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技術 外部ビーム照射療法用の治療計画の全体的最適化のためのシステム及び方法

出願人 エモリー・ユニバーシティ
発明者 エヴァ・ケイ・リー
出願日 2004年12月16日 (16年11ヶ月経過) 出願番号 2006-545468
公開日 2007年6月7日 (14年5ヶ月経過) 公開番号 2007-514499
状態 未査定
技術分野 放射線治療装置 放射線診断機器
主要キーワード 伝達パラメータ 範囲制約 投射エネルギー 限界法 機能的接続 計画目標 アーク強度 訂正係数
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (19)

課題・解決手段

外部ビーム照射ユニットを使用して、処方された照射線量を予め定められた患者内の目標体積に伝達するための、最適な治療計画を提供するためのシステム及び方法が提供される。一つのそのような方法は、(1)処方された照射線量、予め定められた目標体積及び外部ビーム伝達ユニットに関連付けられたパラメータに関連した情報を受け取ることと、(2)全体的システムを定義する前記情報に対応する複数の変数に基づいて治療計画最適化モデルを開発することと、(3)前記治療計画最適化モデルと前記情報に基づいて最適な治療計画を出力することを含む。

概要

背景

背景
外部ビーム照射療法は、動静脈奇形転移性障害聴神経腫下垂体性腫瘍悪性神経膠腫頭蓋内腫瘍及び身体の種々の部分(例えば胸部前立腺すい臓等)の腫瘍のような特定の中枢神経系障害治療し抑制するための放射線腫瘍学及び神経外科グループにとって利用可能な良く知られた治療の選択肢である。その名称暗示する通り、手順はガンマユニット(ガンマナイフ(Gamma Knife)として参照される)、線形加速器又は類似のビーム照射装置を使用した病変を有する患者に向けられた外部放射線の使用を伴う。放射線により病巣を治療することは関連した異常を治癒させる可能性を提供するが、重要な正常構造と周囲の正常細胞の病巣への近接性は、外部ビーム照射療法を深刻な合併症を引き起こし得る本質的に高リスクである手順としている。そのため、外部ビーム照射療法の主要な目的は、病巣を規定する目標領域への所望の放射線量の正確な送達である一方、周囲の正常な組織と重要な構造への放射線量を最小化することである。

外部ビーム照射療法を使用して患者を治療する過程は、三つの主な段階から構成される。最初に、関心のある位置(目標体積)における解剖学的構造の正確な三次元マップは、コンピュータ断層撮影(CT)又は磁気共鳴映像法MRI)のような任意の従来の三次元撮像技術を使用して構築される。次に、臨床医にとって許容可能な予め定義された目標体積への線量分布を伝達するために、治療計画が開発される。最後に、許容されたビーム伝達装置を使用して治療計画が実行される。

このように、外部ビーム照射療法の基本的戦略は、多数の方向からの目標体積における「多門照射」への多重放射線を利用することである。当該方法において、正常組織の被曝は比較的低いレベルに維持されながら、腫瘍細胞への線量は増大される。このように、治療計画過程の主要な目的は腫瘍体積への壊死放射線量を伝達する、例えばビームの集合のようなビームプロファイルを設計することを含む一方、重要な構造及び周囲の正常細胞付近への合計線量確立された耐久レベルより下に維持される。

外部ビーム照射療法による治療計画のための一つの存在する方法は、標準マニュアル計画である。この方法は、既知ビーム特性とビーム伝達パラメータのセットを与えられた適切な線量分布決定の直接的問題を医師が解決するため、前方計画として参照される。換言すれば、標準マニュアル計画は経験を有する医師により実行される試行錯誤アプローチ包含する。医師は治療伝達過程における実施が複雑でなくかつ困難でない計画を作成することを試みながら、可能な最大の範囲にまで所望の線量分布を近づける。例えば、医師は三次元における位置と共に、使用するアイソセンターの数と、コリメータサイズと、各アイソセンターについて使用されるべき重みを選択し得る。治療計画コンピュータは、この予備的計画から結果として生じる線量分布を計算し得る。予想される計画は、解剖学的画像上に重ね合わされた等線量の外形閲覧することにより、及び/又は累積線量ヒストグラム(DVH)のような量的ツールの使用により評価される。

標準マニュアル計画は多数の不利益を有する。この計画作成及び評価の繰り返しの技術は非常に煩わしく、時間を消費し、かつ最適からは遠い。そのため、マニュアル計画は患者及び保険加入者にとって極めて高い費用を結果として生じさせる。医師又は他の経験を有する計画者は、一つの計画を決定する前に少量の計画だけを評価することができる。このように、標準計画は局所腫瘍抑制を改善すること又は正常組織及び重要構造への合併症を削減することにおいて非常に限られた成功しか有さず、その結果、患者にとっての生活の質を大きく制限する。標準マニュアル計画において、例えば正常組織によって受け取られる線量についての上限、又は腫瘍及び重要構造に対する線量応答曲線の特定の形状のような、結果として生じる計画についての臨床特性の先進の要求を可能にする機構はない。さらにその上、マニュアル計画作成は主観的であり、一貫性がなく、最適からは遠く、かつ医師によって検討されるべき少量の治療計画を可能にするだけである。

外部ビーム照射療法における治療計画作成のための別の方法は、予め選択された辺量のセットに基づいて医師により特定された線量分布を最適化するためにコンピュータシステムを使用する。コンピュータシステムは所定の線量、必要な線量の所与のセット、患者の身体及び目標体積、並びに予め選択され又は固定されたビーム方向パラメータ及びビーム特性のセットについての解剖学的データに最も良く近づけるビーム伝達パラメータを計算するために使用されるため、このアプローチは医療グループにおいて逆計画作成として知られている。可能な変数の範囲についての最適な治療計画に到達する複雑な問題を解決するために、全ての逆治療計画作成の既存の方法は、少なくとも変数のセットのサブセットを固定する。例えば、外部ビーム照射療法の特定のモダリティは、(1)ビームの数、(2)ビームの構成、(3)ビーム強度、(4)初期ガントリー角度、(5)最終ガントリー角度、(6)初期カウチ角度、(7)最終カウチ角度、(8)処方線量、(9)目標体積及び(10)目標点のセットの可能な変数の範囲を含み得る。逆治療計画作成アプローチの技術の状態は、前記の変数のサブセットを予め選択し、最適化計算中にそれらを固定する。

標準マニュアル計画に対する明白な利点にもかかわらず、既存の逆治療計画作成アプローチは数個の不利益と不十分さを有する。上述したように、これらのアプローチはそれぞれの可能な変数の範囲を最適化計算に組み込まない。代わりに、これらのアプローチは少なくともこれらの変数のサブセットを固定して、「最適な」治療計画に到達する。このタイプの「局所最適化」は、異なるビーム配置、ビーム方向パラメータ及びビームパラメータを選択すること、線量制限課すこと、並びに物理的計画作成パラメータ上に制約を置くことの完全な柔軟性を許容しないため、本質的に問題がある。それ故に、これらのアプローチは「決して最適ではない」治療計画により制限され、その結果、腫瘍の成長を十分に制御することができず、又は正常組織の合併症を十分に削減することができない。さらにその上、逆治療計画作成における可能な治療計画には無限の数が存在し、既存の方法は可能性のある計画の少数のサブセットを見て当該サブセットから「最良のもの」を選択するだけである。そのため、結果として生じる治療計画は、全体的に最適な計画ではない。

さらに、既存の逆治療計画作成は、より新しい外部ビーム照射治療モダリティと共に使用するために良く適合していない。最近の技術的進歩による結果、例えば高解像度多重リーフコリメータ、強度変調照射療法IMRT)及び非同一平面アーク定位的放射線治療(NASR)のような、外部ビーム照射伝達のための洗練された新しい装置及び手順が生じた。照射プロファイルが限られた数のウェッジ、ビームブロック及び補償フィルタを介して変更される従来の照射療法と異なり、これらの新しい装置及び手順は、固定された又は移動する光子又は帯電粒子の不均一なビームを生成するための幾何学的形状及び領域を横切るフルエンスの両方について任意の所望の様式により形成されるビームの大きな集合を可能にする。これらの進歩から結果として生じる柔軟性及び正確な伝達能力は明らかに有用であり、それらの完全な可能性は可能な変数のそれぞれの範囲を最適化計算に組み込まず、代わりにこれらの変数の少なくともサブセットを固定して「最適な」治療計画に到達する、「局所最適化」方式を使用しては実現され得ない。

このように、前述した欠陥及び不十分性を解決するための解決されていない必要性が産業に存在する。

概要

外部ビーム照射ユニットを使用して、処方された照射線量を予め定められた患者内の目標体積に伝達するための、最適な治療計画を提供するためのシステム及び方法が提供される。一つのそのような方法は、(1)処方された照射線量、予め定められた目標体積及び外部ビーム伝達ユニットに関連付けられたパラメータに関連した情報を受け取ることと、(2)全体的システムを定義する前記情報に対応する複数の変数に基づいて治療計画最適化モデルを開発することと、(3)前記治療計画最適化モデルと前記情報に基づいて最適な治療計画を出力することを含む。

目的

放射線により病巣を治療することは関連した異常を治癒させる可能性を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
5件
牽制数
0件

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請求項1

外部ビーム照射伝達ユニットを使用した患者内の目標体積治療のための最適な治療計画を開発するための方法であって、強度変調照射療法IMRT)に関連した少なくとも一つのパラメータに対応する、最適な治療計画の開発において使用されるべき情報を受け取ることと、目標体積及び臨界構造に関連した、少なくとも一つの臨床対象に対応する情報を受け取ることと、IMRTに関連した少なくとも一つのパラメータと、全体的システムを定義する少なくとも一つの臨床対象に対応する複数の変数に基づいて治療計画最適化モデルを開発することと、少なくとも一つのパラメータに従って、少なくとも一つの臨床対象を最適化する全体的に最適な治療計画を開発することを含む方法。

請求項2

ユーザが前記全体的に最適な治療計画を評価することを可能にするための視覚的ツールを提供することをさらに含む、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記視覚的ツールを提供することが、前記全体的に最適な治療計画に対応する等線量曲線を提供することを含む、請求項2に記載の方法。

請求項4

前記視覚的ツールを提供することが、線量‐体積ヒストグラムと、範囲指数(coverage index)と、適合性指数と、均質性指数と、腫瘍抑制及び正常組織合併症可能性指数と、ユーザへの臨床評価指標の表示のうちの少なくとも一つを提供することを含む、請求項2に記載の方法。

請求項5

IMRTに関連した少なくとも一つのパラメータに対応する情報を受け取ることが、ビームレットフルエンスパラメータと、領域セグメントパラメータと、カウチ角度パラメータと、ガントリー角度パラメータと、複数のビーム配置パラメータのうちの少なくとも一つに対応する情報を受け取ることを含む、請求項1に記載の方法。

請求項6

治療計画最適化モデルに包含されるべき少なくとも一つの制約に対応する情報を受け取ることをさらに含む、請求項1に記載の方法。

請求項7

前記少なくとも一つの制約に対応する情報を受け取ることが、線量制約とビーム配置制約のうちの少なくとも一つに対応する情報を受け取ることを含む、請求項6に記載の方法。

請求項8

治療計画最適化モデルを開発することが前記少なくとも一つの制約にさらに基づき、前記全体的に最適な治療計画を開発することが、前記少なくとも一つのパラメータと前記少なくとも一つの制約に従って前記少なくとも一つの臨床対象を最適化する全体的に最適な治療計画を開発することを含む、請求項7に記載の方法。

請求項9

前記複数の変数のうちの少なくとも一つが、0/1の変数と負でない連続型変数のうちの一つである、請求項1に記載の方法。

請求項10

前記全体的に最適な治療計画を開発することが、制約のセットに従って溶液空間を規定することと、溶液空間内の最良の溶液を決定することを含む、請求項1に記載の方法。

請求項11

強度変調照射療法(IMRT)における治療計画を最適化するためのシステムであって、IMRTに関連した少なくとも一つのパラメータと、少なくとも一つの制約と、少なくとも一つの臨床対象をユーザが特定することを可能にするためのユーザインターフェースと、前記IMRTに関連した少なくとも一つのパラメータと、前記少なくとも一つの制約と、前記少なくとも一つの臨床対象に対応する複数の変数を含む治療計画最適化モデルを開発するように構成された治療計画モデル化モジュールと、前記IMRTに関連した少なくとも一つのパラメータと前記少なくとも一つの制約に従って前記少なくとも一つの臨床対象を最適化する、全体的に最適な治療計画を計算するように構成された全体的最適化モジュールを備えたシステム。

