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技術 位置検出装置、および画像形成装置

出願人 株式会社リコー
発明者 高山英之工藤宏一神谷拓郎
出願日 2007年6月19日 (12年8ヶ月経過) 出願番号 2007-161778
公開日 2008年3月6日 (11年11ヶ月経過) 公開番号 2008-051801
状態 特許登録済
技術分野 直線速度または角速度の測定、およびその指示装置 光学的手段による測長装置 測定手段を特定しない測長装置 感知要素の出力の伝達及び変換 電子写真における制御・保安 電子写真における帯電・転写・分離 電子写真における制御・管理・保安 カラー電子写真
主要キーワード 線膨張量 実クロック 位置面 マークカウンタ 初期ピッチ 標準スケール 標準パルス 重ね合わせの原理
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年3月6日)のものです。
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図面 (20)

課題

温度変化が生じても、マークの位置を正確に検出すること。

解決手段

転写ベルト10上のマーク5を検出する光ピックアップ6a、6bと、光ピックアップ6a、6bを収容するケース1011、1012と、ケース1011、1012を固定位置1021、1022に固定して保持する回路基板1005とを備え、固定位置1021、1022を含む面であって、転写ベルト10の移動方向に垂直な面である固定位置面から、検出位置1031、1032を含む面であって、転写ベルト10の移動方向に垂直な面である検出位置面までの、ケース1011、1012における部位の温度変化による転写ベルト10の移動方向に平行な方向の膨張量の合計である総膨張量と、回路基板1005における固定位置1021、1022の間の部位の温度変化による膨張量とが略同一であること。

概要

背景

画像形成装置、特にタンデムカラー機では、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色ごとの画像を形成する作像ユニットが並んで配設され、それらの各色ごとの画像を中間転写ベルト上で重ね合わせてフルカラー画像を形成するため、色ずれが発生する場合があり、画質の低下を招いていた。

このため、中間転写ベルト上にあるマーク読取り、中間転写ベルトの速度を検出する技術が考案されている。例えば、2つのセンサによって転写ベルト上に形成された基準となるマーキングを読み取る際に、駆動ロール数回転分の時間におけるベルトの平均速度を取得することによって、設定された基準がもともと持っている誤差を相殺して正確な速度検知を実現しようとしている(特許文献1参照)。また、2つのセンサによってマークを検出する構成で、マーク間隔の誤差の変動分に着目し、2つのセンサからの信号の位相差変動からマークピッチ変化を演算して速度計算に反映させることによって、ベルト上のマークピッチに誤差が生じてもベルトの表面線速を正確に検出し、フィードバック制御することにより高精度なベルト移送装置を提供する技術が開示されている(特許文献2参照)。また、このような技術においては、センサ(検出部)の保持部材への固定位置を含むベルトの搬送方向に対する垂線上にセンサの検出位置が位置するように、センサを保持部材に固定することが一般的となっている。

特許第3344614号公報
特開2006−160512号公報

概要

温度変化が生じても、マークの位置を正確に検出すること。転写ベルト10上のマーク5を検出する光ピックアップ6a、6bと、光ピックアップ6a、6bを収容するケース1011、1012と、ケース1011、1012を固定位置1021、1022に固定して保持する回路基板1005とを備え、固定位置1021、1022を含む面であって、転写ベルト10の移動方向に垂直な面である固定位置面から、検出位置1031、1032を含む面であって、転写ベルト10の移動方向に垂直な面である検出位置面までの、ケース1011、1012における部位の温度変化による転写ベルト10の移動方向に平行な方向の膨張量の合計である総膨張量と、回路基板1005における固定位置1021、1022の間の部位の温度変化による膨張量とが略同一であること。

目的

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、温度変化が生じても、マークの位置を正確に検出することができる位置検出装置および画像形成装置を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

所定の間隔でマークが形成された物体マーク形成領域に対向して設けられ、移動する前記物体上の前記マークを所定の検出位置で検出する複数の検出部と、前記複数の検出部をそれぞれ収容する複数の収容部と、前記複数の収容部を、所定の固定位置に固定して保持する保持部材とを備え、前記固定位置を含む面であって、前記物体の移動方向に垂直な面である固定位置面から、前記検出位置を含む面であって、前記物体の移動方向に垂直な面である検出位置面までの、前記複数の収容部における部位の温度変化による前記物体の移動方向に平行な方向の膨張量の合計である総膨張量と、前記保持部材における複数の前記固定位置の間の部位の温度変化による膨張量とが、略同一であることを特徴とする位置検出装置

請求項2

前記収容部における前記膨張量は、前記固定位置面から前記検出位置面までの距離と、前記収容部の膨張率と、前記収容部の温度変化量との積であり、前記保持部材における前記膨張量は、前記複数の収容部のうちいずれかの前記収容部の前記固定位置から他のいずれかの前記収容部の前記固定位置までの距離と、前記保持部材の膨張率と、前記保持部材の温度変化量との積であり、前記保持部材は、前記固定位置面から前記検出位置面までの、前記複数の収容部の前記総膨張量と、前記保持部材における複数の前記固定位置の間の部位の前記膨張量とが略同一となる前記固定位置に、前記複数の収容部を固定して保持することを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。

請求項3

前記複数の収容部は、第1収容部と、第2収容部とを含み、前記複数の検出部は、前記第1収容部に収容され、前記マークを前記検出位置としての第1検出位置で検出する第1検出部と、前記第2収容部に収容され、前記マークを前記検出位置としての第2検出位置で検出する第2検出部とを含み、前記固定位置は、前記第1検出位置から前記第2収容部と対向する側縁部と反対側の側縁部までの間の第1固定位置と、前記第2検出位置から前記第1収容部と対向する側縁部と反対側の側縁部までの間の第2固定位置とを含み、前記総膨張量は、前記第1固定位置を含む前記固定位置面から前記第1検出位置を含む前記検出位置面までの前記第1収容部の前記膨張量と、前記第2固定位置を含む前記固定位置面から前記第2検出位置を含む前記検出位置面までの前記第2収容部の前記膨張量との和である第1総膨張量を含み、前記保持部材は、前記第1固定位置から前記第2固定位置までの前記保持部材の前記膨張量と、前記第1総膨張量とが略同一となるように、前記第1収容部を前記第1固定位置で保持するとともに、前記第2収容部を前記第2固定位置で保持することを特徴とする請求項2に記載の位置検出装置。

請求項4

前記第1収容部および前記第2収容部のうち少なくとも一方は、前記保持部材の膨張率より大きい膨張率の材質で形成されていることを特徴とする請求項3に記載の位置検出装置。

請求項5

前記第1収容部および前記第2収容部は、略同一の膨張率を有しており、かつ前記保持部材の膨張率より大きい膨張率の材質で形成されており、前記収容部および前記保持部材は、−CyL1≦yL2−x(d1+d2)≦CyL1の関係を満たすものであることを特徴とする請求項4に記載の位置検出装置。x:前記収容部の膨張率y:前記保持部材の膨張率L1:前記第1検出位置と前記第2検出位置との距離L2:前記保持部材の前記第1固定位置と前記第2固定位置との距離d1:前記第1固定位置を含む前記固定位置面から前記第1検出位置を含む前記検出位置面までの距離d2:前記第2固定位置を含む前記固定位置面から前記第2検出位置を含む前記検出位置面までの距離C:定数(0≦C<1)

請求項6

前記複数の収容部は、第1収容部と、第2収容部とを含み、前記複数の検出部は、前記第1収容部に収容され、前記マークを前記検出位置としての第1検出位置で検出する第1検出部と、前記第2収容部に収容され、前記マークを前記検出位置としての第2検出位置で検出する第2検出部とを含み、前記固定位置は、前記第1検出位置から前記第2収容部と対向する側縁部と反対側の側縁部までの間の第1固定位置と、前記第2検出位置から前記第1収容部と対向する側縁部までの間の第2固定位置とを含み、前記総膨張量は、前記第1固定位置を含む前記固定位置面から前記第1検出位置を含む前記検出位置面までの前記第1収容部の前記膨張量から、前記第2固定位置を含む前記固定位置面から前記第2検出位置を含む前記検出位置面までの前記第2収容部の前記膨張量を差し引いた差分である第1総膨張量を含み、前記保持部材は、前記第1固定位置から前記第2固定位置までの前記保持部材の前記膨張量と、前記第1総膨張量とが略同一となるように、前記第1収容部を前記第1固定位置で保持するとともに、前記第2収容部を前記第2固定位置で保持することを特徴とする請求項2に記載の位置検出装置。

請求項7

前記第1収容部は、前記保持部材の膨張率より大きい膨張率の材質で形成されていることを特徴とする請求項6に記載の位置検出装置。

請求項8

前記収容部および前記保持部材は、−CyL1≦yL2−x(d1−d2)≦CyL1の関係を満たすものであることを特徴とする請求項7に記載の位置検出装置。x:前記収容部の膨張率y:前記保持部材の膨張率L1:前記第1検出位置と前記第2検出位置との距離L2:前記保持部材の前記第1固定位置と前記第2固定位置との距離d1:前記第1固定位置を含む前記固定位置面から前記第1検出位置を含む前記検出位置面までの距離d2:前記第2固定位置を含む前記固定位置面から前記第2検出位置を含む前記検出位置面までの距離C:定数(0≦C<1)

請求項9

前記複数の収容部は、さらに、第3収容部を含み、前記複数の検出部は、さらに、前記第3収容部に収容され、前記マークを前記検出位置としての第3検出位置で検出する第3検出部とを含み、前記固定位置は、さらに、前記第3検出位置から前記第2収容部と対向する側縁部と反対側の側縁部までの間の第3固定位置を含み、前記第2固定位置は、さらに、前記第2検出位置から前記第3収容部と対向する側縁部までの間の位置であり、前記総膨張量は、さらに、前記第3固定位置を含む前記固定位置面から前記第3検出位置を含む前記検出位置面までの前記第3収容部の前記膨張量から、前記第2固定位置を含む前記固定位置面から前記第2検出位置を含む前記検出位置面までの前記第2収容部の前記膨張量を差し引いた差分である第2総膨張量を含み、前記保持部材は、前記第3固定位置から前記第2固定位置までの前記保持部材の前記膨張量と、前記第2総膨張量とが略同一となるように、前記第2収容部を前記第2固定位置で保持するとともに、前記第3収容部を前記第3固定位置で保持することを特徴とする請求項3に記載の位置検出装置。

請求項10

前記複数の収容部は、さらに、第3収容部を含み、前記複数の検出部は、さらに、前記第3収容部に収容され、前記マークを前記検出位置としての第3検出位置で検出する第3検出部とを含み、前記固定位置は、さらに、前記第3検出位置から前記第2収容部と対向する側縁部までの間の第3固定位置を含み、前記第2固定位置は、さらに、前記第2検出位置から前記第3収容部と対向する側縁部と反対側の側縁部までの間の位置であり、前記総膨張量は、さらに、前記第2固定位置を含む前記固定位置面から前記第2検出位置を含む前記検出位置面までの前記第2収容部の前記膨張量から、前記第3固定位置を含む前記固定位置面から前記第3検出位置を含む前記検出位置面までの前記第3収容部の前記膨張量を差し引いた差分である第2総膨張量を含み、前記保持部材は、前記第2固定位置から前記第3固定位置までの前記保持部材の前記膨張量と、前記第2総膨張量とが略同一となるように、前記第2収容部を前記第2固定位置で保持するとともに、前記第3収容部を前記第3固定位置で保持することを特徴とする請求項6に記載の位置検出装置。

請求項11

前記検出部は、光学センサまたは磁気センサを含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一に記載の位置検出装置。

請求項12

画像形成装置であって、所定の間隔でマークが形成された無端転写体を駆動する駆動部と、画像データに従って感光体静電潜像を形成し前記静電潜像から顕像を形成して前記無端転写体に転写する顕像形成部と、前記駆動部により駆動された前記無端転写体上の前記マークの位置を検出する位置検出部と、前記位置検出部によって検出された前記マークの位置に基づいて前記駆動部を制御する駆動制御部と、前記駆動部によって駆動される前記無端転写体上の顕像を、記録媒体に転写する画像出力部と、を備え、前記位置検出部は、前記無端転写体のマーク形成領域に対向して設けられ、移動する前記無端転写体上の前記マークを所定の検出位置で検出する複数の検出部と、前記複数の検出部をそれぞれ収容する複数の収容部と、前記複数の収容部を、所定の固定位置に固定して保持する保持部材とを備え、前記固定位置を含む面であって、前記無端転写体の移動方向に垂直な面である固定位置面から、前記検出位置を含む面であって、前記無端転写体の移動方向に垂直な面である検出位置面までの、前記複数の収容部における部位の温度変化による前記無端転写体の移動方向に平行な方向の膨張量の合計である総膨張量と、前記保持部材における複数の前記固定位置の間の部位の温度変化による膨張量とが、略同一であることを特徴とする画像形成装置。

