図面 (/)

技術 定着装置及びこれを備えた画像形成装置

出願人 京セラドキュメントソリューションズ株式会社
発明者 枝廣和久
出願日 2006年6月29日 (14年5ヶ月経過) 出願番号 2006-178879
公開日 2008年1月17日 (12年11ヶ月経過) 公開番号 2008-009097
状態 拒絶査定
技術分野 電子写真における定着
主要キーワード 接触爪 剛性支持部材 待機状態解除 間隔調整部材 生ずれ 給紙スイッチ 非接触式センサ スイッチ式
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年1月17日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (8)

課題

定着装置の各部材の熱膨張ばらつく加熱時や紙詰まり処理時に、定着部材分離部材に傷を付けられること防ぐ。

解決手段

発熱体Hを備えた定着部材1aと、定着部材1aとニップを形成する加圧ローラ31を備える定着装置1において、トナーTを定着させることが可能な定着許可温度であるか否か検知するための検知手段37が設けられ、又、ニップを通過しトナーTが定着された用紙Pを定着部材1aから分離させるための分離部材35が、定着部材1aと所定の間隔を有するように設けられている。定着許可温度であるか否かにより、分離部材35と定着部材1aとの間隔が、自動的に所定の間隔以上に広げられ、又、所定の間隔となるように、所定の間隔を可変される。これにより、定着部材の熱膨張のばらつき等により定着部材と分離部材が接触して定着部材表面が傷つけられることを防ぐ。

概要

背景

一般に、複写機等の電子写真方式による画像形成装置では、トナーを用紙に溶融、固着する手段として定着装置が用いられる。定着装置では、定着ローラと、ヒータを内蔵した加熱ローラを設け、定着ローラと加熱ローラに無端状ベルトを架け回して定着部材を構成し、これに加圧ローラ圧接させているものが採用されている。又、定着部材が、ヒータを内蔵した定着ローラのみで構成され、この定着ローラに加圧ローラを圧接させているものも採用されている。いずれの方式でも、未定着トナーが付着された用紙が、ニップに挟まれつつ搬送され加熱加圧され、トナーは、用紙に溶融、固着される。

上記のような定着装置では溶融したトナーの粘着性が高いため、用紙が、無端状ベルト又は定着ローラに巻き付くことがある。これは、用紙が、排出部に向けて確実に搬送されないことになり紙詰まりの原因となる。そこで、例えば、離型性の高いフッ素樹脂による薄層を無端状ベルト又は定着ローラの表面に設け、用紙の巻き付きを防止することが行われている。

更に、用紙搬送方向においてニップよりも下流側に、無端状ベルト又は定着ローラに近接して樹脂や金属からなる板状の分離部材を設けて、用紙の巻き付きを防止することも行われている。尚、分離部材は無端状ベルトに接触させた方が確実に用紙の巻き付きを防止できるが、無端状ベルト等を傷つける場合があるから、分離部材は、非接触にて保持されることが多い(特許文献1、特許文献2)。

ここで、特許文献1には、第1、第2の回転体、これに張架されるエンドレスベルト、該エンドレスベルトを加熱する熱源、第2の回転体とエンドレスベルトを介して転接する第3の回転体を備えた定着装置であって、ニップ部の記録材搬送方向下流側に記録材をエンドレスベルトから剥離するための分離部材がエンドレスベルトと非接触で備えられた定着装置が開示されている(請求項1、図2等参照)。

又、特許文献2では、定着装置等で使用される記録シート剥離装置であって、(1)記録シート狭持回転部材、(2)記録シートを剥離するための記録シート狭持回転部材の表面に近接し、幅方向に沿って配置された剥離シート、(3)剥離シートを支持する剥離シート支持板、(4)剥離シート支持板よりも高剛性剛性支持部材、(5)剛性支持部材と剥離シート支持板を連結し且つ剛性支持部材に対する剥離シート支持板の間隔を調節する複数の間隔調整部材を備えたものが開示されている(請求項1、図4等参照)。
特開2004−93582号公報
特開2002−91221号公報

概要

定着装置の各部材の熱膨張ばらつく加熱時や紙詰まり処理時に、定着部材が分離部材に傷を付けられること防ぐ。発熱体Hを備えた定着部材1aと、定着部材1aとニップを形成する加圧ローラ31を備える定着装置1において、トナーTを定着させることが可能な定着許可温度であるか否か検知するための検知手段37が設けられ、又、ニップを通過しトナーTが定着された用紙Pを定着部材1aから分離させるための分離部材35が、定着部材1aと所定の間隔を有するように設けられている。定着許可温度であるか否かにより、分離部材35と定着部材1aとの間隔が、自動的に所定の間隔以上に広げられ、又、所定の間隔となるように、所定の間隔を可変される。これにより、定着部材の熱膨張のばらつき等により定着部材と分離部材が接触して定着部材表面が傷つけられることを防ぐ。

目的

本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、定着装置の各部材の加熱時の熱膨張のばらつきによる無端状ベルト又は定着ローラと分離部材との接触による傷を防ぐことを目的とする。又、紙詰まり時の接触による傷を防ぐことも目的とする。更に、この定着装置を用いることにより、形成される画像品質が良好かつ長寿命の画像形成装置を提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
6件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

発熱体を備えた定着部材と、前記定着部材とニップを形成する加圧部材を備える定着装置において、定着部材の温度がトナー定着させることが可能な定着許可温度であるか否か検知するための検知手段が設けられており、ニップを通過しトナーが定着された用紙を前記定着部材から分離させるための分離部材が、前記定着部材と所定の間隔を有するように設けられており、前記定着許可温度未満であると前記検知手段が検知した時、前記分離部材と前記定着部材との間隔が、前記所定の間隔以上に広げられ、前記定着許可温度以上であると前記検知手段が検知した時、前記分離部材と前記定着部材との間隔が、前記所定の間隔となるように、前記所定の間隔を可変させる可変手段を備えることを特徴とする定着装置。

