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課題
解決手段
概要
背景
近年、ハイブリッド自動車(Hybrid Vehicle)や電気自動車(Electric Vehicle)など動力源として電動機を搭載する車両において、加速性能や走行持続距離などの走行性能を高めるために蓄電部の大容量化が進んでいる。そして、蓄電部を大容量化するための手段として、複数の蓄電装置を有する構成が提案されている。
たとえば、特許第3655277号公報(特許文献1)は、複数の電源ステージを備える電源制御システムを開示する。この電源制御システムは、互いに並列に接続されて少なくとも1つのインバータに直流電力を供給する複数の電源ステージを備える。各電源ステージは、電池と、ブースト/バックDC−DCコンバータとを含む。
この電源制御システムにおいては、複数の電源ステージにそれぞれ含まれる複数の電池を均等に充放電させてインバータへの出力電圧を維持するように、前記複数の電源ステージが制御される(特許文献1参照)。
特許第3655277号公報
特開2003−274565号公報
概要
蓄電部を速やかに昇温可能な電源システムおよびそれを備えた車両を提供する。電圧制御部50−1は、PI制御部54−1と、切替部55−1と、減算部56−1とを含む。減算部56−1は、電圧フィードフォワード補償項である電圧値Vb1/目標電圧VR1から切替部55−1の出力を減算する。同様に、電圧制御部50−2は、PI制御部54−2と、切替部55−2と、減算部56−2とを含む。切替制御部70は、昇温制御時、放電側の電圧制御部に対してはPI制御部を機能させ、充電側の電圧制御部に対してはPI制御部の出力が遮断されるように、切替部55−1,55−2を制御する。
目的
それゆえに、この発明の目的は、蓄電部を速やかに昇温可能な電源システムおよびそれを備えた車両を提供することである。
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 1件
- 牽制数
- 4件
この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
請求項1
負荷装置へ電力を供給可能な電源システムであって、充放電可能な第1および第2の蓄電装置と、当該電源システムと前記負荷装置との間で電力を授受可能なように構成された電力線と、前記第1の蓄電装置と前記電力線との間に設けられ、前記第1の蓄電装置と前記電力線との間で電圧変換を行なう第1のコンバータと、前記第2の蓄電装置と前記電力線との間に設けられ、前記第2の蓄電装置と前記電力線との間で電圧変換を行なう第2のコンバータと、前記第1および第2のコンバータを制御する制御装置と、前記電力線の電圧を検出する第1の電圧センサとを備え、前記制御装置は、前記第1および第2のコンバータならびに前記電力線を介して前記第1および第2の蓄電装置間で電力を授受することにより前記第1および第2の蓄電装置の少なくとも一方を昇温する昇温制御時、前記電力線の目標電圧と前記第1の電圧センサからの検出電圧との偏差を用いた電圧フィードバック制御の演算結果に基づいて前記第1および第2のコンバータのいずれか一方を制御し、前記偏差を非使用とする電圧フィードフォワード制御の演算結果に基づいて他方のコンバータを制御する、電源システム。
請求項2
前記制御装置は、前記第1および第2のコンバータをそれぞれ制御する第1および第2の制御部と、前記昇温制御時、前記電圧フィードバック制御を実行するか前記電圧フィードフォワード制御を実行するかを切替可能な切替指令を生成して前記第1および第2の制御部の各々へ出力する切替制御部とを含み、前記第1および第2の制御部の各々は、対応のコンバータを電圧フィードバック制御可能なように構成された電圧フィードバック補償部と、前記対応のコンバータを電圧フィードフォワード制御可能なように構成された電圧フィードフォワード補償部と、前記切替指令に従って前記電圧フィードバック補償部の機能を入/切可能なように構成された切替部とから成り、前記切替制御部は、前記昇温制御時、前記第1および第2の制御部のいずれか一方の電圧フィードバック補償部の機能を入にし、かつ、他方の制御部の電圧フィードバック補償部の機能を切にするように前記切替指令を生成する、請求項1に記載の電源システム。
請求項3
前記第1および第2の蓄電装置の電圧をそれぞれ検出する第2および第3の電圧センサをさらに備え、前記電圧フィードフォワード補償部は、前記第2または第3の電圧センサからの対応の蓄電装置の検出電圧と前記電力線の目標電圧との比を補償量とする、請求項2に記載の電源システム。
請求項4
前記制御装置は、前記昇温制御時、放電側の蓄電装置に対応するコンバータを前記電圧フィードバック制御の演算結果に基づいて制御し、充電側の蓄電装置に対応するコンバータを前記電圧フィードフォワード制御の演算結果に基づいて制御する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電源システム。
請求項5
前記第1および第2のコンバータの各々は、2象限チョッパ回路を含み、前記制御装置は、前記昇温制御時、充電側の蓄電装置に対応するコンバータの上アームを構成するスイッチング素子がオン状態となるように、前記充電側の蓄電装置に対応するコンバータを制御する、請求項4に記載の電源システム。
請求項6
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電源システムと、前記電源システムから電力の供給を受けて車両の駆動力を発生する駆動力発生部とを備える車両。
請求項7
負荷装置へ電力を供給可能な電源システムにおける蓄電装置の昇温制御方法であって、前記電源システムは、充放電可能な第1および第2の蓄電装置と、当該電源システムと前記負荷装置との間で電力を授受可能なように構成された電力線と、前記第1の蓄電装置と前記電力線との間に設けられ、前記第1の蓄電装置と前記電力線との間で電圧変換を行なう第1のコンバータと、前記第2の蓄電装置と前記電力線との間に設けられ、前記第2の蓄電装置と前記電力線との間で電圧変換を行なう第2のコンバータと、前記電力線の電圧を検出する電圧センサとを備え、前記昇温制御方法は、前記第1および第2のコンバータならびに前記電力線を介して前記第1および第2の蓄電装置間で電力を授受することにより前記第1および第2の蓄電装置の少なくとも一方を昇温する昇温制御時、前記電力線の目標電圧と前記第1の電圧センサからの検出電圧との偏差を用いた電圧フィードバック制御の演算結果に基づいて前記第1および第2のコンバータのいずれか一方を制御する第1のステップと、前記昇温制御時、前記偏差を非使用とする電圧フィードフォワード制御の演算結果に基づいて他方のコンバータを制御する第2のステップとを含む、蓄電装置の昇温制御方法。
請求項8