技術分野

0001

本発明は、物体上に形成されたマークの位置を検出する位置検出装置、および該位置検出装置を搭載した画像形成装置に関するものである。

背景技術

0002

画像形成装置、特にタンデムカラー機では、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色ごとの画像を形成する作像ユニットが並んで配設され、それらの各色ごとの画像を中間転写ベルト上で重ね合わせてフルカラー画像を形成するため、色ずれが発生する場合があり、画質の低下を招いていた。

0003

このため、中間転写ベルト上にあるマークを読取り、中間転写ベルトの速度を検出する技術が考案されている。例えば、2つのセンサによって転写ベルト上に形成された基準となるマーキングを読み取る際に、駆動ロール数回転分の時間におけるベルトの平均速度を取得することによって、設定された基準がもともと持っている誤差を相殺して正確な速度検知を実現しようとしている(特許文献1参照)。また、2つのセンサによってマークを検出する構成で、マーク間隔の誤差の変動分に着目し、2つのセンサからの信号の位相差変動からマークピッチ変化を演算して速度計算に反映させることによって、ベルト上のマークピッチに誤差が生じてもベルトの表面線速を正確に検出し、フィードバック制御することにより高精度なベルト移送装置を提供する技術が開示されている(特許文献2参照)。また、このような技術においては、センサ(検出部)の保持部材への固定位置を含むベルトの搬送方向に対する垂線上にセンサの検出位置が位置するように、センサを保持部材に固定することが一般的となっている。

0004

特許第3344614号公報
特開2006−160512号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ここで、画像形成装置は、定着動作などの際に必然的に温度上昇を伴う。しかしながら、特許文献1の技術では、中間転写ベルトの速度を検出することはできるが、定着動作に伴う温度変化によって中間転写ベルトが伸縮するため、温度変化に伴う印刷のずれが生じていた。すなわち、特許文献1の技術では、センサを2つ用いて基準となるマークを読み取っているが、センサによるマークの検出位置が保持部材の固定位置を含むベルトの搬送方向に対する垂線上にあるので、温度が変化(上昇)すると、センサを固定して保持する保持部材が膨張し、その2つのセンサ間隔自体が変化する。その結果、センサによる検出位置も変化するため、中間転写ベルト上のマークの正確な検出ができず、正確な速度検知ができなかった。また、特許文献2の技術でも、温度が変化すると、センサを固定している部品の膨張などでセンサ間隔は変化してしまい、マークの正確な検出ができず、制御の誤差となるという問題があった。

0006

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、温度変化が生じても、マークの位置を正確に検出することができる位置検出装置および画像形成装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、所定の間隔でマークが形成された物体のマーク形成領域に対向して設けられ、移動する前記物体上の前記マークを所定の検出位置で検出する複数の検出部と、前記複数の検出部をそれぞれ収容する複数の収容部と、前記複数の収容部を、所定の固定位置に固定して保持する保持部材とを備え、前記固定位置を含む面であって、前記物体の移動方向に垂直な面である固定位置面から、前記検出位置を含む面であって、前記物体の移動方向に垂直な面である検出位置面までの、前記複数の収容部における部位の温度変化による前記物体の移動方向に平行な方向の膨張量の合計である総膨張量と、前記保持部材における複数の前記固定位置の間の部位の温度変化による膨張量とが、略同一であることを特徴とする。

0008

また、請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の位置検出装置において、前記収容部における前記膨張量は、前記固定位置面から前記検出位置面までの距離と、前記収容部の膨張率と、前記収容部の温度変化量との積であり、前記保持部材における前記膨張量は、前記複数の収容部のうちいずれかの前記収容部の前記固定位置から他のいずれかの前記収容部の前記固定位置までの距離と、前記保持部材の膨張率と、前記保持部材の温度変化量との積であり、前記保持部材は、前記固定位置面から前記検出位置面までの、前記複数の収容部の前記総膨張量と、前記保持部材における複数の前記固定位置の間の部位の前記膨張量とが略同一となる前記固定位置に、前記複数の収容部を固定して保持することを特徴とする。

0009

また、請求項3にかかる発明は、請求項2に記載の位置検出装置において、前記複数の収容部は、第1収容部と、第2収容部とを含み、前記複数の検出部は、前記第1収容部に収容され、前記マークを前記検出位置としての第1検出位置で検出する第1検出部と、前記第2収容部に収容され、前記マークを前記検出位置としての第2検出位置で検出する第2検出部とを含み、前記固定位置は、前記第1検出位置から前記第2収容部と対向する側縁部と反対側の側縁部までの間の第1固定位置と、前記第2検出位置から前記第1収容部と対向する側縁部と反対側の側縁部までの間の第2固定位置とを含み、前記総膨張量は、前記第1固定位置を含む前記固定位置面から前記第1検出位置を含む前記検出位置面までの前記第1収容部の前記膨張量と、前記第2固定位置を含む前記固定位置面から前記第2検出位置を含む前記検出位置面までの前記第2収容部の前記膨張量との和である第1総膨張量を含み、前記保持部材は、前記第1固定位置から前記第2固定位置までの前記保持部材の前記膨張量と、前記第1総膨張量とが略同一となるように、前記第1収容部を前記第1固定位置で保持するとともに、前記第2収容部を前記第2固定位置で保持することを特徴とする。

0010

また、請求項4にかかる発明は、請求項3に記載の位置検出装置において、前記第1収容部および前記第2収容部のうち少なくとも一方は、前記保持部材の膨張率より大きい膨張率の材質で形成されていることを特徴とする。

0011

また、請求項5にかかる発明は、請求項4に記載の位置検出装置において、前記第1収容部および前記第2収容部は、略同一の膨張率を有しており、かつ前記保持部材の膨張率より大きい膨張率の材質で形成されており、前記収容部および前記保持部材は、−CyL1≦yL2−x(d1+d2)≦CyL1の関係を満たすものであることを特徴とする。ここで、xは前記収容部の膨張率、yは前記保持部材の膨張率、L1は前記第1検出位置と前記第2検出位置との距離、L2は前記保持部材の前記第1固定位置と前記第2固定位置との距離、d1は前記第1固定位置を含む前記固定位置面から前記第1検出位置を含む前記検出位置面までの距離、d2は前記第2固定位置を含む前記固定位置面から前記第2検出位置を含む前記検出位置面までの距離、Cは定数(0≦C<1)である。

0012

また、請求項6にかかる発明は、請求項2に記載の位置検出装置において、前記複数の収容部は、第1収容部と、第2収容部とを含み、前記複数の検出部は、前記第1収容部に収容され、前記マークを前記検出位置としての第1検出位置で検出する第1検出部と、前記第2収容部に収容され、前記マークを前記検出位置としての第2検出位置で検出する第2検出部とを含み、前記固定位置は、前記第1検出位置から前記第2収容部と対向する側縁部と反対側の側縁部までの間の第1固定位置と、前記第2検出位置から前記第1収容部と対向する側縁部までの間の第2固定位置とを含み、前記総膨張量は、前記第1固定位置を含む前記固定位置面から前記第1検出位置を含む前記検出位置面までの前記第1収容部の前記膨張量から、前記第2固定位置を含む前記固定位置面から前記第2検出位置を含む前記検出位置面までの前記第2収容部の前記膨張量を差し引いた差分である第1総膨張量を含み、前記保持部材は、前記第1固定位置から前記第2固定位置までの前記保持部材の前記膨張量と、前記第1総膨張量とが略同一となるように、前記第1収容部を前記第1固定位置で保持するとともに、前記第2収容部を前記第2固定位置で保持することを特徴とする。

0013

また、請求項7にかかる発明は、請求項6に記載の位置検出装置において、前記第1収容部は、前記保持部材の膨張率より大きい膨張率の材質で形成されていることを特徴とする。

0014

また、請求項8にかかる発明は、請求項7に記載の位置検出装置において、前記収容部および前記保持部材は、−CyL1≦yL2−x(d1−d2)≦CyL1の関係を満たすものであることを特徴とする。ここで、xは前記収容部の膨張率、yは前記保持部材の膨張率、L1は前記第1検出位置と前記第2検出位置との距離、L2は前記保持部材の前記第1固定位置と前記第2固定位置との距離、d1は前記第1固定位置を含む前記固定位置面から前記第1検出位置を含む前記検出位置面までの距離、d2は前記第2固定位置を含む前記固定位置面から前記第2検出位置を含む前記検出位置面までの距離、Cは定数(0≦C<1)である。

0015

また、請求項9にかかる発明は、請求項3に記載の位置検出装置において、前記複数の収容部は、さらに、第3収容部を含み、前記複数の検出部は、さらに、前記第3収容部に収容され、前記マークを前記検出位置としての第3検出位置で検出する第3検出部とを含み、前記固定位置は、さらに、前記第3検出位置から前記第2収容部と対向する側縁部と反対側の側縁部までの間の第3固定位置を含み、前記第2固定位置は、さらに、前記第2検出位置から前記第3収容部と対向する側縁部までの間の位置であり、前記総膨張量は、さらに、前記第3固定位置を含む前記固定位置面から前記第3検出位置を含む前記検出位置面までの前記第3収容部の前記膨張量から、前記第2固定位置を含む前記固定位置面から前記第2検出位置を含む前記検出位置面までの前記第2収容部の前記膨張量を差し引いた差分である第2総膨張量を含み、前記保持部材は、前記第3固定位置から前記第2固定位置までの前記保持部材の前記膨張量と、前記第2総膨張量とが略同一となるように、前記第2収容部を前記第2固定位置で保持するとともに、前記第3収容部を前記第3固定位置で保持することを特徴とする。

0016

また、請求項10にかかる発明は、請求項6に記載の位置検出装置において、前記複数の収容部は、さらに、第3収容部を含み、前記複数の検出部は、さらに、前記第3収容部に収容され、前記マークを前記検出位置としての第3検出位置で検出する第3検出部とを含み、前記固定位置は、さらに、前記第3検出位置から前記第2収容部と対向する側縁部までの間の第3固定位置を含み、前記第2固定位置は、さらに、前記第2検出位置から前記第3収容部と対向する側縁部と反対側の側縁部までの間の位置であり、前記総膨張量は、さらに、前記第2固定位置を含む前記固定位置面から前記第2検出位置を含む前記検出位置面までの前記第2収容部の前記膨張量から、前記第3固定位置を含む前記固定位置面から前記第3検出位置を含む前記検出位置面までの前記第3収容部の前記膨張量を差し引いた差分である第2総膨張量を含み、前記保持部材は、前記第2固定位置から前記第3固定位置までの前記保持部材の前記膨張量と、前記第2総膨張量とが略同一となるように、前記第2収容部を前記第2固定位置で保持するとともに、前記第3収容部を前記第3固定位置で保持することを特徴とする。

0017

また、請求項11にかかる発明は、請求項1〜10のいずれか一に記載の位置検出装置において、前記検出部は、光学センサまたは磁気センサを含むことを特徴とする。

0018

また、請求項12にかかる発明は、画像形成装置であって、所定の間隔でマークが形成された無端転写体を駆動する駆動部と、画像データに従って感光体静電潜像を形成し前記静電潜像から顕像を形成して前記無端転写体に転写する顕像形成部と、前記駆動部により駆動された前記無端転写体上の前記マークの位置を検出する位置検出部と、前記位置検出部によって検出された前記マークの位置に基づいて前記駆動部を制御する駆動制御部と、前記駆動部によって駆動される前記無端転写体上の顕像を、記録媒体に転写する画像出力部と、を備え、前記位置検出部は、前記無端転写体のマーク形成領域に対向して設けられ、移動する前記無端転写体上の前記マークを所定の検出位置で検出する複数の検出部と、前記複数の検出部をそれぞれ収容する複数の収容部と、前記複数の収容部を、所定の固定位置に固定して保持する保持部材とを備え、前記固定位置を含む面であって、前記無端転写体の移動方向に垂直な面である固定位置面から、前記検出位置を含む面であって、前記無端転写体の移動方向に垂直な面である検出位置面までの、前記複数の収容部における部位の温度変化による前記無端転写体の移動方向に平行な方向の膨張量の合計である総膨張量と、前記保持部材における複数の前記固定位置の間の部位の温度変化による膨張量とが、略同一であることを特徴とする。

発明の効果

0019

本発明によれば、固定位置を含むマークが形成された物体の移動方向に垂直な面から検出位置を含むマークが形成された物体の移動方向に垂直な面までの、それぞれの収容部の温度変化による保持部材に平行な方向の膨張量の合計である総膨張量と、複数の収容部のうち第1収容部の固定位置から第2収容部の固定位置までの保持部材の温度変化による膨張量とが略同一となるため、温度変化による収容部の総膨張量と保持部材の膨張量が相殺されて、検出位置間の距離変動が低減されるので、マークの位置を正確に検出することができるという効果を奏する。

発明を実施するための最良の形態

0020

以下に、添付図面を参照して、この発明にかかる位置検出装置、無端ベルト駆動制御装置、および画像形成装置の最良な実施の形態を、実施の形態1〜3、および変形例に沿って詳細に説明する。

