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技術 形状記憶合金薄膜アクチュエータの設計支援装置

出願人 国立研究開発法人物質・材料研究機構
発明者 石田章佐藤守夫
出願日 2006年7月11日 (13年9ヶ月経過) 出願番号 2006-190986
公開日 2008年1月31日 (12年3ヶ月経過) 公開番号 2008-019751
状態 未査定
技術分野 特殊原動機
主要キーワード 変形タイプ 張り型 形状記憶合金ばね ダイヤフラム型アクチュエータ 形状記憶素子 数値表 形状記憶合金薄膜 Ni合金薄膜
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この項目の情報は公開日時点(2008年1月31日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

形状記憶合金薄膜アクチュエータの設計、製造を可能とすることのできる新しい技術手段を提供する。

解決手段

設計支援装置であって、入力部においては、(a−1)形状記憶合金薄膜材料特性応力(σ)−ひずみ(ε)曲線高温相オーステナイト相)と低温相マルテンサイト相)の各々についての入力、(a−2)アクチュエータ構造パターンとして、単軸引っ張り変形モードまたはダイヤフラムモードのいずれかの選択、演算・判定部においては、(b−1)幾何学的関係パラメータK値の、引っ張り変形モードまたはダイヤフラムモードにおいての演算、(b−2)高温相および低温相のいずれにおいても、応力(σ)あるいはひずみ(ε)が薄膜塑性変形が起きる値よりも小さいことを条件とするK値の最大化(最適化)の判定、(b−3)K値の最大化(最適化)にともなうアクチュエータ発生力変位量の演算、が行われる。

概要

背景

従来より、形状記憶合金薄膜アクチュエータを用いたデバイス試作・開発が行われているが、その多くが、材料の特性を把握しないで試行錯誤的に作られており、デバイス開発に要するコストと労力が大きい割には成果が得られていない。また、形状記憶合金材料特性を考慮した設計手法についても検討されてきているものの、形状記憶合金の応力−ひずみ曲線は通常の弾性変形とは異なって非線形挙動をとり、また変形温度に対しても敏感なことから複数の物性パラメータを使った複雑な計算が必要であり、コストと労力を要する。また、形状を変えたデバイスに対しても新たに最初から再計算を行わないと設計変更指針が得られないという欠点があった。

たとえば、ばねを用いた二方形状記憶素子動作原理を示す図として、高温状態低温状態形状記憶合金ばねの応力−ひずみ曲線上にバイアスばねの弾性変形をプロットし、交点から二方向形状記憶素子のストローク予測する方法が提案されている(非特許文献1)。しかしながら、実際的な構造を有する薄膜アクチュエータ設計方法については、簡単な方法がなく、効率的なデバイス開発を行うことができなかった。

また、単軸引っ張り型アクチュエータについての材料力学的な解析や、ダイヤフラム型アクチュエータの材料力学的な解析が報告されている(非特許文献2、3)が、材料特性としての応力−ひずみ曲線から実際的なアクチュエータを設計し、製造するための指針は提示されていない。
「形状記憶合金」久保熙康編産業図書(1984) p.147
M.Kohl“Shape Memory Microactuators ”Springer(2004) p.110
D.D.Shin, K.P.Mohanchandra, G.P.Carman:“Development of hydraulic linear actuator using thin filmSMA”, Sensors and Actuators A119(2005) 151-156

概要

形状記憶合金薄膜アクチュエータの設計、製造を可能とすることのできる新しい技術手段を提供する。設計支援装置であって、入力部においては、(a−1)形状記憶合金薄膜の材料特性:応力(σ)−ひずみ(ε)曲線高温相オーステナイト相)と低温相マルテンサイト相)の各々についての入力、(a−2)アクチュエータ構造パターンとして、単軸引っ張り変形モードまたはダイヤフラムモードのいずれかの選択、演算・判定部においては、(b−1)幾何学的関係パラメータK値の、引っ張り変形モードまたはダイヤフラムモードにおいての演算、(b−2)高温相および低温相のいずれにおいても、応力(σ)あるいはひずみ(ε)が薄膜塑性変形が起きる値よりも小さいことを条件とするK値の最大化(最適化)の判定、(b−3)K値の最大化(最適化)にともなうアクチュエータの発生力変位量の演算、が行われる。