負荷装置へ電力を供給可能な電源システムにおける蓄電装置の昇温制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、前記電源システムは、充放電可能な第1および第2の蓄電装置と、当該電源システムと前記負荷装置との間で電力を授受可能なように構成された電力線と、前記第1の蓄電装置と前記電力線との間に設けられ、前記第1の蓄電装置と前記電力線との間で電圧変換を行なう第1のコンバータと、前記第2の蓄電装置と前記電力線との間に設けられ、前記第2の蓄電装置と前記電力線との間で電圧変換を行なう第2のコンバータと、前記電力線の電圧を検出する電圧センサとを備え、前記記録媒体は、前記第1および第2のコンバータならびに前記電力線を介して前記第1および第2の蓄電装置間で電力を授受することにより前記第1および第2の蓄電装置の少なくとも一方を昇温する昇温制御時、前記電力線の目標電圧と前記第1の電圧センサからの検出電圧との偏差を用いた電圧フィードバック制御の演算結果に基づいて前記第1および第2のコンバータのいずれか一方を制御する第1のステップと、前記昇温制御時、前記偏差を非使用とする電圧フィードフォワード制御の演算結果に基づいて他方のコンバータを制御する第2のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録する、コンピュータ読取可能な記録媒体。
技術分野
背景技術
0002
近年、ハイブリッド自動車(Hybrid Vehicle)や電気自動車(Electric Vehicle)など動力源として電動機を搭載する車両において、加速性能や走行持続距離などの走行性能を高めるために蓄電部の大容量化が進んでいる。そして、蓄電部を大容量化するための手段として、複数の蓄電装置を有する構成が提案されている。
0003
たとえば、特許第3655277号公報(特許文献1)は、複数の電源ステージを備える電源制御システムを開示する。この電源制御システムは、互いに並列に接続されて少なくとも1つのインバータに直流電力を供給する複数の電源ステージを備える。各電源ステージは、電池と、ブースト/バックDC−DCコンバータとを含む。
0004
この電源制御システムにおいては、複数の電源ステージにそれぞれ含まれる複数の電池を均等に充放電させてインバータへの出力電圧を維持するように、前記複数の電源ステージが制御される(特許文献1参照)。
特許第3655277号公報
特開2003−274565号公報
発明が解決しようとする課題
0005
一般に、二次電池やキャパシタなどの蓄電装置は、温度が低下すると容量が低下し、その結果、充放電特性が低下する。したがって、上記のハイブリッド自動車等においては、車両システムの起動後、蓄電装置の温度が低下している場合には、速やかに蓄電装置を昇温する必要がある。特に、上記の特許第3655277号公報に開示される電源制御システムのように複数の蓄電装置を有するシステムにおいては、蓄電部の大容量化のメリットを十分に享受するためには、走行開始前に蓄電装置を昇温する必要がある。
0006
しかしながら、上記特許第3655277号公報では、蓄電装置の運用については、複数の電源ステージにそれぞれ含まれる複数の電池を均等に充放電させることを開示しているにすぎず、低温時に複数の蓄電装置を速やかに昇温するための手法については特に検討されていない。
0007
それゆえに、この発明の目的は、蓄電部を速やかに昇温可能な電源システムおよびそれを備えた車両を提供することである。
0008
また、この発明の別の目的は、蓄電部を速やかに昇温するための昇温制御方法を提供することである。
課題を解決するための手段
0010
この発明によれば、電源システムは、負荷装置へ電力を供給可能な電源システムであって、充放電可能な第1および第2の蓄電装置と、当該電源システムと負荷装置との間で電力を授受可能なように構成された電力線と、第1の蓄電装置と電力線との間に設けられ、第1の蓄電装置と電力線との間で電圧変換を行なう第1のコンバータと、第2の蓄電装置と電力線との間に設けられ、第2の蓄電装置と電力線との間で電圧変換を行なう第2のコンバータと、第1および第2のコンバータを制御する制御装置と、電力線の電圧を検出する第1の電圧センサとを備える。第1および第2のコンバータならびに電力線を介して第1および第2の蓄電装置間で電力を授受することにより第1および第2の蓄電装置の少なくとも一方を昇温する昇温制御時、制御装置は、電力線の目標電圧と第1の電圧センサからの検出電圧との偏差を用いた電圧フィードバック制御の演算結果に基づいて第1および第2のコンバータのいずれか一方を制御し、偏差を非使用とする電圧フィードフォワード制御の演算結果に基づいて他方のコンバータを制御する。
0011
好ましくは、制御装置は、第1および第2のコンバータをそれぞれ制御する第1および第2の制御部と、昇温制御時、電圧フィードバック制御を実行するか電圧フィードフォワード制御を実行するかを切替可能な切替指令を生成して第1および第2の制御部の各々へ出力する切替制御部とを含む。第1および第2の制御部の各々は、対応のコンバータを電圧フィードバック制御可能なように構成された電圧フィードバック補償部と、対応のコンバータを電圧フィードフォワード制御可能なように構成された電圧フィードフォワード補償部と、切替指令に従って電圧フィードバック補償部の機能を入/切可能なように構成された切替部とから成る。切替制御部は、昇温制御時、第1および第2の制御部のいずれか一方の電圧フィードバック補償部の機能を入にし、かつ、他方の制御部の電圧フィードバック補償部の機能を切にするように切替指令を生成する。
0012
さらに好ましくは、電源システムは、第1および第2の蓄電装置の電圧をそれぞれ検出する第2および第3の電圧センサをさらに備える。電圧フィードフォワード補償部は、第2または第3の電圧センサからの対応の蓄電装置の検出電圧と電力線の目標電圧との比を補償量とする。
0013
好ましくは、制御装置は、昇温制御時、放電側の蓄電装置に対応するコンバータを電圧フィードバック制御の演算結果に基づいて制御し、充電側の蓄電装置に対応するコンバータを電圧フィードフォワード制御の演算結果に基づいて制御する。
0014
さらに好ましくは、第1および第2のコンバータの各々は、2象限チョッパ回路を含む。制御装置は、昇温制御時、充電側の蓄電装置に対応するコンバータの上アームを構成するスイッチング素子がオン状態となるように、充電側の蓄電装置に対応するコンバータを制御する。
0015
また、この発明によれば、車両は、上述したいずれかの電源システムと、電源システムから電力の供給を受けて車両の駆動力を発生する駆動力発生部とを備える。
0016
また、この発明によれば、蓄電装置の昇温制御方法は、負荷装置へ電力を供給可能な電源システムにおける蓄電装置の昇温制御方法である。電源システムは、充放電可能な第1および第2の蓄電装置と、当該電源システムと負荷装置との間で電力を授受可能なように構成された電力線と、第1の蓄電装置と電力線との間に設けられ、第1の蓄電装置と電力線との間で電圧変換を行なう第1のコンバータと、第2の蓄電装置と電力線との間に設けられ、第2の蓄電装置と電力線との間で電圧変換を行なう第2のコンバータと、電力線の電圧を検出する電圧センサとを備える。そして、昇温制御方法は、第1および第2のコンバータならびに電力線を介して第1および第2の蓄電装置間で電力を授受することにより第1および第2の蓄電装置の少なくとも一方を昇温する昇温制御時、電力線の目標電圧と第1の電圧センサからの検出電圧との偏差を用いた電圧フィードバック制御の演算結果に基づいて第1および第2のコンバータのいずれか一方を制御する第1のステップと、昇温制御時、偏差を非使用とする電圧フィードフォワード制御の演算結果に基づいて他方のコンバータを制御する第2のステップとを含む。
0017
