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技術 柚子胡椒及びその製造方法

出願人 川島弘明
発明者 川島弘明
出願日 2006年8月10日 (14年4ヶ月経過) 出願番号 2006-218294
公開日 2008年2月21日 (12年10ヶ月経過) 公開番号 2008-035837
状態 拒絶査定
技術分野 調味料
主要キーワード 合わせ調味料 青唐辛子 唐辛子粉 熟成度 綿状物 検査指 乾燥昆布 塩分量
関連する未来課題
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この項目の情報は公開日時点(2008年2月21日)のものです。
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課題

従来品では廃棄されていた粒径の大きい組成物も有効に利用し、一般生菌数が少なくて安全性が高く、しかも、塩分量を多くせずに唐辛子の青臭さを押さえ、かつ、熟成処理を省略することができる柚子胡椒とその製造方法を提供する。

解決手段

柚子粉砕工程と唐辛子粉砕工程と塩漬け工程を備え、さらに、酢と、みりん又は砂糖又は蜂蜜と、醤油と、昆布又は鰹節出汁と、を少なくとも含む合わせ調味料を調整する合わせ調味料調整工程と、塩漬け工程で処理された柚子ペーストと唐辛子ペーストの混合物を、前記合わせ調味料に加えて混ぜ合わせる合わせ調味料仕込み工程とを備えた柚子胡椒の製造方法を用いる。

概要

背景

従来より、例えば、焼肉焼き鳥焼き魚、うどん、そば、鍋物味噌汁などの料理に少量加えることでその味を引き締め香りを添えて食欲をそそる薬味として、柚子胡椒が知られている。

柚子胡椒は、福岡県、大分県、佐賀県、長崎県などの九州部において古くから一般的に用いられてきた伝統的な辛味調味料であり、主な原材料としては、柚子唐辛子と塩が使用される。香辛料胡椒が使用される訳ではないが、九州地方の呼び方で唐辛子のことを胡椒というため、一般に柚子胡椒と称されている。
特開平8−140622号公報

例えば、上記特許文献1には、未熟の青い唐辛子の果実主原料として、それにゆずの果実の少なくとも果皮を加え、且つ、少量の自然塩を添加し、粉砕して混合し、または、擦り潰して混練した香辛調味料(柚子胡椒)が開示されている。

従来の柚子胡椒の製造方法をより詳しく説明すると、以下の通りである。
1)柚子粉砕工程
柚子の果実の使用する部位を適度な大きさに切り分けミキサー等を用いてさらに細かく刻む工程である。使用する部位は、例えば、果皮の部分のみを使用する場合もあれば、果皮と砂襄部分の両方を使用したり、さらに種を使用する場合もある。

2)唐辛子粉砕工程
唐辛子の不要な部分を取り除き、ミキサー等を用いて細かく刻む工程である。例えば、ヘタの部分は不要な部分として取り除かれる。なお、唐辛子は、赤唐辛子青唐辛子が使用されることが多い。一般に、青唐辛子を使う場合は青い柚子の皮を、赤唐辛子を使う場合は黄色い柚子の皮が使用される。

3)塩漬け工程
上記柚子粉砕工程で処理された柚子ペーストと、上記記唐辛子粉砕工程で処理された唐辛子ペーストを、別々に塩漬け後、混ぜ合わせるか、あるいは、混ぜ合わせ後、塩漬けする工程である。塩の分量を同じにするのであれば、先に混ぜ合わせて一緒に塩漬けすれば良いが、柚子と唐辛子で塩の分量を変える場合は、別々に塩漬けする必要がある。

4)仕上げ工程
上記塩漬け工程で塩漬けしていたものの水分を切り、柚子ペーストと唐辛子ペーストの混合物の粒のサイズを整える工程である。粒径が2mm以上の粒の大きいものが柚子胡椒全体の5重量%以上の割合で多く残っていると、塩角が強くなり過ぎたり、苦味が強くなり過ぎて、味のばらつきが大きく、味が粗雑になる。そのため、従来の柚子胡椒の製造方法は、粒の大きいものは取り除いて辛味や苦味を押さえるとともに、粒の大きさを揃えることにより、口ざわりも良くしている。