請求項2

前記定着部材は、発熱体を内蔵する加熱ローラと、定着ローラと、前記加熱ローラと前記定着ローラに張架される無端状ベルトとからなり、前記加圧部材は、加圧ローラからなることを特徴とする請求項1記載の定着装置。

請求項3

前記定着部材は、発熱体を内蔵する定着ローラからなり、前記加圧部材は、加圧ローラからなることを特徴とする請求項1記載の定着装置。

請求項4

定着装置内で、用紙の搬送が止まったことを検知するための紙詰まり検知部が設けられており、前記紙詰まり検知部が紙詰まりを検知した場合、前記可変手段により、前記定着部材と分離部材との間隔が、所定の間隔以上に広げられ、前記紙詰まり検知部が紙詰まり状態が解消されたことを検知した時、前記分離部材と前記定着部材との間隔が、前記所定の間隔となるように、前記所定の間隔が可変されることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項に記載の定着装置。

請求項5

前記請求項1乃至4のいずれか1項に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置

技術分野

0001

本発明は、複写機プリンタファクシミリ機等の画像形成装置に用いられる定着装置及びこれを備えた画像形成装置に関する。

背景技術

0002

一般に、複写機等の電子写真方式による画像形成装置では、トナーを用紙に溶融、固着する手段として定着装置が用いられる。定着装置では、定着ローラと、ヒータを内蔵した加熱ローラを設け、定着ローラと加熱ローラに無端状ベルトを架け回して定着部材を構成し、これに加圧ローラ圧接させているものが採用されている。又、定着部材が、ヒータを内蔵した定着ローラのみで構成され、この定着ローラに加圧ローラを圧接させているものも採用されている。いずれの方式でも、未定着トナーが付着された用紙が、ニップに挟まれつつ搬送され加熱加圧され、トナーは、用紙に溶融、固着される。

0003

上記のような定着装置では溶融したトナーの粘着性が高いため、用紙が、無端状ベルト又は定着ローラに巻き付くことがある。これは、用紙が、排出部に向けて確実に搬送されないことになり紙詰まりの原因となる。そこで、例えば、離型性の高いフッ素樹脂による薄層を無端状ベルト又は定着ローラの表面に設け、用紙の巻き付きを防止することが行われている。

0004

更に、用紙搬送方向においてニップよりも下流側に、無端状ベルト又は定着ローラに近接して樹脂や金属からなる板状の分離部材を設けて、用紙の巻き付きを防止することも行われている。尚、分離部材は無端状ベルトに接触させた方が確実に用紙の巻き付きを防止できるが、無端状ベルト等を傷つける場合があるから、分離部材は、非接触にて保持されることが多い(特許文献1、特許文献2)。

0005

ここで、特許文献1には、第1、第2の回転体、これに張架されるエンドレスベルト、該エンドレスベルトを加熱する熱源、第2の回転体とエンドレスベルトを介して転接する第3の回転体を備えた定着装置であって、ニップ部の記録材搬送方向下流側に記録材をエンドレスベルトから剥離するための分離部材がエンドレスベルトと非接触で備えられた定着装置が開示されている(請求項1、図2等参照)。

0006

又、特許文献2では、定着装置等で使用される記録シート剥離装置であって、(1)記録シート狭持回転部材、(2)記録シートを剥離するための記録シート狭持回転部材の表面に近接し、幅方向に沿って配置された剥離シート、(3)剥離シートを支持する剥離シート支持板、(4)剥離シート支持板よりも高剛性剛性支持部材、(5)剛性支持部材と剥離シート支持板を連結し且つ剛性支持部材に対する剥離シート支持板の間隔を調節する複数の間隔調整部材を備えたものが開示されている(請求項1、図4等参照)。
特開2004−93582号公報
特開2002−91221号公報

発明が解決しようとする課題

0007

このように、定着装置では、用紙の巻き付き防止のため、分離部材が設けられることがある。そして、分離部材が無端状ベルト等と非接触にて支持される場合、確実に用紙を無端状ベルト等から用紙を分離するために、無端状ベルト等と分離部材との間隔は、少なくとも1mm以下の微少な間隔とされる。

0008

一方で、画像形成装置の電源投入された時や、待機状態オフモードスリープモード等)からの復帰時に、無端状ベルト等は、トナーを溶融可能な温度(定着許可温度)まで加熱される。この際、定着装置を構成する部材(定着ローラ、無端状ベルト等)は、熱で膨張する。従って、上記の微少な間隔は、十分に加熱された状態を基準にして設けられる。

0009

定着許可温度に達し、一定の時間が経過すれば、熱が均等に伝達され平衡状態となり、安定した膨張状態となるが、定着装置内では、熱による各部材の膨張に偏りが生ずる。これは、定着許可温度に達するまでの間、ヒータの配熱、配置等の理由から、各定着部材の受ける熱が均等でない場合があるからである。例えば、定着ローラと、加熱ローラ(ヒータ内蔵)を設け、定着ローラと加熱ローラに無端状ベルトを張架して定着部材を構成した場合、加熱ローラにおいて加熱のばらつきが生ずれば、これに接する無端状ベルトが受ける熱もばらつく

0010

この結果として、無端状ベルトに接する定着ローラが受ける熱にもばらつきが生じて、定着ローラや無端状ベルトの膨張に偏りが生ずる。更に、加圧ローラも加熱される構成の場合、加圧ローラも膨張に偏りが生ずることで、加圧ローラと圧接する定着ローラの膨張に影響を与えることもある。尚、定着部材をヒータ内蔵の定着ローラのみで構成した場合も、同様である。

