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課題

有機EL素子等の吸水剤として用いることができる、透明でありかつ可とう性がある組成物を提供する。

解決手段

概要

背景

有機材料エレクトロルミネッセンス(electroluminescence、以下ELと記す)を利用した有機EL素子は、陽極陰極との間に有機電荷輸送層有機発光層を積層させた有機層を設けてなり、低電圧直流駆動による高輝度発光が可能な発光素子として注目されている。またこの有機EL素子は、すべての材料を固体で構成することが可能であるため、フレキシブルディスプレーとして期待されている。

一方有機EL素子は、一定期間駆動した場合、発光輝度発光効率発光均一性等の発光特性初期の場合に比べて著しく劣化するという問題がある。このような発光特性の劣化の原因としては、有機EL素子内に侵入した酸素による電極酸化、駆動時の発熱による有機材料の酸化分解、有機EL素子内に侵入した空気中の水分による電極の酸化、有機物変性等を挙げることができる。さらに、酸素や水分の影響で構造体の界面が剥離したり、駆動時の発熱や駆動時の環境が高温であったこと等が引き金となって、各構成要素の熱膨張率の違いにより構造体の界面で応力が発生し、界面が剥離する等の構造体の機械的劣化も発光特性の劣化の原因として挙げることができる。

このような問題を防止するため、有機EL素子を封止し、水分や酸素との接触を抑制する技術が多数検討されている。例えば、図1に示すように、基板1上に透明電極3、有機機能層4及び金属カソード電極5からなる有機EL素子を配列形成してなる画素エリアに対し、吸水剤6を内壁に貼り付けた封止キャップ2を被せ、内部を窒素ガスで満たし、さらに基板1に接着剤7で固定することにより、有機EL素子への水分の到達を防止する方法が開示されている(例えば特許文献1参照)。また、吸水剤のかわりに酸素吸収剤を用いることにより酸素の影響を低減する方法も開示されている(例えば特許文献2参照)。

この吸水剤としてさまざまな物質が検討されてきたが、なかでも酸化バリウム(BaO)や酸化カルシウム(CaO)といったアルカリ土類金属酸化物は、シリカゲルゼオライトのような物理的に水を吸着させる吸水剤とは異なり、化学反応により確実に水分子を捕らえることができ、高温での水分子の放出がないため広く検討されている。

しかしながら、これらの吸水剤は無機化合物粒子であり、素子内に貼り付けるために凹状の基板を必要とするため、素子が厚くなるといった欠点がある。また、アルカリ土類金属酸化物は不透明であるため、基板1側から表示光を取り出す、いわゆるボトムエミッション型表示装置には適用できるものの、基板1と反対側の封止キャップ2側から表示光を取り出す、いわゆるトップエミッション型の表示装置に適用する場合には、吸水剤4によって表示光の放出が妨げられるため、吸水剤4を画素エリアにかからないように配置しなければならず、配置場所を新たに設けなければならないといった制限がある。

このようなトップエミッション型の表示装置に吸水剤を適用するためにいくつかの提案がなされている。例えば、ポリビニルアルコールナイロンといった透明でかつ吸水性を有するポリマーを吸水剤として適用することが容易に想像できるが、これらのポリマーは水を物理的に吸着するものであり、上記のように吸水性が十分ではない。また、トップエミッション構造の有機EL素子において、粒子状の吸水剤を光透過性が妨げられない程度に配置することが提案され(特許文献3参照)、さらに有機EL素子の発光波長よりも小さい粒径を有する吸水剤を分散させたプラスチック基板を用いることが提案されている(特許文献4参照)。ところがいずれにおいても吸水剤として無機粒子を利用しており、配置方法が困難であること、及び一次粒子まで均一に分散させることが困難であり、光の散乱による透過の低下は避けられない。

