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技術 多系統萎縮症におけるヒト成長ホルモンの使用

出願人 アレストレーディングソシエテアノニム
発明者 ベングトッソン,ベングト-アケ
出願日 2003年7月29日 (17年5ヶ月経過) 出願番号 2005-507528
公開日 2007年6月14日 (13年6ヶ月経過) 公開番号 2007-515375
状態 拒絶査定
技術分野 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 製造規格 運動特徴 中断基準 基底構造 本発明発明 静水学的 慎重さ オートフィード
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課題・解決手段

本発明は、パーキンソニズムプラス症候群治療及び/又は予防のための、ヒト成長ホルモン(hGHレセプターに結合し、そしてシグナリング惹起する物質、又は内在性hGHを放出し、若しくは活性を増強する物質の使用に関する。特に、本発明多系統萎縮症の治療及び/又は予防のためのhGHの使用に関する。

概要

背景

ヒト成長ホルモン(hGH)は、ソマトロピン(INN)又はソマトトロピンとしても知られており、下垂体前葉のソマトトロピン細胞により産出され、分泌されるタンパク質ホルモンである。ヒト成長ホルモンは、タンパク質、炭水化物、及び脂質の代謝における影響を介して、幼少期における体細胞成長、及び成人期における代謝に重要な役割を果たす。

ヒト成長ホルモンは、2つのジスルフィド結合を有する191のアミノ酸の単一のポリペプチド鎖であり(Bewly et al, 1972)、そのうちの1つは、Cys−53とCys−165の間に、分子中に大きなループを形成し、そして他方はCys−182とCys−189の間において、C末端付近に小さなループを形成する。アミノ酸配列を確認するDNA配列はMartial et al (1979)により報告された。精製されたhGHは、凍結乾燥形態において白色の無定形粉末である。pH6.5〜8.5の範囲において水性バッファー中で容易に可溶化される(濃度>10mg/L)。

溶液において、hGHは、主に単量体として、二量体としての小フラクション、及び高分子量オリゴマーを伴い存在する。一定の条件下において、hGHは、大量の二量体、三量体、及び高オリゴマーを形成するように誘導することができる。

hGHのいくつかの誘導体既知であり、天然誘導体、変異体、及び代謝生成物生合成hGHの一次分解生成物、及び遺伝子的方法により産出されるhGHの操作された誘導体を含む。hGHの天然誘導体の1つの例は、GH−Vであり、胎盤中に見つかる成長ホルモンの変異体である。遺伝子座の他のメンバーは、Chen et al (1989)において説明されている。

メチオニルhGHは、組換えDNA技術を介して産出されたhGHの最初の形態であった。当該化合物は、N末端において1つの付加メチオニン残基を有するhGHの実際の誘導体である(Goeddel et al, 1979)。

20−K−hGHと称されるhGHの天然変異体は、下垂体、並びに血流中に生じることが報告されている(Lewis et al, 1978; Lewis et al, 1980)。Glu−32〜Gln−46の15のアミノ酸残基欠く当該化合物は、メッセンジャリボ核酸オールタナティブスプライシングに起因する(DeNoto et al, 1981)。当該化合物は、hGHの生物学定特徴の全てとはいわないが、多くを共有する。

20−K−hGHは、下垂体で作られ、そして血液中に分泌される。これは、成人の約5%の成長ホルモン量、及び小児の20%の成長ホルモン量を構成する。これは、22kDaの成長ホルモンとして同一の成長促進活性を有し、そして22kD形態として、同量又はより多量の脂肪分解活性を有することが報告されている。それは、22kD成長ホルモンとして同等の親和性を伴い成長ホルモンレセプターと結合し、そして22kDとして10分の1の乳腺刺激性プロラクチン様)生物活性を有する。22kDと異なり、20−k−hGHは弱い抗インスリン活性を有する。

いくつかのhGHの誘導体は、タンパク質分解性の分子修飾に起因する。hGHの代謝のための第一の経路は、タンパク質分解に関する。およそ130〜150の残基のhGHの領域は、タンパク質分解に極めて感受性であり、そして当該領域において切れ目又は欠失を有するいくつかのhGHの誘導体が説明されている(Thorlacius-Ussing, 1987)。当該領域は、hGHの大きなループにおいて存在し、そしてペプチド結合の切断は、Cys−53とCys−165におけるジスルフィド結合を介して結合される2本の鎖の産出をもたらす。これらの2本鎖形態の多くは、生物活性を増加することが報告されている(Singh et al, 1974)。ヒト成長ホルモンの多くの誘導体は、酵素の使用を介して人工的に産出されている。当該酵素であるトリプシン、及びサブチリジン、並びに他のものは、分子中の多様な部位においてhGHを修飾するために使用されている(Lewis et al, 1977; Graff et al, 1982)。2本鎖のアナボリックプロテイン(2−CAP)と称されるこのような1つの誘導体は、トリプシンを使用してhGHの制御されたタンパク質分解を介して形成された(Becker et al, 1989)。2−CAPは、無処置のhGH分子のものと極めて異なる生物特徴を有すること、即ちhGHの成長促進活性が大きく保持され、そして炭水化物の代謝における影響の多くが破壊されたことが発見された。

タンパク質中のアスパラギン及びグルタミン残基は、適当な条件下において脱アミド反応に感受性である。下垂体hGHは、当該タイプの反応を経て、アスパラギン酸へのAsn−152の変換を生じ、そしてまた小程度のグルタミン酸へのGln−137の変換を生じることが示された(Lewis et al, 1981)。脱アミド化hGHは、酵素サブチリジンでのタンパク質分解に対する変化した感受性を有することが示され、脱アミド化は、hGHの直接的なタンパク質分解性切断において生理学的な有意性を有することが示唆される。生合成のhGHは一定の保存条件下において分解し、異なるアスパラギン(Asn−149)における脱アミドを生じることが知られている。これは、脱アミドの主要部位であるが、Asn−152における脱アミドもまた見られる(Becker et al, 1988)。Glnにおける脱アミドは生合成hGHにおいて報告されていない。

タンパク質中のメチオニン残基は、酸化に対して、主にスルホキシドに対して感受性である。下垂体−誘導、及び生合成hGHは、Met−14及びMet−125においてスルホキシド化を経る(Becker et al, 1988)。また、Met−170における酸化は、下垂体において報告されるが、生合成hGHにおいては報告されていない(Becker et al, 1988)。

hGHの切頭形態は、酵素の作用を介して、又は遺伝子的方法により産出されている。トリプシンの調節された作用により産出した2−CAPは、hGHのN末端において最初の8つの残基が除かれている。他のhGHの切頭変異体は、適当な宿主における発現の前に遺伝子を改変することにより産出される。特有の生物特徴(Gertler et al, 1986)を有する誘導体を産出するために、ポリペプチド鎖は切断されずに、最初の13の残基が除去されている。

ヒト成長ホルモンは、本来、死体の下垂体から得られ、これらの調製物電気泳動的に均一でなく、そして抗体は50%の純度の調製物で処置した患者血清中において生じ、免疫原生は、不活性な成分に起因された。組換えDNA技術は、いくつかの異なる組織におけるhGHの制限のない供給の生産許容した。培養培地からのhGHの精製は、少量の混入タンパク質の存在により促進される。実際、hGHが、研究室スケールにおいて、逆相HPLCカラムにおいて1回の工程により精製できることが示された(Hsiung et al (1989))。

組換えヒト成長ホルモンrhGHは、SEROSTIM登録商標)としてSerono International S. Aにより生産され、AIDS患者の体重の減少及び消耗の治療のために当該製品は早期にFDAの認可を与えられている。SAIZEN(登録商標)は、小児におけるGH欠乏少女におけるターナー症候群、並びに小児における慢性腎不全に必要な組換えヒト成長ホルモンである。Genentech, Inc. (South San Francisco, CA)により生産されるPROTROPIN(登録商標)は、N末端における付加的なメチオニン残基を有し、天然のhGH配列と構造において僅かに異なる。組換えhGHは、一般的に、凍結乾燥形態において、hGHと賦形剤、例えば、グリシン及びマンニトールを含むバイアルとして市販されている。付随する希釈バイアルが供され、患者に、当該用量の投与前に、当該製品を所望の濃度に再構成することを許容する。また、組換えhGHは、他の周知な手段において、例えば、前充填されたシリンジ等により市販される。

一般的に、組換え天然配列hGH、組換えN−メチオニル−hGH、又はヒト下垂体由来物質薬物動態学的、又は生物活性における有意な違いは観察されていない(Moore et al, 1988; Jorgensson et al, 1988)。

発達中内在性成長ホルモンは、多数の重要な事象を促進し、そして実質的に身体の全ての組織において直接的又は間接的に機能し、そして作用する。従って、成熟中枢神経系(CNS)中の重複性の成長ホルモンレセプターは、新規治療法を供し得る。更にGHは、主な成長の達成後、長期間、多くの種において重要な代謝作用を有する。肝臓インスリン様成長因子−1(IGF−1)の産出を介して全体に媒介されるGHの作用は長いと考えられていたが、GHは多くの組織において直接的な影響を有し、循環由来のIGF−1に追加して、局所的に産出されるIGF−1(及びおそらく多くの他の成長因子)と協力して作用することが現在明らかである。

成長ホルモンは主に下垂体において合成されるが、脳の異なる領域における広範な異所性生成物が存在する(Johansson et al., 2000)。更に、成長ホルモンレセプターのIGF−1及びIGF−1レセプターが大量に発生する。CNSにおける成長ホルモン処置中、GH、GH依存因子、及び神経伝達物質CSFベルにおける変化もまた存在する。これは、神経内分泌メカニズムが、成長ホルモン欠乏の成人における成長ホルモン治療の間に観察される身体的、及び心理的幸福の改善に関することを示唆しうる。

初期実験的発見は、GHが脳の可塑性を増加することを示し、放射標識GHでの実験は、CNS中の特異的な結合部位の存在を示唆したが、極めて広い分布が想定されたが、低い存在量が存在し、そして視床下部領域、及び脈絡叢において認識された(Harvey et al., 1993)。CNSにおけるGHの生理的影響は、オートフィードバック回路の一部としてのそれ自身の放出の阻害である(Tannenbaum, 1980)。

成長ホルモン不全(GHD)を伴う患者は、より高いレベル知覚される健康問題を有する。群として、これらの患者は、より低い活力、より低い身体移動性、及びより社会的孤立である(Johannsson et al., 2000)。更に、彼らは熟睡することが少なく、亜正常記憶機能を有する。これらの患者における訴えは、主に疲労、低い活力、及び自発性の欠乏、集中力の欠乏、記憶の困難性及び被刺激性である。

GH処置の間、活力及び気分、並びに記憶は改善した。同様の活力、気分、及び記憶が健康な人の観察おいて観察されたことから、当該変化は、正常化を示す。

GH不全、及びより具体的にはGH処置は、主に中枢神経伝達物質、これらの生合成酵素、又はこれらのレセプターにおける変化の多様性に関連するが(Andersson et al., 1983)、これらの系に直接作用する内在性GHの生理的役割は、未だ確立されていない。大部分は見過ごされたが、GHはいくつかの神経栄養性作用(ニューロン及びグリア細胞の増殖の刺激ミエリン形成の増加、及び脳サイズの増加)を有し、GH不全は、脳の発達における欠陥に関連する(Elias Eriksson, 1985)。

一ヶ月間の二重盲検プラセボ対照試験において、GH不全の成人におけるGH処置が、CFSにおいて平均10倍のGHの増加を生じることが示された。更に、CSFIGF−1濃度における平均値の増加は、約50%であり、CSFドーパミン代謝性生物のホモバニリン酸HVA)濃度(Harvey et al., 1993)は減少し、そしてCSF β−エンドルフィン免疫反応性はGH処置中で増加した。CFS HVA濃度の減少は、GHがCNSにおいてドーパミンの代謝回転に影響することを示し、以前の動物実験及びBurman 等の実験(Burman et al., 1995)と一致する。これらの神経内分泌の変化は、GH不全の成人のGH処置における心理的幸福の向上に関係しうるようである。

パーキンニアン−プラス、又は単にパーキンソン−プラスとも称されるパーキンソニズムプラス症候群は、古典的なパーキンソン病とは異なる疾患群を形成する。パーキンソニズムプラス症候群は、以下の疾患を含む:進行性核上麻痺PSP)、多系統萎縮症(MSA)、グアム(Guam)のパーキンソン−筋萎縮性側索硬化症全身性レビー小体病、進行性核上性麻痺CGD)、アルツハイマー/パーキンソン重複症候群ハンチントン病、:硬直変異(rigid variant)、ハラーフォルデン−シュパッツ病、ゲルストマン−シュトロイスラー症候群。

進行性PSPの症状の開始は通常55〜70で発生し、一方50歳前に開始することは稀である。臨床的判定基準の異なる設定は、当該疾患の最初の記述から考えられた。臨床的な診断が基づく2つの最も明確な症状は、核上注視麻痺、例えば、先端刺激に対する注視を動かすことができないこと、及び初期の不全を伴う姿勢不安定性を含む。重要な排除判定基準、例えば、レボドパ処置によるエイリアンハンド症候群、幻覚症皮質性痴呆症小脳症候、及び初期の自立神経障害の症状の良好且つ持続的な効果は、更に1996年Litvan 等により提唱された判断基準により確立された。当該特徴的な顕微鏡病理学は、神経原線維変化糸屑構造物、及び淡蒼球、質、黒質上丘中脳水道周囲灰白質視蓋前野脳幹、及び骨髄中のニューロンの減少として報告されている。

PSPの病原は、ニューロン及びグリア細胞中のタウタンパク質蓄積を伴う細胞骨格成分(神経フィラメント)の異常な代謝に関する。PSPは、孤発性障害であると考えられるが、遺伝、例えば、タウ遺伝子に関する遺伝子改変が原因となる。初期の症状は、末端において存在しない軸型の硬直を伴う両側性運動緩徐である。当該疾患の経路は、常に進行性であり、そしてパーキンソン病及びMSAよりも変異性でないように見える。男性は当該疾患によりより影響され、そして悪い予後を有する傾向にあり、女性及び疾患の初期開始を伴う患者は、いくらかよい予後を有する。疾患から数年後において、当該臨床像はしばしばより明らかになる。眼球運動は、最初に水平に、それから垂直に緩慢となる。当該患者は、焦点を合わせること、及び臨床医と目を合わせることが困難となり、眼球固定化による付随性持続のために一点を見つめる。疾患後、下方注視、及び方形波痙動の麻痺を伴う核上眼球麻痺は、典型的にはPSPにおいて見られる。歩調は腕の外転を伴い悪化し、体勢曲げ延ばしする場合に旋廻(ピボット)する。典型的な「驚いた」顔の表情が説明され、そして患者はしばしば、前頭葉機能障害による重度の問題を否定する。いくつかの姿勢の不安定性は、疾患の経過の中盤において最も顕著に発生し、そして支配的な問題となる。転倒による腕及び足の骨折を伴う多発性外傷、更には致命的な外傷も発生しうる。

皮質基底核変性症(CBD)は、1968年に初めて説明され、初期の疾患において診断を行うことが最も困難であると多くが考えられている。CBDは稀な症状であり、信頼できる有病率データを利用することができない。臨床的発症平均年齢は60〜65歳である。パーキンソン病に関する臨床像は、しばしば時間とともに異なる。当該症状は、主な知見として、巨大腫大したアクロマティックニューロンの存在を伴うパーキンソン病とは異なる。皮質及び基底構造、すなわち基底核、黒質、及び脳幹の両方の萎縮症が見られる。症状の開始は、通常、上肢の1つに局在する。同側の上肢は反対側が関与される前に影響される。当該症状は、3つのカテゴリー分類できる:1)皮質、2)基底核、又は3)他の構造の関与、の影響を示す症状。ジストニアは頻繁に見られる。一側性動作振戦が存在する場合、当該像は本態性振戦のものと区別が付かないであろう。時間を伴い振戦はミオクローヌス性になる。失行症時折初期に存在し、診断の手がかりを与えるが、血管病変は、同様の像を生じる。数年後、当該特徴的な「エイリアン肢」現象が見られる。皮質感覚喪失は後の特徴であり、当該症候群とパーキンソン病を区別するために有用である。他の症状、例えば、核上注視麻痺、構音障害嚥下障害垂体症候は、当該疾患の後の症状である。しかしながら症状の非対称性持続性であり、従って当該症状とPSPとの混乱の危険は小さい。

びまん性レビー小体病(DLBD)は、アルツハイマー病(AD)後の高齢者における退行性痴呆症の二番目に一般的な原因として現れる。しかしながら、これらの疾患における臨床的な分化は困難である。DLBDの場合、疾患の初期における歩調障害、硬直、静止振戦、並びに精神病、及び痴呆が報告される。当該疾患の初期段階における複合視覚性幻覚は、特にDLBDの特徴である。進行性認知減退はDLBDの診断可能性に必要であり、そして診断可能なものの1つである。1.注意及び機敏性において明白な変化を伴う振動性認知、2.反復性、典型的には、よく形成された、視覚的幻覚、及び3.パーキンソニズム運動特徴補足的な特徴は、診断には必要ではないが、反復性転倒、失神、意識の一過性喪失、神経遮断、感受性、系統化妄想、及び他の様式における幻覚が挙げられる。

