図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2007年8月2日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題・解決手段

スタイラスの「フォーカス」は、入力(電子インクなど)を受け取るコンピュータインタフェース(332)の要素または範囲を指示または確定する。フォーカスを使用して、例えば、「待機」モードからシステムを「ウェイク」すること、デジタイザポーリング頻度の増加をトリガすること、入力を受け取るデータ構造を設定する、またはメモリ(120)リソース割り振ること、入力またはその特性に関するデータを取り出すことにより、関連付けられた要素が入力を受け取る準備をすることができる。スタイラスフォーカスを管理するシステム、方法、およびコンピュータ可読媒体は、(a)デジタイザの近くにスタイラスが位置することを示す入力を受け取ること、および(b)例えばスタイラスがデジタイザの近くに位置する、かつ/またはデジタイザに接触した時にスタイラスの位置に対応する制御要素(302〜330)にフォーカスを与えること、を含むことができる。それが望ましい場合は、マウスフォーカスおよび/またはキーボードフォーカスと別に、かつ/または共存してスタイラスフォーカスを維持することもできる。また、そのようなシステムおよび方法は複数のスタイラスから入力を受け付け、各スタイラスの位置に対応する制御要素(302〜330)に対して別々に同時にスタイラスフォーカスを与えることができる。

概要

背景

典型的なコンピュータシステム、特にグラフィカルユーザインタフェースGUI)を用いるコンピュータシステムは、テキストを入力するキーボードなどの1つまたは複数の個別の入力装置と、ユーザインタフェースを操作するための1つまたは複数のボタンを備えたマウスなどのポインティングデバイスとからユーザ入力受け付けるために最適化されている。そのようなGUIの一例は、Windows(登録商標コンピュータオペレーティングシステム(米ワシントン州レドモンドのマイクロソフト社から入手可能)のユーザインタフェースである。ユビキタスなキーボードおよびマウスのインタフェースは、文書、表計表、データベースフィールド、描画、写真などの高速の作成と変更を提供する。

GUIでは、数個の個々のかつ/または独立した「制御要素」(本明細書では「ユーザインタフェース要素」とも称する)が、一時に画面上に見える状態になる、かつ/またはインタフェース内で利用することができる(例えば図3のインタフェース画面300の制御要素302〜330を参照)。一般的なGUIのユーザインタフェースは、「キーボードフォーカス」(キーボードからの入力を受け付ける部位)の概念を用いて、インタフェースのどの制御要素がユーザによってコンピュータシステム中にタイプされたキーストロークを受け取るか(または例えば別のソースからの他の入力を受け取るか)を判断し、確定する。少なくとも一部の事例では、キーボードフォーカスを有するユーザインタフェース要素の外観が、その後に行われるキーストロークまたは他の入力の最終的な行き先をユーザに知らせる視覚的な指示として何らかの形で変化する。ユーザは、キーボードフォーカスの使用を通じて、次に行うキーボードストロークまたはその他の入力の行き先を迅速かつ容易に判断することができ、フォーカスに必要あるいは所望の変更を行うことができる(例えばある制御要素から別の制御要素に入力カーソルタブキーで送る(tab)、および/または別の制御要素の表示内マウスボタンクリックするなどにより)。ユーザインタフェースのどの要素もキーボードフォーカスを持たない場合、コンピュータシステムは、通例は、利用可能な制御要素の1つにキーボードフォーカスが開設されるまで入力されるキーストロークを無視する。

近年、タブレットPCなどのペン方式のコンピュータシステムの人気が高まっている。ペン方式のコンピューティングシステムでは、電子ペン」あるいはスタイラスを使用してユーザ入力を有利に取り込むことができる(紙にペンまたは鉛筆で書くのに似る)。実際、少なくとも一部のペン方式のコンピューティングシステムでは、電子ペンを用いてすべてのユーザ入力を入力および操作することができ、ユーザインタフェースは電子ペンのみを用いて完全に制御することができる。そのようなシステムでは、例えばペン方式のコンピュータティングシステム用の電子ペンは、通例は、キーボードやマウスと同じようにフォーカス領域確立できる「タブキーあるいはその他のボタンを備えていないので、従来の「キーボードフォーカス」の使用は、少なくともすべての状況で可能である、あるいは使い勝手が良いとは限らない。

所望の制御要素内で電子ペンを「軽く叩く(tap)」、または所望の制御要素の上でホバー(空中浮遊)している間にペン上のボタン(それがある場合に)を押すことによるフォーカスの確立は有効であるが、非常に満足のいく、あるいは自然なユーザ・エクスペリエンス(ユーザによる使用体験感)は与えられない。例えば、ペン方式のコンピューティングシステムを用いてあるフォーム書式記入用紙)(図3に示すようなフォーム)に記入する場合、ユーザは、そのフォームの各制御要素ボックス(例えば制御要素302〜330)の中で、その制御要素ボックスに電子インクデータを入力する前に電子ペンを軽く叩いてその要素にフォーカスを確立する必要があろう。書き込みにより電子インクを入力する前に制御要素ボックスを軽く叩かないと、電子インクデータが受け取られない、受け付けられない、あるいは不完全な形で受け取られるか、かつ/または入力されたインクデータが誤った行き先に導かれる可能性がある。ユーザは、システムがインクを正確に受け取っていない、あるいは正確に受け付けておらず、それによりデータを再度書くこと、および/または他の修正のための動作が必要となることに直ちに気づかない可能性もある。また、制御要素ボックス内に書く前にボックスを軽く叩く必要があることは、筆記体験として自然ではない。これらの要因は、ユーザをいらだたせ、ペン方式のコンピューティングシステムを用いたユーザ・エクスペリエンスを悪化させることが多い。

さらに、ユーザインタフェース300中の多くの制御要素302〜330は、比較的サイズが小さい。この事は、ユーザがキーボードを使用して制御要素302〜330に入力情報打ち込む場合には問題とならないが(字体は制御要素に合わせて適切かつ自動的にサイズを調整することができる)、ユーザが電子ペンを用いて制御要素に情報を手書き入力することを試みる場合にはサイズが小さいことにより困難が生じる可能性がある。この困難の結果、データが不完全に入力される、かつ/または入力されない場合があり、これも電子インクとペン方式のコンピューティングシステムのユーザにとっていらだたしい結果となる。データが最終的に表示される制御要素ボックスとは別に「ライティングパッドメモ帳)」を提供する他のシステム(一部のハンドヘルド型またはポケットサイズコンピューティングデバイスなど)でも、自然な筆記体験感は得られない。

概要

スタイラスの「フォーカス」は、入力(電子インクなど)を受け取るコンピュータインタフェース(332)の要素または範囲を指示または確定する。フォーカスを使用して、例えば、「待機」モードからシステムを「ウェイク」すること、デジタイザポーリング頻度の増加をトリガすること、入力を受け取るデータ構造を設定する、またはメモリ(120)リソース割り振ること、入力またはその特性に関するデータを取り出すことにより、関連付けられた要素が入力を受け取る準備をすることができる。スタイラスフォーカスを管理するシステム、方法、およびコンピュータ可読媒体は、(a)デジタイザの近くにスタイラスが位置することを示す入力を受け取ること、および(b)例えばスタイラスがデジタイザの近くに位置する、かつ/またはデジタイザに接触した時にスタイラスの位置に対応する制御要素(302〜330)にフォーカスを与えること、を含むことができる。それが望ましい場合は、マウスフォーカスおよび/またはキーボードフォーカスと別に、かつ/または共存してスタイラスフォーカスを維持することもできる。また、そのようなシステムおよび方法は複数のスタイラスから入力を受け付け、各スタイラスの位置に対応する制御要素(302〜330)に対して別々に同時にスタイラスフォーカスを与えることができる。

目的

ユビキタスなキーボードおよびマウスのインタフェースは、文書、表計表、データベースフィールド、描画、写真などの高速の作成と変更を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

第1のスタイラスデジタイザの近くに位置することを示す入力を受け取るステップと、前記第1のスタイラスの位置に対応する第1の制御要素フォーカスを与えるステップとを備えることを特徴とする方法。

請求項2

前記第1の制御要素に相当する前記デジタイザの範囲で入力を受け付けるステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項3

記入力は電子インクを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。

請求項4

前記第1のスタイラスを前記デジタイザの表面に接触させることなく前記デジタイザから移動し、第1のスタイラスが近くに位置することを示す前記入力がもはや受け取られなくなるステップと、前記第1の制御要素からフォーカスを取り消すステップとをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項5

フォーカスを与える前記ステップの前に、画面上のユーザインタフェースの複数の制御要素の表示に対して前記第1のスタイラスの位置を判定するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項6

フォーカスを与える前記ステップは、前記第1の制御要素の表示の少なくとも一部分のビューを拡大してレンダリングするステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項7

フォーカスを与える前記ステップは、前記第1の制御要素を対象とする入力を受け付ける拡大された範囲を与えるステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項8

前記第1のスタイラスの位置に対応する前記フォーカスとは別に、マウスフォーカスを維持するステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項9

前記第1のスタイラスの位置に対応する前記フォーカスとは別に、キーボードフォーカスを維持するステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項10

前記第1の制御要素が入力を受け取るための準備をするステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項11

前記準備のステップは、前記第1の制御要素に対応する前記デジタイザの範囲におけるポーリング頻度を増加するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。

請求項12

前記デジタイザの近くに第2のスタイラスが位置することを示す第2の入力を受け取るステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項13

前記第2のスタイラスの位置に対応する第2の制御要素にフォーカスを与えるステップをさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の方法。

請求項14

前記第2の制御要素へのフォーカスは、前記第1の制御要素へのフォーカスと共存して与えられることを特徴とする請求項13に記載の方法。

請求項15

前記第1の制御要素に対応する第1の範囲から第2の制御要素に対応する第2の範囲に前記第1のスタイラスを移動するステップと、前記第1の制御要素から前記第2の制御要素にフォーカスを変更するステップとをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項16

前記第1のスタイラスは、前記第1の範囲から前記第2の範囲に移動する前に前記デジタイザの表面に接触しないことを特徴とする請求項15に記載の方法。

請求項17

前記第1のスタイラスは、前記第1の範囲から前記第2の範囲に移動する前に前記デジタイザの表面に接触することを特徴とする請求項16に記載の方法。

請求項18

フォーカスが与えられた時に視覚的な表示または音声による表示の少なくとも1つを提供するステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項19

デジタイザの表面の近くに第1のスタイラスが位置するかどうかを判定するステップと、(a)前記デジタイザの近くに前記第1のスタイラスが位置するとの判定、または(b)前記第1のスタイラスと前記デジタイザ表面との接触、に応答して前記第1のスタイラスの位置に対応する第1の制御要素にフォーカスを与えるステップとを備えることを特徴とする方法。