0021

(実施の形態1)
実施の形態1による位置検出装置は、所定の間隔でマークが形成された転写ベルトのマーク形成領域に対向して設けられ、移動する転写ベルトのマークを所定の検出位置で検出する2つの光ピックアップと、2つの光ピックアップをそれぞれ収容する2つのケースと、2つのケースを、所定の固定位置に固定して保持する回路基板(保持部材)とを備え、固定位置を含む面であって、転写ベルトの移動方向に垂直な面である固定位置面から、検出位置を含む面であって、転写ベルトの移動方向に垂直な面である検出位置面までの、2つのケースにおける部位の温度変化による転写ベルトの移動方向に平行な方向の膨張量の合計である総膨張量と、回路基板における複数の固定位置の間の部位の温度変化による膨張量とが略同一となっている。

0022

この構成によって、位置検出装置は、回路基板の温度変化およびケースの温度変化に起因する伸縮が発生したとしても、それぞれの温度変化による膨張量が相殺される。そうすると、転写ベルト上に形成されているマークを検出する2つの光ピックアップの検出位置間の距離が温度変化の影響を受けにくくなり、転写ベルト上のマークの位置を温度変化に関わらず正確に検出することができる。

0023

また、この位置検出装置が無端ベルト駆動制御装置に適用された場合、無端ベルト駆動制御装置は、無端ベルトの伸縮を正確に算出することができるので、無端ベルトの駆動を精密に制御することができる。

0024

また、この位置検出装置が画像形成装置に適用された場合、記録紙に画像を転写する転写ベルトの伸縮を正確に算出することができることより、転写ベルトの駆動を精度良く制御することができるので、画像形成装置は、色ずれの少ない高品質な画像を形成することができる。

0025

実施の形態1による位置検出装置は、画像形成装置に適用されたものとして説明する。但し、この適用例は、あくまで一例であって、これらの例に限定されるものではない。

0026

図1は、実施の形態1による位置検出装置の構造を説明する図である。図2は、位置検出装置の上面図である。位置検出装置1000は、回路基板1005と、マーク検出部1001と、マーク検出部1002とを備える。

0027

マーク検出部1001は、ケース1011と、このケース1011に収容されている光ピックアップ6aとを有する。マーク検出部1002は、ケース1012と、このケース1012に収容されている光ピックアップ6bとを有する。光ピックアップ6aおよび6bは、図1における矢印方向に搬送される転写ベルト10上に所定の間隔で形成されているマーク5のマーク形成領域に対向して設けられ、画像形成の際に移動する転写ベルト10上のマーク5を所定の検出位置で検出する。転写ベルト10とは、後述する画像形成装置における転写ベルトである。ここで、本実施の形態では、マークの位置を検出するセンサとして、光センサである光ピックアップを用いているが、これに限定されるものではない。例えば磁気センサなど、マークの位置を検出できるセンサであれば、いずれのセンサを用いてもよい。

0028

位置検出装置1000における回路基板1005は、ここでは光ピックアップ6a、6bを収容するケース1011、1012を所定の固定位置に固定して保持する保持部材としての機能を果たしている。

0029

図2に示すように、回路基板1005には、マーク検出部1001、マーク検出部1002、およびコネクタ1051を主に備えている。そして、図1および図2に示すように、回路基板1005の側縁部近傍には、固定位置1021、1022に略円形状穴部が設けられている。この固定位置1021、1022は、光ピックアップ6a、6bを収容したケース1011、1012を固定して保持する固定位置となっている。つまり、図1に示すように、ケース1011、1012は、側縁部近傍にそれぞれ略円柱状の突起部を有しており、これらの突起部が回路基板1005の側縁部近傍に設けられた固定位置1021、1022にそれぞれ嵌入されることで、回路基板1005にケース1011、1012が固定され保持されることになる。

0030

ここで、ケース1011の突起部は、ケース1012に対向する側縁部とは反対側の側縁部に設けられている。また、ケース1012の突起部は、ケース1011に対向する側縁部とは反対側の側縁部に設けられている。本実施の形態では、回路基板に設けられた略円形状の穴部に、ケースに設けられた略円柱状の突起部が嵌入されることで、回路基板にケースを固定する構成となっているが、これに限定されるものではなく、例えば、四角形の穴部に四角柱の突起部が嵌入されて回路基板にケースを固定する構成など、回路基板にケースを固定できればいずれの形状によって構成されていてもよい。

0031

図1および図2に示すように、ケース1011、1012は、側縁部に設けられた突起部が回路基板1005の固定位置1021、1022に嵌入されることによって固定され、同時に、固定位置1021、1022に嵌入された突起部から、突起部が設けられた側縁部とは反対側の側縁部までの間は固定されていないため、伸縮可能なフリーの状態となっている。従って、位置検出装置1000の温度変化によるケース1011、1012の伸縮によって、ケース1011、1012に収容された光ピックアップ6a、6bがそれぞれ回路基板1005に対して固定位置1021、1022を基準として相対的に変位するため、光ピックアップ6a、6bの検出位置1031と1032の間の距離が変化することになる。

0032

一般に、画像形成装置、特にタンデムカラー機では、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色ごとの画像を形成する作像ユニットが並んで配設され、それらの各色ごとの画像を中間転写ベルト上で重ね合わせてフルカラー画像を形成するため、色ずれが発生する場合があり、画質の低下を招いていた。そこで、これまでの画像形成装置では、中間転写ベルト上のマークの位置を検出することで検出速度を求めて、中間転写ベルトの速度制御を行っていた。しかし、中間転写ベルトの伸縮を測定する位置検出装置1000自体が温度変化による変形を受けていると、マークの検出位置がずれてしまい、正確なマークの位置が検出できなかった。

0033

ここで、従来の位置検出装置について説明する。図19は、従来の位置検出装置の構造の一例を説明する図である。図19に示すように、従来の位置検出装置1800では、2つの光ピックアップ60a、60bの転写ベルト10上に形成されたマーク5の検出位置1831、1832は、ケース1811、1812の中心に位置しており、かつ回路基板1805のケース1811、1812との固定位置1821、1822を含む中間転写ベルト10の搬送方向に対する垂線上に位置している。

0034

従って、位置検出装置1800の温度変化によってケース1811、1812が伸縮しても、その伸縮によって検出位置1831と1832の間の距離が変化することはない。一方、位置検出装置1800の温度変化によって回路基板1805が伸縮し、固定位置1821と固定位置1822との距離L11´が変化する。そして、その変化に伴って、回路基板1805に固定されている光ピックアップ60a、60bも移動することになり、光ピックアップ60a、60bの検出位置1831と1832の間の距離L11も、固定位置1821、1822と同様の膨張量で変化することになる。そうすると、検出位置1831と1832の間の距離は、回路基板1805の膨張のみによって変化するため、光ピックアップ60a、60bは、転写ベルト10上のマーク5の位置を正確に検出することができず、その結果、正確な速度検出ができなかった。

0035

これに対して、実施の形態1による位置検出装置1000は、図1に示した構造により、温度変化による膨張量の違いなどの物理量(パラメータ)を適切に選択することで、ケース1011、1012の総膨張量と回路基板1005の膨張量が相殺され、ケース1011、1012の内部に収容されている光ピックアップ6a、6bそれぞれの検出位置1031と1032の間の距離をほぼ一定に保つことができるものである。以下では、その理由について説明する。ここで、複数のケースの総膨張量とは、温度変化による回路基板の膨張に伴って各ケースが移動することによって各ケースが固定された固定位置間の距離が大きくなる場合、その固定位置間の距離を小さくする方向、すなわち、回路基板の膨張量を相殺して固定位置間の距離を元の距離に戻す方向に膨張する各ケースの膨張量の合計である。上述したように、回路基板1005の膨張方向とケース1011、1012の膨張方向が逆方向であり、距離d1および距離d2が膨張すると回路基板1005の膨張量を相殺する方向に膨張するため、距離d1および距離d2の膨張量はプラスの膨張量として加算する。

0036

図1に示すように、実施の形態1では、マーク検出部1001における固定位置1021を含む中間転写ベルト10の搬送方向に垂直な面(固定位置面)から検出位置1031を含む中間転写ベルト10の搬送方向に垂直な面(検出位置面)までのケース1011の部位を距離d1とし、マーク検出部1002における固定位置1022を含む中間転写ベルト10の搬送方向に垂直な面から検出位置1032を含む中間転写ベルト10の搬送方向に垂直な面までのケース1012の部位を距離d2とする。また、検出位置1031と検出位置1032の間を距離L1として、固定位置1021から固定位置1022までの部位を距離L2とする。この場合に、ケース1011の距離d1の温度変化による中間転写ベルト10の搬送方向と平行な方向の膨張量およびケース1012の距離d2の温度変化による中間転写ベルト10の搬送方向と平行な方向の膨張量との和と、回路基板1005の固定位置1021、1022の距離L2の温度変化による膨張量とが略同一になれば、お互いの膨張量が相殺されて、検出位置1031と1032の間の距離L1は一定に保たれることになる。

0037

ここで、ある部材の膨張量の算出方法とは、その部材の距離(長さ)と、その部材の有する線膨張率とその部材の温度変化量との積である。従って、例えば、ケース1011における固定位置1021から検出位置1031までの距離d1の膨張量は、距離d1とケース1011の線膨張率とケース1011の温度変化量の積で算出できる。また、回路基板1005における固定位置1021から固定位置1021までの距離L2の膨張量は、距離L2と回路基板1005の線膨張率と回路基板1005の温度変化量の積で算出できる。

0038

まず、位置検出装置1000の温度が上昇した場合、回路基板1005は、回路基板1005の有する線膨張率によって膨張することで、固定位置1021、1022の距離L2が変化して大きくなる。このとき、ケース1011、1012は、側縁部近傍の突起部が固定位置1021、1022に固定されているため、回路基板1005の膨張とともに距離L2の変化量と略同一の変化量でそれぞれ互いに離れる方向に移動する。さらに、このケース1011、1012の移動に伴って、内部に収容された光ピックアップ6a、6bも距離L2の変化量と略同一の変化量でそれぞれ互いに離れる方向に移動する。その結果、光ピックアップ6a、6bの検出位置1031と1032も距離L2の変化量と略同一の変化量でそれぞれ互いに離れる方向に移動し、距離L1も距離L2の変化量と略同一の変化量分だけ大きくなる。

0039

一方、位置検出装置1000の温度が上昇した場合に、同じくケース1011、1012も、ケースの有する線膨張率によって膨張するが、図1に示すように、ケース1011、1012は、側縁部近傍の突起部で固定位置1021、1022に固定されているため、それぞれ互いに近づく方向に膨張する。従って、このケースの1011、1012の膨張に伴って、内部に収容された光ピックアップ6a、6bも同様にそれぞれ互いに近づく方向に移動し、検出位置1031、1032もそれぞれ互いに近づく方向に移動する。その結果、距離d1、d2は大きくなり、逆にその距離d1とd2の変化量の和と略同一の変化量だけ距離L1が小さくなる。ここで、複数のケースの総膨張量は、上述したように、回路基板1005の膨張量を相殺して固定位置間の距離を元の距離に戻す方向に膨張する各ケースの膨張量の合計である。従って、実施の形態1では、距離L2の膨張量を相殺する膨張量である、距離d1の変化量と距離d2の変化量の和が総膨張量となる。

0040

そして、距離d1および距離d2の温度変化による膨張量の和と、回路基板1005の固定位置間の距離L2の温度変化による膨張量とが同一であれば、お互いの距離の変化した膨張量が相殺され、ピックアップ6a、6bの検出位置1031と1032の間の距離L1の温度による変化を抑えることができる。

0041

ここで、2つのマーク検出部1001、1002を固定している回路基板1005の側縁部近傍の固定位置1021、1022間の距離L2は、光ピックアップ6a、6bの検出位置1031と1032の間の距離L1よりも大きくとる。そして、ケース1011、1012の線膨張率は、回路基板1005の線膨張率よりも大きくとる。これによって、それぞれの線膨張率による膨張量の違いによって、容易に、検出する距離の変動を相殺できる度合を大きくすることができる。但し、このような線膨張率および上記以外の距離関係であっても距離の変動を相殺できる。

0042

図3は、実施の形態1による位置検出装置において、光ピックアップの検出位置間の膨張変化を説明するグラフである。ここで、ケース1011、1012の線膨張率をx、回路基板1005の線膨張率をyとする。ここでは、回路基板1005はケース1011、1012を固定して保持する保持部材を兼ねている。また、ケース1011と1012は、同じ材質により形成されているため、両者の線膨張率も同様である。

0043

上述したように、マーク検出部1001の光ピックアップ6aの光軸ax1(検出位置1031を含む中間転写ベルト10の搬送方向に対する垂線)と、光ピックアップ6aのケース1011の固定位置1021との距離をd1とする。また、光ピックアップ6bの光軸ax2(検出位置1032を含む中間転写ベルト10の搬送方向に対する垂線)と光ピックアップ6bのケース1012の固定位置1022との距離をd2とする。また、光ピックアップ6a、6bの検出位置1032と1032の間の距離をL1とする。また、回路基板1005の固定位置1021、1022間の距離をL2とする。

