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技術 コイル部品及びその製造方法

出願人 TDK株式会社
発明者 門脇新一北島保彦長坂孝鷹島亨伊東孝之三浦英樹
出願日 2006年7月7日 (13年11ヶ月経過) 出願番号 2006-188646
公開日 2008年1月24日 (12年5ヶ月経過) 公開番号 2008-016737
状態 特許登録済
技術分野 コイルの絶縁 コア、コイル、磁石の製造 通信用コイル・変成器
主要キーワード 長尺円柱状 カップリングコイル 一製造段階 塗布充填 小型コイル 取り付け位置精度 略角柱状 成形設備
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年1月24日)のものです。
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図面 (19)

課題

継線部の確実な保護が図られたコイル部品及びその製造方法を提供する。

解決手段

本発明に係るコイル部品10においては、巻線18が巻回された巻回部14を有するコア12と、コア12の端面16aに取り付けられ、継線部30の両側から、継線部30を挟むようにして平行に延びる一対の位置決め部34とをそれぞれ有する一対の端子金具20A,20Bとを備えるコイル本体部50と、コイル本体部50に取り付けられ、各端子金具20A,20Bの継線部30を覆い、且つ平坦面40aを形成する外装樹脂部40とを備えるため、外装樹脂部40を形成する際に、端子金具20A,20Bの位置決め部34においてコイル本体部50を支持することが可能であり、その場合にはコイル本体部50の姿勢が安定する。そのため、外装樹脂部40による継線部30の保護を確実に行うことができる。

概要

背景

従来、この技術の分野におけるコイル部品は、例えば下記特許文献1に開示されている。この公報には、円柱型ドラム型)のコアに設けた環状溝に、円弧部を有するリード端子をはめ込んだコイル部品が開示されている。

近年、このようなコイル部品は、携帯電話から補聴器に対して音声信号伝送するカップリングコイルとしての利用が進められている。すなわち、コイル部品を携帯電話機スピーカ並列接続して、携帯電話機の外部に音声信号に対応する磁界を形成し、補聴器側でその磁界を受信させることによって補聴器で音声再現される。
特開平7−161543号公報

概要

継線部の確実な保護がられたコイル部品及びその製造方法を提供する。 本発明に係るコイル部品10においては、巻線18が巻回された巻回部14を有するコア12と、コア12の端面16aに取り付けられ、継線部30の両側から、継線部30を挟むようにして平行に延びる一対の位置決め部34とをそれぞれ有する一対の端子金具20A,20Bとを備えるコイル本体部50と、コイル本体部50に取り付けられ、各端子金具20A,20Bの継線部30を覆い、且つ平坦面40aを形成する外装樹脂部40とを備えるため、外装樹脂部40を形成する際に、端子金具20A,20Bの位置決め部34においてコイル本体部50を支持することが可能であり、その場合にはコイル本体部50の姿勢が安定する。そのため、外装樹脂部40による継線部30の保護を確実に行うことができる。

目的

そこで、本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、継線部の確実な保護が図られたコイル部品及びその製造方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

巻線巻回された巻回部を有するコアと、前記コアの前記巻回部の両側において対面する端面それぞれに取り付けられ、前記コアの端面に対面する平板状の対面部と、前記対面部と一体的に設けられ、前記コアの端面近傍で前記巻線に接続される継線部と、前記対面部と一体的に設けられ、前記継線部の両側から、前記継線部を挟むようにして平行に延びる一対の位置決め部とをそれぞれ有する一対の端子金具とを備えるコイル本体部と、前記コイル本体部に取り付けられ、前記各端子金具の前記継線部を覆い、且つ、平坦面を形成する外装樹脂部とを備える、コイル部品