請求項12

ユーザが前記全体的に最適な治療計画を評価することを可能にするための視覚的ツールを支援する視覚的評価機能をさらに備えた、請求項11に記載のシステム。

請求項13

前記視覚的評価機能が、前記全体的に最適な治療計画に対応する等線量曲線を表示するように構成されている、請求項12に記載のシステム。

請求項14

前記視覚的評価機能が、線量‐体積ヒストグラムと、範囲指数と、適合性指数と、均質性指数と、腫瘍抑制及び正常組織合併症可能性指数と、ユーザへの臨床評価指標の表示を表示するように構成されている、請求項12に記載のシステム。

請求項15

前記ユーザインターフェースが、ビームレットフルエンスパラメータと、領域セグメントパラメータと、カウチ角度パラメータと、ガントリー角度パラメータと、複数のビーム配置パラメータのうちの少なくとも一つをユーザが特定することを可能にするように構成されている、請求項11に記載のシステム。

請求項16

前記ユーザインターフェースが、候補ビームプロファイルと、少なくとも一つの線量パラメータと、少なくとも一つの臨床パラメータと、少なくとも一つの臨床対象と、少なくとも一つの線量制約と、少なくとも一つのビーム配置制約をユーザが特定することを可能にするように構成されている、請求項11に記載のシステム。

請求項17

前記治療計画モデル化モジュールが、少なくとも一つの0/1の変数を含む治療計画最適化モデルを開発するように構成されている、請求項11に記載のシステム。

請求項18

前記全体的最適化モジュールが、制約のセットに従って溶液空間を規定し、溶液空間内の最良の溶液を決定するようにさらに構成されている、請求項11に記載のシステム。

請求項19

強度変調照射療法(IMRT)における治療計画を最適化するためのシステムであって、IMRTに関連した少なくとも一つのパラメータと、少なくとも一つの制約と、少なくとも一つの臨床対象をユーザが特定することを可能にするための入出力装置インターフェースを取るための手段と、前記IMRTに関連した少なくとも一つのパラメータと、前記少なくとも一つの制約と、前記少なくとも一つの臨床対象に対応する複数の変数に基づいて全体的なシステムをモデル化するための手段と、前記IMRTに関連した少なくとも一つのパラメータと前記少なくとも一つの制約に従って前記少なくとも一つの臨床対象を最適化する、全体的に最適な治療計画を計算するための手段を備えたシステム。

請求項20

強度変調照射療法(IMRT)における治療計画を最適化するためのコンピュータにより読み取り可能な媒体に具体化されたコンピュータプログラムであって、ユーザとインターフェースを取り、IMRTに関連した少なくとも一つのパラメータと、少なくとも一つの制約と、少なくとも一つの臨床対象をユーザが特定することを可能にするように構成された論理と、前記IMRTに関連した少なくとも一つのパラメータと、前記少なくとも一つの制約と、前記少なくとも一つの臨床対象に対応する複数の変数を含む治療計画最適化モデルを開発するように構成された論理と、前記IMRTに関連した少なくとも一つのパラメータと前記少なくとも一つの制約に従って前記少なくとも一つの臨床対象を最適化する、全体的に最適な治療計画を計算するように構成された論理を含むコンピュータプログラム。

請求項21

ユーザが前記全体的に最適な治療計画を評価することを可能にするための視覚的ツールを提供するように構成された論理をさらに含む、請求項20に記載のコンピュータプログラム。

請求項22

前記視覚的ツールを提供するように構成された論理が、前記全体的に最適な治療計画に対応する等線量曲線と、前記全体的に最適な治療計画に対応する線量‐体積ヒストグラムと、前記全体的に最適な治療計画に対応する範囲指数と、前記全体的に最適な治療計画に対応する適合性指数と、前記全体的に最適な治療計画に対応する均質性指数と、前記全体的に最適な治療計画に対応する腫瘍抑制及び正常組織合併症可能性指数と、前記全体的に最適な治療計画に対応する臨床評価指標の表示のうちの少なくとも一つをユーザに表示するように構成された論理を含む、請求項21に記載のコンピュータプログラム。

請求項23

前記インターフェースを取るように構成された論理が、ビームレットフルエンスパラメータと、領域セグメントパラメータと、カウチ角度パラメータと、ガントリー角度パラメータと、複数のビーム配置パラメータのうちの少なくとも一つをユーザが特定することを可能にするように構成された論理を含む、請求項20に記載のコンピュータプログラム。

請求項24

前記インターフェースを取るように構成された論理が、候補ビームプロファイルと、少なくとも一つの線量パラメータと、少なくとも一つの臨床パラメータと、少なくとも一つの臨床対象と、少なくとも一つの線量制約と、少なくとも一つのビーム配置制約をユーザが特定することを可能にするように構成された論理を含む、請求項20に記載のコンピュータプログラム。

請求項25

前記治療計画最適化モデルを開発するように構成された論理が、少なくとも一つの0/1の変数を含む治療計画最適化モデルを開発するように構成された論理を含む、請求項20に記載のコンピュータプログラム。

請求項26

前記全体的に最適な治療計画を計算するように構成された論理が、制約のセットに従って溶液空間を規定し、溶液空間内の最良の溶液を決定するように構成された論理を含む、請求項20に記載のコンピュータプログラム。

技術分野

0001

(関連出願への相互参照
本出願は、2003年1月13日出願の「外部ビーム照射療法用の治療計画の全体的最適化のためのシステム及び方法」と題する同時係属中の米国実用特許出願シリアル番号10/341,257の一部継続出願である。前記出願は、2000年11月6日出願の「外部ビーム照射療法用の治療計画の全体的最適化のためのシステム及び方法」と題する同時係属中の米国実用特許出願シリアル番号09/706,915(現在は米国特許第6,546,073 B1号)の継続出願である。前記出願は、1999年11月5日出願の「外部ビーム照射療法用の治療計画の全体的最適化のためのシステム及び方法」と題する米国仮特許出願シリアル番号60/164,029に基づく優先権を主張し、前記各出願は参照により全体的に本出願に包含される。本出願はまた、2002年12月18日出願の米国仮特許出願シリアル番号60/433,657に基づく優先権を主張し、前記出願は参照により全体的に本出願に包含される。

0002

(発明の技術分野)
本発明は、一般に外部ビーム照射療法用の治療計画に関し、特に、外部ビーム照射療法用の治療計画の全体的最適化のためのシステム及び方法に関する。

背景技術

0003

背景
外部ビーム照射療法は、動静脈奇形転移性障害聴神経腫下垂体性腫瘍悪性神経膠腫頭蓋内腫瘍及び身体の種々の部分(例えば胸部前立腺すい臓等)の腫瘍のような特定の中枢神経系障害治療し抑制するための放射線腫瘍学及び神経外科グループにとって利用可能な良く知られた治療の選択肢である。その名称暗示する通り、手順はガンマユニット(ガンマナイフ(Gamma Knife)として参照される)、線形加速器又は類似のビーム照射装置を使用した病変を有する患者に向けられた外部放射線の使用を伴う。放射線により病巣を治療することは関連した異常を治癒させる可能性を提供するが、重要な正常構造と周囲の正常細胞の病巣への近接性は、外部ビーム照射療法を深刻な合併症を引き起こし得る本質的に高リスクである手順としている。そのため、外部ビーム照射療法の主要な目的は、病巣を規定する目標領域への所望の放射線量の正確な送達である一方、周囲の正常な組織と重要な構造への放射線量を最小化することである。

0004

外部ビーム照射療法を使用して患者を治療する過程は、三つの主な段階から構成される。最初に、関心のある位置(目標体積)における解剖学的構造の正確な三次元マップは、コンピュータ断層撮影(CT)又は磁気共鳴映像法MRI)のような任意の従来の三次元撮像技術を使用して構築される。次に、臨床医にとって許容可能な予め定義された目標体積への線量分布を伝達するために、治療計画が開発される。最後に、許容されたビーム伝達装置を使用して治療計画が実行される。

0005

このように、外部ビーム照射療法の基本的戦略は、多数の方向からの目標体積における「多門照射」への多重放射線を利用することである。当該方法において、正常組織の被曝は比較的低いレベルに維持されながら、腫瘍細胞への線量は増大される。このように、治療計画過程の主要な目的は腫瘍体積への壊死放射線量を伝達する、例えばビームの集合のようなビームプロファイルを設計することを含む一方、重要な構造及び周囲の正常細胞付近への合計線量確立された耐久レベルより下に維持される。

0006

外部ビーム照射療法による治療計画のための一つの存在する方法は、標準マニュアル計画である。この方法は、既知ビーム特性とビーム伝達パラメータのセットを与えられた適切な線量分布決定の直接的問題を医師が解決するため、前方計画として参照される。換言すれば、標準マニュアル計画は経験を有する医師により実行される試行錯誤アプローチを包含する。医師は治療伝達過程における実施が複雑でなくかつ困難でない計画を作成することを試みながら、可能な最大の範囲にまで所望の線量分布を近づける。例えば、医師は三次元における位置と共に、使用するアイソセンターの数と、コリメータサイズと、各アイソセンターについて使用されるべき重みを選択し得る。治療計画コンピュータは、この予備的計画から結果として生じる線量分布を計算し得る。予想される計画は、解剖学的画像上に重ね合わされた等線量の外形閲覧することにより、及び/又は累積線量ヒストグラム(DVH)のような量的ツールの使用により評価される。

0007

標準マニュアル計画は多数の不利益を有する。この計画作成及び評価の繰り返しの技術は非常に煩わしく、時間を消費し、かつ最適からは遠い。そのため、マニュアル計画は患者及び保険加入者にとって極めて高い費用を結果として生じさせる。医師又は他の経験を有する計画者は、一つの計画を決定する前に少量の計画だけを評価することができる。このように、標準計画は局所腫瘍抑制を改善すること又は正常組織及び重要構造への合併症を削減することにおいて非常に限られた成功しか有さず、その結果、患者にとっての生活の質を大きく制限する。標準マニュアル計画において、例えば正常組織によって受け取られる線量についての上限、又は腫瘍及び重要構造に対する線量応答曲線の特定の形状のような、結果として生じる計画についての臨床特性の先進の要求を可能にする機構はない。さらにその上、マニュアル計画作成は主観的であり、一貫性がなく、最適からは遠く、かつ医師によって検討されるべき少量の治療計画を可能にするだけである。

0008

外部ビーム照射療法における治療計画作成のための別の方法は、予め選択された辺量のセットに基づいて医師により特定された線量分布を最適化するためにコンピュータシステムを使用する。コンピュータシステムは所定の線量、必要な線量の所与のセット、患者の身体及び目標体積、並びに予め選択され又は固定されたビーム方向パラメータ及びビーム特性のセットについての解剖学的データに最も良く近づけるビーム伝達パラメータを計算するために使用されるため、このアプローチは医療グループにおいて逆計画作成として知られている。可能な変数の範囲についての最適な治療計画に到達する複雑な問題を解決するために、全ての逆治療計画作成の既存の方法は、少なくとも変数のセットのサブセットを固定する。例えば、外部ビーム照射療法の特定のモダリティは、(1)ビームの数、(2)ビームの構成、(3)ビーム強度、(4)初期ガントリー角度、(5)最終ガントリー角度、(6)初期カウチ角度、(7)最終カウチ角度、(8)処方線量、(9)目標体積及び(10)目標点のセットの可能な変数の範囲を含み得る。逆治療計画作成アプローチの技術の状態は、前記の変数のサブセットを予め選択し、最適化計算中にそれらを固定する。

0009

標準マニュアル計画に対する明白な利点にもかかわらず、既存の逆治療計画作成アプローチは数個の不利益と不十分さを有する。上述したように、これらのアプローチはそれぞれの可能な変数の範囲を最適化計算に組み込まない。代わりに、これらのアプローチは少なくともこれらの変数のサブセットを固定して、「最適な」治療計画に到達する。このタイプの「局所最適化」は、異なるビーム配置、ビーム方向パラメータ及びビームパラメータを選択すること、線量制限課すこと、並びに物理的計画作成パラメータ上に制約を置くことの完全な柔軟性を許容しないため、本質的に問題がある。それ故に、これらのアプローチは「決して最適ではない」治療計画により制限され、その結果、腫瘍の成長を十分に制御することができず、又は正常組織の合併症を十分に削減することができない。さらにその上、逆治療計画作成における可能な治療計画には無限の数が存在し、既存の方法は可能性のある計画の少数のサブセットを見て当該サブセットから「最良のもの」を選択するだけである。そのため、結果として生じる治療計画は、全体的に最適な計画ではない。