請求項20

前記デジタイザ表面の近くに前記第1のスタイラスが位置すると判定し、その判定に応答して前記フォーカスを与えるステップをさらに備えることを特徴とする請求項19に記載の方法。

請求項21

前記第1のスタイラスと前記デジタイザ表面との接触を感知し、前記感知に応答して前記フォーカスを与えるステップをさらに備えることを特徴とする請求項19に記載の方法。

請求項22

前記第1の制御要素に相当する前記デジタイザの範囲で電子インクまたは他の入力を受け付けるステップをさらに備えることを特徴とする請求項19に記載の方法。

請求項23

フォーカスを与える前記ステップは、前記第1の制御要素を対象とする入力を受け付ける拡大された範囲を提供するステップを含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。

請求項24

前記第1の制御要素が入力を受け取る準備をするステップをさらに備えることを特徴とする請求項19に記載の方法。

請求項25

前記準備するステップは、前記第1の制御要素に対応する前記デジタイザの範囲におけるポーリング頻度を増加するステップを含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。

請求項26

前記デジタイザの表面の近くに第2のスタイラスが位置するかどうかを判定するステップをさらに備えることを特徴とする請求項19に記載の方法。

請求項27

前記第2のスタイラスの位置が第2の制御要素に相当する前記デジタイザの範囲に対応する時に、(a)前記第2のスタイラスが前記デジタイザの近くに位置するとの判定、または(b)前記第2のスタイラスと前記デジタイザ表面との接触、に応答して前記第2の制御要素にフォーカスを与えるステップをさらに備えることを特徴とする請求項26に記載の方法。

請求項28

前記第2の制御要素へのフォーカスは、前記第1の制御要素へのフォーカスと共存して提供されることを特徴とする請求項27に記載の方法。

請求項29

前記第1の制御要素に対応する第1の範囲から第2の制御要素に対応する第2の範囲に前記第1のスタイラスを移動するステップと、前記第1の制御要素から前記第2の制御要素にフォーカスを変更するステップとをさらに備えることを特徴とする請求項19に記載の方法。

請求項30

フォーカスが与えられた時に視覚的な表示または音声による表示の少なくとも1つを提供するステップをさらに備えることを特徴とする請求項19に記載の方法。

請求項31

第1のスタイラスがデジタイザの近くに位置することを示す入力を生成するように適合された入力装置と、前記第1のスタイラスの位置に対応する第1の制御要素にフォーカスを与えるようにプログラムおよび適合されたプロセッサとを備えることを特徴とするシステム

請求項32

前記入力装置はさらに、前記第1の制御要素に相当する前記デジタイザの範囲内で入力を受け付けるように適合されることを特徴とする請求項31に記載のシステム。

請求項33

前記入力は電子インクの入力を含むことを特徴とする請求項32に記載のシステム。

請求項34

前記プロセッサはさらに、前記第1のスタイラスが、前記デジタイザの表面に接触することなく、第1のスタイラスが近くに位置することを示す前記入力がもはや受け取られなくなる程度まで前記デジタイザから移動されると、前記第1の制御要素からフォーカスを取り消すようにプログラムおよび適合されることを特徴とする請求項31に記載のシステム。

請求項35

前記プロセッサはさらに、前記フォーカスを与える前に、画面上のユーザインタフェースの複数の制御要素の表示に対して前記第1のスタイラスの位置を判定するようにプログラムおよび適合されることを特徴とする請求項31に記載のシステム。

請求項36

前記プロセッサはさらに、前記第1の制御要素がフォーカスを受け取るのに応答して前記第1の制御要素を対象とする入力を受け付ける拡大された範囲を提供するようにプログラムおよび適合されることを特徴とする請求項31に記載のシステム。

請求項37

前記プロセッサはさらに、前記第1のスタイラスの位置に対応するフォーカスとは別にマウスフォーカスを維持するようにプログラムおよび適合されることを特徴とする請求項31に記載のシステム。

請求項38

前記プロセッサはさらに、前記第1のスタイラスの位置に対応する前記フォーカスとは別に、キーボードフォーカスを維持するようにプログラムおよび適合されることを特徴とする請求項31に記載のシステム。

請求項39

前記プロセッサはさらに、前記フォーカスを受け取るのに応答して入力を受け取る前記第1の制御要素を準備するようにプログラムおよび適合されることを特徴とする請求項31に記載のシステム。

請求項40

前記プロセッサは、前記第1の制御要素に対応する前記デジタイザの範囲内のポーリング頻度を増加することにより、前記第1の制御要素が入力を受け取る準備をするようにプログラムおよび適合されることを特徴とする請求項39に記載のシステム。

請求項41

前記入力装置はさらに、前記デジタイザの近くに第2のスタイラスが位置することを示す第2の入力を生成するように適合されることを特徴とする請求項31に記載のシステム。

請求項42

前記プロセッサはさらに、前記第2の入力に応答して前記第2のスタイラスの位置に対応する第2の制御要素にフォーカスを与えるようにプログラムおよび適合されることを特徴とする請求項41に記載のシステム。

請求項43

前記第2の制御要素へのフォーカスは、前記第1の制御要素へのフォーカスと共存して与えられることを特徴とする請求項42に記載のシステム。

請求項44

前記プロセッサはさらに、前記第1の制御要素に対応する第1の範囲から第2の制御要素に対応する第2の範囲に前記第1のスタイラスが移動されると、前記第1の制御要素から第2の制御要素にフォーカスを変更するようにプログラムおよび適合されることを特徴とする請求項31に記載のシステム。

請求項45

前記プロセッサはさらに、フォーカスが与えられた時に視覚的な表示または音声による表示の少なくとも1つを提供するようにプログラムおよび適合されることを特徴とする請求項31に記載のシステム。

請求項46

デジタイザの表面の近くに第1のスタイラスが位置する時にその事を示す入力を生成するように適合された入力装置と、(a)前記第1のスタイラスが前記デジタイザの近くに位置するとの判定、または(b)前記第1のスタイラスと前記デジタイザ表面との接触、に応答して前記第1のスタイラスの位置に対応する第1の制御要素にフォーカスを与えるようプログラムおよび適合されたプロセッサとを備えることを特徴とするシステム。

請求項47

前記入力装置はさらに、前記第1の制御要素に相当する前記デジタイザの範囲で電子インクまたは他の入力を受け付けるように適合されることを特徴とする請求項46に記載のシステム。

請求項48

前記プロセッサはさらに、前記第1の制御要素がフォーカスを受け取るのに応答して前記第1の制御要素を対象とする入力を受け付ける拡大された範囲を提供するようにプログラムおよび適合されることを特徴とする請求項46に記載のシステム。

請求項49

前記プロセッサはさらに、前記フォーカスを受け取るのに応答して前記第1の制御要素が入力を受け取る準備をするようにプログラムおよび適合されることを特徴とする請求項46に記載のシステム。

請求項50

前記プロセッサは、前記第1の制御要素に対応する前記デジタイザの範囲におけるポーリング頻度を増加することにより、前記第1の制御要素が前記入力を受け取る準備をするようにプログラムおよび適合されることを特徴とする請求項49に記載のシステム。

請求項51

前記入力装置はさらに、前記デジタイザの近くに第2のスタイラスが位置することを示す第2の入力を生成するように適合されることを特徴とする請求項46に記載のシステム。

請求項52

前記プロセッサはさらに、前記第2のスタイラスの位置が第2の制御要素に相当する前記デジタイザの範囲に対応する時に、(a)前記第2のスタイラスが前記デジタイザの近くに位置するとの判定、または(b)前記第2のスタイラスと前記デジタイザ表面との接触、に応答して前記第2の制御要素にフォーカスを与えるようにプログラムおよび適合されることを特徴とする請求項51に記載のシステム。

請求項53

前記第2の制御要素へのフォーカスは、前記第1の制御要素へのフォーカスと共存して与えられることを特徴とする請求項52に記載のシステム。

請求項54

前記プロセッサはさらに、前記第1の制御要素に対応する第1の範囲から第2の制御要素に対応する第2の範囲に前記第1のスタイラスが移動されると、前記第1の制御要素から前記第2の制御要素にフォーカスを変更するようにプログラムおよび適合されることを特徴とする請求項46に記載のシステム。

請求項55

前記プロセッサはさらに、フォーカスが与えられた時に視覚的な表示または音声による表示の少なくとも1つを提供するようにプログラムおよび適合されることを特徴とする請求項46に記載のシステム。

請求項56

第1のスタイラスがデジタイザの近くに位置することを示す入力を受け取るステップと、前記第1のスタイラスの位置に対応する第1の制御要素にフォーカスを与えるステップとを備える方法を実行するコンピュータ実行可能命令が格納されたことを特徴とするコンピュータ可読媒体

請求項57

前記方法はさらに、前記第1の制御要素に相当する前記デジタイザの範囲で電子入力または他の入力を受け付けるステップを含むことを特徴とする請求項56に記載のコンピュータ可読媒体。

請求項58

前記方法はさらに、前記第1のスタイラスが前記デジタイザの表面に接触することなく前記デジタイザから移動され、前記第1のスタイラスが近くに位置することを示す前記入力がもはや受け取られなくなると、前記第1の制御要素からフォーカスを取り消すステップを含むことを特徴とする請求項56に記載のコンピュータ可読媒体。

請求項59

前記方法はさらに、前記フォーカスを受け取るのに応答して前記第1の制御要素を対象とする入力を受け付ける拡大された範囲を提供するステップを含むことを特徴とする請求項56に記載のコンピュータ可読媒体。

請求項60

前記方法はさらに、前記第1の制御要素に対応する前記デジタイザの範囲におけるポーリング頻度を増加するステップを含むことを特徴とする請求項56に記載のコンピュータ可読媒体。

請求項61

前記方法はさらに、前記デジタイザの近くに第2のスタイラスが位置することを示す第2の入力を受け取るステップを含むことを特徴とする請求項56に記載のコンピュータ可読媒体。

請求項62

前記方法はさらに、前記第2の入力に応答して前記第2のスタイラスの位置に対応する第2の制御要素にフォーカスを与えるステップを含むことを特徴とする請求項61に記載のコンピュータ可読媒体。

請求項63

前記方法はさらに、前記第1の制御要素に対応する第1の範囲から第2の制御要素に対応する第2の範囲に前記第1のスタイラスが移動されると、前記第1の制御要素から前記第2の制御要素にフォーカスを変更するステップを含むことを特徴とする請求項56に記載のコンピュータ可読媒体。

請求項64

前記方法はさらに、フォーカスが与えられた時に視覚的な表示または音声による表示の少なくとも1つを提供するステップをさらに備えることを特徴とする請求項56に記載のコンピュータ可読媒体。