0044

例えば、位置検出装置1000の温度変化がΔTである場合、固定位置1021、1022間の距離L2の温度変化による線膨張量は、yL2ΔTである。また、距離d1とd2の温度変化による線膨張量の和は、x(d1+d2)ΔTである。従って、光ピックアップ6aおよび6bの検出位置1031と1032の間の距離L1の変化は、固定位置1021、1022間の距離L2の温度変化による線膨張量から、距離d1とd2の温度変化による線膨張量の和を引いた値であり、
[yL2−x(d1+d2)]ΔT
となる。

0045

図3において、横軸はケースの線膨張率xであり、縦軸は検出位置1031と1032の間の距離L1の変化量dL1である。図3における点Aは、d1=d2=0、つまりL1=L2の場合である。即ち、上述した一般的な従来例のように、ケースが光ピックアップの光軸において回路基板が固定されている場合であって、光ピックアップの検出位置の変化を相殺できない場合における変位である。

0046

ここで、マーク検出部1001およびマーク検出部1002は、x、y、d1、d2、およびL2を上記とした場合、
−(1/10)yL1≦yL2−x(d1+d2)≦(1/10)yL1(式1)
の関係を満たすように設定することが望ましい。

0047

この理由は、以下の通りである。位置検出装置1000の温度変化がΔTである場合、固定位置間の距離L2の温度変化による線膨張変化は、上記の通り、[yL2−x(d1+d2)]ΔTである。また、一般的な従来例である光ピックアップの光軸において保持部材(回路基板)に固定されている方式における光ピックアップ間の変位は、上記の通りyL1ΔTとなる。

0048

したがって、(式1)のようにパラメータを選択すると、従来例と比較して、温度変化による光ピックアップ6a、6bの検出位置1031と1032の間の距離の変動は、10分の1以下に抑えられることになる。即ち、(式1)のようにパラメータを選択して構成することによって、上記の従来例による光ピックアップの変動と比較すると、温度変化に起因する光ピックアップ6a、6bの検出位置1031と1032の間の距離の変化を10分の1以下に抑えることができる。

0049

ここで、さらに、
−(1/100)yL1≦yL2−x(d1+d2)≦(1/100)yL1(式2)
の関係を満たすように設定することが望ましい。

0050

(式2)のようにパラメータを選択すると、上記の従来例と比較して、温度変化に起因する光ピックアップ6a、6bの検出位置1031と1032の間の変化を100分の1以下に抑えることができる。

0051

また、さらに、yL2−x(d1+d2)の値が略ゼロになるように設定することが望ましい。このようにパラメータを選択すると、上記の従来例による光ピックアップの変動に比較すると、温度変化に起因する光ピックアップ6aおよび6bの検出位置1031と1032の間の変化を、ほとんどゼロに抑えることができる。

0052

上述したように、実施の形態1では、光ピックアップ6a、6bの検出位置1031と1032の間の距離変化を、従来例と比較して1/10、1/100、または略ゼロに抑える場合について説明したが、これに限定されるものではない。つまり、光ピックアップ6a、6bの検出位置1031と1032の間の距離の変位「[yL2−x(d1+d2)]ΔT」が、従来の光ピックアップの検出位置間の距離の変位「yL1ΔT」よりも小さければよい。従って、一般的には「−CyL1≦yL2−x(d1+d2)≦CyL1」とおくことができ、この場合の「C」は、0≦C<1の定数となる。その理由としては、「C」が0〜1の間で設定されていれば、従来の光ピックアップの検出位置間の距離の変位「yL1ΔT」よりは確実に変位量が少なくなるからである。

0053

ここで、光ピックアップ6a、6bは、回路基板1005の側縁部近傍の固定位置1021、1022に対して、ケース1011、1012の突起部が嵌入されることによって固定されていたが、このような固定の態様ばかりではなく、側縁部近傍においてビスによって固定されていても良い。要は、ケース1011、1012の側縁部が、回路基板1005の側縁部において固定され、それ以外の領域において温度変化により伸縮自在に変位することができればよい。温度変化による変位のズレを、回路基板1005、ケース1011、1012、それらの線膨張率の違いによって相殺することができれば良いからである。

0054

ここで、実施の形態1では、ケース1011、1012の側縁部に突起部が設けられて、回路基板1005に固定されているが、これに限定されるものではない。例えば、ケース1011では、光ピックアップ6aの検出位置1031を含む中間転写ベルト10の搬送方向に対する垂線からケース1012と対向する側縁部とは反対側の側縁部までの間であれば、いずれの位置で回路基板1005に固定されていてもよい。同じく、ケース1012では、光ピックアップ6bの検出位置1032を含む中間転写ベルト10の搬送方向に対する垂線からケース1011と対向する側縁部とは反対側の側縁部までの間であれば、いずれの位置で回路基板1005に固定されていてもよい。なお、従来と同様の検出位置1031、1032を含む中間転写ベルト10の搬送方向に対する垂線上は含まない。

0055

(実施の形態1の変形例)
実施の形態1の場合は、回路基板を保持部材としてそのまま使用していたが、実施の形態1の変形例では、回路基板とは別に、保持部材を使用する構成となっている。保持部材は、金属を使用する構成や、樹脂を使用する構成が考えられるが、樹脂を使用する場合はガラス繊維入りのものが望ましい。これは、ガラス繊維入りの樹脂の線膨張率が、樹脂のみのものよりも小さいからである。そして、ケースの線膨張率を、保持部材よりも大きいものとすることによって、温度変化による光ピックアップの検出位置間の距離変動を抑える効果を大きくすることができる。

0056

図4は、実施の形態1の変形例による位置検出装置を説明する図である。図4に示すように、この位置検出装置1200では、保持部材1205の側縁部近傍に、保持部材1205から略垂直方向支持部材1241、1242が固定されている。また、マーク検出部1201、1202のケース1211、1212は、底部材1251、1252に配設された光ビップアップ6a、6bを収容している。そして、支持部材1241、1242は、ケース1211、1212の側面にそれぞれ固定されている。つまり、ケース1211、1212は、支持部材1241、1242と固定位置1221、1222で固定されることで、支持部材1241、1242を介して保持部材1205の側縁部近傍に固定され支持されていることになる。そして、ケース1211、1212は、支持部材1241、1242に固定されているが、保持部材1205に対しては温度変化による伸縮によって変位自在な状態となっている。

0057

このように、実施の形態1の変形例では、光ピックアップ6a、6bは、支持部材1241、1242を介して保持部材1205の側縁部近傍に固定されており、他の構成や動作については、実施の形態1と同様であるため省略する。また、実施の形態1の変形例では、実施の形態1と同様に、位置検出装置1200の温度が変化した場合、保持部材1205とケース1211、1212との温度変化による膨張量が相殺されることで、光ピックアップ6a、6bの検出位置1231と1232の間の距離L1の温度変化による変動を抑えることができる。

0058

また、実施の形態1の変形例では、回路基板を保持部材として使用せず、回路基板とは別の保持部材1205に支持部材1241、1242を設けた構造となっている。これにより、より確実に、かつパラメータの自由度を多く取ることができ、より設計の自由度を大きくして、温度変化による光ピックアップ6a、6bの検出位置1231と1232の間の距離変化を低減することができる。

0059

また、保持部材として金属材料を使用することが望ましい。金属材料は剛性が高く、温度変化による線膨張率が小さい。従って、その分だけ温度変化による距離の変位を低減する自由度が大きくなる。また、画像形成装置に適用した場合には、高品質の画像を提供することができる。

0060

(位置検出装置を、無端ベルト駆動制御装置および画像形成装置へ適用する例)
ここで、実施の形態1による位置検出装置を、無端ベルト駆動制御装置に適用した例、および位置検出装置および無端ベルト駆動制御装置を画像形成装置に適用した例を説明する。

0061

図5は、位置検出装置、および無端ベルト駆動制御装置を備える画像形成装置を説明する模式図である。図6は、位置検出装置を備える無端ベルト駆動制御装置の機能的ブロック図である。図5は、カラー画像形成装置であるが、以下の説明では単に画像形成装置とのみ記す。図5および図6を参照しながら、まず画像形成装置を、次に無端ベルト駆動制御装置を説明する。

0062

この画像形成装置は、4つの作像ユニットを備えるタンデム型カラー画像形成装置である。画像形成装置は、給紙テーブル2上に装置本体1を載置している。その装置本体1の上にはスキャナ3を取り付けると共に、その上に自動原稿給送装置(ADF)4を取り付けている。装置本体1内には、その略中央にベルト状の無端移動部材である中間転写ベルト10を有する転写装置20を設けており、中間転写ベルト10は駆動ローラ9と2つの従動ローラ15,16の間に張架されて図5中、時計回り方向に回動するようになっている。

0063

また、この中間転写ベルト10は、従動ローラ15の左方に設けられているクリーニング装置17により、その表面に画像転写後に残留する残留トナーが除去されるようになっている。その中間転写ベルト10の駆動ローラ9と従動ローラ15の間に架け渡された直線部分の上方には、その中間転写ベルト10の移動方向に沿って、イエロー(Y),シアン(C),マゼンタ(M),ブラック(K)の4つのドラム状の感光体40Y,40C,40M,40K(以下、特定しない場合には単に感光体40と呼ぶ)が所定の間隔を置いて配設されている。そして、中間転写ベルト10の内側に各感光体40に対向して中間転写ベルト10を挟むように、4個の1次転写ローラ62が設けられている。

0064

4個の各感光体40は、それぞれ図5反時計回り方向に回転可能であり、その各感光体40の回りには、それぞれ帯電装置60、現像装置61、上述した1次転写ローラ62、感光体クリーニング装置63、除電装置64を設けており、それぞれ作像ユニット18を構成している。そして、その4個の作像ユニット18の上方に、共用露光装置21を設けている。そして、その各感光体上に形成された各画像(トナー画像)が、中間転写ベルト10上に直接重ね合わせて順次転写されていくようになっている。

0065

一方、中間転写ベルト10の下側には、その中間転写ベルト10上の画像を記録紙であるシートPに転写する転写部となる2次転写装置22を設けている。その2次転写装置22は、2つのローラ23,23間に無端ベルトである2次転写ベルト24を掛け渡したものであり、その2次転写ベルト24が中間転写ベルト10を介して従動ローラ16に押し当たるようになっている。

0066

この2次転写装置22は、2次転写ベルト24と中間転写ベルト10との間に送り込まれるシートPに、中間転写ベルト10上のトナー画像を一括転写する。そして、2次転写装置22のシート搬送方向下流側には、シートP上のトナー画像を定着する定着装置25があり、そこでは無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27が押し当てられている。

0067

なお、2次転写装置22は、画像転写後のシートを定着装置25へ搬送する機能も果たす。また、この2次転写装置22は、転写ローラや非接触のチャージャを使用した転写装置であってもよい。その2次転写装置22の下側には、シートの両面に画像を形成する際にシートを反転させるシート反転装置28を設けている。このように、この装置本体1は、間接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置を構成している。

0068

このカラー画像形成装置によってカラーコピーをとるときは、自動原稿給送装置4の原稿台30上に原稿をセットする。また、手動で原稿をセットする場合には、自動原稿給送装置4を開いてスキャナ3のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、自動原稿給送装置4を閉じてそれを押える。

0069

そして、図示していないスタートキーを押すと、自動原稿給送装置4に原稿をセットしたときは、その原稿がコンタクトガラス32上に給送される。また、手動で原稿をコンタクトガラス32上にセットしたときは、直ちにスキャナ3が駆動し、第1走行体33及び第2走行体34が走行を開始する。そして、第1走行体33の光源から光が原稿に向けて照射され、その原稿面からの反射光が第2走行体34に向かうと共に、その光が第2走行体34のミラー反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入射して、原稿の内容が読み取られる。

0070

また、上述したスタートキーの押下により、中間転写ベルト10が回動を開始する。さらに、それと同時に各感光体40Y,40C,40M,40Kが回転を開始して、その各感光体上にイエロー(Y),シアン(C),マゼンタ(M),ブラック(K)の各単色トナー画像を形成する動作を開始する。そして、その各感光体上に形成された各色のトナー画像は、図5で時計回り方向に回動する中間転写ベルト10上に重ね合わせて順次転写されていき、そこにフルカラーの合成カラー画像が形成される。

0071

一方、上述したスタートキーの押下により、給紙テーブル2内の選択された給紙段給紙ローラ42が回転し、ペーパーバンク43の中の選択された1つの給紙カセット44からシートPが繰り出され、それが分離ローラ45により1枚に分離されて給紙路46に搬送される。そのシートPは、搬送ローラ47により装置本体1内の給紙路48に搬送され、レジストローラ49に突き当たって一旦停止する。

0072

また、手差し給紙の場合には、手差しトレイ51上にセットされたシートPが給紙ローラ50の回転により繰り出され、それが分離ローラ52により1枚に分離されて手差し給紙路53に搬送され、レジストローラ49に突き当たって一旦停止状態になる。そのレジストローラ49は、中間転写ベルト10上の合成カラー画像に合わせた正確なタイミングで回転を開始し、一旦停止状態にあったシートPを中間転写ベルト10と2次転写装置22との間に送り込む。そして、そのシートP上に2次転写装置22でカラー画像が転写される。