0010

さらに、既存の逆治療計画作成は、より新しい外部ビーム照射治療モダリティと共に使用するために良く適合していない。最近の技術的進歩による結果、例えば高解像度多重リーフコリメータ、強度変調照射療法IMRT)及び非同一平面アーク定位的放射線治療(NASR)のような、外部ビーム照射伝達のための洗練された新しい装置及び手順が生じた。照射プロファイルが限られた数のウェッジ、ビームブロック及び補償フィルタを介して変更される従来の照射療法と異なり、これらの新しい装置及び手順は、固定された又は移動する光子又は帯電粒子の不均一なビームを生成するための幾何学的形状及び領域を横切るフルエンスの両方について任意の所望の様式により形成されるビームの大きな集合を可能にする。これらの進歩から結果として生じる柔軟性及び正確な伝達能力は明らかに有用であり、それらの完全な可能性は可能な変数のそれぞれの範囲を最適化計算に組み込まず、代わりにこれらの変数の少なくともサブセットを固定して「最適な」治療計画に到達する、「局所最適化」方式を使用しては実現され得ない。

0011

このように、前述した欠陥及び不十分性を解決するための解決されていない必要性が産業に存在する。

課題を解決するための手段

0012

(要旨)
本発明は、処方された照射線量を外部ビーム照射源を使用して患者内の目標腫瘍体積に伝達するための全体的に最適な治療計画を提供するためのシステム及び方法を提供することにより、上述した問題を解決する。本発明は、外部ビーム照射療法を実行する医師が全体的に最適な治療計画を開発することを可能にし、全体的に最適な治療計画は結果として改善された患者の治療及び改善された計画性を生じさせる。例えば、外部ビーム照射療法の分野において、本発明は正常組織の合併症を削減し、腫瘍抑制を改善し、医師が全体的に最適な解決法のセットを評価することを可能にし、治療計画の生成に関連した時間及び費用を削減し、試行錯誤の視覚的最適化を消去し、重要な構造が腫瘍の近くにあるような複雑な状況において医師が照射療法を実行することを可能にし、処方等線量線によりカバーされた腫瘍体積の百分率を改善し、処方された線量に対する最大線量比率を削減し、目標体積に対する処方された等線量面体積の比率を改善し、かつ処方された線量に対する正常組織により受け取られた最大線量の比率を改善する。

0013

簡潔に説明すれば、本発明による最適な治療計画を提供するためのシステムは、三つの主要な構成要素を有する。前記システムは、処方された照射線量に関連した情報と、予め定められた患者内の目標体積に関連した情報と、外部ビーム伝達ユニットに関連付けられたパラメータに関連した情報を受け取るように適応されたインターフェースを有する。前記システムは、全ての入力データを受け取って治療計画最適化モデルを開発するように適応された治療計画モデル化モジュールをも有する。真の全体的最適化アプローチを使用して、治療計画最適化モデルは、全体的システムを定義する外部ビーム伝達ユニット及び目標体積に関連した全ての物理的及び臨床的変数を組み込む。前記システムは、治療計画最適化モデル及び全ての入力データに基づいて最適な治療計画を決定するように適応された全体的最適化モジュールをも有する。前記システムは、最適な治療計画に関連した情報を医師に対して表示するように適応された視覚的評価機能をも含む。

0014

本発明は、外部ビーム照射伝達ユニットを使用して処方された照射線量を予め定められた患者内の目標体積に伝達するための最適な治療計画を提供するための方法を提供することとも見られ得る。簡潔には、前記方法は、(1)処方された照射線量、予め定められた目標体積及び外部ビーム伝達ユニットに関連付けられたパラメータに関連した情報を受け取ることと、(2)前記情報に対応する複数の変数に基づいて治療計画最適化モデルを開発することと、(3)前記治療計画最適化モデルと前記情報に基づいて最適な治療計画を出力することを包含する。

0015

本発明の他のシステム、方法、特徴及び利点は、以下の図面と詳細な説明を検討すると当業者に対して明らかであるか、明らかとなる。全てのそのような追加のシステム、方法、特徴及び利点は本説明内に含まれ、本発明の範囲内であり、添付の特許請求の範囲により保護されることが意図される。

発明を実施するための最良の形態

0016

(詳細な説明)
本発明を上記にて要約したが、今度は図面に示される通りの本発明の説明が詳細に参照される。本発明は前記図面との関係において説明されるが、本発明を開示された実施例に限定する意図はない。反対に、その意図は添付の特許請求の範囲により規定される通り、本発明の精神及び範囲内に含まれる全ての代替、変更及び等価物を対象とすることである。

0017

(システム概観
図1は、外部ビーム照射療法のための治療計画作成の全体的最適化を可能にするための本発明によるシステム10の好適な実施形態の機能ブロック図である。システム10は、外部ビーム伝達ユニット12と、視覚的評価機能14と、三次元撮像システム16に接続されている。

0018

外部ビーム伝達ユニット12は、照射線量を患者内の目標体積20に伝達するために外部ビーム照射療法において使用される、例えば、線形加速器(LINAC)、ガンマナイフ、又は照射源を提供することが可能な任意の他の外部装置のような任意の従来の装置であってよい。外部ビーム伝達ユニット12は、可変の強度を有する複数の外部ビームと、ビームのサイズを調整するための複数のコリメータと、各照射ビームの角度および進入点を調整するために定位固定の枠内に位置する患者に対してユニットを移動させるための機構を備え得る。

0019

システム10はまた、外部ビーム伝達ユニット12と共に種々の照射モダリティを使用することも考慮する。例えば、システム10は静的等角照射療法(SCRT)、非同一平面アーク定位的放射線治療(NASR)、強度変調照射療法(IMRT)及び強度変調アーク療法(IMAT)と共に使用され得る。

0020

SCRTは、照射領域を幾何学的に形成して正常組織に危害を加えずに目標の十分な被覆率を確実にするために、三次元計算計画作成システムの使用を包含する。SCRTのためのツールは、患者について特定のCTデータと、ビームズアイビュー(BEV)治療計画と、多葉コリメータMLC)を含む。CT画像において識別された目標輪郭により導かれ、ビーム方向が選択されてビーム絞りがBEVを使用して正確に描かれる。ビーム絞りは、従来のブロックにより組み立てられ、又はMLCにより規定され得る。前記領域内の線量分布は、ビーム強度の選択とウェッジ及び組織補償器のような単純な変調器により決定される。

0021

NASRは、脳腫瘍を治療するために使用される技術である。放射線治療は、その局所化と治療戦略により従来の中枢神経系の外部ビーム照射療法と区別される。放射線治療において、組織の目標体積はかなり小さく(直径10〜35mmの腫瘍)、フラクション治療セッション)の数はかなり少なく、フラクション毎の線量は従来の放射線治療におけるよりもかなり大きい。放射線治療は、機械的に頭部に固定された正確に調整された定位固定枠を使用して脳内の所望の点に導かれた照射の外部ビームと、LINACガンマナイフのようなビーム伝達ユニットと、三次元医療撮像技術の使用を包含する。LINAC放射線治療については、照射ビームの角度と進入点を調整するために、患者が横たわる台とビーム伝達ユニットは明確な軸について回転することが可能である。各ビームにより影響を受ける組織は、定位固定枠内の患者の位置によって、ビーム伝達ユニットに対する枠の相対的な位置によって、ビームのサイズを調整するコリメータによって、また患者の生体構造によって決定される。加えて、各ビームの強度は各点へのその線量寄与を管理するために調整され得る。

0022

IMRTは、放射線治療において最近開発された治療モダリティである。IMRTにおいて、ビーム強度は治療領域を横切って変化させられる。単一の大きい均一のビームにより治療されるよりむしろ、患者は代わりに多くの非常に小さいビームにより治療される。各ビームは異なる強度を有し得る。腫瘍が器官周りにおいて器官自体を包むときに発生するもののような周囲のリスクのある器官から腫瘍が良く分離されていないとき、健康な器官から安全に腫瘍を分離するであろう均一な強度のビームの組み合わせは存在しないことがあり得る。そのような例においては、強度変調を加えることが、隣接する健康な組織への照射線量を制限しながらより強力な腫瘍の治療を可能にする。

0023

IMATは、ガントリー回転及び動的多葉視準を包含するIMRTの一形式である。CT画像から描かれた目標体積を治療するために、非同一平面又は同一平面アークの経路が選択される。アークは、重要な構造を横切ることを避けるように選択される。5度毎のフルエンスプロファイルは、静的IMRT領域に類似している。ガントリーが回転すると、動的MLCは正常組織に危害を加えずに線量を目標体積に伝達するために強度を変調する。多数の回転ビームが、多数強度変調ビームの手法よりも等角の線量分布を可能にし得る。

0024

このように、本発明のシステム及び方法は、特定のタイプの外部ビーム伝達ユニット12又は特定のモダリティに限られず、代わりに任意のタイプの外部ビーム伝達ユニット又は照射モダリティを使用し得る。

0025

視覚的評価機能14は、システム10とインターフェースを取るように適応され、外部ビーム伝達ユニット12を使用して患者に照射を伝達するための最適な治療計画を視覚的に表示することが可能な任意の従来の撮像モジュールである。視覚的評価機能14はコンピュータモニタテレビジョンモニタ、任意のタイプのコンピュータからのプリントアウト、又は患者のための特定の治療計画の有効性を評価するために医師により使用される任意の他の撮像モジュールであり得る。例えば、視覚的評価機能14は、目標体積並びに正常周囲組織及び重要構造を含む周囲領域の図に重ね合わされた治療計画のための線量体積ヒストグラム及び等線量面を医師が見ることを可能にするように構成され得る。

0026

三次元撮像システム16は、コンピュータ断層撮影(CT)システム、磁気共鳴撮像(MRI)システム又は他の類似のシステムのような、患者内の腫瘍又は類似の領域の目標体積20を描くために使用される任意の三次元撮像技術であり得る。人体内の病巣の画像を補足するために多数の方法が存在することは、当業者により理解されるべきである。そしてそれ故に、本発明は任意の特定のタイプの撮像システムに限られるべきでない。重要な特徴は、撮像システム16が周囲の正常組織及び重要構造と共に目標体積20の輪郭を識別することが可能であることである。

0027

図1に示されるように、システム10は全体的最適化モジュール22と治療計画モデル化モジュール24という二つの主要な構成要素を備えている。図2は、本発明によるシステム11の代替的実施形態を示す。システム11は、第三の構成要素である線量計算モジュール26を組み込むことを除いて、システム10に類似している。前記各構成要素は、以下において詳細に説明される。

0028

システム入力
再び図1を参照して、システム10は入力データ18と共に、撮像システム16からの種々の入力を受け取る。好適な実施形態においては、入力データ18は撮像システム16から受け取られていないシステム10への全ての情報入力を表すが、入力データ18は任意の情報源から実際に来たものであり得ることが留意されるべきである。例えば、入力データ18はシステム10により、医師による手作業の入力又は医師により指示されたコンピュータを介した自動入力として受け取られ得る。図1は、システム10が撮像システム16を介して目標体積20に関連した情報を受け取り、他の全ての入力が入力データ18として参照されることを単に一例として示している。

0029

システム10への入力データ18は、目標体積20のCT及び/又はMRI画像を含む。目標体積20及び周囲の正常組織及び重要構造の輪郭は、医療画像を使用して識別され分割される。これらの解剖学的輪郭は、システム10への入力として使用される。他の入力は、処方線量のような臨床計画作成情報、腫瘍体積、隣接する健康な組織及び重要な構造に伝達される照射線量についての目標下方及び上方限度、可能なアイソセンターの選択、並びに最終的な物理的計画において使用される所望のビーム、アイソセンター及びカウチ角度の数を含む。撮像座標系からの解剖学的輪郭および線量計算ポイントは、座標系変換アルゴリズムを介して定位固定座標系に変換される。計算による配置技術を使用する自動化されたアーク選択方法は、候補であるアークの代表的集合を選択するために使用される。

0030

上述したように、システム10は外部ビーム伝達ユニット12又は特定のモダリティのための特定のタイプの装置に限られない。それにもかかわらず、例示的目的のために、システム10はLINACアーク放射線治療を使用する好適な方法に関して説明される。