多系統萎縮症(MSA)は、脳領域における変性が、運動バランス血圧、並びに性機能及び尿路機能の損なわれた制御に導く神経変性疾患である。

MSAは、異なる臨床病理学的な実態(Gilman et al., 1998)である。振戦麻痺の特徴が優勢である場合、患者はMSA−Pと称され、小脳の特徴が優勢である場合、MSA−Cと称される。MSA−Mは、垂体又は小脳の症状を伴う患者を含む混合型サブタイプである。

MSAは、典型的には男性において僅かに高い発生率を有し、50代〜70代の者に存在する。患者は通常、自律神経系機能障害を最初に有する。尿生殖器機能障害は、女性において最も多い初期の訴えであり、一方、性交不能は男性における最も多い初期の訴えである。起立性低血圧は共通であり、そして眩暈、視覚の暗化、頭又は首の痛み、あくび、一時的な混乱、睡眠不足、及び低血圧が重度の場合には、患者は横臥位から立ち上がることにより失神する場合がある。

MSAは、いくつかの重要な観点において古典的なパーキンソン病と異なる:(パーキンソン患者よりも5〜10歳若い)初期の発症は、L−ドーパ処置における辺縁性応答であり、急速進行性であり、そして診断後7年以上の生存は稀である。パーキンソン病において、損傷のほこ先は、1つの系において主要であり、MSAの複数のニューロン系においては黒失線条体経路が損傷される。MSAの発生率は5〜15:100,000であり、そして10%の臨床的な特発性パーキンソンを伴う患者が考えられる。この理由はわかっておらず、既知の治療法も存在しない。

MSAにおける症状が、ニューロンの進行性の変性に関係することが仮説とされている(Holmberg et al., 1998)。MSA患者は、脳脊髄液中に、神経変性マーカーの上昇したレベルを有することが示された。

多系統萎縮症(MSA)は、おそらく、運動障害ユニット(movement disorder unit)においてパーキンソン病に対する最も頻繁な鑑別診断であり、振戦麻痺を伴う10%未満の全ての患者を含んで成る(Quinn 1989)。MSAは3つの部分から成る:シャイ−ドレーガー症候群線条体黒質変性症、及びオリーブ橋小脳萎縮症である。上述のとおり、多系統萎縮症(MSA)は、脳領域中の変性が運動、バランス、血圧、並びに性機能及び尿路機能の障害性の制御に導く神経変性疾患である。

上記疾患の発症は不定である。最も初期の場合、40代において現れ、解剖確認のケースの研究において、平均の発症は50代である(Wenning 1996)。僅かに男性の優勢が見られる。

MSAの語は、基底核、垂体経路慢性変性疾患、小脳、脳幹、及び自律神経系の異なる組み合わせを生じる障害を含んで成る。MSAの異なる徴候命名法は不定であり、そして疾患の認識に遅れる。主に振戦麻痺症状を伴う患者のために、MSA−SNDの語が示唆され、MSA−OPCAは小脳の優勢が発見されたときに使用することができる(Quinn 1989)。1990年代において、当該命名法は更に議論された。MSA−P及びMSA−Cもまた、それぞれ振戦麻痺及び小脳の優勢を伴う疾患の多様な表現の説明として提唱された語である。診断基準の異なる設定が提唱されてきた(Quinn 1989)。これらの基準の系統的な評価は現在のところ作成されていないが、MSAの臨床診断の精度は、神経学者により遡及的に評価された(Litvan et al., 1997)。MSAを認識するための90%以上の特異性は、最初の臨床評価において発見されたが、反復評価に関わらず、感度は低さを残した。

神経病理学的な発見は、被殻において特異的な神経細胞封入体グリコーシス、及び神経細胞の減少、黒質、基底橋、オリーブ小脳回脊髄中間外側カラム、オヌフ核を含んで成る(Daniel, 1999)。当該疾患により影響される更なる領域は、青斑核迷走神経背側核、垂体路、及び前角細胞である(Wenning, 1996, Wenning, 1997, Van der Ecken et al., 1960)。

MSAは典型的には、孤発性疾患である(Bandmann et al., 1997)。当該疾患の経路は不均一であり、更にその外観の多様な命名に影響する。

自律神経機能障害は、MSAにおいて通常発見され、そして前失神性発症(presyncopal episode)、失調症又は性機能障害として存在しうる(Wenning, 1994)。他の低特異的な自律神経疾患の徴候は、眩暈、筋肉痛便秘、及び疲労である。また冷たい黒ずんだ手はMSAを疑うべきである (Klein et al., 1997)。反復性の失神を伴う血圧の低下が発展すると、予後は乏しくなる。患者の40%以上が、運動障害により5年以内に車椅子に乗ることになる。

個々の予後は実質的に変動しうる。20年以上の疾患の持続期間を伴うMSAの患者が報告されており(Wenning 1997)、死体解剖確認において、当該平均生存期間は、より活動的な場合の偏見もあろうが、発症から6〜9年である(Wenning 1997, Wenning 1994)。

うつ及び不安は、全てのパーキンソニズムプラス症候群の過程における初期及び後期の両方に共通に見られ、しばしば抗うつ剤に良好な応答を伴う。

研究室方法からの診断補助は、臨床的な診断又は死後に判明されたケースの比較的小規模の研究群においてこれまで評価されてきただけである。高感受性(上記疾患を伴う患者の試験数総数により真に陽性予測された診断数)、及び特異性(上記疾患を伴わない患者の試験数/総数により真に陰性に予測された診断の数)を伴う方法、並びにデータの対象の数量化を与えるものが約束されており、臨床診断を補助する。

MRIの発見は、MSAを伴う患者において共通に報告されており、当該技術は、パーキンソン病及び核上麻痺(PSP)からMSA−Pを区別するために時折有用である。特に、T2強調MRIシークエンスにおける低−及び超強度の被殻シグナル変化は、感受性は低いが、診断に高特異的であると考えられてきた(Schrag, 1998; Kraft et al., 1999)。これらの発見は、陽性のレボドパ応答を伴う一定のMSA−P患者とパーキンソン病と伴う患者とを区別することに有用である。被殻における単離された低い強度変化もまた、MSAにおいて共通であるが、パーキンソン病及びPSPにおいて報告されている(Schrag et al., 1998)ように低特異性である。テント下の異常性もまた報告されている;横行の橋線維中小脳脚の交差及びびまん性超強度に類似する橋超強度は共存している萎縮症を伴い見られる(Schrag et al., 1998)。これらのテント下の変化は、これらが、小脳及び脳幹に関する症候の典型的な組み合わせにより先行される傾向にあるように、臨床診断の補助としてのみ役立つことができ、すでにMSAと、パーキンソン病及びPSPとを区別する。

レボドパに対する臨床的な応答は、パーキンソニズム障害のための診断基準の全ての設定において重要な特徴である。いくらかの著者は、鑑別診断及び長期間の処置効果の予測のための道具として、アポモルヒネ(Hughes, 1990)又はレボドパ(Hughes et al., 1991; Rossi et al., 2000)の単回用量試験を提唱した。

姿勢−歩行手動作(Posturo-Locomotion-Manual)記録でのレボドパ試験は、更なる診断的情報を供することができる。当該試験は、患者が援助なく歩くことができることが必要な複合的な全身運動課題である。

ニューロンの変性及びグリオーシスのマーカーは、最近、診断、予後、及び治療の評価の有望な方法として出現した(Rosengren et al., 1994; Rosengren et al., 1996)。中枢神経系(CNS)に対する急性又は慢性的な損傷を伴う多様な条件におけるニューロン変性及びグリア細胞の応答性は、脳脊髄液(CSF)中の多様な脳特異的なタンパク質の高い濃度により確認することができる(Rosengren et al., 1999)。更に、これらは、多様なパーキンソニズム疾患の臨床的な診断基準に本質的に関係ないデータを供する。

神経フィラメントは、軸索内径、ニューロンの大きさ、及び形を維持するニューロンの主な構造因子である。高レベルの神経フィラメントは、筋萎縮性側索硬化症及びアルツハイマー病を伴う患者のCSF中において、並びに他の神経変性疾患において検出されており、そしてCSF中のNFLは、軸索の変異のマーカーとして使用することが示唆されてきた(Rosengren, 1996)。

FAタンパク質は、主に繊維状アストロサイトにおいて発現される主なアストログリアのタンパク質である。GFAタンパク質のCSF濃度は、脳の異なる病状により影響される。高レベルのGFAタンパク質は、急性CNS障害及びアストログリア細胞崩壊の結果として観察されてきた(Rosengren et al., 1994)。グリオーシスを伴う慢性脳疾患、例えば、痴呆、多発性硬化症、及び慢性脳症において、GFAタンパク質レベルは増加した(Rosengren et al., 1994, Rosengren et al., 1995)。従って、GFAタンパク質は、CNS組織崩壊及びアストログリオーシスの両方のCSFマーカーとして使用できることが示唆されてきた(Rosengren et al., 1994)。

Kimber ら (1997)は、クロニジン診断試験が、MSAタンパク質の同定に有用であることを報告した。成長ホルモン(GH)の報告された測定は、クロニジンの静脈内注射の後に行われた。MSAタンパク質の群は、パーキンソン病患者と比較して、クロニジンに対して有意に低下した応答を有することが発見され、そして当該試験は、中枢自律神経不全指標となりうることを示唆し、視床下部神経支配している延髄カテコールアミン性ニューロンの損失を示している。更なる研究において(Kimber et al., 2000)、クロニジン注射後のGH濃度が、コントロール及びPSP患者の両方と比較して、MSA患者の群において有意に低下していることが発見され、従って、MSAを他の神経変性疾患と区別するための診断試験を供する。

概要

本発明は、パーキンソニズムプラス症候群の治療及び/又は予防のための、ヒト成長ホルモン(hGH)レセプターに結合し、そしてシグナリング惹起する物質、又は内在性hGHを放出し、若しくは活性を増強する物質の使用に関する。特に、本発明多系統萎縮症の治療及び/又は予防のためのhGHの使用に関する。

目的

当該試験は、患者が援助なく歩くことができることが必要な複合的な全身の運動課題である

効果

実績

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請求項1

パーキンソニズムプラス症候群治療及び/又は予防のための医薬の製造のための、ヒト成長ホルモン(hGHレセプターに結合し、そしてシグナリング惹起する物質、又は内在性hGHを放出し、若しくは内在性hGHの活性を増強する物質の使用。

請求項2

前記パーキンソニズムプラス症候群が、進行性核上麻痺PSP)、多系統萎縮症(MSA)、グアムパーキンソン筋萎縮性側索硬化症全身性レビー小体病、進行性核上性麻痺アルツハイマー/パーキンソン重複症候群ハンチントン病硬直変異、ハラーフォルデン−シュパッツ病、ゲルストマン−シュトロイスラー症候群から成る群から選択される、請求項1に記載の使用。

請求項3

前記パーキンソニズムプラス症候群が多系統萎縮症である、請求項2に記載の使用。

請求項4

前記物質が、a)ヒト成長ホルモン;b)hGHレセプターにおいてアゴニスト活性を有する(a)のフラグメント;c)(a)又は(b)と70%以上の配列同一性を有し、且つhGHレセプターにおいてアゴニスト活性を有する(a)又は(b)の変異体;d)中程度のストリンジェント条件下において(a)又は(b)をコードする未変性DNA配列相補体ハイブリダイズするDNA配列によりコードされ、且つhGHレセプターにおいてアゴニスト活性を有する(a)又は(b)の変異体;e)hGHレセプターにおいてアゴニスト活性を有する(a)、(b)、(c)、又は(d)の塩又は機能的誘導体、から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。

請求項5

前記物質が天然ヒト成長ホルモンである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の使用。

請求項6

前記物質が組換えヒト成長ホルモンである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の使用。

請求項7

前記フラグメントがhGHのC末端フラグメントである、請求項4又は6に記載の使用。

請求項8

前記C末端フラグメントがhGHの177〜191のアミノ酸を含んで成る、請求項7に記載の使用。

請求項9

前記ヒト成長ホルモンの変異体が、ヒト成長ホルモンのN末端において付加的なメチオニン残基を有するメチオニルヒト成長ホルモンである、請求項4又は6に記載の使用。

請求項10

前記ヒト成長ホルモンのフラグメントが、Glu32〜Glu46の15個のアミノ酸残基を欠いているヒト成長ホルモンである、請求項4〜6のいずれか一項に記載の使用。

請求項11

前記フラグメントが、N末端において最初の8個のアミノ酸残基を欠いている切頭されたヒト成長ホルモンである、請求項4に記載の使用。

請求項12

前記フラグメントが、N末端において最初の13個のアミノ酸残基を欠いている切頭されたヒト成長ホルモンである、請求項4に記載の使用。

請求項13

前記機能的誘導体が、鎖間のジスルフィド結合を介して結合されたジスルフィド二量体共有結合性不可逆的な非ジスルフィド二量体、非共有結合性二量体、及びこれらの混合物から成る群から選択されるヒト成長ホルモンの二量体を含んで成る、請求項4に記載の使用。

請求項14

前記機能的誘導体がヒト成長ホルモンの化学的誘導体である、請求項4に記載の使用。

請求項15

前記ヒト成長ホルモンがN末端においてアセチル化されている、請求項14に記載の使用。

請求項16

前記ヒト成長ホルモンが脱アミノ化されている、請求項14又は15に記載の使用。

請求項17

前記ヒト成長ホルモンが1又は複数のメチオニン残基においてスルホキド化されている、請求項14〜16のいずれか一項に記載の使用。

請求項18

前記成長ホルモンが、一日一人あたり約0.1〜10mg、又は一日一人あたり約0.5〜6mgの投与量において投与される、請求項1〜17のいずれか一項に記載の使用。

請求項19

前記成長ホルモンが一日一人あたり約1mgの投与量において投与される、請求項18に記載の使用。

請求項20

前記成長ホルモンが毎日又は一日おきに投与される、請求項18又は19に記載の使用。

請求項21

前記成長ホルモンが、最初の投与量が二番目の投与量よりも多い、交互の毎日の投与量において投与される、請求項1〜20のいずれか一項に記載の使用。

請求項22

前記最初の投与量が一人あたり約1mgであり、且つ二番目の投与量が一人あたり約0.5mgである、請求項21に記載の使用。

請求項23

前記成長ホルモンの一週間の投与量が一人あたり約6mg、又は一人あたり約5mg、又は一人あたり約4.5mgである、請求項1〜22のいずれか一項に記載の使用。

請求項24

前記物質が、a)ヒト成長ホルモン放出ホルモン(hGHRH);b)hGHRHレセプターにおいてアゴニスト活性を有する(a)のフラグメント;c)(a)又は(b)と70%以上の配列同一性を有し、且つhGHRHレセプターにおいてアゴニスト活性を有する(a)又は(b)の変異体;d)中程度のストリンジェント条件下において(a)又は(b)をコードする未変性DNA配列の相補体とハイブリダイズするDNA配列によりコードされ、且つhGHRHレセプターにおいてアゴニスト活性を有する(a)又は(b)の変異体;(e)hGHRHレセプターにおいてアゴニスト活性を有する(a)、(b)、(c)、又は(d)の塩又は機能的誘導体、から選択させる請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。

請求項25

前記機能的誘導体が、アミノ酸残基における1又は複数の側鎖として生じる、1又は複数の官能基に付着される少なくとも1つの部分を含んで成る、請求項4又は24に記載の使用。

請求項26

前記部分がポリエチレングリコール(PEG)部分である、請求項25に記載の使用。

請求項27

パーキンソニズムプラス症候群、特に多系統萎縮症の治療及び/又は予防のための医薬の調製のためのIGF(インスリン様成長因子)の使用。

請求項28

前記IGFがIGF−I又はIGF−IIから選択される、請求項27に記載の使用。

請求項29

前記医薬が、順番に、別々に、又は同時に使用するための、IGFBP(インスリン様成長因子結合タンパク質)を更に含んで成る、請求項27又は28に記載の使用。

請求項30

前記IGFBPがIGFBP3である、請求項29に記載の使用。

請求項31

前記医薬が請求項1〜26のいずれか一項に記載の物質を更に含んで成る、請求項27〜30のいずれか一項に記載の使用。

請求項32

パーキンソニズムプラス症候群、特に多系統萎縮症の治療及び/又は予防のための医薬の調製のための、ヒト成長ホルモン(hGH)レセプターに結合し、そしてシグナリングを惹起する物質、又は内在性hGHを放出し、若しくは内在性hGHの活性を増強する物質のコード配列を含んで成る、核酸分子の使用。

請求項33

前記医薬が皮下投与される、請求項1〜32のいずれか一項に記載の使用。

請求項34

前記医薬が筋肉内投与される、請求項1〜32のいずれか一項に記載の使用。

請求項35

前記物質が、オートインジェクターで投与される、請求項1〜34のいずれか一項に記載の使用。

請求項36

パーキンソニズムプラス症候群、特に多系統萎縮症の治療及び/又は予防のための医薬の調製のための、ヒト成長ホルモン(hGH)レセプターに結合し、そしてシグナリングを惹起する物質、又は内在性hGHの放出を刺激し、若しくは内在性hGHの活性を増強する物質の内在的産生を誘導及び/又は増強するベクターの使用。

請求項37

パーキンソニズムプラス症候群、特に多系統萎縮症の治療及び/又は予防のための医薬の調製のための、ヒト成長ホルモン(hGH)レセプターと結合し、そしてシグナリングを惹起する物質、又は内在性hGHの放出を刺激し、若しくは内在性hGH活性を増強する物質を産出するために遺伝子改変された細胞の使用。