請求項2

前記コアの軸線に直交する面において、前記各端子金具の前記位置決め部の先端部が、前記コアの外形よりも外側に位置する、請求項1に記載のコイル部品。

請求項3

前記対面部から延びる前記位置決め部の長さが、前記対面部から延びる継線部の長さよりも短い、請求項1又は2に記載のコイル部品。

請求項4

前記対面部から延びる前記位置決め部の長さが、前記対面部から延びる継線部の長さよりも長い、請求項1又は2に記載のコイル部品。

請求項5

巻線が巻回された巻回部を有するコアと、前記コアの前記巻回部の両側において対面する端面それぞれに取り付けられ、前記コアの端面に対面する平板状の対面部と、前記対面部と一体的に設けられ、前記コアの端面近傍で前記巻線に接続される継線部と、前記対面部と一体的に設けられ、前記継線部の両側から、前記継線部を挟むようにして平行に延びる一対の位置決め部とを有する一対の端子金具とを備えるコイル本体部を準備する工程と、前記端子金具の前記位置決め部によって前記コイル本体部を支持させた状態で、前記コイル本体部を樹脂コーティングして、前記各端子金具の前記継線部を覆い、且つ、平坦面を形成する外装樹脂部を形成する工程とを備える、コイル部品の製造方法。

請求項6

前記外装樹脂部を形成する工程において、前記樹脂を流し込んだ型に前記コイル本体部を入れて前記外装樹脂部を形成する、請求項5に記載のコイル部品の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、コイル部品及びその製造方法に関し、特に表面実装タイプのコイル部品に関するものである。

背景技術

0002

従来、この技術の分野におけるコイル部品は、例えば下記特許文献1に開示されている。この公報には、円柱型ドラム型)のコアに設けた環状溝に、円弧部を有するリード端子をはめ込んだコイル部品が開示されている。

0003

近年、このようなコイル部品は、携帯電話から補聴器に対して音声信号伝送するカップリングコイルとしての利用が進められている。すなわち、コイル部品を携帯電話機スピーカ並列接続して、携帯電話機の外部に音声信号に対応する磁界を形成し、補聴器側でその磁界を受信させることによって補聴器で音声再現される。
特開平7−161543号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、前述した従来のコイル部品には、次のような課題が存在している。すなわち、コアに巻き付けられた巻線とリード端子(端子金具)とを接続する継線部がコアの径方向に突出しており、コイル部品の継線部側を平面に載置する場合には非常に不安定な状態となる。そのため、コイル部品の継線部側に樹脂コーティングを施すために、継線部を下向きにして樹脂に浸漬しようとすると、コイル部品が安定せずに継線部を樹脂で確実に覆うことが困難である。そのため、樹脂コーティングによって継線部を十分に保護することができなかった。

0005

そこで、本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、継線部の確実な保護が図られたコイル部品及びその製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明に係るコイル部品は、巻線が巻回された巻回部を有するコアと、コアの巻回部の両側において対面する端面それぞれに取り付けられ、コアの端面に対面する平板状の対面部と、対面部と一体的に設けられ、コアの端面近傍で巻線に接続される継線部と、対面部と一体的に設けられ、継線部の両側から、継線部を挟むようにして平行に延びる一対の位置決め部とをそれぞれ有する一対の端子金具とを備えるコイル本体部と、コイル本体部に取り付けられ、各端子金具の継線部を覆い、且つ、平坦面を形成する外装樹脂部とを備える。

0007

このコイル部品においては、外装樹脂部を形成する際に、端子金具の位置決め部においてコイル本体部を支持することが可能であり、その場合にはコイル本体部の姿勢が安定する。そのため、外装樹脂部による継線部の保護を確実に行うことができる。

0008

また、コアの軸線に直交する面において、各端子金具の位置決め部の先端部が、コアの外形よりも外側に位置する態様であってもよい。この場合、位置決め部の先端部位置がコアの外形と一致する場合に比べ、外装樹脂部の厚さが厚くなるため、より高い強度を確保することができる。

0009

また、対面部から延びる位置決め部の長さが、対面部から延びる継線部の長さよりも短い態様であってもよい。この場合、例えば、ヒータチップを用いた熱圧着によって巻線を継線部に接続する際等において、ヒータチップが位置決め部が接触してしまう事態が有意に抑制され、巻線を容易に継線部に接続することができる。