請求項65

デジタイザの表面の近くに第1のスタイラスが位置するかどうかを判定するステップと、(a)前記デジタイザの近くに前記第1のスタイラスが位置するとの判定、または(b)前記スタイラスと前記デジタイザ表面との接触、に応答して前記第1のスタイラスの位置に対応する第1の制御要素にフォーカスを与えるステップとを備える方法を実行するコンピュータ実行可能命令が記憶されたことを特徴とするコンピュータ可読媒体。

請求項66

前記方法はさらに、前記第1の制御要素に相当する前記デジタイザの範囲で電子インクまたは他の入力を受け付けるステップを含むことを特徴とする請求項65に記載のコンピュータ可読媒体。

請求項67

前記方法はさらに、前記フォーカスを受け取るのに応答して前記第1の制御要素を対象とする入力を受け付ける拡大された範囲を提供するステップを含むことを特徴とする請求項65に記載のコンピュータ可読媒体。

請求項68

前記方法はさらに、前記第1の制御要素に対応する前記デジタイザの範囲におけるポーリング頻度を増加するステップを含むことを特徴とする請求項65に記載のコンピュータ可読媒体。

請求項69

前記方法はさらに、前記デジタイザの表面の近くに第2のスタイラスが位置するかどうかを判定するステップをさらに備えることを特徴とする請求項65に記載のコンピュータ可読媒体。

請求項70

前記方法はさらに、前記第2のスタイラスの位置が前記第2の制御要素に相当する前記デジタイザの範囲に対応する時に、(a)前記第2のスタイラスが前記デジタイザの近くに位置するとの判定、または(b)前記第2のスタイラスと前記デジタイザ表面との接触、に応答して前記第2の制御要素にフォーカスを与えるステップをさらに備えることを特徴とする請求項69に記載のコンピュータ可読媒体。

請求項71

前記方法はさらに、前記第1の制御要素に対応する第1の範囲から第2の制御要素に対応する第2の範囲に前記第1のスタイラスが移動されると、前記第1の制御要素から前記第2の制御要素にフォーカスを変更するステップを含むことを特徴とする請求項65に記載のコンピュータ可読媒体。

請求項72

前記方法はさらに、フォーカスが与えられた時に視覚的な表示または音声による表示の少なくとも1つを提供するステップを含むことを特徴とする請求項65に記載のコンピュータ可読媒体。

技術分野

0001

本発明は、概して、システム、方法、およびペン入力方式コンピューティングシステムまたは他のコンピューティングシステムでスタイラスフォーカスを与えるためのコンピュータ実行可能命令が格納されたコンピュータ可読媒体に関する。

背景技術

0002

典型的なコンピュータシステム、特にグラフィカルユーザインタフェースGUI)を用いるコンピュータシステムは、テキストを入力するキーボードなどの1つまたは複数の個別の入力装置と、ユーザインタフェースを操作するための1つまたは複数のボタンを備えたマウスなどのポインティングデバイスとからユーザ入力受け付けるために最適化されている。そのようなGUIの一例は、Windows(登録商標コンピュータオペレーティングシステム(米ワシントン州レドモンドのマイクロソフト社から入手可能)のユーザインタフェースである。ユビキタスなキーボードおよびマウスのインタフェースは、文書、表計表、データベースフィールド、描画、写真などの高速の作成と変更を提供する。

0003

GUIでは、数個の個々のかつ/または独立した「制御要素」(本明細書では「ユーザインタフェース要素」とも称する)が、一時に画面上に見える状態になる、かつ/またはインタフェース内で利用することができる(例えば図3インタフェース画面300の制御要素302〜330を参照)。一般的なGUIのユーザインタフェースは、「キーボードフォーカス」(キーボードからの入力を受け付ける部位)の概念を用いて、インタフェースのどの制御要素がユーザによってコンピュータシステム中にタイプされたキーストロークを受け取るか(または例えば別のソースからの他の入力を受け取るか)を判断し、確定する。少なくとも一部の事例では、キーボードフォーカスを有するユーザインタフェース要素の外観が、その後に行われるキーストロークまたは他の入力の最終的な行き先をユーザに知らせる視覚的な指示として何らかの形で変化する。ユーザは、キーボードフォーカスの使用を通じて、次に行うキーボードストロークまたはその他の入力の行き先を迅速かつ容易に判断することができ、フォーカスに必要あるいは所望の変更を行うことができる(例えばある制御要素から別の制御要素に入力カーソルタブキーで送る(tab)、および/または別の制御要素の表示内マウスボタンクリックするなどにより)。ユーザインタフェースのどの要素もキーボードフォーカスを持たない場合、コンピュータシステムは、通例は、利用可能な制御要素の1つにキーボードフォーカスが開設されるまで入力されるキーストロークを無視する。

0004

近年、タブレットPCなどのペン方式のコンピュータシステムの人気が高まっている。ペン方式のコンピューティングシステムでは、電子ペン」あるいはスタイラスを使用してユーザ入力を有利に取り込むことができる(紙にペンまたは鉛筆で書くのに似る)。実際、少なくとも一部のペン方式のコンピューティングシステムでは、電子ペンを用いてすべてのユーザ入力を入力および操作することができ、ユーザインタフェースは電子ペンのみを用いて完全に制御することができる。そのようなシステムでは、例えばペン方式のコンピュータティングシステム用の電子ペンは、通例は、キーボードやマウスと同じようにフォーカス領域確立できる「タブキーあるいはその他のボタンを備えていないので、従来の「キーボードフォーカス」の使用は、少なくともすべての状況で可能である、あるいは使い勝手が良いとは限らない。

0005

所望の制御要素内で電子ペンを「軽く叩く(tap)」、または所望の制御要素の上でホバー(空中浮遊)している間にペン上のボタン(それがある場合に)を押すことによるフォーカスの確立は有効であるが、非常に満足のいく、あるいは自然なユーザ・エクスペリエンス(ユーザによる使用体験感)は与えられない。例えば、ペン方式のコンピューティングシステムを用いてあるフォーム書式記入用紙)(図3に示すようなフォーム)に記入する場合、ユーザは、そのフォームの各制御要素ボックス(例えば制御要素302〜330)の中で、その制御要素ボックスに電子インクデータを入力する前に電子ペンを軽く叩いてその要素にフォーカスを確立する必要があろう。書き込みにより電子インクを入力する前に制御要素ボックスを軽く叩かないと、電子インクデータが受け取られない、受け付けられない、あるいは不完全な形で受け取られるか、かつ/または入力されたインクデータが誤った行き先に導かれる可能性がある。ユーザは、システムがインクを正確に受け取っていない、あるいは正確に受け付けておらず、それによりデータを再度書くこと、および/または他の修正のための動作が必要となることに直ちに気づかない可能性もある。また、制御要素ボックス内に書く前にボックスを軽く叩く必要があることは、筆記体験として自然ではない。これらの要因は、ユーザをいらだたせ、ペン方式のコンピューティングシステムを用いたユーザ・エクスペリエンスを悪化させることが多い。

0006

さらに、ユーザインタフェース300中の多くの制御要素302〜330は、比較的サイズが小さい。この事は、ユーザがキーボードを使用して制御要素302〜330に入力情報打ち込む場合には問題とならないが(字体は制御要素に合わせて適切かつ自動的にサイズを調整することができる)、ユーザが電子ペンを用いて制御要素に情報を手書き入力することを試みる場合にはサイズが小さいことにより困難が生じる可能性がある。この困難の結果、データが不完全に入力される、かつ/または入力されない場合があり、これも電子インクとペン方式のコンピューティングシステムのユーザにとっていらだたしい結果となる。データが最終的に表示される制御要素ボックスとは別に「ライティングパッドメモ帳)」を提供する他のシステム(一部のハンドヘルド型またはポケットサイズコンピューティングデバイスなど)でも、自然な筆記体験感は得られない。

発明が解決しようとする課題

0007

したがって、電子インクの形で、かつ/または電子ペンあるいはスタイラスから入力を受け付けるペン方式のコンピューティングシステムおよびその他のデバイスで使用するための、「スタイラスフォーカス」を確立し、入力データを入力する、容易かつ自然であり、信頼性のある方式が当技術分野で必要とされる。

課題を解決するための手段

0008

本発明の態様は、電子インクの形態で、かつ/または電子ペンあるいはスタイラスから入力を受け付けるペン方式のコンピューティングシステムまたは他のデバイスでスタイラスフォーカスを与え、および/または管理するためのシステム、方法、およびコンピュータ可読媒体に関する。このようなシステムおよび方法は、(a)スタイラスがデジタイザ近接に位置することを示す入力を(例えばデジタイザに関連付けられた入力装置を介して)受け取ること、および、(b)例えば(i)スタイラスがデジタイザの近接に位置する時、および/または(ii)スタイラスが実際にデジタイザ表面に接触した時に、スタイラスの位置に対応する制御要素に(例えばコンピュータプロセッサを使用して)フォーカスを与えること、を含むことができる。フォーカスの確立は本発明から逸脱せずに適切な目的に使用することができ、そのような目的には、関連付けられた制御要素が入力を受け取る準備をする(例えば電子インクまたは他の入力を受け取る)、低電力モードおよび/または待機モードからシステムを「ウェイク(wake;目覚め)」させる、入力データを検出するためのデジタイザポーリング頻度の増加をトリガする、および/または他の所望または適切な処理をトリガすることが含まれる。必要な場合は、マウスフォーカスおよび/またはキーボードフォーカスとは別に、かつ/または同時にスタイラスフォーカスを維持することができる。また、スタイラスフォーカスは、コンピューティングシステム中で単一のスタイラスフォーカスを持つ単一の制御要素に限定する必要はない。本発明の少なくとも一部の実施形態によるシステムおよび方法は、複数のスタイラスから入力を受け付け、各スタイラスの位置に対応する制御要素に対して独立して同時に個別のスタイラスフォーカスを与え、および/または維持することができる。本発明の追加的な態様は、上記のようなシステムおよび方法を含む、各種の方法を実行し、かつ/または各種のシステムを作動させるコンピュータ実行可能命令が格納されたコンピュータ可読媒体に関する。

0009

本発明の上記およびその他の目的、特徴、および利点は、添付図面と併せて読む以下の詳細な説明から容易に明らかになり、完全に理解されよう。

発明を実施するための最良の形態

0010

上述のように、本発明の諸態様は、電子インクの形態で、かつ/または電子ペンあるいはスタイラスから入力を受け付けるペン方式のコンピューティングシステムおよび他のシステムの動作中にスタイラスフォーカスを与えるシステム、方法、およびコンピュータ可読媒体に関する。以下の説明は読者を助けるために下位項目に分けている。この下位項目には、「用語」、「本発明の各種態様の概略的説明」、「例示的ハードウェア」、「本発明による例示的なシステム、方法、およびコンピュータ可読媒体」、および「結論」が含まれる。