0011

そうすると、上記の分離部材と無端状ベルト等との間隔は微少であるから、分離部材と無端状ベルトや定着ローラが接触し、その表面を傷つける場合があるという問題がある。この傷は、トナーの溶融、固着の際に影響を与え、形成される画像を乱し、無端状ベルト等の離型性を損なう原因ともなる。更に、この傷が繰り返し付けられれば、定着装置の寿命にも影響を与える。

0012

又、同様の傷は、定着装置で生じた紙詰まりを処理する際に、紙を引っ張るなど無理な力を定着装置にかけた場合や、紙詰まりにより用紙が、定着装置内で分離部材を無端状ベルト等の方向に押す形で折れ曲がった場合などにも生ずる。

0013

ここで、特許文献1及び2をみると、特許文献1及び2記載の発明は、熱膨張のばらつきについて一切考慮されておらず、上記問題に対応することはできない。尚、特許文献2には、分離部材を記録シート狭持回転部材と離隔させる移動機構について記載されており、紙詰まり処理時に移動機構を利用することは可能であるが、画像形成装置の使用者が、詰まった用紙を無理に引っ張るなどの場合や定着装置内で用紙が折れ曲がってしまった場合に対応できない。更に、使用者により移動機構を操作しなければ、分離部材は離隔されない。

0014

本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、定着装置の各部材の加熱時の熱膨張のばらつきによる無端状ベルト又は定着ローラと分離部材との接触による傷を防ぐことを目的とする。又、紙詰まり時の接触による傷を防ぐことも目的とする。更に、この定着装置を用いることにより、形成される画像品質が良好かつ長寿命の画像形成装置を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0015

上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、発熱体を備えた定着部材と、前記定着部材とニップを形成する加圧部材を備える定着装置において、定着部材の温度がトナーを定着させることが可能な定着許可温度であるか否か検知するための検知手段が設けられており、ニップを通過しトナーが定着された用紙を前記定着部材から分離させるための分離部材が、前記定着部材と所定の間隔を有するように設けられており、前記定着許可温度未満であると前記検知手段が検知した時、前記分離部材と前記定着部材との間隔が、前記所定の間隔以上に広げられ、前記定着許可温度以上であると前記検知手段が検知した時、前記分離部材と前記定着部材との間隔が、前記所定の間隔となるように、前記所定の間隔を可変させる可変手段を備えることとした。

0016

請求項2に係る発明は、請求項1の発明において、前記定着部材は、発熱体を内蔵する加熱ローラと、定着ローラと、前記加熱ローラと前記定着ローラに張架される無端状ベルトとからなり、前記加圧部材は、加圧ローラからなることとした。

0017

請求項3に係る発明は、請求項1の発明において、前記定着部材は、発熱体を内蔵する定着ローラからなり、前記加圧部材は、加圧ローラからなることとした。

0018

請求項4に係る発明は、請求項1乃至3の発明において、定着装置内で、用紙の搬送が止まったことを検知するための紙詰まり検知部が設けられており、前記紙詰まり検知部が紙詰まりを検知した場合、前記可変手段により、前記定着部材と分離部材との間隔が、所定の間隔以上に広げられ、前記紙詰まり検知部が紙詰まり状態が解消されたことを検知した時、前記分離部材と前記定着部材との間隔が、前記所定の間隔となるように、前記所定の間隔が可変されることとした。

0019

請求項5に係る発明は、画像形成装置において、上記いずれかの定着装置を備えることとした。

発明の効果

0020

請求項1記載の発明は、上述のように、定着許可温度未満であると検知手段が検知した時、分離部材と定着部材との間隔が、所定の間隔以上に広げられ、定着許可温度以上であると検知手段が検知した時、分離部材と定着部材との間隔が、所定の間隔となるように、所定の間隔を可変させる可変手段を備えるから、画像形成装置への電源投入時や待機状態からの復帰時に定着部材が加熱される際、定着部材の熱膨張のばらつきが生じることにより定着部材と分離部材が接触して定着部材表面が傷つけられることが、防がれる。

0021

従って、定着部材の表面の離型層が傷つけられないから、トナーの溶融、固着が安定して行われ、用紙の搬送にずれが生じたりすることがない。又、表面の離型層が傷つけられず、離型性が一定に保たれるから、紙詰まりが生じにくくなる。更に、定着装置の寿命が長くなる。

0022

請求項2記載の発明によれば、定着部材は、発熱体を内蔵する加熱ローラと、定着ローラと、加熱ローラと定着ローラに張架される無端状ベルトとからなり、前記加圧部材は、加圧ローラからなり、定着部材としての無端状ベルトと分離部材が接触して無端状ベルトの表面が傷つけられることが、防がれる。尚、無端状ベルトに比較的熱容量の小さなものを用いれば、定着ローラを加熱するよりも定着可能な温度への到達が早くなされる。又、温度維持の際の消費電力も低く抑えることができる。

0023

請求項3記載の発明によれば、前記定着部材は、発熱体を内蔵する定着ローラからなり、前記加圧部材は、加圧ローラからなるので、定着部材としての定着ローラと分離部材が接触して無端状ベルトの表面が傷つけられることが、防がれる。尚、定着装置の構造を簡素化でき、コンパクトな定着装置が提供され得る。

0024

請求項4記載の発明によれば、定着装置内で、用紙の搬送が止まったことを検知するための紙詰まり検知部が設けられており、前記紙詰まり検知部が紙詰まりを検知した場合、前記所定の間隔が可変されるので、画像形成装置内で紙詰まりが生じ定着装置での用紙の搬送が止まってしまった場合や、定着装置内で紙詰まりが生じた場合にも、自動的に定着部材と分離部材の間隔が広くなるように可変手段が動作し、定着部材と分離部材が接触することによる傷が防がれる。