これらの問題を解決する手段として、可視光吸収の少ない捕水膜を用いることが開示されている(特許文献5参照)。この捕水膜は、特殊な金属化合物溶剤コーティングすることにより形成することができ、十分な透明性を持っている。しかしながら、この捕水膜をフレキシブル基板に適用しようとした場合には、低分子化合物から構成されているため柔軟性に欠けるという問題がある。また、吸湿後化合物はさらにもろく、有機EL素子上にダストとして付着するおそれもある。

特開平9−148066号公報
特開平7−169567号公報
特開2001−357973号公報
特開2002−56970号公報
特開2003−142256号公報

概要

有機EL素子等の吸水剤として用いることができる、透明でありかつ可とう性がある組成物を提供する。湿気反応性有機金属化合物と 主鎖の末端又は側鎖にカルボキシル基を有する化合物との反応生成物を含む、湿気反応性組成物

目的

本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたものであって、その課題とするところは、有機EL素子等の水分や酸素の影響を受けやすい素子の水分の捕捉剤として用いることができ、透明であり光をさえぎることなく発光面側に設置することができ、さらに柔軟性がありフレキシブル基板にも適用することができる組成物を提供すること、及び長期にわたって発光特性を維持する有機EL素子を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

請求項2

前記湿気反応性有機金属化合物が下式MRn(上式中、MはAl、Mg、Zn、Ti又はZrであり、Rは互いに独立に、置換されたもしくは未置換の、アルキル基アルケニル基もしくはアルコキシ基であり、nはMの原子価である)で表される化合物である、請求項1記載の湿気反応性組成物。

請求項3

前記カルボキシル基を有する化合物が下式Y−(A)m−Y(上式中、互いに独立に、AはCH2CR'COOY、CH2CR'CONY2、Si(R')(Y)O、CH2CHR'OもしくはCH2CHR'であり、R'は水素もしくはアルキル基であり、Yは水素、アルキル基もしくはカルボキシアルキル基であり、mは10≦m≦10000の整数である)で表される化合物である、請求項1記載の湿気反応性組成物。

請求項4

前記カルボキシル基を有する化合物の重量平均分子量が500以上である、請求項1記載の湿気反応性組成物。

請求項5

請求項1〜4のいずれか1項に記載の湿気反応性組成物より形成された吸湿性フィルム

請求項6

有機材料からなる有機発光材料層が互いに対向する一対の電極間に挟持されてなる積層体と、この積層体を外気から遮断する構造体と、この構造体内に配置された乾燥手段とを有する有機EL素子であって、前記乾燥手段が請求項1〜4のいずれか1項に記載の湿気反応性組成物より形成されていることを特徴とする有機EL素子。

技術分野

0001

本発明は、透明でかつ柔軟性のある吸湿層を形成することのできる湿気反応性組成物及びこの組成物より形成した乾燥手段を含む有機EL素子に関する。

背景技術

0002

有機材料エレクトロルミネッセンス(electroluminescence、以下ELと記す)を利用した有機EL素子は、陽極陰極との間に有機電荷輸送層有機発光層を積層させた有機層を設けてなり、低電圧直流駆動による高輝度発光が可能な発光素子として注目されている。またこの有機EL素子は、すべての材料を固体で構成することが可能であるため、フレキシブルディスプレーとして期待されている。

0003

一方有機EL素子は、一定期間駆動した場合、発光輝度発光効率発光均一性等の発光特性初期の場合に比べて著しく劣化するという問題がある。このような発光特性の劣化の原因としては、有機EL素子内に侵入した酸素による電極酸化、駆動時の発熱による有機材料の酸化分解、有機EL素子内に侵入した空気中の水分による電極の酸化、有機物変性等を挙げることができる。さらに、酸素や水分の影響で構造体の界面が剥離したり、駆動時の発熱や駆動時の環境が高温であったこと等が引き金となって、各構成要素の熱膨張率の違いにより構造体の界面で応力が発生し、界面が剥離する等の構造体の機械的劣化も発光特性の劣化の原因として挙げることができる。