0011

I.用語
本明細書では以下の用語を使用し、特に断らない限り、あるいは文脈から明らかな場合を除いて、用語は以下の意味とする。

0012

「ペン」−電子文書にインクを入力する、かつ/または電子文書をその他の形で操作あるいは制御する際に有用な任意タイプのユーザ入力装置。用語「ペン」と「スタイラス」は、本明細書では同義で使用する。

0013

ペンダウンイベント(Pen-Down Event)」−ペンがデジタイザに接触した時に開始されるイベント。通例、ペンダウンイベントは、ペンがデジタイザ表面を離れた時に終了する(これを本明細書では「ペンアップイベント(pen-up event)」とも称する)。

0014

「ホバー」−ペンをデジタイザ表面のすぐ近くあるいは近くに位置づける、あるいは配置するが、表面には接触させないこと。「ホバー」動作を構成するのに、特定の期間、または特定の場所あるいは位置における動き中止は必要でない。例えば、「ホバー」は、ユーザがペンをデジタイザ表面に向けて継続的に動かし、デジタイザ表面と接触させる期間中に生じることができる。

0015

「フォーカス」−入力を受け付けるユーザインタフェースの要素、範囲、または部位(例えば入力を受け取るターゲット範囲または要素)を指示または確定すること。一部の事例では、インタフェースの可視部分または入力範囲全域、および/またはインタフェース全域がフォーカスを有することが可能である。

0016

レンダリングする」または「レンダリングされた」または「レンダリング」−情報(テキスト、グラフィック、および/または電子インクを含む)を画面に表示する、印刷する、あるいは何らかの他の形で出力する方式を決定するプロセス。

0017

「コンピュータ可読媒体」は、コンピュータシステム上でユーザからアクセスすることが可能な任意の利用可能媒体を意味する。これに限定しないが、例として、「コンピュータ可読媒体」はコンピュータ記憶媒体通信媒体を含むことができる。「コンピュータ記憶媒体」には、コンピュータ可読命令、データ構造プログラムモジュール、あるいはその他のデータなどの情報を記憶するための方法または技術として実施された揮発性および不揮発性、取り外し可能および取り外し不能の媒体が含まれる。「コンピュータ記憶媒体」には、これらに限定しないが、RAM、ROM、EEPROMフラッシュメモリまたは他のメモリ技術CD−ROMデジタル多用途ディスク(DVD)または他の光学記憶装置磁気カセット磁気テープ磁気ディスク記憶または他の磁気記憶装置、あるいは、所望の情報の記憶に使用することができ、コンピュータによるアクセスが可能な他の媒体が含まれる。「通信媒体」は通例、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータを、搬送波や他のトランスポート機構などの変調データ信号として実施し、任意の情報伝達媒体を含む。用語「変調データ信号」とは、信号中に情報を符号化する形でその特性の1つまたは複数を設定または変化させた信号を意味する。例として、これに限定しないが、通信媒体には、有線ネットワークや直接配線接続などの有線媒体と、音響、RF、赤外線および他の無線媒体などの無線媒体が含まれる。上記の媒体の組み合わせも「コンピュータ可読媒体」の範囲に含めるべきである。

0018

II.本発明の各種態様の概略的説明
本発明の諸態様は、電子インクの形態で、かつ/またはペンあるいはスタイラスから入力を受け付けるペン方式のコンピューティングシステムまたは他のデバイスでスタイラスフォーカスを管理するシステムおよび方法に関する。そのようなシステムおよび方法は、(a)スタイラスがデジタイザの近接に位置することを示す入力を(例えばデジタイザに関連付けられた入力装置を介して)受け取ること、および(b)スタイラスの位置に対応する第1の制御要素に(例えばコンピュータプロセッサを使用して)フォーカスを与えることを含むことができる。本発明の少なくとも一部の実施形態では、スタイラスの存在を示す入力は、スタイラスがデジタイザの表面の近くに位置するが、実際にデジタイザ表面に接触する前に最初に受け取られる。使用中、スタイラスはデジタイザ表面に向かって移動を続け、一旦表面に接触すると、デジタイザは、フォーカスを有する制御要素に相当するデジタイザ範囲内で入力を(電子インクまたは他の入力として)受け付けることができる。

0019

本発明の追加的な態様および/または代替の態様は、(a)第1のスタイラスがデジタイザ表面の近接に位置するかどうかを(例えばデジタイザに関連付けられた入力装置を介して)判定すること、および、(b)(i)第1のスタイラスがデジタイザの近接に位置するとの判定、または(ii)第1のスタイラスとデジタイザ表面の接触、に応答して第1のスタイラスの位置に対応する第1の制御要素に(例えばコンピュータプロセッサを使用して)フォーカスを与えること、を含むスタイラスフォーカスを管理するシステムおよび方法に関する。本発明のこれら態様の少なくとも一部によるシステムおよび方法では、デジタイザ表面の利用可能な制御要素にスタイラスが実際に接触して最初のスタイラス存在の指示が発生すると、直ちに任意の利用可能な制御要素中にスタイラスフォーカスを確立することができる。

0020

フォーカスの確立は、本発明から逸脱せずに、当技術分野で知られるキーボードフォーカスおよび/またはマウスフォーカスを確立することに関連する従来の理由および目的を含む任意の目的に使用することができる。本発明によるシステムおよび方法の一部の実施形態では、フォーカスの確立を使用して、入力を受け取るための関連付けられた制御要素を準備することができる(例えば、電子インクまたは他の入力を受け取る入力範囲を準備する、データタイプ(インク、消去ハイライト、選択など)など入力されるデータの各種特性を示すデータを取り出す、かつ/または受け付けるなど)。あるいは、本発明の少なくとも一部の実施形態では、スタイラスフォーカスが確立されると、その確立によりシステムが低電力モードおよび/または待機モードから「ウェイク」し、より活発な処理モードを開始することができる。別の具体例として、任意で、フォーカスを受け取る制御要素に関連付けられたデジタイザの少なくとも1つの範囲で入力データを探す(例えば新しい入力電子インクまたは他の入力を探す)ためのデジタイザポーリング頻度をシステムが増すトリガとして、スタイラスフォーカスの確立を使用することができる。本発明から逸脱せずに、スタイラスフォーカスが達成された時に任意の他の適切なあるいは所望の処理をトリガすることができる。

0021

本発明によるシステムおよび方法の少なくとも一部の実施形態では、スタイラスがデジタイザ表面に接触せずにデジタイザから離れ、スタイラスが近接にあることを示す入力がもはや受け取られなくなると、第1の制御要素からフォーカスを取り消すことができる。別の代替法として、上記のようにスタイラスが離れた時に、少なくとも新しいフォーカス位置が確立されるまでは第1の制御要素にフォーカスを維持してもよい。さらに別の代替法として、スタイラスが上記のように離れた時、所定の期間だけ第1の制御要素にフォーカスを維持し、新しいフォーカス位置が確立されない場合はフォーカスを取り消し、新しいフォーカスが確立された場合には新しい制御要素に再確立することができる。フォーカスは、スタイラスがユーザインタフェース上をホバーし、移動するのに従って制御要素から制御要素に移動することができる。

0022

デジタイザ画面またはユーザインタフェースに表された制御要素に対するスタイラスフォーカスの位置または確立は、本発明から逸脱せずに、任意の適切な方式で確立することができる。例えば、スタイラスフォーカスを受け取る制御要素は、スタイラスがデジタイザ表面の近くをホバーしているが接触はしていない時に、スタイラスの最も近くに位置する制御要素(ある場合)の識別を判定し、その制御要素にフォーカスを与えることによって確立することができる。その制御要素がそれ自体はスタイラスフォーカスが可能でないが、スタイラスフォーカスが可能な制御要素中に含まれている場合は、その「コンテナ」または「親」要素の1つにスタイラスフォーカスを割り当てることができる。

0023

少なくとも本発明の一部の実施形態では、スタイラスフォーカスの確立は、本発明から逸脱することなく任意の方式でユーザに伝達することもできる。フォーカスは、例えば、色の変化、インタフェーススタイルの変化、レイアウトの変化、またはフォーカスを受け取る制御要素に関連付けられた他の視覚的表示によって知らせることができる。別の例として、カーソルまたはポインティング要素が表示されるか、かつ/または、カーソルまたはポインティング要素の外観が、インタフェース中の他の場所にある時と比較してスタイラスフォーカスを有する要素中にある時には変化することができる。さらに別の例として、音声による指示でユーザにスタイラスフォーカスの確立を通知してもよい。いくつかのより具体的な実施形態では、スタイラスフォーカスの確立は、フォーカスを受け取る制御要素の表示の少なくとも一部分のビューを拡大してレンダリングすることによって通知することができる。制御要素の表示の拡大は、フォーカスを有する制御要素を対象とする入力を入力するために拡大した範囲を提供するのに有用である可能性がある(例えば電子インクまたは他の入力を入力するための範囲が拡大される)。本発明から逸脱せずに、他の表示および/または上述の表示の組み合わせも可能である。また、それが望ましい場合は、スタイラスフォーカスの確立を知らせる視覚、音声による表示、または他の表示は必要でない。

0024

必要な場合は、本発明によるシステムおよび方法の少なくとも一部の実施形態では、スタイラスフォーカスは、マウスフォーカスおよび/またはキーボードフォーカスとは別に、かつ/または同時に維持することができる。また、少なくとも一部の例では、スタイラスフォーカスは、単一の制御要素中のフォーカス、および/または単一の物理的スタイラスに関連付けられたフォーカスに限定する必要はない。より具体的には、本発明の少なくとも一部の実施形態によるシステムおよび方法では、複数のスタイラスから入力を受け付け、各スタイラスの位置に対応する制御要素に対して個別のスタイラスフォーカスを独立して同時に提供し、維持することができる。

0025

本発明の追加的態様は、上記のようなシステムおよび方法を含む各種の方法を実行する、かつ/または各種のシステムを作動させるコンピュータ実行可能命令が格納されたコンピュータ可読媒体に関する。

0026

III.例示的ハードウェア
図1に、本発明の各種態様を実施するために使用できる汎用デジタルコンピューティング環境の略図を示す。図1で、コンピュータ100は、処理装置110、システムメモリ120、およびシステムメモリ120を含む各種のシステム構成要素を処理装置110に結合するシステムバス130を含む。システムバス130は、各種のバスアーキテクチャの任意のものを使用したメモリバスまたはメモリコントローラペリフェラルバス、およびローカルバスを含む数種のバス構造のいずれでもよい。システムメモリ120は、読み取り専用メモリ(ROM)140およびランダムアクセスメモリ(RAM)150を含むことができる。

