工程中の吸着塔では、吸着塔内部に充填している圧縮空気が時間とともに吸着されるため、吸着塔の圧力が減少する。この休止工程中の吸着塔の圧力の減少により、休止工程後の均圧工程終了時には休止工程を設けないときに比べ、同レベルまで圧力が上昇しない。
さらに、吸着工程は吸着塔の最高操作圧力に達するまで継続するが、吸着塔の最高操作圧力は休止工程を設ける、設けないに関わらず常に一定に設定されている。

0016

これらの現象により、休止工程を設けた場合、休止工程を設けない場合に比べ、吸着工程の時間が延長されてしまう。特に製品取出量が増加したときに吸着工程の時間はさらに延長され、製品ガス中の酸素濃度が安定せず仕様値よりも悪くなるという結果を招いてしまうことが明らかになった。

0017

このため、本発明では均圧工程終了時の吸着塔の圧力減少を抑えるために、休止工程が始まると同時に、再生ラインを用い高圧側の吸着塔から低圧側の吸着塔へガスを移動させる圧力回収工程を設けた。これにより、製品取出量が急激に増量しても製品ガス純度の低下が抑えられるものである。

発明を実施するための最良の形態

0018

図1は、本発明のPSA分離方法を実施するために好適なPSA分離装置を示すもので、空気を原料混合ガスとして、これより窒素を製品ガスとして製造するものを例示している。
このPSA装置は、2基の吸着塔10、11と、原料混合ガスとなる空気を供給するための空気圧縮機1と、吸着塔10、11から取り出した製品窒素ガスを貯留する製品槽20と、両吸着塔10、11を均圧工程、吸着工程、休止工程、再生工程、圧力回収工程に切り替えるための複数の切替弁3〜7、14、17、19、逆止弁12、13、15、16を備えている。なお、逆止弁12、13、15、16は切替弁でも構わない。

0019

また、吸着塔10、11へ供給される空気の圧力を測定する圧力計8、9および製品槽20内の製品ガスの圧力を測定する圧力計21が設けられている。さらに、製品槽20からの出口流路には、流量調整弁23が設けられ、さらにマスフローメータ24、調整弁25を介して製品窒素使用先に送られるようになっている。なお、マスフローメータ24と調整弁25は、面積式流量計代用しても構わない。また、製品槽20からの出口流路には、酸素濃度計22が取り付けられ、製品窒素中の不純物である酸素の濃度を常時計測できるようにもなっている。

0020

また、符号18は、再生工程で移動するガスの流量を計測する流量計であり、符号2は、再生工程において各吸着塔10、11からのガスを大気中の放出する際の騒音を低減するサイレンサーである。
さらには、上記複数の切替弁および逆止弁の開閉を経時的に制御して上記各工程を実行するための制御信号を発する制御部(図示せず)が設けられている。

0021

本発明の分離方法は、均圧工程、吸着工程、休止工程、再生工程、圧力回収工程を各吸着塔10、11で交互に経時的に実施するもので、図2に示すようなシーケンスで行われる。図2には、各工程に対応して切替弁、逆止弁の開閉状態を示しており、塗色部は、その弁が開状態であることを示している。

0022

均圧工程は、吸着塔10と吸着塔11とを連通させて内のガスを移動させることにより圧力を回収する工程である。両吸着塔を連通させる方式は、吸着塔の製品出口側あるいは原料入口側もしくは両方を互いに連通することで行われるが、両吸着塔の圧力は完全に等しくする必要はない。
図2に示したシーケンスでは、切替弁7、14が開き、両吸着塔が連通することになる。

0023

吸着工程は、原料空気を吸着塔に供給し、内部の圧力を例えば0.9MPa・G程度に高める昇圧操作と、原料空気を供給しながら製品ガスを吸着塔から取り出す操作を含む工程である。
図2に示したシーケンスでは、圧縮機1で加圧された原料空気が切替弁3を通って吸着器10に入り、製品ガスが逆止弁15、切替弁19を経て製品槽20に送られる。

0024

休止工程は、切替弁3〜7、14、17、19および逆止弁12、13、15、16をすべて閉として、両吸着塔へのガスの流入も流出もない状態とする工程である。

0025

この休止工程の時間は、減量運転の程度で決められ、製品槽20内の圧力が仕様圧力を満たすように決められる。すなわち、製品槽20の圧力が仕様圧力以上を維持している内に休止工程を終了させ、吸着工程を開始した吸着塔から製品槽20に製品窒素が供給できるように休止工程の時間が設定される。

0026

再生工程は、吸着塔10、11内の圧力を、例えば大気圧まで下げて易吸着成分を吸着剤から脱離させ、吸着剤を再生させて吸着塔を次の吸着工程に備えるものである。吸着塔の圧力を下げることと同時またはそれに続いて製品ガスで吸着塔をパージする操作やその他の操作を加えてもよい。
図2に示したシーケンスでは、切替弁6が開となって、吸着塔11の圧力が開放され、易吸着成分である酸素を通常より多く含む空気が脱離され、弁6からサイレンサー2を経て、大気開放される。これと同時に、製品ガスである窒素の一部が流量計18、切替弁17、逆止弁13を経て吸着塔11に送り込まれ、吸着塔11内をリンスする。

0027

圧力回収工程は、本発明の特徴とする部分であって、再生工程または吸着工程が終了し、休止工程に入ると同時あるいは数秒ないし数十秒遅れて、再生ラインを用い、高圧側の吸着塔から低圧側の吸着塔にガスを移動させ、低圧側の吸着塔の圧力を高める工程である。

