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技術 半導体装置及び半導体装置の製造方法

出願人 日産自動車株式会社
発明者 田中秀明星正勝下井田良雄林哲也山上滋春
出願日 2006年6月21日 (14年6ヶ月経過) 出願番号 2006-171342
公開日 2008年1月10日 (12年11ヶ月経過) 公開番号 2008-004680
状態 特許登録済
技術分野 ダイオード 接合型電界効果トランジスタ 縦型MOSトランジスタ
主要キーワード 炭化珪素基体 印加パワー 緩和領域 順方向特性 電力変換用 絶縁破壊電界強度 終端処理 代替実施
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

ダングリングボンドに起因するエネルギー準位の少ない高品質ヘテロ半導体領域50を形成し、逆方向リーク電流をさらに低減する。

解決手段

半導体基体100の第一主面21とヘテロ接合を形成するヘテロ半導体領域50が配置され、ヘテロ半導体領域50は半導体基体100を構成する半導体材料バンドギャップの異なるヘテロ半導体材料からなり、アノード電極51がへテロ半導体領域50に接触し、カソード電極52が半導体基体100に接触した半導体装置であって、へテロ半導体領域50内およびヘテロ接合に存在するダングリングボンドの少なくとも一部が終端されている。

概要

背景

炭化珪素は、シリコンと比較して絶縁破壊電界強度がひと桁大きく、またシリコンと同様に熱酸化が行えることから、次世代の半導体材料として注目されている。中でも電力変換用素子への応用への期待が高く、近年、炭化珪素を材料に用いた高耐圧かつ低損失パワートランジスタが提案されている。パワートランジスタの低損失化には、低オン抵抗化が必須であるが、効果的にオン抵抗を低減可能なパワートランジスタの構造例として、次に述べるような電界効果トランジスタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。

N+型の炭化珪素基板上にN−型の炭化珪素エピタキシャル層が形成され、炭化珪素エピタキシャル層の所定領域内に電界緩和領域が形成されている。前記の所定領域上には、炭化珪素とバンドギャップの異なる多結晶シリコンからなるヘテロ半導体領域が形成されている。ヘテロ半導体領域は、炭化珪素エピタキシャル層とヘテロ接合を形成している。このヘテロ接合部に隣接して、ゲート絶縁膜を介してゲート電極が配置されている。ヘテロ半導体領域にソース電極が接触し、炭化珪素基板にドレイン電極が接触している。
特開平2003−318398号公報

概要

ダングリングボンドに起因するエネルギー準位の少ない高品質なヘテロ半導体領域50を形成し、逆方向リーク電流をさらに低減する。半導体基体100の第一主面21とヘテロ接合を形成するヘテロ半導体領域50が配置され、ヘテロ半導体領域50は半導体基体100を構成する半導体材料とバンドギャップの異なるヘテロ半導体材料からなり、アノード電極51がへテロ半導体領域50に接触し、カソード電極52が半導体基体100に接触した半導体装置であって、へテロ半導体領域50内およびヘテロ接合に存在するダングリングボンドの少なくとも一部が終端されている。

目的

本発明の第3の特徴は、第1及び第2の特徴に係わる半導体装置の製造方法において、へテロ半導体領域を形成した後に、へテロ半導体領域内およびヘテロ接合に存在するダングリングボンドの少なくとも一部を終端させる工程を実施することである

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

半導体基体と、前記半導体基体を構成する半導体材料バンドギャップの異なるヘテロ半導体材料からなり且つ前記半導体基体の第一主面とヘテロ接合を形成するヘテロ半導体領域と、前記へテロ半導体領域に接触するアノード電極と、前記半導体基体に接触するカソード電極とを有する半導体装置であって、前記へテロ半導体領域内および前記ヘテロ接合に存在するダングリングボンドの少なくとも一部が終端されていることを特徴とする半導体装置。