0031

LINACアーク放射線治療においては、次の治療パラメータがアークを定義する。目標点位置変数t、コリメータサイズC、ガントリー初期及び最終角度θi及びθe、並びにカウチ角度φ。候補アークについてのアイソセンターは2mmの間隔により選択され、目標体積内に所在する。候補アークは、1°の増分によりカウチ及びガントリー角度を−90°〜90°及び0°〜359°にそれぞれ変化させる。これらの候補ビーム方向パラメータ(カウチ及びガントリー角度)は、臨床医により手作業にて選択されるビーム方向に一致するように選択される。2.5mmステップにより12.5〜40mmの範囲で変動する十二個の循環コリメータサイズが、候補アークに適用される。結果として生じるビームの集合は、治療計画モデル化プロセッサ24により使用される治療計画最適化モデルを実例として示すために使用される候補ビームの大きなセットを含む。

0032

(治療計画最適化モデル/治療計画モデル化モジュール)
図1に示され上述されたように、システム10は治療計画モデル化モジュール24と全体的最適化モジュール22を備えている。治療計画モデル化モジュール24は入力18を受け取り、前記入力に基づいて治療計画最適化モデルを作成する。治療計画最適化モデルは、入力18内に含まれる全ての潜在的な変数を包含する。換言すれば、治療計画最適化モデルは、システム内の全ての潜在的な変数の全体的最適化を表現する。以下に詳細に述べられるように、治療計画モデル化モジュール24は、完了すると結果として生じる治療計画最適化モデルを全体的最適化モジュール22に供給し、ここで最適な治療計画は入力18に基づいて決定される。

0033

治療計画最適化モデルの好適な実施形態が今説明される。{1,...,NA}として索引付けされた所与の選択されたアークの集合は、目標点{1,...,Nt}及びカウチ角度{1,...,Nφ}から構成され(各アークが特定のコリメータサイズ、ガントリー初期及び最終角度、目標位置並びにカウチ角度に関連することに留意されたい)、好適な治療計画最適化モデルは、各アークについて使用される強度を記録するために非負の連続した変数を包含する。あるアークが使用される場合、このように強度はゼロより大きいことを示し、当該アークは目標体積20内の各ボクセルへの照射線量の特定の量を与える。このように、潜在的なアーク強度のセットが特定されると、各ボクセルにおいて受け取られる合計の照射線量がモデル化され得る。例えば、好適な治療計画最適化モデルにおいては、wa≧0がアークaの強度(重み)を示す。次に、ボクセルPにおける合計照射線量は以下の式により与えられる。



(式1)
ここで、DP,aは次式により与えられるアークaからボクセルPへの線量寄与を示す。



(式2)

0034

DP,aは、標準的な線量計算ツールを使用して計算され、単に入力データ18内に含まれる。図2に示されるように、システム11の代替的な実施形態は内部線量計算モジュール26を使用してこの計算を実行する。線量計算モジュール26は、DP,aを計算するための半経験的定式化において、計算による配置及び測定された線量測定パラメータを使用し得る。例えば、固定されたビームからの例えば脳内のポイントPにおける線量を計算するために、Pと照射ビームの中心軸上のポイントを結合して、光線が形成される。線量計算モジュール26は、水ファントムから得られた測定された線量測定パラメータを使用する計算方法を使用し得る。パラメータは、組織最大比率TMR)、合計散乱訂正係数(S)、逆二乗訂正(IVSQ)及び軸外比率(OAR)を含み得る。照射ビームの中心の光線により貫通される組織の深度d、及び線量計算ボクセルPを照射源に接続することにより形成される光線により貫通される組織の深度▲d ̄▼(「d ̄」は「d」の上に「 ̄」が付いた文字を表す)は、レイトレーシング方法により計算される。線量計算ボクセルから中心の光線までの距離rもまた計算される。d、▲d ̄▼及びrを使用して、測定された線量測定パラメータはポイントPについて計算される。ガントリーの一つのアークにより堆積される監視ユニット毎の線量は、当該アークに近接する静的ビームのセットの和である。ポイント(DP,a)に堆積される合計線量は、全てのアーク上の線量の合計である。

0035

治療計画最適化モデルの好適な実施形態は、種々の所望の制約をも組み込み得る。例えば、臨床的に処方されたボクセルPにおける照射線量についての下方及び上方の境界、例えばLP及びUPは、式1に組み込まれて次の線量測定制約を形成する。



(式3)
aが目標点、カウチ角度、コリメータサイズ並びにガントリー初期及び最終角度により特徴付けられていることに留意されたい。そのため、aはat,C,θi,θe,φとしてより正確に参照され得る。しかしながら、表記簡潔さのため、下付き文字は明確さを向上させるために必要に応じてのみ列記される。

0036

治療計画最適化モデルの好適な実施形態は、外部ビーム伝達ユニット12からのビーム配置の特性をも制約し得る。最適な計画により特定された目標点の数を制御するために、治療計画最適化モデルは0/1表示子変数tjを定義することにより目標点jが使用されているか否かを示す。次の制約は、目標点jを有するアークが使用される時に結果として生じる計画における目標点jの使用を捕捉する。



(式4)
ここで、Majは正の定数であり、目標点jを有する候補アークの間の最大の可能なビーム強度として選択され得る。次に、第二の制約が課され得る。ここで、Tは特定の患者について医師により受容可能な目標点の最大数である。放射線治療からの複雑な問題はアイソセンターの数により増加され得るが、高度に不規則な形状の腫瘍体積については、多数のアイソセンターが高線量領域適合性を改善し得ることが明らかにされた。現在の技術方法の状態により、複数の目標点により「最適な」ビーム構成を決定することは、極めて困難であり時間を消費する。本発明のシステム及び方法は、最適な治療計画の決定において臨床医がそのような制約をモデル内に含めることを可能にする。

0037

治療計画最適化モデルの好適な実施形態は、放射の各ラウンドについて所望の構成を達成するために装置を調整することの物理的要求により、カウチ角度の数、結果として生じる計画において使用されるアークの数をも制約し得る。例えば、治療計画最適化モデルは、カウチ角度jの使用をモデル化するために0/1整数の変数φjを使用し得、アークaの使用をモデル化するために0/1整数の変数βaを使用し得る。この方法においては、waj(wa)が正であるとき、φj(βa)は1にセットされる。これらの制約は、次の形式を採り得る。



(式5)



(式6)
ここで、Naj及びRaは定数であり、アークaから照射される最大の可能な強度としてそれぞれ選択され得る。そして、Φ及びΒはそれぞれ最適な計画において所望される可能なカウチ角度とビーム構成の最大数である。

0038

同様の方法により、治療計画最適化モデルは、結果として生じる計画において使用されるコリメータサイズと異なるガントリー角度の数をも制約し得る。加えて、治療計画最適化モデルは、結果として生じる計画が実用的であることを確実にするための各アークについての最小ビーム強度も与える。これらの制約は、そのような制約が存在しない場合に、最適化システムが例えば数百の異なる構成を包含する計画を返し得るのであれば重要であり得る。あまりに多くの構成は、管理することが物理的に困難であることがあり、非常に複雑な計画を伝達することは非実用的であろう。治療計画最適化モデルは、線量計算モジュール26が治療照射室において合理的に容易な様式により実行され得る現実的な計画を返すことを可能にするように構成されている。

0039

治療計画最適化モデルは、個々の患者のために望まれる臨床特性を実行するための追加の制約をも包含し得る。種々の最適化目標は、治療計画の選択を指示するために前記制約と共に組み込まれ得る。例えば、一つの可能なアプローチは線量測定制約の間において最大の実行可能なサブシステムを見付けることである。臨床的には、これは重要構造及び正常組織がそれぞれの目標線量レベルを満たしながら、腫瘍体積の最大の百分率を与えるビーム構成を見付けることと解釈される。重要構造と腫瘍体積の近接性により、式3において与えられる全ての線量測定制約を満たすビーム配置及び強度を発見することは不可能である。この場合、治療計画最適化モデルは、各制約に包含されることにより所望の線量限界が達成されたか否かを捕捉する表示変数を含み得る。

0040

代替的には、治療計画最適化モデルは、臨床的処方限界からの最小の逸脱を結果として生じる治療計画を探すように構成され得る。この場合、各ボクセルPについて下方及び上方の限界からの逸脱を測定するために連続する変数が式3中の制約に追加され得る。

0041

本発明のシステム及び方法の好適な実施形態においては、治療計画最適化モデルは混合された整数プログラム作成アプローチを使用することにより、近接する重要構造及び/又は正常組織により受け取られる線量を最小化しながら腫瘍体積に対する100パーセントの被覆率を保証する最適な治療計画を決定する。具体的には、上方及び下方の線量限界を提供する代わりに、臨床医は腫瘍体積によって受け取られる所望の処方線量を入力する。この実施形態においては、治療計画最適化モデルは問題を以下のように定式化する。



を最小化し、



の制約に従う。
(式7)
式7において、PRDOSEは所定の腫瘍体積PTVについての臨床処方線量であり、Tは特定の患者について医師により所望される目標点の最大数であり、Φ及びΒはそれぞれ最適な計画において所望される可能なカウチ角度とビーム構成の最大数である。上述したように、Maj、Naj及びRaは正の定数であり、単一のアークから照射される可能な最大の強度として選択され得る。式7において、変数fPはポイントPにおける処方線量を超える放射の量を示す。fPは非負であるので、線量計算モデルはポイントPが少なくとも処方線量を受け取るであろうことを確実にする。腫瘍表面は正常組織から腫瘍体積を分離するが、腫瘍表面上のポイントPについて、fPは腫瘍表面への超過照射を測定することに加えて、直接に囲む正常組織への照射の測定値としても見られ得る。変数fPの和を最小化することは、腫瘍体積の外側の急な線量変化を生成しながら腫瘍体積上の均一な線量分布を提供する効果を有する。このように、治療計画を制約する重要構造が存在しない場合においてさえ、線量計算モデルは近接する正常組織が急激な線量減少により最小の線量を受け取ることを確実にする。

0042

グローバル最適化モジュール
グローバル最適化モジュール22は、治療計画モデル化モジュール24及び入力18から治療計画最適化モデルを受け取る。この情報に基づいて、グローバル最適化モジュール22は治療計画最適化モデルの事例を解決する。好適な実施形態においては、真の最適解を決定するために、古典的な分岐限界アプローチが使用される。さらにその上、分岐限界法の「インテリジェント検索機構は、実際にその中の各解を検討することなくその中に最適であり得る解がないことを知って、解空間の大きな部分が考慮から消去されることを可能にする。

0043

分岐限界はツリー検索アプローチであり、そこではツリーの各ノードにおいて、特定の二進変数がゼロ又は一に固定され、残りの二進変数が緩められる(すなわち、ゼロと一の間において任意の値を採ることが可能とされる)。このことにより、線形プログラム(LP)がツリーの各ノードと関連付けられる。ルートノードにおけるLPは、単純に全ての二進変数が緩められた、元の0/1が混合された整数プログラム作成(MIP)インスタンスである。このツリーは、親ノードにおいて固定された二進変数がその任意の子において同一に固定されるように構築されており、各子はゼロ又は一に固定された追加の二進変数を有する。典型的には、子は次のように対に形成される。所与のノードにおけるLPが解決され、一以上の緩められた二進変数が最適解において小部分であると仮定する。そのような小部分の二進変数を選択し、その上において分岐する。換言すれば、二つの子ノードが形成される。一つはゼロに固定された選択された二進変数を有し、他の一つは一に固定された選択された二進変数を有する。もちろん、各子はその親の全ての固定された二進変数をも引き継ぐ。子ノードの目標値がその親の目標値よりも小さくない(最小化の場合において)ことに留意されたい。

0044

所与のノードにおける線形プログラムが解決され、最適解が全ての緩められた二進変数について偶然整数値を有する場合、その解は元の0/1が混合された整数プログラムに適している。元の問題に適した解が発見されると、関連する目標値が他のノードにおけるLPの目標値について上方の限界(最小化の場合において)として使用され得る。具体的には、別のノードにおけるLPが解決され、かつその目標値は上方の限界より大きいか上方の限界に等しい場合、全ての子は既に得られたものより小さい目標値を有する元のMIPに適した解を生じさせ得ない。それ故に、他のノードのさらなる調査は必要とされず、当該ノードが探されるべきであると考えられる。

0045

ノードを探すための他の二つの基準は明白である。関連するLPが不適である場合、又はLPの最適解が全ての緩められた二進変数について整数値を有する場合、当該ノードのさらなる調査は必要とされない。後者の場合には、最適なLPの目標値は現在の上方の限界と比較され、上方の限界は必要であれば更新される。ツリー検索は、全てのノードが探された時に終了する。

0046

処理すべき分岐する変数及びノードを知的に選択するために、種々の戦略が使用され得るが、好適な実施形態においては、分岐限界が問題前処理、原始発見、全体的及び局所的費用削減修正、及び切断平面のような他の計算装置と結合される。

