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技術 溶接ガン

出願人 本田技研工業株式会社
発明者 小林栄顕
出願日 2006年7月19日 (13年11ヶ月経過) 出願番号 2006-197281
公開日 2008年2月7日 (12年4ヶ月経過) 公開番号 2008-023543
状態 特許登録済
技術分野 スポット溶接 抵抗溶接とその制御
主要キーワード テーパ角α 電極ロッド 電極キャップ テーパ形 電極ホルダー キャップ形状 砲弾形 スポット溶接機
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年2月7日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

負荷溶接ガンを提供することを課題とする。

解決手段

溶接ガン10は、ガンアーム11に連結部材12を介して棒状の電極ロッド13を設けてなる。また、前記連結部材12は、アダプター14と電極ホルダー15の2部品で構成されている。アダプター14は、電極ロッド15の基部を収納する収納凹部16を備えると共にガンアーム11に向かって断面積が増加するテーパ形状を呈している。

効果

連結部材の基部での応力下げることができ、応力の集中を緩和することができた。

概要

背景

車両の製造ラインには、抵抗溶接機一種であるスポット溶接機多数配列されている。スポット溶接機の溶接ガンの構造は各種提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−161348公報(図3)

特許文献1を次図に基づいて説明する。
図5は従来の技術の基本構成を説明する図であり、溶接ガン100は、ロボットアームに支持されるガンアーム101に、連結部材102を介して電極チップ103を設けてなる。電極チップ103は、キャップ形状を呈し、連結部材102の先端に設けられているテーパ部104に上から差し込むことで、連結部材102に取り付けられている。
スポット溶接は、電極チップ103をワークに強く押付けながら、電極チップ103に溶接電流を供給することで実施する。

上述したキャップ形状の電極チップ103が広く実用に供されている。一方、車両の軽量化と車体剛性の維持を目的として、溶接対象物であるワークに高張力鋼が採用されるようになってきた。ワークが普通鋼の場合よりも、高張力鋼の場合は、電極チップ103での押圧力を高める必要がある。すなわち、高負荷に対応する溶接ガンが必要になってきた。

そこで、本発明者らは高負荷形溶接ガンの開発に着手した。次図は開発初期に検討した構造図である。
図6は溶接ガンの検討図であり、先ず(a)に示す従来型の溶接ガン110を検討した。溶接ガン110は、ガンアーム111と、連結部材の一部を構成するアダプター112と、連結部材の残部を構成する電極ホルダー113と、電極キャップ114とからなる。

115は電極キャップ114の軸線である。電極キャップ114が、軸線115の位置でワーク116に接触することが望まれる。しかし、製造ラインにおいては、角度θだけ傾いた形態で接触することがある。角度θだけ傾くと、軸線115と直交する向きにも電極キャップ114に外力が加わる。

電極キャップ114はスカート部117が、不可避的に薄肉となり、剛性が小さい。角度θだけ傾いた状態で、ワーク116を強く押すと、反力でスカート部117が僅かであるが変形する。
電極ホルダー113とスカート部117との間に微細な隙間が発生すると、溶接電流は溶接キャップ114の他の部分に集中する。電流が集中した部位は他の部位より高温になる。
以上の繰り返しにより、電極キャップ114の寿命が著しく短くなった。

そこで、電極キャップ114を、(b)に示すような棒状の電極ロッド118に交換した。これで、電極チップにおける不具合は解消した。しかし、今度は、電極ホルダー113の基部に設けた雄ねじ119部が変形して、アダプター112から外れにくくなった。電極ホルダー113は、アダプター112から上へ延びている片持ち梁であって、電極ホルダー113の基部に応力が集中し易いためと考えられる。

そこで、図6(a)、(b)に代わる新しい構造の溶接ガンが必要である。

概要

高負荷形溶接ガンを提供することを課題とする。溶接ガン10は、ガンアーム11に連結部材12を介して棒状の電極ロッド13を設けてなる。また、前記連結部材12は、アダプター14と電極ホルダー15の2部品で構成されている。アダプター14は、電極ロッド15の基部を収納する収納凹部16を備えると共にガンアーム11に向かって断面積が増加するテーパ形状を呈している。連結部材の基部での応力を下げることができ、応力の集中を緩和することができた。

目的

本発明は、高負荷形溶接ガンを提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

ガンアーム連結部材を介して電極チップを設けた溶接ガンにおいて、前記電極チップは棒状の電極ロッドであり、前記連結部材は前記電極ロッドの基部を収納する収納凹部を備えると共に前記ガンアームに向かって断面積が増加するテーパ形状を呈していることを特徴とする溶接ガン。

請求項2

前記連結部材は円錐台であることを特徴とする請求項1記載の溶接ガン。

請求項3

前記円錐台は、円錐面が膨出した砲弾形又は円錐面が窪んだ鼓形を呈していることを特徴とする請求項2記載の溶接ガン。

技術分野

0001

本発明はスポット溶接に供する溶接ガンに関する。

背景技術

0002

車両の製造ラインには、抵抗溶接機一種であるスポット溶接機多数配列されている。スポット溶接機の溶接ガンの構造は各種提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−161348公報(図3