請求項2

半導体基体と、前記半導体基体を構成する半導体材料とバンドギャップの異なるヘテロ半導体材料からなり且つ前記半導体基体の第一主面とヘテロ接合を形成するヘテロ半導体領域と、前記ヘテロ接合に隣接し且つゲート絶縁膜を介して接触するゲート電極と、前記ヘテロ半導体領域に接触するソース電極と、前記半導体基体に接触するドレイン電極とを有する半導体装置であって、前記へテロ半導体領域内および前記ヘテロ接合に存在するダングリングボンドの少なくとも一部が終端されていることを特徴とする半導体装置。

請求項3

半導体基体と、前記半導体基体を構成する半導体材料とバンドギャップの異なるヘテロ半導体材料からなり且つ前記半導体基体の第一主面とヘテロ接合を形成するヘテロ半導体領域と、前記へテロ半導体に接触するアノード電極と、前記半導体基体に接触するカソード電極とを有する半導体装置の製造方法において、前記へテロ半導体領域を形成した後に、前記へテロ半導体領域内および前記ヘテロ接合に存在するダングリングボンドの少なくとも一部を終端させる工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。

請求項4

半導体基体と、前記半導体基体を構成する半導体材料とバンドギャップの異なるヘテロ半導体材料からなり且つ前記半導体基体の第一主面とヘテロ接合を形成するヘテロ半導体領域と、前記ヘテロ接合に隣接し且つゲート絶縁膜を介して接触するゲート電極と、前記ヘテロ半導体領域に接触するソース電極と、前記半導体基体に接触するドレイン電極とを有する半導体装置の製造方法において、前記へテロ半導体領域を形成した後に、前記へテロ半導体領域内および前記ヘテロ接合に存在するダングリングボンドの少なくとも一部を終端させる工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。

請求項5

前記へテロ半導体領域内および前記へテロ接合に存在するダングリングボンドの少なくとも一部を終端させる工程は、終端元素を含む雰囲気中で熱処理を実施する工程であることを特徴とする請求項3又は4記載の半導体装置の製造方法。

請求項6

前記へテロ半導体領域内および前記へテロ接合に存在するダングリングボンドの少なくとも一部を終端させる工程は、終端元素を含むプラズマを用いた処理を実施する工程であることを特徴とする請求項3又は4記載の半導体装置の製造方法。

請求項7

前記へテロ半導体領域内および前記へテロ接合に存在するダングリングボンドの少なくとも一部を終端させる工程において、前記へテロ半導体領域は、前記終端元素を含む雰囲気、又は前記終端元素を含むプラズマに直接曝されることを特徴とする請求項5又は6記載の半導体装置の製造方法。

請求項8

前記終端元素は、酸素水素フッ素のうち少なくともいずれかひとつであることを特徴とする請求項5乃至7いずれか一項記載の半導体装置の製造方法。

請求項9

前記へテロ半導体材料は、単結晶シリコン多結晶シリコンアモルファスシリコンのいずれかであることを特徴とする請求項3乃至8いずれか一項記載の半導体装置の製造方法。

請求項10

前記半導体基体を構成する半導体材料は、炭化珪素であることを特徴とする請求項3乃至9いずれか一項記載の半導体装置の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ヘテロ接合を有する半導体装置及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

炭化珪素は、シリコンと比較して絶縁破壊電界強度がひと桁大きく、またシリコンと同様に熱酸化が行えることから、次世代の半導体材料として注目されている。中でも電力変換用素子への応用への期待が高く、近年、炭化珪素を材料に用いた高耐圧かつ低損失パワートランジスタが提案されている。パワートランジスタの低損失化には、低オン抵抗化が必須であるが、効果的にオン抵抗を低減可能なパワートランジスタの構造例として、次に述べるような電界効果トランジスタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。