目的

本発明は、上記のとおりの背景から、従来の問題点を解消し、形状記憶合金薄膜で作動するマイクロポンプマイクロバルブ等のデバイスの設計と製造に有用な、形状記憶合金薄膜を単軸引っ張り変形モードあるいはダイヤフラムモードで使った場合のアクチュエータとしての性能(力と変位量)について、薄膜の物性値(応力−ひずみ曲線)に基づいて予測し、これによりアクチュエータの設計、そして製造を可能とすることのできる新しい技術手段を提供することを課題としている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

電子計算機システムとして、(A)入力部、(B)演算・判定部、(C)表示部とを有する形状記憶合金薄膜アクチュエータ設計支援装置であって、(A)入力部においては、(a−1)形状記憶合金薄膜材料特性応力(σ)−ひずみ(ε)曲線高温相オーステナイト相)と低温相マルテンサイト相)の各々についての入力、(a−2)アクチュエータ構造パターンとして、単軸引っ張り変形モードまたはダイヤフラムモードのいずれかの選択、(B)演算・判定部においては、(b−1)幾何学的関係パラメータK値の、引っ張り変形モードにおいては次式に従って、ダイヤフラムモードにおいては、次式に従っての演算、(b−2)高温相(オーステナイト相)および低温相(マルテンサイト相)のいずれにおいても、応力(σ)あるいはひずみ(ε)が薄膜塑性変形が起きる値よりも小さいことを条件とするK値の最大化(最適化)の判定、(b−3)K値の最大化(最適化)にともなうアクチュエータ発生力変位量の演算、が行われ、薄膜アクチュエータの性能(力と変位)を予測可能とすることを特徴とする形状記憶合金薄膜アクチュエータの設計支援装置。

請求項2

(C)表示部においては、(A)入力部、(B)演算・判定部での操作もしくは推移数値、表および図の少くともいずれかにより表示されることを特徴とする請求項1に記載の設計支援装置。

請求項3

請求項1または2に記載の設計支援装置において、アクチュエータ実測値の入力・記憶部と共に、予測性能(力と変位)との対比からK値の補正を指示する補正指示部とを有していることを特徴とする形状記憶合金薄膜アクチュエータの設計支援装置。

請求項4

請求項1から3のいずれかの装置において、薄膜アクチュエータの性能(力と変位)を予測可能とすることを特徴とする形状記憶合金薄膜アクチュエータの設計支援プログラム

請求項5

請求項4のプログラムを記録した電子計算機読み取り可能な記録媒体

技術分野

0001

本発明は、形状記憶合金薄膜を用いるアクチュエータ性能予測を可能とする設計支援装置に関するものである。

背景技術

0002

従来より、形状記憶合金薄膜アクチュエータを用いたデバイス試作・開発が行われているが、その多くが、材料の特性を把握しないで試行錯誤的に作られており、デバイス開発に要するコストと労力が大きい割には成果が得られていない。また、形状記憶合金材料特性を考慮した設計手法についても検討されてきているものの、形状記憶合金の応力−ひずみ曲線は通常の弾性変形とは異なって非線形挙動をとり、また変形温度に対しても敏感なことから複数の物性パラメータを使った複雑な計算が必要であり、コストと労力を要する。また、形状を変えたデバイスに対しても新たに最初から再計算を行わないと設計変更指針が得られないという欠点があった。

0003

たとえば、ばねを用いた二方形状記憶素子動作原理を示す図として、高温状態低温状態形状記憶合金ばねの応力−ひずみ曲線上にバイアスばねの弾性変形をプロットし、交点から二方向形状記憶素子のストローク予測する方法が提案されている(非特許文献1)。しかしながら、実際的な構造を有する薄膜アクチュエータ設計方法については、簡単な方法がなく、効率的なデバイス開発を行うことができなかった。

0004

また、単軸引っ張り型アクチュエータについての材料力学的な解析や、ダイヤフラム型アクチュエータの材料力学的な解析が報告されている(非特許文献2、3)が、材料特性としての応力−ひずみ曲線から実際的なアクチュエータを設計し、製造するための指針は提示されていない。
「形状記憶合金」久保熙康編産業図書(1984) p.147
M.Kohl“Shape Memory Microactuators ”Springer(2004) p.110
D.D.Shin, K.P.Mohanchandra, G.P.Carman:“Development of hydraulic linear actuator using thin filmSMA”, Sensors and Actuators A119(2005) 151-156