0073

そのカラー画像が転写されたシートPは、搬送装置としての機能も有する2次転写装置22により定着装置25へ搬送され、そこで熱と加圧力が加えられることにより転写されたカラー画像が定着される。その後、そのシートPは、切換爪55により排出側に案内され、排出ローラ56により排紙トレイ57上に排出されて、そこにスタックされる。また、両面コピーモードが選択されているときには、片面に画像を形成したシートPを切換爪55によりシート反転装置28側に搬送し、そこで反転させて再び転写位置へ導き、今度は裏面に画像を形成した後に、排出ローラ56により排紙トレイ57上に排出する。

0074

図7は、無端ベルト駆動制御装置による転写ベルトの駆動制御を説明する図である。図6および図7を参照しながら、画像形成装置における無端ベルト駆動制御装置100の動作を説明する。

0075

無端ベルト駆動制御装置100は、既に説明した実施の形態1による位置検出装置1000を備える。図6に示すように、無端ベルト駆動制御装置100は、転写ベルト10のマークを読み取る光ピックアップ6aおよび6bからの信号を受信して、モータ駆動回路81を制御する駆動制御部71、および転写ベルト10と駆動する駆動部80を備える。

0076

無端移動部材である中間転写ベルト10は、駆動ローラ9と従動ローラ15との間に張架され、従動ローラ16によってテンションを与えられている。そして、モータ7によって減速器8を介して駆動ローラ9が回転されることによって、矢示F方向に回動する。この中間転写ベルト10は、例えば弗素系樹脂ポリカーボネート樹脂ポリイミド樹脂等で形成されたベルトであり、そのベルトの全層やその一部を弾性部材で形成した弾性ベルトが使用されることが多い。

0077

この中間転写ベルト10は、その外周面の一方の側縁部に沿って、移動方向にわたり所定間隔ピッチ)で連続するように複数のマーク5(図7)を設けている。この例では、多数のマーク5を極めて小さいビッチ(等間隔)でスケール250を形成するように、中間転写ベルト10の全周に亘って設けている。図7中、マーク5を黒い目盛状に示しているが、実際には中間転写ベルト10の表面より反射率の高いインキ等によって印刷されるか、地の反射率と異なる反射率のマーク5を印刷したテープが中間転写ベルト10の全周に亘って貼り着けられている。

0078

そして、この中間転写ベルト10のマーク5を設けている側縁部の上方には、僅かな間隔を置いて、その移動方向の互いに異なる位置に複数(この例では2個)の光ピックアップ6a,6bを配設している。

0079

図8は、中間転写ベルト上に形成されたマークと光ピックアップ6a,6bの配置関係を説明する図である。スケール250を形成するマーク5の間隔(ピッチ)の設計値をP0とすると、光ピックアップ6a,6bの検出点の間隔Dを、そのマーク5のピッチP0の整数倍、すなわちD=N・P0(Nは1,2,3,…)とするのが望ましい。そして、この実施例では中間転写ベルト10の移動方向(矢示Fで示す方向)の下流側に光ピックアップ6aを、上流側に光ピックアップ6bを配設している。以下、光ピックアップ6aと6bは同じものなので、6とのみ称する場合もある。

0080

そして、モータ駆動回路81によってモータ7を駆動し、そのモータ7が減速器8を介して駆動ローラ9を回転されることによって、中間転写ベルト10を矢示F方向に回動させる。その中間転写ベルト10の移動によって、2個の光ピックアップ6a,6bがそれぞれスケール250のマーク5を検出する信号を駆動制御部71に入力させ、駆動制御部71がその入力信号の位相差に基づいてモータ駆動回路81をフィードバック制御して、中間転写ベルト10の移動速度を高精度に制御する。この駆動制御部71の詳細については後述する。

0081

図9は、中間転写ベルトの外周面に設けた多数のマーク5からなるスケール250と光ピックアップ6の一例を説明する図である。符号701はスケール250の一部を上方から見た平面図、符号702は光ピックアップ6の光学系の構成と光路を示す側面透視図で、図示の都合上下を反転して示している。符号703は光ピックアップ6の検出面の平面図である。

0082

スケール250は、反射型スケールであり、中間転写ベルト10の外周面(内周面でもよい)にその回動方向に沿ってマーク(反射部)5と遮光部58とを交互に形成したものである。光ピックアップ6は、LED等の発光素子111、コリメートレンズ112、図9の符号703に明示されるようなスリットマスク113とガラス又は透明樹脂フィルムなどの透明カバーを設けた受光窓114、およびフォトトランジスタ等の受光素子115等を、筐体110に固定して設けている。

0083

この光ピックアップ6において、光源である発光素子111で発光した光がコリメートレンズ112を通過して平行光束になり、スケール250と平行に配置される複数のスリット113aを形成したスリットマスク113を通って複数の光ビームLBに分割され、中間転写ベルト上のスケール250に照射される。そして、その一部がマーク5によって反射されて、その反射光が受光窓114を通して受光素子115によって受光され、受光素子115がその反射光の明暗の変化を電気信号に変換する。

0084

よって、光ピックアップの筐体110の受光素子115は、スケール250のマーク5を反射光の受光によって検出して、中間転写ベルトの回動による反射の有無により連続的に変調されたアナログ交番信号を出力する。

0085

図10は、2個の光ピックアップ6a,6bの出力信号を整形した波形とその位相差との関係を示すタイミングチャートである。図10は、受光素子115が出力するアナログ交番信号を波形整形したパルス信号を示す。図10に示すように波形整形したものは、矩形波のパルス信号となる。

0086

この図において、信号801は光ピックアップ6aによる検出信号の波形を示し、Ca(1),Ca(2),Ca(n)はその各周期であり、信号802は光ピックアップ6bによる検出信号の波形を示し、Cb(1),Cb(2),Cb(n)はその各周期を示している。信号803は光ピックアップ6aと6bによる検出信号の位相差の波形を示しており、Cab(1),Cab(2),Cab(n)はその位相差である。

0087

図11は、2個の光ピックアップ6aと6bのマーク検出領域SAと、検出されるマーク5との位置関係を説明する図である。ここで、図9の符号703に示した光ピックアップ6の検出面おけるスリットマスク113と受光窓114からなる領域をマーク検出領域SAとする。ここで、2個の光ピックアップ6aと6bのマーク検出領域SAと、それによって検出されるマーク5との位置関係について、説明する。

0088

図8に示したように、マーク5のピッチP0が設計値(初期値)のままで、2個の光ピックアップ6aと6b間隔Dが正確にN・P0になっていれば、図11の右側に示す光ピックアップ6aのマーク検出領域SAの中心線CLaが検出中のマーク5の幅の中心と一致したとき、左側に示す光ピックアップ6bのマーク検出領域SAに対応するマーク5も破線で示す位置にあり、その幅の中心がマーク検出領域SAの中心線CLbと一致する。したがって、光ピックアップ6aと6bの出力信号を整形した波形の立ち上がり立下りのタイミングがいずれも一致し、その位相差Cab=0になる。

0089

しかし、実際には機内の温湿度や中間転写ベルト10にかかるテンションなどによって中間転写ベルト10が伸縮し、それによってスケール250のマーク5の位置もずれる。そのため、図11の右側に示す光ピックアップ6aのマーク検出領域SAの中心線CLaが検出中のマーク5の幅の中心と一致したとき、左側に示す光ピックアップ6bのマーク検出領域SAに対応するマーク5の位置が実線で示すようにずれ、その幅の中心がマーク検出領域SAの中心線CLbからずれる(マーク5のピッチが伸びると、矢示Fで示す中間転写ベルト10の移動方向に対して遅れた位置になる)。それによって、図10に示すように光ピックアップ6aと6bの出力信号を整形した波形の立ち上がりと立下りのタイミングがそれぞれずれ、図10に示す位相差Cabが生じる。

0090

この時のマーク5のピッチの伸び量ΔLは、それによる遅れ時間をδt、中間転写ベルト10の線速度をVとすると、δt=ΔL/Vであり、光ピックアップ6a,6bによる検出信号の周期を Ca=Cb=T とすると、位相差Cabは次式によって算出される。
Cab=δt/T=ΔL/V・T (式3)
したがって、位相差Cabはピッチの伸び量(変化量)ΔLに比例して変化する。

0091

伸びの変化率Rは、光ピックアップ6aと6bの間隔をLとして、次式で求められる。
R=ΔL/L=δt・V/L (式4)

0092

マーク5のピッチ(スケールピッチ)Pを使って、P/Tで求められる実際のベルト線
速Vrealは、スケールの伸びを考慮すると、次式で計算される。
Vreal=P(1+R)/T (式5)

0093

累積移動距離Lrealは、光ピックアップ6a又は6bによる検出信号のカウント値「N」にスケールピッチ「P」を乗じて算出するので、
Lreal=N・P+Σ[ΔL(k)]=N・P+Σ[P・R(k)]
=N・P{1+Σ(P(k)] (式6)
となり、伸び量の積分値を足した分が実際の累積移動距離として計算できる。

0094

スケールピッチ誤差を考えない制御では、1個の光ピックアップ6の検出信号のパルス間隔Ca(n)又はCb(n)と標準パルス間隔C0との差をフィードバック制御している。フィードバックされる目標速度Vrefと実速度Vrealの差ΔVは次式で算出される。
ΔV=Vref−Vreal
=fc・P0/C0−fc・Pa(n)/Ca(n) (式7)
fc:カウンタクロック
P0:標準スケールピッチ
C0:光ピックアップの検出信号の1周期の標準クロックカウント数
Pa(n):誤差を加えたスケールピッチ
Ca(n):光ピックアップの検出信号の1周期の実クロックカウント数

0095

次に、上述した説明を基礎にして、無端ベルト駆動制御装置の制御動作を説明する。再び、転写ベルト駆動制御装置の機能的ブロック図である図6を参照する。この図6において、これまでに説明してきた図7等と対応する部分には同一の符号を付してあり、それらの説明は省略する。

0096

この図6において、位相カウンタ11A,11B、マークカウンタ12、位相差算出部13、プロファイル作成部14、補正データ記憶部37、及び制御部(制御回路)70によって、図7に示した駆動制御部71を構成している。また、モータ7とモータ駆動回路81とによって、無端移動部材である中間転写ベルト10を回動させるための駆動部80を構成している。

0097

中間転写ベルト10の外周面には、図7及び図8に示したように矢示Fで示す移動方向に亘り、所定の初期ピッチP0で連続するように多数のマーク5が設けられてスケール250を形成している。2個の光ピックアップ6a,6bは、その中間転写ベルト10上のスケール250に対して、図8に示したようにマーク5の初期ピッチP0の整数倍の間隔Dを置いて、その間隔が変動しないように画像形成装置の固定部に固設されている。

0098

そして、モータ7によって駆動ローラ9が回転されて、中間転写ベルト10が矢示Fで示す方向に回動すると、2個の光ピックアップ6a,6bがスケール250のマーク5の検出によって、図10の信号801、および802に示した各検出信号をSa,Sbとして出力して、検出信号Saを位相カウンタ11Aのゲート入力とし、検出信号Sbを位相カウンタ11Bのゲート入力とするとともに、マークカウンタ12にカウントパルスとして入力させる。なお、マークカウンタ12には、検出信号Saをカウントパルスとして入力してもよい。

0099

2個の位相カウンタ11A,11Bのソース入力として、この駆動制御部71の全体を統括制御する図示していないマイクロコンピュータの動作の基準となるクロックパルスCK(極めて短い一定の周期で発生する)を入力する。

0100

そして、位相カウンタ11Aは、検出信号Saの立ち上りエッジでカウント値をリセットして0に戻し、再びクロックパルスCKのカウントを開始して、そのカウント値を位相差算出部13に出力する。位相カウンタ11Bも、検出信号Sbの立ち上りエッジでカウント値をリセットして0に戻し、再びクロックパルスCKのカウントを開始して、そのカウント値を位相差算出部13に出力する。

0101

位相差算出部13は、位相カウンタ11A,11Bのうち早くリセットされた方の位相差カウンタのカウント値をウオッチングして、その後他方の位相カウンタがリセットされた時のカウント値を記憶する。そのカウント値が前述の(式3)における遅れ時間δtに相当する。

0102

その後、早くリセットされた方の位相カウンタのカウント値が再びリセットされた時の直前のカウント値を記憶する。この時のカウント値が検出信号Sa又はSbの周期Tに相当する。したがって、図10によって説明した位相差Cabを、(式3)によって、
Cab=δt/T
の演算によって簡単に検出信号SaとSbの位相差を算出することができる。この位相差Cabを光ピックアップ6bの検出信号Sbに対する光ピックアップ6aの検出信号Saの進み遅れとして算出する場合には、マーク5のピッチが伸びた場合には、位相差カウンタ11Aの方が早くリセットされて進み位相差となり、マーク5のピッチが縮んだ場合には、位相カウンタ11Bの方が早くリセットされて遅れ位相差になる。

0103

実際に画像形成を行う前の所定のタイミング(工場出荷時、据え付け時電源投入直後や画像形成動作準備動作時など)で、中間転写ベルト10を回動させて、光ピックアップ6a,6bがマーク5を検出する毎に、位相差算出部13によってこの位相差Cabを算出し、その進み/遅れを判別したときには、その情報をプロファイル作成部14へ送る。