また、この発明によれば、記録媒体は、負荷装置へ電力を供給可能な電源システムにおける蓄電装置の昇温制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体である。電源システムは、充放電可能な第1および第2の蓄電装置と、当該電源システムと負荷装置との間で電力を授受可能なように構成された電力線と、第1の蓄電装置と電力線との間に設けられ、第1の蓄電装置と電力線との間で電圧変換を行なう第1のコンバータと、第2の蓄電装置と電力線との間に設けられ、第2の蓄電装置と電力線との間で電圧変換を行なう第2のコンバータと、電力線の電圧を検出する電圧センサとを備える。そして、記録媒体は、第1および第2のコンバータならびに電力線を介して第1および第2の蓄電装置間で電力を授受することにより第1および第2の蓄電装置の少なくとも一方を昇温する昇温制御時、電力線の目標電圧と第1の電圧センサからの検出電圧との偏差を用いた電圧フィードバック制御の演算結果に基づいて第1および第2のコンバータのいずれか一方を制御する第1のステップと、昇温制御時、偏差を非使用とする電圧フィードフォワード制御の演算結果に基づいて他方のコンバータを制御する第2のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録する。
発明の効果
0018
この発明においては、第1の蓄電装置と電力線との間に第1のコンバータが設けられ、第2の蓄電装置と電力線との間に第2のコンバータが設けられる。そして、第1および第2の蓄電装置の少なくとも一方を昇温する昇温制御時、制御装置は、第1および第2のコンバータのいずれか一方を電圧フィードバック制御によって制御し、他方のコンバータを電圧フィードフォワード制御によって制御するので、第1および第2のコンバータをそれぞれ制御する2つの電圧制御系が互いに干渉することなく、第1および第2のコンバータならびに電力線を介して第1および第2の蓄電装置間で電力を授受することができる。
0019
したがって、この発明によれば、第1および第2の蓄電装置を速やかに昇温することができる。その結果、低温下においても、車両の走行開始時から所望の走行性能を確保することができる。
発明を実施するための最良の形態
0020
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
0021
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による車両の全体ブロック図である。図1を参照して、この車両100は、電源システム1と、駆動力発生部3とを備える。駆動力発生部3は、インバータ30−1,30−2と、モータジェネレータ34−1,34−2と、動力伝達機構36と、駆動軸38と、駆動ECU(Electronic Control Unit)32とを含む。
0022
インバータ30−1,30−2は、主正母線MPLおよび主負母線MNLに並列接続される。そして、インバータ30−1,30−2は、電源システム1から供給される駆動電力(直流電力)を交流電力に変換してそれぞれモータジェネレータ34−1,34−2へ出力する。また、インバータ30−1,30−2は、それぞれモータジェネレータ34−1,34−2が発電する交流電力を直流電力に変換して回生電力として電源システム1へ出力する。
0023
なお、各インバータ30−1,30−2は、たとえば、三相分のスイッチング素子を含むブリッジ回路から成る。そして、インバータ30−1,30−2は、それぞれ駆動ECU32からの駆動信号PWM1,PWM2に応じてスイッチング動作を行なうことにより、対応のモータジェネレータを駆動する。
0024
モータジェネレータ34−1,34−2は、それぞれインバータ30−1,30−2から供給される交流電力を受けて回転駆動力を発生する。また、モータジェネレータ34−1,34−2は、外部からの回転力を受けて交流電力を発電する。たとえば、モータジェネレータ34−1,34−2は、永久磁石が埋設されたロータを備える三相交流回転電機から成る。そして、モータジェネレータ34−1,34−2は、動力伝達機構36と連結され、動力伝達機構36にさらに連結される駆動軸38を介して回転駆動力が車輪(図示せず)へ伝達される。
0025
なお、駆動力発生部3がハイブリッド車両に適用される場合には、モータジェネレータ34−1,34−2は、動力伝達機構36または駆動軸38を介してエンジン(図示せず)にも連結される。そして、駆動ECU32によって、エンジンの発生する駆動力とモータジェネレータ34−1,34−2の発生する駆動力とが最適な比率となるように制御が実行される。このようなハイブリッド車両に適用される場合には、モータジェネレータ34−1,34−2のいずれか一方を専ら電動機として機能させ、他方のモータジェネレータを専ら発電機として機能させてもよい。
0026
駆動ECU32は、図示されない各センサから送信された信号、走行状況およびアクセル開度などに基づいて、モータジェネレータ34−1,34−2のトルク目標値TR1,TR2および回転数目標値MRN1,MRN2を算出する。そして、駆動ECU32は、モータジェネレータ34−1の発生トルクおよび回転数がそれぞれトルク目標値TR1および回転数目標値MRN1となるように駆動信号PWM1を生成してインバータ30−1を制御し、モータジェネレータ34−2の発生トルクおよび回転数がそれぞれトルク目標値TR2および回転数目標値MRN2となるように駆動信号PWM2を生成してインバータ30−2を制御する。また、駆動ECU32は、算出したトルク目標値TR1,TR2および回転数目標値MRN1,MRN2を電源システム1のコンバータECU2(後述)へ出力する。
0027
一方、電源システム1は、蓄電装置6−1,6−2と、コンバータ8−1,8−2と、平滑コンデンサCと、コンバータECU2と、電池ECU4と、電流センサ10−1,10−2と、電圧センサ12−1,12−2,18と、温度センサ14−1,14−2とを含む。
0028
蓄電装置6−1,6−2は、充放電可能な直流電源であり、たとえば、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池などの二次電池から成る。そして、蓄電装置6−1は、正極線PL1および負極線NL1を介してコンバータ8−1に接続され、蓄電装置6−2は、正極線PL2および負極線NL2を介してコンバータ8−2に接続される。なお、蓄電装置6−1,6−2を電気二重層キャパシタで構成してもよい。
0029
コンバータ8−1は、蓄電装置6−1と主正母線MPLおよび主負母線MNLとの間に設けられ、コンバータECU2からの駆動信号PWC1に基づいて、蓄電装置6−1と主正母線MPLおよび主負母線MNLとの間で電圧変換を行なう。コンバータ8−2は、蓄電装置6−2と主正母線MPLおよび主負母線MNLとの間に設けられ、コンバータECU2からの駆動信号PWC2に基づいて、蓄電装置6−2と主正母線MPLおよび主負母線MNLとの間で電圧変換を行なう。
0030
平滑コンデンサCは、主正母線MPLと主負母線MNLとの間に接続され、主正母線MPLおよび主負母線MNLに含まれる電力変動成分を低減する。電圧センサ18は、主正母線MPLおよび主負母線MNL間の電圧Vhを検出し、その検出結果をコンバータECU2へ出力する。
0031
電流センサ10−1,10−2は、蓄電装置6−1に対して入出力される電流値Ib1および蓄電装置6−2に対して入出力される電流値Ib2をそれぞれ検出し、その検出結果をコンバータECU2および電池ECU4へ出力する。なお、電流センサ10−1,10−2は、対応の蓄電装置から出力される電流(放電電流)を正値として検出し、対応の蓄電装置に入力される電流(充電電流)を負値として検出する。なお、図では、電流センサ10−1,10−2がそれぞれ正極線PL1,PL2の電流値を検出する場合が示されているが、電流センサ10−1,10−2は、それぞれ負極線NL1,NL2の電流を検出してもよい。