0004

このような問題を防止するため、有機EL素子を封止し、水分や酸素との接触を抑制する技術が多数検討されている。例えば、図1に示すように、基板1上に透明電極3、有機機能層4及び金属カソード電極5からなる有機EL素子を配列形成してなる画素エリアに対し、吸水剤6を内壁に貼り付けた封止キャップ2を被せ、内部を窒素ガスで満たし、さらに基板1に接着剤7で固定することにより、有機EL素子への水分の到達を防止する方法が開示されている(例えば特許文献1参照)。また、吸水剤のかわりに酸素吸収剤を用いることにより酸素の影響を低減する方法も開示されている(例えば特許文献2参照)。

0005

この吸水剤としてさまざまな物質が検討されてきたが、なかでも酸化バリウム(BaO)や酸化カルシウム(CaO)といったアルカリ土類金属酸化物は、シリカゲルゼオライトのような物理的に水を吸着させる吸水剤とは異なり、化学反応により確実に水分子を捕らえることができ、高温での水分子の放出がないため広く検討されている。

0006

しかしながら、これらの吸水剤は無機化合物粒子であり、素子内に貼り付けるために凹状の基板を必要とするため、素子が厚くなるといった欠点がある。また、アルカリ土類金属酸化物は不透明であるため、基板1側から表示光を取り出す、いわゆるボトムエミッション型表示装置には適用できるものの、基板1と反対側の封止キャップ2側から表示光を取り出す、いわゆるトップエミッション型の表示装置に適用する場合には、吸水剤4によって表示光の放出が妨げられるため、吸水剤4を画素エリアにかからないように配置しなければならず、配置場所を新たに設けなければならないといった制限がある。

0007

このようなトップエミッション型の表示装置に吸水剤を適用するためにいくつかの提案がなされている。例えば、ポリビニルアルコールナイロンといった透明でかつ吸水性を有するポリマーを吸水剤として適用することが容易に想像できるが、これらのポリマーは水を物理的に吸着するものであり、上記のように吸水性が十分ではない。また、トップエミッション構造の有機EL素子において、粒子状の吸水剤を光透過性が妨げられない程度に配置することが提案され(特許文献3参照)、さらに有機EL素子の発光波長よりも小さい粒径を有する吸水剤を分散させたプラスチック基板を用いることが提案されている(特許文献4参照)。ところがいずれにおいても吸水剤として無機粒子を利用しており、配置方法が困難であること、及び一次粒子まで均一に分散させることが困難であり、光の散乱による透過の低下は避けられない。

0008

これらの問題を解決する手段として、可視光吸収の少ない捕水膜を用いることが開示されている(特許文献5参照)。この捕水膜は、特殊な金属化合物溶剤コーティングすることにより形成することができ、十分な透明性を持っている。しかしながら、この捕水膜をフレキシブル基板に適用しようとした場合には、低分子化合物から構成されているため柔軟性に欠けるという問題がある。また、吸湿後化合物はさらにもろく、有機EL素子上にダストとして付着するおそれもある。

0009

特開平9−148066号公報
特開平7−169567号公報
特開2001−357973号公報
特開2002−56970号公報
特開2003−142256号公報

発明が解決しようとする課題

0010

本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたものであって、その課題とするところは、有機EL素子等の水分や酸素の影響を受けやすい素子の水分の捕捉剤として用いることができ、透明であり光をさえぎることなく発光面側に設置することができ、さらに柔軟性がありフレキシブル基板にも適用することができる組成物を提供すること、及び長期にわたって発光特性を維持する有機EL素子を提供することにある。

課題を解決するための手段

0011

上記課題を解決するため、本発明によれば、湿気反応性有機金属化合物と主鎖の末端又は側鎖にカルボキシル基を有する化合物との反応生成物を含む、湿気反応性組成物が提供される。