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、上記のとおりの背景から、従来の問題点を解消し、形状記憶合金薄膜で作動するマイクロポンプマイクロバルブ等のデバイスの設計と製造に有用な、形状記憶合金薄膜を単軸引っ張り変形モードあるいはダイヤフラムモードで使った場合のアクチュエータとしての性能(力と変位量)について、薄膜物性値(応力−ひずみ曲線)に基づいて予測し、これによりアクチュエータの設計、そして製造を可能とすることのできる新しい技術手段を提供することを課題としている。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、上記の課題を解決するものとして、以下の特徴を有する形状記憶合金薄膜アクチュエータの設計支援装置を提供する。

0007

第1:電子計算機システムとして、(A)入力部、(B)演算・判定部、(C)表示部とを有する形状記憶合金薄膜アクチュエータの設計支援装置であって、
(A)入力部においては、
(a−1)形状記憶合金薄膜の材料特性:応力(σ)−ひずみ(ε)曲線高温相(オ
ステナイト相)と低温相マルテンサイト相)の各々についての入力、
(a−2)アクチュエータ構造パターンとして、単軸引っ張り変形モードまたはダイヤフラムモードのいずれかの選択、
(B)演算・判定部においては、
(b−1)幾何学的関係パラメータK値の、引っ張り変形モードにおいては次式

0008

0009

に従って、
ダイヤフラムモードにおいては、次式

0010

0011

に従っての演算、
(b−2)高温相(オーステナイト相)および低温相(マルテンサイト相)のいずれにおいても、応力(σ)あるいはひずみ(ε)が薄膜の塑性変形が起きる値よりも小さいことを条件とするK値の最大化(最適化)の判定、
(b−3)K値の最大化(最適化)にともなうアクチュエータの発生力と変位量の演算が行われ、薄膜アクチュエータの性能(力と変位)を予測可能とする.
第2:(C)表示部においては、(A)入力部、(B)演算・判定部での操作もしくは推移数値、表および図の少くともいずれかにより表示される。

0012

第3:上記の設計支援装置において、アクチュエータ実測値の入力・記憶部と共に、予測性能(力と変位)との対比からK値の補正を指示する補正指示部とを有している。

0013

第4:上記1から第3のいずれかの装置において、薄膜アクチュエータの性能(力と変位)を予測可能とする形状記憶合金薄膜アクチュエータの設計支援プログラム

0014

第5:上記のプログラムを記録した電子計算機読み取り可能な記録媒体

発明の効果

0015

上記のとおりの本発明によれば、これまでの試行錯誤的なデバイスの試作から、前もってアクチュエータ性能あるいはデバイス特性を予測し、設計することが可能になる。これによりデバイス応用の見通しも立てやすくなり、形状記憶合金薄膜のデバイスへの応用が促進される。

0016

本発明はこれまでの試行錯誤的なデバイス開発のアプローチや観点を根底からくつがえすものであり、非常に簡単な方法であるにもかかわらず、ミクロンサイズからセンチメートルサイズまでの幅広いデバイスの設計にすぐ応用できる。特に形状記憶合金薄膜を用いたデバイス応用として注目されているマイクロバルブやポンプは、それぞれ引っ張り変形モードあるいはダイヤフラムモードのアクチュエータを基本としていることから実用的な価値は非常に高い。

0017

本発明は、形状記憶合金薄膜アクチュエータの設計のための基本的で欠くことのできない手段、手法になる。

発明を実施するための最良の形態

0018

本発明においては、薄膜アクチュエータの構造に基づく幾何学的条件式を導き出してK値というパラメータを導入することにより、応力−ひずみ曲線とアクチュエータの構造を関連付け、さらに塑性変形の有無を判定条件に用いてK値を最適化するという手段により、薄膜アクチュエータの性能予想を可能としている。