0003

N+型の炭化珪素基板上にN−型の炭化珪素エピタキシャル層が形成され、炭化珪素エピタキシャル層の所定領域内に電界緩和領域が形成されている。前記の所定領域上には、炭化珪素とバンドギャップの異なる多結晶シリコンからなるヘテロ半導体領域が形成されている。ヘテロ半導体領域は、炭化珪素エピタキシャル層とヘテロ接合を形成している。このヘテロ接合部に隣接して、ゲート絶縁膜を介してゲート電極が配置されている。ヘテロ半導体領域にソース電極が接触し、炭化珪素基板にドレイン電極が接触している。
特開平2003−318398号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、前述の多結晶シリコンからなるヘテロ半導体領域中、及びヘテロ半導体領域と炭化珪素エピタキシャル層とのヘテロ接合界面にはシリコンのダングリングボンド未結合手)が存在している。これらのダングリングボンドは、シリコンのバンドギャップ中にエネルギー準位を形成する。このエネルギー準位が、キャリア再結合中心捕獲中心として働くため、ヘテロ接合近傍の電界強度が高くなった際には、これらのエネルギー準位を介した電荷の移動が生じる。そのため、ソース電極とドレイン電極間逆方向リーク電流値の低減化には限界があった。

課題を解決するための手段

0005

本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その第1の特徴は、半導体基体の第一主面とヘテロ接合を形成するヘテロ半導体領域が配置され、ヘテロ半導体領域は半導体基体を構成する半導体材料とバンドギャップの異なるヘテロ半導体材料からなり、アノード電極がへテロ半導体領域に接触し、カソード電極が半導体基体に接触した半導体装置であって、へテロ半導体領域内およびヘテロ接合に存在するダングリングボンドの少なくとも一部が終端されていることである。

0006

本発明の第2の特徴は、半導体基体の第一主面とヘテロ接合を形成するヘテロ半導体領域が配置され、ヘテロ半導体領域は半導体基体を構成する半導体材料とバンドギャップの異なるヘテロ半導体材料からなり、ゲート電極がヘテロ接合に隣接し且つゲート絶縁膜を介して接触し、ソース電極がへテロ半導体領域に接触し、ドレイン電極が半導体基体に接触した半導体装置であって、へテロ半導体領域内およびヘテロ接合に存在するダングリングボンドの少なくとも一部が終端されていることである。

0007

本発明の第3の特徴は、第1及び第2の特徴に係わる半導体装置の製造方法において、へテロ半導体領域を形成した後に、へテロ半導体領域内およびヘテロ接合に存在するダングリングボンドの少なくとも一部を終端させる工程を実施することである。

発明の効果

0008

本発明によれば、ダングリングボンドを終端する元素によってダングリングボンドの少なくとも一部を終端させることで、ダングリングボンドに起因するエネルギー準位の少ない高品質なヘテロ半導体領域を形成し、逆方向リーク電流をさらに低減する半導体装置及びその製造方法を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0009

下図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図面の記載において同一部分には同一符号を付している。

0010

<第1の実施形態>
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係わる半導体装置は、高濃度N型不純物が添加された炭化珪素基板1の上に炭化珪素基板1より不純物濃度が低いN型の炭化珪素エピタキシャル層2を配置した炭化珪素半導体基体(半導体基体)100上に形成されている。炭化珪素半導体基体100の第一主面21側の所定領域には電界緩和領域3が配置されている。電界緩和領域3は、第一主面21を含む炭化珪素半導体基体100の上部に配置され、例えばP型の炭化珪素や絶縁層を用いることができる。炭化珪素半導体基体100の第一主面21側の第2の所定領域上には、炭化珪素とバンドギャップの異なるP型の多結晶シリコンからなるP型ヘテロ半導体領域50が配置されている。P型ヘテロ半導体領域50と炭化珪素エピタキシャル層2との間にはヘテロ接合が形成されている。P型ヘテロ半導体領域50に接触するようにアノード電極51が配置されている。炭化珪素基板1に接触するようにカソード電極52が配置されている。

0011

次に、図1に示した半導体装置の具体的な動作について説明する。アノード電極51に然るべき電圧印加し、カソード電極52を接地の状態にする。電子がカソード電極52から炭化珪素基板1、炭化珪素エピタキシャル層2、P型へテロ半導体領域50を経てアノード電極51へと流れる。つまり、図1の半導体装置は、ダイオード順方向特性を示す。