0010

また、対面部から延びる位置決め部の長さが、対面部から延びる継線部の長さよりも長い態様であってもよい。この場合、完全に平坦な底面を有する簡素な型を用いた場合でも、その底面に位置決め部が当接して、コイル本体部の安定的な支持を実現することができる。そのため、複雑な底面形状を有する型を必ずしも必要とはしない。

0011

本発明に係るコイル部品の製造方法は、巻線が巻回された巻回部を有するコアと、コアの巻回部の両側において対面する端面それぞれに取り付けられ、コアの端面に対面する平板状の対面部と、対面部と一体的に設けられ、コアの端面近傍で巻線に接続される継線部と、対面部と一体的に設けられ、継線部の両側から、継線部を挟むようにして平行に延びる一対の位置決め部とを有する一対の端子金具とを備えるコイル本体部を準備する工程と、端子金具の位置決め部によってコイル本体部を支持させた状態で、コイル本体部を樹脂でコーティングして、各端子金具の継線部を覆い、且つ、平坦面を形成する外装樹脂部を形成する工程とを備える。

0012

このコイル部品の製造方法においては、端子金具の位置決め部によってコイル本体部を支持させた状態で外装樹脂部を形成するために、コイル本体部の姿勢が安定する。そのため、外装樹脂部による継線部の保護を確実に行うことができる。

0013

また、外装樹脂部を形成する工程において、樹脂を流し込んだ型にコイル本体部を入れて外装樹脂部を形成する態様であってもよい。この場合、型にコイル本体部を収容した後に樹脂を流し込む場合に比べて、コイル本体部が空気を抱き込みにくく、空気の抱き込みに起因する気泡の発生等が有意に抑制される。また、型にコイル本体部を収容した後に樹脂を流し込む場合には、コイル本体部が浮動してしまう不具合が生じることがあり、それにより成形肉厚バラツキが生じて外観不良が発生するおそれがあるが、そのような事態を解消することができる。なお、コイル本体部の浮動を、コイル本体部を樹脂に押し込んで抑える場合には、その調整工程等が必要となり、コイル部品の製造工程の増加につながる。

発明の効果

0014

本発明によれば、継線部の確実な保護が図られたコイル部品及びその製造方法が提供される。

発明を実施するための最良の形態

0015

以下、添付図面を参照して本発明を実施するにあたり最良と思われる形態について詳細に説明する。なお、同一又は同等の要素については同一の符号を付し、説明が重複する場合にはその説明を省略する。

0016

本発明の実施形態に係るコイル部品は、例えば音声信号を伝送するためのカップリングコイルとして用いられるものであり、表面実装タイプの小型コイル部品である。

0017

(第1実施形態)
まず、図1及び図2を参照して、本発明の第1実施形態に係るコイル部品10の構成を説明する。

0018

図1及び図2に示すように、コイル部品10はコア12を有している。このコア12は、長尺円柱状の巻回部14と、巻回部14の両端に位置する一対の鍔部16A,16Bとによって構成されている。なお、巻回部14には、20μm径の巻線18が巻き付けられている。この巻線18の巻き数はおよそ4000であり、巻回テンションはおよそ3グラムである。

0019

以下、説明の便宜上、コア12の軸線方向をX方向、コイル部品10が搭載された際の高さ方向をZ方向、上記X方向及びZ方向に直交するコイル部品10の幅方向をY方向とする。

0020

鍔部16A,16Bは、いずれも巻回部14と同軸円柱形状を有しており、その外側端面16a同士は巻回部14の両側において平行に対面している。そして、これらの外側端面16aそれぞれには、その中央部に穴(凹部)22が形成されている。穴22は、断面円形の穴であり、X方向に沿って延びている。この穴22の内壁面22aは、穴22の表面(端面16a)側の径が広く奥に向かうに従って次第に径が狭まるすり状傾斜面となっている。そして、この穴22は、接着剤Sによって充たされている。