請求項38

ヒト成長ホルモン(hGH)レセプターと結合し、そしてシグナリングを惹起する物質、又は内在性hGHの放出を刺激し、若しくは内在性hGH活性を増強する物質の有効量を、それが必要な患者に対して投与することを含んで成る、パーキンソニズムプラス症候群、特に多系統萎縮症の治療方法

技術分野

0001

本発明は、神経疾患の分野に関する。より具体的には、パーキンソニズムプラス症候群(parkinsonism-plus syndrome)、及び特に多系統萎縮症(MSA)の治療及び/又は予防のための医薬の製造のためのヒト成長ホルモンの使用に関する。

背景技術

0002

ヒト成長ホルモン(hGH)は、ソマトロピン(INN)又はソマトトロピンとしても知られており、下垂体前葉のソマトトロピン細胞により産出され、分泌されるタンパク質ホルモンである。ヒト成長ホルモンは、タンパク質、炭水化物、及び脂質の代謝における影響を介して、幼少期における体細胞成長、及び成人期における代謝に重要な役割を果たす。

0003

ヒト成長ホルモンは、2つのジスルフィド結合を有する191のアミノ酸の単一のポリペプチド鎖であり(Bewly et al, 1972)、そのうちの1つは、Cys−53とCys−165の間に、分子中に大きなループを形成し、そして他方はCys−182とCys−189の間において、C末端付近に小さなループを形成する。アミノ酸配列を確認するDNA配列はMartial et al (1979)により報告された。精製されたhGHは、凍結乾燥形態において白色の無定形粉末である。pH6.5〜8.5の範囲において水性バッファー中で容易に可溶化される(濃度>10mg/L)。

0004

溶液において、hGHは、主に単量体として、二量体としての小フラクション、及び高分子量オリゴマーを伴い存在する。一定の条件下において、hGHは、大量の二量体、三量体、及び高オリゴマーを形成するように誘導することができる。

0005

hGHのいくつかの誘導体既知であり、天然誘導体、変異体、及び代謝生成物生合成hGHの一次分解生成物、及び遺伝子的方法により産出されるhGHの操作された誘導体を含む。hGHの天然誘導体の1つの例は、GH−Vであり、胎盤中に見つかる成長ホルモンの変異体である。遺伝子座の他のメンバーは、Chen et al (1989)において説明されている。

0006

メチオニルhGHは、組換えDNA技術を介して産出されたhGHの最初の形態であった。当該化合物は、N末端において1つの付加メチオニン残基を有するhGHの実際の誘導体である(Goeddel et al, 1979)。

0007

20−K−hGHと称されるhGHの天然変異体は、下垂体、並びに血流中に生じることが報告されている(Lewis et al, 1978; Lewis et al, 1980)。Glu−32〜Gln−46の15のアミノ酸残基欠く当該化合物は、メッセンジャリボ核酸オールタナティブスプライシングに起因する(DeNoto et al, 1981)。当該化合物は、hGHの生物学定特徴の全てとはいわないが、多くを共有する。

0008

20−K−hGHは、下垂体で作られ、そして血液中に分泌される。これは、成人の約5%の成長ホルモン量、及び小児の20%の成長ホルモン量を構成する。これは、22kDaの成長ホルモンとして同一の成長促進活性を有し、そして22kD形態として、同量又はより多量の脂肪分解活性を有することが報告されている。それは、22kD成長ホルモンとして同等の親和性を伴い成長ホルモンレセプターと結合し、そして22kDとして10分の1の乳腺刺激性プロラクチン様)生物活性を有する。22kDと異なり、20−k−hGHは弱い抗インスリン活性を有する。

0009

いくつかのhGHの誘導体は、タンパク質分解性の分子修飾に起因する。hGHの代謝のための第一の経路は、タンパク質分解に関する。およそ130〜150の残基のhGHの領域は、タンパク質分解に極めて感受性であり、そして当該領域において切れ目又は欠失を有するいくつかのhGHの誘導体が説明されている(Thorlacius-Ussing, 1987)。当該領域は、hGHの大きなループにおいて存在し、そしてペプチド結合の切断は、Cys−53とCys−165におけるジスルフィド結合を介して結合される2本の鎖の産出をもたらす。これらの2本鎖形態の多くは、生物活性を増加することが報告されている(Singh et al, 1974)。ヒト成長ホルモンの多くの誘導体は、酵素の使用を介して人工的に産出されている。当該酵素であるトリプシン、及びサブチリジン、並びに他のものは、分子中の多様な部位においてhGHを修飾するために使用されている(Lewis et al, 1977; Graff et al, 1982)。2本鎖のアナボリックプロテイン(2−CAP)と称されるこのような1つの誘導体は、トリプシンを使用してhGHの制御されたタンパク質分解を介して形成された(Becker et al, 1989)。2−CAPは、無処置のhGH分子のものと極めて異なる生物特徴を有すること、即ちhGHの成長促進活性が大きく保持され、そして炭水化物の代謝における影響の多くが破壊されたことが発見された。

0010

タンパク質中のアスパラギン及びグルタミン残基は、適当な条件下において脱アミド反応に感受性である。下垂体hGHは、当該タイプの反応を経て、アスパラギン酸へのAsn−152の変換を生じ、そしてまた小程度のグルタミン酸へのGln−137の変換を生じることが示された(Lewis et al, 1981)。脱アミド化hGHは、酵素サブチリジンでのタンパク質分解に対する変化した感受性を有することが示され、脱アミド化は、hGHの直接的なタンパク質分解性切断において生理学的な有意性を有することが示唆される。生合成のhGHは一定の保存条件下において分解し、異なるアスパラギン(Asn−149)における脱アミドを生じることが知られている。これは、脱アミドの主要部位であるが、Asn−152における脱アミドもまた見られる(Becker et al, 1988)。Glnにおける脱アミドは生合成hGHにおいて報告されていない。

0011

タンパク質中のメチオニン残基は、酸化に対して、主にスルホキシドに対して感受性である。下垂体−誘導、及び生合成hGHは、Met−14及びMet−125においてスルホキシド化を経る(Becker et al, 1988)。また、Met−170における酸化は、下垂体において報告されるが、生合成hGHにおいては報告されていない(Becker et al, 1988)。

0012

hGHの切頭形態は、酵素の作用を介して、又は遺伝子的方法により産出されている。トリプシンの調節された作用により産出した2−CAPは、hGHのN末端において最初の8つの残基が除かれている。他のhGHの切頭変異体は、適当な宿主における発現の前に遺伝子を改変することにより産出される。特有の生物特徴(Gertler et al, 1986)を有する誘導体を産出するために、ポリペプチド鎖は切断されずに、最初の13の残基が除去されている。

0013

ヒト成長ホルモンは、本来、死体の下垂体から得られ、これらの調製物電気泳動的に均一でなく、そして抗体は50%の純度の調製物で処置した患者血清中において生じ、免疫原生は、不活性な成分に起因された。組換えDNA技術は、いくつかの異なる組織におけるhGHの制限のない供給の生産許容した。培養培地からのhGHの精製は、少量の混入タンパク質の存在により促進される。実際、hGHが、研究室スケールにおいて、逆相HPLCカラムにおいて1回の工程により精製できることが示された(Hsiung et al (1989))。

0014

組換えヒト成長ホルモンrhGHは、SEROSTIM登録商標)としてSerono International S. Aにより生産され、AIDS患者の体重の減少及び消耗の治療のために当該製品は早期にFDAの認可を与えられている。SAIZEN(登録商標)は、小児におけるGH欠乏少女におけるターナー症候群、並びに小児における慢性腎不全に必要な組換えヒト成長ホルモンである。Genentech, Inc. (South San Francisco, CA)により生産されるPROTROPIN(登録商標)は、N末端における付加的なメチオニン残基を有し、天然のhGH配列と構造において僅かに異なる。組換えhGHは、一般的に、凍結乾燥形態において、hGHと賦形剤、例えば、グリシン及びマンニトールを含むバイアルとして市販されている。付随する希釈バイアルが供され、患者に、当該用量の投与前に、当該製品を所望の濃度に再構成することを許容する。また、組換えhGHは、他の周知な手段において、例えば、前充填されたシリンジ等により市販される。

0015

一般的に、組換え天然配列hGH、組換えN−メチオニル−hGH、又はヒト下垂体由来物質薬物動態学的、又は生物活性における有意な違いは観察されていない(Moore et al, 1988; Jorgensson et al, 1988)。

0016

発達中内在性成長ホルモンは、多数の重要な事象を促進し、そして実質的に身体の全ての組織において直接的又は間接的に機能し、そして作用する。従って、成熟中枢神経系(CNS)中の重複性の成長ホルモンレセプターは、新規治療法を供し得る。更にGHは、主な成長の達成後、長期間、多くの種において重要な代謝作用を有する。肝臓インスリン様成長因子−1(IGF−1)の産出を介して全体に媒介されるGHの作用は長いと考えられていたが、GHは多くの組織において直接的な影響を有し、循環由来のIGF−1に追加して、局所的に産出されるIGF−1(及びおそらく多くの他の成長因子)と協力して作用することが現在明らかである。

0017

成長ホルモンは主に下垂体において合成されるが、脳の異なる領域における広範な異所性生成物が存在する(Johansson et al., 2000)。更に、成長ホルモンレセプターのIGF−1及びIGF−1レセプターが大量に発生する。CNSにおける成長ホルモン処置中、GH、GH依存因子、及び神経伝達物質CSFベルにおける変化もまた存在する。これは、神経内分泌メカニズムが、成長ホルモン欠乏の成人における成長ホルモン治療の間に観察される身体的、及び心理的幸福の改善に関することを示唆しうる。

0018

初期実験的発見は、GHが脳の可塑性を増加することを示し、放射標識GHでの実験は、CNS中の特異的な結合部位の存在を示唆したが、極めて広い分布が想定されたが、低い存在量が存在し、そして視床下部領域、及び脈絡叢において認識された(Harvey et al., 1993)。CNSにおけるGHの生理的影響は、オートフィードバック回路の一部としてのそれ自身の放出の阻害である(Tannenbaum, 1980)。

0019

成長ホルモン不全(GHD)を伴う患者は、より高いレベル知覚される健康問題を有する。群として、これらの患者は、より低い活力、より低い身体移動性、及びより社会的孤立である(Johannsson et al., 2000)。更に、彼らは熟睡することが少なく、亜正常記憶機能を有する。これらの患者における訴えは、主に疲労、低い活力、及び自発性の欠乏、集中力の欠乏、記憶の困難性及び被刺激性である。

0020

GH処置の間、活力及び気分、並びに記憶は改善した。同様の活力、気分、及び記憶が健康な人の観察おいて観察されたことから、当該変化は、正常化を示す。

0021

GH不全、及びより具体的にはGH処置は、主に中枢神経伝達物質、これらの生合成酵素、又はこれらのレセプターにおける変化の多様性に関連するが(Andersson et al., 1983)、これらの系に直接作用する内在性GHの生理的役割は、未だ確立されていない。大部分は見過ごされたが、GHはいくつかの神経栄養性作用(ニューロン及びグリア細胞の増殖の刺激ミエリン形成の増加、及び脳サイズの増加)を有し、GH不全は、脳の発達における欠陥に関連する(Elias Eriksson, 1985)。

0022

一ヶ月間の二重盲検プラセボ対照試験において、GH不全の成人におけるGH処置が、CFSにおいて平均10倍のGHの増加を生じることが示された。更に、CSFIGF−1濃度における平均値の増加は、約50%であり、CSFドーパミン代謝性生物のホモバニリン酸HVA)濃度(Harvey et al., 1993)は減少し、そしてCSF β−エンドルフィン免疫反応性はGH処置中で増加した。CFS HVA濃度の減少は、GHがCNSにおいてドーパミンの代謝回転に影響することを示し、以前の動物実験及びBurman 等の実験(Burman et al., 1995)と一致する。これらの神経内分泌の変化は、GH不全の成人のGH処置における心理的幸福の向上に関係しうるようである。

0023

パーキンニアン−プラス、又は単にパーキンソン−プラスとも称されるパーキンソニズムプラス症候群は、古典的なパーキンソン病とは異なる疾患群を形成する。パーキンソニズムプラス症候群は、以下の疾患を含む:進行性核上麻痺PSP)、多系統萎縮症(MSA)、グアム(Guam)のパーキンソン−筋萎縮性側索硬化症全身性レビー小体病、進行性核上性麻痺CGD)、アルツハイマー/パーキンソン重複症候群ハンチントン病、:硬直変異(rigid variant)、ハラーフォルデン−シュパッツ病、ゲルストマン−シュトロイスラー症候群。

0024

進行性PSPの症状の開始は通常55〜70で発生し、一方50歳前に開始することは稀である。臨床的判定基準の異なる設定は、当該疾患の最初の記述から考えられた。臨床的な診断が基づく2つの最も明確な症状は、核上注視麻痺、例えば、先端刺激に対する注視を動かすことができないこと、及び初期の不全を伴う姿勢不安定性を含む。重要な排除判定基準、例えば、レボドパ処置によるエイリアンハンド症候群、幻覚症皮質性痴呆症小脳症候、及び初期の自立神経障害の症状の良好且つ持続的な効果は、更に1996年Litvan 等により提唱された判断基準により確立された。当該特徴的な顕微鏡病理学は、神経原線維変化糸屑構造物、及び淡蒼球、質、黒質上丘中脳水道周囲灰白質視蓋前野脳幹、及び骨髄中のニューロンの減少として報告されている。

0025

PSPの病原は、ニューロン及びグリア細胞中のタウタンパク質蓄積を伴う細胞骨格成分(神経フィラメント)の異常な代謝に関する。PSPは、孤発性障害であると考えられるが、遺伝、例えば、タウ遺伝子に関する遺伝子改変が原因となる。初期の症状は、末端において存在しない軸型の硬直を伴う両側性運動緩徐である。当該疾患の経路は、常に進行性であり、そしてパーキンソン病及びMSAよりも変異性でないように見える。男性は当該疾患によりより影響され、そして悪い予後を有する傾向にあり、女性及び疾患の初期開始を伴う患者は、いくらかよい予後を有する。疾患から数年後において、当該臨床像はしばしばより明らかになる。眼球運動は、最初に水平に、それから垂直に緩慢となる。当該患者は、焦点を合わせること、及び臨床医と目を合わせることが困難となり、眼球固定化による付随性持続のために一点を見つめる。疾患後、下方注視、及び方形波痙動の麻痺を伴う核上眼球麻痺は、典型的にはPSPにおいて見られる。歩調は腕の外転を伴い悪化し、体勢曲げ延ばしする場合に旋廻(ピボット)する。典型的な「驚いた」顔の表情が説明され、そして患者はしばしば、前頭葉機能障害による重度の問題を否定する。いくつかの姿勢の不安定性は、疾患の経過の中盤において最も顕著に発生し、そして支配的な問題となる。転倒による腕及び足の骨折を伴う多発性外傷、更には致命的な外傷も発生しうる。

0026

皮質基底核変性症(CBD)は、1968年に初めて説明され、初期の疾患において診断を行うことが最も困難であると多くが考えられている。CBDは稀な症状であり、信頼できる有病率データを利用することができない。臨床的発症平均年齢は60〜65歳である。パーキンソン病に関する臨床像は、しばしば時間とともに異なる。当該症状は、主な知見として、巨大腫大したアクロマティックニューロンの存在を伴うパーキンソン病とは異なる。皮質及び基底構造、すなわち基底核、黒質、及び脳幹の両方の萎縮症が見られる。症状の開始は、通常、上肢の1つに局在する。同側の上肢は反対側が関与される前に影響される。当該症状は、3つのカテゴリー分類できる:1)皮質、2)基底核、又は3)他の構造の関与、の影響を示す症状。ジストニアは頻繁に見られる。一側性動作振戦が存在する場合、当該像は本態性振戦のものと区別が付かないであろう。時間を伴い振戦はミオクローヌス性になる。失行症時折初期に存在し、診断の手がかりを与えるが、血管病変は、同様の像を生じる。数年後、当該特徴的な「エイリアン肢」現象が見られる。皮質感覚喪失は後の特徴であり、当該症候群とパーキンソン病を区別するために有用である。他の症状、例えば、核上注視麻痺、構音障害嚥下障害垂体症候は、当該疾患の後の症状である。しかしながら症状の非対称性持続性であり、従って当該症状とPSPとの混乱の危険は小さい。

0027

びまん性レビー小体病(DLBD)は、アルツハイマー病(AD)後の高齢者における退行性痴呆症の二番目に一般的な原因として現れる。しかしながら、これらの疾患における臨床的な分化は困難である。DLBDの場合、疾患の初期における歩調障害、硬直、静止振戦、並びに精神病、及び痴呆が報告される。当該疾患の初期段階における複合視覚性幻覚は、特にDLBDの特徴である。進行性認知減退はDLBDの診断可能性に必要であり、そして診断可能なものの1つである。1.注意及び機敏性において明白な変化を伴う振動性認知、2.反復性、典型的には、よく形成された、視覚的幻覚、及び3.パーキンソニズム運動特徴補足的な特徴は、診断には必要ではないが、反復性転倒、失神、意識の一過性喪失、神経遮断、感受性、系統化妄想、及び他の様式における幻覚が挙げられる。

0028

多系統萎縮症(MSA)は、脳領域における変性が、運動バランス血圧、並びに性機能及び尿路機能の損なわれた制御に導く神経変性疾患である。

0029

MSAは、異なる臨床病理学的な実態(Gilman et al., 1998)である。振戦麻痺の特徴が優勢である場合、患者はMSA−Pと称され、小脳の特徴が優勢である場合、MSA−Cと称される。MSA−Mは、垂体又は小脳の症状を伴う患者を含む混合型サブタイプである。