0012

次に、アノード電極51を接地の状態とし、カソード電極52に高電圧を印加する、すなわち逆方向電圧を印加する。この場合、P型ヘテロ半導体領域50と炭化珪素エピタキシャル層2とのヘテロ接合界面に生じたエネルギー障壁により電子は遮られ、遮断状態を保持する。また、ヘテロ接合界面に蓄積された電子によって、電界シールドされるため、炭化珪素エピタキシャル層2と比較して、P型へテロ半導体領域50には電界が殆ど及ばない。そのため、本半導体装置に対して逆方向に高い電圧が印加されても、P型へテロ半導体領域50は絶縁破壊を起こさずに遮断状態を保持する。このように、第1の実施形態に係わる半導体装置は順方向及び逆方向ともにダイオードとして動作する。

0013

次に、図2(a)〜図2(c)を参照して、図1に示した半導体装置(ダイオード)の製造方法を説明する。

0014

(イ)先ず図2(a)に示すように、エピタキシャル成長法を用いて、高濃度のN型の炭化珪素基板1上に炭化珪素基板1より不純物濃度が低いN型の炭化珪素エピタキシャル層2を形成して、炭化珪素半導体基体100を用意する。その後、炭化珪素半導体基体100の第一主面21側の所定領域に電解緩和領域3を形成する。

0015

(ロ)図2(b)に示すように、ヘテロ半導体材料として多結晶シリコンを堆積する。その後、多結晶シリコンの中にボロン(B)イオンイオン注入して活性化熱処理を行うことにより、P型ヘテロ半導体領域50を形成する。なお、多結晶シリコンへの不純物導入は、イオン注入以外にも拡散法などでもよい。

0016

(ハ)図2(c)に示すように、P型ヘテロ半導体領域50が直接プラズマに曝されるように、終端元素プラズマ処理を行う。ここで、「終端元素プラズマ処理」とは、酸素水素フッ素などの終端元素を含むプラズマを用いた処理を言い、例えば、終端元素を含むプラズマに直接P型へテロ半導体領域50を曝す処理である。ここでは、終端元素として酸素を用いた酸素プラズマ処理を行う。これにより、P型ヘテロ半導体領域50の内部およびP型ヘテロ半導体領域50と炭化珪素エピタキシャル層2とのヘテロ接合界面に存在するダングリングボンドの少なくとも一部が酸素で終端される。酸素プラズマ処理の条件は、例えば、酸素ガス流量:800ccm、圧力:1Torr、印加パワー:800W、基板温度:250℃、処理時間:60分である。

0017

(二)最後に、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程を実施することにより、P型ヘテロ半導体領域50を図1に示したような形状にパターニングする。その後、層間絶縁膜62を堆積し、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程により、層間絶縁膜62上にP型ヘテロ半導体領域50が露出するコンタクトホール開孔する。その後、P型へテロ半導体領域50に接するようにチタン及びアルミニウム(Ti/Al)を成膜してアノード電極51を形成する。炭化珪素基板1に接するようにTi/Alを成膜してカソード電極52を形成する。以上の工程を実施することにより、図1に示したような半導体装置が完成する。

0018

以上説明したように、本発明の第1の実施の形態によれば、酸素プラズマ処理によって、P型ヘテロ半導体領域50の内部およびP型ヘテロ半導体領域50と炭化珪素エピタキシャル層2とのヘテロ接合界面に存在するダングリングボンドが終端される。よって、P型へテロ半導体領域50を構成するシリコンのエネルギーバンド中には、特許文献1に開示された電界効果トランジスタに発生するエネルギー準位が殆ど存在しない。そのため、このエネルギー準位を介してキャリアが再結合したり捕獲されたりすることがない。すなわち、逆方向電圧をダイオードに印加した時、アノード電極51とカソード電極52間の電荷の移動が激減するため、第1の実施の形態による半導体装置は、高い逆方向耐圧を有していることに加えて、逆方向電圧印加時リーク電流をも低減することが可能である。

0019

なお、図3は、第1の実施の形態を適用して製造した半導体装置(ダイオード)の逆方向における電流−電圧特性を示す。特許文献1の半導体装置(従来技術)に対して、第1の実施の形態を適用して製造した半導体装置(本発明)は、逆方向のリーク電流値が減少していることがわかる。