0019

アクチュエータとして使われた薄膜の応力とひずみはアクチュエータの構造に基づく幾何学的関係と材料の機械的特性の2つの条件を同時に満たす必要があり、これら2つの条件のうち、どちらかが欠けても薄膜の応力とひずみを予測することができない。さらに、形状記憶合金のような非線形の変形挙動(応力−ひずみ曲線)を記述する場合には、通常、複数の材料パラメータが必要であり、有限要素法等の手法を借りて、高温相(オーステナイト相)の状態と低温相(マルテンサイト相)の状態の薄膜の応力とひずみを求め、ひずみあるは応力がそれぞれの状態の薄膜で塑性変形が起きる値よりも小さいことを判定する必要がある。K値は、このような複雑な手続きを省いて、高温相と低温相の2つの応力−ひずみ曲線から同時に塑性変形が起きないための条件を判定し、薄膜の複雑な機械的特性をたった1個のパラメータとして集約するために導入される。

0020

図1は本発明の実施の形態を例示した構成ブロック図である。この図1に例示したように、分散型ネットワーク型、あるいは集中させた電子計算機システムとして、(A)入力部、(B)演算・判定部、(C)表示部とを有する形状記憶合金薄膜アクチュエータの設計支援装置である。
(A)入力部においては、
(a−1)形状記憶合金薄膜の材料特性:応力(σ)−ひずみ(ε)曲線を高温相(オーステナイト相)と低温相(マルテンサイト相)の各々についての入力と、
(a−2)アクチュエータ構造のパターンとして、単軸引っ張り変形モードまたはダイヤフラムモードのいずれかの選択が
行われる。
(B)演算・判定部においては、まず、
(b−1)幾何学的関係パラメータK値の、引っ張り変形モードにおいては前記の次式

0021

0022

に従って、
ダイヤフラムモードにおいては、前記の次式

0023

0024

に従っての演算が行われる。

0025

ついで
(b−2)高温相(オーステナイト相)および低温相(マルテンサイト相)のいずれにおいても、応力(σ)あるいはひずみ(ε)が薄膜の塑性変形が起きる値よりも小さいことを条件とするK値の最大(最適化)の判定、
(b−3)K値の最大(最適化)にともなうアクチュエータの発生力と変位量の演算が行われ、薄膜アクチュエータの性能(力と変位)を予測可能とする。

0026

ここで、(C)表示部については、数値表、図等によって上記の操作や演算、判定の推移が表示されるようにすることができる。そして、さらに、アクチュエータ特性の実測値の入力・記憶部とともに、上記により予測された性能(力と変位)との対比から、K値の補正を指示する補正指示部を備えていてもよい。

0027

本発明では、図1の装置を機能させるプログラムとして、またこれを記録した記録媒体をも提供する。

0028

そこで以下に、さらに詳しく本発明の特徴について説明する。

0029

まず図2は、本発明で対象とする形状記憶合金薄膜アクチュエータの概観図を示す。(a)では、膜面に垂直に働く力で形状記憶合金薄膜が引き上げられており、単軸引っ張り応力を受けるので、単軸引っ張りタイプのアクチュエータ:引っ張り変形モードと称することにする。一方、(b)は下からの内圧によって薄膜がドーム型に膨らむ場合で、このタイプのアクチュエータをダイヤフラムタイプ:ダイヤフラムモードのアクチュエータと称することにする。応用について限定するものではないが、(a)単軸引っ張りタイプは、マイクロバルブ、ダイヤフラムタイプはマイクロポンプに多用されている。図3は、引っ張り変形タイプのアクチュエータを横から見た図である。この場合、形状記憶合金薄膜の両端は基板等に固定されており、中央部の基板が上下に動く。薄膜の受けるひずみεは式(1.1)で表され、応力σは力の釣り合いから式(1.2)で表される。

0030

0031

0032

本発明における独創性は、これらの式を組み合わせることにより薄膜のひずみと応力の幾何学的関係を前記のとおりの式(1.3)の形で表現し、同時に式(1.4)で示されるKパラメータを導入することである。

0033

0034

Kパラメータは、上記の式(1.1)(1.2)より

0035

0036

であるから、次式

0037

0038

に従い、また式(1.4)のパラメータを導入することで上記の式(1.3)が導かれる。

0039

式(1.4)の右辺は、アクチュエータ設計のパラメータとして、アクチュエータのサイズと力のみで表現されている。すなわち、形状記憶合金の複雑な機械的特性をK値に集約することによってアクチュエータの設計が可能となる。