0003

特許文献1を次図に基づいて説明する。
図5は従来の技術の基本構成を説明する図であり、溶接ガン100は、ロボットアームに支持されるガンアーム101に、連結部材102を介して電極チップ103を設けてなる。電極チップ103は、キャップ形状を呈し、連結部材102の先端に設けられているテーパ部104に上から差し込むことで、連結部材102に取り付けられている。
スポット溶接は、電極チップ103をワークに強く押付けながら、電極チップ103に溶接電流を供給することで実施する。

0004

上述したキャップ形状の電極チップ103が広く実用に供されている。一方、車両の軽量化と車体剛性の維持を目的として、溶接対象物であるワークに高張力鋼が採用されるようになってきた。ワークが普通鋼の場合よりも、高張力鋼の場合は、電極チップ103での押圧力を高める必要がある。すなわち、高負荷に対応する溶接ガンが必要になってきた。

0005

そこで、本発明者らは高負荷形溶接ガンの開発に着手した。次図は開発初期に検討した構造図である。
図6は溶接ガンの検討図であり、先ず(a)に示す従来型の溶接ガン110を検討した。溶接ガン110は、ガンアーム111と、連結部材の一部を構成するアダプター112と、連結部材の残部を構成する電極ホルダー113と、電極キャップ114とからなる。

0006

115は電極キャップ114の軸線である。電極キャップ114が、軸線115の位置でワーク116に接触することが望まれる。しかし、製造ラインにおいては、角度θだけ傾いた形態で接触することがある。角度θだけ傾くと、軸線115と直交する向きにも電極キャップ114に外力が加わる。

0007

電極キャップ114はスカート部117が、不可避的に薄肉となり、剛性が小さい。角度θだけ傾いた状態で、ワーク116を強く押すと、反力でスカート部117が僅かであるが変形する。
電極ホルダー113とスカート部117との間に微細な隙間が発生すると、溶接電流は溶接キャップ114の他の部分に集中する。電流が集中した部位は他の部位より高温になる。
以上の繰り返しにより、電極キャップ114の寿命が著しく短くなった。

0008

そこで、電極キャップ114を、(b)に示すような棒状の電極ロッド118に交換した。これで、電極チップにおける不具合は解消した。しかし、今度は、電極ホルダー113の基部に設けた雄ねじ119部が変形して、アダプター112から外れにくくなった。電極ホルダー113は、アダプター112から上へ延びている片持ち梁であって、電極ホルダー113の基部に応力が集中し易いためと考えられる。

0009

そこで、図6(a)、(b)に代わる新しい構造の溶接ガンが必要である。

発明が解決しようとする課題

0010

本発明は、高負荷形溶接ガンを提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0011

請求項1に係る発明は、ガンアームに連結部材を介して電極チップを設けた溶接ガンにおいて、前記電極チップは棒状の電極ロッドであり、前記連結部材は前記電極ロッドの基部を収納する収納凹部を備えると共に前記ガンアームに向かって断面積が増加するテーパ形状を呈していることを特徴とする。

0012

請求項2に係る発明では、連結部材は円錐台であることを特徴とする。

0013

請求項3に係る発明では、円錐台は、円錐面が膨出した砲弾形又は円錐面が窪んだ鼓形を呈していることを特徴とする。

発明の効果

0014

請求項1に係る発明では、連結部材を、ガンアームに向かって断面積が増加するようなテーパ形状にした。この結果、連結部材の基部での応力を下げることができ、応力の集中を緩和することができた。

0015

請求項2に係る発明では、連結部材を円錐台にした。円錐台は形状が単純であるため、切削加工が容易であり、連結部材の製造費を下げることができる。

0016

請求項3に係る発明では、円錐台は、円錐面が膨出した砲弾形又は円錐面が窪んだ鼓形にした。砲弾形であれば基部が軸線にほぼ平行になり、基部にねじ部を設ける場合には、ねじ部と円錐面とを滑らかに繋ぐことができる。
また、鼓形であれば、円錐面が窪んでいる分だけ、軽量化が図れる。

発明を実施するための最良の形態

0017

本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、以下の説明中、テーパ角は、片テーパ角を指す。
図1は本発明に係る溶接ガンの側面図であり、溶接ガン10は、ガンアーム11に連結部材12を介して棒状の電極ロッド13を設けてなる。

0018

また、前記連結部材12は、アダプター14と電極ホルダー15の2部品で構成されている。電極ホルダー15は、電極ロッド13の基部を収納する収納凹部16を備えると共にガンアーム11に向かって断面積が増加するテーパ形状を呈している。アダプター14は、電極ホルダー15の基部に設けた雄ねじ部17を収納する雌ねじ部18を備えると共にガンアーム11に向かって断面積が増加するテーパ形状を呈している。