0012

また本発明によれば、上記の湿気反応性組成物より形成された吸湿性フィルムが提供される。

0013

さらに本発明によれば、有機材料からなる有機発光材料層が互いに対向する一対の電極間に挟持されてなる積層体と、この積層体を外気から遮断する構造体と、この構造体内に配置された乾燥手段とを有する有機EL素子であって、前記乾燥手段が上記の湿気反応性組成物より形成されていることを特徴とする有機EL素子が提供される。

発明の効果

0014

本発明の組成物は、有機EL素子等の水分の影響を受けやすい素子の水分捕捉剤として使用することができる。この組成物は透明であるため、発光素子の発光面上に配置することができ、さらに可撓性を有するため、フレキシブルなディスプレーに使用することができる。この組成物を水分捕捉剤として配置した本発明の有機EL素子は、水分や酸素による劣化が抑制され、長期にわたって発光特性を維持することができる。

発明を実施するための最良の形態

0015

上記のように、本願発明の湿気反応性組成物は
湿気反応性有機金属化合物と
主鎖の末端又は側鎖にカルボキシル基を有する化合物
との反応生成物を含む。

0016

前記湿気反応性有機金属化合物は、水と反応し、化学反応によって水分を除去することのできる化合物である。またこの湿気反応性有機金属化合物は、本発明の組成物を構成する他の成分であるカルボキシル基を有する化合物と一部反応し、固定化され、このカルボキシル基を有する化合物に水や酸素との反応性を付与する。さらにこの湿気反応性有機金属化合物は、水と反応した場合、腐食性の化合物を生成することがないため、適用部位において腐食の問題を起こすことがない。

0017

この湿気反応性有機金属化合物は、好ましくは下式
MRn
上式中、MはAl、Mg、Zn、Ti又はZrであり、Rは互いに独立に、置換されたもしくは未置換の、アルキル基アルケニル基もしくはアルコキシ基であり、nはMの原子価である)
で表される化合物である。

0018

上式中、Mはより好ましくはAl又はTiである。Rはより好ましくはメチル基エチル基プロピル基ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、メトキシ基エトキシ基ブトキシ基ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、イソステアリルオキシ基、イソボルネオキシ基、コレステロキシ基、ポリオキシエチレンモノメチルエーテルオキシ基、ポリオキシプロピレンモノブチルエーテルオキシ基、ポリテトラヒドロフランモノメチルエーテルオキシ基、又はポリジメチルシロキサン骨格を有するアルコキシル基であり、さらに好ましくはヘキシル基、オクチル基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、イソステアリルオキシ基、ポリオキシエチレンモノメチルエーテルオキシ基、ポリオキシプロピレンモノブチルエーテルオキシ基、ポリテトラヒドロフランモノメチルエーテルオキシ基、又はポリジメチルシロキサン骨格を有するアルコキシル基である。このポリジメチルシロキサン骨格を有するアルコキシル基としては具体的には、チッソ株式会社製FM2221、FM2241、FM2245が挙げられる。

0019

この湿気反応性有機金属化合物の具体的な例としては、トリメチルアルミニウムトリエチルアルミニウムトリオクチルアルミニウムアルキルアルミニウム化合物や、これらの誘導体であるセスキ化合物、アルモキサン等の有機アルミニウム化合物が挙げられる。

0020

主鎖の末端又は側鎖にカルボキシル基を有する化合物は、前記湿気反応性有機金属化合物と反応してこれを固定化し、反応性、流動性、柔軟性、相溶性コントロールすることができる。このカルボキシル基を有する化合物は、好ましくは下式
Y−(A)m−Y
(上式中、互いに独立に、AはCH2CR'COOY、CH2CR'CONY2、Si(R')(Y)O、CH2CHR'OもしくはCH2CHR'であり、R'は水素もしくはアルキル基であり、Yは水素、アルキル基もしくはカルボキシアルキル基であり、mは10≦m≦10000の整数である)
で表される化合物である。