0025

請求項5記載の発明によれば、定着部材表面が傷付けられない定着装置を用いるから、形成される画像の品質が高く且つ安定した画像形成装置が提供される。又、定着装置が長寿命である画像形成装置を提供できる。

発明を実施するための最良の形態

0026

以下、本発明の第1の実施形態について図1〜6を参照しつつ説明する。但し、本実施の形態に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定するものではなく単なる説明例にすぎない。

0027

まず、図1を用いて、本発明の第1の実施形態における定着装置1を備えた電子写真方式でタンデム型フルカラーの画像形成装置2の概略を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置2の概略構成を示す正面から見た断面図である。

0028

図1に示すように、この画像形成装置2は、ブラックの画像を形成する画像形成部3Bと、イエローの画像を形成する画像形成部3Yと、シアンの画像を形成する画像形成部33Cと、マゼンタの画像を形成する画像形成部3Mを備えている。これらの4つの画像形成部3は一定の間隔をおいて一列に配置されている。

0029

尚、以下では各画像形成部3B、3Y、3C、3Mの構成は同様であるから、画像形成部3Bを例として説明する。従って、他の画像形成部3Y、3C、3Mも同様に説明できるものであり、以下、特に説明がない限り画像形成部3Bについての説明は、他の画像形成部3Y、3C、3Mにもあてはまる

0030

図1に示すように、画像形成部3Bは、像担持体としての感光体ドラム10と、感光体ドラム10を帯電させるための帯電ローラ11と、ドラムクリーニングローラ12と、クリーニング部材13及び現像手段としての現像装置4B、露光手段としての光学ユニット15、転写手段として転写ローラ16等がそれぞれ設けられている。

0031

この画像形成部3Bのうち、前記感光体ドラム10は、例えば、アルミニウム製のドラム外周面上に正帯電のOPCやアモルファスシリコン感光層を有しており、駆動装置(不図示)によって所定のプロセススピードで正面視反時計方向回転駆動されている。

0032

帯電手段としての前記帯電ローラ11は、帯電バイアス電源(不図示)から印加される帯電バイアスによって感光体ドラム10の表面を所定電位に均一に帯電させるものであり、所定のプロセススピードで正面視時計方向に回転駆動されている。

0033

前記ドラムクリーニングローラ12は、例えば、回転軸40aの外周にEPDMのような弾性を有する素材円筒状に設けたものであり、感光体ドラム10の表面にそれぞれ残った転写残トナーTを除去して回収するものであり、所定のプロセススピードで正面視反時計方向に回転駆動されている。

0034

前記クリーニング部材13は、所定の方向に回転し、各帯電ローラ11の表面に付着したトナーT等の異物帯電生成物)を除去する。このため、クリーニング部材13は、棒状の部材に樹脂製等のブラシを巻き付けたものを使用することができる。

0035

現像手段としての前記現像装置4Bは、ブラックのトナーTとキァリアからなる現像剤を収納している。尚、画像形成部3Yにおける現像装置4Yは、イエローのトナーTとキァリアからなる現像剤を収納し、画像形成部3Cにおける現像装置4Cは、シアンのトナーTとキァリアからなる現像剤を収納し、画像形成装置2における現像装置4Mは、マゼンタのトナーTとキァリアからなる現像剤を収納している。

0036

ここで、現像装置4Bは、感光体ドラム10に形成される各静電潜像にトナーTを付着させてトナー像として現像(可視像化)する。現像装置4Bによる現像方法は、例えば上述のようにトナーT粒子に対して磁性キャリアを混合したものを現像剤とする2成分現像法を用いることができる。

0037

現像装置4Bは、主として現像ローラ17、磁気ローラ18、撹拌ローラ19等により構成されている。まず、感光体ドラム10に対向し、一定の隙間を設けて現像ローラ17が配される。現像ローラ17の斜め下方に対向して、一定の隙間を設けて磁気ローラ18が配される。そして、撹拌ローラ19は、磁気ローラ18の下方に設けられる。これらの現像ローラ17、磁気ローラ18、撹拌ローラ19は、枠体20に保持される。

0038

前記撹拌ローラ19は、2本で構成されておりこの撹拌ローラ19により主として磁性体のキャリアとトナーTからなる現像剤を撹拌して現像剤中のトナーTを所定のレベルに帯電させる。これによりトナーTは、キャリアに保持される。磁気ローラ18は、撹拌ローラ19により撹拌された現像剤の供給を受け、これを保持する。磁気ローラ18には磁石部材(不図示)が内包されており、これによりキャリアによる磁気ブラシを形成する。この磁気ブラシを現像ローラ17にあてるとともに所定の直流電圧を磁気ローラ18と現像ローラ17に加えることで、磁気ローラ18から現像ローラ17にトナーTの供給がなされる。これにより、現像ローラ17でトナーTの薄層が形成される。

0039

露光手段としての光学ユニット15は、ホストコンピュータ(不図示)から入力される画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザ光レーザ出力部(不図示)から出力され、感光体ドラム10の表面を走査露光することにより、各帯電ローラ11で帯電された感光体ドラム10表面に画像情報に応じた各色の静電潜像が形成される。

0040

転写手段としての転写ローラ16は、感光体ドラム10と無端状の中間転写ベルト21を介して当接し、一次転写ニップ部を形成する。尚、中間転写ベルト21は、テンションローラ22、駆動ローラ23、従動ローラ24間に張架されており、駆動ローラ23の駆動によって正面視時計方向に回転(移動)される。中間転写ベルト21は、ポリカーボネートポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムポリフッ化ビニリデン樹脂フィルム等のような誘電体樹脂によって構成されている。