5)熟成処理
基本的には、上記仕上げ工程を経たものを瓶詰めして製品化するが、さらに1年以上熟成させてから製品化するものもある。

また、例えば、上記特許文献1の実施例には、唐辛子の果実を2kg、ゆずの果実を200g、自然塩を20gをそれぞれ用意してこれらを混練機掛け、粉砕して混合したものをガラス瓶に詰めて製品化することが記載されている。

このように、柚子胡椒は、現在、市場で、30品目以上が販売されているが、主な原材料や基本的な製造方法は概ね上記の工程1)乃至5)の通りとなっている。ただ、塩漬け工程において使用する塩の量の加減や、柚子果実の熟成度の違いによる青臭さの程度、使用する柚子の種類(実生柚子、接木柚子の違い、特定の地域産等)や部位(表皮、砂襄部分、種等)の違い、使用する唐辛子の種類(赤唐辛子、青唐辛子、シマ唐辛子、黄金など)の違い、仕上げ工程における粒の揃え方の程度、さらには熟成処理を行う場合における漬け込み時間の長短などによって、少しずつ個性を持たせているに過ぎない。

概要

従来品では廃棄されていた粒径の大きい組成物も有効に利用し、一般生菌数が少なくて安全性が高く、しかも、塩分量を多くせずに唐辛子の青臭さを押さえ、かつ、熟成処理を省略することができる柚子胡椒とその製造方法を提供する。柚子粉砕工程と唐辛子粉砕工程と塩漬け工程を備え、さらに、酢と、みりん又は砂糖又は蜂蜜と、醤油と、昆布又は鰹節出汁と、を少なくとも含む合わせ調味料を調整する合わせ調味料調整工程と、塩漬け工程で処理された柚子ペーストと唐辛子ペーストの混合物を、前記合わせ調味料に加えて混ぜ合わせる合わせ調味料仕込み工程とを備えた柚子胡椒の製造方法を用いる。 なし

目的

本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、従来品では廃棄されていた粒径の大きい粒も有効に利用し、一般生菌数が少なくて安全性が高く、しかも、塩分量を多くせずに唐辛子の青臭さを押さえ、かつ、熟成処理を省略することができる柚子胡椒の製造方法とその製法により製造された柚子胡椒を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

柚子果実の全部又は切り分けられた必要部を粉砕する柚子粉砕工程と、唐辛子の全部又は切り分けられた必要部を粉砕する唐辛子粉砕工程と、前記柚子粉砕工程で処理された柚子ペーストと前記唐辛子粉砕工程で処理された唐辛子ペーストを別々に塩漬け後混合するか、あるいは混合後塩漬けする塩漬け工程と、を備え、さらに、酢と、みりん又は砂糖又は蜂蜜と、醤油と、昆布又は鰹節出汁と、を少なくとも含む合わせ調味料を調整する合わせ調味料調整工程と、前記塩漬け工程で処理された柚子ペーストと唐辛子ペーストの混合物を、前記合わせ調味料に加えて混ぜ合わせる合わせ調味料仕込み工程と、を備えたことを特徴とする柚子胡椒の製造方法。

請求項2

前記合わせ調味料仕込み工程は、75℃以上の温度で10分以上加熱することを特徴とする請求項1記載の柚子胡椒の製造方法。

請求項3

前記合わせ調味料調整工程で、ポン酢又は果汁入りドレッシング再利用品をさらに加えることを特徴とする請求項1又は2記載の柚子胡椒の製造方法。

請求項4

前記柚子粉砕工程で、柚子の種を除外せずに使用し、かつ、前記唐辛子粉砕工程で、唐辛子のヘタを除外せずに使用することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の柚子胡椒の製造方法。

請求項5

請求項1乃至4の何れかの方法により製造された柚子胡椒であって、粒径2mm以上の粒の粗い柚子組成物又は唐辛子組成物が、柚子胡椒全体の5重量%以上含まれていることを特徴とする柚子胡椒。