0104

同時に、マークカウンタ12が光ピックアップ6bからの検出信号Sbの立ち上りエッジをカウントとそのカウント値をプロファイル作成部14へ送る。このマークカウンタ12は、光ピックアップ6bがスケール250の後述する継ぎ目を検知したとき、あるいは図示していないホームポジションセンサによって、中間転写ベルト10上に設けられたホームポジションマークを検知したときに、その信号によってリセットされ、その後、中間転写ベルト10の一周分のマーク5のカウント値Nを、検出信号Sbの立ち上りエッジで順次カウントアップして出力する。

0105

位相カウンタ11A,11Bは光ピックアップ6a,6bによる検出信号Sa,Sbの立ち下りエッジでリセットされるようにして、位相差算出部13によって検出信号Sa,Sbの立ち下りエッジ間の位相差を算出するようにしてもよい。

0106

位相カウンタ11A,11Bは位相差算出部13に含めてもよい。また、位相比較器を用いて、検出信号Sa,Sbの位相差を直接算出(検出)するようにしてもよい。

0107

プロファイル作成部14は、このように予め無端移動部材である中間転写ベルト10を一周回動させたときに、位相差算出部13によって順次算出される位相差によって、中間転写ベルト10一周分のマーク5のピッチ誤差プロファイルを作成する。これが、この時点におけるこの中間転写ベルト10の一周分のスケールのマークピッチ誤差の固有特性を示すデータとなる。

0108

例えば、中間転写ベルト10の回動によるホームポジションからの累積移動距離Lrealは、前述したように光ピックアップ6a又は6bによる検出信号Sa又はSbのカウント値N(マーク5のカウント値)にスケールピッチ(マーク5の間隔)Pを乗じて算出するが、実際にはスケールピッチPが変化するため、その伸び量(変化量)をΔLとすると、前述した(式6)によって求められ、
Lreal=N・P+Σ[ΔL(k)]
となる。すなわち、N・PにスケールピッチPの変化量ΔLの積分値を足した値が実際の累積移動距離として計算できる。そのスケールピッチの変化量ΔLは、前述したように位相差Cabと比例する。

0109

図12−1は、マークカウント値Nに対する累積移動距離Lrealの値を示すグラフである。スケールピッチPが一定で変化量ΔL=0の理想的な場合のカウント値Nに対する累積移動距離Lrealは、図12−1に直線aで示すようにマークカウンタ12のカウント値Nに比例して増加して中間転写ベルト10一周分の距離に達すると、カウント値Nがリセットされる。しかし、実際にはスケールピッチPに多少のバラツキがあるため、その変化量ΔLは0ではなく、位相差算出部13(図6)によって算出された位相差Cabに比例した値となる。それを順次積分してN・Pの値に加算していくと、カウント値Nに対する実際の累積移動距離Lrealは、図12−1に曲線bで示すように、直線aに対して位相差Cabとその進み/遅れに応じて増減する特性になる。

0110

プロファイル作成部14は、このようにマークカウンタ12のカウント値Nに対する実際の累積移動距離Lrealを前述の式によって算出して、図12−1に曲線bで示す特性をマーク5のピッチ誤差のプロファイルとしてメモリ(不図示)に一時的に記憶する。このピッチ誤差は、スケールを印刷する際にマーク5の間隔が徐々にずれることによる場合が多いので、図12−1の曲線bで示すように連続的に僅かずつ変化する場合が多く、カウント値Nのインクリメントによって累積移動距離が急激に変化するようなことはない。

0111

図12−2は、マークカウント値Nに対する位相差を示すグラフである。プロファイル作成部14が、位相差算出部13によって順次算出される位相差Cabをそのままカウント値Nに対応させて、図12−2に曲線で示すように中間転写ベルト10の一周分順メモリ(不図示)に一時的に記憶させて、マーク5のピッチ誤差のプロファイルとすることもできる。図12−2における一点鎖線で示す一定の位相差は、光ピックアップ6aと6bの間隔分の位相差を示しているが、これは記憶せず、マーク5のピッチ誤差のみをプロファイルとして記憶してもよい。

0112

そして、補正データ記憶部37は、プロファイル作成部14によって作成されたマーク5のピッチ誤差のプロファイルから、カウント値Nに応じた中間転写ベルト10の一周分のマークピッチ補正データを作成してメモリに記憶する。これは、実際に算出される位相差、あるいはそれに比例する累積移動距離の変動から、予め作成されたプロファイルによるピッチ誤差分を差し引くように補正するデータである。

0113

その後の通常の画像動作時に、中間転写ベルト10が回動したとき、位相差算出部13によって上述したように順次位相差Cabが算出されると、制御部70がそれを入力するとともに、補正データ記憶部37からマークカウンタ12のカウント値に応じて順次読み出されるマークピッチ補正データを入力して、それらによって目標位置データを補正しながらモータ駆動回路81に制御信号(例えばトルク指令)を出力し、駆動部80による中間転写ベルト10の移動速度をフィードバック制御する。

0114

ここで、位相差算出部13によって新たに算出される位相差Cabには、マーク5のピッチ誤差分に加えて、環境の温湿度変化や中間転写ベルト10に係るテンションの変化等による伸縮分や、中間転写ベルト10の移動速度変化による変動分等が含まれており、その算出された位相差から予め記憶したこの中間転写ベルト10のスケールに固有のマークピッチの誤差分を差し引いて補正することになる。

0115

したがって、スケールのマークピッチに誤差があっても、中間転写ベルト10の伸縮や移動速度の変動を正確に補償するように、駆動部80に対して中間転写ベルト10の速度のフィードバック制御を実現することができる。

0116

この制御装置における位相差算出部13、プロファイル作成部14、補正データ記憶部37、及び制御部70の各機能は、図示していないマイクロコンピュータによるソフト処理でも実現することができる。

0117

なお、光ピックアップを3個以上設け、マーク5の不良や継ぎ目が2個の光ピックアップの間の位置になっても、他の光ピックアップとの間の位置にはならないようにすることができ、それによって、マーク不連続部分では、使用する光ピックアップを切り換えて、正確な位相差を検出し続けて、中間転写ベルト10の移動速度のフィードバック制御を停止しないで済むようにすることもできる。

0118

以上、この発明を図5に示したタンデム型のカラー画像形成装置の中間転写ベルト10の速度制御に適用した実施例について説明したが、2次転写ベルト24や、感光体40Y,40C,40M,40Kなどの、他のベルト状又はドラム状の無端移動部材の速度制御にも同様に適用できる。

0119

また、他の電子写真方式カラーあるいはモノクロ複写機プリンタファクシミリ装置などの画像形成装置における転写ベルト、中間転写ベルト、感光体ベルト用紙搬送ベルト中間転写ドラム感光体ドラムなどの画像形成に係わるベルト状又はドラム状の無端移動部材の速度制御にも同様に適用できる。

0120

さらに、インクジェット方式カラープリンタや、その他各種の機器における高精度な速度制御が必要なベルト状又はドラム状の無端移動部材の速度制御にも適用できる。

0121

(実施の形態2)
図13は、実施の形態2による位置検出装置の構造を説明する図である。実施の形態1では、2つのマーク検出部において、ケースを回路基板に固定する固定位置から、2つの光ピックアップの光軸ax1、ax2(検出位置を含む中間転写ベルト10の搬送方向に対する垂線)への方向が互いに逆方向であった。つまり、2つの固定位置を含む中間転写ベルト10の搬送方向の垂線の内側に、それぞれの検出位置を含む中間転写ベルト10の搬送方向の垂線が設けられるように、回路基板にケースが固定されていた(図1参照)。これに対して、実施の形態2と実施の形態1とが異なる点として、実施の形態2では、2つのマーク検出部において、ケースを回路基板に固定する位置から、2つの光ピックアップの光軸ax1、ax2への方向が同方向であることである。つまり、図13に示すように、2つの固定位置を含む中間転写ベルト10の搬送方向の垂線の右側に、それぞれの検知位置を含む中間転写ベルト10の搬送方向の垂線が設けられるように、回路基板にケースが固定されている。ここで、固定位置から光軸への方向とは、固定位置から光軸に対する、図13の矢印方向に搬送される中間転写ベルト10の搬送方向である。

0122

位置検出装置1300は、回路基板1305と、マーク検出部1301と、マーク検出部1302とを備える。

0123

マーク検出部1301は、ケース1311と、このケース1311に収容されている光ピックアップ6aとを有する。マーク検出部1302は、ケース1312と、このケース1312に収容されている光ピックアップ6bとを有する。光ピックアップ6a、6bは、それぞれ転写ベルト10上に所定の間隔で形成されているマーク5のマーク形成領域に対向して設けられ、画像形成の際に移動する転写ベルト10上のマーク5を所定の検出位置で検出する。

0124

実施の形態2において、ケース1311、1312を回路基板1305に固定する方法については、実施の形態1と同様である。すなわち、ケース1311、1312の側縁部に略円柱状の突起部が設けられており、この突起部が、回路基板1305に設けられた略円形状の穴部である固定位置1321、1322に嵌入されることで固定されている。ここで、ケース1311の突起部は、実施形態1と同様にケース1312に対向する側縁部とは反対側の側縁部に設けられている。しかし、図13に示すように、ケース1312の突起部は、ケース1311に対向する側縁部に設けられている。

0125

図13に示すように、実施の形態2では、マーク検出部1301における固定位置1321を含む中間転写ベルト10の搬送方向に垂直な面(固定位置面)から検出位置1331を含む中間転写ベルト10の搬送方向に垂直な面(検出位置面)までのケース1311の部位を距離d1とし、マーク検出部1302における固定位置1322を含む中間転写ベルト10の搬送方向に垂直な面から検出位置1332を含む中間転写ベルト10の搬送方向に垂直な面までのケース1312の部位を距離d2とする。また、検出位置1331と検出位置1332の間を距離L1として、固定位置1321から固定位置1322までの部位を距離L2とする。この場合に、ケース1311の距離d1の温度変化による中間転写ベルト10の搬送方向と平行な方向の膨張量およびケース1312の距離d2の温度変化による中間転写ベルト10の搬送方向と平行な方向の膨張量との差と、回路基板1305の固定位置1321、1322の距離L2の温度変化による膨張量とが略同一になれば、お互いの膨張量が相殺されて、検出位置1331と1332の間の距離L1は一定に保たれることになる。ここで、部材の膨張量の算出方法は、実施の形態1と同様である。

0126

本実施の形態では、ケース1311とケース1312は同じ材質で形成されており、両ケースの線膨張率も同じである。このような場合は、距離d1は、距離d2よりも大きくしてマーク検出部1301、1302を作成する。それは、ケース1312は、ケース1311に対向する側縁部に突起部を設けているため、検出位置1332よりケース1311側で固定されていることになる。従って、温度変化による回路基板1305の膨張方向と、ケース1312の膨張方向(図13においては、右方向)は同一となり、お互いの膨張量を相殺する関係にはない。一方、ケース1311では、温度変化による回路基板1305の膨張方向と、ケース1311の膨張方向は逆方向となり、お互いの膨張量を相殺する関係となる。従って、距離d1を距離d2より大きくとることで、ケース1311の膨張量をケース1312の膨張量より大きくし、距離d1と距離d2の膨張量の差によって、回路基板1305の膨張量を相殺する。ここで、複数のケースの総膨張量とは、回路基板の膨張量を相殺して検出位置間の距離を元の距離に戻す方向に膨張する各ケースの膨張量の合計である。上述したように、回路基板1305の膨張方向とケース1312の膨張方向が同一であり、距離d2が膨張しても回路基板1305の膨張量を相殺しない方向に膨張するため、距離d2の膨張量はマイナスの膨張量として加算する。また、回路基板1305の膨張方向とケース1311の膨張方向が逆方向であり、距離d1が膨張すると回路基板1305の膨張量を相殺する方向に膨張するため、距離d1の膨張量はプラスの膨張量として加算する。従って、実施の形態2では、距離L2の膨張量を相殺する膨張量である、距離d1の変化量から距離d2の変化量を引いた差が総膨張量となる。換言すると、回路基板1305の距離L2の膨張量とケース1302の距離d2の膨張量の和と、ケース1301の距離d1の膨張量とが膨張量を相殺する関係にある。

0127

本実施の形態では、ケース1311とケース1312の材質が同じであるため線膨張率も同じであるが、これに限定されることはなく、回路基板1305の膨張量を相殺できれば、各ケースの線膨張が異なっていてもよい。その場合は、必ずしも上述したように、距離d1を距離d2より大きくする必要はない。

0128

まず、位置検出装置1300の温度が上昇した場合、回路基板1305は、回路基板1305の有する線膨張率によって膨張することで、固定位置1321、1322の距離L2が変化して大きくなる。このとき、ケース1311、1312は、側縁部近傍の突起部が固定位置1321、1322に固定されているため、回路基板1305の膨張とともに距離L2の変化量と略同一の変化量でそれぞれ互いに離れる方向に移動する。さらに、このケースの1311、1312の移動に伴って、内部に収容された光ピックアップ6a、6bも距離L2の変化量と略同一の変化量でそれぞれ互いに離れる方向に移動する。その結果、光ピックアップ6a、6bの検出位置1331と1332の間も距離L2の変化量と略同一の変化量でそれぞれ互いに離れる方向に移動し、距離L1も距離L2の変化量と略同一の変化量分だけ大きくなる。