0028

図2タイミングチャートに基づいて説明すると、吸着塔10が吸着工程を終了して休止工程に入ると同時に吸着塔10からガスを再生工程が終了した吸着塔11に移動させるものである。図2では、ガスの移動を受ける側の吸着塔に圧力回収工程が設けられるように表示している。

0029

図3に圧力回収工程において、吸着塔10から吸着塔11にガスを移動させる流路を太線で示してある。この太線で示された流路が再生ラインであり、この図3の例では、吸着塔10から、逆止弁15、流量計18、切替弁17、逆止弁13を経て、ガスが吸着塔11に送られている。
さらに、図4に、圧力回収工程を設けた場合と設けない場合の両吸着塔圧力及び製品タンク圧力経時変化とこの圧力変化に対応する吸着塔10および吸着塔11での各工程を示してある。

0030

圧力回収工程の継続時間は、PSA装置により適宜設定され、ガスを移動させる配管内径にも左右されるが、最長で1〜100秒とし、この時間が経過するまでに低圧側の吸着塔の圧力が0.01〜0.3MPa・Gに達した場合はその時点で圧力回収工程を終了するようにしてもよい。
あまり長く圧力回収工程を継続しすぎると、圧力回収工程中に高圧側の吸着塔で吸着剤の破過が起こってしまい系内の酸素濃度が上昇してしまうためである。

0031

一方、休止工程の時間が1〜100秒に満たない場合は、休止工程終了と同時に圧力回収工程も終了させる。
圧力回収工程の終了後は、吸着塔10、11の入口弁3、4、出口弁19、再生ガス出口弁5、6及び均圧弁7、14を閉じ、その後の均圧工程まで圧力はそのままの状態で保持する。

0032

本発明のPSA分離装置は、各吸着塔10、11において、上述の均圧工程、吸着工程、休止工程、再生工程、圧力回収工程を各吸着塔10、11で交互に経時的に実施するため、切替弁、逆止弁の開閉操作を時間を追って制御する制御信号を発する制御部を有するもので、例えば図2に示すような各弁の開閉を時系列的に制御するタイムシーケンサーなどが用いられる。また、マスフローメータ24からの製品ガスの流量信号を制御部に入力し、製品ガスの流量の変化に応じて、各弁の開閉間隔を変化させて、休止工程時間、圧力回収工程時間を自動的に変更するようにしてもよい。

0033

以下、具体例を示す。
以下の各例においては、図1に示した構成の窒素PSA装置を使用した。分子ふるい炭素を各吸着塔10、11(内容積0.286m3/塔)に充填し、空気を分離して製品ガス仕様純度が99.99%、製品ガス仕様圧力が0.5MPa・Gの窒素ガスを製造した。

0034

[従来例1]
従来行われている休止工程を行わない方法(吸着工程−均圧工程−再生工程−均圧工程)により、製品取出量を仕様流量の100%で運転を行った。このときの吸着工程の時間は68秒あり、製品ガス中の酸素濃度は78ppmであった。また、このときの消費電力率を100%とした。

0035

[従来例2]
上記先行発明の休止工程を実施する方法により、製品取出量を仕様流量の20%に減量した以外は実施例1と同条件にて運転を行った。
このときの吸着工程の時間は88秒、休止工程の時間は240秒であった。またこのときの製品ガス中の酸素濃度は29ppmであり、消費電力率は56%であった。
製品取出量を減少させると吸着塔内を通過するガスの量が少なくなるため、吸着剤の吸着効率が上昇し製品ガスの純度は向上した。

0036

[従来例3]
従来例2と同様の条件で製品取出量を仕様流量の20%から100%へ急激に増量する運転を行った。このときの製品窒素ガス中の酸素濃度及び製品取出量の経時変化を図5に示す。
製品取出量の増加後、しばらくすると酸素濃度の上昇が見られるようになり、酸素濃度の規定値を超える時間帯図5中の斜線部分)が現れた。

0037

[実施例1]
本発明の圧力回収工程を実施した以外は従来例3と同様の条件で製品取出量を仕様流量の20%から100%への急激な増量運転を行った。
このときの製品窒素ガス中の酸素濃度と製品取出量の経時変化を図6に示す。圧力回収工程を導入することで、従来例3の結果を示す図5に見られたような酸素濃度の規定値を超える時間帯はなくなった。

0038

[実施例2]
実施例1と同様の条件で製品取出量を仕様流量の20%に固定して運転を行った。このときの吸着工程の時間は70秒、休止工程の時間は240秒、圧力回収工程の時間は30秒で、圧力回収後の低圧側の吸着塔圧力は0.12MPa・Gであった。またこのときの製品ガス中の酸素濃度は31ppm、消費電力率は53%であった。
この結果より、圧力回収工程を設けた場合においては、消費電力率は圧力回収工程を設けない場合よりも向上することが判明した

図面の簡単な説明

0039

本発明のPSA分離装置の一例を示す構成図である。
本発明における吸着塔での各工程の時間的順序を示すタイミングチャートと各弁の開閉状態を示す図面である。
圧力回収工程でのガスの流れを示す図面である。
本発明および従来の発明での製品槽、各吸着塔の圧力の時間的な変化および各吸着塔での工程を示す図面である。
比較例3の結果を表す図表である。
実施例1の結果を表す図表である。

符号の説明

0040

1…圧縮機、2…サイレンサー、8、9…圧力計、10…吸着塔、11…吸着塔、18…流量計、20…製品槽、21…圧力計、22…酸素濃度計、24・・・マスフローメータ、25・・・調整弁

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