請求項6

請求項2乃至4の何れかの方法により製造された柚子胡椒であって、一般生菌数が、3×102 /g以下であることを特徴とする柚子胡椒。

技術分野

0001

本発明は、柚子胡椒の製造方法とその製法により製造された柚子胡椒に関する。

背景技術

0002

従来より、例えば、焼肉焼き鳥焼き魚、うどん、そば、鍋物味噌汁などの料理に少量加えることでその味を引き締め香りを添えて食欲をそそる薬味として、柚子胡椒が知られている。

0003

柚子胡椒は、福岡県、大分県、佐賀県、長崎県などの九州部において古くから一般的に用いられてきた伝統的な辛味調味料であり、主な原材料としては、柚子唐辛子と塩が使用される。香辛料胡椒が使用される訳ではないが、九州地方の呼び方で唐辛子のことを胡椒というため、一般に柚子胡椒と称されている。
特開平8−140622号公報

0004

例えば、上記特許文献1には、未熟の青い唐辛子の果実主原料として、それにゆずの果実の少なくとも果皮を加え、且つ、少量の自然塩を添加し、粉砕して混合し、または、擦り潰して混練した香辛調味料(柚子胡椒)が開示されている。

0005

従来の柚子胡椒の製造方法をより詳しく説明すると、以下の通りである。
1)柚子粉砕工程
柚子の果実の使用する部位を適度な大きさに切り分けミキサー等を用いてさらに細かく刻む工程である。使用する部位は、例えば、果皮の部分のみを使用する場合もあれば、果皮と砂襄部分の両方を使用したり、さらに種を使用する場合もある。

0006

2)唐辛子粉砕工程
唐辛子の不要な部分を取り除き、ミキサー等を用いて細かく刻む工程である。例えば、ヘタの部分は不要な部分として取り除かれる。なお、唐辛子は、赤唐辛子青唐辛子が使用されることが多い。一般に、青唐辛子を使う場合は青い柚子の皮を、赤唐辛子を使う場合は黄色い柚子の皮が使用される。

0007

3)塩漬け工程
上記柚子粉砕工程で処理された柚子ペーストと、上記記唐辛子粉砕工程で処理された唐辛子ペーストを、別々に塩漬け後、混ぜ合わせるか、あるいは、混ぜ合わせ後、塩漬けする工程である。塩の分量を同じにするのであれば、先に混ぜ合わせて一緒に塩漬けすれば良いが、柚子と唐辛子で塩の分量を変える場合は、別々に塩漬けする必要がある。

0008

4)仕上げ工程
上記塩漬け工程で塩漬けしていたものの水分を切り、柚子ペーストと唐辛子ペーストの混合物の粒のサイズを整える工程である。粒径が2mm以上の粒の大きいものが柚子胡椒全体の5重量%以上の割合で多く残っていると、塩角が強くなり過ぎたり、苦味が強くなり過ぎて、味のばらつきが大きく、味が粗雑になる。そのため、従来の柚子胡椒の製造方法は、粒の大きいものは取り除いて辛味や苦味を押さえるとともに、粒の大きさを揃えることにより、口ざわりも良くしている。

0009

5)熟成処理
基本的には、上記仕上げ工程を経たものを瓶詰めして製品化するが、さらに1年以上熟成させてから製品化するものもある。

0010

また、例えば、上記特許文献1の実施例には、唐辛子の果実を2kg、ゆずの果実を200g、自然塩を20gをそれぞれ用意してこれらを混練機掛け、粉砕して混合したものをガラス瓶に詰めて製品化することが記載されている。

0011

このように、柚子胡椒は、現在、市場で、30品目以上が販売されているが、主な原材料や基本的な製造方法は概ね上記の工程1)乃至5)の通りとなっている。ただ、塩漬け工程において使用する塩の量の加減や、柚子果実の熟成度の違いによる青臭さの程度、使用する柚子の種類(実生柚子、接木柚子の違い、特定の地域産等)や部位(表皮、砂襄部分、種等)の違い、使用する唐辛子の種類(赤唐辛子、青唐辛子、シマ唐辛子、黄金など)の違い、仕上げ工程における粒の揃え方の程度、さらには熟成処理を行う場合における漬け込み時間の長短などによって、少しずつ個性を持たせているに過ぎない。

