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解決手段

三環式3,4−プロピノペルヒドロプリンの少なくとも1つの有効量を含む、神経伝達阻害する薬学的組成物が開示されている。本発明の組成物の有効量を含む顔用クリームを含有する顔の若返りのための調製物が提供される。本発明の薬学的組成物の有効量の局所適用を含む神経伝達を阻害する方法が提供される。本発明の別の形態においては、有効量の該薬学的組成物及び経皮治療システムが、三環式3,4−プロピノペルヒドロプリン少なくとも1つの経皮投与のために提供される。該薬学的組成物は三環式3,4−プロピノペルヒドロプリン1種以上を含有し、経皮薬剤送達を目的として製剤できる。経皮薬剤送達システムは、積層化された複合材料でもよく、該複合材料は、支持層薬剤リザーバ、及び該複合材料を皮膚に貼付する手段を有する。

概要

背景

麻痺性貝毒PSP)は、興奮細胞において見出される電位依存性ナトリウムチャネル上のレセプター部位に可逆的に結合するフィコトキシンの混合物由来するものである。主な臨床症状は急性麻痺疾患である。フィコトキシン又は藻類毒素は、微小プランクトン藻類によって生産される。これらの毒素は、二枚貝などの濾過摂食物(filter feeders)に蓄積する。フィコトキシンによって汚染された貝類をヒトが消費すると、PSP、下痢性貝毒(DSP)、記憶喪失貝毒(Asp)、神経毒性貝毒(NSP)、シガテラ中毒(CP)、及び藍色細菌中毒(CNP)の6つの疾患を引き起こす。

PSPを生成するフィコトキシンは、3,4,6−トリアルキルテトラヒドロプリン共通構造を有する。26個の自然発生フィコトキシンが記載されており、それらのフィコトキシンは非タンパク質であり、280〜450ダルトン低分子量化合物である。貝類抽出物において見いだされるこれらのフィコトキシンの中ではGTXsが最も豊富であり、全毒素含有量の80%以上の割合を占めている。

これらのフィコトキシンの高い毒性は、興奮細胞上の電位依存性ナトリウムチャネル上のレセプター部位における可逆結合によるものであり、すなわち、ナトリウムイオンの流入を遮断し、神経及び筋細胞活動電位を産生するのを阻止し、その結果、神経伝達を遮断し、呼吸停止及び心血管ショックを介して哺乳類を死に導くものである。これらのフィコトキシンを少量適用すると、用量依存性である期間において、横紋筋弛緩性麻痺を引き起こし得るものである。

ヒトの首や顔にあるしわの存在は、社会集団においてはマイナスの審美効果として受け止められる。これらのしわは、顔の老化を反映して人の年齢主観的により実感させる。文明の始まり以来、天然あるいは合成の化学化合物が使用されており、この問題を軽減するための処置(すなわち、美容整形手術)が開発されてきた。例えば、美容整形外科医美容施設では、顔のしわを除去して顔を若返らせる医薬調製物としてボツリヌスA毒素を用いて試験及び使用してきた。ボツリヌスA毒素は、化学的脱神経あるいは神経筋プレート(neuromuscular plate)中の神経伝達物質アセチルコリンシナプス前部からの放出を遮断し、ひいては神経筋の伝達を妨害し、筋肉を麻痺させ、最長4ヶ月間収縮を妨げて作用する神経毒である。人の顔に局所投与すると、その効果は毒素投与後5〜7日後に顔の若返りとして現れる。ボツリヌスA毒素の投与による顔の若返りは、通常約4ヶ月間持続する。ボツリヌスA毒素は、筋痙攣限局性失調症括約筋弛緩噴門痙攣及び肛門亀裂)、多汗症、及び膀胱弛緩に関わる疾患の治療に使用されてきた。

ボツリヌスA毒素は顔の若返りに効果があるが、本来は不安定な酵素である。このように不安定であるため、その使用や取り扱いが問題である。実際、使用前に凍結させる必要があり、保存容器開封後4時間以内に使用しなければならない。酵素であるため、ボツリヌスA毒素は連続注入による使用を阻む抗体も生成し、アレルギー反応を引き起こすこともある。さらに、その結果は5〜7日遅れるので、即時効果を求める患者には望ましくないものである。ボツリヌスA毒素の別の問題点として、顔の若返りに使用した場合、見た目まだら状になることである。従って、安定で即効性があり、見た目がより自然で、酵素ではない顔の若返り法が要求されている。

皮膚を介した薬剤送達には多くの有利な点があるが、主な利点として、そのような送達法は薬剤投与が快適であり、便利であり、さらに非観血的な手段であることが挙げられる。口腔治療で起こる吸収や代謝速度の変動を避け、その他固有の不便性、例えば消化器系炎症等を同様に取り除くことができる。経皮的薬剤送達によって、各特定薬剤血中濃度を高度に制御することも可能である。

皮膚は構造的に複雑な比較的厚い膜である。皮膚外の環境から無傷皮膚中あるいは皮膚経由で移動する分子は、まず角質層及びその表面にあるあらゆる物質浸透しなければならない。これらの分子はその後、生存表皮乳頭真皮、及び毛細血管壁から血流あるいはリンパチャネルに浸透する。吸収されるには、分子は各種組織中で異なる浸透抵抗に耐えうるものでなければならない。このため皮膚膜を経由する輸送は、複雑な現象である。しかし、局所的組成物あるいは経皮投与される薬剤の吸収の主たる障壁となるのは、角質層(表皮の外側の層)の細胞である。角質層は、体の大部分を覆う約10〜15ミクロンの厚さの、高密度角質化細胞の薄い層である。多くの場合に薬剤の浸透に対して実質的に不浸透性の障壁となるのは、これらの高密度のパッキング状態とともにこれらの細胞内の高度の角質化であると考えられている。多くの薬剤の皮膚への浸透率は、皮膚の浸透性を向上させる何らかの手段を使用しない限り極めて低い。

薬剤の皮膚への浸透率を増加させるには、各種多様な手法がとられており、これらの多くは、化学的浸透促進剤あるいは物理浸透促進剤の使用を含む。皮膚浸透を物理的に促進させるものとして、例えば、イオン導入などの電気泳動技術が挙げられる。物理的に浸透を促進するものとして、超音波(phonophoresis,超音波導入)も研究されている。化学的浸透を促進するものとして、角質層への浸透性を増加させるために薬剤と共に(あるいは、場合によっては化学的促進手段により皮膚を前処理してもよい)投与する化合物であり、これにより皮膚への薬剤の浸透を促進させる。理想的には、このような化学的浸透促進手段は(ここでは化合物に言及しているので「浸透促進剤」)、非侵害性であり、単に角質層への薬剤の拡散に役立つものである。

上記にもかかわらず、炎症や感作などの付随する問題なく、安全で効果的に皮膚を経由して投与できる薬剤は、数限られている。

薬剤及びその他の化合物を経皮的に送達するには多くの方法がある。例えば、米国特許第4,818,541号明細書では、フェニルプロパノールアミンの皮膚への送達のための経皮システムが開示されている。しかしながら前記特許では、(+−)−フェニルプノパノールアミン(すなわち、(−)−ノルエフェドリン及び(+)−ノルエフェドリンの混合物)の皮膚流動は、わずか16μg/cm2/hrであり、鏡像異性体の皮膚流動値の方が高いことが注目される。さらにまた、前記の米国特許‘541号明細書の方法においては、経皮的薬剤送達システム混入する前に、市販の該薬剤形態である塩酸フェニルプロパノールアミン中和(すなわち、遊離塩基への変換)が必要とされる。

同様に、米国特許第6,299,902号明細書では、改良された経皮吸収及び局所麻酔薬効力について記載されている。この経皮的調製物は、少なくとも1つの局所麻酔剤及び少なくとも2つの融点降下剤を含有する。さらにまた、水相油相2相液体組成物も記載されており、該油相は、麻酔調製物に混入されると経皮吸収及び効力を高めるため局所麻酔剤を比較的高濃度で含有する。好ましい麻酔調製物として、リドカインまたはテトラカインチモール、あるいはメントール、及びエチルアルコールあるいはイソプロピルアルコールが挙げられる。

多くの化学的浸透促進剤が知られているが、薬剤の皮膚への浸透速度を高めるのに極めて有効で、皮膚の損傷、炎症、感作等を引き起こさないような化学浸透促進剤を含有する特定の経皮医薬製剤が今なお必要とされている。

概要

三環式3,4−プロピノペルヒドロプリンの少なくとも1つの有効量を含む、神経伝達を阻害する薬学的組成物が開示されている。本発明の組成物の有効量を含む顔用クリームを含有する顔の若返りのための調製物が提供される。本発明の薬学的組成物の有効量の局所適用を含む神経伝達を阻害する方法が提供される。本発明の別の形態においては、有効量の該薬学的組成物及び経皮治療システムが、三環式3,4−プロピノペルヒドロプリン少なくとも1つの経皮投与のために提供される。該薬学的組成物は三環式3,4−プロピノペルヒドロプリン1種以上を含有し、経皮薬剤送達を目的として製剤できる。経皮薬剤送達システムは、積層化された複合材料でもよく、該複合材料は、支持層薬剤リザーバ、及び該複合材料を皮膚に貼付する手段を有する。 なし

目的

「治療上有効」な量とは、非毒性であるが、所望の治療効果を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
3件

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請求項1

以下の化学式Iで表される三環式3,4−プロピノペルヒドロプリンの少なくとも1つを含む組成物患者投与する方法であって、前記化学式(I)は、であって、ここで、R1及びR5はそれぞれ、−H及び−OHから成る群から選択されるものであり、R2及びR3はそれぞれ、−H、−SO3から成る群から選択されるものであり、R4は、−H、−OH、−COONH2、−COONHSO3−、及び−COOCH3から成る群から選択されるものであるが、ただし、R2またはR3のいずれかは−OSO3−であるか、あるいはR4は−COONHSO3−でなければならないものであり、少なくとも1つの前記化学式Iの化合物と、浸透促進剤の少なくとも1つの有効量とを含む組成物を局所適用する工程を有する方法。