0020

図2(c)に示したように、P型ヘテロ半導体領域50を形成した後に、P型ヘテロ半導体領域50を直接酸素プラズマに曝すことで、より効果的にダングリングボンドを終端することが出来る。なお、酸素プラズマ処理の条件における圧力と温度を上記条件より高く設定すると、更に効果的である。

0021

P型ヘテロ半導体領域50に多結晶シリコンを用いているので、エッチングや不純物ドーピングなどの半導体製造プロセスを容易に行うことができる。

0022

半導体基体100を構成する半導体材料にワイドバンドギャップ半導体である炭化珪素を用いることで、より高耐圧な半導体装置を提供できる。

0023

<第2の実施形態>
図4に示すように、本発明の第2の実施形態に係わる半導体装置は、図1と同様にして、炭化珪素基板1と炭化珪素基板1上に配置された炭化珪素エピタキシャル層2とからなる炭化珪素半導体基体100上に形成されている。炭化珪素半導体基体100の第一主面21側の所定領域に電界緩和領域3が配置されている。

0024

炭化珪素半導体基体100の第一主面21側の所定領域上には、炭化珪素とバンドギャップの異なるN型の多結晶シリコンからなるN型ヘテロ半導体領域4が配置されている。炭化珪素エピタキシャル層2とN型ヘテロ半導体領域4との間にはヘテロ接合が形成されている。ヘテロ接合が形成された部分に隣接して、ゲート絶縁膜5を介してゲート電極6が配置されている。N型ヘテロ半導体領域4に接触するようにソース電極7が配置されている。炭化珪素基板1に接触、すなわち炭化珪素半導体基体100に接触するようにドレイン電極8が配置されている。また、ソース電極7とゲート電極6は層間絶縁膜62によって電気的に絶縁されている。なお、図4には図示していないが、電界緩和領域3とソース電極7は紙面奥行き方向で接触している。

0025

次に、図4に示した半導体装置の具体的な動作について説明する。この半導体装置は、ヘテロ接合の障壁高さをゲート電極6からの電界によって変化させることでスイッチ動作を行う電界効果トランジスタである。このため、トランジスタチャネル領域における電圧降下がない分、オン抵抗の低減が可能としている。また、ソース電極7とドレイン電極8間に高電圧が印加された場合、ヘテロ接合界面のN型ヘテロ半導体領域4側に形成される蓄積層によって電界が終端されてN型ヘテロ半導体領域4は絶縁破壊を生じないことに加えて、電界緩和領域3によってヘテロ接合界面に印加される電界が緩和されるため、高いソース電極7とドレイン電極8間の耐圧を確保できる。

0026

次に、図5(a)〜図5(d)を参照して、図4に示した半導体装置(電界効果トランジスタ)の製造方法を説明する。

0027

(A)先ず図5(a)に示すように、エピタキシャル成長法を用いて、高濃度のN型の炭化珪素基板1上に炭化珪素基板1より不純物濃度が低いN型の炭化珪素エピタキシャル層2を形成して、炭化珪素半導体基体100を用意する。その後、炭化珪素半導体基体100の第一主面21側の所定領域に電解緩和領域3を形成する。

0028

(B)図5(b)に示すように、ヘテロ半導体材料として多結晶シリコンを堆積する。その後、この多結晶シリコンへ砒素(As)イオンをイオン注入して活性化熱処理を行うことにより、N型ヘテロ半導体領域4を形成する。なお、多結晶シリコンへの不純物導入は、イオン注入以外にも拡散法などでもよい。その後、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程を実施することにより、N型ヘテロ半導体領域4をパターニングする。

0029

(C)図5(c)に示すように、終端元素を含む雰囲気中で熱処理を実施する。ここでは、終端元素として水素を用いて水素雰囲気中において熱処理を施す。具体的には、N型ヘテロ半導体領域4が直接水素雰囲気中に曝されるように熱処理を行う。これにより、N型ヘテロ半導体領域4の内部およびN型ヘテロ半導体領域4と炭化珪素エピタキシャル層2とのヘテロ接合界面に存在するダングリングボンドの少なくとも一部が水素で終端される。水素雰囲気中での熱処理の条件は、例えば圧力:760Torr、基板温度:450℃、時間:60分である。