0019

図中、αはテーパ角であり、この角度αが大きいほど電極ホルダー15の基部における曲げ応力が小さくなる。アダプター14も同様である。
図1及び図6(b)をモデルとし、図1ではαを5°とし、図6(b)ではテーパなしとし、他の条件は全く同一にして、電極ホルダーの基部とアダプターの基部における曲げ応力を比較検討した。検討結果を表1に示す。

0020

0021

比較例で電極ホルダー基部での応力を100としたときに、実施例では電極ホルダー基部での応力が52となり、テーパにより基部を増径したことの効果が顕著に現れた。

0022

次に、本発明の別実施例を説明する。
図2図1の別実施例を説明する図であり、溶接ガン10Bは、ガンアーム11に連結部材12を介して棒状の電極ロッド13を設けてなる。連結部材12は、電極ロッド13の基部を収納する収納凹部16を備えると共にガンアーム11に向かって断面積が増加するテーパ形状を呈している。すなわち、連結部材12は、上面(上底)の直径がdで、この上底から、テーパ角αでガンアーム11に向かって断面積が増加する円錐台である。

0023

円錐台は円錐の頭を切断してなる立体であり、円錐面19が単純な曲面であり、切削加工が容易であり、製造コストを下げることができる。
このような連結部材12をモデルに、角度αの適正値を検討した。
上底の径dを30mm、高さHを60mmに定め、角度αを1°〜10°の範囲で変化させて、連結部材12の基部における断面係数の変化を調べた。Dは下底の径である。

0024

テーパがないモデルでの断面係数を1.0として、断面係数(相対値)を求めた。なお、断面係数(相対値)は、(ある角度における断面係数/テーパがないモデルでの断面係数)の算式で求めた。この結果を次表に示す。

0025

0026

応力緩和を目的するため、基部の断面係数は、従来(テーパなし)の少なくとも1.5倍は必要である。この条件を満たすものに○、条件を満たさないものに×を付した。

0027

ところで、図2において、ガンアーム11は、ロボットへの負担を考えると、寸法は自ずと制限される。ガンアーム11の寸法を一定にした上で、角度αを増加すると、ガンアーム11の上部における肉厚T、Tが減少して、強度的な問題が起こる。
そこで、角度αの限界値を検討する。
上底の径dを30mm、高さHを60mmに定め、角度αを1°〜11°の範囲で変化させて、連結部材12の基部における径の変化を調べた。

0028

0029

αが0の場合は、下底の径と上底の径の比は、1.0になる。αが5°の場合、(下底の径/上底の径)は、1.3となる。
ガンアーム11の上部寸法は、連結部材12の上面の直径d(上底の径と同じ)の約2倍と仮定する。上底の径の約2倍から肉厚T、Tを除くと、下底の径が定まる。この下底の径は、上底の径dの1.6倍程度、望ましくは1.5倍に止めたい。1.7倍を超えると、肉厚T、Tは十分な厚さが確保できなくなるからである。
1.6倍程度ならば角度αは9°以下であればよく、1.5倍程度ならば角度αは7°以下にする必要がある。

0030

表2及び表3から、テーパ角αは2°〜9°、望ましくは2°〜7°の範囲に設定すればよい。

0031

次に更なる別実施例を説明する。
図3図2の変形例を説明する図であり、この溶接ガン10Cは、連結部材12において、テーパ面(円錐面)19を外側へ凸になるように、半径R1で膨出させ、砲弾形状にしたことを特徴とする。他の要素は図2と同一であるため符号を流用して、説明は省略する。

0032

砲弾形であれば基部が、電極ロッド13の軸線21にほぼ平行になり、基部に雄ねじ部17を設ける場合には、雄ねじ部17と円錐面19とを滑らかに繋ぐことができる。

0033

図4図2の更なる変形例を説明する図であり、溶接ガン10Dは、連結部材12において、テーパ面(円錐面)を内側へ、半径R2で窪ませ、(正確には鼓の半分)形状にしたことを特徴とする。他の要素は図2と同一であるため符号を流用して、説明は省略する。
鼓形であれば、円錐面19が内側へ窪んでいる分だけ、軽量化が図れる。

0034

尚、以上の説明から明らかなように、連結部材12は、単品の他、複数の部品の組合せ体であってもよい。複数の部品を組合せる場合は、図1で説明したように、構成部品の全てがガンアームに向かって断面積が増加するテーパ形状にすることが望ましい。

0035

また、本発明は、車体の製造ラインに配置するスポット溶接機に装備する溶接ガンに好適であるが、溶接ガンは他の用途に適用することは差し支えない。

0036

本発明は、車体の製造ラインに配置するスポット溶接機に装備する溶接ガンに好適である。

図面の簡単な説明

0037

本発明に係る溶接ガンの側面図である。
図1の別実施例を説明する図である。
図2の変形例を説明する図である。
図2の更なる変形例を説明する図である。
従来の技術の基本構成を説明する図である。
溶接ガンの検討図である。

符号の説明

0038

10、10B、10C、10D…溶接ガン、11…ガンアーム、12…連結部材、13…電極ロッド、16…収納凹部、19…円錐面。

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