0129

一方、位置検出装置1300の温度が上昇した場合に、同じくケース1311、1312も、ケースの有する線膨張率によって膨張するが、図13に示すように、ケース1311、1312は、ケースの同じ側の側縁部近傍の突起部で固定位置1321、1322に固定されているため、同一方向(図13における右方向)に膨張する。従って、このケースの1311、1312の膨張に伴って、内部に収容された光ピックアップ6a、6bも同様に同一方向に移動し、検出位置1331、1332も同一方向に移動する。このとき、検出位置1331の移動は、回路基板1305の膨張によるマーク検出部1302に対するマーク検出部1301の移動方向と逆方向であるため、回路基板1305の膨張による距離L1の変化量を相殺する方向に移動することになる。また、検出位置1332の移動は、回路基板1305の膨張による移動方向と同方向であるため、回路基板1305の膨張量を相殺する方向とは逆方向に移動することになる。その結果、距離d1、d2は共に大きくなるが、距離d1の方が距離d2より大きいことから、距離d1と距離d2との変化量の差分だけ距離L1が小さくなる。

0130

そして、距離d1および距離d2の温度変化による膨張量の差と、回路基板1305の固定位置間の距離L2の温度変化による膨張量とが同一であれば、お互いの距離の変化した膨張量が相殺され、光ピックアップ6a、6bの検出位置1331と1332の間の距離L1の温度変化による変動を抑えることができる。換言すると、回路基板1305の距離L2の膨張量とケース1302の距離d2の膨張量の和と、ケース1301の距離d1の膨張量とが同一であれば、お互いの変化した膨張量が相殺され、光ピックアップ6a、6bの検出位置1331と1332の間の距離L1の温度変化による変動を抑えることができる。

0131

図14は、実施の形態2による位置検出装置において、光ピックアップの検出位置間の膨張変化を説明するグラフである。ここで、ケース1311、1312の線膨張率をx、回路基板1305の線膨張率をyとする。ここでは、回路基板1305はケース1311、1312を固定して保持する保持部材を兼ねている。また、ケース1311と1312は、同じ材質により形成されているため、両者の線膨張率も同様である。

0132

上述したように、マーク検出部1301の光ピックアップ6aの光軸ax1(検出位置1331を含む中間転写ベルト10の搬送方向に対する垂線)と、光ピックアップ6aのケース1311の固定位置1321との距離をd1とする。また、光ピックアップ6bの光軸ax2(検出位置1332を含む中間転写ベルト10の搬送方向に対する垂線)と光ピックアップ6bのケース1312の固定位置1322との距離をd2とする。また、光ピックアップ6a、6bの検出位置1332と1332の間の距離をL1とする。また、回路基板1305の固定位置1321、1322間の距離をL2とする。

0133

例えば、位置検出装置1300の温度変化がΔTである場合、固定位置1321、1322間の距離L2は、温度変化による線膨張変化により、L2+yL2ΔTとなる。そして、温度変化による線膨張量は、yL2ΔTである。

0134

また、距離d1と距離d2の変化は、それぞれxd1ΔT、およびxd2ΔTである。

0135

ここで、図13の左端の固定位置1321を基準にすると光ピックアップ6bの光軸ax2までの距離は、
L2+yL2ΔT+d2+xd2ΔTとなる。

0136

また、上記基準から光ピックアップ6aの光軸ax1までの距離は、
d1+xd1ΔTである。

0137

従って、温度変化後の光ピックアップ6a、6bの検出位置1331と1332の間の距離は、
(L2+yL2ΔT+d2+xd2ΔT)−(d1+xd1ΔT) (式8)
である。

0138

従って、光ピックアップ6a、6bの検出位置1331と1332の間の距離L1の温度変化による膨張量は、
(L2+yL2ΔT+d2+xd2ΔT)−(d1+xd1ΔT)−L1
となり、
L1=L2+d2−d1を代入すると、上記の式は、
(yL2+xd2−xd1)ΔT
即ち、
dL1=[yL2−x(d1−d2)]ΔT (式9)
となる。

0139

図14において、横軸はケースの線膨張率xであり、縦軸は検出位置1331と1332の間の距離をL1の変化量であるdL1である。図14における点Aは、d1=d2=0、つまりL1=L2の場合である。即ち、一般的な従来例のように、ケースが光ピックアップの光軸において回路基板に固定されている場合であって、光ピックアップの検出位置の変化を相殺できない場合における変位である。この従来例の場合は、回路基板1305の温度変化による膨張量がそのまま検出位置1331と1332の距離L1の変化量となり、
dL1=yL2ΔTとなる。 (式10)

0140

ここで、マーク検出部1301およびマーク検出部1302は、x、y、d1、d2、およびL2を上記とした場合、
−(1/10)yL1≦yL2−x(d1−d2)≦(1/10)yL1(式11)
の関係を満たすように各パラメータを設定することが望ましい。

0141

この理由は、(式11)のようにパラメータを選択すると、従来例と比較して、温度変化による光ピックアップ6a、6bの検出位置1331と1332の間の距離の変動は、10分の1以下に抑えられることになる。即ち、(式11)のようにパラメータを選択して構成することによって、従来例による光ピックアップの変動と比較すると、温度変化に起因する光ピックアップ6a、6bの検出位置1331と1332の間の距離の変化を10分の1以下に抑えることができる。

0142

ここで、さらに、
−(1/100)yL1≦yL2−x(d1−d2)≦(1/100)yL1(式12)
の関係を満たすように設定することが望ましい。

0143

(式12)のようにパラメータを選択すると、一般的な従来例と比較して、温度変化に起因する光ピックアップ6a、6bの検出位置1331と1332の間の距離の変化を100分の1以下に抑えることができる。

0144

また、さらに、yL2−x(d1−d2)の値が略ゼロになるように設定することが望ましい。このようにパラメータを選択すると、上記の従来例による光ピックアップの変動に比較すると、温度変化に起因するピックアップ6aおよび6bの検出位置1331と1332との間の距離の変化を、ほとんどゼロに抑えることができる。

0145

上述したように、実施の形態2では、光ピックアップ6a、6bの検出位置1331と1332の間の距離の変化を、従来例と比較して1/10、1/100、または略ゼロに抑える場合について説明したが、これに限定されるものではない。つまり、実施の形態1と同様に、光ピックアップ6a、6bの検出位置1331と1332の間の距離の変位「[yL2−x(d1−d2)]ΔT」が、従来の光ピックアップの検出位置間の距離の変位「yL1ΔT」よりも小さければよい。従って、一般的には「−CyL1≦yL2−x(d1−d2)≦CyL1」とおくことができ、この場合の「C」は、0≦C<1の定数となる。その理由としては、「C」が0〜1の間で設定されていれば、従来の光ピックアップの検出位置間の距離の変位「yL1ΔT」よりは確実に変位量が少なくなるからである。

0146

ここで、光ピックアップ6a、6bは、回路基板1305の固定位置1321、1322に対して、ケース1311、1312の突起部が嵌入されることによって固定されていたが、このような固定の態様ばかりではなく、ビスによって固定されていても良い。要は、ケース1311、1312の側縁部が、回路基板1305に固定位置で固定され、それ以外の領域において温度変化により伸縮自在に変位することができればよい。温度変化による変位のズレを、回路基板1305、ケース1311、1312、それらの線膨張率の違いによって相殺することができれば良いからである。

0147

ここで、実施の形態2では、回路基板、ケース部材線膨張係数を、一般的な線型仮定しているため、上記のdL1も重ね合わせの原理によって線型な線膨張係数となる。ここで、相対的な光ピックアップ6a、6b間の検出位置1331、1332の距離が変化する上記の仮想的な線型な線膨張率をzとおくと、上記dL1の式9は
dL1=zL1ΔTと書ける。従って、
zL1ΔT=[yL2−x(d1−d2)]ΔTと置くことができ、ΔTで割って、
zL1=yL2−x(d1−d2) (式13)
と簡略化できる。これが、各パラメータの関係式である。

0148

そして、上記した重ね合わせによる仮想的な線膨張率zをゼロにするように設定すれば、光ピックアップ6a、6b間の検出位置1331と1332の間の温度変化による変動を低減することができる。ここで、上記式13において、(d1−d2)を(d1+d2)と変更することにより、変更後の式13を実施の形態1に適用することができる。

0149

(実施の形態2の変形例)
図15は、実施の形態2の変形例による位置検出装置を説明する図である。図15に示すように、この位置検出装置1400では、保持部材1405の側縁部近傍に、保持部材1405から略垂直方向に支持部材1441、1442が固定されている。また、マーク検出部1401、1402のケース1411、1412は、底部材1451、1452に配設された光ピックアップ6a、6bを収容している。そして、支持部材1441、1442は、ケース1411、1412の側面にそれぞれ固定されている。つまり、ケース1411、1412は、支持部材1441、1442と固定位置1421、1422で固定されることで、支持部材1441、1442を介して保持部材1405に固定され支持されていることになる。そして、ケース1411、1412は、支持部材1441、1442に固定されているが、保持部材1405に対しては温度変化による伸縮に対して変位自在な状態となっている。

0150

このように、実施の形態2の変形例では、光ピックアップ6a、6bは、支持部材1441、1442を介して保持部材1405に固定されており、他の構成や動作については、実施の形態2と同様であるため省略する。また、実施の形態2の変形例では、実施の形態2と同様に、位置検出装置1400の温度が変化した場合、固定位置1421、1422から各光ピックアップ6aおよび6bの検出位置1431、1432への方向が、互いに同方向であったとしても、保持部材1405とケース1411、1412との温度変化による膨張量が相殺されることで、光ピックアップ6a、6bの検出位置1431と1432の間の距離L1の温度変化による変動を抑えることができる。

0151

また、実施の形態2の変形例では、回路基板を保持部材として使用せず、回路基板とは別の保持部材1405に支持部材1441、1442を設けた構造となっている。これにより、より確実に、かつパラメータの自由度を多く取ることができ、より設計の自由度を大きくして、温度変化による光ピックアップ6a、6bの検出位置1431と1432の間の距離変化を低減することができる。

0152

また、保持部材として金属材料を使用することが望ましい。金属材料は剛性が高く、温度変化による線膨張率が小さい。従って、その分だけ温度変化による距離の変位を低減する自由度が大きくなる。また、画像形成装置に適用した場合には、高品質の画像を提供することができる。

0153

(実施の形態3)
実施の形態1では、光りピックアップが2個である例について説明したが、この光ピックアップの個数は2個に限定されるものではない。実施の形態3では、光ピックアップを転写ベルトの搬送方向に沿って、3個備えるものである。

0154

図16は、実施の形態3による位置検出装置の構造を説明する図である。位置検出装置1500は、マーク検出部1501、マーク検出部1502、マーク検出部1503を備える。マーク検出部は、それぞれケース1511、1512、1513を有する。そのケース1511、1512、1513は、底部材に配設された光ピックアップ6a、6b、6cを収容している。また、この位置検出装置1500では、マーク検出部を保持する保持部材1505から略垂直方向に支持部材1541、1542、1543が固定されている。そして、支持部材1541、1542、1543は、ケース1511、1512、1513の側面に固定されている。つまり、ケース1511、1512、1513は、支持部材1541、1542、1543と固定位置1521、1522、1523で固定されることで、支持部材1541、1542、1543を介して保持部材1505に固定され支持されていることになる。そして、ケース1511、1512、1513は、支持部材1541、1542、1543に固定されているが、保持部材1505に対しては温度変化による伸縮によって変位自在な状態となっている。

0155

実施の形態3では、光ピックアップ6a、6b、6cは、支持部材1541、1542、1543を介して保持部材1505に固定されており、他の構成や動作については、実施の形態1および実施の形態2と同様であるため省略する。また、マーク検出部1501とマーク検出部1502の相対的な位置関係は、実施の形態1と同様であり、マーク検出部1502とマーク検出部1503の相対的な位置関係は、実施の形態2と同様である。

0156

図16に示すように、実施の形態3では、マーク検出部1501における固定位置1521を含む中間転写ベルト10の搬送方向に垂直な面(固定位置面)から検出位置1531を含む中間転写ベルト10の搬送方向に垂直な面(検出位置面)までのケース1511の部位を距離d1とする。すなわち、固定位置1521と光軸ax1との距離をd1としている。また、マーク検出部1502における固定位置1522を含む中間転写ベルト10の搬送方向に垂直な面から検出位置1532を含む中間転写ベルト10の搬送方向に垂直な面までのケース1512の部位を距離d2とする。すなわち、固定位置1522と光軸ax2との距離をd2としている。また、マーク検出部1503における固定位置1523を含む中間転写ベルト10の搬送方向に垂直な面から検出位置1533を含む中間転写ベルト10の搬送方向に垂直な面までのケース1513の部位を距離d3とする。すなわち、固定位置1523と光軸ax3との距離をd3としている。また、検出位置1531と1532の間を距離L3として、検出位置1532と検出位置1533の間を距離L4とする。また、固定位置1521から固定位置1522までの部位を距離L5とし、固定位置1522から固定位置1523までの部位を距離L6する。