発明が解決しようとする課題

0012

ところが、上記した従来の柚子胡椒の製造方法によれば、以下の問題点があった。

0013

イ)材料の無駄が多い
従来の柚子胡椒の製造方法は、例えば、柚子粉砕工程で、使用する部位に柚子の種を含ませたり、唐辛子粉砕工程で、使用する部位に唐辛子のヘタを含ませたとしても、仕上げ工程で粒を揃える際に、辛味が強くなり過ぎないようにするため、粒径の大きい組成物は取り除くのが通常であった。そのため、材料の無駄が多く、コストアップになるという問題があった。また、仕上げ工程で粒の大きさを揃える必要があるため、手間がかかるという問題もあった.

0014

そこで、柚子粉砕工程や唐辛子粉砕工程で、使用する部位を限定することも考えられたが、材料の無駄が多く、コストアップになるという問題点は同じであった。また、使用する部位を限定するためには、柚子粉砕工程と唐辛子粉砕工程をより丁寧に行う必要があるため、手間がかかるという問題点も同じであった。

0015

ロ)製品の安全性の問題
従来の柚子胡椒の製造方法は、塩漬けを行うのみで、原材料に熱を加える工程が無いため、例えば一般生菌数が多いなど、製品の安全性の点で問題があった。そのため、安全性を確保しようとすれば、塩分濃度を高くするか、消費期限を短くせざるを得ないという問題があった。

0016

ハ)塩分量控えつつ唐辛子の青臭さを押さえ、かつ、工程を短くする方法がない
従来の柚子胡椒の製造方法は、柚子と唐辛子を細かく刻んで塩漬けし、味を調えて瓶詰めするものであったため、唐辛子の青臭さは、塩漬けすることにより押さえていた。そのため、熟成処理を省略する場合は、使用する塩分量が多くならざるを得なかった。逆に、塩分控えめで作ろうとすると、熟成処理を行って、漬け込み時間を十分長くする必要があった。すなわち、従来の柚子胡椒の製造方法は、塩分量を控えつつ唐辛子の青臭さを押さえ、かつ、熟成処理を省略して工程を短くすることは困難であった。

0017

本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、従来品では廃棄されていた粒径の大きい粒も有効に利用し、一般生菌数が少なくて安全性が高く、しかも、塩分量を多くせずに唐辛子の青臭さを押さえ、かつ、熟成処理を省略することができる柚子胡椒の製造方法とその製法により製造された柚子胡椒を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0018

上記した目的を達成するため、本発明の柚子胡椒の製造方法は、
柚子の果実の全部又は切り分けられた必要部を粉砕する柚子粉砕工程と、
唐辛子の全部又は切り分けられた必要部を粉砕する唐辛子粉砕工程と、
前記柚子粉砕工程で処理された柚子ペーストと前記唐辛子粉砕工程で処理された唐辛子ペーストを別々に塩漬け後混合するか、あるいは混合後塩漬けする塩漬け工程と、
を備え、さらに、
酢と、みりん又は砂糖又は蜂蜜と、醤油と、昆布又は鰹節出汁と、を少なくとも含む合わせ調味料を調整する合わせ調味料調整工程と、
前記塩漬け工程で処理された柚子ペーストと唐辛子ペーストの混合物を、前記合わせ調味料に加えて混ぜ合わせる合わせ調味料仕込み工程と、
を備えたことを最も主要な特徴点としている。

発明の効果

0019

本発明の柚子胡椒の製造方法によれば、従来品では廃棄されていた粒径の大きい粒も有効に利用し、一般生菌数が少なくて安全性が高く、しかも、塩分量を多くせずに唐辛子の青臭さを押さえ、かつ、熟成処理を省略できるという効果が得られる。

発明を実施するための最良の形態

0020

本発明の柚子胡椒の製造方法は、
柚子の果実の全部又は切り分けられた必要部を粉砕する柚子粉砕工程と、
唐辛子の全部又は切り分けられた必要部を粉砕する唐辛子粉砕工程と、
前記柚子粉砕工程で処理された柚子ペーストと前記唐辛子粉砕工程で処理された唐辛子ペーストを別々に塩漬け後混合するか、あるいは混合後塩漬けする塩漬け工程と、
を備え、さらに、
酢と、みりん又は砂糖又は蜂蜜と、醤油と、昆布又は鰹節の出汁と、を少なくとも含む合わせ調味料を調整する合わせ調味料調整工程と、
前記塩漬け工程で処理された柚子ペーストと唐辛子ペーストの混合物を、前記合わせ調味料に加えて混ぜ合わせる合わせ調味料仕込み工程と、
を備えたものである。