0021

上述したコア12には、穴22が形成された各鍔部16A,16Bの外側端面16aに、端子金具20A,20Bが取り付けられている。端子金具20A,20Bは、コア12に対して互いに対称な形状を有している。そのため、一対の端子金具20A,20Bのうち、一方の端子金具20Aの形状のみを図3を参照して説明し、他方の端子金具20Bの説明は省略する。

0022

端子金具20Aは、公知の成形技術を用いて金属片を成形して得られた部材であり、一体成形された対面部24と継線部30と端子部32とを有している。

0023

対面部24は、端子金具20Aをコア12に取り付けた際にコア12の端面16aに接触して(若しくは近接して)対面する部分であり、略四角形平板状の形状を有している。そして、この対面部24の中央部には、円形断面の貫通孔26が設けられている。この貫通孔26は、端子金具20Aがコア12に取り付けられた際に、コア12の穴22に対応する位置に配置されるように設計されている。そして、この貫通孔26の周囲に、貫通孔26の全周に沿う環状の折り返し部28が形成されている。この折り返し部28は、貫通孔26の縁部を例えばバーリング加工により、内側表面(外側表面20aとは反対側の面)20bの側に折り返すことによって形成されている。この円筒状をなす折り返し部28は、コア12に設けられた穴22と同様にX方向に延びており、穴22の全周の縁に沿うようにして穴22の中に挿入されている。

0024

継線部30は、対面部24のZ方向において対向する端部のうちの上側の端部の縁部中央から内側表面20bの側に延びており、対面部24から直角に折り曲げて形成されている。この継線部30は、対面部24の上側の端部の縁部中央に部分的に設けられている。継線部30には、その上面(巻線圧着面)30aに、コア12の巻回部14に巻き付けられた巻線18のそれぞれの端部18aが、コア12の端面16a近傍で、熱圧着によって接続されている。また、対面部24の上端縁部には、継線部30の両側に位置決め部34が、対面部24と一体的に設けられている。これらの位置決め部34は、継線部30に対して対称な形状を有しており、継線部30を挟むようにして上方向(Z方向)に平行に延びている。位置決め部34は、その長さ(対面部24からの突出長さ)d1が同一となるように設計されており、継線部30の長さDよりも短くなっている。

0025

端子部32は、対面部24のZ方向において対向する端部のうちの下側の端部の縁部から内側表面20bの側に延びており、対面部24から直角に折り曲げて形成されている。この端子部32は、対面部24の下側の端部の縁部全体に亘って形成されている。端子部32は、図2に示すように、コイル部品10をZ方向から実装基板36に搭載したときに、その実装基板36に設けられた接続端子38に接続される部分である。

0026

図1及び図2に戻って、コイル部品10は、さらに、コア12の上側半分を覆う外装樹脂部40を有している。この外装樹脂部40の外形は略角柱状となっており、表面実装の際に吸着面として機能する外装樹脂部40の頂面40aは略平坦面となっている。外装樹脂部40の頂面40aの長手方向に延びる縁には、その全長に亘って一対の段部42が形成されている。この外装樹脂部40の樹脂により、端子金具20A,20Bの継線部30が封止されて保護されている。なお、以下の説明では、適宜、外装樹脂部40がない状態のコイル部品10(すなわち、コア12に端子金具20A,20B及び巻線18が取り付けられたもの)をコイル本体部50と称す。

0027

次に、上述したコイル部品10を作製する手順について、図4図9を参照しつつ説明する。

0028

まず、図4に示すように、上述した形状のコア12を準備して、コア12の両側の外側端面16aに形成されている穴22に接着剤Sを塗布充填する。次に、対面部24がコア12の鍔部16A,16Bと対面するようにして、端子金具20A,20Bを、その内側表面20bの側から鍔部16A,16Bに取り付ける。この取り付けの際、端子金具20A,20Bの折り返し部28をコア12の穴22の縁に沿って挿入し、端子金具20A,20Bの位置合わせをおこなう。この取り付けにより、端子金具20A,20Bの折り返し部28が、穴22の中の接着剤Sに浸漬される。また、折り返し部28を挿入することによって穴22から溢れ出た接着剤Sを、端子金具20A,20Bの対面部24とコア12の鍔部16A,16Bとの間に介在させるようにして、対面部24と鍔部16A,16Bとを接着する。