0032
電圧センサ12−1,12−2は、蓄電装置6−1の電圧値Vb1および蓄電装置6−2の電圧値Vb2をそれぞれ検出し、その検出結果をコンバータECU2および電池ECU4へ出力する。温度センサ14−1,14−2は、蓄電装置6−1の内部の温度Tb1および蓄電装置6−2の内部の温度Tb2をそれぞれ検出し、その検出結果を電池ECU4へ出力する。
0033
電池ECU4は、電流センサ10−1からの電流値Ib1、電圧センサ12−1からの電圧値Vb1および温度センサ14−1からの温度Tb1に基づいて、蓄電装置6−1の充電状態(SOC:State Of Charge)を示す状態量SOC1を算出し、その算出した状態量SOC1を温度Tb1とともにコンバータECU2へ出力する。
0034
また、電池ECU4は、電流センサ10−2からの電流値Ib2、電圧センサ12−2からの電圧値Vb2および温度センサ14−2からの温度Tb2に基づいて、蓄電装置6−2のSOCを示す状態量SOC2を算出し、その算出した状態量SOC2を温度Tb2とともにコンバータECU2へ出力する。なお、状態量SOC1,SOC2の算出方法については、種々の公知の手法を用いることができる。
0035
コンバータECU2は、電流センサ10−1,10−2および電圧センサ12−1,12−2,18からの各検出値、電池ECU4からの温度Tb1,Tb2および状態量SOC1,SOC2、ならびに駆動ECU32からのトルク目標値TR1,TR2および回転数目標値MRN1,MRN2に基づいて、コンバータ8−1,8−2をそれぞれ駆動するための駆動信号PWC1,PWC2を生成する。そして、コンバータECU2は、その生成した駆動信号PWC1,PWC2をそれぞれコンバータ8−1,8−2へ出力し、コンバータ8−1,8−2を制御する。なお、コンバータECU2の構成については、後ほど詳しく説明する。
0036
図2は、図1に示したコンバータ8−1,8−2の概略構成図である。なお、コンバータ8−2の構成および動作は、コンバータ8−1と同様であるので、以下ではコンバータ8−1の構成および動作について説明する。図2を参照して、コンバータ8−1は、チョッパ回路40−1と、正母線LN1Aと、負母線LN1Cと、配線LN1Bと、平滑コンデンサC1とを含む。チョッパ回路40−1は、トランジスタQ1A,Q1Bと、ダイオードD1A,D1Bと、インダクタL1とを含む。
0037
正母線LN1Aは、一方端がトランジスタQ1Bのコレクタに接続され、他方端が主正母線MPLに接続される。また、負母線LN1Cは、一方端が負極線NL1に接続され、他方端が主負母線MNLに接続される。
0038
トランジスタQ1A,Q1Bは、負母線LN1Cと正母線LN1Aとの間に直列に接続される。具体的には、トランジスタQ1Aのエミッタが負母線LN1Cに接続され、トランジスタQ1Bのコレクタが正母線LN1Aに接続される。ダイオードD1A,D1Bは、それぞれトランジスタQ1A,Q1Bに逆並列に接続される。インダクタL1は、トランジスタQ1AとトランジスタQ1Bとの接続点に接続される。
0039
配線LN1Bは、一方端が正極線PL1に接続され、他方端がインダクタL1に接続される。平滑コンデンサC1は、配線LN1Bと負母線LN1Cとの間に接続され、配線LN1Bおよび負母線LN1C間の直流電圧に含まれる交流成分を低減する。
0040
そして、チョッパ回路40−1は、コンバータECU2(図示せず)からの駆動信号PWC1に応じて、蓄電装置6−1の放電時には、正極線PL1および負極線NL1から受ける直流電力(駆動電力)を昇圧し、蓄電装置6−1の充電時には、主正母線MPLおよび主負母線MNLから受ける直流電力(回生電力)を降圧する。
0041
以下、コンバータ8−1の電圧変換動作(昇圧動作および降圧動作)について説明する。昇圧動作時において、コンバータECU2は、トランジスタQ1Bをオフ状態に維持し、かつ、トランジスタQ1Aを所定のデューティー比でオン/オフさせる。トランジスタQ1Aのオン期間においては、蓄電装置6−1から配線LN1B、インダクタL1、ダイオードD1B、および正母線LN1Aを順に介して、放電電流が主正母線MPLへ流れる。同時に、蓄電装置6−1から配線LN1B、インダクタL1、トランジスタQ1A、および負母線LN1Cを順に介して、ポンプ電流が流れる。インダクタL1は、このポンプ電流により電磁エネルギーを蓄積する。そして、トランジスタQ1Aがオン状態からオフ状態に遷移すると、インダクタL1は、蓄積した電磁エネルギーを放電電流に重畳する。その結果、コンバータ8−1から主正母線MPLおよび主負母線MNLへ供給される直流電力の平均電圧は、デューティー比に応じてインダクタL1に蓄積される電磁エネルギーに相当する電圧だけ昇圧される。
0042
一方、降圧動作時において、コンバータECU2は、トランジスタQ1Bを所定のデューティー比でオン/オフさせ、かつ、トランジスタQ1Aをオフ状態に維持する。トランジスタQ1Bのオン期間においては、主正母線MPLから正母線LN1A、トランジスタQ1B、インダクタL1、および配線LN1Bを順に介して、充電電流が蓄電装置6−1へ流れる。そして、トランジスタQ1Bがオン状態からオフ状態に遷移すると、インダクタL1が電流変化を妨げるように磁束を発生するので、充電電流は、ダイオードD1A、インダクタL1、および配線LN1Bを順に介して流れ続ける。一方で、電気エネルギー的にみると、主正母線MPLおよび主負母線MNLから直流電力が供給されるのはトランジスタQ1Bのオン期間だけであるので、充電電流が一定に保たれるとすると(インダクタL1のインダクタンスが十分に大きいとすると)、コンバータ8−1から蓄電装置6−1へ供給される直流電力の平均電圧は、主正母線MPLおよび主負母線MNL間の直流電圧にデューティー比を乗じた値となる。
0043
このようなコンバータ8−1の電圧変換動作を制御するため、コンバータECU2は、トランジスタQ1Aのオン/オフを制御するための駆動信号PWC1AおよびトランジスタQ1Bのオン/オフを制御するための駆動信号PWC1Bから成る駆動信号PWC1を生成する。
0045
走行時制御部42は、モータジェネレータ34−1,34−2のトルク目標値TR1,TR2および回転数目標値MRN1,MRN2を駆動ECU32から受ける。また、走行時制御部42は、電圧センサ18から電圧値Vhを受け、電流センサ10−1,10−2からそれぞれ電流値Ib1,Ib2を受ける。
0046
そして、走行時制御部42は、昇温制御部44からの制御信号CTLが非活性化されているとき、すなわち、昇温制御部44による昇温制御が実行されていないとき、これらの信号に基づいて、コンバータ8−1,8−2をそれぞれ駆動するための駆動信号PWC1,PWC2を生成し、その生成した駆動信号PWC1,PWC2をそれぞれコンバータ8−1,8−2へ出力する。一方、走行時制御部42は、制御信号CTLが活性化されているとき、すなわち、昇温制御部44による昇温制御の実行中は、駆動信号PWC1,PWC2の生成を中止する。
0047