0021

この化合物において、カルボキシル基は分子中、両末端、片末端、側鎖のいずれにあってもよく、平均してその量は1分子中3以下であることが好ましい。3以上である場合、湿気反応性有機金属化合物と反応させた場合に著しくゲル化し、取り扱いが困難になることがある。このカルボキシル基を有する化合物の重量平均分子量は、得られる組成物の物性にあわせて適宜選択することができるが、通常500〜500万、好ましくは1000〜100万の範囲で使用することができる。500未満の場合、組成物に十分な可とう性を付与することが困難であり、500万より多い場合、溶液の粘度が高くなり取り扱いが困難となるおそれがある。なお、この重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーGCP)法によるスチレン換算分子量を意味する。

0022

このカルボキシル基を有する化合物の具体例としては、側鎖にカルボキシル基を有するポリジメチルシロキサン(信越化学X-22-3701E)や末端にカルボキシル基を有するポリジメチルシロキサン(信越化学X-22-162C)等のシリコーン、末端にカルボキシル基を有するポリエチレングリコールビスカルボキシメチルエーテル等のポリアルキレングリコール、α,ω-ポリブタジエンジカルボン酸(日本曹達C-1000)や水添α,ω-ポリブタジエンジカルボン酸(日本曹達CI-1000)等のポリオレフィン等を挙げることができる。

0023

特に好ましいカルボキシル基を有する化合物は、(メタアクリル酸アクリル系モノマー共重合体である。なお、ここで「(メタ)アクリル」とはアクリル又はメタクリルを意味する。このような共重合体は、一般に対応するモノマーラジカル重合により合成することができる。

0024

(メタ)アクリル酸と共重合する好ましいモノマーは、スチレンα-メチルスチレン等のスチレン系モノマー、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレートn-オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のアルキレン(メタ)アクリレート、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-n-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、t-ブチル(メタ)アクリルアミド、オクチル(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N-ビニルピロリドン、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミド等を挙げることができる。

0025

湿気反応性有機金属化合物とカルボキシル基を有する化合物との反応は、両者を混合することにより達成される。この両者の混合割合は、湿気反応性有機金属化合物の水分と反応する部位がすべてカルボキシル基を有する化合物のカルボキシル基によって消費されない程度にする。具体的には、カルボキシル基1モルに対し、湿気反応性有機金属化合物0.05〜10モルとすることが好ましい。

0026

本発明の組成物は、上記湿気反応性有機金属化合物とカルボキシル基を有する化合物との反応生成物に加え、粘度を調整するために、カルボキシル基を有さない化合物や充填材を含有していてもよい。このカルボキシル基を有さない化合物としては、上記カルボキシル基を有する化合物と相溶する構造を有する化合物を用いることができ、このような組成物は硬化後もタックを有するため粘着剤として使用することができる。充填材としては、良好な分散性の点から、上記湿気反応性有機金属化合物と反応し得る水酸基を有する無機充填材が好ましく、シリカ酸化チタン酸化亜鉛酸化アルミニウム酸化ジルコニウムクレイ等を挙げることができる。この充填材の粒径は、組成物の透明性を妨げない限り任意に選択することができるが、好ましくは1〜1000nmである。

0027

本発明の組成物は、有機EL素子等の水分の影響を受けやすい素子において水分捕捉剤として適用することができる。本発明の組成物は透明であるため、光をさえぎることなく素子の発光面、受光面側に配置することができ、ディスプレーや太陽電池パネルに新たに設置部分を設けることなく、発光部の面積を効率よく利用することができる。

0028

本発明の組成物より形成したフィルムは透明であるため、各種の光学素子等に用いることができる。すなわち、本発明の第二の態様は、この組成物より形成された吸湿性フィルムである。このフィルムは一般的な方法、例えば基材上に塗布し、乾燥させることによって形成することができる。