請求項2

請求項1の方法において、少なくとも1つの前記化学式Iの化合物は、GTX−1、GTX−2、GTX−3、GTX−4、及びGTX−5から成る群から選択されるものである。

請求項3

請求項2の方法において、前記組成物は、GTX−2及びGTX−3を含むものである。

請求項4

請求項2の方法において、前記組成物の有効量は、少なくとも1つの前記化学式Iの化合物を約1〜約5000活性単位で含むものである。

請求項5

請求項2の方法において、前記組成物の有効量は、少なくとも1つの前記化学式Iの化合物を約10〜約1000活性単位で含むものである。

請求項6

請求項2の方法において、前記組成物の有効量は、少なくとも1つの前記化学式Iの化合物を40より大きく約1000以下の活性単位で含むものである。

請求項7

請求項2の方法において、前記浸透促進剤は、少なくとも1つの前記化学式Iの化合物を局所適用する前あるいは局所適用した後に、前記患者に適用されるものである。

請求項8

請求項2の方法において、前記組成物の有効量は、少なくとも1つの前記化学式Iの化合物を約75〜約200活性単位で含むものである。

請求項9

請求項2の方法において、前記組成物は、サキシトキシンネオサキシトキシンデカルモイルサキシトキシン、破傷風毒素ボツリヌス毒素から成る群から選択される神経毒をさらに含むものである。

請求項10

請求項2の方法において、前記組成物は、局所麻酔剤をさらに含むものである。

請求項11

請求項10の方法において、前記局所麻酔剤は、ベンゾカインテトラカインメピバカインプリロカインエチドカインブピバカイン、及びリドカインから成る群から選択されるものである。

請求項12

請求項2の方法において、前記局所組成物は、前記組成物の総重量に基づいて、1若しくはそれ以上の前記化学式Iの化合物を約0.0001重量%〜約0.01重量%で含むものである。

請求項13

請求項2の方法において、前記浸透促進剤は、アルコール類アミン類アミド類アミノ酸類アミノ酸エステル類、1−置換アザシクロヘプタン−2−オン類ピロリドン類テルペン類脂肪酸類脂肪酸エステル類大環状化合物テンシデ類(tensides)、スルホキシド類リポソームトランスフェローム類(transferomes)、レシチンベシクルエソソームアニオン性カチオン性、及び非イオン性界面活性剤ポリオール、及び精油類から成る群から選択されるものである。

請求項14

請求項2の方法において、前記浸透促進剤は、ジメチルスルホキシドデシルメチルスルホキシドジエチレングリコールモノエチルエーテルジエチレングリコールモノメチルエーテルラウリン酸ナトリウムラウリル硫酸ナトリウム臭化セチルトリメチルアンモニウム塩化ベンザルコニウム、Poloxamer(商標)231、Poloxamer(商標)182、Poloxamer(商標)184、Tween(商標)20、Tween(商標)40、Tween(商標)60、Tween(商標)80、レシチン、1‐n−ドデシルシクルアザシクロヘプタン−2−オンエタノールプロパノールオクタノールベンジルアルコールラウリン酸オレイン酸吉草酸ミリスチン酸イソプロピルパルミチン酸イソプロピルプロピオン酸メチルオレイン酸エチルセスキオレイン酸ソルビタンプロピレングリコールエチレングリコールグリセロールブタンジオールポリエチレングリコールモノラウリン酸ポリエチレングリコール尿素ジメチルアセトアミドジメチルホルムアミド2−ピロリドン、1−メチル−2−ピロリドン、エタノールアミンジエタノールアミントリエタノールアミンアルカノン類、サリチル酸サリチル酸塩クエン酸、及びコハク酸から成る群から選択されるものである。

請求項15

請求項2の方法において、前記浸透促進剤はセスキオレイン酸ソルビタンである。

請求項16

局所用組成物であって、以下の化学式Iで表される三環式3,4−プロピノペルヒドロプリンを少なくとも1つと、局所用組成物に対して薬学的に許容される担体と、浸透促進剤の少なくとも1つの有効量とを含むものであり、前記化学式Iは、であって、ここで、R1及びR5はそれぞれ、−H及び−OHから成る群から選択されるものであり、R2及びR3はそれぞれ、−H、−SO3から成る群から選択されるものであり、R4は、−H、−OH、−COONH2、−COONHSO3−、及び−COOCH3から成る群から選択されるものであるが、ただし、R2及びR3のいずれか1つは−OSO3−であるか、あるいはR4は−COONHSO3−でなければならないものである局所用組成物。

請求項17

請求項16の組成物において、少なくとも1つの前記化学式Iの化合物は、GTX−1、GTX−2、GTX−3、GTX−4、及びGTX−5から成る群から選択されるものである。

請求項18

請求項16の組成物において、前記組成物は、GTX−2及びGTX−3を含むものであある。

請求項19

請求項16の組成物において、前記組成物は、少なくとも1つの前記化学式Iの化合物を約1〜約5000活性単位で含むものである。

請求項20

請求項16の組成物において、前記組成物は、前記化学式Iの化合物の少なくとも1つを約10〜約1000活性単位で含むものである。

請求項21

請求項16の組成物において、前記組成物は、前記化学式Iの化合物の少なくとも1つを約40〜約1000活性単位で含むものである。

請求項22

請求項16の組成物において、前記組成物は、前記化学式Iの化合物の少なくとも1つを約50〜約500活性単位で含むものである。

請求項23

請求項16の組成物において、前記組成物の有効量は、前記化学式Iの化合物の少なくとも1つを約75〜約200単位で含むものである。

請求項24

請求項16の組成物において、前記組成物は、サキシトキシン、ネオサキシトキシン、デカルバモイルサキシトキシン、破傷風毒素、ボツリヌスA毒素から成る群から選択される神経毒をさらに含むものである。

請求項25

請求項16の組成物において、この組成物は、さらに、局所麻酔剤を含むものである。

請求項26

請求項25の組成物において、前記局所麻酔剤は、ベンゾカイン、テトラカイン、メピバカイン、プリロカイン、エチドカイン、ブピバカイン、及びリドカインから成る群から選択されるものである。

請求項27

請求項16の組成物において、前記局所組成物は、前記組成物の総重量に基づいて、1若しくはそれ以上の前記化学式Iの化合物を約0.0001重量%〜約0.01重量%の含有するものである。

請求項28

請求項16の組成物において、前記浸透促進剤は、アルコール類、アミン類、アミド類、アミノ酸類、アミノ酸エステル類、1−置換アザシクロヘプタン−2−オン類、ピロリドン類、テルペン類、脂肪酸類、脂肪酸エステル類、大環状化合物、テンシデ類(tensides)、スルホキシド類、リポソーム、トランスフェローム類(transferomes)、レシチンビシクル、エソソーム、アニオン性、カチオン性、及び非イオン性界面活性剤、及び精油類から成る群から選択されるものである。

請求項29

請求項16の組成物において、前記浸透促進剤は、ジメチルスルホキシド、デシルメチルスルホキシド、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ラウリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、Poloxamer(商標)231、Poloxamer(商標)182、Poloxamer(商標)184、Tween(商標)20、Tween(商標)40、Tween(商標)60、Tween(商標)80、レシチン、1‐n−ドデシルシクルアザシクロヘプタン−2−オン、エタノール、プロパノール、オクタノール、ベンジルアルコール、ラウリン酸、オレイン酸、吉草酸、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、プロピオン酸メチル、オレイン酸エチル、セスキオレイン酸ソルビタン、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセロール、ブタンジオール、ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、尿素、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、2−ピロリドン、1−メチル−2−ピロリドン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アルカノン類、サリチル酸、サリチル酸塩、クエン酸、及びコハク酸から成る群から選択されるものである。

請求項30

請求項16記載の組成物において、前記浸透促進剤は、セスキオレイン酸ソルビタンである。

請求項31

請求項16〜30のいずれか1つの組成物を含むパッチ剤

請求項32

以下の化学式Iで表される三環式3,4−プロピノペルヒドロプリンの少なくとも1つを含むものであって、前記化学式Iは、であり、ここで、R1及びR5はそれぞれ、−H及び−OHから成る群から選択されるものであり、R2及びR3はそれぞれ、−H、−SO3から成る群から選択されるものであり、R4は、−H、−OH、−COONH2、−COONHSO3−、及び−COOCH3から成る群から選択されるものであるが、ただし、R2及びR3のいずれか1つは−OSO3−であるか、あるいはR4は−COONHSO3−でなければならないものであり、前記化学式Iの化合物の少なくとも1つを含む組成物を局所適用する工程と、患者の皮膚中への前記局所適用した組成物の浸透を促進するために、イオン導入、超音波導入、ソノマクロポレーション熱調節磁気調節、及び機械的調節から成る群から選択される少なくとも1つの経皮送達法を利用し、前記局所適用組成物の患者の皮膚への浸透を促進する前記利用する工程とを有する方法。

請求項33

請求項32の方法において、前記化学式Iの化合物の少なくとも1つは、GTX−1、GTX−2、GTX−3、GTX−4、及びGTX−5から成る群から選択されるものである。

請求項34

請求項33の方法において、前記組成物は、GTX−2及びGTX−3を含むものである。

請求項35

請求項33の方法において、前記組成物の有効量は、前記化学式Iの化合物の少なくとも1つを約1〜約5000活性単位で含むものである。

請求項36

請求項33の方法において、前記組成物の有効量は、前記化学式Iの化合物の少なくとも1つを約10〜約1000活性単位で含むものである。

請求項37

請求項33の方法において、前記組成物の有効量は、前記化学式Iの化合物の少なくとも1つを約40〜約1000活性単位で含むものである。

請求項38

請求項33の方法において、前記組成物の有効量は、前記化学式Iの化合物の少なくとも1つを約75単位〜約200活性単位で含むものである。

請求項39

請求項33の方法において、前記組成物は、サキシトキシン、ネオサキシトキシン、デカルバモイルサキシトキシン、破傷風毒素、ボツリヌスA毒素から成る群から選択される神経毒をさらに含むものである。