0030

MSAは、典型的には男性において僅かに高い発生率を有し、50代〜70代の者に存在する。患者は通常、自律神経系機能障害を最初に有する。尿生殖器機能障害は、女性において最も多い初期の訴えであり、一方、性交不能は男性における最も多い初期の訴えである。起立性低血圧は共通であり、そして眩暈、視覚の暗化、頭又は首の痛み、あくび、一時的な混乱、睡眠不足、及び低血圧が重度の場合には、患者は横臥位から立ち上がることにより失神する場合がある。

0031

MSAは、いくつかの重要な観点において古典的なパーキンソン病と異なる:(パーキンソン患者よりも5〜10歳若い)初期の発症は、L−ドーパ処置における辺縁性応答であり、急速進行性であり、そして診断後7年以上の生存は稀である。パーキンソン病において、損傷のほこ先は、1つの系において主要であり、MSAの複数のニューロン系においては黒失線条体経路が損傷される。MSAの発生率は5〜15:100,000であり、そして10%の臨床的な特発性パーキンソンを伴う患者が考えられる。この理由はわかっておらず、既知の治療法も存在しない。

0032

MSAにおける症状が、ニューロンの進行性の変性に関係することが仮説とされている(Holmberg et al., 1998)。MSA患者は、脳脊髄液中に、神経変性マーカーの上昇したレベルを有することが示された。

0033

多系統萎縮症(MSA)は、おそらく、運動障害ユニット(movement disorder unit)においてパーキンソン病に対する最も頻繁な鑑別診断であり、振戦麻痺を伴う10%未満の全ての患者を含んで成る(Quinn 1989)。MSAは3つの部分から成る:シャイ−ドレーガー症候群線条体黒質変性症、及びオリーブ橋小脳萎縮症である。上述のとおり、多系統萎縮症(MSA)は、脳領域中の変性が運動、バランス、血圧、並びに性機能及び尿路機能の障害性の制御に導く神経変性疾患である。

0034

上記疾患の発症は不定である。最も初期の場合、40代において現れ、解剖確認のケースの研究において、平均の発症は50代である(Wenning 1996)。僅かに男性の優勢が見られる。

0035

MSAの語は、基底核、垂体経路慢性変性疾患、小脳、脳幹、及び自律神経系の異なる組み合わせを生じる障害を含んで成る。MSAの異なる徴候命名法は不定であり、そして疾患の認識に遅れる。主に振戦麻痺症状を伴う患者のために、MSA−SNDの語が示唆され、MSA−OPCAは小脳の優勢が発見されたときに使用することができる(Quinn 1989)。1990年代において、当該命名法は更に議論された。MSA−P及びMSA−Cもまた、それぞれ振戦麻痺及び小脳の優勢を伴う疾患の多様な表現の説明として提唱された語である。診断基準の異なる設定が提唱されてきた(Quinn 1989)。これらの基準の系統的な評価は現在のところ作成されていないが、MSAの臨床診断の精度は、神経学者により遡及的に評価された(Litvan et al., 1997)。MSAを認識するための90%以上の特異性は、最初の臨床評価において発見されたが、反復評価に関わらず、感度は低さを残した。

0036

神経病理学的な発見は、被殻において特異的な神経細胞封入体グリコーシス、及び神経細胞の減少、黒質、基底橋、オリーブ小脳回脊髄中間外側カラム、オヌフ核を含んで成る(Daniel, 1999)。当該疾患により影響される更なる領域は、青斑核迷走神経背側核、垂体路、及び前角細胞である(Wenning, 1996, Wenning, 1997, Van der Ecken et al., 1960)。

0037

MSAは典型的には、孤発性疾患である(Bandmann et al., 1997)。当該疾患の経路は不均一であり、更にその外観の多様な命名に影響する。

0038

自律神経機能障害は、MSAにおいて通常発見され、そして前失神性発症(presyncopal episode)、失調症又は性機能障害として存在しうる(Wenning, 1994)。他の低特異的な自律神経疾患の徴候は、眩暈、筋肉痛便秘、及び疲労である。また冷たい黒ずんだ手はMSAを疑うべきである (Klein et al., 1997)。反復性の失神を伴う血圧の低下が発展すると、予後は乏しくなる。患者の40%以上が、運動障害により5年以内に車椅子に乗ることになる。

0039

個々の予後は実質的に変動しうる。20年以上の疾患の持続期間を伴うMSAの患者が報告されており(Wenning 1997)、死体解剖確認において、当該平均生存期間は、より活動的な場合の偏見もあろうが、発症から6〜9年である(Wenning 1997, Wenning 1994)。

0040

うつ及び不安は、全てのパーキンソニズムプラス症候群の過程における初期及び後期の両方に共通に見られ、しばしば抗うつ剤に良好な応答を伴う。

0041

研究室方法からの診断補助は、臨床的な診断又は死後に判明されたケースの比較的小規模の研究群においてこれまで評価されてきただけである。高感受性(上記疾患を伴う患者の試験数総数により真に陽性予測された診断数)、及び特異性(上記疾患を伴わない患者の試験数/総数により真に陰性に予測された診断の数)を伴う方法、並びにデータの対象の数量化を与えるものが約束されており、臨床診断を補助する。

0042

MRIの発見は、MSAを伴う患者において共通に報告されており、当該技術は、パーキンソン病及び核上麻痺(PSP)からMSA−Pを区別するために時折有用である。特に、T2強調MRIシークエンスにおける低−及び超強度の被殻シグナル変化は、感受性は低いが、診断に高特異的であると考えられてきた(Schrag, 1998; Kraft et al., 1999)。これらの発見は、陽性のレボドパ応答を伴う一定のMSA−P患者とパーキンソン病と伴う患者とを区別することに有用である。被殻における単離された低い強度変化もまた、MSAにおいて共通であるが、パーキンソン病及びPSPにおいて報告されている(Schrag et al., 1998)ように低特異性である。テント下の異常性もまた報告されている;横行の橋線維中小脳脚の交差及びびまん性超強度に類似する橋超強度は共存している萎縮症を伴い見られる(Schrag et al., 1998)。これらのテント下の変化は、これらが、小脳及び脳幹に関する症候の典型的な組み合わせにより先行される傾向にあるように、臨床診断の補助としてのみ役立つことができ、すでにMSAと、パーキンソン病及びPSPとを区別する。

0043

レボドパに対する臨床的な応答は、パーキンソニズム障害のための診断基準の全ての設定において重要な特徴である。いくらかの著者は、鑑別診断及び長期間の処置効果の予測のための道具として、アポモルヒネ(Hughes, 1990)又はレボドパ(Hughes et al., 1991; Rossi et al., 2000)の単回用量試験を提唱した。

0044

姿勢−歩行手動作(Posturo-Locomotion-Manual)記録でのレボドパ試験は、更なる診断的情報を供することができる。当該試験は、患者が援助なく歩くことができることが必要な複合的な全身運動課題である。

0045

ニューロンの変性及びグリオーシスのマーカーは、最近、診断、予後、及び治療の評価の有望な方法として出現した(Rosengren et al., 1994; Rosengren et al., 1996)。中枢神経系(CNS)に対する急性又は慢性的な損傷を伴う多様な条件におけるニューロン変性及びグリア細胞の応答性は、脳脊髄液(CSF)中の多様な脳特異的なタンパク質の高い濃度により確認することができる(Rosengren et al., 1999)。更に、これらは、多様なパーキンソニズム疾患の臨床的な診断基準に本質的に関係ないデータを供する。

0046

神経フィラメントは、軸索内径、ニューロンの大きさ、及び形を維持するニューロンの主な構造因子である。高レベルの神経フィラメントは、筋萎縮性側索硬化症及びアルツハイマー病を伴う患者のCSF中において、並びに他の神経変性疾患において検出されており、そしてCSF中のNFLは、軸索の変異のマーカーとして使用することが示唆されてきた(Rosengren, 1996)。

0047

FAタンパク質は、主に繊維状アストロサイトにおいて発現される主なアストログリアのタンパク質である。GFAタンパク質のCSF濃度は、脳の異なる病状により影響される。高レベルのGFAタンパク質は、急性CNS障害及びアストログリア細胞崩壊の結果として観察されてきた(Rosengren et al., 1994)。グリオーシスを伴う慢性脳疾患、例えば、痴呆、多発性硬化症、及び慢性脳症において、GFAタンパク質レベルは増加した(Rosengren et al., 1994, Rosengren et al., 1995)。従って、GFAタンパク質は、CNS組織崩壊及びアストログリオーシスの両方のCSFマーカーとして使用できることが示唆されてきた(Rosengren et al., 1994)。

0048

Kimber ら (1997)は、クロニジン診断試験が、MSAタンパク質の同定に有用であることを報告した。成長ホルモン(GH)の報告された測定は、クロニジンの静脈内注射の後に行われた。MSAタンパク質の群は、パーキンソン病患者と比較して、クロニジンに対して有意に低下した応答を有することが発見され、そして当該試験は、中枢自律神経不全指標となりうることを示唆し、視床下部神経支配している延髄カテコールアミン性ニューロンの損失を示している。更なる研究において(Kimber et al., 2000)、クロニジン注射後のGH濃度が、コントロール及びPSP患者の両方と比較して、MSA患者の群において有意に低下していることが発見され、従って、MSAを他の神経変性疾患と区別するための診断試験を供する。

0049

本発明は、ヒト成長ホルモンが、多系統萎縮症と称される、パーキンソニズム−プラス症候群に属する疾患に苦しむ患者において有用な効果を有することの発見に基づく。従って、本発明は、パーキンソニズムプラス症候群の治療及び/又は予防のための、ヒト成長ホルモン(hGH)レセプターに結合し、そしてシグナリング惹起する物質、又は内在性hGHを放出し、若しくは活性を増強する物質の使用に関する。上記物質は、特に、古典的なパーキンソン病と明確に区別される未だ治療不能な疾患である多系統萎縮症(MSA)の治療及び/又は予防に適当である。

0050

更に、本発明は、パーキンソニズムプラス症候群、特にMSAの治療及び/又は予防のための、ヒト成長ホルモン(hGH)レセプターに結合し、そしてシグナリングを惹起する物質、又は内在性hGHの放出し、若しくは活性を増強する物質のコード配列を含んで成る、核酸分子の使用に関する。

0051

パーキンソニズムプラス症候群、特にMSAの治療及び/又は予防のための、ヒト成長ホルモン(hGH)レセプターに結合し、そしてシグナリングを惹起する物質、又は内在性hGHの放出を刺激し、若しくは活性を増強する物質の内在的産生を誘導及び/又は増強するベクターの使用もまた、本発明の範囲内である。

0052

更に、本発明は、パーキンソニズムプラス症候群、特にMSAの治療及び/又は予防のための、ヒト成長ホルモン(hGH)レセプターに結合し、そしてシグナリングを惹起する物質、又は内在性hGHの活性を刺激し、若しくは活性を増強する物質を産出するために遺伝子改変された細胞に関する。

0053

本発明の詳細な説明
本発明は、パーキンソニズムプラス症候群に属する疾患である多系統萎縮症が、有効量のヒト成長ホルモンの投与により治療することができることの発見に基づく。

0054

従って、本発明は、パーキンソニズムプラス症候群の治療及び/又は予防のための、医薬の調製のための、ヒト成長ホルモン(hGH)レセプターに結合し、そしてシグナリングを惹起する物質、又は内在性hGHの放出を刺激し、又は活性を増強する物質の使用に関する。

0055

本発明の好ましい態様において、パーキンソニズムプラス症候群は、進行性核上麻痺(PSP)、多系統萎縮症(MSA)、グアム(Guam)のパーキンソン−筋萎縮性側索硬化症、全身性レビー小体病、皮質基底神経節変性、アルツハイマー/パーキンソン重複症候群、ハンチントン病、硬直変異、ハラーフォルデン−シュパッツ病、及びゲルストマン−シュトロイスラー症候群から成る群から選択される。

0056

これらの疾患は、これらを診断し、そして互いに及び他の神経疾患から区別するための可能性ととともに、上述の「背景技術」において詳細に説明されている。

0057

特に好ましい態様において、パーキンソニズムプラス症候群は、多系統萎縮症である。MSAは、例えば、パーキンソン病に苦しむ患者と異なる実態により特徴づけられる異なる臨床病理学的な実態であり(Gilman et al., 1998)、MSA患者は、一般的に、レボドパ(L−ドパ)処置に対して辺縁性の応答のみを示す。レボドパに対する臨床的応答評価のための試験は、上述の「背景技術」中に説明されている。本発明は、「背景技術」において説明されたように、MSA−P、MSA−C、及びMSA−M、MSA−SND、又はMSA−OPCAを含むいずれかのタイプのMSAであってよい。

0058

本明細書において使用される「治療」及び「予防」の語は、パーキンソン−プラス症候群、並びにパーキンソン−プラス症候群を付随する症候、疾患、又は合併症の1又は複数の症候又は原因を、部分的に又は完全に、予防、阻害、減弱寛解、又は回復することとして理解すべきである。パーキンソン−プラス症候群を「治療する」場合、本発明に従う物質は、当該疾患の発症後に与えられ、「予防」は疾患の徴候が診断され又は患者において顕在化する前に当該物質を投与することに関する。

0059

本発明の好ましい態様において、上記物質は以下から選択される:
a)ヒト成長ホルモン;
b)hGHレセプターにおいてアゴニスト活性を有する(a)のフラグメント
c)(a)又は(b)と70%以上の配列同一性を有し、且つhGHレセプターにおいてアゴニスト活性を有する(a)又は(b)の変異体;
d)中程度のストリンジェント条件下において(a)又は(b)をコードする未変性DNA配列の相補体ハイブリダイズするDNA配列によりコードされ、且つhGHレセプターにおいてアゴニスト活性を有する(a)又は(b)の変異体;
e)hGHレセプターにおいてアゴニスト活性を有する(a)、(b)、(c)、又は(d)の塩又は機能的誘導体

0060

本発明において使用される「ヒト成長ホルモン」、又は「hGH」の語は、上述の天然及び合成誘導体を含むことを意図し、「背景技術」において詳細に説明されるように、制限することなく、20kD及び22kDヒト成長ホルモン、GHV、及び成長ホルモン遺伝子座位の他のメンバーを含む。

0061

上記hGHは、天然ヒト成長ホルモンであってよく、又は好ましくは組換えhGHであってよい。組換えGHは、原核生物、又は真核生物宿主のいずれかの適当な宿主において発現されることができる。例えば、大腸菌(E.coli)は、hGHの発現に特に適当な宿主である。酵母昆虫、又は哺乳類細胞は、組換え成長ホルモンの発現に更に適当である。好ましくはhGHはヒト又は動物細胞、例えば、中国ハムスター卵巣(CHO)細胞において発現される。

0062

本明細書に使用される「hGH」又は「成長ホルモン」の語はまた、成長ホルモンの生物活性、即ち、成長ホルモンレセプターに対してアゴニストとして作用する、機能的誘導体、変異体、類似体、又は塩を含む。言い換えれば、これらは当該レセプターのシグナリング活性を惹起するために成長ホルモンレセプターに結合することができる。

0063

本明細書に使用される「機能的誘導体」の語は、当業者に既知な方法により、N−又はC末端の残基における側鎖として生じる官能基から調製することができる誘導体を網羅し、そしてこれらが医薬的に受容可能で、且つ本明細書において説明されるようなhGHの生物活性、即ち、hGHと結合し、そしてレセプターシグナリングを惹起する能力を破壊しない限り、且つそれを含有する組成物において毒性を与えない限り、本発明中に含まれる。誘導体は化学部分、例えば、糖、又はリン酸残基を有してよく、供されたこのような誘導体はhGHの生物活性を維持し、且つ医薬的な受容可能性を維持する。

0064

例えば、誘導体は、カルボキシル基脂肪族エステルアンモニア又は一級若しくは二級アミンとの反応によるカルボキシル基のアミドアシル部分(例えば、アルカノイル、又はカルボクリックアロイル基)と形成されるアミノ酸残基のN−アシル誘導体又は遊離アミノ基、又はアシル部分と形成される有利ヒドロキシル基(例えば、セリル又はとレオニル残基のもの)のO−アシル誘導体を含む。また、このような誘導体は、例えば、抗原性部位をマスクし、そして体液中の分子の滞留延長するポリエチレングリコール側鎖を含んでよい。

0065

特に重要なものは、長期間持続するために錯体形成剤誘導体化され、又は結合された成長ホルモンである。従って、本発明の好ましい態様は、ヒト成長ホルモンのペグ化型に関する。身体中において活性の長期間の持続を示すために遺伝子操作された成長ホルモンはまた、本発明の範囲内のhGH誘導体の例として挙げられる。

0066

N末端においてアセチル化されたhGHは単離され同定されている(Lewis et al, 1978; Lewis et al, 1980)。アシル化が調節の役割を果たすのか、又は単に精製の人為的結果であるかは明らかでない。しかしながら、当該分子が、他のhGH誘導体と似たような様式で抗−MSA活性を示すことが予想される。従って、好ましい態様において、本発明はそのN末端においてアセチル化されたヒト成長ホルモンに関する。

0067

本発明の更に好ましい化学的誘導体は、脱アミノ化hGH、又は1又は複数のメチオニン残基においてスルホキド化されたhGHを含んで成る。

0068

好ましくは、本発明に従う医薬は、鎖間のジスルフィド結合を介して結合されたジスルフィド二量体、共有結合性不可逆的な非ジスルフィド二量体、非共有結合性二量体、及びこれらの混合物から成る群から選択されるヒト成長ホルモンの二量体を含んで成る。