0029

また本発明の第三の態様は、この組成物を乾燥手段として内部に配置した有機EL素子である。この有機EL素子の構成は、図1に示す従来の有機EL素子と同様の構成をとることができ、すなわち有機材料からなる有機発光材料層4が互いに対向する一対の電極3及び5間に挟持されてなる積層体と、この積層体を収納して外気から遮断する構造体2と、この構造体内に配置された乾燥手段6とを有し、この乾燥手段が上記組成物より形成されている。この組成物は透明であるため、乾燥手段6を配置する位置には制限がなく、図2に示すように、電極3を覆うようにフィルム6として直接貼り付けてもよい。あるいは、図3に示すように、基板1上の電極3及び5並びに有機機能層4の全体を覆うようにしてこのフィルム6を配置し、さらにその上を接着剤7で覆ってもよい。

0030

ポリマーの合成
アクリル系樹脂組成比2−EHA/AA=99.9/0.01、2−EHA:2−エチルヘキシルアクリレート(日本触媒株式会社製)、AA:アクリル酸(和光特級試薬))を常法により合成し、ポリマートルエン溶液を得た。

0031

0032

実施例1
すべての試薬溶媒は市販の製品購入し、そのまま用いた。窒素置換した20mLのスクリュー管に4.0gのトリオクチルアルミニウム(SigmaAldrich社製)のヘキサン溶液固形分25wt%)を加え、上記で合成した2−エチルヘキシルアクリレート/アクリル酸の共重合体(ポリマー1)のトルエン溶液(固形分40wt%)10.0gを加え、激しく攪拌し、溶液組成物を得た。

0033

実施例2〜7
表2に示す材料を用いて実施例1と同様にして溶液組成物を得た。

0034

比較例1及び2
表2に示す材料を用いて実施例1と同様にして溶液組成物を得た。

0035

0036

吸湿性の測定
上記の溶液組成物を市販のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(ルミラーT-60、厚み50μm、東レ製)上に窒素雰囲気下でナイフコーターを用いて塗布した。乾燥後の膜厚は50μmであった。こうして得られたフィルムを30mm×40mmのサイズに切り取り容積420mLのガラス瓶内に入れ、すぐに温湿度計(testo Co.、605-H1)がついた金属製のふたを閉めた。ガラス瓶内の相対湿度が10%低下するまでの時間及び12時間後の相対湿度を測定した。この測定結果を表3に示す。

0037

透過性の測定
日立製Spectorophotometer U-4000を用いて透過率を測定した。測定用サンプルは上記の方法で作製した厚み50μmのフィルムを相対湿度50%の空気中に25℃で3日間放置し、十分硬化したものを用いた。解析ではPETフィルムベースラインとした。波長域400nm〜800nmの範囲の最低透過率を表3に示す。

0038

可撓性の測定
上記で用いたフィルムを鉄棒(R=10mm)に沿って曲げ目視により観察した。10回すり返した。表3に示すように、実施例1〜7のフィルム表面にはクラックの発生はまったく見られなかった。

0039

0040

上記表3に示す結果から明らかなように、実施例1〜7の組成物は十分な湿気硬化性を有し、水分捕捉剤として使用することができる。また、これらの組成物から形成したフィルムは十分な可撓性も有している。さらには、可視光域において十分な透明性を有している。一方、比較例1の組成物では、吸湿後には非常にもろく、曲げることは困難であった。また、比較例2の組成物は塗布直後は透明であったが、12時間放置後には白化した。

図面の簡単な説明

0041

本発明及び従来の有機EL素子の構造を模式的に示す断面図である。
本発明の有機EL素子の構造を模式的に示す断面図である。
本発明の有機EL素子の構造を模式的に示す断面図である。

符号の説明

0042

1基板
2封止キャップ
3電極
4有機機能層
5 電極
6吸水剤
7 封止接着剤

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