請求項40

請求項33の方法において、前記組成物は、局所麻酔剤をさらに含むものである。

請求項41

請求項40の方法において、前記局所麻酔剤は、ベンゾカイン、テトラカイン、メピバカイン、プリロカイン、エチドカイン、ブピバカイン、及びリドカインから成る群から選択されるものである。

請求項42

請求項33の方法において、前記局所組成物は、前記組成物の総重量に基づいて、前記化学式Iの化合物を約0.0001重量%〜約0.01重量%で含むものである。

請求項43

請求項33の方法において、前記経皮送達法は、イオン導入である。

請求項44

請求項33の方法において、前記経皮送達法は、超音波導入である。

請求項45

請求項33の方法において、前記経皮送達法は、ソノマクロポレーションである。

請求項46

請求項33の方法において、前記経皮送達法は、熱調節である。

請求項47

請求項33の方法において、前記経皮送達法は、磁場調節である。

請求項48

請求項33の方法において、前記経皮送達法は、機械的調節である。

請求項49

請求項33の方法であって、この方法は、前記経皮送達法の少なくとも2つが利用されるものである。

請求項50

請求項33の方法において、前記組成物は、少なくとも1つの浸透促進剤をさらに含むものである。

請求項51

請求項33の方法において、前記局所組成物は、前記組成物の総重量に基づいて、前記化学式Iの化合物の少なくとも1つを約0.0001重量%〜約0.01重量%で含むものである。

請求項52

請求項51の方法において、前記浸透促進剤は、アルコール類、アミン類、アミド類、アミノ酸類、アミノ酸エステル類、1−置換アザシクロヘプタン−2−オン類、ピロリドン類、テルペン類、脂肪酸類、脂肪酸エステル類、大環状化合物、テンシデ類(tensides)、スルホキシド類、リポソーム、トランスフェローム類(transferomes)、レシチンビシクル、エソソーム、アニオン性、カチオン性、及び非イオン性界面活性剤、ポリオール類、及び精油類から成る群から選択されるものである。

請求項53

請求項51の方法において、前記浸透促進剤は、ジメチルスルホキシド、デシルメチルスルホキシド、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ラウリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、Poloxamer(商標)231、Poloxamer(商標)182、ポPoloxamer(商標)184、Tween(商標)20、Tween(商標)40、Tween(商標)60、Tween(商標)80、レシチン、1‐n−ドデシルシクルアザシクロヘプタン−2−オン、エタノール、プロパノール、オクタノール、ベンジルアルコール、ラウリン酸、オレイン酸、吉草酸、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、プロピオン酸メチル、オレイン酸エチル、セスキオレイン酸ソルビタン、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセロール、ブタンジオール、ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、尿素、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、2−ピロリドン、1−メチル−2−ピロリドン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アルカノン類、サリチル酸、サリチル酸塩、クエン酸、及びコハク酸から成る群から選択されるものである。

請求項54

請求項51の方法において、前記浸透促進剤は、セスキオレイン酸ソルビタンである。

技術分野

0001

本発明は、フィコトキシンを含有する薬学的組成物経皮投与及び神経伝達遮断に対するその使用に関する。より具体的には、本発明は、神経伝達を遮断するための複素環式グアニジン型化合物経皮送達方法、及び経皮送達を促進する組成物生成物に関する。

背景技術

0002

麻痺性貝毒PSP)は、興奮細胞において見出される電位依存性ナトリウムチャネル上のレセプター部位に可逆的に結合するフィコトキシンの混合物由来するものである。主な臨床症状は急性麻痺疾患である。フィコトキシン又は藻類毒素は、微小プランクトン藻類によって生産される。これらの毒素は、二枚貝などの濾過摂食物(filter feeders)に蓄積する。フィコトキシンによって汚染された貝類をヒトが消費すると、PSP、下痢性貝毒(DSP)、記憶喪失貝毒(Asp)、神経毒性貝毒(NSP)、シガテラ中毒(CP)、及び藍色細菌中毒(CNP)の6つの疾患を引き起こす。

0003

PSPを生成するフィコトキシンは、3,4,6−トリアルキルテトラヒドロプリン共通構造を有する。26個の自然発生フィコトキシンが記載されており、それらのフィコトキシンは非タンパク質であり、280〜450ダルトン低分子量化合物である。貝類抽出物において見いだされるこれらのフィコトキシンの中ではGTXsが最も豊富であり、全毒素含有量の80%以上の割合を占めている。

0004

これらのフィコトキシンの高い毒性は、興奮細胞上の電位依存性ナトリウムチャネル上のレセプター部位における可逆結合によるものであり、すなわち、ナトリウムイオンの流入を遮断し、神経及び筋細胞活動電位を産生するのを阻止し、その結果、神経伝達を遮断し、呼吸停止及び心血管ショックを介して哺乳類を死に導くものである。これらのフィコトキシンを少量適用すると、用量依存性である期間において、横紋筋弛緩性麻痺を引き起こし得るものである。

0005

ヒトの首や顔にあるしわの存在は、社会集団においてはマイナスの審美効果として受け止められる。これらのしわは、顔の老化を反映して人の年齢主観的により実感させる。文明の始まり以来、天然あるいは合成の化学化合物が使用されており、この問題を軽減するための処置(すなわち、美容整形手術)が開発されてきた。例えば、美容整形外科医美容施設では、顔のしわを除去して顔を若返らせる医薬調製物としてボツリヌスA毒素を用いて試験及び使用してきた。ボツリヌスA毒素は、化学的脱神経あるいは神経筋プレート(neuromuscular plate)中の神経伝達物質アセチルコリンシナプス前部からの放出を遮断し、ひいては神経筋の伝達を妨害し、筋肉を麻痺させ、最長4ヶ月間収縮を妨げて作用する神経毒である。人の顔に局所投与すると、その効果は毒素投与後5〜7日後に顔の若返りとして現れる。ボツリヌスA毒素の投与による顔の若返りは、通常約4ヶ月間持続する。ボツリヌスA毒素は、筋痙攣限局性失調症括約筋弛緩噴門痙攣及び肛門亀裂)、多汗症、及び膀胱弛緩に関わる疾患の治療に使用されてきた。

0006

ボツリヌスA毒素は顔の若返りに効果があるが、本来は不安定な酵素である。このように不安定であるため、その使用や取り扱いが問題である。実際、使用前に凍結させる必要があり、保存容器開封後4時間以内に使用しなければならない。酵素であるため、ボツリヌスA毒素は連続注入による使用を阻む抗体も生成し、アレルギー反応を引き起こすこともある。さらに、その結果は5〜7日遅れるので、即時効果を求める患者には望ましくないものである。ボツリヌスA毒素の別の問題点として、顔の若返りに使用した場合、見た目まだら状になることである。従って、安定で即効性があり、見た目がより自然で、酵素ではない顔の若返り法が要求されている。

0007

皮膚を介した薬剤送達には多くの有利な点があるが、主な利点として、そのような送達法は薬剤投与が快適であり、便利であり、さらに非観血的な手段であることが挙げられる。口腔治療で起こる吸収や代謝速度の変動を避け、その他固有の不便性、例えば消化器系炎症等を同様に取り除くことができる。経皮的薬剤送達によって、各特定薬剤血中濃度を高度に制御することも可能である。

0008

皮膚は構造的に複雑な比較的厚い膜である。皮膚外の環境から無傷皮膚中あるいは皮膚経由で移動する分子は、まず角質層及びその表面にあるあらゆる物質浸透しなければならない。これらの分子はその後、生存表皮乳頭真皮、及び毛細血管壁から血流あるいはリンパチャネルに浸透する。吸収されるには、分子は各種組織中で異なる浸透抵抗に耐えうるものでなければならない。このため皮膚膜を経由する輸送は、複雑な現象である。しかし、局所的組成物あるいは経皮投与される薬剤の吸収の主たる障壁となるのは、角質層(表皮の外側の層)の細胞である。角質層は、体の大部分を覆う約10〜15ミクロンの厚さの、高密度角質化細胞の薄い層である。多くの場合に薬剤の浸透に対して実質的に不浸透性の障壁となるのは、これらの高密度のパッキング状態とともにこれらの細胞内の高度の角質化であると考えられている。多くの薬剤の皮膚への浸透率は、皮膚の浸透性を向上させる何らかの手段を使用しない限り極めて低い。

0009

薬剤の皮膚への浸透率を増加させるには、各種多様な手法がとられており、これらの多くは、化学的浸透促進剤あるいは物理浸透促進剤の使用を含む。皮膚浸透を物理的に促進させるものとして、例えば、イオン導入などの電気泳動技術が挙げられる。物理的に浸透を促進するものとして、超音波(phonophoresis,超音波導入)も研究されている。化学的浸透を促進するものとして、角質層への浸透性を増加させるために薬剤と共に(あるいは、場合によっては化学的促進手段により皮膚を前処理してもよい)投与する化合物であり、これにより皮膚への薬剤の浸透を促進させる。理想的には、このような化学的浸透促進手段は(ここでは化合物に言及しているので「浸透促進剤」)、非侵害性であり、単に角質層への薬剤の拡散に役立つものである。

0010

上記にもかかわらず、炎症や感作などの付随する問題なく、安全で効果的に皮膚を経由して投与できる薬剤は、数限られている。

0011

薬剤及びその他の化合物を経皮的に送達するには多くの方法がある。例えば、米国特許第4,818,541号明細書では、フェニルプロパノールアミンの皮膚への送達のための経皮システムが開示されている。しかしながら前記特許では、(+−)−フェニルプノパノールアミン(すなわち、(−)−ノルエフェドリン及び(+)−ノルエフェドリンの混合物)の皮膚流動は、わずか16μg/cm2/hrであり、鏡像異性体の皮膚流動値の方が高いことが注目される。さらにまた、前記の米国特許‘541号明細書の方法においては、経皮的薬剤送達システム混入する前に、市販の該薬剤形態である塩酸フェニルプロパノールアミン中和(すなわち、遊離塩基への変換)が必要とされる。