0069

本明細書の「塩」の語は、カルボキシル基の塩、及びhGH分子のアミノ基の酸付加塩、又はこれらの類似体に関する。カルボキシル基の塩は、当業界において既知の方法により形成することができ、そして無機塩、例えば、ナトリウムカルシウムアンモニウム三価鉄、又は亜鉛塩等、及び形成されたこれらのように有機塩基を伴う塩、例えば、トリエタノールアミンアルギニン、又はリジン、ピペリジンプロカイン等を含む。酸付加塩は、例えば、鉱酸、例えば、塩酸硫酸を伴う塩、及び有機酸、例えば、酢酸又はシュウ酸を伴う塩を含む。当然にこれらのいかなる塩も本発明に関するhGHの生物活性、即ち、hGHレセプターと結合し、レセプターシグナリングを惹起する能力を維持しなければならない。

0070

更に好ましい態様において、本発明はヒト成長ホルモンのフラグメントに関する。

0071

本発明に従う成長ホルモンの「フラグメント」は、分子のいずれかのサブセット、即ち所望の生物活性を維持する短いペプチドを意味する。フラグメントは、hGH分子のいずれかの末端からアミノ酸を除去し、そしてhGHレセプターアゴニストとしての特徴のための結果を試験することにより容易に調製することができる。ポリペプチドのN−末端又はC−末端のいずれかから1回に1つのアミノ酸を除去するためのプロテアーゼが知られており、そして所望の生物化性を維持するフラグメントをそのように決定することは慣習的な実験を含む。

0072

好ましくは、本発明に関するhGHフラグメントは、欠失が、hGHの生物活性、即ち、結合し、hGHレセプターを介してシグナリングを惹起することに影響しない限り内部欠失を有してよい。本発明に従う好ましいフラグメントは、グルタミン酸(Glu)32〜グルタミン酸46を欠く。

0073

更に、hGHフラグメントは、C−又はN−末端において切頭されていてもよい。ヒト成長ホルモンの最初の8のN−末端残基又は最初の13のN−末端残基を欠く切頭されたhGHもまた本発明に従い好ましい。

0074

短いC−末端hGHフラグメントはhGHの生物活性を維持することが説明されている。例えば、米国特許第5,869452号を参照のこと。従って、hGHのC−末端フラグメントの使用は本発明に従い好ましい。少なくとも177〜191のhGH(LRIVQCSVEGSCGF)を含んで成るhGH177〜191は、本発明に関して特に好ましい。更に好ましいものは、当該ペプチドの誘導体、例えば、米国特許第6,335,319号、又はW099/12969に説明されるペプチド変異体、例えば、環状ペプチドである。

0075

更に、このようなhGHレセプターアゴニスト活性を有するポリペプチドは、hGH自体、類似体若しくは変異体、塩、機能的誘導体、又はこれらのフラグメントであり、またhGHポリペプチドと隣接する追加的なアミノ酸残基を含んでよい。生じた分子が、コアポリペプチドのhGHレセプターアゴニスト活性を維持する限り、慣習的な実験により、いずれかのこのような隣接残基コアペプチド基礎及び新規な特徴、即ち、そのレセプターアゴニスト特徴に影響するか否かを決定することができる。

0076

好ましくは本発明に関するこのようなGH変異体の例は、ヒト成長ホルモンのN−末端において追加のメチオニン残基を有するメチオニルヒト成長ホルモン(Met−hGH)である。

0077

本発明に従う好ましいhGHの変異体は、そのN−末端において追加のメチオニン残基を有するメチオニルヒト成長ホルモンを含んで成る。更に好ましい変異体はGlu32〜Glu46の15のアミノ酸残基を欠くヒト成長ホルモンである。

0078

本発明に従うヒト成長ホルモンの「変異体」の語は、当該全体のタンパク質又はそのフラグメントのいずれかに実質的に類似する分子に関する。また変異体は「ムテイン」と称することもできる。変異体は、例えば、hGHのアイソフォーム、例えば、オールタナティブスプライシングにより産出された変異体であってよい。変異体(ポリ)ペプチドはまた、当業界に周知な方法を使用して変異体ペプチドの直接的な化学合成により慣習的に調製することができる。当然に変異体ヒト成長ホルモンは、hGHとして、少なくとも類似したhGHレセプター結合及びシグナル惹起活性を有し、このため類似したhGHの抗−MSA活性を有することが予測される。

0079

ヒト成長ホルモンのアミノ酸配列変異体は、合成ヒト成長ホルモン誘導体をコードするDNAにおける突然変異により調製することができる。このような変異体は、例えば、アミノ酸配列中の残基の欠失形態、又は挿入又は置換形態を含む。欠失、挿入、及び置換のいずれかの組み合わせはまた、最終生成物に達するように作製することができるが、但し、最終作成物は所望の活性を有する。明らかに、変異体ペプチドをコードするDNAにおいて作成される突然変異体リーディングフレームを変化させてはならない。

0080

遺伝的レベルにおいて、これらの変異体は、ペプチド分子をコードするDNA中のヌクレオチド部位特異的変異誘発により調製することができ(Adelman et al, 1983に例示されている)、これにより変異体をコードするDNAを産出し、その後、組換え細胞培養液中でDNAを発現させる。当該変異体は、典型的には、非変異ペプチドと少なくとも同じ定性的な生物活性を示す。

0081

本発明に従うヒト成長ホルモンの「類似体」は、実質的に類似する全体の分子又はその活性フラグメントである非天然分子に関する。本発明に有用なヒト成長ホルモンの類似体は抗−MSA活性を示すであろう。

0082

本発明に従うヒト成長ホルモンにおいて作製できる置換のタイプは異なる種の相同タンパク質間のアミノ酸変化頻度分析に基づくことができる。このような分析に基づき保存的置換は以下の5つの群の1つにおける交換として本明細書において定義することができる:
I.小さな脂肪族無極性又はわずかに極性の残基:
Ala、Ser、Thr、Pro、Gly
II.極性で負に帯電した残基及びこれらのアミド:
Asp、Asn、Glu、Gln
III .極性で正に帯電した残基:
His、Arg、Lys
IV.大きな脂肪族で無極性の残基:
Met、Leu、Ile、Val、Cys
V.大きな芳香族の残基
Phe、Try、Trp

0083

先の基中、以下の置換基は「高保存的」であると考えられる。
Asp/Glu
His/Arg/Lys
Phe/Tyr/Trp
Met/Leu/Ile/Val

0084

準保存的置換は、上記(I)、(II)、及び(III )を含んで成るスーパー群(A)、又は上記(IV)及び(V)を含んで成るスーパー群(B)に限定されている(I)〜(IV)の2つの基の間で変換されているものと定義される。置換は、遺伝的にコードされているもの、又は天然アミノ酸に制限されない。当該エピトープは、ペプチド合成により調製され、そして所望のアミノ酸は直接使用することができる。あるいは、遺伝的にコードされているアミノ酸は、選択的な側鎖又は末端残基と反応することができる有機誘導体化剤と反応させることにより修飾することができる。

0085

システイニル残基は、アルファハロアセテート(及び対応するアミン)、例えば、クロロ酢酸、又はクロロアセトアミドと最も一般的に反応し、カルボキシルメチル、又はカルボキシルアミドメチル誘導体を与える。システイニル残基はまた、ボロモトリフルオロアセトン、アルファ−ブロモベータ−(5−イミダゾイルプロピオン酸クロロアセチルホスフェート、N−アルキルマレイミド、3−ニトロ−2−ピリジニルジスルフィド、メチル−2−ピリジル、ジスルフィド、p−クロメルクベンゾエート、2−クロロメルクリ−4−ニトロフェノール、又はクロロ−7−ニトロベンゾ−2−オキサ−1,3−ジアゾールとの反応により誘導される。

0086

ヒスチジル残基は、pH5.5〜7.0において、ジエチルプロカルボネートとの反応により、当該試薬がヒスチジル側鎖と比較的特異的であるために誘導される。パラブロモフェンアシルブロミドもまた有用である;当該反応は、0.1Mの炭酸ナトリウムとpH6.0において行うことが好ましい。

0087

リジニル及びアミノ末端残基は、コハク酸又は他のカルボン酸無水物と反応される。これらの試薬での誘導体化は、リジニル残基の変化を逆転させる効果を有する。アルファ−アミノ酸を誘導化するための他の適当な試薬は、イミドエステル、例えば、メチルピコリニミデートピリドキサルリン酸ピリドキサル;クロロ水素化ホウ素トリニトロベンゼンスルホン酸;O−メチリオスレア(O-methyliosurea);2,4−ペンタンジオン;及びグリオキシル酸によるトランスアミナーゼ触媒反応を含む。

0088

アルギニル残基は、1又は数個の慣習的な試薬、例えば、フェニルグリオキサール;2,3−ブタンジオン;及びニンヒドリンとの反応により修飾される。アルギニン残基の誘導体化は、グアニジン官能基の高pKaのために、アルカリ条件において反応を行うことが必要である。更にこれらの試薬はリジン、並びにアルギニンイプシロン−アミノ基と反応することができる。

0089

チロシル残基それ自体の特異的な修飾は、特に、芳香族ジアゾニウム化合物又はテトラニトロメタンとの反応によるスペクトル標識のチロシル残基への導入に注目して、大規模に研究されている。最も一般的には、それぞれ、O−アセチルチロシル種、及びε−ニトロ誘導体を形成するためにN−アセチルイミダゾール及びテトラニトロメタンが使用される。

0090

カルボキシル側鎖(アスパルチル又はグルタミル)は、カルボジイミド(R’N−C−N−R’)、例えば、1−シクロヘキシル−3−[2−モルホリニル−(4−エチル)]カルボジイミド、又は1−エチル−3−(4−アゾニア−4,4−ジメチルペンチル)カルボジイミドとの反応により選択的に修飾される。更にアスパルチル及びグルタミル残基はアンモニウムイオンとの反応によりアスパラギニル及びグルタミニル残基に変換される。

0091

グルタミニル及びアスパラギニル残基は、対応するグルタミル及びアスパルチル残基によく脱アミド化される。あるいはこれらの残基は、穏やかな酸性条件下で脱アミド化される。これらの残基のいずれの形態も本発明の範囲内である。

0092

本発明における使用のためのhGHの類似体を得るために使用することができるタンパク質中のアミノ酸置換基の生成の例は、いずれかの既知の方法、例えば、Mark et alらによる米国特許第RE 33,653号;第4,959, 314号;第4, 588, 585号及び第4, 737,462号; Koths et alによる第5,116, 943 号; Namen et alによる第4,965, 195号;及びLee, et alによる第5,017, 691号において供され、そしてリジン置換タンパク質は米国特許第4,904, 584号(Shaw et al)において供される。さらに成長ホルモン変異体は、例えば、米国特許第6,143, 523号(Cunningham et al.)において説明される。

0093

本発明に関して使用することができる、ヒト成長ホルモンと結合し、そしてシグナリングを惹起する置換基は、文献、例えば、米国特許第5,851, 992号;第5,849, 704号; 第5,849, 700号;第5,849, 535号;第5,843, 453号;第5,834, 598号;第5,688, 666号;第5,654, 010号;第5,635, 604号;第5,633, 352号;第 5,597, 709号;及び第5,534, 617号中に開示されているすでに既知な全ての成長ホルモン類似体及び擬態である。

0094

好ましくはhGH変異体又は類似体は、未変性アミノ酸配列と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を有し、且つその生物活性を維持する未変性配列又はその生物活性フラグメントのものと同様のコア配列を有する。より好ましくは、このような配列は、未変性配列に対して少なくとも80%、少なくとも90%の同一性、又は最も好ましくは少なくとも95%の同一性を有する。

0095

「同一性」は、配列を比較することにより決定される、2又は複数のポリポリペプチド配列、あるいは2又は複数のポリヌクレオチド配列の関係を反映する。一般的に、同一性は、比較される配列間の長さにわたり、それぞれ2つのヌクレオチド間、又は2つのポリペプチド間の配列に対応する正確なヌクレオチドに対するヌクレオチド、又はアミノ酸に対するアミノ酸を意味する。

0096

正確な一致が存在しない場合の配列のために、「%同一性」が決定される。一般的に比較する2つの配列を整列させ、配列間の最大相関を与える。これは、片方又は両方の配列中に「ギャップ」を挿入することを含み、アライメントの程度を増強する。%同一性は、比較される各配列の全長(いわゆるグローバルアライメント)にわたり決定することができ、これは同じ又は極めて近似した長さの配列に特に有用であり、あるいはより短く定義された長さ(いわゆるローカルアライメント)にわたり決定することができ、これは異なる長さの配列により適当である。

0097

2又は複数の配列の同一性又は相同性を比較する方法は、当業界において周知である。従って、例えば、ウィスコシン配列分析パッケージ(Wisconsin Sequence Analysis Package)、バージョン9.1において入手可能なプログラム(Devereux et al., 1984)、例えば、プログラムBESTFIT及びGAPを2つのポリヌクレオチド間の%同一性及び、2つのポリペプチド配列間の%同一性及び%相同性を決定するために使用することができる。BESTFITは、SmithとWatermanの「ローカルホモロジーアルゴリズムを使用し(Smith and Waterman, 1981)、そして、2つの配列間の類似性最良単一領域を発見する。配列間の同一性及び/又は類似性を決定するための他のプログラムもまた、当業界において既知であり、例えば、プログラムのBLASTファミリー(Altschul et al., 1990; Altschul et al., 1997、www. ncbi. nlm. nih. gov においてNCBIのホームページを介して構築される)、及びFASTA(Pearson, 1990 ; Pearson and Lipman, 1988)がある。

0098

本発明に関する変異体又はムテインの好ましい変化は、「保存的な」置換として知られる。成長ホルモンポリペプチド又はタンパク質の保存的なアミノ酸置換は、グループメンバー間の置換基が分子の生物活性を保存するであろう、十分に類似する物理化学的な特徴を有する群における同義アミノ酸を含んでよい(Grantham, 1974)。また、アミノ酸の挿入及び欠失は、特に、当該挿入又は欠失が少数、例えば、30以下、そして好ましくは10以下のアミノ酸のみを含み、そして、機能的構造に重大なアミノ酸、例えば、システイン残基を除去又は置換しない場合、これらの機能を変化することなく上に定義した配列において作製することができる。このような欠失、及び/又は挿入により産出されたタンパク質及びムテインは、本発明の範囲内である。

0099

また、本発明に関する類似体又は変異体は、以下の手順に従い決定することができる。未変性DNAの配列は、先行技術に対して既知であり、そして文献中に見つけられる(Martial et al, 1979)。高ストリンジェント又は中程度のストリンジェント条件下において未変性DNA又はRNAの相補体とハイブリダイズするいずれかの核酸、例えば、DNA又はRNAによりコードされるポリペプチドは、ポリペプチドが未変性配列の生物活性を維持する限り、本発明の範囲内であると考えられる。

0100

ストリンジェンシー条件は、上記ハイブリダイゼーション実験中で使用される、ハイブリダイゼーション溶液中の温度、一価カチオンモル濃度、及びホルムアミドパーセンテージの機能である。いずれかの与えられた条件の設定に関するストリンジェンシーの程度を決定するために、まず、DNA−DNAハイブリッド融点Tmとして表現される100%同一性のハイブリッドの安定性を決定するために、Meinkothらの式(1984)を使用する:
Tm = 81. 5 ℃+ 16.6 (Log M) + 0.41 (%GC)-0. 61 (% form)-500/L
ここでMは、一価のカチオンのモル濃度であり、%GCはDNA中のG及びCヌクレオチドのパーセンテージであり、%form はハイブリダイゼーション溶液中のホルムアミドのパーセンテージであり、そしてLは塩基対におけるハイブリッドの長さである。100%同一性ハイブリッドのために算出したものからTmが低下する各1℃のために、約1%許容されるミスマッチの量が増加される。従って、特定の塩及びホルムアミド濃度におけるいずれかの与えられたハイブリダイゼーション実験のために使用されるTmが、Meinkothの式(I)の化合物に従う100%のハイブリッドのために算出されたTmより10℃下である場合、ハイブリダイゼーションは約10%未満のミスマッチが生じるであろう。

0101

本明細書において使用される、高ストリンジェント条件は、約15%未満の配列相違まで寛容であり、一方中程度のストリンジェントは、約20%未満の配列相違まで寛容である。制限することなく、高ストリンジェント(12〜15℃下の算出されたハイブリッドのTm)及び中程度(15〜20℃下の算出されたハイブリッドのTm)条件の実験は、ハイブリッドの算出したTm以下の適当な温度において、2×SSCの洗浄溶液標準クエン酸生理食塩水)、及び0.5%SDSを使用する。安定なハイブリッドとともに形成するためのより低い安定なハイブリッドを許容する、当該条件の究極のストリンジェンシーは、特に使用されるハイブリダイゼーションがこのような場合に主に、洗浄条件による。高ストリンジェンシーにおける当該洗浄条件は、より低い安定なハイブリッドを除去する。上述に説明した中程度のストリンジェント洗浄条件に対する高ストリンジェントで使用することができる通常のハイブリダイゼーション条件は、約20〜25℃以下のTmにおける、6×SSC(又は、6×SSPE)、5×Denhardt's試薬、0.5%SDS、100μg/ml変性フラグメント化サケ血清DNAの溶液中のハイブリダイゼーションである。混合されたプローブが使用される場合、SSCの代わりにテトラメチルアンモニウムクロライド(TMAC)が使用されることが好ましい(Ausubel, 1987-1998)。