0041

駆動ローラ23は、中間転写ベルト21を介して二次転写ローラ25と当接して、二次転写部を形成している。二次転写ローラ25は、中間転写ベルト21に接離自在に設置されている。また、二次転写部の用紙搬送方向の下流側には、定着装置1が設置される。

0042

次に、上記した画像形成装置2による画像形成動作について説明する。

0043

画像形成開始信号が発せられると、所定のプロセススピードで回転駆動される感光体ドラム10は、帯電ローラ11によって一様に正極性に帯電される。そして、光学ユニット15は、入力される画像信号をレーザ出力部(不図示)にて光信号にそれぞれ変換し、変換された光信号であるレーザ光を帯電された感光体ドラム10上を走査露光する。これにより、静電潜像が形成される。

0044

そして、感光体ドラム10上に形成された静電潜像は、感光体ドラム10の帯電極性(正極性)と同極性の現像バイアスが印加された現像装置4BによりトナーTを付着され、トナー像として可視像化される。その後、トナー像は、感光体ドラム10と転写ローラ16間の一次転写部にて一次転写バイアス(トナーTと逆極性負極性))が印加された転写ローラ16により、回転(移動)している中間転写ベルト21上に一次転写される。

0045

中間転写ベルト21上で重ね合わせられたトナー像は二次転写部で搬送されてきた用紙Pに二次転写され、用紙Pは定着装置1に搬送されてトナー像が溶融、固着された後、排出部26より排出される。

0046

ここで、カラーの画像を形成する場合、上記と同様のプロセスで、まず画像形成部3Mにてマゼンタのトナー像を中間転写ベルト21に一時転写する。次に、画像形成部3C側に当該部分は回転(移動)される。そして、画像形成部3Cにおいて、同様にしてシアンのトナー像が、中間転写ベルト21上のマゼンタのトナー像上に重ね合わせて、一次転写部にて転写される。

0047

以下、同様に中間転写ベルト21上に重畳転写されたマゼンタ、シアンのトナー像上に画像形成部3Y、3Bで形成されたイエロー、ブラックのトナー像を各一次転写部にて順次重ね合わせて、フルカラーのトナー像を中間転写ベルト21上に形成する。中間転写ベルト21上で重ね合わせられたトナー像は二次転写部で搬送されてきた用紙Pに二次転写され、用紙Pは定着装置1に搬送されてトナー像が溶融、固着された後、排出部26より排出される。

0048

尚、上記した一次転写時において、二次転写後に中間転写ベルト21上に残った二次転写残トナーT等は、ベルトクリーニングローラ27で除去されて回収される。又、図1中に示す矢印は用紙Pの搬送方向であり、給紙装置28又は手差しトレイ29から用紙Pが搬送路送り込まれる。

0049

次に、図2に基づき、本発明の第1の実施形態における定着装置1の構造について述べる。図2は、本発明の第1の実施形態に係る定着装置1の概略構成を示す断面図である。

0050

図2に示すように、定着装置1は、ハウジング30、加熱ローラ31、定着ローラ32、無端状ベルト33、加圧ローラ34、分離部材35、可変手段36、検知手段37、紙詰まり検知部38等から構成されている。尚、用紙Pは、ニップを通って図2の右から左方向に搬送される。

0051

図2に示すように、前記ハウジング30は、例えば、定着ローラ32と加熱ローラ31と無端状ベルト33からなる定着部材1aを覆う上部ハウジング30aと、加圧ローラ34を覆う下部ハウジング30bとから成るようにされる。この上部ハウジング30a及び下部ハウジング30bに定着ローラ32、加熱ローラ31、加圧ローラ34、分離部材35、可変手段36、検知手段37、紙詰まり検知部38等が支持される。

0052

前記加熱ローラ31は、例えばアルミのような熱伝導性に優れた金属から成る円筒形状の芯金内に、図略の電源に接続された発熱体H1を内蔵したものである。又、無端状ベルト33との摩耗を抑えるための皮膜を芯金に設けることがある。具体的に本実施形態では、加熱ローラ31は、アルミ製で外径が22mm、厚さ0.7mmの芯金からなる。内蔵される発熱体H1は1000W程度である。そして、図2の正面視時計方向に回転される。

0053

前記定着ローラ32は、例えば、金属から成る円筒形状のローラ軸上に弾性層が形成される。芯金は、アルミやSUSを用いることができる。弾性層は、シリコンゴム等から成る発泡スポンジを用いることができる。具体的に、本実施形態では、定着ローラ32は、軸に薄さ6mm程度の水発泡スポンジゴムを巻き付けてなり、定着ローラ32の直径は32mmである。そして、図2の正面視時計方向に回転される。

0054

前記無端状ベルト33は、加熱ローラ31と定着ローラ32に張架されており、複数の層からなるものを用いることができる。具体的に本実施形態では、加熱ローラ31及び定着ローラ32に接する部分を最内層とすると、最内層は、厚さ35μmのニッケルからなる層である。その上層に厚さ300μmのシリコンゴムの層が設けられる。その上部に離型性を高めるため厚さ30μmのPFAチューブの層が設けられている。即ち、3層構造で厚さは計365μmである。そして、図2の正面視時計方向に回転される。

0055

前記加圧ローラ34は、無端状ベルト33を介して、定着ローラ32と圧接され、定着ローラ32と加圧ローラ34間でニップが形成されている。本実施形態では、加圧ローラ34は、例えばアルミのような熱伝導性に優れた金属から成る円筒形状の芯金内に、図略の電源に接続された発熱体H2を補助的に内蔵している。

0056

具体的に本実施形態では加圧ローラ34は、芯金内部に600W程度の発熱体H2を内蔵し、芯金に薄さ3.5mm程度のシリコンゴムを巻き付けてなる。又、加圧ローラ34の直径は、35mmである。そして、図2の正面視反時計方向に駆動手段(不図示)により回転駆動される。尚、本実施形態では、加圧ローラ34が駆動力を受けることで、定着ローラ32、無端状ベルト33、加熱ローラ31が従動する。