0012

同様に、米国特許第6,299,902号明細書では、改良された経皮吸収及び局所麻酔薬効力について記載されている。この経皮的調製物は、少なくとも1つの局所麻酔剤及び少なくとも2つの融点降下剤を含有する。さらにまた、水相油相2相液体組成物も記載されており、該油相は、麻酔調製物に混入されると経皮吸収及び効力を高めるため局所麻酔剤を比較的高濃度で含有する。好ましい麻酔調製物として、リドカインまたはテトラカインチモール、あるいはメントール、及びエチルアルコールあるいはイソプロピルアルコールが挙げられる。

0013

多くの化学的浸透促進剤が知られているが、薬剤の皮膚への浸透速度を高めるのに極めて有効で、皮膚の損傷、炎症、感作等を引き起こさないような化学浸透促進剤を含有する特定の経皮医薬製剤が今なお必要とされている。

課題を解決するための手段

0014

本発明の目的に基づき、経皮送達のための新規組成物及び方法が提供される。

0015

本発明の一態様において、有効量の薬学的組成物及び経皮送達システムは、1種以上のフィコトキシンを経皮投与するために提供される。この薬学的組成物は、1種以上のフィコトキシンを含有し、経皮的薬剤輸送のために選択的に特別に処方されてもよい。経皮薬剤送達システムは、浸透促進剤等の化学的システム及びイオン導入、超音波導入、ソノマクロポレーション、熱変調磁気変調、及び機械的変調等の物理的手段から選択できる。

0016

本発明のまた別の一態様では、本発明の薬学的組成物の有効量を経皮的に投与することを含む、神経伝達を阻害する方法が提供される。

0017

本発明の別の態様においては、本発明の組成物を有効量含む顔の若返り及び顔用クリームのための調製物が提供される。

発明を実施するための最良の形態

0018

本発明によれば、特定のフィコトキシンを含む組成物は、手術を施すことなく、少なくとも副作用アレルギー免疫拒絶、あるいは血腫治療効果のでるまでの期間の分野において、ボツリヌスA毒素等の代用組成物を越える有利な点を有し、多くの化粧あるいは臨床用途に応用できるものである。本発明の組成物及び方法は、皮下筋肉、皮下汗腺、あるいは皮下の知覚神経等の皮下構造へのフィコトキシン送達に使用できる。本発明によれば、筋弛緩は、有効成分が皮膚を通して浸透する時間から5分未満で起こりうる。

0019

本願明細書及び添付の請求項において用いられる単数形の「a」、「an」、及び「the」は、本文中において明らかに別のものを指示していない限り、複数の指示対象物を含むことに留意すべきである。つまり、例えば、「薬理学的活性剤(a pharmacologically active agent)」の言及は2若しくはそれ以上の活性物質の混合物を含み、「エンハンサー(an enhancer)」の言及は2若しくはそれ以上のエンハンサーの混合物を含む、などということである。

0020

本発明の記載及び請求における以下の専門用語は、以下において設定される定義に従って使用されるものである。

0021

本願明細書において使用される「有効量」とは、神経筋プレート(neuromuscular plate)において、神経伝達物質アドレナリンによるシナプス前放出を少なくとも一部遮断することによって、神経伝達を妨げるのに十分な量、つまり、伝達を妨げ、筋肉を麻痺させ、更に筋肉の収縮を阻止し、又は拘縮した筋肉の弛緩を引き起こすのに十分な量のことである。

0022

そのような量は活性単位で与えられる。1活性単位は、20グラムのCF1アルビノ又はBALB−C系統マウスの脚における大腿二頭筋筋肉収縮を、1.5時間〜2.0時間遮断するために必要な本発明の組成物の量に相当するものである。毒素は、0.5ml容積において、前記マウス右脚の大腿二頭筋に筋肉注射で注入される。左脚コントロールとして使用される。

0023

各投与量において使用された毒素の量を測定するために、オンライン蛍光検出HPLCFLD)を用いて、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析が行われる。この方法によって、任意の混合物、抽出物、又は製剤処方中における各毒素の質量を測定することが可能である。

0024

本願明細書において使用される「治療する」及び「治療」は、症状の重篤度及び/又は頻度を軽減すること、症状及び/又は根本的な原因を除去すること、症状及び/又はそれらの基本的な原因の発生を阻止すること、及び損傷を改善又は修復することに言及するものである。従って、患者を「治療する」本発明の方法は、この用語が本願明細書において使用される場合、病気にかかりやすい個人における1若しくはそれ以上の症状又は根本的な原因を阻止することだけではなく、臨床的症状を示す個人における1若しくはそれ以上の症状又は根本的な原因を阻止することも包含する。

0025

活性」、「活性物質」、「薬剤」及び「薬理学的な活性物質」という用語は、所望の効果を誘発する化学物質又は化合物に言及するものとして本明細書においてほとんど同じ意味で使用され、更に、治療上有効、予防的に有効、或いは美容上有効である物質を含むものである。また、これらの化合物の誘導体代謝物、及び類似体、又は所望の効果を誘発することが具体的に述べられた化合物の種類もまた含まれる。

0026

「治療上有効」な量とは、非毒性であるが、所望の治療効果を提供するために十分である活性剤の量を意味するものである。

0027

「経皮的」薬剤送達又は「局所投与」とは、薬剤が皮膚組織を通過するように個体の皮膚表面へ薬剤投与することを意味する。「経皮」及び「局所」とは、「経粘膜的」薬剤送達、すなわち薬剤が粘膜組織を通過するように、個体の粘膜(例えば、下、口腔直腸など)の表面に薬剤を投与することを意味する。経皮送達あるいは局所投与は、例えば個体の血流へ送達し、それによって全身へ効果を及ぼすか、あるいは例えば筋肉または神経に送達し、それによって局所効果を及ぼしうるものである。他に提示されているか或いは示唆されていない限り、「局所的薬剤投与」及び「経皮的薬物投与」は同じ意味で使用されるものである。

0028

体表面」という用語は、皮膚あるいは粘膜組織を言及するために使用される。

0029

皮膚或いは粘膜組織の「所定領域」とは、活性物質が通過して送達される皮膚あるいは粘膜組織の領域を意味しており、無処置無傷の生体皮膚あるいは粘膜組織の領域を定義することが意図されている。この領域は、通常、約5cm2〜約200cm2の範囲であり、より一般的には約5cm2〜約100cm2であり、好ましくは約20cm2〜約60cm2の範囲である。しかしながら、薬剤が投与される皮膚あるいは粘膜組織の領域は、所望の治療、送達装置が使用されるか否か、投与量、処置領域のサイズ、及びその他の因子などの因子に依存して著しく異なることがあることは、薬剤送達の分野の当業者には理解されるであろう。

0030

本願明細書で使用される「透過促進(penetration enhancement)」あるいは「浸透促進(permeation enhancement)」は、同じ活性物質を単独で適用した場合(すなわち、身体表面を介した薬剤の「流入(flux)」)の透過に対する前記活性物質の皮膚または粘膜への浸透割合の増加に言及するものである。このような促進剤により促進された浸透は、例えば、当該技術分野で既知フランツ拡散装置等を用いて動物あるいはヒトの皮膚への薬剤の拡散速度を測定することで観測できる。

0031

「浸透促進剤の有効量」とは、所望の浸透速度増加を与えるに十分な促進剤または浸透促進処置の非毒性量あるいは含量を意味する。浸透促進剤は、浸透深度投与速度、及び送達される薬剤の量に影響する。

0032

本願明細書で使用される「担体(carriers)」あるいは「賦形剤(vehicles)」は、経皮的或いは局所的薬剤投与に適した担体物質に言及する。本願明細書において有用な担体及び賦形剤は、使用量では無毒性であって、更に有害な方法で当該組成物のその他の成分と相互作用をしない当該技術分野で周知な任意の物質を含む。

0033

本発明の組成物は、1種以上のフィコトキシンの有効量を含む。より好ましくは、本発明の組成物は、以下に示す化学式Iで表される化合物1種以上を有効量及び薬理学的に許容可能な担体とを含む。

0034

0035

ここで、R1及びR5はそれぞれ−H及び−OHから成る群から選択され、R2及びR3はそれぞれ、−H、−SO3から成る群から選択され、R4は、−H、−OH、−COONH2、−COONHSO3−、及び−COOCH3から成る群から選択されるものである。

0036

本発明で好ましい三環式3,4−プロピノペルヒドロプリンは、下記の表に示す化学式Iのサキシトキシン及びゴニオトキシン(以下、「GTX」と示す)である。

0037

0038

本発明の一態様においては、本発明の薬学的組成物は、フィコトキシンを少なくとも1つ含む。より好ましい実施形態においては、本発明の組成物は、GTX1、GTX2、GTX3、GTX4、及びGTX5から選択されるGTX化合物を少なくとも1つ含む。本発明の別の態様においては、該薬学的組成物は2若しくはそれ以上のフィコトキシンの混合物を含む。例えば、2若しくはそれ以上のGTX化合物の混合物が考えられる。あるいは、本発明の薬学的組成物は、サキシトキシン(STX)、ネオサキシトキシン、及びデカルモイルサキシトキシンから成る群から選択される化合物を少なくとも1つ、あるいはGTX1〜5、ボツリヌスA毒素、及びテトロドキシンを単独或いはそれらの1若しくはそれ以上を組合わせたものが含まれる。上記化学式Iに関して説明した条件に従って、三環式3,4−プロピペルヒドロキシプリンのその他の混合物及び組み合わせは、本発明の範囲内であることは、当業者には理解されるべきことである。特に好ましい組成物は、GTX2とGTX3の混合物であって、選択的に、GTX1及びGTX5の一方あるいは両方を含有する。GTX2とGTX3の混合物において、GTX2/GTX3の重量比は、約2:1が好ましい。

0039

本発明の一実施形態において、化学式Iの化合物の1若しくはそれ以上は、ボツリヌスA毒素の有効量と併用される。この実施形態において、本発明の薬学的組成物は、ボツリヌスA毒素の有効量と、化学式Iの三環式3,4−プロピノペルヒドロプリンの少なくとも1つの有効量とを含む。この組み合わせは、本発明の組成物あるいはボツリヌスA毒素が使用される、あらゆる美容あるいは臨床用途で使用され得るものである。