0102

本発明発明は、ヒト成長ホルモン誘導体を作成するための組換え方法を供する一方、これらの誘導体はまた、当業者に周知な慣習的なタンパク質合成法により作製することも可能である。

0103

ヒト成長ホルモン又はフラグメント、変異体、類似体、若しくは機能的誘導体、又はこれらの塩は、多様な投与量において投与することができる。

0104

好ましい態様において、成長ホルモンは、一日一人あたり約0.1〜10mg、又は一日一人あたり約0.5〜6mgの投与量において投与される。

0105

更に好ましい態様において、上記成長ホルモンは、一日一人あたり約1mgの投与量が投与される。

0106

更に好ましい態様において、上記成長ホルモンは、毎日又は一日おきに投与される。

0107

本発明に関して、成長ホルモンはまた、最初の投与量が二番目の投与量よりも多い、交互の毎日の投与量において投与することができる。好ましくは、最初の投与量は、一人あたり約1mgであり、そして二番目の投与量は一人あたり約0.5mgである。

0108

本発明の他の好ましい態様において、成長ホルモンの週における投与量は一人あたり約6mg、又は一人あたり約5mg、又は一人あたり約4.5mgである。

0109

本発明に関する成長ホルモン処置は、外来性成長ホルモンの投与により、又は内在性スマスタチン分泌を抑制することにより、内在性成長ホルモンの産出を直接又は間接的に刺激する物質の投与により達成することができる。

0110

従って、本発明の更に好ましい態様において、パーキンソニズムプラス症候群、特に多系統萎縮症の治療及び/又は予防のための医薬の調製のために使用される、ヒト成長ホルモン(hGH)レセプターに結合し、そしてシグナリングを惹起する物質、又は内在性hGHを刺激し若しくは活性を増強する物質は、以下から選択される:
(a)ヒト成長ホルモン放出ホルモン(hGHRH);
(b)hGHRHレセプターにおいてアゴニスト活性を有する(a)のフラグメント;
(c)(a)又は(b)と70%以上の配列同一性を有し、且つhGHRHレセプターにおいてアゴニスト活性を有する(a)又は(b)の変異体;
(d)中程度のストリンジェント条件下において(a)又は(b)をコードする未変性DNA配列の相補体とハイブリダイズするDNA配列によりコードされ、且つhGHRHレセプターにおいてアゴニスト活性を有する(a)又は(b)の変異体;
(e)hGHRHレセプターにおいてアゴニスト活性を有する(a)、(b)、(c)、又は(d)の塩又は機能的誘導体。

0111

ヒト成長ホルモン放出ホルモン(hGHRH)はhGHの放出を刺激することが知られている。従って、hGHの生物活性は、GHRHの生物活性を維持する、即ち、成長ヒト成長ホルモンの放出を刺激することができるGHRH、又は機能的誘導体、塩、変異体、又はこれらのフラグメントを投与することにより間接的に得ることができる。従って、例えば、GHRHに加えて、少なくとも70%の配列同一性、より好ましくは80%、又は90%、あるいは最も好ましくは95%の配列同一性を有し、更に、上述で与えられた定義に関する全ての、中程度のストリンジェント条件下、より好ましくは高ストリンジェントの条件下においてGHRHをコードする未変性のDNAとハイブリダイズするDNAによりコードされるペプチドであるGHRH、又は変異体若しくは類似体の生物活性を維持し、上述の定義に関するこれらの機能的誘導体、これらの類似体又は変異体を使用することができる。

0112

本発明の好ましい態様において、hGH又はGHRHの機能的誘導体、又はいずれかのこれらの活性フラグメント、変異体、又は類似体は、1又は複数の官能基に付着し、アミノ酸残基において、1又は複数の側鎖として生じる少なくとも1の部分を含んで成る。ポリエチレングリコール(PEG)の付着が好ましい。本発明に関連して使用することができる好ましいPEG化GHRH(GRFとも称される)分子は、例えば、WO 99/27897において説明されている。本発明の物質はまた、ヒトの身体中で半減期を延長するためにアルキル化されてもよい。

0113

持続性製剤、例えば、30時間以上の半減期(TH)の活性物質における製剤は、本発明に関して特に好ましい。

0114

成長ホルモンの放出を刺激するとして、文献、例えば、米国特許第5,792, 747号; 第5,776, 901号; 第5,696, 089号; 第5,137, 872号; 第5,767, 085号; 第5,612, 470号; 第5,846, 936号; 及び第5,847, 066号において知られている、又は開示されているいかなるGHRH又はGHRH類似体又はアゴニストも本発明に関して使用することができる。また、Thorner et al (1997), Felix et al (1995), Alba-Roth et al (1988), Friend et al (1997)も参照のこと。

0115

本発明に関して使用することができる生体内中の成長ホルモンの放出を促進することができる他の物質は、米国特許第5,807, 985号; 第5,804, 578号; 第5,795, 957号; 第5,777, 112号; 第5,767, 118号; 第5,731, 317号; 第5,726, 319号; 第5,726, 307号; 第5,721, 251号; 第5,721, 250号等において開示されているものを含む。

0116

hGHレセプターと結合し、レセプターのシグナリングを惹起するいずれかの他の分子もまた本発明に関して使用することができる。hGHレセプターと結合し、そしてこれらを凝集させ、シグナリングを惹起し、ここでシグナルの開始は当該レセプターと結合している天然hGHで得られるものと同じである、例えば、しばしば分泌促進物質と称される小分子が開発されている。このような分子は、例えば、米国特許第5,773, 441号; 第5,798, 337号; 第5, 830, 433号; 第5,767, 124号; 及び第5,723, 616号により知られている。またBowers et al (1991), Thorner et al (1997), Camanni et al (1998), Smith et al (1993)、及びGhigo et al (1998)も参照のこと。

0117

従って、本発明は、パーキンソニズムプラス症候群、特にMSAに関する治療において、天然hGHの投与としての究極の定性効果を得るために、hGHレセプターに結合し、そしてそのシグナリングを惹起するいずれかの物質を含むことを意図する。

0118

インスリン様成長因子(IGF)は、成長ホルモンのシグナリングカスケードに属することが当業界において周知である。IGF−I及びIGF−IIと称される2つのIGFがこれまでに説明されてきた。IGF−Iは、ほとんどのGHの成長促進作用を媒介する。強力な分裂促進成長因子であるIGF−Iは、プロインスリンに対して著しい相同性を生じる。それは、より低い親和性においてインスリンとも結合する特異的なレセプターと結合する。GH刺激IGF−I生成の主な部位は肝臓であり、ここでいくつかの肝臓外の組織もまた、IGF−Iを合成する。IGF−Iは、ネガティブフィードバック調節によりGH遺伝子発現及び分泌を調節し、これらの下垂体栄養ホルモンのそれぞれの甲状腺及び副腎性ホルモンによる阻害に類似する。

0119

従って、本発明は、更に、パーキンソニズムプラス症候群、特に多系統萎縮症の治療及び/又は予防のための医薬の調製のためのIGF(インスリン様成長因)の使用に関する。好ましくはIGFは、IGF−I、又はIGF−IIから選択される。

0120

IGFは、IGF結合タンパク質(IGFBP)と称される特異的な結合タンパク質と複合体を形成する。これらの結合タンパク質は、脈管構造及びクロスインタクト毛細管膜中でIGFを輸送すること、特定の組織及び細胞タイプにIGFを局在化すること、細胞表面レセプターとのIGF相互作用を制御すること、及びIGFの生物作用を調節することを含む4つの機能を行うことが提唱されている(Clemmons et al., 1993)。特に、インスリン様成長因子(IGF)−結合プロテイン−3(IGFBP−3)はIGFの循環レベルの主な決定因子であり、そしてGH欠乏の評価、及びGH処置の応答を予測するために臨床的に有用である。

0121

従って、本発明の好ましい態様において、上記医薬は更に、IGFBPを含んで成る。好ましくはIGFBPはIGFBP−3である。

0122

更に、パーキンソン−プラス症候群、特にMSAの治療及び/又は予防のための、IGF−I、IGF−II、IGFBPとヒト成長ホルモン又はGHRH、あるいはいずれかのこれらのフラグメント、変異体、機能的誘導体、又は塩の組み合わせは、本発明の範囲内である。当該物質は、順番に、別々に、又は同時に使用することができる。

0123

更に、本発明は、パーキンソニズムプラス症候群、特に多系統萎縮症の治療及び/又は予防のための医薬の調製のための、ヒト成長ホルモン(hGH)レセプターと結合し、そしてシグナリングを惹起する物質、又は内在性hGHの放出を刺激し若しくは活性を増強する物質のコード配列を含んで成る核酸分子の使用に関する。

0124

上記核酸分子は更に、例えば、本発明に関するhGHの投与のための遺伝子治療を使用するために、発現ベクターの配列を含んで成ってよい。

0125

好ましくは、本発明の医薬は、皮下に投与される。

0126

また、上記医薬は筋肉内に投与することも好ましい。

0127

更に他の態様において、上記物質は、オートインジェクターで投与される。オートインジェクターは、医薬の皮下投与を促進する装置である。オートインジェクターは、例えば、Easyject(登録商標)と称されるものとして当業界において既知であり、特に、hGHの投与に有用である。また、本発明に関して、当業界に既知な特別な装置を使用して針無し投与もまた使用することもできる。

0128

更に、本発明は、パーキンソニズムプラス症候群、特に多系統萎縮症の治療及び/又は予防のための医薬の調製のための、ヒト成長ホルモン(hGH)レセプターと結合し、シグナリングを惹起する物質、又は内在性hGHの放出を刺激し若しくは活性を増強する物質の内在生成を誘導及び/又は増強するためのベクターの使用に関する。

0129

上記ベクターは、本発明の物質を発現するための所望の細胞中の機能的な制御因子を含んで成ってよい。このような制御配列又は因子は、例えば、プロモーター又はエンハンサーであってよい。それから当該制御配列は、相同組換えによりゲノムの右座中に導入され、従って、制御配列は遺伝子と連結可能的であり、当該発現が誘導又は増強されることが必要とされる。当該技術は一般的に「内在性遺伝子活性化」(EGA)に関し、そして例えば、WO 91/09955において説明される。

0130

本発明は更に、パーキンソニズムプラス症候群、特に多系統萎縮症の治療及び/又は予防のための医薬の調製のための、ヒト成長ホルモン(hGH)レセプターと結合し、そしてシグナリングを惹起する物質、又は内在性hGHの放出を刺激し若しくは活性を増強する物質を産出するために遺伝子改変された細胞の使用に関する。

0131

本発明は更に、患者に対して、ヒト成長ホルモン(hGH)レセプターと結合し、そしてシグナリングを惹起する物質、又は内在性hGHの放出を刺激し若しくは活性を増強する物質の有効量を投与することを含んで成る、パーキンソニズムプラス症候群、特に多系統萎縮症の治療方法に関する。

0132

本発明に従う投与のための医薬組成物は、任意的に医薬的な受容可能な担体、賦形剤、安定化剤、又は補助剤と組み合わせられた、医薬的に受容可能な形態において本発明に従う、少なくとも1つのヒト成長ホルモンを含んで成ってよい。

0133

これらの組成物は、意図される目的を達成するいずれかの方法により投与することができる。本発明に従う組成物の投与の量及び投与計画は、パーキンソニズムプラス症候群、特にMSAの治療のために、当業者により容易に決定することができる。

0134

本発明の範囲内の組成物は、意図する目的を達成するための有効量における本発明に従う少なくとも1つのヒト成長ホルモン、又はその誘導体、類似体又は変異体を含んで成る全ての組成物を含む。個々に対して変えることが必要であるが、核組成物の有効量の最適な範囲の決定は、当業者の範囲である。典型的な投与量は、一日あたり約0.001〜約0.1mg/kg体重を含んで成る。MSA患者に対して投与される場合、hGH抗−MSA治療は、これらの疾患において示されうる他の治療と同時に投与することができる。

0135

本発明の好ましい態様において、hGHは一日約0.1〜10mg、又は0.5〜6mgの薬用量において投与される。更に好ましくは、一日一人あたり約1mgのヒト成長ホルモンの薬用量である。

0136

更に好ましい態様において、hGHは、最初の薬用量は二番目の薬用量よりも多い交互の薬用量において投与される。好ましくは最初の薬用量は約1mgであり、そして二番目の薬用量は約0.5mgである。週の薬用量は、好ましくは約6mg、又は約5mg、又は約約4.5mgであり、患者の必要性に依存する。

0137

例えば、投与は、非経口的、例えば、皮下、静脈内、筋肉内、経口、腹腔内、エアロゾル経皮くも膜下腔内、又は直腸経路によるものであってよい。当該投与投薬量は、レシピエント年齢、健康、体重、存在する場合には前の又は併用の治療の種類、処置の頻度、及び所望の効果の性質に依存する。

0138

本発明に関して、好ましくは投与経路は、皮下及び筋肉内経路である。特に好ましい投与経路は、経口経路である。

0139

また、有用であるために、供される処置は絶対である必要はないが、臨床的な価値を保有するために十分であることを理解するべきである。他の薬剤が、特に個々に無効である場合、保護の全体的なレベルを増強するための他の薬剤との組み合わせにおいて使用できる場合、又は競合薬剤よりも安全である場合、競合薬剤よりも低い程度の処置を供する薬剤は、未だ価値を有しうる。

0140

本発明に従う組成物の適当な用量は、レシピエントの年齢、健康、及び体重、存在する場合には併用の治療の種類、処置の頻度、及び所望のクコかの性質に依存することが理解されている。しかしながら、最も好ましい薬用量は、個々の対象に許容されることができ、過度の実験をすることなく当業者により理解され、決定される。典型的には、これは標準的な用量の調節、例えば、低い体重を有する患者の場合には低い用量とすることを含む。

0141

各処置のために必要とされる総量は、複数回の用量、又は単回用量において投与してもよい。上記組成物は、単独で、又は疾患又は他のそれらの症候に対する他の治療との組み合わせにおいて投与することができる。

0142

本発明の化合物に追加して、医薬組成物は、医薬的に使用することができる、活性化合物の調製工程を促進する適当な医薬的に受容可能な担体、例えば、賦形剤担体及び/又は補助剤を含んでよい。

0143

当該発明はこのたび完全に説明されたため、本発明の精神及び範囲と離れることなく及び過度の実験をすることなく、相当するパラメーター、濃度、及び条件の広い範囲において当業者により同様に行うことができることが認識されるだろう。

0144

当該発明はその特定の態様に関して説明された一方、更なる改変が可能であることが理解されるであろう。本出願は、本発明のいずれかの変動、使用又は適応を網羅することを意図し、一般的に、発明の原理に従い、そして既知又は本発明の属する当業界において慣習的な実施範囲であるとして、及び付加したクレームの範囲中に明記されたような前述した不可欠な特徴を適用することができるものとして本開示から離れるものを含む。

0145

本発明に引用される引用例、例えば、学術論文又は要約、公開された又は公開されていない米国又は外国特許出願、発行された米国又は外国特許、又はいずれかの他の引用例は本明細書中に、引用例中に供される全てのデータ、表、図、文章を含む引例により組み入れられている。更に本明細書中に引用される引用例中に引用される引例の全体的な内容もまた引用例により全体的に組み入れられている。

0146

既知の方法工程、慣習的な方法工程、既知の方法、又は慣習的な方法は、いかなる場合においても、関連技術において本発明のいずれかの観点、記載、又は態様が開示され、教示し、示唆されることを承認するわけではない。

0147

具体的な態様の先の記載は、本発明の一般的な性質を完全に明らかにするために、当業者の知識(本明細書に引用される引用例の内容を含む)を適用することにより、過度な実験をすることなく、本発明の一般的な概念から離れることなく、このような具体的な態様の多様な適用を容易に改変及び/又は適用することができる。従って、このような適用及び改変は、本明細書中に供された教示及びガイダンスに基づき、開示された態様に相当する範囲の意味内にあることを意図する。本明細書の言い回し又は用語は、説明の目的のためであり、制限を目的とするものではなく、本明細書の用語及び言い回しは、当業者の知識の組み合わせにおいて、本明細書に供される教示及びガイダンスに明るい当業者により解釈されるべきものである。

0148

このたび、本発明が説明されたことにより、例示的な臨床的実験のアウトラインの以下の実施例に関する引用例により容易に理解されるだろう。即ち、説明により供され、本発明を制限することを意図するもとではない。

0149

略語リスト
AE有害事象
ASTアスパラギン酸トランスアミナーゼ
ALTアラニントランスアミナーゼ
CNS中枢神経系
CPMP医薬品委員会
CRA臨床研究協会
CRF症例報告書
CSF脳脊髄液
DER症例報告書
DER薬剤事象報告書フォーム
FDA食品医薬品局(米国)
GCP優良臨床試験基準
GFAPグリア線維性酸性タンパク質
GH成長ホルモン
GHD成長ホルモン不全
GLP優良試験所基準
hCGヒト絨毛性ゴナドトロピン
5−HIAA5−ヒドロキシインドール酢酸
HVAホモバニリン酸
ICH 医薬品異性ハーモナイゼーション国際会議
IEC独立倫理委員会
IGF−1インスリン様成長因子I
IGFBP−3 インスリン様成長因子結合プロテイン3
IRB治験審査委員会
IU国際単位
IV静脈内
L−DOPAレボドパ
LTP 長期間増強
MGミリグラム
MRA 医薬研究協会
MSA多系統萎縮症
NFL神経フィラメントタンパク質
NHPノッティンガムヘルスプロファイル
PLM姿勢−歩行−手動作試験
r−hGH組換えヒト成長ホルモン
RNAリボ核酸
SAE重度の有害事象
TD治療責任者
TPN 完全静脈栄養
PDRSパーキンソン病統一スケール
WHO 世界保健機構