0047

好適な実施形態においては、全体的最適化モジュールは汎用混合整数研究コード頂点に構築される分岐限界MIPソルバに基づいている(MIPSOL)。汎用コードは全ての上述した計算装置を包含するが、汎用コードが幅広い種類の大規模な実世界のMIP事例を解決するのに効果的であることが明らかにされた。

0048

(システム実施例)
図1のシステム10及び図2のシステム11は、ハードウェアソフトウェアファームウェア又はこれらの組み合わせにより実施され得る。図3は、システム11の好適な実施例を図示する。上述したように、システム11は線量計算モジュール26を含むことを除いてシステム10に類似している。そのため、好適な実施例は後述するが、システム10は類似の様式により実施される。

0049

図3に示されるように、システム11はコンピュータ処理ユニット(CPU)28と、メモリ30と、ローカルインターフェース32を備えている。システム11は、ローカルインターフェース32を介して入力装置及び出力装置通信し得る。図2に示されるように、入力装置は三次元撮像装置16及び/又は入力データ18を含み得る。そして、出力装置は外部ビーム伝達ユニット12及び/又は視覚的評価機能14を含み得る。

0050

治療計画モデル化モジュール24、全体的最適化モジュール22及び線量計算モジュール26は、メモリ30内に格納されてCPU28により実行されるソフトウェア又はファームウェアにより実施される。CPU28は、任意の適切な命令実行システムであり得る。治療計画モデル化モジュール24、全体的最適化モジュール22及び線量計算モジュール26がハードウェアによっても実施され得ることは、当業者によって理解されるべきである。例えば、本発明のシステム及び方法によれば、治療計画モデル化モジュール24、全体的最適化モジュール22及び線量計算モジュール26は、以下の技術のうちの任意のもの又は組み合わせにより実施され得るが、これらは従来の技術において周知である。すなわち、データ信号について論理機能を実施する論理ゲートを有する離散論理回路、適切な組み合わせ論理ゲートを有する特定用途集積回路ASIC)、プログラマブルゲートアレイPGA)、フィールドプログラマブルゲートアレイFPGA)等である。

0051

図4フローチャートは、システム11の一つの実施例の機能及び動作を示す。フローチャート内の任意の処理説明又はブロックは、当該処理内の特定の論理機能又はステップを実施するための一以上の実行可能な命令を含むモジュール、セグメント又はコードの一部を表すものとして理解されるべきである。そして、機能が示されたもの又は論じられたものとは異なる順序(包含される機能による実質的に同時又は逆の順序を含む)により実行される代替の実施例は、本発明の技術において十分に熟練した者により理解されるであろう通り、本発明の好適な実施形態の範囲に含まれる。

0052

図4を参照すると、処方された線量に関連した情報が34において受け取られる。36においては、目標体積20に関連した情報が受け取られる。上述したように、この情報は目標体積20と周囲の正常組織及び重要構造の輪郭を識別するCT及び/又はMRI画像を含み得る。ビーム配置及びビームパラメータのような外部ビーム伝達ユニット12に関連した情報は、38において受け取られる。40において、治療計画最適化モデルに組み込まれるべき制約に関連した情報が受け取られる。例えば、治療計画最適化モデルは線量測定制約及びビーム配置の種々の特性についての制約を包含し得る。42において、所定の臨床目標が受け取られる。44において、治療計画最適化モデルに含むべき変数が決定される。上述したように、本発明は全体的アプローチを使用し、そのため全ての可能な変数は治療計画最適化モデルに含まれる。46において、各変数についての変数のタイプ、例えば当該変数が治療計画最適化モデルにおいて非負の連続した変数又は0/1の整数変数として表現されるか否かが決定される。48において、治療計画最適化モデルは変数、制約及び臨床目標を全体的数式に組み込みことにより決定される。50において、分岐限界アルゴリズムが使用されて最適な治療計画が決定される。

0053

治療計画モデル化モジュール24、全体的最適化モジュール22及び線量計算モジュール26は論理機能を実施するための実行可能な命令の順序付けされたリストを含み、CPU28又は命令実行システム、機器若しくは装置から命令をフェッチして命令を実行することが可能なコンピュータに基づくシステム、プロセッサを含むシステム若しくは他のシステムのような任意の他の命令実行システム、機器若しくは装置により又はこれらに関係して使用するための、任意のコンピュータにより読み取り可能な媒体内に埋め込まれ得る。本明細書の文中において、「コンピュータにより読み取り可能な媒体」は、命令実行システム、機器又は装置による又はこれらに関係した使用のためのプログラムを含み、格納し、通信し、伝播し又は転送することができる任意の手段であり得る。コンピュータにより読み取り可能な媒体は、例えば電子磁気光学光磁気赤外線又は半導体システム、機器、装置又は伝播媒体であり得るが、これらに限られない。コンピュータにより読み取り可能な媒体のより具体的な例(非網羅的リスト)は、一以上の電線を有する電気的接続(電子)、携帯コンピュータディスケット(磁気)、ランダムアクセスメモリ(RAM)(電子)、読み出し専用メモリ(ROM)(電子)、消去可プログラマブル読み出し専用メモリEPROM又はフラッシュメモリ)(電子)、光学ファイバー(光学)及び携帯コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CDROM)(光学)を含むであろう。コンピュータにより読み取り可能な媒体は、例えば紙又は他の媒体の光学的走査を介してプログラムが電子的に捕捉され、その後必要であればコンパイル、解釈又は別途適切な方法により処理され、その後コンピュータメモリ内に格納され得る、プログラムがその上に印刷された紙又は別の適切な媒体ですらあり得ることに留意されたい。

0054

(強度変調照射療法(IMRT)治療計画作成)
上述したように、システム10及び11は任意のタイプの外部ビーム伝達ユニット及び/又は照射モダリティ(例えば静的等角照射療法(SCRT)、非同一平面アーク定位的放射線治療(NASR)、強度変調照射療法(IMRT)、強度変調アーク療法(IMAT)等)を使用し得る。図5〜18を参照して、IMRT治療計画作成の全体的最適化を実施するためのシステム、方法及びコンピュータプログラムの種々の例示的な実施形態が説明される。前記の例示的な実施形態は、図1〜4に関して上述した構成要素(例えば全体的最適化モジュール22、治療計画モデル化モジュール24、線量計算モジュール26等)を含んでいてもよく、同様の方法により動作してもよい。

0055

IMRTにおいて、ビーム強度は治療領域を横切って変化する。患者は単一の大きな均一のビームにより治療されるよりむしろ、多数の非常に小さなビームにより治療され、前記ビームのそれぞれは異なる強度を有するように構成され得る。強度変調は、隣接する健康な組織への照射線量を制限しながら、腫瘍のより強力な治療を可能にする。後述する例示的なIMRTの実施形態において、システム10及び11(図1〜4)の原理、動作、アーキテクチャ等は、適切なデータ変数ユーザ入力、制約(例えば線量測定、ビーム配置等)、臨床目標等を組み込むことにより、IMRT治療計画のための全体的最適解を決定すると共に対応する治療計画最適化モデル及び最適化計算を決定するために使用され得る。

0056

図5は、IMRT治療計画作成の全体的最適化を提供するための例示的システム100の一つの実施形態の機能ブロック図を図示する。システム100は全体的最適化モジュール22と、治療計画モデル化モジュール24と、線量計算モジュール26と、入力モジュール108と、ユーザインターフェース106と、画像輪郭離散化モジュール110を備えている。図5においてさらに図示されるように、システム100は入出力(I/O)装置102、解剖学的構造輪郭作成モジュール104、三次元撮像システム16、IMRTモダリティ照射ユニット112及び視覚的評価機能14のような種々の構成要素とインターフェースを取る。

0057

一般的には、全体的最適化モジュール22、治療計画モデル化モジュール24及び線量計算モジュール26は、上述のように動作するように構成されている。それにもかかわらず、前記及び他の構成要素は、より詳細に後述される。しかしながら、最初の事項としてシステム100の構成要素が、構成要素の間の相互作用と共に簡潔に説明される。この点において、ユーザインターフェース106、入力モジュール108及び画像輪郭離散化モジュール110が全体的最適化モジュール22、治療計画モデル化モジュール24及び線量計算モジュール26に入出力装置102、解剖学的構造輪郭作成モジュール104及び三次元撮像システム16とインターフェースを取ることを一般に可能にすることは理解されるべきである。換言すれば、ユーザインターフェース106、入力モジュール108及び画像輪郭離散化モジュール110は、システム100に入力されるべき種々のタイプのデータ(例えばユーザ又は医師、他のハードウェア構成要素、システム等から)を受け取るための適切な環境を提供する。上述のように、前記及び他のデータは治療計画最適化モデルを生成し(治療計画モデル化モジュール24)、全体的最適化モジュール22のための適切な計算、変数等を定義し、かつ/又は線量計算を実行する(線量計算モジュール26)ために使用され得る。

0058

再度図5を参照して、画像輪郭離散化モジュール110は、線量計算モジュール26、IMRTモダリティ照射ユニット112、解剖学的構造輪郭作成モジュール104及び三次元撮像システム16とインターフェースを取る。一般に、画像輪郭離散化モジュール110は、解剖学的構造輪郭作成モジュール104及び三次元撮像システム16から目標体積、周囲の重要構造等の位置に関連したデータを受け取る。画像輪郭離散化モジュール110はまた、IMRTモダリティ照射ユニット112からデータ入力をも受け取る。より詳細に後述するように、画像輪郭離散化モジュール110によって受け取られたデータは処理されて線量計算モジュール26への入力として供給され得る。さらにその上、線量計算モジュール26の出力は治療計画モデル化モジュール24に供給される。

0059

ユーザインターフェース106及び入力モジュール108は、医師、システムオペレータ等(「ユーザ」)が入出力装置102を介して種々のタイプのデータをシステム100に供給することを可能にする適切な環境を提供する。例えば、入力モジュール108は全体的最適化モジュール22及び治療計画モデル化モジュール24とインターフェースを取る。この点において、入力モジュール108はユーザと全体的最適化モジュール22及び治療計画モデル化モジュール24の(ユーザインターフェース106及び入出力装置102を介した)相互作用通信を支援するように構成され得る。上述しより詳細に後述するように、入力モジュール108は、ユーザが治療計画最適化モデル及び対応する最適な計算のための種々のタイプの関心の基準(例えば処方された線量、制約、臨床目標、治療計画最適化モデルに含むべき変数タイプ、カウチ角度、領域サイズ、各領域についての左前斜位(LAO)ガントリー角度等)を入力することを可能にし得る。

0060

システム100は、視覚的評価機能14をも備え得る。視覚的評価機能14は、ユーザが治療計画モデル化モジュール24により提供された特定のIMRT治療計画を予め閲覧することを可能にする。視覚的評価機能14は、入力モジュール108、解剖学的構造輪郭作成モジュール104、三次元撮像システム16及びIMRTモダリティ照射ユニット112を介してシステム100に入力されたデータをユーザが検証することを可能にするためにも使用され得る。例えば、予め閲覧されているデータが正しくない場合、あるいは単に所望されていない場合、ユーザは入力データを所望されるように編集し得る。視覚的評価機能14及び入力装置102が統合され得ることは理解されるべきである。換言すれば、視覚的評価機能14はユーザインターフェース106と統合されてユーザのための視覚的表示を提供し得る。

0061

図5にさらに示されるように、治療計画モデル化モジュール24は全体的最適化モジュール22ともインターフェースを取る。全体的最適化モジュール22、治療計画モデル化モジュール24及び線量計算モジュール26の動作、アーキテクチャ及び機能は一般に上述されている。さらにその上、前記モジュールの種々の例示的なIMRTの実施形態が後述される。しかしながら、システム100の一般的動作に関して、全体的最適化モジュール22が、治療計画モデル化モジュール24によって生成された治療計画最適化モデルにより定義される全体的数式に対する最適解を決定することは理解されるべきである。最適解は全体的に最適な治療計画を規定し、IMRT照射モダリティユニット112により目標体積20について実行され得る。

0062

システム100の構成要素及びそれらの相互作用について一般的に説明したが、入力モジュール108、画像輪郭離散化モジュール110、全体的最適化モジュール22、治療計画モデル化モジュール24及び線量計算モジュール26の種々の実施例が、図6〜18に関連して説明される。