0021

上記本発明の柚子胡椒の製造方法において、合わせ調味料仕込み工程を、75℃以上の温度で10分以上加熱するように構成すれば、一般生菌数を減らすことができ、食品の安全性を向上できるので、好適である。

0022

また、上記本発明の柚子胡椒の製造方法において、合わせ調味料調整工程で、ポン酢又は果汁入りドレッシング再利用品をさらに加えるように構成すれば、材料の有効利用ができるので好適である。

0023

また、上記本発明の柚子胡椒の製造方法において、柚子粉砕工程で、柚子の種を除外せずに使用し、かつ、唐辛子粉砕工程で、唐辛子のヘタを除外せずに使用するように構成すれば、原材料の有効活用が図れ、低コスト化にも繋がる。

0024

本発明の柚子胡椒は、上記本発明の柚子胡椒の製造方法により製造された柚子胡椒であって、粒径2mm以上の粒の粗い柚子組成物又は唐辛子組成物が、柚子胡椒全体の5重量%以上含まれているものである。

0025

また、上記本発明の柚子胡椒の製造方法により製造された柚子胡椒であって、一般生菌数が3×102 /g以下のものは、製品の安全性が高いため、より好適である。

0026

以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。本発明に係る柚子胡椒は、要約すれば、
a)柚子の果実の全部又は切り分けられた必要部を粉砕する柚子粉砕工程と、
b)唐辛子の全部又は切り分けられた必要部を粉砕する唐辛子粉砕工程と、
c)前記柚子粉砕工程で処理された柚子ペーストと前記唐辛子粉砕工程で処理された唐辛子ペーストを別々に塩漬け後混合するか、あるいは混合後塩漬けする塩漬け工程と、
d)酢と、みりん又は砂糖又は蜂蜜と、醤油と、昆布又は鰹節の出汁と、を少なくとも含む合わせ調味料を調整する合わせ調味料調整工程と、
e)前記塩漬け工程で処理された柚子ペーストと唐辛子ペーストの混合物を、前記合わせ調味料に加えて混ぜ合わせる合わせ調味料仕込み工程と、
を経て製造される。以下、各工程の詳細を説明する。

0027

a)柚子粉砕工程
水洗いした柚子の水を十分に切り、柚子果実の使用部位をミキサーに投入可能な適度な大きさに切り分けた後、ミキサーを用いてさらに細かく刻む工程である。柚子は、寒さに強いミカン科常緑樹であって、果肉酸味が強く、また果皮に芳香が多い。そこで、本実施例では、果皮、果肉、砂襄、種をすべて使用し、原材料を有効活用する。また、絞り取った果汁は、後述する合わせ調味料に添加する。なお、原材料の有効活用よりも、味のばらつきを押えることを優先する場合は、砂襄や種は使用せず、果皮と果肉のみを使用しても良い。

0028

2)唐辛子粉砕工程
水洗いした唐辛子の水を十分に切り、ミキサーに入れて細かく刻む工程である。唐辛子は、唐辛子はナス科に属する草木であって、果皮、種の他、種を包む綿状物の部分にもカプサイシンからなる辛味成分を多く含むので、それらを除去することなく使用する。本実施例では、ヘタの部分も廃棄せず、原材料を有効活用する。唐辛子は、赤唐辛子または青唐辛子の何れを使用しても良いが、本実施例では、青唐辛子を使用する。なお、原材料の有効活用よりも、味のばらつきを押えることを優先する場合は、種やヘタは使用せず、果皮の部分のみを使用する。