0150

研究概要
タイトル:多系統萎縮症(MSA)の治療における皮下投与した組換えヒト成長ホルモン(r−hGH)のフェーズII、単一中心二重結合ランダム化、プラセボ−制御研究
プロジェクトフェーズ:フェーズII
徴候:多系統萎縮症
一次目的
1)研究室:脳脊髄液中のグリア線維性産生タンパク質(GFAP)及び神経フィラメントタンパク質(NFL)、神経変性のためのマーカーの分析によるr−hGHでの処置の効果を測定すること(Holmberg et al., 1998)。
2)臨床:
(a)パーキンソン病統一スケールで測定した機能的アセスメントにおけるプラセボ群との比較による安定化(以下を参照のこと)。
(b)自律神経試験の結果におけるプラセボとの比較による安定化
次目的
(a)当該特許出願におけるr−hGHの安全性及び耐用性の評価
(b)姿勢−歩行−手動作試験(PLM)を使用する疾患の進行における群中のいずれかの相違の検出
(c)ノッティンガム・ヘルス・プロファイル(NHP)を使用する測定としての生活の質における向上(以下を参照のこと)

0151

試料サイズ:40人の評価可能な患者
実験薬剤:Saizen(登録商標)[組換えヒト成長ホルモン(r−hGH)]
処置投与計画:12ヶ月間で1週間あたり1mgを3回(患者が有意に悪化している場合、1mg及び0.5mgの交互の毎日の注射に対する6ヶ月での可能な用量の増大を伴う)。

0152

投与経路:皮下
手順:患者は、介在前にMSAの臨床的に可能な診断の判断基準を履行することが必要とされる。これらは実験前評価、実験1日目、3ヶ月目、6ヶ月目、9ヶ月目、及び12ヶ月目における6回の来診である。GFAP及びNFLのための脳脊髄液の分析は、実験前評価、6ヶ月目、及び12ヶ月目において行われる。実験1日目、6ヶ月目及び12ヶ月目おいて、患者は、NHPアンケートを完成することが求められ、彼らは、UPDRSで機能性について評価され、そして自律神経試験が行われる。

0153

安全性及び有効性データは、上述の具体的な手順に追加して、慣習的な臨床追跡調査、慣習的な血液学臨床化学及び検尿を介して得られる。

0154

目的
実験の目的:
一次目的
・研究室:脳脊髄液中のGFAP及びNFL(神経変性のマーカー)の分析によるr−hGHでの処置の効果、即ち、プラセボ群における、r−hGHを受けた患者中のGFAP及びNFLの安定性及び存続する分解の徴候としてのこれらのマーカー中の増加を測定する(Holmberg et al., 1998)。
・臨床:
・パーキンソン病統一スケールで測定した機能的アセスメントにおけるプラセボ群との比較による安定化(付表F)。
・自律神経試験の結果におけるプラセボとの比較による安定化(付表I)。
二次目的
・当該特許出願におけるr−hGHの安全性及び耐用性の評価。
・姿勢−歩行−手動作(PLM)を使用する疾患の進行における群間のいずれかの相違の検出。
・ノッティンガム・ヘルス・プロファイル(NHP)を使用する測定としての生活の質における向上(以下を参照のこと)。
実験群
40人の患者が当該実験に含まれる。各患者は:
・具体的なタイムフレーム中の以下のセクション中に特定された組み入れ基準及び排除基準の全てを満たすこと、
割り当てられた処置経路を受け、且つプロトコルにおいて特定される必要な活性を完了すること、及び、
・患者(彼又は彼)の症例報告書(CRF)を完成させ、受け取り、そして主催者より、必要とされる基準にたいして全てのアンケートを分析すること
が必要である。
組み入れ基準
当該実験中の組み入れに適格とするために、各患者は実験1日目前28日中に以下の基準を履行しなければならない:
1)MSAの臨床可能性診断の基準を履行すること(以下)。
2)少なくとも1年の平均余命を有すること。
3)30〜75歳の間とすること。
4)実験の持続期間中、プロトコルに従う意思及び能力を有すること。
5)患者が、将来の診断の偏見なしにいつでも同意撤回できることを理解し、患者の通常の診断の一部ではないいずれかの実験に関する手順前に同意書に記載させること。
6)女性患者は、
(a)閉経後又は外科的に不妊されていること、
又は、(b)当該実験期間中、ホルモン避妊薬子宮内装置、殺精子薬を伴うダイヤフラム、及び殺精子薬を伴うコンドームを使用すること、
及び、(c)妊娠、又は授乳していないこと、
が必要である。

0155

女性患者が妊娠していないことの確認は、実験1日目の28日前に陰性血清/尿hGH妊娠検査により証明されていなければならない。妊娠試験は、患者が閉経後又は外科的に不妊されている場合には必要ではない。

0156

除外基準
いずれかの以下の基準を満たす患者は、当該実験から除外する:
1.血液又は脳脊髄液中の随伴性感染又は炎症性疾患の臨床的証拠
2.血清クレアチニン、AST、又はALT>2.5×正常範囲の上限値(実験1日目1ヶ月前よりも古くない値)。
3.糖尿病の存在又は病歴
4.いずれかの活性悪性腫瘍の存在又は病歴。
5.甲状腺機能低下症チロイドホルモン補充療法での適切な治療がされていない場合)
6.良性頭蓋内圧亢進症
7.手根管症候群前歴が外科的に除かれていないこと。
8.非悪性器官又は全身性疾患又は癌の有意な二次効果のために医薬リスクが乏しい患者が適格である。臨床的に有意な心臓病を伴う患者(即ち、顕著な制限を伴う明らかな心臓症状の存在、及び症状を制御するための追加的な安静が必要な場合)は適格でない。
9.実験に入る3ヶ月以内に他の調査薬剤を有し、又はいずれかの実験手順に参加している。
10.r−hGHの前アレルギー歴。
11.r−hGHでの前処置

0157

患者数及び治療群の割り当て
40人の患者を当該実験及びエントリーに登録し、12ヶ月間の二重盲検法(患者が有意に悪化している場合、6ヶ月において1mg及び0.5mgの交互の一日の注射の可能な上昇用量を伴う)においてSAIZEN(登録商標)又はプラセボ1mgのいずれかの皮下注射を受けることをランダム化する。各患者に割り当てた処置は、コンピューターで作成したランダム化リストに従い決定される。患者パック及び封入されたバイアルはユニークな患者認識番号でラベルされる。

0158

患者が当該実験に適格であると認められ、そして全ての実験前手順が完了してから、彼/彼女は、実験1日目における全てのベースラインアセスメントが完了後、連続した入力順のユニークな患者認識番号が割り当てられる。患者番号の割り当て前、全ての患者は彼らのイニシャル及び誕生日により認識されるべきである。ランダム化後に患者が当該実験から退いた場合、彼又は彼女の認識番号は再割り当てされない。

0159

実験薬適用
提供、調製、保存、及びラベリング
実験薬(Saizen(登録商標)又はプラセボ)は、24IU(8.8mg)のr−hGH及び賦形剤(スクロースリン酸85%、及びリン酸85%から希釈したリン酸又は水酸化ナトリウム)を含有するガラスバイアル中の多数回用量調製物としてSerono社から供され、又は賦形剤のみを含有するプレセボガラスバイアルを対応させる。再構成のための溶媒は、注射用水中のメタクレゾール0.3%(w/v)を含有するカートリッジ中に供される。

0160

実験薬の1つのバイアルは、1.51mlの希釈剤で再構成される。Easyject(登録商標)オートインジェクターを当該実験のために使用し、そして再構成キット及びニードルとともに患者に供される。

0161

凍結乾燥製品を25℃以下で保存し、そして光から保護する。全ての実験薬は、安全な場所、好ましくは、錠をかけ、温度制御された冷蔵庫又は冷室に保存しなければならない。実験薬は、適当には、研究者により、薬剤師により、又は研究者により特別に認可されたスタッフのメンバーによりのみ分配できる。推奨される保存条件からのいずれかのずれは、主催者に直ぐに報告すべきであり、そして実験薬の使用は、主催者がその継続した使用を認可するまで中断するべきである。

0162

静菌性希釈剤で再構成したら、当該薬剤は2℃〜8℃で保存し、そして注射のための21日以内に使用すべきである。

0163

ラベリング及びパッケージングは、局所調節の必要性に合うように調製される。

0164

実験薬投与の用量、経路、及びスケジュール
各患者は、好ましくは就寝時において、週に3回(好ましくは月曜日、水曜日、及び金曜日)1mgの用量において、12ヶ月間皮下注射を受ける。しかしながら、6ヶ月目において、以下のいずれかの臨床的な症状又は知見において患者が有意に悪化する場合、当該用量は1mg及び0.5mgの交互の毎日の注射により増加される。
・構音障害、嚥下障害、不全麻痺協調、硬直、バランス、歩行能力、尿自制、又は性機能の悪化。
・脳脊髄液中のNFLの増加レベル
心血管反射試験の結果の更なる機能障害。

0165

注射部位は、腹部、腕、及び足をローテーションするべきである。研究者の慎重さにおいて、患者又は家族メンバー/パートナーは注射を投与することが教えられる。

0166

患者は、毎日のカードにおいて注射の回数注射量、及びいずれかの場所又は全身性の有害事象の記録することが求められる。

0167

同時治療
実験の間、抗−血液凝固薬物(アスピリンの除外を伴う)の使用は許容されない。

0168

記述した除外を伴い、患者の幸福に必要であると考えられ、且つ実験薬と干渉しないいずれかの薬物は、研究者の慎重さにおいて与えることができる。全ての併用薬物の投与は投与の用量、経路、日付、及び使用の理由とともにCRFの適当なセクションにおいて報告しなければならない。更に、実験期間中に行われたいずれかの計画していない診断、治療、又は外科的手順、例えば、日付、症状、及び手順及びこれらの結果の説明は、併用のCRFの手順セクションにおいて報告しなければならない。

0169

いずれかの生薬/天然製品、又は他の「民間療法」、ビタミン栄養サプリメント、及び全ての他の併用の薬物の使用は、観衆的な薬物として同じ方法において症例報告書に記載しなければならない。

0170

これは外来実験であるため、患者はダイアリーカードに、いずれかの自己薬物を詳細に記録することを求められる。

0171

説明と同意
適格の可能性のある各患者は、実験の目的、及び必要な全てを説明される。患者の治療において慣習的には行われないいずれかの移行前試験を行う前に、研究者は患者の情報パンフレット/説明同意書を使用して患者に完全に実験を説明する。患者が当該実験に関与することを同意する場合、関与すること考慮するために十分な時間、及び更に詳細に質問する機会が与えられた後、説明同意書の記載が要求される。当該説明同意書は、患者及び研究者/サブ研究者によりサインされそして個人的に日付を入れる。サインフォームのコピーは患者に供され、そしてオリジナル原本とともに保有される。看護スタッフが患者に試験を説明することに関することができるが、研究者/サブ研究者は、患者と話し合い、そして説明同意書にサイン及び個人日付を入れなければ成らない。

0172

短いCRFは、説明同意書にサインしたが、引き続き実験に移行しない全ての患者のために完成される。これらの患者は、彼らのイニシャル及び誕生日により認識され;更に、彼らの人種性別、及び実験から除外される理由が記録される。

0173

実験前評価
実験1日目(r−hGHの最初の注射日)の28日以内に、実験に適格である場合、患者は測定するために評価されなければならない。当該評価は以下に関する:
・組み入れ及び除外基準(研究室の結果は、2つの除外基準、即ち、クレアチニン、AST/ALTを満足するために利用できる)を満足する十分な医薬レビュー及び履歴
腰椎穿刺を行い、そして脳脊髄液の試料を得る。当該試料はGFAP及びNFLレベルの分析のために地方の研究室に送る。

0174

実験1日目
以下のベースラインデータ及びアセスメントは、r−hGHの最初の注射前に実験1日目において収集/行い、及び記録するべきである。
・MSAに無関係な完全な病歴。
・既知及び以前の治療が存在する場合、診断、サブタイプのデータを含む実験下の状態の履歴。
・誕生日、民族性、及び性別のデータを含む統計データの収集。
・体重、及びバイタルサインを含む、身体検査
健康状態、併用薬物及び手順に関する現在の疾患。
・慣習的な血液学、臨床化学、内分泌学、検尿、及びhGHに対する抗体。
・患者は、生命アンケートのノッティンガム・ヘルス・プロファイル(以下を参照のこと)を完成することが要求される。研究者又は実験看護師は患者に対してこれを説明する。
・研究者は、パーキンソン病統一スケール(UPDRS)(以下を参照のこと)を完成することにより患者の機能を評価する。
・姿勢−歩行−手動作(PLM)試験は、以下に説明するように研究者により行われる。
自律神経性試験は、研究者により行われる(制御された強制呼吸における心拍変動、血圧、及び傾きに対する心拍数応答)。

0175

3ヶ月目
以下の手順は、3ヶ月末において行われる(計画された往診の1週前又は1週間後):
・バイタルサインを含む身体検査。
・有害事象、併用薬物、及び手順のアセスメント。
・慣習的な血液学、臨床化学、及び検尿。

0176

・6ヶ月目
以下の手順は、6ヶ月末において行われる(計画された往診の1週前又は1週間後):
・バイタルサインを含む身体検査。
・慣習的な血液学、臨床化学、検尿、及びhGHに対する抗体。
・有害事象、併用薬物、及び手順のアセスメント。
・腰椎穿刺を行い、そして脳脊髄液の試料を得る。当該試料はGFAP及びNFLレベルの分析のために地方の研究室に送る。
・患者は、生命アンケートのノッティンガム・ヘルス・プロファイル(以下を参照のこと)を完成することが要求される。これは、研究者又は実験看護師により患者に説明される。
・研究者は、パーキンソン病統一スケール(UPDRS)(以下を参照のこと)を完成することにより患者の機能を評価する。
・自律神経性試験は、研究者により行われる(制御された強制呼吸における心拍変動、血圧、及び傾きに対する心拍数応答)。
以下のいずれかの臨床的な症候又は発見において患者が有意に悪化する場合、当該用量は1mg及び0.5mgの交互の毎日の注射に増加される。
・構音障害、嚥下障害、不全麻痺、協調、硬直、バランス、歩行能力、尿自制、又は性機能の悪化。
・CSF−NFLの上昇したレベル。
・心血管反射試験の結果の更なる機能障害。

0177

9ヶ月目
以下の手順は、9ヶ月末において行われる(計画された往診の1週前又は1週間後):
・バイタルサインを含む身体検査。
・有害事象、併用薬物、及び手順のアセスメント。
・慣習的な血液学、臨床化学、及び検尿。

0178

12ヶ月目(又は中止後)
以下の手順は、12ヶ月末において行われる(計画された往診の1週前又は1週間後)、即ち、r−hGHでの処置の最後、又は実験から患者が中止した初期:
・バイタルサインを含む身体検査。
・慣習的な血液学、臨床化学、検尿、及びhGHに対する抗体。
・有害事象、併用薬物、及び手順のアセスメント。
・腰椎穿刺を行い、そして脳脊髄液の試料を得る。当該試料はGFAP及びNFLレベルの分析のために地方の研究室に送る。
・患者は生命アンケートのノッティンガム・ヘルス・プロファイル(以下を参照のこと)を完成することが要求される。これは、研究者又は実験看護師により患者に説明される。
・研究者はパーキンソン病統一スケール(UPDRS)(以下を参照のこと)を完成することにより患者の機能を評価する。
・自律神経性試験は、研究者により行われる(制御された強制呼吸における心拍変動、血圧、及び傾きに対する心拍数応答)。

0179

進行中の有害事象、例えば、臨床的に有意な研究室的異常の場合、適当な安全性評価を頻繁に繰り返し、及び/又は臨床的に示される場合には(又は研究者の慎重さにおいて)、解決するまで又は最後の実験用量後30日間が経過するまでのどちらか短い期間、追加試験を行うべきである。

0180

中途実験中断及び交代ポリシー
中断基準
患者は、彼らの医療に対する偏見なく、いつでも当該実験を中止する権利を有すること、及びその理由を述べることを強要されないことを説明される。いずれかの中止は、CRFにおいて全て記載しなければならず、研究者により行われるべきである。

0181

更に、研究者は患者の最も望むように考慮した場合には、いつでも患者を中止することができる。

0182

実験の経過中、患者は以下の理由により中断しなければならない:
・実験薬に関して、研究者によりみなされた(修正)WHOのグレード3又は4の毒性。

0183

患者はこれらの理由により中断することができる:
集中治療室への入院
・非−服薬遵守、及び追跡の喪失を含むプロトコル違反
重篤介入性疾病、又は介入性疾病の有意な悪化。
・有害事象。
行政的理由。

0184

患者が経過観察のために戻ることができない場合、戻らない理由が有害事象でないことを保証するために試験は患者と連絡することにより行うべきである。同様に、患者が例えば、個人的理由により当該実験を中止することを決定する場合、当該試験は、本当の理由が有害事象でないことを確証するようにするべきである(患者が彼らの理由を述べる義務がないことを覚えている)。