0029

端子金具20A,20Bをコア12に取り付けた後、図5に示すように、コア12の巻回部14に巻線18を巻き付けると共に、巻線18の各端部18aを端子金具20A,20Bの継線部30にヒータチップHを用いて熱圧着により接合する。このようにして、コア12に端子金具20A,20B及び巻線18が取り付けられたコイル本体部50を得る。

0030

次に、図6に示す外装樹脂部形成用の型60を準備する。この型60には、外装樹脂部40の形状に対応する四角形断面の溝62が設けられている。この溝62は、コイル本体部50全体を収容することができる程度の寸法となっている。溝62の底面62aは平坦面となっており、溝62の長手方向に延びる角部それぞれには、その全長に亘って高さh1の台座部66が形成されている。そして、型60の溝62の中に、外装樹脂部40となるべき樹脂64を所定量(溝が半分ほど埋まる程度の量)だけ注入した後、図7に示すように、溝62の中にコイル本体部50を継線部30側から入れてコイル本体部50を樹脂64に浸す。このとき、溝62の底面62aに設けられた台座部66に、端子金具20A,20Bの各位置決め部34が当接する。ここで、図8に示すように、台座部66の高さh1と位置決め部34の長さd1とを合わせた長さは、継線部30の長さDよりも長くなっており、継線部30の巻線圧着面30aが溝62の底面62aから所定長さだけ離間する。このようにして、コイル本体部50は、位置決め部34により、4点(四隅)において安定的に支持される。その後、樹脂64に対して熱硬化処理を施し、樹脂64をコイル本体部50に固着させる。

0031

最後に、型60からコイル本体部50を取りだして、コイル本体部50に外装樹脂部40が形成されたコイル部品10が完成する(図9参照)。つまり、コイル部品10の外装樹脂部40は、型60の溝62の形状に対応した形状となり、平坦面である頂面40aは溝62の底面62aによって形成され、段部42は溝62の台座部66によって形成される。このように、型60を用いて外装樹脂部40を形成することで、従来のモールド成形では必要であった成形機を準備する必要がなくなり、成形設備の簡素化や成形作業の簡略化等を図ることができる。

0032

上述したとおり、端子金具20A,20Bをコア12に取り付ける際には、端子金具20A,20Bの折り返し部28をコア12の穴22の縁に沿って挿入するようにして、位置合わせがおこなわれる。そのため、折り返し部28及び穴22の加工精度と同程度の精度で、位置合わせをおこなうことができる。一方、折り返し部28及び穴22がない場合には、平面同士での接合となるため、端子金具20A,20Bをコア12に取り付ける際の接合面内における位置合わせを精度よくおこなうことができない。

0033

従って、以上で説明したコイル部品10においては、端子金具20A,20Bをコア12に取り付ける際に、高い取り付け位置精度が確保されている。その結果、両端の端子金具20A,20Bの間の位置ズレが効果的に抑制され、コイル部品10を実装基板36に搭載した際に高い安定性が実現される。また、上述した実施形態のように、コア12に端子金具20A,20Bを取り付けた後に、その端子金具20A,20Bに極細の巻線18を接続する場合には、端子金具20A,20Bに高い取り付け位置精度が要求される。

0034

なお、コア12に形成された穴22がすり鉢状傾斜面22aを有しているため、端子金具20A,20Bをコア12に取り付ける際、この傾斜面22aによって、折り返し部28と穴22とが同軸となるように案内される。それにより、端子金具20A,20Bの折り返し部28を穴22へ容易に挿入することができる。