0027

起動時などにコントローラ100内の要素間の情報転送を助ける基本ルーチンを含む基本入出力システム160(BIOS)は、ROM140に記憶される。コンピュータ100は、ハードディスク(図示せず)の読み書きを行うハードディスクドライブ170、取り外し可能磁気ディスク190の読み書きを行う磁気ディスクドライブ180、およびCD−ROMや他の光学媒体などの取り外し可能光ディスク192の読み書きを行う光ディスクドライブ191も含むことができる。ハードディスクドライブ170、磁気ディスクドライブ180、および光ディスクドライブ191は、それぞれハードディスクドライブインタフェース192、磁気ディスクドライブインタフェース193、および光ディスクドライブインタフェース194によってシステムバス130に接続される。これらのドライブとそれに関連付けられたコンピュータ可読媒体は、パーソナルコンピュータ100のコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、およびその他のデータの不揮発性の記憶を提供する。当業者には、磁気カセット、フラッシュメモリカードデジタルビデオディスクベルヌーイカートリッジ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)など、コンピュータによるアクセスが可能なデータを記憶することができる他のタイプのコンピュータ可読媒体もこの例示的動作環境で使用できることが理解されよう。

0028

ハードディスクドライブ170、磁気ディスク190、光ディスク192、ROM140、またはRAM150には複数のプログラムモジュールを記憶することができ、このプログラムモジュールには、オペレーティングシステム195、1つまたは複数のアプリケーションプログラム196、他のプログラムモジュール197、およびプログラムデータ198が含まれる。ユーザは、キーボード101およびポインティングデバイス102(マウスなど)などの入力装置を通じてコンピュータ100にコマンドと情報を入力することができる。他の入力装置(図示せず)としてはマイクロフォンジョイスティックゲームパッド衛星受信アンテナスキャナなどが可能である。これらおよびその他の入力装置は、システムバス130に結合されたシリアルポートインタフェース106を通じて処理装置110に接続されることが多いが、パラレルポート、ゲームポート、あるいはユニバーサルシリアルバス(USB)など他のインタフェースで接続してもよい。さらに、これらの装置は、適切なインタフェース(図示せず)を介して直接システムバス130に結合してもよい。

0029

モニタ107または他のタイプの表示装置も、ビデオアダプタ108などのインタフェースを介してシステムバス130に接続することができる。モニタ107に加えて、パーソナルコンピュータは通例、スピーカプリンタなどの他の周辺出力装置(図示せず)を含む。一例では、フリーハンド入力をデジタル形式キャプチャするためにペンデジタイザ165およびそれに付随するペンまたはスタイラス166が提供される。図1ではペンデジタイザ165とシリアルポートインタフェース106間の接続を示しているが、実際には、当技術分野で知られるように、ペンデジタイザ165は、直接処理装置110に結合しても、あるいはパラレルポートまたは他のインタフェースとシステムバス130を介するなど、適切な方式で処理装置110に結合してもよい。さらに、図1ではデジタイザ165がモニタ107と別になっているが、デジタイザ165の使用可能な入力範囲は、モニタ107の表示範囲と共通の範囲であってもよい。さらに、デジタイザ165はモニタ107に内蔵しても、モニタ107を覆うか、その他の形でモニタ107に付加された個別の装置として存在してもよい。

0030

コンピュータ100は、リモートコンピュータ109など1つまたは複数のコンピュータとの論理接続を使用するネットワーク環境で動作することができる。リモートコンピュータ109はサーバルータネットワークPC、ピアデバイス、または他の一般的なネットワークノードでよく、図を簡潔にするために図1にはメモリ記憶装置111しか示していないが、通例はコンピュータ100との関連で上記で述べた要素の多くまたはすべてを含む。図1に示す論理接続は、ローカルエリアネットワーク(LAN)112とワイドエリアネットワークWAN)113を含む。このようなネットワーキング環境は、有線接続無線接続の両方を使用した、オフィス、企業内のコンピュータネットワークイントラネット、およびインターネットに一般的に見られる。

0031

LANネットワーキング環境で使用する場合、コンピュータ100は、ネットワークインタフェースまたはアダプタ114を通じてローカルエリアネットワーク112に接続される。WANネットワーキング環境で使用する場合、パーソナルコンピュータ100は通例、インターネットなどのワイドエリアネットワーク113を通じて通信リンクを確立するためのモデム115または他の手段を含む。モデム115は、コンピュータ100の内部にあっても外部にあってもよく、シリアルポートインタフェース106を介してシステムバス130に接続することができる。ネットワーク環境では、パーソナルコンピュータ100との関連で図示したプログラムモジュールまたはその一部をリモートのメモリ記憶装置に記憶することができる。

0032

図のネットワーク接続は例であり、コンピュータ間に通信リンクを確立する他の技術を使用できることは理解されよう。TCP/IP、イーサネット(登録商標)、FTPHTTP、UDPなどよく知られる各種プロトコルの存在が想定され、システムは、ユーザがウェブベースサーバからウェブページを取り出すことが可能なユーザサーバ構成で作動させることができる。各種の従来のウェブブラウザを使用してウェブページのデータを表示し、操作することができる。

0033

図1の環境は例示的環境を示すが、他のコンピューティング環境も使用してよいことは理解されよう。例えば、本発明の1つまたは複数の実施形態では、図1に示し、上記で説明した各種態様すべてより少ない態様の環境を用いることができ、またこれらの態様は、当業者には自明の各種の組み合わせおよびサブコンビネーションで現れることができる。

0034

図2に、本発明の各種態様により使用することができるペン方式のパーソナルコンピュータ(PC)201を示す。図1のシステムの特性、サブシステム、および機能のいずれかまたはすべてを図2のコンピュータに含めることができる。ペン方式のパーソナルコンピュータシステム201は、大型の表示面202、例えば液晶ディスプレイ(LCD)画面などのデジタル化フラットパネルディスプレイを含み、この画面に複数のウィンドウ203が表示される。ユーザは、スタイラス204を使用して、デジタル化ディスプレイ範囲で選択する、印をつける、または書き込みすることができる。適切なデジタル化ディスプレイパネルの例には、Mutoh社(現在はFinePoint Innovations社として知られている)あるいはWacom Technology社から入手可能なペンデジタイザなどの電磁式のペンデジタイザが含まれる。例えば光学式のデジタイザなど他のタイプのペンデジタイザも使用することができる。ペン方式のコンピューティングシステム201は、データの操作、テキスト入力、および表計算ワードプロセッシングプログラムの作成、編集、および変更など従来のコンピュータアプリケーションタスクを行うためにスタイラス204を使用して行われるジェスチャ解釈する。

0035

スタイラス204は、機能を増強するためのボタンまたはその他の装備を備えることができる。一例ではスタイラス204を「ペンシル」または「ペン」として実施することができ、その場合は一端が筆記する部分を構成し、もう一端が「消しゴム」としての端部を構成し、「消しゴム」側の端部をディスプレイ上で動かすと消去すべきディスプレイ上の電子インク部分が指示される。マウス、トラックボール、キーボードなど他のタイプの入力装置も使用することができる。また、タッチセンシティブ式または近接センシティブ式のディスプレイでは、ユーザ自身の指を使用して表示画像の部分を選択または指示することもできる。このため、本発明で使用する用語「ユーザ入力装置」は、幅広い定義を持ち、よく知られる入力装置の多くの変形例を包含するものとする。

0036

各種の例では、このシステムは、アプリケーションがインクをキャプチャし、操作し、記憶するために使用することができるCOM(共通オブジェクトモデルサービスのセットとしてのインクプラットフォームを提供する。インクプラットフォームは、拡張可能マークアップ言語(XML)のような言語を含むマークアップ言語も含むことができる。さらに、このシステムは、別の実装としてDCOMを使用することができる。マイクロソフト社のWin32プログラミングモデルおよび.Netプログラミングモデルを含むさらなる実装を使用することができる。これらのプラットフォームは市販されており、当技術分野で知られている。

0037

フル性能のペン方式のコンピューティングシステムあるいは「タブレットPC」(例えばコンバーチブル型ラップトップや「スレート石盤)」タイプのタブレットPCなど)とともに使用するのに加えて、本発明の態様は、電子インクとしてデータを受け付け、かつ/または電子ペンあるいはスタイラスの入力を受け付ける他タイプのペン方式のコンピューティングシステムおよび/または他のデバイスと併せて使用することができ、そのようなデバイスには、ハンドヘルド型またはパームトップ型のコンピューティングシステム、携帯情報端末ポケットパーソナルコンピュータ、携帯電話およびセルラ電話ページャ、および他の通信機器腕時計家庭電化製品、および印刷された情報あるいはグラフィック情報をユーザに提示し、かつ/または電子ペンあるいはスタイラスを使用した入力が可能なモニタまたは他の表示装置および/またはデジタイザを含む他のデバイスおよびシステムなどがある。

0038

次いで本発明について残りの図との関係で説明するが、それらの図には本発明を説明する助けとなる本発明の各種実施形態と情報を示している。この詳細な説明に含まれる特定の図および情報は本発明を限定するものと解釈すべきでない。

0039

IV.本発明による例示的システム、方法、およびコンピュータ可読媒体
上記のように、本発明の態様は、一般には、電子インクを入力データとして受け付ける、かつ/またはペンあるいはスタイラスから入力データを受け付けるペン方式のコンピューティングシステムおよび/または他のデバイスで「スタイラスフォーカス」を管理するシステムおよび方法に関する。デバイス「フォーカス」の主要な目的は、どのユーザインタフェースが行われる入力を受け取るかを判断および/または確定することである。図3に、通例グラフィカルユーザインタフェースに表示されたユーザインタフェース画面300の一例を示す。図3に示す例で、画面300は、各種の異なる制御要素302〜330にユーザの連絡先情報を入力することを要求する(ただし、当業者は本発明から逸脱することなく任意のデータおよび情報を取り込めることを認識されよう)。前述のように、キーボード入力の場合、キーボードフォーカスは、「TAB」キーを使用し、次の制御要素302〜330にフォーカスを送る(tab)か、かつ/またはマウスを使用して特定のユーザインタフェース要素302〜330の表現をクリックすることにより、各種の異なる制御要素302〜330間で設定および/または変更することができる。別の代替法として、キーボードフォーカスは、アプリケーションプログラムによって特定の制御要素302〜330内に自動的に設定することもできる(例えば最初のキーボードフォーカスを設定するため)。