0185

実験薬治療が早期に中止される場合、中止の主な理由はCRFの適当なセクションに記録しなければならず、全ての試みを完了させ、そしてできるだけ徹底的に観察を記録しなければならない。完全な最終評価はセクション6.7に説明されるように患者の中止に従い行うべきである。いずれかの有害事象は、解決するまで又は実験約の最後の用量後30日間が経過するまで経過観察すべきである。

0186

交代ポリシー
患者が当該実験から脱落又は中止する場合、彼又は彼女らの数は再割り当てされない。40人の評価可能な患者が実験を評価するために必要であることから、全ての不適格な(適格性基準を満たさずに誤って含まれた患者)患者は交代しなければならない。

0187

悪性事象の報告
定義
悪性事象(AE)は、医薬製品を投与された患者又は臨床的研究対象におけるいずれかの有害な医学的な出来事として定義され、当該処置と必然的な関係を必ずしも有さない。従って有害事象は、薬用(研究用)製品の使用に時間的に関する、いずれかの好ましくない且つ意図されない徴候(異常な研究室の知見を含む)、症状、又は疾患となりえ、いずれにしろ薬用(実験用)製品に関する。

0188

報告
臨床実験中遭遇する上述の全てのAE、並びにいずれかの重篤な悪性事象はCRFの適当なセクションにおいて報告される。これは、AEの持続期間(開始/回復日)、重症度、薬物との関係(可能性がある(possible)、多分関連性がある(probably)、多分関連性がない(unlikely)−以下を参照のこと)、頻度、及びいずれかの併用処置依存度(ま他の作用)を含むことが重要である。

0189

多分関連性がある(Probable):同時発生的疾患に寄与しそうにない薬物、又は他の薬物、又は化学物質の投与に対する、合理的な時系列を伴う研究室試験の異常性を含む臨床的事象であって、退薬(試験の中止)において臨床的に合理的な応答を伴う。試験の中止の情報は当該定義を満足するために必要ではない。

0190

可能性がある(passible):薬物の投与に対する合理的な時系列を伴う研究室試験の異常性を含む臨床的事象であるが、同時発生的疾患、又は他の薬物、又は化学物質により説明することもできる。退薬における情報は欠けていても、あるいは不明瞭であってもよい。

0191

多分関連性がない(unlikely):薬物投与時間的関係を伴う研究室試験の異常性を含む臨床的事象であって、因果関係がなく、そして他の薬物、化学物質、又は根底にある疾患が真実味のある説明を供する。

0192

有害事象の重症度は、修正されたWHO毒性グレーディングスケールに従い類別される。AEがこれらの基準に挙げられない場合、研究者は以下の定義を使用してその重症度を評価する:
軽度(Mild):患者は、事象又は症状に気づくが、当該事象又は症状は容易に許容される。
中程度(Moderate):当該患者の経験が、彼又は彼女の活動を妨害又は低下するのに十分不快である。
重度(Severe):有意な機能障害:患者は通常の活動を行うことができない。
生命の危機(life−threatening):患者の生命が有害事象により脅かされている。

0193

有害事象データは、患者の申し出による、又は患者のアンケートを介していずれかの情報により得られる。更にまた、有害事象データは、ダイアリーカードの使用を介しても収集される。

0194

重度の有害事象
重度の有害事象(SAE)は、いずれかの用量における、いずれかの有害な医薬発生として定義される:
・死をもたらす。
・生命を脅かす(即ち、患者は当該事象時において死亡する危険性がある。より重篤な場合には、当該用量は、仮説上は、死亡の原因とはなりうる事象に関係しない。
・患者の入院、又は入院の延長を必要とする。
・持続又は有意な能力障害又は無能力をもたらす。
先天性異常、又は先天性欠損である。あるいは、
・医学的に重要な他の状態である(即ち、即時に生命を脅かす、又は死亡若しくは入院をもたらすわけではないが、主な臨床的な有意性が明らかである。患者を危険にさらす、又は他の重篤な結果の一つを予防するために介入することが必要となりうる。このような事象の例は、緊急室における、あるいは入院、又は薬物依存の発達、又は薬物乱用をもたらさない自宅におけるアレルギー性気管支痙攣血液疾患、又は痙攣のための集中治療である。)

0195

0196

これらの試験は、ベースライン来診においてのみ行われる。
上記に挙げる全ての試験は、以下の実験スケジュールにおいて説明される頻度において行われる。

0197

血液試料採取及び血清の調製
30mlの血液を抜く(各4mlの血清チューブ6本、及び各3mlの血漿EDTAチューブ3本)。ヘモグロビン白血球血小板ディファレンシャル、及びグルコースを慣習的な病院の手順に従い分析する。全ての他の試料は、Sahlgrenska 病院において−80℃でアッセイまで保管する。全ての分析は、Sahlgrenska 大学病院の研究室で行う。

0198

抗−GH抗体の血清試料の採取
抗凝固剤を含まないチューブを使用して、実験プラン(下)において示される間隔において、5mlの血液試料を採取する。全ての血清試料は患者認識番号及び患者のイニシャル、採取日、及び血液試料の時間をラベルする。試料は、都合のよいとき(即ち、特定の時間ではないが、意図された実験日内)に採取してよいが、試料採取の正確な時間及び日にちを記録しなければならない。試料採取前のr−hGH用量の投与の正確な時間はCRFに記録しなければならない。

0199

8mlの血液をプレーンチューブに抜き、冷蔵庫(最大30分)中での凝固により血清を調製する。遠心分離は、室温での10分間(製造規格に従う)3500PPMとし、血清を採取し、そして各1mlとして4つに分けた。試料は、出荷まで、即時に−20℃以下で凍結させた。1つのアリコットを、中央研究所まで送り(凍結)、3つをバックアップ試料として実験場所にて−20℃以下で凍結保存する。試料を、コーポレートCRAにより中央研究所に出荷する。

0200

実験スキーム

0201

パーキンソン病統一スケール(UPDRS)
パーキンソン病の長期の経過を追跡するための評価ツールとしてのUPDRSの使用は、一般的に受け入れられる方法である。それは1)精神作用行動、及び気分、2)ADL、及び3)運動セクションから構成される。これらは面接により評価される。いくつかのセクションは、各端に割り当てた複数の段階を必要とする。全部で199のポイントがある。199は最悪の能力障害(全て)、0は能力障害がないことを表す。

0202

1.精神作用、行動、及び気分
知的障害
0−無し。
1−軽度(他の困難性を有さない事象の部分的な記憶を伴う一貫性忘却)。
2−失見当識を伴う中程度の記憶喪失、及び複合的な問題を伴う中程度の困難性。
3−時間及びしばしば場所に対して失見当識を伴う重度の記憶喪失、問題を伴う重度の機能障害。
4−ヒトに対してのみ失見当識を伴う重度の記憶喪失であり、問題を判断又は解決することができない。

0203

思考障害
0−無し。
1−鮮明なを見る。
2−保持された病識を伴う「良性」の幻覚を見る。
3−病識を伴わない頻繁な幻覚又は妄想が生じ、毎日の活動に支障をきたしうる。
4−持続的な幻覚、妄想、又は顕症の精神病を有する。

0204

・うつ
0−無し。
1−通常よりもひどい寂しさ、又は罪の意識の期間、数日又は1週間以上持続しない。
2−1週間以上の持続的なうつ。
3−自律神経症状不眠摂食障害無意識体重減少
4−自殺願望を伴う自律神経症状
意欲/自発性
0−正常。
1−独断力の喪失、より受動的
2−選択的活動における自発性又は興味の喪失。
3−(日常)の活動を話すための一日における自発性又は興味の喪失。
4−引きこもり、完全な喪失。

0205

II.日常生活の活動
会話
0−正常
1−僅かに影響し、理解に困難性は無い。
2−中程度に影響し、もう一度繰り返すように頼まれる場合がある。
3−重度に影響され、頻繁もう一度繰り返すように頼まれる。
4−大抵の場合、理解することができない。

0206

唾液
0−正常。
1−僅かであるが、注目すべき増加があり、夜間に流涎を有しうる。
2−中程度の過剰な唾液があり、極小の流涎を有する。
3−著しい流涎を有する。

0207

嚥下
0−正常。
1−稀にむせる。
2−しばしばむせる。
3−やわらかい食品を必要とする。
4−NG−チューブ又はG−チューブを必要とする。

0208

書字
0−正常。
1−僅かに字が小さい又は書字がゆっくりである。
2−全ての字が小さいが読むことができる。
3−激しく影響され、すべての文字を読むことはできない。
4−ほとんど読むことができない。

0209

食べ物カット食器の取り扱い
0−正常。
1−ゆっくりでぎこちないが、助けは必要ない。
2−ほとんどの食べ物を切ることができるが、助けを必要とする場合がある。
3−切ってもらう必要があるが、一人で食べることができる。
4−食べさせてもらう必要がある。

0210

着衣
0−正常。
1−ゆっくりであるが、介助は必要ない。
2−のボタン又は腕を通す場合に介助が必要な場合がある。
3−考慮すべき介助が必要であるが、一人で何とかすることができる。
4−ひとりではすることができない。

0211

・衛生
0−正常。
1−ゆっくりであるが、介助は必要ない。
2−衛生介護において、シャワー、又は風呂において介助が必要であり、あるいは極めてゆっくりと行うことができる。
3−洗浄歯磨き、トイレにいくために介助が必要である。
4−ひとりではすることができない。

0212

寝返りシーツをなおす
0−正常。
1−すこし遅く、不器用だが介助は必要ない。
2−ひとりで寝返りをうったりシーツを直せるが、たいへんな努力を要する。
3−寝返りやシーツをなおす動作は始められるが、完結できない。
4−自分ではまったくできない。

0213

すくみに関係しない転倒
0−無し。
1−転倒はまれである。
2−たまにあるが、1日あたり1回以下である。
3−平均1日あたり1回である。
4−1日あたり1回以上である。

0214

歩行中のすくみ
0−正常。
1−稀であるが、歩き始め躊躇がある場合がある。
2−すくみによりしばしば転倒する。
3−頻繁にすくみ、しばしば転倒する。
4−すくみにより頻繁に転倒する。

0215

・歩行
0−正常。
1−軽く困難であり、腕の振りが無かったり、足を引きずることがある。
2−中程度の困難性であるが、介助は必要でない。
3−重度の障害があり、介助が必要である。
4−介助によっても全く歩行することができない。

0216

・振戦
0−無し。
1−僅かで稀であり、患者にとってわずらわしくない。
2−中程度であり、患者にとってわずらわしい。
3−重度であり、多くの活動に干渉する。
4−顕著である、多くの活動に干渉する。

0217

・パーキンソニズムに関する感覚障害
0−無し。
1−たまにしびれ刺痛、及び軽い痛みを有する。
2−頻繁であるが、困難ではない。
3−頻繁な有痛性感覚
4−耐え難い痛み。

0218

III .運動検査
・言語
0−正常。
1−表現、発音声量の僅かな喪失。
2−単調、不明瞭な発音であるが理解することができ、中程度の障害性である。
3−顕著な障害性であり、理解することが困難である。
4−理解できない。

0219

・顔の表現
0−正常。
1−僅かに軽躁であり、ポーカーフェースとなりうる。
2−僅かであるが、明らかな表情の減少。
3−中程度の表情の乏しさ、時々が離れる。
4−仮面様又は表情が固まっており、1/4インチ又はそれ以上唇が離れ、表現を完全に失う。

0220

休息時の振戦
・顔
0−無し。
1−軽く、ほとんどの時間存在する。
2−中程度であり、ほとんどの時間存在する。
3−顕著であり、ほとんどの時間存在する。

0221

右上肢
0−存在しない。
1−僅かであり、まれである。
2−軽く、ほとんどの時間存在する。
3−中程度であり、ほとんどの時間存在する。
4−顕著であり、ほとんどの時間存在する。

0222

・左上肢
0−存在しない。
1−僅かであり、まれである。
2−軽く、ほとんどの時間存在する。
3−中程度であり、ほとんどの時間存在する。
4−顕著であり、ほとんどの時間存在する。

0223

右下肢
0−存在しない。
1−僅かであり、まれである。
2−軽く、ほとんどの時間存在する。
3−中程度であり、ほとんどの時間存在する。
4−顕著であり、ほとんどの時間存在する。

0224

左下肢
0−存在しない。
1−僅かであり、まれである。
2−軽く、ほとんどの時間存在する。
3−中程度であり、ほとんどの時間存在する。
4−顕著であり、ほとんどの時間存在する。

0225

・行為又は姿勢時振戦
・右上肢
0−存在しない。
1−僅かであり、行為とともに存在する。
2−中程度であり、行為とともに存在する。
3−中程度であり、行為とともに存在し、姿勢を維持する。
4−顕著であり、食事を妨害する。

0226

・左上肢
0−存在しない。
1−僅かであり、行為とともに存在する。
2−中程度であり、行為とともに存在する。
3−中程度であり、行為とともに存在し、姿勢を維持する。
4−顕著であり、食事を妨害する。

0227

・硬直
・首
0−存在しない。
1−僅かであり、又は動作によってのみおこる。
2−軽い/中程度。
3−運動の全ての範囲において顕著である。
4−重度である。

0228

・右上肢
0−存在しない。
1−僅かであり、又は動作によってのみおこる。
2−軽い/中程度。
3−運動の全ての範囲において顕著である。
4−重度である。

0229

・左上肢
0−存在しない。
1−僅かであり、又は動作によってのみおこる。
2−軽い/中程度。
3−運動の全ての範囲において顕著である。
4−重度である。

0230

・右下肢
0−存在しない。
1−僅かであり、又は動作によってのみおこる。
2−軽い/中程度。
3−運動の全ての範囲において顕著である。
4−重度である。

0231

・左下肢
0−存在しない。
1−僅かであり、又は動作によってのみおこる。
2−軽い/中程度。
3−運動の全ての範囲において顕著である。
4−重度である。

0232

・指タップ
・右
0−正常。
1−僅かにゆっくりであり、及び/又は振幅が低下している。
2−中程度の障害性である。限局的ですぐに疲れ、たまに停止する。
3−重度の障害性である。たまに躊躇し、そして停止する。
4−かろうじて行うことができる。

0233

・左
0−正常。
1−僅かにゆっくりであり、及び/又は振幅が低下している。
2−中程度の障害性である。限局的ですぐに疲れ、たまに停止する。
3−重度の障害性である。たまに躊躇し、そして停止する。
4−かろうじて行うことができる。

0234

・手の動作(速い連続において手を開いたり閉じたりする)
・右
0−正常。
1−僅かにゆっくりであり、及び/又は振幅が低下している。
2−中程度の障害性である。限局的ですぐに疲れ、たまに停止する。
3−重度の障害性である。たまに躊躇し、そして停止する。
4−かろうじて行うことができる。

0235

・左
0−正常。
1−僅かにゆっくりであり、及び/又は振幅が低下している。
2−中程度の障害性である。限局的ですぐに疲れ、たまに停止する。
3−重度の障害性である。たまに躊躇し、そして停止する。
4−かろうじて行うことができる。

0236

・急速に変化する運動(手を回内及び回外する)
・右
0−正常。
1−僅かにゆっくりであり、及び/又は振幅が低下している。
2−中程度の障害性である。限局的ですぐに疲れ、たまに停止する。
3−重度の障害性である。たまに躊躇し、そして停止する。
4−かろうじて行うことができる。

0237

・左
0−正常。
1−僅かにゆっくりであり、及び/又は振幅が低下している。
2−中程度の障害性である。限局的ですぐに疲れ、たまに停止する。
3−重度の障害性である。たまに躊躇し、そして停止する。
4−かろうじて行うことができる。

0238

・足の敏捷性(かかとで地面をタップする、振幅は3インチとする)
・右
0−正常。
1−僅かにゆっくりであり、及び/又は振幅が低下している。
2−中程度の障害性である。限局的ですぐに疲れ、たまに停止する。
3−重度の障害性である。たまに躊躇し、そして停止する。
4−かろうじて行うことができる。

0239

・左
0−正常。
1−僅かにゆっくりであり、及び/又は振幅が低下している。
2−中程度の障害性である。限局的ですぐに疲れ、たまに停止する。
3−重度の障害性である。たまに躊躇し、そして停止する。
4−かろうじて行うことができる。

0240

椅子から立ち上がる(腕をで組んだ状態で立ち上がる)
0−正常。
1−ゆっくりであり、1回以上の試みが必要である。
2−自身で腕又は席を押す。
3−のけぞる傾向があり、複数回の試みが必要であるが介助無しで立ち上がることができる。
4−介助無しに立ち上がることはできない。

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  • 日本メナード化粧品株式会社の「 白髪の遺伝的素因の判定方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】個人の白髪の遺伝的素因を正確かつ簡便に判定する手段の提供。【解決手段】被験者から採取したDNA含有試料について、特定の遺伝子のうち1種又は2種以上の一塩基多型(SNP)のアレルを検出する工程と... 詳細

  • ミナト製薬株式会社の「 乾燥桑葉の製造方法、乾燥桑葉および桑葉粉末」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】フェオホルバイドの生成を抑えつつ、有効成分である1−デオキシノジリマイシンの損失が少ない乾燥桑葉の製造方法、および、桑葉粉末の製造方法の提供。【解決手段】枝付き桑葉を熱湯ブランチングする工程(... 詳細

  • 森永乳業株式会社の「 エネルギー消費促進用組成物」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題・解決手段】エネルギー消費を促進させることが可能な技術を提供する。平均分子量が220ダルトン以上かつ1000ダルトン以下である乳タンパク質分解物、又はMet−Lys−Proからなるペプチド、又は... 詳細

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