0035

さらに、コイル部品10においては、コア12の穴に充填された接着剤Sに端子金具20A,20Bの折り返し部28が浸漬され、この折り返し部28において、端子金具20A,20Bがコア12に接着されている。そのため、接着剤Sが円筒状の折り返し部28の内面側にも回りこみ、このような接着剤Sのアンカー効果によって、端子金具20A,20Bがコア12に強固に接着される。一方、折り返し部28及び穴22がない態様では、平坦な面での接合となるため、十分な接着強度を実現することが困難である。つまり、コイル部品10においては、端子金具20A,20Bとコア12との間の高い接着強度が実現している。その上、コイル部品10においては、コア12の端面16aと端子金具20A,20Bの対面部24との間にも接着剤Sが介在しているため、端子金具20A,20Bとコア12との間の接着強度のさらなる向上が図られている。

0036

また、以上で説明したコイル部品10の製造方法では、外装樹脂部40を形成する際に、端子金具20A,20Bの位置決め部34においてコイル本体部50を支持するため、コイル本体部50の姿勢が十分に安定する。すなわち、位置決め部34がない場合では、コイル本体部50の外形から突出する継線部30によって安定した姿勢を保持できないが、位置決め部34を設けることにより姿勢の安定化が図られ、コイル本体部50を型60に入れた際にコイル本体部50が傾いてしまう事態が有意に回避される。その結果、常に正しい姿勢でコイル本体部50を型60の中に収容することができ、外装樹脂部40による継線部30の保護を確実に行うことができる。

0037

さらに、上述したコイル部品10の製造方法では、外装樹脂部40を形成する工程において、樹脂64を流し込んだ型60にコイル本体部50を入れて外装樹脂部40を形成している。この場合、型60にコイル本体部50を収容した後に樹脂64を流し込む場合に比べて、コイル本体部50が空気を抱き込みにくくなり、空気の抱き込みに起因する気泡の発生等が有意に抑制される。また、型60にコイル本体部50を収容した後に樹脂64を流し込む場合には、コイル本体部50が浮動してしまう不具合が生じることがあり、それにより成形肉厚のバラツキが生じて外観不良が発生するおそれがあるが、そのような事態を解消することができる。なお、コイル本体部50の浮動を、コイル本体部50を樹脂64に押し込んで抑える場合には、その調整工程等が必要となり、コイル部品10の製造工程の増加につながる。

0038

また、図8に示すように、コア12の軸線に直交する面(すなわち、Y−Z面)において、各端子金具20A,20Bの位置決め部34の先端部が、コア12の外形よりも外側に位置している。そのため、位置決め部34の先端部位置がコア12の外形と一致する場合に比べ、外装樹脂部40の厚さが厚くなっており、外装樹脂部40及びコイル部品10において高い強度が確保されている。

0039

また、上述したコイル部品10の製造方法では、対面部24から延びる位置決め部34の長さが、対面部24から延びる継線部30の長さよりも短くなっている。そのため、ヒータチップを用いて巻線18を継線部30に熱圧着する際、図5(b)に示すように、ヒータチップHの平坦な圧着面が位置決め部34に接触せず、巻線18を容易に継線部30に接続することができる。

0040

(第2実施形態)
続いて、本発明の第2実施形態に係るコイル部品110について、図10図14を参照しつつ説明する。

0041

図10に示すように、第2実施形態に係るコイル部品110は、第1実施形態とは異なる端子金具120A,120B及び外装樹脂部140を有する点で、コイル部品10と異なる。

0042

このコイル部品110の作製に用いる型160は、図11に示すように、溝62の底面62aが完全な平坦面であり、上述した台座部66がない点で上述した型60と異なっている。そのため、この型60に対応する形状に形成される外装樹脂部140は、その頂面140aが段部のない完全な平坦面となっている。そして、コイル部品110の端子金具120A,120Bは、図12に示すように、位置決め部34の長さd2が継線部30の長さDよりも長いものとなっている。

0043

そのため、型160の中に、コイル本体部50を収容した際には、溝62の底面62aに、端子金具20A,20Bの各位置決め部34が当接する。ここで、図14に示すように、台座部66の高さh1と位置決め部34の長さd1とを合わせた長さが、継線部30の長さDよりも長くなっており、継線部30の巻線圧着面30aが溝62の底面62aから所定長さだけ離間する。このようにして、コイル本体部50は、位置決め部34により、4点(四隅)において安定的に支持されるため、この第2実施形態に係るコイル部品110も、第1実施形態同様、外装樹脂部140による継線部30の保護を確実に行うことができる。