0030

(D)図5(d)に示すように、例えばCVD法によりゲート絶縁膜5を堆積し、さらにゲート電極6となるアルミニウムを堆積する。その後、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程を実施することにより、アルミニウムをパターニングしてゲート電極6を形成する。

0031

(E)最後に、例えばCVD法により層間絶縁膜62を堆積する。その後、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程を実施することにより層間絶縁膜62を選択的に除去してN型ヘテロ半導体領域4が露出したコンタクトホールを開孔する。N型ヘテロ半導体領域4に接するようにチタン及びアルミニウム(Ti/Al)を成膜してソース電極7を形成する。また、炭化珪素基板1に接するようにTi/Alを成膜してドレイン電極8を形成する。以上の工程を実施することにより、図4に示したような電界効果トランジスタが完成する。

0032

以上説明したように、本発明の第2の実施の形態によれば、水素雰囲気中での熱処理によって、N型ヘテロ半導体領域4の内部およびN型ヘテロ半導体領域4と炭化珪素エピタキシャル層2とのヘテロ接合界面に存在するダングリングボンドが終端されている。よって、第1の実施形態における半導体装置と同様、逆方向の電圧を印加した時におけるリーク電流が減少する。また、ゲート電極6に正の電圧を印加した場合、すなわちオン状態において、ダングリングボンドが終端されたことで、ゲート電界が効率良くヘテロ接合部に印加されるため、しきい値電圧が低くなり、同じゲート電圧でも、より駆動力が向上する、すなわちより低いオン抵抗を実現することができる。 上記のように、本発明は、第1乃至第2の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。

0033

終端元素を、第1の実施の形態においては酸素、第2の実施の形態においては水素を用いて説明したが、ダングリングボンドをヘテロ半導体領域の内部およびヘテロ接合界面に存在するダングリングボンドを終端する元素(フッ素など)であれば、いずれも同様の効果を得ることができる。水素、酸素、フッ素は半導体プロセスにおいて、一般的な元素であり、特殊な装置を用いずにダングリングボンドの終端処理を行うことができる。

0034

また、終端元素を含むプラズマを用いた処理と終端元素を含む雰囲気中での熱処理とを組み合わせて実施しても構わない。

0035

炭化珪素基体100をN型として説明しているが、P型を用いることもできる。

0036

さらには、ヘテロ半導体領域を、第1の実施の形態においてはP型、第2の実施の形態においてはN型を用いて説明したが、その逆を用いても構わない。

0037

また、本発明の第1及び第2の実施の形態においては、ヘテロ半導体材料に多結晶シリコンを用いて説明しているが、半導体基体とヘテロ接合を形成する半導体材料であれば、何れでも良く、例えば、単結晶シリコンアモルファスシリコンなどを用いることができる。

0038

このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ限定されるものである。

図面の簡単な説明

0039

本発明の第1の実施形態に係わる半導体装置の構成を示す断面図である。
図2(a)〜図2(c)は、図1に示した半導体装置(ダイオード)の製造方法を示す主要な工程断面図である。
第1の実施の形態を適用して製造した半導体装置(ダイオード)の逆方向における電流−電圧特性を示すグラフである。
本発明の第2の実施形態に係わる半導体装置の構成を示す断面図である。
図5(a)〜図5(d)は、図4に示した半導体装置(電界効果トランジスタ)の製造方法を示す主要な工程断面図である。

符号の説明

0040

1・・・炭化珪素基板
2・・・炭化珪素エピタキシャル層
3・・・電界緩和領域
4・・・ヘテロ半導体領域(N型)
5・・・ゲート絶縁膜
6・・・ゲート電極
7・・・ソース電極
8・・・ドレイン電極
50・・・ヘテロ半導体領域(P型)
51・・・アノード電極
52・・・カソード電極
62・・・層間絶縁膜
100・・・炭化珪素半導体基体

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