0057

前記分離部材35は、図2に示す用紙搬送方向において、定着ローラ32と加圧ローラ34のニップ部よりも下流側に設けられる。分離部材35は、薄い板状の合成樹脂又は金属からなるものを用いることができる。この分離部材35は、定着ローラ32の軸方向に沿って配される。又、図2に示すように、無端状ベルト33と分離部材35の間に、所定の間隔が設けられるように、分離部材35は支持される。所定の間隔は、用紙Pが無端状ベルト33から確実に剥離されるように、1mm以下であることが好ましい。又、0.2〜0.8mm程度の間隔がより好ましく、更にいえば、0.2〜0.5mm程度の間隔がより好ましい。

0058

分離部材35は、前記所定の隙間を保つように高精度に支持されるべきである。そこで、本実施形態では、定着ローラ32の軸方向における分離部材35の両端且つ下端付近接触爪35aが設けられている。接触爪35aは、上記所定の間隔と同様の厚さであって、例えば、合成樹脂からなる。この接触爪35aは、無端状ベルト33の画像形成領域外(即ち定着領域外)で無端状ベルト33と接する。これにより、分離部材35を支持するための部材を高精度に形成する必要はなくなる。尚、接触爪35aを設けず、分離部材35を高精度に保持するようにしてもよい。

0059

そして、トナーTを転写された用紙Pが、無端状ベルト33を介して定着ローラ32と加圧ローラ34とのニップを通過させられ、トナーTが加熱溶融され、固着される。具体的に本実施形態では、用紙PのトナーTがのせられた面が、無端状ベルト33と接してニップを通過する。ここで、溶融したトナーTは、粘着力が強く無端状ベルト33の回転方向に従って無端状ベルト33に巻き付こうとする。これは紙詰まりの原因となるため、分離部材35が用紙Pを無端状ベルト33から剥離して、用紙Pが的確に搬送されるようになっている。

0060

前記可変手段36は、カム40、分離部材35を支持するための支持部材41、支持部材41を押圧するための押圧部材42等から構成される。可変手段36は、分離部材35と無端状ベルト33との間隔を自動的に可変させるものである。尚、可変手段36の動作や構造の詳細については、後述する。

0061

前記検知手段37は、無端状ベルト33又は定着ローラ32の温度が、トナーTが溶融固着可能な温度に達しているか検知するものである。この検知手段37は、サーミスタのようなセンサが用いられる。又、接触式センサにて温度を検知してもよいし、非接触センサにて温度を検知してもよい。更に非接触式センサ37a、接触式センサ37bの両方設けてもよい。尚、図2では、両方のセンサを図示している。

0062

前記紙詰まり検知部38は、定着装置内で、用紙の搬送が止まったことを検知するためのものである。この紙詰まり検知部38は、センサを用いてもよいしスイッチにより検知してもよい。スイッチ式の場合、用紙搬送路上を用紙Pが通過し、所定の時間経過しても次のスイッチを通過しない時、又は、一定時間以上用紙Pがスイッチを押したままである時に紙詰まりであると検知するようにできる。尚、図2では、センサを図示している。

0063

次に、図3に基づき、本発明の第1の実施形態における電源オン時又は待機状態解除時の分離部材35及び可変手段36の動作について述べる。図3は、電源投入時又は待機状態解除時の定着装置1の動作を説明するフローチャートである。

0064

図3に示すように、画像形成装置2の電源がオンされた時、又は、例えば省電力のための待機状態(スリープモードやオフモード)が解除された時(S1)、直ちには、画像形成できない。なぜなら、定着装置1は、通常、トナーTが溶融、固着不可能な温度まで冷めているからである。そこで、まず、検知手段37が無端状ベルト33の温度を検知して(S2)、定着を許可できるか確認する(S3)。定着を許可できる温度(約150°C)よりも低い場合(S3のNO)、発熱体H1及びH2が発熱され続け(S4)、可変手段36が動作し、分離部材35と無端状ベルト33が離間させられ、又は、その状態が維持される(S5)。尚、定着を許可できるまでの時間は、本実施形態では1分未満である。

0065

定着を許可できる温度まで無端状ベルト33及び定着ローラ32の温度が上昇すれば(S3のYES)、定着部材1aの熱膨張が安定しほぼ均一となる。そこで、可変手段36が動作し、分離部材35の接触爪35aが無端状ベルト33に接する状態、即ち、自動的に分離部材35と無端状ベルト33が所定の間隔となるように戻され(S6)、動作は終了する(S7)。これにより、無端状ベルト33からの熱を受け定着ローラ32が熱で膨張する際、発熱体Hの配熱、配置等による熱膨張がばらつきによって、無端状ベルト33と分離部材35が接触してしまい無端状ベルト33表面に傷がはいることを防ぐことができる。

0066

次に、図4に基づき、本発明の第1の実施形態における紙詰まり時の分離部材35及び可変手段36の動作について述べる。図4は、紙詰まり発生時の定着装置1の動作を説明するフローチャートである。

0067

まず、画像形成装置2内における紙詰まりの発生の要因は様々である。そこで、画像形成装置2内には紙詰まりを検知するための手段が複数設けられている。例えば、画像形成装置2内で、用紙Pが搬送路上に設けられた給紙スイッチを通過し、所定の時間が経過しても次のスイッチを通過しない場合、又は、一定時間以上用紙Pがスイッチを押したままである場合などに紙詰まり信号が発せられる。又、センサによる紙詰まり検知も考えられる。このような紙詰まりの際、画像形成装置2は、一般に用紙Pの搬送等の動作を停止する。従って、定着装置1内でも、用紙Pの搬送が止まってしまう場合がある。