0044

また、対面部24から延びる位置決め部34の長さが、対面部24から延びる継線部30の長さよりも長くなっている。そのため、完全に平坦な底面62aを有する簡素な型160を用いた場合でも、その底面62aに位置決め部34が当接して、コイル本体部50の安定的な支持が実現される。そのため、台座部のような複雑な底面形状を有する型を必ずしも必要とはしない。その結果、外装樹脂部140の頂面140aを完全な平坦面にすることができ吸着性が向上する。

0045

(第3実施形態)
さらに、本発明の第3実施形態に係るコイル部品210について、図15図18を参照しつつ説明する。

0046

図15に示すように、第3実施形態に係るコイル部品210は、第1実施形態とは異なる外装樹脂部240を有する点で、コイル部品10と異なる。

0047

このコイル部品210の外装樹脂部240は、端子金具20A,20Bの位置決め部34に対応する位置それぞれに、断面円形の穴242が形成されている。そして、このコイル部品210の作製に用いる型260は、図16に示すように、その溝62の底面62aが平坦面となっており、上記穴242に対応する位置(すなわち、型260に入れられるコイル本体部50の位置決め部34に対応する位置)それぞれに、高さh2の円柱状の台座部66Aが形成されている。

0048

そのため、図17に示すように、型260の中にコイル本体部50を収容した際には、溝62の底面62aに設けられた台座部66Aに、端子金具20A,20Bの各位置決め部34が当接する。ここで、図18に示すように、台座部66の高さh2と位置決め部34の長さd1とを合わせた長さは、継線部30の長さDよりも長くなっており、継線部30の巻線圧着面30aが溝62の底面62aから所定長さだけ離間する。このようにして、コイル本体部50は、位置決め部34により、4点(四隅)において安定的に支持されるため、この第3実施形態に係るコイル部品210も、第1及び第2実施形態同様、外装樹脂部240による継線部30の保護を確実に行うことができる。

0049

本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、コアに設けられた凹部は、穴に限らず、孔や溝などであってもよい。また、凹部の断面形状についても、円形及び四角形に限らず、その他の形状(例えば、多角形楕円形)に適宜変更可能である。さらに、コアの巻回部や鍔部の断面形状は、円形に限らず、必要に応じて四角形等に変更してもよい。

図面の簡単な説明

0050

本発明の第1実施形態に係るコイル部品を示した図である。
図1に示したコイル部品のII−II線断面図である。
図1及び図2に示した端子金具の図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は(a)のc−c線断面図である。
図1及び図2に示したコイル部品の一製造段階を示した図である。
図1及び図2に示したコイル部品の一製造段階を示した図である。
図1及び図2に示したコイル部品の作製に用いる型を示した図である。
図1及び図2に示したコイル部品の一製造段階を示した図である。
図7製造段階における要部拡大図である。
図1及び図2に示したコイル部品の一製造段階を示した図である。
本発明の第2実施形態に係るコイル部品を示した図である。
図10に示したコイル部品の作製に用いる型を示した図である。
図10に示した端子金具の図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は(a)のc−c線断面図である。
図10に示したコイル部品の一製造段階を示した図である。
図13の製造段階における要部拡大図である。
本発明の第3実施形態に係るコイル部品を示した図である。
図15に示したコイル部品の作製に用いる型を示した図である。
図15に示したコイル部品の一製造段階を示した図である。
図17の製造段階における要部拡大図である。

符号の説明

0051

10,110,210…コイル部品、12…コア、14…巻回部、16A,16B…鍔部、18…巻線、20A,20B,120A,120B…端子金具、24…対面部、30…継線部、32…端子部、34…位置決め部、40,140,240…外装樹脂部、50…コイル本体部、60,160,260…型、62…溝、64…樹脂、66,66A…台座部、H…ヒータチップ、S…接着剤。

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