0040

本発明は、修飾されたあるいは組み換え型の毒素、及び組み換えによって作られた毒素の誘導体または断片はもちろん、細菌培養、毒素抽出、濃縮、保存、凍結乾燥、及び/または再構成により入手あるいは処理される毒素の使用も包含する。

0041

一般に、本発明の薬学的組成物は、皮膚に適用するための調製物の形態で局所的に適用される。このような調製物を形成には、本発明のフィコトキシンの有効量が薬学的に許容しうる担体に添加される。ボツリヌスA毒素に比べて、化学式Iの化合物を使用する調製物は、一般に室温ではボツリヌスA毒素よりも安定であり、冷蔵を通常必要とせず、一般に滅菌可能で、ペプチド系ではないので実質的に非アレルギー性であると考えられ、通常ほぼ即効性を示し、多くの場合、著しい有害な副作用なく繰り返し適用され得るものである。

0042

理論にとらわれることなく、これらの化合物が局所適用される場合、あらゆる神経及び興奮性細胞に存在する単一の生物学的分子受容体、すなわち電位依存性ナトリウムチャネルに可逆的に結合することで、これらの化合物は神経インパルス伝播あるいは神経伝達を阻害して鎮痙作用を生じるようにみえる。このチャネルに結合することで、ナトリウム神経細胞への移行はなく、脱分極は起こらないため、インパルスの伝播が停止する。この作用のメカニズムは、神経筋プレートの神経伝達物質アセチルコリンのシナプス前部からの放出を阻害するため、神経筋伝達を阻害し、筋肉を麻痺させ収縮を阻むか、あるいは病理学的問題により収縮した筋肉の弛緩を生じさせる。このメカニズムは特定の顔の筋肉、即ちしわの形成に関連し、しわの原因となる筋肉を選択的に干渉するのに使用でき、所望の顔の若返りを提供するため、美容目的に特に効率的である。

0043

本発明の薬学的組成物は、麻痺あるいは収縮しないようにする筋肉の近傍に局所的に適用される。経皮適用は、1〜1000活性単位を筋肉に与えるに十分な量である。この効果は、一般に有効組成物が皮膚を通じて浸透してから最大30秒から5分以内に起こり、即時に現れる。最大効果は一般に有効組成物が皮膚を通じた浸透の15分以内に達成される。効果の持続性は投与した体積及び具体的なの組成物はもちろん、投与量、問題となっている筋肉により異なる。このことは、あらゆる臨床応用及び病態においてよくある傾向である。

0044

本発明の組成物及び方法は、例えば痙攣筋に関わる神経筋障害機能亢進性汗腺等の神経性障害に対して使用され得るものであり、炎症あるいは炎症による痛みを軽減し、眼瞼痙攣、斜視、限局性筋失調症、括約筋弛緩(噴門痙攣及び肛門亀裂)、多汗症、例えば膀胱弛緩による泌尿器障害、筋肉けいれん関連の疼痛管理、筋肉痙攣、創傷治療、顔のしわ除去、手根管症候群、繊維筋痛症、関節初赤、術後疼痛管理、関節炎坐骨神経症腱鞘炎、首痛あるいは首の損傷、背痛半側顔面痙攣、過機能性喉頭若年性脳性麻痺、痙攣、偏頭痛等の頭痛書痙、筋筋膜痛、振戦チック歯ぎしり顎関節症頸部ジストニア、口下顎ジストニア、歯麻酔、歯痛治療、毛髪成長消化器疾患、過機能性顔面のしわ(hyperactive facial lines)、美容障害、肩痛、回旋筋腱板損傷、末梢神経機能不全、偏頭痛あるいは緊張性頭痛、脳卒中、パーキンソン病等の運動制御の問題、Restalyn(登録商標)注射、アレルギー注射、及び静脈注射設置を含む注射の痛みの取り扱いを治療するために使用され得るものである。

0045

本発明は、特定の薬剤送達システム、装置構成、促進剤あるいは担体に限定されず、これらは種々異なりうる。当然のことながら、本願明細書で使用される専門用語は、具体的な実施形態を記述する目的のみに用いられているものであり、限定することを意図するものではない。

0046

第一態様において、本発明は皮膚に適用するための組成物に関する。本発明の組成物は、体表面への使用に適するどのような形態でもよく、例えば、クリーム、ローション溶液ジェル軟膏ペーストなどを含み、リポソームミセル、及び/または微粒子を含有するように調製できる。本組成物は、直接身体表面に使用してもよく、薬剤送達装置関与してもよい。従って、剤形あるいは薬剤容器(reservoir)は、水溶液すなわち水を含んでもよいし、非水溶液で薬剤投与中に身体表面から蒸発する水分が製剤あるいは経皮システム中に維持されるように密封性被覆層を組合わせて使用されても良い。しかしながら、場合によっては、例えば、密封性のジェルを使用する場合、非水溶性製剤は、密封性被覆層を使用しても使用しなくても使用できる。

0047

好適な剤形として、軟膏、クリーム、ジェル、ローション、ペースト等があげられる。医薬製剤の技術分野で既知のように、軟膏剤は、通常ワセリンまたはその他の石油誘導体を基剤とする半固体状の調製物である。当業者には明らかなように、使用される具体的な軟膏の基剤は、最適な薬剤送達を提供するものであり、例えば軟化性等、その他所望の性質も同様に提供するものが好ましい。その他の担体あるいは賦形剤と同様に、軟膏基剤は不活性、安定、非刺激性非感作性でなければならない。Remington、The Science and Practice of Phrmacy、第19版(Easton,Pa:Mack Publishing Co.,1995)1399〜1404頁で記載されているように、軟膏基剤は、油脂性基剤乳剤性基剤、縣濁性基剤、及び水溶性基剤の4種類に分類できる。油脂性軟膏基剤としては、例えば、植物油動物性油、石油系半固体炭化水素類等が挙げられる。縣濁性基剤は、吸収軟膏基剤としても知られており、少量の水を含むものであるか、或いは水を全く含まず、例えば、ヒドロキシステアリンスルフェート無水ラノリン親水性ワセリンが上げられる。乳剤性軟膏基剤は、油中水(W/O)型エマルジョンあるいは水中油(O/W)型エマルジョンがあり、例えば、セチルアルコールモノステアリン酸グリセリン、ラノリン、及びステアリン酸が挙げられる。好ましい水溶性軟膏基剤は、分子量の異なるポリエチレングリコール類から調製されるが、より詳細については再度、Remington,The Science and Practice of Phrmacyを参照されたい。

0048

クリーム剤は当該技術分野でもよく知られているが、粘性液体あるいは水中油型あるいは油中水型の半固体のエマルジョンである。クリーム基剤は、水洗可能であり、油相、乳剤、及び水相を含む。油相は「中間」相とも呼ばれるが、一般に石油及びセチルあるいはステアリルアルコール等の脂肪族アルコールとを含む。水相は通常、必ずしもそうではないが、油相よりも体積が多く、一般に湿潤剤を含有する。クリーム製剤中の乳化剤は一般に、非イオン性アニオン性カチオン性、あるいは両性界面活性剤である。

0049

製剤処方に従事する者には明らかなように、ゲル剤半個体状縣濁型の系である。単相ゲルは、ほぼ均一に担体の液体に分散されている有機高分子を含む。単体の液体は、通常水溶性であるが、好ましくはアルコールを含み、適宜油も含む。好ましい「有機高分子」、すなわちゲル化剤は、商標Calbopol.RTM.で商業的に入手可能なカルボキシポリアルキレン等の「カルボマー」系ポリマー等の架橋型アクリル酸ポリマーである。さらにまた好ましいものとして、ポリエチレンオキシドポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、及びポリビニルアルコール等の親水性ポリマーヒドロキシプロピルセルロースヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、及びメチルセルロース等のセルロース系ポリマートラガカント及びキサンタンガム等のガム類アルギン酸ナトリウム;及びゼラチンである。均一なゲルを調製するためには、アルコールあるいはグリセリン等の分散剤を加えたり、あるいは研和機械的混合あるいは攪拌、あるいはこれらを併用してゲル化剤を分散させてもよい。

0050

当該技術分野で公知のローション剤は、皮膚表面を摩擦することなく塗布するための調製物であり、通常、有効薬剤を含有する固体粒子が水あるいはアルコール基剤中に存在する液体あるいは半液体状の調製物である。ローション剤は通常固体縣濁液であるが、好ましくは本発明の目的には、水中油型の液体油状エマルジョンを含む。体表面の大きな部分を治療するためには、より液体組成のものを適用することが簡便であるので、ローション剤が本発明の好ましい製剤形態である。一般に、ローション中の不溶分は細かく分散させる必要がある。一般にローション剤は、有効薬剤が皮膚に触れ局在・保持されるのに有用な化合物はもちろん、分散性向上のために、例えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の縣濁剤を含有する。

0051

ペースト剤は、有効薬剤を適切な基剤中に分散した半固体状剤形である。基剤の性質に応じて、ペースト剤は脂肪性ペーストあるいは単相水溶性ジェルから調製されるものに分けられる。脂肪性ペースト剤中の基剤は、一般にワセリン、親水性ワセリン等である。単相水溶性ジェルから調製されるペースト剤は一般に、カルボキシメチルセルロース等を基剤として配合されている。

0052

製剤は、リポソーム、ミセル、及び微粒子と共に調製してもよい。リポソームは微小な小胞であり、脂質の二重層を有する脂質壁を有し、本発明で薬剤送達システムとしても使用できる。本発明において使用されるリポソームとして、カチオン性(正電荷帯電)、アニオン性(負電荷に帯電)及び中性調製物が挙げられる。カチオン性リポソームは容易に入手できる。例えば、N[1−(2,3−ジオレイロキシプロピル]−N,N,N−トリエチルアンモニウムDOTMA)リポソームは、商品リポフェクチン(登録商標)(GEBCOBRL,米国ニューヨーク州Green Island)として入手可能である。同様に、アニオン性及び中性リポソームも同様に容易に入手でき、例えばアバンティ・ポーラー・リピッズ社(米国アラバマ州Birmingham)から入手可能であり、また容易に入手できる材料を用いて簡単に調製できる。このような材料として特に、フォスファチジルコリンコレステロールフォスファチジルエタノールアミン、ジオレイルホスファチジルコリン(DOPC)、ジオレイルホスファチジルグリセロール(DOPG)、ジオレイルフォスファチジルエタノールアミン(DOPE)が挙げられる。これらの材料は、DOTMAと適切な割合で混合することもできる。これの材料を用いてリポソームを調製する方法は当該技術分野で既知である。