0040

コンピュータマウスも関連付けられた「フォーカス」を有することができる。通例、マウスは、ユーザインタフェース画面300の上で自由に動かすことができ(例えば右または左のマウスボタンをクリックしない従来用いられるマウスの動かし方)、このマウスの移動により、マウスに関連付けられたポインタ要素がインタフェース画面300内で移動する(例えば矢印、カーソル、または他のポインタ要素が移動する)。そのようなシステムでは、マウスフォーカスは、マウスポインタ要素のすぐ下または後ろに表現が位置するユーザインタフェース要素302〜330に対応することができ、このフォーカスは、マウスポインタがインタフェース画面300上を移動するのに従って自由に変化することができる。「マウスフォーカス」を受け取る特定の制御要素302〜330は、「ヒットテスト」を行い、マウスポインタの位置の(X,Y)座標をユーザインタフェース画面300上のユーザインタフェース要素302〜330の表現の位置に関連付けられた座標または他の情報と比較し、どのユーザインタフェース要素の表示302〜330(ある場合)がポインタ要素の下または後ろにあるかを判定することによって判定することができる。マウスポインタ位置の(X,Y)座標に対応するユーザインタフェース要素302〜330を(ある場合には)判定することができ、その要素302〜330(ある場合)がフォーカスを受け取るように指定することができる。任意の所望の視覚的表示またはその他の「マウスフォーカス」確立の表示を使用することができ、あるいはそれが望ましい場合は表示は必要ない。

0041

しかし、ペン方式のコンピューティングシステムまたは他のデバイスあるいはシステムで「スタイラスフォーカス」を確立し、管理することには、「マウスフォーカス」あるいは「キーボードフォーカス」を確立および管理する場合と比べていくつかの大きな違いと課題がある。スタイラスは、いくつかの大きな点でマウスおよびキーボードと異なる。例えば、スタイラスは絶対的なポインティングデバイス(画面300上の要素302〜330を直接ポイントし、対話することしかできない)であるのに対して、マウスは相対的なポインティングデバイスである(マウスを継続して転がすことにより、最初に画面300外から定めた範囲にスクロールすることができる)。マウスのポインティング要素は常にコンピュータシステムによって検出することができ、また常にユーザインタフェース画面300の目に見える範囲内に位置する(ただし、画面上で目に見える実際の要素はマウスの移動に従って変化することができる)。これに対して、スタイラス(それ自体がポインティング要素をなす)は、ユーザインタフェース画面の表面332に直接接触することも、ユーザインタフェース画面表面332から離れた所に配置することもできる。また、スタイラスは、デジタイザによって検出または感知することが可能な位置に配置することも、デジタイザから離れた、そのような検出の範囲外に配置することもできる。また、マウスまたはキーボードのフォーカスを有する制御要素302〜330内に入力が置かれると、(キーボードまたは別のソースからの)入力は、その制御要素302〜330に固定して導かれる。これに対して、スタイラスから試みられる入力(例えば電子インクの形態)は、スタイラスコントロールを有する制御要素302〜330内で開始するが、ユーザが書き込みする、かつ/または他の形で入力データを入力することを試みるのに従ってその制御要素302〜330の外に(例えば別のフォーカス可能な制御要素領域やフォーカスが可能でない領域中に)移動する可能性がある。また、スタイラスから試みられる入力は、インタフェース上のフォーカスが可能なすべての制御要素302〜330の外側で開始し、その後、ユーザが書き込みする、かつ/または他の形で入力データを入力することを試みるのに従ってフォーカス可能な制御要素302〜330の中に移動する場合もある。最後に、少なくとも一部のスタイラスは、制御要素302〜330に対して積極的にフォーカスを設定、起動、あるいは変更できる「ボタン」(キーボードの「TAB」キーや左マウスボタンに似る)を備えない。ただし、ボタンがあったとしても、スタイラスフォーカスを確立しようとする所望の制御要素302〜330に書く、あるいはデータを入力し始める前に、それらの制御要素302〜330と接触した状態か、あるいはその要素302〜330から短い距離(例えば0.5から2インチ(1.27cmから5.08cm))でホバーした状態でスタイラスのボタンを押すことは、自然なユーザ・エクスペリエンスまたは平滑なユーザ・エクスペリエンスではない。

0042

本発明の少なくとも一部の実施形態によれば、少なくとも一部の事例では、スタイラスがユーザインタフェース表面332の近くをホバーし、デジタイザの検出範囲内に位置する時に、オペレーティングシステムおよび/またはアプリケーションプログラムによってコードを実行して、スタイラスの先端のすぐ下あるいは近くに表現が位置するユーザインタフェース300の制御要素302〜330にスタイラスフォーカスを確立する。スタイラスは、本発明から逸脱せずに、当業者に知られる従来方式を含む任意の方式でデジタイザ表面332の近くをホバーしている時にデジタイザによって検出することができる。例えば、一部のスタイラスは「アクティブ型」であり、これは本明細書では、スタイラスが、スタイラスがデジタイザ表面332の近くに位置する時にデジタイザによって送信された、かつ/またはデジタイザによって検出可能なエネルギー、データ、または他の情報を送信、反射、変更、またはその他の形で修正することを意味する。例として、一部のスタイラスは、デジタイザから発されるエネルギーを受け取り、かつ/またはデジタイザによって送信および/または感知される磁場または電子場を変更する回路または他の構造を含むことができ、スタイラスの存在は、検出される磁場または電界の変化からデジタイザによって感知することができる。別の例として、一部のスタイラスは、データ、電界または磁場、あるいはデジタイザによる検出が可能な他のエネルギーまたは情報を送信または反射することができる。本発明から逸脱せずに、スタイラスがユーザインタフェース画面表面332の近くに位置する時にスタイラスの存在を感知または検出する任意の適切または所望の方式を使用することができる。スタイラスとデジタイザの組み合わせは、デジタイザ表面に対して実質的にどのような適当な位置でもスタイラスを検出できるように設計することができるが、少なくとも一部のアクティブなペンを用いる従来のペン方式のコンピューティングシステムでは、スタイラスは、デジタイザ表面から約0.5から2インチ(1.27cmから5.08cm)の距離にある時に最初に検出することができ、一部の例では、デジタイザ表面からおよそ0.5から1インチ(1.27cmから2.54cm)の距離にある時に最初に検出することができる。

0043

次いで、本発明によりスタイラスフォーカスを確立し、管理する一例を図4との関連で説明する。開始時S400にスタイラスがデジタイザの検出範囲外で開始し、スタイラスの存在がシステムによって検出できないものと想定する。この例では、この時点でスタイラスフォーカスを有するユーザインタフェース要素302〜330はない。S402で、システムは、スタイラス(またはペン)がデジタイザの表面332の近くに検出されるかどうかを判定するためのチェックを行う。「No」の場合プロセスはS402に戻り、短い時間の後システムは再度デジタイザ表面332の近くにスタイラスが存在しないか調べる。

0044

S402でスタイラスが検出される場合(S402の答が「Yes」、例えばユーザがデジタイザに書くためにスタイラスを接近させてデジタイザの表面332の近くに移動する時など)、本発明の本実施形態によるシステムおよび方法は、スタイラスが表面332の近くにホバーしている(あるいは接近しつつある)スタイラスの表面332上の位置に対応する「空中」点(“in-air” point)を生成する(S404)。この「空中」点は、例えば、スタイラスの先端に最も近いデジタイザの表面332上の点(例えば(X,Y)座標)、検出される電界または磁場が最も強い、弱い、または最も変化が大きい点、スタイラスから発された、または反射された集束ビームが検出される点などに対応することができる。本発明から逸脱することなく、「空中」点を検出し、確定する任意の方式を使用することができる。このようにしてスタイラスが検出されると、インクの色、ストロークの幅、ストロークのタイプ(入力のインクストローク、消去のストローク、ハイライト表示のストローク、選択など)、スタイラスのID情報ユーザID情報など、スタイラスおよび/または受け取る入力データに関連付けられた各種の特性を、アプリケーションおよび/またはコンピューティングシステムによって取り出すか、アプリケーションプログラムおよび/またはコンピューティングシステムに入力することができる。

0045

この「空中」点(例えばスタイラスがホバーしている位置の(X,Y)座標)を本発明の少なくとも一部の実施形態によるシステムおよび方法で使用して、スタイラスフォーカスを受け取るべき制御要素302〜330を判定するために使用できる「ヒットテスト(hit-testing)」を行うことができる。少なくとも一部のユーザインタフェースでは、制御要素302〜330またはインタフェース300中の他の項目は階層的に配置することができる。図3にこのタイプの階層的配置の一例を示す。例えば、図3に示すように、制御要素302〜306は、共通の「名前」の制御要素334に含まれることができる。同様に、制御要素308〜318は共通の「自宅住所」の制御要素336に含まれ、制御要素320〜330は共通の「勤務先住所」の制御要素338に含まれることができる。これらの制御要素はすべて、共通の親制御要素(例えば「ENTERCONTACTINFORMATION(連絡先情報を入力して下さい)」要素)に含まれることができ、親制御要素自身も1つまたは複数の追加的な親制御要素に含まれることができる。したがって、スタイラスの「空中」点に直接隣接する要素にスタイラスフォーカスを与えられない場合(例えばスタイラスが個々の制御要素302〜330の間に位置する場合など)でも、本発明の一部の実施形態によるシステムおよび方法は、少なくとも一部の例では、スタイラスが位置する空中点(in-air points)に対応するより大きな「親」または「コンテナ」要素(例えば要素334、336、338)にスタイラスフォーカスを与えることができる。

0046

図5に、階層的な制御要素を有するユーザインタフェース画面500の別の例を示す。試験または調査に記入する際、個々の回答502は制御要素の階層的ツリー構造の個々の「葉」あるいは「子」のノードすなわち制御要素を形成することができ、一方、それぞれの質問504〜510は、各自に関連付けられた葉ノードすなわち子ノードを有する「ルート」、「コンテナ」、あるいは「親」のノードあるいは制御要素を形成することができる。各子ノードすなわち葉ノード502を別々にスタイラスフォーカスを可能にするのではなく、親コンテクスト要素504〜510にスタイラスフォーカスを確保することができる。スタイラスが親制御要素504〜510の一部分の近くをホバーすると、親制御要素504〜510全体がスタイラスフォーカスを受け取り、その親制御要素504〜510内の個々の葉ノード502のいずれにも入力データを入力できるようにすることができる。

0047

次いで図4に示す例示的方法に戻り、先に述べたように、S404でスタイラスの位置に対応する空中点を生成する。本発明の本実施形態によるシステムおよび方法は、次いでS406で、スタイラスの位置に近い特定の位置および/または要素がスタイラスフォーカスが可能であるかどうかを判定する(図5と共に上述したように、インタフェース中のすべての制御要素または範囲が独立してスタイラスフォーカスが可能である必要はなく、また、オペレーティングシステムおよび/またはアプリケーションプログラムに関連付けられたコードにより、特定の制御要素または範囲がスタイラスフォーカスを受け取ることが可能かどうかを判定または設定することができる)。スタイラスの特定の位置に対応する制御要素または基礎となるユーザインタフェースの位置がスタイラスフォーカス可能でない場合(答「No」)、本発明の本実施形態によるシステムおよび方法は次いで、その要素が階層構造中で最後の(すなわち最上位の)要素であるかどうかを判定する(S408)。最後の要素でない場合(答「No」)、本発明の本実施形態によるシステムおよび方法は、親要素に移動し(S410)、S406に戻ることによりその親要素がスタイラスフォーカス可能であるかどうかを判定する。図5に示す例で、ユーザのペンが最初に葉要素502の近くをホバーしている場合、本発明の本実施形態によるシステムおよび方法は、S406で、その葉要素502はスタイラスフォーカスが可能でなかったと判定する。次いでS408で、本実施形態によるシステムおよび方法は、その葉要素502が親要素504に含まれると判定し、S406を繰り返した時に要素504がスタイラスフォーカス可能と判定されることになる。