0040

K値は、材料とデバイス(装置)を橋渡しする重要なパラメータとして本発明において導入されている。

0041

この1個のパラメータKによって、アクチュエータの構造と薄膜の複雑な機械的特性を関連付けることが可能になる。図4は形状記憶合金薄膜について実験的に測定した応力−ひずみ曲線(この図はTi−50原子Ni合金薄膜)である。応力−ひずみ曲線は150℃と室温、即ち高温相(オーステナイト相)と低温相(マルテンサイト相)の状態で測定した。点線は式(1.3)で記述される曲線である。薄膜はアクチュエータの構造からくる幾何学的条件を満たす必要があるために点線で示した曲線上にないといけない。一方、材料特性から実線で示した応力−ひずみ曲線の関係も満たさないといけない。結局、単軸引っ張り型のアクチュエータとして用いた薄膜は2つの曲線の交点で示される応力とひずみを示す。式(1.4)から明らかなように大きい力を得るためにはK値は大きいほうが良い。ところがK値が大きすぎると、オーステナイト相では応力が降伏応力を超えることになり、一方、マルテンサイト相ではひずみが回復可能変態ひずみを超えることになり、いずれの場合においても塑性変形が生じて形状記憶効果が得られない。そのためKには最大値が存在する。この材料の場合、Kの最適値は45である。この値を(1.4)式に代入することによってF=32dt(力=32×薄膜の幅×薄膜の厚さ)という簡単な予測式が得られる。また、変位量は図中の2つの交点におけるひずみを式(1.1)に代入してθを得れば、式(1.5)によって求められる。

0042

0043

実際に報告されているマイクロバルブ(A.Ishida and V.Martynov:“Sputter Deposited Shape/Memory Alloy Thin Films:Properties and Applications”,MRS Bullctin 27(2002)111)について、材料組成のデータからK=45を仮定して求めた発生力とストロー
クは315mNと310μmであり、報告されている500mNと100μm(このデバイスではアクチュエータとして可能なストロークの一部しか使用しないので予測値よりもちいさくなっているものと思われる。)と比較的良い一致を示した。

0044

図5は、ダイヤフラムタイプのアクチュエータの断面図である。単軸引っ張りタイプと同様にひずみεの式(2.1)と応力σの式(2.2)を組み合わせ、さらに式(2.4)で示すKパラメータを導入することによって式(2.3)の表現を得た。

0045

0046

0047

0048

すなわち、式(2.1)より

0049

0050

となり、これを式(2.2)を代入し、式(2.4)によって、式(2.3)が導かれる。

0051

式(2.4)の右辺は、上記の式(1.4)と同様にアクチュエータ設計のパラメータのみ(アクチュエータのサイズと力)で表現されている。すなわち、形状記憶合金の複雑な機械的特性をK値に集約することによってアクチュエータの設計が可能となる。

0052

K値は、材料とデバイス(装置)を橋渡しする重要なパラメータとして本発明において導入されている。

0053

図6は、図4と同じ応力−ひずみ曲線に式(2.3)で表現される曲線をプロットしたものである。この場合のKの最適値は32であることがわかった。この値を式(2.4)に代入することによってP=156.9t/a(発生圧力=156.9×薄膜の厚さ/ダイヤフラムの半径)という予測式が得られた。また、ダイヤフラムの下の体積Vは式(2.5)で表わされることから、図6の交点から読み取ったひずみを代入することによって、アクチュエータの1回の動作で得られる体積変化を求めることができる。

0054

0055

実際に報告されているマイクロポンプ(D.D.Shin,K.P.Mohanchandra,G.P.Carman:
“Development of hydraulic linear actuator using thin filmSMA ”,Sensors and Actuators A119(2005)151-156) について、論文中の応力−ひずみ曲線からK=30を求め
て発生圧力と体積変化を予測すると、0.168MPa及び0.060ccが得られた。これらの値は報告されている0.172MPa及び0.051ccと比較的良い一致を示した。

図面の簡単な説明

0056

本発明の構成の概要を例示したブロック図である。
薄膜アクチュエータパターンを示した斜視図である。
単軸引っ張り型アクチュエータの設計モデル図である。
単軸引っ張り型アクチュエータのK値の求め方を示した図である。
ダイヤフラム型アクチュエータの設計モデル図である。
ダイヤフラム型アクチュエータのK値の求め方を示した図である。

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