昇温制御部44は、電池ECU4から温度Tb1,Tb2および状態量SOC1,SOC2を受ける。また、昇温制御部44は、電圧センサ12−1,12−2からそれぞれ電圧値Vb1,Vb2を受け、電圧センサ18から電圧値Vhを受ける。そして、昇温制御部44は、蓄電装置6−1,6−2の温度を示す温度Tb1,Tb2のいずれか一方が規定値よりも低いとき、コンバータ8−1,8−2ならびに主正母線MPLおよび主負母線MNLを介して蓄電装置6−1,6−2間で電力の授受を行なうことにより蓄電装置6−1,6−2を昇温する昇温制御を実行する。
0048
具体的には、昇温制御部44は、温度Tb1,Tb2のいずれか一方が規定値よりも低いとき、上記各信号に基づいて後述の方法により駆動信号PWC1,PWC2を生成する。そして、昇温制御部44は、その生成した駆動信号PWC1,PWC2をそれぞれコンバータ8−1,8−2へ出力するとともに、走行時制御部42へ出力される制御信号CTLを活性化する。
0050
電圧制御部50−1は、減算部52−1,56−1と、PI制御部54−1と、切替部55−1と、変調部58−1とを含む。減算部52−1は、切替制御部70から出力される目標電圧VR1から電圧値Vhを減算し、その演算結果をPI制御部54−1へ出力する。PI制御部54−1は、目標電圧VR1と電圧値Vhとの偏差を入力として比例積分演算を行ない、その演算結果を切替部55−1へ出力する。すなわち、PI制御部54−1は、目標電圧VR1と電圧値Vhとの偏差を用いた電圧フィードバック(以下「電圧FB」とも称する。)補償項である。
0051
切替部55−1は、切替制御部70から出力される切替信号SW1が活性化されているとき、PI制御部54−1の演算結果を減算部56−1へ出力する。一方、切替部55−1は、切替信号SW1が非活性化されているときは、PI制御部54−1の演算結果に代えて値0を減算部56−1へ出力する。すなわち、切替部55−1は、切替信号SW1が活性化されているとき、PI制御部54−1による電圧FB制御の機能を入にし、切替信号SW1が非活性化されているとき、PI制御部54−1による電圧FB制御の機能を切にする。
0052
減算部56−1は、電圧値Vb1/目標電圧VR1で示されるコンバータ8−1の理論昇圧比の逆数から切替部55−1の出力を減算し、その演算結果をデューティー指令Ton1として変調部58−1へ出力する。すなわち、この減算部56−1における入力項(電圧値Vb1/目標電圧VR1)は、コンバータ8−1の理論昇圧比に基づく電圧フィードフォワード(以下「電圧FF」とも称する。)補償項である。
0053
変調部58−1は、デューティー指令Ton1と図示されない発振部により生成される搬送波(キャリア波)とに基づいて駆動信号PWC1を生成し、その生成した駆動信号PWC1をコンバータ8−1のトランジスタQ1A,Q1Bへ出力する。
0054
電圧制御部50−2は、減算部52−2,56−2と、PI制御部54−2と、切替部55−2と、変調部58−2とを含む。電圧制御部50−2の構成は、電圧制御部50−1と同様である。すなわち、PI制御部54−2は、目標電圧VR2と電圧値Vhとの偏差を用いた電圧FB補償項であり、減算部56−2における入力項(電圧値Vb2/目標電圧VR2)は、コンバータ8−2の理論昇圧比に基づく電圧FF補償項である。そして、切替部55−2は、切替制御部70からの切替信号SW2が活性化されているとき、PI制御部54−2による電圧FB制御の機能を入にし、切替信号SW2が非活性化されているとき、PI制御部54−2による電圧FB制御の機能を切にする。
0055
切替制御部70は、温度Tb1,Tb2に基づいて、蓄電装置6−1,6−2の昇温制御を実行するか否かを判定し、昇温制御の実行時、図3に示した走行時制御部42へ出力される制御信号CTLを活性化する。そして、切替制御部70は、昇温制御時、温度Tb1,Tb2および状態量SOC1,SOC2に基づいて、コンバータ8−1の目標電圧VR1およびコンバータ8−2の目標電圧VR2ならびに切替信号SW1,SW2を生成し、目標電圧VR1および切替信号SW1を電圧制御部50−1へ出力するとともに、目標電圧VR2および切替信号SW2を電圧制御部50−2へ出力する。
0056
図5は、図4に示した昇温制御部44による昇温制御のフローチャートである。なお、このフローチャートに示される処理は、一定時間ごとまたは所定の条件の成立時(たとえばシステム起動時)にメインルーチンから呼出されて実行される。
0057
図4および図5を参照して、切替制御部70は、温度センサ14−1からの温度Tb1または温度センサ14−2からの温度Tb2が予め設定されたしきい温度Tth(たとえば−10℃)よりも低いか否かを判定する(ステップS10)。切替制御部70は、温度Tb1,Tb2がいずれもしきい温度Tth以上であると判定すると(ステップS10においてNO)、ステップS110へ処理を進めるとともに、走行時制御部42(図3)へ出力される制御信号CTLを非活性化する。
0058
ステップS10において温度Tb1またはTb2がしきい温度Tthよりも低いと判定されると(ステップS10においてYES)、切替制御部70は、走行時制御部42へ出力される制御信号CTLを活性化する。そして、切替制御部70は、状態量SOC1が状態量SOC2よりも少ないか否かを判定する(ステップS20)。
0059
切替制御部70は、状態量SOC1が状態量SOC2よりも少ないと判定すると(ステップS20においてYES)、蓄電装置6−1,6−2をそれぞれ充電側および放電側に決定する(ステップS30)。そして、切替制御部70は、電圧制御部50−1の切替部55−1へ出力される切替信号SW1を非活性化し、電圧制御部50−2の切替部55−2へ出力される切替信号SW2を活性化する(ステップS40)。
0060
そうすると、充電側の蓄電装置6−1に対応する電圧制御部50−1では、PI制御部54−1による電圧FB制御機能がオフされ、放電側の蓄電装置6−2に対応する電圧制御部50−2では、PI制御部54−2による電圧FB制御機能がオンされる。すなわち、電圧制御部50−1は、理論昇圧比に基づく電圧FF制御系となり、電圧制御部50−2は、PI制御部54−2による電圧FB制御系となる。
0061
次いで、切替制御部70は、コンバータ8−1の目標電圧VR1およびコンバータ8−2の目標電圧VR2を生成する(ステップS50)。ここで、切替制御部70は、放電側に決定した蓄電装置6−2から充電側に決定した蓄電装置6−1へ電力が流れるように、目標電圧VR2を目標電圧VR1よりも高く設定する。
0062
そして、目標電圧VR1,VR2が生成されると、電圧制御部50−1は、目標電圧VR1に基づいてコンバータ8−1を電圧FF制御により制御し、電圧制御部50−2は、目標電圧VR2に基づいてコンバータ8−2を電圧FB制御により制御する。これにより、蓄電装置6−2からコンバータ8−2、主正母線MPLおよび主負母線MNL、ならびにコンバータ8−1を順に介して蓄電装置6−1へ電力が流され、蓄電装置6−1,6−2の昇温制御が実行される(ステップS60)。
0063
一方、ステップS20において状態量SOC1が状態量SOC2以上であると判定されると(ステップS20においてNO)、切替制御部70は、蓄電装置6−1,6−2をそれぞれ放電側および充電側に決定する(ステップS70)。そして、切替制御部70は、切替信号SW1を活性化し、切替信号SW2を非活性化する(ステップS80)。
0064