0053

当該技術分野において、ミセルは、コアを形成して疎水性炭化水素鎖が球の中心に向き、極性頭部が外側の球状の殻を形成するように配列する界面活性分子を有すると知られる。ミセルは、ミセルが自然に形成されるに十分な濃度の界面活性剤を含有する水溶液中で形成される。ミセル形成に有用な界面活性剤として、これらには限定されないが、ラウリン酸カリウムオクタンスルホン酸ナトリウムデカンスルホン酸ナトリウム、ドデカンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムドキュセイトナトリウムデシルトリメチルアンモニウムブロミドドデシルトリメチルアンモニウムブロミドテトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラデシルトリメチルアンモニウムクロリドドデシルアンモニウムクロリドポリオキシドデシルエーテル、ポリオキシ12ドデシルエーテル、ノノキシノール10、及びノノキシノール30が挙げられる。ミセル製剤は、局所あるいは経皮送達システムのリザーバあるいは体表面に適用する製剤中に配合することで、本発明と併用できる。

0054

同様に、微粒子剤は本発明の製剤及び薬剤送達システム中に配合できる。リポソーム剤ミセル剤のように、微粒子剤は薬剤または薬剤を含有する製剤を本質的に被包するものである。これらは脂質から形成される必要はないが、一般に例えばリン脂質のような荷電脂質が好ましい。脂質微粒子の調製は当該技術分野で既知であり、関連の教科書及び文献に記載されている。

0055

当業者に既知の各種添加剤を、本発明の組成物に含有させてもよい。例えば、アルコール等の溶媒を有効薬剤の溶解促進に使用してもよい。その他の選択的に使用できる添加剤として、乳白剤酸化防止剤香料着色剤、ゲル化剤、増粘剤、安定剤等が挙げられる。保存時の損傷の防止、すなわちイースト菌カビ等の微生物の増殖を阻止するための抗菌剤等のその他の添加剤も添加できる。好適な抗菌剤は、通常p−ヒドロキシ安息香酸メチルおよぶプロピルエステル(すなわち、メチル及びプロピルパラベン)、安息香酸ナトリウムソルビン酸イミド尿素、及びこれらを組み合わせたものから成る群より選ばれる。

0056

製剤中の有効薬剤の濃度は大きく異なり、治療条件、所望の効果、所定の目的に達するまでの有効薬剤の性能及び速度、及び患者や医師の特定知識範囲のその他の因子等、様々な因子に依存する。好ましい製剤は、通常、治療部位に1〜5000単位オーダーの用量の有効薬剤を送達するに十分な量の有効薬剤を含有する。より好ましくは、送達用量は20〜1000単位である。さらにより好ましくは、送達用量は32単位を超えるが5000単位以下、あるいは32単位を超過するが1000単位以下であり、最も好ましくは、送達用量は40単位を超過するが1000単位以下であり、さらにまた好ましくは、送達用量は約50〜400単位あるいは75〜200単位である。

0057

別の態様においては、本発明は患者の体表面を老化する薬剤の速度及び/または患者の体表面を浸透する物質の量を増加させる方法、組成物、及び薬剤送達システムに関する。本方法は、患者の体表面の所定領域に薬剤を浸透促進手段及び/または浸透促進治療を併用して投与することを含む。

0058

好適な浸透促進手段の種類として、体表面を損傷することなく体表面への薬剤の流入を促進するのに有効な量の水酸化物放出剤等の化学的浸透促進剤、あるいは超音波治療との併用がある。その他の好適な化学的浸透促進剤は、例えば、W.R.Pfister及びD.S.T.Hsiehの「Permeation Enhancers Compatible with Transdermal Drug Delivery Systems,Part I:Selection and Formulation Considerations」 Pharm.Technol.、1990年9月発行、及びW.R.Pfister及びD.S.T.Hsiehの「Permeation Enhancers Compatible with Transdermal Drug Delivery Systems,Part II:System Design Considerations」 Pharm.Technol.、1990年10月発行に記載されており、好適な化学的浸透促進手段の記載につき、これら文献の開示内容をここで本願明細書に参照により組み込む。本発明で使用する好適な化学的浸透促進剤として、これらには限定されないが、アルコール類、尿素等のアミン類及びアミド類アミノ酸アミノ酸エステル、Azone(登録商標) 、ピロリドン類テルペン類脂肪酸類脂肪酸エステル類巨大環状化合物テンシデ類(tensides)、スルホキシド類リポソーム類トランスフェローム類(transferomes)、レシチンベシクルエソソーム、アニオン性、カチオン性、及び非イオン性界面活性剤ポリオール類、及び精油類等が挙げられる。

0059

皮膚浸透性を高めるのに使用できる具体的な化合物として、ジメチルスルホキシドDMSO)やデシルメチルスルホキシド(C10MSO)等のスルホキシド類;ジエチレングリコールモノエチルエーテル(Transcutol(商標)として入手可能)やジエチレンモノエチルエーテル等のエーテル類ラウリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、セチルトリメチルアンモニウムブロミド塩化ベンザルコニウム、Poloxamer(商標)(231、182、184)、Tween(商標)(20、40、60、80)及びレシチン(米国特許第4,783,450号明細書)等の界面活性剤;1−置換アザシクロヘプタン−2−オン類、特に1−n−ドデシルシクルアザシクロヘプタン−2−オン(商標AzoneとしてNelson Research&Development Co.,米国カリフォルニア州Irvineより入手可能;米国特許第3,989,816号、同第4,316,893号、同第4,405,616号、及び第4,557,934号明細書を参照。);エタノールプロパノールオクタノールベンジルアルコール等のアルコール類;ラウリン酸オレイン酸吉草酸等の脂肪酸ミリスチン酸イソプロピルパルミチン酸イソプロピルプロピオン酸メチルセスキオレイン酸ソルビタン、及びオレイン酸エチル等の脂肪酸エステルプロピレングリコールエチレングリコールグリセロールブタンジオールポリエチレングリコール、及びモノラウリン酸ポリエチレングリコール(PEGML;例えば米国特許第4,568,343号明細書を参照。)等のポリオール類及びそのエステル類;尿素、ジメチルアセトアミドDMA)、ジメチルホルムアミドDMF)、2−ピロリドン、1−メチル−2−ピロリドン、エタノールアミンジエタノールアミン、及びトリエタノールアミン等のアミド類及びその他の窒素化合物アルカノン類;有機酸類、特にサリチル酸及びサリチル酸塩クエン酸、及びコハク酸等が使用できる。Smithらの「Percutaneous Penetration Enhancers, edsCRCPress,1995)」には、優れた当該分野の概説及び多数の化学的及び物理的促進手段のさらなる背景的情報が記載されている。

0060

本発明のGTX化合物は、通常、比較的分子量が小さな分子であり、水溶性で化合物に結合して正の電荷を有しており、すなわちこれはカチオンである。理想的には、経皮浸透は脂溶性の中性電荷の小さな分子を用いて行う。このため本発明の場合、ある状況においては、GTX化合物の経皮送達を向上させるのに、アニオン性の化学的浸透促進剤及び/またはアニオン性界面活性剤を使用するのが望ましい。さらにまた、脂溶性は経皮輸送を向上することができるため、GTX化合物をその親水性親油性比(HLB)を変化させ、より脂溶性にするために、化学的にGTX化合物を編成させるのが望ましいこともありうる。このような変性の例として、例えば長鎖脂肪族分子を適切な従来法によりGTX分子につけるなどして、親油性の「尾」をGTX分子につける。

0061

本発明で使用されるフィコトキシンは非タンパク質であり、289〜450ダルトンの低分子量化合物である。これによって、同様の目的に使用される従来技術の化合物に勝る利点がいくつかある。まず第一に、フィコトキシンは非タンパク質なので、フィコトキシンに対するアレルギー反応の可能性はかなり低い。第二に、フィコトキシンのサイズが小さいことは、経皮送達の優れた候補となる。さらにまた、本発明のフィコトキシンは、ボツリヌスA毒素に比べてかなり強力であるため、より長い持続効果を少量で達成する。さらに、本発明のフィコトキシンは、ボツリヌスA毒素よりも短時間で効果が発揮される。さらにまた、フィコトキシンはサイズが小さいため、比較的迅速に体外に出るので、副作用あるいは体に毒素が蓄積されるリスクを軽減する。

0062

従って、有効薬剤を経皮的に送達する本発明の方法は、変化し得るものであるが、三環式3,4−プロピノペルヒドロプリンを含有する組成物を皮膚または粘膜組織の所定の領域に、薬剤の有効血中濃度あるいは浸透レベルに達するのに十分な時間適用することが必ず含まれる。本方法は、軟膏剤、ゲル剤、クリーム剤等として前記組成物を直接適用することを含み、あるいは例えば米国特許第4,915,950号、同第4,906、463号、同第5,091,186号、あるいは5,246,705号明細書、経皮特異的薬剤送達装置を記載する目的の参照により本明細書に組み込まれる開示物、或いは以下に記載した開示物等のように、当該技術分野で教示される薬剤送達装置の使用を含む。

0063

経皮輸送システム
三環式3,4−プロピノペルヒドロプリンを経皮的に投与する別の好ましい方法として、例えば、有効薬剤が皮膚に貼付されるラミネート構造に含有されている局所または経皮性の「パッチ」等の薬剤送達システムを含む。このような構造においては、有効薬剤は上部支持層下層、「リザーバ(reservoir)」中に含有されている。このラミネート構造は、単一のリザーバを含んでもよいし、複数のリザーバを含んでいてもよい。