0029

3)塩漬け工程
上記柚子粉砕工程で処理された柚子ペーストと、上記唐辛子粉砕工程で処理された唐辛子ペーストを混ぜ合わせ後、塩を添加して1〜2時間放置し、塩によって水分を溶出させて塩漬けする工程である。混ぜ合わせる柚子ペーストの量は、唐辛子ペースト100重量部に対して20〜200重量部の範囲とする。柚子ペーストが20重量部より少ないと柚子の香りが弱くなり過ぎ、200重量部を超えると唐辛子のカプサイシンの相対量が減少して、辛さが弱くなり過ぎる。なお、望ましくは、唐辛子ペースト100重量部に対して混ぜ合わせる柚子ペーストの量を90〜110重量部とする。

0030

ここで、加える塩の量は、製造される柚子胡椒の重量に対して15重量%以上35重量%未満とする。但し、本発明の柚子胡椒の製造方法では、後述する合わせ調味料仕込み工程で余分な塩分がそぎ落とされるため、最終製品の塩分量は5重量%以上23重量%未満の範囲となる。

0031

従来の柚子胡椒は、合わせ調味料仕込み工程を実施しないため、塩漬け工程で加える塩の量がほぼ最終製品の塩分量と一致するが、塩漬け工程で加える塩分量を、柚子胡椒全体の重量に対して5重量%以上23重量%未満の範囲とした場合は、短期間のうちに腐敗するおそれがあるため、冷蔵販売をするか、あるいは消費期限を短くする必要があった。とりわけ、塩漬け工程で加える塩分量を5重量%以上10重量%未満とした場合は、冷蔵販売であっても、実際上、販売は困難であった。また、従来の柚子胡椒は、塩漬け工程で加える塩の量を18重量%以上としたものは、ある程度、長期の保存に耐えることができるが、塩角が強いものとなる欠点があった。

0032

これに対して、本発明の柚子胡椒の製造方法では、後述する合わせ調味料仕上げ工程で熱を加えるため、塩漬け工程で加える塩の量を15重量%以上35重量%未満とし、合わせ調味料仕込み工程で余分な塩分をそぎ落として、最終製品の塩分量を5重量%以上23重量%未満の範囲としても、冷蔵販売の必要はなく、消費期限も従来品より長くすることができる。しかも、後述する合わせ調味料仕上げ工程で粗い粒を程よく軟化させるから、辛味や苦味が強くなり過ぎることがない。また、本発明の柚子胡椒の製造方法では、必要であれば、最終製品の塩分量を5重量%以上10重量%未満の範囲とすることも可能である。

0033

4)合わせ調味料調整工程
酢と、みりん及び砂糖と、薄口醤油と、適量の乾燥昆布と、上記柚子粉砕工程で搾り取った柚子果汁と、さらにポン酢及び果汁入りドレッシングの再利用品を加えて熱を加え、合わせ調味料を調整する工程である。配合する分量の割合は、例えば、酢1、みりん及び砂糖1、薄口醤油1、乾燥昆布適量、柚子果汁少々、ポン酢及び果汁入りドレッシングの再利用品0.5の割合とする。なお、本実施例では、適量の乾燥昆布から抽出される昆布の出汁を使用したが、本発明は、鰹節の出汁を用いても良い。また、本実施例では、みりん0.9と砂糖0.1を組み合わせて使用したが、本発明は、みりん、砂糖、蜂蜜の内から1種のみを使用しても良いし、あるいは、2種以上を組み合わせて使用しても良い。

0034

ポン酢及び果汁入りドレッシングの再利用品とは、一般に量販店などに収める商品の場合、消費期限に対して既に1/3程度の時間が経過したものは取り決めにより出荷ができないことが多いが、そのような商品の再利用を図ることである。なお、消費期限内であること、及び、本実施例では後述する合わせ調味料仕込み工程で加熱処理を行うことより、再利用しても安全性については問題がない。

0035

本実施例では、柚子と唐辛子の原材料を廃棄せずに殆どすべて有効活用しているから、柚子ペーストと唐辛子ペーストの混合物の粒は不揃いとなっている。従来の柚子胡椒の製造方法では、粒径が2mm以上の粒の大きいものが柚子胡椒全体の5重量%以上の割合で多く残っていると、塩角が強くなり過ぎたり、苦味が強くなり過ぎて、味のばらつきが大きく、味が粗雑になるため、粒の大きいものは取り除いて、辛味や苦味を押さえるとともに、粒の大きさを揃えることにより、口ざわりも良くしている。しかし、本実施例の柚子胡椒の製造方法では、後述する合わせ調味料調整工程で無駄な塩分をそぎ落とし、粗い粒を程よく軟化させるから、粒の大きいものも取り除く必要がない。