0063

上述したように、ユーザはユーザインターフェース106、入力モジュール108等と通信する種々のタイプの入出力装置102を介してシステム100とインターフェースを取り得る。治療計画最適化モデル及び最適な治療計画の開発の種々の段階において、システム100はユーザからの入力を必要とし得る。この点において、ユーザインターフェース106は多数の方法により構成され得る。例えば、図6は、ユーザが入力モジュール108を介してシステム100に入力を与えることを可能にするように構成された、ユーザインターフェース106の多数の実施形態のうちの一つを図示するスクリーンショットである。図6の実施形態は、グラフィカルユーザインターフェースGUI)環境を支援する。コマンドに基づくインターフェース及びその他のような代替的な設計が使用され得ることは理解されるべきである。

0064

図6は、ユーザが種々のタイプの入力データを入力することを可能にするためのグラフィカルユーザインターフェースによって支援されるユーザ入力画面114の例である。図7に図示される実施形態において、ユーザインターフェース106は、例えばIMRT治療計画のために使用されるべき領域(ビーム)の数、カウチ角度、ビームレットの配列に関する各領域の寸法(例えば30×30)、及び各領域についての左前斜位ガントリー角度をユーザが入力し得るウィンドウ116を提供する。前記データ及び他のタイプのデータは治療計画最適化モジュールを開発するために使用されることがあり、治療計画最適化モジュールは全体的に最適なIMRT治療計画を開発するために全体的最適化モジュール22により使用される。

0065

図7はユーザインターフェース106により支援されるユーザ入力画面122の別の実施形態であり、ユーザインターフェース106は医師がシステム100に種々の追加のタイプのデータを入力することを可能にする。図7に示されるように、ユーザ入力画面122は医師が目標体積20に関連付けられた解剖学的構造に関連した種々のデータを特定し得るウィンドウ124を備え得る。図7の実施形態において、医師は目標体積20内の種々の領域(例えば「腫瘍」領域、「重要構造」領域及び「正常組織」領域)を特定した。ユーザ入力画面122は、医師が前記領域のそれぞれ(すなわち前立腺、直腸膀胱及び皮膚)について対応する解剖学的構造を特定することを可能にする。図7に示されるように、ユーザインターフェース106はデータを入力するためのテキストボックス図7中の影が付けられたボックス)を設け得る。ユーザ入力画面122はさらに、医師が構造を選択して処方線量、並びに対応する解剖学的構造についての上方及び下方の限界係数を特定することを可能にする。医師は、腫瘍被覆率、均質性入力候補ビームの数及び出力ビームの数の情報及び他のタイプの情報をも特定する。前記のいずれか及び他のタイプのデータは、治療計画最適化モデルを開発するために使用され得る。従来技術において知られているように、処方線量は臨床医が腫瘍目標に対して処方した照射線量を指す。上方及び下方の限界係数は、種々の解剖学的構造によって耐えられ得る処方された線量の部分に対応する。これらの線量制限は、処方された線量に対して表される。被覆率は処方された線量を受け取る腫瘍体積の百分率を指し、均質性は腫瘍への最小線量に対する腫瘍への最大線量の割合を示す。

0066

図8はユーザインターフェース106によって支援されるユーザ入力画面126のさらなる実施形態を図示し、ユーザインターフェース106は、図7において特定された解剖学的構造についての照射線量に関連した種々のタイプのデータを医師が入力することを可能にする。図8に図示された実施形態において、ユーザ入力画面126は、医師が処方データ線量体積制約、臨床目標及び物理的制約に関連したデータを特定することを可能にする。所与の構造について、線量‐体積ヒストグラム(DVH)はランダムに選択されたボクセル体積が少なくともDの線量を受け取る確率を線量Dの関数として描くグラフである。この情報は、線量体積制約を使用して治療計画最適化の中に組み込まれ得る。多数の臨床目標(例えば目標への平均線量最大化すること、重要構造への照射を最小化すること等)が、医師又はユーザによって前記モジュールに入力され得る。物理的制約は、ユーザが結果として生じる治療計画において好むであろうビームの数と物理的パラメータ記述する。

0067

システム100が、ユーザインターフェース106により支援されるユーザ入力画面を介して種々の代替的なデータ入力を受け取り得ることは理解されるべきである。詳細に上述したように、システム10、11及び100は、線量計算モジュール26、治療計画モデル化モジュール24及び全体的最適化モジュール22への入力として、以下のいずれか又は他のタイプの情報を使用し得る。すなわち、処方された照射線量に関連した情報、目標体積に関連した情報(例えば目標体積の空間的方向、周囲の正常組織、近接する重要構造等)、外部ビーム照射ユニット12に関連した情報(例えばビームの数、カウチ角度、領域サイズ等)、治療計画最適化モデルに組み込まれるべき制約に関連した情報(例えば線量測定制約、ビーム配置及びパラメータ制約等)、臨床目標、治療計画最適化モデルに含むべき他の変数、及び変数のタイプ(例えば非負の連続した数、0/1の整数等)である。前記データは、治療計画最適化モデルを開発するため、又は線量計算モジュール若しくは全体的最適化モジュール22を構成するためにも使用され得る。

0068

図9〜18を参照して、線量計算モジュール26、治療計画モデル化モジュール24及び全体的最適化モジュール22の種々の実施形態のアーキテクチャ、動作及び/又は機能が説明される。図9は、IMRT治療計画作成のための線量計算モジュール26の実施形態への種々のデータ入力を図示するフローチャートである。図9に示された実施形態において、線量計算モジュール26は画像輪郭離散化モジュール110、治療計画モデル化モジュール24及びIMRTモダリティ照射ユニットとインターフェースを取る。図5〜8に関して上述したように、画像輪郭離散化モジュール110は三次元画像システム16、解剖学的構造輪郭作成モジュール104及び領域設定モジュール134から種々のタイプの情報を受け取り得る。例えば、画像輪郭離散化モジュール110は、医師によって輪郭を描かれた腫瘍及び重要構造を伴うCT/MRスキャン、IMRTモダリティ照射ユニット112におけるビームの数、方向及び角度等のいずれか又は他のタイプのデータを受け取り得る。特定の実施形態において、画像輪郭離散化モジュール110は、三次元画像システム16及び解剖学的構造輪郭作成モジュール104からの画像登録データを重ね合わせ、画像輪郭離散化データ130及び候補領域データ132を線量計算モジュール26に供給する。従来技術において知られているように、照射ユニット112からの種々のタイプのデータも、インターフェース131を介して線量計算モジュール26に供給され得る。詳細に上述したように、線量計算モジュールは各ボクセルについて各領域内の各ビームレットからの照射の監視ユニット毎の線量寄与を計算するために、標準線量計算ツールを使用し得る。

0069

図10は、治療計画モデル化モジュール24の実施形態の一般的アーキテクチャ、動作及び機能を図示するフローチャートである。図10の実施形態において、治療計画モデル化モジュール24は、検証アルゴリズムモジュール133と、モデルファイル134と、治療計画作成アルゴリズムモジュール136と、数式モジュール138を備えている。図10に図示されるように、線量計算モジュール26及び入出力装置102からの全ての関連入力データは、検証アルゴリズムモジュール133に供給される。検証アルゴリズムモジュール133のアーキテクチャ、動作及び機能は、図11を参照して詳細に後述される。検証アルゴリズムモジュール133は、モデルファイル134にデータを出力する。モデルファイル134は、治療計画最適化モデルのための全体的数式を定義するために使用されるべき全てのデータを含む。ユーザは、視覚的評価機能14上において、モデルファイル134からのデータを閲覧し得る。モデルファイル134からのデータは、治療計画作成アルゴリズムモジュール136に入力される。治療計画作成アルゴリズムモジュール136のアーキテクチャ、動作及び機能は、図12を参照して詳細に後述される。治療計画作成アルゴリズムモジュール136は、データを数式モジュール138に送ることにより、全体的最適化モジュール22によって最適化されるべき全体的数式を決定する。この処理の種々の時点において、治療モデル化モジュール24は視覚的評価機能14に出力を供給し、ユーザは入出力装置102を通じて視覚的評価機能14から検証と受け取り又は変更のいずれかをなし得る。治療計画最適化モデルが生成された後に、全体的数式が全体的最適化モジュール22に供給される。

0070

図11は、検証アルゴリズムモジュール133の実施形態のアーキテクチャ、動作及び機能を図示するフローチャートである。ブロック140において開始した後、ブロック142において、検証アルゴリズムモジュール133は線量計算モジュール26からの画像データファイルを開き得る。画像データは、治療計画をモデル化するために使用されるであろう構造と、各構造について離散化されたボクセルの数と、生成される候補ビームの数と、全ての候補ビームのセットから生成される各ビームレットからの(各構造の)各ボクセルへの監視ユニット毎の関連する線量寄与を含む。検証アルゴリズムモジュール133は、当該データに一貫性があり各ボクセル及び各ビームレットについての線量がファイル内に登録されていることをチェックし、全ての当該データをモデル化の目的のために単一のファイルに編集する。ブロック144において、検証アルゴリズムモジュール133は当該データを処理して配列にし得る。ブロック146において、検証アルゴリズムモジュール133は、臨床特性、ビーム特性等に関する情報を含む臨床及びビームデータファイルを開く。臨床及びビームデータファイルは、処方線量、線量限界、各構造についての線量体積制約、目標体積についての臨床的測定基準(例えば被覆率、適合性、均質性)、並びに入力及び出力目的のための物理的ビームプロファイル(例えば治療モデルを設定するために使用される候補ビームの合計数、及び患者を治療するための所望の出力ビームの数)を含む。ブロック148において、検証アルゴリズムモジュール133は当該データを処理して別の配列にする。決定ブロック150において、検証アルゴリズムモジュール133は有効性チェックを実行することにより配列内の当該データが有効であるか否かを決定する。データが有効でない場合、ブロック152において、出力エラーがユーザに与えられてユーザは別のファイルに進み、当該ファイルを編集等し得る(ブロック154)。有効性チェックは、例えば数例を挙げると、全てのファイルにおいてビーム(領域)の数に一貫性があるか否か、いずれかのボクセルについて欠落した線量値があるか否か、処方線量が与えられているか否か、線量レベル一貫しており実行可能であるか否か、解剖学的構造についての全ての入力が考慮されているか否か、並びに生物学的及び臨床的係数が良く定義されているか否かを決定するように構成され得る。

0071

ブロック156においてデータが有効である場合、検証アルゴリズムモジュール133は全ての画像、線量及び臨床情報を含むデータファイルを出力する。ブロック158において、検証アルゴリズムモジュール132はモデルファイル134を出力する。検証アルゴリズムモジュール132は、ブロック160において終了する。

0072

図12は、治療計画作成アルゴリズムモジュール136の実施形態のアーキテクチャ、動作及び/または機能を図示するフローチャートである。ブロック162において開始した後、ブロック164において、治療計画作成アルゴリズムモジュール136は患者データファイルを開く。患者データファイルは、検証アルゴリズムモジュール133による患者データファイル出力158(図11)に対応する。一般に、患者データファイルは全ての画像ボクセル並びにモデル化の目的のための線量及び臨床情報を含む。ブロック166において、治療計画作成アルゴリズムモジュール136は患者について使用されるモデルファイル134を読み出す。ブロック168において、治療計画作成アルゴリズムモジュール136は治療計画最適化モデルのための変数を設定する。ブロック170において、治療計画作成アルゴリズムモジュール136は治療計画のための臨床目標を設定する。臨床的な周囲環境、患者、治療等に従って目標が定義され得ることが理解されるべきである。例えば、臨床目標は平均腫瘍線量を最大化すること、重要構造への合計線量を最小化すること、腫瘍体積の外側の線量の減少を最大化すること等を含み得る。臨床目標はモデルファイル134から抽出され得ることがさらに理解されるべきである。臨床目標は、最適化処理における(最適な治療計画のための)検索処理推進するために使用され得る。ブロック172において、治療計画作成アルゴリズムモジュール136は治療計画最適化モデルについて特定された制約(例えば物理的制約、線量制約等)を設定する。ブロック174において、治療計画作成アルゴリズムモジュール136は、ビーム配置について特定された制約を設定する。ブロック178において、治療計画作成アルゴリズムモジュール136はモデルファイル134に基づく全体的数式、関連する変数、特定された臨床目標及び制約等を定義する。この全体的数式は、治療計画最適化モデルを規定する。IMRT治療計画作成について所望されるように、他の変数がモデル内に組み込まれ得ることは理解されるべきである。ブロック178において治療計画作成アルゴリズムモジュール136は治療計画最適化モデルを格納し、そしてブロック180において治療計画作成アルゴリズムモジュール136は終了する。