0064

一実施形態において、リザーバは、薬剤送達中にシステムを皮膚に貼付するのに役立つ薬学的に許容される接着性材料ポリマーマトリックスを有し、通常、この接着性材料は、長期間皮膚に接触するのに好適な感圧接着剤(PSA)であり、有効薬剤、水酸化物放出剤、及び各種担体、賦形剤、あるいは存在するその他の添加剤と物理的及び化学的に適合すべきである。好適な接着材料として、これらには限定されないが、以下のものがあげられる:すなわち、ポリエチレンポリシロキサンポリイソブチレンポリアクリレートポリアクリルアミドポリウレタン可塑化エチレン−酢酸ビニル共重合体;及び、ポリイソブテンポリブタジエンポリスチレンイソプレン共重合体、ポリスチレン−ブタジエン共重合体、及びネオプレンポリクロロプレン)等の粘着性ゴムが挙げられる。好ましい接着剤は、ポリイソブチレンである。

0065

支持層は、経皮システムの主な構造要素として機能し、装置に柔軟性、好ましくは密封性を付与する。支持層として使用される材料は、不活性で、薬剤、水酸化物放出剤あるいは装置に含有される製剤の成分を吸収できない材料であるべきである。この支持層は、好ましくは、パッチ剤上層からの浸透による薬剤及び/または賦形剤の損失を防ぐための保護カバーとして役立つ屈曲性弾性材料であり、好ましくは、装置にある程度の密封性を与えて、パッチ剤使用中パッチ剤で覆われた体表面を水和させるものである。支持層に使用される材料は、装置が皮膚の曲線に沿うようなもので、皮膚と装置の屈曲性あるいは弾力性の違いにより、皮膚から外れるる可能性がほとんどあるいは全くなく、通常機械的伸展をうける関節あるいはその他の屈曲点等の皮膚領域で快適に装着できるべきである。支持層として使用されるこの材料は、上記のように密封性のものが好まれるが、密封性または浸透性であり、一般に合成ポリマー(例えば、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、塩化ポリビニリデン、及びポリエーテルアミド)由来のもの、あるいは天然ポリマー(例えば、セルロース系材料)、あるいはマクロ多孔性の織布あるいは不織材料である。

0066

保存中及び使用前には、ラミネート構造は剥離性シート(release liner)を有している。使用直前に、このシートを装置から剥がして、システムを皮膚に貼付できる。この剥離シートは、薬剤/賦形剤が浸透しない材料で作られていなければならず、使用前の装置を保護するためだけ使い捨ての構成要素である。通常、剥離シートは、薬理学的に有効な薬剤及び水酸化物放出剤に対し非浸透で、使用前に経皮パッチ剤から容易に剥がれる材料から形成されている。

0067

別の実施形態においては、薬剤含有リザーバ及び皮膚接触接着剤が、別々の異なる層として、前記リザーバの下に接着層を有するように存在する。この場合、リザーバは上記のポリマー材料でよい。またあるいは、前記リザーバは、密閉された仕切りのあるいはパウチに入れられた液状あるいは半固体状の製剤、あるいはヒドロゲルリザーバ、あるいはその他の形態のものであってもよい。本発明では、ヒドロゲルリザーバが特に好まれる。当業者には当然のことながら、ヒドロゲルは水を吸収する高分子ネットワークであるので、膨潤しても水に溶解しない。つまり、ヒドロゲルは水吸収を与える親水性官能基を有するが、ヒドロゲルは水への不溶性を高める架橋ポリマーを含んでいる。従って、一般に、ヒドロゲルは、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリオキシエチレン、ポリビニルピロリドン、ポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート)(ポリ(HEMA))、あるいはこれらの共重合体または混合物等の架橋親水性ポリマーを含んでいる。特に好ましい親水性ポリマーは、HEMAとポリビニルピロリドンの共重合体である。

0068

これらの薬剤送達システムのいずれにおいても、例えば、中間布地層及び速度調整膜等の追加的な層が存在していてもよい。布地層は、装置の製造を容易にし、速度調整膜は成分が装置外に浸透する速度を調整するのに使用できる。ここで、該成分とは、薬剤、水酸化物放出剤、追加的促進手段、あるいは薬剤送達システムに含有されるその他成分等であってもよい。

0069

速度調整膜が存在する場合、速度調整膜は、1つ以上の薬剤リザーバの皮膚側でシステム中に含まれる。このような膜を形成するのに使用される材料は、製剤中に含有される1若しくはそれ以上の成分の流出を制限するように選択される。速度調整膜の形成に有用な代表的材料として、ポリエチレン及びポリプロピレン等のポリオレフィン類ポリアミド類ポリエステル類、エチレン−エタクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルメチルアセテート共重合体、エチレン−ビニルエルアセテート共重合体、エチレン−ビニルプロピルアセテート共重合体、ポリイソプレンポリアクリロニトリルエチレン−プロピレン共重合体等が挙げられる。

0070

一般に、経皮装置の下側の表面、すなわち皮膚接触領域、は約5cm2〜200cm2、好ましくは5cm2〜100cm2、より好ましくは20cm2〜60cm2の範囲の面積を有する。当然ながらこの面積は、送達する薬剤の量及び体表面への薬剤の流れによって異なる。薬剤量が多いと大きな面積のパッチ剤が必要であり、少量の薬剤及び/または比較的高い浸透速度を示す薬剤については小さなパッチ剤が使用できる。

0071

このような薬剤送達システムは、当該技術分野で既知の従来のコーティング及びラミネート技術を用いて製造できる。例えば、接着性マトリックスシステムは、液体混合物接着剤、薬剤及び賦形剤を支持層に流延し、剥離シートを積層して形成できる。同様に、該接着混合物を剥離シートに流延し、その剥離シートを積層して形成してもよい。あるいは、薬剤リザーバは、薬剤あるいは賦形剤なしに調製でき、その後、薬剤/賦形剤混合物に「浸漬」して添加してもよい。一般に、本発明の経皮システムは、溶媒蒸発、フィルムキャスティング溶融押出薄膜積層型抜き等により製造できる。水酸化物放出剤は、一般に、装置の作成後よりむしろ、パッチ製造時に装置に組み込まれる。従って、例えば三環式3,4−プロピノペルヒドロプリンの塩酸塩等の三環式3,4−プロピノペルヒドロプリンの酸付加塩に対しては、水酸化物放出剤等の塩基促進剤が経皮システムの製造期間中に薬剤を中和し、前記薬剤が非イオン化した中性型で存在し、好ましくは浸透促進剤として役立つように過剰の塩基性化合物と共に存在する、最終的な薬剤送達装置となる。

0072

好ましい送達システムでは、当該送達システムの支持材としても役立つ接着被覆層が、当該パッチ剤を身体表面により確実に固定するのに用いられる。この被覆層は、被服層上の接着剤が体表面に接触するように、薬剤リザーバよりも大きなサイズになっている。接着剤/薬剤リザーバ層が水和後数時間でその接着性を失うこともあるので、この被覆層は有用である。このような接着被覆層を組み込むことにより、送達システムは所要時間貼付部位に維持される。

0073

経皮的薬剤送達システムのその他の種類及び構成は、経皮送達システムに携わる当業者には当然のことながら、水酸化物放出剤を浸透促進剤として使用するなど、使用本発明の方法と組み合わせて使用することもできる。例えば、Ghosh,Transdermal and Topical Drug Delivery System (Interpharm Press,1997)、特に第2章と第8章を参照のこと。さらに2若しくはそれ以上の経皮送達システムが組み合わされる。

0074

本発明に従って使用できるその他の経皮パッチ剤として、有効薬剤を無傷の皮膚に能動的に輸送するための低レベル電気エネルギーを輸送する経皮送達システム装置の使用がある。この場合、薬剤リザーバは、上記の経皮パッチ剤とかなり同様にして患者に貼付する。この装置は低レベルの電気エネルギーを供給するための電極電源をさらに備える。この装置は、上記の経皮パッチ送達システムの各種選択的特徴と組み合わせて使用することもできる。

0075

経皮送達への電気エネルギーの利用は、電気エネルギーの送達を作動させるボタンあるいはその他の作動装置を患者に与えることで、当該装置がオンデマンドの物質投与をするために使用できるというさらなる利点を有する。さらにまた当該装置は、いくつかの機能を実行できる制御装置を備えてもよい。例えば、この制御装置は、患者によるオンデマンドの投与制御に使用でき、量及び時間の制限に使用できる。あるいは当該制御装置は、全投与機能が制御でき、オンデマンド機能を備える必要がない。さらにまた別の例では、当該制御装置は、あるレベル最低投与量を設定できるが、所望の場合オンデマンドで投与量を患者が増加できるオンデマンド機能を併せ持っていてもよい。この場合もやはり、制御装置は、患者が所定の時間に最大の安全投与量を超えないようにプログラムできる。このような経皮送達システムの好適な例として、Alza社のE−TRANS(登録商標)経皮技術が挙げられる。

0076

本発明で使用できる別の経皮的薬剤送達システムは、結晶リザーバパッチ剤(例えば、Avena Drug Delivery System社から入手可能)があり、パッチ剤から薬物が持続的に供給されるように、薬物は少なくとも一部が時間と共に溶解できる結晶の形態で存在している。この結晶リザーバシステムは、接着性ポリマーを薬物が結晶形成するまで薬物で過飽和させているので、少量の経皮パッチ剤で済む。固体結晶溶質共存によって薬物濃度がより高いことで、パッチ剤内の薬物はより一定に供給されることになる。薬物の平衡は、結晶の溶質への溶解を推し進めながら、薬物をさらに均一に吸収させると同時に、接触部位での薬物の最大効果を維持しながら移動する。

0077

本発明の別の実施形態においては、イオン導入法超音波導入法、ソノマクロポレーション法、熱変調法、磁気変調法、及び機械的変調法から選ばれる、物理的な経皮浸透促進法が、単独あるいは別の物理的あるいは化学的浸透促進手段と併用して用いることができる。これらの方法のほとんどの例は、例えばD.S.T.Hsieh編集の「Drug Permeation Enhancement,Theory and Applications」Mercel Dekker、米国ニューヨーク州New York(1994)に記載されている。