0036

5)合わせ調味料仕込み工程
塩漬け工程で処理された柚子ペーストと唐辛子ペーストの混合物を、前記合わせ調味料に加え、75℃以上の温度で10分以上加熱しながら混ぜ合わせる工程である。従来の柚子胡椒の製造方法では、塩漬け工程があるのみで、原材料に熱が加えられないため、消費期限を長くすることができない。しかし、本実施例の柚子胡椒の製造方法では、合わせ調味料仕込み工程で、75℃以上の温度で10分以上加熱を行うため、一般生菌数が少なくなるので、好適である。また、この合わせ調味料仕込み工程で、熱を加えながら、柚子と唐辛子の混合物に合わせ調味料をよくなじませるため、青唐辛子を用いた場合でも、青唐辛子特有の青臭さを除去することができる。なお、十分に混ぜ合わせた後は、濾過し、柚子ペーストと唐辛子ペーストの固形成分のみを抽出する。最後に、柚子の香り付けに柚子の果皮を併せるなど、若干、味を整えてから瓶詰めを行う。

0037

以上の工程を経て製造された本発明の柚子胡椒は、合わせ調味料仕込み工程を経ているため、塩分が適度にそぎ落とされ、塩角が強すぎることはなく、唐辛子の青臭さも取り除くことができる。そのため、本発明の柚子胡椒は、焼き鳥、焼肉、うどんなどの温かい食べ物だけでなく、そうめん、冷奴などの冷たい食材にも合うものである。

0038

また、本発明の柚子胡椒と従来の柚子胡椒を、内容を明かさないで、4名のモニター(A乃至D)に食してもらい、どのような食品に合うと思うか、自分が使用しても良いと思う食品に丸印を付けてもらう方法で行ったアンケートの結果を、以下の表1に示す。

0039

0040

表1より、本発明品では、例えば、おむすび、お漬け、チャーハンのように適用できる商品が広がっていることが明らかである。

0041

本実施例の柚子胡椒は、前述した合わせ調味料仕上げ工程を経て製造され、粒の粗いものも適度に塩分がそぎ落とされるため、粒の粗いものを廃棄する必要がない。そのため、本実施例の柚子胡椒は、粒径2mm以上の粒の粗い柚子組成物又は唐辛子組成物が柚子胡椒全体の5重量%以上の割合で残っているものである。

0042

また、本実施例の柚子胡椒は、合わせ調味料仕上げ工程で加熱処理が行うため、安全性の高い食品となっている。具体的には、食品衛生検査指針に基づいて、寒天培地試料混釈を添加・培養して各細菌類の増加を検査する方法で従来の柚子胡椒を試験すると、一般生菌数が6.1×102 /g程度となるのに対し、本実施例の柚子胡椒では、一般生菌数が、3×102 /g以下という結果が得られている。

0043

以上説明したように、本発明の柚子胡椒の製造方法を用いれば、従来品では廃棄されていた粒径の大きい粒も有効に利用して原材料の有効活用と低コスト化が図れる上、一般生菌数が少なくて安全性が高い柚子胡椒が得られる。また、合わせ調味料仕込み工程を行うため、塩の量を多くしなくても唐辛子の青臭さを押さえることが可能で、かつ、熟成処理を省略し、製造工程を短縮できるという効果が得られる。

0044

本発明の柚子胡椒は、合わせ調味料仕込み工程を行うことにより、塩の量を多くしなくても唐辛子の青臭さを押さえることが可能であるため、焼肉、焼き鳥、焼き魚、うどん、そば、鍋物、味噌汁などの料理だけでなく、例えば、おむすび、お茶漬け、チャーハンなどにも適用可能で、少量加えることで味を引き締め、香りを添えて食欲をそそる薬味として子供からお年寄りまで食することができるものである。

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