0048

S408で、検討中の要素が階層構造中で最後の要素である、かつ/または階層構造中で唯一の要素であると判定される場合(答「Yes」)は、必要なさらなる処理があれば行うことができ(S412)、手順はS402に戻ることができる(中点A)。本発明から逸脱せずに、任意の適切または所望の処理を行うことができる。例えば、エラーメッセージまたはテキストボックスを生成して適切な情報をユーザに与えることができる。別の可能性として、インタフェースの最上位の階層要素またはインタフェースの所定部分にデフォルトのスタイラスフォーカスを与えてもよい。さらに別の可能な例として、スタイラスの下にある要素またはその親要素(ある場合)のいずれもスタイラスフォーカスが可能でない場合、本発明によるシステムおよび方法の少なくとも一部の実施形態ではインタフェース中のどの要素もスタイラスフォーカスを受け取らず、システムおよび方法はスタイラスがさらに動かされるのを待つことができる。本発明から逸脱せずに、この状況に対処する他の適切な方式を使用することができる。

0049

S406で、検討中の要素がスタイラスフォーカスが可能であると判定される場合(スタイラスがその近くをホバーしている元々の制御要素またはその親要素。S406の答が「Yes」)、本発明のこの実施形態によるシステムおよび方法は、その要素にスタイラスフォーカスを与えるコードを実行することができる(S414)。スタイラスフォーカスを受け取る要素には(例えばオペレーティングシステムおよび/またはアプリケーションプログラムにより)このスタイラスフォーカスの付与を通知することができ、そして適切な動作を行うか、かつ/または所望の処理を行うことができる(下記でより詳細に説明するように制御要素のサイズを拡大する、ポーリング頻度を増すなど)。あるいは、その特定の要素にスタイラスフォーカスを与えるかどうかを判定する前に追加的な処理を行うことができる(階層中の別の要素などインタフェース中の何らかの他の要素に対しての特定の要素。または(何らかの所定の状況下で)どの要素にもフォーカスを与えない)。

0050

スタイラスフォーカスが確立されると、本発明のこの実施形態によるシステムおよび方法は次いで、スタイラスがデジタイザ表面に接触したかどうかを判定する(S416)。「Yes」の場合、システムは入力(例えば電子インクまたは他の入力)を受け付けるか、他の適当な動作を行い(S418)、手順は終了する(S420)(任意で手順はS402に戻り、次の入力を待機してもよい)。本発明によるシステムおよび方法のこの実施形態では、スタイラスフォーカスが確立され、ユーザがデータの入力を開始するか、システムがその他の形で入力を受け取り始める(例えば書くことや、何らかの他の方法で)と、スタイラスフォーカスは、そのペンダウンイベントの間は変化しない(任意で、データ入力電子インク入力など)がフォーカスを有する制御要素の外側の範囲で継続する場合でも変化しない)。これにより、そのペンダウンイベント中に入力されるすべてのデータが、データ入力が開始された制御要素に送られることが保証される(任意で、制御要素がユーザインタフェース中で移動することが可能な場合、制御要素はペンダウンイベント中にペンから離れてしまう可能性があるが、一旦フォーカスが確立されると、そのペンダウンイベント中に受け取るデータは、その要素がイベント中にペンから離れてしまってもフォーカスを有するその制御要素に継続して受け取られる)。任意で、ユーザ入力装置がペンダウンイベント中にフォーカスを有する制御要素の外側に移動すると、入力データの受け取りを終了してもよい(また任意でフォーカスが失われるようにしてもよい)。本発明の一部の実施形態でスタイラスフォーカスを変更するには、ユーザは、スタイラスがデジタイザによって検出できないようにスタイラスをデジタイザ表面から十分な距離だけ持ち上げなければならず(ペンアップイベント)、その結果図4の手順を再度開始することが必要になる。代替法として、スタイラスフォーカスは、ペンがデジタイザ表面から持ち上げられ、別の制御要素に対応するユーザインタフェース表面上の範囲に移動されると、その期間中にスタイラスが常にデジタイザによる検出が可能であっても、自動的に変更してもよい。任意で、所定時間の遅延後にのみ、かつ/またはスタイラスが、フォーカスを有する直前の制御要素から所定の最小距離を移動した時にのみ、かつ/またはフォーカスを有する直前の制御要素に関連付けられた最後の位置から所定の最小距離を移動した時にのみ、スタイラスフォーカスが上記の各種の状況で変化することもできる。

0051

本発明の少なくとも一部の実施形態では、ペンがフォーカスまたは入力を受け取ることが不可能なデジタイザ領域(例えばフォーカスの受け取りが可能な制御要素と制御要素の間の範囲)に最初に接触した場合は、ペンがそのペンダウンイベント中にフォーカス可能な制御要素に移動しても、そのペンダウンイベント中にはフォーカスは確立されない。代替法として、それが望ましい場合は、本発明から逸脱せずに、ペンダウンイベント中にペンがフォーカス可能な制御要素中に交差した時(ある場合)にフォーカスを確立してもよい。任意で、上記の状況でフォーカスが確立された場合、フォーカス可能な要素への入力は、ペンがそのフォーカス可能な制御要素内に移動する前にそのペンダウンイベント中に生成または入力された入力データのすべてまたは少なくとも一部を含むことができる。

0052

S416で、本発明のこの実施形態によるシステムおよび方法が、スタイラスがデジタイザ画面に接触していないと判定した場合、手順はS402に戻り、ペンがまだ領域内にあるかどうかを判定する。もはや範囲内にない場合(答「No」)は、スタイラスフォーカスを取り消すことができ(S422)、短い時間の後にペンを検出する試みを再開することができる。スタイラスがなお検出できる場合(S402で答が「Yes」)は、ペンダウンイベントが発生する(すなわちスタイラスがデジタイザ表面に接触する)か、ペンが遠ざけられるまで手順を繰り返す。本発明から逸脱せずに、スタイラスが検出可能な状態を保っており(例えばホバー位置にあり)、スタイラスがデジタイザ表面に接触する前に、スタイラスがある制御要素に相当する範囲から別の制御要素に相当する範囲に移動すると、スタイラスフォーカスは、ユーザインタフェース画面上で制御要素から制御要素に移動することができる。またそれが望ましい場合は、S422で、任意で所定の時間にわたり、かつ/または新しいスタイラスフォーカスが確立されるまで、スタイラスフォーカスはフォーカスを有する最後の制御要素にとどまることができる。

0053

図4との関連で上述した各種手順は、本発明の一部の実施形態で行うことが可能な適当な処理の例に過ぎない。当業者は、本発明から逸脱せずに、この他の手順を行っても、かつ/または図4との関連で説明した手順を変更してもよいことを認識されよう。例えば、本発明から逸脱することなく、図示あるいは説明した特定のステップを変更する、ステップの順序を変える、一部のステップを省略する、かつ/またはさらにステップを追加することができる。今一つの具体例として、どの制御要素の表示がペン位置の近くに位置するかを判定する方式は、本発明から逸脱せずに上述の「ヒットテスト」の手順から変更することができる。また、本発明から逸脱せずに、図4との関連で説明したような空中フォーカス管理判定手順の一部またはすべてを、利便な、または必要に応じた適切な時間間隔で行うようにオペレーティングシステムおよび/またはアプリケーションプログラムを設計することができる。例えば、大量のバックグラウンド処理が行われている状況では、空中フォーカスの管理手順の一部またはすべて(ヒットテストなど)をやや少ない頻度で行って他の処理のためのプロセッサ可用性を上げることができる。また、上述の手順は、例えばコンピュータが低電力モード、休眠モード、またはバッテリ節減モードにある場合には頻度を落として行うことができる。

0054

本発明から逸脱せずに、スタイラスフォーカスを得た結果、任意の適当な動作または処理を行う、または開始することができる。例えば、色の変化、ユーザインタフェースのスタイルの変化、ユーザインタフェースのレイアウトの変化、ビープ音など、視覚または音声による表示を提供してスタイラスフォーカスが確立された事を知らせることができる。図3および6に、制御要素がスタイラスフォーカスを受け取った結果行うことが可能な処理の別の例を示す。上記のように、図3には、各種の制御要素302〜330を有するユーザインタフェース画面332を示す。図3の矢印350は、インタフェース画面332に接近しつつあるが、画面332に関連付けられたデジタイザがスタイラスの存在と位置を検出するような位置で画面332近くをホバーしているスタイラスを表す。本発明のこの実施形態では、スタイラスフォーカスが確立されると、ユーザインタフェースが図6に示す画面352に変化する。具体的には、この例では、スタイラスは、(インタフェースの「自宅住所」の制御要素の「市」の制御要素に関連付けられた)制御要素312に近接して画面332に接近している。図6に示すように、制御要素312にスタイラスフォーカスが確立されるとこの制御要素312のサイズが拡大され、この要素のサイズは、スタイラスフォーカスが制御要素312にある限りこの拡大されたサイズを保つ。少なくとも一部の例では、拡大されたボックス354におけるスタイラスの位置350は、サイズが拡大される前の制御要素312におけるスタイラス位置350と同じ相対的位置になる(それにより、小さいサイズから拡大されたサイズへの円滑な移行をユーザに提供する)。フォーカスを有する制御要素のサイズを拡大することは、ユーザが制御要素に電子インクを書いて入力しようとするペン方式のコンピューティングシステムで特に有用である可能性がある(制御要素が小さいとユーザが電子ペンおよび/または電子インクを用いて必要なデータを入力するのが難しい、またはデータを入力できない可能性がある)。また、サイズの拡大は、ユーザインタフェース、画面サイズ、および/または制御要素自体がかなり小さい状況で有用である可能性がある。

0055

本発明のこの例でスタイラスが制御要素312の外側に移動した場合は、この要素312のスタイラスフォーカスが失われ、拡大されたボックス354が消える。任意で、スタイラスフォーカスの消失は、スタイラスが制御要素312から離れるか、デジタイザの検出範囲外に移動してから所定の期間が経過した後にのみ生じるようにし、ユーザによる軽微な意図的でないスタイラスの移動によるスタイラスフォーカスの消失を防ぐこともできる。さらに別の代替法として、スタイラスフォーカスは、スタイラスがデジタイザの近くにもはや検出されなくなるまで、新しいフォーカスが確立されるまで、および/または他の適切あるいは所望の時まで等、この他の適切な時までこの要素312にとどまることもできる。さらに別の代替法として、拡大されたボックス354は、本来中心にあった制御要素に加えて隣接する制御要素を含むようにしてもよく、拡大されたボックス354が消えることなく、スタイラスフォーカスが元の制御要素(上記の例では制御要素312)からその要素に隣接する制御要素の1つに移動することもできる。本発明から逸脱せずに、フォーカスを有する元の要素の外へのスタイラスの移動に対応する他の適切な方式を用いることができる。