そうすると、放電側の蓄電装置6−1に対応する電圧制御部50−1では、PI制御部54−1による電圧FB制御機能がオンされ、充電側の蓄電装置6−2に対応する電圧制御部50−2では、PI制御部54−2による電圧FB制御機能がオフされる。すなわち、電圧制御部50−1は、PI制御部54−1による電圧FB制御系となり、電圧制御部50−2は、理論昇圧比に基づく電圧FF制御系となる。
0065
次いで、切替制御部70は、目標電圧VR1,VR2を生成する(ステップS90)。ここで、切替制御部70は、放電側に決定した蓄電装置6−1から充電側に決定した蓄電装置6−2へ電力が流れるように、目標電圧VR1を目標電圧VR2よりも高く設定する。
0066
そして、目標電圧VR1,VR2が生成されると、電圧制御部50−1は、目標電圧VR1に基づいてコンバータ8−1を電圧FB制御により制御し、電圧制御部50−2は、目標電圧VR2に基づいてコンバータ8−2を電圧FF制御により制御する。これにより、蓄電装置6−1からコンバータ8−1、主正母線MPLおよび主負母線MNL、ならびにコンバータ8−2を順に介して蓄電装置6−2へ電力が流され、蓄電装置6−1,6−2の昇温制御が実行される(ステップS100)。
0067
以上のように蓄電装置6−1,6−2の昇温制御は実現されるところ、上述のように、電圧制御部50−1,50−2のいずれか一方は、対応のコンバータを電圧FB制御により制御し、他方の電圧制御部は、対応のコンバータを電圧FF制御により制御する。したがって、ともに主正母線MPLおよび主負母線MNLの電圧値Vhを制御可能な電圧制御部50−1,50−2が互いに干渉することはなく、放電側の電圧制御部により電圧値Vhを目標電圧に制御しつつ、昇温制御を実現することができる。
0069
図6を参照して、放電側の蓄電装置6−2に対応するコンバータ8−2は、電圧FB制御で制御され、充電側の蓄電装置6−1に対応するコンバータ8−1は、電圧FF制御で制御される。コンバータ8−2は、蓄電装置6−2からの電力を主正母線MPLおよび主負母線MNLに供給し、主正母線MPLおよび主負母線MNL間の電圧値Vhを目標電圧VR2に制御する。
0070
一方、コンバータ8−1は、電圧値Vhをフィードバックすることなく、目標電圧VR1と蓄電装置6−1の電圧との比で示される理論昇圧比に基づいて制御されているところ、コンバータ8−2により目標電圧VR2に制御された電圧値Vhは目標電圧VR1よりも高いので、主正母線MPLおよび主負母線MNLからコンバータ8−1を介して蓄電装置6−1へ電流が流れる。
0071
そうすると、蓄電装置6−2からコンバータ8−2、主正母線MPLおよび主負母線MNL、ならびにコンバータ8−1を順に介して蓄電装置6−1へ電力が流れる。すなわち、蓄電装置6−1,6−2においてそれぞれ充電および放電が行なわれ、蓄電装置6−1,6−2が昇温される。そして、主正母線MPLおよび主負母線MNL間の電圧値Vhは、コンバータ8−2により目標電圧VR2に制御されているので、電圧値Vhを適切な範囲(駆動力発生部3や図示されない平滑コンデンサCの耐電圧内)に制御しつつ、蓄電装置6−1,6−2を昇温することができる。
0073
図7を参照して、放電側の蓄電装置6−1に対応するコンバータ8−1は、電圧FB制御で制御され、充電側の蓄電装置6−2に対応するコンバータ8−2は、電圧FF制御で制御される。そして、コンバータ8−1の目標電圧VR1は、コンバータ8−2の目標電圧VR2よりも高く設定される。
0074
そうすると、蓄電装置6−1からコンバータ8−1、主正母線MPLおよび主負母線MNL、ならびにコンバータ8−2を順に介して蓄電装置6−2へ電力が流れ、蓄電装置6−1,6−2が昇温される。そして、電圧値Vhは、コンバータ8−1により目標電圧VR1に制御されているので、電圧値Vhを適切な範囲に制御しつつ蓄電装置6−1,6−2を昇温することができる。
0075
以上のように、この実施の形態1においては、蓄電装置6−1と主正母線MPLおよび主負母線MNLとの間にコンバータ8−1が設けられ、蓄電装置6−2と主正母線MPLおよび主負母線MNLとの間にコンバータ8−2が設けられる。そして、昇温制御時、コンバータECU2は、コンバータ8−1,8−2のうち、放電側の蓄電装置に対応するコンバータを電圧FB制御によって制御し、充電側の蓄電装置に対応するコンバータを電圧FF制御によって制御するので、コンバータ8−1,8−2をそれぞれ制御する電圧制御部50−1,50−2が互いに干渉することなく、コンバータ8−1,8−2ならびに主正母線MPLおよび主負母線MNLを介して蓄電装置6−1,6−2間で電力を授受することができる。
0076
したがって、この実施の形態1によれば、蓄電装置6−1,6−2を速やかに昇温することができる。その結果、低温下においても、車両100の走行開始時から所望の走行性能を確保することができる。
0077
また、昇温制御時、主正母線MPLおよび主負母線MNL間の電圧値Vhは、目標電圧に制御されるので、主正母線MPLおよび主負母線MNLに過電圧が印加されるのを防止することができる。その結果、主正母線MPLおよび主負母線MNLに接続される各機器を過電圧破壊から保護することができる。
0078
さらに、対応の蓄電装置が放電側か充電側かに応じて電圧FB制御機能を入/切可能な切替部55−1,55−2を電圧制御部50−1,50−2にそれぞれ設けたので、昇温制御時、蓄電装置6−1,6−2の充放電の切替を容易に行なうことができる。
0079
[実施の形態1の変形例]
実施の形態1では、充電側の蓄電装置に対応するコンバータにおいても、トランジスタがスイッチングされるので、スイッチング損失が発生する。そこで、この変形例では、充電側の蓄電装置に対応するコンバータの上アームをオンとし、昇温制御時の損失低減を図る。
0080
図8は、実施の形態1の変形例における昇温制御のフローチャートである。図8を参照して、このフローチャートは、図5に示したフローチャートにおいて、ステップS55,S95をさらに含む。すなわち、ステップS50において目標電圧VR1,VR2が生成されると、切替制御部70は、充電側の電圧制御部50−1における電圧FF補償項(減算部56−1における入力項)を1に設定する(ステップS55)。ここで、電圧制御部50−1においては、PI制御部54−1による電圧FB機能が切替部55−1によりオフされているので、デューティー指令Ton1は1となる。これにより、コンバータ8−1の上アームに対応するトランジスタQ1Bはオン状態となる。
0081
また、ステップS80において目標電圧VR1,VR2が生成されると、切替制御部70は、充電側の電圧制御部50−2における電圧FF補償項(減算部56−2における入力項)を1に設定する(ステップS95)。ここで、電圧制御部50−2においては、PI制御部54−2による電圧FB機能が切替部55−2によりオフされているので、デューティー指令Ton2は1となる。これにより、コンバータ8−2の上アームに対応するトランジスタQ2Bはオン状態となる。
0082
以上のように、この実施の実施の形態1の変形例においては、充電側の蓄電装置に対応するコンバータの上アームをオンにするので、コンバータのスイッチング損失が低減される。したがって、この実施の実施の形態1の変形例によれば、昇温制御の効率を改善することができる。
0083
[実施の形態2]
実施の形態1では、昇温制御時、コンバータ8−1,8−2のいずれも電圧制御により制御したが、この実施の形態2では、コンバータ8−1,8−2のいずれか一方を電圧制御により制御し、他方を電流制御により制御する。
0086