0157

そして、実施の形態3では、実施の形態1と同様に、位置検出装置1500の温度がΔT変化した場合、「−CyL3≦yL5−x(d1+d2)≦CyL3」とおくことができ、この場合の「C」は、0≦C<1の定数となる。この関係式を満たすことによって、保持部材1505とケース1511、1512との温度変化による膨張量が相殺され、光ピックアップ6a、6bの検出位置1531と1532の間の距離L3の温度変化による変動を抑えることができる。

0158

また、実施の形態2と同様に、位置検出装置1500の温度がΔT変化した場合、「−CyL4≦yL6−x(d3−d2)≦CyL4」とおくことができ、この場合の「C」は、0≦C<1の定数となる。この関係式を満たすことによって、保持部材1505とケース1512、1513との温度変化による膨張量が相殺されることで、光ピックアップ6b、6cの検出位置1532と1533の間の距離L4の温度変化による変動を抑えることができる。

0159

このようにマーク検出部を3個有する構成の場合、転写ベルト10に形成された基準であるマーク5に対して、マーク検出部1501およびマーク検出部1502によるマークの読み取り領域にマークの異常部分が存在した場合であっても、他の2つ、即ち、光ピックアップ6a、6c、または光ピックアップ6b、6cによって、正確に読み取ることができる。

0160

これらの場合における光ピックアップ6a、6bのそれぞれの検出位置1531と1532の間の距離L3、および光ピックアップ6b、6cのそれぞれの検出位置1532と1533の間の距離L4の距離変動についても、既に述べてきたと同様の方式によって相殺し、低減することができる。即ち、温度変化であるΔTに対して、目標とする光ピックアップ間の距離の変化を、各部材(各ケース)の線膨張率の重ね合わせとして検出し、実施の形態2で説明したように仮想的な線膨張率zを各光ピックアップに適用して計算し、この仮想的な線膨張率zをゼロにするように各パラメータを設定すればよい。このように設定することによって、目標とする光ピックアップ間の距離の温度変化による変動を、低減することができる。

0161

また、3個のマーク検出部1501、1502、1503を備えた無端ベルト駆動制御装置、および画像形成装置についても、既に説明した構成を3個の場合について適用することによって同様に適用することができる。

0162

このように、実施の形態3による位置検出装置1500は、2個の場合よりも転写ベルトに形成されたマークを読み取る正確さを備えることができる。

0163

(実施の形態3の変形例)
図17は、実施の形態3の変形例による位置検出装置を説明する図である。この位置検出装置1600は、マーク検出部1601、マーク検出部1602、マーク検出部1603を備える。マーク検出部は、それぞれケース1611、1612、1613を有する。そのケース1611、1612、1613は、底部材に配設された光ピックアップ6a、6b、6cを収容している。また、この位置検出装置1600では、マーク検出部を保持する保持部材1605から略垂直方向に支持部材1641、1642、1643が固定されている。そして、支持部材1641、1642、1643は、ケース1611、1612、1613の側面に固定されている。つまり、ケース1611、1612、1613は、支持部材1641、1642、1643と固定位置1621、1622、1623で固定されることで、支持部材1641、1642、1643を介して保持部材1605に固定され支持されていることになる。そして、ケース1611、1612、1613は、支持部材1641、1642、1643に固定されているが、保持部材1605に対しては温度変化による伸縮によって変位自在な状態となっている。ここで、実施の形態3では、マーク検出部1501が支持部材1541の左側に固定されているが(図16参照)、実施の形態3の変形例では、マーク検出部1601が支持部材1641の図17における右側に固定されている点で実施の形態3とは相違する。

0164

実施の形態3の変形例では、光ピックアップ6a、6b、6cは、支持部材1641、1642、1643を介して保持部材1605に固定されており、他の構成や動作については、実施の形態1と同様であるため省略する。

0165

図17に示すように、実施の形態3の変形例では、マーク検出部1601における固定位置1621を含む中間転写ベルト10の搬送方向に垂直な面(固定位置面)から検出位置1631を含む中間転写ベルト10の搬送方向に垂直な面(検出位置面)までのケース1611の部位を距離d1とする。すなわち、固定位置1621と光軸ax1との距離をd1としている。また、マーク検出部1602における固定位置1622を含む中間転写ベルト10の搬送方向に垂直な面から検出位置1632を含む中間転写ベルト10の搬送方向に垂直な面までのケース1612の部位を距離d2とする。すなわち、固定位置1622と光軸ax2との距離をd2としている。また、マーク検出部1603における固定位置1623を含む中間転写ベルト10の搬送方向に垂直な面から検出位置1633を含む中間転写ベルト10の搬送方向に垂直な面までのケース1613の部位を距離d3とする。すなわち、固定位置1623と光軸ax3との距離をd3としている。また、検出位置1631と1632の間を距離L7として、検出位置1632と検出位置1633の間を距離L8とする。また、固定位置1621から固定位置1622までの部位を距離L9とし、固定位置1622から固定位置1623までの部位を距離L10とする。

0166

そして、実施の形態3の変形例では、実施の形態2と同様に、位置検出装置1600の温度がΔT変化した場合、「−CyL7≦yL9−x(d2−d1)≦CyL7」とおくことができ、この場合の「C」は、0≦C<1の定数となる。この関係式を満たすことによって、保持部材1605とケース1611、1612との温度変化による膨張量が相殺され、光ピックアップ6a、6bの検出位置1631と1632の間の距離L7の温度変化による変動を抑えることができる。

0167

また、実施の形態2と同様に、位置検出装置1600の温度がΔT変化した場合、「−CyL8≦yL10−x(d3−d2)≦CyL8」とおくことができ、この場合の「C」は、0≦C<1の定数となる。この関係式を満たすことによって、保持部材1605とケース1612、1613との温度変化による膨張量が相殺され、光ピックアップ6b、6cの検出位置1632と1633の間の距離L8の温度変化による変動を抑えることができる。

0168

このような構成によって、光ピックアップ6a、6b、6cが保持部材1605の固定位置1621、1622、1623に固定され、これらの固定位置1621、1622、1623から各光ピックアップ6a、6b、6cの光軸ax1、ax2、ax3への方向が、互いに同方向であったとしても、上記のような設定によって、温度変化による光ピックアップ6a、6b、6c間の距離変化を相殺することができる。

0169

これらの場合における光ピックアップ6a、6bのそれぞれの検出位置1631と1632の間の距離L7、および光ピックアップ6b、6cのそれぞれの検出位置1632と1633の間の距離L8の距離変動についても、既に述べてきたと同様の方式によって相殺し、低減することができる。即ち、温度変化であるΔTに対して、目標とする光ピックアップ間の距離の変化を、各部材(各ケース)の線膨張率の重ね合わせとして検出し、実施の形態3と同様に仮想的な線膨張率zを各光ピックアップに適用して計算し、この仮想的な線膨張率zをゼロにするように各パラメータを設定すればよい。このように設定することによって、目標とする光ピックアップ間の距離の変化を、低減することができる。

0170

また、保持部材に支持部材を設けた構造によって、より確実に、かつパラメータの自由度を多く取ることができ、より設計の自由度を大きくして、温度変化による光ピックアップ間の距離変化を低減することができる。

0171

なお、実施の形態1〜3では、マーク検出部を光ピックアップにおけるマークの検出側と反対側で、回路基板や保持部材に固定されて保持されているが、これに限定されるものではない。例えば、マーク検出部を光ピックアップにおけるマークの検出側で、保持部材に固定して保持してもよい。図18は、他の位置検出装置の構造を説明する図である。図18に示すように、位置検出装置1700は、マーク検出部1701と、マーク検出部1702とを備えている。そして、スペーサ1705が、このマーク検出部1701のケース1711に収容されている光ピックアップ6aのマーク5の検出側と、マーク検出部1702のケース1712に収容されている光ピックアップ6bのマーク5の検出側とを固定して保持してもよい。固定位置と検出位置の関係は、実施の形態1〜3と同様である。この場合、スペーサ1705によって、光ピックアップ6a、6bと転写ベルト10との距離を一定に保つことができる。

0172

実施の形態1〜3では、ケースや回路基板(保持部材)が温度変化によって膨張した場合について記載しているが、これに限定されることなく、ケースや回路基板(保持部材)が温度変化により収縮した場合についても適用できる。この場合は、ケースの収縮と回路基板(保持部材)の収縮とが相殺される関係にあればよい。

0173

また、実施の形態1〜3では、位置検出装置を画像形成装置内の転写ベルト上に形成されたマークを検出する場合の例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、転写ベルトではなく、ドラム上に形成されたマークを検出する場合に用いてよい。また、転写ベルトのように回転するものではなく、直線上を往復移動するものに形成されたマークを検出する場合に用いてもよい。

0174

本発明にかかる位置検出装置、および画像形成装置は、各種の機器における高精度な速度制御が必要なベルト状又はドラム状の無端移動部材の位置検出、速度制御、および画像形成技術に利用できる。特に、各種の画像形成装置の画像形成にかかるベルト状又はドラム状の転写ベルトや感光体などの無端移動部材を高精度に速度又は位置制御するのに適している。

図面の簡単な説明

0175

実施の形態1による位置検出装置の構造を説明する図である。
位置検出装置の上面図である。
実施の形態1による位置検出装置において、光ピックアップの検出位置間の膨張変化を説明するグラフである。
実施の形態1の変形例による位置検出装置を説明する図である。
位置検出装置、および無端ベルト駆動制御装置を備える画像形成装置を説明する模式図である。
位置検出装置を備える無端ベルト駆動制御装置の機能的ブロック図である。
無端ベルト駆動制御装置による転写ベルトの駆動制御を説明する図である。
中間転写ベルト上に形成されたマークと光ピックアップ6a,6bの配置関係を説明する図である。
中間転写ベルトの外周面に設けた多数のマーク5からなるスケール250と光ピックアップ6の一例を説明する図である。
2個の光ピックアップ6a,6bの出力信号を整形した波形とその位相差との関係を示すタイミングチャートである。
2個の光ピックアップ6aと6bのマーク検出領域SAと、検出されるマーク5との位置関係を説明する図である。
マークカウント値Nに対する累積移動距離Lrealの値を示すグラフである。
マークカウント値Nに対する位相差を示すグラフである。
実施の形態2による位置検出装置の構造を説明する図である。
実施の形態2による位置検出装置において、光ピックアップの検出位置間の膨張変化を説明するグラフである。
実施の形態2の変形例による位置検出装置を説明する図である。
実施の形態3による位置検出装置の構造を説明する図である。
実施の形態3の変形例による位置検出装置を説明する図である。
他の位置検出装置の構造を説明する図である。
従来の位置検出装置の構造の一例を説明する図である。

符号の説明

0176

1 装置本体
2給紙テーブル
3スキャナ
4自動原稿給送装置
5マーク
7モータ
8減速器
9駆動ローラ
10中間転写ベルト(転写ベルト)
13位相差算出部
14プロファイル作成部
15,16従動ローラ
17クリーニング装置
18作像ユニット
20転写装置
21露光装置
22 2次転写装置
23ローラ
24 2次転写ベルト
25定着装置
26定着ベルト
27加圧ローラ
28シート反転装置
30原稿台
32コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35結像レンズ
36センサ
37補正データ記憶部
40Y,40C,40M,40K感光体
42、50給紙ローラ
43ペーパーバンク
44給紙カセット
45、52分離ローラ
46、48、53給紙路
47搬送ローラ
49レジストローラ
51トレイ
55 切換爪
56排出ローラ
57排紙トレイ
58遮光部
60帯電装置
61現像装置
62 1次転写ローラ
63感光体クリーニング装置
64除電装置
70 制御部
71駆動制御部
80 駆動部
81モータ駆動回路
100無端ベルト駆動制御装置
110筐体
111発光素子
112コリメートレンズ
113スリットマスク
114受光窓
115受光素子
250スケール
1000位置検出装置
6a、6b光ピックアップ
1001、1002マーク検出部
1005回路基板
1011、1012ケース
1021、1022 固定位置
1031 1032検出位置
1200 位置検出装置
1201、1202 マーク検出部
1205保持部材
1211、1212 ケース
1221、1222 固定位置
1231、1232 検出位置
1241、1242支持部材
1251、1252底部材
1300 位置検出装置
1301、1302 マーク検出部
1305 回路基板
1311、1312 ケース
1321、1322 固定位置
1331、1332 検出位置
1400 位置検出装置
1401、1402 マーク検出部
1405 保持部材
1411、1412 ケース
1421、1422 固定位置
1431、1432 検出位置
1441、1442 支持部材
1451、1452 底部材
1800 位置検出装置
1805 回路基板
1811、1812 ケース
1821、1822 固定位置
1831、1832 検出位置
60a、60b 光ピックアップ

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