0068

紙詰まりが発生した後、画像形成装置2を再び利用するためには、用紙搬送路上の用紙Pを除去しなければならない。ここで、定着装置1の構成にもよるが、用紙Pは、ニップ部で挟まれ加圧されているから、使用者は用紙Pを除去する場合、定着装置1に無理な力をかける場合がある。この場合、無端状ベルト33と分離部材35が接触して、無端状ベルト33が傷つけられる場合がある。又、定着装置1内で紙詰まりが発生して用紙Pが折れ曲がってしまった場合、用紙Pが分離部材35を無端状ベルト33方向に押す方向に力をかけてしまう場合がある。

0069

そこで、図4に示すように、定着装置1内で紙詰まりが生じ(S20)、紙詰まり検知部38が紙詰まりを検知した場合(S21)、この検知に併せて、可変手段36が動作して分離部材35と無端状ベルト33とが離間される(S22)。そして、可変手段36は、分離部材35と無端状ベルト33との間隔が広げられた状態を維持する(S23及びS24のNO)。尚、定着装置1外の画像形成装置2内で紙詰まり信号が発せられた場合にも同様に可変手段36を動作させるようにしてもよい。

0070

その後、紙詰まり状態が解消したことを紙詰まり検知部が検知すれば(S24のYES)、可変手段36が動作し、自動的に分離部材35の接触爪35aが無端状ベルト33に接する状態に戻される(S25)。即ち、分離部材35と無端状ベルト33が所定の間隔とされ、動作が終了する(S26)。これにより、紙詰まり状態を解消する際、分離部材35に力がかかっても、無端状ベルト33表面が傷つけられることを防ぐことができる。

0071

次に、図5及び図6に基づき、本発明の第1の実施形態における可変手段36の具体的な構成及び動作について述べる。図5は、本発明の実施形態に係る可変手段36の位置関係の概略を示す斜視図である。図6は、可変手段36の構成をしめす定着装置1の模式図である。

0072

図5に示すように、可変手段36は、分離部材35と同様に、用紙搬送方向において、定着ローラ32と加圧ローラ34のニップ部よりも下流側に設けられる。前記支持部材41は、分離部材35を支持するものであり、定着ローラ32の軸方向の両側端付近に一対に本実施形態では設けられる。

0073

そして、図6(a)及び(b)に示すように、可変手段36は、主として、カム40、支持部材41、押圧部材42からなる。

0074

前記カム40は、定着ローラ32、無端状ベルト33の機能を害することがないよう、定着ローラ32の軸方向における端部よりも外側に設けられている。又、回転軸40aが、カム40に設けられている。この回転軸40aにモータ43(点線にて図示)の駆動が伝達される。更に、カム40の回転軸40aは、定着装置1のハウジング30に回転可能に支持される。そして、モータ43の駆動によりカム40が回転駆動され、支持部材41と当接することにより、支持部材41が揺動する。

0075

前記支持部材41は、軸部41aが設けられ、軸部41aと支持部材41は、一体的となっている。この軸部41aは、定着装置1のハウジング30に回転可能に支持されるから、支持部材41は、回転可能となっている。又、前記支持部材41は、分離部材35を支持する。例えば、分離部材35は、支持部材41にビス止め(不図示)で固定される。

0076

前記押圧部材42は、一端が定着装置1のハウジング30と連結され、他端が、支持部材41と連結される。そして、押圧部材42は、支持部材41を図6(a)及び(b)に示す破線矢印の方向に絶えず力をかける。これにより、支持部材41は一定の方向に回転するような力が加えられる。具体的に本実施形態では、無端状ベルト33に分離部材35の接触爪35aが接触する方向に支持部材41が回転するように、力が加えられる。

0077

ここで、押圧部材42には、例えば、ばねのような弾性体を用いることができる。このように構成することで、無端状ベルト33と分離部材35との間に異物(例えば、ゴミや定着時に生じた溶融トナー)が挟まっても無端状ベルト33を直ちに傷つけるようなことがなく、分離部材35は、柔軟性が高く保持される。

0078

ここで、可変手段36の具体的な動作について述べる。通常運転時は、図6(a)に示すように、分離部材35と無端状ベルト33との間隔が所定の間隔となるように接触爪35aが、無端状ベルト33の定着領域外に接触される。そして、分離部材35を支持する支持部材41を押圧部材42で押圧することで、接触爪35aと無端状ベルト33とが接触する状態が維持される。

0079

一方、分離部材35と無端状ベルト33は電源オン時、待機状態解除時、紙詰まり発生等(図3図4参照)、分離部材35と無端状ベルト33との間隔を広げる場合には、これらの信号に併せて、モータ43が駆動される。モータ43は、歯車比との関係で所定量回転するようにパルス制御される。モータ43の駆動は、検知手段37の検知温度信号に同期させてもよい。又、紙詰まり検知に同期させてもよい。

0080

この駆動がカム40に伝達され、例えば、図6(b)の矢印で示す左方向にカム40が回転される。このカム40が支持部材41と当接して、分離部材35と無端状ベルト33の間隔が広げられる。そして、カム40は、例えば、定着許可温度となるか、紙詰まりが解消されるまでこの状態を維持する。尚、押圧部材42の力は、カム40が支持部材41を押し上げる力よりも弱くする必要がある。

0081

そして、例えば、定着許可温度となるか、紙詰まりが解消されれば、モータ43を制御し、カム40が、図6(b)の矢印で示す右方向に回転され、図6(a)に示す状態に戻される。このようにして無端状ベルト33が傷つけられることを防ぐ。尚、支持部材41の形状及びカム40の大きさを調整して、カム40を図6(b)の矢印で示す左方向に回転させ続けて(即ち、1回転させて)、図6(a)に示す状態に戻してもよい。