電圧制御部50−1Aは、図4に示した電圧制御部50−1において、切替部55−1を含まない構成となっており、その他の構成は、電圧制御部50−1と同じである。
0087
電流制御部50−2Aは、減算部62,66と、PI制御部64と、変調部68とを含む。減算部62は、目標値生成部71から出力される目標電流IR2から電流値Ib2を減算し、その演算結果をPI制御部64へ出力する。PI制御部64は、目標電流IR2と電流値Ib2との偏差を入力として比例積分演算を行ない、その演算結果を減算部66へ出力する。
0088
減算部66は、電圧値Vb2/目標電圧VR1で示されるコンバータ8−2の理論昇圧比の逆数からPI制御部64の出力を減算し、その演算結果をデューティー指令Ton2として変調部68へ出力する。そして、変調部68は、デューティー指令Ton2と図示されない発振部により生成される搬送波(キャリア波)とに基づいて駆動信号PWC2を生成し、その生成した駆動信号PWC2をコンバータ8−2のトランジスタQ2A,Q2Bへ出力する。
0089
目標値生成部71は、温度Tb1,Tb2に基づいて、蓄電装置6−1,6−2の昇温制御を実行するか否かを判定し、昇温制御の実行時、図3に示した走行時制御部42へ出力される制御信号CTLを活性化する。そして、目標値生成部71は、昇温制御時、温度Tb1,Tb2および状態量SOC1,SOC2に基づいて、コンバータ8−1の目標電圧VR1およびコンバータ8−2の目標電流IR2を生成し、その生成した目標電圧VR1および目標電流IR2をそれぞれ電圧制御部50−1Aおよび電流制御部50−2Aへ出力する。
0090
図10は、図9に示した昇温制御部44Aによる昇温制御のフローチャートである。なお、このフローチャートに示される処理も、一定時間ごとまたは所定の条件の成立時(たとえばシステム起動時)にメインルーチンから呼出されて実行される。
0091
図9および図10を参照して、このフローチャートは、図5に示したフローチャートにおいて、ステップS40,S80を含まず、ステップS50,S90に代えてそれぞれステップS52,S92を含む。すなわち、ステップS30において蓄電装置6−1,6−2がそれぞれ充電側および放電側に決定されると、目標値生成部71は、コンバータ8−1の目標電圧VR1およびコンバータ8−2の目標電流IR2を生成する(ステップS52)。
0092
ここで、目標値生成部71は、目標電流IR2が正値(放電方向)となるように目標電流IR2を生成する。正の目標電流IR2については、予め設定された値でもよいし、蓄電装置6−2の状態量SOC2に基づいて演算される蓄電装置6−2の放電許容電力を電圧値Vb2で除算した値でもよい。
0093
また、ステップS70において蓄電装置6−1,6−2がそれぞれ放電側および充電側に決定されると、目標値生成部71は、目標電圧VR1および目標電流IR2を生成する(ステップS92)。ここで、目標値生成部71は、目標電流IR2が負値(充電方向)となるように目標電流IR2を生成する。負の目標電流IR2についても、予め設定された値でもよいし、蓄電装置6−2の状態量SOC2に基づいて演算される蓄電装置6−2の充電許容電力(負値)を電圧値Vb2で除算した値でもよい。
0094
このように、この昇温制御部44Aにおいては、昇温制御時、電圧制御部50−1Aは、電圧値Vhが目標電圧VR1となるようにコンバータ8−1を電圧制御により制御し、電流制御部50−2Aは、電流値Ib2が目標電流IR2となるようにコンバータ8−2を電流制御により制御する。したがって、主正母線MPLおよび主負母線MNLの電圧値Vhを目標電圧VR1に制御し、かつ、蓄電装置6−1,6−2間に流す電流を目標電流IR2に制御しつつ、昇温制御を実現することができる。
0096
図11を参照して、充電側の蓄電装置6−1に対応するコンバータ8−1は、電圧制御で制御され、放電側の蓄電装置6−2に対応するコンバータ8−2は、電流制御で制御される。コンバータ8−2は、蓄電装置6−2から主正母線MPLおよび主負母線MNLへ目標電流IR2に相当する電流を供給する。一方、コンバータ8−2から電流が供給されることにより主正母線MPLおよび主負母線MNLの電圧は上昇するところ、コンバータ8−1は、主正母線MPLおよび主負母線MNL間の電圧値Vhを目標電圧VR1に制御する。すなわち、コンバータ8−1は、主正母線MPLおよび主負母線MNLから蓄電装置6−1へ電流を流すことで主正母線MPLおよび主負母線MNLの電圧を目標電圧VR1に制御する。
0097
このように、蓄電装置6−2からコンバータ8−2、主正母線MPLおよび主負母線MNL、ならびにコンバータ8−1を順に介して蓄電装置6−1へ電力が流れる。すなわち、蓄電装置6−1,6−2においてそれぞれ充電および放電が行なわれ、蓄電装置6−1,6−2が昇温される。
0099
図12を参照して、コンバータ8−2は、主正母線MPLおよび主負母線MNLから蓄電装置6−2へ目標電流IR2に相当する電流を流す。一方、上記コンバータ8−2の動作により主正母線MPLおよび主負母線MNLの電圧は低下するところ、コンバータ8−1は、主正母線MPLおよび主負母線MNL間の電圧値Vhを目標電圧VR1に制御する。すなわち、コンバータ8−1は、蓄電装置6−1から主正母線MPLおよび主負母線MNLへ電流を流すことで主正母線MPLおよび主負母線MNLの電圧を目標電圧VR1に制御する。
0100
このように、蓄電装置6−1からコンバータ8−1、主正母線MPLおよび主負母線MNL、ならびにコンバータ8−2を順に介して蓄電装置6−2へ電力が流れる。すなわち、蓄電装置6−1,6−2においてそれぞれ放電および充電が行なわれ、蓄電装置6−1,6−2が昇温される。
0101
なお、上記においては、コンバータ8−1,8−2をそれぞれ電圧制御および電流制御により制御する場合について説明したが、コンバータ8−1,8−2をそれぞれ電流制御および電圧制御で制御してもよい。
0102
以上のように、この実施の形態2においては、昇温制御時、コンバータ8−1,8−2の一方は、電圧制御により制御され、他方は、電流制御により制御される。したがって、この実施の形態2によれば、主正母線MPLおよび主負母線MNLの電圧値Vhを目標電圧VR1に制御し、かつ、蓄電装置6−1,6−2間に流す電流を目標電流IR2に制御しつつ、昇温制御を実現することができる。
0103
[実施の形態2の変形例]
実施の形態2では、蓄電装置6−1が充電側の場合においても、コンバータ8−1においてトランジスタがスイッチングされるので、スイッチング損失が発生する。そこで、この変形例では、蓄電装置6−1が充電側の場合、コンバータ8−1の上アームをオンとし、昇温制御時の損失低減を図る。
0104
図13は、実施の形態2の変形例における昇温制御部の詳細な機能ブロック図である。図13を参照して、昇温制御部44Bは、電圧制御部50−1と、電流制御部50−2Aと、目標値生成部71Aとを含む。
0105
目標値生成部71Aは、昇温制御の実行時、温度Tb1,Tb2および状態量SOC1,SOC2に基づいて、目標電圧VR1、目標電流IR2および切替信号SW1を生成し、目標電圧VR1および切替信号SW1を電圧制御部50−1へ出力するとともに、目標電流IR2を電流制御部50−2Aへ出力する。
0106
なお、目標値生成部71Aのその他の機能は、図9に示した目標値生成部71と同じである。また、電圧制御部50−1の構成については図4において、また、電流制御部50−2Aの構成については図9において既に説明したので、説明は繰返さない。