0073

図13は、モデルファイル134の実施形態を図示する機能ブロック図である。図10に関連して上述したように、検証アルゴリズムモジュール133はユーザに対してモデルファイル134を出力し得る。図13を参照して、モデルファイル134は二つのフォーマットを含み得る。例えば、モデルファイル134は視覚的評価機能14を介してユーザに表示するために適切なフォーマット(ユーザ表示フォーマット182)により提示され得る。モデルファイル134は数式に適したフォーマット(フォーマット184)をも備え得る。前記二つのフォーマットがある理由は、ユーザが一般的に数式フォーマット184によるモデルファイル134を理解するための技術的な専門知識欠くことである。さらにその上、数式フォーマット184はユーザの必要に関係しないデータを含み得る。ゆえに、システム100はユーザにとって最も利益がある形式によりデータを出力し得る。モデルファイル134は、治療計画アルゴリズム136に供給される。

0074

図14は、IMRT治療計画のための全体的最適化モジュール22の実施形態のアーキテクチャ、動作及び/または機能を図示する機能ブロック図である。上述したように、治療計画モデル化モジュール24は治療計画最適化モデルを全体的最適化モジュール22に出力する。図14に示される全体的最適化モジュール22の実施形態は、最適化モジュール190と最適化後検証モジュール192という二つの構成要素を含む。最適化モジュール190は治療計画最適化モデルのための解空間内の最も最適な解を決定し、出力解を最適化後検証モジュール192に送る。最適化後検証モジュール192は、最適な治療計画に関連した種々の形式の統計的データを計算し、前記データを視覚的評価機能14に送る。

0075

図15は、最適化後検証モジュール192の実施形態のアーキテクチャ、動作及び/又は機能を示す。図15に示されるように、最適化モジュール190は全体的最適治療計画を最適化後検証モジュール192に出力する。最適化後検証モジュール192の内部構成要素は、例えば線量分布計算モジュール202と、臨床測定基準モジュール204と、線量体積ヒストグラム分析モジュール206を備え得る。線量分布計算モジュール202は、全体的最適計画に関連した患者の種々の部分(例えば解剖学的構造)に分布される線量を計算する。臨床測定基準モジュール204は、全体的に最適な治療計画に関連した種々の視覚的ツール(例えば範囲、均一性、適合性、腫瘍目標の95パーセントを覆う線量レベルであるD95、20Gy超を受ける体積であるV20等)を提供するように構成され得る。その名称が示唆するように、線量体積ヒストグラム分析モジュール186は全体的に最適な治療計画についての線量体積ヒストグラムを生成して表示し、これを視覚的評価機能14上において表示し得る。

0076

全体的最適化モジュール22が、ユーザが最適化モジュール190によって生成された全体的に最適な治療計画を閲覧し、これにアクセスすること等を可能にするための任意のタイプのモジュールを含み得ることは理解されるべきである。例えば、図16は視覚的ツールの一つの実施形態である目標体積20の強度マップを図示するスクリーンショットである。限定しない例として、図16はIMRT照射モダリティユニット112の四つの異なる領域の種々のビームレット強度を図示する。この特定の例において、各領域は20×20のビームレットの配列を含む。図16はさらに、各領域が異なるビームレット強度を有することと、任意の他の領域に依存する領域がないことを図示する。図16の各強度図の右にある目盛りは、暗い影付けがより高い強度を表し、一方より明るい影付けがより低い強度を表すことを図示している。図6に関して上述したように、各領域はガントリー角度と目標体積又はその周りに収束するビームレット強度の多様性を有し、これらは結果として目標体積20により良く適合する治療線量の種々の形状を生じさせ得る。

0077

図16はビームレット強度を図形的に図示する一方、図17数値数字により図示する。図17は、IMRT照射モダリティユニット112のビームレット強度を示すための別の視覚的ツールの例である。この特定の実施形態は、400個のビームレットを有する領域を図示し、前記ビームレットは20×20の構成に組織化される。図17に示されるように、各ビームレットの強度は実質的に変化し、配列内の他のビームレットにより制約されない。

0078

上述したように、全体的に最適な治療計画の開発及び検討において、種々のデータがユーザに関係し得る。このデータは、視覚的評価機能14により表示され得る。この点において、図18はユーザに提供され得る種々の他の視覚的ツール、リソース等を図示するブロック図である。図18に示されるように、これらのツールは視覚的評価機能14と統合されることにより、全体的に最適な治療計画が患者に実施される前に、ユーザが前記治療計画の種々の局面を見ることを可能にし得る。例えば、システム100は、線量体積履歴ツール210、等線量曲線ツール212、均質性ツール214、平均線量(最大/最小)ツール220、適合性ツール218、範囲ツール216、腫瘍抑制生物学的モデル化ツール222及び最終選択計画又は再モデル224のうちの任意又は他のタイプのツールに対応し得る。等線量曲線ツール212は、各構造についての線量レベルの輪郭を記述する。均質性、範囲及び適合性ツール214、216及び218は、線量分布、腫瘍範囲及び処方等線量曲線の腫瘍体積に対する気密性を記述する。腫瘍抑制生物学的モデル化ツール222は、全体的に最適な治療計画に関連付けられた腫瘍抑制確率及び正常組織合併症確率値を計算する。平均線量(最大/最小)ツール220は、全体的に最適な治療計画に関連した腫瘍及び他の解剖学的構造についての線量分布統計を提供する。前記線量分布統計が適切な治療計画を反映するデータであるとユーザが決定した場合、ユーザは全体的に最適な治療計画を初期化する(すなわち治療計画を患者に実施する)ためのコマンドを送り得る。ユーザが視覚的評価機能上に表示されたデータが適切な治療計画を反映していないと決定した場合、ユーザは治療計画を所望のように編集し、又は新しい治療計画最適化モデルを構成し、新しいデータを入力して新しい全体的に最適な治療計画を決定し得る。

0079

図5〜18及び対応する文章を背景として、治療計画最適化モデル及び全体的最適化モジュール22のさらなる実施形態が説明され、これは混合された整数プログラミングアプローチを包含する。

0080

詳細に上述したように、強度変調照射療法(IMRT)について、ビームの形状並びに開き及び閉じたMLCリーフの組み合わせは強度を制御し変調する。このことは、動的に線量を変更して腫瘍の形状を異なる角度から収容することにより、正常な細胞が超過照射から回避されながら完全な殺腫瘍線量を伝達する能力を与え得る。

0081

システム10、11及び100内において使用されるIMRT最適化方式において、ビームからの光子フルエンスは「ビームレット」に再分割され得る。「ビームレット」は、線形加速器(LINAC)の治療ヘッド内の照射源からの放射する発散フルエンスの長方形の立体であると想像され得る。「高さ」と呼ばれる前記ビームレットの一つの寸法は、LINACのビームの中心軸に垂直でありLINACの回転するアイソセンターに位置する平面上へのMLCの投射により規定される。この高さ投射は、0.5cmと1.0cmの間であり得る。「幅」方向において、(同一平面上に投射される)ビームレットの分解能は0.2cmと1.0cmの間であり得る。

0082

治療計画モデル化モジュール24及び全体的最適化モジュール22において、最適化は「ビームセグメント」又は「領域セグメント」よりむしろビームレットについて実行され得る。「ビームセグメント」及び「領域セグメント」は、同一の強度を有するように設定されたビームレットの集合である。領域セグメントの使用は、(1)非常に小さい領域線量計算(すなわち単一のビームレットのオーダーについて)の集合は困難であり得ること、及び(2)治療時間が伝達される領域の数に比例すること、という二つの理由により有用であり得る。経済性及び患者の快適性の理由により、治療時間は短く維持され得る。

0083

照射線量はグレイ(Gy)により測定され、単位質量(Kg)毎に局所的に堆積されるエネルギージュール)である。外部ビーム光子照射のためのフルエンスは、表面領域毎の光子交差の数により数学的に定義され得る。線量はフルエンスに比例する傾向があるが、組み込まれるエネルギー及び手段と共に、患者の組織に拡散される光子及び電子により影響される。任意のビームについて、ビームレットフルエンス重みの選択は当該ビームについての「フルエンスマップ」(強度マップ)を結果として生じさせる。

0084

以下に記述されるように、全体的最適化モジュール22及び治療計画モデル化モジュール24は、次のビーム伝達パラメータのそれぞれを最適化するために構成され得る。ビームレットフルエンス重量、ビームレットフルエンス重量だけの空間を調査するIMRT治療計画のための最も多くの現在の最適化アルゴリズム。付加的な背景として、計画プロセスは患者が腫瘍と診断された時、及び放射線が治療体制の一部として選択された時始まる。腫瘍及びその周囲を含む病変部位の三次元画像、又は容積測定の調査セットは、三次元撮像システム16(例えばコンピュータ断層撮影(CT))を通して取得される。このCTデータは治療計画のために使用され、電子密度情報がビームレットのための光子線量計算において使用されることに由来される。加えて、磁気共鳴影像法(MRI)が取得され、CR容積測定の調査セットと融合され、いくつかの腫瘍、特に脳における腫瘍の存在及び位置を識別するために使用され得る。これらのスキャンに基づいて、医師が治療中低い線量を維持する必要がある腫瘍及び解剖学的構造の要点を説明する。

0085

一般的に、治療される組織のいくつかの部位は識別される。全体目標体積(GTV)は、周知の肉眼見え病気、つまり、腫瘍学者によって見え得る病気を包含する体積を表す。臨床目標体積(CTV)は、疑われる顕微鏡でしか見えない病気の部位を含むためのGTVを拡大する。計画目標体積(PTV)は、解剖のための追加の余裕及び患者設定不確実性、つまり、どのように患者の器官及び患者が日毎に動くかを含む。全ての容積測定データは、現実的な治療計画最適化モデルを生成することと、結果として生じる治療計画整数プログラミングインスタンスが扱いやすいこと(すなわち、妥当な量の計算時間において解決されることが可能であること)を確実にすることの両方を導く精度において、ボクセル(体積要素)に分別される。

0086

線量計算モジュール26は、モンテカルロ法により生成されたエネルギーの性質及び光子及び電子相互作用及び輸送を記述する基礎物理を使用するペンシルビームの累積(SPPB)を備えた照射源から患者に解放する全エネルギーを畳み込む法則を含み得る。線量計算モジュール26は、患者の内部の一次及び二次放射線の輸送、患者の表面を横切るビーム強度の変動、線量上の組織異質の効果及び不規則にブロックされた又は多葉(MLC)形状の領域を明らかにし得る。線量計算モジュール26は、三次元線量分布を計算するための次の三つの要素を含み得る。
・線形加速器のヘッドから抜け出るような投射エネルギーフルエンスのモデル化
・単位質量毎の解放された合計エネルギー(TERMA)を計算するための患者の密度表現を通じた上記投射フルエンスの投射
側面散乱についての不均質性の影響を組み込むためのレイトレーシング技術を使用したエネルギー堆積核によるTERMAの三次元累積

0087

線量計算モジュール26は、ポイントD(r)への線量を計算し得る。ポイントD(r)における線量は、半径r’において第一の相互作用から結果として生じる二次粒子シャワーからの寄与を含む。SPPBモデルは、電子の不均衡及び組織不均質性の領域内において、正確な結果を提供する。

0088

各ビームレットについて、ボクセルへの強度毎の線量は、上記線量エンジンを使用して計算される。ボクセルへ堆積される強度毎の全体の線量は、各ビームレットから堆積される線量の合計に等しい。各患者に関して、16の同一平面上にない候補領域が生成される。候補領域のサイズ及びビームレットの関連した数は患者及び腫瘍サイズに依存し、領域毎に400個のビームレットを備えた10×10cm2から、領域毎に900ビームレットを備えた15×15cm2まで変化する。このことは、治療計画最適化モデルを例示化するために使用される候補ビームレットの大きなセットを結果として生じさせる。

0089

治療計画モデル化モジュール24及び全体的最適化モジュール22は、次の混合された整数プログラミングアプローチを使用し得る。Bは候補平均の組を表し、Niはビームi∈Bと関連付けられたビームレットの組を表すとする。ビームに関連付けられたビームレットは、ビームが「オン」であることを選択される時だけ使用され得る。もしビームがオンであれば、正の線量強度を有するビームレットは、目標体積及び他の解剖学的構造における各々のボクセルへ一定量の線量を与えるであろう。いったん潜在的なビームレット強度のセットが特定されれば、各ボクセルにおいて受け取られる全体の線量は、モデル化され得る。wij≧0がビームiからのビームレットjの強度を表すとする。そのときボクセルPにおける全体の照射線量は、次式によって与えられる。