0082

次に本発明における第2の実施形態について、図7に基づいて説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態において、定着部材1aを定着ローラ32と無端状ベルト33と加熱ローラ31で構成していたものが定着ローラ50のみからなる点で、差異が設けられる。図7は、本発明の第2の実施形態に係る定着装置1の概略構成を示す断面図である。

0083

尚、第2の実施形態の基本的な構成は、図1〜6を用いて説明した上記の第1の実施形態と同じであるから、上記の実施形態と共通する構成については、図面の記載及び説明を省略する。即ち、図1〜6を用いて説明した実施形態と同様にすればよい。

0084

図7に示すとおり、第2の実施形態では、定着部材1aが定着ローラ50のみからなっている。この定着ローラ50は、例えば熱伝導性に優れた金属から成る円筒形状の芯金上に、弾性層が形成される。芯金として、アルミやSUSを用いることができる。又、円筒内には、発熱体H3が内蔵されている。弾性層は、例えば、シリコンゴム等から成る。この弾性層の表面は、フッ素樹脂等の樹脂で覆われ、離型性が高められている。

0085

第2の実施形態は、第1の実施形態に比べ、定着許可温度に達するまでの時間は要するものの定着装置1の構成を簡素化でき、例えば、スペース余裕のない小型の画像形成装置2における定着装置1に採用され得る。

0086

このようにして、定着許可温度未満であると検知手段37が検知した時、分離部材35と定着部材1aとの間隔が、所定の間隔以上に広げられ、定着許可温度以上であると検知手段37が検知した時、分離部材35と定着部材1aとの間隔が、所定の間隔となるように、所定の間隔を可変させる可変手段36を備えるようにすれば、画像形成装置2への電源投入時や待機状態からの復帰時に定着部材1aが加熱される際、定着部材1aの熱膨張のばらつきが生じることにより定着部材1aと分離部材35が接触して定着部材1a表面が傷つけられることが、防がれる。

0087

従って、定着部材1aの表面の離型層が傷つけられないから、トナーTの溶融、固着が安定して行われ、用紙Pの搬送にずれが生じたりすることがない。又、表面の離型層が傷つけられず、離型性が一定に保たれるから、紙詰まりが生じにくくなる。更に、定着装置1の寿命が長くなる。

0088

又、定着部材1aは、発熱体H1を内蔵する加熱ローラ31と、定着ローラ32と、加熱ローラ31と定着ローラ32に張架される無端状ベルト33とからなり、前記加圧部材は、加圧ローラ34からなるようにすれば、無端状ベルト33を介して加圧ローラ34とニップを形成することで、無端状ベルト33に比較的熱容量の小さなものを用いれば、定着ローラ32を加熱するよりも定着可能な温度への到達が早くなされる。又、温度維持の際の消費電力も低く抑えることができる。

0089

又、定着部材1aは、発熱体H3を内蔵する定着ローラ32からなり、加圧部材は、加圧ローラ34からなるようにすれば、定着装置1の構造を簡素化でき、コンパクトな定着装置1が提供され得る。

0090

定着装置1内で、用紙Pの搬送が止まったことを検知するための紙詰まり検知部38を設け、紙詰まり検知部38が紙詰まりを検知した場合、可変手段36により、定着部材2aと分離部材35との間隔が、所定の間隔以上に広げられ、紙詰まり検知部38が紙詰まり状態が解消されたことを検知した時、分離部材35と定着部材2aとの間隔が、所定の間隔となるように可変されれば、画像形成装置2内で紙詰まりが生じ定着装置1での用紙Pの搬送が止まってしまった場合や、定着装置1内で紙詰まりが生じた場合にも、自動的に定着部材1aと分離部材35の間隔が広くなるように可変手段36が動作して、定着部材1aと分離部材35が接触することによる傷が防がれる。

0091

更に、画像形成装置2において、定着部材1a表面が傷付けられない定着装置1を用いるから、形成される画像の品質が高く且つ安定した画像形成装置2が提供される。又、定着装置1が長寿命である画像形成装置2を提供できる。

0092

以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。

0093

例えば、分離部材35を支持部材41により支持して、支持部材41にカム40を当接させることで、分離部材35と定着部材1aの間隔が可変されていたが、分離部材35を回転可能にハウジング30に直接支持し、これにカム40が当接されて間隔が可変されてもよい。尚、分離部材35は、一般に薄いものであるからある程度の機械的強度が確保される必要がある。

0094

又、上記実施形態では、可変手段36として、カム40を使用する場合を例示したがソレノイドなどを他の手段を用いてもよい。又、支持部材41の軸部41aにモータの回転駆動を与えるようにして、カム40の代わりに歯車により支持部材41を揺動させてもよい。

0095

本発明は、画像形成装置における定着装置及びこれを用いた画像形成装置において利用可能である。

図面の簡単な説明

0096

第1の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す正面から見た断面図である。
第1の実施形態に係る定着装置の概略構成を示す断面図である。
第1の実施形態に係る電源投入時又は待機状態解除時の定着装置の動作を説明するフローチャートである。
第1の実施形態に係る紙詰まり発生時の定着装置の動作を説明するフローチャートである。
第1の実施形態に係る可変手段の位置関係の概略を示す斜視図である。
第1の実施形態に係る可変手段の構成をしめす定着装置の模式図である。
第2の実施形態に係る定着装置の概略構成を示す断面図である。

符号の説明

0097

1定着装置36可変手段
1a定着部材37 検知手段
2画像形成装置38紙詰まり検知部
31加熱ローラ50定着ローラ
32 定着ローラ P 用紙
33無端状ベルトH1発熱体
34加圧ローラH2 発熱体
35分離部材H3 発熱体
35a接触爪T トナー

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