0107
図14は、図13に示した昇温制御部44Bによる昇温制御のフローチャートである。図13および図14を参照して、このフローチャートは、図10に示したフローチャートにおいて、ステップS42,S55,S82をさらに含む。すなわち、ステップS30において蓄電装置6−1,6−2がそれぞれ充電側および放電側に決定されると、目標値生成部71Aは、電圧制御部50−1の切替部55−1へ出力される切替信号SW1を非活性化する(ステップS42)。
0108
そして、ステップS52において目標電圧VR1および目標電流IR2が生成されると、目標値生成部71Aは、ステップS55へ処理を進める。すなわち、目標値生成部71Aは、電圧制御部50−1における電圧FF補償項(減算部56−1における入力項)を1に設定する。ここで、電圧制御部50−1においては、PI制御部54−1による電圧FB機能が切替部55−1によりオフされているので、デューティー指令Ton1は1となる。これにより、コンバータ8−1の上アームに対応するトランジスタQ1Bはオン状態となる。
0109
また、ステップS70において蓄電装置6−1,6−2がそれぞれ放電側および充電側に決定されると、目標値生成部71Aは、切替信号SW1を活性化する(ステップS82)。そして、目標値生成部71Aは、ステップS92へ処理を進め、目標電圧VR1および目標電流IR2を生成する。
0110
なお、蓄電装置6−1が放電側の場合にコンバータ8−1の上アームを常時オンにすると、蓄電装置6−1の電圧にクランプされる主正母線MPLおよび主負母線MNLから蓄電装置6−2へコンバータ8−2が電流を流せない可能性があるので、蓄電装置6−1が放電側の場合には、コンバータ8−1の上アームを常時オンにすることなく、コンバータ8−1は目標電圧VR1に従って電圧制御される。
0111
以上のように、この実施の実施の形態2の変形例においては、電圧制御されるコンバータの上アームを対応の蓄電装置が充電側の場合にオンにするので、コンバータのスイッチング損失が低減される。したがって、この実施の実施の形態2の変形例によれば、昇温制御の効率を改善することができる。
0112
なお、上記の各実施の形態において、図4,9および13に示した昇温制御部は、各ブロックに相当する機能を有する回路で構成してもよいし、予め設定されたプログラムに従ってコンバータECU2が処理を実行することにより実現してもよい。後者の場合、上述した昇温制御部44,44A,44Bの制御は、CPU(Central Processing Unit)によって行なわれ、CPUは、上記の機能ブロックおよびフローチャートに示される処理を実行するためのプログラムをROM(Read Only Memory)から読出し、その読出したプログラムを実行して上記の機能ブロックおよびフローチャートに従って処理を実行する。したがって、ROMは、上記の機能ブロックおよびフローチャートに示される処理を実行するためのプログラムを記録したコンピュータ(CPU)読取可能な記録媒体に相当する。
0113
なお、上記の実施の形態1およびその変形例においては、充電側の蓄電装置に対応するコンバータを電圧FF制御により制御し、放電側の蓄電装置に対応するコンバータを電圧FB制御により制御するものとしたが、充電側の蓄電装置に対応するコンバータを電圧FB制御により制御し、放電側の蓄電装置に対応するコンバータを電圧FF制御により制御することもできる。
0114
また、上記においては、充電側の蓄電装置と放電側の蓄電装置を決定する際、単にSOCが低い方の蓄電装置を充電側(したがってSOCが高い方の蓄電装置は放電側)としたが、実際には、ステップS20において、蓄電装置6−1が充電側のときは、状態量SOC1が状態量SOC2+αに上昇するまで蓄電装置6−1,6−2をそれぞれ充電側および放電側とし、蓄電装置6−1が放電側のときは、状態量SOC1が状態量SOC2−αに低下するまで蓄電装置6−1,6−2をそれぞれ放電側および充電側とするのが好ましい。
0115
なお、上記においては、電源システム1は、2つの蓄電装置6−1,6−2およびそれぞれに対応するコンバータ8−1,8−2を含むものとしたが、さらに多くの蓄電装置およびそれに対応するコンバータを備えてもよい。その場合、任意の2つの蓄電装置およびそれらに対応するコンバータを選択して、上述した手法により昇温制御を実現することができる。
0116
なお、上記において、主正母線MPLおよび主負母線MNLは、この発明における「電力線」に対応し、コンバータECU2は、この発明における「制御装置」に対応する。また、電圧制御部50−1,50,2は、それぞれこの発明における「第1の制御部」および「第2の制御部」に対応する。さらに、電圧センサ18は、この発明における「第1の電圧センサ」に対応し、電圧センサ12−1,12−2は、それぞれこの発明における「第2の電圧センサ」および「第3の電圧センサ」に対応する。また、さらに、インバータ30−1,30−2およびモータジェネレータ34−1,34−2は、この発明における「駆動力発生部」を形成する。
0117
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
図面の簡単な説明
0118
この発明の実施の形態1による車両の全体ブロック図である。
図1に示すコンバータの概略構成図である。
図1に示すコンバータECUの機能ブロック図である。
図3に示す昇温制御部の詳細な機能ブロック図である。
図4に示す昇温制御部による昇温制御のフローチャートである。
昇温制御時における電力の流れを示す第1の図である。
昇温制御時における電力の流れを示す第2の図である。
実施の形態1の変形例における昇温制御のフローチャートである。
実施の形態2における昇温制御部の詳細な機能ブロック図である。
図9に示す昇温制御部による昇温制御のフローチャートである。
実施の形態2における昇温制御時の電力の流れを示す第1の図である。
実施の形態2における昇温制御時の電力の流れを示す第2の図である。
実施の形態2の変形例における昇温制御部の詳細な機能ブロック図である。
図13に示す昇温制御部による昇温制御のフローチャートである。
符号の説明
0119
1電源システム、2コンバータECU、3駆動力発生部、4電池ECU、6−1,6−2蓄電装置、8−1,8−2 コンバータ、10−1,10−2電流センサ、12−1,12−2,18電圧センサ、14−1,14−2温度センサ、30−1,30−2インバータ、32 駆動ECU、34−1,34−2モータジェネレータ、36動力伝達機構、38駆動軸、40−1,40−2チョッパ回路、42走行時制御部、44,44A,44B昇温制御部、50−1,50−1A,50−2電圧制御部、50−2A電流制御部、52−1,52−2,56−1,56−2,62,66 減算部、54−1,54−2,64PI制御部、55−1,55−2切替部、58−1,58−2,68変調部、70切替制御部、71,71A目標値生成部、MPL主正母線、MNL主負母線、PL1,PL2 正極線、NL1,NL2 負極線、C,C1,C2平滑コンデンサ、LN1A,LN2A 正母線、LN1C,LN2C 負母線、LN1B,LN2B配線、Q1A,Q1B,Q2A,Q2Bトランジスタ、D1A,D1B,D2A,D2Bダイオード、L1,L2インダクタ。
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