0078

イオン導入法では、電流を毒素を含む組成物を含有するパッチ剤または皮膚領域に流すことで、該毒素を皮下部位に送達できる。ある実施形態においては、電極は経皮パッチ剤の外表面あるいは皮膚上に配置でき、接地電極はどこにでも配置できる。毒素を皮膚に浸透させるために、電流が印加される。通常、1mA/cm2、好ましくは0.3〜0.7mA/cm2の電流量が使用される。様々なGTXが+1価の電荷を有するので、例えば+2価の電荷を有するその他の分子と比較して皮膚への浸透が促進されるが、イオン導入法の適用によっても皮膚への浸透がを促進される。

0079

特に好ましい浸透促進手段は、超音波導入及びソノマクロポレーションである。これらの方法は、薬物の口腔投与中に直面する消化管障害(gastrointestinal degradation)及び肝初回通過代謝の回避、非侵襲性であるため患者の服薬への追従を容易にし、皮膚を損傷しうる化学的浸透促進手段の使用をなくし、イオンまたは非イオン形態で有効成分を送達するのに使用でき、水溶性、非水溶性担体の両者とうまく機能し、深部皮下組織に有効成分を送達できる等いくつかの利点があると共に、これらの方法は皮下吸収パッチ剤及びまたは浸透促進手段などのその他の皮下送達システムと併用できる。超音波導入は、例えば、E.J.NovakのArch.Phys.Med.Rehabil.,May,231(1964)及び H.A.E.Benson、J.C.McElnay、及びR.HarlandのInt.J.Pharm.,44,65(1988)で局所麻酔約の送達に使用されている。超音波導入の好適な条件は、Y.Sun及びJ.C.Liuの「Transdermal Drug Delivery by Phonophoresis: Basics,Mechanisms,and Techniques of Application」の第15章、及びD.S.T.Hsieh編集の「Drug Permeation Enhancement Theory and Application」Marcel Deckker、米国ニューヨーク州New York(1994)に記載されており、これらの開示内容を好適な超音波導入条件を記述する目的で、この参照により本願明細書に組み込まれる。

0080

超音波導入を適用する場合、該組成物は、トランスデューサーの表面からの音響エネルギーを患者に伝達するのに好適なカップリング剤を含有すべきである。水の音響インピーダンス軟組織のそれと少ししか異ならないため、水が好ましいカップリング剤である。あるいは、水溶性のチキソトロピー性ゲル、グリセロール、ミネラルオイル等の市販のカップリング剤も使用できる。

0081

超音波導入を行うには、約10kHz〜約20MHzの周波数を使用する。より好ましくは、約1MHz〜約16MHzの周波数を使用する。超音波は、持続的なパルス超音波でよく、処理の持続時間は、患者及び必要な薬剤送達の所望レベルにより、当業者により決定できる。通常、約2W/m2未満の強度が超音波導入に適用される。

0082

あるいは、ソノマクロポレーションが利用できる。ソノマクロポレーションを利用する場合、通常、2W/m2を超えるが約40W/m2未満の音響強度が、約10〜100kHz、より好ましくは20〜80kHZの周波数で使用される。ソノマクロポレーションは、約400〜600kDaの分子量を有する比較的大きな分子の浸透を促進するのに最も有用である。

0083

前述の部分で検討した本発明の製剤と同様に、三環式3,4−プロピノペルヒドロプリンをラミネート化したシステムの薬剤リザーバに含有される組成物は、数多くの成分を含んでいてもよい。場合によっては、該薬剤及び水酸化物放出剤は、「そのまま(neat)」の状態、すなわち追加的な液体なしに送達できる。しかしながら多くの場合、該薬剤は、薬学的に許容できる適切な賦形剤、通常溶媒あるいはゲル中に、溶解、分散、あるいは縣濁される。該組成物中に存在しうるその他成分として、保存料、安定剤、界面活性剤等が挙げられる。

0084

有用性及び投与
本発明の製剤及び送達システムは、三環式3,4−プロピノペルヒドロプリンの投与に反応するいかなる症状、疾患、障害を治療するための三環式3,4−プロピノペルヒドロプリン等のフィコトキシンの経皮投与にも有用である。通常、本発明の製剤及び送達システムは、三環式3,4−プロピノペルヒドロプリンを麻酔剤(すなわち痛みの緩和)あるいは筋肉の収縮を低減させるために投与される。最も一般的には、該組成物は局所麻酔剤あるいは筋肉弛緩剤として使用される。

0085

定期的投与量は、当然患者ごとに異なり、症状の重篤度、患者の年齢、体重及び全般的症状、及び処方する医師の判断による。経皮送達システムに特異なその他の因子として、薬剤送達システム中に担体や接着層が使用される場合、これらの溶解性や浸透性、装置が皮膚またはその他の身体表面に貼付される期間等が挙げられる。しかし一般には、本発明の製剤及び送達システムを使用した定期的投与は、1投与あたり1〜1000単位の三環式3,4−プロピノペルヒドロプリンを治療領域に送達するに十分な量である。主に、初回投与量、治療の所望の持続期間、治療する症状あるいは障害、使用する有効薬剤の種類等にの因子により、投与はどのような間隔をおいてでも繰り返すことができる。当業者ならば、特定の条件、障害、あるいは治療に対する適切な定期的投薬量をこれらの因子及びその他の関連因子を考慮して決定できるであろう。

0086

従って本発明は、三環式3,4−プロピノペルヒドロプリンをヒトあるいは動物の体表面に投与する、大変効果的な新規手段を提供する。ボツリヌスA毒素の使用に対する本発明の利点は、高い効力、従っては本発明の組成物をボツリヌスA毒素に比べ少量の投与ですむこと、本発明により達成される比較的即時の効果の発生、本発明の組成物がより保存安定性がよく、このためボツリヌスA毒素よりも局所投与用製剤に適している事実に認識される。さらにまた、本発明の組成物は、例えば顔の若返り等に使用した場合、ボツリヌスA毒素に比べ、より自然な見た目にすると考えられている。従って本発明は、経皮的薬剤送達分野における重要な進歩を意味する。

0087

本発明の実施は、特に記載のない限り、当業者の技術範囲である、従来の製剤法、特に局所薬剤の製剤法を利用する。このような技術は文献に詳細に説明されている。「Goodman & Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics、第9版 (米国ニューヨーク州:McGraw−Hill、1996)」、及び上記引用の「Remington:The Scienece and Practice of Pharmacy」を参照のこと。

0088

しわの処置用化粧用ゲル
エトキシジグリコール6.500%w/w
ラウレス−7 1.000%w/w
ジアゾリジニルウレア0.300%w/w
メチルパラベン0.150%w/w
プロピルパラベン0.050%w/w
ヒドロキシエチルセルロース1.500%w/w
毒素GTX2/GTX3 0.01〜0.0001%w/w
水 100%w/wの残部

0089

各成分の配合目
エトキシジグリコール:浸透促進剤(有機溶媒
ラウレス−7: 浸透促進剤(界面活性剤)
ジアゾリジニルウレア、メチルパラベン、プロピルパラベン:保存料
ヒドロキシエチルセルロース: 増粘剤

0090

配合手順:
ヒドロキシエチルセルロース以外の全配合成分を水に溶解して混合し、透明で均一な溶液を調製する。混合しながら、ボルテックスでヒドロキシエチルセルロースを分散させ、ボルテックスを使用せずに、滑らかな透明なゲル形態になるまで混合を続ける。

0091

局所投与用クリーム

0092

0093

0094

軟膏剤
ワセリン75.000%w/w
セスキオレイン酸ソルビタン10.000%w/w
白色ワックス10.000%w/w
毒素GTX2/GTX3 0.01〜0.0001%
水 100%の残部

0095

各成分の配合目的
ワセリン:皮膚軟化軟膏基剤
セスキオレイン酸ソルビタン:乳化剤、浸透促進剤
白色ワックス:増粘剤、安定剤

0096

配合手順
ワセリン、セスキオレイン酸ソルビタン、及び白色ワックスを60°Cで融解し均一になるまで混合する。ゆっくりと毒素水溶液を加え、軟膏剤が凝結するまで混ぜ続ける。

0097

GTX2/GTX3の混合物を含有するクリーム製剤を、健康な成人志願者の額(眉間のしわ)及び目の回り部分(目尻のしわ)に塗布した。塗布後、経皮吸収を早めるため、塗布部分手持ち式超音波処理器ビューティケアシステムモデルJS−2000、米国メリーランド州Annapolis)で30秒間処理した。クリーム剤の塗布は24時間以上持続したしわの減少を引き起こした。

0098

実施例2と同様にして、GTX2とGTX3の混合物の200単位〜5000単位の用量を正常なボランティアに、注射にて肛門内部括約筋中に投与した。これらの投与は有害作用やマイナスの副作用なく許容性を示した。これらのボランティアはこの比較的多量の毒素の局所注射中及び注射後も健康を維持した。

0099

1単位は、CF1アルビノ系マウスの脚20gの下腿二頭筋の筋肉収縮を1.5〜2時間阻止するのに必要な本発明の組成物量に相当する。該毒素は、0.5mlをマウスの右脚の下腿二頭筋に筋肉内注射した。左脚を対照サンプルとして使用した。この操作を3匹のマウスに行い、麻痺効果を最初の2時間は30分毎に試験し、その後2、4、8時間毎及び一晩経過後試験した。注射した用量に依存して、麻痺効果は24時間以上持続することができた。この実施例は本発明の毒素の効果の可逆的性質を裏付けるものであり、効果の持続は毒素の用量を変化させることでコントロールできることを実証した。

0100

当然のことながら、本発明は好ましい具体的な実施例と併せて説明しているが、前述の記載は本発明を説明する意図のものであり本発明の範囲を限定するものではない。その他の態様、利点、及び改良は、本発明分野に関わる当業者にとっては明らかであろう。

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