(式8)
ここで、DP,ijは、ビームiにおけるビームレットjからのボクセルPへの強度寄与ごとの線量を表す。種々の線量制約は、治療計画の策定に含まれる。ボクセルPにおける線量について臨床的に処方される下方及び上方の限界は、例えばLP及びUPであり、基本的な線量制約を形成するための式8に組み込まれる。



(式9)

0090

解剖学的構造内で各ボクセルによって受け取られた線量を制約することだけではなく、治療計画モデル化モジュール24は、最後のビームプロファイルにおいて使用されるビームの数を制約し得る。このための動機は、複雑な計画は照射室において実行するためにより時間がかかり、誤りについてより多くの機会を提供するので、(比較的少数のビームを備えた)簡単な計画が、より多くの複雑な計画を超えて医師によって好まれ得ることである。xiをビームiの使用又は不使用を表す二値変数とする。次の制約は、最終計画において使用された全ビームを制限し、ビームレット強度が選択されなかったビームに関してゼロであることを確実にする。



(式10)
ここで、Miは、ビームIから照射される最も大きい可能な強度として選択され得る正の定数であり、Bmaxは、最適の計画において所望される最大ビーム数である。

0091

異なる解剖学的構造内の線量‐体積関係は、これらの制約に基づいて設定される。臨床的には、それがPTVの95%が処方線量PrDoseを受け取る時に典型的に容認可能である。PTVについての範囲制約は、以下のようにモデル化され得る。



(式11)



(式12)



(式13)



(式14)
ここで、vpはボクセルPが抑制する又はしない処方線量限界を満たすか否かを捕捉する0/1の変数であり、rpは処方線量と実際の線量の間の不一致を測定する実数値の変数であり、αは要求される範囲の最小百分率(例えばα=0.95)に対応し、▲DODPTV▼(「OD」と「PTV」は2段書きであるが便宜上前記のように示す)及び▲DUDPTV▼(「UD」と「PTV」は2段書きであるが便宜上前記のように示す)は、腫瘍細胞について許容される最大値を超える線量及び最大値未満の線量、|PTV|は計画目標体積を表すために使用されたボクセルの合計数を表す。▲DODPTV▼及び▲DUDPTV▼の値は、制約の実現可能なシステムを提供するための注意と共に選ばれ得る。

0092

レベル又は照射被曝と正常組織毒性の間に直接の相関が存在するので、腫瘍体積以外の臓器/組織によって受け取られる線量は最小であることが望まれ得る。そのため、計画過程に含まれる他の解剖学的構造について、式9により与えられた基本線量制約と共に、線量‐体積関係をモデル化するために追加の二値変数が使用される。線量‐体積関係は、計画を評価する時に臨床医が使用する標準測定基準である。標準測定基準は、指定された間隔内において線量を受け取る解剖学的構造の百分率体積の定量的測度である。モデルの中へ本概念を組み込むために、いくつかの指数におけるkについてαk、βk∈(0,1]をKと定めるとし、yαk P及びzαk Pを二値変数であるとする。次に、以下の制約のセットは、危険にさらされた器官であるOAR中のボクセルの少なくとも100βk%がαkPrDose以下の線量を受け取ることを確実にする。治療計画モデル化モジュール24及び全体的最適化モジュール22において、指数セットKの濃度は3と10の間である。



(式15)



(式16)



(式17)



(式18)
ここで、Dmaxは、OARについて許容された最大線量許容値であり、αkとβkの組み合わせは、患者及び腫瘍特異性である。

0093

最適化エンジンを駆動するために使用され得る多くの目的関数が存在する。本実施例における計算作業について、その目的は、重み付けされたPTVへの超過線量の合計、及び危険にさらされた器官への合計線量を最小限にすることであった。もちろん、他の目的は使用され得る。

0094

MIPインスタンスは、他の臨床制約に加えて、式10〜18において記述されたように、基本線量及び体積制約を含む。結果として生じるMIPインスタンスは、少なくともΣi∈B|Ni|+1+3(|PTV|+1)+Σi∈O|K|(2|OARi|+1)+(|K|−1)|OARi|制約、Σi∈B|Ni|+|PTV|連続型変数、及び|B|+|PTV|+Σi∈O2|K||OARi|二値変数を有する。ここで、▲o¨▼(「o¨」は「o」の上に「¨」が付いた文字を表す)は全ての危険な状態にある器官及び正常組織のセットである。現実の患者の場合に関して、何万という変数及び制約が存在する。そのような場合に関して、MIPインスタンスは、競争力のある商業用のMIPソルバーにとって計算的に非常に難しいことが判明した。以下に、治療計画モデル化モジュール24において実施され得る少数の専門化された技術が説明される。

0095

分岐・限界ツリーのノードにおいて、扱いやすい線形プログラム緩和を維持することは、全てのボクセル情報を使用する全体の問題インスタンスセットアップする代わりに、元のボクセルの約半分で構成されるマスタ問題が生成され得る。このサブセットは、その問題の現実的な記述を維持するために注意深く選択される。過程が進行すると、追加のボクセルが導入される。これは、制約及び対応する列(変数)の追加を導く。指定されたLP解(solve)の数について有効でないままの制約はマスタ問題から除去され、これによりマスタインスタンスのサイズを制御するための機構が提供される。

0096

最終的な計画において選択されたビームの数(ガントリー角及び方向)を限定する制約Σi∈BxiBmaxに関して、小数値と共にそれぞれの二値変数上で分ける代わりに、全体的最適化モジュール22は、二値変数のセット上において分ける。具体的には、xLPを小数解とする。分岐方式は、Σi∈B1xiLPがΣi∈B2xLP iとほぼ等しくなるように、BをB1∪B2に分割する。加えて、含まれたビームが大体互いに近接するように、各セットB iを選択する試みがなされる。二つの新しいノードは、制約



かつ



によってそのとき作成される。

0097

発見的手順はLPに基づく最初の発見的なものであり、それぞれの反復においていくつかの二値変数が1に設定され、対応する線形プログラムが決定される。発見的手順は、線形プログラムが実現可能な整数解を返す時、又はそれが実行不可能な時に終了する。前者の場合において、費用が削減された固定は、分岐・限界ノードのそれぞれにおいて局所的に実行されると共に、ルートノードにおいて実行される。

0098

発見的手順は、式12〜18における制約から二値変数



(式19)
焦点を合わせる。ノードにおけるLP緩和から得られる所与の部分解について、U={j:qjLP=1}、F={j:0<qjLP<1}、及びqmax=max{qjLP:j∈F}とする。発見的手順は、最初にU内の全てのすべての二値変数を1に設定することによって動作する。次に、小数値がqmax−▲ε▼(「ε」は「∈」の斜体字を表す)を超えるF内の任意の変数が1に設定される。ここで、▲ε▼は、0と0.2の間の実数で、各々の小数LP解と共に動的に選択される。最後に、前の二つのステップにおいて関連する二値変数が既に1に設定されたボクセルの特定の近隣にあるボクセルに対応する任意の変数が1に設定される。最後の段階は、ボクセルが特定の線量限界を満たす場合に、その近隣における全てのボクセルもまた線量限界を満たすべきであるという仮定に基づく。実施は、固定された三次元座標における関連したボクセルの幾何学的な位置と変数の間の一対一写像を含む。

0099

従来技術において知られるように、分離理論は混合された整数プログラムのための有効な不均衡を発展させるために使用され得る。分離切断部は、それらが基礎を成す多面体面構造の何らかの知識を要求されることなしに、一般的な整数プログラムに適用され得る魅力を有する。以下に、分離アプローチの一つの実施が説明される。

0100

多面体



(式20)
を考察する。ここで、▲A^▼x≦▲b^▼(「A^」は「A」の上に「^」が付いた文字を表し、「b^」は「b」の上に「^」が付いた文字を表す)は、Ax b及びj=1,...p、



についての制約xj 1を含む。



を、いくつかのi∈{1,...,p}について0<xit<1となるような▲A^▼x≦▲b^▼の実行可能な解であるとし、多面体の対



(式21)
を考察する。明らかにPIP⊆Pxi≡conv(Pxi,0∪Pxi,1)である。Pxi,0とPxi,1の両方が非空であると仮定する(そうでないとxiは消去され得る)。バラス(Balas)[4]における結果によって動機付けをされる以下の事実は、切断生成手順の基礎を形成する。

0101

例えば、式22〜28によって定義されたシステムは、



の場合に限り、実行不可能である。



(式22)



(式23)



(式24)



(式25)



(式26)



(式27)



(式28)
これは、代替物のゲール(Gale)の定理とともに、以下の線形システム(式29〜34)が実行不可能である場合に限り、



であることを意味する。



(式29)



(式30)



(式31)



(式32)



(式33)



(式34)
ここで



である。後者のシステムから、(a)最初の不等式を除去すること及び目標min{α+βTxi}の中に前記不等式を組み込むこと、及び(b)▲a〜▼(「a〜」は「a」の上に「〜」が付いた文字を表す)上の適切な有界条件を実行することによって、線形プログラムを形成する。前記線形プログラムは、分離LPとして参照される。分離LPの最適の目的値が負である場合、不等式βTx≧−αは小数解xtを切り離すPxiについて有効な不等式である。

0102

患者事例上の経験的テストは、小数変数q=(vp,yPαk,zPαk)に基づいた最初の切断部を生成することが有益であることを明らかにする。0.01<qi<0.99を満たす各々の前記0/1変数に関して、我々は対応する分離問題を解決する。この例示的な実施において、‖β‖1≦1(l1標準)は、▲a〜▼についての有界条件として使用される。この切断生成手順は、分岐・限界ツリー内において10の倍数であるツリーレベルにおいて実行され得ると共に、ルートノードにおいて実行され得る。過度の計算時間を回避するために、我々は切断生成のための小数変数の10%だけを擬似的にランダムに選択する。

0103

本開示の上述の実施形態、特に任意の「好適な」実施形態は、単なる可能な実施の例であり、単に本発明の原理の明確な理解のために述べられていることが強調されるべきである。多くの変形及び変更は、本発明の精神及び原理から実質的に離れることなしに、本開示の上述の実施形態についてなされ得る。そのような全ての変形及び変更は、本開示の範囲内において本明細書に含まれ、添付の特許請求の範囲によって保護されることが意図される。

0104

従って、上記のように発明を説明し、少なくとも添付の特許請求の範囲について権利が請求される。

図面の簡単な説明

0105

本発明によるシステム及び方法は、以下の図面を参照してより良く理解され得る。

0106

本発明によるシステムの一つの実施形態の機能ブロック図である。
本発明によるシステムの別の実施形態の機能ブロック図である。
図2に示されたシステムの好適な実施のブロック図である。
図2及び3に示されたシステムの機能及び動作を示すフローチャートである。
強度変調照射療法(IMRT)治療計画作成のための、図1乃至4のシステムの実施形態の機能ブロック図である。
ユーザがIMRT治療計画作成のための候補ビームプロファイルについての値を指定することを可能にするための、図5のユーザインターフェースにより支援されるユーザ入力画面の実施形態のスクリーンショットである。
ユーザがIMRT治療計画作成のための種々の線量及び臨床的パラメータを指定することを可能にするための、図5のユーザインターフェースにより支援されるユーザ入力画面の別の実施形態のスクリーンショットである。
ユーザがIMRT治療計画作成のための種々の線量及び臨床的制約及び目標を指定することを可能にするための、図5のユーザインターフェースにより支援されるユーザ入力画面の別の実施形態のスクリーンショットである。
IMRT治療計画作成のための図5の線量計算モジュールの実施形態についての機能的接続性及びデータフローを示す図である。
IMRT治療計画作成のための図5の治療計画モデル化モジュールの実施形態のアーキテクチャ、動作及び/又は機能性を示す機能ブロック図である。
IMRT治療計画作成のための図10の確認アルゴリズムモジュールの実施形態のアーキテクチャ、動作及び/又は機能性を示すフローチャートである。
IMRT治療計画作成のための図10の治療計画作成アルゴリズムモジュールの実施形態のアーキテクチャ、動作及び/又は機能性を示すフローチャートである。
IMRT治療計画作成のための図10のモデルファイルの実施形態を示すブロック図である。
IMRT治療計画作成のための図5の全体的最適化モジュールの実施形態のアーキテクチャ、動作及び/又は機能性を示す機能ブロック図である。
IMRT治療計画作成のための図14の最適化モジュールの実施形態のアーキテクチャ、動作及び/又は機能性を示す機能ブロック図である。
図5のシステムにより支援されるビーム強度ツールの実施形態のスクリーンショットである。
数値及びテーブル形式による図16のビーム強度データを示す。
ユーザがIMRT治療計画を評価することを可能にするための、図5のシステムにより支援される種々の代替的ツールを示すブロック図である。

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