0056

本発明から逸脱せずに、スタイラスフォーカスを得た結果、追加的な動作および/または他の動作を行うことができる。例えば、スタイラスフォーカスの達成を使用して、システム全体および/または特定の制御要素が入力を受け取る「準備」をすることができる。より具体的な例として、スタイラスフォーカスを使用して省電力モードまたは「待機」モードからシステムを「ウェイク」させることができる。別の例として、スタイラスフォーカスの達成を、入力のための制御要素に関連付けられた範囲をシステムにより頻繁に調べさせるためのトリガとして使用することができる(例えば、入力電子データまたは他の入力データを求めてより頻繁に確認または「ポーリング」するようにデジタイザに指示し、任意で、特にスタイラスフォーカスを有する制御要素に対応するインタフェース領域における頻度を増す)。

0057

さらなる例として、ペンダウンイベントの前(例えばペンがデジタイザ表面の近くをホバーしている時)にスタイラスフォーカスを使用して、フォーカスを有する範囲に入力される入力データの各種の特徴または特性の判定を始めることができる(例えばインクの色、インクハイライトの特徴、ペン先端の特徴、インクデータを「感圧」方式で収集すべきかどうか、入力データのタイプ(インク、消去、ハイライト、選択など))。「空中」にある期間を使用してフォーカスを有する領域のインク特性に関連するデータを取り出すことにより、本発明の少なくとも一部の実施形態によるシステムおよび方法は、ペンダウンイベントが実際に発生した時に即座に迅速にインクのレンダリングを開始することができ、それにより、より自然なペンとインキングの体験を提供することができる(例えばペンダウンイベントが発生した時にインクが即座に表示され、インクが電子ペンの先端から電子文書へと流れ込むように感じさせる)。

0058

さらに別の例として、スタイラスフォーカスの確立を本発明の少なくとも一部の実施形態によるシステムおよび方法で他の方式で使用して、入力される電子インクデータをシステムが受け取る準備をすることができる。ペン方式のコンピューティングシステムの入力電子インクには、通例、大量のデータが関連付けられる(例えばインクの位置、インクの色、インクの圧力、スタイラスによって交差されたデジタイザ点、スタイラスの動きの方向、インクに関連付けられた構文解析データ、ストロークID情報、ユーザID情報、言語データなどに関連するデータなど)。本発明の少なくとも一部の実施形態によるシステムおよびシステムではスタイラスフォーカスを使用して、例えばインクデータを受け取り、記憶するデータ構造(階層的な文書のツリー構造など)をメモリ中に設定および/または割り振る、例えばレイアウト分析分類、構文解析、認識などを行うためのミラーツリーおよびインクのスナップショットを記憶する記憶域を設定および/または割り振る、各種の記憶域からキャッシュされたデータを削除する、等により、システムがインクを受け取る準備をすることができる。本発明から逸脱せずに、スタイラスフォーカスが達成された結果、他の適切あるいは所望の処理または動作をトリガすることができる。

0059

本発明の少なくとも一部の実施形態によるシステムおよび方法も、単一のスタイラスに関連付けられたスタイラスフォーカスを与え、維持することに限定されない。本発明から逸脱せずに、任意数のスタイラスフォーカスを確立し、維持することができる。例えば、第1の制御要素に対して1つのスタイラスフォーカスを検出し、確立し、維持することができるのと同時に、デジタイザは、第2のスタイラスがデジタイザの近くに位置することを示す入力を受け取り、第2のスタイラスの位置に対応する第2の制御要素にスタイラスフォーカスを与え、維持することができる。また、本発明から逸脱せずに、第2のスタイラスが、第1の制御要素(この例ですでにスタイラスフォーカスを有する)に対応する範囲内にデータを入力することもできる。

0060

本発明によるシステムおよび方法のより具体的な一例では、空中点を使用してスタイラスフォーカスを有する制御要素を判定することができる。この例では空中点のみを使用してスタイラスフォーカスを変更する。その理由は、一旦入力インクストロークが開始すると、そのストロークに関連付けられた(すなわちそのペンダウンイベント中の)すべてのデータは、その同一の制御要素に継続して関連付けられることが前提とされるためである(少なくともペンがその制御要素の範囲を離れるまで。任意で、ペンがその制御要素の範囲を離れた場合でもペンアップイベントが発生するまで)。この例では、インタフェースの1つのみの制御要素が一時にスタイラスフォーカスを有することになる。本発明のこの実施形態によるシステムおよび方法が複数のスタイラスから入力を受け取ることができる場合は、スタイラスフォーカスを有する制御要素中にあるスタイラスだけが入力インクを入力することができるが、フォーカスを有する制御要素中にあるすべてのスタイラスはそれぞれ独立してインク(または他の入力データ)を入力することができる。すべての他のスタイラス(スタイラスフォーカスを有する制御要素の外側に位置するスタイラス)はマウスのように振舞う。この例では、スタイラスフォーカスを有する制御要素は、少なくともすべてのスタイラスがその制御要素の範囲を離れるか、かつ/またはデジタイザの検出範囲外に出るまでスタイラスフォーカスを失わない。

0061

本発明の少なくとも一部の実施形態による追加的な任意の特徴は、スタイラスとデジタイザ表面が接触した結果スタイラスフォーカスを確立することを可能にする。一部の事例では、特にコンピューティングシステムが低電力モードまたは待機モードにある場合、またはデジタイザがその他の状況でスタイラスの存在を検出するためのポーリングをあまり頻繁に行っていない時には、スタイラスは、デジタイザ表面に近い位置でホバー方向で検出される前にデジタイザ表面に接触する可能性がある。これは、ユーザがすばやくペンをデジタイザ表面に配置し、入力を開始する状況でも生じる可能性がある。そのような状況では、本発明の少なくとも一部の実施形態によるシステムおよび方法は、デジタイザ表面とスタイラスが接触した位置にある制御要素に(また接触の結果として)スタイラスフォーカスを与え、入力データを受け付けることができ、タップによってフォーカスを確立し、第2のペンダウンイベントがデータ入力を開始することを必要としない。スタイラスが接触した結果行われる、スタイラスフォーカスを受け取る制御要素の判断は、例えば任意で上述のように制御要素と他のユーザインタフェース要素の階層的配置を考慮して、スタイラス接触の(X,Y)座標を使用したヒットテストを含む任意の適切な方式で行うことができる。

0062

それが望ましい場合は、本発明から逸脱せずに、上記のように、スタイラスフォーカスをマウスフォーカスおよび/またはキーボードフォーカスおよび/または別のスタイラスフォーカスから独立して、別個に維持することができる。したがって、一人のユーザがスタイラスフォーカスを開始し、維持している間に、他のユーザ(または同じユーザ)が、マウスおよび/またはキーボードおよび/または別のスタイラスを使用して別の制御要素にデータを入力することができる。

0063

また、フォーカスは、すべての事例でデジタイザ表面の近くに位置するスタイラスの検出に応答して確立する必要はない。それが望ましい場合は、少なくとも一部の事例では、本発明から逸脱することなく、アプリケーションプログラムおよび/またはオペレーティングシステムは、フォーカスを拒絶するか、かつ/またはフォーカスの確立に関連するデータ送信を停止するコードを含むか、かつ/またはイベントを送ることができる。例えば、ある要素が入力電子インク(テキストラベル変更不可能なピクチャ要素など)を受け取るための範囲を持たない場合には、その要素がフォーカスを受け取れるようにする理由がない場合がある。また、要素がそれが受け取ることができる電子インクの限界に何らかの理由で達した場合は、その要素へのフォーカスを拒絶することができる。さらに別の例として、ユーザが一回だけ書くことができる、あるいは書くことが意図されるフィールド(ユーザIDおよび/またはパスワードのフィールドなど)では、そのフィールドにすでにインクが存在する、すなわちすでに入力されている場合にはフォーカスは(任意で一定時間の経過後に)受け付けることができない。フォーカスの拒絶は、制御要素単位で、あるいは本発明から逸脱せずに他の方式で適用することができる。

0064

最後に、本発明は、上記のシステムおよび方法を含む各種の方法を実行し、かつ/または各種のシステムで使用するためのコンピュータ実行可能命令が格納されたコンピュータ可読媒体にも関する。このコンピュータ可読媒体は、上記で説明したコンピュータ可読媒体の各種の具体例に記憶されたコンピュータ実行可能命令を構成することができる。

0065

V.結論
一部の事例では、上記の明細書は、ユーザインタフェース中の「制御要素」とのスタイラスおよびマウスの対話、および「制御要素」に対するスタイラスおよびマウスの位置について記載する。これは、伝達を容易にするためと利便性のために用いる簡潔な説明である。実際には、「制御要素」は、コンピュータのアプリケーションプログラムおよび/またはオペレーティングシステムプログラム中に存在するコンピュータコードを含む。したがって、当業者は、この簡単な説明が、スタイラスおよびマウスが実際には、ユーザインタフェース上に存在する、またはユーザインタフェースの一部として存在する各種の制御要素の表示の近くに位置すると述べていることを理解されよう。当業者はさらに、これらの対話は、ユーザインタフェースに表された基礎となる制御要素をアクティブ化し、それらの制御要素に入力を送り、かつ/または他の形で制御要素を利用できることを理解されよう。

0066

本発明の各種実施形態について説明したが、当業者には、本発明は、その範囲内にこれら実施形態のすべてのコンビネーションとサブコンビネーションを包含することが理解されよう。また、当業者は、上記の例は、単に本発明の各種態様を例証するものであることを認識されよう。特許請求の範囲に規定された本発明の精神および範囲から逸脱せずに、各種の変更および修正を行うことができる。

図面の簡単な説明

0067

本発明のある態様を実施することが可能な汎用デジタルコンピューティング環境の略図である。
本発明のある態様を実施することが可能なペン方式のパーソナルコンピューティング(PC)環境の図である。
本発明の一部の実施形態によってスタイラスフォーカスを達成することができるユーザインタフェースの例示的レンダリングの図である。
本発明の少なくとも一部の実施形態によるスタイラスフォーカスを管理する例示的方法を説明するフローチャートである。
本発明の一部の実施形態によりスタイラスフォーカスを達成することができるユーザインタフェース別の例示的レンダリングの図である。
フォーカスを有する制御要素が拡大された、スタイラスフォーカスが達成された後のユーザインタフェースの例示的レンダリングの図である。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